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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】カプセル化した活性成分を含む顆粒
(51)【国際特許分類】
   A23L 5/00 20160101AFI20241031BHJP
   A23L 33/15 20160101ALI20241031BHJP
【FI】
A23L5/00 D
A23L33/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527377
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2022082128
(87)【国際公開番号】W WO2023088962
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】21208533.6
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ベカルト, ブラム
(72)【発明者】
【氏名】ポルティエ, クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンデヴィヴェール, リーズ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルヴァート, クリス
【テーマコード(参考)】
4B018
4B035
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE03
4B018MD23
4B018MD24
4B018MD26
4B018MD28
4B018MD32
4B018MD33
4B018MD47
4B018ME14
4B018MF02
4B018MF04
4B018MF08
4B035LE01
4B035LG04
4B035LG16
4B035LG17
4B035LG19
4B035LG20
4B035LP01
4B035LP32
4B035LP36
(57)【要約】
本発明は、連続溶融造粒により得られる水溶性又は水分散性顆粒に関する。一実施形態においては、顆粒は、少なくとも1種のバインダー、少なくとも1種の充填剤、及び脂溶性活性成分をカプセル化するマイクロカプセルを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填剤、バインダー及びマイクロカプセルを含む混合物であって、
前記混合物が、前記混合物の総重量を基準として0.1重量%~55重量%のマイクロカプセルを含み、及び
前記混合物が、前記混合物の総重量を基準として5重量%~15重量%のバインダーを含み、及び
前記充填剤の前記バインダーに対する重量比が、4:1~10:1であり、及び
前記バインダーの溶融温度が、前記充填剤の溶融温度よりも低く、及び
前記充填剤の溶融温度が、151℃~240℃である混合物。
【請求項2】
前記充填剤が、多糖であり、好ましくは食物繊維であり、より好ましくはイヌリンであり、最も好ましくは造粒加工したイヌリン粉末である、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
前記バインダーが、ポリオールであり、好ましくは糖アルコールであり、より好ましくはソルビトール又はリボースであり、最も好ましくはソルビトールである、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項4】
前記充填剤が、食物繊維であり、且つ前記バインダーが、糖アルコールである、請求項1~3のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項5】
前記充填剤が、イヌリンであり、且つ前記バインダーが、ソルビトール又はリボースである、請求項1~4のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項6】
前記充填剤の前記バインダーに対する重量比が、5:1~10:1であり、好ましくは6:1~9:1であり、最も好ましくは7:1~8:1である、請求項1~5のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項7】
前記マイクロカプセルが、脂溶性活性成分をカプセル化する、請求項1~6のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項8】
前記マイクロカプセルが、少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種、より好ましくは少なくとも4種、最も好ましくは少なくとも5種の脂溶性活性成分をカプセル化する、請求項1~7のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項9】
前記混合物が、
-ビタミンAを含むマイクロカプセル及び/又は
-ビタミンEを含むマイクロカプセル及び/又は
-ベータカロチンを含むマイクロカプセル及び/又は
-ビタミンDを含むマイクロカプセル及び/又は
-ビタミンKを含むマイクロカプセル
を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項10】
前記混合物が、前記混合物の総重量を基準として、10重量%未満、好ましくは8重量%未満、より好ましくは5重量%未満そして最も好ましくは3重量%未満の水を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の混合物を含む顆粒。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載の混合物からなる顆粒。
【請求項13】
前記顆粒が、動的画像分析を用いて測定し、0.5mm~6mm、好ましくは1mm~5mm、より好ましくは1.5mm~4.5mm、そして最も好ましくは2mm~4mmの質量中央粒径D50(容量ベース)を有する、請求項11又は12に記載の顆粒。
【請求項14】
前記顆粒が、請求項1~10のいずれか一項に記載の混合物の連続溶融造粒により、好ましくは二軸押出機を用いて得られる、請求項11~13のいずれか一項に記載の顆粒。
【請求項15】
前記顆粒が、水溶性又は水分散性である、請求項11~14のいずれか一項に記載の顆粒。
【請求項16】
連続溶融造粒用の請求項1~10のいずれか一項に記載の混合物の使用。
【請求項17】
顆粒を製造する方法であって、請求項1~10のいずれか一項に記載の混合物を押出機内に供給するステップを備える方法。
【請求項18】
前記押出機が、切断装置を備えない二軸押出機である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、押出されたストランドを切断するステップを備えない、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記押出機が、少なくとも1つの混錬ゾーンを有し、前記少なくとも1つの混錬ゾーンが、好ましくは90℃~150℃の温度まで、より好ましくは100℃~150℃の温度まで、そして最も好ましくは110℃~140℃の温度まで加熱されるのが好ましい、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、食用の水分散性粉末に関する。
【0002】
[発明の背景]
脂溶性活性成分は、脂溶性であるので、水中で溶解させることができない。したがって、脂溶性活性成分をカプセル化することが一般的である。脂溶性微量栄養素(例えば、脂溶性ビタミン)を含む水分散性マイクロカプセルは、DSM Nutritional Products(スイス(Switzerland))で市販されている。
【0003】
マイクロカプセルは、それらの粒径が小さいことが主な原因で、流動性に乏しいことが多い。流動性粉末を得るために、マイクロカプセルは、顆粒化される。
【0004】
造粒は、固体粒子(例えばマイクロカプセル)間の結合を開始するために溶媒(水又は有機溶媒)を使用する湿式造粒によって行われることが多いサイズ拡大プロセスである。乾式造粒及び溶融造粒は、湿式造粒の既知の代替手段である。溶融造粒は、湿式造粒と同様な原理で動作するが、通常、溶融バインダーを造粒流体として使用して、造粒される粒子間に液体架橋を確立する。室温まで冷却する際に、バインダーは固体化して、個々の粉末粒子間に架橋を形成し、粒状構造を有する固体の最終製品を得る。
【0005】
殆どの場合には、溶融造粒は、加熱した粉末床で行われる。これは、バッチプロセスである:続いてのバッチの処理は、現在の処理が終了するまで待つ必要がある。これはまた、従来の高剪断ミキサーで行われる湿式造粒にも当てはまる。
【0006】
湿式造粒の欠点は、造粒プロセスの終わりに溶媒を除去する必要があることである。溶媒として水を用いる場合においては、水を留去するのにかなりの量のエネルギーが必要である。湿式造粒の更なる欠点は、活性成分が加水分解するリスクである。有機溶媒の場合においては、潜在的に有害な残渣及び/又は環境への悪影響が懸念される。
【0007】
造粒中、マイクロカプセル及びそれらの内容物は、殆ど損傷を受けていないのが望ましい。得られた顆粒は、流動性、貯蔵安定性及び/又は水分散性であるのが望ましい。微粉(即ち、造粒されていない残渣)の量及び/又は表面油の量は、少ないのが望ましい。
【0008】
費用対効果が高く、効率的で、及び環境に優しい方法でマイクロカプセルを造粒するプロセスに対する必要性が存在する。
【0009】
[発明の概要]
本発明の根底にある問題は、マイクロカプセルを含む混合物の連続溶融造粒により、解決される。連続溶融造粒プロセスは、好ましくは押出機内で行われる。本発明の好ましい一実施形態においては、同方向回転二軸押出機は、自由流動性の顆粒を連続的に量産する:押出機の端部にダイは必要ない。
【0010】
マイクロカプセルに加えて、本発明の混合物は、少なくとも1種の食用バインダーを含む。連続溶融造粒中に、混合物のバインダーは、溶融される又は少なくとも軟化される。
【0011】
一実施形態においては、造粒加工されるマイクロカプセルは、脂溶性活性成分を含む。脂溶性活性成分のうち感温性であるものもある。本発明の連続溶融造粒プロセスを実施する際には、極端に高い温度を避けるのが望ましい。したがって、非常に高い融解温度又は非常に高いガラス転移(Tg)温度を有するバインダーは、好ましくない。本明細書においては、「非常に高い」とは、200℃より高い、又は250℃より高いことを意味することができる。
【0012】
一実施形態においては、本発明の混合物は、少なくとも1種の食用充填剤を更に含む。加熱溶融押出とは対照的に、本発明の連続溶融造粒プロセス中に、少なくとも1種の食用充填剤を溶融する必要はない。したがって、少なくとも1種の食用充填剤の溶融温度は、少なくとも1種のバインダーの溶融温度よりもかなり高いことがある。
【0013】
好ましい混合物は、充填剤、バインダー及びマイクロカプセルを含み、
混合物が、混合物の総重量を基準として0.1重量%~55重量%のマイクロカプセルを含み、及び
混合物が、混合物の総重量を基準として5重量%~15重量%のバインダーを含み、及び
充填剤のバインダーに対する重量比が、4:1~9:1であり、及び
バインダーの溶融温度が、充填剤の溶融温度よりも低く、及び
充填剤の溶融温度が、151℃~240℃である。
【0014】
一実施形態においては、連続溶融造粒により顆粒を製造する方法は、混合物を押出機内に、好ましくは二軸押出機内に供給するステップを備える。一実施形態においては、本発明の顆粒は、本発明の混合物を含む。一実施形態においては、本発明の顆粒は、本発明の混合物からなる。
【0015】
[発明の詳細な説明]
連続造粒は、押出機を用いて行うことが多い。押出造粒は、溶媒(「連続湿式造粒」)を用いて又は加熱(「連続溶融造粒」)して、行うことができる。
【0016】
本発明の顆粒は、一次粒子及び少なくとも2種の食用賦形剤を含む乾燥した食用混合物の連続溶融造粒によって得ることができる。連続溶融造粒中に、一次粒子は、凝集する。したがって、本発明の顆粒は、好ましくは多数の粒子で形成される単位である。顆粒の一次粒子は、顆粒よりも小さい。
【0017】
食用賦形剤は両方とも、水溶性又は水分散性であるのが好ましい。第1の食用賦形剤の溶融温度は、連続溶融造粒中に溶融するか又は少なくとも軟化するのに十分なくらい低い。溶融又は軟化した場合には、第1の食用賦形剤は、一次粒子間に架橋を確立する。その後、前記架橋は、室温で固化する。したがって、第1の食用賦形剤は、主にバインダーとして作用する。本発明の最も好ましい実施形態においては、第1の食用賦形剤は、ソルビトールである。
【0018】
第2の食用賦形剤の溶融温度は、比較的に高いので、通常、連続溶融造粒中に食用賦形剤は、完全に溶けないか、又は全く溶けない。第2の食用賦形剤は、主に充填剤として作用する。最も好ましい実施形態においては、第2の食用賦形剤は、イヌリンである。
【0019】
本発明の顆粒は、1種類の一次粒子だけを含んでもよいし、又は好ましくは複数種の一次粒子を含んでもよい。本発明の顆粒の一次粒子は、好ましくは水溶性又は水分散性であり、好ましくは少なくとも1種の活性成分を含む。脂溶性活性成分の場合においては、一次粒子は、好ましくは脂溶性活性成分をカプセル化する水溶性又は水分散性マイクロカプセルである。このようなマイクロカプセルは、親油性活性成分及び少なくとも1種の乳化剤を含むエマルションを噴霧乾燥することによって得ることができる。
【0020】
本発明の顆粒は、好ましくは水溶性又は水分散性である。このような顆粒を含む又はからなる組成物は、飲料を調製するのに好適である。
【0021】
[本発明の充填剤]
充填剤は、本発明の顆粒の容量を増大させるために使用される賦形剤である。しかしながら、充填剤は、更なる機能を有することができる。いくつかの充填剤(例えば、食物繊維)はまた、健康上の利益を有する。
【0022】
本発明の顆粒は、食用に向けたものである。したがって、毒性充填剤及び非食用充填剤は、概して除外される。
【0023】
本発明の顆粒は、好ましくは水溶性又は水分散性である。したがって、水100mL当たり1g未満、又は水100mL当たり0.5g未満、又は水100mL当たり0.1g未満の溶解度を有する充填剤は、好ましくない。
【0024】
通常、充填剤の溶融温度は、バインダーの溶融温度よりも高い。連続溶融造粒中に充填剤を溶融又は軟化する必要はない。充填剤の溶融温度は、好ましくは少なくとも150℃、より好ましくは少なくとも155℃、そして最も好ましくは少なくとも160℃である。充填剤の溶融温度は、好ましくは151℃~240℃であり、より好ましくは180℃~240℃であり、そして最も好ましくは180℃~200℃である。
【0025】
好ましい充填剤は、イヌリン、ヒトミルクオリゴ糖(HMO)及びマンニトールである。2’-フコシルラクトース(2’-FL)は、好ましいHMOである。好ましい充填剤は、2’-フコシルラクトース(2’-FL)及びジフコシルラクトース(DFL)を含む混合物である。造粒加工した標準イヌリンは、好ましいイヌリンである。標準イヌリンは、10~20の平均の重合度(DP)を有する。好ましくない充填剤は、微結晶セルロース及びアルファ化デンプンである。
【0026】
[本発明のバインダー]
バインダーは、製剤の成分を一緒に保持するために使用される賦形剤である(即ち、室温で固体である)。そのようにするために、バインダーは、連続溶融造粒中に溶融又は軟化される。通常、バインダーの溶融温度は、充填剤の溶融温度よりも低く、更に任意の添加した活性成分の溶融温度よりも低いことも多い。バインダーの溶融温度は、好ましくは140℃未満、より好ましくは130℃未満、更により好ましくは120℃未満、そして最も好ましくは110℃未満である。バインダーの溶融温度は、50℃~110℃であるのが好ましく、60℃~100℃であるのがより好ましく、そして70℃~100℃であるのが最も好ましい。
【0027】
本発明の顆粒は、好ましい水溶性又は水分散性である。したがって、水100mL当たり1g未満、又は水100mL当たり0.5g未満、又は水100mL当たり0.1g未満の溶解度を有するバインダーは、好ましくない。可能なバインダーは、とりわけリボース(D-リボースなど)、ポリエチレングリコール、ソルビトール及びキシリトールである。本発明のバインダーは、好ましくはポリオールであり、より好ましくは糖アルコールであり、更により好ましくはソルビトール又はリボース(例えば、D-リボース)であり、そして最も好ましくは98℃以下の溶融温度を有するソルビトールである。このようなソルビトールは、Roquette(登録商標)で市販されている。
【0028】
[本発明のマイクロカプセル]
マイクロカプセル化は、固体又は液体の活性成分を例えば1~900μmの直径を有する微粒子にカプセル化するための保護技術である。本発明の顆粒は、複数のマイクロカプセルを含む。したがって、顆粒のサイズは、とりわけマイクロカプセルのサイズに応じて変わる:比較的に大きいマイクロカプセルは、比較的大きな顆粒をもたらす。
【0029】
マイクロカプセル化の一つの利点は、固体又は液体の活性成分が、完全に又はほぼコーティングされ、外部環境から隔離される点にある。マイクロカプセル化が、脂溶性活性成分を水分散性又は水溶性にすることがある。
【0030】
噴霧乾燥は、脂溶性活性成分のマイクロカプセル化にとって好適な方法である。噴霧乾燥の前に、脂溶性活性成分は、少なくとも1種のカプセル化剤と混合される。それにより、通常エマルションが提供される。アラビアガムは、一般に使用されるカプセル化剤である。噴霧乾燥は、水を急速に留去して、粒子内を低温度に維持するので、それは、最も広く使用されているマイクロカプセル化技術の1つである。脂溶性ビタミンを含む噴霧乾燥済みのマイクロカプセルは、DSM Nutritional Products、スイスで市販されている。ビタミンA、D、E、及びKは、例示的な脂溶性ビタミンである。これには、エステルなどのそれらの誘導体が含まれる。
【0031】
脂溶性ビタミンの混合物をカプセル化することは、かなり珍しいことである。一般的に、脂溶性ビタミンは別々にカプセル化される。複数の脂溶性ビタミンの混合物を提供する場合には、様々な種類のマイクロカプセルが混合される。
【0032】
[本発明の混合物]
本発明の混合物は、連続溶融造粒に好適である。本発明の混合物は、連続溶融造粒に好適な器具(例えば、押出機)内に供給できる粉末混合物である。
【0033】
湿式造粒とは対照的に、連続溶融造粒を行う際に、溶媒を必要としない。したがって、本発明の混合物は、混合物の総重量を基準として、10重量%未満、好ましくは8重量%未満、より好ましくは5重量%未満そして最も好ましくは3重量%未満の溶媒を含む。これは、その場合だけではないが、溶媒が水である場合に特に当てはまる。したがって、本発明の好ましい混合物は、混合物の総重量を基準として、10重量%未満、好ましくは8重量%未満、より好ましくは5重量%未満そして最も好ましくは3重量%未満の水を含む。
【0034】
本発明の混合物は、充填剤、バインダー及びマイクロカプセルを含む又はからなる。
【0035】
充填剤は、サイズを大きくするのに必要である:それらは、充填剤、本発明の顆粒の容量を増大させる。本発明の混合物は、混合物の総重量を基準として、好ましくは40重量%~95重量%、より好ましくは60重量%~90重量%、そして最も好ましくは70重量%~80重量%の少なくとも1種の充填剤を含む。本発明の混合物は、複数の充填剤を含む。しかしながら、好ましくは、本発明は1種のみの充填剤を含んでもよい。それにより、充填剤は、好ましくは多糖であり、より好ましくは食物繊維であり、更により好ましくはイヌリンであり、そして最も好ましくは造粒加工したイヌリン粉末である。
【0036】
通常、本発明の混合物は、充填剤よりもバインダーを少なく含む。充填剤のバインダーに対する重量比は、好ましくは4:1~10:1であり、より好ましくは5:1~10:1であり、更により好ましくは6:1~9:1であり、そして最も好ましくは7:1~8:1である。本発明の混合物は、混合物の総重量を基準として、好ましくは5重量%~15重量%、より好ましくは6重量%~14重量%そして最も好ましくは8重量%~13重量%の少なくとも1種のバインダーを含む。本発明の混合物は、複数のバインダーを含むことがある。しかしながら、本発明の混合物は、1種のみのバインダーを含むのが好ましい。それにより、バインダーは、好ましくはポリオールであり、より好ましくは糖アルコールであり、更により好ましくはソルビトール又はリボースであり、そして最も好ましくはソルビトールである。好ましいリボースは、D-リボースである。
【0037】
本発明の混合物は、マイクロカプセルを含む。本発明の混合物を造粒する際に、一部のマイクロカプセルが、損傷することがある一定のリスクが存在する。このリスクは、押出機内に低剪断性の環境を作り出すことにより(例えば、好適な混練エレメントを選択することにより)軽減することができる。しかしながら、このリスクはまた、本発明の混合物中のマイクロカプセルの濃度を低下させることにより、低減することができる。本発明の混合物は、混合物の総重量を基準として、好ましくは0.1重量%~55重量%、より好ましくは1重量%~40重量%、更により好ましくは1重量%~30重量%、そして最も好ましくは5重量%~20重量%のマイクロカプセルを含む。
【0038】
一実施形態においては、本明細書に記載のマイクロカプセルは、少なくとも1種の脂溶性活性成分をカプセル化する。好ましい脂溶性活性成分は、脂溶性ビタミン及びプロ-ビタミンなどの脂溶性微量栄養素である。ベータカロチンは、脂溶性プロ-ビタミンの一例である。一実施形態においては、本発明の混合物は、1種類のマイクロカプセルのみを含む。しかしながら、好ましい一実施形態においては、本発明の混合物は、様々な種類のマイクロカプセルを含む。様々な種類のマイクロカプセルの場合においては、本発明の混合物は、好ましくは少なくとも2種、より好ましくは少なくとも3種、更により好ましくは少なくとも4種そして最も好ましくは少なくとも5種の脂溶性活性成分を含む。一実施形態においては、本発明の混合物は、ビタミンAを含むマイクロカプセル、ビタミンEを含むマイクロカプセル、ベータカロチンを含むマイクロカプセル、ビタミンDを含むマイクロカプセル、及び/又はビタミンKを含むマイクロカプセルを含む。好ましい一実施形態においては、本発明の混合物は、ビタミンAのエステル(ビタミンAアセテートなど)を含むマイクロカプセル、ビタミンEのエステル(ビタミンEアセテートなど)を含むマイクロカプセル、ベータカロチンを含むマイクロカプセル、ビタミンD3を含むマイクロカプセル、及び/又はビタミンK1を含むマイクロカプセルを含む。
【0039】
[本発明の顆粒]
好ましい顆粒は、本発明の混合物を好ましくは二軸押出機を用いて、連続溶融造粒(即ち、無溶媒)により取得することができる。したがって、本発明の顆粒は、本発明の混合物を含む又は本発明の混合物からなる。
【0040】
本発明の混合物は、好ましくはマイクロカプセルである一次粒子を含む。連続溶融造粒の際に、混合物の一次粒子間に架橋が形成される。したがって、本発明の顆粒は、その一次粒子のサイズよりも大きい。本発明の好ましい顆粒は、動的画像分析を用いて測定し、0.5mm~6mm、好ましくは1mm~5mm、より好ましくは1.5mm~4.5mm、そして最も好ましくは2mm~4mmの質量中央粒径D50(容量ベース)を有する。本発明の顆粒は、10を超える、100を超える、500を超える、又は更に1000を超えるマイクロカプセルを含むことがある。それぞれの顆粒が、1種類のマイクロカプセルのみを含むことがある。しかしながら、一実施形態においては、本発明の顆粒は、様々な種類のマイクロカプセルを含む。様々な種類のマイクロカプセルの場合においては、本発明の顆粒は、好ましくは少なくとも2種、より好ましくは少なくとも3種、更により好ましくは少なくとも4種、そして最も好ましくは少なくとも5種の脂溶性活性成分を含む。一実施形態においては、本発明の顆粒は、ビタミンAを含むマイクロカプセル、ビタミンEを含むマイクロカプセル、ベータカロチンを含むマイクロカプセル、ビタミンDを含むマイクロカプセル、及び/又はビタミンKを含むマイクロカプセルを含む。好ましい一実施形態においては、本発明の顆粒は、ビタミンAのエステル(ビタミンAアセテートなど)を含むマイクロカプセル、ビタミンEのエステル(ビタミンEアセテートなど)を含むマイクロカプセル、ベータカロチンを含むマイクロカプセル、ビタミンD3を含むマイクロカプセル、及び/又はビタミンK1を含むマイクロカプセルを含む。
【0041】
一実施形態においては、本発明の顆粒は、充填剤、バインダー及びマイクロカプセルを含み、
顆粒が、顆粒の総重量を基準として、0.1重量%~55重量%のマイクロカプセルを含み、及び
顆粒が、顆粒の総重量を基準として5重量%~15重量%のバインダーを含み、及び
充填剤のバインダーに対する重量比が、4:1~10:1であり、及び
バインダーの溶融温度が、充填剤の溶融温度よりも低く、及び
充填剤の溶融温度が、151℃~240℃である。
【0042】
本発明の顆粒は、好ましくは水溶性又は水分散性である。これは、水溶性又は水分散性であるバインダーを選択することにより、水溶性又は水分散性である充填剤を選択することにより、及び水溶性及び/又は水分散性のマイクロカプセルを選択することにより、実現できる。
【0043】
[発明の方法]
本発明の方法は、連続溶融造粒、好ましくは連続二軸溶融造粒である。バッチ溶融造粒と連続二軸溶融造粒との違いは、N.Kittikunakornらの「二軸溶融造粒(Twin-screw melt granulation):現在の進行及び課題(Current progress and challenges)」,International Journal of Pharmaceutics,588,(2020),119670の表1に列挙されている。本発明の好ましい一実施形態においては、本明細書に開示される乾燥、粉末混合物は、連続溶融造粒に好適である押出機内に供給される。それにより、容量式粉体供給装置は、好ましくない。本発明の好ましい一方法においては、本発明の混合物が、本明細書に記載される押出機内に、重量式粉体供給装置を用いて供給される。重量式粉体供給装置は、経時的な粉体特性の変化及びプロセス偏差を考慮しながら、制御された一貫した供給プロセスを得る。
【0044】
本発明の方法においては、二軸押出機を使用するのが好ましい。同方向回転スクリューを備える二軸押出機が、特に好ましい。好ましい押出機の同方向回転スクリューは、モジュール式であるので、様々なセットアップで構成することができ、その結果、様々なゾーンが得られる。押出機の入口付近の第1ゾーンの目的は、輸送である。輸送ゾーンは、搬送ゾーンと呼ばれることが多い。1つ以上の混練ゾーンが存在することも可能である。混練ゾーンは、通常は2つの搬送ゾーンの間に位置し、好ましくは押出機の出口に成形ゾーンがある。
【0045】
殆どの場合、それぞれのゾーンは異なるスクリューエレメントを有する。搬送ゾーンは、材料を造粒機の出口に向かって輸送する搬送エレメントを有する[N.Kittikunakornらの「二軸溶融造粒:現在の進行及び課題」International Journal of Pharmaceutics,588,(2020),119670の節2.1を参照]。混練ゾーンは、狭い又は広い混練ディスクを備える混練エレメントを有する。通常の成形ゾーンは、過大な顆粒の量を最小限に抑える少なくとも1つのサイズ制御エレメントを有する。例示的なサイズ制御エレメントが、J.Vercruysseらの“Impact of screw configuration on the particle size distribution of granules produced by twin screw granulation”,International Journal of Pharmaceutics 479 (2015) 171-180の図1(f)に示されている。これらのサイズ制御エレメントは、押出されたストランドを切断するために使用されるナイフではない。実際に、連続溶融造粒を行う場合には、スパゲッティ状のストランドは押出されない。連続溶融造粒に好適である押出機は、出口にダイを有さない[N.Kittikunakornらの「二軸溶融造粒:現在の進行及び課題」International Journal of Pharmaceutics,588,(2020),119670の図1を参照]。サイズ制御エレメントは、押出機内のスクリューエレメントである。
【0046】
加熱溶融押出は、本明細書に記載の連続溶融造粒とは異なる。加熱溶融押出を行う際には、例えば円筒直径を有するストランドは、ダイを通して押出される。ストランドの長さは、制限されない(即ち、無制限であり得る)。分離された単位を得るために、加熱溶融押出により取得したストランドを細かく切断する必要がある。取得したペレットは、区別できる一次粒子からなる顆粒ではない。加熱溶融押出を行う場合に、切断ステップは、押出機のダイで直接行う場合も含めて、押出後いかなる時でも行うことができる。ナイフを一体化したダイは、市販されている。
【0047】
上述のことは、本発明の方法には当てはまらない。連続溶融造粒を行う場合には、ストランドは押出されない。その代わりとして、顆粒は、押出機の端部で連続的に量産される。ストランドが生成されないので、ナイフ/切断ステップが不要となり、プロセスが大幅に簡素化される。連続溶融造粒を行う際には、押出機の端部のダイは、不必要である。本発明の好ましい一実施形態においては、本発明の混合物は、ダイを備えず且つナイフ切断装置を備えない二軸押出機内に供給される。
【0048】
本発明の方法においては、二軸押出機のスクリュー構成は、通常、押出機が少なくとも1つの混練ゾーンを有するように選択される。したがって、少なくとも1つの混練ゾーンは、押出機の端部よりも押出機の粉末入口に近いことが好ましい。混練ゾーンは、混錬エレメントを有する。前記混錬エレメントは、米国特許出願公開第2005/0041521号明細書に開示される混錬ディスクであるのが好ましい。混練ディスクは一致していても非一致であってもよく、30゜~90゜の食い違い角で配置されるのが好ましい。これは、粉末混合物にかかる応力を制限するので、約30゜の食い違い角が好ましい。本発明の文脈においては、「食い違い角」は、米国特許出願公開第2005/0041521号明細書の段落[0007]に説明されるように、直接連続する2枚の混錬ディスクの頂点ずれの角度を指す。例としては、「混錬ディスクが食い違い角30゜で配置される」という表現は、連続混錬ディスクの頂点ずれ角度が30°であることを意味する。押出機の混練ゾーンに2枚を超える連続混錬ディスクが存在する場合がある。米国特許出願公開第2005/0041521号明細書の図2は、5枚の連続混練ディスクを備えた混練ゾーンの側面図であり、混錬ディスクは、所定の食い違い角で配置される。
【0049】
温度制御は、連続溶融造粒を行う場合には、重要である。本発明の好ましい一方法においては、押出機は、個々に加熱又は冷却できる数個のゾーンを有する。本明細書に開示される混合物を連続的に溶融造粒する場合には、押出機の粉末入口に近い温度ゾーンは、通常加熱される。好適な温度を選択する際には、押出機内の材料が、材料と加熱エレメントとの接触がかなり短くなるように、かなり速く移動することを考慮する必要がある。いくつかの場合においては、したがって、押出機の一部のゾーンの温度を混合物のバインダーの溶融温度よりも高い温度に設定することを推奨する場合もある。
【0050】
本発明の好ましい一実施形態においては、押出機の搬送ゾーン及び/又は混錬ゾーンは、好ましくは90℃~200℃の温度まで、より好ましくは100℃~180℃の温度まで、そして最も好ましくは110℃~170℃の温度まで加熱される。
【0051】
高温の顆粒を撹拌することは、好ましくない。高温の顆粒は、依然として比較的に柔らかく且つ粘着性であることがある。結果として、高温の顆粒は、塊を形成することがある。これは、回避されるべきである。したがって、押出機により量産される前に、押出機内の材料を冷却することは好ましい。本発明の好ましい一実施形態においては、混練後に少なくとも1つのゾーンを、60℃未満、好ましくは40℃未満、そして最も好ましくは26℃未満の温度まで冷却する。
【0052】
[実施例]
[実施例1(ビタミンプレミックス)]
実施例1においては、マイクロカプセルの混合物を含む粉末状のプレミックスを提供した。それぞれの種類のマイクロカプセルは、脂溶性ビタミン又は脂溶性ビタミンの前駆体を含んだ。全てのマイクロカプセルをDSM Nutritional Products(スイス)から得た。
【0053】
実施例1で提供されるプレミックスは、ビタミンAアセテート、ベータカロチン、ビタミンD3、ビタミンEアセテート及びビタミンKを含んだ。
【0054】
[実施例2(バインダーとしてのリボース)]
実施例2においては、乾燥混合物の総重量を基準として、47.13重量%のイヌリンOrafti(登録商標)GR(充填剤)、10重量%のD-リボース(バインダー)及び42.87重量%の実施例1のプレミックスを含む乾燥混合物を提供した。したがって、充填剤のバインダーに対する重量比は、4.7:1であった。
【0055】
予備実験は、望ましい品質特性を備える顆粒を依然として生成できるD-リボースの可能な最低処理温度は約80℃であることを示した。
【0056】
Orafti(登録商標)GRは、顆粒化したイヌリン粉末(平均重合度10以上)であり、ドイツ、マンハイム(Mannheim,Germany)のBeneoで入手可能である。その融点を190~195℃の範囲で測定する。
【0057】
次に、粉末入口で重量測定によるロスインウェイトフィーダーを用いて、実施例2の乾燥混合物をThermoFisher(登録商標)Eurolab(登録商標)押出機内に供給した。押出機は、長さ対直径(L/D)比が25/1、スクリュー直が16mmを有した。押出機の同方向回転スクリューは、完全にモジュール式であり、様々なセットアップで構成できる。押出機は、個別に加熱又は冷却できるいくつかのゾーンに分割されていた。
【0058】
実施例2においては、様々な温度スキームを用いて、5つの押出実験を実行した。粉末入口に近い温度ゾーン(ゾーン2、3、及び4)を104℃~130℃の温度まで加熱した。押出機の端部に近いゾーン(ゾーン5及び6)の温度を25℃に保った。押出機の端部を冷却することにより、材料を固化させることができ、押出機から量産される顆粒の粘着を防ぐ。
【0059】
実施例2においては、押出機は、60°の食い違い角で配置された3つの幅広の混練ディスクを有する1つの混練ゾーンを有した(即ち、任意の2つの直接連続する混練ディスク間の頂点の位置ずれの角度は60℃になった)。
【0060】
5回全ての押出実験で、相応な顆粒を得た。しかしながら、適用した温度スキームに関係なく、得られた顆粒から油がにじみ出ており、一部のマイクロカプセルが押出プロセス中に損傷したことを示す。
【0061】
[実施例3(バインダーとしてのソルビトール)]
実施例3においては、実施例2のプロセスを繰り返した。しかしながら、D-リボースの代わりに、ソルビトールをバインダーとして使用した。予備実験は、望ましい品質特性を備える顆粒を依然として生成できるソルビトールの可能な最低処理温度は、約85℃(即ち、D-リボースよりも僅かに高い)であったことを示した。
【0062】
実施例3においては、5回の押出実験を行った。実施例2と同様な温度スキーム及びスクリュー構成を適用した。
【0063】
5回全ての実験で、相応な顆粒を得た。顆粒からにじみ出る油は少なく、ソルビトールがリボースよりも成績が良いことを示す。
【0064】
次に、良好な水溶性顆粒を生成するのに必要なエネルギーを更に削減するために、様々なグレードのソルビトールを調べた。最も低い溶融エネルギーを有するソルビトールのグレードを決定するために、示差走査熱量測定(DSC)でサンプルを分析した。ソルビトールグレードXtab300S(Roquette(登録商標)で入手可能)をバインダーとして使用する場合、良好な水溶性顆粒を生成するのに必要なエネルギーは、他のグレードよりも低い(下表参照)。
【0065】
【表1】
【0066】
[実施例4(より多い充填剤:希釈の効果)]
実施例4においては、実施例3のプロセスを繰り返した。しかしながら、プレミックスを少なく、充填剤を多く使用した。実施例4の乾燥混合物は、乾燥混合物の総重量を基準として、72.85重量%のイヌリンOrafti(登録商標)GR(充填剤)、10重量%のソルビトール(バインダー)及び17.15重量%の実施例1のプレミックスを含んだ。したがって、充填剤のバインダーに対する重量比は、約7.3:1であった。
【0067】
実施例4においては、5回の押出実験を行った。実施例2の温度スキームを適用した。食い違い角30°で配置した3つの混練ディスクを備える単一混練ゾーンからなるスクリュー構成を使用した。
【0068】
5回全ての実験で、良質な顆粒を得た。目視では、油は顆粒からにじみ出ていなかった。実施例4は、マイクロカプセルを充填剤で希釈する利点を示す:押出機内に供給された混合物中のマイクロカプセルの濃度を下げると、マイクロカプセルにかかる応力が小さくなった。実施例4はまた、60°未満の食い違い角を用いる利点も示す。
【0069】
[実施例5(代替充填剤)]
実施例5においては、代替充填剤を試験した。どの充填剤が連続溶融押出に好適かを確かめるために、幾つかの充填剤をプラセボブレンド(充填剤90%、バインダーとしてソルビトール10%)として処理した。その試行は、ヒトミルクオリゴ糖(2’-フコシルラクトース、融点約230℃)、マンニトール(パーリトール(Pearlitol)160C、融点約165℃)、及びアルファ化デンプン(Lycatab PGS、融点約257℃)は、1時間を超える処理時間で顆粒を製造するのにも好適であることを示した。しかしながら、Lycatab PGSで形成した顆粒は、溶解性が劣った。したがって、アルファ化デンプンは、好ましくない。造粒化されていないイヌリンも同様に好ましくない。イヌリンHSI(登録商標)(溶解性が高いイヌリン粉末)での試行は、トルク過負荷が発生して、1時間を超える処理時間を実現できなかった。微結晶セルロース(融点、約250℃)も同様に好ましくない。Avicel PH200は、水中で分散性であるが、それは水溶性ではない。
【国際調査報告】