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特表2024-541277誘導機構を有するTiB2製品の方法およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】誘導機構を有するTiB2製品の方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/58 20060101AFI20241031BHJP
   C22C 1/10 20230101ALI20241031BHJP
   C04B 38/00 20060101ALI20241031BHJP
   C04B 41/88 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
C04B35/58 071
C22C1/10 Z
C04B38/00 303Z
C04B41/88 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526619
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 US2022049159
(87)【国際公開番号】W WO2023081479
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/276,892
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】317012374
【氏名又は名称】アルコア ユーエスエイ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】弁理士法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ,シンフア
(72)【発明者】
【氏名】モッサー,ベンジャミン ディー.
【テーマコード(参考)】
4G019
4K020
【Fターム(参考)】
4G019FA11
4K020AC01
4K020BB22
(57)【要約】
本出願は、誘導機構を備えるTiB基材に関連する製品および方法を対象とし、誘導機構は、TiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される。いくつかの実施形態では、TiB基材は、固体アルミニウム金属で少なくとも部分的に覆われる。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品であって、
誘導機構を備えるTiB基材を備え、
前記誘導機構が、TiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される、製品。
【請求項2】
前記TiB濡れ性材料がアルミニウムを含む、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記アルミニウムが、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
前記TiB基材の表面が、固体アルミニウム金属で少なくとも部分的に覆われている、請求項1~3のいずれか一項に記載の製品。
【請求項5】
前記誘導機構が、スロット、溝、細孔、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の製品。
【請求項6】
前記TiB基材が立体的な幾何学的形状である、請求項1~5のいずれか一項に記載の製品。
【請求項7】
前記立体的な幾何学的形状が、長方形形状、正方形形状、三角形形状、楕円形形状、または長楕円形形状のうちの少なくとも一つである、請求項6に記載の製品。
【請求項8】
前記TiB基材が非対称形状である、請求項1~5のいずれか一項に記載の製品。
【請求項9】
前記TiB基材が板状である、請求項1~8のいずれか一項に記載の製品。
【請求項10】
前記TiB基材が、アルミニウム精製セルでの使用のために構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の製品。
【請求項11】
前記TiB基材が、アルミニウム電解セルでの使用のために構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の製品。
【請求項12】
前記誘導機構が、毛管作用によって前記TiB濡れ性材料を誘導する、請求項1~11のいずれか一項に記載の製品。
【請求項13】
前記誘導機構が細孔を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の製品。
【請求項14】
前記誘導機構が、前記TiB基材の空隙率を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の製品。
【請求項15】
前記空隙率が約1~約200細孔/インチ(PPI)の範囲である、請求項14に記載の製品。
【請求項16】
前記空隙率が、少なくとも約5細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約10細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約15細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約20細孔/インチ(PPI)である、請求項14に記載の製品。
【請求項17】
前記空隙率が、約175細孔/インチ(PPI)以下、または約150細孔/インチ(PPI)以下、または約125細孔/インチ(PPI)以下、または約100細孔/インチ(PPI)以下、または約80細孔/インチ(PPI)以下、または約60細孔/インチ(PPI)以下、または約50細孔/インチ(PPI)以下である、請求項14に記載の製品。
【請求項18】
前記誘導機構が、少なくとも一つのスロットを備え、前記少なくとも一つのスロットが前記TiB基材の厚さを貫通して延在する、請求項1~17のいずれか一項に記載の製品。
【請求項19】
前記少なくとも一つのスロットの寸法が予め決められている、請求項18に記載の製品。
【請求項20】
前記TiB基材が、第一の突起および第二の突起を備え、前記誘導機構が、前記第一の突起の内面および前記第二の突起の内面によって画成されるスロットを備える、請求項1~19のいずれか一項に記載の製品。
【請求項21】
前記スロットが、前記第一の突起の全長(l)および前記第二の突起の全長(l)に延在する、請求項20に記載の製品。
【請求項22】
前記第一の突起の前記全長(l)および前記第二の突起の前記全長(l)が、約0.01メートル~約1メートルの範囲である、請求項21に記載の製品。
【請求項23】
前記第一の突起の厚さ(t)および前記第二の突起の厚さ(t)が、約1mm~約20mmの範囲である、請求項20~22のいずれか一項に記載の製品。
【請求項24】
前記スロットが、前記第一の突起の前記内面と前記第二の突起の前記内面との間の距離(d)で延在する、請求項20~23のいずれか一項に記載の製品。
【請求項25】
前記距離(d)が約20μm~約20mmの範囲である、請求項24に記載の製品。
【請求項26】
前記第一の突起の幅(w)および前記第二の突起の幅(w)が約1mm~約20mmの範囲である、請求項20~25のいずれか一項に記載の製品。
【請求項27】
前記誘導機構が少なくとも一つの溝を備える、請求項1~26のいずれか一項に記載の製品。
【請求項28】
前記少なくとも一つの溝が、前記TiB基材内に部分的に延在する、請求項27に記載の製品。
【請求項29】
前記少なくとも一つの溝の寸法が予め決められている、請求項27または28に記載の製品。
【請求項30】
前記少なくとも一つの溝のサイズおよび/または形状が予め決められている、請求項27~29のいずれか一項に記載の製品。
【請求項31】
前記少なくとも一つの溝の幅(w)が約10μm~約20mmの範囲である、請求項27~30のいずれか一項に記載の製品。
【請求項32】
前記少なくとも一つの溝の、溝の深さ(gd)が約1mm~約10mmの範囲である、請求項27~31のいずれか一項に記載の製品。
【請求項33】
前記少なくとも一つの溝の長さ(l)が、約1cm~約1mの範囲である、請求項27~32のいずれか一項に記載の製品。
【請求項34】
前記TiB基材の厚さ(t)が、約5mm~約30mmの範囲である、請求項1~33のいずれか一項に記載の製品。
【請求項35】
前記誘導機構が、前記TiB基材内に少なくとも二つの溝を備える、請求項1~34のいずれか一項に記載の製品。
【請求項36】
前記少なくとも二つの溝の間の縁部間距離(d)は、約1mm~約20mmの範囲である、請求項35に記載の製品。
【請求項37】
製品であって、
(a)少なくとも一つの誘導機構を備えるTiB基材と、
(b)前記TiB基材の表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属と、を備える、製品。
【請求項38】
前記固体アルミニウム金属が、前記少なくとも一つの誘導機構内に少なくとも部分的に入っている、請求項37に記載の製品。
【請求項39】
前記TiB基材が、表面領域を備え、前記表面領域の第一の部分が、前記少なくとも一つの誘導機構を備え、前記表面領域の第二の部分には、誘導機構が全くない、請求項37または38に記載の製品。
【請求項40】
前記表面領域の前記第一の部分が、前記固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる、請求項39に記載の製品。
【請求項41】
前記表面領域の前記第一の部分が、前記固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる、請求項39に記載の製品。
【請求項42】
前記表面領域の前記第二の部分が、前記固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる、請求項39~41のいずれか一項に記載の製品。
【請求項43】
前記表面領域の前記第二の部分が、前記固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる、請求項42に記載の製品。
【請求項44】
前記表面領域の前記第二の部分を覆う前記固体アルミニウム金属が、膜の形状である、請求項42または43に記載の製品。
【請求項45】
前記膜が1μm~500μmの厚さを有する、請求項44に記載の製品。
【請求項46】
前記表面領域の前記第二の部分は、前記固体アルミニウム金属がない、請求項39~41のいずれか一項に記載の製品。
【請求項47】
少なくとも一つの誘導機構が空隙容積を含み、前記空隙容積の少なくとも1%に前記固体アルミニウム金属が入っている、請求項1~46のいずれか一項に記載の製品。
【請求項48】
前記少なくとも一つの誘導機構がスロットであり、前記固体アルミニウム金属が前記スロット内に少なくとも部分的に入っている、請求項1~47のいずれか一項に記載の製品。
【請求項49】
前記少なくとも一つのスロットがスロット容積を備え、前記固体アルミニウム金属が前記スロット容積の少なくとも1%を占める、請求項48に記載の製品。
【請求項50】
前記少なくとも一つの誘導機構が溝であり、前記固体アルミニウム金属が前記溝内に少なくとも部分的に入っている、請求項37~47のいずれか一項に記載の製品。
【請求項51】
前記少なくとも一つの溝が溝容積を備え、前記固体アルミニウム金属が前記溝容積の少なくとも1%を占める、請求項50に記載の製品。
【請求項52】
製品であって、
(a)TiBのウェブと、
(b)TiBの前記ウェブの表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属と、を備える、製品。
【請求項53】
TiBの前記ウェブが、TiBの前記ウェブの空隙を画成する、請求項52に記載の製品。
【請求項54】
前記固体アルミニウム金属が空隙を有する、請求項52または53に記載の製品。
【請求項55】
TiBの前記ウェブの前記空隙は、前記TiBの細孔容積を画成し、前記固体アルミニウム金属が前記細孔容積の少なくとも1%を占める、請求項54に記載の製品。
【請求項56】
方法であって、
少なくとも一つの誘導機構を備えるTiB製品を製造することと、
前記少なくとも一つの誘導機構によって所定の方向にTiB濡れ性材料を誘導することと、を含む、方法。
【請求項57】
前記製造工程が、複数の細孔を有する前記TiB製品を製造することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記製造工程が幾何学的形体を形成することを含む、請求項56または57に記載の方法。
【請求項59】
前記製造工程が、前記TiB製品またはTiB製品前駆体を機械加工して、前記少なくとも一つの誘導機構を製造することを含む、請求項56~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記製造工程が、TiB原料をTiB製品前駆体に押出し成形することを含み、前記TiB製品前駆体が、その中に前記少なくとも一つの誘導機構を備える、請求項56~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記TiB製品前駆体が未焼成TiB材料である、請求項59または60に記載の方法。
【請求項62】
前記未焼成TiB材料を高温に曝し、それにより前記TiB製品を製造することをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記少なくとも一つの誘導機構が、溝、スロット、またはそれらの組み合わせを備える、請求項56~62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
請求項1~55に記載のTiB基材のいずれかを備える、アルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セル。
【請求項65】
前記TiB基材のうちの少なくとも一つは電極である、請求項64に記載のアルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セル。
【請求項66】
前記TiB基材のうちの少なくとも一つは、誘導装置であり、前記誘導装置が、電流が印加されていない場合、液体アルミニウム金属を所定の方向に誘導するように構成される、請求項64に記載のアルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セル。
【請求項67】
製品であって、
誘導機構を備えるセラミック基材を備え、
前記誘導機構が、セラミックの濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される、製品。
【請求項68】
前記セラミック基材が、TiB基材、ZrB基材、またはHfB基材のうちの一つである、請求項67に記載の製品。
【請求項69】
前記セラミック濡れ性材料がアルミニウムである、請求項67または68に記載の製品。
【請求項70】
前記TiB濡れ性材料が銅を含む、請求項1、5~9、または12~36のいずれか一項に記載の製品。
【請求項71】
前記銅が、銅合金、金属銅、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項70に記載の製品。
【請求項72】
前記TiB濡れ性材料が銅またはアルミニウムを含む、請求項56~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記TiB基材が、TiBでメッキされた炭素系材料を含む、請求項1~51または64~71のいずれか一項に記載の製品。
【請求項74】
前記TiB基材が、濡れ性を促進するメッキ材料を含む、請求項1~51または64~71のいずれか一項に記載の製品。
【請求項75】
前記メッキ材料が、セラミックおよび/またはサーメットを含む、請求項74に記載の製品。
【請求項76】
前記メッキ材料が、TiBを含む、請求項75に記載の製品。
【請求項77】
前記TiB製品が、TiBでメッキされた炭素系材料を含む、請求項56~63または72のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記TiB製品が、濡れ性を促進するメッキ材料を含む、請求項56~63または72のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記メッキ材料が、セラミックおよび/またはサーメットを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記メッキ材料が、TiBを含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記セラミック基材が、TiBでメッキされた炭素系材料を含む、請求項67~69のいずれか一項に記載の製品。
【請求項82】
前記セラミック基材が、濡れ性を促進するメッキ材料を含む、請求項67~69のいずれか一項に記載の製品。
【請求項83】
前記メッキ材料がセラミックおよび/またはサーメットを含む、請求項82に記載の製品。
【請求項84】
前記メッキ材料が、TiBを含む、請求項83に記載の製品。
【請求項85】
前記誘導機構が少なくとも一つのチャネルを備える、請求項1~55、64~71、73~76、または81~84のいずれか一項に記載の製品。
【請求項86】
前記少なくとも一つのチャネルが断面を備え、前記断面が前記少なくとも一つのチャネルの長さ全体にわたって実質的に一定である、請求項85に記載の製品。
【請求項87】
前記少なくとも一つのチャネルが断面を備え、前記断面が前記少なくとも一つのチャネルの長さ全体にわたって可変である、請求項85に記載の製品。
【請求項88】
前記誘導機構が少なくとも一つのチャネルを備える、請求項56~63、72、または77~80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記少なくとも一つのチャネルが断面を備え、前記断面が前記少なくとも一つのチャネルの長さ全体にわたって実質的に一定である、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも一つのチャネルが断面を備え、前記断面が前記少なくとも一つのチャネルの長さ全体にわたって可変である、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記誘導機構が、配向した多孔質構造を備える、請求項1~55、64~71、73~76、または81~87のいずれか一項に記載の製品。
【請求項92】
前記配向した多孔質構造が空隙率勾配を有する、請求項91に記載の製品。
【請求項93】
前記複数の細孔が配向した多孔質構造を備える、請求項57~63、72、77~80、または88~90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記配向した多孔質構造が空隙率勾配を有する、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記誘導機構が前記基材内またはその上にある、請求項1~55、64~71、73~76、81~87、91、または92のいずれか一項に記載の製品。
【請求項96】
前記誘導機構が、前記基材内またはその上にある、請求項56~63、72、77~80、88~90、93、または94のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、「Methods and Systems of TiB Products with Infiltrated Solid Aluminum」と題する、2021年11月8日出願の米国仮特許出願第63/276,892号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
アルミニウムは従来、ボーキサイト鉱石に由来するアルミナ(Al)から作られてきた。アルミナ(Al)のアルミニウムへの変換は、通常は、アルミナ(Al)を融剤である氷晶石に溶解し、その後、混合物に電流を流し、炭素アノードからの炭素を溶解アルミナ(Al)の酸素成分に付着させ、副生成物としてアルミニウムおよび二酸化炭素を得る、精錬方法によって実施される。「Hoopes process」(米国特許第1,534,315号を参照)、ならびに共同所有の国際公開第2016/130823号に記載の方法を含む、アルミニウムを精製するための様々な努力がなされてきた。
【発明の概要】
【0003】
概ね,本開示は、二ホウ化チタン(TiB)基材、または誘導機構を使用してTiB濡れ性材料を所定の方向に誘導する構造を含む、方法および製品に関する。いくつかの実施形態では、TiB基材構造は、TiB濡れ性材料に接触する前に、固体アルミニウム金属で覆われることができる。TiB濡れ性材料がTiB基材に接触する場合、誘導機構はTiB濡れ性材料を所定の方向に誘導する。誘導機構は、多くの形状およびサイズを取ることができる。いくつかの実施形態では、誘導機構は、スロット、溝、細孔、またはそれらの組み合わせであることができる。少なくとも一つの誘導機構を有するTiB基材は、製品内の流体の移動を含む様々な用途で使用されることができる。いくつかの実施形態では、TiB濡れ性材料は、TiB基材を介した移動に好適な任意の金属であってもよい。いくつかの実施形態では、TiB濡れ性材料は、アルミニウム、例えば、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせである。
【0004】
一つの態様では、本開示は、誘導機構を備えるTiB基材を有する製品を含み、誘導機構は、TiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される。いくつかの実施形態では、TiB濡れ性材料はアルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、アルミニウムは、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TiB基材の表面は、固体アルミニウム金属で少なくとも部分的に覆われる。いくつかの実施形態では、誘導機構は、構造、例えば、TiB基材上のスロット、溝、細孔、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TiB基材は立体的な幾何学的形状を有する。いくつかの実施形態では、立体的な幾何学的形状は、長方形形状、正方形形状、三角形形状、楕円形形状、または長楕円形形状等のうちの少なくとも一つの三次元形態を有する。いくつかの実施形態では、TiB基材は、非対称形状を有する。いくつかの実施形態では、TiB基材は、板状である。
【0005】
いくつかの実施形態では、TiB基材は、アルミニウム精製セルで使用するように構成される。いくつかの実施形態では、TiB基材は、アルミニウム電解セルで使用するように構成される。いくつかの実施形態では、誘導機構は、毛管作用によってTiB濡れ性材料を誘導する。いくつかの実施形態では、誘導機構は細孔を備える。いくつかの実施形態では、誘導機構にはTiB基材の空隙が含まれる。いくつかの実施形態では、空隙率は、約1~約200細孔/インチ(PPI)の範囲である。いくつかの実施形態では、空隙率は、少なくとも約5細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約10細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約15細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約20細孔/インチ(PPI)である。いくつかの実施形態では、空隙率は、約175細孔/インチ(PPI)以下、または約150細孔/インチ(PPI)以下、または約125細孔/インチ(PPI)以下、または約100細孔/インチ(PPI)以下、または約80細孔/インチ(PPI)以下、または約60細孔/インチ(PPI)以下、または約50細孔/インチ(PPI)以下である。
【0006】
いくつかの実施形態では、誘導機構は、開放または閉鎖されている少なくとも一つのスロットを備え、少なくとも一つのスロットはTiB基材の厚さを貫通して延在する。いくつかの実施形態では、少なくとも一つのスロットの寸法は予め決定されている。いくつかの実施形態では、TiB基材は、第一の突起および第二の突起を備え、誘導機構は、第一の突起の内面と第二の突起の内面との間に画成されるスロットを備える。いくつかの実施形態では、スロットは、第一の突起の全長(l)および第二の突起の全長(l)に延在する。いくつかの実施形態では、第一の突起の全長(l)および第二の突起の全長(l)は、約0.01メートル~約1メートルの範囲である。いくつかの実施形態では、第一の突起の厚さ(t)および第二の突起の厚さ(t)は、約1mm~約20mmの範囲である。いくつかの実施形態では、スロットは、第一の突起の内面と第二の突起の内面との間の距離(d)で延在する。いくつかの実施形態では、距離(d)は、約20μm~約20mmの範囲である。いくつかの実施形態では、第一の突起の幅(w)および第二の突起の幅(w)は、約1mm~約20mmの範囲である。
【0007】
上記のように、いくつかの実施形態では、スロットは完全に閉じている。いくつかの実施形態では、スロットが完全に閉じている場合、誘導機構は完全に閉じられたチャネルとなる。いくつかの実施形態では、少なくとも一つのスロットは、部分的に閉じられている。すなわち、部分的に閉じられたスロットである。いくつかの実施形態では、部分的に閉じたスロットは、閉じた横幅開口部を備える。少なくとも一つのスロットが部分的に閉じている場合、少なくとも一つのスロットの横幅開口部は完全に閉じられ、スロットの長さの一部にわたって連続的に延在することができる。少なくとも一つのスロットが部分的に閉じている場合、少なくとも一つのスロットの横幅開口部は、スロットの全長にわたって部分的に閉じられることができる。少なくとも一つのスロットが部分的に閉じている場合、少なくとも一つのスロットの横幅開口部の閉鎖部の量は、スロットの長さに沿って変化することができる。
【0008】
上記のように、基材は少なくとも一つのチャネルを備えてもよい。チャネルは、任意の長さ、幅、サイズ、または形状にすることができる。いくつかの実施形態では、チャネルは、基材の長手方向軸に実質的に平行に延在する。いくつかの実施形態では、チャネルは、基材の長手方向軸に対してある角度をなして延在する。いくつかの実施形態では、複数のチャネルを単一のチャネルにまとめることができる。いくつかの実施形態では、単一のチャネルを複数のチャネルに分割することができる。チャネルの断面は、任意の形状またはサイズにすることができる。いくつかの実施形態では、断面は、チャネルの長さ全体にわたって実質的に一定である。いくつかの実施形態では、断面は、チャネルの長さ全体にわたって可変である。いくつかの実施形態では、断面は、チャネルの長さに沿って増加および/または減少することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、誘導機構は、少なくとも一つの溝を有する構造を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝は、TiB基材内に部分的に延在する。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝の寸法は予め決定されている。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝のサイズおよび/または形状は、予め決定されている。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝の幅(w)は、約10μm~約20mmの範囲である。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝の、溝の深さ(gd)は、約1mm~約10mmの範囲である。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝の長さ(l)は、約1cm~約1mの範囲である。いくつかの実施形態では、TiB基材の厚さ(t)は、約5mm~約30mmの範囲である。いくつかの実施形態では、誘導機構はTiB基材に少なくとも二つの溝を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも二つの溝の間の縁部間距離(d)は、約1mm~約20mmの範囲である。
【0010】
別の態様では、本開示は、(a)少なくとも一つの誘導機構を備えるTiB基材と、(b)TiB基材の表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属とを有する製品を含む。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属は、少なくとも一つの誘導機構内に少なくとも部分的に入っている。いくつかの実施形態では、TiB基材は、表面領域を有する構造を備え、表面領域の第一の部分は少なくとも一つの誘導機構を備え、表面領域の第二の部分には誘導機構が全くない。いくつかの実施形態では、表面領域の第一の部分は、固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域の第一の部分は、固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域の第二の部分は、固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域の第二の部分は、固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域の第二の部分を覆う固体アルミニウム金属は、膜の形態である。いくつかの実施形態では、膜は、1μm~500μmの厚さを備える。いくつかの実施形態では、表面領域の第二の部分には、固体アルミニウム金属がない。
【0011】
いくつかの実施形態では、少なくとも一つの誘導機構は空隙容積を含み、空隙容積の少なくとも1%に固体アルミニウム金属が含まれる。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの誘導機構はスロットを有する構造であり、固体アルミニウム金属がスロット内に少なくとも部分的に入っている。いくつかの実施形態では、少なくとも一つのスロットはスロット容積を含み、固体アルミニウム金属がスロット容積の少なくとも1%を占める。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの誘導機構は溝であり、固体アルミニウム金属が溝内に少なくとも部分的に入っている。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの溝は溝容積を含み、固体アルミニウム金属が溝容積の少なくとも1%を占める。一部の実施形態では、誘導機構は、基材(例えば、TiB基材またはセラミック基材)内またはその上にある。
【0012】
別の態様では、本開示は、(a)TiBのウェブと、(b)TiBのウェブの表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属と、を有する製品を含む。いくつかの実施形態では、TiBのウェブは、TiBのウェブの空隙を画成する。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属は空隙を備える。いくつかの実施形態では、TiBのウェブの空隙は、TiBの細孔容積を画成し、固体アルミニウム金属が細孔容積の少なくとも1%を占める。
【0013】
別の態様では、本開示は、少なくとも一つの誘導機構を有するTiB製品を製造することと、少なくとも一つの誘導機構によって所定の方向にTiB濡れ性材料を誘導することと、を含む方法を含む。いくつかの実施形態では、製造工程は、複数の細孔を有するTiB製品を形成することを含む。いくつかの実施形態では、製造工程は、幾何学的形体を形成することを含む。いくつかの実施形態では、製造工程は、TiB製品またはTiB製品前駆体を機械加工して、少なくとも一つの誘導機構を形成することを含む。いくつかの実施形態では、製造工程は、TiB原料をTiB製品前駆体に押出し成形することを含み、TiB製品前駆体は、少なくとも一つの誘導機構を備える。いくつかの実施形態では、TiB製品前駆体は未焼成TiB材料である。いくつかの実施形態では、方法は、未焼成TiB材料を高温に曝し、それによりTiB製品を形成することを含む。いくつかの実施形態では、TiB基材内の少なくとも一つの誘導機構は、溝、スロット、チャネル、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0014】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載のTiB基材のうちのいずれかを有するアルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セルを備える。いくつかの実施形態では、TiB基材のうちの少なくとも一つは電極である。いくつかの実施形態では、TiB基材のうちの少なくとも一つは、誘導装置であり、誘導装置は、電流が印加されていない場合、液体アルミニウム金属(例えば、溶融アルミニウム金属)を所定の方向に誘導するように構成される。
【0015】
本開示は、概ねTiB基材を指すが、誘導機構を有する他のセラミックおよび/またはサーメット基材が使用されてもよい。誘導機構を有する任意のセラミックおよび/またはサーメット基材は、任意の濡れ性金属とともに使用することができる。いくつかの実施形態では、任意の濡れ性金属は、セラミックおよび/またはサーメット基材を介した移動のための任意の好適な金属であってもよい。いくつかの実施形態では、好適な金属は、アルミニウム、例えば、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、好適な金属は、銅、例えば、銅合金、金属銅、およびそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、濡れ性材料は、アルミニウム、マグネシウム、銅、およびそれらの組み合わせから本質的になる。いくつかの実施形態では、濡れ性材料は主にアルミニウムである。一つの態様では、本開示は、誘導機構を備えるセラミック基材またはサーメット基材を有する製品に関し、誘導機構は、セラミック濡れ性材料またはサーメット濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される。いくつかの実施形態では、基材はセラミック基材である。いくつかの実施形態では、セラミック基材は、TiB基材、ZrB基材、またはHfB基材のうちの一つである。いくつかの実施形態では、セラミック濡れ性材料は、アルミニウム、例えばアルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせである。
【0016】
上記の開示はTiBおよびアルミニウムに関してなされているが、本明細書に記載の装置、システム、および方法は、TiB以外の他のセラミックおよび/またはサーメット材料に適用可能である。例えば、本明細書の開示は、金属濡れ性能力を有する他の金属ホウ化物(例えば、金属二ホウ化物)、二つだけ例を挙げると、例えばZrBおよびHfBに同様に適用可能であり、その両方がアルミニウム濡れ性材料である。
【0017】
いくつかの実施形態では、基材は炭素系(炭素質)材料とすることができる。いくつかの実施形態では、炭素系材料は無機炭素系材料とすることができる。好適な炭素系材料は、例えば、炭素の非晶質および結晶質形態を含むことができる。いくつかの実施形態では、炭素系材料は黒鉛を含む。いくつかの実施形態では、基材は、予め焼成された炭素電極材料を含む。炭素系基材は、好適な金属、例えばアルミニウムの濡れ性を促進するためのメッキ材料を含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、基材は非炭素質材料とすることができる。非炭素質材料は、炭素系ではない任意の材料である。非炭素質材料としては、例えば、セラミック材料およびサーメット材料が挙げられる。いくつかの実施形態では、基材はセラミックまたはサーメットとすることができる。
【0019】
セラミック材料は、無機、非金属材料を含む。無機、非金属材料は、ホウ化物、酸化物、窒化物、または炭化物材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、セラミック材料はチタンを含む。いくつかの実施形態では、セラミック材料は、金属ホウ化物(例えば、金属二ホウ化物)を含む。いくつかの実施形態では、金属二ホウ化物材料は、TiB、ZrB、HfB、またはSrBを含む。
【0020】
サーメット材料は、セラミックおよび金属材料の材料である。サーメット材料は、金属結合材によって結合されたセラミックマトリックスを含む場合がある。いくつかの実施形態では、サーメット材料は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、またはそれらの合金もしくは組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、サーメット材料は、炭化ニッケル-チタンまたは二ホウ化ニッケル-チタンを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、基材は、記載された材料を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。一実施形態では、基材はセラミックから本質的になる、またはそれからなる。一実施形態では、基材はサーメットから本質的になる、またはそれからなる。一実施形態では、基材は炭素系材料から本質的になる、またはそれからなる。
【0022】
いくつかの実施形態では、基材は、濡れ性を促進するメッキ材料である。いくつかの実施形態では、メッキ材料は、セラミックおよび/またはサーメット、例えば、本明細書に記載のセラミックまたはサーメット材料のいずれかである。いくつかの実施形態では、基材は、セラミック、例えばTiBでメッキされた炭素系材料である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A図1Aは、TiB濡れ性材料を、誘導機構を使用して所定の方向に誘導するための方法の一実施形態を例示する。
【0024】
図1B図1Bは、TiB濡れ性材料を、誘導機構を使用して所定の方向に誘導するための方法の別の実施形態を例示する。
【0025】
図2A図2Aは、製品の一実施形態の斜視図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットを有する。
【0026】
図2B図2Bは、図2Aに示される実施形態の第一の側面図である。
【0027】
図2C図2Cは、図2Aにおいて破線の円で示される、図2Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0028】
図3A図3Aは、製品の一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構としてスロットを有する。
【0029】
図3B図3Bは、図3Aに示す破線3Bに沿って切り取られた断面の断面図である。
【0030】
図3C図3Cは、図3Aに示される実施形態の第一の側面図である。
【0031】
図4A図4Aは、製品の一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構として複数の溝を有する。
【0032】
図4B図4Bは、図4Aに示される実施形態の第一の側面図である。
【0033】
図4C図4Cは、図4Aにおいて破線の円で示される、図4Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0034】
図4D図4Dは、図4Cに示される実施形態の複数の溝の別の構成である。
【0035】
図5A図5Aは、製品の別の実施形態の側面図であり、TiB基材が誘導機構として複数の細孔を有する。
【0036】
図5B図5Bは、図5Aにおいて破線で示される、図5Aに示される実施形態の一部の拡大図である。
【0037】
図6A図6Aは、製品の一実施形態の斜視図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットを有し、固体アルミニウム金属がTiB基材を覆っている。
【0038】
図6B図6Bは、図6Aに示す矢印6Bに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。
【0039】
図6C図6Cは、図6Aにおいて破線の円で示される、図6Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0040】
図6D図6Dは、製品の一実施形態の断面側面図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットを有し、固体アルミニウム金属がTiB基材の上部を覆っている。
【0041】
図6E図6Eは、図6Dに示す破線6Eに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロットのうちの一つのスロットのみが示されている。断面は、固体アルミニウム金属が存在する、TiB基材の上部に沿ったものである。
【0042】
図6F図6Fは、図6Dに示す破線6Fに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロットのうちの一つのスロットのみが示されている。断面は、固体アルミニウム金属が存在しない、TiB基材の下部に沿ったものである。
【0043】
図6G図6Gは、一実施形態の断面側面図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットを有し、固体アルミニウム金属がTiB基材の半分、前部を覆っている。
【0044】
図6H図6Hは、図6Gに示す破線6Hに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロットのうちの一つのスロットのみが示されている。
【0045】
図6I図6Iは、一実施形態の側面図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットおよび複数のスロット内に固体アルミニウム金属を有する。
【0046】
図6J図6Jは、図6Iに示す破線6Jに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロットのうちの一つのスロットのみが示されている。
【0047】
図6K図6Kは、一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構として複数のスロットを有し、固体アルミニウム金属がスロットの一部を覆っている、または全く覆っていない。
【0048】
図6L図6Lは、図6Kに示される実施形態の第一の側面図である。
【0049】
図6M図6Mは、TiB基材の一実施形態の正面図であり、表面領域が、誘導機構として複数のスロットを有する表面領域の第一の部分と、誘導機構が全くない表面領域の第二の部分と、を有する。
【0050】
図6N図6Nは、図6Mに示される実施形態の第一の側面図であり、表面領域の第二の部分には誘導機構が全くない。
【0051】
図7A図7Aは、製品の一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構としてスロットを有し、固体アルミニウム金属がTiB基材を覆っている。
【0052】
図7B図7Bは、図7Aに示す破線7Bに沿って切り取られた断面である。
【0053】
図7C図7Cは、図7Aに示す線7Cに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。
【0054】
図7D図7Dは、製品の一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構としてスロットを有し、固体アルミニウム金属がスロットの一部を覆っている。
【0055】
図7E図7Eは、図7Dに示す破線7Eに沿って切り取られた断面である。
【0056】
図7F図7Fは、図7Fに示される実施形態の第一の側面図である。
【0057】
図8A図8Aは、製品の一実施形態の正面図であり、TiB基材が誘導機構として複数の溝を有し、固体アルミニウム金属がTiB基材を覆っている。
【0058】
図8B図8Bは、図8Aに示す線8Bに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。
【0059】
図8C図8Cは、図8Aにおいて破線の円で示される、図8Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0060】
図8D図8Dは、製品の一実施形態の背面図であり、TiB基材が誘導機構として複数の溝を有し、固体アルミニウム金属がTiB基材の前半分を覆っている。
【0061】
図8E図8Eは、図8Dに示す線8Eに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。
【0062】
図8F図8Fは、図8Fにおいて破線の円で示される、図8Dに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0063】
図9図9は、いくつかの実施形態による、細孔および固体アルミニウム金属を有する実施形態の一部の拡大図である。
【0064】
図10図10は、実験室規模の試験に使用したTiB発泡体焼結最終製品の正面図である。
【0065】
図11図11は、実験室規模の試験に使用した四つのTiB発泡体試料の正面図であり、試料は約10、20、30、および45細孔/インチ(「PPI」)の空隙率を持つ。
【0066】
図12図12は、それぞれが溶融アルミニウムに(部分的または完全に)48時間浸漬された四つのTiB発泡体試料を含む、実験室規模の試験で使用された三つのるつぼの概略切り取り側面図である。
【0067】
図13A図13Aは、溶融アルミニウム中に約48時間完全に浸漬された後の、実験室規模の試験で使用されたるつぼからのTiB発泡体試料の正面図である。
【0068】
図13B図13Bは、溶融アルミニウム中に約48時間部分的に浸漬された後の、実験室規模の試験で使用されたるつぼからのTiB発泡体試料の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本開示は、添付の図面を参照してさらに説明され、同様の構造は、いくつかの図全体を通して同様の参照符号で参照される。図面は、本明細書の一部を構成し、本開示の例示的な実施形態を含み、様々な目的およびその特徴を例示する。さらに、図は必ずしも縮尺どおりではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張される場合がある。さらに、図に示される任意の寸法、仕様等は、例示であることを目的とするものであり、限定するものではない。したがって、本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は、限定として解釈されるべきではなく、本開示を様々に使用することを当業者に教示するための代表的な基礎としてのみ解釈されるべきである。
【0070】
開示されたこれらの利点および改良点のうち、本開示の他の目的および利点は、添付の図面と併せて以下の説明から明らかになるであろう。本開示の詳細な実施形態が本明細書に開示される。しかし、開示された実施形態は、様々な形態で具体化されることができる本開示を単に例示するものであることを理解されたい。さらに、本発明の様々な実施形態に関連して挙げた例のそれぞれは、例示を目的とするものであり、限定するものではない。
【0071】
本明細書および特許請求の範囲全体を通して、以下の用語は、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、本明細書に明示的に関連付けられた意味を有する。本明細書で使用される語句「一実施形態では」および「いくつかの実施形態では」は、同じ実施形態を指す場合があるが、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、本明細書で使用される語句「別の実施形態では」および「いくつかの他の実施形態では」は、別の実施形態を指す場合があるが、必ずしも別の実施形態を指すわけではない。したがって、以下に説明するように、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明のさまざまな実施形態を容易に組み合わせることができる。
【0072】
さらに、本明細書で使用される用語「または」は、包括的な「または」作用素であり、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、用語「および/または」と同等である。用語「に基づいて」は排他的なものではなく、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、記載されていない別の要素に基づくことも認められる。さらに、本明細書全体を通して、「a」、「an」、および「the」の意味には複数の指示対象が含まれる。「in」には、「in」および「on」が含まれる。
【0073】
本明細書で使用する場合、「アルミニウム濡れ性」は、溶融アルミニウムとの接触角が90度以下であることを意味する。
【0074】
本明細書で使用する場合、「TiB濡れ性材料」は、TiBとの接触角が90度以下であることを意味する。
【0075】
本明細書で使用する場合、「スロット」とは、TiB基材の厚さを貫通する幾何学的形体を意味する。
【0076】
本明細書で使用する場合、「溝」とは、TiB基材の厚さに部分的に延在するが、完全には貫通しない幾何学的形体を意味する。
【0077】
本明細書で使用する場合、「幾何学的形体」とは、TiB基材内に形成される所定の形状を意味する。例としては、任意の形状またはサイズのスロットおよび溝が挙げられる。
【0078】
本明細書で使用する場合、「TiB基材」とは、少なくとも一つの誘導機構を備えることができるTiBで作製される基材を意味する。TiB基材の例としては、TiBで作製されるブロック、板、ロッド、ワイヤ、ウール等が挙げられる。一実施形態では、TiB基材は、TiBから本質的になる。
【0079】
本明細書で使用する場合、「アルミニウム被覆TiB基材」は、アルミニウム金属によって少なくとも部分的に被覆されたTiB基材を意味し、アルミニウム金属は金属アルミニウムおよび/またはアルミニウム合金である。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の少なくとも一つの誘導機構内に少なくとも部分的に含まれる。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の外表面を少なくとも部分的に覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも5%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも10%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも15%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも20%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも25%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも30%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも35%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも40%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも45%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも50%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも55%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも60%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも65%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも70%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも75%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも80%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも85%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも90%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも91%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも92%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも93%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも94%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも95%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも96%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも97%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも98%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも99%を覆う。一実施形態では、アルミニウム金属は、TiB基材の表面領域の少なくとも100%を覆う。
【0080】
本明細書で使用する場合、「メッキ材料」等は、基材の外面の少なくとも一部と接触する、膜、コーティング、またはその他の薄い被膜を意味し、メッキ材料がどのように基材上に製造されたかには関係がなく、すなわち、メッキには、基材に膜、コーティング、または薄い被膜をつけるすべての方法が含まれる。
【0081】
図1Aは、誘導機構を使用してTiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するための方法100の一実施形態を例示する。工程102は、図1Aに破線のボックスで示される任意の工程である。工程102は、TiB基材を固体アルミニウム金属で覆うことを含む。様々な量のTiB基材を、固体アルミニウム金属で覆うことができる。いくつかの実施形態では、TiB基材の全てを覆うことができる。TiB基材の一部は固体アルミニウム金属で覆われることができるが、TiB基材の他の部分には固体アルミニウムがない。固体アルミニウム金属の被覆率は、TiB基材の用途に応じて異なる。工程104は、TiB基材をTiB濡れ性材料と接触させることを含む。工程106は、TiB濡れ性材料を所望の方向に誘導することを含む。
【0082】
図1Bは、TiB濡れ性材料を、誘導機構を使用して所定の方向に誘導するための方法110の別の実施形態を例示する。製造工程112は、少なくとも一つの誘導機構を有するTiB製品を製造することを含む。製造工程112は、複数の細孔を有するTiB製品構造を形成することを含むことができる。製造工程112は、幾何学的形体を形成することを含むことができる。製造工程112は、TiB製品またはTiB製品前駆体構造を機械加工して、少なくとも一つの誘導機構を形成することを含むことができる。製品または製品前駆体構造内またはその上にある誘導機構は、スロット、溝、細孔、およびそれらの組み合わせであることができる。誘導機構は、空隙容積を含むことができる。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも1%は、固体アルミニウム金属を含む。誘導機構は、毛管作用によってTiB濡れ性材料を誘導することができる。
【0083】
製造工程112は、TiB原料をTiB製品前駆体に押出し成形することを含み、TiB製品前駆体は、少なくとも一つの誘導機構を備える。いくつかの実施形態では、TiB製品前駆体は未焼成TiB材料である。製造工程112は、未焼成TiB材料を高温に曝し、それによりTiB製品を形成することを含むことができる。誘導工程114は、TiB濡れ性材料を少なくとも一つの誘導機構によって所定の方向に誘導することを含む。
【0084】
図2Aは、製品200の一実施形態の斜視図であり、TiB基材202が誘導機構として複数のスロット206を有する。スロット206は、突起204の間に画成されている。TiB基材202はまた、基部208および先端部210を備える。スロット206は、TiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される。TiB濡れ性材料は、アルミニウム、例えば、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせを含むことができる。
【0085】
図2Bは、図2Aに示される実施形態の第一の側面図である。図2Bは、突起204を示す製品200の側面図を示す。突起204は、基部208のトップ部から先端部210の端部に延在する長さ(l)を備える。先端部210は、尖った形状、丸みのある湾曲部、またはギザギザの縁部等を含む、様々な形状のいずれかを有することができる。
【0086】
図2Cは、図2Aにおいて破線の円で示される、図2Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。部分上面図は、突起204のうちの二つのみを示す。すなわち、図2Cは、第一のスロット206Aを画成する第一の突起204A、および第二の突起204Bを示す。第一のスロット206Aは、第一の突起204Aの内面および第二の突起204Bの内面によって画成される。
【0087】
図3Aは、製品300の一実施形態の正面図であり、TiB基材302が誘導機構としてスロット306を有する。スロット306は、第一の突起304Aおよび第二の突起304B(まとめて、突起304)によって画成される。TiB基材302はまた、基部308および先端部310を備える。スロット306は、TiB濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される。突起のうちの一つの幅(w)も示されている。
【0088】
図3Bは、図3Aに示す破線3Bに沿って切り取られた断面の断面図である。図3Bは、突起304の厚さ(t)、およびスロット306が第一の突起304Aの内面と第二の突起304Bの内面との間に延在する距離(d)を示す。図3Cは、図3Aに示される実施形態(例えば、製品300)の第一の側面図である。図3Cは、突起304の長さ(l)を示す。
【0089】
図2A~2Cおよび図3A~3Cは類似しているため、一緒に説明される。図2A~2Cの実施形態は、図3A~3Cの実施形態と、突起204/304の数、スロット206/306の数、および突起204/304の厚さ(t)が異なる。
【0090】
スロット206/306の寸法は予め決められている。いくつかの実施形態では、スロット206A/306は、第一の突起206A/306Aの全長(l)および第二の突起206B/306Bの全長(l)に延在する。第一の突起206A/306Aの全長(l)および第二の突起204B/304Bの全長(l)は、約0.01メートル~約1メートルの範囲とすることができる。第一の突起204A/304Aの厚さ(t)および第二の突起204B/304Bの厚さ(t)は、約1mm~約20mmの範囲とすることができる。スロット206A/306は、第一の突起204A/304Aの内面と第二の突起204B/304Bの内面との間の距離(d)で延在する。いくつかの実施形態では、距離(d)は、約20μm~約20mmの範囲である。突起204/304(例えば、第一の突起204A/304Aおよび第二の突起204B/304B)の幅(w)は、約1mm~約20mmの範囲とすることができる。
【0091】
突起204/304は、互いに寸法が異なることができる。突起204/304は、互いに長さ(l)、厚さ(t)、および幅(w)が異なることができる。同様に、スロット206/306の距離(d)は、互いに異なることができる。いくつかの実施形態では、第二の突起204B/304Bと比較して、第一の突起204A/304Aは、より長い長さ(l)およびより広い幅(w)およびより薄い厚さ(t)を有することができる。
【0092】
スロット206/306は、TiB基材202/302の厚さを貫通して延在する。スロットの数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、図3A図3B、および図3Cの例に示すように、スロットは一つであってもよい。また、スロットは二つ以上であってもよい。スロットの数は、TiB基材202/302の意図する用途により異なる可能性がある。図2A図2B、および図2Cに示す例では、六つのスロットがある。
【0093】
TiB基材202/302は、固体アルミニウム金属で少なくとも部分的に覆われてもよい。スロット206/306は、TiB基材202/302の誘導機構である。他の誘導機構、例えば、溝、細孔、およびそれらの組み合わせを、TiB基材202に備えることができる。
【0094】
TiB基材202/302は、用途に応じて任意の好適な構造、サイズ、または形状を有することができる。TiB基材202/302は、立体的な幾何学的形状を有することができる。幾何学的形状表面は、長方形形状、正方形形状、三角形形状、楕円形形状、または長楕円形形状表面等のうちの少なくとも一つ含むことができる。TiB基材202/302はまた、非対称形状であってもよい。TiB基材202/302はまた、板状であってもよい。TiB基材202/302は、誘導機構であるスロット206/306を使用して、毛管作用によってTiB濡れ性材料を誘導することができる。
【0095】
TiB基材202/302は、様々な用途で使用されることができる。いくつかの実施形態では、TiB基材202/302は、アルミニウム精製セルで使用するように、またはアルミニウム電解セルで使用するように構成されることができる。アルミニウム精製セルでは、カソードはセルのトップ部にあり、アノードはセルの底部にあり、精製されたアルミニウムはセルのトップ部に移動する。アルミニウム精製セルの一例は、「Systems and Methods for Purifying Aluminum」と題する、2016年2月11日に出願された共同所有の米国特許第10,407,786号に記載されている。アルミニウム電解セルでは、カソードはセルの底部にあり、アノードはセルのトップ部にあり、生成されるアルミニウムはセルの底部に移動する。アルミニウム電解セルの一例は、「Apparatuses and Systems for Vertical Electrolysis Cells」と題する2017年3月30日に出願された、共同所有の米国特許公開第2017/0283968号に記載されている。
【0096】
図4Aは、製品400の一実施形態の正面図であり、TiB基材402が誘導機構として複数の溝406を有する。図4Bは、図4Aに示される実施形態の第一の側面図である。図4Cは、図4Aにおいて破線の円で示される、図4Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。図4Dは、図4Cに示される実施形態の複数の溝の別の構成である。
【0097】
製品400は製品200/300と類似している。ここで、相違点について説明する。いくつかの実施形態では、製品200/300の誘導機構はスロット206/306であり、対照的に、製品400の誘導機構は少なくとも一つの溝406である。
【0098】
溝406は、TiB基材402内に部分的に延在する。溝406の寸法は予め決められている。いくつかの実施形態では、溝406のサイズおよび/または形状は予め決められている。溝406の幅(w)は、約10μm~約20mmの範囲である。溝406の溝の深さ(gd)は、約1mm~約10mmの範囲である。溝406の長さ(l)は、約1cm~約1mの範囲である。TiB基材402の厚さ(t)は、約5mm~約30mmの範囲である。溝406の間の縁部間距離(d)は、約1mm~約20mmの範囲である。
【0099】
図4Cに示すように、誘導機構はTiB基材402に少なくとも二つの溝406を備える。具体的には、誘導機構は、三つの溝406を備える。図4Cは、第一の溝406A、第二の溝406B、第三の溝406C(まとめて、溝406)を示す。
【0100】
溝406は、任意のパターンで配置されることができる。溝406はまた、互いに同じ寸法を有するか、または互いに異なる寸法を有することができる。溝406はまた、図4Cに示すように前面および背面にだけでなく、TiB基材402の側面にも配置されることができる。図4Dは、第一の溝406A’、第二の溝406B’、第三の溝406C’(まとめて、溝406’)を示す。図4Dは、図4Cの溝406と比較した、別の寸法および配置の溝406’を示す。図4Cは、互いに同じ寸法を有し、溝406がTiB基材402の前面と背面との間に交互のパターンで配置されるパターンで配置された溝を示す。図4Dは、溝406’が異なる寸法を有することができることを示す。いくつかの実施形態では、第二の溝406B’は、溝の深さがTiB基材402の半分を超えて延在する最大の溝である。第三の溝406C’は最小の溝であり、TiB基材402’の半分未満まで延在する。
【0101】
図5Aは、製品500の別の実施形態の側面図であり、TiB基材502が誘導機構として複数の細孔を有する。図5Bは、図5Aにおいて破線で示される、図5Aに示される実施形態の一部の拡大図である。図5Aに示すように、TiB基材は、TiBのウェブ、例えばスポンジ状構造である。細孔504は、TiB基材502、TiBのウェブによって画成される。製品500の誘導機構は、TiB基材502の空隙とすることができる。TiB基材502の空隙率は、約1細孔~約200細孔/平方インチ(PPI)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、空隙率は、少なくとも約5細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約10細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約15細孔/インチ(PPI)、または少なくとも約20細孔/インチ(PPI)である。いくつかの実施形態では、空隙率は、約175細孔/インチ(PPI)以下、または約150細孔/インチ(PPI)以下、または約125細孔/インチ(PPI)以下、または約100細孔/インチ(PPI)以下、または約80細孔/インチ(PPI)以下、または約60細孔/インチ(PPI)以下、または約50細孔/インチ(PPI)以下である。
【0102】
TiB基材502の空隙により、任意の好適な多孔質構造を得ることができる。TiB基材502の空隙は、相互連結された多孔質構造であってもよく、細孔の少なくとも一部は互いに流体連通し、第一の位置から第二の位置(例えば、第一の所定の位置から第二の所定の位置)への濡れ性材料の移動を容易にする。したがって、相互連結された多孔質構造は、開放細孔構造とみなされることができる。いくつかの実施形態では、TiB基材502の空隙により、ランダムな多孔質構造が得られる。いくつかの実施形態では、TiB基材502の空隙により、配向した多孔質構造である場合がある。いくつかの実施形態では、TiB基材502の配向した多孔質構造の空隙により、空隙率勾配を有する場合がある。いくつかの実施形態では、TiB基材502の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、三次元勾配に沿って変化することができる(すなわち、空隙率勾配は、TiB基材502のX軸、Y軸、およびZ軸に沿って変化することができる)。いくつかの実施形態では、TiB基材502の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材502の中心に向かって増加または減少する。いくつかの実施形態では、TiB基材502の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材502全体にわたって増加および/または減少することができる。例えば、TiB基材502の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材502の一方の端部からTiB基材502の他方の端部まで増加、減少し、その後増加することができる。
【0103】
図6Aは、製品600の一実施形態の斜視図であり、TiB基材602が誘導機構として複数のスロット606を有し、固体アルミニウム金属612がTiB基材602を覆っている。図6Aでは、固体アルミニウム金属612の一部が、周囲にまたは透明に示され、基材602の表面構造を明らかにしている。製品600は、突起604、基部608、および先端部610を備える。図6Bは、図6Aに示す矢印6Bに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。図6Cは、図6Aにおいて破線の円で示される、図6Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。図2A、2B、および2Cに示される実施形態は、本明細書で説明する相違点を除き、図6A、6B、および6Cの実施形態と同じかまたは類似している。いくつかの実施形態では、図6A、6B、および6Cに示す構造は、図2A、2B、および2Cに示すTiB基材構造(例えば、TiB基材202)を覆う固体アルミニウム金属612を備える。図2A、2B、および2Cと同様な特徴の図6A、6B、および6Cについては、繰り返さない。図6Aおよび図6Bは、TiB基材602を完全に覆う固体アルミニウム金属612を示す。図6Cは、第一の突起604Aと第二の突起604Bとの間のスロット606Aを完全に占める固体アルミニウム金属612を示す。
【0104】
いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面を少なくとも部分的に覆い、および/または固体アルミニウム金属612は、スロット606内に少なくとも部分的に入っている。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも1%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも5%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも10%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも15%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも20%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも25%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも30%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも35%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも40%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも45%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも50%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも55%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも60%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも65%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも70%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも75%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも80%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも85%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも90%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも95%を覆う。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、TiB基材602の表面の少なくとも100%を覆う。
【0105】
いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット606内に少なくとも部分的に入っている。いくつかの実施形態では、スロット606がスロット容積を有する場合、固体アルミニウム金属612はスロット容積の少なくとも1%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも5%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも10%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも15%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも20%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも25%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも30%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも35%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも40%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも45%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも50%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも55%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも60%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも65%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも70%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも75%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも80%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも85%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも90%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも95%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属612は、スロット容積の少なくとも100%を占める。
【0106】
図6A~6Nに示す実施形態において、様々な量の固体アルミニウム金属612が、スロット606およびTiB基材602を占めている。
【0107】
図6Dは、製品600’の一実施形態の断面側面図であり、TiB基材602’が誘導機構として複数のスロット606A’を有し、固体アルミニウム金属612’がTiB基材602’の上部を覆っている。図6Eは、図6Dに示す破線6Eに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロット606A’のうちの一つのスロット606A’のみが示されている。断面は、固体アルミニウム金属612’が存在する、TiB基材602’の上部に沿ったものである。図6Fは、図6Dに示す破線6Fに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロット606A’のうちの一つのスロット606A’のみが示されている。断面は、固体アルミニウム金属612’が存在しない、TiB基材602’の下部に沿ったものである。
【0108】
図6Gは、誘導機構として複数のスロット606A’を有するTiB基材602’’と、TiB基材602’’の半分、つまり前部を覆う固体アルミニウム金属612’’との実施形態の断面側面図である。固体アルミニウム金属612’’は、基部608’’および先端部610’’の前半分を覆う。図6Hは、図6Gに示す破線6Hに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロット606A’’のうちの一つのスロット606A’’のみが示されている。固体アルミニウム金属612’’は、スロット606A’’の前半分を覆う。
【0109】
図6Iは、誘導機構として複数のスロット606A’’’を有する基部608’’’および先端部610’’’と、複数のスロット606A’’’に固体アルミニウム金属612’’’と、を備えるTiB基材602’’’の実施形態の側面図である。図6Jは、図6Iに示す破線6Jに沿って切り取られた部分断面図であり、複数のスロット606A’’’のうちの一つのスロット606A’’’のみが示されている。図6Iおよび6Jの実施形態では、TiB基材602’’’の外面上に固体アルミニウム金属612’’’はない。固体アルミニウム金属612’’’は、スロット606A’’’のスロット容積を完全に充填する。
【0110】
図6Kは、一実施形態の正面図であり、TiB基材602’’’’が誘導機構として複数のスロット606A、606B、606B(まとめて、スロット606’’’’)を有し、固体アルミニウム金属612’’’’が、スロット606の一部を覆っているか、または全く覆わない。図6Lは、図6Kに示される実施形態の第一の側面図である。図6Kは、基部608’’’’および先端部610’’’’を有するTiB基材602’’’’を示す。スロット606’’’’は、様々な長さ、厚さ、および量の固体アルミニウム金属612’’’’を有する。
【0111】
スロット606Aについては、スロット長さは、TiB基材602’’’’の先端部610’’’’まで延在しない。スロット606Aのトップ部は、固体アルミニウム金属612’’’’を含まない。スロット606Aの底部は、固体アルミニウム金属612’’’’を含む。スロット606Bについては、スロット長さは、基部608’’’’のトップ部から先端部610’’’’まで延在する。スロット606Bは、固体アルミニウム金属612’’’’を含まない。スロット606Cは、スロット606Aおよび606Bと同じ場所から始まらない。スロット606Cの始まりは、TiB基材602’’’’のさらに上で始まる。スロット606Cは、底部および上部に固体アルミニウム金属612’’’’を有するが、スロット606Cの中央には存在しない。
【0112】
図6Mは、TiB基材602’’’’’の実施形態の正面図であり、表面領域620’’’’’は、誘導機構として複数のスロット606’’’’’を有する表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’と、誘導機構が全くない表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’と、を有する。突起604’’’’’は、複数のスロット606’’’’’を画成する。図6Nは、図6Mに示される実施形態の第一の側面図であり、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’には誘導機構が全くない。
【0113】
TiB基材602’’’’’は、表面領域620’’’’’を備え、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、少なくとも一つの誘導機構を備え、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’には誘導機構が全くない。
【0114】
いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも5%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも10%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも15%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも20%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも25%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも30%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも35%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも40%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも45%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも50%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも55%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも60%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも65%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも70%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも75%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも80%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも85%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも90%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも95%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも100%覆われる。
【0115】
いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも部分的に覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも1%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも5%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも10%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも15%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも20%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも25%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも30%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも35%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも40%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも45%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも50%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも55%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも60%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも65%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも70%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも75%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも80%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも85%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも90%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも95%覆われる。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第二の部分624’’’’’は、固体アルミニウム金属によって少なくとも100%覆われる。
【0116】
いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’および/または第二の部分624’’’’’を覆う固体アルミニウム金属は、膜の形態である。いくつかの実施形態では、膜は、1μm~500μmの厚さを備える。いくつかの実施形態では、表面領域620’’’’’の第一の部分622’’’’’および/または第二の部分624’’’’’には、固体アルミニウム金属がない。
【0117】
図7Aは、製品700の一実施形態の正面図であり、TiB基材702が誘導機構としてスロット706を有し、固体アルミニウム金属712がTiB基材702を覆っている。図7Aでは、固体アルミニウム金属712の一部が、周囲にまたは透明に示され、基材702の表面構造を明らかにしている。第一の突起704Aおよび第二の突起704Bは、基部708から上方向に延在するスロット706を画成する。図7Bは、図7Aに示す破線7Bに沿って切り取られた断面である。図7Cは、図7Aに示す7Cに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。
【0118】
図7Dは、製品700’の一実施形態の正面図であり、TiB基材702’が誘導機構としてスロット706’を有し、固体アルミニウム金属712’がスロット706’の一部を覆っている。第一の突起704A’および第二の突起704B’は、基部708’から上方向に延在し、それによりスロット706’を画成する。図7Eは、図7Dに示す破線7Eに沿って切り取られた断面である。図7Eに示すように、スロット706’の中間部714’には、固体アルミニウム金属712’がない。スロット706’の前部および背部は、固体アルミニウム金属712’を有するものとして示されている。図7Fは、図7Dに示される実施形態の第一の側面図である。
【0119】
図7D、7E、および7Fに示す実施形態と、図7A、7B、および7Cに示す実施形態は、本明細書で説明する相違点を除いて、同じかまたは類似している。例えば、TiB基材702/702’を覆う固体アルミニウム金属712/712’の量は、実施形態によって異なる。図7A、7B、および7Cの実施形態では、固体アルミニウム金属712は、TiB基材702のほぼ全体を覆う。基部708の一部のみが、固体アルミニウム金属712で覆われる。スロット706には、固体アルミニウム金属712が完全に入っている。これに対して、図7D、7E、および7Fは、TiB基材702’の外側に固体アルミニウム金属712’がない。スロット706’の一部のみが、固体アルミニウム金属712’で充填されている。
【0120】
図7A、7B、7C、7D、7E、および7Fは、図3A、3B、および3Cの実施形態と同じかまたは類似している。一つの相違点は、図3A、3B、および3Cには、TiB基材表面上の固体アルミニウム金属も、それらの少なくとも一部を覆う固体アルミニウム金属も示されていないことである。図6A~6Nの実施形態の固体アルミニウム金属の説明はまた、図7A~7Fの固体アルミニウム金属にあてはまる。
【0121】
図8Aは、製品800の一実施形態の正面図であり、TiB基材802が誘導機構として複数の溝806を有し、固体アルミニウム金属812がTiB基材802を覆っている。図8Aでは、固体アルミニウム金属812の一部が、周囲にまたは透明に示され、基材802の表面構造を明らかにしている。図8Bは、図8Aに示す線8Bに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。図8Cは、図8Aにおいて破線によって示される、図8Aに示される実施形態の拡大部分断面図である。図8Cは、第一の溝806A、第二の溝806B、および第三の溝806Cの図を含む。
【0122】
図8Dは、製品800’の一実施形態の背面図であり、TiB基材802’が誘導機構として複数の溝806’を有し、固体アルミニウム金属812’がTiB基材802’の前半分を覆っている。図8Eは、図8Dに示す線8Eに沿って切り取られた断面の第一の側面図である。図8Fは、図8Fにおいて破線の円で示される、図8Dに示される実施形態の拡大部分断面図である。
【0123】
図8D、8E、および8Fに示す実施形態と、図8A、8B、および8Cに示す実施形態は、本明細書で説明する相違点を除いて、同じかまたは類似している。例えば、TiB基材802/802’を覆う固体アルミニウム金属812/812’の量は、実施形態によって異なる。図8A、8B、および8Cの実施形態では、固体アルミニウム金属812は、TiB基材802を完全に覆っている。これに対して、図8D、8E、および8Fの固体アルミニウム金属812’は、TiB基材802’の前半分のみを覆う。
【0124】
図8A、8B、8C、8D、8E、および8Fの実施形態は、図4A、4B、4C、および4Dの実施形態と同じかまたは類似している。一つの相違点は、図4A、4B、4C、および4Dには、TiB基材表面上の固体アルミニウム金属が示されていないことである。図8A、8B、8C、8D、8E、および8Fには、TiB基材上に固体アルミニウム金属812/812’が示されている。図6A~6Nおよび図7A~7Fの実施形態の固体アルミニウム金属612/712の説明はまた、図8A~8Fの固体アルミニウム金属812/812’にあてはまる。
【0125】
図8A~8Fでは、少なくとも一つの誘導機構は溝806/806’であり、固体アルミニウム金属812/812’は溝806/806’内に少なくとも部分的に入っている。少なくとも一つの溝806/806’は、溝容積を備える。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも1%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも5%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも10%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも15%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも20%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも25%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも30%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも35%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも40%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも45%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも50%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも55%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも60%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも65%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも70%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも75%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも80%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも85%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも90%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも95%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属812/812’は、溝容積の少なくとも100%を占める。
【0126】
図9は、いくつかの実施形態による、細孔904および固体アルミニウム金属906を有するTiB基材902の製品900の実施形態の一部の拡大図である。いくつかの実施形態では、TiB基材902は、TiBのウェブ、例えばスポンジ状構造である。
【0127】
いくつかの実施形態では、製品900は、TiBのウェブのTiB基材902と、TiB基材902のウェブの表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属906と、を備える。TiB基材902のウェブは、TiBのウェブ内に細孔904を画成する。
【0128】
いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は空隙を有する。固体アルミニウム金属906は、固体アルミニウム金属906が細孔904に充填される場合、高温であってもよい。固体アルミニウム金属906が冷えると、固体アルミニウム金属906とTiB基材902の細孔との間に空間(例えば、細孔または空隙)が存在する場合がある。細孔904は、TiB基材902の細孔容積を画成する、TiB基材902ウェブの空隙を有する。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも1%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも5%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも10%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも15%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも20%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも25%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも30%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも35%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも40%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも45%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも50%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも55%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも60%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも65%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも70%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも75%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも80%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも85%を占める。いくつかの実施形態では、固体アルミニウム金属906は、細孔容積の少なくとも90%を占める。
【0129】
TiB基材902の空隙により、任意の好適な多孔質構造を有することができる。TiB基材902の空隙は、相互連結された多孔質構造であってもよく、細孔の少なくとも一部は互いに流体連通し、第一の位置から第二の位置(例えば、第一の所定の位置から第二の所定の位置)への濡れ性材料の移動を容易にする。したがって、相互連結された多孔質構造は、開放細孔構造とみなされることができる。いくつかの実施形態では、TiB基材902の空隙により、ランダムな多孔質構造が得られる。いくつかの実施形態では、TiB基材902の空隙により、配向した多孔質構造である場合がある。いくつかの実施形態では、TiB基材902の配向した多孔質構造の空隙は、空隙率勾配である場合がある。いくつかの実施形態では、TiB基材902の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、三次元勾配に沿って変化することができる(すなわち、空隙率勾配は、TiB基材902のX軸、Y軸、およびZ軸に沿って変化する可能性がある)。いくつかの実施形態では、TiB基材902の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材902の中心に向かって増加または減少する。いくつかの実施形態では、TiB基材902の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材902全体にわたって増加および/または減少することができる。例えば、TiB基材902の配向した多孔質構造の空隙率勾配は、TiB基材902の一方の端部からTiB基材902の他方の端部まで増加、減少し、その後増加することができる。
【0130】
アルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セルは、本明細書に記載されるTiB基材のいずれかを備えることができる。いくつかの実施形態では、TiB基材のうちの少なくとも一つはアルミニウム精製セルまたはアルミニウム電解セルの電極である。いくつかの実施形態では、TiB基材のうちの少なくとも一つは、誘導装置であり、誘導装置は、電流が印加されていない場合、液体アルミニウム金属を所定の方向に誘導するように構成される。
【0131】
製品は、少なくとも一つの誘導機構およびTiB基材の表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属を有する、本明細書に記載のTiB基材を備えることができる。固体アルミニウム金属は、少なくとも一つの誘導機構内に少なくとも部分的に入ることができる。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの誘導機構は空隙容積を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも1%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも5%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも10%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも15%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも20%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも25%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも30%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも35%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも40%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも45%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも50%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも55%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも60%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも65%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも70%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも75%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも80%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも85%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも90%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも95%は、固体アルミニウム金属を含む。いくつかの実施形態では、空隙容積の少なくとも100%は、固体アルミニウム金属を含む。
【実施例
【0132】
実施例1-実験室規模の試験
<多孔質TiB基材(TiB発泡体)の製造>
【0133】
それぞれ約3インチ(H)×2インチ(W)×0.5インチ(D)の寸法の、四つの様々なTiB発泡体試料を、それぞれ約10、20、30および45PPIの空隙率を持つように製造した。TiB発泡体試料は、様々な細孔径のポリウレタン発泡体を、中にTiB粒子を有する水性スラリーに浸漬することによって製造された。その後、TiB被覆された発泡体を、画成されたギャップ厚さを有する一組の平行なローラーの間で圧延し、これにより浸透した発泡体は圧縮され、不要なスラリーは排出された。そして、圧延したTiB発泡体を乾燥オーブンに吊した。場合によっては、プロセスを繰り返し、被覆された発泡体を水性スラリー中に再浸漬し、その後、空気乾燥させた。そして、最終乾燥TiB発泡体を、約1850℃の温度で加熱することによって焼結した。図10は、焼結された最終製品の実施例を示す。焼結された最終製品は、それぞれのポリウレタン発泡体の細孔径に対応する約10、20、30、および45PPIの細孔径を有する連続的に相互連結する細孔を有した。図10に示すように、細孔構造は、流体が一つの所定の位置から別の所定の位置に移動することを可能にする開放細孔構造である。
【0134】
<水の濡れ試験>
図11に示すように、(約10、20、30、および45PPIの)四つのTiB発泡体試料のそれぞれを、二枚のティッシュペーパーで、一枚のティッシュペーパーで試料のトップ部に、一枚のティッシュペーパーで試料の中央に巻いた。そして、TiB試料の底部を、試料の中央部よりかなり下の0.25インチの水中に配置し、毛管作用によって水の物質移動を促進する試料の能力を試験した。約12時間後、試料を評価した。約10PPI試料中のティッシュはいずれも湿っても濡れてもおらず、毛管作用が発生していなかったことを示していた。約20PPI試料では、中央部のティッシュが湿って、トップ部のティッシュは乾燥していた。これは、何らかの毛管作用が発生したことを示していた。約30および45PPIの試料の両方で、中央部およびトップ部のティッシュが濡れており、かなり大きな毛管作用が発生したことを示していた。
【0135】
<TiB発泡体へのアルミニウム金属の浸透>
焼結TiB発泡体を溶融アルミニウムに1分間浸漬し、その後、空冷した。完全に冷却した後、四つのTiB発泡体試料のそれぞれを、三つの別々の別のるつぼ(以下でさらに説明するるつぼ#1、るつぼ#2、るつぼ#3)のグラファイト台の深さ約0.5インチのスロット中に配置した。三つのるつぼのそれぞれを炉内に設置し、アルゴン中で900℃に加熱した。精製された溶融アルミニウム組成物(純アルミニウムペレット)および溶融浴組成物を、各るつぼに入れた。溶融浴の組成は氷晶石系であり、NaF、AlF、およびCaF成分を含んでいた。
【0136】
四つのTiB発泡体試料、溶融アルミニウム、および氷晶石を有するるつぼを、900℃で約48時間保持した。図12に示すように、るつぼ#1では、四つのTiB発泡体試料を溶融アルミニウムに48時間完全に浸漬した。るつぼ#2および#3では、四つのTiB発泡体試料を、それぞれ約1および2インチの溶融アルミニウムに部分的に浸漬し、残りの発泡体を溶融浴に48時間さらした。
【0137】
図13Aおよび図13Bに示すように、900℃で48時間の試験後、どのるつぼでも四つのTiB発泡体試料では腐食は観察されず、発泡体の細孔によって促進される毛管作用によって試料が溶融アルミニウムによって濡らされたことを示していた。溶融アルミニウムは、TiBを氷晶石による腐食から保護する。
【0138】
実施例2-より大きな実験室規模の試験
<TiB発泡体試料の製造>
【0139】
寸法のそれぞれが約16インチ(H)×2インチ(W)×0.5インチ(D)の二つの別々のTiB発泡体試料を、実施例1の発泡体試料のプロセスによって製造した。二つのTiB発泡体試料の焼結最終製品は、それぞれのポリウレタン発泡体の細孔径に対応する約20および30PPIの細孔径を有する連続的に相互連結する細孔を有していた。
【0140】
<TiB発泡体へのアルミニウム金属の浸透>
二つの未処理のTiB発泡体試料を、るつぼのグラファイト台の深さ約2インチのスロット中に配置した。グラファイト台に配置される前に、精製された溶融アルミニウム組成物(純アルミニウムペレット)および(氷晶石系であり、NaF、AlF、およびCaF成分を含む)溶融浴組成物を各るつぼに入れ、そして各るつぼを炉内に設置して、アルゴン中で900℃に加熱した。そして加熱後、二つのTiB発泡体試料のそれぞれをるつぼに入れた。その後、TiB発泡体試料、溶融アルミニウム、および氷晶石を有する各るつぼを900℃に保持した。そして、約10分間の試験後、二つのTiB発泡体試料を、るつぼから取り出し、溶融アルミニウムを試料のトップ部で検出した。実施例1と同様に、二つのTiB発泡体試料のいずれにも腐食は観察されず、発泡体の細孔によって促進される毛管作用によって試料が溶融アルミニウムで約14インチ濡れていたことを示していた。溶融アルミニウムは、TiBを氷晶石による腐食から保護する。
【0141】
本開示の多くの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例示にすぎず、限定するものではなく、多くの変更が当業者に明らかになることが理解される。様々な工程は、任意の所望の順序で実施されてもよい(また、任意の所望の工程を追加してもよく、および/または任意の所望の工程を除去してもよい)。例えば、誘導機構(例えば、スロット、細孔、または溝)の形体および特性は、製品および/またはTiB基材のいずれかと一緒に、または単独で使用されることができる。実施形態のいずれかで説明した固体アルミニウム金属の形体および特性は、本明細書で説明する任意の他の実施形態で使用されることができる。誘導機構および固体アルミニウム金属被覆の例示的な実施形態は、網羅的であることを意図するものではない。本開示の形体および特性は、任意の方法で組み合わせることができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図6M
図6N
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品であって、
誘導機構を備えるセラミック基材を備え、
前記誘導機構が、セラミックの濡れ性材料を所定の方向に誘導するように構成される、
製品。
【請求項2】
前記セラミックの濡れ性材料がアルミニウムを含む、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記アルミニウムが、アルミニウム合金、金属アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
前記誘導機構が、スロット、溝、細孔、チャネルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の製品。
【請求項5】
前記誘導機構が細孔を備える、請求項4に記載の製品。
【請求項6】
前記細孔が、前記セラミック基材の空隙率を有する、請求項5に記載の製品。
【請求項7】
前記空隙率が約1~約200細孔/インチ(PPI)の範囲である、請求項6に記載の製品。
【請求項8】
前記誘導機構が、少なくとも一つのスロットを備え、前記少なくとも一つのスロットが前記セラミック基材の厚さを貫通して延在する、請求項4に記載の製品。
【請求項9】
前記セラミック基材が、第一の突起および第二の突起を備え、前記誘導機構が、前記第一の突起の内面および前記第二の突起の内面によって画成されるスロットを備える、請求項4に記載の製品。
【請求項10】
前記誘導機構が少なくとも一つの溝を備え、前記少なくとも一つの溝が、前記セラミック基材内に部分的に延在する、請求項4に記載の製品。
【請求項11】
前記セラミック基材が立体的な幾何学的形状であって、前記立体的な幾何学的形状が長方形形状、正方形形状、三角形形状、楕円形形状、または長楕円形形状の少なくとも一つである、請求項1に記載の製品。
【請求項12】
前記誘導機構が、毛管作用によって前記セラミックの濡れ性材料を誘導するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の製品。
【請求項13】
製品であって、
(a)少なくとも一つの誘導機構を備えるセラミック基材と、
(b)前記セラミック基材の表面を少なくとも部分的に覆う固体アルミニウム金属と、を備える、製品。
【請求項14】
前記固体アルミニウム金属が、前記少なくとも一つの誘導機構内に少なくとも部分的に入っている、請求項13に記載の製品。
【請求項15】
方法であって、
セラミック前駆体製品を調整することであって、前記セラミック前駆体製品が誘導機構を備えることと、
前記セラミック前駆体製品を高温に曝し、それにより前記誘導機構を有する最終的なセラミック製品を製造し、前記誘導機構が所定の方向にセラミックの濡れ材料を誘導するように構成される、方法。
【国際調査報告】