(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/485 20060101AFI20241031BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241031BHJP
A61P 25/32 20060101ALI20241031BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20241031BHJP
A61K 9/10 20060101ALI20241031BHJP
A61K 47/34 20170101ALI20241031BHJP
【FI】
A61K31/485
A61P43/00 111
A61P25/32
A61K9/14
A61K9/10
A61K47/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528600
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 KR2022018258
(87)【国際公開番号】W WO2023090922
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159539
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0154632
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519140246
【氏名又は名称】インベンテージ ラボ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】INVENTAGE LAB INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【氏名又は名称】藤野 香子
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】キム ジュヒ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA22
4C076AA30
4C076BB11
4C076CC01
4C076DD38
4C076DD38D
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4C076FF01
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4C076GG41
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB23
4C086GA16
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA23
4C086MA43
4C086MA66
4C086NA12
4C086ZC39
4C086ZC42
(57)【要約】
本発明は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物およびその製造方法に関し、標的部位でナルトレキソンの放出速度を調節して、初期バーストを防止し、ナルトレキソンを1ヶ月間持続的に放出して、ナルトレキソンによる効果を示すのに十分な血中濃度を維持することができる。また、マイクロ粒子が均質で優れた品質を有しながらも、難溶性薬物であるナルトレキソンの封入率が高いマイクロ粒子を製造できる製造方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ粒子を含み、
前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を含み、
下記式1による値が120~320である
ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物:
AUC
inf/C
max (式1)
ここで、
AUC
inf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、
C
max(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【請求項2】
前記マイクロ粒子は、下記式2による値が0.8~1.5である、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物:
【数1】
ここで、
D10は、粒子の累積分布において最大値に対して10%に相当する粒子径であり、
D50は、粒子の累積分布において最大値に対して50%に相当する粒子径であり、
D90は、粒子の累積分布において最大値に対して90%に相当する粒子径である。
【請求項3】
前記組成物は、240mg超過~310mg未満でナルトレキソンを含む、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物。
【請求項4】
前記生分解性高分子は、ポリ乳酸、ポリラクチド、ポリラクティック-コ-グリコール酸、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)、ポリホスファゼン、ポリイミノカーボネート、ポリホスホエステル、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート、ポリアミノ酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物。
【請求項5】
前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を1:1~1:10の重量比率で含む、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物。
【請求項6】
注射剤として投与時、標的部位でナルトレキソンの放出速度が調節されて、1ヶ月間ナルトレキソンが持続的に放出される、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物。
【請求項7】
前記注射用組成物は、懸濁溶剤を含む、
請求項1に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物。
【請求項8】
1)ナルトレキソンおよび生分解性高分子を2種以上の有機溶媒を含む混合溶媒に溶解させて油相溶液を製造するステップと、
2)界面活性剤を水に溶解させて水相溶液を製造するステップと、
3)前記油相溶液および前記水相溶液を用いてナルトレキソンを含むマイクロ粒子を製造するステップと、
4)前記マイクロ粒子を懸濁溶剤と混合するステップとを含み、
下記式1による値が120~320である
ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物の製造方法:
AUC
inf/C
max (式1)
ここで、
AUC
inf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、
C
max(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【請求項9】
前記混合溶媒は、第1溶媒および共溶媒を含み、
前記第1溶媒は、ジクロロメタンである、
請求項8に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物の製造方法。
【請求項10】
前記第1溶媒および共溶媒は、1:0.5~1:10の重量比で含まれる、
請求項9に記載のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルコール依存症(alcohol dependence)とは、アルコール欠如時の不快感を避けるために持続的または周期的に飲酒をしたいという強迫的欲求が常にあり、アルコールを過剰に繰り返し摂取した結果、様々な種類の精神的、身体的および社会的障害を起こすことをいう。
【0003】
韓国保健社会研究院によれば、2001年、韓国の男性26.1%、女性10.5%、成人全体の20.9%がアルコール依存状態という。これは成人5人に1人がアルコール依存状態というもので、それによる社会的問題と必要な費用が増加している。
【0004】
ナルトレキソン(naltrexone)はオピオイド(opioid)受容体の拮抗剤であって、1984年から米食品医薬品局(FDA)の承認を受けてアルコール中毒症の治療剤として使用されてきた。
【0005】
一般的な用量用法(50mg/人/日)において、ナルトレキソンはオピオイド受容体と結合して遮断することにより、アルコールのオピオイド分泌増加による正の強化効果を減少させる作用をすることが知られており、長期服用時には肝細胞損傷の危険性が増加することがある。
【0006】
このような副作用に対する憂慮からナルトレキソンの用量用法を減らして投薬しても、アルコール依存症の治療に効果的であることが報告されている。
【0007】
ただし、一般的な用量用法と低用量ナルトレキソンの投薬の場合にも、すべて毎日経口服用する方式で、従来毎日経口服用するナルトレキソン錠剤の場合にはアルコール中毒患者が毎日薬品服用とアルコール摂取を悩むようになって、アルコール摂取への誘惑から容易に抜け出せない問題がある。
【0008】
このような問題点を克服すべく、ナルトレキソンを長期持続型注射剤として開発して、1回の投与で1ヶ月間効果が持続するようにした剤形が開発されたが、血中有効薬物濃度の維持のために過剰量の薬物を投与し、それによる初期バースト(initial burst)による副作用が問題とされうる。
【0009】
上記の問題を解決するために、1回の注射で服用の便宜性を高め、放出制御によりCmaxを低下させながらも、1ヶ月間薬物が有効濃度以上を維持できるナルトレキソンを含む徐放性剤形の開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】KR10-2018-0129909A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物およびその製造方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、標的部位でナルトレキソンの放出速度を調節して、初期バーストを防止し、ナルトレキソンを1ヶ月間持続的に放出して、ナルトレキソンによる効果を示すのに十分な血中濃度を維持できるナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、マイクロ粒子が均質で優れた品質を有しながらも、難溶性薬物であるナルトレキソンの封入率が高いマイクロ粒子を製造できる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するために、本発明は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物に関し、マイクロ粒子を含み、前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を含み、下記式1による値が120~320であってもよい:
AUCinf/Cmax (式1)
ここで、AUCinf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、Cmax(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【0015】
前記マイクロ粒子は、下記式2による値が0.8~1.5であってもよい:
【0016】
【0017】
ここで、
D10は、粒子の累積分布において最大値に対して10%に相当する粒子径であり、
D50は、粒子の累積分布において最大値に対して50%に相当する粒子径であり、
D90は、粒子の累積分布において最大値に対して90%に相当する粒子径である。
【0018】
前記組成物は、240mg超過~310mg未満でナルトレキソンを含むことができる。
【0019】
前記生分解性高分子は、ポリ乳酸、ポリラクチド、ポリラクティック-コ-グリコール酸、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)、ポリホスファゼン、ポリイミノカーボネート、ポリホスホエステル、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート、ポリアミノ酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択できる。
【0020】
前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を1:1~1:10の重量比率で含むことができる。
【0021】
注射剤として投与時、標的部位でナルトレキソンの放出速度が調節されて、1ヶ月間ナルトレキソンが持続的に放出できる。
【0022】
前記注射用組成物は、懸濁溶剤を含むことができる。
【0023】
本発明の他の実施例によるナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物の製造方法は、1)ナルトレキソンおよび生分解性高分子を2種以上の有機溶媒を含む混合溶媒に溶解させて油相溶液を製造するステップと、2)界面活性剤を水に溶解させて水相溶液を製造するステップと、3)前記油相溶液および前記水相溶液を用いてナルトレキソンを含むマイクロ粒子を製造するステップと、4)前記マイクロ粒子を懸濁溶剤と混合するステップとを含み、下記式1による値が120~320であってもよい:
AUCinf/Cmax (式1)
ここで、AUCinf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、Cmax(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【0024】
前記混合溶媒は、第1溶媒および共溶媒を含み、前記第1溶媒は、ジクロロメタンであってもよい。
【0025】
前記第1溶媒および共溶媒は、1:0.5~1:10の重量比で含まれる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、標的部位でナルトレキソンの放出速度を調節して、初期バーストを防止し、ナルトレキソンを1ヶ月間持続的に放出して、ナルトレキソンによる効果を示すのに十分な血中濃度を維持することができる。
【0027】
また、マイクロ粒子が均質で優れた品質を有しながらも、難溶性薬物であるナルトレキソンの封入率が高いマイクロ粒子を製造できる製造方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物に関し、マイクロ粒子を含み、前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を含み、下記式1による値が120~320であってもよい:
AUCinf/Cmax (式1)
ここで、AUCinf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、Cmax(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
本発明において、ナルトレキソンは、N-シクロプロピル-メチルノルオキシモルホン(N-Cyclopropyl-methylnoroxymorphone)、N-シクロプロピルメチル-14-ヒドロキシジヒドロ-モルフィノン(N-Cyclopropylmethyl-14-hydroxydihydro-morphinone)、17-(シクロプロピルメチル)-4,5アルファ-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルフィナン-6-オン(17-(Cyclopropylmethyl)-4,5α-epoxy-3,14-dihydroxymorphinan-6-one)、EN-1639A、またはUM-792とも呼ばれる。
【0031】
前記ナルトレキソンは、下記化学式で表す化合物であってもよい:
【0032】
【0033】
前記本発明のナルトレキソンは、ナルトレキソンの溶媒和物、立体異性体、プロドラッグ(prodrug)、代謝体(例、6β-naltrexol)、誘導体(例えば、naloxone)、遊離塩基(free base)、またはこれらの組み合わせ形態であってもよい。
【0034】
前記立体異性体(stereoisomer)は、分子式および構成原子の連結方法も同一であるが、原子間の空間的配置が異なるものをいう。前記溶媒和物(solvate)は、有機または無機溶媒に溶媒和された化合物をいう。前記溶媒和物は、例えば、水和物である。前記立体異性体は、部分立体異性体(diastereomer)または鏡像異性体(enantiomer)であってもよい。前記プロドラッグは、化合物を投与した後、生体内で標的化合物に変化する化合物であってもよい。前記代謝体は、化合物が生体内の代謝過程により生成された化合物であってもよい。前記誘導体(derivative)は、ナルトレキソンの構造の一部を他の原子や原子団に置換して得られる化合物をいう。
【0035】
本発明の一実施例によるナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物は、マイクロ粒子を含み、前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を含み、下記式1による値が120~320であってもよい:
AUCinf/Cmax (式1)
ここで、AUCinf(ng*hr/ml)は、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与し、ナルトレキソンの血中濃度を測定した結果による血中濃度-時間曲線下面積(area under the plasma concentration-time curve)値であり、Cmax(ng/ml)は、前記ナルトレキソンを含むマイクロ粒子をビーグル犬に注射剤として投与した後の、ナルトレキソンの最大血中濃度値である。
【0036】
ナルトレキソンは、μ-受容体に対する高い親和力を有する競合的拮抗剤としてモルヒネやヘロインなどのような他の完全効能剤と競争できる、より大きな効能がある。
【0037】
ナロキソン(naloxone)より2倍の拮抗効果を有するナルトレキソン(naltrexone)は、Revia(経口錠剤)またはVivitrol(筋肉注射)のようにいくつかの服用方法でオピオイド治療に使用される。
【0038】
Vivitrolの臨床用量(Cmax)は380mgで、28日間ナルトレキソン(すなわち、50mg)を1日経口投与するものの3~4倍である。
【0039】
また、ナルトレキソン塩酸塩およびその他の化合物の組み合わせを含むナルトレキソン塩酸塩の多様な製品が知られている。例えば、Contrave(経口錠剤、8mg naltrexone hydrochlorideおよび90mg bupropion hydrochloride)、Embeda(経口カプセル、25:1の比率のnaltrexone hydrochlorideおよびmorphine sulfate)およびTroxyca ER(経口カプセル、1.2mg naltrexone hydrochlorideおよび10mg oxycodone hydrochloride)がある。
【0040】
前記のような製品は、肥満の治療に使用されたり、強い痛みを緩和したりするために使用される。作用剤の活性がない非選択的オピオイド拮抗剤として、ナルトレキソンはオピオイド完全作用剤(例えば、methadone)またはオピオイド部分作用剤(例えば、buprenorphine)と共に使用されて、治療過程でオピオイドの濫用を減らす。
【0041】
前記のように、従来、ナルトレキソンの長期持続型注射剤として販売されている、Vivitrolの臨床用量(Cmax)は380mgで、1ヶ月間持続的にナルトレキソンによる治療効果を維持するために過剰量を投与している。すなわち、Vivitrolの場合、投与用量が臨床用量以下に投与される場合は、1ヶ月間持続的なナルトレキソンによる治療効果を示すことができない問題がある。
【0042】
後述のように、Vivitrolの場合は、投与用量に合わせて、AUCinf(血中濃度-時間曲線下面積)値が大きく、投与初期バーストが現れることを確認することができる。
【0043】
このため、前記式1による値を確認すれば、本発明の範囲値未満となることを確認することができる。このような結果が現れるのは、投与用量が多くて、ナルトレキソンの総放出量は大きいが、大多数のナルトレキソンが投与初期に放出されることを意味するといえる。
【0044】
具体的には、前記式1中、AUCinfは、ナルトレキソンの生体吸収率の程度を意味するものであり、Cmax(ng/ml)は、ナルトレキソンの最大血中濃度値に関する。このため、前記式1による値は、総投与したナルトレキソンの生体吸収程度と最大血中濃度値との関係を確認できるのである。
【0045】
前記式1の絶対値が大きくなるためには、Cmaxの値が小さいほど大きい値を示すか、AUCinfの値が大きい値を示さなければならない。よって、Cmaxの値が小さいのは、ナルトレキソンの過剰放出が現れないことを意味する。ただし、AUCinfの値が大きいのは、ナルトレキソンに過度に露出することを意味するもので、これはナルトレキソンによる副作用の問題が発生しうる。
【0046】
これに対し、式1の絶対値が小さいのは、Cmaxの値が大きくなるか、AUCinfの値が小さい値を示さなければならない。前記のように、Cmaxの値が大きいのは、ナルトレキソンの過剰放出を意味するもので、ナルトレキソンによる効果を発揮するための適正水準の血中濃度数値を超えるもので、過剰放出による副作用が問題とされ、AUCinfの値が小さいのは、ナルトレキソンの投与量が少なくて1ヶ月間持続的に薬効が発揮されなかったり、生体吸収率が低かったりすることを意味する。
【0047】
このため、本発明のように、前記式1による値が120~320であり、150~300であり、170~280であり、190~250であり、200~240であってもよい。前記範囲内で徐放性注射用組成物中に含まれたナルトレキソンの用量が適正水準に含まれて、1ヶ月間持続的に効果を発揮することができ、ナルトレキソンの過剰放出がないことを意味するといえる。
【0048】
前記組成物中のナルトレキソンの用量が240mg超過~310mg未満であり、245~305mgであってもよい。前記範囲内で徐放性注射用組成物中にナルトレキソンが含まれる場合、1ヶ月間ナルトレキソンが持続的に放出されて効果を発揮することができる。
【0049】
前記マイクロ粒子は、下記式2による値が0.8~1.5であってもよい:
【0050】
【0051】
ここで、
D10は、粒子の累積分布において最大値に対して10%に相当する粒子径であり、
D50は、粒子の累積分布において最大値に対して50%に相当する粒子径であり、
D90は、粒子の累積分布において最大値に対して90%に相当する粒子径である。
【0052】
前記D10、D50およびD90は、マイクロ粒子に対する直径を測定し、これに対し、累積分布上で最大値に対して、10%、50%および90%に相当する値を意味するものである。
【0053】
前記式2は、(D90-D50)と(D50-D10)との比率を限定するもので、平均粒子分布内において、粒子の累積分布上の最大値に対して90%に相当する粒子径と50%に相当する粒子径との差と、50%に相当する粒子径と10%に相当する粒子径との差を比率で確認して、均一な粒子分布程度を確認するもので、その値が1に近いほど均一な分布幅を意味するものである。
【0054】
本発明の式2は、マイクロ粒子のサイズ分布をより明確に確認するためのもので、式2による値が0.8~1.5であり、0.8~1.2であり、0.8~1.0であり、0.8~0.95であってもよい。前記式2による値を満足すると同時に、マイクロ粒子の平均径(D50)が30μm超過~90μm未満であり、33μm~80μmであってもよい。前記式2による値が本発明の範囲内に含まれるのは、マイクロ粒子の大きさが平均径値に近接して分布することを意味するものである。
【0055】
これは、均一な大きさのマイクロ粒子が注射により体内に注入され、均一な大きさを有するマイクロ粒子が類似程度に生分解され、前記マイクロ粒子の生分解によってナルトレキソンの放出効果を示すことができる。
【0056】
すなわち、ナルトレキソンを含むマイクロ粒子は、体内でナルトレキソンの放出程度が粒子の大きさおよび比表面積と関連性が高く、比表面積を大きくするためには、均一な直径を有するマイクロ粒子を用いることが必須である。前記のように粒子の大きさが非常に均一なマイクロ粒子を用いることにより、体内注入時、初期バーストを防止することができ、長時間持続的にナルトレキソンの放出効果を示すことが可能で、ナルトレキソンによる効果を1ヶ月間発揮することができる。
【0057】
また、前記マイクロ粒子の平均径(D50)が90μm以上の場合、注射器を用いて投与時、注射器の詰まり現象が発生することがある。これは、マイクロ粒子のサイズが大きくて、湿潤性が低下し、懸濁溶液と混合時、一時的に早く分散するものの早く沈殿する問題が発生する。このような問題によって、マイクロ粒子と懸濁溶液との間に層分離が発生して、注射時、マイクロ粒子がニードル(21G)を通過できない問題がある。
【0058】
前記のような問題を解決するために、注射器を他の種類(21G以上)を用いることが考えられるが、通常用いられる注射器に比べて針の直径が大きくて恐怖心および苦痛を誘発しうる問題がある。
【0059】
前記生分解性高分子は、ポリ乳酸、ポリラクチド、ポリラクティック-コ-グリコール酸、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)、ポリホスファゼン、ポリイミノカーボネート、ポリホスホエステル、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート、ポリアミノ酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、好ましくは、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)またはポリラクチド(PLA)であるが、前記例に限らない。
【0060】
前記一例として、ポリラクチド-コ-グリコリドは、ラクチドに対するグリコリドのモル比が約60:40~約90:10であり、約60:40~約85:15であり、約60:40~約80:20であり、約60:40~約75:25であり、約65:35~約90:10であり、約70:30~約90:10であり、約75:25~約90:10であり、約65:35~約85:15であり、約70:30~約80:20であってもよいが、前記例に限定されるものではないが、好ましくは、ポリラクチド-コ-グリコリドにおいてラクチドに対するグリコリドのモル比は、約75:25であってもよい。
【0061】
前記生分解性高分子は、1種以上のポリラクチドおよび1種以上のポリラクチド-コ-グリコリドを含むことができる。本発明において、生分解性高分子は、例えば、ポリラクチド2種、ポリラクチド1種とポリラクチド-コ-グリコリド1種、ポリラクチド-コ-グリコリド2種、ポリラクチド3種、ポリラクチド2種とポリラクチド-コ-グリコリド1種、ポリラクチド1種とポリラクチド-コ-グリコリド2種などの組み合わせを含むことができ、特に、ポリラクチド1種とポリラクチド-コ-グリコリド1種、またはポリラクチド-コ-グリコリド2種を含むことができるが、これに限定されない。
【0062】
前記生分解性高分子は、2種以上のポリラクチド-コ-グリコリドを含むことができる。
【0063】
前記マイクロ粒子は、ナルトレキソンおよび生分解性高分子を1:1~1:10の重量比率で含み、1:1~1:5の重量比率で含み、1:1~1:4の重量比率で含み、1:2の重量比率で含むことができる。前記範囲内で注射用組成物で注射可能な用量範囲内で1ヶ月間ナルトレキソンを持続的に放出する徐放性注射剤に製造することができる。すなわち、生分解性高分子に比べてナルトレキソンを前記範囲値未満で含む場合、ナルトレキソンを注射剤として投与するための総用量を合わせるために注射用組成物の量が増加し、これは人に1回投与可能な注射剤の量を超える問題が発生する。また、生分解性高分子に比べてナルトレキソンを前記範囲値超過で含む場合、ナルトレキソンが均一に分布するマイクロ粒子への製造が容易でない。
【0064】
先に説明したように、本発明のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物は、注射剤として投与時、標的部位でナルトレキソンの放出速度が調節されて、1ヶ月間ナルトレキソンが持続的に放出できる。また、従来の徐放性注射剤と比較して初期バーストを防止することができる。
【0065】
一般的に、ナルトレキソンによる副作用で酔い感を訴えたり、むかむかしさを感じるなどの問題がある。また、このような副作用は、一般的に、ナルトレキソンの服用後初期30日以内に現れる場合が多い。
【0066】
すなわち、ナルトレキソンによる副作用の問題は、投与初期にナルトレキソンに過度に露出する場合に問題とされる可能性が大きいことを意味するといえる。
【0067】
このような問題を防止するために、本発明では、後述する製造方法により粒子の大きさが均一であり、ナルトレキソンが均等に分布したマイクロ粒子を徐放性注射用組成物に含むことで、初期バーストを防止することができ、1ヶ月間持続的にナルトレキソンを放出することができる。
【0068】
すなわち、本発明では、ナルトレキソンによる効果を発揮できる程度の有効血中濃度以上にナルトレキソンが放出されるとはいえ、副作用を起こすほど過度に初期に露出することと、1ヶ月間薬効を持続するために過度の用量でナルトレキソンを投与することを防止することができる。
【0069】
前記注射用組成物は、懸濁溶剤を含むことができ、前記懸濁溶剤は、等張化剤、懸濁化剤および溶剤を含む。
【0070】
より具体的には、前記等張化剤は、D-マンニトール(D-Mannitol)、マルチトール(Maltitol)、ソルビトール(Sorbitol)、ラクチトール(Lactitol)、キシリトール(Xylitol)、塩化ナトリウム(Sodium chloride)、およびその混合からなる群より選択可能であり、好ましくは、D-マンニトールであるが、前記例に限らない。
【0071】
前記懸濁化剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Soduim Carboxymethylcellulose)、ポリソルベート80(Polysorbate80)、デンプン(starch)、デンプン誘導体、多価アルコール類、キトサン(chitosan)、キトサン誘導体、セルロース(cellulose)、セルロース誘導体、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid、HA)、アルギン酸(alginic acid)、アルギン(algin)、ペクチン(pectin)、カラギーナン(carrageenan)、コンドロイチン(chondroitin)、コンドロイチンスルフェート(chondroitin sulfate)、デキストラン(dextran)、デキストランスルフェート(dextran sulfate)、ポリリジン(polylysine)、チチン(titin)、フィブリン(fibrin)、アガロース(agares)、フルラン(fluran)、キサンタンガム(xanthan gum)、およびその混合からなる群より選択され、好ましくは、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリソルベート80であるが、前記例に限らない。
【0072】
前記溶剤は、注射用水(Injection water)を用いることができ、注射用水として使用可能な溶剤は制限なくすべて使用可能である。
【0073】
本発明の一実施例によるナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物の製造方法は、1)ナルトレキソンおよび生分解性高分子を2種以上の有機溶媒を含む混合溶媒に溶解させて油相溶液を製造するステップと、2)界面活性剤を水に溶解させて水相溶液を製造するステップと、3)前記油相溶液および前記水相溶液を用いてナルトレキソンを含むマイクロ粒子を製造するステップと、4)前記マイクロ粒子を懸濁溶剤と混合するステップとを含むことができる。
【0074】
前記ナルトレキソンおよび生分解性高分子を溶解させるための、混合溶媒は、第1溶媒および共溶媒を含み、前記第1溶媒は、ジクロロメタンであってもよい。
【0075】
一般的に、有機溶媒を用いてマイクロ粒子を製造するために、薬物および生分解性高分子が溶解しやすい溶媒を用い、この時、一般的に使用される溶媒は、ジクロロメタンである。
【0076】
ただし、前記ジクロロメタンのような有機溶媒を用いる場合にも、一部の難溶性薬物は低い溶解度を有しており、このような問題を解決するために、本発明では、第1溶媒のほか、共溶媒を追加的に含むことで、ナルトレキソンに対する溶解度を高め、追って、有機溶媒の除去時にも容易に除去可能にしたことを特徴とする。
【0077】
前記共溶媒は、密度が1.3g/cm3以下であるか、極性(Polarity index)が3以下であるか、沸点が50℃以下であるか、水溶解度が220~820g/100g waterであってもよい。具体的には、前記共溶媒は、密度が1.3g/cm3以下であり、0.5~1.3g/cm3であり、0.5~1.0g/cm3であり、0.6~0.9g/cm3であってもよい。
【0078】
また、極性が3以下であり、1~3であり、2~3であってもよい。
【0079】
なお、沸点が50℃以下であり、30℃~50℃であり、30℃~40℃であってもよい。
【0080】
また、水溶解度が220~820g/100g waterであり、320~820g/100g waterであり、520~820g/100g waterであってもよい。
【0081】
前記密度条件、極性条件、沸点条件または水溶解度を満たす共溶媒を第1溶媒と混合して使用する場合、一次溶媒を補助して難溶性薬物であるナルトレキソンの溶解度を増加させる役割を果たし、製造されたマイクロ粒子内で残留有機溶媒を除去する時も、共溶媒を用いる場合、共溶媒が第1溶媒であるジクロロメタンより先に除去されながら、薬物が水相溶液に抜け出ることを防止し、油相溶液に存在する生分解性高分子の濃度または粘度を上昇させ、ナルトレキソンと生分解性高分子との間の結合をより強くしてナルトレキソンの生分解性高分子内の封入率を上昇させることができる。
【0082】
また、前記共溶媒の沸点が50℃以下であるため、溶媒除去過程で加熱しても生分解性重合体の性質が変化しなくなり、マイクロ粒子の放出パターンを変化させない。これとともに、前記共溶媒は低い密度を有するものであるので、少量使用しても油相溶液の粘度または密度を低下させることができ、これによって均一で優れた品質を有するマイクロ粒子の製造が可能である。
【0083】
前記のような共溶媒は、具体的には、揮発性有機溶媒または揮発性非極性有機溶媒であってもよい。
【0084】
前記揮発性有機溶媒は、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、ブチルアルコールカーボンジスルフィド、カーボンテトラクロリド、クロロホルム、シクロヘキサン、1,1-ジクロロエタン、ジメトキシエタン、エタノール、ジエチルエーテル、エチルアセテート、ヘプタン、ヘキサン、メタノール、メチルアセテート、メチルt-ブチルエーテル、ペンタン、プロピルアルコール、テトラヒドロフラン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択できる。
【0085】
また、前記揮発性非極性有機溶媒は、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、カーボンテトラクロリド、カーボンジスルフィド、ベンゼン、ジエチルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、メチルアセテート、クロロホルム、およびこれらの組み合わせからなる群より選択できる。
【0086】
前記共溶媒を第1溶媒と混合溶媒として用いる場合、前記共溶媒は、たとえそれ自体ではナルトレキソンまたは生分解性重合体をよく溶解させないものものであっても、第1溶媒であるジクロロメタンと共に作用する場合、むしろ難溶性薬物または生分解性重合体の溶解度を上昇させ、油相溶液の粘度を低下させることができる。
【0087】
また、先に説明したように、前記共溶媒は、ジクロロメタンより先に揮発したり蒸発する性質を有するものであってもよい。一般的に、ナルトレキソンの水相溶液への転移は完全に乾燥しないマイクロ粒子の表面で発生し、マイクロ粒子の内部に残留する有機溶媒が除去されながら、内部粘度が高くなり硬化が起こると、水相溶液との反応性が低くなって水相溶液にナルトレキソンが転移する確率が低くなる。
【0088】
このため、前記のような特性を有する共溶媒を用いる場合、共溶媒が一次溶媒であるジクロロメタンより先に除去されながら、ナルトレキソンが水相溶液に抜け出ることを防止し、油相溶液に存在する生分解性高分子の濃度または粘度を上昇させ、ナルトレキソンと生分解性高分子との間の結合をより強くしてナルトレキソンの生分解性高分子内の封入率を上昇させることができる。
【0089】
均一で優れた品質のマイクロ粒子を製造するためには、マイクロ粒子、生分解性高分子および有機溶媒を含む油相溶液の粘度または密度が重要である。前記共溶媒は、一次溶媒より低い密度を有するので、少量使用しても油相溶液の密度を低下させることが可能で、微細流体法によりマイクロ粒子を製造しようとする場合、マイクロチャネル内で油相溶液と水相溶液が層流を維持するようにして均一で優れた品質のマイクロ粒子の製造を可能にし、残留有機溶媒が容易に除去できるようにする。
【0090】
前記共溶媒は、好ましくは、ジエチルエーテルまたはペンタンであってもよいが、前記例に限らず、前記共溶媒の条件を満たし、第1溶媒と共に難溶性薬物であるナルトレキソンの溶解度を高め、第1溶媒より先に揮発したり蒸発したり性質を有するものは制限なくすべて使用可能である。
【0091】
前記1)ステップにおいて、ナルトレキソンおよび混合溶媒の重量比は、約1:7~約1:30であり、約1:7~約1:29であり、約1:7~約1:28であり、約1:7~約1:27であり、約1:7~約1:26であり、約1:7~約1:25であり、約1:7~約1:24であり、約1:7~約1:23であり、約1:7~約1:22であり、約1:7~約1:21であり、約1:7~約1:20であり、約1:7~約1:19であり、約1:7~約1:18であり、約1:7~約1:17であり、約1:7~約1:16であり、約1:7~約1:15であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0092】
前記1)ステップにおいて、ナルトレキソンおよび生分解性高分子の重量比は、約1:0.5~約1:10であり、約1:0.5~約1:9であり、約1:0.5~約1:8であり、約1:0.5~約1:7であり、約1:0.5~約1:6であり、約1:1~約1:5であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0093】
前記1)ステップにおいて、共溶媒および一次溶媒の重量比は、約1:0.5~約1:10であり、約1:0.5~約1:9であり、約1:0.5~約1:8であり、約1:0.5~約1:7であり、または約1:0.5~約1:6であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0094】
好ましくは、ナルトレキソンおよび混合溶媒の重量比は、1:15~1:20であり、共溶媒および第1溶媒の重量比は、1:0.5~1:6であってもよいが、前記例に限定されるものではない。前記範囲内でナルトレキソンがよく溶解できるもので、前記範囲値未満で混合溶媒が含まれる場合、ナルトレキソンが再結晶化されて析出する問題が発生し、粘度が過度に高くなるので、濾過および製造に困難が発生することがある。溶媒量を過度に多く使用する場合、製造には大きな問題がないが、絶対的な有機溶媒の使用量が多くなってナルトレキソンが水相溶液に損失し、残留有機溶媒を除去しにくいことがある。
【0095】
有機溶媒内の生分解性高分子の含有量は、生分解性高分子(例:ポリラクチド-コ-グリコリド共重合体)の使用量を基準として約5~約50重量%であり、約5~約40重量%であり、約5~約30重量%であり、約5~約20重量%であり、約5~約10重量%であってもよいが、これに限定されない。前記有機溶媒の全体使用量は、生分解性高分子の粘度およびナルトレキソンの使用量によって変更可能である。ナルトレキソンの量が多かったり、生分解性高分子の粘度が高かったりすれば、有機溶媒の使用量を増加させて全体濃度を低下させることができる。ただし、前記範囲内で有機溶媒内に生分解性高分子を溶解する場合、マイクロ粒子の製造便宜を達成し、残留有機溶媒の除去も容易な範囲内である。
【0096】
前記生分解性高分子は、先に説明した内容と同一であるので、関連内容に関する詳しい説明は省略する。
【0097】
前記水相溶液は、水および界面活性剤を含むことができる。ここで、界面活性剤は、油相溶液が安定したマイクロ粒子の形成を補助できるものであれば制限なく使用可能である。
【0098】
具体的には、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された1つ以上であってもよい。例えば、界面活性剤は、ポリエチレングリコールソルビタンモノオレート、ソルビタンオレート、ソジウムラウリルスルフェート、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol;PVA)、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、レシチン、ゼラチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸ナトリウム、エステルアミン、リニアジアミン、脂肪アミン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されたいずれか1つ以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0099】
前記水相溶液に含まれる界面活性剤の含有量は、0.1~1.0%(w/v)であり、0.2~0.8%(w/v)であり、0.25~0.7%(w/v)であり、0.4~0.6%(w/v)であり、0.4~0.5%(w/v)であり、0.5~0.6%(w/v)であり、0.1~0.3%(w/v)であり、0.2~0.3%(w/v)であり、0.25~0.3%(w/v)であってもよいが、これに限定されるものではない。例えば、界面活性剤を含む水相溶液は、0.5%(w/v)のPVA溶液であってもよいが、前記例に限定されない。
【0100】
前記1)ステップの油相溶液に対する粘度は、流体の粘度(単位:cP;centipoise)がマイクロチャネル内での流体を層流状態に維持させる範囲にある。前記流体の粘度は、ブルックフィールドモデル(Brookfield Model)LVT粘度計で測定可能であり、LV01またはLV02スピンドルを用いて80~100rpmで測定可能である。前記油相溶液の粘度測定は25℃で測定し、粘度計で測定を開始すると、測定溶液が安定化された後、一定の数値の粘度を測定し、一般的に、溶液の安定化は1分前後で進行させた。
【0101】
前記1)ステップの油相溶液は、前記2)ステップの水相溶液と層流状態を維持するようにする粘度または密度を有するものであってもよい。具体的には、マイクロチャネル内に流れている水相溶液に油相溶液が注入された時、マイクロチャネル内の流体が層流状態を維持するように、油相溶液が粘度または密度を有することができる。例えば、マイクロチャネル内に流れる流体のレイノルズ数が2,300以下を満足するように、油相溶液が粘度または密度を有することができる。
【0102】
前記3)ステップは、油相溶液および水相溶液を用いて、エマルジョン法、多孔性メンブレン法、噴霧乾燥法または微細流体法によりマイクロ粒子を製造することができる。
【0103】
具体的には、前記微細流体法によりマイクロ粒子を製造する工程は、a)油相溶液を直線方向のマイクロチャネルに注入するステップと、b)水相溶液を両側面または一側面のマイクロチャネルに注入するステップと、c)マイクロ粒子を収集するステップとを含むことができる。
【0104】
前記a)ステップは、油相溶液を直線方向のマイクロチャネルに注入して、流れるようにするものであり、前記b)ステップは、水相溶液を直線方向のマイクロチャネルと交差点を形成するように形成された両側面または一側面のマイクロチャネルに注入して流れるようにするものである。すなわち、油相溶液は、直線方向のマイクロチャネルに沿って流れ、水相溶液は、前記直線方向のマイクロチャネルを基準として両側面または一側面で直線方向のマイクロチャネルと交差点を形成するマイクロチャネルに沿って流れて、油相溶液の流れと出会うことができる。
【0105】
また、直線方向のマイクロチャネルに注入される油相溶液より、油相溶液の流れと交差点を形成する水相溶液の流れをより速い流速で流れるようにするために、より高い圧力条件下で水相溶液を流れるようにすることが可能である。
【0106】
前記のように、油相溶液および水相溶液の流速を異ならせ、水相溶液の流速を油相溶液の流速より速くすることで、油相溶液の流れと水相溶液の流れとが出会う地点で相対的により速い流速を有する水相溶液が油相溶液を圧縮するようになり、この時、油相溶液および水相溶液の反発力によって油相溶液内の生分解性高分子および難溶性薬物であるナルトレキソンが球形状のマイクロ粒子を生成し、前記球形状のマイクロ粒子は球形の生分解性高分子にナルトレキソンが均等に分布している形態で形成することができる。
【0107】
前記微細流体法によるマイクロ粒子の製造は、ナルトレキソン、有機溶媒、および生分解性高分子が溶解している油相溶液を水相溶液と共にマイクロチャネルに投入して一定の大きさのマイクロ粒子を形成する方法で、水相溶液内でマイクロ粒子を製造する方法である。このように形成されたマイクロ単位の粒子は、水相溶液内の界面活性剤によって安定化され、形成された粒子は乾燥条件によって粒子内部の有機溶媒が蒸発または揮発しながら粒子内の有機溶媒が除去されて、マイクロ粒子を形成することができる。
【0108】
前記エマルジョン法は、ナルトレキソン、有機溶媒、および生分解性高分子が溶解している油相溶液と界面活性剤が含まれた水相溶液とを混合した後、その混合物に外部のエネルギー(超音波、または高速回転力など)を加えて、油相溶液が水相溶液内でマイクロ単位の粒子を形成するようにする方法である。前記エマルジョン法により形成されたマイクロ粒子は、乾燥条件によって粒子内部の有機溶媒が蒸発または揮発しながら粒子内の有機溶媒が除去され、マイクロ粒子が形成される。
【0109】
前記多孔性メンブレン法は、ナルトレキソン、有機溶媒、および生分解性高分子が溶解している油相溶液(分散相)を、微細空隙(micro pore)が開いている多孔性メンブレンの一側面に流し、多孔性メンブレンの反対側側面に界面活性剤に含まれた水相溶液(連続相)を流すことで、水相溶液の流れで油相溶液を切ってマイクロ粒子を製造する方法である。
【0110】
前記噴霧乾燥法は、水相溶液を使用せず、ナルトレキソン、有機溶媒、および生分解性高分子が溶解している油相溶液を、噴霧乾燥器で噴霧しながら加温された空気を吹き込んでマイクロ粒子を製造する方法である。油相溶液を微細噴霧しながらマイクロ単位の粒子が形成され、加温された空気によって粒子内部の有機溶媒が蒸発または揮発しながら溶媒が除去され、マイクロ粒子が形成される。
【0111】
前記エマルジョン法および噴霧乾燥法の具体例は、例えば、文献[Koerner,J.(2019).Harnessing Dendritic Cells for Poly(D,L-lactide-co-glycolide)Microspheres(PLGA MS)―Mediated Anti-tumor Therapy.Frontiers]、および文献[Wang,Y(2016).Manufacturing Techniques and Surface Engineering of Polymer Based Nanoparticles for Targeted Drug Delivery to Cancer.Nanomaterials6(2),26]に記載されているが、これに限定されるものではない。
【0112】
本発明の他の実施例によるナルトレキソンを含むマイクロ粒子は、前記製造方法により製造されたマイクロ粒子である。
【0113】
前記マイクロ粒子のナルトレキソンに対する封入率は、約90%であり、約91%であり、約92%であり、約93%であり、約94%であり、約95%であり、約96%であり、約97%であり、約98%であり、約99%であり、約100%であってもよい。
【0114】
前記マイクロ粒子は、微粒球またはマイクロスフィアとも称され、粒子内に有効成分としてナルトレキソンを含むことができるものを意味することができる。
【0115】
実験例1
溶媒によるナルトレキソンマイクロ粒子の封入率、残留有機溶媒および溶解の比較実験
(1)ナルトレキソンを含むマイクロ粒子の製造
実験に使用するためのマイクロ粒子を下記のように製造し、マイクロ粒子の製造時に使用した成分の含有量は表1にまとめた。
【0116】
[実施例1]
遊離塩基形態のナルトレキソン0.5gおよびDL-ラクチド/グリコリド共重合体1.0gを、ジクロロメタン10.0gおよびジエチルエーテル2.3gに混合して溶解した。混合した油相溶液をマイクロチャネルにそれぞれ適用して、油相溶液および水相溶液の交差点でマイクロ粒子に製造し、これを水相溶液上(10℃)で収集した。水相溶液は0.5%(w/v)のPVA溶液(水に0.5%(v/v)のPVAを混合する)である。
【0117】
前記製造されたマイクロ粒子は10℃で1時間、30℃で1時間および50℃で1時間撹拌して有機溶媒を除去した。製造されたマイクロ粒子を篩で得た後、凍結乾燥して、乾燥したマイクロ粒子の製造を完了した。
【0118】
[実施例2]
ジクロロメタン8.0gおよびジエチルエーテル2.0gを混合したことを除き、実施例1と同様に製造した。
【0119】
[比較例1]
ジエチルエーテルなしにジクロロメタン8.0gを混合したことを除き、実施例3と同様に製造した。
【0120】
[比較例2]
ジエチルエーテルなしにジクロロメタン12.3gを混合したことを除き、実施例3と同様に製造した。
【0121】
【0122】
(2)共溶媒使用および有機溶媒量による封入率、残留有機溶媒、析出有無の比較
前記実験例1(1)から製造されたマイクロ粒子に対して溶解度、封入率、残留有機溶媒を評価した。溶解の有無は肉眼で析出したかを確認し、封入率は高性能液体クロマトグラフィー(high-performance liquid chromatography、HPLC)を用いて測定した。残留有機溶媒は気体クロマトグラム(GC、gas chromatogram)により分析した。その結果を表2に記載した。
【0123】
【0124】
比較例1および比較例2を比較する時、ナルトレキソンはジクロロメタンに難溶性であるので、ジクロロメタンの量が十分でない場合、油相溶液を製造する過程で有機溶媒に溶解したナルトレキソンが再結晶化によって析出する現象が発生し、これによってマイクロ粒子を製造することができなかった。比較例2と実施例1および実施例2を比較する時、共溶媒としてジエチルエーテルを使用すると、ジクロロメタンを単独で使用した時より封入率が約6%上昇し、ジクロロメタンの残留有機溶媒量も減少することを確認し、全体有機溶媒の残留量も減少することを確認した。
【0125】
前記結果によれば、沸点がジクロロメタンより低いジエチルエーテルを共に使用することにより封入率の上昇効果が見られるが、これは、ジエチルエーテルがジクロロメタンより低い温度で溶媒揮発が起こるにつれ、マイクロ粒子内のナルトレキソンと生分解性高分子の濃度が増加して、マイクロ粒子内に存在する油相溶液の粘度を上昇させ、これによってナルトレキソンと生分解性高分子との間の結合をより強く維持させることによるものである。
【0126】
実験例2
溶媒の混合比率によるナルトレキソンマイクロ粒子の封入率、残留有機溶媒、溶解の比較実験
(1)ナルトレキソンを含むマイクロ粒子の製造
実験に使用するためのマイクロ粒子を下記のように製造し、マイクロ粒子の製造時に使用した成分の含有量は表4にまとめた。
【0127】
[実施例3]
ナルトレキソン0.5gおよびDL-ラクチド/グリコリド共重合体1.0gをジクロロメタン6.0gおよびジエチルエーテル2.0gに混合して溶解した。混合した油相溶液をマイクロチャネルにそれぞれ適用して、油相溶液および水相溶液の交差点でマイクロ粒子に製造し、これを水相溶液上(10℃)で収集した。水相溶液は0.5%(w/v)のPVA溶液である。製造されたマイクロ粒子は10℃で1時間、30℃で1時間および50℃で1時間撹拌して有機溶媒を除去した。製造されたマイクロ粒子を篩で得た後、凍結乾燥して、乾燥したマイクロ粒子の製造を完了した。
【0128】
[実施例4]
マイクロ粒子を10℃で1.5時間、30℃で1.5時間および50℃で1.5時間撹拌して有機溶媒を除去したことを除き、実施例5と同様に製造した。
【0129】
[実施例5]
ジエチルエーテル3.0gを混合したことを除き、実施例3と同様に製造した。
【0130】
【0131】
(2)溶媒の混合比率によるナルトレキソンマイクロ粒子の封入率、残留有機溶媒、溶解の比較
【0132】
【0133】
実施例3および実施例4を比較する時、有機溶媒の除去時間を長くするほど封入率がむしろ低下することを確認することができ、このような結果は、有機溶媒の除去時間が長いほど有機溶媒の残留量において有意な差はないことを確認した。
【0134】
実施例3および実施例5を比較する時、有機溶媒として用いたジクロロメタンとジエチルエーテルとの比率が封入率に影響を及ぼすことを確認した。ジクロロメタンに対するジエチルエーテルの比率が増加すると、マイクロ粒子のナルトレキソン封入率が上昇することを確認することができる。
【0135】
実験例3
粒度分析
マイクロ粒子径を具体的に確認するために、Microtrac粒度分析器を用いて分析を進行させた。
【0136】
実施例1と同様の方法で製造したマイクロ粒子に対して、3回分析を進行させた。
【0137】
D10~D90の単位はμmであり、実験結果は下記表5の通りである。
【0138】
【0139】
前記実施例1により製造されたマイクロ粒子はD50が38.74μm、39.24μm、38.46μmと確認され、標準偏差も3.83、3.61および3.89で非常に均一な粒子径を示すことを確認することができる。
【0140】
ビビトロールに対しても同様にPSA粒度分析を進行させた結果、D50が77.05μmであり、標準偏差も27.99で直径が多様な粒子を含んでいることを確認した。
【0141】
また、前記表5の(D90-D50)/(D50-D10)の計算結果も大差なしに均一な値を示すことを確認した。これに対し、ビビトロールの場合、1.47で本発明のマイクロ粒子と大差があることを確認した。
【0142】
実験例4
薬物動態学分析
本発明の徐放性注射用組成物に対する薬物動態学評価を確認した。
【0143】
前記実施例1のマイクロ粒子を1バイアルを基準として、2.0mLの懸濁溶剤を加えた後、均一に懸濁させて皮下注射用組成物に製造した。
【0144】
前記懸濁溶剤は下記表6のような組成で構成した。
【0145】
【0146】
前記注射用組成物は各ナルトレキソンの含有量が200mg、245mgおよび300mgとなるようにマイクロ粒子を混合した。
【0147】
前記注射用組成物はビーグル犬にSC injection方式で投与し、時間ごとに血中濃度を測定した。対照群として現在販売中のビビトロールを購入してビーグル犬に投与した後、同様の方式で血中濃度を測定した。分析結果は下記表7の通りである。
【0148】
【0149】
前記実験結果によれば、ビビトロールの場合、投与後48時間にナルトレキソンの血中濃度が最大(Cmax)であることを確認した。また、ビビトロール内に含まれたナルトレキソンの用量を考慮する時、AUC測定結果では差があることを確認することができる。
【0150】
これに対し、245mg含まれる本発明のマイクロ粒子はビビトロールに比べてナルトレキソンの投与量が少ないが、1ヶ月間持続的にナルトレキソンが放出されて、672時間になった時点でもビビトロールと類似水準のナルトレキソンの血中濃度を示すことを確認することができる。
【0151】
また、300mg投与した場合にも、1ヶ月間ナルトレキソンの効果を示し得ることを確認することができる。300mg投与した場合は、ビビトロールと比較して48時間となる時点でCmaxが最大値を示したとはいえ、数値は半分以下であることを確認可能で、投与用量が増加しても初期バーストを抑制する効果があることを確認することができる。
【0152】
結果として、本発明のナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物は、ビビトロールと比較してナルトレキソンの初期バーストを抑制しながらも、1ヶ月間持続的な効果を維持することができる。
【0153】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明は、ナルトレキソンを含む徐放性注射用組成物およびその製造方法に関する。
【0155】
本発明は、下記の国家研究開発事業の支援を受けました。
【0156】
[課題固有番号]1465031634
[課題番号]HI20C0936
[部処名]保健福祉部
[課題管理(専門)機関名]韓国保健産業振興院
[研究事業名]バイオヘルス投資インフラ連携型R&D
[研究課題名]制御最適化された製造技術を用いたオピオイド(opioid)およびアルコール依存性治療用長期持続型注射剤の開発
[寄与率]1/1
[課題実行機関名]インベンテージラボ
[研究期間]2022.01.01~2022.12.31
【国際調査報告】