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特表2024-541425モニタリングシステムおよびその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】モニタリングシステムおよびその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20241031BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01M4/139
H01M4/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529667
(86)(22)【出願日】2023-09-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 KR2023013362
(87)【国際公開番号】W WO2024085433
(87)【国際公開日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0135173
(32)【優先日】2022-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0112601
(32)【優先日】2023-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ミン・キュ・シム
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヒ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ソク・パク
(72)【発明者】
【氏名】キ・ドク・ハン
(72)【発明者】
【氏名】ス・ワン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ギ・ヨン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ファン・イ
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA19
5H050BA13
5H050BA14
5H050BA16
5H050BA17
5H050GA04
5H050GA28
5H050GA29
(57)【要約】
本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムは、第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信し、第2センサーから上記少なくとも1つの電極の上記位置座標を受信し、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する設備制御装置(PLC)と、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する検査装置と、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理するコントローラと、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信し、第2センサーから前記少なくとも1つの電極の位置座標を受信し、前記規格情報および前記位置座標に基づいて前記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する設備制御装置(PLC)と、
前記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する検査装置と、
前記少なくとも1つの電極の前記識別情報および前記検査情報をマッチングして管理するコントローラと、を含む、モニタリングシステム。
【請求項2】
前記設備制御装置は、前記第1センサーから前記少なくとも1つの電極タブの長さに応じた前記少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信し、
前記電極の数量カウント値は、BCD(Binary Coded Decimal)コードを含む、請求項1に記載のモニタリングシステム。
【請求項3】
前記設備制御装置は、前記少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に備えられたリワインダーに設置されたエンコーダから前記少なくとも1つの電極のロールマップ座標を受信する、請求項1または2に記載のモニタリングシステム。
【請求項4】
前記設備制御装置は、少なくとも1つの電極タブの前記規格情報および前記ロールマップ座標に基づいて、前記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別子(ID)を生成する、請求項3に記載のモニタリングシステム。
【請求項5】
前記検査装置は、前記第1センサーから前記少なくとも1つの電極の前記規格情報を受信し、前記少なくとも1つの電極の前記検査情報に前記規格情報を付加する、請求項4に記載のモニタリングシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの電極の前記IDおよび前記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理する、請求項5に記載のモニタリングシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの電極の前記IDおよび前記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、前記少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成し、前記統合検査情報をサーバに伝送する、請求項6に記載のモニタリングシステム。
【請求項8】
第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信する段階と、
第2センサーから前記少なくとも1つの電極の位置座標を受信する段階と、
前記規格情報および前記位置座標に基づいて前記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する段階と、
前記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する段階と、
前記少なくとも1つの電極の前記識別情報および前記検査情報をマッチングして管理する段階と、を含む、モニタリングシステムの動作方法。
【請求項9】
前記第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信する前記段階は、
前記第1センサーから前記少なくとも1つの電極タブの長さに応じた前記少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信することを含み、前記電極の数量カウント値はBCD(Binary Coded Decimal)コードを含む、請求項8に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項10】
前記第2センサーから前記少なくとも1つの電極の前記位置座標を受信する前記段階は、
前記少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に備えられたリワインダーに設置されたエンコーダから前記少なくとも1つの電極のロールマップ座標を受信することを含む、請求項9に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項11】
前記規格情報および前記位置座標に基づいて前記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する前記段階は、
少なくとも1つの電極タブの前記規格情報および前記ロールマップ座標に基づいて前記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別子(ID)を生成することを含む、請求項10に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する前記段階は、
前記第1センサーから前記少なくとも1つの電極の前記規格情報を受信することと、前記少なくとも1つの電極の前記検査情報に前記規格情報を付加することとを含む、請求項11に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの電極の前記識別情報および前記検査情報をマッチングして管理する前記段階は、
前記少なくとも1つの電極の前記IDおよび前記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理することを含む、請求項12に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの電極の前記識別情報および前記検査情報をマッチングして管理する前記段階は、
前記少なくとも1つの電極の前記IDおよび前記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、前記少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成することと、前記統合検査情報をサーバに伝送することとを含む、請求項13に記載のモニタリングシステムの動作方法。
【請求項15】
請求項1に記載のモニタリングシステム、または請求項11に記載のモニタリングシステムの動作方法によって生成された識別子(ID)を有する、電極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された実施形態は、モニタリングシステムおよびその動作方法に関するものである。
【0002】
本出願は、2022年10月19日付の韓国特許出願第10-2022-0135173号および2023年8月28日付の韓国特許出願第10-2023-0112601号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
電気自動車は、外部から電気の供給を受けてバッテリーセルを充電した後に、バッテリーセルに充電された電圧でモーターを駆動して動力を得る。電気自動車のバッテリーセルは、電極組立体を電池ケースに収容し、電池ケースの内部に電解液を注液することにより製造される。
【0004】
バッテリーセルは、電池ケースの種類に応じて円筒型、角型、パウチ型に分類され、円筒型バッテリーセルは、電極組立体、電極組立体と電解液を収容する円筒型金属缶の電池ケース、および円筒型缶の上部に組み立てられるキャップアセンブリを含む。
【0005】
バッテリーセルの負極は、製造過程中、レーザー装置が負極のFoilに固有の物理的IDをマーキングし、マーキングされた物理的IDに基づいて複数の負極それぞれの追跡性を確保し得る。しかしながら、正極のFoilはアルミニウム素材で形成され、マーキング時に火災や煤または塵が発生するという問題があるので、物理的IDの発番が不可能である。そのため、正極それぞれの追跡性確保が不可能であるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書に開示される実施形態の1つの目的は、正極の規格情報に基づいて仮想IDを発番して正極のデータの追跡性確保が可能なモニタリングシステムおよびその動作方法を提供することにある。
【0007】
本明細書に開示された実施形態の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されない別の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムは、第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信し、第2センサーから上記少なくとも1つの電極の位置座標を受信し、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する設備制御装置(PLC)と、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する検査装置と、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理するコントローラと、を含み得る。
【0009】
実施形態によると、上記設備制御装置は、上記第1センサーから上記少なくとも1つの電極タブ(Tab)の長さに応じた上記少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信し、上記電極の数量カウント値は、BCD(Binary Coded Decimal)コードを含み得る。
【0010】
実施形態によると、上記設備制御装置は、上記少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に備えられたリワインダーに設置されたエンコーダ(Encoder)から上記少なくとも1つの電極のロールマップ(Roll Map)座標を受信し得る。
【0011】
実施形態によると、上記設備制御装置は、少なくとも1つの 電極タブの上記規格情報および上記ロールマップ座標に基づいて、上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別子(ID)を生成し得る。
【0012】
実施形態によると、上記検査装置は、上記第1センサーから上記少なくとも1つの電極の上記規格情報を受信し、上記少なくとも1つの電極の上記検査情報に上記規格情報を付加し得る。
【0013】
実施形態によると、上記コントローラは、上記少なくとも1つの電極の上記IDおよび上記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。
【0014】
実施形態によると、上記コントローラは、上記少なくとも1つの電極の上記IDおよび上記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、上記少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成し、上記統合検査情報をサーバに伝送し得る。
【0015】
本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムの動作方法は、第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信する段階と、第2センサーから上記少なくとも1つの電極の位置座標を受信する段階と、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する段階と、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する段階と、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理する段階と、を含み得る。
【0016】
実施形態によると、上記第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信する段階は、上記第1センサーから上記少なくとも1つの電極タブの長さに応じた上記少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信し、上記電極の数量カウント値はBCDコードを含み得る。
【0017】
実施形態によると、上記第2センサーから上記少なくとも1つの電極の上記位置座標を受信する段階は、上記少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に備えられたリワインダーに設置されたエンコーダから上記少なくとも1つの電極のロールマップ座標を受信し得る。
【0018】
実施形態によると、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する段階は、少なくとも1つの 電極タブの上記規格情報および上記ロールマップ座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれのIDを生成し得る。
【0019】
実施形態によると、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する段階は、上記第1センサーから上記少なくとも1つの電極の上記規格情報を受信し、上記少なくとも1つの電極の上記検査情報に上記規格情報を付加し得る。
【0020】
実施形態によると、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理する段階は、上記少なくとも1つの電極の上記IDおよび上記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。
【0021】
実施形態によると、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理する段階は、上記少なくとも1つの電極の上記IDおよび上記少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、上記少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成し、上記統合検査情報をサーバに伝送し得る。
【発明の効果】
【0022】
本明細書に開示される一実施形態に係るモニタリングシステムおよびその動作方法によると、正極の規格情報に基づいて仮想IDを発番して正極のデータの追跡性確保が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本明細書に開示された一実施形態に係るバッテリー工程システムを全般的に説明するための図面である。
図2】本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムの構成を示すブロック図である。
図3】本明細書に開示された一実施形態に係るノッチング工程を説明するための図面である。
図4】本明細書に開示された一実施形態に係るロールマップ座標を示す図面である。
図5】本明細書に開示された一実施形態に係る統合検査データを示す図面である。
図6】本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムの動作方法を示すフローチャートである。
図7】本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムを具現するコンピューティングシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムは、第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信し、第2センサーから上記少なくとも1つの電極の上記位置座標を受信し、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する設備制御装置(PLC)と、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する検査装置と、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理するコントローラと、を含み得る。
【0025】
本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムの動作方法は、第1センサーから少なくとも1つの電極の規格情報を受信する段階と、第2センサーから上記少なくとも1つの電極の上記位置座標を受信する段階と、上記規格情報および上記位置座標に基づいて上記少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する段階と、上記少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する段階と、上記少なくとも1つの電極の上記識別情報および上記検査情報をマッチングして管理する段階と、を含み得る。
【0026】
以下、本明細書に開示された一部の実施形態を例示的な図面により詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。また、本明細書に開示された実施形態の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0027】
本明細書に開示された実施形態の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用し得る。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、特に定義されない限り、技術的または科学的用語を含むここで使用されるすべての用語は、本明細書に開示された実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されるべきではない。
【0028】
図1は、本明細書に開示された一実施形態に係るバッテリー工程システムを全般的に説明するための図面である。
【0029】
多様な実施形態によると、バッテリーは、電気エネルギーを充放電して使用し得るバッテリーの基本単位であるバッテリーセルを含み得る。バッテリーセルは、リチウムイオン(Li-iOn)電池、リチウムイオンポリマー(Li-iOn polymer)電池、ニッケルカドミウム(Ni-Cd)電池、ニッケル水素(Ni-MH)電池などであり得、これに限定されない。バッテリーセルは、対象装置(図示せず)に電源を供給し得る。このために、バッテリーセルは対象装置と電気的に連結され得る。ここで、対象装置は、複数のバッテリーセルを含むバッテリーパック(図示せず)から電源の供給を受けて動作する電気的、電子的、または機械的な装置を含み得る。例えば、対象装置は、デジタルカメラ、P-DVD、MP3P、携帯電話、PDA、Portable Game Device、Power Tool、およびE-bikeなどの小型製品のみならず、電気自動車やハイブリッド自動車などの高出力が要求される大型製品と剰余発電電力や新再生エネルギーを貯蔵する電力貯蔵装置やバックアップ用の電力貯蔵装置であり得るが、これに限定されるものではない。
【0030】
バッテリーセルは、電極組立体、電極組立体が内部に収容される電池ケース、電池ケースの内部に注液されて電極組立体を活性化させる電解液で構成され得る。電極組立体とは、正極集電体に正極活物質がコーティングされて形成された正極板と、負極集電体に負極活物質がコーティングされて形成された負極板との間に分離膜が介在されて形成されたものであり、電極組立体は、電池ケースの種類に応じて、ジェリーロール型(jelly roll type)、スタック型(stack type)などに製作され、電池ケースの内部に収容され得る。電池ケースは、電池の形態を維持し、外部の衝撃から保護する外装材としての役割を果たすものであり、バッテリーセルは、電池ケースの種類に応じて円筒型、角型、パウチ型に分類され得る。
【0031】
実施形態によると、バッテリーセルは、電極製造工程、組立工程および化成工程などを含む一連の製造工程を介して製造され得る。ここで、組立工程(Assembly Process)は、電極製造工程を介して作られた正極板と負極板を組み立てて電解液を注入する過程を含み得、ノッチング過程、ワインディング過程、組立過程、パッケージング過程を含み得る。
【0032】
組立工程のノッチング(Notching)過程は、正極タブと負極タブを製造するために、正極板と負極板をバッテリー形状に合わせて切断する過程と定義し得る。電極製造工程を終えたロール状の正極板および負極板は、ノッチング過程で無地部(Non-Coating)が切られ、多様なバッテリー形状に合わせてロール状の正極板および負極板をノッチングする。
【0033】
以下では、バッテリー工程システムを組立工程に適用する場合を例に説明する。例えば、バッテリー工程システムは、組立工程システム中のノッチング過程に用いられることができるが、これに限定されるものではない。
【0034】
図1を参照すると、バッテリー工程システムは、モニタリングシステム100と、第1センサー200と、第2センサー300と、サーバ400とを含み得る。
【0035】
モニタリングシステム100は、バッテリー製造工程で発生する電極のデータをリアルタイムで収集して管理し得る。例えば、モニタリングシステム100は、バッテリー工程システムの工程進行状況、アラーム発生の有無、温度、圧力、数量などのバッテリー工程システムで発生するデータまたはグラフデータを収集して分析し得る。
【0036】
モニタリングシステム100は、電極組立体の製造工程中に発生する少なくとも1つの電極のそれぞれのデータを管理するために電極のそれぞれを追跡し得る。まず、負極の場合、バッテリー組立工程のノッチング過程で、レーザー装置から負極のタブ(Tab)にバーコード形態の物理的IDを発番し得る。すなわち、負極はそれぞれノッチング過程で固有の物理的IDがマーキングされ、BCR(Bar Code Reader)装置を介して負極タブにマーキングされたバーコードIDが認識され得る。したがって、複数の負極はそれぞれ物理的なIDとマッチングされ、物理的なIDに基づいて上位システムでデータの追跡性を確保し得る。モニタリングシステム100は、負極の場合、負極のタブにマーキングされた物理的IDに基づいてそれぞれの負極を管理し得る。
【0037】
一方、正極の場合、モニタリングシステム100は、バッテリー工程システムの第1センサー200および第2センサー300から少なくとも1つの正極のそれぞれのデータを受信し、受信したデータに基づいて正極を追跡および管理し得る。
【0038】
具体的には、モニタリングシステム100は、正極の規格情報を確認し得る第1センサー200から少なくとも1つの正極の規格情報を受信し得る。
【0039】
第1センサー200は、タブセンサー210とトリガーボード220とを含み得る。まず、タブセンサー210は、正極のタブの規格情報を判断し得る。具体的には、タブセンサー210は、正極のタブのそれぞれの長さ、すなわちピッチ(Pitch)を判断し得る。タブセンサー210は、感知した正極のタブのそれぞれの長さをトリガーボード220に伝送し得る。トリガーボード220は、タブセンサー210から受信した正極のタブのそれぞれの長さに基づいて、正極タブのカウント情報を生成し得る。すなわち、トリガーボード220は、受信した正極のタブのそれぞれの長さ別にカウント値を増加させ得る。トリガーボード220は、正極のタブのそれぞれの長さ別カウント値が増加するたびにBCD(Binary Coded Decimal)コードを1ずつ増加させ得る。トリガーボード220は、生成した正極のタブのそれぞれの長さ別カウント値をBCDコードの形態に変換してモニタリングシステム100に伝送し得る。
【0040】
また、モニタリングシステム100は、正極の位置座標を判断し得る第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信し得る。
【0041】
第2センサー300は、少なくとも1つの電極のそれぞれの位置座標を算出し得る。第2センサー300は、少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置のリワインダー(RW、Rewinder)に設置されたエンコーダ(Encoder)を含み得る。第2センサー300は、電極の直線移動距離に基づいて電極の位置座標を算出し得る。
【0042】
モニタリングシステム100は、正極の規格情報および位置座標に基づいて少なくとも1つの正極のそれぞれの仮想識別情報を生成し得る。すなわち、モニタリングシステム100は、正極の規格情報および位置座標に基づいて生成した正極の仮想識別情報に基づいて正極のデータを追跡および管理し得る。
【0043】
また、モニタリングシステム100は、生成した正極の仮想識別情報および正極の仮想識別情報に基づいて追跡した正極のデータを上位システムであるサーバ400に伝送し得る。ここで、サーバ400は、モニタリングシステム100から正極のデータを正極それぞれの品質、不良の有無、および検査情報と統合して管理し得る。サーバ400は、例えば、クラウドコンピューティング(Cloud Computing)技術を含み得る。
【0044】
以下では、モニタリングシステム100の電極の仮想識別情報を生成して、電極のデータを収集および管理する動作について説明する。また、以下では電極は正極を例に説明するが、これに限定されるものではない。
【0045】
図2は、本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステム100の構成を示すブロック図である。
【0046】
図2を参照すると、モニタリングシステム100は、設備制御装置110と、検査装置120と、コントローラ130とを含み得る。
【0047】
設備制御装置(PLC、Programmable Logic Controller)110は、バッテリー工程システムの維持、管理、自動制御およびモニタリングに使用する制御装置と定義し得る。例えば、設備制御装置110は、電極ノッチング装置の駆動を管理し得る。
【0048】
設備制御装置110は、複数の制御信号を入力して受信し得る。設備制御装置110は、内蔵されたソフトウェアを用いて複数の制御信号を同時にまたは順次的に処理し得る。設備制御装置110のソフトウェアは、揮発性または非揮発性メモリに保存され得る。設備制御装置110のソフトウェアは、入力された制御信号をリアルタイムで処理し得る。
【0049】
設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信し得る。具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極タブの長さ、すなわちピッチ情報を受信し得る。
【0050】
設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の長さに基づいて生成された少なくとも1つの電極のカウント情報を生成し得る。具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から電極の長さに応じた少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信し得る。ここで、電極の数量カウント値はBCDコードを含み得る。
【0051】
設備制御装置110は、第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信し得る。ここで、第2センサー300は、少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に設置されたエンコーダを含み得る。
【0052】
図3は、本明細書に開示された一実施形態に係るノッチング工程を説明するための図面である。
【0053】
図3を参照すると、ノッチング装置500は電極をカッティングして電極を加工し得る。電極は、電極活物質がコーティングされたコーティング部と、電極活物質がない無地部とを含む。ノッチング装置500は、電極に備えられた無地部をカッティングして電極タブに加工し得る。
【0054】
第1センサー200は、ノッチング装置500を介して加工された電極のタブの長さおよびタブの長さに応じた数量カウント値を含む規格情報を生成し得る。
【0055】
第2センサー300は、少なくとも1つの電極の位置座標を生成し得る。ここで、第2センサー300は、少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置500のリワインダー(RW、Rewinder)に設置されたエンコーダ(Encoder)を含み得る。実施形態により、ここでエンコーダは、ノッチング装置500のアンワインダー(UW、Unwinder)またはリワインダーRWの外部に設置され得る。また、実施形態により、エンコーダは、ノッチング装置のアンワインダーUWまたはリワインダーRWに内蔵され得る。
【0056】
第2センサー300は、エンコーダから入力されたパルス個数に基づいて少なくとも1つの電極のそれぞれの位置座標を算出し得る。具体的には、エンコーダは、ノッチング装置のリワインダーRWを駆動する駆動モーターに設置され、駆動モーターの回転数に応じた電極の移動距離を算出し得る。エンコーダは、駆動モーターの回転板の複数のスリットを通過する光を捕捉してパルス信号を生成し得る。第2センサー300は、エンコーダから入力されたパルス信号に基づいて駆動モーターの回転数を算出し、駆動モーターの回転数に基づいて電極がアンワインダーUWとリワインダーRWとの間で移動した直線移動距離を算出し得る。第2センサー300は、電極の直線移動距離に基づいて電極の位置座標を算出し得る。
【0057】
設備制御装置110は、エンコーダを含む第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信し得る。実施形態により、設備制御装置110は、エンコーダを含む第2センサー300から少なくとも1つの電極のロールマップ(Roll Map)座標を受信し得る。
【0058】
図4は、本明細書に開示された一実施形態に係るロールマップ座標を示す図面である。
【0059】
図4を参照すると、設備制御装置110は、エンコーダを含む第2センサー300から少なくとも1つの電極のロールマップ(Roll Map)座標を受信し得る。ここで、ロールマップとは、電極製造工程における電極の品質、不良または電極の製造に関するデータをロールツーロール状態の電極を模写したロールマップバーに表示したものを意味する。電極製造工程で製造された電極でバッテリーを製造してバッテリーに不良が発生した場合に、どの原因で不良が発生したかを把握するために電極の製造履歴データが必要である。ロールマップは、電極コーティング工程、ロールプレス工程およびノッチング工程などの連続的な電極製造工程の電極製造履歴データを記録し、後続工程間の関係において不良発生原因を特定し得る。
【0060】
例えば、ロールマップは、電極のノッチング工程中、ノッチング装置500のアンワインダーUWとリワインダーRWとの間でロールツーロール状態で設置されて移動する実際の電極を模写したバー状のロールマップバー上に表示し得る。また、ロールマップは、ノッチング装置500のアンワインダーUWとリワインダーRWとの間で移動する電極経路と同期化されて画面上に表示され得る。
【0061】
第2センサー300は、少なくとも1つのノッチングされた電極がアンワインダーUWとリワインダーRWとの間で移動した位置座標、すなわちロールマップ座標を生成し得る。
【0062】
例えば、設備制御装置110は、第2センサー300から図4に図示された電極(3)のロールマップ座標として「220.37」を受信し得る。また、例えば、設備制御装置110は、第2センサー300から図4に図示された電極(2)のロールマップ座標として「189.78」を受信し得る。また、例えば、設備制御装置110は、第2センサー300から図4に図示された電極(1)のロールマップ座標として「90.04」を受信し得る。
【0063】
設備制御装置110は、第1センサー200から受信した少なくとも1つの電極のそれぞれの規格情報、および第2センサー300から受信した少なくとも1つの電極のそれぞれの位置座標に基づいて、少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成し得る。具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から受信した少なくとも1つの正極タブの規格情報、および第2センサー300から受信した少なくとも1つの正極のロールマップ座標に基づいて、少なくとも1つの電極のそれぞれの仮想IDを生成し得る。
【0064】
検査装置120は、少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成し得る。ここで、検査装置120は、例えば、ビジョン(Vision)検査センサーを含み得る。ここで、ビジョン検査センサーは、産業用カメラを用いて検査対象の形態、大きさ、文字、パターンなどを人の目のように判別し、製品の物理的欠陥、部品欠落の有無または品質を検査し得る。検査装置120は、ビジョン検査センサーを用いて少なくとも1つの電極の品質を検査して検査情報を生成し得る。具体的には、検査装置120は、電極を撮影して撮影したイメージを獲得し、電極のイメージを分析して不良の有無または品質を検査し得る。ここで不良とは、電極および電極の品質不良のみならず、整列不良、大きさ不良などの多様な不良を含み得る。
【0065】
検査装置120は、ノッチング装置500によりノッチングされて形成された複数個のタブのピッチを測定し得る。
【0066】
検査装置120は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信し得る。検査装置120は、生成した少なくとも1つの電極の検査情報に受信した少なくとも1つの電極の規格情報を付加し得る。検査装置120は、少なくとも1つの電極の検査情報に少なくとも1つの電極の規格情報を付加してコントローラ130に伝送し得る。
【0067】
コントローラ130は、設備制御装置110から少なくとも1つの電極のそれぞれの規格情報および少なくとも1つの電極の仮想識別情報を受信し得る。また、コントローラ130は、検査装置120から少なくとも1つの電極の規格情報および少なくとも1つの電極の検査情報を受信し得る。コントローラ130は、設備制御装置110から受信した少なくとも1つの電極の仮想識別情報および検査装置120から受信した少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。具体的には、コントローラ130は、少なくとも1つの電極のIDおよび少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。
【0068】
コントローラ130は、少なくとも1つの電極のIDおよび少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成し得る。
【0069】
図5は、本明細書に開示された一実施形態に係る統合検査データを示す図面である。
【0070】
図5を参照すると、コントローラ130は、ノッチングされた少なくとも1つの電極のそれぞれのノッチング時間、仮想電極ID、電極を生成するために投入されたLotのID、およびロールマップ座標情報を統合して統合検査データを生成し得る。ここで投入されたLotのIDは、電極ロールをアンワインダーUWとリワインダーRWとの間にロールツーロール状態で設置するときの電極ロールのロットナンバーを意味する。
【0071】
コントローラ130は、生成した統合検査情報をサーバ400に伝送し得る。ここでサーバ400は、例えば、SPC(Statistical Process Control)装置であり得る。ここでSPCは、工程で要求される品質や生産性目標を達成するために統計的な方法で工程を効率的に運営していく管理方法である。サーバ400は、コントローラ130を介して獲得した少なくとも1つの電極のそれぞれの統合検査データを統計的に管理し、電極の品質および電極の位置座標に基づいて確認し得、電極の製造現況を共にモニタリングし得る。
【0072】
上述したように、本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムによると、正極の規格情報に基づいて仮想IDを発番して正極のデータの追跡性を確保し得る。
【0073】
モニタリングシステムは、負極追跡システムと同一の方法で仮想正極IDを発番して上位システムにデータを伝送し、正極と負極の追跡性確保および分析環境を提供し得る。
【0074】
また、モニタリングシステムは、正極の検査データのみならず、設備データなどのノッチング工程で発生および収集されるすべての正極データを統合して上位システムで統合管理し得る。
【0075】
図6は、本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムの動作方法を示すフローチャートである。
【0076】
以下では、図1図5を参照してモニタリングシステム100の動作方法について説明する。
【0077】
モニタリングシステム100は、図1図4を参照して説明したモニタリングシステム100と実質的に同一であり得るので、以下では説明の重複を避けるために簡略に説明する。
【0078】
図6を参照すると、モニタリングシステム100の動作方法は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信する段階(S101)と、第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信する段階(S102)と、規格情報および位置座標に基づいて少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成する段階(S103)と、少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成する段階(S104)と、少なくとも1つの電極の識別情報および検査情報をマッチングして管理する段階(S105)とを含み得る。
【0079】
S101段階で、設備制御装置(PLC、Programmable Logic Controller)110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信し得る。設備制御装置110は、バッテリー工程システムの維持、管理、自動制御およびモニタリングに使用する制御装置と定義し得る。例えば、設備制御装置110は、電極ノッチング装置の駆動を管理し得る。
【0080】
S101段階で、設備制御装置110は、複数の制御信号を入力して受信し得る。設備制御装置110は、内蔵されたソフトウェアを用いて複数の制御信号を同時にまたは順次的に処理し得る。S101段階で、設備制御装置110のソフトウェアは、揮発性または非揮発性メモリに保存され得る。設備制御装置110のソフトウェアは、入力された制御信号をリアルタイムで処理し得る。
【0081】
S101段階で、設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信し得る。具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極タブの長さ、すなわちピッチ情報を受信し得る。
【0082】
S101段階で、設備制御装置110は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の長さに基づいて生成された少なくとも1つの電極のカウント情報を生成し得る。S101段階で、具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から電極の長さに応じた少なくとも1つの電極の数量カウント値を受信し得る。ここで、電極の数量カウント値はBCDコードを含み得る。
【0083】
S102段階で、設備制御装置110は、第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信し得る。ここで、第2センサー300は、少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置に設置されたエンコーダを含み得る。
【0084】
S102段階で、第2センサー300は、少なくとも1つの電極の位置座標を生成し得る。ここで、第2センサー300は、少なくとも1つの電極をノッチングするノッチング装置500のリワインダー(RW、Rewinder)に設置されたエンコーダ(Encoder)を含み得る。
【0085】
S102段階で、第2センサー300は、エンコーダから入力されたパルス個数に基づいて少なくとも1つの電極のそれぞれの位置座標を算出し得る。第2センサー300は、エンコーダから入力されたパルス信号に基づいて駆動モーターの回転数を算出し、駆動モーターの回転数に基づいて電極がアンワインダーUWとリワインダーRWとの間で移動した直線移動距離を算出し得る。第2センサー300は、電極の直線移動距離に基づいて電極の位置座標を算出し得る。
【0086】
S102段階で、設備制御装置110は、エンコーダを含む第2センサー300から少なくとも1つの電極の位置座標を受信し得る。実施形態により、設備制御装置110は、エンコーダを含む第2センサー300から少なくとも1つの電極のロールマップ(Roll Map)座標を受信し得る。ここで、ロールマップとは、電極製造工程における電極の品質、不良または電極の製造に関するデータをロールツーロール状態の電極を模写したロールマップバーに表示したものを意味する。電極製造工程で製造された電極でバッテリーを製造することになり、このとき最終バッテリーに不良が発生した場合に、どの原因で不良が発生したかを把握するために電極の製造履歴データが必要である。ロールマップは、電極コーティング工程、ロールプレス工程およびノッチング工程などの連続的な電極製造工程の電極製造履歴データをロールマップ座標に基づいて記録することにより、後続工程間の関係において不良発生原因を特定し得る。
【0087】
S102段階で、第2センサー300は、少なくとも1つのノッチングされた電極がアンワインダーUWとリワインダーRWとの間で移動した位置座標、すなわちロールマップ座標を生成し得る。
【0088】
S103段階で、設備制御装置110は、第1センサー200から受信した少なくとも1つの電極のそれぞれの規格情報、および第2センサー300から受信した少なくとも1つの電極のそれぞれの位置座標に基づいて、少なくとも1つの電極のそれぞれの識別情報を生成し得る。S103段階で、具体的には、設備制御装置110は、第1センサー200から受信した少なくとも1つの正極タブの規格情報、および第2センサー300から受信した少なくとも1つの正極のロールマップ座標に基づいて、少なくとも1つの電極のそれぞれの仮想IDを生成し得る。
【0089】
S104段階で、検査装置120は、少なくとも1つの電極を検査して検査情報を生成し得る。ここで、検査装置120は、例えば、ビジョン(Vision)検査センサーを含み得る。S104段階で、検査装置120は、ビジョン検査センサーを用いて少なくとも1つの電極の品質を検査して検査情報を生成し得る。具体的には、検査装置120は、電極を撮影して撮影したイメージを獲得し、電極のイメージを分析して不良の有無または品質を検査し得る。
【0090】
S104段階で、検査装置120は、ノッチング装置500によりノッチングされて形成された複数個のタブのピッチを測定し得る。
【0091】
S104段階で、検査装置120は、第1センサー200から少なくとも1つの電極の規格情報を受信し得る。S104段階で、検査装置120は、生成した少なくとも1つの電極の検査情報に受信した少なくとも1つの電極の規格情報を付加し得る。S104段階で、検査装置120は、少なくとも1つの電極の検査情報に少なくとも1つの電極の規格情報を付加してコントローラ130に伝送し得る。
【0092】
S105段階で、コントローラ130は、設備制御装置110から少なくとも1つの電極のそれぞれの規格情報および少なくとも1つの電極の仮想識別情報を受信し得る。
【0093】
S105段階で、またコントローラ130は、検査装置120から少なくとも1つの電極の規格情報および少なくとも1つの電極の検査情報を受信し得る。
【0094】
S105段階で、コントローラ130は、設備制御装置110から受信した少なくとも1つの電極の仮想識別情報、および検査装置120から受信した少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。S105段階で、具体的には、コントローラ130は、少なくとも1つの電極のIDおよび少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして管理し得る。
【0095】
S105段階で、コントローラ130は、少なくとも1つの電極のIDおよび少なくとも1つの電極の検査情報をマッチングして、少なくとも1つの電極の統合検査情報を生成し得る。S105段階で、コントローラ130は、ノッチングされた少なくとも1つの電極のそれぞれのノッチング時間、仮想ID、電極を生成するために投入されたLotのID、およびロールマップ座標情報を統合して統合検査データを生成し得る。ここで投入されたLotのIDは、電極ロールをアンワインダーUWとリワインダーRWとの間にロールツーロール状態で設置するときの電極ロールのロットナンバーを意味する。
【0096】
S105段階で、コントローラ130は、生成した統合検査情報をサーバ400に伝送し得る。ここでサーバ400は、例えば、SPC(Statistical Process Control)装置であり得る。ここでSPCは、工程で要求される品質や生産性目標を達成するために統計的な方法で工程を効率的に運営していく管理方法である。
【0097】
S105段階で、サーバ400は、コントローラ130を介して獲得した少なくとも1つの電極のそれぞれの統合検査データを統計的に管理し、電極の品質および電極の位置座標に基づいて確認し得る電極の製造現況を共にモニタリングし得る。
【0098】
図7は、本明細書に開示された一実施形態に係るモニタリングシステムを具現するコンピューティングシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0099】
図7を参照すると、本明細書に開示された一実施形態に係るコンピューティングシステム2000は、MCU2100と、メモリ2200と、入出力I/F2300と、通信I/F2400とを含み得る。
【0100】
MCU2100は、メモリ2200に保存されている各種プログラム(例えば、正極の規格情報を判断するプログラム)を実行させ、上述した図1に示すモニタリングシステム100の機能を行うようにするプロセッサであり得る。このようなプログラムは各種データを処理し得る。
【0101】
メモリ2200は、作動に関する各種プログラムを保存し得る。また、メモリ2200は作動データを保存し得る。
【0102】
このようなメモリ2200は、必要に応じて複数個設けられてもよい。メモリ2200は、揮発性メモリであってもよく、非揮発性メモリであってもよい。
【0103】
揮発性メモリとしてのメモリ2200としては、RAM、DRAM、SRAMなどが使用され得る。非揮発性メモリとしてのメモリ2200としては、ROM、PROM、EAROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどが使用され得る。上記列挙したメモリ2200の例は単なる例示であり、これらの例に限定されるものではない。
【0104】
入出力I/F2300は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置(図示せず)とディスプレイ(図示せず)などの出力装置とMCU2100との間を連結してデータを送受信し得るようにするインターフェースを提供し得る。
【0105】
通信I/F2400は、サーバと各種データを送受信し得る構成であって、有線または無線通信を支援し得る各種装置であり得る。例えば、通信I/F2400を介して別途設けられた外部サーバから抵抗測定および異常診断のためのプログラムや各種データなどを送受信し得る。
【0106】
このように、本明細書に開示された一実施形態に係るコンピュータプログラムは、メモリ2200に記録され、MCU2100によって処理されることにより、例えば、図1および図2を参照して説明したモニタリングシステム100の各機能を行うモジュールとして具現されることもできる。
【0107】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能である。
【0108】
したがって、本開示に開示された実施形態は、本開示の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は本開示の権利範囲に含まれるものとして解釈される。
【符号の説明】
【0109】
100:モニタリングシステム
110:設備制御装置
120:検査装置
130:コントローラ
200:第1センサー
210:タブセンサー
220:トリガーボード
300:第2センサー
400:サーバ
500:ノッチング装置
2000:コンピューティングシステム
2100:MCU
2200:メモリ
2300:入出力I/F
2400:通信I/F
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】