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特表2024-541433軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 27/26 20060101AFI20241031BHJP
   A61L 27/16 20060101ALI20241031BHJP
   A61L 27/18 20060101ALI20241031BHJP
   A61L 27/58 20060101ALI20241031BHJP
   D01D 5/04 20060101ALI20241031BHJP
   D04H 1/728 20120101ALI20241031BHJP
【FI】
A61L27/26
A61L27/16
A61L27/18
A61L27/58
D01D5/04
D04H1/728
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529789
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 KR2021018796
(87)【国際公開番号】W WO2023106475
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0176817
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524188000
【氏名又は名称】テラシオン バイオメディカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】THERACION BIOMEDICAL CO. LTD.
【住所又は居所原語表記】#712-715,137,Sagimakgol-ro,jungwon-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do,13202,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウン ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョン ナム
【テーマコード(参考)】
4C081
4L045
4L047
【Fターム(参考)】
4C081AB11
4C081BA13
4C081BA16
4C081CA061
4C081CA171
4C081CC01
4C081DA02
4C081DB01
4C081DB03
4C081EA03
4C081EA04
4L045AA01
4L045AA08
4L045BA34
4L045DA60
4L047AA18
4L047AA26
4L047AB02
4L047AB08
4L047CC03
(57)【要約】
【課題】軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートはポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、
前記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である
ことを特徴とする軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート。
【請求項2】
前記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)60~90重量部に対して、前記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)10~40重量部を含む
請求項1に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート。
【請求項3】
前記繊維断面の平均直径が500~990nmである
請求項1に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート。
【請求項4】
ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を、ジクロロメタン(DCM)及びジメチルホルムアミド(DMF)を含む溶媒に溶解させて高分子溶液を得る高分子溶液取得ステップと、
前記高分子溶液を電界紡糸してナノ繊維を得るナノ繊維取得ステップと、
前記ナノ繊維を熱処理する熱処理ステップと、を含む
ことを特徴とする軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項5】
前記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項6】
前記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)60~90重量部に対して、前記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)10~40重量部を含む
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項7】
前記溶媒は、ジクロロメタン(DCM)50~70重量部に対して、前記ジメチルホルムアミド(DMF)30~50重量部を含む
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項8】
前記高分子溶液は、前記溶媒90重量部に対して前記生分解性高分子8~15重量部を含む
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項9】
前記ナノ繊維取得ステップの電界紡糸の条件は、電圧15~30kV、紡糸距離10~20cm、吐出速度0.5~2ml/hである
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項10】
前記熱処理ステップは、50~100℃で10~35分間熱処理する
請求項4に記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。
【請求項11】
前記ナノ繊維の断面の平均直径が500~990nmである
請求項4ないし10のいずれかに記載の軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートはポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60であることに特徴がある。
【背景技術】
【0002】
組織工学(Tissue Engineering)は細胞から人工臓器に至る再生医療の領域であって、組織や臓器の復元を助けることができる生体物質から材料に至る生物学的、工学的な技術を扱う学問に基づいて、未来の生命科学と医療分野の重要な技術の1つとして認識されている。生体組織の構造と機能の相関関係を理解し、さらに生体代用品を作って移植することにより、身体の機能を復元、維持、向上させようとする目的を達成するための様々な方法が研究されている。
【0003】
組織工学の主な技術の1つは、細胞が接着し成長できるように足場の役割を担うサポート(support)又はスキャフォールド(scaffold)を作り出すことである。二次元膜やカプセルとは異なり、スキャフォールドは三次元型であって、三次元構造を有する全ての体内細胞が接着して分化及び増殖できる空間を称する。
【0004】
スキャフォールドは生体組織工学において非常に重要な役割を果たす。スキャフォールドは、多孔質構造内に播種された細胞及び組織の周囲から移動する細胞の成長において重要な役割を果たす。
【0005】
ほぼ大半の人体内の細胞は接着して成長する接着細胞であって、もし接着する場所がなければ、細胞は成長できず死滅することになる。したがって、スキャフォールドは、細胞の接着、分化、成長及び細胞移動に対する適切な環境を提供しなければならない。
【0006】
また、これらのスキャフォールドは、細胞が接着し、十分に三次元構造を有する組織を形成できるように足場の役割を果たさなければならず、人工生体組織を作る上で最も基本的な要素であるので、生体適合性、生分解性、毒性、機械的、構造的特性をいずれも考慮する必要がある。近年、多孔質組織工学用スキャフォールドとして、天然材料、合成高分子、生体セラミックス、高分子-セラミック複合材料を用いて組織再生用スキャフォールドを開発する研究が盛んに行われている。
【0007】
また、ナノ繊維及びナノ粒子などのナノ構造体は軟組織の細胞支持のための効果的な構造体の1つであり、それ自体の構造的長所によって細胞の増殖及び生成、分化に肯定的な影響を与えるという多くの報告がある。
【0008】
そこで、本発明者らは上記の技術に着目して、組織再生用スキャフォールドとして軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを製造し、本発明を完成した。
【0009】
一般に、電界紡糸システムは、繊維原料の溶液供給部、高電圧供給部、ナノ繊維が形成されるコレクタ部分に大きく分けることができる。その他の紡糸環境(湿度、温度)は最適の一定の条件を維持する必要がある。溶液供給部は、溶液を一定の速度で正確に吐出させるシリンジポンプとシリンジ(またはノズル)部分で構成され、シリンジ針の形状や直径、材質などの設計によって繊維の特性を制御することができる。高電圧供給部は、誘電定数の高い高分子溶液部分を荷電させる(+)極と荷電された溶液がナノ繊維フィラメントの形態で収集される(-)極で構成される絶縁ケーブルで電圧や電流などを制御する。ナノ繊維が捕集されるコレクタ部分は、その形態や動き、速度などの設計によってナノ繊維ストランドの配列調整が可能であり、目的に応じた様々な形状の素材も製造可能である。電界紡糸に用いられる材料の形態は一般によく溶解された溶液状態であり、電界紡糸時に使用される高分子の溶液特性によって繊維形成に多くの影響を与えるが、そのような溶液特性には高分子溶液の濃度、粘度、表面張力、導電性、誘電特性、揮発性などがある。高分子溶液の濃度は粘度と密接な関係にあり、粘度は高分子鎖のもつれ(entanglement)と流動性を示す尺度であるため、電界紡糸時に製造される繊維の形態、直径及び噴射される速度に影響を与える重要な因子であると知られている。高分子特性によって差があるが、報告によれば、0.5~50poise程度の粘度を有すると繊維化が可能であることが知られており、粘度が高すぎたり低すぎたりすると繊維化が起こらない。電界紡糸は、高分子溶液又は溶融体に静電気的な力を掛けることによって充電された高分子と接地された集電板との間の大きな電位差によって紡糸されて数nm~数μmの繊維を製造する技術であって、設備及び装置が安価かつシンプルであり、速い紡糸速度と少ない量でも紡糸が可能で、紡糸によってシート形態を得ることができ、添加剤の投入が容易な紡糸技術である。ナノ繊維、特に高分子溶液を電界紡糸して得たナノ繊維を組織癒着防止のための物理的障壁として利用する技術が提案されている。
【0010】
米国のベンジャミン・チュ-(Benjamin Chu)教授は、組織工学用素材として一般に多く用いられるPLGAを基本材料として抗生剤を含む生分解性ナノ繊維を製造し、組織癒着防止膜として利用しようとした。しかし、この技術は主材料であるPLGAが疎水性高分子であるため、ナノ繊維シートに製造した場合、水溶液で収縮が激しく起こるという問題がある(非特許文献1:Hongliang Jiang, Benjamin Chu, “Preparation and characterization of ibuprofen-loaded poly(lactide-co-glycolide)/poly(ethylene glycol)-g-chitosan electrospun membranes”, J. Biomater. Sci. Polymer Edn, Vol. 15. No. 3, 279-296 2004)。
【0011】
また、現在市販中の代表的な軟組織強化、補修用シートとしてGUNZE社のNEOVEILがある。上記NEOVEILは、ナノ繊維の単位の製品ではなく、マイクロ単位の熱圧着を用いた繊維織物不織布シートである。上記NEOVEILは、生体内で3週以降から生分解が急激に起こり、軟組織再生及び強化に3週以上の期間がかかる場合には、生体軟組織の再生及び強化に所望の効果が得られないという問題があった。
【0012】
そこで、本発明者らは上記のような問題を解決するために研究してきた中で、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを開発し、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートが生体内で3週以上の期間でも依然として物性を維持し、15週以内には生体に吸収されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Hongliang Jiang, Benjamin Chu, “Preparation and characterization of ibuprofen-loaded poly(lactide-co-glycolide)/poly(ethylene glycol)-g-chitosan electrospun membranes”, J. Biomater. Sci. Polymer Edn, Vol. 15. No. 3, 279-296 2004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを提供することにその目的がある。
【0015】
また、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本発明の一側面は、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを提供する。
【0017】
上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)60~90重量部に対して、上記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)10~40重量部を含むものであり得る。
【0018】
上記繊維断面の平均直径が500~990nmであり得る。
【0019】
さらに、本発明の他の側面は、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を、ジクロロメタン(DCM)及びジメチルホルムアミド(DMF)を含む溶媒に溶解させて高分子溶液を得る高分子溶液取得ステップと、上記高分子溶液を電界紡糸してナノ繊維を得るナノ繊維取得ステップと、上記ナノ繊維を熱処理する熱処理ステップと、を含む軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法を提供する。
【0020】
上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60であり得る。
【0021】
上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)60~90重量部に対して、上記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)10~40重量部を含むものであり得る。
【0022】
上記溶媒は、ジクロロメタン(DCM)50~70重量部に対して、上記ジメチルホルムアミド(DMF)30~50重量部を含むものであり得る。
【0023】
上記高分子溶液は、上記溶媒90重量部に対して上記生分解性高分子8~15重量部を含むものであり得る。
【0024】
上記ナノ繊維取得ステップの電界紡糸の条件は、電圧15~30kV、紡糸距離10~20cm、吐出速度0.5~2ml/hであり得る。
【0025】
上記熱処理ステップは、50~100℃で10~35分間熱処理することであり得る。
【0026】
上記ナノ繊維の断面の平均直径が500~990nmであり得る。
【発明の効果】
【0027】
以上のような本発明による軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートは、生体内で3週以上の期間でも依然として物性を維持して軟組織の再生及び強化することができ、15週以内には生体に吸収されて人体に無害なものであり得る。
【0028】
また、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートは、水溶液での収縮が減少されるものであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施例(1)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シート及びそれを1000倍拡大して示したSEM写真である。
図2】本発明の実施例(1)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを5000倍拡大して示したSEM写真である。
図3】本発明の比較例(1)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを5000倍拡大して示したSEM写真である。
図4】本発明の実施例(1)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの引張強度変化を示すグラフである。
図5】NEOVEIL商標のシートの引張強度変化を示すグラフである。
図6】細胞増殖後、3日が経過した本発明の比較例(4)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの5000倍拡大して示したSEM写真である。
図7】細胞増殖後、3日が経過した本発明の実施例(2)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの5000倍拡大して示したSEM写真である。
図8】細胞増殖後、3日が経過した本発明の実施例(3)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの5000倍拡大して示したSEM写真である。
図9】細胞増殖後、3日が経過した本発明の実施例(1)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの5000倍拡大して示したSEM写真である。
図10】細胞増殖後、3日が経過した本発明の実施例(4)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの5000倍拡大して示したSEM写真である。
図11】本発明の比較例(5)によって製造された軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを2500倍拡大して示したSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で具現化されることができ、ここで説明する実施例によって本発明が限定されず、本発明は後述する特許請求の範囲によって定義されるのみである。
【0031】
加えて、本発明で用いた用語は単に特定の実施例を説明するために用いられたものであって、本発明を限定することを意図するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なることを示さない限り、複数の表現を含む。本発明の明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」ということは、特に相反する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0032】
本発明の第1側面は、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含み、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60である軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを提供する。
【0033】
以下、本発明の第1の側面による軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートを詳細に説明する。
【0034】
本発明の一具現例において、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートは、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を含むことにより、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のみを生分解性高分子として用いた場合に比べて水溶液での収縮が減少し、生体内で3週以上の期間でも依然として物性を維持して軟組織を再生及び強化することができ、15週以内には生体に吸収され生体に無害なものであり得る。
【0035】
また、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60であるポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)を用いることによって、ナノ繊維断面の平均直径を500~990nmにすることができる。
【0036】
上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比でグリコリックアシッドブロックが30より小さくラクティックアシッドブロックのモル比が70より大きい場合は、生分解性高分子が溶媒に一部溶解されないため、本発明の電界紡糸を適用しにくい、又はナノ繊維が形成されても、完全な繊維化が行われず、ナノ繊維の厚さが不規則になる可能性があり、厚さのばらつきが大きい部分が形成され得る。
【0037】
上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比でグリコリックアシッドブロックが40より大きくラクティックアシッドブロックのモル比が60より小さい場合は、溶媒に溶解が起こりやすいが、繊維の直径が薄くなる可能性があり、したがって、電界紡糸後、生体内で生分解が早く進む可能性がある。
【0038】
本発明の一具現例において、上記繊維断面の平均直径は500~990nmであり得る。好ましくは550~850nmであることができ、より好ましくは550~800nmであり得る。上記ナノ繊維の断面平均直径が500nmより小さい場合は、ナノ繊維の表面積は広い可能性があるが、細胞成長に必要な支持層を形成することは困難である。上記ナノ繊維の断面平均直径が990nmより大きい場合は、繊維間空間が大きくなり、細胞の成長を阻害する可能性がある。
【0039】
本発明の第2側面は、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を、ジクロロメタン(DCM)及びジメチルホルムアミド(DMF)を含む溶媒に溶解させて高分子溶液を得る高分子溶液取得ステップと、上記高分子溶液を電界紡糸してナノ繊維を得るナノ繊維取得ステップと、上記ナノ繊維を熱処理する熱処理ステップと、を含む軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法を提供する。
【0040】
本発明の第1側面と重複する部分については詳細な説明を省略したが、本発明の第1側面について説明した内容は、第2側面でその説明を省略した場合にも同様に適用され得る。
【0041】
以下、本発明の第2側面による軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートの製造方法をステップごとに詳細に説明する。
【0042】
まず、本発明の一具現例において、ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)及びポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)を含む生分解性高分子を、ジクロロメタン(DCM)及びジメチルホルムアミド(DMF)を含む溶媒に溶解させて高分子溶液を得る高分子溶液取得ステップを含むことができる。
【0043】
本発明の一具現例において、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)のグリコリックアシッドブロック:ラクティックアシッドブロックのモル比が30:70~40:60であり得る。
【0044】
また、本発明の一具現例において、上記ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、PGLA)60~90重量部に対して、上記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)10~40重量部を含むものであり得る。上記ポリビニルピロリドン(Polyvinilpyrrolidone、PVP)が10重量部より小さい場合は、ナノ繊維シートが軟組織に適用されたとき、二次的に縫合糸又は組織接着剤などを用いて固定する作業が必須であり得る。したがって、PVP10重量部より小さい場合は、軟組織に固定する過程がなければ軟組織から離脱する可能性がある。上記ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、PVP)が40重量部より大きい場合は軟組織が再生されない可能性がある。
【0045】
また、本発明の一具現例において、上記溶媒はジクロロメタン(DCM)50~70重量部に対して、上記ジメチルホルムアミド(DMF)30~50重量部を含むものであり得る。ジメチルホルムアミド(DMF)が30重量部より小さい場合は、電界紡糸が可能な程度の生分解性高分子の溶解が起こらない可能性がある。ジメチルホルムアミド(DMF)が50重量部より大きい場合は、生分解性高分子の有意な溶解が起こらない可能性がある。
【0046】
また、本発明の一具現例において、上記高分子溶液は上記溶媒90重量部に対して上記生分解性高分子8~15重量部を含むものであり得る。上記生分解性高分子が8重量部より小さい場合、ナノ繊維断面直径が500nmより小さい場合があり、ナノ繊維シートが小さな衝撃にも損傷を受ける可能性がある。上記生分解性高分子が15重量部より大きい場合、ナノ繊維断面直径が990nmより小さい場合があり、ナノ繊維シートを軟組織に適用した場合、軟組織の再生が効果的に行われない可能性がある。
【0047】
一方、本発明の一具現例において、上記ナノ繊維取得ステップの電界紡糸の条件は、電圧15~30kV、紡糸距離10~20cm、吐出速度0.5~2ml/hであり得る。上記条件の電圧、紡糸距離及び吐出速度の範囲から外れた場合は、ナノ繊維の断面の平均直径が500nmより小さいか、又は990nmより大きい場合がある。
【0048】
他方、本発明の一具現例において、上記熱処理ステップは、50~100℃で10~35分間熱処理することであり得る。上記熱処理を行う理由は、生体でナノ繊維シートの収縮が発生する場合があるので、熱処理してナノ繊維シートを収縮させてナノ繊維シートが生体で3週以上かつ15週以内存在できるようにするためである。上記熱処理ステップの温度及び熱処理時間範囲から外れた場合、ナノ繊維の強度が低くなり、ナノ繊維シートが生体内で3週以上かつ15週以内存在できなくなる可能性がある。
【0049】
他方、上記ナノ繊維の断面の平均直径は500~990nmであり得る。
【0050】
以下、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で具現化されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0051】
材料の準備
【0052】
ポリ(グリコリック-コ-ラクティックアシッド)(Poly(glycolic-co-latic acid)、以下、PGLA)は合計3種を使用したが、グリコリックアシッドブロック(以下、Gという):ラクティックアシッドブロック(以下、Lという)のモル比(以下、G:Lという)が9:1であるPGLAは、Meta Biomed社から購入し、Glacomer 91を使用した。G:L=5:5であるPGLAはジョインスメッドから購入した。分子量は54,000~69,000であった。G:L = 35:65のPGLAはCUREBIOTECHから購入し、Curesorb-PGLA3565を使用した。ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone、以下、PVPという)はSigma Aldrichから購入し、分子量は上限が1,300,000であった。
【0053】
1.実施例(1)
【0054】
1.高分子溶液取得ステップ
【0055】
(1)G:L=35:65のPGLA及びPVPの重量混合比率70:30の生分解性高分子を製造した。
【0056】
(2)ジクロロメタン(以下、DCMという)及びジメチルホルムアミド(以下、DMFという)重量混合比率60:40の溶媒を調製した。
【0057】
(3)上記生分解性高分子11重量部を上記溶媒89重量部に溶解して高分子溶液を得た。
【0058】
2.ナノ繊維取得ステップ
【0059】
上記高分子溶液を電圧20kV、紡糸距離15cm、吐出速度1ml/hの条件で電界紡糸してナノ繊維を製造した。
【0060】
3.熱処理ステップ
【0061】
上記ナノ繊維をオーブンを用いて熱処理温度:75~85度、熱処理時間:30分の条件で熱処理を行った。
【0062】
図1及び図2を参照すると、本発明のナノ繊維シートのナノ繊維断面の平均直径が500~990nmであることを確認することができる。
【0063】
2.比較例(2)
【0064】
上記実施例(1)でPVPをポリ(エチレンオキシド)(Poly(ethylene oxide)、以下PEOという)に変更し、電界紡糸電圧を18kVに変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0065】
【表1】
【0066】
図3を参照すると、生分解性高分子の組成がPGLA及びPEOに変更された場合、ナノ繊維の直径が990nmより大きくなることを確認することができる。
【0067】
3.比較例(2)
【0068】
上記実施例(1)でG:L=5:5のPGLAを使用した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0069】
4.比較例(3)
【0070】
上記実施例(1)でG:L=9:1のPGLAを使用した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0071】
5.比較例(4)
【0072】
上記実施例(1)で高分子溶液取得ステップでPGLA100重量部及びPVP0重量部に変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0073】
6.実施例(2)
【0074】
上記実施例(1)で高分子溶液取得ステップでPGLA90重量部及びPVP10重量部に変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0075】
7.実施例(3)
【0076】
上記実施例(1)で高分子溶液取得ステップでPGLA80重量部及びPVP20重量部に変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0077】
8.実施例(4)
【0078】
上記実施例(1)で高分子溶液取得ステップでPGLA60重量部及びPVP40重量部に変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0079】
9.比較例(5)
【0080】
上記実施例(1)で、溶媒のジクロロメタン(以下、DCMという)及びジメチルホルムアミド(以下、DMFという)重量混合比率60:40をジメチルアセトアミン(Dimethylacetamide)及びアセトン重量混合比率20:10に変更した点を除いては実施例(1)と同様である。
【0081】
以下、下記表2に上記比較例(1)及び(5)を除いた残りの実施例(1)~(4)及び比較例(2)~(4)のGとLのモル比、PGLAとPVPの重量含有率及び電界紡糸の可否をまとめて示した。
【0082】
【表2】
【0083】
表2を参照すると、G:L=5:5又は9:1の場合は、電界紡糸が不可能であることを確認することができる。
【0084】
実験例1.実施例(1)の生分解試験
【0085】
シートの生分解性を観察するために、生分解テストサンプルを本発明の実施例(1)によって製造したナノ繊維シート及びGUNZE社のNEOVEIL商標のシートに対してそれぞれ製造した。サンプルを0.3gに測量して準備した後、7、14、21、28日後に試験するサンプルをDay 7、14、21、28とラベル付けした。各レベルあたり各3個ずつ合計12個を製作した。
【0086】
その後、water bathで36.5℃のPBSに浸してシートを放置した。その後、各レベリング数に応じて7、14、21、28日ごとに取り出して乾燥した後、真空オーブンに所定時間入れた。その後、シートの重量を測定し、最初に比べてどれだけ減少したかを測定した。
【0087】
実験例1.の試験結果を下記表3に示した。
【0088】
【表3】
【0089】
上記表3を参照すると、NEOVEIL商標のシートは3週以降から分解が急激に進み、4週後には52.89%分解され、本発明の実施例(1)によって製造されたナノ繊維シートより約10倍以上分解されたことが確認できた。
【0090】
実験例2.実施例(1)の引張強度試験
【0091】
本発明の実施例(1)によって製造されたナノ繊維シート及びGUNZE社のNEOVEIL商標のシート試験片のサイズを0.5cm×10cmに制作した。試験片は、7、14、21、28日後に試験するサンプルをDay 7、14、21、28とラベル付けした。各レベルあたり各5個ずつ合計25個を製作した。その後、water bathで36.5℃のPBSに浸してシートを放置した。その後、各レベリング数に応じて7、14、21、28日ごとに取り出して乾燥した。そして、ロードセル(load cell)は100N、extension speedは5mm/minでUTMを用いてシートの引張強度を測定した。
【0092】
実験例2.の試験結果を下記表4に示した。
【0093】
【表4】
【0094】
上記表4を参照すると、NEOVEIL商標のシートは、本発明の実施例(1)によって製造されたナノ繊維シートより試験初期から引張強度が低いことを確認することができる。また、図4及び図5を参照すると、NEOVEIL商標のシートの引張強度が本発明の実施例(1)によって製造されたナノ繊維シートの引張強度よりも速く減少することを確認することができる。
【0095】
実験例3.実施例(1)の細胞増殖挙動(cell culture)試験
【0096】
PLGA(65:35)+PVP(0%、10%、20%、30%、40%)合計5個のサンプルにセルカルチャー(cell culture)を行った。まず、シートを12ウェルプレート(well plate)のサイズに打ち抜いた後、シートの両面を各30分間UV滅菌した。そして、12ウェルプレートにシートを入れ、シートを濡らすだけのPBSを投入した。PBSを直ちにサクション(suction)した後、ガラスリングを入れ、細胞と培地を5万cell/2mLの割合でシーディング(seeding)した。1、3、5、7日後、2.5%グルタルアルデヒド(glutaraldehyde)が入ったPBSを入れ、30分間室温で細胞固定を行った。グルタルアルデヒド(glutaraldehyde)の除去のためにPBSで3回洗浄した後、滅菌水で3回洗浄した。室温で50、70、90%EtOHを2mLずつ各1回使用して脱水過程を進行した。クリーンベンチ内で24時間乾燥した。
【0097】
図6図10を参照すると、ナノ繊維シートにPVPが0~30重量部が含まれた場合、細胞増殖が円滑に行われることを確認することができ、40重量部の場合には細胞増殖が不十分であることが確認できる。
【0098】
実験例4.実施例(1)の熱処理(annealing)収縮率試験
【0099】
収縮実験は、シートを2×2cmの大きさに切った後、70℃~120℃の温度範囲で30、60、90分間アニーリング(annealing)を行った後、37℃のPBSに7日間浸して行った。その後、シートの収縮率を計算した。
【0100】
実験例4.の試験結果を下記表5に示した。
【0101】
【表5】
【0102】
上記表5を参照すると、熱処理を80℃以上進めた場合、収縮率が安定していることが確認できる。
【0103】
一方、図11を参照すると、本発明の溶媒の組成がジメチルアセトアミン(Dimethylacetamide)及びアセトン重量混合比率20:10に変更された場合、ナノ繊維断面の直径が不規則になりばらつきが激しくなることが確認できる。また、120℃以上の熱処理時にナノ繊維の融解現象が観察された。
【0104】
以上、図面を参照して好ましい実施例と共に本発明について詳細に説明したが、このような図面と実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限定されるものではない。したがって、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形例又は均等な範囲の実施例が存在することができる。したがって、本発明による技術的思想の権利範囲は特許請求の範囲によって解釈され、それと同等又は均等な範囲内の技術思想は本発明の権利範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0105】
以上のような本発明による軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートは、生体内で3週以上の期間でも依然として物性を維持して軟組織を再生及び強化することができ、15週以内には生体に吸収されて人体に無害なものであり得る。
【0106】
また、上記軟組織再生及び強化用ナノ繊維シートは、水溶液での収縮が減少されるものであり得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】