IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ポスコヒューチャーエム株式会社の特許一覧

<>
  • 特表-黒鉛系負極材およびその製造方法 図1a
  • 特表-黒鉛系負極材およびその製造方法 図1b
  • 特表-黒鉛系負極材およびその製造方法 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】黒鉛系負極材およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/587 20100101AFI20241031BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20241031BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20241031BHJP
   H01M 4/133 20100101ALI20241031BHJP
   H01M 10/0569 20100101ALI20241031BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20241031BHJP
【FI】
H01M4/587
H01M4/36 C
H01M4/36 D
H01M4/62 Z
H01M4/133
H01M10/0569
H01M10/052
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527805
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 KR2022015995
(87)【国際公開番号】W WO2023096169
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163061
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523180436
【氏名又は名称】ポスコヒューチャーエム株式会社
【氏名又は名称原語表記】POSCO FUTURE M CO. LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ガ ウル
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、 ジ クォン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ホン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 キュン ムク
(72)【発明者】
【氏名】クォン、 ヘ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、 ジン ウク
【テーマコード(参考)】
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H029AJ05
5H029AJ14
5H029AL07
5H029AL19
5H029AM03
5H029AM05
5H029AM07
5H029CJ02
5H029CJ08
5H029CJ14
5H029DJ08
5H029DJ16
5H029DJ18
5H029EJ12
5H029EJ14
5H029HJ00
5H029HJ01
5H029HJ05
5H029HJ07
5H029HJ08
5H029HJ14
5H050AA07
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050CB08
5H050CB29
5H050DA03
5H050DA11
5H050DA14
5H050EA27
5H050EA28
5H050FA17
5H050FA18
5H050FA20
5H050GA02
5H050GA10
5H050GA15
5H050HA00
5H050HA01
5H050HA05
5H050HA07
5H050HA08
5H050HA14
(57)【要約】
本実施形態は、黒鉛系負極材、その製造方法、これを含む負極、およびこれを含むリチウム二次電池に関する。一実施形態による黒鉛系負極材は、第1黒鉛の表面を酸化させた黒鉛酸化物;および第2黒鉛と前記第2黒鉛の表面に位置する低結晶性炭素とを含む黒鉛コーティング物を含み、黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は、1/9~1/3である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1黒鉛の表面を酸化させた黒鉛酸化物;および
第2黒鉛と前記第2黒鉛の表面に位置する低結晶性炭素とを含む黒鉛コーティング物を含み、
前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は、1/9~1/3である黒鉛系負極材。
【請求項2】
前記黒鉛系負極材のD50は、17.5~19.5μmの範囲である、請求項1に記載の黒鉛系負極材。
【請求項3】
前記黒鉛系負極材のタップ密度は、0.80g/cm~0.86g/cmの範囲である、請求項1に記載の黒鉛系負極材。
【請求項4】
前記黒鉛系負極材の比表面積は、4.57m/g~5.50m/gの範囲である、請求項1に記載の黒鉛系負極材。
【請求項5】
前記黒鉛系負極材の吸油量は、51ml/100g~56ml/100gの範囲である、請求項1に記載の黒鉛系負極材。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の黒鉛系負極材96~99wt%、増粘剤0.5~1.5wt%、および残量のバインダーを含むリチウム二次電池用負極。
【請求項7】
電極密度が1.2g/m~1.8g/mである、請求項6に記載のリチウム二次電池用負極。
【請求項8】
請求項6および7のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極;
正極活物質を含む正極;および
電解質を含み、
前記電解質は、エチレンカーボネート(EC)に対するエチレンメチルカーボネート(EMC)が7/3~6/4であるリチウム二次電池。
【請求項9】
第1黒鉛の表面を酸化処理して黒鉛酸化物を製造する段階;
第2黒鉛と低結晶性炭素とを混合して黒鉛コーティング物を製造する段階;および
前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は1/9~1/3で混合する段階を含む黒鉛系負極材の製造方法。
【請求項10】
前記黒鉛酸化物を製造する段階は、前記第1黒鉛を550℃~650℃の範囲で加熱する段階を含む、請求項9に記載の黒鉛系負極材の製造方法。
【請求項11】
前記黒鉛コーティング物を製造する段階は、前記第2黒鉛に対する低結晶性炭素を3/100~4/100で混合して均一混合物を製造する段階を含む、請求項9に記載の黒鉛系負極材の製造方法。
【請求項12】
前記均一混合物を1,100℃以上の温度で焼成する段階を含む、請求項11に記載の黒鉛系負極材の製造方法。
【請求項13】
前記黒鉛系負極材の吸油量は、51ml/100g~56ml/100gの範囲である、請求項9に記載の黒鉛系負極材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、リチウム二次電池に関し、より詳しくは、黒鉛系負極材およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化石燃料の枯渇と化石燃料の使用による環境汚染問題への社会的関心が高まり、これを解決するための方策として、環境にやさしいエネルギー源が注目されている。環境にやさしいエネルギー源のうち電気エネルギーへの関心が高まっており、特に、リチウム二次電池が注目されている。
【0003】
リチウム二次電池は、小型電子機器、携帯用IT機器だけでなく、電気自動車、およびエネルギー貯蔵システムまで適用範囲が拡大している。リチウム二次電池の適用範囲の拡大により、高容量および高出力のための新規素材の開発が重要になっている。リチウム二次電池の構成のうち負極材はリチウムイオンを貯蔵する役割を果たし、リチウム二次電池の容量および寿命に関連する要素である。
【0004】
負極材として、リチウムの挿入/脱離が可能な人造黒鉛、天然黒鉛、ハードカーボンを含む多様な形態の炭素系材料が適用されてきた。黒鉛は、リチウムに比べて放電電圧が0.2Vと低く、黒鉛を負極活物質として用いた電池は3.6Vの高い放電電圧を示して、リチウム二次電池のエネルギー密度の面で利点を提供する。また、優れた可逆性でリチウム二次電池の長寿命を保障して最も幅広く用いられている。
【0005】
天然黒鉛の場合、低価格でありながらも、人造黒鉛と類似の電気化学的特性を示すため、負極材への効用性に優れているという利点がある。しかし、天然黒鉛は、板状の形状を有し、表面積が大きく角(edge)部分がそのまま露出して、負極活物質への適用時に電解質の浸透や分解反応が起こる問題がある。そのため、角部分が剥離されたり破壊されて不可逆反応が大きく起こり、これを電極板に製造するとき、黒鉛化物質が集電体上に平らに圧着配向されて電解液の含浸が容易でなく、充放電特性が低下したりもする。
【0006】
これを解決するために、天然黒鉛は、不可逆反応を低減し、電極の工程性を向上させるために、球状化過程のような後処理加工により滑らかな形態の表面形状への変形のための努力をしている。
【0007】
負極材として商用化された黒鉛は、リチウムイオンの挿入と脱離が起こっている間、結晶構造の変化が少なくて酸化および還元反応が持続的に起こり、優れた寿命特性と高い理論容量を示す。しかし、黒鉛は、炭素原子6個あたり1個のリチウムイオンだけを収容可能で、制限的な理論容量、例えば、372mAh/g程度を確保可能で、高出力および高容量の要求条件に対する限界がある。
【0008】
黒鉛の限界を克服するための新たな負極材の研究が続いており、特に、シリコン系負極材への関心が高まっている。シリコンは全世界的に埋蔵量が豊富なだけでなく、黒鉛に比べて、4,200mAh/g程度の高い理論容量を有しており、リチウムとの反応電位が低く、環境にやさしい物質であるという長所がある。
【0009】
しかし、シリコン系負極材は、バルク形態のシリコンを機械的に粉砕して用いることによって、不規則な形状を有し、不規則な形状はシリコンの充電および放電過程中に発生する体積の膨張および収縮を不規則に誘発して電池性能の減少をもたらし、電極の製造時に不均一な電極が製造されて、電池性能の減少をもたらすことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする技術的課題は、炭素系負極材を提供して、バッテリの充電および放電過程中に発生する体積の膨張および収縮を抑制し、電極の製造時に不均一性を抑制して、電池性能の減少を防止できる黒鉛系負極材を提供することである。
【0011】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、前記利点を有する黒鉛系負極材を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態によれば、黒鉛系負極材は、第1黒鉛の表面を酸化させた黒鉛酸化物、および第2黒鉛と前記第2黒鉛の表面に位置する低結晶性炭素とを含む黒鉛コーティング物を含み、前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は、1/9~1/3である。一実施形態において、前記黒鉛系負極材のD50は、17.5μm~19.5μmの範囲であってもよい。
【0013】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材のタップ密度は、0.80g/cm~0.86g/cmの範囲であってもよい。一実施形態において、前記黒鉛系負極材の比表面積は、4.57m/g~5.50m/gの範囲であってもよい。一実施形態において、前記黒鉛系負極材の吸油量は、51ml/100g~56ml/100gの範囲であってもよい。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、リチウム二次電池用負極は、前述した黒鉛系負極材96~99wt%、増粘剤0.5~1.5wt%、および残量のバインダーを含むことができる。一実施形態において、リチウム二次電池用負極の電極密度は、1.2g/m~1.8g/mであってもよい。
【0015】
本発明のさらに他の実施形態によれば、リチウム二次電池は、前述したリチウム二次電池用負極、正極活物質を含む正極、および電解質を含むことができ、前記電解質は、エチレンカーボネート(EC)に対するエチレンメチルカーボネート(EMC)が7/3~6/4であってもよい。
【0016】
本発明のさらに他の実施形態によれば、黒鉛系負極材の製造方法は、第1黒鉛の表面を酸化処理して黒鉛酸化物を製造する段階と、第2黒鉛と低結晶性炭素とを混合して黒鉛コーティング物を製造する段階と、前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は1/9~1/3で混合する段階とを含むことができる。一実施形態において、前記黒鉛酸化物を製造する段階は、前記第1黒鉛を550℃~650℃の範囲で加熱する段階を含むことができる。
【0017】
一実施形態において、前記黒鉛コーティング物を製造する段階は、前記第2黒鉛に対する低結晶性炭素を3/100~4/100で混合して均一混合物を製造する段階を含むことができる。他の実施形態において、前記均一混合物を1,100℃以上の温度で焼成する段階を含むことができる。一実施形態において、前記黒鉛系負極材の製造方法は、前記黒鉛系負極材の吸油量が51ml/100g~56ml/100gの範囲であってもよい。
【発明の効果】
【0018】
一実施形態によれば、第1黒鉛の表面を酸化処理した黒鉛酸化物、および第2黒鉛と第2黒鉛の表面に低結晶性炭素とを位置させた黒鉛コーティング物を含み、黒鉛酸化物に対する黒鉛コーティング物が1/9~1/3に相当することによって、比表面積が小さくタップ密度が高い炭素系負極材を提供して、バッテリの充電および放電過程中に発生する体積の膨張および収縮を抑制し、電極の製造時に不均一性を抑制して、電池性能の減少を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1A】本発明の一実施例による黒鉛系負極材の構成であって、黒鉛酸化物の組織写真である。
図1B】本発明の一実施例による黒鉛系負極材の構成であって、黒鉛コーティング物の組織写真である。
図2】本発明の一実施例による黒鉛系負極材の製造方法に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
第1、第2および第3などの用語は多様な部分、成分、領域、層および/またはセクションを説明するために使用されるが、これらに限定されない。これらの用語は、ある部分、成分、領域、層またはセクションを、他の部分、成分、領域、層またはセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下に述べる第1部分、成分、領域、層またはセクションは、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で第2部分、成分、領域、層またはセクションと言及されてもよい。
【0021】
ここで使用される専門用語は単に特定の実施形態を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。ここで使用される単数形態は、文言がこれと明確に反対の意味を示さない限り、複数形態も含む。明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分の存在や付加を除外させるわけではない。
【0022】
ある部分が他の部分の「上」にあると言及する場合、これはまさに他の部分の上にあるか、その間に他の部分が介在してもよい。対照的にある部分が他の部分の「真上」にあると言及する場合、その間に他の部分が介在しない。
【0023】
他に定義しないが、ここで使用される技術用語および科学用語を含むすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同じ意味を有する。通常使用される辞書に定義された用語は関連技術文献と現在開示された内容に符合する意味を有すると追加解釈され、定義されない限り、理想的または非常に公式的な意味で解釈されない。
【0024】
以下、本発明の実施形態を詳しく説明する。ただし、これは例として提示されるものであり、これによって本発明が制限されず、本発明は後述する特許請求の範囲の範疇によってのみ定義される。
【0025】
図1Aおよび図1Bは、本発明の一実施形態による黒鉛系負極材の構成であって、それぞれ黒鉛酸化物および黒鉛コーティング物の組織写真である。
【0026】
図1Aおよび図1Bを参照すれば、図1Aは、黒鉛酸化物粒子の状態を示すSEM(Scanning Electron Microscope、SEM)写真であり、図1Bは、黒鉛コーティング物粒子のSEM写真を示す。黒鉛系負極材は、黒鉛酸化物および黒鉛コーティング物を含むことができる。前記黒鉛酸化物は、第1黒鉛の表面を酸化させたものであってもよく、前記黒鉛コーティング物は、第2黒鉛と低結晶性炭素とを混合した黒鉛コーティング物を含むことができる。
【0027】
一実施形態において、前記第1黒鉛および前記第2黒鉛は、非制限的な例として、天然黒鉛であってもよい。前記天然黒鉛は、例えば、球状天然黒鉛であってもよい。前記天然黒鉛は、板状で配向性が高く、電極板における出力低下といった電池への適用が難しいことがあり、本発明の前記第1黒鉛および前記第2黒鉛は、球形状の球状黒鉛であってもよい。
【0028】
一実施形態において、前記黒鉛酸化物は、黒鉛を酸化させて得られたものであってもよい。前記第1黒鉛は、酸化雰囲気で酸化することによって、前記第1黒鉛の表面の炭素元素(C)が酸素元素(O)と反応して二酸化炭素(CO)が製造されて排出される。
【0029】
一実施形態において、前記黒鉛酸化物の平均粒径(D50)は、12μm~20μm、具体的には15μm~18μmであってもよい。前記D50は、累積中央径またはMedian径と定義され、体積累積粒度分布の一部である。前記体積累積粒度分布は、1個の粉末の集合を仮定し、その粒度分布を求めたものであって、その粒度分布において粉末集団の全体体積を100%として累積曲線を求めた時、累積曲線が10%、50%、0%になる地点の粒径を、それぞれ10%径、50%径、90%径(μm)と表示するものである。
【0030】
一実施形態において、前記黒鉛酸化物が前記範囲内の場合、電極の製造時に安定した負極材の製造が可能であり、前記負極材を用いて高密度の電極の製造が可能であり、寿命および電池の安全性が改善できる。しかし、これは非制限的な例であって、必要に応じて適当に分級できることは明らかである。
【0031】
一実施形態において、前記黒鉛コーティング物は、第2黒鉛と第2黒鉛の表面に位置する低結晶性炭素とを含むことができる。前記第2黒鉛は、例えば、球状天然黒鉛であってもよく、前記低結晶性炭素材は、石油系ピッチ、石炭系ピッチ、メソフェーズピッチ炭化物、低分子重質油、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルクロライド(PVC)、スクロース、焼成されたコークス、またはこれらの組み合わせであってもよいし、具体的には、軟化点250ピッチであってもよい。
【0032】
一実施形態において、前記黒鉛コーティング物は、前記第2黒鉛に対する低結晶性炭素を3/100~4/100で混合することができる。具体的には、前記第2黒鉛と前記低結晶性炭素材とを100:3~100:4、具体的には94:6~98:2の重量比、さらに具体的には95:5~97:3の重量比で混合できる。前記低結晶性炭素材が前記範囲内の重量比で混合されることによって、球状黒鉛の表面に均一にコーティングされたコーティング層を形成することができる。
【0033】
一実施形態において、前記黒鉛コーティング物の平均粒径(D50)は、17.5~19.5μm、具体的には18μm~19μmであってもよい。前記範囲内の場合、電極の製造時に安定した負極材の製造が可能であり、前記負極材を用いて高密度の電極の製造が可能であり、寿命および電池の安全性が改善できる。しかし、これは非制限的な例であって、必要に応じて適当に分級できることは明らかである。
【0034】
一実施形態において、前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は、1/9~1/3である。具体的には、前記黒鉛酸化物と前記黒鉛コーティング物は、90:10~75:25の重量比であってもよい。前記重量比範囲で混合された黒鉛系負極材を活用して、優れた二次電池の初期容量、効率、および寿命特性を製造することができる。さらに具体的には、前記黒鉛酸化物と前記黒鉛コーティング物は、85:15~80:20であってもよい。前記重量比範囲で、タップ密度が高く、比表面積が低くかつサイクル特性に優れた含有量比率を有することができる。
【0035】
前記黒鉛コーティング物の比率が増加するほど比表面積が低くなり、タップ密度が増加し、リチウム二次電池の電気伝導度が低下し、電解液の含浸性が減少し、サイクル特性が減少する。前記黒鉛酸化物の比率が増加するほど比表面積が高くなり、タップ密度が減少し、リチウム二次電池の電気伝導度が増加し、電解液の含浸性が増加し、サイクル特性が増加する。
【0036】
前記黒鉛酸化物の比率が過度に多い場合、タップ密度が過度に低くなり、これは充填密度を低下させるのに起因し、電極の圧延において限界点を有することがある。したがって、前記黒鉛系負極材の前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物が1/9~1/3、具体的には3/17~1/4の範囲で混合された場合、タップ密度が高く、比表面積が低くかつサイクル特性に優れているという利点を有する黒鉛系負極材を提供することができる。
【0037】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材のD50は、18.5μm~20.5μmの範囲であってもよい。前記黒鉛系負極材のD50は、具体的には、18.5μm~19μmの範囲であってもよい。
【0038】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材のタップ密度は、0.80g/cm~0.90g/cmの範囲であってもよい。前記黒鉛系負極材のタップ密度は、具体的には、0.82g/cm~0.86g/cmであってもよい。前記黒鉛系負極材のタップ密度が前記下限範囲を超える場合、酸化物の比率が高くなって、前記酸化物の外表面に形成された気孔によって、スラリーの製造時に粘度が過度に高くなり、窮極的に、集電体上に配置される活物質の絶対的数値が減少して充填密度が低くなる問題がある。前記黒鉛系負極材のタップ密度が前記上限範囲を超える場合、粒子サイズが多様であるため、粒子空隙が相対的に少なくて電解液の浸透を妨げ、イオン伝導度が低くなり、電極の製造時に工程性およびリチウム二次電池のサイクル特性が阻害される問題がある。
【0039】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材の比表面積は、4.57m/g~5.50m/gの範囲であってもよい。前記黒鉛系負極材の比表面積は、具体的には、4.60m/g~5.10m/gであってもよい。前記黒鉛系負極材の比表面積は、前記黒鉛コーティング物の比率が高いほど低くなり、前記黒鉛コーティング物の場合、約3%の非晶質炭素からなっているため、不可逆容量が黒鉛酸化物より大きい。
【0040】
前記比表面積が前記下限範囲を超える場合、不可逆容量の増加をもたらしうる問題がある。前記比表面積が前記上限範囲を超える場合、酸化品の酸化が不足したことに起因するものであって、前記黒鉛系負極材の表面にチャネルがうまく生成できず、吸油量が低くなり、電解液の含浸性が低下する問題がある。
【0041】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材の吸油量は、51ml/100g以上の範囲であってもよい。具体的には、前記黒鉛系負極材の吸油量は、51.0ml/100g~56.0ml/100gの範囲であってもよい。さらに具体的には、前記黒鉛系負極材の吸油量は、51.5ml/100g~55.0ml/100gの範囲であってもよい。前記吸油量は、例えば、亜麻仁油の吸油量であってもよい。前記黒鉛系負極材の吸油量が上限値を超える場合、粘度が高くなってスラリー特性が低下することがある。前記黒鉛系負極材の吸油量が前記下限の範囲を超える場合、電解液の含浸性とリチウムイオン伝導度が低下して、リチウム二次電池の容量とサイクル特性が減少する問題がある。
【0042】
前記黒鉛系負極材の吸油量が51ml/100g以上の範囲を満足するとき、電解液の含浸性とリチウムイオン伝導度を増加させてサイクル特性が向上するという利点がある。前記黒鉛系負極材の吸油量が前記範囲の上限の範囲を超える場合、前記黒鉛系負極材中の黒鉛酸化物の表面が粗くて空隙が多くなる問題が発生して、前記黒鉛系負極材を活用して、電極の製造時にかたまる現象が発生する問題がある。
【0043】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材の粘度は、11,750~13,500cPの範囲であってもよい。具体的には、前記粘度は、12,000~13,000cPの範囲であってもよい。前記粘度が上限値を超える場合、スラリーが過度に濃くなり、これを電極の製造時に活用する場合、かたまる現象が発生して、スラリーおよび電極特性が低下する問題がある。前記粘度が下限値を超える場合、電極の製造時に電気伝導度が低下する問題がある。
【0044】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材の電気伝導度は、276.0S/Cm以上であれる。具体的には、前記電気伝導度は、280.0S/Cm以上であってもよい。前記電気伝導度は、700kgf/cmベースで測定したものである。前記電気伝導度が高いほどイオン伝導度が高くなり、これは、イオンが伝導されるために電子の流れが必要になるからである。
【0045】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材を含むリチウム二次電池用負極を提供することができる。前記リチウム二次電池用負極は、前記黒鉛系負極材、増粘剤、およびバインダーを含むことができる。前記黒鉛系負極材は、前述した黒鉛系負極材を矛盾しない範囲で参照できる。
【0046】
前記増粘剤は、負極材の粘性を高めるための添加剤であって、例えば、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethyl cellulose、CMC)、グアーガム、架橋されないポリアクリル酸、未架橋型のポリアクリル酸、およびポリビニルアルコールの少なくとも1つを含むことができる。
【0047】
前記バインダーは、負極材を構成する粒子を互いによく付着させ、前記負極材の集電体への付着を容易にすることができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、エチレンプロピレンジエン(ethylene-propylene-diene)三元共重合体、スチレンブタジエンラバー(Styrene butadiene rubber、SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(acrylonitrile-butadiene rubber)、フッ素ゴム(fluororubber)、ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate)、ポリエチレン(polyethylene)、およびニトロセルロース(cellulose nitrate)の少なくとも1つを含むことができる。
【0048】
一実施形態において、リチウム二次電池用負極は、黒鉛系負極材96~99wt%、増粘剤0.5~1.5wt%、および残量のバインダーを含むことができる。一実施形態において、前記リチウム二次電池用負極は、電極密度が1.2g/m~1.8g/mであってもよい。前記電極密度の範囲において、今後の電極の製造時、リチウム二次電池の初期容量、効率、および寿命特性を向上させることができる。
【0049】
一実施形態において、前記黒鉛系負極材を含むリチウム二次電池を提供することができる。一実施形態において、前記リチウム二次電池は、前記黒鉛系負極材を含む負極、正極活物質を含む正極、電解質を含むことができる。前記黒鉛系負極材および前記負極は前述したものと同一であり、前記正極は、通常のリチウム二次電池に用いられる正極を参照できる。一実施形態において、前記電解質は、エチレンカーボネート(EC)に対するエチレンメチルカーボネート(EMC)は、7/3~6/4であってもよい。具体的には、前記電解質は、前記エチレンカーボネートと前記エチレンメチルカーボネートとを30:70~40:60の重量比で含むことができる。前記リチウム二次電池は、前記黒鉛系負極材を含むことによって、初期容量が360mAh/g以上、具体的には363mAh/g以上、効率が93.0%以上、具体的には94.0%以上、寿命特性が88%以上、具体的には91%以上の物性を有することができる。
【0050】
図2は、本発明の一実施形態による黒鉛系負極材の製造方法に関するフローチャートである。
【0051】
図2を参照すれば、本発明の一実施形態による黒鉛系負極材の製造方法は、第1黒鉛の表面を酸化処理して黒鉛酸化物を製造する段階S100と、第2黒鉛と低結晶性炭素とを混合して黒鉛コーティング物を製造する段階S200と、前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は1/9~1/3で混合する段階S300とを含むことができる。前記第1黒鉛、前記第2黒鉛、前記黒鉛酸化物、前記低結晶性炭素、および前記黒鉛コーティング物に関する詳細な説明は、図1を参照できる。
【0052】
第1黒鉛の表面を酸化処理して黒鉛酸化物を製造する段階S100は、前記第1黒鉛を酸化させることができる物質が含まれている気体状または固体状の酸化条件で行われるものであってもよい。前記酸化条件で、前記黒鉛酸化物は、前記第1黒鉛、例えば、球状黒鉛を酸化させて、前記球状黒鉛内の結晶構造の欠陥部の一部または全体が除去される。前記気体状または固体状は、例えば、酸素を含むことができる。これによって、前記球状黒鉛内、例えば、表面部の炭素元素(C)が酸素元素(O)と反応して二酸化炭素(CO)が製造されて排出される。
【0053】
一実施形態において、前記黒鉛酸化物を製造する段階は、前記第1黒鉛を550℃~700℃の範囲で加熱する段階を含むことができる。前記黒鉛酸化物は、500℃~700℃、具体的には550℃~650℃の雰囲気で熱処理して製造される。これによって、前記黒鉛酸化物は、表面に副反応誘導有機物が除去可能であり、前記副反応誘導有機物が除去されることによって生成された空隙、例えば、チャネルが増加してリチウムイオンの移動を容易にすることができる。
【0054】
第2黒鉛と低結晶性炭素とを混合して黒鉛コーティング物を製造する段階S200は、前記第2黒鉛と前記低結晶性炭素とを混合および撹拌することができる。前記黒鉛コーティング物を製造する段階は、前記第2黒鉛に対する前記低結晶性炭素を3/97~2/98で混合することができる。具体的には、前記第2黒鉛と前記低結晶性炭素とを97:3~98:2の重量比で混合して均一混合物を製造する段階を含むことができる。
【0055】
一実施形態において、前記混合および撹拌は、機械的混合処理によって行われる。前記機械的混合処理は、前記第2黒鉛を球状化した後、ボールミリング(ball milling)、メカノフュージョンミリング(mechanofusion milling)、シェーカーミリング(shaker milling)、プラネタリーミリング(planetary milling)、アトライタミリング(attritor milling)、ディスクミリング(disk milling)、シェープミリング(shape milling)、ナウタミリング(nauta milling)、ノビルタミリング(nobilta milling)、またはこれらの組み合わせのいずれか1つの方法を選択して行われる。
【0056】
一実施形態において、前記機械的混合処理は、300~2000rpmの回転速度で行うことができる。他の実施形態において、前記機械的混合処理は、2段処理で行うことができる。前記2段処理は、具体的には、300~1000rpmの回転速度で第1段回転を行った後、1000rpm~2000rpmの回転速度で第2段回転を行うことができる。前記2段処理を行うことによって、前記第2黒鉛および前記低結晶性炭素が均一に混合および撹拌できる。
【0057】
一実施形態において、前記均一混合物を製造する段階は、前記均一混合物を1,100℃以上の温度で焼成する段階をさらに含むことができる。一実施形態において、前記焼成段階は、ガス雰囲気下で行われる。前記ガス雰囲気は、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、水素(H)、またはこれらの混合ガス雰囲気下で行われる。前記焼成段階によって、前記第2黒鉛の表面に均一に低結晶性炭素が均一に塗布された黒鉛コーティング物を製造することができる。一実施形態において、前記均一混合物を製造する段階は、前記均一混合物を45μmの篩で分級する段階をさらに含むことができる。
【0058】
前記黒鉛酸化物に対する前記黒鉛コーティング物は1/9~1/3で混合する段階S300は、前記黒鉛酸化物と前記黒鉛コーティング物とを95:5~75:25の重量比で混合することができる。前記範囲で混合することによって、タップ密度が低く、比表面積が高い黒鉛系負極材を製造することができる。これによって、前記黒鉛系負極材を含むことで、初期容量に優れ、効率が高く、寿命特性に優れたリチウム二次電池を製造することができる。
【実施例
【0059】
図1図2に、本発明の実施例および比較例を記載する。下記の実施例および比較例は本発明の一実施例に過ぎず、本発明が下記の実施例に限定されるものではない。
【0060】
下記の実施例および比較例のタップ密度を測定するために、50mlのシリンダに15gの粉末を充填してタッピング(tapping)と回転(rotation)を同時に3,000回進行して、タップ密度測定器(Quantachrome社のAutotap)などを用いて測定した。吸油量を測定するために、吸油量測定器(ASAHI SOUKEN社のS-500)の混合ユニットに30gの粉末を投入し、亜麻仁油(Linseed Oil)の給油と回転を同時に進行して、サンプルの重量100g換算時の吸油量を測定した。
【0061】
<実施例1>
1.黒鉛酸化物の製造方法
平均粒径18μmの球状天然黒鉛を連続式ロータリーキルン(Rotary Kiln)でAir雰囲気、600℃で3時間酸化処理した。酸化処理された前記天然黒鉛の物性を測定した結果、平均粒径は18.5μmであり、タップ密度は0.78g/cm、比表面積は5.4m/gであり、亜麻仁油の吸油量は58.3ml/100gである。前記天然黒鉛酸化物は45μmの篩で分級過程を経る。
【0062】
2.黒鉛コーティング物の製造方法
平均粒径17.5μmの球状天然黒鉛とPitchとを96:4の重量比で混合し、高速撹拌機で1,500rpmで10分間機械的混合処理して均一混合物を準備した。前記均一混合物を窒素雰囲気1,200℃で12時間焼成して天然黒鉛-低結晶性炭素複合物を製造した。前記酸化処理された天然黒鉛の物性を測定した結果、平均直径は17.9μmであり、タップ密度は1.09g/cm、比表面積は2.7m/gであり、亜麻仁油の吸油量は42.7ml/100gである。
【0063】
3.黒鉛系負極材の製造方法
前記天然黒鉛酸化物と前記天然黒鉛コーティング物とを90:10の重量比で混合して製造した。
【0064】
4.負極の製造方法
前記負極材用複合体と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)、バインダーとしてスチレンブタジエンラバー(SBR)とを98:1:1の質量比で混合した後、イオンの除去された蒸留水に分散させて負極活物質層組成物を製造した。これを銅箔に塗布して乾燥した後、圧延して、電極密度が1.4g/mとなるように負極を製造した。
【0065】
5.リチウム二次電池の製造方法
前記負極と、対極としてリチウム金属を使用しており、前記負極と前記対極との間にポリプロピレン材質のセパレータを電池容器に投入し、電解液を注入してリチウム二次電池を製造した。この時、電解液としては、エチレンカーボネート(EC):エチレンメチルカーボネート(EMC)の混合比が3:7であり、ビニリデンカーボネート(VC)が0.5wt%含まれている混合溶液に1M LiPFが溶解したものを使用した。
【0066】
<実施例2>
前記黒鉛酸化物を85重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を15重量%混合使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施した。
【0067】
<実施例3>
前記黒鉛酸化物を80重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を20重量%混合使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施した。
【0068】
<実施例4>
前記黒鉛酸化物を75重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を25重量%混合使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施した。
【0069】
<比較例1~5>
比較例1は、前記黒鉛酸化物を70重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を30重量%使用し、比較例2は、前記黒鉛酸化物を65重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を35重量%使用し、比較例3は、前記黒鉛酸化物を60重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を40重量%使用し、比較例4は、前記黒鉛酸化物を55重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を45重量%使用し、比較例5は、前記黒鉛酸化物を50重量%使用し、前記黒鉛コーティング物を50重量%混合使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施した。
【0070】
<比較例6~8>
比較例6は、原料だけを100%使用した場合、比較例7は、前記黒鉛酸化物だけを100%使用した場合、比較例8は、前記黒鉛コーティング物だけを100%使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施した。
【0071】
前記実施例1~4および前記比較例1~8についての物性は、下記表1から確認できる。
【0072】
【表1】
【0073】
前記表1から確認できるように、黒鉛酸化物に対する黒鉛コーティング物は1/9~1/3であり、具体的には、前記黒鉛酸化物と前記黒鉛コーティング物は90:10~75:25の重量比範囲で、タップ密度が低く、比表面積が高く、粘度が高く、電気伝導度が高いことを確認できる。具体的には、実施例1~4、比較例1~5による黒鉛系負極材は、混合された黒鉛酸化物の比率が高くなるほどタップ密度値が低下し、黒鉛コーティング物の比率が高くなるほどタップ密度値が向上することを確認できる。また、実施例1~4、および比較例1~5による黒鉛系負極材は、混合された黒鉛酸化物の比率が高くなるほど吸油量値が向上し、黒鉛コーティング物の比率が低くなるほど吸油量値が向上することを確認できる。
【0074】
比較例6および7による黒鉛系負極材では、黒鉛表面の酸化が吸油量を増加させることを確認でき、比較例7および8による黒鉛系負極材では、低結晶性炭素コーティングが吸油量を減少させることを確認できる。これによって、前記黒鉛コーティング物および前記黒鉛酸化物を混合した黒鉛系負極材を負極材として活用した二次電池の初期容量、効率、および寿命特性に優れていることを確認できる。
【0075】
本発明は上記の実施例に限定されるわけではなく、互いに異なる多様な形態で製造可能であり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。そのため、以上に述べた実施例はあらゆる面で例示的であり、限定的ではないと理解しなければならない。
図1a
図1b
図2
【国際調査報告】