(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】SiPモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241031BHJP
H01L 23/427 20060101ALI20241031BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
H01L23/46 B
H01L23/12 301Z
H01L23/12 B
H01L23/12 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526729
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 KR2022017970
(87)【国際公開番号】W WO2023090809
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159856
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0011859
(32)【優先日】2022-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チェ ピョン ヒョン
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136CC23
5F136CC24
(57)【要約】
本発明の一実施例によるSiPモジュールは、基板と、前記基板の内部にエンベデットされる第1IC(Integrated Chip)と、前記基板の一面に配置される第2ICを含み、前記基板の前記一面と他面を貫通する第1方向を基準に、前記第1ICと前記第2ICは、少なくとも一部がオーバーラップして配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の内部にエンベデットされる第1IC(Integrated Chip)と、
前記基板の一面に配置される第2ICを含み、
前記基板の前記一面と他面を貫通する第1方向を基準に、前記第1ICと前記第2ICは、少なくとも一部がオーバーラップして配置される、SiPモジュール。
【請求項2】
前記第1ICと前記第2ICは、同じ種類および同じ大きさを有し、
前記第1ICと前記第2ICは、前記第1方向に垂直な第2方向を基準に同じ方向に配置される、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項3】
前記第1ICと前記第2ICは、一つの電源キャパシタと接続される、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項4】
前記基板の前記一面には、前記第1ICと接続される第1部品、前記第2ICと接続される第2部品、および前記第1ICおよび前記第2ICと接続される第3部品を含む、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項5】
前記基板の他面に配置される放熱パッドを含み、
前記放熱パッドは、前記第1ICと接続される第1放熱パッドおよび前記第2ICと接続される第2放熱パッドを含む、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項6】
前記第1ICと前記第1放熱パッドを接続する第1ヒートパイプおよび前記第2ICと前記第2放熱パッドを接続する第2ヒートパイプを含み、
前記第1ICと前記第2ICがオーバーラップされるエリアで、前記第2ヒートパイプは前記第1ICと離隔して配置される、請求項5に記載のSiPモジュール。
【請求項7】
基板と、
前記基板の内部にエンベデットされる第1ICと、
前記基板の一面は、一つのピンマップで構成される接続端子を含み、
前記基板の前記一面と他面を貫通する第1方向を基準に、前記接続端子と前記第1ICは、少なくとも一部がオーバーラップして配置される、SiPモジュール。
【請求項8】
前記基板の前記一面に配置される第2ICを含み、
前記第2ICは、前記接続端子に対応する位置にピンが形成される、請求項7に記載のSiPモジュール。
【請求項9】
前記第1ICと前記第2ICは、同じ種類および同じ大きさを有し、
前記第1ICと前記第2ICは、前記第1方向に垂直な第2方向を基準に、同じ方向に配置される、請求項8に記載のSiPモジュール。
【請求項10】
前記基板の前記一面には、前記第1ICと接続される第1部品、前記第2ICと接続される第2部品、および前記第1ICおよび前記第2ICと接続される第3部品を含む、請求項8に記載のSiPモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SiPモジュールに関し、より具体的には、デュアルべースバンドを実現する小型化SiPモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
Bluetooth(登録商標)、無線電話機およびその他多くの無線装置は、多くの自動車ホットスポットに存在するノイズの多い2.4GHz帯域を使用しているが、Wi-Fi802.11ac(WiFi5)以後の標準は、混雑の少ない5GHz帯域で作動する機能が備えている。
【0003】
図1(A)を参照すると、今日のほとんどの自動車等級Wi-Fi(登録商標)チップセットは、「時分割多重化」という技術を使用して、2.4GHzおよび5GHz帯域で同時作動を達成して帯域当たりデータ速度を低下させる。多くの旧型Wi-Fi装置は、2.4GHz帯域でのみ作動するため、自動車ホットスポットは互換性のために2.4GHz帯域を固守しなければならない。
【0004】
2.4GHz帯域は、Bluetoothおよびその他Wi-Fi装置でも使用されているため混雑を誘発し、伝送速度が理想的でない場合がある。次世代のアプリケーションは、5GHz帯域に依存し、混雑や平凡なサービス品質を回避しようとするため、デュアルバンド要求事項が発生する。
【0005】
図1(B)を参照すると、実際同時デュアルバンド(RSDB、Real Simultaneous Dual Band)は、2.4GHzおよび5GHz帯域の両方で同時に伝送できる新しいタイプのWi-Fiモジュールであり、実際同時デュアルバンド(RSDB)Wi-Fiモジュールは、二つの個別Wi-Fiネットワークを支援することができる。一つは2.4GHz帯域、他の一つは5GHzである。
【0006】
車両内環境の場合、5GHz帯域で高いデータ速度と強力なWi-Fi信号を許容すると同時に最適な速度で2.4GHzでレガシー(Legacy)装置を支援し続けることができる。5GHzWi-Fiはより高速で安定しているため、優先順位の高いWi-Fiトラフィックがこの帯域を使用することができ、2.4GHz帯域は一般Wi-Fiトラフィックに使用することができる。
【0007】
つまり、実際の同時デュアルバンド(RSDB)は、2.4GHzおよび5GHzWi-Fiネットワークが同時に作動し、互いに完全に独立的に作動することで、各ネットワークの性能を最適化し、車両でインターネット接続が可能なレガシーWi-Fi装置を支援すると同時に、最も必要な車両内部システムに高速、クリーン、安定した5GHzWi-Fi接続を提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、デュアルべースバンドを実現する小型化SiPモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるSiPモジュールは、基板と、前記基板の内部にエンベデットされる第1IC(Integrated Chip)と、前記基板の一面に配置される第2ICを含み、前記基板の前記一面と他面を貫通する第1方向を基準に、前記第1ICと前記第2ICは、少なくとも一部がオーバーラップされて配置される。
【0010】
前記第1ICと前記第2ICは、同じ種類および同じ大きさを有し、前記第1ICと前記第2ICは、前記第1方向に垂直な第2方向を基準に同じ方向に配置することができる。
【0011】
前記第1ICと前記第2ICは、一つの電源キャパシタと接続することができる。
【0012】
前記基板の前記一面には、前記第1ICと接続される第1部品、前記第2ICと接続される第2部品、および前記第1ICおよび前記第2ICと接続される第3部品を含むことができる。
【0013】
前記基板の他面に配置される放熱パッドを含み、前記放熱パッドは、前記第1ICと接続される第1放熱パッドおよび前記第2ICと接続される第2放熱パッドを含むことができる。
【0014】
前記第1ICと前記第1放熱パッドを接続する第1ヒートパイプおよび前記第2ICと前記第2放熱パッドを接続する第2ヒートパイプを含み、前記第1ICと前記第2ICがオーバーラップされるエリアで前記第2ヒートパイプは前記第1ICと離隔して配置することができる。
【0015】
前記技術的課題を解決するために、本発明の他の実施例によるSiPモジュールは、基板と、前記基板の内部にエンベデットされる第1ICと、前記基板の一面は一つのピンマップで構成される接続端子を含み、前記基板の前記一面と他面を貫通する第1方向を基準に、前記接続端子と前記第1ICは、少なくとも一部がオーバーラップされて配置される。
【0016】
前記基板の前記一面に配置される第2ICを含み、前記第2ICは、前記接続端子に対応する位置にピンが形成されることができる。
【0017】
前記第1ICと前記第2ICは、同じ種類および同じ大きさを有し、前記第1ICと前記第2ICは、前記第1方向に垂直な第2方向を基準に同じ方向に配置することができる。
【0018】
前記基板の前記一面には、前記第1ICと接続される第1部品、前記第2ICと接続される第2部品、および前記第1ICおよび前記第2ICと接続される第3部品を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例によれば、一つの基板に二つのシングルべースバンドチップをオーバーラップして配置するので、SiPモジュールの全体の大きさを小型化することができる。
【0020】
また、各シングルべースバンドチップを同じ方向に配置することで、基板上に配置される部品をより効率的に配置することができ、部品および電源構造の共用化およびRFポートの配列設計の最適化を図ることがきる。
【0021】
また、SiPモジュールのプラットフォーム化により、一つの基板でシングルべースバンドチップのみを含むモジュールまたはデュアルべースバンドチップで実現されたモジュールを自由に実現することができる。
【0022】
また、チップセットごとに別の放熱パッドを配置することにより、各チップセット間の熱干渉を最小化することができ、熱発生による性能低下を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】シングルべースバンドチップセットの動作を説明するための図面であり、
【
図1B】デュアルべースバンドチップセットの動作を説明するための図面である。
【
図2-5】本発明の一実施例によるSiPモジュールを説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0025】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、異なる様々な形態で実施することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間でその構成要素の一つ以上を選択的に組み合わせたり、置換して使用することができる。
【0026】
また、本実施例で使用される用語(技術的及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記載されていない限り、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解される意味に解釈することができ、辞書で定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるだろう。
【0027】
また、本実施の形態で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0028】
本明細書において、単数形は、文言で特に言及されていない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも1つ(または複数)」と記載されている場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0029】
また、本実施形態の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されるものではない。
【0030】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」と記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にある別の構成要素により「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0031】
また、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものとして記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向だけでなく、下方向の意味も含むことができる。
【0032】
図1(A)は、シングルべースバンドチップセットの動作を説明するための図面であり、
図1(B)は、デュアルべースバンドチップセットの動作を説明するための図面である。
【0033】
図1(A)は、シングルべースバンドチップセットを含む通信モジュールのブロック図を示した図面で、時分割(Time Divide)動作を通じて2.4GHzおよび5GHz帯域で同時作動することができるが、帯域当たりデータ速度が低下するなどの通信性能が低下する問題がある。
【0034】
図1(B)は、デュアルべースバンドチップセットを含む通信モジュールのブロック図を示した図面であり、実際の同時デュアルバンド(RSDB)を通じて、2.4GHzおよび5GHz帯域の両方に同時に伝送することができる。一般的に、デュアルべースバンドチップセットは、二つのシングルべースバンドチップセットを並べて配置して構成されるため、通信モジュールのチップセットの大きさが増加する問題がある。
【0035】
このような間題点を解決するために、本発明の一実施例によるSiPモジュールは、一つのシングルべースバンドチップセットを基板内部にエンベデットし、他の一つのシングルべースバンドチップセットを基板上に配置するが、エンベデットされたシングルべースバンドチップセットとオーバーラップするように配置することにより、全体的な大きさを最小化することができ、各シングルべースバンドチップセットを同一方向に配置することによって部品の共用化およびRFポートの最適配列を実現することができる。
【0036】
図2~
図5は、本発明の一実施例によるSiPモジュールを説明するための図面である。
【0037】
本発明の一実施例によるSiPモジュール100は、基板110、第1IC121、第2IC131を含むことができる。
【0038】
基板110は、印刷回路基板(PCB、Printed Circuit Board)であることができる。基板110は、単一層で形成することができる。基板110は、複数層で形成することができる。基板110の一面には部品が配置されることができ、基板110の他面には基板バンプ111が配置されることができる。
【0039】
基板110の内部にはエンベデットされる第1IC121を含むことができる。既存には表面実装技術(SMT、Surface Mount Technology)を通じて基板表面の上に電子部品を接合させたのと異なり、本発明で使用される「エンベデット(Embedded)技術」は、基板内部に電子部品を挿入させる技術を意味する。第1IC121は、第1IC121の他面に第1バンプ122を含むことができる。
【0040】
第2IC131は、基板110の一面に配置することができる。第2IC131と第1IC121は、少なくとも一部がオーバーラップするように配置することができる。基板110の一面と他面を貫通する第1方向を基準に、第2IC131は、第1IC121とオーバーラップするように配置することができる。これにより、一つのSiPモジュールでデュアルべースバンド動作を実現することができる。
【0041】
第2IC131は、基板110にフリップチップ技術によって結合することができる。第2IC131は、第2IC131の他面に第2バンプ132を含むことができる。フリップチップ技術は、素子実装技術の一つのワイヤレスボンディングの一方式として、チップを基板に取り付ける際に金属リード(ワイヤー)のような追加的な接続構造やボールグリッドアレイ(BGA)のような中間媒体を使用せずに、チップ下面の電極となる鉛バンプ(bump)を利用してそのまま融着する技術である。この技術は、パッケージがチップの大きさと同じであるため、小型、軽量化に有利で、熱的安定性が優れ、電流印加率が高く、反応速度も高めることができ、電極間の距離をはるかに細かくすることができる効果がある。
【0042】
第1IC121と第2IC131は、同じ種類のチップであってもよい。第1IC121と第2IC131は、同じ種類のシングルべースバンドチップであってもよい。第1IC121と第2IC131は、互いに同じ種類のWi-Fiチップセットであってもよい。第1IC121と第2IC131は、それぞれ異なる種類のシングルべースバンドチップであってもよい。第1IC121と第2IC131は、同じサイズを有することができる。第1IC121と第2IC131は、それぞれ異なるサイズを有することができる。
【0043】
第1IC121と第2IC131は、基板110の一面と他面を貫通する第1方向に垂直な第1方向を基準に、同じ方向に配置することができる。
図4を参照すると、第1IC121と第2IC131が同じ種類のチップである場合、各チップに同じ部品が基板110の同じ方向を向くように配置することができる。
【0044】
例えば、基板110が互いに反対側に配置される第1辺および第3辺と、互いに反対側に配置される第2辺および第4辺を含み、第1辺は、第2辺および第4辺と接続され、第3 辺は、第2辺および第4辺と接続することができる。第1IC121のA部品が基板110の第1辺を向くように配置され、B部品が基板110の第3辺を向くように配置される場合、第2IC131のA部品は基板110の第1辺を向くように配置され、B部品が基板110の第3辺を向くように配置されることができる。
【0045】
第1IC121と第2IC131は、互いに同じ方向に基板110に配置されるため、基板110上に配置される部品をより効率的に配置することができる。基板110に配置される部品は、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)、クロックバッファー(Clock Buffer)、RFスイッチおよび多様な受動素子などでありうる。第1IC121と第2IC131は、基板110上に配置される部品を共有することができ、RFポートの配列を最適化することができる。また、基板110に配置されるインターフェースがオーバーラップしたり、重ならないように配列することが可能で、シールドおよび放熱設計に有利なこともある。第1IC121と第2IC131は、一つの電源キャパシタと接続することができる。第1IC121と第2IC131は、同一電源部のキャパシタを共用に適用することにより、回路を簡素化することができる。
【0046】
基板110の一面には、第1IC121と接続される第1部品141、第2IC131と接続される第2部品142、第1IC121および第2IC131と接続される第3部品143を含むことができる。基板110の一面において、第1部品141は、第1IC121と隣接した位置に配置されることができ、第2部品142は、第2IC131と隣接した位置に配置されることができ、第3部品143は、第1IC121と第2IC131と共通して隣接したエリアに配置されることができる。
【0047】
図4は、基板110上に配置される第1~第3部品141、142、143の配置図を例示的に図示したもので、
図4を参照すると、第1部品141は、第1IC121と隣接した基板110の右側方向に主に配置され、第2部品142は、第2IC131と隣接した基板110の左側方向に主に配置され、第3部品143は、第1IC121と第2IC131と共通して隣接したエリアである基板110の左側下段および右側上段に配置されることができる。これは例示的なものに過ぎず、様々な配置の変更が可能であることは当然である。
【0048】
基板120の一面は、一つのピンマップで構成される接続端子を含むことができる。基板110の一面に配置される第2IC131は、基板110の接続端子に対応する位置にピンが形成されることができる。SiPモジュール100は、一つのシングルべースバンドチップがエンベデットされた構造を有することができる。SiPモジュール100は、一つのシングルべースバンドチップがエンベデットされ、他の一つのシングルべースバンドチップがエンベデットされたシングルべースバンドチップと少なくとも一部がオーバーラップするように配置された構造を有することができる。
【0049】
図5(A)は、シングルべースバンドチップを含むSiPモジュールであり、
図5(B)は、シングルべースバンドチップを二つ含むデュアルべースバンドで実現されたSiPモジュールである。つまり、基板110の一面には一つのピンマップで構成される接続端子を含むことにより、基板110に第2IC131の脱付着が可能になるため、SiPモジュール製作時、シングルべースバンドチップが含まれたSiPモジュールまたはデュアルべースバンドチップが含まれたSiPモジュールを選択的に製作することができる。
【0050】
したがって、シングルべースバンドチップ専用SiPモジュールまたはデュアルべースバンドチップ専用SiPモジュールごとに基板を別に製作する必要がない。通信方法によるSiPモジュールの基板をプラットフォーム化することができ、一つの基板をマザーボードとして活用することができる。
【0051】
基板110の他面には放熱パッドが配置されることができる。
【0052】
具体的に、放熱パッドは、熱伝導テープ(Thermal pad)であることができる。放熱パッドは、熱伝導率が高く、SiPモジュール内部で発生する熱を下げることができる。放熱パッドは、テープ形態であることができる。放熱パッドは、両面テープ形態であってもよい。放熱パッドは、第1IC121と接続される第1放熱パッドおよび第2IC131と接続される第2放熱パッドを含むことができる。基板110の一面から他面を貫通する第1方向を基準に、第1放熱パッドは、第1IC121とオーバーラップされるように配置することができ、第2放熱パッドは、第2IC131とオーバーラップされるように配置することができる。
【0053】
第1IC121と第1放熱パッドを接続する第1ヒートパイプ112および第2IC131と第2放熱パッドを接続する第2ヒートパイプ113を含むことができる。第1ヒートパイプ112と第2ヒートパイプ113は、基板110内部にエンベデットすることができる。
図3を参照すると、第1ヒートパイプ112は、第1IC121とダイレクトに接続され、第1IC121で発生した熱を第1放熱パッドに放出することができる。第2ヒートパイプ113は、第2IC131とダイレクトに接続され、第2IC131で発生した熱を第1放熱パッドに放出することができる。
【0054】
第1IC121と第2IC131がオーバーラップされるエリアで、第2ヒートパイプ113は、第1IC121と離隔して配置することができる。第2IC131で発生した熱は、第1IC121に影響を最小化して第2放熱パッドに放出することができる。これにより、第1IC121と第2IC131は、それぞれ異なる熱フロー(Thermal Flow)が形成されるので、第1IC121と第2IC131間の熱に対する干渉を減らすことができる。さらに、第1IC121と第2IC131は、それそれ別の放熱パッドと接続されるので、基板110の底面で熱干渉が発生することを予防することができ、各チップセットの発熱によって性能低下が発生する現象を防止することができる。
【0055】
本発明の実施例によれば、一つの基板に二つのシングルべースバンドチップをオーバーラップして配置されるので、SiPモジュールの全体のサイズを小型化することができる。また、各シングルべースバンドチップを同じ方向に配置することで、基板上に配置される部品をより効率的に配置することができ、部品および電源構造の共用化およびRFポートの配列設計の最適化を図ることができる。また、SiPモジュールのプラットフォーム化により、一つの基板でシングルべースバンドチップのみ含むモジュールまたはデュアルべースバンドチップで実現されたモジュールを自由に実現することができる。また、チップセットごとに別の放熱パッドを配置することにより、各チップセット間の熱干渉を最小化することができ、熱発生による性能低下を最小化することができる。
【0056】
本実施の形態に関連する技術分野において当業者であれば、前記の記載された基材の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で実施することができることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されるべきである。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にあるすべての差異は、本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】