(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】特定のメソイオン性殺虫剤の調製プロセス
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
C07D401/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527375
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 US2022079518
(87)【国際公開番号】W WO2023086802
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】コルテバ アグリサイエンス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100139310
【氏名又は名称】吉光 真紀
(72)【発明者】
【氏名】トリッパー,マイケル エル.
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】ズ,チェンリ
(57)【要約】
メソイオン性殺虫剤を生成するための中間体の製造プロセス、特にN-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミン、重要な中間体の生成プロセスが開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)S1bを生成するための条件下で、S1a、N,N-ジアルキルホルムアミド及び塩化オキサリル((COCl)
2)を混合すること
【化1】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
X
2は、F、Cl、Br、I、又はOHであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである);
引き続き
(2)S2bを生成するための条件下に、溶媒の存在下で、S1b、ピリジン-2-アミン、及び塩基を混合すること
【化2】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである);
引き続き
(3)S3bを生成するための条件下で、S2b、S3a、及び塩基を混合すること
【化3】
(式中、
X
3は、Cl、Br、I、F、OC(=O)CH
3、OC(O)H、OC(O)CH
2CH
3、H
2PO
4、又はHSO
4であり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)
を含むプロセス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
メソイオン性殺虫剤及びそれらの調製方法は、例えば、国際公開第2009/099929 A1号パンフレット、国際公開第2011/017334 A1号パンフレット、国際公開第2011/017342 A1号パンフレット、国際公開第2011/017347 A1号パンフレット、国際公開第2011/017351 A1号パンフレット、国際公開第2012/092115 A1号パンフレット、国際公開第2013/090547 A1号パンフレット、国際公開第2017/189339 A1号パンフレット、及び国際公開第2019/173173 A1号パンフレットに以前に開示されている。加えて、N-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミンは、特定のメソイオン性殺虫剤を調製するための重要な中間体として以前に開示されている。しかしながら、以前に開示されている特定の合成ステップは、大規模製造に好適ではない可能性がある。したがって、特定のメソイオン性殺虫剤の調製の代替的な方法が依然として必要とされている。
【発明を実施するための形態】
【0002】
下記は、N-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミンの形成に関連するプロセスである。
【0003】
スキーム1は、以下の通り例示される
【化1】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
X
2は、F、Cl、Br、I、又はOHであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)。
【0004】
スキーム1において、S1a、N,N-ジアルキルホルムアミド(本明細書では以下「DAF」)及び塩化オキサリル((COCl)2)は、S1bを生成するための条件下で混合される。一般に、S1aの1モル当たり約2モル~約20モルのDAF、好ましくは、S1aの1モル当たり約3モル~約15モルのDAF、より好ましくは、S1aの1モル当たり約4~約10モルのDAFが使用され得る。N,N-ジアルキルホルムアミドは、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジプロピルホルムアミド、及びそれらの混合物であり得る。また、S1aの1モル当たり約0.5モル~約5モルの塩化オキサリル、好ましくは、S1aの1モル当たり約0.8モル~約4モルの塩化オキサリル、より好ましくは、S1aの1モル当たり約1~約3モルの塩化オキサリルが使用され得る。スキーム1において、追加の条件は、周囲温度及び周囲圧力を含む。しかしながら、より高い及びより低い温度及び圧力が、反応の異なる段階で使用され得る。現在、約-10℃~約80℃の温度が使用され得;好ましくは約-5℃~約60℃の温度が使用され得る。現在、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力が使用され得;好ましくは50kPa~約150kPaの圧力が使用され得る。
【0005】
スキーム1において、S1aは、3-クロロプロパノイルクロリド、3-クロロプロパノイルブロミド、3-クロロプロパノイルフルオリド、3-クロロプロパノイルヨージド、3-ブロモプロパノイルクロリド、3-ブロモプロパノイルブロミド、3-ブロモプロパノイルフルオリド、3-ブロモプロパノイルヨージド、3-ヨードプロパノイルクロリド、3-ヨードプロパノイルヨージド、3-ヨードプロパノイルブロミド、3-クロロプロパン酸、3-ブロモプロパン酸、又は3-ヨードプロパン酸であり得る。しかしながら、それらの混合物が使用され得る。相当する酸が使用される場合、より多くの塩化オキサリルが使用される。現在、3-クロロプロパノイルクロリドが好ましい。例えば、塩化オキサリルの代替物を使用するなどの、スキーム1の他の変更が用いられ得る。そのような塩化オキサリル代替物は、オキシ塩化リン(POCl
3)、塩化チオニル(SOCl
2)、及び塩化フタロイル(C
6H
4-1,2-(COCl)
2)から選択され得る。別の例として、N,N-ジアルキルホルムアミドの代替物が使用され得る。そのようなN,N-ジアルキルホルムアミド代替物は、ピペリジン-1-カルバルデヒド、ピロリジン-1-カルバルデヒド、及びモルホリン-4-カルバルデヒドであり得る。
【化2】
【0006】
しかしながら、そのようなDAF代替物が使用される場合、S1b代替物が生成される
【化3】
(式中:
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各Yは、独立して、(CH
2)
n又はOであり;
nは、0又は1である)。
【0007】
【0008】
代替スキーム1において、アクリル酸、N,N-ジアルキルホルムアミド(本明細書では以下「DAF」)及び塩化オキサリル((COCl)2)は、S1bを生成するための条件下で混合される。一般に、アクリル酸の1モル当たり約2モル~約20モルのDAF、好ましくは、アクリル酸の1モル当たり約3モル~約15モルのDAF、より好ましくは、アクリル酸の1モル当たり約4~約10モルのDAFが使用され得る。N,N-ジアルキルホルムアミドは、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジプロピルホルムアミド、及びそれらの混合物であり得る。しかしながら、アクリル酸の1モル当たり約1.5モル~約5モルの塩化オキサリル、好ましくは、アクリル酸の1モル当たり約1.8モル~約4モルの塩化オキサリル、より好ましくは、アクリル酸の1モル当たり約2~約3モルの塩化オキサリルが使用され得ることが好ましい。代替スキーム1において、追加の条件は、周囲温度及び周囲圧力を含む。しかしながら、より高い及びより低い温度及び圧力が反応の異なる段階で使用され得る。現在、約-10℃~約80℃の温度が使用され得;好ましくは約-5℃~約60℃の温度が使用され得る。現在、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力が使用され得;好ましくは50kPa~約150kPaの圧力が使用され得る。
【0009】
例えば、塩化オキサリルの代替物を使用するなどの、代替スキーム1の他の変更が使用され得る。そのような塩化オキサリル代替物は、オキシ塩化リン(POCl3)、塩化チオニル(SOCl2)、及び塩化フタロイル(C6H4-1,2-(COCl)2)から選択され得る。
【0010】
スキーム2は、以下の通り例示される
【化5】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)。
【0011】
スキーム2において、S1b、ピリジン-2-アミン(2-アミノピリジンとしても知られる)及び塩基は、S2bを生成するための条件下に溶媒の存在下で混合される。一般に、S1bの1モル当たり約0.8モル~約2モルのピリジン-2-アミン、好ましくは、Sb1の1モル当たり約0.9モル~約1.8モルのピリジン-2-アミン、より好ましくは、Sb1の1モル当たり約1~約1.5モルのピリジン-2-アミンが使用され得る。また、S1bの1モル当たり約0.8モル~約4モルの塩基、好ましくは、S1bの1モル当たり約0.9モル~約3モルの塩基、より好ましくは、S1bの1モル当たり約1~約2モルの塩基が使用され得る。スキーム2において、追加の条件は、周囲温度及び周囲圧力を含む。しかしながら、より高い及びより低い温度及び圧力が使用され得る。現在、約-100℃~約50℃の温度が使用され得;好ましくは、約-80℃~約20℃の温度が使用され得る。現在、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力が使用され得;好ましくは50kPa~約150kPaの圧力が使用され得る。
【0012】
スキーム2において、S1bは、N-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド、N-(2-(ブロモメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド又はN-(2-(ヨードメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドであり得る。必要ならば、これらの3つの混合物が使用され得る。現在、N-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドが使用されることが好ましい。例えば、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、及びN-メチルモルホリン;ピリジン、2,3-ルチジン、2,4-ルチジン、2,5-ルチジン、2,6-ルチジン、3,4-ルチジン、及び3,5-ルチジンなどの芳香族アミン;リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、s-ブチルリチウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド、及びリチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどの多くのタイプの塩基が使用され得る。その上、有機マグネシウムハロゲン化物(R2bMgX2b)が、塩基として使用され得;ここで、R2bは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、及びフェニルなどの、アルキル又はアリールであり、X2bは、例えばCl、Br、又はIなどの、ハロである。必要ならば、これらの塩基の混合物が使用され得る。塩基は、S1bと混合する前にピリジル-2-アミンと混合することができよう。更に、スキーム2への他の変更が使用され得る。
【0013】
芳香族炭化水素(例えば、トルエン及びキシレン)、ハロゲン化ベンゼン(例えば、クロロベンゼン及び1,2-ジクロロベンゼン)、ハロアルカン(例えば、ジクロロメタン及び1,2-ジクロロエタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-Me-THF)、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、及び1,4-ジオキサン);エステル(例えば、酢酸エチル又は酢酸プロピル);並びに/又はDMF、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、若しくはベンゾニトリルを含む他の溶媒などの多くのタイプの溶媒が使用され得る。
【0014】
S2bが(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドであるようにR1がメチルである場合が好ましい。
【0015】
S1b-代替物が使用される場合、上で示されたような条件を用いて及び以下のスキームに示されるようにS2b-代替物が生成される。
【化6】
(式中:
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各Yは、独立して、(CH
2)
n又はOであり;
nは、0又は1である)
【0016】
スキーム3は、以下の通り例示される
【化7】
(式中、
X
3は、Cl、Br、I、F、OC(=O)CH
3、OC(O)H、OC(O)CH
2CH
3、H
2PO
4、又はHSO
4であり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)。
【0017】
スキーム3において、S2b及びS3aは、S3b(N-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミンとしても知られる)を生成するための条件下で混合される。一般に、S2bの1モル当たり約0.1モル~約10モルのS3a、好ましくは、S2bの1モル当たり約0.5モル~約5モルのS3a、より好ましくは、S2bの1モル当たり約1~約2モルのS3aが使用され得る。塩基は、典型的には、この混合物において使用される。一般に、塩基が使用される場合、S2bの1モル当たり約0.01モル~約6モルの塩基、好ましくは、S2bの1モル当たり約0.05モル~約4モルの塩基、より好ましくは、S2bの1モル当たり約0.5~約2.5モルの塩基が使用され得る。例えば、トリエチルアミン、ピリジン、2,3-ルチジン、2,4-ルチジン、2,5-ルチジン、2,6-ルチジン、3,4-ルチジン、及び3,5-ルチジン、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、重炭酸カリウム(KHCO3)、ナトリウムメトキシド(NaOCH3)、ナトリウムエトキシド(NaOCH2CH3)、カリウムtert-ブトキシド(KOC(CH3)3)などの、多くの塩基が使用され得、並びに必要ならば、そのような塩基の混合物が使用され得る。例えば、p-トルエンスルホン酸一水和物などの、酸も使用され得る。スキーム3において、追加の条件は、周囲温度及び周囲圧力を含む。しかしながら、より高い及びより低い温度及び圧力が使用され得る。現在、約0℃~約100℃の温度が使用され得;好ましくは約25℃~約80℃の温度が使用され得る。現在、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力が使用され得;好ましくは50kPa~約150kPaの圧力が使用され得る。S3aは、酢酸ホルムアミジン、ホルムアミジン塩酸塩、ホルムアミジン臭化水素塩、ホルムアミジン硫酸塩(H2N-CH=NH・H2SO4)、及びそれらの混合物から選択され得る。この混合は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、DMF、DMA、NMP、ベンゾニトリル、DMSO、アセトニトリル、THF、及びそれらの混合物などの溶媒の存在下で行われることが好ましい。
【0018】
S2b-代替物が、S2bについて上で議論された条件下で使用される場合、それはまた、S3bを生成するであろう。
【化8】
(式中、
X
3は、Cl、Br、I、F、OC(=O)CH
3、OC(O)H、OC(O)CH
2CH
3、H
2PO
4、又はHSO
4であり;
各Yは、独立して、(CH
2)
n又はOであり;
nは、0又は1である)
【実施例】
【0019】
実施例1A-N-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドの調製
【化9】
【0020】
実施例1.1-攪拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び圧力均等滴加漏斗を備えた100ミリリットル(mL)の三口丸底フラスコに、無水ジメチルホルムアミド(DMF、11.50グラム(g)、157.32ミリモル(mmol)、4.0当量(equivalents)(当量(equiv))を装入した。3-クロロプロパノイルクロリド(5.00g、39.38mmol)を周囲温度(25℃)で2分にわたって添加した。混合物を0~5℃に冷却し;塩化オキサリル(5.0g、39.39mmol、1.0当量)を30分にわたって滴加して反応混合物の温度を10℃未満に維持した。添加の完了後に、冷却浴を取り除くことによって反応混合物を25℃に温めた。反応混合物を55~60℃にゆっくり加熱し、55~60℃で追加の3時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し;DMF(9.44g)を添加した。得られた混合物を-5℃に冷却した。-5℃で2時間撹拌した後、混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(3.80g、45.7%収率)を得た:1H NMR(600MHz,CD3CN)δ 8.16(s,2H),4.64(s,2H),3.48(s,6H),3.37(s,6H).
【0021】
実施例1.2-攪拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び圧力均等滴加漏斗を備えた100mLの三口丸底フラスコに、無水DMF(11.50g、157.32mmol、4.0当量)を装入し、3-クロロプロパノイルクロリド(5.00g、39.38mmol)を周囲温度(25℃)で2分にわたって添加した。混合物を0~5℃に冷却し;反応混合物の温度を10℃未満に維持しながら、塩化オキサリル(7.5g、59.09mmol、1.5当量)を30分にわたって滴加した。添加の完了後に、冷却浴を取り除くことによって反応混合物を25℃に温めた。反応混合物を50℃にゆっくり加熱し、50℃で追加の5時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、DMF(10mL、9.44g)を添加した。得られた混合物を-5℃に冷却した。-5℃で2時間撹拌した後、反応混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(4.40g、52.9%収率)を得た:1H NMR(600MHz,CD3CN)δ 8.16(s,2H),4.64(s,2H),3.48(s,6H),3.37(s,6H).
【0022】
実施例1.3-攪拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び圧力均等滴加漏斗を備えた100mLの三口丸底フラスコに、無水DMF(11.50g、157.32mmol、4.0当量)を装入し、3-クロロプロパノイルクロリド(5.00g、39.38mmol)を周囲温度(25℃)で2分にわたって添加した。混合物を0~5℃に冷却し、反応混合物の温度を10℃未満に維持しながら、塩化オキサリル(7.5g、59.09mmol、1.5当量)を30分にわたって滴加した。添加の完了後に、冷却浴を取り除くことによって反応混合物を25℃に温めた。反応混合物を加熱し、40~45℃で22時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、DMF(10mL、9.44g)を添加した。得られた混合物を-5℃に冷却した。-5℃で2時間撹拌した後、反応混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の冷たい無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(4.80g、57.7%収率)を得た:1H NMR(600MHz,CD3CN)δ 8.16(s,2H),4.64(s,2H),3.48(s,6H),3.37(s,6H).
【0023】
実施例1.4-攪拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び圧力均等滴加漏斗を備えた100mLの三口丸底フラスコに、無水DMF(22.89g、313.13mmol、7.95当量)、及び3-クロロプロパノイルクロリド(5.00g、39.38mmol)を、周囲温度(25℃)で2分にわたって添加した。混合物を0~5℃に冷却し、反応混合物の温度を10℃未満に維持しながら、塩化オキサリル(5.92g、46.64mmol、1.2当量)を90分にわたって滴加した。添加の完了後に、冷却浴をとり除くことによって反応混合物を25℃に温めた。反応混合物を加熱し、40~45℃で22時間撹拌した。反応混合物を冷却し、25℃で1時間、-5℃で2時間撹拌し、窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の冷たい無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(4.30g、51.7%収率)を得た:1H NMR(600MHz,CD3CN)δ 8.16(s,2H),4.64(s,2H),3.48(s,6H),3.37(s,6H).
【0024】
実施例1.5-オーバーヘッド攪拌機、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及びシリンジポンプを備えた125mLの四口フラスコに、無水DMF(29.20g、400mmol、4.0当量)を装入し、0~5℃に冷却した。反応混合物の温度を10℃未満に維持しながら、塩化オキサリル(2.78g、21.9mmol、0.22当量)を20分にわたってシリンジポンプによって添加した。反応混合物を25℃に温め、44~45℃に加熱した。3-クロロプロパノイルクロリド(12.70g、100mmol、1.0当量)及び塩化オキサリル(12.60g、100mmol、1.0当量)の混合物を44~46℃で5時間にわたってシリンジポンプによって添加した。得られた反応混合物を、反応が完了するまで(一晩)44~46℃で撹拌した。追加のDMF(19.63g、268.5mmol、約2.7当量)を添加した。反応混合物を25℃に冷却し、1分当たり200回転(rpm)で1時間撹拌し、0℃に冷却し、2時間撹拌し、窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の冷たい無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(9.76g、46.2%収率)を得た:1H NMR(600MHz,CD3CN)δ 8.16(s,2H),4.64(s,2H),3.48(s,6H),3.37(s,6H).
【0025】
実施例1.6-オーバーヘッド攪拌機、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び蠕動ポンプを備えた250mLの四口ジャケット付き反応器に無水DMF(116.94g、1.6モル、4.0当量)を装入した。溶媒を窒素雰囲気下に300rpmで撹拌しながら44~45℃に加熱した。3-クロロプロパノイルクロリド(50.78g、400mmol、1当量)及び塩化オキサリル(60.9g、480mmol、1.2当量)の混合物を、反応温度を44~46℃の範囲内に維持するような速度(1時間当たり約13ミリリットル(mL/h))で蠕動ポンプによって添加した。添加の完了後に(6~8時間)、得られた混合物を44~46℃で一晩(10~15時間)撹拌した。追加の無水DMF(87.71g、1.2モル、3当量)を反応混合物に添加した。反応混合物を、反応が完了するまで(4~8時間)、44~46℃で加熱した。反応混合物を1時間にわたって20℃に、1時間にわたって-5℃に冷却した。-5℃で2時間撹拌した後、反応混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを冷たい無水DMF(-5℃、20~30mL)、その後無水酢酸エチル(50mL)でリンスし、周囲温度(20~25℃)で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(45.54g、53.9%収率)を得た。
【0026】
実施例1.7-オーバーヘッド攪拌機、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び蠕動ポンプを備えた250mLの四口ジャケット付き反応器に無水DMF(204.6g、2.8モル、7.0当量)を装入した。溶媒を窒素雰囲気下に300rpmで撹拌しながら44~45℃に加熱した。3-クロロプロパノイルクロリド(50.78g、400mmol、1当量)及び塩化オキサリル(76.0g、600mmol、1.5当量)の混合物を、反応温度を44~46℃の範囲内に維持するような速度(約13mL/h)で蠕動ポンプによって添加した。添加の完了後に(6~8時間)、得られた混合物を44~46℃で一晩(15時間)撹拌した。反応混合物を1時間にわたって20℃に、1時間にわたって0~-5℃に冷却した。0~-5℃で1時間撹拌した後、反応混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを冷たい無水DMF(-5℃、30mL)でリンスし、周囲温度(20~25℃)で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(59.3g、それは、約5重量パーセン(重量%)のDMFを含有した、95%純度及び66.6%収率)を得た。
【0027】
実施例1B-N-(2-(ブロモメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドの調製
【化10】
【0028】
実施例1.8-撹拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、熱電対、及び圧力均等滴加漏斗を備えた、100mLの3口丸底フラスコに、無水DMF(8.50g、116.22mmol、4.0当量)を装入し、3-ブロモプロパノイルクロリド(5.00g、29.17mmol、1.0当量)を周囲温度(25℃)で2分にわたって添加した。混合物を0~5℃に冷却し、反応混合物の温度を10℃未満に維持しながら、塩化オキサリル(5.50g、43.3mmol、1.48当量)を60分にわたって滴加した。添加の完了後に、冷却浴を取り除くことによって反応混合物を25℃に温めた。反応混合物を加熱し、40℃で20時間撹拌した。得られた混合物を20℃に冷却し、1時間撹拌し、-5℃に冷却し、1時間撹拌し、窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを少量の冷たい無水DMF及び酢酸エチルでリンスし、周囲温度で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(3.50g、46.95%収率)を得た:1H NMR(300MHz,CD3CN)δ 7.95(s,2H),4.64(s,2H),3.49(s,6H),3.36(s,6H).
【0029】
実施例2:(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドの調製
【化11】
【0030】
実施例2.1:無水THF(10mL)中のピリジン-2-アミン(447mg、4.74mmol)の溶液を窒素雰囲気下で-78℃に冷却した。ヘキサン中の2.4Mのn-ブチルリチウム(n-BuLi、2.0mL、4.80mmol、1.0当量)を30分にわたって滴加した。得られた混合物を-60℃で1.5時間撹拌し、窒素下で30分にわたって-45℃でのアセトニトリル(10mL)中のN-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(1.0g、4.74mmol)の懸濁液に添加した。得られた混合物を-45℃で1.5時間撹拌し、0℃に温め、40分間撹拌した。混合物を濾過し、ウェットケーキを少量のアセトニトリルでリンスした。ウェットケーキを真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(0.70g、55%収率)を得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 8.01(d,J=6.0Hz,1H),7.72(s,2H),7.42(t,J=7.1Hz,1H),7.05(s,1H),6.61(d,J=7.1Hz,1H),6.56(t,J=6.0Hz,1H),4.02(d,J=3.7Hz,2H),3.28(s,12H)。1H NMR分光法によって推定されるように、表題化合物の10%が濾液中に失われた。
【0031】
実施例2.2:0℃でのアセトニトリル(10mL)中のN-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(0.48g、2.27mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(460mg、4.55mmol、2.0当量)及びピリジン-2-アミン(213mg、2.27mmol)を窒素下で添加した。反応混合物を0℃で17時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、少量のアセトニトリルでリンスした。ウェットケーキを真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(0.270g、44%収率)を得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 8.01(d,J=6.0Hz,1H),7.72(s,2H),7.42(t,J=7.1Hz,1H),7.05(s,1H),6.61(d,J=7.1Hz,1H),6.56(t,J=6.0Hz,1H),4.02(d,J=3.7Hz,2H),3.28(s,12H).
【0032】
実施例2.3:50mLスラスコに、窒素下でピリジン-2-アミン(1.035g、11mmol)及び無水THF(8mL)を装入した。氷塩浴を使って溶液を-15℃に冷却した。-15~-10℃の反応温度を維持しながら、2.15Mのn-ブチルリチウムの溶液(4.65mL、10.0mmol)を30分にわたってゆっくり添加した。-10℃で30分間撹拌した後、得られた溶液を、-13℃~-10℃で無水アセトニトリル(10mL)中のN-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(2.111g、10.00mmol)の懸濁液に20分にわたって滴加し、それは、オレンジ色スラリーをもたらした。反応混合物を、-10℃で1時間撹拌し、0℃に温め、窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを無水(20mL)及びヘキサン(10mL)でリンスした。ウェットケーキを真空下で乾燥させて表題化合物(1.97g、71.9%収率及びQ-1H NMRによって推定される98%純度)を得た。
【0033】
実施例2.4:無水THF(50mL)中のピリジン-2-アミン(2.23g、23.7mmol、1.0当量)の溶液を窒素雰囲気下で-10℃に冷却し、ヘキサン中のn-BuLiの溶液(2.4M、8.9mL、21.3mmol、0.9当量)を20分にわたって滴加した。-10℃で1.5時間撹拌した後、得られた溶液を30分にわたって、-10℃での無水アセトニトリル(50mL)中のN-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(5.00g、23.7mmol)の撹拌懸濁液に添加した。得られた黄色懸濁液を-10℃で3時間撹拌し、窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを冷たいTHF(20mL)でリンスし、乾燥させて黄色固体(5.30g、それは、89重量%の表題化合物及び11重量%の塩化リチウム(LiCl)を含有した)を得た。表題化合物の収率は74.3%であった。
【化12】
【0034】
実施例2.5:0℃でのアセトニトリル(10mL)中のN-2-(ブロモメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(0.48g、1.88mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(380mg、3.76mmol、2.0当量)及びピリジン-2-アミン(177mg、1.88mmol)を窒素下で添加した。反応混合液を0℃で16時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、少量のアセトニトリルでリンスした。ウェットケーキを真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(0.140g、28%収率)を得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 8.01(d,J=6.0Hz,1H),7.72(s,2H),7.42(t,J=7.1Hz,1H),7.05(s,1H),6.61(d,J=7.1Hz,1H),6.56(t,J=6.0Hz,1H),4.02(d,J=3.7Hz,2H),3.28(s,12H).
【0035】
実施例3:N-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミンの調製
【化13】
【0036】
実施例3.1:エタノール(10mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(621mg、2.31mmol)の溶液に、酢酸ホルムアミジン(265mg、2.54mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン(DCM)中の0~3%のメタノール(MeOH)のグラジエントで溶離する、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して表題化合物(0.250g、56%収率)を得た。
【0037】
実施例3.2:撹拌子、最上部に窒素バブラー付きの凝縮器、及び熱電対を備えた50mLの3口丸底フラスコに、無水DMF(40mL)、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(882mg、3.28mmol)、酢酸ホルムアミジン(341mg、3.28mmol)、及び炭酸カリウム(K2CO3、906mg、6.56mmol)を装入した。混合物を70℃で16時間撹拌した。溶媒の蒸発後に、残留物を、DCM中の0~3%のMeOHのグラジエントで溶離する、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して表題化合物(0.556g、91.0%収率)を得た。
【0038】
実施例3.3:無水MeOH(50.0mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(5.00g、85重量%純度、それは15重量%のLiCl、18.7mmolを含有した)及び酢酸ホルムアミジン(1.94g、18.7mmol)の混合物に、無水炭酸カリウム(K2CO3、5.16g、37.4mmol、2当量)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を加熱し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって示されるように(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドが消費されるまで40℃で撹拌した(1.5時間)。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。ウェットケーキをMeOH(10mL)でリンスした。1H NMR分光法による濾液の分析は、表題化合物の98%のインポット収率を示した。濾液を回転蒸発によって減圧下で濃縮して残留物(3.0g)を得た。残留物を酢酸エチル及びヘキサンから再結晶して表題化合物(2.67g、90.5%収率)を得た。
【0039】
実施例4:N-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドの調製
【化14】
【0040】
無水N,N-ジメチルホルムアミド(DMF、116.94g、1,6モル、4.0当量)を、オーバーヘッド攪拌機、凝縮器(最上部に窒素雰囲気ありの)、及び熱電対を備えた250mLの四口ジャケット付き反応器へ装入し、窒素雰囲気下に300rpmで撹拌しながら44~45℃に加熱した。アクリル酸(28.82g、400mmol、1当量)及び塩化オキサリル(111.70g、880mmol、2.2当量)を、反応温度を44~46℃の範囲に維持するような速度で、ある期間にわたって2つのシリンジポンプによって同時に添加した。添加の完了後に(6~8時間)、得られた混合物を44~46℃で一晩(10~15時間)撹拌した。追加の無水DMF(87.71、1.2モル、3.0当量)を反応混合物に添加した。反応が完了するまで(4~8時間)反応混合物を44~46℃に保った。反応混合物を3時間にわたって0~-5℃に冷却した。0~-5℃に2時間保持した後、反応混合物を窒素雰囲気下で濾過した。ウェットケーキを、冷たい無水DMF(0~-5℃、20~30mL)及びその後無水テトラヒドロフラン(50mL)でリンスし、周囲温度(20~25℃)で真空オーブン中で乾燥させて表題化合物(38.5g、45.6%収率)を得た。
【0041】
上記を考慮すると、以下の追加の詳細(D)が提供される。
【0042】
1D。S1bを生成するための条件下で、S1a、N,N-ジアルキルホルムアミド(「DAF」)、及び塩化オキサリル((COCl)
2)を混合することを含むプロセス
【化15】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
X
2は、F、Cl、Br、I、又はOHであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)。
【0043】
2D。X1がClである、1Dに記載のプロセス。
【0044】
3D。X1がBrである、1Dに記載のプロセス。
【0045】
4D。X1がIである、1Dに記載のプロセス。
【0046】
5D。X2がFである、1D、2D、3D、又は4Dに記載のプロセス。
【0047】
6D。X2がClである、1D、2D、3D、又は4Dに記載のプロセス。
【0048】
7D。X2がBrである、1D、2D、3D、又は4Dに記載のプロセス。
【0049】
8D。X2がIである、1D、2D、3D、又は4Dに記載のプロセス。
【0050】
9D。X2がOHである、1D、2D、3D、又は4Dに記載のプロセス。
【0051】
10D。S1aの1モル当たり約2モル~約20モルのDAFが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0052】
11D。S1aの1モル当たり約3モル~約15モルのDAFが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0053】
12D。S1aの1モル当たり約4モル~約10モルのDAFが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0054】
13D。S1aの1モル当たり約0.5モル~約5モルの塩化オキサリルが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0055】
14D。S1aの1モル当たり約0.8モル~約4モルの塩化オキサリルが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0056】
15D。S1aの1モル当たり約1モル~約3モルの塩化オキサリルが使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0057】
16D。条件が、周囲温度及び周囲圧力を含む、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0058】
17D。条件が、約-10℃~約80℃の温度を含む、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0059】
18D。条件が、約-5℃~約60℃の温度を含む、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0060】
19D。条件が、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力を含む、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0061】
20D。条件が、約50kPa~約150kPaの圧力を含む、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0062】
21D。S1aが、3-クロロプロパノイルクロリド、3-クロロプロパノイルブロミド、3-クロロプロパノイルフルオリド、3-クロロプロパノイルヨージド、3-ブロモプロパノイルクロリド、3-ブロモプロパノイルブロミド、3-ブロモプロパノイルフルオリド、3-ブロモプロパノイルヨージド、3-ヨードプロパノイルクロリド、3-ヨードプロパノイルヨージド、3-ヨードプロパノイルブロミド、3-ヨードプロパノイルフルオリド、3-クロロプロパン酸、3-ブロモプロパン酸、3-ヨードプロパン酸、又はそれらの混合物である、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0063】
22D。S1aが3-クロロプロパノイルクロリドである、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0064】
23D。塩化オキサリル((COCl)2)の代替物が、オキシ塩化リン(POCl3)、塩化チオニル(SOCl2)、塩化フタロイル(C6H4-1,2-(COCl)2)、又はそれらの混合物から選択される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス。
【0065】
24D。N,N-ジアルキルホルムアミドの代替物が、ピペリジン-1-カルバルデヒド、ピロリジン-1-カルバルデヒド、又はモルホリン-4-カルバルデヒドから選択され、S1b-代替物が生成されるように使用される、前述の詳細のいずれかに記載のプロセス
【化16】
(式中:
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各Yは、独立して、(CH
2)
n又はOであり;
nは、0又は1である)。
【0066】
24.2D S1aがアクリル酸で置換されている、詳細1D、及び10D~20Dに記載のプロセス。
【0067】
24.4D アクリル酸の1モル当たり約1.5モル~約5モルの塩化オキサリルが使用される、詳細24.5に記載のプロセス。
【0068】
24.6D アクリル酸の1モル当たり約1.8モル~約4モルの塩化オキサリルが使用される、詳細24.5に記載のプロセス。
【0069】
24.8D アクリル酸の1モル当たり約2~約3モルの塩化オキサリルが使用される、詳細24.5に記載のプロセス。
【0070】
25D。S2bを生成するための条件下で、溶媒の存在下でS1b、ピリジン-2-アミン及び塩基を混合することを含むプロセス。
【化17】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)
【0071】
26D。X1がClである、25Dに記載のプロセス。
【0072】
27D。X1がBrである、25Dに記載のプロセス。
【0073】
28D。X1がIである、25Dに記載のプロセス。
【0074】
29D。S1bの1モル当たり約0.8モル~約2モルのピリジン-2-アミンが使用される、前述の詳細25D~28Dのいずれかに記載のプロセス。
【0075】
30D。S1bの1モル当たり約0.9モル~約1.8モルのピリジン-2-アミンが使用される、前述の詳細25D~28Dのいずれかに記載のプロセス。
【0076】
31D。S1bの1モル当たり約1~約1.5モルのピリジン-2-アミンが使用される、前述の詳細25D~28Dのいずれかに記載のプロセス。
【0077】
32D。S1bの1モル当たり約0.8モル~約4モルの塩基が使用される、前述の詳細25D~31Dのいずれかに記載のプロセス。
【0078】
33D。S1bの1モル当たり約0.9モル~約3モルの塩基が使用される、前述の詳細25D~31Dのいずれかに記載のプロセス。
【0079】
34D。S1bの1モル当たり約1モル~約2モルの塩基が使用される、前述の詳細25D~31Dのいずれかに記載のプロセス。
【0080】
35D。条件が、周囲温度及び周囲圧力を含む、前述の詳細25D~34Dのいずれかに記載のプロセス。
【0081】
36D。条件が、約-100℃~約50℃の温度を含む、前述の詳細25D~34Dのいずれかに記載のプロセス。
【0082】
37D。条件が、約-80℃~約20℃の温度を含む、前述の詳細25D~34Dのいずれかに記載のプロセス。
【0083】
38D。条件が、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力を含む、前述の詳細25D~34Dのいずれかに記載のプロセス。
【0084】
39D。条件が、約50kPa~約150kPaの圧力を含む、前述の詳細25D~34Dのいずれかに記載のプロセス。
【0085】
40D。S1bが、N-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド、N-(2-(ブロモメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド、N-(2-(ヨードメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド、又はそれらの混合物である、前述の詳細25D~39Dのいずれかに記載のプロセス。
【0086】
41D。S1bがN-(2-(クロロメチル)-3-(ジメチルアミノ)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリドである、前述の詳細25D~40Dのいずれかに記載のプロセス。
【0087】
42D。前記塩基が、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、s-ブチルリチウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド、及びそれらの混合物からなる群から選択される、前述の詳細25D~40Dのいずれかに記載のプロセス。
【0088】
43D。前記塩基が、式(R2bMgX2b)(式中、R2bは、(C1~C4)アルキル又は(C6~C10)アリールであり、X2bは、Cl、Br、又はIである)の有機マグネシウムハロゲン化物である、前述の詳細25D~40Dのいずれかに記載のプロセス。
【0089】
44D。前記アルキルが、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、43Dに記載のプロセス。
【0090】
45D。S1bのS1b-代替物がS2b-代替物を生成するために使用される、前述の詳細25D~44Dのいずれかに記載のプロセス。
【化18】
【0091】
46D。前記溶媒が、芳香族炭化水素、ハロゲン化ベンゼン、ハロアルカン、エーテル、エステル、又はそれらの混合物である、前述の詳細25D~45Dのいずれかに記載のプロセス。
【0092】
47D。前記溶媒が、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、メチルtert-ブチルエーテル、1,4-ジオキサン、酢酸エチル、酢酸プロピル、DMF、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、又はそれらの混合物である、前述の詳細25D~46Dのいずれかに記載のプロセス。
【0093】
48D。N-(ピリミジン-5-イルメチル)ピリジン-2-アミンとしても知られるS3bを生成するための条件下でS2b及びS3aを混合することを含むプロセス。
【化19】
(式中、
X
3は、Cl、Br、I、F、OC(=O)CH
3、OC(O)H、OC(O)CH
2CH
3、H
2PO
4、又はHSO
4であり;
各R
1は、メチル、エチル、又はn-プロピルである)
【0094】
49D。S2bの1モル当たり約0.1モル~約10モルのS3aが使用される、48Dに記載のプロセス。
【0095】
50D。S2bの1モル当たり約0.5モル~約5モルのS3aが使用される、49Dに記載のプロセス。
【0096】
51D。S2bの1モル当たり約1モル~約2モルのS3aが使用される、49Dに記載のプロセス。
【0097】
52D。塩基が使用され、S2bの1モル当たり約0.01モル~約6モルの塩基が使用される、前述の詳細48D~51Dのいずれかに記載のプロセス。
【0098】
53D。塩基が使用され、S2bの1モル当たり約0.05モル~約4モルの塩基が使用される、前述の詳細48D~52Dのいずれかに記載のプロセス。
【0099】
54D。塩基が使用され、S2bの1モル当たり約0.5モル~約2.5モルの塩基が使用される、前述の詳細48D~52Dのいずれかに記載のプロセス。
【0100】
55D。前記塩基が、トリエチルアミン、Na2CO3、NaHCO3、K2CO3、KHCO3、NaOCH3、NaOCH2CH3、KOC(CH3)3、及びそれらの混合物からなる群から選択される、詳細52D~54Dに記載のプロセス。
【0101】
56D。条件が、約0℃~約100℃の温度を含む、前述の詳細48D~55Dのいずれかに記載のプロセス。
【0102】
57D。条件が、約25℃~約80℃の温度を含む、前述の詳細48D~56Dのいずれかに記載のプロセス。
【0103】
58D。条件が、約10キロパスカル(kPa)~約1000kPaの圧力を含む、前述の詳細48D~57Dのいずれかに記載のプロセス。
【0104】
59D。条件が、約50kPa~約150kPaの圧力を含む、前述の詳細48D~57Dのいずれかに記載のプロセス。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)S1bを生成するための条件下で、S1a、N,N-ジアルキルホルムアミド及び塩化オキサリル((COCl)
2)を混合すること
【化1】
(式中、
X
1は、Cl、Br、又はIであり;
各R
1
は、メチル、エチル、又はn-プロピルであり;
式S1a中、X
2は、F、Cl、Br、I、又はOHであり;
式S1b中、X
2
は、F、Cl、Br、又はIである);
引き続き
(2)S2bを生成するための条件下に、溶媒の存在下で、S1b、ピリジン-2-アミン、及び塩基を混合すること
【化2】
(
式S2b中、X
2
は、F、Cl、Br、又はIである);
引き続き
(3)S3bを生成するための条件下で、S2b、S3a、及び塩基を混合すること
【化3】
(式
S3a中、X
3は、Cl、Br、I、F、OC(=O)CH
3、OC(O)H、OC(O)CH
2CH
3、H
2PO
4、又はHSO
4であ
る)
を含むプロセス。
【国際調査報告】