(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】レーザー電力伝送システムのためのスキャンミラー
(51)【国際特許分類】
H02J 50/90 20160101AFI20241031BHJP
H02J 50/30 20160101ALI20241031BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527436
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 IL2022051195
(87)【国際公開番号】W WO2023084514
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513314090
【氏名又は名称】ワイ-チャージ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ナミアス、 オメル
(72)【発明者】
【氏名】アルパート、 オータル
(72)【発明者】
【氏名】シャピル、 イラニト
(72)【発明者】
【氏名】ゴラン、 リオール
(72)【発明者】
【氏名】スレポイ、 アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ロッシュ、 ヤン
(72)【発明者】
【氏名】モール、 オリ
(72)【発明者】
【氏名】ズラトキン、 エリ
(72)【発明者】
【氏名】サイモン、 ニル
(57)【要約】
レーザービームを偏向するべく使用されるミラーの正確な配向を可能にする調整可能ビーム偏向ユニットを使用して無線電力のレーザービームの狙いを受信器の光起電力電池に向けて定めるシステムである。不十分な狙い定めの精度が、光起電力電池によって吸収されることが意図されるビームエネルギーの、周囲への流出をもたらし得る。電子制御ビームの狙いがミラーに定められることに必要な精度及び安定性の基準は、電子制御によって意図された方向からのビームの角度偏差を、システムが伝送可能な最大出力を有するビームの狙いが標的に定められたときに周囲の中に移送される光出力のレベルが、規制要件によって許容されるレベルを超えないようなものにしなければならないことである。一つの一般的な規制により、許容される散逸出力が、クラス3Bレーザーの出力まで制限される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光出力のビームを伝送する光無線電力伝送システムであって、
動作視野を有する配向可能なミラーを含む送信器を含み、前記ミラーの配向が入力電子信号によって電子的に制御され、前記送信器は、受信器に前記光出力のビームを送信するように適合され、前記受信器は、前記ビームの光出力を電力に変換するように適合された光起電力電池を含み、少なくとも前記光起電力電池及びその周囲が標的を構成し、
前記電子的に制御されるミラーは、前記電子的な制御が意図する方向からの前記ミラーから反射されたビームの角度偏差が、
【数1】
よりも小さく、ここで、
Size
targetは、前記標的の両側エッジの最も近い2点間の距離であり、
FOV
maxは、前記ビームと前記光起電力電池の表面に対する法線との間の最大角度であって、前記受信器が所定レベルの電力伝送を受信することができる最大角度であり、
D
class3Bは、前記ビームの断面の有効直径であり、前記有効直径の外側のビームは、前記光出力のビームの波長においてクラス3Bレーザーの限界内の全光出力を含み、
Rは、前記システムが伝送することを意図した受信器の最大範囲である、光無線電力伝送システム。
【請求項2】
前記標的は、前記光電池が取り付けられる前記受信器の面の最小側方寸法を含む、請求項1に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項3】
前記ミラーが狙い定める精度は、前記電子制御が前記ミラーの狙いを前記光起電力電池の中心領域に定める場合に、前記環境の中に伝送される前記最大光出力が、クラス3Bレーザーに対して許容される出力未満となるようにされる、請求項1又は2に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項4】
前記環境の中に伝送される前記最大光出力は、前記標的のエッジを超える前記ビームの衝突から生じる、請求項1から3のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項5】
前記環境の中に伝送される光出力は、前記標的の境界の外側にある前記受信器の表面から反射された前記ビームの部分を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項6】
前記環境の中に伝送される光出力は、前記受信器のエッジから流れ出る前記ビームの伝送された部分を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項7】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記入力電子信号におけるジッターから生じる、請求項1から6のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項8】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、電子フィードバックループジッター、ドライバノイズレベル、前記入力電子信号を生成するデジタル回路の変換分解能、及び回路ノイズのうち少なくとも一つから生じる、請求項1から6のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項9】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記ミラーの配向を生成する機械的ドライバのステップインクリメントから生じる、請求項1から6のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項10】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記ミラーの機械的振動から生じる、請求項1から6のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項11】
前記ミラーの最大回転角速度は、表現
【数2】
によって与えられ、
ここで、
Nは、角度回転速度(度/秒)であり、
rは、測定された前記ミラーの動きの半径(mm)であり、
Mは、測定された前記ミラーの質量(グラム)である、請求項1から10のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項12】
光出力のビームを伝送する光無線電力伝送システムであって、
入力電子信号によって電子的に制御される配向可能なミラーを含む送信器を含み、前記送信器は、前記光出力のビームを受信器に伝送するように適合され、前記受信器は、前記ビームの光出力を電力に変換するように適合された光起電力電池を含み、少なくとも前記光起電力電池及びその境界周囲が標的を構成し、
前記電子制御ミラーは、一定の狙い定めの精度を有するように構成されることにより、少なくとも、前記電子制御ミラーによって伝播されることが意図された方向からのビームの角度偏差が、前記システムが伝送可能な最大出力を有するビームの狙いが前記標的に定められているときに、前記周囲へと移送される光出力のレベルが、前記システムが動作することが認可されている場所に適用可能な規制要件によって許容されるレベルを超えないようになる、光無線電力伝送システム。
【請求項13】
前記規制要件のレベルは、クラス3Bレーザーに対して許容される出力制限である、請求項12に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項14】
前記光起電力電池及びその境界周囲によって吸収されない光出力のレベルは、前記光起電力電池及びその境界周囲の外側にある前記受信器の表面から反射された出力を含む、請求項12及び13のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項15】
前記光起電力電池及びその境界周囲によって吸収されない光出力のレベルは、前記受信器のエッジから流れ出る前記光ビームの部分を含む、請求項12及び13のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項16】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記入力電子信号におけるジッターから生じる、請求項12から15のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項17】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、電子フィードバックループジッター、ドライバノイズレベル、前記入力電子信号を生成するデジタル回路の変換分解能、及び回路ノイズのうち少なくとも一つから生じる、請求項12から15のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項18】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記ミラーの配向を生成する機械的ドライバのステップインクリメントから生じる、請求項12から15のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項19】
前記電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、前記ミラーから反射されたビームの角度偏差は、前記ミラーの機械的振動から生じる、請求項12から15のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項20】
前記システムの少なくとも一つの要素が、前記システムが動作することが認可されている場所に適用可能な規制要件の少なくとも一つによって標識される、請求項12から19のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項21】
前記要素は、前記システムのコンポーネント部品、又は前記システムの操作マニュアルであってよい、請求項20に記載の光無線電力伝送システム。
【請求項22】
前記規制要件は、前記環境の中に移送されて前記標的によって吸収されない光出力の合計レベルが、前記光出力のビームの波長においてクラス3Bレーザーの出力限界よりも小さいということである、請求項12から21のいずれか一項に記載の光無線電力伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、無線電力受信器を正確に位置特定し、レーザー電力の受信器の周囲への過剰な伝送を防止するべく使用されるレーザーベースの無線電力伝送の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
物理的な有線接続を必要とすることなく遠隔場所に電力を送信することが長らく待望されている。この待望は、この数十年の間、周期的に再充電する必要がある電池により動作する携帯電子デバイスの人気に伴い重要となっている。現在のところ、最新型電池の容量と集中的に使用されるスマートフォンの典型的な電池使用とが、一日当たり一回を超える充電を必要とし得るようになっており、遠隔無線電池再充電の必要性が重要となっている。送信デバイス又は受信デバイスの寸法よりも著しく大きな距離に存在することを特徴とし得る遠隔場所に電力を安全に伝送するべく、いくつかの先行技術システムが提案されてきた。典型的な構成は、家庭の部屋の設定に特有の距離にわたってスマートフォンのサイズの受信器に電力を伝送することを目的とする。
【0003】
光起電力電池は、無線で携帯デバイスに光電力を安全に移送することを許容するが、通常照明の部屋での太陽光又は利用可能なレベルの人工照明のいずれかによって照明された場合、携帯電話器に関連するサイズに対して0.1ワットを超える電力を生成することがない。同時に、ポータブル電子デバイスの典型的なバッテリは、1から100ワット時の容量を有し、典型的には、毎日の充電を必要とするので、長い範囲での高電力の移送が必要とされる。したがって、広い視野及び数メートルまでの範囲にわたって、再充電可能なバッテリを装備するのが典型的なポータブル電子デバイスに電力を安全に移送するという、満たされていないニーズが存在する。
【0004】
レーザービームを使用して居住環境で電力を伝送する試みがなされている。しかしながら、安全性が大きな懸念事項である。中出力及び高出力のレーザーは、目の網膜、又は皮膚をも焼き得るので、潜在的に危険である。傷害のリスクを制御するべく、様々な仕様が、例えば米国においては、2014年4月に改訂された連邦規則集、タイトル21、ボリューム8(21CFR§8)、チャプターI、サブチャプターJ、パート1040が、レーザー製品を含む発光製品の性能基準を扱う。可視範囲外の波長に対しては、クラス1、クラス3B、クラス4のレーザーが存在する。現在許容されている可視範囲外の伝送レーザー出力レベルのうち、クラス1は一般公衆の使用に安全であるとみなされ、クラス3B及びクラス4は安全でないとみなされる。しかしながら、クラス1レーザーによって達成可能な出力レベルは、複雑な安全システムなしで有用な量の出力を与えるには一般に不十分である。したがって、電池を遠隔で充電するために、高出力かつ非可視のレーザービームを安全に使用できるシステムを開発する必要がある。
【0005】
かかる遠隔充電システムにおいて、充電されるデバイスの中又は上の光起電力電池が、レーザーの光出力を電力に変換し、その電力を使用してデバイスの電池を充電する。充電対象の光起電力電池をレーザービームがサーチして見つけ出すために、現在の技術は、本出願人が共通に所有する光無線電力供給システムに関する特許文献1に示されるような、スキャンミラーをビーム偏向器として使用する。レーザービームによってエリアをスキャンすることが、送信器に対する受信器の正確な方向を特定するために使用される。しかしながら、周知の先行技術はいずれも、受信器の正確かつ安全な角度位置を許容するように、効率的かつ特定的なスキャン方法をどのようにして行うべきかの詳細を開示しない。
【0006】
本明細書のこのセクション及び他のセクションに言及される各刊行物の開示は、その全体がそれぞれ参照によりここに組み入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/0294809号明細書
【発明の概要】
【0008】
本開示のシステムは、無線電力送信器のレーザービームを受信器の光起電力電池に正確に向けるべく、先行技術のシステム及び方法の欠点の少なくとも一部を克服するソリューションを与える。システムは、レーザービームを偏向するためのミラーの正確な配向を可能にする調整可能なビーム偏向ユニットを使用する。レーザービーム及び光起電力電池は双方とも、それらの間の距離よりもサイズ(直径又は他の側方寸法)が小さいので、レーザービームの狙いを正確に定めることは、最適な効率及び安全性にとって重要となる。正確に配向されたミラー又はミラーのセットは、第一に、レーザービームの光起電力電池への可能な限りの集中を保証することによって、第二に、周囲環境に向けられる迷光出力のレベルを低減することによって、レーザー充電システムの効率及び安全性を増大させる。後者の安全機能は、潜在的に危険な高レーザー出力が受信器の単数又は複数のエッジを超えて周囲エリアに流出するのを防止することによってだけでなく、光起電力電池のビームが不正確に衝突した結果である受信器まわりの領域における受信器表面からの出力ビームの反射を低減することによっても機能する。不正確に向けられたミラーを使用すると、受信器の位置特定が不正確になり、低効率かつ低品質のサービスに、又は、深刻な場合には、ユーザ又は居合わせた人に対するリスクに、つながり得る。
【0009】
レーザーの狙いを小さな光起電力電池にレーザーに安全に、ビームの最小部分が環境中に向けられるような態様で定めるべく、レーザービームは、受信器標的によって、通常は光起電力電池によって、十分にブロックされなければならないが、随意的に、光起電力電池領域自体を取り囲む吸収又は拡散境界領域(以下、光起電力電池周囲と称する)も含まなければならず、その結果、ビームの最小部分のみが受信器表面の可能な反射部分に衝突し、又は受信器表面のエッジから流れ出て環境の中へと至ることにさえなる。光起電力電池及びその周囲は、ビームを完全に収容する程度に十分な大きさでなければならず、又は少なくとも、標的によって吸収されることがない残りの出力が許容可能な安全限度内にある程度に十分なビームの面積でなければならない。光起電力電池は、ビームを吸収するのに十分な大きさでなければならず、たとえその周囲を伴う電池がビームに対して傾いていても、光起電力電池へのビームの投影がビームの断面よりも大きくなるようにしなければならない。
【0010】
理想的には、光起電力電池のサイズは、任意の衝突角度において投影ビームのすべての出力を吸収する能力を有するように、可能な限り大きくなければならない。しかしながら、光起電力電池のコストはサイズに依存することと、少なくとも携帯電話機の一般的アプリケーションに対しては、光起電力電池及びその周囲が占める面積によってスクリーンとして利用可能な面積が低減することとを考えると、市場の考慮事項は、電池を可能な限り小さくする必要がある。加えて、電池は小さければ小さいほど、その効率が高くなる。したがって、上述のようにビームサイズを考慮して、電池サイズを可能な限り小さく保つことが重要である。
【0011】
本開示は、標的光起電力電池を安全に充電するためにレーザーを使用するシステムを記載する。クラス3Bレーザーの上限出力は500mWであり、かかるレーザーは人間に対して潜在的に危険であるとみなされ得る。本システムは、標的に正確に到達するようにレーザービームの角度を調整する少なくとも一つの回転可能なミラーからなるビーム偏向ユニットを用いる。受信器の表面からの反射又は受信器のエッジを超える伝送のいずれかによって標的を超えるように流れ出て環境に至る出力は、クラス3Bレーザーの許容上限よりも低いレベルとするべきである。本システムはまた、レーザービーム方向の振動から生じる狙い定めの精度を考慮する。これは、その振動が、送信器の機械的振動から生じるか、ビームスキャナの指向精度から生じるか、又は単数若しくは複数の偏向ミラーの動きを制御する電子回路のジッター制限から生じるかを問わない。受信器に対するレーザービームのパラメータを計算及び定義することによって、本発明は、光起電力電池を介した電子デバイスの安全かつ遠隔の充電を目的としたシステムを開示する。
【0012】
光出力のビームを伝送する光無線電力伝送システムであって、
動作視野を有する配向可能なミラーを含む送信器を含み、ミラーの配向が入力電子信号によって電子的に制御され、送信器は、受信器に光出力のビームを送信するように適合され、受信器は、ビームの光出力を電力に変換するように適合された光起電力電池を含み、少なくとも光起電力電池及びその周囲が標的を構成し、
電子的に制御されるミラーは、当該電子的な制御が意図する方向からの当該ミラーから反射されたビームの角度偏差が、
【数1】
よりも小さく、ここで、
Size
targetは、標的の両側エッジの最も近い2点間の距離であり、
FOV
maxは、ビームと光起電力電池の表面に対する法線との間の最大角度であって、受信器が所定レベルの電力伝送を受信することができる最大角度であり、
D
class3Bは、ビームの断面の有効直径であり、当該有効直径の外側のビームは、光出力のビームの波長においてクラス3Bレーザーの限界内の全光出力を含み、
Rは、システムが伝送することを意図した受信器の最大範囲である。
【0013】
かかる光無線電力伝送システムにおいて、標的は、光起電力電池及びその境界周囲を含んでよい。代替的に、標的は、光電池が搭載される受信器の面の最小側方寸法を含み得る。
【0014】
上記のシステムのいずれにおいても、ミラーを狙い定める精度は、電子制御が光起電力電池の中心領域にあるミラーを狙うときに、環境に伝送される最大光出力がクラス3Bレーザーに許容される出力制限よりも小さくなるようにされ得る。
【0015】
さらに、環境に伝送される最大光出力は、標的のエッジを超えるようなビームの衝突から生じ得るので、標的の境界の外側にある受信器の表面から反射されるビームの当該部分、又は受信器のエッジから流れ出るビームの伝送部分のうち少なくとも一つを含み得る。
【0016】
さらなる実装例によれば、本出願に記載される光無線電力伝送システムのいずれにおいても、電子制御ミラーの電子制御によって意図される方向からの、ミラーから反射されるビームの角度偏差は、入力電子信号におけるジッターから生じ得る。代替的に、これは、電子フィードバックループジッター、ドライバノイズレベル、入力電子信号を生成するデジタル回路の変換分解能、及び回路ノイズのうちの少なくとも一つからも生じ、又は、ミラーの配向を生成する機械的ドライバのステップインクリメントから生じ、若しくはミラーの機械的振動から生じ得る。
【0017】
本開示のシステムのさらなる他実装例は、上述した光無線電力伝送システムを含み、ミラーの最大回転角速度は、表現
【数2】
によって与えられる。
ここで、
Nは、角度回転速度(度/秒)であり、
rは、測定されたミラーの動きの半径(mm)であり、
Mは、測定されたミラーの質量(グラム)である。
【0018】
さらに与えられるのは、本願に記載されるとおりの、光出力のビームを伝送する光無線電力伝送システムのなおもさらなる実装例に係るシステムであって、
入力電子信号によって電子的に制御される配向可能なミラーを含む送信器を含み、送信器は、光出力のビームを受信器に伝送するように適合され、受信器は、ビームの光出力を電力に変換するように適合された光起電力電池を含み、少なくとも光起電力電池及びその境界周囲が標的を構成し、
電子制御ミラーは、一定の狙い定めの精度を有するように構成されることにより、少なくとも、電子制御ミラーによって伝播されることが意図された方向からのビームの角度偏差が、システムが伝送可能な最大出力を有するビームの狙いが標的に定められているときに、環境に移送される光出力レベルが、システムが動作することが認可されている場所に適用可能な規制要件によって許容されるレベルを超えないようになる。
【0019】
かかる光無線電力伝送システムにおいて、規制要件のレベルは、クラス3Bレーザーに対して許容される出力制限であってよい。これらの場合のいずれにおいても、光起電力電池及びその境界周囲によって吸収されない光出力のレベルは、光起電力電池及びその境界周囲の外側にある受信器の表面から反射された出力、又は受信器のエッジから流れ出る光ビームの部分のいずれかを含んでよい。
【0020】
加えて、上述された光無線電力伝送システムのいずれにおいても、システムの少なくとも一つの要素が、システムが動作することが認可されている場所に適用される規制要件の少なくとも一つの表示によって標識されてよい。かかる要素は、システムのコンポーネント部品、又はシステムの操作マニュアルであってよい。さらに、規制要件は、周囲の中に移送されるが標的に吸収されない光出力の合計レベルが、光出力のビームの波長におけるクラス3Bレーザーの出力限界よりも小さくてもよいということとなり得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明は、図面と併用することにより、以下の詳細な説明からさらに完全に理解及び認識されるであろう。
【0022】
【
図1A-1C】
図1Aから
図1Cは、標的(Target)を表示するとともに、ビームブロック境界周囲によって囲まれる光起電力電池を模式的に示す。標的は、レーザーと出力メーターとの間に位置決めされ、レーザー出力の一部分を吸収する。
図1Aは、光起電力電池及びその境界周囲を示し、
図1Bは、光起電力電池に法線方向に衝突するレーザービームを示し、
図1Cは、一定角度で衝突するレーザービームを示す。
【
図2A-2B】
図2Aは、標的に入射するレーザービームを示し、その意図された経路からの許容ビーム偏差に対する基準を計算するシステムの関連パラメータを示す。
図2Bは、ビームプロファイル全体にわたってプロットされたクラス3Bレーザービームの出力の限界を示すグラフである。
【
図3】本開示に係る光無線電力伝送システムの例示的構成のコンポーネントを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ここで
図1Aを参照する。これは、ビームブロック12によって囲まれた光起電力電池11を模式的に示す。ここに記載されるシステムの最も一般的な例によれば、流れ出たビームの一部を反射して周囲へと戻し得る受信器の表面に取り付けられた光起電力電池プラスその周囲の吸収又は拡散の領域が、すなわち光起電力電池ブロック12が、ここでは標的10であるとみなされる。典型的な標的(target)の直径又はサイズ(size)14は、標的の両側の点間の最小長として特徴付けられ、以下、Size
targetと称する。ここに記載されるシステムの代替例において、表面から周囲へ戻る反射に加えて考慮する必要があるのは、反射ではなく直接伝送によって受信器のエッジから流れ出て周囲へと至るビームの任意部分である。受信器の表面が、かかる反射を無視できるほど入射ビームに対する反射率が十分に低い場合、環境へのビームの侵入は、受信器のエッジからのそのような流出を介してのみ生じる。したがって、標的は、光電池及びその周囲の最小側方寸法、又は光電池が取り付けられる受信器の面の最小側方寸法、又はこれら2つの組み合わせであるとみなしてよい。すなわち、標的の正確な定義は、光電池が取り付けられる表面の反射率に依存する。
【0024】
ここで
図1Bを参照する。これは標的10を示し、この標的10は、当該標的に対して法線方向に向けられたレーザー15によって照明される。標的のエッジから流れ出るビームはいずれも周囲環境へと侵入し、かかる環境侵入のレベルは、標的の背後に位置決めされた出力メーター16によって測定され得る。標的が部分的に反射する表面に取り付けられている場合、出力メーターは、反射される出力も測定するべく、ビームが入射した方向に位置決めされる要素も必要とする。
図1Bにおいて、標的のサイズSize
targetは、ビームの直径Dと等しく又はそれよりも大きいので、ビームからの出力が、標的周縁を超えるように流れ出ることがなく、又は標的周縁を超えるように反射されることもなく、出力メーター16によって測定されることがない。
【0025】
ここで
図1Cを参照する。これは、
図1Bに示されたものと同じレーザー15が、一定角度で傾けられたレーザー15に衝突することを示し、これによって、傾けられたビームに対して小さな標的が提示され、出力の一定パーセントが標的のエッジから流れ出る。流れ出た出力の量は、標的の外側におけるビームの反射を捕捉する出力測定要素を含み得る出力メーター16によって測定される。標的がさらに小さい場合、
図1Bの法線方向入射配列においても同じシナリオが生じる。記載されるレーザー電力伝送システムに対して許容される流出は、標的まわりの周囲に入ることが許可される出力の量によって定義される。この出力のレベルは、システムが使用を認可されている地理的場所に適用可能な規制規則に従って定義される。システムの規制状態の表示は、又はシステムが使用を認可されている地理的場所は、システムの少なくとも一つのコンポーネントに付着されたラベルによって、又はユーザマニュアルにおける警告通知によって、又はその双方によって、ユーザに伝えられてよい。イスラエル及び他の多くの国々で適用可能な現行の規制によれば、このレベルは、一般公衆への曝露のためのクラス1、クラス1m及びクラス2のレーザーに限定される。これよりも高出力のレーザーは典型的にクラス3Rレーザーに分類され、傷害を引き起こし得るさらに高出力のレーザーはクラス3Bに分類され、最もリスクの高いレーザーはクラス4レーザーにカテゴリー分けされる。一般に使用される波長の多くに対して500mW CWを上回るレーザーは、眼及び皮膚に傷害を引き起こす可能性があり、典型的には、クラス3Bレーザー又はクラス4レーザーに分類される。これは、ビームの安全な使用に関連してビームサイズを定義するべく本開示において使用されるD
class3Bとして知られるパラメータの定義につながる。D
class3Bは、ビームの断面の有効直径として定義され、これを超えるビームは、クラス3Bレーザーの許容限界を超えることがない合計出力レベルを含む。したがって、衝突するビームのすべての部分を吸収する標的に入射するレーザービームに対しては、D
class3Bの値はビーム直径となり、このビーム直径を超えるとビームの出力はクラス3Bレーザーの許容レベルを超える。
【0026】
標的サイズは少なくとも、クラス3Bビームの直径Dclass3Bを最大受信器視野(FOVmax)の余弦で割ったもの、すなわち、受信器が出力受信可能な法線方向からの最大角度、の大きさにすべきである。
【0027】
ここで
図2Aを参照する。ここで、
図1Cの傾けられたビームの例に対し、周囲へと放射される出力がクラス3Bレーザーの出力を超えないことを保証する標的サイズ(Size
target)は、
【数3】
によって与えられる。
【0028】
レーザー及びビーム偏向ユニットの指向精度は一般に、制限されたレーザー指向精度、システム自体の中の機械的振動、及びビーム偏向ユニットの有限精度を含む様々な因子の結果として不完全である。さらに、高角速度ビーム偏向器にとって、ミラーの質量は、制御器によって発行された所望の位置修正に、その所望の角度位置を維持する程度に十分迅速に従うことができないものとなり得るが、位置の不正確さに変換されるタイムラグを示し得る。ビーム偏向ユニットにおけるばらつきは、制御回路の固有の性質の結果としても生じるのが典型的である。まず、ミラーの作動モータ又は駆動回路は、画定された位置間に離散的な間隔があるように制限されてよい。モータがステッピングモータであってよく、又は、ミラーが、電流源によって生成される磁力によって磁気的に制御されてよく、若しくは、ミラーが圧電ドライバ、ボイスコイルドライバ、若しくは他の適切なミラー駆動機構を有してよい。かかるモータのいずれにおいても、電圧ドライバ又は電流ドライバのA/D回路は、どんなに精細であっても離散的なステップを有するので、制御回路は一般に、ノイズの影響を受けやすいことに加えて、規定の精度を有する。これらの離散的な位置の角度分解能が非常に小さくてよい一方、各制御ステップは、ミラーによって数メートルの部屋を横切って受信器に投影されるレーザービームに適用される場合、ミリメートル以上のビームの動きをもたらし得る。加えて、ミラー制御のフィードバックループの一定の誤差修正が、狙い定めのジッターをもたらす。これにより、ビームの絶対的な狙い定めの精度の低下も加わる。アナログ/デジタル変換及びデジタル/アナログ変換から生じるビーム指向誤差は、これらのフィードバックの不正確さ、及びミラードライバのノイズに由来し、これらの誤差はすべて合計すると、ビームが危険なレベルの出力を受信器の周囲に伝播させないようにするために必要な標的サイズを決定するレベルにまで達し得る。すなわち、受信器がビームステップサイズにビームジッターをプラスしたものよりも合計が少ない量だけ動かされる場合、標的サイズが、これらの追加因子から生じる追加のビーム流出を制限するのに十分である限りにおいて、システムの安全性が維持される。受信器の動きがビームステップサイズにビームジッターをプラスしたものよりも大きい場合、制御システムは、ミラーの動きに従うのに必要な離散的角度ステップの数だけミラー角度を修正すべきであり、常にビームを標的の中心に維持しようとするが、依然として、標的サイズがビーム流出を規制上許容される出力レベル内に維持する程度に十分な大きさでなければならないという制限を受ける。
【0029】
レーザービームの指向の不正確さβは、角度としてマイクロラジアン単位で測定することができ、その角度の正接が、光起電電池(PV)の中心に対するビームの中心の偏差(σ
beam position relative to PV center)を動作範囲(operating range)によって割ったものとなる。
【数4】
【0030】
すなわち、ビーム偏向デバイスの精度は、その質量、速度、デジタル/アナログ変換器、駆動エレクトロニクス、及び他の因子を含む多くの因子に依存する。本発明の他側面において、標的サイズは、以下のように、角度指向の不正確さに最大伝送範囲を乗じた分だけ増大させる必要がある。
【数5】
D
class3Bは典型的にメートル単位で測定され、
βは典型的にラジアン単位で測定され、
Rは、システムが受信器に送信するように意図される最大範囲であり、
FOVは、受信器によってサポートされる最大角度であって、典型的にラジアン単位で測定され、
Size
targetは、標的の最小寸法であって、典型的にメートル単位で測定される。
【0031】
この関係を再構成すると、偏向ユニットは、以下のようなラジアン単位で測定される精度βによってレーザーの狙いを定めることができなければならない。
【数6】
【0032】
この表現は、
図2Bのグラフに示されており、クラス3Bレーザーの限界は、ビームプロファイルを横切ってプロットされたビーム出力のグラフに示される。留意すべきことであるが、いくつかの実装例において、レーザーの安全直径D
class3Bは、2つの直交レーザー軸に対して異なり得る。
【0033】
標的の光起電力電池を収容する被充電受信器は、人の手に保持されてよく、そうでなければ、充電途中で動いている状態にあってもよい。動きはわずかであってもよく、又は部屋を横切り若しくは部屋から出ることを含んでよい。デバイスを充電し続けるレーザーシステムの能力は、動きの速度に依存する。動いている標的を安全かつ正確に充電できるようにするために、システムは標的の動きを検出する。動きが典型的に、以下に特定される標的サイズの10%未満である場合、システムはビーム偏向ユニットの狙いを修正する。動きが標的サイズよりも大きい場合、システムはビーム出力を安全レベルまで低減させるように適合される。この安全レベルまでの低減により、デバイスを携帯している人への又は直近エリアにいる他の人への危害発生が防止される。ビーム出力を安全レベルまで低減させた後、システムは標的へのビームの正しい狙い定めを再確立し、高い出力でのレーザー照射を再開し得る。
【0034】
ビーム偏向ユニットの狙い定めを修正したときの修正動きに対する精度βは、
【数7】
となり、好ましくは当該値の25%以下である。
【0035】
偏向ユニットは、少なくともこの式によって与えられる値と同程度の精度でレーザーの狙いを定めることができなければならない。しかしながら、受信器に電力を供給する前に、偏向ユニットは、レーザービームを異なる方向に狙い定めることによって、受信器を位置特定するためのサーチを行う。このサーチは、低い精度、すなわち大きなβ、で行い得るので、偏向ユニットの速い動きと、大きな立体角のスキャンを短時間で行うことが許容される。
【0036】
特定の実装例において、受信器を粗く位置特定するために、ビーム偏向ユニットを様々な方向に指向させることによって、送信器の近傍が最初にスキャンされる。典型的に、受信器を発見する確率が高いエリアが最初にスキャンされ、この高確率エリア内に適切な受信器が発見されない場合、視野全体がスキャンされる。視野全体のスキャンは典型的に、ラスタースキャン又は近似スパイラルのような規則的な態様で行われる。
【0037】
この段階の間、偏向ユニットは、受信器(存在する場合)の近似的な位置を迅速に検出するべく迅速に動く。かかる高速スキャン段階を有効にするべく、ビーム偏向ユニット(典型的にはミラー)が、一方向から他方向まで迅速に動くことを許容する第1動作モードを有するべきである。
【0038】
スキャン手順は、2つのカテゴリー、すなわち検出スキャン及び形状認識スキャン、に分類することができる。検出スキャンの目的は、その一般的な場所を推定するべく、部屋の中のすべての有効な受信器に対して少なくとも一つの近似座標を位置特定することである。スキャンパターンの選択により、完全なカバレッジ時間、カバレッジエリア、分解能、及び場所の優先傾向が決定される。形状認識スキャンは、受信器エリアの定義された分解能スキャンを作成するために必要である。
【0039】
スパイラルパターンは、FOV(視野)の境界が楕円、近似的に楕円、又は円形であるシステムにとって良好なソリューションである。スキャンは、FOVの中にある点から境界に向かって、又は境界から中に向かって実行できる。検出時間に関しては、最初にスパイラルの中心をカバーするスキャンは、FOVの中心にある受信器を優先する。視野の外側の部分を最初にカバーするスキャンは、FOVの外側の部分にある受信器を優先する。異なる時刻にFOVの異なる部分をカバーする複雑なスパイラルも使用してよい。
【0040】
スパイラルの分解能は、スパイラルの中心点から一定半径を描画することと、スパイラルとの交点間の距離を測定することとによって決定され得る。スパイラルスキャンの継続時間は、その全長と、スパイラルの各点における速度によって定義される。FOV内の場所の関数として速度が変化し得るからである。分解能及び合計スパイラル半径が高ければ高いほど、開始から終了までの実行にかかる時間が長くなる。形状認識スキャンの場合、スパイラルにより、形状が連続していると仮定すると、再帰反射点なしで、一サイクルが完了したときにスキャンを停止できるという利点が得られる。
【0041】
使用し得る他のスキャンパターンは、2つのスキャン軸のそれぞれにおいて周期関数が生成されるパターンである。これらのパターンは、例えば、視野の境界が矩形のシステムに適している。各高調波成分の振幅及び位相、並びに各関数の基本周波数を、様々な2次元パターンを作成するために変更してよい。この種のパターンは実装が容易である。これは、検出スキャンにおいて、必ずしもその中心とは限らない視野のエリアを優先させるために使用してよい。形状認識スキャンにおいて、形状配向に依存しないスキャンを作成するべく、パターンをグリッド状に設定してよい。パターンの持続時間は、各周期関数の基本周波数から計算することができ、当該周波数のうちのいくつかの比が近似的に無理数であれば無限になり得る。持続時間は、要求される分解能が精細な場合に増加するが、高い周波数を使用することによって減少し得る。制御システムが近似的にLTI(linear time-invariant(線形時不変))システムであると仮定すると、各関数において単一の高調波成分を使用することにより、スキャン手順が簡略化される。
【0042】
形状認識にとって特有のもう一つの方法は、パターンが先験的に計算されるのではなく、記録された再帰反射器信号の関数として計算されるスキャンである。例えば、再帰反射器テープの形状を認識する場合、テープの再帰反射エリアのみをスキャンし、そのまわりの非反射点をスキャンしないか、又はテープのエッジのみにパターンを走らせるかすることによって、時間を節約することができる。
【0043】
ここで
図3を参照する。これは、送信器ケーシング32の中に配置されるのが典型的なビーム偏向ユニット31を含む送信器33を示す模式図である。レーザー35によって生成されたレーザービーム34は、ビーム偏向ユニット31におけるミラーによって偏向され、標的/受信器30に衝突するように送信器33を出る。
【0044】
スキャンミラー31は、送信器の出力窓の近くに配置されており、壊れやすい可能性がある。窓が破損した場合、ビーム偏向ユニット上のミラーは、レーザーケーシング32の中に挿入され得る指に危険をもたらし得る。傷害を防ぐために、ミラーの可動部の質量及び慣性モーメントは、限界を下回るように維持されるべきであり、最大回転速度に対しても同様である。度/秒単位で測定されるこの最大回転速度は、
【数8】
によって与えられる。
ここで、Nは、最大回転速度(度/秒)であり、
rは、測定されたミラーの動きの半径(mm)であり、
Mは、測定された質量(グラム)である。
【0045】
本発明が、上記で特に示し説明したものによって限定されないことは、当業者に理解される。むしろ、本発明の範囲は、上述した様々な特徴のコンビネーション及びサブコンビネーション双方を、上記説明を読んだときに当業者に想起される先行技術に存在しない変形例及び修正例とともに含む。
【国際調査報告】