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特表2024-541341押出ポリスチレン発泡体用発泡剤及び押出ポリスチレン発泡体及び発泡方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】押出ポリスチレン発泡体用発泡剤及び押出ポリスチレン発泡体及び発泡方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/12 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
C08J9/12 CET
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527572
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2022050150
(87)【国際公開番号】W WO2023091516
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/279,909
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ヒメノ、ジョゼップ
(72)【発明者】
【氏名】ハルス、ライアン
(72)【発明者】
【氏名】マフムード、サイード ハッサン
【テーマコード(参考)】
4F074
【Fターム(参考)】
4F074AA20
4F074AA32
4F074AA98
4F074AB04
4F074AB05
4F074AD10
4F074AG10
4F074BA32
4F074BA38
4F074BA39
4F074BA40
4F074BA53
4F074BA72
4F074BA73
4F074BA74
4F074BA75
4F074BA95
4F074BC12
4F074CA22
4F074DA02
4F074DA07
4F074DA32
(57)【要約】
押出ポリスチレン発泡体を形成するための方法、発泡体及び発泡剤であって、発泡剤は、(i)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出ポリスチレン発泡体を形成する方法であって、
(a)熱可塑性ポリスチレンと、発泡剤と、を含む、熱可塑性ポリスチレン溶融物を提供することであって、前記発泡剤は、(i)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、前記発泡剤中の(i)及び(ii)の量は、約90重量%以上である、ことと、
(c)前記熱可塑性ポリスチレン溶融物を押し出すことによって熱可塑性材料を発泡させて、押出ポリスチレン発泡体を製造することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記押出ポリスチレン発泡体が、約34kg/m以下の密度及び33mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発泡剤中の(i)及び(ii)の量が約97重量%以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記発泡剤が、(i)約45重量%~約60重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約55重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、前記イソブタンは、前記発泡剤中に少なくとも約30重量%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記発泡剤が、(i)約25重量%~約55重量%の、1233zd(E)、1224yd(Z)、1336mzz(M)及びこれらの組み合わせのうちの1つ以上と、(ii)約25重量%~約75重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせであって、ただし、前記ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、(iii)約3重量%~約32重量%のCOと、から本質的になる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記発泡剤が、(i)約35重量%~約45重量%の1233zd(E)と、(ii)約10重量%~約15重量%の1336mzz(Z)と、(iii)約30重量%~約45重量%のイソブタンと、(iv)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCOと、から本質的になり、ただし、前記ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記発泡剤が、(i)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、(ii)約35重量%~約50重量%の、イソブタン、DME及びこれらの組み合わせと、(iii)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCOと、から本質的になり、ただし、前記ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記発泡体が、31kg/m以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、請求項1に記載の方法によって製造される発泡体。
【請求項9】
優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、前記発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、前記発泡剤中の(a)及び(b)の量は約90重量%以上である、発泡剤。
【請求項10】
押出ポリスチレン発泡体を形成する方法であって、
(a)ポリスチレンと、発泡剤と、から本質的になる、溶融物を提供することであって、前記発泡剤は、(i)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、前記発泡剤中の(i)及び(ii)の量は約90重量%以上であり、前記発泡剤の量は前記溶融物中に約5pph~10pph未満の量で存在する、ことと、
(b)前記溶融物を押し出すことと、
(c)前記溶融物を発泡させて、約25kg/m~約34kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約34mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月16日に出願された米国仮特許出願第63/279,909号の優先権の利益を主張するものであり、当該米国仮特許出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、特に、発泡剤、発泡性組 成物、発泡体、及びポリスチレン発泡体で作られた又はポリスチレン発泡体からなる物品を含む、押出熱可塑性発泡体に関連して有用性を有する組成物、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ある特定のフルオロカーボン流体が発泡剤として広く使用されていることが判明した。ハイドロフルオロカーボン(「hydrofluorocarbon、HFC」)などの、これらの用途においてこれまで使用されてきたフルオロカーボン流体のいくつかの使用に関連する、比較的高いオゾン層破壊係数を含む環境問題のために、低いか又は0でさえあるオゾン層破壊係数を有する流体を使用することがますます望ましくなってきている。しかしながら、いくつかのHFC流体は、それに関連する比較的高い地球規模の温暖化係数を有する場合があり、発泡体の所望の性能特性を維持しながら、低いオゾン層破壊係数及び低い地球規模の温暖化係数を有するハイドロフルオロカーボン又は他のフッ素化流体を使用することが望ましい。
【0004】
発泡体の性能特性に関しては、多くの場合、発泡体が優れた断熱性及び他の望ましい発泡体特性を有することが重要であると考えられる。多くの用途において重要である別の発泡体特性は、発泡体の密度である。例えば、多くの断熱発泡体用途においては、低い熱伝導率だけでなく、比較的低い発泡体密度も示す発泡体を有する必要がある。
【0005】
低い熱伝導率(エージング後に測定)及び低い密度を同時に有する熱可塑性発泡体を達成するため、特に、32kg/m未満の密度と同時に低い熱伝導率を有する熱可塑性ポリスチレン発泡体を達成するための取り組みにおいて、重大な課題に遭遇している。例えば、欧州特許第2706086号は、HFO-1234ze及び1つ以上の共発泡剤からなる発泡剤を含む、様々な異なる発泡剤組成物を使用して作製されたポリスチレン発泡体の多数の例を含む。しかしながら、HFO発泡剤を使用した実施例で、34.6kg/m未満の密度を達成できたものは1つもなく、エタノール及びCO2発泡剤を含む発泡剤から製造された発泡体でさえ、32kg/mを超える密度と、34.7mW/mKの比較的高い熱伝導率を有した。同様に、米国特許出願公開第2019/0211172号、同第2018/0327565号、国際公開第2020/041539号及び同第2020/018332号の各々は、様々な発泡剤組成物から製造されたポリスチレン発泡体を開示しているが、これらの公開特許のいずれも、32kg/m未満の密度と同時に低い熱伝導率を有する発泡体を開示していない。
【0006】
同様に、出願公開2021/10388313号は、HFO-1224ydを含む発泡剤を使用して良好な断熱特性を有する発泡体を達成することを課題として有することを示しているが、32kg/m未満の密度と低い熱伝導率を同時に達成する特定の実施例の開示はない。特に、出願公開2021/10388313号の実施例A1~A15は、いくつかの熱可塑性材料から作製された低熱伝導率発泡体が、HFO-1224ydを含む発泡剤から形成され得ることを示唆している。しかしながら、出願公開2021/10388313号は、比較的高い(かつ望ましくない)発泡剤充填量を使用して発泡体を製造することを開示しており、これらの実施例におけるポリスチレン発泡体のいずれも、32kg/m未満の密度と同時に、望ましい低熱伝導率を達成することができたとは開示されていない。
【0007】
したがって、これら及び他の用途において発泡剤としてこれまで使用されてきた組成物に対する魅力的な代替物である、新規な化合物及び組成物の必要性が増している。したがって、出願人らは、低密度、低熱伝導率の熱可塑性発泡体、具体的には、押出ポリスチレン発泡体を作製するために従来使用されていた発泡剤の有効な代替物を提供し、環境的により安全な代替物であると考えられる新しい発泡剤組成物の必要性を認識した。
【0008】
例えば、本発明の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/0305876号に開示されているような、ハイドロフルオロオレフィン(hydrofluoroolefin、HFO)及びハイドロクロロフルオロオレフィン(hydrochlorofluoroolefin、HCFO)を含むハロゲン化オレフィン発泡剤の使用がまた知られている。
【0009】
’876号の各々における開示にもかかわらず、出願人らは、ハイドロフルオロオレフィン、具体的には、トランス-HCFO-1233zd、シスHFO-1224yd及びシス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタ-2-エン(HFO-1336mzz(Z))などの3つ又は4つの炭素を有する1つ以上のHFO及び/又はHFCOを、以下に詳細に説明するように、少なくとも1つの慎重に選択した量の慎重に選択した発泡剤と組み合わせて使用することによって、押出熱可塑性発泡体、特に、押出ポリスチレン発泡体の形成に関連して、予想外の利点が達成され得ることを認識するに至った。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、発泡剤中の(a)及び(b)の量は約90重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Aと称する。
【0011】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、発泡剤中の(a)及び(b)の量は約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Bと称する。
【0012】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、発泡剤中の(a)及び(b)の量は約97重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Cと称する。
【0013】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約60重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約40重量%~約55重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、発泡剤中に少なくとも約25重量%の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Dと称する。
【0014】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約60重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約55重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、発泡剤中に少なくとも約30重量%の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Eと称する。
【0015】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約60重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約40重量%~約55重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、発泡剤中に少なくとも約30重量%の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Fと称する。
【0016】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約25重量%~約55重量%の、1233zd(E)、1224yd(Z)、1336mzz(E)及びこれらの組み合わせのうち1つ以上と、
(b)約25重量%~約75重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせであって、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、
(c)約3重量%~約32重量%の、COと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Gと称する。
【0017】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の、1233zd(E)、1224yd(Z)、1336mzz(M)及びこれらの組み合わせのうち1つ以上と、
(b)約45重量%~約55重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせであって、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、
(c)約3重量%のCOと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Hと称する。
【0018】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の1233zd(E)及び1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせ、並びに任意選択でCOと、から本質的になり、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Iと称する。
【0019】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約35重量%~約45重量%の1233zd(E)と、
(b)約10重量%~約15重量%の1336mzz(Z)と、
(c)約30重量%~約45重量%のイソブタンと、
(d)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCOと、から本質的になり、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する。
【0020】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Jと称する。
【0021】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、
(d)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCO2と、から本質的になり、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約10%以下の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1K1と称する。
【0022】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%のイソブタン、DME又はこれらの組み合わせと、
(d)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCO2と、から本質的になり、ただし、当該ギ酸メチルは、存在する場合、約10%以下の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1K2と称する。
【0023】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約35重量%~約40重量%のDMEと、
(d)約10重量%のギ酸メチルと、
(e)任意選択でCO2と、から本質的になる。
【0024】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Lと称する。
【0025】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約50重量%~約60重量%の1233zd(E)及び1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約25重量%~約30重量%のイソブタンと、
(c)約10重量%~約15重量%のギ酸メチルと、
(d)約3重量%のCOと、から本質的になる。
【0026】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Mと称する。
【0027】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約45重量%の1233zd(E)と、
(b)約10重量%~約15重量%の1336mzz(E)と、
(b)約25重量%~約30重量%のイソブタンと、
(c)約10重量%~約15重量%のギ酸メチルと、
(d)約3重量%のCO2と、から本質的になる。
【0028】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Nと称する。
【0029】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約50重量%の1224yd(Z)と、
(b)約37重量%のイソブタン、DME、及びこれらの組み合わせのうちの1つ以上と、
(b)約9重量%のギ酸メチルと、
(d)約3重量%のCO2と、から本質的になる。
【0030】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Oと称する。
【0031】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤中に存在し、更に、発泡剤中の(a)及び(b)の量は、約90重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Pと称する。
【0032】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤中に存在し、更に、発泡剤中の(a)及び(b)の量は、約95重量%以上である。
【0033】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Qと称する。
【0034】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤中に存在し、更に、発泡剤中の(a)及び(b)の量は、約97重量%以上である。
【0035】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Rと称する。
【0036】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子の1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOであって、ただし、当該1336mzz(Z)は、約8重量%~約22重量%の量で発泡剤中に存在する、HFO及び/又はHFCOと、
(b)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ギ酸メチル、及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、発泡剤中に少なくとも約15重量%の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Sと称する。
【0037】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約43重量%の1233zd(E)と、
(b)約14重量%の1336mmz(Z)と、
(c)約43重量%のイソブタンと、から本質的になる。
【0038】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Tと称する。
【0039】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約37.5重量%の1233zd(E)と、
(b)約12.5重量%の1336mmz(Z)と、
(c)約37.5重量%のイソブタンと、
(d)約12.5重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0040】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1U1と称する。
【0041】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約40重量%の1233zd(E)と、
(b)約13重量%の1336mmz(Z)と、
(c)約33重量%のイソブタンと、
(d)約13重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0042】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1U2と称する。
【0043】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約41重量%の1233zd(E)と、
(b)約14重量%の1336mmz(Z)と、
(c)約28重量%のイソブタンと、
(d)約14重量%のギ酸メチルと、
(e)約3重量%のCOと、から本質的になる。
【0044】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1U3と称する。
【0045】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約28重量%の1336mmz(Z)と、
(b)約39.5重量%のエタノールと、
(c)約32.5重量%のCOと、から本質的になる。
【0046】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1Vと称する。
【0047】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約53重量%の1224yd(Z)と、
(b)約47重量%のイソブタンと、から本質的になる。
【0048】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1W1と称する。
【0049】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約48重量%の1224yd(Z)と、
(b)約42重量%のイソブタンと、
(c)約9重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0050】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1W2と称する。
【0051】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約50重量%の1224yd(Z)と、
(b)約37.5重量%のイソブタンと、
(c)約9重量%のギ酸メチルと、
(d)約3重量%のCOと、から本質的になる。
【0052】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1W3と称する。
【0053】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(d)約51.6重量%の1224yd(Z)と、
(e)約38.7重量%のDMEと、
(f)約9重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0054】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1X1と称する。
【0055】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約50重量%の1224yd(Z)と、
(b)約37.5重量%のDMEと、
(c)約9重量%のギ酸メチルと、
(d)約3重量%のCOと、から本質的になる。
【0056】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤1X2と称する。
【0057】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約70重量%の1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせであって、ただし、当該1336mzz(Z)は、約8重量%~約22重量%の量で発泡剤組成物中に存在する、1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤組成物中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)及び(b)の量は、約90重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Aと称する。
【0058】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約70重量%の1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせであって、ただし、当該1336mzz(Z)は、約8重量%~約22重量%の量で発泡剤組成物中に存在する、1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤組成物中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)及び(b)の量は、約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Bと称する。
【0059】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約70重量%の1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせであって、ただし、当該1336mzz(Z)は、約8重量%~約22重量%の量で発泡剤組成物中に存在する、1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤組成物中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)及び(b)の量は、約97重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Cと称する。
【0060】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約70重量%の1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせであって、ただし、当該1336mzz(Z)は、約8重量%~約22重量%の量で発泡剤組成物中に存在する、1233zd(E)と1336mzz(Z)の組み合わせと、
(b)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤組成物中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)及び(b)の量は、約97重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Dと称する。
【0061】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約55重量%の1233zd(E)と、
(c)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は、約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Eと称する。
【0062】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約55重量%の1233zd(E)と、
(c)約30重量%~約60重量%のイソブタン、ギ酸メチル及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、当該イソブタンは、少なくとも約15重量%の量で発泡剤中に存在し、更に、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は、約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Fと称する。
【0063】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約55重量%の1233zd(E)と、
(c)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ギ酸メチル、及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、当該イソブタンは、発泡剤中に少なくとも約15重量%の量で存在する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Gと称する。
【0064】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約15重量%~約45重量%のイソブタンと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は約80重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Hと称する。
【0065】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約40重量%~約45重量%のイソブタンと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Iと称する。
【0066】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約40重量%~約45重量%のイソブタンと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は約97重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Jと称する。
【0067】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約40重量%~約45重量%のイソブタンと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Kと称する。
【0068】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約15重量%~約40重量%のイソブタンと、
(d)約10重量%~約20重量%のギ酸メチルと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)、(c)及び(d)の量は約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Lと称する。
【0069】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約15重量%~約40重量%のイソブタンと、
(d)約10重量%~約20重量%のギ酸メチルと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)、(c)及び(d)の量は約97重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Mと称する。
【0070】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約10重量%~約20重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約35重量%~約50重量%の1233zd(E)と、
(c)約15重量%~約40重量%のイソブタンと、
(d)約10重量%~約20重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0071】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤2Nと称する。
【0072】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Aと称する。
【0073】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)及び(b)の量は約90重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Bと称する。
【0074】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、
(c)ギ酸メチルと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Cと称する。
【0075】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤であって、当該発泡剤が、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、
(c)少なくとも約5重量%のギ酸メチルと、を含み、ただし、発泡剤組成物中の(a)、(b)及び(c)の量は約95重量%以上である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Dと称する。
【0076】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約45重量%~約55重量%の1224yd(Z)と、
(b)約40重量%~約50重量%のイソブタンと、
(c)少なくとも約5重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Eと称する。
【0077】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約53重量%の1224yd(Z)と、
(b)約47重量%のイソブタンと、から本質的になる。
【0078】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Fと称する。
【0079】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約49重量%の1224yd(Z)と、
(b)約42重量%のイソブタンと、
(c)約9重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤3Gと称する。
【0080】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約12.5重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約37.5重量%の1233zd(E)と、
(b)約37.5重量%のイソブタンと、
(c)約12.5重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤4Aと称する。
【0081】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約13重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約40重量%の1233zd(E)と、
(c)約33重量%のイソブタンと、
(d)約13重量%のギ酸メチルと、から本質的になる。
【0082】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤4Bと称する。
【0083】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約14重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約43重量%の1233zd(E)と、
(c)約43重量%のイソブタンと、から本質的になる。
【0084】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤4Cと称する。
【0085】
本発明は、優れた断熱特性(好ましくは、低い経時ラムダを含む)及び低い発泡体密度を有する熱可塑性発泡体を生成するための発泡剤を含み、当該発泡剤は、
(a)約16重量%の1336mzz(Z)と、
(b)約48重量%の1233zd(E)と、
(c)約16重量%のイソブタンと、
(d)約16重量%のギ酸メチルと、
(e)約4重量%の二酸化炭素と、から本質的になる。
【0086】
便宜上、本明細書では、本段落による発泡剤を、発泡剤4Dと称する。
【0087】
本発明はまた、発泡剤1~4を含む本発明の発泡剤を使用する発泡体を形成する方法を含み、本発明はまた、本明細書において詳細に説明されるように、発泡剤1~4を含む本発明の発泡剤を含有し、かつ/又はそれを使用する方法によって作製される、発泡体を含む。本明細書中で使用される場合、例えば、発泡剤1~4などの、定義された発泡剤又は定義された発泡剤の範囲への言及は、接尾辞を含む任意に番号付けされた発泡剤などを含む、そのように定義された発泡剤の全てを含み、例えば、発泡剤$A、発泡剤4B、発泡剤4C及び発泡剤4Dの各々を意味する発泡剤4は特に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
図1】本発明の一実施形態及び本明細書の実施例による押出システム及びプロセスの概略図である。
図2】比較例C1~C22の試験結果を示すグラフである。
図3】比較例C24~C42の試験結果を示すグラフである。
【0089】
定義
1234zeは、1,1,1,3-テトラフルオロプロペンを意味し、異性体形態に関して限定されない。
【0090】
トランス1234ze及び1234ze(E)は各々、トランス1,3,3,3-テトラフルオロプロペンを意味する。
【0091】
1233zdは、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを意味し、異性体形態に関して限定されない。
【0092】
トランス1233zd及び1233zd(E)は各々、トランス1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを意味する。
【0093】
シス1224ydは、シス1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロパンを意味する。
【0094】
シス1336mzz及び1336mzz(Z)は各々、シス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブテンを意味する。
【0095】
トランス1336mzz及び1336mzz(E)は各々、トランス1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブテンを意味する。
【0096】
ギ酸メチルは、次の化合物(compour)を意味する。
【0097】
【化1】
【0098】
メチラールは、ジメトキシメタン((CH3O)2CH2)を意味する。
【0099】
ジメチルエーテル及びDMEは各々、次の化合物を意味する。
【0100】
【化2】

イソブタン及びiC4及びイソC4は各々、2-メチルプロパンを意味する。
【0101】
エタノール及びEtOHは各々、CHCHOHを意味する。
【0102】
独立気泡発泡体は、発泡体中の気泡の実質的な体積パーセント、例えば、約20体積%以上が独立していることを意味する。
【0103】
スチレン部分は、構造
【0104】
【化3】

を有する化合物、及び、水素の1つ以上が置換されている全ての化合物を意味する。
【0105】
ポリスチレン、ポリスチレン樹脂、及びPSは各々、スチレン部分を含むモノマーから作製されるポリマーを意味し、そのホモポリマー、コポリマー、並びにそのようなホモポリマー及び/又はコポリマーを含むポリマーのブレンドを含む。
【0106】
XPS発泡体は、押出プロセスで発泡体に形成されたポリスチレンを意味する。
【0107】
経時熱伝導率及び経時ラムダは各々、実施例に記載されるように、測定された熱伝導率を意味する。
【0108】
密度は、実施例において測定されるように、発泡体密度を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0109】
発泡剤
発泡剤1~4の各々を含む本発明の発泡剤は、それらが、本発明の態様として本明細書に記載される密度及び熱伝導率特性のうちの1つ以上を有するポリスチレン発泡体、具体的には、XPS発泡体を形成するように使用される発泡剤の能力を損なわないタイプ及び量であるという条件で、特定されたもの以外の1つ以上の共発泡剤を含んでもよい。このパラメータの範囲内で、かつほんの一例として、発泡剤1~4の各々を含む本発明の本発泡剤の発泡剤は、特定の用途において、かつ適切な量で、以下の1つ以上を更に含んでもよい:プロパン、ノルマルブタン、シクロペンタンなどの3~5つの炭素原子を有する飽和炭化水素類、エチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルなどのエーテル類、塩化メチル及び塩化エチルなどの塩化アルキル類、メタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、アリールアルコール、クロチルアルコール、プロパルギルアルコールなどのアルコール類、ケトン類、並びにエステル類。
【0110】
他の添加剤もまた、更には本発明の態様として本明細書に記載される密度及び熱伝導率特性を有するポリスチレン発泡体、具体的には、XPS発泡体を形成するのに使用される発泡剤の能力をタイプ及び量が損なわない程度に、含まれ得る。このパラメータ内で、かつほんの一例として、発泡剤1~4の各々を含む本発明の本発泡剤の発泡剤は、以下の1つ以上を含んでもよい:加工助剤、難燃剤、着色剤、安定剤、界面活性剤、ポリマー改質剤、強化剤、着色剤、染料、溶解度向上剤、レオロジー改質剤、可塑剤、燃焼抑制剤、抗菌剤、粘度低減改質剤、充填剤、蒸気圧改質剤、核形成剤、触媒など。
【0111】
発泡体
本発明はまた、PS樹脂と、発泡剤1~4の各々を含む本発明の発泡剤とを含む、好ましくはPS発泡体、なお更に好ましくはXPS発泡体を含む、熱可塑性発泡体を含む。
【0112】
本発明は、XPS発泡体であって、
(a)独立気泡を形成するPS気泡壁を含む熱可塑性ポリマー気泡と、
(b)独立気泡中に含有される発泡剤1と、を含む、XPS発泡体を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体1と称する。
【0113】
本発明は、XPS発泡体であって、
(a)独立気泡を形成するPS気泡壁を含む熱可塑性ポリマー気泡と、
(b)独立気泡中に含有される発泡剤2と、を含む、XPS発泡体を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体2と称する。
【0114】
本発明は、XPS発泡体であって、
(a)独立気泡を形成するPS気泡壁を含む熱可塑性ポリマー気泡と、
(b)独立気泡中に含有される発泡剤3と、を含む、XPS発泡体を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体3と称する。
【0115】
本発明は、XPS発泡体であって、
(a)独立気泡を形成するPS気泡壁を含む熱可塑性ポリマー気泡と、
(b)独立気泡中に含有される発泡剤4と、を含む、XPS発泡体を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体4と称する。
【0116】
本発明は、以下のXPS発泡体表で特定される発泡剤(上記で定義された発泡剤番号を使用)を用いて製造され、XPS発泡体表で定義された発泡体特性を有するXPS発泡体を含む。
【0117】
【表1-1】
【0118】
【表1-2】
【0119】
【表1-3】
【0120】
【表1-4】
【0121】
【表1-5】
【0122】
【表1-6】
【0123】
【表1-7】
【0124】
【表1-8】
【0125】
【表1-9】
【0126】
【表1-10】
【0127】
【表1-11】
【0128】
好ましい実施形態では、示された密度以下であるとして示された密度値を有する上記の発泡体XPS表中の発泡体の各々について、発泡体は、25kg/m超、又は26kg/m超、又は27kg/m超、又は28kg/m超の密度を有する。
【0129】
好ましい実施形態では、示された経時ラムダ以下であるとして示された経時ラムダ値を有する上記の発泡体XPS表中の発泡体の各々について、発泡体は、25mW/mK超、又は26mW/mK超、又は27mW/mK超、又は28mW/mK超の経時ラムダを有する。
【0130】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、34kg/m以下の密度及び32mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Aと称する。
【0131】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、33kg/m以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Bと称する。
【0132】
本発明は、発泡体1~4の各々を、含むXPS発泡体を含み、発泡体は、32kg/m以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Cと称する。
【0133】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、31kg/m以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Dと称する。
【0134】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、31kg/m以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Eと称する。
【0135】
本発明は、発泡体1~4の各々を、含むXPS発泡体を含み、発泡体は、31kg/m以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Fと称する。
【0136】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、30kg/m以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Gと称する。
【0137】
本発明は、発泡体1~4の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、30kg/m以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Hと称する。
【0138】
本発明は、独立気泡発泡体である発泡体1~10の各々を含むXPS発泡体を含む。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Iと称する。
【0139】
本発明は、発泡体1~10の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、少なくとも50体積%の独立気泡を有する独立気泡発泡体である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Jと称する。
【0140】
本発明は、発泡体1~10の各々を含むXPS発泡体を含み、発泡体は、少なくとも90体積%の独立気泡を有する独立気泡発泡体である。便宜上、本明細書では、本段落による発泡体を、発泡体5Kと称する。
【0141】
上記XPS発泡体表で特定される発泡体の各々を含む、発泡体1~5の各々及び方法1~10の各々における本発明で使用するスチレン系樹脂としては、特に限定されず、スチレン系樹脂の例としては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレンなどのスチレンモノマーのホモポリマー、又は、スチレンモノマーの、ジビニルベンゼン、ブタジエン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、及び無水イタコン酸などのモノマーの少なくとも1種若しくは2種以上との共重合によって得られたモノマー、コポリマーの2種以上のコポリマーが挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのスチレンモノマーと共重合させるモノマーは、生成される押出ポリスチレン発泡体の圧縮強度などの物性を損なわない範囲で使用され得る。本発明で使用するスチレン系樹脂は、スチレンモノマーのホモポリマー又はコポリマーに限定されず、スチレンモノマーのホモポリマー又はコポリマーの他のモノマーのホモポリマー又はコポリマーとのブレンドであってもよく、ジエン系ゴム強化ポリスチレン又はアクリル系ゴム強化ポリスチレンをブレンドすることができる。本発明で使用するスチレン系樹脂は、メルトボリュームレート(以下、MVRとも称する)、成形時の溶融粘度及び溶融張力などを調整する目的で、分岐構造を有するスチレン系樹脂であってもよい。
【0142】
好ましい実施形態によれば、上記XPS発泡体表で特定される発泡体の各々を含み、発泡体1~5の各々における本発明の発泡体は、好ましくは、0.1~50g/10分のMVRを有する汎用スチレン系樹脂から形成される。そのような樹脂は、押出発泡成形における成形性に優れ、かつ成形における吐出量、得られる押出ポリスチレン発泡体の厚さ及び幅見掛け密度又は独立気泡率を所望の値に調整できる、熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる点で好ましく使用される。スチレン樹脂のMVRは、0.3~30g/10分、又は0.5~25g/10を含んでもよい。本発明において、MVRは、ISO 1133により測定される。
【0143】
本発明において、上記スチレン系樹脂の中でも、ポリスチレン系樹脂は、経済性、加工性の点から好適である。より高い耐熱性が押出発泡体に要求される場合、スチレン-アクリロニトリルコポリマー、(メタ)アクリル酸コポリマーポリスチレン、無水マレイン酸修飾ポリスチレンを使用することが好ましい。より高い耐衝撃性が押出発泡体に要求される場合、ゴム強化ポリスチレンを使用することが好ましい。スチレン系樹脂は、単独で使用してもよいし、又は、共重合成分、分子量及び分子量分布、分岐構造、MVRなどが異なる2種以上のスチレン系樹脂が、混合物として使用されてもよい。
【0144】
上記XPS発泡体表で特定される発泡体を含み、発泡体1~5の各々の各々における本発泡体を形成するように使用され、方法1~10の各々を含む本方法に従って使用されるPSは、以下の表で特定される広い範囲、中間の範囲及び狭い範囲の各々内の特性を有することができる。
【0145】
【表2】
【0146】
方法
本出願人らは、発泡体形成プロセスにおいて本発明の発泡剤を使用することによって、上記XPS発泡体表で特定される発泡体を含み、発泡体1~発泡体5の各々の各々における熱可塑性発泡体の調製に関して予想外の利点が達成され得ることを見出した。
【0147】
特定の態様において、本発明は、熱可塑性XPS発泡体を作製するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることと、を含む、方法を含む。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法1と称する。
【0148】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)熱可塑性材料を提供することと、
(ii)熱可塑性材料を押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、熱可塑性材料を発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法2と称する。
【0149】
本発明はまた、XPSを発泡させる方法であって、
(i)熱可塑性ポリスチレンを提供することと、
(ii)熱可塑性ポリスチレンを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、ポリスチレン発泡体を発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法3と称する。
【0150】
本発明はまた、XPS発泡体を作製するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約33kg/m3以下の密度及び32mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Aと称する。
【0151】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約33kg/m3以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Bと称する。
【0152】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約33kg/m3以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Cと称する。
【0153】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約33kg/m3以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Dと称する。
【0154】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約33kg/m3以下の密度及び28mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Eと称する。
【0155】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約32kg/m3以下の密度及び32mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Fと称する。
【0156】
本発明はまた、XPS発泡体を作製するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約32kg/m3以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Gと称する。
【0157】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約32kg/m3以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Hと称する。
【0158】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約32kg/m3以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Iと称する。
【0159】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約32kg/m3以下の密度及び28mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Jと称する。
【0160】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約31kg/m3以下の密度及び32mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Kと称する。
【0161】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約31kg/m3以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Lと称する。
【0162】
本発明はまた、XPS発泡体を作製するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約31kg/m3以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Mと称する。
【0163】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約31kg/m3以下の密度及び28mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Nと称する。
【0164】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約30kg/m3以下の密度及び32mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Oと称する。
【0165】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約30kg/m3以下の密度及び31mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Pと称する。
【0166】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約30kg/m3以下の密度及び30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Qと称する。
【0167】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)PSを提供することと、
(ii)PSを押し出すことと、
(iii)発泡剤1~発泡剤4の各々を含む本発明の発泡剤のいずれか1つを使用して、PSを発泡させることであって、発泡体が、約30kg/m3以下の密度及び29mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、発泡させることと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法4Rと称する。
【0168】
本発明はまた、方法1~方法6の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、熱可塑性樹脂材料100部当たり約4部(以下、「pph」又は「pphr」)~約10pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法5と称する。
【0169】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、約5pphr~約9pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法6Aと称する。
【0170】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、約5pphr~約8pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法6Bと称する。
【0171】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、約5pphr~約8pphr未満の量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法6Cと称する。
【0172】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、6pphr~10pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法7と称する。
【0173】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、約6pphr~約9pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法8と称する。
【0174】
本発明はまた、方法1~方法4の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該発泡剤が、約7pphrの量で使用される、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法9と称する。
【0175】
本発明はまた、方法1~方法9の各々を含む熱可塑性発泡体を作製するための方法であって、当該熱可塑性材料又はPSを提供する当該工程が、界面活性剤、ポリマー改質剤、強化剤、着色剤、染料、溶解度向上剤、レオロジー改質剤、可塑剤、燃焼抑制剤、抗菌剤、粘度低減改質剤、充填剤、蒸気圧改質剤、核形成剤、触媒などから選択される1つ以上の任意成分を当該熱可塑性材料に含めることを含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法10と称する。
【0176】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~10pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約34kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約34mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Aと称する。
【0177】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約33kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約33mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Bと称する。
【0178】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約32mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Cと称する。
【0179】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約31kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約32mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Dと称する。
【0180】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約30kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約32mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Eと称する。
【0181】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約30kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約31mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Fと称する。
【0182】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1~5の各々を含む発泡剤と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約30kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Gと称する。
【0183】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K1と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約33mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Hと称する。
【0184】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K1と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Iと称する。
【0185】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K1と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~31.5kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Jと称する。
【0186】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K1と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~30kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Kと称する。
【0187】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K2と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約33mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Lと称する。
【0188】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K2と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Mと称する。
【0189】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K2と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~31.5kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Nと称する。
【0190】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1K2と、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~30kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Oと称する。
【0191】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1Lと、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~9pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~約32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約33mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Pと称する。
【0192】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1Lと、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~32kg/m未満の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Qと称する。
【0193】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1Lと、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~31.5kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Rと称する。
【0194】
本発明はまた、押出熱可塑性発泡体を形成するための方法であって、
(i)ポリスチレンと、発泡剤1Lと、を含むか、又は本質的にそれらからなる溶融物を提供することであって、当該発泡剤の量が、約5pph~8.5pph未満の量で溶融物中に存在する、ことと、
(ii)溶融物を押し出すことと、
(iii)溶融物を発泡させて、約25kg/m~30kg/m以下の密度及び約25mW/mk~30mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法を提供する。便宜上、本明細書では、本段落による方法を方法11Sと称する。
【0195】
好ましくは、0.1~50g/10分、より好ましくは、10~40g/10分、より好ましくは、10~30g/10分のMVRを有する、汎用スチレン樹脂を含む任意のPS樹脂から形成され得る、方法1~10の各々を含む本発明の方法。
【0196】
本方法は、例として、図1に開示される一般的なタイプの押出装置を使用して実施され得、これは、実施例に関連して以下により詳細に説明される。図1は、押出プロセスに発泡剤を導入するための単一の供給点のみを示しているが、発泡剤を導入する複数の供給点の使用が使用されてもよいことが理解されるであろう。更に、発泡剤1~4の各々を含む、本明細書で使用される「発泡剤」という用語は、単一の導入点がある場合に押出機に導入される成分の定義されたセットだけでなく、押出機又は他の発泡装置に複数の点で導入され得る成分の集合的な組み合わせも含むことが理解されるであろう。
【実施例
【0197】
以下の実施例は、本発明を例示する目的で提供されるが、その範囲を限定するものではない。
【0198】
実施例では、実質的に図1に示す押出装置を使用した。具体的には、この装置は、ポリスチレン供給材料15を保持するための原材料供給ホッパー10を、いずれかの任意の構成要素(使用者の特定の必要性に応じて、ポリスチレンとともに、又は任意選択でプロセスにおける他の場所に添加されてもよい)とともに含んでいた。本明細書の実施例の場合、ポリスチレン供給物は、商品名Styrolution 156FでIneosによって販売され、以下の特性を有する汎用ポリスチレンペレットの形態にある。
【0199】
【表3】
【0200】
供給材料はまた、商品名Apryos 5PB12HTで販売されている難燃剤、核形成剤(GRANIC2281)及び加工助剤(ステアリン酸亜鉛)を含んでいた。発泡体を形成するために使用され、一軸スクリュー押出機20に導入される原材料供給流15の合計は、以下の成分濃度に基づく。
【0201】
【表4】
【0202】
発泡剤を除く供給材料15をホッパーに装入し、約3.3キログラム/時の公称速度でスクリュー押出機10に供給し、スクリューを公称85rpmで作動させた。押出機20は、その長さに沿って3点に位置する熱電対(図示せず)と、押出機の排出端20Aにおける圧力センサ(図示せず)とを有していた。ミキサーセクション30は、1つ以上の計量ポンプ40A及び40Bを介して発泡剤成分を受容し、これらの発泡剤をミキサーセクション内のポリスチレン溶融物中に混合するために、押出機の排出端20Aに位置していた。ミキサーセクション30の温度及び圧力を監視するためにセンサ(図示せず)を含まれていた。ミキサーセクション30は、直列に方向付けられた一対の溶融物冷却器50中に発泡剤を含む溶融物を排出し、温度センサ(図示せず)が各冷却器に位置しており、溶融物温度を監視した。次いで、溶融物を、ダイにおける圧力及び温度を監視するための温度センサ及び圧力センサ(図示せず)も有するダイ60を通して押し出した。ダイ圧力を、各発泡剤の密度を最小化するように70~100バールに変化させ、ダイ温度を128℃に保った。コンベヤベルト80によって押出装置から搬出されるポリスチレンの発泡されたシート70がダイから出た。
【0203】
図1に示され、上述された装置が、発泡体を形成するために、以下の実施例に記載される実験的試験の各々に使用された。発泡体が形成された後、密度及び経時熱伝導率(「経時ラムダ」とも呼ばれる)を測定した。経時ラムダ値を、ISO11561:199(欧州規格BS EN13164:2012+A1:2015と同様の結果を提供する)に従って測定し、以下の説明に従って修正した。
【0204】
0日目-発泡体を押し出す。
【0205】
1日目-ブロック(スキン、120×120mm、厚さ15~20mm)の初期熱伝導率を10℃+/-2℃で決定する。
【0206】
4日目-ブロックの6mmの厚さのスライスへのスライシングを実行して(スキンを除去して)、幅23mm、長さ120mmの押出試料当たり1つのスライスを得、次いで、少なくとも4つのスライスを積み重ねる。スタックの熱伝導率を10℃+/-2℃で測定し、次いで、スライスを分離し、約23℃及び相対湿度50%で保持する。
【0207】
6~36日目-約28日に達するまで4日目の手順を2日又は3日毎に繰り返して、ラムダ値を時間に対してプロットし、次いで、経時熱伝導率(経時λ)を計算することを含む方法Aによって経時熱伝導率を得る。
【0208】
比較例C1~C23-XPS発泡体
上述し、図1に示した装置及び材料を使用して、23種類の押出ポリスチレン発泡体を生成した。以下の表C1~C23に示すように、各場合において異なる発泡剤を使用したことを除いて、全ての発泡体を同じ原材料を使用して調製した。各場合において、発泡体密度を最小化するダイ圧力を決定し、発泡体を生成するために使用した。
【0209】
発泡体が形成された後、上記に従って、密度及び経時熱伝導率(「経時ラムダ」とも呼ばれる)を測定した。結果を以下の表C1~C23に報告する。
【0210】
【表5】
【0211】
上記の表C1~C23から分かるように、試験は、23種類の異なる共発泡剤の組み合わせを使用し、組み合わせは、以下のうちの2つ以上に基づく。
二酸化炭素(CO2)
エタノール(EtOH)
1234ze(E)
1233zd(E)
エタノール(EtOH)
アセトン
シクロヘキサン(シクロC6)
シクロペンタン(シクロC5)
イソブタン(イソC6)
ギ酸メチル
ジメチルエーテル(DME)
【0212】
この実験の結果は、一般に、望ましいと考えられる密度及び熱伝導率特性の好ましい組み合わせである、約34kg/m3未満の密度を有し、同時に、約33.5mW/mk未満の経時熱伝導率を有するポリスチレン発泡体を達成することが不可能であったことを示す。これらの23回の実験データを図2に示すが、これはまた、製造された発泡体のいずれも、この特性の組み合わせを達成できなかったことを示している(小さいダッシュ記号(--→)矢印で囲まれた領域で表す)。より好ましくは、多くの用途において、約33kg/m3以下の密度と同時に、約32.5mW/mk未満の経時熱伝導率を有するポリスチレン発泡体を提供することが望ましく(中程度のダッシュ記号(---→)矢印で囲まれた領域で表す)、上記のデータの全ては、この所望の特性の組み合わせの達成からはほど遠い。最後に、これらの発泡体はいずれも、本出願によるXPS発泡体についてのこれらの特性の最も好ましい組み合わせである、約32kg/m3以下の密度と同時に、約32.5mW/mk未満の経時熱伝導率を有していなかった(大きいダッシュ記号(―→)矢印で囲まれた領域で表す)。
【0213】
比較例C24~C42-XPS発泡体
図2の下方象限の1つ以上において発泡体を生成することができる発泡剤ブレンドが存在するかどうかを決定するために、継続的な試みとして追加の試験を行った。実施した追加の試験のうち、19種の追加の発泡剤ブレンドは、所望の発泡体を製造することができなかった。比較例1~23に記載したのと同じ手順を用いて、以下の表C24~C42に報告する結果を得た。
【0214】
【表6】
【0215】
上記の表C24~C42から分かるように、試験は、19種類の異なる共発泡剤の組み合わせを使用し、組み合わせは、以下のうちの2つ以上に基づく。
二酸化炭素(CO2)
1234ze(E)(実施例の表では「ze」と称する)
1233zd(E)(実施例の表では「ze」と称する)
Cis1336mzz(実施例の表では「mzz」と称する)
Cis1224yd(実施例の表では「yd」と称する)
イソブタン(実施例の表では「イソC4」と称する)
ギ酸メチル(実施例の表では「MF」と称する)
ジメチルエーテル(実施例の表では「DME」と称する)
【0216】
この実験の結果においても、約34kg/m3未満の密度を有し、同時に、約33.5mW/mk未満の経時熱伝導率、又は本明細書に記載される任意の他の密度及び熱伝導率特性の好ましい組み合わせを有するポリスチレン発泡体を達成することが不可能であった。これらの19回の実験のデータを図3に示す。
【0217】
実施例1-1233zd(E)、1234ze(E)、並びにイソブタン、ギ酸メチル及びCO2のうち1つ以上からなる発泡剤由来のXPS発泡体
以下の表E1~E4に示す発泡剤を使用し、以下の表E1~E4に報告する特性を有する発泡体を製造した以外は、比較例に関連して上述したものと同じ装置、同じ操作基準、及び同じ原材料を使用して、一連の発泡体押出実験を実施した。
【0218】
【表7】
【0219】
表E1~E4から分かるように、出願人らは予想外にも、ギ酸メチル及び/又はCOのうちの1つ以上を用いても用いなくても、1336mzz(Z)、1233zd(E)及びイソブタンの組み合わせに基づいて特定の発泡剤を配合することができ、図2に示され、比較例C1~C23に記載された象限定義の3つ全ての範囲内の密度及び経時ラムダ値を有する熱可塑性発泡体を達成できることを見出した。
【0220】
実施例5~8-1224yd(Z)、並びにイソブタン、ジメチルエーテル(DME)、ギ酸メチル(MF)及びCO2のうち1つ以上からなる発泡剤由来のXPS発泡体
以下の表E5~E8に示す発泡剤を使用し、以下の表E5~E8に報告する特性を有する発泡体を製造した以外は、比較例に関連して上述したものと同じ装置、同じ操作基準、及び同じ原材料を使用して、一連の発泡体押出実験を実施した。
【0221】
【表8】
【0222】
表E5~E8から分かるように、出願人らは予想外にも、1224yd、イソブタン及び/又はギ酸メチル、並びに任意であるが好ましくはギ酸メチル及び/又はCOの組み合わせに基づく特定の発泡剤が、図2の最大象限内の密度及び経時ラムダ値を有する熱可塑性発泡体を達成できることを見出し、更に驚くべきことに、実施例E5及びE6は、図2に示され、比較例C1~C23に記載されている最も狭い象限定義内でさえある。
【0223】
実施例9~10-1224yd(Z)、イソブタン(isobutante)(iC4)、並びにギ酸メチル(MF)及びCOのうち1つ以上からなる発泡剤由来のXPS発泡体
以下の表E9~E10に示す発泡剤を使用したことを除き、かつ2倍重量のタルクを使用したことを除いて、比較例に関連して上述したものと同じ装置、同じ操作基準、及び同じ原材料を使用して、一連の発泡体押出実験を実施した。以下の表E9~E10に報告するような特性を有する発泡体を製造した。
【0224】
【表9】
【0225】
表E9~E10から分かるように、出願人らは予想外にも、1224yd、イソブタン、並びにギ酸メチル及びCOのうちの1つ以上の組み合わせに基づく特定の発泡剤が、図2のほぼ最も狭い象限内の密度及び経時ラムダ値を有する熱可塑性発泡体を達成できることを見出した。
【0226】
実施例11-1336mzz(Z)、エタノール、及びCOからなる発泡剤由来のXPS発泡体
表E11に示す発泡剤を使用したことを除いて、比較例に関連して上述したものと同じ装置、同じ操作基準、及び同じ原材料を使用して、一連の発泡体押出実験を実施した。以下の表E11に報告するような特性を有する発泡体を製造した。
【0227】
【表10】
【0228】
表E11から分かるように、出願人らは予想外にも、1336mzz(Z)、エタノール及びCOの組み合わせに基づく特定の発泡剤が、図2の最も狭い象限内の密度及び経時ラムダ値を有する熱可塑性発泡体を達成できることを見出した。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出ポリスチレン発泡体を形成する方法であって、
(a)熱可塑性ポリスチレンと、発泡剤と、を含む、熱可塑性ポリスチレン溶融物を提供することであって、前記発泡剤は、(i)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、を含み、ただし、前記発泡剤中の(i)及び(ii)の量は、約90重量%以上である、ことと、
(c)前記熱可塑性ポリスチレン溶融物を押し出すことによって熱可塑性材料を発泡させて、約34kg/m以下の密度及び33mW/mk以下の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を製造することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記発泡剤が、(i)約35重量%~約45重量%の1233zd(E)と、(ii)約10重量%~約15重量%の1336mzz(Z)と、(iii)約30重量%~約45重量%のイソブタンと、(iv)任意選択でギ酸メチル及び任意選択でCOと、から本質的になり、ただし、前記ギ酸メチルは、存在する場合、約15%未満の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
押出ポリスチレン発泡体を形成する方法であって、
(a)ポリスチレンと、発泡剤と、から本質的になる、溶融物を提供することであって、前記発泡剤は、(i)約40重量%~約70重量%の、1224yd(Z)、1233zd(E)、1336mzz(Z)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されている、3つ若しくは4つの炭素原子を有する1つ以上のHFO及び/又は3つ若しくは4つの炭素原子を有するHFCOと、(ii)約30重量%~約60重量%の、イソブタン、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、エタノール及びこれらの組み合わせと、から本質的になり、ただし、前記発泡剤中の(i)及び(ii)の量は約90重量%以上であり、前記発泡剤の量は前記溶融物中に約5pph~10pph未満の量で存在する、ことと、
(b)前記溶融物を押し出すことと、
(c)前記溶融物を発泡させて、約25kg/m~約34kg/m未満の密度及び約25mW/mk~約34mW/mk未満又はそれ未満の経時熱伝導率を有する、押出ポリスチレン発泡体を形成することと、を含む、方法。
【国際調査報告】