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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】タファミジスの固体状態の形態
(51)【国際特許分類】
   C07D 263/54 20060101AFI20241031BHJP
   A61K 31/423 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20241031BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20241031BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241031BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
C07D263/54 CSP
A61K31/423
A61K47/34
A61K47/26
A61K47/32
A61K9/20
A61K9/48
A61P25/00
A61P9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529654
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-17
(86)【国際出願番号】 US2022050182
(87)【国際公開番号】W WO2023091534
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/280,259
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514244479
【氏名又は名称】テバ・ファーマシューティカルズ・インターナショナル・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Teva Pharmaceuticals International GmbH
【住所又は居所原語表記】Schluesselstrasse 12, 8645 Jona,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】サーニャ・マテチッチ・ムサニッチ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレンティナ・トラヴァンチッチ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥブラフカ・パヴリチッチ
(72)【発明者】
【氏名】マリナ・ラトゥカイ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076AA53
4C076CC01
4C076DD47
4C076EE16
4C076EE23
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086MA02
4C086MA05
4C086MA35
4C086MA37
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA36
(57)【要約】
本開示は、タファミジスの固体状態の形態、その調製方法及びその医薬組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形態Vaと名付けられたタファミジスの結晶形態であって、
(i)13.3、16.3及び19.7度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折、及び/又は
(ii)161.8、145.3、132.5、126.0、120.3±0.2ppmで特性ピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、及び/又は
(iii)70.0±0.2ppmでの参照ピークとの間に、それぞれ91.8、75.3、62.5、56.0、50.3±0.1ppmの化学シフト差を有する固体状態13C NMRスペクトル
を特徴とする、タファミジスの結晶形態。
【請求項2】
5.8度2-シータ±0.2度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項1に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項3】
9.5度2-シータ±0.2度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項1又は2に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項4】
13.7度2-シータ±0.2度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項1、2及び3のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項5】
20.0度2-シータ±0.2度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項1、2、3及び4のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項6】
約28.8度2-シータ±0.2度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項1、2、3、4及び5のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項7】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項1、2、3、4、5及び6のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項8】
23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.2度2-シータから選択される1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項7に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項9】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項8に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項10】
13.3、16.3及び19.7度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、形態Vaと名付けられたタファミジスの結晶形態。
【請求項11】
5.8度2-シータ±0.1度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項10に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項12】
9.5度2-シータ±0.1度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項10又は11に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項13】
13.7度2-シータ±0.1度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項10、11及び12のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項14】
20.0度2-シータ±0.1度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項10、11、12及び13のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項15】
約28.8度2-シータ±0.1度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項10、11、12、13及び14のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項16】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項10、11、12、13、14、15又は16のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項17】
23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.1度2-シータから選択される1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項16に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項18】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項17に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項19】
13.3、16.3及び19.7度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、形態Vaと名付けられたタファミジスの結晶形態。
【請求項20】
5.8度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項19に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項21】
9.5度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項19又は20に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項22】
13.7度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項19、20及び21のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項23】
20.0度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項19、20、21及び22のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項24】
約28.8度2-シータで追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項19、20、21、22又は23のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項25】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項19、20、21、22、23又は24のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項26】
23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータから選択される1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とする、請求項25に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項27】
5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項26に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項28】
特定の2-シータ値が、存在する場合、最も強いピークに対して次の強度範囲:
【表1】
を有し、13.7又は20.0でのピークのうち1つのみが、100%の相対強度を有することができる、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26又は27のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項29】
特定の2-シータ値が、存在する場合、次の相対強度範囲:
【表2】
を有する、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26又は27のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項30】
特定の2-シータ値が、存在する場合、次の相対強度範囲:
【表3】
を有する、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26又は27のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項31】
図1に実質的に示されているXRPDパターン又は図7に実質的に示されている固体状態13C NMRスペクトルを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項32】
水和物である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30又は31のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項33】
約1%~約8%(w/w)の水、約2%~約7%(w/w)の水、約2%~約7.5%(w/w)の水、約3%~約7%(w/w)の水、約5%~約6.5%(w/w)の水、約5.5%~約6%(w/w)の水、約1%~約6%(w/w)、約2%~約6%(w/w)、約3%~約6%(w/w)、約4%~約6%(w/w)、約5%~約6%(w/w)、約5.5%~約6%(w/w)、又は約6%(w/w)の水を含有する、請求項32に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項34】
タファミジスのいずれか他の結晶形態を実質的に含まない、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32又は33のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項35】
好ましくはXRPDによって測定される、約20%(w/w)以下、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%のタファミジスのいずれか他の結晶形態を含有する、請求項34に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項36】
タファミジスのいずれかの非結晶形態を実質的に含まず、好ましくはXRPDによって測定される、約20%(w/w)以下、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%のタファミジスのいずれか他の非結晶形態を好ましくは含有する、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34又は35のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項37】
約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%の任意の溶媒和有機溶媒を結晶構造中に含有する、請求項36に記載のタファミジスの結晶形態。
【請求項38】
ポリエチレングリコール(PEG)を含む混合物からタファミジスを結晶化する工程を含む、請求項1から37のいずれか一項に記載のタファミジスの結晶形態を調製する方法。
【請求項39】
(a)ポリエチレングリコールを含む溶媒中にタファミジスを含む混合物を用意する工程、
(b)前記混合物を撹拌する工程、及び
(c)任意選択により固体を単離する工程
を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記混合物がスラリーである、請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
出発材料がタファミジス形態Vである、請求項38、39又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
出発材料がタファミジスの無水形態Vである、請求項38、39、40又は41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記出発材料が、6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターンを特徴とする、請求項38、39、40、41又は42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記出発材料が、6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有し、17.8、25.8、27.3及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータで1つ、2つ、3つ又は4つの追加のピークも有するPXRDパターンを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記出発材料が、6.0、17.8,19.9、20.6、23.9、25.8、27.3、29.2及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターンを特徴とする、請求項38、39、40、41、42、43又は44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記タファミジスの形態Vが、171.5、161.0、149.1、144.7、131.0±0.2ppmでピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、及び/若しくは109.5ppm±0.2ppmでの参照ピークから、以下の62.1、51.6、39.6、35.2、21.5±0.1ppmの化学シフト絶対差を有する固体状態13C NMRスペクトル、又は図4に実質的に示されている固体状態13C NMRスペクトルを特徴とする、請求項38、39、40、41、42、43、44又は45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記ポリエチレングリコールが、PEG-400又はPEG-300又はPEG-200である、請求項38、39、40、41、42、43、44、45又は46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記溶媒が水を更に含む、請求項39、40、41、42、43、44、45、46又は47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
ポリエチレングリコールの水に対する体積比が、約70:30~約30:70、約80:20~約20:80、約90:10~約99:1、約90:10~約99.8:0.2、約90:10~約99.5:0.5、約92:8~約99:1、約92:10~約98:2、約94:6~約98:2、又は約95:5である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記混合物が、約10℃~約45℃、約15℃~約40℃、約18℃~約30℃、又は約20℃~約25℃の温度で撹拌される、請求項38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48又は49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記混合物が、約2時間~約72時間、約5時間~約8~約36時間、約12~約30時間、又は約14~約28時間撹拌される、請求項38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
タファミジス形態Vaが、好ましくは濾過、遠心分離又はデカンテーションにより、好ましくは濾過により、単離される、請求項38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50又は51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記生成物を少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて医薬製剤を提供する工程を更に含み、好ましくは前記製剤が、錠剤又はカプセル剤である、請求項38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51又は52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
タファミジスの結晶性水和物を調製するための出発材料としての、請求項42、43、44、45又は46のいずれか一項に規定のタファミジスの結晶形態Vの使用。
【請求項55】
タファミジスの結晶形態Vaを調製するための出発材料としての、請求項42、43、44、45又は46のいずれか一項に規定のタファミジスの結晶形態Vの、請求項54に記載の使用。
【請求項56】
タファミジスの結晶形態Vaが、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36又は37のいずれか一項よって定義されている、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
請求項38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51又は52のいずれか一項に記載の方法によって取得可能な生成物。
【請求項58】
請求項53に記載の方法によって取得可能な生成物。
【請求項59】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の生成物と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項60】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、可溶化剤、界面活性剤及び乳化剤のうち1つ又は複数から選択される、請求項58又は59に記載の医薬組成物。
【請求項61】
前記医薬品賦形剤が、ポリエチレングリコール、好ましくはPEG-400又はPEG-300又はPEG-200、より好ましくはPEG-400を含む、請求項58、59又は60のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項62】
前記薬学的に許容される賦形剤が、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくは親水性非イオン性界面活性剤、特にエトキシル化ソルビタンエステル、より特定するとポリオキシエチレンソルビタンエステル、好ましくはポリソルベート20、ポリソルベート60及びポリソルベート80から選択されるポリソルベート、最も好ましくはポリソルベート20又はポリソルベート80を含む、請求項58、59、60又は61のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項63】
前記薬学的に許容される賦形剤が、非イオン性乳化剤、好ましくは親油性非イオン性乳化剤、特にソルビタン脂肪酸エステル、より好ましくはモノステアリン酸ソルビタン又はモノオレイン酸ソルビタン、好ましくはモノオレイン酸ソルビタンを含む、請求項58、59、60、61又は62のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項64】
前記薬学的に許容される賦形剤が、ポリビニルピロリドン、好ましくは約45kDa~約3000kDaの間、約60kDa~約2000kDaの間、約80kDa~約180kDaの間、又は約100kDa~約150kDaの間の分子量を有するポリビニルピロリドンを含む、請求項58、59、60、61、62又は63のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項65】
医薬組成物及び/又は医薬製剤を調製するための、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物の使用であって、好ましくは、前記医薬製剤は、錠剤又はカプセル剤、より好ましくはカプセル剤である、使用。
【請求項66】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む、請求項58、59、60、61、62、63及び64のいずれか一項に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項67】
前記薬学的に許容される賦形剤が、請求項60、61、62、63又は64のいずれか一項に定義されている、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
医薬としての使用のための、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物、又は請求項58、59、60、61、62、63及び64のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項69】
トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの処置における使用のための、好ましくは家族性アミロイド多発性神経障害、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスの処置における使用のための、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物、又は請求項58、59、60、61、62、63及び64のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項70】
好ましくは、家族性アミロイド多発性神経障害、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスの処置における使用のための、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置する方法であって、治療有効量の、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物、又は請求項58、59、60、61、62、63及び64のいずれか一項に記載の医薬組成物を、前記処置を必要とする対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項71】
タファミジスの別の固体状態の形態、タファミジス溶媒和物、又はタファミジス塩の調製における、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物の使用。
【請求項72】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37及び57のいずれか一項に記載の結晶性生成物を調製する工程、及び前記結晶性生成物をその別の固体状態の形態に変換する工程を含む、タファミジスの固体状態の形態、タファミジス溶媒和物、又はタファミジス塩を調製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タファミジスの固体状態の形態、その調製方法及びその医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
タファミジスは、2-(3,5-ジクロロフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボン酸という化学名を有する。タファミジスは、次の化学構造:
【0003】
【化1】
【0004】
を有する。
【0005】
タファミジスメグルミンは、2-(3,5-ジクロロフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボン酸モノ(1-デオキシ-1-メチルアミノ-D-グルシトール)という化学名を有する。タファミジスメグルミンは、次の化学構造:
【0006】
【化2】
【0007】
を有する。
【0008】
VYNDAQEL(タファミジスメグルミン)及びVYNDAMAX(タファミジス)は、両方とも経口投与用のカプセル剤であり、活性部分としてタファミジスを含有する。米国食品医薬品局(U.S.Food and Drug Administration:「FDA」)は、心血管死亡率及び心血管関連の入院を減少させるための、成人の野生型又は遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症の処置用として、VYNDAQEL及びVYNDAMAXを承認している。EMAは、末梢神経障害を遅延させるための、ステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスの処置用として、VYNDAQELを承認している。
【0009】
タファミジスは、米国特許第7,214,695号に基づき公知である。
【0010】
タファミジスメグルミンの固体状態の形態は、米国特許第9,249,112号、国際公開番号WO2017190682号及びWO2019175263号に基づき公知である。タファミジスの固体状態の形態は、米国特許第9,770,441号、国際公開番号WO2020232325号及びWO2021001858号に基づき公知である。国際公開番号WO2021093809号は、タファミジスの共結晶を開示している。
【0011】
多形現象、即ち相異なる結晶形の出現は、一部の分子及び分子複合体の性質である。タファミジスのような単一化合物は、異なる結晶構造、及び例えば、融点、熱挙動(例えば、熱重量分析「TGA」又は示差走査熱量測定「DSC」により測定される)、粉末X線回折(PXRD)パターン、赤外線吸収フィンガープリント、ラマン吸収フィンガープリント及び固体状態(13C-)NMRスペクトル等の異なる物理的性質を有する種々の多形を生じる場合がある。これらの技術のうち1つ又は複数は、化合物の相異なる多形形態を識別するために使用することができる。
【0012】
医薬品有効成分の相異なる塩及び固体状態の形態(溶媒和形態を含む)は、異なる性質を有する場合がある。相異なる塩並びに固体状態の形態及び溶媒和物の性質におけるそのような多様性は、例えば、より良好な加工特性若しくは取扱特性を促進すること、溶解プロファイルを改善すること、又は安定性(多形及び化学安定性)及び有効期間を改善することによって製剤を改善するための基礎となり得る。相異なる塩及び固体状態の形態の性質におけるこのような多様性は、例えばバイオアベイラビリティを改善するために役立つのであれば、最終剤形に改善をもたらすこともある。医薬品有効成分の相異なる塩並びに固体状態の形態及び溶媒和物は、種々の多形又は結晶形態を生じる場合もあり、ひいてはそれが、改善型の製品を提供するために、固体の医薬品有効成分の性質及び特性における多様性を使用する更なる機会をもたらすこともある。
【0013】
医薬生成物の新規な塩、固体状態の形態及び溶媒和物を発見すると、取扱の容易さ、加工の容易さ、貯蔵安定性及び精製の容易さ等の望ましい加工性を有する材料、又は他の塩若しくは多形形態への変換を容易にする望ましい中間体結晶形としての材料を提供することができる。薬学的に有用な化合物の新規な塩、多形形態及び溶媒和物は、医薬生成物の性能特性(溶解プロファイル、バイオアベイラビリティ等)を改善する機会を提供することもできる。それは、例えば様々な性質、例えば、異なる晶癖、より高い結晶化度、又は多形安定性、又は溶解性、流動性を有する生成物を提供することによって、製剤科学者が有する、製剤最適化に利用可能な材料のレパートリーを広げ、より良好な加工特性若しくは取扱特性、改善された溶解プロファイル、又は製剤加工中の薬剤生成物若しくは最終医薬製剤/剤形のいずれかにおける改善された有効期間をもたらし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第7,214,695号
【特許文献2】米国特許第9,249,112号
【特許文献3】WO2017190682号
【特許文献4】WO2019175263号
【特許文献5】米国特許第9,770,441号
【特許文献6】WO2020232325号
【特許文献7】WO2021001858号
【特許文献8】WO2021093809号
【特許文献9】WO2016/038500号
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
少なくともこれらの理由により、望ましい性質を有するタファミジスの結晶形態(溶媒和形態を含む)は、依然として望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本開示は、タファミジスの固体状態の形態、その調製方法、及びその固体状態の形態を含む医薬組成物に関する。
【0018】
本開示は、タファミジスの他の固体状態の形態、タファミジス塩及びその固体状態の形態を調製するための、本明細書の任意の実施形態又は態様に記載されているタファミジスの固体状態の形態の使用も提供する。
【0019】
別の実施形態では、本開示は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの処置のための実施形態において、医薬として使用するための、本明細書の任意の実施形態又は態様に記載されているタファミジスの固体状態の形態を包含する。
【0020】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示されているタファミジスの固体状態の形態の使用によってトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置する方法を包含する。
【0021】
更なる実施形態では、本開示は、タファミジスの医薬組成物又は医薬製剤の調製のための、本明細書の任意の実施形態又は態様に従って記載されているタファミジスの固体状態の形態の使用であって、医薬組成物又は医薬製剤中のタファミジスは固体形態であり、その固体形態は任意の結晶形態でも非結晶形態でもよい、使用を更に提供する。
【0022】
本開示は、本開示によるタファミジスの固体状態の形態を含む医薬組成物を更に提供する。
【0023】
更に別の実施形態では、本開示は、錠剤、カプセル剤等の剤形で経口投与するための実施形態において、本明細書の任意の態様又は実施形態に記載されているタファミジスの固体状態の形態と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬製剤を包含する。
【0024】
本開示は、少なくとも本開示の任意の態様又は実施形態に記載されているタファミジスの固体状態の形態と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせることによって、タファミジスの前記医薬製剤を調製する方法を包含する。
【0025】
本明細書に記載されている固体状態の形態、及びタファミジスの固体状態の形態の医薬組成物又は医薬製剤は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置するための実施形態において、医薬として使用することができる。
【0026】
本開示は、治療有効量の、本開示の任意の態様若しくは実施形態のタファミジスの固体状態の形態、又は上記の医薬組成物若しくは製剤のうち少なくとも1つを、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスに罹患しているか、又はその処置を必要とする対象に投与することによって、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置する方法も提供する。
【0027】
本開示は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置するための医薬を製造するための、本開示の任意の態様若しくは実施形態のタファミジスの固体状態の形態、又は上記の医薬組成物若しくは製剤のうち少なくとも1つの使用も提供する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】タファミジスの形態Vaの粉末X線回折パターン(「粉末XRD」又は「PXRD」又は「XRPD」)を示す図である。
図2】タファミジス形態V(メタノール溶媒和物)のXRPDパターンを示す図である。
図3】タファミジス形態V(無水)のXRPDパターンを示す図である。
図4】タファミジスの無水形態Vの13C NMRを示す図である。
図5】室温でPEG400中にスラリー化する前及びその2時間後のタファミジス形態4のXRPDパターンを示す図である。
図6】室温でPEG400中にスラリー化する前及びその7日後のタファミジス形態VaのXRPDパターンを示す図である。
図7】タファミジスの形態Vaの13C NMRスペクトルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示は、タファミジスの固体状態の形態に関し、実施形態では、タファミジスの結晶形態、その調製方法、及びその固体状態の形態を含む医薬組成物に関する。
【0030】
本開示によるタファミジスの固体状態の形態は、化学純度若しくは多形純度、流動性、溶解性、溶出速度、バイオアベイラビリティ、形態又は晶癖、安定性(多形の変換に関する化学安定性並びに熱安定性及び機械的安定性等)、脱水に対する安定性及び/若しくは貯蔵安定性、より低度の吸湿性、低含量の残留溶媒、並びに圧縮性等の有利な加工特性及び取扱特性、又はかさ密度のうち少なくとも1つから選択される有利な性質を有し得る。有利な性質は、より良好な加工特性若しくは取扱特性、改善された溶解プロファイル、又は製剤加工中の薬剤生成物若しくは最終医薬製剤/剤形のいずれかにおける改善された有効期間をもたらすことができる。
【0031】
特に、本開示の形態Vaは、例えば米国特許第9,770,441号に開示されている形態1と比較して、有利な形態及び小さい粒径を有することが見出された。したがって、100μmまでの粒径を有する形態1の長い繊維状から針状の形態と比較して、本開示の結晶形態Vaは、大幅に短い針状/棒状粒子を有し、有意により小さく、粒度分布においてより均一である(約5~10μmの粒径)。タファミジスは水溶解性が低く、それ故、より小さいサイズ及びより均一な粒径分布を有する粒子は、剤形に加工するのに極めて有利である。したがって、形態1のタファミジスは、望ましい粒径分布及び均一性を実現して溶解を増加させるために、粒径の低減(例えば微粒子化による)を必要とする。そのような加工は、形態Vaには必要でなく、それにより、加工の時間及びコストが低減される。更に、形態1の繊維状の形態は、粒子同士がくっつき合う傾向がより高いことに関係し、その結果、流動性が乏しい。
【0032】
同様に、国際公開番号WO2016/038500号に開示されている形態6は、大きい(>100μm)凝集粒子を有し、粒径分布が極めて広く、製剤加工には極めて望ましくない。
【0033】
本開示の形態Vaは、PEG中懸濁液に対しても安定であり、これは典型的にタファミジスをソフトゲルカプセル剤として製剤化するために使用される。形態4は、通常、2時間後に形態1に変換する(図5)。本開示の形態Vaは、少なくとも7日間安定である(図6)。形態Vaは、例えば国際公開番号WO2020/232325号に開示されている形態Vと比較して、良好な水溶解性も示す(それぞれ、2.21μg/ml対1.47μg/ml)。
【0034】
結晶形は、本明細書において、図「に示されている」グラフのデータを特徴とすると言及され得る。そのようなデータには、例えば、粉末X線ディフラクトグラム及び固体状態NMRスペクトルが含まれる。当技術分野において周知のとおり、グラフのデータは、各固体状態の形態を更に定義するための追加の技術情報(いわゆる「フィンガープリント」)を提供する可能性があり、それは、数値又はピーク位値のみを参照することでは必ずしも説明できるとは限らない。いずれにしても、当業者は、そのようなデータのグラフ表示は、例えば、当業者に周知である機械応答における変動並びに試料濃度及び純度における変動等の要因を原因として、ピーク相対強度及びピーク位値において小変動が起こりやすい場合があることを理解されよう。それでもなお、当業者であれば、本明細書の図中のグラフのデータを未知の結晶形について生成されたグラフのデータと容易に比較することができ、この2セットのグラフのデータが同じ結晶形の特徴を示すのか、又は2つの異なる結晶形の特徴を示すのかを確定するであろう。したがって、本明細書において図「に示されている」グラフのデータを特徴とすると言及される、タファミジスの結晶形及びその塩は、本明細書の図と比較して、当業者に周知であるようなそのような小変動を有するグラフのデータで特徴づけられるタファミジスの任意の結晶形及びその塩を含むものと理解される。
【0035】
固体状態の形態(又は多形)は、本明細書において、多形的に純粋であるか、又はいずれか他の固体状態の(又は多形)形態を実質的に含まないと言及され得る。本明細書でこれに関連して使用する場合、「いずれか他の形態を実質的に含まない」という表現は、固体状態の形態が、例えばPXRDによって測定される主題化合物の任意の他の形態を、約20%以下、約10%以下、約5%以下、約2%以下、約1%以下又は約0%含有することを意味するものと理解されることになる。したがって、本明細書においていずれか他の固体状態の形態を実質的に含まないと記載されるタファミジスの固体状態の形態及びタファミジス塩は、主題のタファミジスの固体状態の形態及び/又はタファミジス塩を、約80%(w/w)より多く、約90%(w/w)より多く、約95%(w/w)より多く、約98%(w/w)より多く、約99%(w/w)より多く、又は約100%(w/w)含有するものと理解されることになろう。したがって、本開示の一部の実施形態では、記載されたタファミジスの固体状態の形態及び/又はタファミジス塩は、同じタファミジスの1種又は複数種の他の固体状態の形態及び/又はタファミジス塩を、約1%~約20%(w/w)、約5%~約20%(w/w)又は約5%~約10%(w/w)含有する場合がある。
【0036】
本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、本明細書において報告されるPXRDピークは、CuKα線、λ=1.541874Åを使用して測定される。また本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、PXRD測定値は、25℃±3℃で取得される。
【0037】
本明細書で使用する場合、本開示のタファミジスの固体状態の形態に関して「単離された」という用語は、タファミジスの固体状態の形態が形成される反応混合物から物理的に分離されるタファミジスの固体状態の形態に対応する。
【0038】
もの、例えば反応混合物は、本明細書において、「室温」(「RT」と略すことが多い)であること、又は「室温」になるのが可能であることを特徴とし得る。これは、ものの温度が、空間、例えばものが置かれる部屋又はヒュームフードの温度と近いか又は同じであることを意味する。典型的には、室温は、約20℃~約30℃、又は約22℃~約27℃、又は約25℃である。プロセス又は工程は、本明細書において、「終夜」行われると言及され得る。これは、例えば、プロセス又は工程が実際に観察されることのない夜間に及ぶ、そのプロセス又は工程の時間間隔を指す。この時間間隔は、約8~約20時間、又は約10~約18時間、実施形態では約16時間である。
【0039】
「溶媒和物」という用語は、本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、溶媒を結晶構造中に取り込む結晶形を指す。溶媒が水であるとき、溶媒和物は「水和物」と呼ばれることが多い。溶媒和物中の溶媒は、化学量論量又は非化学量論量のいずれかで存在することができる。
【0040】
生成物のカールフィッシャー(KF)滴定による水分析によって、又はTGA分析によって示された結晶水和物は、この材料が加工された雰囲気から水が導入された結果として、又は材料と接触した溶媒中に存在する微量の水によって、又はこれらの要因の組合せによって生成されたと考えられる。
【0041】
化学的方法、例えば反応又は結晶化において使用される溶媒の量は、本明細書において、「体積」又は「vol」又は「V」の数で言及され得る。例えば、材料を、10体積(又は10vol若しくは10V)の溶媒に懸濁(又は溶解)すると言及され得る。この文脈において、この表現は、懸濁(又は溶解)される材料のグラム当たりの溶媒のミリリットルを意味すると理解され、したがって、5グラムの材料を10体積の溶媒に懸濁する(又は溶解する)と、懸濁(又は溶解)される材料のグラム当たり10ミリリットルの量の溶媒、つまりこの例では50mLの溶媒が使用されることになる。別の文脈において、「v/v」という用語は、液体混合物に添加される溶媒の体積の数を、その混合物の体積を基準にして示すために使用されることがある。例えば、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)(1.5v/v)を100mlの反応混合物に添加することは、150mLのMTBEを添加したことを示す。
【0042】
本明細書で使用する場合、「減圧」という用語は、約10mbar~約50mbarの圧力を指す。
【0043】
本明細書で使用する場合、タファミジスの結晶形態Vとは、国際公開番号WO2020232325号に記載されている結晶形態を指す。特に、タファミジスの結晶形態Vは、本明細書で使用する場合、6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターンを特徴とし得る。或いは、タファミジスの結晶形態Vは、6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有し、17.8、25.8、27.3及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータで1つ、2つ、3つ又は4つの追加のピークも有するPXRDパターン、特に、6.0、17.8、19.9、20.6、23.9、25.8、27.3、29.2及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターンを特徴とし得る。或いは、タファミジスの結晶形態Vは、図3に実質的に示されているPXRDパターンを特徴とし得る。タファミジスの結晶形態Vは、好ましくは無水形態である。
【0044】
代替として又は追加として、タファミジスの形態Vは、代替として又は追加として、171.5、161.0、149.1、144.7、131.0±0.2ppmでピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、及び/又は109.5ppm±0.2ppmでの参照ピークから、以下の62.1、51.6、39.6、35.2、21.5±0.1ppmの化学シフト絶対差を有する固体状態13C NMRスペクトルを特徴とし得る。タファミジスの形態Vは、代替として又は追加として、図4に実質的に示されている固体状態13C NMRスペクトルを特徴とし得る。上記のいずれかによって定義されているタファミジスの結晶形態V、及び好ましくは上記のいずれかによって定義されているタファミジスの無水結晶形態Vは、タファミジスの形態Vaを調製するための出発材料として使用することができる。
【0045】
本明細書で使用する場合、タファミジスメタノール溶媒和物は、WO2020/232325に定義されているとおりであり、例えばWO2020/232325の実施例15に従って調製することができる。タファミジスメタノール溶媒和物は、図2に実質的に示されているPXRDパターンを特徴とし得る。無水タファミジスは、本明細書に記載されている方法によって調製することができるか、又はタファミジスメタノール溶媒和物を、真空乾燥器中にて高温で乾燥することによって調製することができる。
【0046】
本開示は、形態Vaと名付けられたタファミジスの結晶形態を提供し、これは、13.3、16.3及び19.7度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折を特徴とする。このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.2度2-シータから選択される、いずれか1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。
【0047】
或いは、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.2度2-シータから選択される、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。
【0048】
或いは、タファミジスの結晶形態は、13.3、16.3及び19.7度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.1度2-シータから選択される、いずれか1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。
【0049】
或いは、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.1度2-シータから選択される、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータ±0.1度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。或いは、タファミジスの結晶形態は、13.3、16.3及び19.7度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.7、20.0及び28.8度2-シータから選択される、いずれか1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、このタファミジスの結晶形態は、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。
【0050】
或いは、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0及び28.8度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータから選択される、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つの追加のピークを有するX線粉末回折パターンを更に特徴とし得る。実施形態では、タファミジスの結晶形態Vaは、5.8、9.5、13.3、13.7、16.3、19.7、20.0、23.3、23.4、23.7、25.1及び26.6度2-シータでピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とし得る。
【0051】
任意の態様又は実施形態において、結晶形態Vaの最も強いピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)度2-シータ、又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)度2-シータのいずれかにある。任意の態様又は実施形態において、5.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、15~60%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、9.5(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、2~10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~20%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークが最も強いピーク(100%)である場合、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、最も強いピークに対して、50%~100%(上限は含まず)の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、16.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、10~40%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、19.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、10~40%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークが最も強いピーク(100%)である場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、最も強いピークに対して、60%~100%(上限は含まず)の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~20%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.4(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~30%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~25%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、25.1(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~20%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、26.6(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、4~20%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、28.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)又は20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)のいずれかでの最も強いピークに対して、2~10%の強度を有する。
【0052】
任意の態様又は実施形態において、5.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、39±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、9.5(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、82±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、16.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、23±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、19.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、25±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、11±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.4(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、12±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、13±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、25.1(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、10±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、26.6(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9±10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、28.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4±10%の強度を有する。
【0053】
任意の態様又は実施形態において、5.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、39±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、9.5(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、82±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、16.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、23±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、19.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、25±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、11±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.4(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、12±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、13±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、25.1(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、10±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、26.6(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9±5%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、28.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4±5%の強度を有する。
【0054】
任意の態様又は実施形態において、5.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、39%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、9.5(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、存在する場合、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、13.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、82%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、16.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、23%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、19.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、25%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.3(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、115%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.4(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、12%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、23.7(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、13%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、25.1(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、10%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、26.6(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、9%の強度を有する。任意の態様又は実施形態において、28.8(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)でのピークは、20.0(任意選択により±0.2度2-シータ又は±0.1度2-シータ)での最も強いピークに対して、4%の強度を有する。
【0055】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、以下の2-シータ値及び相対強度を有するXRPDパターンを特徴とする。
【0056】
【表1】
【0057】
タファミジスの結晶形態Vaは、上記の実施形態のいずれかの代替として又は追加として、161.8、145.3、132.5、126.0、120.3±0.2ppmでピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、及び/又は70.0±0.2ppmでの参照ピークとの間に、それぞれ91.8、75.3、62.5、56.0、50.3±0.1ppmの化学シフト差を有する固体状態13C NMRスペクトルを特徴とし得る。タファミジスの結晶形態Vaは、上記の実施形態のいずれかの代替として又は追加として、34.6、62.4、70.0、73.4、110.1、120.3、124.0、124.8、126.0、127.7、132.56、136.7、145.3、149.3、161.8及び172.3±0.2ppmでピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、又は図7に実質的に示されている固体状態13C NMRスペクトルを特徴とし得る。
【0058】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、図1に実質的に示されているXRPDパターンを特徴とする。
【0059】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、水和物であってもよい。
【0060】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、約1%~約8%(w/w)の水、約2%~約7%(w/w)の水、約2%~約7.5%(w/w)の水、約3%~約7%(w/w)の水、約5%~約6.5%(w/w)の水、約5.5%~約6%(w/w)の水、約1%~約6%(w/w)、約2%~約6%(w/w)、約3%~約6%(w/w)、約4%~約6%(w/w)、約5%~約6%(w/w)、約5.5%~約6%(w/w)、又は約6%(w/w)の水を含有してもよい。
【0061】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、タファミジスのいずれか他の結晶形態を実質的に含まなくてもよい。
【0062】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、好ましくはXRPDによって測定される、約20%(w/w)以下、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%のタファミジスのいずれか他の結晶形態を含有してもよい。
【0063】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、タファミジスのいずれかの非結晶形態を実質的に含まなくてもよい。
【0064】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、好ましくはXRPDによって測定される、約20%(w/w)以下、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%のタファミジスのいずれかの非結晶形態を含有してもよい。
【0065】
任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%の任意の溶媒和有機溶媒を、結晶構造中に含有してもよい。
【0066】
本開示の更なる態様は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む混合物からタファミジスを結晶化する工程を含む、任意の態様又は実施形態において定義されるタファミジスの結晶形態を調製する方法を含む。特に、この方法は、(a)ポリエチレングリコールを含む溶媒中にタファミジスを含む混合物を用意する工程、(b)その混合物を撹拌する工程、及び(c)任意選択により固体を単離する工程を含んでもよい。混合物はスラリーであってもよい。出発材料は、好ましくはタファミジス形態V、最も好ましくはタファミジスの無水形態Vである。任意の態様又は実施形態による方法のための出発材料は、6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターン、又は6.0、19.9、20.6、23.9及び29.2度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有し、17.8、25.8、27.3及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータで1つ、2つ、3つ若しくは4つの追加のピークも有するPXRDパターン、或いは代替として、6.0、17.8,19.9、20.6、23.9、25.8、27.3、29.2及び31.1度2-シータ±0.2度2-シータでピークを有するPXRDパターンを特徴とし得る。
【0067】
この方法の任意の態様又は実施形態において、出発材料は、代替として又は追加として、171.5、161.0、149.1、144.7、131.0±0.2ppmでピークを有する固体状態13C NMRスペクトル、及び/若しくは109.5ppm±0.2ppmでの参照ピークから、以下の62.1、51.6、39.6、35.2、21.5±0.1ppmの化学シフト絶対差を有する固体状態13C NMRスペクトル、又は図4に実質的に示されている固体状態13C NMRスペクトルを特徴とし得る。
【0068】
本発明の方法の任意の態様又は実施形態によれば、ポリエチレングリコールは、PEG-400又はPEG-300又はPEG-200であってもよい。溶媒は、水を更に含んでもよい。ポリエチレングリコールの水に対する体積比は、約70:30~約30:70、約80:20~約20:80、約90:10~約99:1、約90:10~約99.8:0.2、約90:10~約99.5:0.5、約92:8~約99:1、約92:10~約98:2、約94:6~約98:2、又は約95:5であってもよい。
【0069】
本発明の方法の任意の態様又は実施形態によれば、混合物は、約10℃~約45℃、約15℃~約40℃、約18℃~約30℃、又は約20℃~約25℃の温度で撹拌されてもよい。任意選択により、混合物は、約2時間~約72時間、約5時間~約8~約36時間、約12~約30時間、又は約14~約28時間、撹拌されてもよい。
【0070】
本発明の方法の任意の態様又は実施形態によれば、タファミジス形態Vaは、好ましくは濾過、遠心分離又はデカンテーションにより、好ましくは濾過により、単離されてもよい。
【0071】
任意の態様又は実施形態によれば、この方法は、生成物を少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて医薬製剤を提供する工程を更に含んでもよく、好ましくはその製剤は、錠剤又はカプセル剤である。
【0072】
本開示は、タファミジスの結晶性水和物を調製するための出発材料としての、上記のタファミジスの結晶形態Vの使用を更に包含する。
【0073】
本開示は、タファミジスの結晶形態Vaを調製するための出発材料としての、上に定義されたタファミジスの結晶形態Vの使用を更に包含する。タファミジスの結晶形態Vaは、本開示の任意の態様又は実施形態によって定義されていてもよい。
【0074】
本開示は、本明細書に開示されている方法のいずれかによって取得可能な生成物を包含する。
【0075】
本開示は、本明細書の任意の態様又は実施形態に定義されている結晶形態Vaと、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を更に包含する。少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、可溶化剤、界面活性剤及び乳化剤のうち1つ又は複数から選択されてもよい。
【0076】
本開示は、本明細書の任意の態様又は実施形態に定義されている結晶形態Vaと医薬品賦形剤とを含む医薬組成物であって、その賦形剤は、ポリエチレングリコール、好ましくはPEG-400又はPEG-300又はPEG-200、より好ましくはPEG-400を含む、医薬組成物を更に包含する。
【0077】
任意選択により、医薬組成物は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくは親水性非イオン性界面活性剤、特にエトキシル化ソルビタンエステル、より特定するとポリオキシエチレンソルビタンエステル、好ましくはポリソルベート20、ポリソルベート60及びポリソルベート80から選択されるポリソルベート、最も好ましくはポリソルベート20又はポリソルベート80を含んでもよい。任意選択により、医薬組成物は、非イオン性乳化剤、好ましくは親油性非イオン性乳化剤、特にソルビタン脂肪酸エステル、より好ましくはモノステアリン酸ソルビタン又はモノオレイン酸ソルビタン、好ましくはモノオレイン酸ソルビタンを含んでもよい。任意選択により、医薬組成物は、ポリビニルピロリドン、好ましくは約45kDa~約3000kDaの間、約60kDa~約2000kDaの間、約80kDa~約180kDaの間、又は約100kDa~約150kDaの間の分子量を有するポリビニルピロリドンを含んでもよい。
【0078】
本開示は、医薬組成物及び/又は医薬製剤を調製するための、本開示の任意の態様又は実施形態に記載されている結晶性生成物の使用であって、好ましくは、その医薬製剤は、錠剤又はカプセル剤、より好ましくはカプセル剤である、使用を更に包含する。
【0079】
本開示の医薬組成物は、本開示の任意の態様又は実施形態による結晶性生成物を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることによって調製することができ、その薬学的に許容される賦形剤は、本明細書に開示されている任意の態様又は実施形態に記載されているとおりであってもよい。
【0080】
本開示は、医薬としての使用のための、本開示の任意の実施形態若しくは態様に記載されている結晶性生成物、又は本開示の任意の態様若しくは実施形態に記載されている医薬組成物を包含する。
【0081】
本開示は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの処置における使用のための、好ましくは家族性アミロイド多発性神経障害、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスの処置における使用のための、本開示の任意の実施形態若しくは態様に記載されている結晶性生成物、又は本開示の任意の態様若しくは実施形態に記載されている医薬組成物を包含する。
【0082】
好ましくは、家族性アミロイド多発性神経障害、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスの処置における使用のための、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置する方法であって、治療有効量の、本明細書に開示されている任意の態様又は実施形態に記載されている結晶性生成物、又は本明細書に開示されている任意の態様又は実施形態に記載されている医薬組成物を、当該処置を必要とする対象に投与する工程を含む方法も提供される。
【0083】
タファミジスの別の固体状態の形態、タファミジス溶媒和物、又はタファミジス塩の調製における、本明細書の任意の態様又は実施形態に記載されている結晶性生成物の使用が更に提供される。
【0084】
本開示は、本開示の任意の態様又は実施形態による結晶性生成物を調製する工程、及びその結晶性生成物をその別の固体状態の形態に変換する工程を含む、タファミジスの固体状態の形態、タファミジス溶媒和物、又はタファミジス塩を調製する方法を更に提供する。
【0085】
本開示の任意の態様又は実施形態において、本明細書に記載されているタファミジスの結晶形態Vaは、多形的に純粋であり得るか、又はタファミジスのいずれか他の固体状態の形態を実質的に含まない場合がある。本開示の任意の態様又は実施形態において、タファミジスの結晶形態Vaは、好ましくはXRPDによって測定される、約20%(w/w)以下、約10%(w/w)以下、約5%(w/w)以下、約2%(w/w)以下、約1%(w/w)以下、約0.5%(w/w)以下、約0.2%(w/w)以下、約0.1%(w/w)以下又は約0%のタファミジスのいずれか他の固体状態の形態を含有することができる。したがって、開示されている本明細書に記載のタファミジスの結晶形態Vaは、タファミジスのいずれか他の固体状態の形態を実質的に含まない場合があり、約80%(w/w)より多い、約90%(w/w)より多い、約95%(w/w)より多い、約98%(w/w)より多い、約99%(w/w)より多い、又は約100%のタファミジス形態Vaを含有し得る。
【0086】
本開示は、タファミジスの他の固体状態の形態、タファミジス塩及びその固体状態の形態を調製するための、開示されている実施形態又は態様のいずれかによるタファミジスの結晶形態の使用も提供する。
【0087】
本開示は、タファミジスの他の固体状態の形態、又はタファミジスの固体状態の形態、及び他のタファミジス塩又はその固体状態の形態を調製する方法を更に包含する。本方法は、本開示の固体状態の形態を調製する工程、及びそれをタファミジスの他の固体状態の形態に変換する工程を含む。或いは、本方法は、本開示の固体状態の形態を調製する工程、及びそれをタファミジス塩に変換する工程を含む。変換は、例えば、得られたタファミジスを適切な塩基、例えば、メグルミン、アルカリ/アルカリ土類金属塩基、例えばカリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等、アンモニア又はアルキルアミン(実施形態では、C1~6モノ-、ジ-又はトリアルキルアミン)と反応させる工程を含む方法によって行うことができる。実施形態では、アルカリ/アルカリ土類金属塩基は、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カルシウム又は水酸化マグネシウムからなる群から選択される。
【0088】
別の実施形態では、本開示は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの処置のための実施形態において、医薬組成物及び/又は医薬製剤の調製における使用のための、上記のタファミジスの固体状態の形態を包含する。実施形態では、本開示は、タファミジス又はその塩を含む医薬組成物の調製のための上記のタファミジスの固体状態の形態の使用を包含する。
【0089】
別の実施形態では、本開示は、医薬組成物及び/又は医薬製剤、実施形態では経口製剤、例えば錠剤又はカプセル剤の調製のための、上記のタファミジスの固体状態の形態の使用を包含する。実施形態では、本開示は、医薬組成物又は医薬製剤、実施形態ではタファミジス又はその塩を含む分散体の形態の経口製剤の調製のための、上記のタファミジスの固体状態の形態を包含する。
【0090】
本開示は、本開示によるタファミジスの固体状態の形態を含む医薬組成物を更に提供する。
【0091】
更に別の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されているタファミジスの固体状態の形態と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬製剤を包含する。
【0092】
活性成分に加えて、本開示の医薬製剤は、1種又は複数種の賦形剤を含有することができる。賦形剤は、種々の目的で製剤に添加される。
【0093】
希釈剤は、固体医薬組成物のかさを増加させ、その組成物を含有する医薬剤形を、患者及び介護者がより取り扱いやすいようにすることができる。固体組成物用の希釈剤としては、例えば、微結晶セルロース(例えばAvicel(登録商標))、微小セルロース、ラクトース、デンプン、アルファ化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、第二リン酸カルシウム二水和物、第三リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリレート(例えばEudragit(登録商標))、塩化カリウム、粉末セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトール及びタルクが挙げられる。
【0094】
錠剤等の剤形に圧密化される固体医薬組成物には、賦形剤を含めることができ、その賦形剤の機能には、圧縮後に活性成分と他の賦形剤とを一緒に結合させるのを助けることが含まれる。固体医薬組成物用の結合剤としては、アラビアガム、アルギン酸、カーボマー(例えばカーボポール)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グアーガム、水素添加植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えばKlucel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばMethocel(登録商標))、液体グルコース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポビドン(例えばKollidon(登録商標)、Plasdone(登録商標))、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウム及びデンプンが挙げられる。
【0095】
患者の胃の中での圧密化固体医薬組成物の溶出速度は、組成物への崩壊剤の添加によって速めることができる。崩壊剤としては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えばAc-Di-Sol(登録商標)、Primellose(登録商標))、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(例えばKollidon(登録商標)、Polyplasdone(登録商標))、グアーガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、微結晶セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末セルロース、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(例えばExplotab(登録商標))及びデンプンが挙げられる。
【0096】
流動促進剤を添加して、非圧密化固体組成物の流動性を高め、投薬の正確さを高めることができる。流動促進剤として機能することができる賦形剤としては、コロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルク及び第三リン酸カルシウムが挙げられる。
【0097】
錠剤等の剤形が粉末組成物の圧密化によって作製されるとき、その組成物は、杵及び臼からの圧力を受ける。一部の賦形剤及び活性成分は、杵及び臼の表面に付着する傾向があり、これは、製品が凹み及び他の表面不整を有する原因になり得る。滑沢剤を組成物に添加して、付着を低減し、臼からの生成物の放出を容易にすることができる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、水素添加ヒマシ油、水素添加植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タルク及びステアリン酸亜鉛が挙げられる。
【0098】
香味剤及び風味増強剤は、剤形を、患者にとってより味のよいものにする。本開示の組成物中に含めることができる医薬生成物用の一般的な香味剤及び風味増強剤としては、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトール及び酒石酸が挙げられる。
【0099】
任意の薬学的に許容される着色剤を使用して、固体組成物及び液体組成物を染色し、その外観を改善したり、及び/又は患者が製品及び単位投与量レベルを識別するのを容易にしたりすることもできる。
【0100】
本開示の液体医薬組成物において、活性成分及び任意の他の固体賦形剤は、液体担体、例えば、水、植物油、アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセリン等に溶解又は懸濁される。
【0101】
液体医薬組成物は、液体担体に不溶性の活性成分又は他の賦形剤を組成物全体に均一に分散させるために、乳化剤を含有することができる。本開示の液体組成物において有用であり得る乳化剤としては、例えば、ゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、アラビアガム、トラガント、ツノマタ(chondrus)、ペクチン、メチルセルロース、カーボマー、セトステアリルアルコール及びセチルアルコールが挙げられる。
【0102】
本開示の液体医薬組成物は、製品の口当たりを改善するため、及び/又は消化管の内膜を覆うために、増粘剤を含有することもできる。そのような作用剤としては、アラビアガム、アルギン酸ベントナイト、カーボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム又はナトリウム、セトステアリルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチングアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリビニルアルコール、ポビドン、炭酸プロピレン、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプントラガント及びキサンタンガムが挙げられる。
【0103】
甘味剤、例えば、ソルビトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクロース、アスパルテーム、フルクトース、マンニトール及び転化糖等は、味を改善するために添加することができる。
【0104】
防腐剤及びキレート化剤、例えば、アルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシルトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール及びエチレンジアミン四酢酸等は、貯蔵安定性を改善するために、摂取するのに安全なレベルで添加することができる。
【0105】
本開示によれば、液体組成物は、緩衝剤、例えば、グルコン酸、乳酸、クエン酸又は酢酸、グルコン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム又は酢酸ナトリウム等を含有することもできる。賦形剤及び使用する量の選択は、製剤科学者が、経験及び標準手順の考慮並びに当分野の参考文献に基づいて、容易に決定することができる。
【0106】
本開示の固体組成物は、粉末、顆粒体、凝集体及び圧密化組成物を含む。投与量は、経口、バッカル、直腸、非経口(皮下、筋肉内及び静脈内を含む)、吸入及び点眼の各投与に適した投与量を含む。最適な投与は、いかなる場合でも、処置される状態の性質及び重症度に依存することになるが、実施形態では、投与経路は経口である。投与量は、単位剤形で簡便に提供されること、及び医薬の技術分野において周知の方法のいずれかによって調製されることが可能である。
【0107】
剤形は、錠剤、散剤、カプセル剤、坐剤、サシェ剤、トローチ剤及びドロップ剤のような固体剤形、並びに液体のシロップ剤、懸濁剤及びエリキシル剤を含む。
【0108】
本開示の剤形は、組成物を含有するカプセル剤、実施形態では、ハードシェル又はソフトシェルのいずれかの中に入れた、本開示の粉末化又は粒状化した固体組成物であってもよい。シェルは、ゼラチンから作製することができ、任意選択により、グリセリン及びソルビトール等の可塑剤、並びに不透明化剤又は着色剤を含有することができる。
【0109】
活性成分及び賦形剤は、当技術分野において公知の方法に従って、組成物及び剤形に製剤化することができる。
【0110】
打錠用又はカプセル充填用の組成物は、湿式造粒法によって調製することができる。湿式造粒法では、粉末形態の活性成分及び賦形剤の一部又は全部がブレンドされ、次いで液体、実施形態では水の存在下で更に混合され、これにより粉末が凝集して顆粒になる。この顆粒体は、篩過及び/又は粉砕され、乾燥され、次に篩過及び/又は粉砕されて、所望の粒径になる。次いで、顆粒体を打錠することができるか、又は打錠前に、流動促進剤及び/若しくは滑沢剤等の他の賦形剤を添加することができる。
【0111】
打錠組成物は、従来どおり乾式ブレンド法によって調製することができる。例えば、活性成分と賦形剤とをブレンドした組成物を圧密化してスラッグ又はシートにし、次いで、粉砕して圧密化顆粒にすることができる。引き続き、圧密化顆粒を圧縮して錠剤にすることができる。
【0112】
乾式造粒法の別法として、直接圧縮技術を使用して、ブレンドした組成物を直接圧縮して圧密化剤形にすることができる。直接圧縮により、顆粒を含まない、より均一な錠剤が製造される。直接圧縮打錠に特によく適している賦形剤としては、微結晶セルロース、噴霧乾燥ラクトース、リン酸二カルシウム二水和物及びコロイド状シリカが挙げられる。直接圧縮打錠におけるこれらの及び他の賦形剤の適切な使用は、直接圧縮打錠の特定の製剤の取組みにおいて経験及び技能を有する当業者に公知である。
【0113】
本開示のカプセル充填には、打錠に関して記載された上記のブレンド物及び顆粒体のいずれかを含めることができるが、それらには、最終打錠工程は施されない。
【0114】
タファミジスの医薬製剤は、哺乳動物、実施形態ではヒトに投与するために製剤化されてもよい。タファミジスは、例えば、注射用の、粘性の液体溶液又は懸濁液、実施形態では透明溶液として製剤化することができる。製剤は、1種又は複数種の溶媒を含有することができる。適切な溶媒は、様々なpHレベルでの溶媒の物理化学的安定性、粘度(シリンジ使用を可能にすることになる)、流動性、沸点、混和性及び純度を考慮して選択することができる。適切な溶媒としては、アルコールUSP、ベンジルアルコールNF、安息香酸ベンジルUSP及びヒマシ油USPが挙げられる。追加の物質、例えば緩衝剤、可溶化剤及び抗酸化剤、とりわけAnselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版に開示されているものを含む追加の物質を、製剤に添加することができる。本開示は、上記の固体状態の形態のうち少なくとも1つと、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせることによって前記タファミジスの製剤を調製する方法を包含する。
【0115】
本明細書に記載されている固体状態の形態、及びタファミジスの医薬組成物又は医薬製剤は、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの処置のための実施形態において、医薬として使用することができる。
【0116】
本開示は、末梢神経障害を遅延させるため、又は他の処置の必要性において、治療有効量の、本開示のタファミジスの固体状態の形態、又は上記の医薬組成物若しくは製剤のうち少なくとも1つを、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシス、実施形態では、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスに罹患している対象に投与することによって、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシスを処置する方法も提供する。
【0117】
本開示は、末梢神経障害を遅延させるために、トランスサイレチン媒介性アミロイドーシス、実施形態では、野生型若しくは遺伝性のトランスサイレチン媒介性アミロイドーシスの心筋症、又はステージ1の症候性多発性神経障害の成人患者におけるトランスサイレチンアミロイドーシスを処置するための医薬を製造するための、本開示のタファミジスの固体状態の形態、又は上記の医薬組成物若しくは製剤のうち少なくとも1つの使用も提供する。
【0118】
ある特定の好ましい実施形態に関連して本発明を記載してきたが、当業者には本明細書の考察から、他の実施形態が明らかになるであろう。本発明は、組成物の調製及び組成物の使用の方法を詳細に記載する以下の実施例を参照することによって、更に説明される。材料及び方法の両方に対する多くの変更が、本開示の範囲から逸脱することなく行われ得ることが、当業者には明らかであろう。
【0119】
分析方法
粉末X線回折パターン(「PXRD」)法:
乳鉢及び乳棒で粉末化した後の試料をシリコンプレートホルダーに直接塗布する。X線粉末回折パターンを、Cu照射源=1.541874Å(オングストローム)、X'Celerator(2.022°2θ)検出器を備えたPhilips X'Pert PRO X線粉末回折計で測定した。走査パラメーター:角度範囲:3~40度、ステップサイズ0.0167、ステップ当たりの時間37秒、連続走査。測定温度は25℃±3℃とした。
【0120】
13C固体状態核磁気共鳴(「ss-NMR」又は13C固体状態NMR)法:
13C CP/MAS及び1H MAS NMRスペクトルは、16.4Tで、Bruker Avance NEO 700 SB NMR分光計(Karlsruhe、独国、2021)を3.2mmプローブヘッドとともに使用して記録した。交差分極を使用する13C CP/MAS NMRスペクトルを、標準的な交差分極パルススキームを18kHzのスピン周波数で使用して、取得した。13Cスケールはグリシン(13Cで176.03ppm)を参照とした。
【実施例
【0121】
タファミジスは、米国特許第7,214,695号に記載されている手順に従って調製することができる。タファミジス形態Vは、国際公開番号WO2020/232325号に記載されている手順のいずれかに従って調製することができる。
【0122】
(実施例1)
タファミジス形態Vaの調製
1グラムのタファミジス形態V(無水)をガラスビーカーに入れた。10mlのPEG-400を添加した。得られたスラリーを、マグネチックスターラを使用して室温で24時間混合し、XRPDにより分析した。XRPDパターンは図1に示されている。
【0123】
(実施例2)
タファミジス形態Vaの調製
100mgのタファミジス形態V(無水)をガラスビーカーに入れた。1mlのPEG-400/水混合物(95:5体積比)を添加した。得られたスラリーを、マグネチックスターラを使用して室温で16時間混合し、XRPDにより分析した。形態Vaに相当する。
【0124】
(実施例3)
タファミジス形態Vの調製
タファミジス(1.0グラム、3.25mmol)を、トルエン/N-メチル-2-ピロリドン(NMP)(15V;15%NMP)の溶媒混合物に、70~75℃まで加熱することによって溶解した。この溶液を、自然に30℃に冷却し、冷メタノール(30V)を0~5℃でゆっくりと添加した。結晶化は瞬時的であった。得られた懸濁液を0~5℃で2時間撹拌した。得られた結晶を、真空濾過によって単離した。得られた固体をメタノール(10V)で洗浄し、真空乾燥器中で、80℃、20mbarで6時間乾燥させた(0.9グラムの結晶が得られた、クロマトグラフィー純度99%)。得られた固体をXRPDにより分析した。タファミジス形態V(無水)が得られた。
【0125】
(実施例4)
タファミジス形態Vの調製
タファミジス(498mg)を、THF(28ml)に室温で溶解した。貧溶媒(メタノール)を0℃に冷却し(氷浴)、溶液(92ml)に滴下添加した。結晶化は瞬時的であった。懸濁液を1時間撹拌し、次いで真空濾過によって単離した(427mg)。得られた固体を溶媒混合物THF:メタノール(1:4)で洗浄した。得られた固体をXRDにより分析した。タファミジス形態V(メタノール溶媒和物)が得られた。得られた固体を真空乾燥器中、80℃で2時間加熱した。得られた固体をXRPDにより分析した。タファミジス形態V(無水)が得られた。
【0126】
(実施例5)
タファミジス形態Vの調製
4-(3,5-ジクロロベンズアミド)-3-ヒドロキシ安息香酸(25.00グラム、76.7mmol)、トルエン(281.3ml)、N-メチル-ピロリドン(93.8ml)及びメタンスルホン酸(14.9ml、230.0mmol:3.0eq)を、反応器に20~25℃で入れた。反応混合物を還流温度(117~119℃)に加熱し、反応が完了するまで撹拌した(約15時間)。次いで、反応混合物を100~110℃に冷却し、トリエチルアミンを添加して(32ml、230.0mmol;3.0eq.)、pHを1.4~1.8に調整した。反応混合物を冷メタノール(750ml、0~5℃に予冷)に、1時間にわたって滴下添加した。結晶化が生じた。この懸濁液を0~5℃で更に3時間撹拌した。タファミジスメタノール溶媒和物の結晶をブフナー漏斗で濾別し、メタノール(2×100ml)で洗浄した。湿結晶を新鮮なメタノール(375ml)に20~25℃で3~6時間懸濁させた。タファミジスメタノール溶媒和物の結晶をブフナー漏斗で濾別し、メタノール(2×50ml)で洗浄し、80℃、20mbarで、10時間乾燥した。タファミジス形態V(無水)の白色結晶が得られた。
【0127】
(実施例6)
タファミジス形態Vaの調製
タファミジス形態V(1グラム)をPEG-400(10ml)中に25℃で24時間、及び7日後にスラリー化した。得られた固体は、それぞれXRPDによりタファミジス形態Vaであることを確認した。懸濁液を遠心分離し、固体を真空下で濾過し、メタノール/水(90/10v/v比)の一部で洗浄した。得られた固体は、それぞれXRPDによりタファミジス形態Vaであることを確認した。
【0128】
(実施例7)
形態Vaの安定性
形態Va及び形態4の試料各50mgを、ガラスバイアルに入れた。1mlのPEG400を室温で添加した。スラリーをそれぞれ、マグネチックスターラを使用して混合した。得られた試料をXRPDにより2時間後及び7日後に分析した。図5に示すように、形態4は、2時間以内に迅速に形態1に変換するが、形態Vaは少なくとも7日間安定である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】