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特表2024-541365電磁干渉(「EMI」)シールド及び/又はアンテナを備えた3D相互接続
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】電磁干渉(「EMI」)シールド及び/又はアンテナを備えた3D相互接続
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/00 20060101AFI20241031BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01L23/00 C
H01L25/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528472
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 US2022049497
(87)【国際公開番号】W WO2023086443
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】17/525,559
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524179400
【氏名又は名称】インヴェンサス リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151987
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 信行
(72)【発明者】
【氏名】ヴァリオ パトリック
(72)【発明者】
【氏名】シェン ホン
(57)【要約】
一体形成された電磁干渉(「EMI」)シールド及び/アンテナを備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法が開示される。本方法は、ベース(480)と複数の相互接続要素(114)とマイクロ電子要素(120)を受けるようなサイズにされたダイアタッチエリアとを含むよう導電性構造(472)をパターン形成するステップと、複数の相互接続要素(414、114)の終端部をキャリア(470)に接合するステップと、複数の相互接続要素とマイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップ(134)と、キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、EMIシールド構造(102)の一部分及び/又はアンテナ(218)を形成するようにマイクロ電子要素を覆う導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップと、を含む。EMIシールド構造及び/又はアンテナの一部分は、複数の相互接続要素の1又は2以上から連続的に延びるようにパターン形成することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体形成された電磁干渉(「EMI」)シールド構造を備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法であって、
ベースと、前記ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアとを含むよう導電性構造をパターン形成するステップであって、前記複数の相互接続要素の一部は、前記ダイアタッチエリアの周囲の周りに延びるEMIシールド相互接続要素である、ステップと、
前記キャリア上に配置されたマイクロ電子要素が、前記ダイアタッチエリア内に位置付けられ、前記EMIシールド相互接続要素が、前記マイクロ電子要素の側方に隣接して前記マイクロ電子要素の周りに延びるように、前記複数の相互接続要素及び前記EMIシールド相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップであって、前記パターン形成ステップが更に、前記EMIシールド相互接続要素が、前記EMIシールド構造の第1部分を形成するために前記マイクロ電子要素の周りに離間して配置されるように、前記複数のEMIシールド相互接続要素をパターン形成するステップを含む、ステップと、
前記導電性構造の外側面を露出させておくように、前記複数の相互接続要素、前記EMIシールド相互接続要素、及び前記マイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップと、
前記キャリアを取り除いて、前記複数の相互接続要素及び前記EMIシールド相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、
前記EMIシールド構造の第2部分が、前記EMIシールド構造の第1部分から離れて連続して延び、前記EMIシールド構造の第1部分に一体形成されるように、前記EMIシールド構造の第2部分を形成するように前記マイクロ電子要素を覆う前記導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記EMIシールドの第2部分を形成するように前記導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップが、前記カプセル化ステップの後に起こる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記EMIシールド構造の第2部分が前記封入材料の表面に沿って延びて覆うことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2部分を形成するように前記露出された外側面をパターン形成するステップは、前記EMIシールド相互接続要素から連続的に延びるEMIルーティング配線をパターン形成するステップを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記露出された外側面をパターン形成するステップは更に、互いに並行に延びるようEMIシールドルーティング配線の第1セットをパターン形成するステップと、グリッドパターンを形成するように前記第1セットに垂直の方向に延びるようEMIシールドルーティング配線の第2セットをパターン形成するステップとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
複数の相互接続を形成するよう前記モノリシック導電性材料をエッチングするステップを含む、前記導電性構造を形成するようにモノリシック導電性材料をエッチングするステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パターン形成ステップが、前記マイクロ電子要素を覆い且つ前記EMIシールド相互接続要素から連続的に延びる連続平面を定めるように前記露出された外側面をパターン形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記封入材料の表面にわたって延び且つ前記複数の相互接続要素の1つに接続されるアンテナパターンを形成するように前記導電性構造の前記露出された外側面をパターン形成するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アンテナパターンを形成するように前記導電性構造の外側面をパターン形成するステップは、前記EMIシールド相互接続要素から離間して配置される前記導電性構造の外側面の一部分をパターン形成するステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のEMIシールド相互接続が、複数の陥凹部を間に形成するように互いから離間して配置され、前記カプセル化するステップは、前記封入材料で前記複数の陥凹部を充填するステップを更に含み、前記パターン形成ステップは、前記封入材料の表面を露出させる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
マイクロ電子組立体であって、
活性前面と、対向する背面と、前記前面と前記背面の間に延びる対向する縁面とを有するマイクロ電子要素と、
複数のバックサイド導電性構成要素であって、前記複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも一部は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素であり、前記EMIシールドバックサイド導電性構成要素は更に、EMIシールド相互接続要素及び少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線を含み、前記EMIシールドバックサイド導電性構成要素は、前記マイクロ電子要素の前記縁面及び前記背面の少なくとも1つに隣接してEMIシールド構造を形成する、複数のバックサイド導電性構成要素と、
前記マイクロ電子要素及び前記EMIシールド相互接続要素の対向する縁面を少なくとも囲む封入材料と、
を備え、
前記EMIシールド相互接続要素は、前記EMIシールド構造の第1部分を形成するよう構成され、前記少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、前記マイクロ電子要素の背面を覆い且つ前記EMIシールド構造の第2部分を形成し、前記少なくとも1つのバックサイドルーティング配線は、前記EMIシールド相互接続要素の少なくとも1つから前記封入材料の表面に沿って連続的に延びる、マイクロ電子組立体。
【請求項12】
前記少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、前記マイクロ電子要素の背面を覆い且つ前記EMIシールド相互接続要素のうちの対応する1つから離れて延びる単一のルーティング配線である、請求項11に記載のマイクロ電子組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の主題は、マイクロ電子組立体及び製造方法に関し、より詳細には、電磁干渉(「EMI」)構造及び/又はアンテナを含む低プロファイルマイクロ電子パッケージ組立体における導電性構成要素の構造及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップは、一般的には、個々のプレパッケージユニットとして提供される。標準的なチップは、チップの内部回路に接続されたコンタクトを有する大きな前面を備えた平面の長方形の本体を有する。各個々のチップは、一般的にはパッケージに取り付けられ、パッケージが、プリント回路基板などの回路パネル上に取り付けられ、プリント回路基板がチップのコンタクトを回路パネルの導線に接続する。
【0003】
各チップパッケージは、パッケージ内の端子とチップの間で信号、電力及び接地を伝達するために多くの電気接続を有する。電気接続は、チップのコンタクト担持面に対して水平方向に延びる、例えばトレース、ビーム、リードなどの水平方向導線、チップの表面に対して垂直方向に延びるバイアなどの垂直方向導線、及びチップの表面に対して水平及び垂直方向の両方に延びるワイヤボンドなど、様々な種類の導体を含むことができる。
【0004】
アンテナ及びEMIシールドを含む、追加の構成要素を、パッケージ内に設けることができる。EMIシールドは、空気中に伝送することができる電磁干渉のシールドを支援するために実装することができる。アンテナは、信号を受信又は送信するのに使用することができる。このようなEMIシールド及びアンテナは、一般的にはマイクロ電子組立体の表面上にめっきされる。
【0005】
多くの従来の設計では、チップパッケージは、チップ自体の面積よりかなり大きな回路パネルの面積を占める。「フリップチップ」設計と呼ばれる一部の設計では、チップの前面がパッケージ基板の面に向き合い、チップ上のコンタクトが、ソルダボール又は他の接続素子によってパッケージ基板のコンタクトに直接接合される。この結果、パッケージ基板は、チップの前面を覆う端子を介して回路パネルに接合することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の観点から、マイクロ電子パッケージ及びマイクロ電子パッケージを含む組立体の構造に一定の改良を行うことができる。これに関して、信頼性があり、薄型で、試験可能且つ製造コストが低い改良されたパッケージに対する必要性が依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様によれば、一体形成された電磁干渉(「EMI」)シールド構造を備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法が開示される。本方法は、ベースと、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされた陥凹又はダイアタッチエリアとを含むよう導電性構造をパターン形成するステップであって、複数の相互接続要素の一部が、陥凹又はダイアタッチエリアの周囲の周りに延びるEMIシールド相互接続要素である、ステップと、キャリア上に配置されたマイクロ電子要素が陥凹又はダイアタッチエリア内に位置付けられ、EMIシールド相互接続要素がマイクロ電子要素の側方に隣接してマイクロ電子要素の周りに延びるように、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップであって、パターン形成ステップが更に、EMIシールド相互接続要素が、マイクロ電子要素の周りに離間して配置されEMIシールド構造の第1部分を形成するように、複数のEMIシールド相互接続要素をパターン形成するステップを含む、ステップと、導電性構造の外側面を露出させておくように、複数の相互接続要素、EMIシールド相互接続要素、及びマイクロ電子要素を、封入材料でカプセル化するステップと、キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、EMIシールド構造の第2部分が、EMIシールド構造の第1部分から離れて連続して延び、EMIシールド構造の第1部分に一体形成されるように、EMIシールド構造の第2部分を形成するようにマイクロ電子要素を覆う導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップと、を含む。
【0008】
本開示の第2の態様によれば、マイクロ電子組立体は、マイクロ電子要素と、複数のバックサイド導電性構成要素と、封入材料とを備える。マイクロ電子要素は、活性前面と、対向する背面と、前面と背面の間に延びる対向する縁面とを有することができる。複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも一部は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素であり、更に、EMIシールド相互接続要素及び少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線を含む。EMIシールドバックサイド導電性構成要素は、マイクロ電子要素の周りにEMIシールド構造を形成する。封入材料は、少なくともマイクロ電子要素とEMIシールド相互接続要素の対向する縁面を囲む。EMIシールド相互接続要素は、EMIシールド構造の第1部分を形成するよう構成され、少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、マイクロ電子要素の背面を覆い、EMIシールド構造の第2部分を形成する。少なくとも1つのバックサイドルーティング配線は、EMIシールド相互接続要素から連続して封入材料の表面に沿って延びる。
【0009】
本開示の第3の態様によれば、システムは、第2の態様による組立体を含み、1又は2以上の他の電子構成要素は、組立体に電気的に接続される。
【0010】
本開示の第4の態様によれば、一体形成されたアンテナを備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法は、ベース、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素、及びマイクロ電子要素を受けるサイズにされた陥凹又はダイアタッチエリアを形成するよう導電性構造をパターン形成するステップと、キャリア上に配置されたマイクロ電子要素が陥凹又はダイアタッチエリア内に位置付けられるように複数の相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップと、導電性構造の外側面が露出されたままになるように複数の相互接続要素及びマイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップと、キャリアを取り除いて複数の相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、封入材料の表面を露出させて、複数の相互接続要素から連続して延長し且つ複数の相互接続要素に一体形成される複数の導電性バックサイドルーティング配線を含み、複数の導電性バックサイドルーティング配線が、封入材料の表面にわたって延びるように、導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップとを含む。複数の導電性バックサイドルーティング配線の第1バックサイド導電性ルーティング配線は、アンテナを形成するようにアンテナルーティング配線にパターン形成される。複数の導電性バックサイドルーティング配線の第2バックサイド導電性ルーティング配線は、信号、接地、又は電力の1つを伝達することができるトレースにパターン形成される。
【0011】
本開示の第5の態様は、マイクロ電子要素、複数のバックサイド導電性構成要素、及び封入材料を備えたマイクロ電子組立体に向けられる。マイクロ電子要素は、活性前面、対向する背面、及び前面と背面の間に延びる対向する縁面を含む。複数のバックサイド導電性構成要素の各々は、相互接続要素及び相互接続要素と一体形成され相互接続要素に接続されたバックサイドルーティング配線を含む。封入材料は、マイクロ電子要素と複数のバックサイド導電性構成要素の端部とを囲む。第1バックサイド導電性構成要素の第1バックサイドルーティング配線は、アンテナパターンを含む。第2バックサイド導電性構成要素の第2バックサイドルーティング配線は、電力、接地、又は信号の1つの導電性接続を供給するトレースを含む。
【0012】
添付図面は、例示的な組立体及び方法の1又は2以上の態様による例示的な実施形態を示す。しかしながら、これらの図面は、請求項の範囲を制限するものと見なすべきではなく、単に解説及び理解のための実施例を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図2図1のマイクロ電子組立体の例示的な部分を示す概略斜視断面図である。
図3】本開示の別に態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図3A】本開示の別の態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図4】本開示の別の態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図5】本開示の別の態様による別の例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図6図5のマイクロ電子組立体の例示的な部分を示す概略斜視断面図である。
図7】本開示の別の態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図8図7のマイクロ電子組立体の例示的な部分を示す概略斜視断面図である。
図9】本開示の別の態様による例示的なマイクロ電子組立体を示す概略断面図である。
図10図9のマイクロ電子組立体の例示的な部分を示す概略斜視断面図である。
図11A】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11B】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11C】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11D】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11E】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11F】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11G】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11H】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11I】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11J】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図11K】本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図12】本開示の態様によるEMIシールド構造をパターン形成する例示的な方法の上面図である。
図13】本開示の態様によるEMIシールド構造をパターン形成する別の代替の方法の上面図である。
図14A図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14B図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14C図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14D図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14E図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14F図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14G図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14H図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14I図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14J図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14K図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図14L図7-8のマイクロ電子組立体を作る例示的な方法を示す概略断面上面図である。
図15】本開示の態様によるマイクロ電子組立体を製造する例示的な方法を示す図である。
図16】本開示の態様によるマイクロ電子組立体を製造する例示的な方法を示す図である。
図17】本開示の1つの実施形態によるシステムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示に態様によれば、マイクロ電子組立体は、複数のバックサイド導電性構成要素を含むことができ、複数のバックサイド導電性構成要素の一部は、電磁干渉(「EMI」)シールド構造の少なくとも一部分を形成するよう配列される。EMIシールド構造は、アクティブ又はパッシブ半導体デバイスなどのマイクロ電子要素の1又は2以上の表面の周りに又は隣接して延びることができる。EMIシールド構造は、EMIシールド構造内のマイクロ電子要素によって生成される電磁波を包含して、電磁波から組立体内の他の構成要素をシールドすることができる。これはまた、組立体内の他の構成要素によって生成される電磁波からEMIシールド構造内のマイクロ電子要素をシールドする。EMIシールドを形成するバックサイド導電性構成要素は更に、マイクロ電子要素を覆い且つ少なくとも1つの相互接続要素に完全に接続されたバックサイドルーティング層を含むことができる。本開示の態様による一体化形成されたEMIバックサイド導電性構成要素を有するEMIシールド構造の形成は、製造処理を単純化することができ、同時にパッケージの反り、小型の形状因子、及び様々な他の改良点を向上させることができ、この全てが、組立体の全体的なコスト低減を助ける。
【0015】
バックサイド導電性構成要素は、付加的に又は代替として、1又は2以上のアンテナを形成するためにマイクロ電子組立体上に配列させることができる。例えば、バックサイドルーティング層は、封入材料の背面全体に延びるようパターン形成してアンテナを形成することができる。一部の実施例では、マイクロ電子要素の少なくとも一部分を覆うようにアンテナをパターン形成することができる。
【0016】
図1-2は、複数のバックサイド導電性構成要素を有する1つの例示的なマイクロ電子組立体100を示しており、バックサイド導電性構成要素の一部が、EMIシールド構造の少なくとも一部を形成するよう配列される。図1は、図2で識別される「図1」線の両端で切り取られた部分を含む断面図である。図2は、図1で識別されるマイクロ電子組立体のエリア内のマイクロ電子組立体の一部分の略斜視図である。図2は、マイクロ電子要素120を包含する例示的なEMIシールド構造102の斜視断面図を詳細に示している。図2に示すように、例示的なバックサイド導電性構成要素の第1セット110A、110Bは、マイクロ電子要素を覆い且つEMIシールド構造102の少なくとも一部を形成するように配列される。例示的なバックサイド導電性構成要素110の別のセットが図1に示されており、EMIシールド構造の外側又はこれに隣接するように位置付けられている。複数のバックサイド導電性構成要素110、110A、110Bを本明細書で更に詳しく説明する。
【0017】
マイクロ電子組立体100は更に、活性前面124及び対向する背面128を有するカプセル化されたマイクロ電子要素120、並びに前面146と前面146とは反対にある背面150を有する任意選択的な再配線構造140を含むことができる。マイクロ電子組立体100のバックサイド導電性構成要素110、110A、110Bの各々は、組立体100内へのカプセル化の前に少なくとも部分的に事前処理される一体型又は連続単一構造(図11A-11C)から同時に形成することができる。
【0018】
まずEMIシールド構造の一部を形成しないバックサイド導電性構成要素110を参照すると、バックサイド導電性構成要素110は、少なくとも1つのバックサイドルーティング層又は配線と一体化形成される少なくとも1つの相互接続要素から形成することができる。例えば、バックサイド導電性構成要素110の各々は、相互接続要素114とマイクロ電子要素120の前面124及び背面128に平行の軸に沿って延びるバックサイドルーティング配線112を含むよう示されている。相互接続要素114は、バックサイドルーティング層112から離れて更にバックサイドルーティング層112に垂直の方向に延びることができる。
【0019】
バックサイド導電性構成要素110A、110Bは、EMIシールド構造を形成するように組み立てて配列することができる。バックサイド導電性構成要素の例示的な配列が図2に示されており、まとめてEMIシールド構造102を生成する。EMIシールド構造は、EMIシールド又はファラデーケージに類似とすることができるが、マイクロ電子要素又はデバイスを完全に囲まないものを含む他のタイプのEMIシールド構造も本開示の範囲内であると考えられる。説明を容易にするために、EMIシールド構造102を形成するバックサイド導電性構成要素も、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bと呼ぶことにする。EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bは、一体形成されるEMIシールドバックサイドルーティング層104(更にルーティング配線を含む)及びマイクロ電子要素120の周りに延びるよう配列された1又は2以上の相互接続要素114から同様に形成され、マイクロ電子要素120によって生成される電磁波を包含し、同時にEMIシールド構造の外側に生成される電磁波からマイクロ電子要素120を保護する。
【0020】
図1-2の両方に関して、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110Aは、例えば、一方の終端部で第1相互接続要素114a1に反対側の終端部で第2相互接続要素114a2に接続された1つのバックサイドルーティング配線104aを含むことができる。図2に関して、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110Bは、一方の終端部で第1相互接続要素114b1に反対側の終端部で第2相互接続要素114b2に完全に接続された1つのバックサイドルーティング配線104bを同様に含むことができる。他の実施例では、EMIシールドバックサイドルーティング配線104a、104bの1又は2以上は、1つの相互接続要素に接合するだけでよい。説明するように、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bの互いに対する配列が、EMIシールド構造を形成することができる。
【0021】
バックサイド導電性構成要素110及びEMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bを含むバックサイド導電性構成要素は、図11A-11Cで更に説明する通りに同時に且つ同じ導電性構造から共に形成することができる。EMIシールド構造を形成するEMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110B(図2)及びEMIシールド構造を形成しない残りのバックサイド導電性構成要素110は、これ以外は類似である。バックサイド導電性構成要素110、110A、110Bは更に、マイクロ電子要素120と組立体100内又は組立体100の外部の他の構成要素との間の相互接続を供給することができる。
【0022】
バックサイド導電性構成要素110、110A、110Bが同時に形成される場合、バックサイド導電性構成要素110、110A、110Bは、導電性である材料から形成することができ、接地シールドを伝達することができる。一部の実施例において、鉄、コバルト、及び/又はニッケルなどの強磁性体及び/又は強磁性合金を使用することができる。他の実施例では、銅、アルミニウム、ソルダ、タングステン、コバルト、パラジウム、金、銀、及び/又はこれらのそれぞれの合金を含む他の材料を使用することができる。
【0023】
EMIシールド構造は、マイクロ電子要素120の少なくとも1つの表面に隣接して位置付けることができる。この実施例では、EMIシールド構造102は、マイクロ電子要素120の周囲の周りに延びる。図示のように、EMIシールド構造102は、複数のEMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bから形成することができ、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110Aは、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110Bに垂直に位置付けられる。一実施例において、EMIシールド構造102は、マイクロ電子要素120の背面128に平行の平面に沿って延びて且つ背面128を覆うことができる。EMIシールド構造102は更に、対向する側方縁面126a、126bの第1セットと、マイクロ電子要素120の背面123と対向する前面124の間に延びる反対側の側方縁面126c、126dの第2セットの周りに延びることができる。
【0024】
複数のEMIシールド相互接続要素114aは、EMIシールド構造102の第1部分を形成し、マイクロ電子要素120の側方縁面126a、126b、126c、126dの周りに延びることができる。複数の相互接続要素の垂直高Hv(図2)は、少なくともマイクロ電子要素120の前面124から背面128に延びることができる。EMIシールド相互接続要素114aのこの配列は、側方縁面126a、126b、126c、126dの周りにEMIシールディングを供給する。一実施例によると、相互接続要素114は、2つの隣接する相互接続要素114a1及び/又は114a2の間に側方に延びる導電性接続がないように垂直方向にだけ延びる。他の実施例では、追加の側方相互接続を、2つの隣接する相互接続要素114a1及び/又は114a2の間に存在させることができる。
【0025】
EMIシールド相互接続要素114a1は、事前に決められた幅又はピッチだけ側方に互いから離して配置することができ、マイクロ電子要素120の周りにEMIシールディング、特にマイクロ電子要素120の周縁部126a、126b、126c、126dの周りに側方EMIシールディングを生成することができる。要求されるシールディングのレベルに応じて、EMIシールド相互接続要素114a1は、互いに近付けて又は更に離して配置することができる。例えば、図2に示すように、アレイにおける2つの直接隣接するEMIシールド相互接続要素114a1の間の中心対中心ピッチPは、100μmから1mmの範囲とすることができる。しかしながら、他の実施例では、ピッチを100μm未満又は1mmより大きくすることができる。一実施例では、ピッチを300μmにすることができる。更に他の実施例では、ピッチを少なくとも300μmとすることができる。2つの隣接するEMIシールド相互接続要素114a1の間のピッチは、一部の又は全部のEMIシールド相互接続要素114a1で同じとすることができるか、又は完全に異なるものにできる。相互接続要素114a2、114b1、114b2は、同様のピッチを有することができる。
【0026】
EMIシールドバックサイドルーティング層104は、EMIシールド構造102の第2部分を形成することができる。EMIシールドバックサイドルーティング層104は、マイクロ電子要素120の背面128を覆って、マイクロ電子要素120の前面及び背面に平行の軸に沿って延びることができる。一実施例において、EMIシールドバックサイドルーティング層104は、封入材料134の上部表面136、並びにマイクロ電子要素120の背面128を覆う。図示のように、バックサイドルーティング層104は、EMIシールドバックサイドルーティング層104が互いに平行及び垂直の方向に延びるルーティング配線を含むように、グリッド又はメッシュ状のパターンに形成することができる。図示のように、水平方向バックサイドルーティング配線104aは、側縁部126aに隣接する第1EMIシールド相互接続要素114a1から、マイクロ電子要素120の背面128全体に、側縁部126bに隣接する第2相互接続要素114a2に連続的に延びる。この実施例では、水平方向バックサイドルーティング配線104aは、マイクロ電子要素120の側縁部126a、126bを超えて延びる。垂直方向バックサイドルーティング配線104bは、バックサイドルーティング配線104bが水平方向バックサイドルーティング配線104aに交差するように、水平方向バックサイドルーティング配線104aに垂直の方向に延びる。図示のように、垂直バックサイドルーティング配線104bは、側縁部126cに隣接するEMIシールド相互接続要素114b1から、マイクロ電子要素120の背面128全体に、側縁部126dに隣接するEMIシールド相互接続要素114b2に連続的に延びる。この実施例では、垂直バックサイドルーティング配線104bもまた、マイクロ電子要素120の側縁部126c、126dを超えて延びる。
【0027】
導電性バイアスなどをめっきすることによって形成されるのとは対照的に、事前処理単一構造から同時に一体形成されるEMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110Bを含むバックサイド導電性構成要素110を組み入れる製造処理は、組立体の全体的なコストの低減、単純化された製造、パッケージの反りの改良、小型形状因子、及び様々な他の改良を含む既知の組立体を超えた改良を可能にする。
【0028】
マイクロ電子要素120は、前面124に複数の接合パッド122を有する半導体チップとすることができる。各マイクロ電子要素120はまた、前面124から反対側に背面128を含む。マイクロ電子要素の縁面126a、126b、126c、126dは、マイクロ電子要素120の前面124から離れて更に前面124と背面128の間に延びることができる。
【0029】
一実施例において、マイクロ電子要素120は、不揮発性メモリなどの特定のメモリタイプを含むことができる1又は2以上のメモリストレージアレイを有する半導体チップとすることができる。不揮発性メモリは、例えば、フラッシュメモリ、及び磁気特性に基づいて作動するメモリセルを含むその他などのフローティングゲートを組み入れるメモリセルを一部が含む多種多様な技術で実施することができる。フラッシュメモリチップは、現在のところ、コンピューティング及びモバイルデバイスの磁気固定ディスクドライブの代替として固体ストレージとして広範囲に使用されている。フラッシュメモリチップはまた、一般的には、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリドライブ、及びセキュアデジタル又はSDカード、マイクロSDカード(SD-3Cの商標又は登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)又はCFカードなどのメモリカードなどの携帯式且つ容易に交換可能なメモリドライブ及びカードで一般的に使用される。フラッシュメモリチップは、一般的にはNAND又はNORフラッシュタイプデバイスを有し、NANDタイプデバイスは、より一般的である。半導体チップの他の実施例は、1又は2以上のDRAM、NOR、マイクロプロセッサ、コントローラダイなど、又はこれらの組合せである。各半導体チップは、シリコン、ゲルマニウム、及びガリウムヒ素又は1又は2以上の他のIII-V族半導体化合物又はII-VI族半導体化合物などの様々な半導体材料の1つで実施することができる。
【0030】
この実施例のEMIシールド構造102は、マイクロ電子要素120の前面124を除いて、マイクロ電子要素120の全ての表面の周りに且つ隣接して延びるよう示されている。他の実施例において、EMIシールド構造102は、1つの表面だけに隣接して延びることができるか、又は2、3、4、5、又は6つの表面などの1より多い表面に隣接して延びることができる。例えば、EMIシールド構造は、マイクロ電子要素120の背面128と前面124の間に延びるマイクロ電子要素120の縁面126a、126b、126c、126dの1つだけに隣接して延びることができる。このような実施例では、相互接続要素114a1、114a2などの相互接続構成要素だけが、マイクロ電子要素120の縁面の1つに直接隣接して延び、バックサイドルーティング層は、マイクロ電子要素を覆うようにパターン形成されない。別の実施例では、EMIシールド構造102は代わりに、マイクロ電子要素120の背面128だけを覆うことができ、これによってバックサイドルーティング層だけが、マイクロ電子要素120の背面128の少なくとも一部分を覆い、相互接続要素114a1、114a2は、マイクロ電子要素120の縁面126a、126b、126c、126dに直接隣接しては位置付けられない。
【0031】
1つのマイクロ電子要素120のみがこの構成に示されているが、他の実施例では、1又は2以上のマイクロ電子要素120を、EMIシールド構造102内に包含することができる。更に他の実施例では、1又は2以上のパッシブ構成要素を、付加的に又は代替としてEMIシールド構造102内に供給することができる。例えば、マイクロ電子要素120は、パッシブデバイスとすることができるか、又は別の実施例では、マイクロ電子要素120を、アクティブデバイスとすることができ、追加のパッシブデバイスをEMIシールド構造102内に位置付けることができる。複数のEMIシールド構造102もまた、全体のマイクロ電子組立体100内に位置付けることができ、この一部又は全部が、EMIシールド構造102内に1又は2以上の複数のマイクロ電子要素120を包含する。
【0032】
マイクロ電子要素120及びバックサイド導電性構成要素110、110A、110Bの相互接続要素114の各々は、封入材料134の中にカプセル化することができる。EMIシールド構造102の部分を形成しないバックサイド導電性構成要素110のバックサイドルーティング層112、並びにEMIシールドバックサイドルーティング層104は、封入材料134の上部表面136を覆うことができる。この実施例では、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A、110BのEMIシールドバックサイドルーティング層104、及び他のバックサイド導電性構成要素110の他のバックサイドルーティング層112は更に、封入材料134の上部表面136に沿って延びることができる。相互接続要素114の終端部116は、封入材料134の底面138に隣接して位置付けることができる。
【0033】
特定の実施形態において、封入材料134を形成する材料は、充填材、オーバーモールド、又は注入化合物を有するエポキシベースのポリマーシステムとすることができる。このような化合物は、全体の組立体100に組立体100と組立体100内の他の構成要素との間の内部差異熱膨張に耐える硬度を与えることができる。化合物は、場合によっては、短絡及び湿気からの保護及び/又は耐水性を与えることができる。このような材料は更に、全体的な組立体100の平面性を支援する比較的硬いカプセル化の供給を助けることができる。封入材料134の材料は、一般的には再配線構造140の誘電体層の組成とは異なる組成を含むことができる。
【0034】
図1に示すように、マイクロ電子組立体100は更に、任意選択的な再配線構造140を含むことができ、任意選択的な再配線構造140はまた、引用により本明細書に開示が組み入れられる米国仮出願62/159,136号に一般的に記述されるように、複数の誘電体層及び導電性特徴から作られる「回路構造」と呼ぶこともできる。導電性特徴は、回路構造の第1表面に複数のバンプ及び/又はパッドと、第1表面に対向する第2表面に複数の回路構造コンタクトとを含むことができる。回路構造は更に、複数のトレースを含むことができ、バンプ及び/又はパッドと回路構造コンタクトは、トレースによって電気的に結合される。
【0035】
一実施例において、再配線構造140は、互いに積み重ねられた複数の薄膜誘電体層142、前面146の前面コンタクト144、背面150の背面コンタクト又は端子148、及び前面コンタクト144を組立体100の端子又は背面コンタクト148に電気的に結合する導電性トレース152を含むか、又はこれらから作ることができる。一実施例において、再配線構造140は、再配線構造140の前面146に垂直の方向の10ミクロン未満の最大厚みT1を有することができる。特定の実施例において、再配線構造140は、再配線構造140の前面146に垂直の方向に30ミクロン未満の最大厚みT1を有することができるが、他の実施例では、厚みT1は、30ミクロンより大きくすることができる。
【0036】
絶縁体層142の絶縁材料は、5ミクロン未満、2ミクロン未満、1ミクロン未満、又は少なくとも0.2ミクロン程度のピッチで金属化を支援する構造を形成するよう堆積及びパターン形成できる材料とすることができる。1つの実施形態において、絶縁体層142の各々は、次の絶縁体層を堆積する前に平坦化することができる。特定の実施例において、絶縁材料は、化学気相成長(「CVD」)、スプレーコーティング、スピンコーティング、ローラーコーティング、ディッピングなどによって堆積させることができる。
【0037】
絶縁体層142は、例えば、ポリマーベース又はポリイミドなどの様々な絶縁材料から作ることができる。他の実施例では、絶縁体層は、二酸化ケイ素及び窒化ケイ素などの代替の絶縁材料から作ることができる。特定の実施例において、絶縁材料は、感光性ポリマー、例えば、ベンゾシクロブテン(「BCB」)ベースの材料、又は他の感光性材料とすることができる。特定の実施例では、絶縁材料は、化学気相成長(「CVD」)、スプレーコーティング、スピンコーティング、ローラーコーティング、スロットダイコーティング、ディッピングなどによって堆積させることができる。特定の実施例において、絶縁体層の1又は2以上を形成するために自己平坦化絶縁材料を堆積させることができ、このような材料は、上部表面の元になる特徴に存在することがあるトポグラフィーと比較して平坦化又は平面上部表面を形成する傾向を有する。
【0038】
再配線構造140の導電性特徴は、マイクロ電子要素120と組立体100の外側の構成要素の間の電気相互接続を供給することができる。再配線構造140の導電性特徴はまた、組立体100に存在することがある他のマイクロ電子要素(図示せず)間のチップ対チップ電気相互接続性を供給することもできる。再配線構造140の前面コンタクト144は、マイクロ電子要素120の前面124の複数の接合パッド122とのフリップフロップ又は再配線層接続用に構成し、再配線構造140の前面146のエリアの異なる部分を覆うことができる。別の言い方をすると、前面コンタクト144は、対応する接合パッド122に結合するよう構成することができ、再配線構造の前面コンタクト144は、マイクロ電子要素120の対応する接合パッド122に並列する、すなわち対向する。
【0039】
バンプ162、パッド163、前面コンタクト144、背面コンタクト148、及び導電性トレース152を含む導電特徴は、導電性材料、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、金などの金属から作ることができる。一実施例では、バンプ162は、ソルダ、スズ、インジウム、銅、金、共晶組成又はこの組合せなどの導電性接合材料、導電性ペースト又は導電性粘着材などの別の結合材料、及び/又は金属粒子又は薄片及びポリマー成分などの金属成分を含む導電性組成を含むことができる。このようなバンプは、前面コンタクト又はパッド163に堆積させることができる。
【0040】
特定の実施形態において、バンプ162の導電性接合材料は、引用により本明細書に開示が組み入れられる米国特許出願連番第13/155,719号及び13/158,797号に記述されるような導電性マトリクス材料を含むことができる。特定の実施形態において、バンプ162の導電性接合材料は、本明細書に記述するものに類似の構造を有するか、又は本明細書に記述する方法で形成することができる。一部の実施例において、バンプ162の導電性接合材料に適切な材料は、例えば、金属充填エポキシ、金属充填熱硬化性ポリマー、金属充填熱可塑性ポリマー、又は導電性インクを含む、金属充填ポリマーなどの粒子形態の導電材料を充填されたポリマーを含むことができる。
【0041】
他の実施例において、バンプ162は、押し出しワイヤから各々が形成される相互接続を経由して、ポスト又はピン、スタッドバンプ又はボンドを含むことができ、このようなバンプは、組立体100の第2側部108からバンプの高さまで突き出し、回路パネル又は基板などのマイクロ電子組立体100の外側の構成要素に結合することができる。代替として、パッド163は、ソケット(図示せず)からピン(図示せず)を受け入れるよう構成することができる。
【0042】
更に追加の相互接続要素をマイクロ電子組立体100の後ろ側に供給することができる。一実施例では、封入材料134の上部表面136を覆う組立体100の対向する部分にバンプ146を供給することもでき、マイクロ電子組立体100の後ろ側の外部の構成要素に電気相互接続を供給することができる。図示のように、絶縁体層、例えば、ソルダマスク166が、バックサイド導電性構成要素110の第1側部107を覆うことができる。ソルダマスク166の開口部168が、導電性コンタクトを供給するために配線層112の外側面113の少なくとも一部分を露出させる。バンプ164は、バックサイドルーティング層112の外側面113の導電性コンタクトの露出部分に堆積させて、外部接続を供給することができる。バンプ164はまた、バックサイドルーティング層112及び相互接続要素114、並びに再配線構造140を含むバックサイド導電性構成要素110を介して、マイクロ電子組立体100の第2側部108でバンプ162に電気的に接続することができる。
【0043】
組立体100の第1側部107及び第2側部108は、組立体100の外側の構成要素に結合することができ、電気的に相互接続することができる。例えば、回路パネル又は基板などの外部デバイス160の主面156で組立体100の第2側部108に対向する導電性接合材料162によってパネルコンタクト154に電気的に結合された組立体00の背面コンタクト148が示されているが、背面コンタクト148は、他のチップパッケージなどの他の構成要素に接続することができる。組立体100の第1及び第2側部107、108はまた、バックサイド導電性構成要素110を介して互いに相互接続することができる。付加的に、再配線構造140は、マイクロ電子組立体に供給することができる。
【0044】
複数のチップ及び/又は他の電子構成要素をEMI構造内に位置付けることができる。図3は、1より多いマイクロ電子要素がEMIシールド構造102-1内に配置される以外は、マイクロ電子組立体100に同一であり且つ同じ又は類似の構成要素を含むことができる代替のマイクロ電子組立体100-1を示している。本明細書に記述するこの及び他の実施形態では、類似の要素を識別するために類似の参照数字を用いることにする。この実施例に示すように、2つのマイクロ電子要素、第1マイクロ電子要素1201及び第2マイクロ電子要素1202は、EMIシールド構造102-1の中心部分C内に位置付けられる。この実施例では、EMIシールド構造102-1は、少なくとも2つのマイクロ電子要素1201、1202、並びに封入材料130-1を覆うことができる。
【0045】
パッケージ間シールディングは、本開示の態様に従って達成することができる。図3Aに示すように、マイクロ電子組立体100-1Aは、図1-2のマイクロ電子組立体100にその他は類似であり、EMIシールド構造102-1A内に位置付けられた第1マイクロ電子要素1201A、封入材料130-1A、及び他の類似の構成要素を含むことができる。この実施形態における唯一の違いは、第2マイクロ電子要素1202AをEMIシールド構造102-1Aの外側に位置付けることができ、一部の実施例では、EMIシールド構造102-1Aに直接隣接して位置付けることができる。この配列では、EMIシールド構造102-1Aは、第2マイクロ電子要素1202Aの電磁波から第1マイクロ電子要素1201Aをシールドし逆もまた同様である。第1マイクロ電子要素1201Aによって生成される電磁波は、EMIシールド構造102-1Aによって包含され、更に第1マイクロ電子要素1201Aによって生成された何れの電磁波からも第2マイクロ電子要素1202Aをシールドする。別の実施例では、第2EMIシールド構造(図示せず)を、第2マイクロ電子要素1202Aの少なくとも1つの表面に隣接して位置付けることができ、これによって複数のEMIシールド構造が組立体100-1A内に存在できるようになる。
【0046】
図1-2のマイクロ電子組立体100は、任意選択的にマイクロ電子要素から熱を伝導することのできる材料を含むことができる。一実施例では、図4に示すように、更に熱放散材料を含むことを除いて、マイクロ電子組立体100-2は、マイクロ電子組立体100(図1)に同一である。一実施例では、材料は、マイクロ電子要素120-2の背面128-2を覆う熱伝導材料(「TIM」)130-2であり、EMIシールド構造102-2とマイクロ電子要素120-2の間に位置付けられる。一部の実施例では、熱伝導材料130-2はまた、EMIシールド構造102-1の底部表面111-2をマイクロ電子要素120-2に接合するために使用することもできる。例示的なTIMは、予想される作動温度の範囲(例えば、一部の組立体では摂氏0度から摂氏200度)を通して又は少なくとも温度がダイ冷却に特に要求される温度(一部の組立体で摂氏20度から摂氏200度)である時に、半固体、ゲル状(グリース状)で存在するものである。熱伝導材料130-2は、マイクロ電子要素120-2とEMIシールド構造102-12のEMIシールドバックサイドルーティング層104-2の間の自由空間を充填することができる。例示的なTIM材料は、アークティックシルバー社(米国カリフォルニア州にオフィスを有する)から市販されている熱グリースであり、グリースの熱伝導性は、1W/mKの範囲とすることができるが、可変熱伝導性を有する他のグリース及び/又は材料も利用することができる。更に他の実施例では、熱伝導材料130-2の代わりに、熱シンクなどの熱を放散するよう構成された構造を利用して、マイクロ電子要素120-2の1又は2以上の表面の周りに延長させることができる。
【0047】
別の例示的なマイクロ電子組立体100-3を図5-6に示している。図5は、図6で識別される「図5」の線の両端で切り取った部分を含むマイクロ電子組立体100-3の断面図である。図6は、図5で識別されるマイクロ電子組立体のエリアによって囲まれるマイクロ電子組立体の一部分の概略斜視断面図を示している。詳細には、例示的なEMIシールド構造の平坦上部表面を斜視した図が示されている。
【0048】
マイクロ電子組立体100-3の構造は、図1-4のマイクロ電子組立体に類似であるが、設計上異なる上部又は主面111-3を備えた例示的なEMIシールド構造102-3を含む。前述の実施形態の通りに、マイクロ電子組立体100-3は、複数のバックサイド導電性構成要素を含むことができ、この実施例では、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3及びEMIシールド構造102-3の外側又はこれに隣接する少なくとも1つのバックサイド導電性構成要素110を含む。前の実施例の通りに、EMIシールド構造102-3の外側に延びるバックサイド導電性構成要素110-3は、一体形成された連続バックサイドルーティング配線112-3及び相互接続要素114-3を含むことができる。この実施例では、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3は各々が、以下に説明するように、単一EMIシールドバックサイド経路層配線104-3であるEMIシールドバックサイドルーティング層又は配線104-3に一体化して結合された複数の相互接続要素114a-3を含むことができる。
【0049】
EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3は、EMIシールド構造を供給するように多数の構成で配列することができる。一実施例において、図6に示すように、バックサイド導電性構成要素110A-3は、EMIシールド構造102-3などの連続平面主面を持つEMIシールド構造を形成するように組み立て配列することができる。図示のように、EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3は、マイクロ電子要素120-3の全周囲の周りに延びるよう配列することができる。EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3のEMIシールド相互接続要素114a-3は、マイクロ電子要素120-3の周囲縁面126a-3、126b-3、126c-3、126d-3の周りに延びることができる。EMIシールド相互接続要素114a-3の各々から連続的に延びるEMIシールドバックサイドルーティング層104-3は、マイクロ電子要素120-3の表面の少なくとも一部分を覆い、この実施例ではマイクロ電子要素120-3の背面128-3の全体を覆う。図示のように、バックサイドルーティング層104-3は、EMIシールド構造102-3を共に形成するEMIシールド相互接続要素114a-3の全てから延びることができる。
【0050】
EMIシールドバックサイドルーティング層104-3は、EMIシールド構造102-3の全幅W及び長さLに延びるモノリシック及び単一バックサイドルーティング層から構成することができる。図示のように、EMIシールド構造102-3の主面111-3は、連続した平面とすることができる。EMIシールド構造102-2の主面111-3が、EMIシールド構造102-2を形成するEMIシールド相互接続要素114a-3の各々に結合されるので、各個々の導電性構成要素110A-3のEMIシールドバックサイドルーティング配線104-3(図5)は、EMIシールド構造102-2の全幅W又は長さL全体に延びるモノリシック及び単一バックサイドルーティング層又は配線の一部である。この実施例では、EMIシールド構造102-3を形成するEMIシールド相互接続要素114a-3の何れか1つから延びる独立したバックサイドルーティング配線又はトレースが存在しない。
【0051】
図のように、封入材料134-3は、マイクロ電子要素120-3、相互接続要素114-3、及びEMIシールド構造102-3のEMIシールド相互接続要素114A-3をカプセル化する。相互接続要素114-3、114Aa-3の露出された終端部116-3は、任意選択的な再配線構造140-3に電気的に接続することができ、特に再配線構造140-3の表面の前面コンタクト144-3に電気的に接続することができる。EMIシールドバックサイド導電性構成要素110A-3の一部分は、封入材料134-3を覆い、詳細には連続バックサイドルーティング層104-3が、封入材料134-3とマイクロ電子要素120-3の何れか又は両方を一度に覆うことができる。
【0052】
図7-8は、バックサイド導電性構成要素の1つから形成されたアンテナを含む別の例示的なマイクロ電子組立体200を示している。図7は、図8で識別される線「図7」の両端で切り取られた組立体の一部分を含む概略断面図である。図8は、アンテナ218を示すマイクロ電子組立体200の一部分の概略斜視断面図であり、詳細には図7で識別されるマイクロ電子組立体200の一部分を示している。
【0053】
マイクロ電子組立体200は、バックサイド導電性構成要素210A、210B、210C、210D、210E、210F(図8)(総称してバックサイド導電性構成要素210)を含む複数のバックサイド導電性構成要素を含む。バックサイド導電性構成要素210は、組立体200内にカプセル化する前に少なくとも部分的に事前処理される同じ一体型又は連続単一構造(例えば、図14A-14C)から形成することができる。複数のバックサイド導電性構成要素の1つ210F(図8)は、アンテナ218などのアンテナを形成するためにパターン形成することができる。マイクロ電子組立体は更に、前面224及び対向する背面228を有するマイクロ電子要素220、並びにマイクロ電子要素220の前面224を向く前面246とマイクロ電子要素220の逆を向く反対向きの背面250を有する任意選択的な再配線構造240を含むことができる。
【0054】
アンテナ218は、共通に利用可能な無線インタフェースを通じた通信信号の送信を許可することができる。パッケージ組立体がRF半導体チップ(送受信機)を含む一実施例では、アンテナ218は、無線通信及び検出を供給することができる。1つのアンテナ218しか示されていないが、1より多いアンテナ又はアンテナのアレイを組立体200内に供給できることを評価されたい。
【0055】
バックサイド導電性構成要素210F(図8)は、少なくとも1つの一体型形成されるアンテナルーティング配線(アンテナ218を形成する)及び少なくとも1つの相互接続要素を含むことができる。この実施例では、アンテナ218は、単一相互接続要素214aから連続して延長し単一相互接続要素214aに一体的に形成される1つのアンテナルーティング配線205から構成される。図示のように、相互接続要素214aは、マイクロ電子要素220の縁面226cに平行である縦又は直立方向に延びることができる。アンテナルーティング配線205は、相互接続要素214aが延びる方向に垂直の向きに延びることができる。更に、一実施例では、アンテナルーティング配線205は、5つの短いルーティング配線205a、205b、205c、205d、205eから構成され、この各々は、この実施例では、前の短いルーティング配線から方向を変えて、前の短いルーティング配線に垂直に延びる。他の実施例では、より少ない短ルーティング配線、より多い短ルーティング配線、及びルーティング配線の何れの形状も供給することができる。例えば、アンテナルーティング配線は円形にすることができ、更に方向を変えることなく代わりにらせん状に同じ方向に連続的に延びる単一のルーティング配線だけを含むことができる。
【0056】
アンテナルーティング配線205は、マイクロ電子要素220の主面を覆い、この実施例ではマイクロ電子要素220の背面228を覆う。アンテナルーティング配線205は更に、マイクロ電子要素の少なくとも1つの側方縁面を超えて延びることができ、この実施例ではマイクロ電子要素220の2つの対向する側方縁面226a、226bを超えて延びる。しかしながら、他の実施例では、アンテナルーティング配線205は、付加的に又は代替として、側方縁面226a、226bの1つだけを超えて延びることができるか、又は付加的に又は代替としてマイクロ電子要素220の他の2つの対向する表面226c、226dの一方又は両方を超えて延びることができる。
【0057】
前の実施例の通りに、封入材料234は、少なくともマイクロ電子要素220及びマイクロ電子組立体の相互接続要素214、214aの各々をカプセル化するために使用することができる。図示のように、封入材料は、マイクロ電子要素220のアンテナ218と背面228の間に位置付けることができる。このような実施例では、アンテナ218(アンテナルーティング配線205を含む)は、マイクロ電子要素220及び封入材料234の両方を直接覆う。他の実施例では、アンテナ218は、マイクロ電子要素220の背面228を直接覆うことができるか、又はアンテナ218とマイクロ電子要素の背面228の間に位置付けることができる本明細書に記述するTIM(図示せず)又は他の何れかの材料などの中間材料又は構造を覆うことができる。
【0058】
アンテナルーティング配線205は、高周波電磁波を放射するようパターン形成することができる。様々な幾何アンテナパターンをバックサイドルーティング層205から生成して、アンテナに要求される周波数を達成することができる。本開示に従って製造されるアンテナは、何れの要求される周波数も保有することができる。例えば、マイクロ電子組立体又はチップパッケージングのアンテナは、共通して300MHzから2500MHzの間の周波数に向けて製造される。他の実施例では、電波周波数を300GHzとすることができる。
【0059】
残りのバックサイド導電性接続の1又は2以上は更に、電力、接地、又は信号を伝達するために使用することができる。バックサイド導電性構成要素210A、210B、210C、210D、210Eは、本明細書で開示する以前のバックサイド導電性構成要素に同一とすることができ、バックサイドルーティング層212に一体形成される相互接続要素214を含むことができる。例えば、バックサイド導電性構成要素210Aは、バックサイドルーティング配線212に一体形成された相互接続要素214aを含むことができる。バックサイドルーティング配線212は、例えば、マイクロ電子組立体の中又は外側の別の構成要素(図示せず)との間で信号を伝達することができるトレースを含むことができる。図示のように、バックサイドルーティング配線212は、封入材料234の上部表面236全体に延び、一部の実施例では、更にマイクロ電子要素220を覆うことができる。更に他の実施例では、バックサイド導電性構成要素210Cは、接地面との導電性接続を供給することができるが、バックサイド導電性構成要素210D(図7)は、電力を伝達することができる。必要に応じて、より多いか又は少ない数のバックサイド導電性構成要素をマイクロ電子組立体内に供給することができる。
【0060】
図9-10は、EMIシールド構造及びアンテナの両方を含む例示的なマイクロ電子組立体300を示している。図9は、図10で線「図9」の両端で切り取られた組立体の一部分を含む概略断面図である。図10は、例示的なEMIシールド構造302及び例示的なアンテナ318を示すマイクロ電子組立体300の一部分の概略斜視断面図である。図示のように、図10は、図9で識別されるマイクロ電子組立体300の部分を示している。
【0061】
まず図9を参照すると、カプセル化されたマイクロ電子要素320と、バックサイド導電性構成要素310A、310B、310C、310D、310E(図10)(総称してバックサイド導電性構成要素310)を含む複数のバックサイド導電性構成要素を、マイクロ電子組立体300の中に供給することができる。図1-3などの前の実施例の通りに、バックサイド導電性構成要素310A及び310Bなどのバックサイド導電性構成要素310の一部を、EMIシールド構造302などのEMIシールドを形成するために互いに配列することができる。少なくとも1つの他のバックサイド導電性素子310Eを、アンテナ318などのアンテナを形成するよう構成することができる。
【0062】
EMIシールド構造302及びアンテナ318は、組立体300内へのカプセル化の前に少なくとも部分的に事前処理される一体型又は連続単一構造(図11A-11C及び図14A-14C)から同時に形成することができる。EMIシールド構造302は、図1-3に関して記述したEMIシールド構造102と同一とすることができ、ここでは再現することなく図1-3の詳細な説明を参照されたい。アンテナ318は、マイクロ電子要素320に隣接して側方に位置付けることができる。更に、この実施例では、アンテナ318を、EMIシールド構造302の外側に且つ側方に隣接して位置付けることができる。
【0063】
アンテナ318は、相互接続要素314Cなどの少なくとも1つの相互接続要素から連続的に延びることができ、少なくとも1つの相互接続要素に一体化させて形成することができる。図示のように、相互接続要素314cは、封入材料334の縁面337にぴったり重ねて、マイクロ電子要素320の縁面326cに平行である垂直又は直立方向に延びることができる。他の実施例では、相互接続要素314cは、封入材料334の縁面337を覆うことができるか、又は封入材料334によって完全にカプセル化することができる。アンテナ318は、相互接続要素314cが延びる方向に垂直の向きに延びることができる。図示のように、アンテナ318は、封入材料334の相互接続又は上部表面336全体に延びることができる。アンテナ318は、何れの幾何形状も取ることができるが、この実施例では、アンテナルーティング配線305は、互いに垂直である方向に延びる4つの小さなルーティング配線305a、305b、305c、305dを含む。
【0064】
本開示の態様による図1のマイクロ電子組立体100に類似のマイクロ電子組立体を製造する方法を、ここでは図11A-11Jに関して説明し、図では類似の参照数字を類似の特徴を識別するために使用するものとする。まず図11Aを見ると、マイクロ電子要素420は、キャリア470上に直接又は、剥離できるか又は他の犠牲的層とすることができる介在層(図示せず)を介して支持することができる。キャリア470は、ガラス、金属、シリコン、又は次の処理によって取り除くことができる他の材料を含むことができるか、又はこれから作ることができる。
【0065】
マイクロ電子要素の高さH2は、応用に応じて変えることができる。一部の実施例では、マイクロ電子要素420の高さH2は、50-100ミクロンの間で変えることができる。高さH1は、100ミクロンより上か又は50ミクロン未満とすることができる。マイクロ電子要素の高さH2が約100ミクロンである実施例では、導電性構造472は、0.2mmから2mmの範囲の厚みTを有することができる。一部の実施例では、厚みは、0.2mmより大きいか、又は0.2mm未満、又は2mmより大きくすることができる。
【0066】
導電性構造472は、バックサイドルーティング配線及び相互接続要素を供給するために使用することができる。パターン形成される前の例示的な導電性構造472を図11Bに示している。一実施例では、導電性構造472を、導電性材料の層から形成することができる。導電性材料は、平坦第1表面474及び対向する平坦第2表面476を含むことができる。選択される導電性材料は、何れの導電性材料又は材料の組合せにもすることができる。一部の実施例では、導電性材料は、銅、ニッケル、タングステン、コバルト、パラジウム、金、銀、合金42、及び/又はこれらのそれぞれの合金の少なくとも1つを含むことができる。
【0067】
導電性構造472は、複数の相互接続要素を含むように、エッチング又は他の既知の手段などによって続いてパターン形成される単一及び/又はモノリシック構造とすることができる。一部の実施例では、単一構造は、同じ又は異なる材料の複数の層によって形成することができる。例示的な相互接続要素は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1図11D)、414b2図11D)(総称して「相互接続要素」)を含む。前述の説明の通りに、説明を容易にする必要がある場合は、EMIシールド構造402を形成する相互接続要素を、EMIシールド相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2と呼ぶこともある。相互接続要素414、414、414a1、414a2、414b1、414b2は、導電性構造472の一部分を、エッチングの前の全体的な導電性構造の厚みより小さい高さH1に部分的エッチング又はエッチングすることによって形成することができる。高さH1は、一部の実施例において、エッチングの前の導電性材料の厚みTの1/2又は3/4とすることができる(図11B)。しかしながら、他の実施例では、高さH1を、これらの量より大きく、小さく、又はこれらの量の間にすることができる。
【0068】
相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、導電性構造472のベースから外向きに且つ離れて延びることができる。例示的なベース480は、平面的である(導電性材料472の第1表面474と同じ表面である)第1外側面479、第1外側面474に平行である対向する第2表面481、及び第1表面479と第2表面481の間に延びる縁面487を含むことができる。相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の各々の第1部分483は、導電性構造472のベース480の第2表面481に配置され、第2表面481から連続的に延びる。相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、ベース480の第2表面481から、それぞれの相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の対向する外側終端部486に延びる縁面485を含むことができる。図示のように、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の外側終端部486は、露出されている。相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2のスペーシング及び数は、所望の接続の数に基づいて変えることができる。一実施例では、EMIシールド構造420の一部ではない相互接続要素414の行は、単一の行に6つの相互接続要素414を含む。しかしながら、これより多いか又は少ない数の相互接続要素も利用することができる。
【0069】
複数の陥凹部478A-478Gを、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の各々の間に形成することができ、幅を変えることができる。陥凹部478Dは、少なくともマイクロ電子要素の幅を受け入れるのに十分大きい幅W1を含む中心陥凹部又はダイアタッチエリアである。ダイアタッチエリア478Dの何れかの側に配置される相互接続要素414は、互いに等しい空間を開けて配置することができる。しかしながら、何れの所望のピッチも達成することができる。この実施例では、陥凹部478B-C及び478E-Fは、陥凹部478A及び478Gの幅W3に等しい幅W2を有することができる。他の実施例では、幅W2及びW3を異なるものにできる。例えば、幅W2は、幅W3より小さくすることができ、逆もまた同様である。
【0070】
陥凹部の境界又は縁部は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の1つの側壁縁部によって定めることができる。例えば、2つの隣接する相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の縁部485とベース480の第2表面481によって定められる床面477とが、陥凹部478Bなどの陥凹部の境界を形成する。周囲陥凹部478A及び478Gは、たった1つの陥凹壁表面が存在するように陥凹部に直接隣接する単一の相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2しか持たないことになる。中心陥凹部478Dは、陥凹部の最大のものとすることができ、1又は2以上のマイクロ電子要素をそこに受け入れるサイズにすることができる。
【0071】
導電性構造472は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2を形成する時に1/2エッチングによってマイクロ電子要素の高さH2(図11A)を収容するようパターン形成することができる。一部の実施例では、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、50μmから400μmの範囲の高さH1を有することができるが、一般的には、組立体に入る可能性があるマイクロ電子要素420及び/又は他の電子デバイスの高さを収容できるようにする必要がある。一部の実施例では、高さH1は、50μm未満、50μmより大きく、又は400μmより大きくすることができる。
【0072】
相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の何れの数も、何れかの所望のパターン又は形状で導電性構造472からパターン形成することができる。図11Dの上面図は、ベース480の上部表面479を示す。エッチングされた導電性構造472及び相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の例示的な配列は、破線で示されている(ポストが上面図からは見えないので)。相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2のアレイは、導電性構造472のベース480の底面481全体に延びることができる。この実施例における相互接続要素414、414、414a1、414a2、414b1、414b2の各々は、円又は丸い断面を有する。この実施例では、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、長さH1に沿って一定である断面を有することができるが、他の実施例では、断面が変わることがある。同様に、他の実施例では、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、正方形、長方形、又は他の形状などの異なる形状の断面を有することができる。更に、他の実施例では、相互接続要素の断面は、長さH1に沿って均一とすることができる。更に他の実施例では、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2は、互いに異なる形状及びサイズを有することができる。
【0073】
本明細書で詳しく説明するように、EMIシールド構造の第1部を形成するために幾つかの相互接続要素を共に配列することができる。例えば、相互接続要素の一部を、陥凹部478Dに隣接して位置付けられるEMIシールド相互接続要素とすることができ、1又は2以上のマイクロ電子要素を受け入れるよう構成された陥凹部478Dの周りのエリアにEMIシールディングを形成することができる。一実施例では、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2は更に、マイクロ電子要素420の周囲又は側方縁面426a、426b、426c、426dの全部又は一部の周りに延びることができる。解説の目的で、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2は、それ以外は組立体の残りの相互接続要素に類似であり、相互接続要素414に関する説明は、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2を含むEMIシールド構造を形成するために用いられる相互接続要素に同様に適用可能であることを理解されたい。
【0074】
前述のように、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2が、必要なEMIシールディングを提供できる事前に決められた中心対中心ピッチPを有するように、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2を導電性構成要素472からパターン形成することができる。陥凹部478Dの周りのEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2の形成は、最終的に中心陥凹部478D内に構成要素のEMIシールディングを供給するEMIシールド構造の第1部を形成する。
【0075】
何れか1つの行の全体的な相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の数は、同じか又は別の行とは変えることができる。例えば、中心ダイアタッチエリア478Dのために、側方方向に延びる(マイクロ電子要素420の側方表面426a、426bの間に延びる軸に平行である)相互接続要素のアレイは、行毎に変えることができる。一実施例では、ダイアタッチエリア478Dを通って延びる第1行493Aの相互接続要素414、414a1、414a2の数は、第2行493Bで延長し且つ陥凹又はダイアタッチエリア478Dを通って延長しない相互接続要素の数より小さくすることができる。しかしながら、第2行493Bの相互接続要素414、414b1、414b2の数は、第3行493Cの相互接続要素414と同じにすることができる。
【0076】
パターン形成された導電性構造472は、例えば図11Eに示すように、キャリア470及びマイクロ電子要素420と共に結合することができる。パターン形成された導電性構造472は、粘着材(図示せず)又は他のアタッチメントの手段によってキャリアに取り外し可能に取り付けるか又は接合することができる。陥凹部478D内に完全に位置付けられたマイクロ電子要素420が図示されている。この実施例では、相互接続要素414及び陥凹部478A-Gの高さH1は、マイクロ電子要素の高さH2より大きい。
【0077】
図11Fに見られるように、マイクロ電子要素420と、相互接続要素414及びEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2図11D)を含む相互接続要素の各々をカプセル化するために絶縁封入材料を供給することができる。一実施例では、封入材料434は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の各々の間のスペースを専有して充填する。図示のように、封入材料434は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の縁部485の各々に隣接している。封入材料434は、導電性構造472のベース480の外側縁部482と同じ平面Pに一列に並び且つこれに沿って延びる外側縁部491を有することができる。封入材料434の上縁436は、ベース480の第2表面481と同一平面上にありこれに直接隣接して位置付けることができる。封入材料434の底部表面438は、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の外側終端部486と同一平面上にあり且つこれに直接隣接して位置付けることができる。封入材料はまた、マイクロ電子要素420の背面428とベース480の内側表面481の間に位置付けることもできる。
【0078】
一実施例では、成形カプセル化を形成するために、図11Eに示した素子上のモールドに封入材料を流入させることによって絶縁カプセル化を形成することができる。カプセル化の時に、相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の終端部は、露出されることなく、キャリア470によって保護されたままになる。このようなカプセル化434は、場合によっては、カプセル化、マイクロ電子要素、キャリア470、及びこれに取り付けて電気的に接続することのできる再配線構造440(図11H)の間の熱膨張の係数間の不一致のために最終的な組立体においてひずみ耐性を持たせることができる。
【0079】
従って、図11Gに見られるように、キャリア470を取り除いて、相互接続要素414の外側終端部486でもある相互接続表面488を露出させるカプセル化インプロセス組立体489を形成することができる。相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2の露出された終端部外側486、マイクロ電子要素420の接合パッド422、及び封入材料434の底部表面438は、実質的に平面の線に沿って延びて、相互接続表面488を形成する。
【0080】
EMIシールド構造402の第1部(図11I)は、マイクロ電子要素420の周りのEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2の配列によって形成することができる。一実施例において、EMIシールド構造402は、マイクロ電子要素420の1又は2以上の周囲縁面426a、426b、426c、426dの周りのEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2の配列によって形成することができる。マイクロ電子要素420の周りに間隔を開けて密に配置されたEMIシールド相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2が、EMIシールディングを供給することができる。一部の実施例では、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2は、互いに間隔を開けて配置することができるか、又は100μmから1mmの範囲にわたることがある中心対中心ピッチを有することができる。しかしながら、他の実施例では、ピッチを、100μmより小さく、100μmより大きく、又は1mmより大きくすることができる。一実施例では、ピッチを300μmにすることができる。更に他の実施例では、ピッチを少なくとも300μmにすることができる。2つの隣接するEMIシールド相互接続要素114a1、114a2、114b1、114b2の間のピッチを、一部の又は全部のEMIシールド相互接続要素114a1、114a2、114b1、114b2に対して同じにすることができるか、又は全く異なるものにできる。要求されないとしても、再配線構造を相互接続表面に供給することができる。例えば、図11Hに示す再配線構造440などの再配線構造を、マイクロ電子要素420の相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2及び接合パッド422との電気的接続の前に事前に製造することができる。再配線構造440は、前面446、背面450、及び縁面451を有することができる。一実施例において、事前製造の再配線構造はまず、一時的キャリア(図示せず)に製造して、後で再配線構造440の相互接続表面488に結合することができる。代替として、再配線構造440は、標準的なウェーハレベルパッケージング処理によって直接製造することができる。更に他の実施例では、再配線構造は、組立体から完全に省くことができる。
【0081】
再配線構造を直接形成する実施例では、複数の誘電体層442及び図1に関して上述したような導電性特徴を形成するために処理を実行することができる。例えば、形成される誘電体層442は、再配線構造440の前面446に前面コンタクト444を含むことができる。形成される誘電体層442の少なくとも1つは、再配線構造440の背面450に背面導電性素子448を含むことができる。背面導電性素子448は、導電性トレース452によって前面コンタクト444に電気的に結合することができる。再配線構造が供給された後に導電性構造472がパターン形成される実施例では、再配線構造472が、パッケージの反り及びねじれの阻止を助けることができる。
【0082】
導電性構造472及び一部の実施例ではベース480は、複数のバックサイド導電性構成要素を形成するために更に処理及びパターン形成することができる。図示のように、例えば図11Iにおいて、複数のバックサイド導電性構成要素410、410A、410Bを形成するために、導電性構造472をエッチングによって薄膜化してパターン形成することができる(11J)。
【0083】
バックサイド導電性構成要素の少なくとも一部は更に、相互接続要素の1つから連続して延長し更にこれに一体形成され、且つ電気相互接続の何れの数も生成するよう構成することができるバックサイドルーティング層を含むことができる。例えば、一部のバックサイド導電性構成要素は、EMIシールド構造を形成するよう構成しパターン形成することができ、他のバックサイド導電性構成要素は、アンテナ、トレースなどの他の導電性構成要素を形成するようパターン形成することができる。一部の実施例において、EMIシールド構造402の一部を形成しないバックサイド導電性構成要素410は、バックサイドルーティング配線412から一体形成される相互接続要素414を含むようパターン形成することができる。このようなバックサイドルーティング配線412は、アンテナ、トレースとすることができる、及び/又は電力、接地、又は信号を伝達することができる。EMIシールド構造402の一部を形成するEMIシールドバックサイド導電性構成要素410A、410Bは、以下に詳しく説明するように、EMIシールドバックサイドルーティング配線404a、404bなどの少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線に一体形成され且つこれを含むようにパターン形成されるEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2を含むことができる。
【0084】
図11Jは、図11Iの製造過程のユニットを上から見た図であり、導電性構成要素472からのバックサイドルーティング配線のパターン形成を示す。図示のように、バックサイド導電性構成要素の一部は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素410A、410Bとすることができる。EMIシールド構造402の第2部分はまた、導電性構成要素472のパターン形成によって形成することもできる。一実施例では、導電性構成要素472のベース480の外側面479を、グリッド状のパターン及びEMIシールド構造402の主面411を形成するようパターン形成することができる。ベース480は、EMI水平方向バックサイドルーティング配線404aによってパターン形成することができる。図示のように、水平方向バックサイドルーティング配線404aは、マイクロ電子要素の対向する側方表面425a、426bの間に延びる方向に平行の向きに延びるようエッチングされる。この実施例では、水平方向バックサイドルーティング配線104aは、磁気シールド402の幅を定める全長L1を有する。水平方向バックサイドルーティング配線404aの一部は、マイクロ電子要素420の背面428を覆うことになる。
【0085】
垂直方向バックサイドルーティング配線404bは、水平方向バックサイドルーティング配線404aに垂直に延長し且つこれに交差することができる。垂直方向バックサイドルーティング配線404bは更に、マイクロ電子要素420の対向する表面425c、425dの間に延びる方向に平行の向きに延びる。垂直バックサイドルーティング配線404bの一部は、マイクロ電子要素420の背面428を覆う。この実施例では、垂直方向ルーティング配線104bは、EMIシールド構造402の長さを定める全長L2を有する。水平方向バックサイドルーティング配線404a及び垂直方向バックサイドルーティング配線404bは、総称して「EMIシールドバックサイドルーティング配線」又は「バックサイドルーティング配線」と呼ぶことができる。
【0086】
EMIシールドバックサイド水平方向及び垂直方向バックサイドルーティング配線404a、404bの各々の少なくとも1つの終端部は、EMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2の1つなどの相互接続要素から連続的に延びることができる。この実施例に示すように、水平方向バックサイドルーティング配線404aは、マイクロ電子要素402の対向する縁部426a、426bに隣接して位置付けられる2つの相互接続要素414a1、414a2から及びこの間に連続的に延びることができる。バックサイド導電性構成要素410Aは、一部の実施例において、2つの相互接続要素414a1、414a2を含むことができ、一体形成されるバックサイドEMIシールド配線層404aは、2つの相互接続要素414a1と414a2の間に位置付けることができる。バックサイド導電性構成要素410Aは、一部の実施例では、2つの相互接続要素414a1,414a2と、一体形成されるバックサイドEMI配線層404aを含むことができる。同様に、バックサイド導電性構成要素410Bは、水平方向バックサイドルーティング配線404bに垂直に延びるようパターン形成された垂直方向バックサイドルーティング配線404bを含む。一部の実施例では、EMIシールドバックサイド導電性構成要素410Bは、マイクロ電子要素402の対向する縁部426c、426dに隣接して且つ水平方向EMIシールドバックサイドルーティング配線404bによって結合される2つの相互接続要素414b1、414b2を含むことになる。
【0087】
マイクロ電子要素420の周りのEMIシールドバックサイド導電性構成要素410A(EMIシールド相互接続要素414、414a1、414a2、414b1、414b2及びバックサイドルーティング配線404a、404bを含む)の配列は、本開示の態様によるEMIシールド構造402を形成する。EMIシールド構造402の第1部分は、マイクロ電子要素420の周囲縁面426a、426b、426c、426dの周りにEMIシールド相互接続要素414a1、414a2、414b1、414b2を形成するように導電性構成要素472のエッチングによって形成することができる。EMIシールド構造402の第2部分は、EMIシールドバックサイドルーティング配線404a、404bのパターン形成によって形成することができる。この実施例では、バックサイド導電性構成要素は、EMIシールド構造が単一構造であり、一部の実施例ではモノリシック構造であるように、導電性構成要素472から一体形成される。更に、この実施例では、EMIシールド構造の第1部分は、カプセル化の前に形成することができるが、EMIシールド構造の第2部分は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素及び対応するバックサイドルーティング配線が、カプセル化表面にわたって延長できるようにカプセル化の後に形成することができる。
【0088】
図のように、EMIシールド構造402を形成するために配列されない他のバックサイド導電性構成要素410はまた、マイクロ電子組立体400の中に供給することができる。バックサイド導電性構成要素410は、EMIシールド層と同時に一体化して形成することができる。バックサイド導電性構成要素の一部は更に、信号、電力及び/又は接地の接続を供給することができる。
【0089】
図11Iを参照すると、バックサイドルーティング配線は何れの所望の厚みにもパターン形成することができる。この実施例では、EMIシールドバックサイドルーティング層404a、404bの厚み又は高さT1(図11J)及びEMIシールド410Aに隣接するバックサイドルーティング層110の厚み又は高さT2は、2μmから500μmの範囲にすることができるが、他の実施例では、シールド構造は、2μm未満か又は500μmより大きい厚みT1/T2を有することができる。更に他の実施例では、厚みT1/T2は、100μmより大きくすることができる。更に他の実施例では、EMIシールドバックサイドルーティング層を形成するバックサイドルーティング層の厚み及びEMIシールド構造402の一部を形成しないバックサイドルーティング層110の厚みは、同じにすることができる。しかしながら、他の実施例では、厚みを異なるものにできる。
【0090】
ソルダマスク490などの誘電体層を、図11Kに示すようにバックサイド導電性構成要素410、410A、410Bのバックサイドルーティング層412及びEMIシールドバックサイドルーティング層404a、404bの上に供給することができる。従って、誘電体層の開口部は、ソルダマス464などの導電性マスをバックサイドルーティング層412に電気的に接続できるように形成することができる。導電性マス462はまた、再配線構造440の背面導電性素子448上に供給することもできる。結果の構造は、図11Kに示すマイクロ電子組立体400である(図1のマイクロ電子組立体100に類似)。
【0091】
再配線構造キャリアが事前形成される代替の実施例では、再配線構造の前面446が封入材料430に接合される。1つの実施形態では、粘着材を、エポキシ、エラストマー、ポリイミド又は他のポリマー材料の1又は2以上の層とすることができるか、又はこれを含むことができる。場合によっては、マイクロ電子要素の1又は2以上の上のコンフォーマル絶縁コーティングとして使用される材料はまた、粘着材として機能することもできる。1つの実施形態では、このようなコンフォーマル絶縁コーティングを、一般的に「パリレン」と呼ばれるようなポリキシリレン材料とすることができる。パリレンを、隣接するマイクロ電子要素間のダイアタッチ粘着材として使用することもできる。
【0092】
複数のマイクロ電子組立体を一度に準備することができ、次に製造処理の何れの所望の部分の間もシンギュレーションできることを理解されたい。例えば、図11Aを参照すると、代替の実施例(図示せず)において、キャリア上の単一マイクロ電子要素の代わりに、複数のマイクロ電子要素をキャリア上に供給することができ、導電性材料472を、複数の導電性構成要素472の特徴を含むような大きさにしてパターン形成することができる。従って、図11Gから11Kの何れの準備中などの製造処理の別の部分の間又は後に、個々のマイクロ電子組立体をシンギュレーションすることができる。一実施例において、誘電体層490が、図11Kに示される組立体の形成中又は形成後などにバックサイド導電性構成要素の上に加えられた後に、個々のマイクロ電子組立体をシンギュレーションすることができる。
【0093】
一部の実施例において、図4Bに示すように導電性構造472の取り付けの前に、マイクロ電子要素420の背面428の上に熱伝導材料(図示せず)を供給することもできる。熱伝導材料層は、代替としてキャリア470上に堆積される前にマイクロ電子要素420の背面428上に供給することができる。熱伝導材料層をマイクロ電子組立体に組み入れる一実施例の方法が、2019年1月15日に発行された開示の全体が引用により本明細書に組み入れられる3D相互接続という名称の米国特許第10,181,447号で開示されている。
【0094】
EMIシールド構造402の設計に多数の修正を行うことができる。例えば、マイクロ電子要素の側縁に隣接して側方EMIシールディングを供給するよう構成及び配列される相互接続要素の数、形状、及びサイズを大幅に変えることができる。更に、EMIシールド構造の主面を形成するための導電性構成要素472のパターン形成を大幅に変えることができる。
【0095】
一部の実施例において、バックサイドルーティング配線の数を増やし且つEMIシールド構造402のシールディング特性を上げるために追加の水平方向及び/又はバックサイドルーティング配線を更に含むことによって、EMIシールド構造の主面の設計を修正することを要求できる。一部の実施例では、バックサイド導電性構成要素410が形成されるのと同時に、追加のバックサイドルーティング配線を同じ導電性構成要素472(図11B)から生成及び形成することができる。追加のバックサイドルーティング配線は、相互接続要素414Aに直接取り付けられないEMIシールドバックサイドルーティング配線とすることができ、他の導電性コネクタを介してEMIシールド相互接続要素414Aの1つに間接的にしか接続されない。例えば、別のバックサイドルーティング配線を、導電層からエッチングすることができ、トレース又は他のルーティング配線を経由して相互接続要素414に間接的に接続することができる。
【0096】
図12は、相互接続要素に間接的に接続される追加のバックサイドルーティング配線をパターン形成する例示的な方法を示す。前に実施例の通りに、EMIシールド構造402-1の主面411-1は、前の実施例の図11Jに図示され製造されるように、それぞれの相互接続要素414-1、414a1-1、414a2-1、414b1-1、414b2-1から連続的に延びる幾つかの水平方向及び垂直方向バックサイドルーティング配線404a-1、404b-1を含むことができる。しかしながら、この実施例では、導電性構造のベースのパターン形成中(前述の図11H-11Iを参照)、追加の水平方向バックサイドルーティング配線405-1を、2つの直接隣接する水平方向バックサイドルーティング配線414a1-1(すなわち、相互接続要素414a1-1から直接且つ連続的に延びる少なくとも1つの終端部を有するバックサイドルーティング配線404a)の間に供給又はパターン形成することができる。これらの追加のバックサイドルーティング配線405-1は、組立体の1つ又は2以上の相互接続要素414-1から直接及び連続的に延びることはないが、代替として少なくとも1つの隣接するルーティング配線から延びることになる。例えば、図のように、各ルーティング配線405-1は、少なくとも1つの垂直方向ルーティング配線404b1-1から延びることができる。追加の垂直方向バックサイドルーティング配線(図示せず)は、付加的に又は代替として、2つの直接隣接する垂直方向バックサイドルーティング配線404b-1の間に供給することができる。
【0097】
図5-6に示したマイクロ電子要素組立体100-3を形成する例示的な方法であるEMIシールド構造形成の別の例示的な方法を図13に示している。構成要素は、図11A-11Cの同じ構成要素を含むが、バックサイドルーティング層の製造において異なる。EMIシールド構造402-2が示されており、EMIシールド構造402-2の主面411-2は、図5-6に関して記述したような連続平面である。この実施例では、EMIシールド構造402-2の主面411-2は、EMIシールド相互接続要素414a1-2、414a2-2、414b1-2、414b2-2の間に連続的に延びる。この形成方法では、個々のルーティング配線は、前の実施例のようにパターン形成されないが、代わりにEMIシールド構造402-2の周縁部だけが、EMIシールド構造402-2の主面411-2の形状を定めるようにパターン形成される。この実施例では、EMIシールド構造402-2の周囲Pは、鋭角の縁部を有する正方形の形状を形成するが、他の実施例では、何れの他の形状又はパターンも形成することができる、及び/又は、丸型、波型などの縁部も利用することができる。
【0098】
この実施例は更に、マイクロ電子組立体の他の相互接続要素414(すなわち、EMIシールド構造の一部を形成しない相互接続要素414-2)の代替の配列を示す。図示のように、相互接続要素414-2は、マイクロ電子組立体400-2の角に位置付けられ、2つの相互接続要素414-2の間に延びるバックサイドルーティング配線412-2が示されている。
【0099】
導電性バイアスなどをめっきすることによって形成されるのとは対照的に、事前処理の単一構造から同時に一体形成されるバックサイド導電性構成要素410及びEMIシールドバックサイド導電性構成要素410A、410Bなどのバックサイド導電性構成要素を組み入れる製造処理は、組立体の全体のコストの低減、単純化された製造、パッケージの反りにおける改良、小型形状因子、及び様々な他の改良を含む既知の組立体に対する改良を可能にする。
【0100】
図14A-14Jを参照すると、図7-8で説明したマイクロ電子組立体200などのアンテナを含むマイクロ電子組立体を組み立てる例示的な方法が開示されている。組立体を製造する方法は、バックサイド導電性構成要素からEMIシールド構造を形成するために導電性構成要素をパターン形成する代わりに、アンテナが付加的に又は代替としてパターン形成又は形成されることを除いて、前述の実施形態(図11A-11K)に類似である。図14Aに示すように、マイクロ電子要素520は、キャリア570上に供給される。導電性構成要素572(図14B)は、ベース580から離れて延び、相互接続要素514の間の陥凹部578A、578B、578C、578D、578E、578F、578Gによって互いから離間して配置される相互接続要素514を形成するために図11B-11Cに前述したのと類似の方法で処理することができる(図14C)。図14Dは、パターン形成された導電性構造572の上面図を示す。ポストが上面図から見えないので、エッチングされた導電性構造572と相互接続要素514及び少なくとも1つのアンテナ相互接続要素514a(「相互接続要素」とも呼ばれる)を含む相互接続要素の例示的な配列が破線で示されている。パターン形成された導電性構造572は、マイクロ電子要素520を支持するキャリア570に結合することができ(図14E)、これによって導電性構成要素572は、マイクロ電子要素520の背面528を覆う。マイクロ電子要素520の背面528は、距離H4によって導電性構造572の第2表面576から離間して配置することができる。距離H4は、何れの要求される距離にもすることができる。距離H4は、組立体の他の特徴又はデバイスを収容するためにマイクロ電子要素と導電性構成要素572の間の距離を大きくするよう要求できる状況ではより大きくすることができる。組立体の全体の高さを最小にすることが要求される他の実施例では、導電性構造572は、マイクロ電子要素520の背面528に沿って延びることができる。更に、他の実施例では、TIM(図示せず)などの別の材料を、マイクロ電子要素520の背面528上に供給することができる。
【0101】
マイクロ電子要素520及び導電性構成要素572は、図14Fに示すようにカプセル化することができる。封入材料534は、導電性構成要素572の底部表面576、マイクロ電子要素の背面528、マイクロ電子要素520の縁面526a、526b、526c、526d(図14J)、及び導電性相互接続要素514、514a(図14D)の各々の縁面585との間のスペースを充填することができる。この実施例では、相互接続要素514、514aの全てがカプセル化される。カプセル化された状態で、キャリア570を取り除いて、相互接続表面588を露出させることができる。図14Gに示すように、相互接続表面588は、相互接続要素514、514aの終端部586、接合パッド522、及び封入材料534の底部表面538を含む。任意選択的な再配線構造540は、本明細書で前記に開示した通りに製造することができ、相互接続表面588に結合及び電気的に接続することができる(図14H)。再配線構造540の前面コンタクト544は、相互接続要素514、514aの終端部586とマイクロ電子要素520の接合パッド522に並列させることができる。
【0102】
導電性構成要素572は、バックサイド導電性構成要素510a、510b、510c、510d、510e、510fを含む複数のバックサイド導電性構成要素を形成するためにエッチングすることができる。前述の実施例の通りに、導電性構成要素510a、510b、510d、510e、510fは、図14Iに示されるように相互接続要素514に一体形成されるそれぞれのバックサイドルーティング配線512を含むことができる。前述の実施例の通りに、バックサイドルーティング配線512は、封入材料534の上部表面536に沿って延びることができる。
【0103】
バックサイド導電性構成要素510cなどのバックサイド導電性構成要素の少なくとも1つは、アンテナ518を形成するようにパターン形成することができる。図14Jは、図14Iのインプロセスユニットの上から見た図であり、導電性構成要素572からのバックサイドルーティング配線のパターン形成を示す。バックサイド導電性構成要素510cは、相互接続要素514aとアンテナ518を形成するようにパターン形成された連続バックサイドルーティング配線505とを含む。アンテナ518は、封入材料534及びマイクロ電子要素520を覆う。この実施例に示すように、アンテナルーティング配線505は、封入材料536の上部表面536全体に延びる。アンテナルーティング配線505は更に、マイクロ電子要素520の背面528を覆い、この全体に延び、この実施例では、アンテナルーティング配線505の少なくとも一部分が、封入材料534の上部表面536及びマイクロ電子要素520を覆うことができる。アンテナルーティング配線505は、複数の短いルーティング配線から構成することができる。例えば、短いルーティング配線505a、505b、505c、505d、505eが一体となって、アンテナバックサイドルーティング配線505及びアンテナ518を形成する。短いルーティング配線505a、505b、505c、505d、505eの各々は、直接隣接するルーティング配線によって終端部対終端部で結合することができる。この実施例では、短いルーティング配線の各々が、前の短いルーティング配線から方向を変えて、前の短いルーティング配線に垂直に延びる。他の実施例では、より少ない短い経路回線、より多い数の短いルーティング配線、及びルーティング配線の何れの形状も供給することができる。例えば、アンテナルーティング配線は、円にすることができ、方向を変えない単一のルーティング配線だけを含むことができ、代わりにらせん状に同じ方向に連続的に延びる。
【0104】
前述の実施例の通りに、一部の他のバックサイド導電性構成要素のバックサイドルーティング配線は、トレースとしてパターン形成することができる。図14Jに示すように、バックサイド導電性構成要素510a、510b、510d、510e、510fなどのバックサイド導電性構成要素のバックサイドルーティング配線512は、トレースである。バックサイド導電性構成要素510a、510b、510d、510e、510fの1又は2以上、又はマイクロ電子組立体の他のバックサイド導電性構成要素は更に、信号、電力及び/又は接地を伝達することができる接続を供給することができる。図14Jのバックサイドルーティング配線は例示的なであり、バックサイドルーティング層のパターン形成に多数の他の修正を行うことができることを理解されたい。
【0105】
導電性構成要素572のベース580のパターン形成が完了した状態で、図14Kに示すような誘電体層590を、バックサイドルーティング配線512及びアンテナバックサイドルーティング配線505(バックサイドルーティング配線505a、505b及び505cなど(図14J)、及び505dの上に供給することができる。開口部(図14K)は、組立体500の第1側部506に導電性バンプ564を供給できるようにするために本明細書に提示することができる(図14K及び14L)。導電性接合バンプ562はまた、組立体500の第2側部508の再配線構造540の背面コンタクト548に結合することもできる。
【0106】
この実施例では、再配線層540が供給された後に導電性構成要素572のパターン形成が起こったことを理解されたい。他の実施例では、バックサイド導電性構成要素572は、再配線層540の取り付け前にパターン形成することができる。例えば、パターン形成は、カプセル化ステップの後に起こすことができる(図14F)。このような実施例では、パターン形成は更に、キャリア層570の除去の前に起こすことができる(図14G)。任意選択的には、キャリア層570の除去後に、別のキャリア層を供給できるか、又はインプロセスユニットを、回路基板又は他の外部構成要素に直接取り付けることができる。
【0107】
事前処理単一構造から同時に一体形成されるアンテナ518を含むバックサイド導電性構成要素510などのバックサイド導電性構成要素を組み入れる製造処理は、アンテナパターンなどをめっきすることによって形成されるのとは対照的に、組立体の全体的コストの低減、単純化された製造、パッケージの反りの改良、小型形状因子、及び様々な他の改良を含む既知の組立体に対する改良を可能にする。
【0108】
ここで図15を参照すると、電磁シールド構造を備えたマイクロ電子組立体を製造する方法が示されている。ボックス610で、導電性構造は、ベースと、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアとを含むようパターン形成することができる。複数の相互接続要素の一部は、陥凹部の周囲の周りに延びるEMIシールド相互接続要素とすることができる。
【0109】
ボックス620で、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の終端部は、キャリア上に堆積されたマイクロ電子要素がダイアタッチエリア内に位置付けられるように、更にEMIシールド相互接続要素がマイクロ電子要素の側方に隣接してマイクロ電子要素の周りに延びるように、キャリアに接合することができる。導電性構造のパターン形成は更に、EMIシールド相互接続要素がマイクロ電子要素の周りに離間して配置されEMIシールド構造の第1部分を形成するように複数のEMIシールド相互接続要素をパターン形成するステップを含むことができる。
【0110】
ボックス630で、複数の相互接続要素、EMIシールド相互接続要素、及びマイクロ電子要素をカプセル化することができる。
【0111】
ボックス640で、キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の自由端部を露出させることができる。
【0112】
ボックス650で、EMIシールド構造の第2部分がEMIシールド構造の第1部分から離れて連続して延長して且つ第1部分と一体形成されるように、EMIシールド構造の第2部分を形成するようにマイクロ電子要素を覆う導電性構造の露出された上部表面をパターン形成することができる。
【0113】
図16は、アンテナを含むマイクロ電子組立体を製造する方法を示している。ブロック710で、ベース、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素、及びマイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアを形成するように導電性構造をパターン形成することができる。複数の相互接続要素の終端部は、キャリア上に配置されたマイクロ電子要素がブロック720でダイアタッチエリア内に位置付けられるように、キャリアに接合することができる。
【0114】
複数の相互接続要素及びマイクロ電子要素は、ブロック730で導電性構造の外側面を露出させておくように封入材料でカプセル化することができる。ブロック740で、キャリアを取り除いて複数の相互接続要素の自由端部を露出させることができる。
【0115】
ブロック750で、封入材料の表面を露出させて、複数の相互接続要素から連続して延長しこれと一体化させて形成される複数の導電性バックサイドルーティング配線を含むように、導電性構造の露出された外側面をパターン形成することができる。複数の導電性バックサイドルーティング配線は、封入材料の表面にわたって延びることができる。複数の導電性バックサイドルーティング配線の第1バックサイド導電性ルーティング配線は、アンテナルーティング配線にパターン形成してアンテナを形成することができる。複数の導電性バックサイドルーティング配線の第2バックサイド導電性ルーティング配線は,信号、接地、又は電力の少なくとも1つを伝達することができるトレースにパターン形成される。
【0116】
上記の図1-16に関して上述した組立体及び方法は、図17に示すシステム1000などのダイバース電子システムの構成に利用することができる。例えば、本発明の更なる実施形態によるシステム1000は、他の電子構成要素1010及び1011に関して上述した組立体などの1又は2以上のモジュール又は構成要素1006を含む。
【0117】
図示した例示的なシステム1000では、システムは、回路パネル、マザーボード、又は融通性のあるプリント回路基板などのライザーパネル1002を含むことができ、回路パネルは、多数の導線1004を含むことができ、図16にはこの1つが、モジュール又は構成要素1006、1010、及び1011を互いに相互接続するよう示されている。このような回路パネル1002は、システム1000に含まれるマイクロ電子パッケージ及び/又はマイクロ電子組立体の各々の間で信号をトランスポートすることができる。しかしながら、これは単に例示的なものであり、モジュール又は構成要素1006間の電気接続を行う何れの適切な構造も使用することができる。
【0118】
特定の実施形態において、システム1000はまた、半導体チップ1008などのプロセッサを含むこともでき、これによってクロックサイクルでデータビットの数Nを並行して転送するよう各モジュール又は構成要素1006を構成することができ、クロックサイクルでデータビットの数Mを並行して転送するようプロセッサを構成することができ、Mは、Nより大きいか又は等しい。付加的に、チップパッケージ1008’などの他のチップパッケージをシステム内に同様に供給することができる。
【0119】
図17に示した実施例において、構成要素1008は、半導体チップであり、構成要素1010は、ディスプレイ画面であるが、何れの他の構成要素もシステム1000に使用することができる。当然ながら、分かり易いように2つの追加の構成要素1010及び1011だけが図8に示されているが、システム1000は、このような構成要素の何れの数も含むことができる。
【0120】
モジュール又は構成要素1006及び構成要素1008、1010及び1011は、破線で略式に示されている共通ハウジング1001に取り付けることができ、所望の回路を形成するために必要な場合に互いに電気的に相互接続することができる。ハウジング1001は、例えば、セルラー電話又は携帯情報端末に使用可能なタイプの携帯式ハウジングとして示されており、画面1010は、ハウジングの表面に露出させることができる。構造1006が画像化チップなどの感光性素子を含む実施形態では、レンズ1011又は他の光学デバイスも、構造に光をルーティングするために供給することができる。また、図17に示した単純化システムは単に例示的なであり、デスクトップコンピュータ、ルータなどの固定構造として一般的に捉えられるシステムを含む他のシステムを、上述の構造を使用して作ることができる。
【0121】
本明細書の開示に従って製造されるバックサイド導電性構成要素のマイクロ電子組立体への組み入れは、当技術を超えた改良を提供することができる。このような組立体は、必要とされる材料及び小型形状因子のために低コストの構成を可能にする。加えて、再配線構造を含む組立体では、バックサイドルーティング層は、再配線構造によって起こる反りを相殺することができる。特定の実施例が本明細書に開示されるが、バックサイドルーティング層を他の3次元接続及び熱放散のために更に設計できることを理解すべきである。
【0122】
本開示の態様によれば、一体形成されたEMIシールド構造を備えた超小型パッケージを製造する方法は、ベースと、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアとを含むよう導電性構造をパターン形成するステップであって、複数の相互接続要素の一部は、ダイアタッチエリアの周囲の周りに延びるEMIシールド相互接続要素である、ステップと、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の終端部をキャリアに接合して、キャリア上に配置されたマイクロ電子要素がダイアタッチエリア内に位置付けられるようにし、EMIシールド相互接続要素がマイクロ電子要素の側方に隣接して、マイクロ電子要素の周りに延びるようにするステップであって、パターン形成は更に、EMIシールド相互接続要素がマイクロ電子要素の周りに離間して配置されEMIシールド構造の第1部分を形成するように複数のEMIシールド相互接続要素をパターン形成するステップを含む、ステップと、導電性構造の外側面を露出させておくように、複数の相互接続要素、EMIシールド相互接続要素、及びマイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップと、キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、EMIシールド構造の第2部分が、EMIシールド構造の第1部分から離れて連続的に延び、EMIシールド構造の第1部分と一体形成されるように、EMIシールド構造の第2部分を形成するようマイクロ電子要素を覆う導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップとを含む、及び/又は
EMIシールドの第2部分を形成するように導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップは、カプセル化ステップの後に起こる、及び/又は
EMIシールド構造の第2部分は、封入材料の表面に沿って延びて、封入材料の表面を覆う、及び/又は
第2部分を形成するよう露出された外側面をパターン形成するステップは更に、EMIシールド相互接続要素から連続的に延びるEMIルーティング配線をパターン形成するステップを含む、及び/又は
露出された外側面をパターン形成するステップは更に、互いに並行に延びるようEMIシールドルーティング配線の第1セットをパターン形成するステップと、グリッドパターンを形成するように第1セットに垂直の方向に延びるようEMIシールドルーティング配線の第2セットをパターン形成するステップを含む、及び/又は、
導電性構造を形成するようにモノリシック導電性材料をエッチングするステップは、複数の相互接続を形成するようにモノリシック導電性材料をエッチングするステップを含む、及び/又は
パターン形成するステップは、マイクロ電子要素を覆い且つEMIシールド相互接続要素から連続的に延びる途切れない平面を定めるように露出された外側面をパターン形成するステップを含む、及び/又は
封入材料の表面にわたって延び更に複数の相互接続要素の1つに接続されるアンテナパターンを形成するように導電性構造の露出された外側面をパターン形成する、及び/又は
アンテナパターンを形成するように導電性構造の外側面をパターン形成するステップは更に、EMIシールド相互接続要素から離間して配置される導電性構造の外側面の一部分をパターン形成するステップを含む、及び/又は
複数のEMIシールド相互接続は、複数の陥凹部を間に形成するために互いから離間して配置され、カプセル化ステップは更に、封入材料で複数の陥凹部を充填するステップを含み、パターン形成ステップは、封入材料の表面を露出させる。
【0123】
本開示の別の態様によれば、マイクロ電子組立体は、マイクロ電子要素、複数のバックサイド導電性構成要素、及び封入材料を含む。マイクロ電子要素は、活性前面と、対向する背面と、前面と背面の間に延びる対向する縁面とを有することができる。複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも一部は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素である。EMIシールドバックサイド導電性構成要素は更に、EMIシールド相互接続要素及び少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線を含むことができ、EMIシールドバックサイド導電性構成要素は、マイクロ電子要素の縁面と背面の少なくとも1つに隣接してEMIシールド構造を形成し、封入材料は、少なくともマイクロ電子要素及びEMIシールド相互接続要素の対向する縁面を囲む。EMIシールド相互接続要素は、EMIシールド構造の第1部分を形成するよう構成され、少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、マイクロ電子要素の背面を覆い、EMIシールド構造の第2部分を形成し、少なくとも1つのバックサイドルーティング配線は、EMIシールド相互接続要素の少なくとも1つから封入材料の表面に沿って連続的に延びる、及び/又は
少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、マイクロ電子要素の平面を覆い且つEMIシールド相互接続要素のうちの対応する1つから離れて延びる単一のルーティング配線である、及び/又は
少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、EMIシールド構造の主面を形成するEMIシールドバックサイドルーティング配線を含み、主面は、EMIシールド相互接続要素の各々から延びて且つ結合される連続平面である、及び/又は
少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線であり、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の各々は、EMIシールド相互接続要素の対応する要素から連続的に延びる、及び/又は
複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線は、グリッドパターンに配列される、及び/又は
複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の一部は、水平方向に延び、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の他の部分は、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の一部に垂直の方向に延びる、及び/又は
複数のバックサイド導電性構成要素の他の構成要素は各々、相互接続要素と、相互接続要素から離れて且つ封入材料の表面にわたって連続的に延びるトレースを含む、及び/又は
複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも1つの他の構成要素は、相互接続要素と、アンテナを形成するようにパターン形成されたバックサイドルーティング配線とを含む、及び/又は
マイクロ電子要素は、第1マイクロ電子要素であり、組立体は更に、第2マイクロ電子要素を含み、第1マイクロ電子要素は、EMIシールド構造内に位置付けられ、第2マイクロ電子要素は、EMIシールド構造の外側に位置付けられる。
【0124】
別の態様によれば、システムは更に、前述のマイクロ電子組立体と、組立体に電気的に接続された1又は2以上の他の電子構成要素とを含む、及び/又は
システムは更に、ハウジング、組立体、及びハウジングに取り付けられる他の電子構成要素を含む。
【0125】
本開示の別の態様によれば、一体形成されたアンテナを備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法は、導電性構造をパターン形成して、ベース、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素、及びマイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアを形成するステップ、キャリア上に配置されたマイクロ電子要素がダイアタッチエリア内に位置付けられるように、複数の相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップ、導電性構造の外側面が露出されたままになるように複数の相互接続要素とマイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップ、キャリアを取り除いて複数の相互接続要素の自由端部を露出させるステップ、及び封入材料の表面を露出させて、複数の相互接続要素から連続して延長しこれに一体形成される複数の導電性バックサイドルーティング配線を含むように導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップを含み、複数の導電性バックサイドルーティング配線は、封入材料の表面にわたって延び、複数の導電性バックサイドルーティング配線の第1導電性バックサイドルーティング配線は、アンテナを形成するためにアンテナ経路経線にパターン形成され、複数の導電性バックサイドルーティング配線の第2導電性バックサイドルーティング配線は、信号、接地、又は電力の少なくとも1つを伝達することができるトレースにパターン形成される、及び/又は
アンテナルーティング配線をパターン形成するステップは、封入材料の表面にわたって1又は2以上の方向に延びるようアンテナルーティング配線をパターン形成するステップを含む、及び/又は
トレースは接地を伝達し、露出された外側面をパターン形成するステップは更に、信号、又は電力の1つを伝達するために複数の導電性バックサイドルーティング配線の第3バックサイド導電性ルーティング配線をパターン形成するステップを含む、及び/又は
露出された外側面をパターン形成するステップは更に、複数の導電性バックサイドルーティング配線の一部を、マイクロ電子要素を覆う電磁干渉シールド構造にパターン形成するステップを含む。
【0126】
本開示の別の態様によれば、組立体は、活性前面と、対向する背面と、前面と背面の間に延びる対向する縁面とを有するマイクロ電子要素、複数のバックサイド導電性構成要素であって、複数の各々が、相互接続要素と相互接続要素に一体形成され且つこれに接続されたバックサイドルーティング配線を含むことを特徴とする複数のバックサイド導電性構成要素、及びマイクロ電子要素と複数のバックサイド導電性構成要素の縁部を包む封入材料とを含み、第1バックサイド導電性構成要素の第1バックサイドルーティング配線は、アンテナパターンを含み、第2バックサイド導電性構成要素の第2バックサイドルーティング配線は、電力、接地、又は信号の1つの導電接続を供給するトレースを含む、及び/又は
複数の導電性バックサイドルーティング配線の一部は、マイクロ電子要素を覆う電磁干渉シールド構造を形成する。
【0127】
本開示で使用される「上側」、「下側」、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」、及び方向を示す類似の用語は、重力の座標系ではなく、構成要素自体の座標系を指す。各部品は、図に示された方向における重力の座標系に向けられ、図面の上部は、重力の座標系において上方であり、図面の底面が下方であり、マイクロ電子要素の上面は、実際に、重力座標系におけるマイクロ電子要素の底面の上方にある。しかしながら、部分が反転して、図面の上部が重力座標系において下に面した状態では、マイクロ電子要素の上面は、重力座標系においてマイクロ電子要素の底面の下方にある。
【0128】
構成要素の誘電領域又は誘電構造、例えば、本開示で使用される回路構造、インターポーザー、マイクロ電子要素、キャパシタ、電圧レギュレータ、回路パネル、基板などに関して、電気的導電素子が、キャリア、誘電領域、又は他の構成要素の表面に「ある」という記述は、表面が他の何れかの要素によって覆われていないか又はこれと組み立てられていない時に、電気的導電性素子は、誘電領域又は構成要素の外側から誘電領域の表面に垂直の方向に移動する理論的ポイントに接することができることを示す。従って、誘電領域の表面にある端子又は他の導電性素子は、このような表面から突出することができ、このような表面と同一平面にすることができ、又は誘電領域の孔又は窪みにこのような表面に対して陥凹にすることができる。
【0129】
本開示全体を通して、マイクロ電子要素又は再配線構造の前面及び背面に平行の方向は、本明細書では「水平」又は「側方」方向と呼ばれ、マイクロ電子要素の前面及び背面に垂直であるか又はマイクロ電子要素の縁面に平行である方向は、本明細書では上向き又は下向き方向と呼ばれ、また本明細書では「垂直」方向と呼ばれることもある。本明細書で示される方向は、本開示で示される構造の座標系である。従って、これらの方向は、標準的又は重力の座標系に対する何れの方位にも位置することができる。
【0130】
他に指示されない限り、前述の代替の実施例は、相互に排他的なものではないが、固有の利点を達成するために様々な組み合わせで実施することができる。とりわけ、1つの実施形態における特徴の説明は、別の実施形態にも適用可能であることを理解されたい。例えば、1つの実施形態における、類似の構成要素又は特徴の様々な高さ、厚み、及び一般的な説明の記述は、要求されないとしても他の実施形態で同じとすることができる。上述の特徴のこれらの及び他の変種及び組み合わせを、請求項によって定義される主題から逸脱することなく利用することができるので、実施形態の前述の説明は、請求項によって定義される主題の制限ではなく例証として捉えるべきである。加えて、本明細書に記述する実施例の提示、並びに「など」、「含む」などのように表現される節は、特定の実施例に請求項の主題を制限するものと解釈すべきではなく、逆に実施例は、多くの可能性のある実施形態の1つを例証するに過ぎないものとする。更に、異なる図面における同じ又は類似の参照数字は、同じ又は類似の要素を識別することができる。
【0131】
本明細書は、限定ではないが、以下を含む実施形態を開示する。
1.一体形成された電磁干渉(「EMI」)シールド構造を備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法であって、
ベースと、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアとを含むよう導電性構造をパターン形成するステップであって、複数の相互接続要素の一部は、ダイアタッチエリアの周囲の周りに延びるEMIシールド相互接続要素である、ステップと、
キャリア上に配置されたマイクロ電子要素が、ダイアタッチエリア内に位置付けられ、EMIシールド相互接続要素が、マイクロ電子要素の側方に隣接して前記マイクロ電子要素の周りに延びるように、複数の相互接続要素及びEMIシールド相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップであって、パターン形成ステップは更に、EMIシールド相互接続要素が、EMIシールド構造の第1部分を形成するためにマイクロ電子要素の周りに離間して配置されるように、複数のEMIシールド相互接続要素をパターン形成するステップを更に含む、ステップと、
導電性構造の外側面を露出させておくように、複数の相互接続要素、EMIシールド相互接続要素、及びマイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップと、
キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素及び前記EMIシールド相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、
EMIシールド構造の第2部分が、EMIシールド構造の第1部分から離れて連続して延び、EMIシールド構造の第1部分に一体形成されるように、EMIシールド構造の第2部分を形成するようにマイクロ電子要素を覆っている導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップと、
を含む、方法。
2.EMIシールドの第2部分を形成するように導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップは、カプセル化ステップの後に起こる、条項1の方法。
3.EMIシールド構造の第2部分が封入材料の表面に沿って延びて覆うことを更に含む、条項1の方法。
4.第2部分を形成するように露出された外側面をパターン形成するステップは、EMIシールド相互接続要素から連続的に延びるEMIルーティング配線をパターン形成するステップを更に含む、条項2の方法。
5.露出された外側面をパターン形成するステップは、互いに並行に延びるようEMIシールドルーティング配線の第1セットをパターン形成するステップと、グリッドパターンを形成するように第1セットに垂直の方向に延びるようEMIシールドルーティング配線の第2セットをパターン形成するステップとを含む、条項4の方法。
6.複数の相互接続を形成するようモノリシック導電性材料をエッチングするステップを含む、導電性構造を形成するようにモノリシック導電性材料をエッチングするステップを更に含む、条項1の方法。
7.パターン形成ステップは、マイクロ電子要素を覆い且つEMIシールド相互接続要素から連続的に延びる連続平面を定めるように露出された外側面をパターン形成するステップを含む、条項1の方法。
8.封入材料の表面にわたって延び且つ複数の相互接続要素の1つに接続されるアンテナパターンを形成するように導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップを更に含む、条項1の方法。
9.アンテナパターンを形成するように導電性構造の外側面をパターン形成するステップは、EMIシールド相互接続要素から離間して配置される導電性構造の外側面の一部分をパターン形成するステップを更に含む、条項8の方法。
10.複数のEMIシールド相互接続は、複数の陥凹部を間に形成するように互いから離間して配置され、カプセル化するステップは、封入材料で複数の陥凹部を充填するステップを更に含み、パターン形成ステップは、封入材料の表面を露出させる、条項1の方法。
11.マイクロ電子組立体であって、
活性前面と、対向する背面と、前面と背面の間に延びる対向する縁面とを有するマイクロ電子要素と、
複数のバックサイド導電性構成要素であって、複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも一部は、EMIシールドバックサイド導電性構成要素であり、EMIシールドバックサイド導電性構成要素は更に、EMIシールド相互接続要素及び少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線を含み、EMIシールドバックサイド導電性構成要素は、マイクロ電子要素の縁面と背面の少なくとも1つに隣接してEMIシールド構造を形成することを特徴とする複数のバックサイド導電性構成要素と、
少なくともマイクロ電子要素とEMIシールド相互接続要素の対向する縁面を囲む封入材料と、
を備え、
EMIシールド相互接続要素は、EMIシールド構造の第1部分を形成するよう構成され、少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、マイクロ電子要素の背面を覆い且つEMIシールド構造の第2部分を形成し、少なくとも1つのバックサイドルーティング配線は、EMIシールド相互接続要素の少なくとも1つから及び封入材料の表面に沿って連続的に延びる、マイクロ電子組立体。
12.少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、マイクロ電子要素の背面を覆い且つEMIシールド相互接続要素のうちの対応する1つから離れて延びる単一のルーティング配線である、条項11のマイクロ電子組立体。
13.少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、EMIシールド構造の主面を形成するEMIシールドバックサイドルーティング配線を含み、主面は、EMIシールド相互接続要素の各々から延び且つEMIシールド相互接続要素の各々に結合される連続平面である、条項12のマイクロ電子組立体。
14.少なくとも1つのEMIシールドバックサイドルーティング配線は、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線であり、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の各々は、EMIシールド相互接続要素の対応する要素から連続的に延びる、条項11のマイクロ電子組立体。
15.複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線は、グリッドパターンで配列される、条項14のマイクロ電子組立体。
16.複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の一部の配線は、水平方向に延び、複数のEMIバックサイドルーティング配線のその他の配線は、複数のEMIシールドバックサイドルーティング配線の一部に垂直方向に延びる、条項15のマイクロ電子要素。
17.複数のバックサイド導電性構成要素のその他の構成要素は各々、相互接続要素と、相互接続要素から離れて連続して且つ封入材料の表面にわたって延びるトレースを含む、条項11のマイクロ電子組立体。
18.複数のバックサイド導電性構成要素の少なくとも1つの他の構成要素は、相互接続要素と、アンテナを形成するようパターン形成されたバックサイドルーティング配線とを含む、条項11のマイクロ電子組立体。
19.マイクロ電子要素は、第1マイクロ電子要素であり、マイクロ電子組立体は更に、第2マイクロ電子要素を含み、第1マイクロ電子要素は、EMIシールド構造内に位置付けられ、第2マイクロ電子要素は、EMIシールド構造の外側に位置付けられる、条項11のマイクロ電子組立体。
20.
条項11に記載の組立体と、
組立体に電気的に接続される1又は2以上の他の電子構成要素と、
を備えるシステム。
21.ハウジング、ハウジングに取り付けられる組立体及び他の電子構成要素を更に含む、条項20で請求されるシステム。
22.一体形成されたアンテナを備えたマイクロ電子パッケージを製造する方法であって、
ベースと、ベースから離れて連続的に延びる複数の相互接続要素と、マイクロ電子要素を受けるサイズにされたダイアタッチエリアとを形成するように導電性構造をパターン形成するステップと、
前記キャリア上に配置されたマイクロ電子要素がダイアタッチエリア内に位置付けられるように、複数の相互接続要素の終端部をキャリアに接合するステップと、
導電性構造の外側面を露出させておくように複数の相互接続要素と前記マイクロ電子要素を封入材料でカプセル化するステップと、
キャリアを取り除いて、複数の相互接続要素の自由端部を露出させるステップと、
封入材料の表面を露出させ、且つ複数の相互接続要素から連続して延長しこれに一体形成される複数の導電性バックサイドルーティング配線を含むように導電性構造の露出された外側面をパターン形成するステップであって、複数の導電性バックサイドルーティング配線が、封入材料の表面にわたって延びる、ステップと、
を含む方法であって、
複数の導電性バックサイドルーティング配線の第1導電性バックサイドルーティング配線は、アンテナを形成するようにアンテナルーティング配線にパターン形成され、
複数の導電性バックサイドルーティング配線の第2導電性バックサイドルーティング配線は、信号、接地、又は電力の少なくとも1つを伝達することができるトレースにパターン形成される、方法。
23.アンテナルーティング配線をパターン形成するステップは、封入材料の表面にわたって2又は3以上の方向に延びるようアンテナルーティング配線をパターン形成するステップを含む、条項22の方法。
24.トレースは、接地を伝達し、露出された外側面をパターン形成するステップは更に、信号又は電力の1つを伝達するために複数の導電性バックサイドルーティング配線の第3バックサイド導電性ルーティング配線をパターン形成するステップを含む、条項22の方法。
25.露出された外側面をパターン形成するステップは、マイクロ電子要素を覆う電磁干渉シールド構造に複数の導電性バックサイドルーティング配線の一部をパターン形成するステップを更に含む、条項22の方法。
26.マイクロ電子組立体であって、
活性前面と、対向する背面と、前面と背面の間に延びる対向する縁面とを有するマイクロ電子要素と、
各々が、相互接続要素と、相互接続要素に一体形成され且つこれに接続されたバックサイドルーティング配線を含む、複数のバックサイド導電性構成要素と、
マイクロ電子要素と複数のバックサイド導電性構成要素の端部を囲む封入材料と、
を備え、
第1バックサイド導電性構成要素の第1バックサイドルーティング配線は、アンテナパターンを含み、
第2バックサイド導電性構成要素の第2バックサイドルーティング配線は、電力、接地、又は信号の1つの導電接続を供給するトレースを含む、マイクロ電子組立体。
27.複数の導電性バックサイドルーティング配線の一部は、マイクロ電子要素を覆う電磁干渉シールド構造を形成する、条項26のマイクロ電子組立体。
【符号の説明】
【0132】
100 例示的なマイクロ電子組立体
102 例示的なEMIシールド構造
104 EMIシールドバックサイドルーティング層
107 第1側部
108 第2側部
110、110A バックサイド導電性構成要素
111 主面
112 バックサイドルーティング配線
113 外側面
114 114a1 114a2 相互接続要素
116 終端部
120 マイクロ電子要素
122 接合パッド
124 活性前面
126 側縁面
128 背面
130 封入材料
134 封入材料
136 上部表面
138 底部表面
140 任意選択的な再配線構造
142 薄膜誘電体層
144 前面コンタクト
146 前面
148 背面コンタクト
150 背面
152 導電性トレース
154 パネルコンタクト
156 主面
160 外部デバイス
162 バンプ
163 パッド
164 バンプ
166 ソルダマスク
168 開口部
図1
図2
図3
図3A
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図11G
図11H
図11I
図11J
図11K
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図14G
図14H
図14I
図14J
図14K
図14L
図15
図16
図17
【国際調査報告】