(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】充電制御方法、コントローラ、充電端末、及び読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H02J 7/10 20060101AFI20241031BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H02J7/10 A
H02J13/00 301A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527696
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2022125140
(87)【国際公開番号】W WO2023093345
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111412944.6
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】張慶立
【テーマコード(参考)】
5G064
5G503
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA10
5G503CA11
5G503CB11
5G503EA05
5G503GD02
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
本願の実施例は、充電制御方法、コントローラ、充電端末、及び読み取り可能な記憶媒体を開示する。この方法は、充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得するステップ(S200)と、出力能力パラメータとバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得るステップ(S210)と、充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得するステップ(S220)と、第1充電電力と第2充電電力とを比較して、複数の充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップ(S230)と、候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、その第1充電効率に応じて、若干の候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、その目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップ(S240)と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電端末に適用される充電制御方法であって、
充電器の出力能力パラメータ及び前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、
前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得るステップと、
前記充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得するステップであって、前記充電モード組み合わせは1つのバッテリ接続モードと1つの充電チップ動作モードとを含むステップと、
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、
前記候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、前記第1充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップと、
を含む、充電制御方法。
【請求項2】
充電器の出力能力パラメータを取得する前記ステップは、
前記充電器がサポートする充電プロトコル、及び前記充電端末が要求する充電電流と前記充電器の出力電流との間の偏差である前記充電器の出力偏差を取得するステップと、
前記充電プロトコルが定電流充電モードをサポートし、前記出力偏差が予め設定された出力偏差よりも小さい場合、前記充電器の出力能力パラメータを取得するステップと、
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項3】
充電器の出力能力パラメータ及び前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得する前記ステップは、
前記充電器がサポートする充電プロトコルを取得し、前記充電プロトコルに従って前記充電器の出力能力パラメータを問い合わせて得るステップと、
バッテリ温度、システム温度及び前記バッテリ入力能力パラメータの対応関係を含む前記充電端末のバッテリ仕様を取得するステップと、
現在のバッテリ温度及び現在のシステム温度を取得し、前記現在のバッテリ温度及び前記現在のシステム温度に基づいて前記バッテリ仕様から前記バッテリ入力能力パラメータを問い合わせて得るステップと、
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項4】
前記充電器の出力能力パラメータは、前記充電器の最大出力電力を含み、前記バッテリ入力能力パラメータは、前記バッテリの最大入力電力を含み、前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得る前記ステップは、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力よりも大きい場合、前記バッテリの前記最大入力電力を前記第1充電電力とするステップと、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力よりも小さい場合、前記充電器の前記最大出力電力を前記第1充電電力とするステップと、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力に等しい場合、前記充電器の前記最大出力電力又は前記バッテリの前記最大入力電力を前記第1充電電力とするステップと、
を含む、請求項3に記載の充電制御方法。
【請求項5】
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別する前記ステップは、
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から、前記第2充電電力が前記第1充電電力よりも小さい充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして選択するステップ
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項6】
前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行った後に、
前記候補充電モード組み合わせの現在の充電効率を取得するステップと、
前記第1充電効率と前記現在の充電効率とを比較して、充電効率の比較結果を得、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項7】
前記充電効率の比較結果は、前記第1充電効率と前記現在の充電効率との差が、予め設定された効率調整差よりも小さいことを含み、
この場合、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
前記第1充電効率に対応する前記候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択し続けるステップ
を含む、請求項6に記載の充電制御方法。
【請求項8】
前記充電効率の比較結果は、前記第1充電効率が前記現在の充電効率よりも小さく、前記現在の充電効率との差が予め設定された効率調整差よりも大きいことを含み、
この場合、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
前記現在の充電効率に対応する前記候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択するステップ
を含む、請求項6に記載の充電制御方法。
【請求項9】
前記充電端末の新しいバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、
前記新しいバッテリ入力能力パラメータに基づいて第3充電電力を得るステップと、
前記第1充電電力と前記第3充電電力とを比較して、充電電力の比較結果を得、前記充電電力の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項10】
前記充電電力の比較結果は、前記第1充電電力が前記第3充電電力よりも大きいことを含み、
この場合、前記充電電力の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
各前記充電モード組み合わせについて新しい第2充電電力を取得し、前記第3充電電力と前記新しい第2充電電力とを比較して、若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、
前記候補充電モード組み合わせの第2充電効率を取得し、前記第2充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定するステップと、
を含む、請求項9に記載の充電制御方法。
【請求項11】
前記充電チップ動作モードは、比例動作モード、直接充電モード、及びスイッチング充電モードを含み、前記バッテリ接続モードは、直列モード及び並列モードを含む、
請求項1~10のいずれか1項に記載の充電制御方法。
【請求項12】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~11のいずれか1項に記載の充電制御方法を実現する、コントローラ。
【請求項13】
請求項12に記載のコントローラを含む、充電端末。
【請求項14】
少なくとも2つのセルを有するバッテリと、
前記充電チップ動作モードの切り替えを制御するための充電チップと、
前記バッテリに電気的に接続され、前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、前記バッテリ接続モードの切り替えを制御するためのバッテリチップと、
をさらに含む、請求項13に記載の充電端末。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか1項に記載の充電制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が202111412944.6、出願日が2021年11月25日の中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張しており、当該中国特許出願の全ての内容はここで参考として本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、充電の技術分野に関し、特に、充電制御方法、コントローラ、充電端末、及び読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
充電の分野では、充電電力の向上や充電効率の向上のために、急速充電の充電チップとしてチャージポンプを用いるのが一般的である。チャージポンプは、電圧を降圧処理することができ、電圧値を元の電圧値の半分に下げ、電流を元の電流の2倍に上げることで、より大きな充電電力を達成することができる。さらに、バッテリ内の2つのセルのうち、一方のセルの先端部を他方のセルの末端部に接続すれば、充電時にさらに充電電圧を上げることができ、さらに一定の充電電流でより高い充電電力を得ることができる。
【0004】
従来技術における充電方法は、充電モードが非常に固定されているため、充電過程で充電不良が発生しやすく、充電端末のバッテリが破損したり、充電効率が低下してユーザの使用エクスペリエンスが低下したりするという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下は、本明細書で詳細に説明されている主題の概要である。本概要は、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0006】
本願の実施例は、充電制御方法、コントローラ、充電端末、及び読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様では、充電端末に適用される充電制御方法であって、
充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、
前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得るステップと、
前記充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得するステップであって、前記充電モード組み合わせは1つのバッテリ接続モードと1つの充電チップ動作モードとを含むステップと、
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、
前記候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、前記第1充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップと、を含む、充電制御方法を提供する。
【0008】
第2態様では、本願の実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、上記第1態様に記載の充電制御方法を実現する、コントローラを提供する。
【0009】
第3態様では、本願の実施例はまた、上記第2態様に記載のコントローラを含む充電端末を提供する。
【0010】
第4態様では、本願の実施例はまた、上記第1態様に記載の充電制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0011】
本願の技術案の他の特徴及び利点は、後の明細書において説明され、明細書から部分的に自明になるか、又は本願の技術案の実施によって把握することができる。本願の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲、及び図面において特に指摘された構造によって達成され得る。
図面は、本願の技術案の理解を提供するために使用され、明細書の一部を構成し、本願の実施例と共に本願の技術案を説明するために使用され、本願の技術案を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本願の一実施例による充電制御方法を実行するためのシステムアーキテクチャプラットフォームの模式図である。
【
図2】本願の一実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図3】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図4】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図5】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図6】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図7】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図8】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図9】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図10】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図11】本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートである。
【
図12】本願の一実施例による充電チップ動作モード及びバッテリ接続モードの全体的な模式図である。
【
図13】本願の一実施例による充電制御方法の全体フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して、本願を詳細に説明する。本明細書に記載された具体的な実施例は、本願の技術案を解釈するためにのみ使用され、本願の技術案を限定するものではないことを理解すべきである。
【0014】
本願の説明において、若干の意味は1つ又は複数であり、複数の意味は2つ以上であり、「よりも大きい」、「よりも小さい」、「を超える」などは本数字を含まないと理解され、「以上」、「以下」、「以内」などは本数字を含むと理解される。「第1」、「第2」の記載は、単に技術的特徴を区別することを目的としたものであって、相対的重要性を指示若しくは暗示し、又は指示された技術的特徴の数を暗示し、又は指示された技術的特徴の前後関係を暗示していると理解すべきではない。
【0015】
本願の説明において、別途明確な限定がない限り、「設置」、「取り付ける」、「接続」等の用語は、広義に理解すべきであり、当業者は、技術案の具体的な内容と合わせて上記の用語の本願における具体的な意味を合理的に決定することができる。
【0016】
充電の分野では、充電電力の向上や充電効率の向上のために、急速充電の充電チップとしてチャージポンプを用いるのが一般的である。チャージポンプは、電圧を降圧処理することができ、電圧値を元の電圧値の半分に下げ、電流を元の電流の2倍に上げることで、より大きな充電電力を達成することができる。さらに、バッテリ内の2つのセルのうち、一方のセルの先端部を他方のセルの末端部に接続すれば、充電時にさらに充電電圧を上げることができ、さらに一定の充電電流でより高い充電電力を得ることができる。
【0017】
従来技術における充電方法は、充電モードが非常に固定されているため、充電過程で充電不良が発生しやすく、充電端末のバッテリが破損したり、充電効率が低下してユーザの使用エクスペリエンスが低下したりするという問題があった。
【0018】
現在、充電モードが非常に固定されているため、充電過程で充電不良が発生しやすく、充電端末のバッテリが破損したり、充電効率が低下してユーザの使用エクスペリエンスが低下したりすることに対して、本願の実施例は、充電制御方法、コントローラ、充電端末、及び読み取り可能な記憶媒体を提供する。充電端末は、充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、取得した充電器の出力能力パラメータと充電端末のバッテリ入力能力パラメータとを比較することにより、充電時の第1充電電力を得る。充電端末は、複数の充電チップ動作モードを有し、充電端末のバッテリも同様に複数のバッテリ接続モードを有するので、複数の充電チップ動作モードと複数のバッテリ接続モードとを1対1で組み合わせることにより、若干の充電モード組み合わせを得ることができる。そして、若干の充電モード組み合わせの第2充電電力を取得し、第1充電電力と第2充電電力とを比較して、上記の若干の充電モード組み合わせを選別することにより、充電端末が要求する入力電力が充電器の出力電力より大きいために充電効率が低下したり、充電器の出力電力が充電端末のバッテリの最大許容入力電力よりも大きく、バッテリに不必要な損耗をもたらしたりすることを回避できる。選別された充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして充電効率の計算を行い、様々な候補充電モード組み合わせの第1充電効率を得、異なる第1充電効率を比較して、さらに最も充電効率の高い候補モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選別して充電を行うことで、充電の安全性を確保しながら最も効率の高い充電を行うことができ、充電端末の全体的な充電効果を大幅に高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0019】
以下、図面を参照して、本願の実施例について説明する。
【0020】
図1に示すように、
図1は、本願の一実施例による充電制御方法を実行するためのシステムアーキテクチャプラットフォームの模式図である。
【0021】
本願の実施例のシステムアーキテクチャプラットフォーム100は、1つ又は複数のプロセッサ110及びメモリ120を含み、
図1では、1つのプロセッサ110及び1つのメモリ120が例示されている。
【0022】
プロセッサ110及びメモリ120は、バス又は他の方式を介して接続されてもよく、
図1ではバスを介した接続が例示されている。
【0023】
メモリ120は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、非一時的なソフトウェアプログラム及び非一時的なコンピュータ実行可能プログラムを記憶するために使用され得る。さらに、メモリ120は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、また、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートメモリデバイスのような非一時的なメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態では、メモリ120は、プロセッサ110に対してリモートに配置されたメモリ120を任意に含んでいてもよく、これらのリモートメモリは、ネットワークを介してシステムアーキテクチャプラットフォーム100に接続されていてもよい。上記のネットワークの例には、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
図1に示す装置構造は、システムアーキテクチャプラットフォーム100を限定するものではなく、図示よりも多く又は少ない構成要素を含んだり、複数の構成要素を組み合わせたり、異なる構成要素を配置したりしてもよい。
【0025】
図1に示すシステムアーキテクチャプラットフォーム100では、プロセッサ110は、メモリ120に記憶された制御プログラムを呼び出すことにより、充電制御方法を実現することができる。
【0026】
図2に示すように、
図2は、本願の一実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例による充電制御方法は、充電端末に適用され、ステップS200、ステップS210、ステップS220、ステップS230、及びステップS240を含むが、これらに限定されない。
ステップS200:充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得する。
ステップS210:出力能力パラメータとバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得る。
ステップS220:充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得し、充電モード組み合わせは1つのバッテリ接続モードと1つの充電チップ動作モードとを含む。
ステップS230:第1充電電力と第2充電電力とを比較して、複数の充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別する。
ステップS240:候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、第1充電効率に応じて、若干の候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、目標充電モード組み合わせを用いて充電を行う。
【0027】
本実施例では、充電端末は、充電準備段階で充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、充電器の出力能力パラメータと充電端末のバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得る。充電端末は、複数の充電チップ動作モードを有し、充電端末のバッテリも同様に複数のバッテリ接続モードを有するので、複数の充電チップ動作モードと複数のバッテリ接続モードとを1対1で組み合わせることにより、若干の充電モード組み合わせを得ることができる。そして、若干の充電モード組み合わせの第2充電電力を取得し、第1充電電力と第2充電電力とを比較して、上記の若干の充電モード組み合わせを選別することにより、充電端末が要求する入力電力が充電器の出力電力より大きいために充電効率が低下し、充電速度が低下してユーザの使用エクスペリエンスに影響を与えたり、充電器の出力電力が充電端末のバッテリの最大許容入力電力よりも大きく、バッテリに不必要な損耗をもたらしたりすることを回避できる。選別された充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして充電効率の計算を行い、様々な候補充電モード組み合わせの第1充電効率を得、異なる第1充電効率を比較して、さらに最も充電効率の高い候補モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選別して充電を行うことで、充電の安全性を確保しながら最も効率の高い充電を行うことができ、充電端末の全体的な充電効果を大幅に高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0028】
【0029】
図3に示すように、
図3は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS300及びステップS310を含むが、これらに限定されない。
ステップS300:充電器がサポートする充電プロトコル及び充電器の出力偏差を取得する。
ステップS310:充電プロトコルが定電流充電モードをサポートし、出力偏差が予め設定された出力偏差よりも小さい場合、充電器の出力能力パラメータを取得する。
【0030】
本実施例では、本願による充電制御方法において、充電器の充電プロトコルが定電流充電モードをサポートする必要があるため、充電器がサポートする充電プロトコルを取得し、充電器がサポートする充電プロトコルが定電流充電モードをサポートするか否かを判断する必要がある。同様に、充電中に充電電力の正確な制御を確保するために、充電器の出力誤差は予め設定された出力誤差よりも大きくなってはならないので、充電器の充電プロトコルが定電流充電モードをサポートしていると同時に充電器の出力誤差が予め設定された出力誤差よりも小さい場合にのみ、充電器の出力能力パラメータを取得する。
【0031】
なお、定電流充電モードをサポートする充電プロトコルには、PDプロトコル及びPPSプロトコルが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
また、上記の出力偏差は、充電端末が要求する充電電流と充電器の出力電流との偏差である。
【0033】
図4に示すように、
図4は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS400、ステップS410、及びステップS420を含むが、これらに限定されない。
ステップS400:充電器がサポートする充電プロトコルを取得し、充電プロトコルに従って充電器の出力能力パラメータを問い合わせて得る。
ステップS410:充電端末のバッテリ仕様を取得する。
ステップS420:現在のバッテリ温度及び現在のシステム温度を取得し、現在のバッテリ温度及び現在のシステム温度に基づいてバッテリ仕様からバッテリ入力能力パラメータを問い合わせて得る。
【0034】
本実施例では、充電器がサポートする充電プロトコルを取得し、充電プロトコルに従って充電器の出力能力パラメータを得、充電端末のバッテリ仕様、現在のバッテリ温度及び現在のシステム温度を取得することにより、バッテリ入力能力パラメータを得ることができる。充電プロトコル及びバッテリ仕様、バッテリ温度及びシステム温度を直接取得することにより、充電器の出力能力パラメータ及びバッテリ入力能力パラメータを得ることができる。それによって、充電端末のデータ処理の負荷を低減させ、充電端末の全体的な処理速度を速め、さらに、よりタイムリーに相応しい調整を行うことができ、充電端末の充電効果を向上させることができる。
【0035】
なお、上記のバッテリ仕様には、バッテリ温度、システム温度、及びバッテリ入力能力パラメータの対応関係が含まれており、取得した現在のバッテリ温度と現在のシステム温度とに基づいて、バッテリ仕様におけるバッテリ温度、システム温度、及びバッテリ入力能力パラメータの対応関係に基づいて、現在の状況におけるバッテリ入力能力パラメータを問い合わせて得る。
【0036】
図5に示すように、
図5は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS500及びステップS510を含むが、これらに限定されない。
ステップS500:充電器の最大出力電力がバッテリの最大入力電力よりも大きい場合。
ステップS510:バッテリの最大入力電力を第1充電電力とする。
【0037】
本実施例では、充電器の出力能力パラメータは充電器の最大出力電力を含み、バッテリ入力能力パラメータはバッテリの最大入力電力を含む。充電器の出力能力パラメータとバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得、すなわち、充電器の最大出力電力とバッテリの最大入力電力とを比較して、第1充電電力を得る。充電器の最大出力電力がバッテリの最大入力電力よりも大きい場合、バッテリの前記最大入力電力を第1充電電力とすることにより、バッテリに入力される充電電力が常にバッテリの許容範囲内にあることを確保し、バッテリへの不要な損耗を回避し、バッテリの寿命を延ばし、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0038】
図6に示すように、
図6は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例による充電制御方法は、ステップS600及びステップS610を含むが、これに限定されない。
ステップS600:充電器の最大出力電力がバッテリの最大入力電力よりも小さい場合。
ステップS610:充電器の最大出力電力を第1充電電力とする。
【0039】
本実施例では、充電器の出力能力パラメータは充電器の最大出力電力を含み、バッテリ入力能力パラメータはバッテリの最大入力電力を含む。充電器の出力能力パラメータとバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得、すなわち、充電器の最大出力電力とバッテリの最大入力電力とを比較して、第1充電電力を得る。充電器の最大出力電力がバッテリの最大入力電力よりも小さい場合、充電器の最大出力電力を第1充電電力とする。これにより、充電器を最大限に使用することを確保し、充電器が常に低出力で充電を行っているために充電速度が低下し、ユーザの使用エクスペリエンスに影響を与えてしまうことを回避する。
【0040】
さらに、本願の別の実施例では、充電器の出力能力パラメータは充電器の最大出力電力を含み、バッテリ入力能力パラメータはバッテリの最大入力電力を含む。充電器の出力能力パラメータとバッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得、すなわち、充電器の最大出力電力とバッテリの最大入力電力とを比較して、第1充電電力を得る。充電器の最大出力電力がバッテリの最大入力電力に等しい場合、充電器の最大出力電力又はバッテリの最大入力電力を第1充電電力とする。これにより、充電器を最大限に使用することを確保し、充電器が常に低出力で充電を行っているために充電速度が低下し、ユーザの使用エクスペリエンスに影響を与えてしまうことを回避する。また、バッテリに入力される充電電力が常にバッテリの許容範囲内にあることを確保し、バッテリへの不要な損耗を回避し、バッテリの寿命を延ばし、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0041】
図7に示すように、
図7は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS700、ステップS710、ステップS720、及びステップS730を含むが、これらに限定されない。
ステップS700:第1充電電力及び第2充電電力を取得し、第1充電電力と第2充電電力とを比較する。
ステップS710:第2充電電力が第1充電電力よりも小さいか否かを判断し、YESであればステップS720を実行し、NOであれば、ステップS730を実行する。
ステップS720:候補充電モード組み合わせとして選択する。
ステップS730:取り除きを実行する。
【0042】
本実施例では、第1充電電力の取得は、
図5又は
図6に示す取得ステップを参照してもよいが、第2充電電力の取得は、充電端末の充電チップ動作モード及びバッテリ接続モードをトラバースした後、複数の充電チップ動作モードと複数のバッテリ接続モードを1対1で組み合わせて複数の充電モード組み合わせを得、上記の複数の充電モード組み合わせについて電力計算を行うことである。第1充電電力と第2充電電力とを比較して、第2充電電力が第1充電電力よりも小さいか否かを判断し、第2充電電力が第1充電電力よりも小さい場合、対応する充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして選択し、第2充電電力が第1充電電力よりも大きい場合、対応する充電モード組み合わせを取り除く。
【0043】
なお、本実施例では、第1充電電力は最大許容充電電力を表し、充電モード組み合わせの第2充電電力が第1充電電力よりも大きい場合、この充電モード組み合わせは完全には利用されず、充電効果が不十分となり、ユーザの使用エクスペリエンスに影響を与え、またバッテリに不必要な損耗をもたらす恐れがあることを示す。充電モード組み合わせの第2充電電力が第1充電電力よりも小さい場合、この充電モード組み合わせは完全に利用可能であり、それによって、充電効果及びユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができることを示す。
【0044】
図8に示すように、
図8は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS800、ステップS810、及びステップS820を含むが、これらに限定されない。
ステップS800:候補充電モード組み合わせの現在の充電効率を取得する。
ステップS810:第1充電効率と現在の充電効率とを比較して、充電効率の比較結果を得る。
ステップS820:充電効率の比較結果に応じて、目標充電モード組み合わせを調整する。
【0045】
【0046】
【0047】
図9に示すように、
図9は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS900及びステップS910を含むが、これらに限定されない。
ステップS900:第1充電効率と現在の充電効率との差が、予め設定された効率調整差よりも小さい。
ステップS910:第1充電効率に対応する候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択し続ける。
【0048】
本実施例では、充電中に充電に関する各パラメータが変化すると、候補充電モード組み合わせの充電効率も同様に変化するため、充電中に候補充電モード組み合わせを継続的に計算し、候補充電モード組み合わせの現在の充電効率を継続的に再取得し、また、現在の充電効率と第1充電効率とを比較して、充電効率の比較結果を得、充電効率の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整する必要がある。
【0049】
第1充電効率と現在の充電効率との差が予め設定された効率調整差よりも小さい場合、ピンポン効果の発生を回避するために、第1充電効率に対応する候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択し続けることにより、目標充電モード組み合わせの充電効率が常に最高であることを確保し、充電端末の充電効果を高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0050】
【0051】
図10に示すように、
図10は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS1000及びステップS1010を含むが、これらに限定されない。
ステップS1000:第1充電効率が現在の充電効率よりも小さく、現在の充電効率との差が予め設定された効率調整差よりも大きい。
ステップS1010:現在の充電効率に対応する候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択する。
【0052】
本実施例では、充電中に充電に関する各パラメータが変化すると、候補充電モード組み合わせの充電効率も同様に変化するため、充電中に候補充電モード組み合わせを継続的に計算し、候補充電モード組み合わせの現在の充電効率を継続的に再取得し、また、現在の充電効率と第1充電効率とを比較して、充電効率の比較結果を得、充電効率の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整する必要がある。
【0053】
第1充電効率が現在の充電効率よりも小さく、現在の充電効率との差が予め設定された効率調整差よりも大きい場合、現在の充電効率に対応する候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択する。第1充電効率が現在の充電効率よりも小さい場合にのみ、現在の充電効率に対応する候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択するよう調整する必要があり、ピンポン効果の発生を防止するために、第1充電効率と現在の充電効率との差が予め設定された閾値調整差よりも大きい必要がある。このようにしてこそ、目標充電モード組み合わせの充電効率が常に最高のものとなり、充電端末の充電効果を高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0054】
【0055】
図11に示すように、
図11は、本願の別の実施例による充電制御方法のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS1100~ステップS1130を含むが、これらに限定されない。
ステップS1100:充電端末の新しいバッテリ入力能力パラメータを取得する。
ステップS1110:新しいバッテリ入力能力パラメータに基づいて第3充電電力を得る。
ステップS1120:第1充電電力と第3充電電力とを比較して、充電電力の比較結果を得る。
ステップS1130:充電電力の比較結果に応じて、目標充電モード組み合わせを調整する。
【0056】
本実施例では、充電中にバッテリ電圧がある程度に達した後に許容される最大電流が低下する可能性があるので、温度が高すぎたり低すぎたりすると、許容される最大電流を制限する必要もあり、このとき、バッテリ入力能力パラメータも変化するので、充電端末の新しいバッテリ入力能力パラメータを取得する必要がある。
図4、
図5及び
図6を参照して提供される実施例では、新しいバッテリ入力能力パラメータに基づいて第3充電電力を得、第3充電電力と第1充電電力とを比較して、充電電力の比較結果を得、その比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整する。充電中に新しいバッテリ入力能力パラメータを絶えず取得して新しい充電電力を得、さらに充電電力の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整することで、充電端末が常に合理的で安全なモードで充電を行うようにし、充電端末の充電効果を高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0057】
本実施例では、第1充電電力が新たに取得された第3充電電力よりも大きい場合、目標充電モード組み合わせを調整する必要があり、これは、1つのバッテリモードと1つの入力モードとを含む充電端末の各充電モード組み合わせについて新しい第2充電電力を取得するステップと、第3充電電力と新しい第2充電電力とを比較して、複数の充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、候補充電モード組み合わせの第2充電効率を取得し、第2充電効率に応じて、若干の候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップとを含む。複数の充電チップ動作モードと複数のバッテリ接続モードとを1対1で組み合わせることにより、若干の充電モード組み合わせを得、若干の充電モード組み合わせの第2充電電力を取得し、第3充電電力と新しい第2充電電力とを比較して、上記の若干の充電モード組み合わせを選別することにより、充電端末が要求する入力電力が充電器の出力電力より大きいために充電効率が低下し、充電器の速度が低下し、ユーザの使用エクスペリエンスに影響を与えたり、充電器の出力電力が充電端末のバッテリの最大許容入力電力よりも大きく、バッテリに不必要な損耗をもたらしたりすることを回避できる。選別された充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして充電効率の計算を行い、様々な候補充電モード組み合わせの第2充電効率を得、異なる第2充電効率を比較して、さらに最も充電効率の高い候補モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選別して充電を行うことで、充電の安全性を確保しながら最も効率の高い充電を行うことができ、充電端末の全体的な充電効果を大幅に高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0058】
【0059】
図12に示すように、
図12は、本願の一実施例による充電チップ動作モード及びバッテリ接続モードの模式図である。上部は充電チップ動作モード1210であり、充電チップ動作モード1210は、比例動作モード1211、直接充電モード1212、及びスイッチング充電モード1213を含むが、これらに限定されず、充電チップは比例動作モード1211、直接充電モード1212、及びスイッチング充電モード1213で動作することができる。異なる充電チップ動作モードを選択した場合の実際の充電効率は、ハードウェアの設計及びデバイスのタイプに応じて決定される。例えば、直接充電モード1212が充電チップによって実現される場合、充電効率は約96パーセントであり得るが、直接充電経路がある場合、充電効率はより高くなり得る。下部はバッテリ接続モード1220であり、バッテリ接続モード1220は、直列モード1222と並列モード1221とを含むが、これらに限定されず、ハイブリッドバッテリの場合、高電力充電時に直列モード1222を選択することができ、同じ電流の場合には充電電圧を高めることにより、より高い充電電力を達成することができ、最大充電電力を必要としない場合には並列モード1221に切り替えて、充電電力需要を満たしながら全体の充電効率を最高にすることができる。
【0060】
図13に示すように、
図13は、本願の一実施例による充電制御方法の全体のフローチャートであり、本願の実施例における充電制御方法は、ステップS1300~ステップS1370を含むが、これらに限定されない。
ステップS1300:充電器を挿入する。
ステップS1310:充電器の出力能力パラメータをチェックする。
ステップS1320:最大許容充電電力を取得する。
ステップS1330:最大許容充電電力を満たす充電モード組み合わせを探す。
ステップS1340:候補充電モード組み合わせの効率を計算する。
ステップS1350:目標充電モード組み合わせを切り替える必要があるか否かを判断し、YESであれば、ステップS1360を実行し、NOであれば、ステップS1370を実行する。
ステップS1360:目標充電モード組み合わせを切り替える。
ステップS1370:充電電力の調整が必要であるか否かを判断し、YESであれば、ステップS1330を実行し、NOであれば、ステップS1370を繰り返して実行する。
【0061】
【0062】
【0063】
上記の充電制御方法に基づいて、本願のコントローラ、充電端末、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の各実施例をそれぞれ説明する。
【0064】
また、本願の一実施例は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコントローラを提供する。
【0065】
プロセッサ及びメモリは、バス又は他の方式によって接続されてもよい。
【0066】
なお、本実施例におけるコントローラは、
図1に示された実施例におけるプロセッサ及びメモリを含んでもよく、両者は同一の概念に属するので、両者は同一の実現原理及び有益な効果を有するが、ここでは詳細に説明しない。
【0067】
上記実施例の充電端末の制御方法を実現するために必要な非一時的なソフトウェアプログラム及び命令は、メモリに記憶されており、プロセッサによって実行されると、上記実施例の充電端末の制御方法を実行する。
【0068】
なお、本願の実施例のコントローラは、上記実施例の充電端末の制御方法を実行することができるので、本願の実施例のコントローラの具体的な実施形態及び技術的効果は、上記いずれの実施例の充電制御方法の具体的な実施形態及び技術的効果を参照してもよい。
【0069】
さらに、本願の一実施例はまた、上記のコントローラを含む充電端末を提供する。
【0070】
なお、本願の実施例における充電端末は、上記実施例のコントローラを有し、上記実施例のコントローラは、上記実施例に係る充電制御方法を実行することができるので、本実施例に係る充電端末の具体的な実施形態及び技術的効果は、上記いずれかの実施例に係る充電端末の制御方法の具体的な実施形態及び技術的効果を参照してもよい。
【0071】
さらに、上記の充電端末は、バッテリ、充電チップ、及びバッテリチップをさらに含む。充電端末のバッテリは、少なくとも2つのセルを含み、充電速度を大幅に速め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。充電チップは、充電チップ動作モードの切り替えを制御するために使用される。バッテリチップは、バッテリに電気的に接続され、充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、バッテリ接続モードの切り替えを制御する。
【0072】
さらに、本願の一実施例はまた、プロセッサ又はコントローラによって実行されると、例えば、上記コントローラの一実施例におけるプロセッサによって実行されると、上記実施例における充電制御方法、例えば、上記した
図2の方法のステップS200~ステップS240、
図3の方法のステップS300とステップS310、
図4の方法のステップS400~ステップS420、
図5の方法のステップS500~ステップS510、
図6の方法のステップS600~ステップS610、
図7の方法のステップS700~ステップS730、
図8の方法のステップS800~ステップS820、
図9の方法のステップS900~ステップS910、
図10の方法のステップS1000~ステップS1010、
図11の方法のステップS1100~ステップS1130、
図13の方法のステップS1300~ステップS1370を上記プロセッサに実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0073】
本願の実施例は、充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得るステップと、前記充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得するステップであって、各前記充電モード組み合わせは1つのバッテリ接続モードと1つの充電チップ動作モードとを含むステップと、前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、前記候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、前記第1充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップと、を含む。本願の実施例による形態によれば、充電端末は、充電器の出力能力パラメータ及び充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、取得した充電器の出力能力パラメータと充電端末のバッテリ入力能力パラメータとを比較することにより、充電時の第1充電電力を得る。充電端末は、複数の充電チップ動作モードを有し、充電端末のバッテリも同様に複数のバッテリ接続モードを有するので、複数の充電チップ動作モードと複数のバッテリ接続モードとを1対1で組み合わせることにより、若干の充電モード組み合わせを得ることができる。そして、若干の充電モード組み合わせの第2充電電力を取得し、第1充電電力と第2充電電力とを比較して、上記の若干の充電モード組み合わせを選別することにより、充電端末が要求する入力電力が充電器の出力電力より大きいために充電効率が低下したり、充電器の出力電力が充電端末のバッテリの最大許容入力電力よりも大きく、バッテリに不必要な損耗をもたらしたりすることを回避できる。選別された充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして充電効率の計算を行い、様々な候補充電モード組み合わせの第1充電効率を得、異なる第1充電効率を比較して、さらに最も充電効率の高い候補モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選別して充電を行うことで、充電の安全性を確保しながら最も効率の高い充電を行うことができ、充電端末の全体的な充電効果を大幅に高め、ユーザの使用エクスペリエンスを向上させることができる。
【0074】
上記で開示された方法におけるステップの全部又は一部、システムは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実装されてもよい。物理的構成要素の一部又はすべては、中央プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサなどのプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、又はハードウェアとして、又は特定用途向け集積回路などの集積回路として実装されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含んでもよいコンピュータ読み取り可能な媒体上に配布してもよい。当業者に周知のように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えば、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術において実施される、揮発性及び不揮発性の、取り外し可能な、及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体を含むが、これらに限定されない。さらに、通信媒体は、通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波や他の送信機構のような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報配信媒体を含み得ることが、当業者には周知である。
【0075】
以上は、本願のいくつかの実施形態を具体的に説明したが、本願は上記の実施形態に限定されるものではなく、当業者は、本願の精神に反することなく、様々な均等な変形又は置換を行ってもよく、これらの均等な変形又は置換は、すべて本願の特許請求の範囲によって定められた範囲内に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電端末に適用される充電制御方法であって、
充電器の出力能力パラメータ及び前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、
前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得るステップと、
前記充電端末の充電モード組み合わせ毎に第2充電電力を取得するステップであって、前記充電モード組み合わせは1つのバッテリ接続モードと1つの充電チップ動作モードとを含むステップと、
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、
前記候補充電モード組み合わせの第1充電効率を取得し、前記第1充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定し、前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行うステップと、
を含む、充電制御方法。
【請求項2】
充電器の出力能力パラメータを取得する前記ステップは、
前記充電器がサポートする充電プロトコル、及び前記充電端末が要求する充電電流と前記充電器の出力電流との間の偏差である前記充電器の出力偏差を取得するステップと、
前記充電プロトコルが定電流充電モードをサポートし、前記出力偏差が予め設定された出力偏差よりも小さい場合、前記充電器の出力能力パラメータを取得するステップと、
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項3】
充電器の出力能力パラメータ及び前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得する前記ステップは、
前記充電器がサポートする充電プロトコルを取得し、前記充電プロトコルに従って前記充電器の出力能力パラメータを問い合わせて得るステップと、
バッテリ温度、システム温度及び前記バッテリ入力能力パラメータの対応関係を含む前記充電端末のバッテリ仕様を取得するステップと、
現在のバッテリ温度及び現在のシステム温度を取得し、前記現在のバッテリ温度及び前記現在のシステム温度に基づいて前記バッテリ仕様から前記バッテリ入力能力パラメータを問い合わせて得るステップと、
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項4】
前記充電器の出力能力パラメータは、前記充電器の最大出力電力を含み、前記バッテリ入力能力パラメータは、前記バッテリの最大入力電力を含み、前記出力能力パラメータと前記バッテリ入力能力パラメータとを比較して、第1充電電力を得る前記ステップは、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力よりも大きい場合、前記バッテリの前記最大入力電力を前記第1充電電力とするステップと、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力よりも小さい場合、前記充電器の前記最大出力電力を前記第1充電電力とするステップと、
前記充電器の前記最大出力電力が前記バッテリの前記最大入力電力に等しい場合、前記充電器の前記最大出力電力又は前記バッテリの前記最大入力電力を前記第1充電電力とするステップと、
を含む、請求項3に記載の充電制御方法。
【請求項5】
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から若干の候補充電モード組み合わせを選別する前記ステップは、
前記第1充電電力と前記第2充電電力とを比較して、複数の前記充電モード組み合わせの中から、前記第2充電電力が前記第1充電電力よりも小さい充電モード組み合わせを候補充電モード組み合わせとして選択するステップ
を含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項6】
前記目標充電モード組み合わせを用いて充電を行った後に、
前記候補充電モード組み合わせの現在の充電効率を取得するステップと、
前記第1充電効率と前記現在の充電効率とを比較して、充電効率の比較結果を得、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項7】
前記充電効率の比較結果は、前記第1充電効率と前記現在の充電効率との差が、予め設定された効率調整差よりも小さいことを含み、
この場合、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
前記第1充電効率に対応する前記候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択し続けるステップ
を含む、請求項6に記載の充電制御方法。
【請求項8】
前記充電効率の比較結果は、前記第1充電効率が前記現在の充電効率よりも小さく、前記現在の充電効率との差が予め設定された効率調整差よりも大きいことを含み、
この場合、前記充電効率の比較結果に応じて前記目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
前記現在の充電効率に対応する前記候補充電モード組み合わせを目標充電モード組み合わせとして選択するステップ
を含む、請求項6に記載の充電制御方法。
【請求項9】
前記充電端末の新しいバッテリ入力能力パラメータを取得するステップと、
前記新しいバッテリ入力能力パラメータに基づいて第3充電電力を得るステップと、
前記第1充電電力と前記第3充電電力とを比較して、充電電力の比較結果を得、前記充電電力の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の充電制御方法。
【請求項10】
前記充電電力の比較結果は、前記第1充電電力が前記第3充電電力よりも大きいことを含み、
この場合、前記充電電力の比較結果に応じて目標充電モード組み合わせを調整する前記ステップは、
各前記充電モード組み合わせについて新しい第2充電電力を取得し、前記第3充電電力と前記新しい第2充電電力とを比較して、若干の候補充電モード組み合わせを選別するステップと、
前記候補充電モード組み合わせの第2充電効率を取得し、前記第2充電効率に応じて、若干の前記候補充電モード組み合わせの中から目標充電モード組み合わせを決定するステップと、
を含む、請求項9に記載の充電制御方法。
【請求項11】
前記充電チップ動作モードは、比例動作モード、直接充電モード、及びスイッチング充電モードを含み、前記バッテリ接続モードは、直列モード及び並列モードを含む、
請求項
1に記載の充電制御方法。
【請求項12】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~11のいずれか1項に記載の充電制御方法を実現する、コントローラ。
【請求項13】
請求項12に記載のコントローラを含む、充電端末。
【請求項14】
少なくとも2つのセルを有するバッテリと、
前記充電チップ動作モードの切り替えを制御するための充電チップと、
前記バッテリに電気的に接続され、前記充電端末のバッテリ入力能力パラメータを取得し、前記バッテリ接続モードの切り替えを制御するためのバッテリチップと、
をさらに含む、請求項13に記載の充電端末。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか1項に記載の充電制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】