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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】特に電気車両用の補強部材
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20241031BHJP
   H01M 50/242 20210101ALI20241031BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20241031BHJP
   H01M 50/224 20210101ALI20241031BHJP
   H01M 50/227 20210101ALI20241031BHJP
【FI】
B62D25/20 F
H01M50/242
H01M50/249
H01M50/224
H01M50/227
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024529940
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-20
(86)【国際出願番号】 EP2022082830
(87)【国際公開番号】W WO2023094389
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】21210369.1
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】22190371.9
(32)【優先日】2022-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508036075
【氏名又は名称】ゼフィロス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】ケスレル,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】ケイト,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】イフネス イ ムリョール,ヌリア
(72)【発明者】
【氏名】ブグリ,ジェラール
【テーマコード(参考)】
3D203
5H040
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203AA31
3D203AA33
3D203AA34
3D203BB12
3D203CA52
3D203DB05
5H040AA14
5H040AS07
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY08
5H040LL01
5H040LL06
5H040NN03
(57)【要約】
本発明は、車両、特に電気車両用の補強部材(13)において、少なくとも1つのプロファイル(1)を備え、そのプロファイルのそれぞれが、軸方向延長部(11)と周囲(12)とを有し、プロファイル(1)の周囲(12)の少なくとも一セクションに設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分(2~4)を有する、補強部材に関する。本発明はまた、補強部材(13)を備える自動車部品(8)および電気車両(10)に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両、特に電気車両用の補強部材(13)において、
少なくとも1つのプロファイル(1)を備え、前記プロファイルのそれぞれが、軸方向延長部(11)と周囲(12)とを有し、前記プロファイルの前記周囲(12)の少なくとも一セクションおよび/または前記プロファイルの内側に設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分(2~4、9)を有することを特徴とする、補強部材(13)。
【請求項2】
前記プロファイル(1)が、少なくとも本質的にはその軸方向延長部に沿って変化しない断面を有する連続プロファイルであり、好ましくは、押出成形および/もしくは引抜成形された、ならびに/または機械的に形成されたプロファイルであることを特徴とする、請求項1に記載の補強部材(13)。
【請求項3】
前記プロファイル(1)が、金属、好ましくはアルミニウムもしくはシートメタル、または有機材料、好ましくは複合本体から作製されることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項4】
前記プロファイル(1)の軸方向長さに沿って分散された、複数の構造改良部分(2、3、9)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
【請求項5】
プロファイルが、2つの端部セクション(5)を備え、少なくとも1つの端部セクションには、構造改良部分(4)が設けられることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
【請求項6】
コネクタ(4)を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
【請求項7】
前記構造改良部分(2~4、9)が、キャリアならびに/または接着材料および/もしくは膨張可能材料を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
【請求項8】
前記構造改良部分(2~4、9)が、エネルギー吸収機能、負荷経路管理機能、シーリング機能、振動減衰機能、耐座屈機能、ねじり抵抗改良機能および/または剛化機能を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の補強部材を備える、自動車部品(8)。
【請求項10】
中空構造であるか、または空洞を有し、前記補強部材が、前記中空構造または前記空洞内に設けられることを特徴とする、請求項9に記載の自動車部品(8)。
【請求項11】
軸方向長さを含み、前記補強部材(13)の軸方向長さが、前記自動車部品の前記軸方向長さと少なくとも本質的に等しい、請求項9または10に記載の自動車部品(8)。
【請求項12】
構造改良部分(2、3、9)が、その軸方向長さに沿って分散されることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
【請求項13】
前記構造改良部分(2、3、9)が、同一であるか、またはその形状、サイズ、および/または化学的組成において異なることを特徴とする、請求項12に記載の自動車部品(8)。
【請求項14】
補強部材(13)および/または構造改良部分(2~4、9)をその円周に備える、自動車部品(8)。
【請求項15】
前記構造改良部分が、2つの自動車部品を接続するコネクタ(4)であることを特徴とする、請求項14に記載の自動車部品(8)。
【請求項16】
ロッカーである、請求項9から15のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
【請求項17】
バッテリケース(14)またはバッテリ筐体の部分である、請求項9から16のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
【請求項18】
クロス部材(15)である、請求項9から17のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
【請求項19】
請求項9から18のいずれか一項に記載の自動車部品を備える、電気車両(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、特に電気車両(電動車両、電気自動車)用の補強部材において、少なくとも1つのプロファイル(profile)を備え、そのプロファイルの各々が、軸方向延長部と周囲とを有し、プロファイルの周囲の少なくとも一セクションに設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分を有する、補強部材に関する。本発明はまた、補強部材を備える自動車部品(自動車の所定部分)および電気車両に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車両用の補強部材は、現況技術においてよく知られている。しかし、電気車両に関しては、たとえば、バッテリまたは大きく低減された重量を保護するという特有のニーズが存在し、これは、これらの部分用に新しい設計を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の課題は、上記のような補強部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題は、車両、特に電気車両用の補強部材において、少なくとも1つのプロファイルを備え、そのプロファイルの各々が、軸方向延長部と周囲とを有し、プロファイルの周囲の少なくとも一セクションおよび/またはプロファイルの内側に設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分を有する、補強部材によって解決される。
【0005】
本発明のこの実施形態に関する開示はまた、他の実施形態にも適用され、その逆も然りである。本発明のこの実施形態の文脈において開示する主題は、他の実施形態と組み合わせることもでき、その逆も然りである。
【0006】
本発明は、車両、特に電気車両用の補強部材に関する。車両は、商品および/または人の輸送に利用される任意の車両、特に車、トラック、バスなどとすることができる。本発明による電気駆動式車両(電動車両)は、燃焼エンジンを備えることもあるが、車両を駆動するための電気モーターを必ず有する。詳細には、電気駆動式車両は、バッテリおよび/もしくは燃料電池(燃料セル)を備えており、ならびに/または電動機および燃焼エンジンを有するハイブリッドソリューションである。
【0007】
本発明によれば、補強部材は、少なくとも1つのプロファイルを備える。このプロファイルは、真っ直ぐなまたは湾曲したプロファイルとすることができる。プロファイルは、好ましくは、少なくとも本質的にはその軸方向延長部に沿って変化しない断面および/または周囲を有する連続プロファイルである。プロファイルは、好ましくは、押出成形および/もしくは引抜成形された、ならびに/または機械的に形成された、たとえば、圧延された、またはフレキシブルロール形成されたプロファイルである。プロファイルは、好ましくは少なくとも1つのリブを有する中空構造であってもよい。プロファイルは、特に構造改良部分との接続を改良するための1つまたは複数のアンダーカットを備えてもよい。好ましくは、プロファイルは、共通で使用される断面を有する。軸方向のプロファイルの延長部は、好ましくは、その断面の寸法よりかなり長い。プロファイルは、好ましくは、20cm超、より好ましくは30cm超、さらにより好ましくは50cm超、さらにより好ましくは70cm超の長さを有する。補強部材は、より好ましくは1つまたは複数の構造改良部分によって接合された2つ以上のプロファイルを備えてもよい。好ましくは、プロファイルは、長手方向軸を含む。好ましくは、プロファイルの断面は、少なくとも1つ、好ましくは2つの対称平面を有する。
【0008】
プロファイルは、金属、好ましくはアルミニウムもしくはシートメタル、または有機材料、好ましくは、2つ以上の材料、好ましくは材料の層を備える複合本体から作製することができる。材料は、金属、有機材料またはその組み合わせとすることができる。
【0009】
その周囲、好ましくは断面の周囲において、少なくとも周囲の一セクションにおいて、少なくとも1つ、好ましくは複数の個々の構造改良部分が設けられる。これらの構造改良部分は、補強されるべき車両の部分の機械的特性、たとえば、そのエネルギー吸収特性、負荷経路管理特性、シーリング特性、振動減衰特性、耐座屈特性、ねじり抵抗改良特性、および/または剛化特性を局所的に改良する。好ましくは、各構造改良部分は、特有の局所的補強ニーズに合わせて作製される。
【0010】
本発明による耐座屈(anti-buckling)は、好ましくは、空間および/または時間における座屈負荷の吸収および/または変更を含む。
【0011】
好ましくは、補強部材は、プロファイルの軸方向長さに沿って、好ましくは等距離ではなく、局所化された機械的ニーズに従って分散された複数の構造改良部分を備える。好ましくは、2つの隣接する補強部材間の距離は、変化する。好ましくは、2つの隣接する補強部材は、形状および/または化学的組成において互いに異なる。
【0012】
好ましい実施形態では、プロファイルの周囲は、2つの対向する表面を有する。本発明の好ましい実施形態によれば、2つ以上の補強部材、好ましくは2つの異なる補強部材が、これらの表面に設けられる。
【0013】
プロファイルは、2つの端部セクションを備え、好ましくは少なくとも1つの端部セクションには、構造改良部分が設けられる。好ましくは、この補強部材は、プロファイルの表面内におよび/または外に延びる。好ましくは、補強部材は、2つの別様の別個の自動車部品を接続するためのコネクタとして使用され、および/または補強部材は、誘発された負荷を車両内に導くおよび/または分散させるために利用される。
【0014】
好ましい実施形態によれば、構造改良部分は、2つ以上のプロファイルおよび/または自動車部品を接続する。コネクタは、好ましくは、プロファイルの軸方向長さを増大させる。
【0015】
好ましくは、プロファイルに設けられた構造改良部分は、キャリアならびに/または接着材料および/もしくは膨張可能材料を含む。好ましくはプロファイルとは異なるキャリアは、金属および/または有機材料から作製することができる。キャリアは、プロファイルの断面の周囲全体周りに延びることができるが、好ましくはその一部だけを覆う。接着材料および/または膨張可能材料をキャリア上および/またはプロファイルの周囲上に設けることができる。接着材料および/または膨張可能材料は、好ましくは、構造材料である。膨張可能材料は、好ましくは、熱の影響下で、すなわち高温で膨張する。しかし、この膨張を化学的物質の影響下で行うこともできる。
【0016】
キャリアならびに/または接着材料および/もしくは膨張可能材料は、塗布技術によって、好ましくは成形または射出成形によってプロファイル上に塗布することができる。
【0017】
構造改良部分は、好ましくは、プロファイルならびに/または構造改良部分が内部にもしくはそこに設けられる自動車部品のエネルギー吸収特性、負荷経路管理特性、シーリング特性、振動減衰特性、耐座屈特性、ねじり抵抗改良特性および/または剛化特性を向上させる。
【0018】
プロファイルは、構造改良部分をプロファイルに接続するための手段を備えてもよい。そのような手段の例は、アンダーカットおよび/または開口部である。
【0019】
本発明の別の主題は、上記で開示された本発明の、または好ましい補強部材を備える自動車部品である。
【0020】
本発明のこの実施形態に関する開示はまた、他の実施形態にも適用され、その逆も然りである。本発明のこの実施形態の文脈において開示する主題は、他の実施形態と組み合わせることもでき、その逆も然りである。
【0021】
これまで述べられた問題も解決する本発明のこの実施形態は、自動車部品に関する。この部分は、たとえば、ロッカー、ピラー、ビームおよび/またはホワイトボディの任意の他の部分とすることができる。
【0022】
好ましくは、自動車部品は、中空構造であり、または空洞を有し、ここでは、本発明の、または好ましい補強部材は、中空構造または空洞内に設けられる。好ましくは、少なくとも最初は、補強部材と自動車部品との間に、空隙が少なくとも局所的に存在する。この空隙を使用して、自動車部品にコーティングを塗布することができる。膨張可能材料の膨張により、この空隙を低減し、好ましくは閉じることができる。
【0023】
本発明の自動車部品は、従来的には、その断面の寸法よりかなり大きい軸方向長さを含む。好ましくは、補強部材の軸方向長さは、少なくとも本質的には、自動車部品の軸方向長さに等しい。
【0024】
好ましくは、補強部材は、補強部材の長手方向軸が自動車部品の長手方向軸に平行になるように、自動車部品に挿入されるか、または自動車部品の周辺部に取り付けられる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、プロファイルに設けられた構造改良部分は、自動車部品の軸方向長さに沿って、さらにより好ましくは、その構造的特性および/または車両全体の構造的特性を改良する必要がある場所内に分散される。好ましくは、プロファイルにある構造改良部分は、その形状、サイズ、および/または化学的組成において同一であるか、または異なっている。
【0026】
本発明の別の好ましいまたは発明の実施形態によれば、自動車部品それ自体は、その円周部に構造改良部分を備える。好ましくは、構造改良部分は、2つの自動車部品を接続するコネクタである。コネクタは、自動車部品の端部の一方におよび/またはその軸方向延長部に沿ったどこかに設けられてもよい。
【0027】
好ましくは、本発明のまたは好ましい自動車部品は、ロッカーおよび/もしくはレール、特に車両の長さ方向の延長部に対する長手方向レール、ならびに/またはクロス部材および/もしくは別様の角度付き部材および/もしくはコーナ補強部材である。
【0028】
好ましくは、本発明のまたは好ましい自動車部品は、バッテリケース、バッテリ筐体などである。バッテリケースまたはバッテリ筐体は、特に、電気車両の安全に関連する部分である。その結果、これらは、特に安定的である必要がある。バッテリケースは、本発明の補強部材によって補強されるビームなどを備えてもよい。
【0029】
本発明の自動車部品は、電気車両に特に適している。
【0030】
したがって、述べられた課題も解決する本発明の別の実施形態は、本発明のまたは好ましい自動車部品を備える電気車両である。
【0031】
本発明のこの実施形態に関する開示はまた、他の実施形態にも適用され、その逆も然りである。本発明のこの実施形態の文脈において開示する主題は、他の実施形態と組み合わせることもでき、その逆も然りである。
【0032】
次に、本発明を図に従って詳細に説明する。これらの説明は、保護の範囲を限定するものではない。これらは、本開示のすべての発明に同様に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1a】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図1b】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図1c】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図1d】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図2a】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図2b】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図2c】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図3a】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図3b】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図3c】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図4a】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図4b】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図4c】本発明の補強部材の実施形態をそれぞれ示す図である。
図5】バッテリケースまたはバッテリ筐体を示す図である。
図6】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図7】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図8】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図9】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図10】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図11】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図12】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図13】本発明の車両の実施形態をそれぞれ示す図である。
図14】本発明の補強部材の異なる実施形態の断面図である。
図15】プロファイルの内側の適用に適した構造改良部分の実施形態を示す図である。
図16】その内側において補強されたプロファイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1aは、本発明の補強部材13の第1の実施形態を示す。本発明の補強部材13は、この場合、好ましくはその軸方向延長部11全体に沿った連続断面を有するプロファイル1を備える。この断面は、矩形周辺部12を有する。断面は、好ましくは中空であり、より好ましくはリブを備える。軸方向延長部11は、断面の寸法よりかなり大きい。図1bは、図1aによるプロファイルを示し、複数の構造改良部分2~4が、プロファイル1の周辺部に設けられている。この例では、構造改良部分2~4はすべて、キャリア6と、接着材料および/または膨張可能材料とを備え、好ましくはいずれも、有機材料から作製される。膨張可能材料および/または接着材料は、補強部材13を自動車部品に接続する。この場合、構造改良部分2~4は、プロファイルの断面全体の周りに延びる。構造改良部分2~4は、プロファイルおよび/または自動車部品の機械的特性の改良が必要とされる場所において、プロファイルの長さに沿って分散される。この場合、4つの同一の構造改良部分3と、1つの端部セクション構造改良部分4とが設けられる。端部セクション構造改良部分4を利用して、2つの補強部材13および/または2つ以上の自動車部品8を接続することができ、ならびに/または負荷を補強部材および/または自動車部品8内に導くことができる。構造改良部分は、剛化リブを備えてもよい。図1cおよびdは、自動車部品8にまたは自動車部品内に、ここではその中空空洞の内側に設けられた本発明の補強部材を示す。補強部材13および自動車部品8の軸方向長さは、本質的に同じである。接着材料および/または膨張可能材料は、自動車部品8の内面に隣接して設けられる。また、この例では、プロファイルの端部セクション内の構造改良部分4が、接着材料および/または膨張可能材料によってリブに接続されることも分かる。構造改良部分2~4は、補強されるべき車両の部分の機械的特性、たとえばそのエネルギー吸収特性、負荷経路管理特性、シーリング特性、振動減衰特性、耐座屈特性、ねじり抵抗改良特性、および/または剛化特性を改良するために、必要に応じてプロファイル1の軸方向長さ11に沿って分散される。
【0035】
本発明の以下の実施形態、特に、図2a~5による実施形態に関して、図1に従って作製された実施形態についての開示を参照する。本開示は、これらの実施形態にも同様に適用される。
【0036】
図2a~2cによるプロファイル1は、長手方向溝をその間に有する2つの中空の、好ましくは曲げられた長手方向セクションを備える。溝の反対側では、プロファイル1は、ここでは平坦である。溝は、ここでは中空セクションの周辺部に設けられた、接着材料および/または膨張可能材料も含む、構造改良部分のキャリアを取り込むために利用される。反対側、ここでは平坦な側では、追加の構造改良部分9、ここではフープ応力構造改良部分が設けられ、フープ応力構造改良部分は、より大きい長さに沿って、ここではプロファイルのほぼ全長に沿って延びる。
【0037】
図3a~3cは、補強部材13のさらに別の好ましい実施形態を示す。プロファイル1は、ここでは中空であり、内側円周にリブを有する。プロファイルは、好ましくは、押出成形または引抜成形され、次いで、所望の長さに切断される。構造改良部分2、3は、好ましくは、この場合では、接着材料および/または膨張可能材料のみを含む。プロファイルの端部セクション内の構造改良部分は、好ましくは、上記で説明したものである。
【0038】
図4a~4cの実施形態によるプロファイルは、本質的には、全長にわたって本質的に同じである断面、すなわち、U字形状を有する。唯一、ここでは右手側に、プロファイルはアンダーカット24を備え、このアンダーカットは、プロファイルにより安定性を提供し、および/または構造改良部分2、3を固定するために利用することができる。構造改良部分は、ここでは少なくとも部分的に異なり、局所的な負荷状況に適応される。U字の側面の反対側の表面には、延長された構造改良部分9であるフープ応力構造改良部分が、設けられる。
【0039】
図5は、自動車部品8、ここでは、電気車両のバッテリを収容し、保護するバッテリケース14を示す。バッテリケースの床部は、車両の床部とすることができる。バッテリケースは、ロッカー15および/または少なくとも1つ、ここでは2つのクロスビーム16を備え、このクロスビームは、好ましくはそれぞれ、本発明の補強部材13によって補強される。
【0040】
図6~13のそれぞれは、本発明の車両10、ここでは電気車両の実施形態を示す。mmによる実施形態では、車両10は、本発明によってすべて補強される2つのロッカー15およびクロス部材16を備える。好ましくは、これらは、少なくとも局所的に中空であり、補強部材が、その端部の少なくとも一方の内側に位置し、および/またはその外側に延びる。
【0041】
図7による実施形態では、ロッカー15の例示的な詳細が提供される。この場合、ロッカーは、局所的な負荷状況を考慮にするために、左から開始して、エネルギー吸収装置および/または負荷経路ダイバータ17、耐座屈構造改良部分および/または耐振動構造改良部分18、フープ応力構造改良部分19、コネクタ20、およびさらに2つの耐座屈構造改良部分および/または耐振動構造改良部分18が設けられたプロファイルを有する。そのような補強されたロッカーは、ロッカーに隣接して位置する、電気車両のバッテリを保護するために特に有用である。ロッカーが構造改良部分17~20をより少なく、またはより多く備えてもよいこと、および/またはこれらが異なって配置および/またはサイズ設定されることを当業者は理解する。
【0042】
図8による実施形態は、ここでは車両の後部座席の下方にガスタンク21を有する燃料電池駆動式電気車両に合わせて設計されたロッカーを示す。この配置は、最後の2つの耐座屈構造改良部分および/または耐振動構造改良部分18が、クラッシュ負荷をガスタンク21からそらすためにエネルギー吸収装置および/または負荷経路ダイバータ17によって置き換えられていることを除いて、図7による実施形態と同様である。
【0043】
図9は、バッテリケースにわたる2つのビーム16を有する電気車両を示す。クロスビームは、座席からおよび/または他の車両構成要素から負荷を吸収するように特に採用された補強部材を備えてもよい。
【0044】
図10および11は、好ましくはロッカーに加えて1つまたは複数の軸方向レールを有する実施形態を示す。レールは、一端または両端においてエネルギー吸収装置および/もしくは負荷経路ダイバータ17によって、ならびに/または耐座屈構造改良部分および/もしくは耐振動構造改良部分18によって補強されてもよい。図11による実施形態では、追加的または代替的に、ガスタンクの下方にクロス部材が設けられ、このクロス部材は、1つまたは複数のコネクタ17ならびに/またはエネルギー吸収装置および/または負荷経路ダイバータ17によってロッカーおよび/もしくは軸方向レールに接続されてもよい。
【0045】
図12および13は、バッテリケースの構造の改良の実施形態を示す。図12による例では、1つまたは複数のクロスビーム16が、バッテリセルの下方に位置する。クロスビームは、構造改良部分によって示すように本発明に従って設計される。図13による実施形態では、バッテリケースの構造の改良は、ロッカーに対して90°とは異なる角度で設けられた少なくとも1つのビーム22、23によって提供される。この場合、対角線補強ビームおよび/またはコーナ補強ビームが、その一方または両方が本発明に従って設計されて示されている。
【0046】
図14は、補強部材13の断面のいくつかの異なる実施形態を示す。すべての実施形態は、プロファイルと構造補強部分2とを備え、そのそれぞれは、キャリアと接着材料および/または膨張可能材料とを有する。図で分かるように、以下の実施形態を形成する:
a)、b)、c)、i)~k)、 プロファイル1の外側周辺部上にのみ構造改良部分2を設けることができる。
d)~f)、h、j) プロファイル1の内側周辺部上にのみ構造改良部分2を設けることができる。
g)、j)、k) プロファイル1の内側周辺部および外側周辺部上に構造改良部分2を設けることができる。
a~c)、f)、g)~k) 構造改良部分2は、プロファイルの周辺部から外に延びることができる。
d)、e) 構造改良部分2は、プロファイル1の外側周辺部から外に延びない。
a)~k) 接着剤7が、キャリアとプロファイルとの間に設けられる。
i) 構造改良部分2は、2つのプロファイル1を接続することができる。
h) プロファイルは、構造改良部分2がそこを通って延びる開口部を備えてもよい。
c) 構造改良部分2は、プロファイル1の全外側周辺部の周りに延びることができる。
a)、b) 構造改良部分2は、プロファイル1の外側周辺部の一セグメントの周りにのみ延びることができる。
k) 2つの、好ましくは異なる構造改良部分2が、プロファイル1の両側に位置してもよい。
a)~d) プロファイルは、好ましくはリブ(a)~c))を有する中空構造であってもよい。
e)~h プロファイルは、U字形状またはV字形状であってもよく、および/または
j)、K) プロファイルは、W字形状であってもよい。
【0047】
本発明の補強部材は、上記で言及した特徴の1つまたは複数を備えてもよい。図14に関する開示はまた、上記で提供されるすべての他の例、または本発明の説明の全般的な部分においてもしくは特許請求の範囲において提供される開示全体に適用される。
【0048】
図15は、内側からプロファイル1を補強するために利用することができる構造改良部分2、3を示し、すなわち、構造改良部分2、3は、プロファイル1に挿入される。好ましくは、構造改良部分2、3の長手方向軸は、プロファイル1の長手方向軸に平行である。この場合、構造改良部分2、3は、好ましくは構造改良部分2、3の長手方向軸に垂直に延びる1つ、好ましくは複数のリブを備える。リブは、好ましくは等間隔に設けられる。構造改良部分2、3は、これをプロファイル1に接続するための接着剤を含んでもよい。この場合、構造改良部分2、3の断面は、少なくとも本質的には三角形である。
【0049】
図16は、プロファイル1の内側に設けられた、図15による構造改良部分2、3によって補強されるプロファイル1を示す。この場合、プロファイルの内側断面は、長手方向リブ26によって分割される。これらのリブの1つまたは複数は、コンパートメントを画定してもよく、構造改良部分2、3はコンパートメントに挿入され、好ましくは接着される。この場合、コンパートメントの断面は、三角形および/または矩形、および/または平行四辺形、および/または五角形、および/または六角形、および/または多角形である。2つ以上、好ましくは2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のコンパートメントに構造改良部分2、3を設けることができることを当業者は理解する。構造改良部分2、3の断面および構造改良部分2、3が内部に挿入されるコンパートメントの断面は、好ましくは同じ形状を有し、構造改良部分2、3の断面は、好ましくは、コンパートメントの断面より小さい。構造改良部分2、3の軸方向長さは、プロファイル1の軸方向長さより短くてもよい。1つまたは複数、たとえば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはすべてのコンパートメント内に、構造改良部分を挿入することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 プロファイル、連続プロファイル
2 構造改良部分、複合本体
3 プロファイルの軸方向延長部に沿った補強のための構造改良部分
4 プロファイルの端部セクション内の構造改良部分、コネクタ
5 プロファイルの端部セクション
6 キャリア
7 接着材料および/または膨張可能材料
8 自動車部品、ホワイトボディ、ロッカー
9 延長された複合部分
10 車両、特に電気車両
11 軸方向延長部
12 周辺部
13 補強部材
14 バッテリケース、バッテリ貯蔵装置、バッテリ用の筐体、車両の床部
15 自動車部品、ロッカー
16 自動車部品、ピラー、クロスビーム
17 エネルギー吸収装置および/または負荷経路ダイバータ
18 耐座屈構造改良部分および/または耐振動構造改良部分
19 ヒープ応力構造改良部分
20 ジョイント補強、コネクタ
21 ガスタンク
22 車両の長手方向に対して90°以外の角度で設けられたビーム
23 コーナ補強部材
24 アンダーカット
25 リブ、横断リブ
26 リブ、長手方向リブ
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の補強部材(13)において、
前記補強部材(13)は、少なくとも1つの金属のプロファイル(1)を備え、前記プロファイルのそれぞれが、軸方向延長部(11)と周囲(12)とを有し、前記プロファイルの前記周囲(12)の少なくとも一セクションに設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分(2~4、9)を有しており、各構造改良部分が、キャリア(6)であって、有機材料から作られ、前記プロファイル(1)の断面の全周の周りにのびるキャリア(6)を備えることを特徴とする、補強部材(13)。
【請求項2】
前記プロファイル(1)が、少なくとも本質的にはその軸方向延長部に沿って変化しない断面を有する連続プロファイルであり、好ましくは、押出成形および/もしくは引抜成形された、ならびに/または機械的に形成されたプロファイルであることを特徴とする、請求項1に記載の補強部材(13)。
【請求項3】
前記プロファイル(1)が、アルミニウムまたはシートメタルから作られることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項4】
前記プロファイル(1)の軸方向長さに沿って分散された、複数の構造改良部分(2、3、9)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項5】
プロファイルが、2つの端部セクション(5)を備え、少なくとも1つの端部セクションには、構造改良部分(4)が設けられることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項6】
コネクタ(4)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項7】
前記構造改良部分(2~4、9)が、接着材料および/または膨張可能材料を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項8】
前記構造改良部分(2~4、9)が、エネルギー吸収機能、負荷経路管理機能、シーリング機能、振動減衰機能、耐座屈機能、ねじり抵抗改良機能および/または剛化機能を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の補強部材(13)。
【請求項9】
請求項1に記載の補強部材を備える、自動車部品(8)。
【請求項10】
中空構造であるか、または空洞を有し、前記補強部材が、前記中空構造または前記空洞内に設けられることを特徴とする、請求項9に記載の自動車部品(8)。
【請求項11】
軸方向長さを含み、前記補強部材(13)の軸方向長さが、前記自動車部品の前記軸方向長さと少なくとも本質的に等しい、請求項9または10に記載の自動車部品(8)。
【請求項12】
構造改良部分(2、3、9)が、その軸方向長さに沿って分散されることを特徴とする、請求項9または10に記載の自動車部品(8)。
【請求項13】
前記構造改良部分(2、3、9)が、同一であるか、またはその形状、サイズ、および/または化学的組成において異なることを特徴とする、請求項12に記載の自動車部品(8)。
【請求項14】
補強部材(13)および/または構造改良部分(2~4、9)をその円周に備える、自動車部品(8)。
【請求項15】
前記構造改良部分が、2つの自動車部品を接続するコネクタ(4)であることを特徴とする、請求項14に記載の自動車部品(8)。
【請求項16】
ロッカーである、請求項9または14に記載の自動車部品(8)。
【請求項17】
バッテリケース(14)またはバッテリ筐体の部分である、請求項9または14に記載の自動車部品(8)。
【請求項18】
クロス部材(15)である、請求項9または14に記載の自動車部品(8)。
【請求項19】
請求項9または14に記載の自動車部品を備える、電気車両(10)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
本願発明の実施態様は、例えば、次の通りである。
[実施態様1]
車両、特に電気車両用の補強部材(13)において、
少なくとも1つのプロファイル(1)を備え、前記プロファイルのそれぞれが、軸方向延長部(11)と周囲(12)とを有し、前記プロファイルの前記周囲(12)の少なくとも一セクションおよび/または前記プロファイルの内側に設けられた少なくとも1つ、好ましくは複数の構造改良部分(2~4、9)を有することを特徴とする、補強部材(13)。
[実施態様2]
前記プロファイル(1)が、少なくとも本質的にはその軸方向延長部に沿って変化しない断面を有する連続プロファイルであり、好ましくは、押出成形および/もしくは引抜成形された、ならびに/または機械的に形成されたプロファイルであることを特徴とする、実施態様1に記載の補強部材(13)。
[実施態様3]
前記プロファイル(1)が、金属、好ましくはアルミニウムもしくはシートメタル、または有機材料、好ましくは複合本体から作製されることを特徴とする、実施態様1または2に記載の補強部材(13)。
[実施態様4]
前記プロファイル(1)の軸方向長さに沿って分散された、複数の構造改良部分(2、3、9)を備えることを特徴とする、実施態様1から3のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
[実施態様5]
プロファイルが、2つの端部セクション(5)を備え、少なくとも1つの端部セクションには、構造改良部分(4)が設けられることを特徴とする、実施態様1から4のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
[実施態様6]
コネクタ(4)を備えることを特徴とする、実施態様1から5のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
[実施態様7]
前記構造改良部分(2~4、9)が、キャリアならびに/または接着材料および/もしくは膨張可能材料を備えることを特徴とする、実施態様1から6のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
[実施態様8]
前記構造改良部分(2~4、9)が、エネルギー吸収機能、負荷経路管理機能、シーリング機能、振動減衰機能、耐座屈機能、ねじり抵抗改良機能および/または剛化機能を有することを特徴とする、実施態様1から7のいずれか一項に記載の補強部材(13)。
[実施態様9]
実施態様1から8のいずれか一項に記載の補強部材を備える、自動車部品(8)。
[実施態様10]
中空構造であるか、または空洞を有し、前記補強部材が、前記中空構造または前記空洞内に設けられることを特徴とする、実施態様9に記載の自動車部品(8)。
[実施態様11]
軸方向長さを含み、前記補強部材(13)の軸方向長さが、前記自動車部品の前記軸方向長さと少なくとも本質的に等しい、実施態様9または10に記載の自動車部品(8)。
[実施態様12]
構造改良部分(2、3、9)が、その軸方向長さに沿って分散されることを特徴とする、実施態様9から11のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
[実施態様13]
前記構造改良部分(2、3、9)が、同一であるか、またはその形状、サイズ、および/または化学的組成において異なることを特徴とする、実施態様12に記載の自動車部品(8)。
[実施態様14]
補強部材(13)および/または構造改良部分(2~4、9)をその円周に備える、自動車部品(8)。
[実施態様15]
前記構造改良部分が、2つの自動車部品を接続するコネクタ(4)であることを特徴とする、実施態様14に記載の自動車部品(8)。
[実施態様16]
ロッカーである、実施態様9から15のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
[実施態様17]
バッテリケース(14)またはバッテリ筐体の部分である、実施態様9から16のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
[実施態様18]
クロス部材(15)である、実施態様9から17のいずれか一項に記載の自動車部品(8)。
[実施態様19]
実施態様9から18のいずれか一項に記載の自動車部品を備える、電気車両(10)。
図16は、プロファイル1の内側に設けられた、図15による構造改良部分2、3によって補強されるプロファイル1を示す。この場合、プロファイルの内側断面は、長手方向リブ26によって分割される。これらのリブの1つまたは複数は、コンパートメントを画定してもよく、構造改良部分2、3はコンパートメントに挿入され、好ましくは接着される。この場合、コンパートメントの断面は、三角形および/または矩形、および/または平行四辺形、および/または五角形、および/または六角形、および/または多角形である。2つ以上、好ましくは2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のコンパートメントに構造改良部分2、3を設けることができることを当業者は理解する。構造改良部分2、3の断面および構造改良部分2、3が内部に挿入されるコンパートメントの断面は、好ましくは同じ形状を有し、構造改良部分2、3の断面は、好ましくは、コンパートメントの断面より小さい。構造改良部分2、3の軸方向長さは、プロファイル1の軸方向長さより短くてもよい。1つまたは複数、たとえば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはすべてのコンパートメント内に、構造改良部分を挿入することができる。
【国際調査報告】