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特表2024-541297乾式電極カレンダのニップへの粉末電極前駆体材料を重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパ、対応するアセンブリ、及び対応する方法
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  • 特表-乾式電極カレンダのニップへの粉末電極前駆体材料を重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパ、対応するアセンブリ、及び対応する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】乾式電極カレンダのニップへの粉末電極前駆体材料を重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパ、対応するアセンブリ、及び対応する方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20241031BHJP
   B05C 1/08 20060101ALI20241031BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20241031BHJP
   H01G 13/00 20130101ALI20241031BHJP
   H01G 11/86 20130101ALI20241031BHJP
【FI】
H01M4/139
B05C1/08
H01M4/04 A
H01G13/00 381
H01G11/86
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526985
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 DE2022100315
(87)【国際公開番号】W WO2023078488
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/275,863
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522243439
【氏名又は名称】マシューズ インターナショナル ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】524116298
【氏名又は名称】マシューズ インターナショナル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ハックフォート
(72)【発明者】
【氏名】ヨルグ ゴッツキー
(72)【発明者】
【氏名】カルステン クレイングリーズ
【テーマコード(参考)】
4F040
5E078
5E082
5H050
【Fターム(参考)】
4F040AA22
4F040AB15
4F040BA23
4F040CB22
5E078AB02
5E078BB24
5E082AB10
5E082MM22
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050FA17
5H050GA03
5H050GA22
5H050HA04
(57)【要約】
本発明は、乾式電極カレンダ(2)のニップの中への粉末電極前駆体材料(102)の重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパ(101)に関し、先述の粉末ホッパは、粉末電極前駆体材料(102)を粉末ホッパの中に供給するための粉末供給開口(105)と、粉末ホッパからニップの中への粉末電極前駆体材料を計測するための粉末出口開口(106)とを含み、粉末ホッパの断面は、粉末供給開口と粉末出口開口との間で先細り、粉末ホッパは、粉末ホッパの粉末レベルを検出するためのレベル検出手段(103)を有する。本発明はまた、粉末ホッパと、ニップを形成する第1のローラ及び第2のローラとから構成された対応するアセンブリと、粉末ホッパを動作させる方法とに関する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾式電極カレンダ(2)のニップ(220)の中への粉末電極前駆体材料(102)の重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパ(101)であって、粉末電極前駆体材料(102)を粉末ホッパ(101)の中に供給するための粉末供給開口(105)と、前記粉末ホッパ(101)からニップ(220)の中への前記粉末電極前駆体材料(102)を計測するための粉末出口開口(106)とを有し、前記粉末ホッパ(101)の断面は、前記粉末供給開口(105)と前記粉末出口開口(106)との間で先細り、前記粉末ホッパ(101)は、前記粉末ホッパ(101)の粉末レベルを判定するためのレベル検出デバイス(103)を有する、ことを特徴とする、前記粉末ホッパ(101)。
【請求項2】
前記粉末ホッパ(101)内の粉末の重量を判定するための重量検出デバイス(104)を更に有する、請求項1に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項3】
前記重量検出デバイス(104)は、前記粉末ホッパ(101)が支持される少なくとも1つのロードセル(107)を有する、請求項2に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項4】
前記粉末ホッパ(101)は、少なくとも1つの第1のロードセル(107)及び少なくとも1つの第2のロードセル(107)と、前記粉末ホッパ(101)の対抗する側上で横方向に突出する少なくとも2つの支持タブ(108)とを有し、前記粉末ホッパ(101)は、前記支持タブ(108)の一方を介して前記少なくとも1つの第1のロードセル(107)上で、及び前記支持タブ(108)の他方を介して前記少なくとも1つの第2のロードセル(107)上で支持される、請求項3に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項5】
前記粉末ホッパ(101)は、前記ニップ(220)に横方向に延びる幅(B)と、前記ニップ(220)に沿って延びる長さ(L)とを有し、前記粉末ホッパ(101)の前記幅(B)は、前記粉末供給開口(105)と前記粉末出口開口(106)との間で減少し、前記粉末供給開口(105)と前記粉末出口開口(106)との間の前記粉末ホッパ(101)の前記長さ(L)は、一定である、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項6】
前記充填レベル検出デバイス(104)は、前記粉末出口開口(106)の上のエリア内の少なくとも1つの第1の充填レベルセンサ(109)を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項7】
前記充填レベル検出デバイス(104)は、前記粉末供給開口(105)の下のエリア内の少なくとも1つの第2の充填レベルセンサ(109)を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項8】
前記レベル検出デバイス(104)は、少なくとも1つの容量充填レベルセンサ(109)を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項9】
前記充填レベルセンサ(109)は、前記粉末ホッパ(101)の側壁(110、112)の長さにわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された複数のセンサユニット(115)を有する、請求項6または7に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項10】
前記複数のセンサユニット(115)を有する前記粉末ホッパ(101)の前記側壁(110、112)は、実質的に鉛直に配列される、請求項9に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項11】
前記第1の充填レベルセンサ(109)は、前記粉末ホッパ(101)の第1の実質的に鉛直の側壁(110、112)の長さ(L)にわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された第1の複数のセンサユニット(115)を有し、前記第2の充填レベルセンサ(109)は、前記粉末ホッパ(101)の第2の実質的に鉛直の側壁(110、112)の長さ(L)にわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された第2の複数のセンサユニット(115)を有し、前記第1の及び前記第2の側壁(110、115)を接続し、前記粉末出口開口(106)の方向に前記粉末ホッパ(101)の幅(B)を先細める傾斜側壁(111)は、前記第1の及び前記第2の側壁(110、115)の間で配列される、請求項10に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項12】
前記レベル検出デバイス(104)は、少なくとも1つの光学充填レベルセンサ(116)を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項13】
前記光学充填レベルセンサ(116)は、前記粉末供給開口(105)を通じて前記粉末ホッパ(101)から離れて間隔を空けられた前記粉末ホッパ(101)の内部に方向付けられる、請求項12に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項14】
前記光学充填レベルセンサ(116)の検出範囲は、前記粉末ホッパ(101)の少なくとも全体長(L)及び全体幅(B)を含む、請求項12または13に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項15】
前記光学充填レベルセンサ(116)は、粉末電極前駆体材料(102)による前記粉末ホッパ(101)の充填容積を検出するように構成される、請求項12~14のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項16】
前記光学充填レベルセンサ(109)は、前記粉末ホッパ(101)の長さ(L)にわたって非均一に分散された粉末充填レベルを検出するように更に構成される、請求項12~15のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)。
【請求項17】
先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパ(101)と、ニップ(220)を形成する第1の及び第2のロール(201)とを含み、前記粉末ホッパ(101)の粉末出口開口(106)は、前記粉末出口開口(106)の全体長にわたって前記ニップ(220)の中への粉末電極前駆体材料(102)を計測することができるように前記ニップ(220)の上で及び前記ニップ(220)に沿って配列される、アセンブリ(5)。
【請求項18】
前記アセンブリ(5)は、それによって前記ニップ(220)の中に粉末電極前駆体材料(102)を搬送することができる前記粉末ホッパ(101)の上に配列された供給コンベア(120)を更に有する、請求項17に記載のアセンブリ(5)。
【請求項19】
前記供給コンベア(120)の搬送速度は、前記粉末ホッパ(101)内の判定された粉末密度に応じて規制され、前記粉末密度は、前記充填レベル検出デバイス(104)を介して判定される粉末充填高さと、前記重量検出デバイス(103)を介して判定される粉末質量とに基づいて計算される、請求項18に記載のアセンブリ(5)。
【請求項20】
前記搬送速度は、前記計算された粉末密度がターゲット範囲の第1の閾値を超過するときに増大し、前記搬送速度は、前記計算された粉末密度が前記ターゲット範囲の第2の閾値を下回るときに低速になる、請求項19に記載のアセンブリ(5)。
【請求項21】
前記粉末ホッパ(101)は、前記粉末(102)、好ましくは被膜に関して摩擦を低減させるように前記粉末(102)が重力によってそれに沿ってガイドされるその内側で調整され、または粉末(102)に関して低い係数の摩擦を有するインレイを有する、先行請求項のいずれか一項に記載のアセンブリ(5)。
【請求項22】
前記粉末出口開口(106)は、前記ニップ(220)の方向に、及び前記ニップ(220)の中に直接の前記粉末(102)を計測するように設計された、前記ニップ(220)を形成する前記ロール(201)の回転の軸に鉛直な方向に先細るギャップアパーチャを有する、先行請求項のいずれか一項に記載のアセンブリ(5)。
【請求項23】
粉末ホッパ(101)を動作させる方法であって、
粉末電極前駆体材料(102)による前記粉末ホッパ(101)の充填レベルを判定することと、
前記粉末ホッパ(101)内に位置する前記粉末電極前駆体材料(102)の重量を判定することと、
前記判定された充填レベル及び前記判定された重量から、前記粉末ホッパ(101)内に位置する前記粉末電極前駆体材料(102)の密度を計算することと、
前記粉末ホッパ(101)の中に搬送される粉末電極材料(102)の流れを規制することと、
を含む、前記方法。
【請求項24】
前記粉末ホッパ(101)の中に供給される粉末電極材料(102)の前記流れを規制することは、前記粉末ホッパ(101)の上流に接続された供給コンベア(120)の搬送速度を規制することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記粉末ホッパ(101)の前記充填レベルを判定することは、容量センサ及び/または光学センサを使用して判定することを含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項26】
前記粉末ホッパ(101)の前記充填レベルを判定することは、第1の粉末ホッパレベルでの粉末電極前駆体材料(102)の存在を判定することと、第2の粉末ホッパレベルでの粉末電極前駆体材料の存在を判定することとを含むことができ、前記第1の粉末ホッパレベルの高さは、前記第2の粉末ホッパレベルの高さとは異なることができる、請求項21~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記粉末ホッパ(101)内に位置する前記粉末電極前駆体材料(102)の前記重量を判定することは、前記粉末ホッパマイナス前記粉末ホッパ重量の重量を測ることを含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾式電極ウェブを生産するための乾式電極カレンダのニップに粉末電極前駆体材料を供給する粉末ホッパに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイス、電気機械デバイス、電気化学デバイス、及び他の有用なデバイスに電力供給するために広く使用される、電気エネルギー貯蔵セルにおいて電極が使用される場合がある。そのようなセルは、一次的化学セル及び二次的(再充電可能)セル、燃料電池、及びウルトラキャパシタを含む、様々なタイプキャパシタなどのバッテリを含む。電極は、水処理設備においても使用される場合がある。特に、エレクトロモビリティが明確に成長している。電気供給車両、バッテリにおけるエネルギー源は、コストの大部分の原因となる。これは、それらの生産に直接関係する。これは、効率的且つコストの効果が高い生産と同時にエネルギー密度を増大させることを必要とする。リチウムイオンバッテリセルを生産するための工程チェーン内のカレンダ加工工程がここでは重要である。
【0003】
電極は、エネルギー貯蔵の可能性のための必須の構成要素である。電極の電気化学容量、例えば、バッテリ電極のキャパシティ及び効率性は、様々な因子によって決定される。それらは、活物質、結合剤、及び接着剤、接着物質の粒子サイズ及び表面エリアなど、そこに含有される物質の物理特性、活物質の表面特性、並びに導電素子に対する密度、多孔性、凝集性、及び接着性など、電極フィルムの物理特性を含む。乾式処理システム及び方法は従来から、電極フィルム物質を分離及び混合するために、高剪断力及び/または高圧力処理ステップを使用してきた。そのようなシステム及び方法は、湿式形成電極フィルムよりも構造的利点に貢献する場合がある。しかしながら、乾式の、自立電極フィルム及び乾式電極の生産のために必要とされる高処理圧力及び大きな設備寸法(よって、大きな空間要件)は、改善の余地を残す。
【0004】
米国特許出願公開第2020/0072612A1号明細書では、乾式電極を生産するデバイス及び方法が既知であり、一方で、ニップに粉末電極前駆体材料を手動で供給することが既知であり、一方で、物質を供給するための粉末ホッパの使用が既知である。しかしながら、記載される解決策は、物質の供給がこのようにして不正確であり、その厚み及びその幅において変動を有する不均一に形成された電極トラックにつながる場合があるという欠点を有する。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明の目的は、物質の供給をより良好に計測することができるような方法において、ニップに粉末電極前駆体材料を供給するための粉末ホッパを改善することである。
【0006】
本発明は、独立請求項の特徴により解決される。従属請求項において有利な実施形態が記載される。
【0007】
したがって、乾式電極カレンダのニップの中への粉末電極前駆体材料の重力によって引き起こされる供給のための粉末ホッパが提供され、粉末ホッパは、粉末電極前駆体材料を粉末ホッパの中に供給するための粉末供給開口と、粉末ホッパからニップの中への粉末電極前駆体材料を計測するための粉末出口開口とを有し、粉末ホッパの断面は、粉末供給開口と粉末出口開口との間で先細り、粉末ホッパは、粉末ホッパの粉末レベルを判定するためのレベル検出デバイスを有する、ことを特徴とする。粉末ホッパは、粉末供給開口が粉末出口開口の上に位置するように、特に、その上で鉛直に配列されるように位置合わせされることができる。粉末供給開口及び/または粉末出口開口は、矩形の断面を有することができる。
【0008】
従来技術から既知の解決策に関連して、本発明は、粉末ホッパの充填レベルが工程の間に継続して監視されることができるという利点を有する。これは、特に、同質の厚み及び/または同質のトラック幅を生み出すように、生み出される電極トラックの同質性を改善することを可能にする。更に、充填レベル監視は、例えば、ホッパ内の粉末が非常に少なくまたは非常に多い場合、動作工程において時機を得た誤りの検出を有効にし、その結果、システムへの深刻な損傷を回避する必要がある場合に、システムをオフに切り替えることができる。
【0009】
粉末ホッパが、粉末ホッパ内の粉末の重量を判定するための重量検出デバイスを更に含むことが規定されることができる。レベル検出デバイス及び重量検出デバイスがシステムの制御ユニットに接続され、制御ユニットに判定されたレベル及び重量データを送信することが規定されることができる。制御ユニットは、充填レベルデータを重量データと比較することによって、ホッパ内の粉末の密度を継続して判定することができる。これは、ホッパの中に供給される粉末判定された密度に基づいて制御されることができ、よって、ニップの中に供給される粉末が一定の密度を有するという利点を有する。粉末材料が上からの下位の粉末層を下方に押し込むことに起因して、粉末出口開口の方向において継続して増大する、粉末電極前駆体材料がホッパ内で既に小型にされることを理由に、これは特に重要である。小型にすることは、粉末ホッパの中に粉末を単純に供給することによって更に増大し、粉末は、例えば、粉末ホッパの中への供給デバイスから落下し、粉末ホッパの供給デバイスから、またはそこに含有される粉末からの鉛直距離は、ホッパ内の粉末を小型にすることに或る程度の影響を与える。
【0010】
重量検出デバイスが、粉末ホッパが支持される少なくとも1つのロードセルを含むことが規定されることができる。粉末ホッパが、少なくとも1つの第1のロードセル及び少なくとも1つの第2のロードセルと共に、粉末ホッパの対抗する側上で横方向に突出する少なくとも2つの支持タブとを含み、粉末ホッパが、支持タブの一方を介して少なくとも1つの第1のロードセル上で、及び支持タブの他方を介して少なくとも1つの第2のロードセル上で支持されることが規定されることができる。粉末ホッパ内の粉末重量を検出するために、少なくとも1つのロードセルは、制御ユニットに、測定された重量を送信することができ、制御ユニットでは、粉末ホッパのテール重量が次いで、測定された値から差し引かれる。
【0011】
粉末ホッパが、ニップに横方向に延びる幅と、ニップに沿って延びる長さとを有し、粉末ホッパの幅は、粉末供給開口と粉末出口開口との間で減少し、粉末供給開口と粉末出口開口との間の粉末ホッパの長さ一定であることが規定されることができる。特に、粉末供給開口及び粉末出口開口は、相互から鉛直に間隔を空けられることが規定されることができる。粉末ホッパは、ホッパの長さを区切り、特に、鉛直に位置合わせされることができる2つの対抗する側壁を有することができる。支持タブは、側壁から、特に、側壁の上位エッジから離れて湾曲することができる。粉末ホッパは、粉末ホッパの幅を区切り、粉末供給開口に隣接した2つの対抗する側壁を有することができる。粉末供給開口に隣接したそれらの壁は、実質的に鉛直に位置合わせされることができる。粉末出口開口に直に隣接して、粉末ホッパの幅を区切る2つの更なる対抗する壁区画が存在し得、その一方は、実質的に鉛直に位置合わせされ得、他方は、粉末出口開口に向かって断面において傾斜し且つ先細って位置合わせされ得る。
【0012】
充填レベル検出デバイスは、粉末出口開口の上のエリア内の少なくとも1つの第1の充填レベルセンサを有することができる。第1の充填レベルセンサは、例えば、粉末出口開口に隣接した鉛直壁区画内に配列されることができる。第1の充填レベルセンサは、例えば、粉末出口開口の上で2cm~10cmの範囲において配列されることができる。
【0013】
充填レベル検出デバイスは、粉末供給開口の下のエリア内で少なくとも1つの第2の充填レベルセンサを有することができる。第2の充填レベルセンサは、例えば、粉末供給開口に隣接した鉛直壁区画内に配列されることができる。第2の充填レベルセンサは、例えば、粉末供給開口の下で2cm~10cmの範囲において配列されることができる。
【0014】
例えば、充填レベル検出デバイスは、少なくとも1つの容量充填レベルセンサを含むことができる。容量充填レベル測定の原理は、キャパシタの容量変化に基づいている。容量センサ及び粉末ホッパ壁は、その容量がホッパ内の粉末の量に依存するキャパシタを形成し、空のホッパは、より低い容量を有し、充填されたホッパは、より高い容量を有する。充填レベルセンサが、粉末ホッパの側壁の長さにわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された複数のセンサユニットを有することが規定されることができる。センサユニットは、例えば、ライトバリアまたは容量センサであることができる。粉末ホッパの長さにわたってセンサを分散させることによって、その全体長にわたって粉末ホッパが粉末により均一に充填されるかどうかが判定されることができる。例えば、粉末ホッパは、複数の測定レベルを有することができ、複数の測定レベルの各々では、複数の充填レベルセンサは、相互から水平に間隔を空けて、すなわち、同一の高さに配列されることができる。例えば、4個以上の充填レベルセンサが測定レベルごとに設けられることができる。
【0015】
複数のセンサユニットを有する粉末ホッパの側壁が、実質的に鉛直に配列されることが規定されることができる。したがって、複数の測定レベルのケースでは、センサ有する側壁区画は各々、鉛直に位置合わせされ、したがって、ホッパは、複数の鉛直壁区画を有することができる。複数の測定平面が設けられる場合、センサは、全てがホッパの同一の側上に位置することができ、その結果、センサに対抗するホッパの側は、単一の傾斜壁区画のみを有する。
【0016】
よって、第1の充填レベルセンサは、粉末ホッパの第1の実質的に鉛直の側壁の長さにわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された第1の複数のセンサユニットを有することができ、第2の充填レベルセンサは、粉末ホッパの第2の実質的に鉛直の側壁の長さにわたって分散され、実質的に同一の高さに配列された第2の複数のセンサユニットを有することができ、第1の及び第2の側壁を接続する傾斜側壁は、粉末出口開口の方向に粉末ホッパの幅を先細める傾斜側壁第1の及び第2の側壁の間で配列されることができる。
【0017】
充填レベル検出デバイスは更に、容量充填レベルセンサに加えてまたは代わりに、光学充填レベルセンサを含むことができる。光学充填レベルセンサは、粉末ホッパの内部の上の粉末供給開口を通じて粉末ホッパから間隔を空けられて方向付けられることができる。光学充填レベルセンサは、粉末ホッパの上に配列されることができる。光学充填レベルセンサの検出範囲は、粉末ホッパの少なくとも全体長及び全体幅を含むことができる。光学充填レベルセンサは、粉末電極前駆体材料による粉末ホッパの充填容積を検出するように構成されることができる。この目的のため、光学充填レベルセンサは、ホッパ内の粉末の表面レリーフを検出し、制御ユニットに記憶された粉末ホッパの総容積の値とそれを比較するカメラを有することができる。よって、光学充填レベルセンサはまた、粉末ホッパの長さにわたって非均一に分散された粉末充填レベルを検出するように構成されることができる。
【0018】
本発明は更に、先行請求項のいずれか一項に記載の粉末ホッパと、ニップを形成する第1の及び第2のロールとを含むアセンブリに関し、粉末ホッパの粉末出口開口は、粉末出口開口の全体長にわたってニップの中への粉末電極前駆体材料を計測することができるようにニップの上で及びニップに沿って配列される。
【0019】
アセンブリは、それによってニップの中に粉末電極前駆体材料を搬送することができる粉末ホッパの上に配列された供給コンベアを更に含むことが規定されることができる。供給コンベアが、高さが調節可能であることが規定されることができる。供給コンベアが、ベルトコンベアであることが規定されることができる。供給コンベアの高さを調節するための鉛直調節デバイスが、制御ユニットに結合され、制御ユニットが、粉末ホッパ内の判定された粉末充填レベルに応じて供給コンベアの鉛直位置を規制し、その結果、供給コンベアとホッパ内の粉末表面との間の距離が常に一定のままであることが更に規定されることができる。代わりに、粉末ホッパ内の判定された密度が常に一定のままであるように、制御ユニットが鉛直調節デバイスを制御し、その結果、ホッパへの供給コンベアの距離が、密度がターゲット密度を下回るときに増大し、ターゲット密度を超過するときに減少する。これは、粉末出口開口における一定の材料密度を達成するために、利用されることになる粉末を供給することによって生じるホッパにおける小型化の効果を可能にする。
【0020】
供給コンベアの搬送速度は、粉末ホッパ内の判定された粉末密度に応じて規制されることができ、粉末密度は、充填レベル検出デバイスを介して判定される粉末充填高さと、重量検出デバイスを介して判定される粉末質量とに基づいて計算される。計算された粉末密度がターゲット範囲の第1の閾値を超過するときに搬送速度が増大し、計算された粉末密度がターゲット範囲の第2の閾値を下回るときに搬送速度が低速になることが規定されることができる。
【0021】
本発明は更に、粉末ホッパを動作させる方法に関し、方法は、以下のステップ:粉末電極前駆体材料による粉末ホッパの充填レベルを判定することと、粉末ホッパ内に位置する粉末電極前駆体材料の重量を判定することと、判定された充填レベル及び判定された重量から、粉末ホッパ内に位置する粉末電極前駆体材料の密度を計算することと、粉末ホッパの中に搬送される粉末電極材料の流れを規制することと、を含む。
【0022】
粉末ホッパの中に供給される粉末電極材料の流れを規制することは、粉末ホッパの上流に接続された供給コンベアの搬送速度を規制することを含むことが規定されることができる。粉末ホッパの中に供給される粉末電極材料の流れを規制することは、供給デバイスと粉末ホッパとの間の鉛直距離を規制することを含むことが更に規定されることができる。
【0023】
更に、粉末ホッパの充填レベルを判定することが、容量センサ及び/または光学センサを使用して判定することを含むことが規定されることができる。このケースでは、粉末ホッパの充填レベルを判定することは、第1の粉末ホッパレベルでの粉末電極前駆体材料の存在を判定することと、第2の粉末ホッパレベルでの粉末電極前駆体材料の存在を判定することとを含むことができ、第1の粉末ホッパレベルの高さは、第2の粉末ホッパレベルの高さとは異なることができる。
【0024】
更に、粉末ホッパ内に位置する粉末電極前駆体材料の重量を判定することは、粉末ホッパマイナス粉末ホッパ重量の重量を測ることを含むことが規定されることができる。
【0025】
本発明の更なる詳細は、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】乾式電極カレンダのニップの上に配列された粉末ホッパの概略側面図を示す。
図2】2つの容量レベルセンサ及び重量検出デバイスを有する粉末ホッパの実施形態の斜視図を示す。
図3】光学レベルセンサを有する粉末ホッパの実施形態の斜視図を示す。
図4】供給コンベア、粉末ホッパ、及び乾式電極カレンダの配列の実施形態の概略表現を示す。
図5】乾式電極カレンダ上に搭載された粉末ホッパの実施形態の側面図である。
図6】粉末電極前駆体材料から電極フィルムを生産するための乾式電極カレンダの実施形態の側面図である。
図7】粉末電極前駆体材料から電極フィルムを生産するための乾式電極カレンダの1つの実施形態の平面図である。
【0027】
図1に示される例示は、粉末ホッパ101の例示的なアセンブリを示し、粉末ホッパ101は、乾式電極カレンダ2のニップ220の上に配列される。粉末ホッパ101は、その上側に粉末供給開口105と、その下側にニップ220と位置合わせされた粉末出口開口106とを有する。結果として、粉末供給開口105中に供給される粉末電極前駆体材料102は、粉末出口開口106を介して、ニップ220の中に供給され、その中に巻き込まれて、定義された幅及び厚みの電極フィルム601を形成する。乾式電極カレンダ2は、粉末供給のエリア内で小口径を有する2つのロール201を有し、ロール201は、ニップ220の長さにわたって粉末に対して高表面圧力を及ぼす。ロール201は各々、隣接した支持ロール210によって横方向に支持され、支持ロール210は、ロールの中間で特に発生する、ニップ内で作用する力に起因したロール201の湾曲を防止する。生産された電極フィルム601は、その下側で、及び右側ロール201の周りでニップ220から外にガイドされ、次いで、電極フィルム601を均質化するために、右側のロール201と右側の支持ロール210との間でニップを通じて搬送される。よって、それらのロール上でニップも形成され、その結果、ニップを通じてガイドされた電極フィルム601を介して、ロール201の支持がもたらされる。対照的に、ニップは、左側の支持ロール210と左側のロール201との間で形成されない。したがって、それらの2つのロールは、相互に巻き込み、その結果、ロール201は、支持ロール210によって直接支持される。
【0028】
図2は、粉末ホッパ101の下側の斜視図を示す。これは、その上側に粉末供給開口105と、その下側に粉末出口開口106とを有し、その結果、粉末電極前駆体材料102は、重力によって、粉末供給開口105から粉末出口開口106に搬送される。粉末ホッパ101の幅Bは、粉末出口開口106の方向に先細る。その2つの縦方向の端の各々において、粉末ホッパは、鉛直境界壁114を有し、その各々の上側で、支持タブ108が粉末供給開口105から湾曲する。ロードセル107は、支持タブ108の各々の下に配列され、その中に位置する粉末電極前駆体材料102と共に粉末ホッパ101の重量を測定し、粉末ホッパ101の重量は、実際の粉末重量を判定するように、より高いレベルの制御ユニットにおいて差し引かれる。粉末ホッパ101の上位領域では、それは、縦方向での2つの対抗する鉛直壁区画110、117を有し、鉛直壁区画110、117は、粉末供給開口105と隣り合う。例示において示される後方壁区画117は、斜めに配置された壁113によって粉末ホッパ101の下位領域内で隣り合い、壁113は、粉末出口開口106に直接隣接し、粉末出口開口106の方向においてホッパ101の幅を狭くする。傾斜壁113とは反対側で、粉末ホッパ101は、一方で下位領域に傾斜壁111を有し、他方で傾斜壁111と隣接した鉛直壁112を有し、鉛直壁112は次いで、粉末出口開口106と隣り合う。壁111の傾きの角度は、反対側の壁113の角度よりも平坦である。示される粉末ホッパ101はまた、充填レベル検出デバイス104を有し、充填レベル検出デバイス104は、2つの充填レベルセンサ109を有する。それらのうち、第1の充填レベルセンサ109は、粉末出口開口と境界を接する鉛直壁112上に配列され、第2の充填レベルセンサ109は、粉末供給開口と境界を接する鉛直壁110上に配列される。よって、ホッパ101の異なるレベルにおける充填レベルセンサ109によって、粉末充填レベルがそれぞれの充填レベルに到達したかどうかが判定されることができる。充填レベルセンサ109の各々は、4つの容量センサユニット115を有し、4つの容量センサユニット115は、相互に水平に配列され、ホッパ101の長さLにわたって相互から間隔を空けられる。これは、例えば、センサユニット115の1つのみが粉末の存在を検出するが、同一の高さに位置する他の3つのセンサユニット115が検出しない場合に、ホッパ101に沿った不均一な充填をも検出することができることを意味する。この情報は、より高レベルの制御ユニットによって評価されることができる。受信された情報に応じて、制御ユニットは、システムに適切なコマンドを発行することができる。例えば、ホッパ101の充填レベルが低すぎ、高すぎ、または上記説明されたように、縦方向に不均一である場合、システムの緊急停止が開始されることができる。更に、充填レベルが低すぎる場合、ホッパ101の上流に接続された供給コンベア120は、粉末電極前駆体材料102の供給速度を増大させることができ、または充填レベルが高すぎる場合、供給速度は、減少もしくは停止されることができる。粉末ホッパ101がまた、ロードセル107を有し、ロードセル107を介して、ホッパ101は、機械フレーム500上で支持される。これは、より高レベルの制御ユニットに、粉末ホッパ101内に現在ある粉末質量の成長に関する情報を提供する。一定の密度の粉末の流れがニップ220に供給されることを保証するために、制御ユニットは、粉末充填レベルに関する情報及びホッパ101内の粉末の粉末質量に関する情報から、ホッパ101内の密度を定期的に判定する。したがって、例えば、ホッパ101内の粉末の供給速度またはロール201の速度さえも、再調節されることができる。
【0029】
図3は、充填レベル検出デバイス104として、代替的または追加の光学充填レベルセンサを有する図2の粉末ホッパ101を示す。これは、粉末ホッパ101からの或る距離に配列され、粉末ホッパ101の内部上の粉末供給開口を通じて方向付けられる。光学充填レベルセンサ116の検出範囲118は、粉末ホッパ101の全体長L及び全体幅Bを含む。結果として、粉末ホッパ101内の粉末容積、粉末質量と共に、粉末密度が更に正確に判定されることができる。
【0030】
図4に示されるように、粉末ホッパ101は、動作の間に可能な限り一定量の粉末電極前駆体材料102により充填される。粉末ホッパ101は、粉末102及び/または粉末ホッパ101の特性を検出するように構成された、103及び104などの1つ以上のセンサを有することができる。重量検出デバイス103は、粉末ホッパ101内の粉末102の重量が判定されることができるように構成される。重量検出デバイス103は、測定された総重量から既知のホッパ重量を差し引くことによって、それが粉末ホッパ101の総重量を判定し、粉末ホッパ101内に含有された粉末を判定するように構成される。粉末ホッパ101の重量検出は、連続して、周期的間隔において、または非周期的間隔において実施されることができる。充填レベル検出デバイス104は、ホッパ101内の粉末102の充填レベルを判定するように構成される。例えば、充填レベル検出デバイス104は、ホッパ101内の粉末102が1つのまたは異なる高さ閾値を超過するかどうかを判定することができ、充填レベル検出センサは、異なるホッパレベル上で配列されることができる。粉末ホッパ101の上で、ベルトコンベアの形式にある供給コンベア120が配列され、その手段によって、粉末電極前駆体材料102がホッパ101の粉末供給開口105に搬送される。粉末は、粉末出口開口106から下に配列されたニップ220に流れ、ニップ220は、ロール201によって形成される。ロードセル107及び充填レベルセンサ109を介してホッパ101内の粉末102の密度が監視され、ターゲット範囲の密度の逸脱が検出される場合、粉末の供給速度及び/または粉末ホッパ101からの供給コンベアの鉛直距離が可変である。例えば、粉末充填レベルが低すぎ、または密度が低すぎる場合、より高い粉末圧縮を生み出すために、供給コンベアの供給速度が増大することができ、及び/またはホッパ101からのその距離が増大することができる。他方で、粉末レベルが、例えば、高すぎ、または密度が高すぎる場合、より低い粉末圧縮を生み出すために、供給コンベアの供給速度が低速になることができ、及び/またはホッパ101からのその距離が低減することができる。
【0031】
図5は、側面図において乾式電極カレンダ2の粉末ミルを示す。これは、カレンダフレーム500を有し、カレンダフレーム500では、一方で、ロール201と、それらを支持する支持ロール210が搭載され、他方で、粉末ホッパ101がニップ202の上に搭載される。粉末ホッパ101は、ニップ220に沿って配列され、上方に方向付けられた粉末供給開口105と、ニップ220に向かって方向付けられた粉末出口開口106とを有する。粉末ホッパ101は、側壁114の上位エッジから離れて湾曲した支持タブ108を介して、ロードセル107を介してカレンダフレーム500上で支持される。粉末ホッパ101の上位エリア及び下位エリアが明確に見ることができ、ホッパは、2つの対抗する壁110、117を有する上位エリア内で一定の幅と、一方で傾斜壁区画113を有し、他方で傾斜壁区画111及び隣り合う鉛直壁区画112を有する下位エリア内で先細る幅とを有する。異なるホッパレベルにおいて右の図における鉛直壁110及び112の各々上に容量充填レベルセンサ109が配列されることも見ることができる。
【0032】
図6は、マルチロールカレンダ3の更なる実施形態の側面図を示す。これは、2つの乾式電極カレンダ2を有し、2つの乾式電極カレンダ2は、電極フィルム601、602の対抗する搬送方向Y1、Y2を有する。カレンダフレーム500内に搭載されたロールアセンブリは各々、入力側上で粉末ミルを有し、入力側は、粉末電極材料102を電極フィルム601、602に押し込むための2つのロール201と共に、相互に隣接してそれらを支持する支持ロール210を構成する。上記説明されたように、粉末102は、それぞれ、粉末ホッパ101の粉末供給開口105の中に搬送され、粉末出口開口106を通じてニップ220の中に搬送される。電極フィルム601、602は次いで、最初にエンドニップに向かって面する支持ロール210の周りで、次いで、エンドニップ13その他の背後にある1つに配列された2つのコンベアロール310の周りで、それらのそれぞれの搬送方向Y1、Y2に沿ってサーペンタインパターンにおいて走る。エンドニップ13は、乾式電極カレンダ2両方の端部における最後のロール310の間で形成される。セパレータフィルム603は、このギャップ13を通じて上から案内され、電極フィルム601、602を使用して両方の側上で被覆される。セパレータフィルム603は最初に、エンドニップ13の方向にある方向Xに沿って方向Y1に並列して搬送される。
【0033】
図7は、統合されたローリングシステムにおける支持ロール210に関連してロール201のアセンブリを示す、マルチロールカレンダ3の更なる実施形態の上面図を示す。上記説明されたように、マルチロールカレンダ2は、電極フィルム601、602を使用して両方の側上で被覆されたセパレータフィルム603(図示せず)を生み出すために使用される。アセンブリはまた、対抗する主要な搬送方向Y1、Y2を有する、前面に並んで位置付けられた2つのカレンダアセンブリ2を有する。カレンダアセンブリ2は各々、機械フレーム500内に搭載された8個のロール201、210、310を有する。入力側上で、アセンブリは、支持ロール210によって横方向に支持される2つのロール201を有し、2つのロール201は、粉末電極前駆体材料からの電極フィルム601、602を生み出すための粉末ミルとして使用される。支持ロールに続いて、4個のコンベアロール310があり、4個のコンベアロール310は、電極フィルムを所望の幅及び厚みにもたらし、それを均質化する。入力側エンドロール301は、支持ロール301として設計され、支持ロール301は、第1のロール201上で直接巻き込まれる。出力側コンベアロール310は、共通エンドニップ13を形成し、共通エンドニップ13では、電極フィルム601、602がセパレータフィルムに塗布される。
【0034】
上記説明、図面、及び特許請求の範囲において開示される発明の特徴は、個々に及びいずれかの組み合わせの両方において発明の実装態様のために必須である場合がある。
【符号の説明】
【0035】
(参照符号のリスト)
2 乾式電極カレンダ
5 アセンブリ
13 エンドニップ
101 粉末ホッパ
102 粉末電極前駆体材料
103 重量検出デバイス
104 充填レベル検出デバイス
105 粉末供給開口
106 粉末出口開口
107 ロードセル
108 支持タブ
109 充填レベルセンサ
110 粉末供給開口と境界を接する鉛直側壁区画
111 傾斜側壁区画
112 粉末出口開口と境界を接する鉛直側壁区画
113 粉末出口開口と境界を接する傾斜側壁区画
114 長さを区切る鉛直側壁
115 センサユニット
116 光学充填レベルセンサ
117 粉末供給開口と境界を接する鉛直側壁区画
118 検出ゾーン
120 供給コンベア
201 ロール
210 支持ロール
220 ニップ
310 コンベアロール
500 カレンダフレーム
601 第1の電極フィルム
602 第2の電極フィルム
603 セパレータフィルム
B 粉末ホッパの幅
L 粉末ホッパの長さ
H 粉末ホッパの高さ
X セパレータフィルムの搬送方向
Y1 第1の電極フィルムの搬送方向
Y2 第2の電極フィルムの搬送方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】