IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーケットエックス エルエルシーの特許一覧

特表2024-541469自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法
<>
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図1
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図2
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図3
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図4
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図5
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図6
  • 特表-自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】自動ステーキングモデルのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q20/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530494
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 US2022051124
(87)【国際公開番号】W WO2023097093
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】63/283,885
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/818,847
(32)【優先日】2022-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522319996
【氏名又は名称】マーケットエックス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】MARKETX LLC
【住所又は居所原語表記】6124 Robinwood Road,Bethesda,Maryland 20817,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】カーリン,マイケル ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ザンガー,ダニエル ゼット.
(72)【発明者】
【氏名】カッツ,アリエル ミカエル
【テーマコード(参考)】
5L020
【Fターム(参考)】
5L020AA12
(57)【要約】
ブロックチェーン技術の新規使用及び/又は改善に関する方法及びシステムを本明細書に記載する。一例として、分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進するための方法及びシステムを本明細書に記載する。クロスチェーン処理アクションに対応するための1つの解決策は、2つのブロックチェーンネットワーク間の仲介役として機能する処理プールを使用する。本明細書に記載するシステム及び方法は、自動処理プールを自律的に実行するための自動執行プログラムを動作させるための新規モデルを更に提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動執行プログラムを使用して利用可能処理能力を平衡させることにより、分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進するためのシステムであって、
1つ又は複数のプロセッサと、
非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されるとき、
クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、前記クロスチェーン処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することであって、前記プラットフォームは、前記第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによってクロスチェーン処理アクションを促進すること、
前記第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して
第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力及び前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく前記第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び
前記第1のリソースに前記第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件
を決定することであって、前記第1の処理要件は前記第1の状態に基づくこと、並びに
前記第1のリソース提供者と前記処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することであって、前記第1の処理アクションに起因する量は前記第1の処理能力の量及び前記第1の処理要件の量に基づき、前記第1の処理アクションは前記第1の処理能力が前記第1のリソースに追加されることをもたらすこと
を含む操作を引き起こす命令が記録されている非一時的コンピュータ可読媒体と
を含む、システム。
【請求項2】
自動執行プログラムを使用して利用可能処理能力を平衡させることにより、分散型ネットワークにおける処理アクションを促進するための方法であって、
処理プラットフォームにおいて、前記処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することであって、前記プラットフォームは、前記第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによって処理アクションを促進すること、
前記第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して
第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力及び前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく前記第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び
前記第1のリソースに前記第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件
を決定することであって、前記第1の処理要件は前記第1の状態に基づくこと、並びに
前記第1のリソース提供者と前記処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することであって、前記第1の処理アクションに起因する量は前記第1の処理能力の量及び前記第1の処理要件の量に基づき、前記第1の処理アクションは前記第1の処理能力が前記第1のリソースに追加されることをもたらすこと
を含む、方法。
【請求項3】
前記処理プラットフォームにおいて、前記第1のリソースにおける前記第1の処理能力にアクセスするための第2の要求をユーザから受信すること、
前記第2の要求に応答し、前記1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、
第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力及び前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力の第2の時点における第2の一般化平均に基づく前記第1の利用可能処理能力の第2の状態、
前記第1のリソースに前記第1の処理能力を寄与することに起因する前記第1の処理要件、
第2の処理要件であって、前記第1のリソース提供者のためのものである、第2の処理要件、及び
第3の処理要件であって、前記処理プラットフォームのためのものである、第3の処理要件
を決定すること
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のリソース提供者と前記処理プールとの間で第2の処理アクションを実行することであって、前記第2の処理アクションに起因する量は、前記第1の処理能力の前記量、前記第1の処理要件の前記量、及び前記第2の処理要件の量に基づき、前記第2の処理アクションは前記第1の処理能力が前記第1のリソースから除去されることをもたらすこと
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記処理プールと前記ユーザとの間で第3の処理アクションを実行することであって、前記第3の処理アクションに起因する量は前記第3の処理要件に基づくこと
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の一般化平均が、幾何平均と算術平均との中間の挙動を有する平均のファミリーから選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の一般化平均が加重幾何平均又は加重標準算術平均を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の一般化平均が一般化f平均(「GfM」)のための関数のクラスに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の状態を決定することが、
前記第1の処理能力に基づいて前記第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力に追加された量が、前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力から除去された量に対応するかどうかを前記1つ又は複数の自動執行プログラムによって判定すること
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の処理要件を決定することが、
前記第1の処理能力が前記第1のリソースに寄与される時間間隔の長さを決定すること、及び
前記第1の処理能力が使用される確率を決定すること
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の処理要件を決定することが、前記第1の処理アクションに起因するガス代の合計量を決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、
1つ又は複数のプロセッサによって実行されるとき、
処理プラットフォームにおいて、前記処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することであって、前記プラットフォームは、前記第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによって処理アクションを促進すること、
前記第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して
第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力及び前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく前記第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び
前記第1のリソースに前記第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件
を決定することであって、前記第1の処理要件は前記第1の状態に基づくこと、並びに
前記第1のリソース提供者と前記処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することであって、前記第1の処理アクションに起因する量は前記第1の処理能力の量及び前記第1の処理要件の量に基づき、前記第1の処理アクションは前記第1の処理能力が前記第1のリソースに追加されることをもたらすこと
を含む操作を引き起こす命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記命令が、
前記処理プラットフォームにおいて、前記第1のリソースにおける前記第1の処理能力にアクセスするための第2の要求をユーザから受信すること、
前記第2の要求に応答し、前記1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、
第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力及び前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力の第2の時点における第2の一般化平均に基づく前記第1の利用可能処理能力の第2の状態、
前記第1のリソースに前記第1の処理能力を寄与することに起因する前記第1の処理要件、
第2の処理要件であって、前記第1のリソース提供者のためのものである、第2の処理要件、及び
第3の処理要件であって、前記処理プラットフォームのためのものである、第3の処理要件
を決定すること
を含む操作を更に引き起こす、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記命令が、
前記第1のリソース提供者と前記処理プールとの間で第2の処理アクションを実行することであって、前記第2の処理アクションに起因する量は、前記第1の処理能力の前記量、前記第1の処理要件の前記量、及び前記第2の処理要件の量に基づき、前記第2の処理アクションは前記第1の処理能力が前記第1のリソースから除去されることをもたらすこと
を含む操作を更に引き起こす、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記命令が、
前記処理プールと前記ユーザとの間で第3の処理アクションを実行することであって、前記第3の処理アクションに起因する量は前記第3の処理要件に基づくこと
を含む操作を更に引き起こす、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記第1の一般化平均が、幾何平均及び標準算術平均に基づく平均のパラメータ化されたファミリーを含む、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記第1の一般化平均が加重幾何平均及び加重標準算術平均を含む、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1の一般化平均が一般化f平均(「GfM」)のための関数のクラスに基づく、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1の状態を決定することが、
前記第1の処理能力に基づいて前記第1のリソースに対する前記第1の利用可能処理能力に追加された量が、前記第2のリソースに対する前記第2の利用可能処理能力から除去された量に対応するかどうかを前記1つ又は複数の自動執行プログラムによって判定すること
を含む、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1の処理要件を決定することが、
前記第1の処理能力が前記第1のリソースに寄与される時間間隔の長さを決定すること、及び
前記第1の処理能力が使用される確率を決定すること
を含む、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、参照によりその全体を本明細書に援用する、2021年11月29日に出願された米国仮特許出願第63/283,885号の優先権の利益を主張する、2022年8月10日に出願された米国特許出願第17/818,847号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] ブロックチェーン及びブロックチェーン技術は、とりわけ分散型ネットワークに関係するとき、技術愛好家及び一般人の注目を集めた。例えばこれだけに限定されないが、スマートコントラクト、非代替性トークン、暗号通貨、スマートファイナンス、ブロックチェーンベースのデータストレージ等(本明細書ではまとめてブロックチェーンアプリケーションと総称する)を含む様々なアプリケーションに対するブロックチェーン技術の使用が指数関数的に増加した。これらのアプリケーションのそれぞれは、(承認されたやり方又は承認されていないやり方で)変更することが困難又は不可能な情報を記録することを可能にするブロックチェーン技術の恩恵を受ける。例えばブロックチェーンは本質的に、ブロックチェーン上のコンピュータシステムのネットワーク全体に複製及び分散される取引のデジタル台帳である。ブロックチェーンは非中央集権的な情報源なので、取引を監視し、記録を保持し、及び/又は規則を執行する中央集権的権限を必要としない。代わりに、各ブロックチェーンに固有であり得るブロックチェーンネットワークの基礎となる技術、つまり暗号技術(例えば秘密鍵、公開鍵、及び/又はハッシュ関数)、コンセンサスメカニズム(例えばプルーフオブワーク(「POW」)、プルーフオブステーク(「POS」)、デリゲートプルーフオブステーク(「dPOS」)、Practical Byzantine Fault Tolerance(「pBFT」)、経過時間の証明(「PoET:Proof of Elapsed Time Broadly」)等)、及びコンピュータネットワーク(例えばピアツーピア(「P2P」)、インターネット等)が組み合わさってブロックチェーン技術の技術的利点を可能にする分散型環境が提供される。
【0003】
[0003] しかし、ブロックチェーン技術の根本的な問題は、異なるブロックチェーンネットワーク間でブロックチェーン処理アクションを効率的に実行できることである。例えば多くの場合、ブロックチェーンアクション及び/又はブロックチェーンアプリケーションの機能は、異なるブロックチェーンネットワークに固有の技術を使用して情報にアクセスすること及び/又は機能を実行することを必要とする場合がある。ブロックチェーンネットワーク及び/又はブロックチェーン技術全体は、これらのクロスチェーン処理アクションを扱うためのネイティブなメカニズムを有さない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] ブロックチェーン技術の新規使用及び/又は改善のための方法及びシステムを本明細書に記載する。一例として、分散型ネットワークにおける処理アクションを促進するための方法及びシステムを本明細書に記載する。クロスチェーン処理アクションに対応する1つの解決策は、2つのブロックチェーンネットワーク間の仲介役として機能する処理プールを使用する。従来のシステムではこれらの処理プールが中央集権的権限によって管理される場合があるが、クロスチェーン処理アクションを実行するために中央集権的権限を使用することは分散型ネットワークの利点の多くを減らす。そのため本明細書に記載するシステム及び方法は、クロスチェーン処理アクションを促進する自動処理プールを含むクロスチェーンプラットフォームに関して説明する。
【0005】
[0005] しかし、クロスチェーン処理アクションを促進する自動処理プールを含むクロスチェーンプラットフォームの作成は、幾つかの技術的課題に直面する。第1に、自動処理プールは処理アクションを促進するための基礎となるプロトコルを必要とする。更にそのプロトコルは、如何なる中央集権的権限が機能することも必要としない自律モデルを使用して自動処理プールを促進しなければならない。この自律性を提供するための1つの解決策は、自動執行コンピュータプログラムを使用することによってである(例えばスマートコントラクト)。これらの自動執行プログラムは、自動処理プールを促進するために使用されるモデルを定義することができる。これらのモデルは、第1のブロックチェーンネットワークに対応する第1のリソースと、第2のブロックチェーンネットワークに対応する第2のリソースとの間で利用可能処理能力を平衡させることを含み得る。
【0006】
[0006] 自動執行プログラムを使用することは自動処理プールの自律的実行の必要性に対処できるが、自動執行プログラムを使用することは追加の技術的課題を提起し、その課題とはつまり自動執行プログラムがどのように動作するのかを定義する条件及び規則である。自動執行プログラムの起動後にこれらの条件及び/又は規則を修正する能力は殆どない可能性があるため、このことは特に重要である。
【0007】
[0007] 従って、本明細書に記載するシステム及び方法は、自動処理プールを自律実行するための自動執行プログラムの動作のための新規モデルを更に提供する。この新規モデルの鍵は、一般化平均(例えば従来の幾何平均並びに標準算術平均を拡張し一般化する平均のパラメータ化されたファミリー)を使用することである。例えば一般化平均は、幾何平均と算術平均との中間の挙動を有する平均のファミリーから選択することができる。例えば自動執行プログラムの動作に対する1つの手法は、ブロックチェーンネットワーク間でリソースを平衡させるために恒常和手法を使用することだが、恒常和手法を使用することはクロスチェーン処理アクションを実行する際に非効率をもたらす。対照的に、一般化平均手法に基づくモデルの使用は、このような非効率に悩まされることがない。
【0008】
[0008] 一部の態様では、自動執行プログラムを使用して利用可能処理能力を平衡させることにより、分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進するためのシステム及び方法が説明される。例えば本システムは、クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、クロスチェーン処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することができ、プラットフォームは、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによってクロスチェーン処理アクションを促進する。本システムは、第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び第1のリソースに第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件を決定することができ、第1の処理要件は第1の状態に基づく。本システムは、第1のリソース提供者と処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することができ、第1の処理アクションに起因する量は第1の処理能力の量及び第1の処理要件の量に基づき、第1の処理アクションは第1の処理能力が第1のリソースに追加されることをもたらす。
【0009】
[0009] 本発明の詳細な説明及び添付図面によって本発明の他の様々な態様、特徴、及び利点が明らかになる。前述の全般的な説明及び以下の詳細な説明は何れも例であり、本発明の範囲を限定するものではないことも理解すべきである。本明細書及び特許請求の範囲において使用するとき、「a」、「an」、及び「the」の単数形は、文脈上明らかにそうでないことが指示されない限り複数形の参照を含む。加えて、本明細書及び特許請求の範囲の中で使用するとき、「or(又は)」という用語は、文脈上明らかにそうでないことが指示されない限り「and/or(及び/又は)」を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面の簡単な説明
図1】[0010]1つ又は複数の実施形態による、分散型ネットワークにおける処理アクションの促進に関与するコンポーネントの説明図を示す。
図2】[0011]1つ又は複数の実施形態による、複数の推薦を生成するためのユーザインタフェースの別の説明のための例を示す。
図3】[0012]1つ又は複数の実施形態による、処理アクションを促進するための機械学習モデルアーキテクチャを示す。
図4】[0013]1つ又は複数の実施形態による、処理アクションを促進するためのシステムを示す。
図5】[0014]1つ又は複数の実施形態による、処理アクションの促進に関与するステップのためのフローチャートを示す。
図6】[0015]1つ又は複数の実施形態による、処理アクションを促進するための機械学習モデルを使用するためのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面の詳細な説明
[0016] 以下の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を可能にするために多数の具体的詳細を説明目的で記載する。但し、本発明の実施形態はこれらの具体的詳細なしに、又は等価の構成と共に実施できることを当業者なら理解されよう。他の事例では、本発明の実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の構造及び装置をブロック図形式で示している。
【0012】
[0017] 最も実用的な及び好ましい実施形態だと現在考えられている内容に基づき本発明を例示目的で詳細に記載してきたが、それらの詳細は専らその目的のためであり、本発明は開示した実施形態に限定されず、逆に添付の特許請求の範囲に含まれる修正及び等価の構成を範囲に含むことを意図すると理解すべきである。例えば本発明は、可能な限り、任意の実施形態の1つ又は複数の特徴を他の任意の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせることができると考えることを理解すべきである。
【0013】
[0018] ブロックチェーン技術の新規使用及び/又は改善のための方法及びシステムを本明細書に記載する。一例として、分散型ネットワークにおける処理アクションを促進するための方法及びシステムを本明細書に記載する。クロスチェーン処理アクションに対応する1つの解決策は、2つのブロックチェーンネットワーク間の仲介役として機能する処理プールを使用する。かかる処理プールの一例は自動マーケットメーカーを含み得る。現行の「1.0」自動マーケットメーカー(「AMM」)は、トークン化された成行注文の価格を決定するために流動性だけに依存している。このメカニズムは分散型金融(「DeFi」)市場を立ち上げるために使用されてきたが、DeFiの将来にとって不十分である。
【0014】
[0019] 例えば本システムは、プールの使用に関するインセンティブを作り出す1つ又は複数の推薦及び/又は処理アクションを生成することに関係し得る。そうすることにより、インセンティブがプロトコルの成長を増加させ、及び/又はプロトコルの成功を決定することができる。例えばプロトコルは、自らのプロトコルにおける流動性トークンのステーキングを新しいトークンでかかるステーキングに報酬を与えることによって誘発する。これは、そもそもかかるトークンのステーキングがDeFi取引におけるプロトコル内で使用されたか、又は(例えば価格決定を支援するために、及び/又はプロトコル上の「成行」注文を促進するために)単にプロトコルに追加されたかに関係なく行われた。
【0015】
[0020] レベル1.0のブロックチェーンプロトコル(例えばアルゴランド、カルダノ、ソラナ)及びレイヤ2のイーサリアムプロトコル(例えばポリゴン)の台頭、並びにイーサリアムのプルーフオブステークへの転換に伴い、ブロックチェーン上でのステーキングにかかるコストは劇的に低下し、低下速度も速くなっている。更に、1.0AMMは価格の決定を流動性に依存するので価格裁定取引を必要とする。その結果、これらのプラットフォーム上でのDeFiの実行は、「均衡」の不一致、裁定取引、及びスリッページによる価格の不正確さ(例えばクロスチェーン処理アクションを実行する際の非効率性)により最適化の欠如に悩まされる。上記の内容に照らし、本明細書に記載するシステム及び方法は、クロスチェーン処理アクション(例えば複数のブロックチェーンネットワーク、ブロックチェーンプロトコル、及び/又は暗号通貨を含む処理アクション)を促進する自動処理プール(例えばAMM)を含むクロスチェーンプラットフォーム(例えば分散型取引所)について説明する。
【0016】
[0021] 例えば本システムは、リソース提供者(例えば流動性提供者)が、ステーキングのためのブロックチェーンのガス代のリスクでトークンをステークすることを可能にする一方、ステークされたトークンが他のユーザによって「取られた」場合、リソース提供者が他のユーザ及び/又はDeFiプロトコル(例えばクロスチェーンプラットフォーム)によって「償還される」ことを可能にする。トークンがステークされた後、トークンはブロックチェーン上でビッド又はオファーとして提示される。トークンが処理アクション(例えばDeFi取引)において別のユーザによって「取られた」場合、リソース提供者はステークされたトークンの使用に対する報酬(例えばクロスチェーンプラットフォームによって支払われる報酬)を受け取る。本システムは、ステークされたトークンのあらゆるテイカーに、ブロックチェーンのガス代、クロスチェーンプラットフォームの報酬、及び任意の追加のクロスチェーンプラットフォームの料金を請求する。
【0017】
[0022] 図1は、1つ又は複数の実施形態による、処理アクション(例えばクロスチェーン取引を含む)を促進するための説明図を示す。例えば前述の実施形態は分散型技術に関しても実践できるので、この図は一部の実施形態において分散型アクションを実施するために使用され得る様々なコンポーネントを提示する。
【0018】
[0023] しかし、クロスチェーン処理アクションを促進する自動処理プールを含むクロスチェーンプラットフォーム(例えばプラットフォーム106)の作成は、幾つかの技術的課題に直面する。第1に、自動処理プールは処理アクションを促進するための基礎となるプロトコルを必要とする。更にそのプロトコルは、如何なる中央集権的権限が機能することも必要としない自律モデルを使用して自動処理プールを促進しなければならない。この自律性を提供するための1つの解決策は、自動執行コンピュータプログラムを使用することによってである(例えばスマートコントラクト)。これらの自動執行プログラムは、自動処理プールを促進するために使用されるモデルを定義することができる。これらのモデルは、第1のブロックチェーンネットワークに対応する第1のリソースと、第2のブロックチェーンネットワークに対応する第2のリソースとの間で利用可能処理能力を平衡させることを含み得る。
【0019】
[0024] これらの技術的利点を達成するために、本システム(例えばプラットフォーム106)はリソース提供者に処理要件(例えば処理アクションに対するガス代)を適用するモデルを含む自動処理プールを使用する。例えば中央集権型の市場ではビッド及びオファーに取引コストがかからないので(執行のみ)従来のマーケットメーカーのパラダイムはDeFiでは失敗するのに対し、DeFi市場ではビッド及びオファーに関連するガス代がある。
【0020】
[0025] 例えば多岐にわたるピアツーピア金融取引を促進することを目的としたDeFi技術は、ブロックチェーン及び関係する分散台帳技術にその設計を依存しており、DeFiのコアアプリケーションドメインの1つが分散型取引所(DEX)である。DEXプラットフォームの概念の主な使用事例は、市場参加者が取引の実行に信頼できる第三者を必要としない暗号通貨の売買媒体である。
【0021】
[0026] DEXアーキテクチャの中で最も広く適用されている種類は、自動マーケットメーカー(AMM)プロトコルを採用するものである。AMMは、従来の買手及び売手の市場の代わりに流動性プールを利用して、仲介役なしでデジタル資産の取引を可能にする。AMMの運用は取引関数に依存し、その性質が取引所の取引ダイナミクスを左右する。AMMモデルの一例は、取引関数として適切な不変マッピングを採用する所謂定数関数マーケットメーカー(CFMM)である。
【0022】
[0027] 更にはよく知られているユニスワップAMMはCFMMの一例であり、モデルに関する有効な取引を定義するために定数積公式が使用される。各取引は、取引内で一方の資産に関して除去される量が、追加される他方の資産の量によって補償されるように実行されなければならない。更に、(加重)幾何平均によって定義された取引関数は、ユニスワップによって公布された定数積CFMMに非常に密接に関係するCFMMを生じさせる。定数積又は幾何平均の取引関数を活用する代わりに、恒常和CFMM手法も原則的に使用することができる。
【0023】
[0028] 本明細書に記載するように、本システムはCFMMの新しい形態、つまり(例えば参照によりその全体を本明細書に援用するZanger, Daniel Z.(2022) G3Ms:Generalized Mean Market Makers, preprintの中で記載されている)Generalized Mean Market Makers(「G3M」)を使用し、その取引関数は一般化平均(例えば従来の幾何平均並びに標準算術平均を拡張し一般化する平均のパラメータ化されたファミリー)に関して定義される。一般化平均関数を定義するために、x,...,xをn個の所与の非負実数とし、
+・・・+w=1 (1)
を満たす$n$の非負の重みも与えられていると仮定する。次いで、p≠0における一般化平均を
【数1】

によって定義し、但し
【数2】

が成立する。更にp=0において
【数3】

を定義する。
【0024】
[0029] このようにして、p=0における一般化平均μ(x)は(加重)幾何平均と一致し、p=1において一般化平均μ(x)は(加重)算術平均と一致する。本システムは、幾何平均と算術平均との間で適切な意味で中間の特性を示すように、従って少なくとも一部の事例でこれらの2つの終点モデルの何れかが単独で可能であるよりもことによると好ましい挙動をAMMとして示すように、0<p<1が成立するpの中間値に対してG3Mを使用する。
【0025】
[0030] この技術的利点は、一般化平均に関する以下の数学的観察によって裏付けられる:
limp→0μp,w(x)→μ0,w(x) (4)
【0026】
[0031] 任意の所与のベクトル
【数4】

に関して、但し(4)では極限は右から(即ちp>0に関して)取られる。従って、そのような任意のベクトルx及びwでは、正値pにおける対応する一般化平均値は、p→0として0における関連する一般化平均値(即ち対応する幾何平均)に極限において実際に収束する。
【0027】
[0032] 本システムはG3Mを使用してCFMMの取引関数を実行することができる。任意の正の整数nに関して、ベクトル
【数5】

が関連付けられた取引を意図するnの暗号通貨のバスケットを検討し、ここで
【数6】

は1組の正の実数を表す。ベクトルRは(暗号通貨の)準備金と呼ばれ、各量Rは通貨i,i=1,...nそれぞれの取引所における準備金の量(固定値と考える)である。
【数7】

によって(暗号通貨の)入力取引を表し、そのためΔはトレーダ又は市場参加者が別の通貨と引き換えにDEXに申し込み又はオファーを提案する通貨iの量である。更に本システムは、
【数8】

によって出力取引を表し、Λは通貨i,i=1,...nの出力取引の個々の量であり、そのためΛは、取引が実行された場合にトレーダが見返りとしてDEXから受け取ることを提案される通貨iの量である。
【0028】
[0033] τによって表される取引関数は
【数9】

一部の所与の関数
【数10】

では
τ(R,Δ,Λ)=μ(R+Δ-Λ,...,R+Δ-Λ) (6)
によって定義され、μは、凹であり、適切に非減少であり、非負であり、(定義領域の内部で)微分可能である場合、CFMMの正当な取引関数と見なされる。(2)~(3)の一般化平均関数μ,0≦p≦1はこれらの特性のそれぞれ、とりわけ凹の特性を満たす。加えて、CFMMの取引関数が保持するのが望ましい特性だと考えられる(一次)同次性の特性も一般化平均(2)~(3)によって満たされる。
【0029】
[0034] 取引関数τは取引が正当と見なされるかどうか、従って実行され得るかどうかを指定する。CFMMの設定では、提案された取引(Δ,Λ)は、一部の所与の固定されたC>0に関して
τ(R,Δ,Λ)=τ(R,0,0)=C (8)
を満たす場合に正当であり、実行され得る。換言すれば、取引関数が一定値=τ(R,0,0)=Cに保たれる場合にのみ取引が受け入れられる。実際、CFMM及び対応するAMMは本質的にその取引関数と共にその準備金Rによって定義されると見なすことができる。従って、G3Mと呼ぶp,0≦p≦1によってパラメータ化されるCFMMの新しいファミリーは、(6)のμをそれぞれ0≦p≦1での(2)~(3)にあるような一般化平均関数μとすることで定義される。
【0030】
[0035] 例えば異なるAMM(CFMM)モデルの有効性を評価する際に検討する重要なメトリク(即ち性能指数)はスリッページであり、これは所与の資産を取引するための注文の期待コストと、注文の実行時に実際に発生するコストとの差として定義される。一般的に言えば、スリッページの絶対値が相対的に低いことはより好ましいと見なされる。よく知られているように、算術平均CFMMは原則的にスリッページがゼロであることを容易に示すが、算術平均CFMMは、数学的に定義される方法を理由に総コストが固定値によって上界される取引しかサポートすることができない。他方で、幾何平均CFMMは実際に任意に高いコスト又は値の取引をサポートすることができるが、不都合なことに非ゼロのスリッページを特徴とする。
【0031】
[0036] ここでのG3Mモデルにより、中間値p,0<p<1に対してシステムが使用する算術平均及び幾何平均CFMMを拡張することの意義及び有用性は、実際に原則的に実証することができる。例えばp,0<p<1の幾つかの値に対して一連のG3Mモデルが存在し、それらのモデルにおける対応するスリッページ値の絶対値が、幾何平均マーケットメーカーモデルについて(つまりp=0におけるG3Mモデルについて)個々のスリッページ値が成長するよりも著しくゆっくりと成長するように、それぞれ任意に大きいサイズの有効(購入)取引を構築することができる。従って、p,0<p<1の中間値のためのG3Mモデルは、任意に大きいサイズの取引をp→0としてサポートすることができるのでp=1におけるG3Mモデルに勝る利点を提供し、更にそれと同時に、スリッページの成長が著しく遅いためp=0におけるG3Mモデルに勝る利点も提供する。
【0032】
[0037] 更に一部の実施形態では、本システムは、一般化平均を拡張する関数のクラスによって定義される取引関数によって特徴付けられるCFMMの事例に上記のG3Mモデルを一般化することができる。この一般化平均を拡張する関数のクラスは、次式で与えられる所謂1組の(加重)一般化f平均(GfM)である。
f,w(x)=f-1(wf(x)+・・・+wf(x)) (9)
【0033】
[0038]
【数11】

並びに区間
【数12】

にマッピングする選択された連続及び単射関数fに関して。ここで(9)では「f-1」がfに関する逆関数を指し、即ちf◇f-1=f-1◇f=Idが成立する。(9)によって定義するGfM関数は、一般化平均がG3Mモデルを生み出すのと同じようにCFMMのクラスを生み出す。このより全般的なCFMMのクラスを(加重)一般化f平均マーケットメーカー(Gf3M)と呼ぶことができる。
【0034】
[0039] G3MモデルはGf3Mの特殊な事例である。各
【数13】

におけるG3Mモデルは、それぞれf≡xに対するGf3Mモデルと明確に一致する。p=0におけるG3Mモデルが、f≡log(x)に対するGf3Mモデルと一致することを認めるのは更に容易である。一般化f平均は、文献では準算術平均並びにコルモゴロフ(Kolmogorov)平均とも呼ばれることを指摘しておく。Gf3Mは、例えばバイラクタレビッチ(Bajraktarevic)平均又はコーシー(Cauchy)商平均等によって更に拡張することができる。
【0035】
[0040] 更にやや大雑把に言えば、変動損失(ダイバージェンスロスとも呼ばれる)は、DEXが管理する取引活動に従って自らの資産の価値が上昇又は下落するときDEXの流動性提供者が被る、ことによると一時的な資産価値の損失を測定するメトリクである。このようにして、本システムは、変動損失を伴うG3Mモデル(更にはGfMモデル)に対して利点を示すことができる。
【0036】
[0041] 本実施形態では、これらの処理要件がリソース提供者に適用される。例えば図1に示すように、システム100はリソース提供者102及びリソース提供者104を含み得る。リソース提供者は、処理アクションのためのリソースを寄与する、及び/又は処理アクションを促進する任意のエンティティを含み得る。本明細書で言及するとき、「処理アクション」は、ブロックチェーン及びブロックチェーン技術を含む及び/又はそれに関係する任意のアクションを含み得る。例えば処理アクションは、取引を行うこと、分散台帳を照会すること、ブロックチェーンのための追加ブロックを生成すること、(例えば支出に対して一定額まで平衡を取りながら流動性を最大化し、スリッページを最小化し、関与を最大化するために等、時間の経過と共に報酬を動的に調節するために)流動性プールの報酬及び/又はインセンティブを設定すること、暗号通貨を交換するためのシステムのグローバル状態を最大化(又は最小化)すること、固定されたトークンの排出スケジュール及び/又は他の所定の排出スケジュールを生成すること、通信に関係する非代替性トークンを伝送すること、暗号化/復号を行うこと、公開鍵/秘密鍵を交換すること、及び/又はブロックチェーン及びブロックチェーン技術に関係する他の操作を含み得る。一部の実施形態では、処理アクションは、ブロックチェーン上に記憶されるスマートコントラクト又はプログラムの作成、修正、検出、及び/又は実行を含み得る。例えばスマートコントラクトは、1つ又は複数の所定の条件が満たされた場合に(例えば如何なる仲介役の関与又は時間的損失もなしに自動で)実行されるブロックチェーン上に記憶されたプログラムを含み得る。一部の実施形態では、処理アクションは、非代替性トークンを含むトークン(例えばデジタル資産固有のブロックチェーン)の作成、変更、交換、及び/又は見直しを含み得る。非代替性トークンは、財、サービス、スマートコントラクト、及び/又はブロックチェーン技術によって確認され、ブロックチェーン技術を使用して記憶され得る他のコンテンツに関連するトークンを含み得る。
【0037】
[0042] 一部の実施形態では、処理アクションは、他の処理アクションを促進するメカニズムに関係するアクション(例えば所与のブロックチェーンネットワーク上の処理アクションのための計量活動に関係するアクション)も含み得る。例えばスマートコントラクトを実行するオープンソースのグローバルに分散化された計算インフラであるイーサリアムは、システムの状態変化を同期及び記憶するためにブロックチェーンを使用する。イーサリアムは、イーサと呼ばれるネットワーク固有の暗号通貨を使用して実行リソースのコストを計量及び制約する。この計量メカニズムは「ガス」と呼ばれる。システムがスマートコントラクトを実行すると、システムは全ての処理アクション(例えば計算、データアクセス、取引等)を把握する。各処理アクションは、(例えばシステムに関する既定の1組の規則に基づいて決定される)ガス単位の所定のコストを有する。処理アクションがスマートコントラクトの実行をトリガするとき、処理アクションは、そのスマートコントラクトを実行する際に消費され得る上限を設定するガス量を含むことができる。計算によって消費されるガス量が処理アクション内で利用可能なガスを超えた場合、システムはスマートコントラクトの実行を終了することができる。例えばイーサリアムでは、ガスは任意のスマートコントラクト及び/又は処理アクションが消費し得るリソースを制限しながら、チューリング完全な計算を可能にするためのメカニズムを含む。
【0038】
[0043] 一部の実施形態では、ガスはネットワーク固有の暗号通貨(例えばイーサリアムの場合はイーサ)を使用した処理アクション(例えば購入)の一部として得ることができる。本システムは、処理アクションに対するイヤーマークとして処理アクションと共にガス(又は必要なガス量に対応するネットワーク固有の暗号通貨の量)を伝送することを要求し得る。一部の実施形態では、計算の実行後に未使用の量が残っている場合、処理アクションに関してイヤーマークされたガスが処理アクションのオリジネータに払い戻される場合がある。
【0039】
[0044] 本明細書に記載する実施形態は、ブロックチェーン技術以外の処理アクションに関係する分野のための推薦を生成するために使用できることにも留意すべきである。例えば一部の実施形態では、処理アクションは、販売手数料、(例えば平衡のための)ネットワーク負荷、取引手数料、政府手数料、取引所に参加すること若しくは付加価値を与えることに対応する事柄へのトレーダ報酬、及び/又は流動性を加えることに対するトレーダリベートを含み得る。
【0040】
[0045] 図1に示すように、リソース提供者102及びリソース提供者104に対応するユーザ装置に基づいて処理アクションが促進され得る。リソース提供者102及びリソース提供者104は複数のユーザ装置を含むことができ、分散型市場として機能することができる。例えばシステム100は、図1のコンポーネントのそれぞれがシステム100のクライアントとして機能する分散状態機械を含み得る。例えばシステム100(並びに本明細書に記載する他のシステム)は、全ての口座及び残高を保持するだけでなく、1組の既定の規則に従ってブロックごとに変化することができ、任意の機械コードを実行することができる状態機械も保持する大規模なデータ構造を含み得る。ブロックごとに状態を変化させる特定の規則はシステム用の仮想マシン(例えば実際のコンピュータのように動作する、ユーザ装置上に実装される及び/又はユーザ装置によってアクセス可能なコンピュータファイル)によって保持され得る。
【0041】
[0046] 図1ではスマートフォンとして示すが、ユーザ装置はこれだけに限定されないが、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、及び/又は「スマート」装置、ワイヤレス装置、ウェアラブル装置、及び/又はモバイル装置を含む他の計算機器(例えばサーバ)を含む任意の種類の計算装置であり得ることに留意すべきである。処理アクションを実行するシステム100について説明する実施形態は、処理アクションを実行する個々のユーザ装置に等しく適用され、対応し得ることに留意すべきである。つまりシステム700は、(例えばリソース提供者102、リソース提供者104、又は他のエンティティに対応する)ユーザ装置に集合的に又は個別に対応し得る。
【0042】
[0047] リソースを提供するために、リソース提供者102及びリソース提供者104はデジタル資産を寄与(又はステーク)することができる。図1に示すように、リソース提供者102及びリソース提供者104は、処理アクションを実行するために及び/又は利用可能リソースに寄与するために使用される個々のデジタルウォレットを含み得る。例えばデジタルウォレットは、ユーザが自らの暗号通貨及び資産を保管し、管理し、取り引きすること、ブロックチェーンと対話すること、及び/又は1つ若しくは複数のアプリケーションを使用して処理アクションを行うことを可能にするリポジトリを含み得る。デジタルウォレットは所与のブロックチェーンプロトコルに特有であってもよく、又は複数のブロックチェーンプロトコルへのアクセスを提供してもよい。一部の実施形態では、本システムはホットウォレット及びコールドウォレット等の様々な種類のウォレットを使用することができる。ホットウォレットはインターネットに接続されるのに対し、コールドウォレットは接続されない。殆どのデジタルウォレット保有者は、ホットウォレット及びコールドウォレットの両方を保持している。ホットウォレットは殆どの場合処理アクションを実行するために使用されるのに対し、コールドウォレットは概してユーザアカウントを管理するために使用され、インターネットに接続されていない場合がある。
【0043】
[0048] 更に、各リソース提供者(例えばリソース提供者102及びリソース提供者104)は秘密鍵及び/又はデジタル署名を含むことができる。例えばシステム100は、処理アクションを行うために暗号システムを使用することができる。例えばシステム100は、1対のデジタル鍵(例えばデータ列を含み得る)を特徴とする公開鍵暗号方式を使用し得る。その場合、各対は(例えば公開され得る)公開鍵及び(例えば秘密に保たれ得る)秘密鍵を含む。システム100は(例えば一方向性関数を特徴とする)暗号アルゴリズムを使用して鍵の対を生成することができる。その後システム100は、暗号化されたメッセージが意図された受信者の対応する秘密鍵でのみ復号され得るように、その受信者の公開鍵を使用してメッセージ(又は他の処理アクション)を暗号化することができる。一部の実施形態では、システム100はメッセージと秘密鍵とを組み合わせてメッセージに対するデジタル署名を作成することができる。例えばデジタル署名は、処理アクションの真正性を確認するために使用され得る。例示として、処理アクションを行うとき、システム100は自らが処理アクションを行うことを承認されていることをシステム内の全てのノードに証明するためにデジタル署名を使用することができる。
【0044】
[0049] リソース提供者102及びリソース提供者104は、それぞれのデジタルウォレット及び秘密鍵を使用してプラットフォーム106にリソースを寄与することもできる。リソース提供者102及びリソース提供者104は、デジタル資産(例えばトークン)を寄与(例えばステーク)することができる。リソース提供者102及びリソース提供者104は、(例えばリソース提供者102及びリソース提供者104がトークンをステークすることに対して報酬を得る現行の1.0プロトコルとは異なり)ステーキングのための処理要件(例えばブロックチェーンのガス代)を受けることになるので、そうすることによってリスクを負っている。処理要件の量(例えばステーキングのコスト)は、1つ又は複数の処理要件を表す「R」に対応し得る。
【0045】
[0050] トークンがリソース提供者102及びリソース提供者104によってステークされた後、それらはブロックチェーン上で(例えばプラットフォーム106によって)ビッド又はオファーとして提示される。つまりデジタル資産は、ユーザ装置108及び110を含む処理プールの利用可能リソースに追加される。例えばユーザ装置108は、第1のブロックチェーンネットワークの第1のリソースに対応することができ、ユーザ装置110は第2のブロックチェーンネットワークの第2のリソースに対応し得る。システムは(例えばプラットフォーム106によって)処理プールのための処理アクションを促進するモデルを呼び出すことができる。モデルは、第1のブロックチェーンネットワークに対応する第1のリソースと第2のブロックチェーンネットワークに対応する第2のリソースとの間で利用可能処理能力(例えばこの処理能力はクロスチェーンアクションに関与する個々の暗号通貨のステークされた資産に対応し得る)を平衡させることを含み得る。例えば第1のリソースは、第1のブロックチェーンネットワークに対応する第1の1組のステークされた暗号通貨を含むことができ、第2のリソースは、第2のブロックチェーンネットワークに対応する第2の1組のステークされた暗号通貨を含み得る。
【0046】
[0051] とりわけリソース提供者は、流動性を除去することになる成行注文を発行しない。代わりにリソース提供者は指値で流動性を加える。例えば寄与されたリソース(例えばリソース提供者102によってステークされたトークン)が処理アクションにおいて別のユーザによって「取られる」場合、リソース提供者(例えばリソース提供者102)は、寄与されたリソース(例えばステークされたトークン)の使用に対する報酬を受け取る。プラットフォーム106は、リソース提供者(例えばリソース提供者102)に報酬(例えば「X」)を提供する。
【0047】
[0052] ユーザがビッド又はオファーをステーキングすることによってシステムにリソース(例えば流動性)を提供せず、代わりに成行注文を使用することによって他のステーキングされたトークンのビッド又はオファーを「ヒット」する(例えば流動性を除去し、及び/又はリソース能力を使用する)場合、その当事者にはR(例えばガス代に起因する処理要件)、X(例えばリソース提供者102に対する報酬の形を取る処理要件)、及び「Y」(例えばプラットフォーム106に起因する処理要件)を含む処理要件(例えば手数料)が課される。
【0048】
[0053] Rは暗号通貨(例えばイーサリアム、アルゴランド等)を対象とし得るのに対し、Xはプラットフォーム106によってリソース提供者(例えばリソース提供者102)に支払われ得る。そのため、X+Yがリソース能力(例えば流動性)のテイカーによってプラットフォーム106に支払われ得る。一部の実施形態では、R、X、及びYがトークンによって表され得る。
【0049】
[0054] 一例として、前述のモデルの正味の結果は以下の通りである:プラットフォーム106がYを受け取り、リソース提供者102がX-Rの量の利益を獲得し、リソース能力のユーザ(例えば流動性のユーザ)にはR+X+Yが課される。リソース提供者は、クロスチェーン処理アクションを行う際に使用するためのプラットフォーム106のリソース能力(例えば処理プール内の利用可能リソース)にアクセスすることを望むユーザに流動性を提供することと引き換えに利益を最大化/リスクを最小化しようと試みる点で、従来の金融マーケットメーカーのように行動していることに留意すべきである。
【0050】
[0055] モデルにおけるX+Yの量が、ネットワークに支払うことによって及び/又は他のネットワーク上の価格の非効率性(例えば処理アクションを実行するユーザに利益を与える)に起因して、他のシステム上で取引するためのコストよりも少ないので、システム100はブロックチェーンネットワークにも利益を提供する。加えてX-Rの量は、効率性報酬及びステークに対する流動性提供者のリスク(例えばR)を補償することに起因して他のAMMプロトコル上での流動性ステーキングの利益よりも大きい。
【0051】
[0056] 一部の実施形態では、本システムは処理要件(例えばガス代、販売手数料、(例えば平衡のための)ネットワーク負荷、取引手数料、政府手数料、取引所に参加すること若しくは付加価値を与えることに対応する事柄へのトレーダ報酬、及び/又は流動性を加えることに対するトレーダリベート等)を計算することができる。Rを計算するために、本システムは処理能力(例えば流動性)をレンダリングするためにリソース提供者(例えば流動性提供者)が提供する意思があるはずの量に基づく公式を使用することができる。本システムは、「公正な」取決めが、取決めを締結することによって期待される利得を0ドルにするものかどうか判定することができる。
【0052】
[0057] (例えばコイン投げゲームに関係する)一例として、或るプレイヤーが公平なコインを1回投げ、その結果が表なら2ドル、裏なら0ドル与えられる。このゲームによるプレイヤーの期待利益はちょうど1ドルである。従ってこの1回のコイントスゲームを公正な賭けと見なす場合、プレイヤーは補償のために(おそらく事前に)1ドル支払う意思があるはずである。従ってここでプレーする公正な価格はちょうど1ドルである。
【0053】
[0058] 流動性提供者に関しては、対応する公正価格(F)は次のようになる:
F=e-rT(pX-R) (10)
【0054】
[0059] この事例では下記の通りとなる。
・Tは時間間隔の長さである。
・Xはリソース提供者が提供する処理能力(例えば流動性)が使用された場合に(期間終了時に)リソース提供者に支払われる量である。
・Rは支払う必要のある関連する全てのガス代の合計である(例えばリソース提供者自身が支払う)。
・pはリソース提供者が提供する処理能力(流動性等)が(長さTの)時間間隔にわたって実際に使用される確率である。
・rは無リスク金利である。
【0055】
[0060] 一部の実施形態では、本システムは以下のように書き換えられるFの公式を使用することができる:
-rT(pX-R)=e-rT(p(X-R)-(1-p)R) (11)
【0056】
[0061] 処理能力(例えば流動性)が使用される場合(確率p)、この状況における利得はX-Rであり、使用されない場合利得(つまりこの場合の損失)は-R(確率1-p)である。指数因子e-rTは金額の時間的価値(連続複利を伴う)から生じる。
【0057】
[0062] 或いは、代わりにリソース提供者がガス代自体を支払う必要がない場合、この事例の対応する額は同様に次式のようになる。
F=e-rTpX (12)
【0058】
[0063] 一部の実施形態では、Rはリソース提供者が支払うのではなく、プラットフォーム、第三者、及び/又はこれらの全ての当事者の組み合わせによって直接的に又は間接的に(即ち保険又は他の間接商品によって)支払われてもよく、それ故に上記の式が成立する。
【0059】
[0064] 一部の実施形態では、例えば上記の公式(1)を使用し、リソース提供者によって提供される処理能力(例えば流動性)は全て使用されるか又は全て使用されないかの何れかである。一部の適切なしかるべく任意の確率分布に従い、利用可能な処理能力(例えば流動性)の一部lだけが使用されるとシステムが仮定する、より全般的な事例を考慮することによって公式(1)の使用を拡張すること。そこでX=X(l)を、流動性の一部lが使用された場合にリソース提供者に支払われる額とする。Xは確率変数とすることができ、従ってその期待値E[X]を考えることができる。このようにして、Fに対応する額が次式によって与えられる:
F=e-rT(E[X]-R) (13)
【0060】
[0065] 同様に(13)の類似式は下記の通りである:
F=e-rTE[X] (14)
【0061】
[0066] 本明細書で論じる実施形態はプルーフオブステークメカニズムにも適用できることにも留意すべきである。例えばシステム100は、ブロックチェーンネットワークのための複数のノードを更に含み得る。各ノードはユーザ装置(例えばユーザ装置108)に対応し得る。ブロックチェーンネットワークのためのノードは、ブロックチェーンネットワークの他のノード及び/又はマイナーへのピア接続を記録し及び/又は監視するアプリケーション又は他のソフトウェアを含み得る。例えばマイナーは、ブロックチェーン上の処理アクションを確認し、既存のチェーンに新しいブロックを追加し、及び/又はそれらの追加が正確であることを保証することによって処理アクションを促進するブロックチェーンネットワーク内のノードを含み得る。ノードはブロックチェーンの状態を継続的に記録し、ブロックチェーンに関する情報を求める遠隔手続き要求に応答することができる。
【0062】
[0067] 例えばユーザ装置108は、処理アクションを要求すること(例えば取引を行うこと)ができる。処理アクションは、ユーザ装置108及び/又は別のノード(例えばシステム100のコミュニティネットワーク内のユーザ装置)によって認証することができる。例えば暗号鍵を使用し、システム100はユーザを識別し、システム100内のその個々のユーザアカウント(例えば対応するデジタルウォレット)へのアクセスを与えることができる。(例えば個々のユーザのみが知っている)秘密鍵及び(例えばコミュニティネットワークによって知られている)公開鍵を使用し、システム100はユーザを認証するためにデジタル署名を作成することができる。
【0063】
[0068] 処理アクションの認証に続いて、処理アクションを承認することができる。例えば処理アクションがユーザ間で認証された後、システム100は、処理アクションをブロックチェーンに追加する前に処理アクションを承認することができる。システム100は、1つ又は複数のブロックチェーン(例えばブロックチェーン112)に処理アクションを追加することができる。システム100は、システム100内のユーザ装置のコンセンサスに基づいてこれを行うことができる。例えばシステム100は、コミュニティネットワーク内のノードの過半数(又は他の基準値)に依存して処理アクションが有効だと判定することができる。ブロックの検証に応答し、コミュニティネットワーク内のノードユーザ装置(例えばマイナー)は、ブロックを検証するためのインセンティブとして(例えば所与の暗号通貨で)報酬を受け取ることができる。
【0064】
[0069] 処理アクションを検証するために、システム100は1つ又は複数の検証プロトコル及び/又は検証メカニズムを使用することができる。例えばシステム100は、ユーザ装置が処理アクションを検証するために計算作業を行った証拠を提供しなければならないプルーフオブワークメカニズムを使用することができ、従ってこのメカニズムは、不正な検証を防止するだけでなく分散化されたやり方でコンセンサスを達成するための方法を提供する。例えばプルーフオブワークメカニズムは、ハッシュアルゴリズムの反復を含み得る。成功したユーザ装置は、メモリプール(例えばブロックチェーンネットワークによって確認されるのを待つ全ての有効な処理アクションの集合)から処理アクションを集約し、次のブロックに記録する。或いは又は加えて、システム100はプルーフオブステークメカニズムを使用することができ、このメカニズムでは(例えばブロックチェーンネットワーク上のノードに対応する)ユーザアカウントは、ブロックチェーンネットワーク内のバリデータとしてシステム100がそのユーザアカウントを認識するために、所定量のトークンを有すること又は「ステーク」することが要求される。
【0065】
[0070] ブロックの検証に応答し、そのブロックはブロックチェーン112に追加され、処理アクションが完了する。例えばブロックチェーン112に処理アクションを追加するために、成功したノード(例えば成功したマイナー)は処理アクションを新しいブロックにカプセル化してからそのブロックをシステム100全体に伝送する。
【0066】
[0071] 図2は、1つ又は複数の実施形態による、複数の推薦を生成するためのユーザインタフェースの別の説明のための例を示す。一部の実施形態では、本システムは、処理アクションに関する1つ又は複数の推薦及び/又は処理アクションに関する1つ又は複数の特性を生成することによって分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進し得る。
【0067】
[0072] 例えばリソース提供者によってステークされたリソース(例えばトークン)がプロトコル内で実行されるとき、リソース提供者は(例えばシステム100(図1)を使用する)前述のモデルにおいてリスク及びリターンに直面する。リソースはリターンを生み出す可能性があるが、自らのリソース(例えばトークン)が使用及び/又は実行されないリスクがあり、リソースはスリッページ、変動損失等に直面し得る。リスク及びリターン両方の可能性により、本システムはリソースを寄与すること、処理アクションを実行すること等に関係する推薦を生成することができる。例えば本システムは、(例えば評価されたリスクと引き換えに)リターンを最大化するためのステーキングプロトコルについて助言する推薦を生成することができる。推薦を生成するために、本システムは将来の需給に関する予測、ステーキングするための時間的戦略、処理プールの利益に反して市場に過度に影響を与えないためのステーキングのレベル、及び/又は実行の確率を含むアルゴリズムを使用することができる。
【0068】
[0073] 一部の実施形態では、推薦は、ステークに利用可能な量、予測される値動きに対するステーキングのタイミング及び規模を支援するための、ユーザがDeFi市場に関与したいと思うタイミング期間、及び/又はステークに関して執行される見込みのパーセンテージ(又は他の基準値)を含み得る。加えて又は或いは、本システムは、様々な特定のビッド及びオファーを価格決定(price out)し、所与の時間枠における実際の執行の見込みを示すことができる。
【0069】
[0074] 一部の実施形態では、推薦が在庫リスク(例えば任意の期間保持されなければならない当該資産のことによると変動する量だと理解される在庫リスク)に集中し得る。本システムは、これらの推薦をマルコフ決定過程(MDP)として公式化することができる。MDPは、離散時間確率過程のためのモデルを含み得る。かかる概念化の下、本システムは離散時間ステップに対応する推薦を生成し、及び/又は指値注文をポストする価格を選択することができる。これらの推薦は、(例えばユーザインタフェース200上のメッセージによる)システム内の個々のユーザへの推薦を含むことができ、又は内部システムの更新広告規則調節を含み得る。そのためシステムは、推薦されるビッド、オファー、及び/又は他のシステム設定(例えばハウス(house)の報酬条件)の生成を促進するためにMDPを使用することができる。例えば本システムは、1つ又は複数の最適化技法及び/又はアルゴリズムを使用して、或る大域状態の組を最大化(又は最小化)するためにシステムの様々な制御可能なシステムパラメータ(例えばポリシ及びアクション)(例えば取引所及び/又はハウスの所有者のポリシ及びアクション)を動的に調節することができる。一例は、支出に対して一定額まで平衡を取りながら流動性を最大化し、スリッページを最小化し、関与を最大化するために、時間の経過と共に報酬を動的に調節する(及び/又は他の処理アクションを実行する)こと等である。
【0070】
[0075] 例えばユーザインタフェース200はフィールド202を含むことができる。フィールド202は、フィールドにデータ投入するための(例えばフィールド202内に入力されるべき値及び/又は値の種類を記述する)ユーザプロンプトを含むことができる。本明細書で言及するとき、「ユーザインタフェース」は装置における人間とコンピュータとの対話及び通信を含むことができ、表示画面、キーボード、マウス、及びデスクトップの外観を含み得る。例えばユーザインタフェースは、ユーザがアプリケーション又はウェブサイトと対話する方法を含み得る。本明細書で言及するとき、「コンテンツ」は、音声、ビデオ、テキスト、及び/又はグラフィカルデータ等の電子的に消費可能なコンテンツを意味すると理解すべきである。コンテンツは、インターネットコンテンツ(例えばストリーミングコンテンツ、ダウンロード可能なコンテンツ、ウェブキャスト等)、ビデオクリップ、音声、コンテンツ情報、ピクチャ、回転画像、文書、プレイリスト、ウェブサイト、記事、書籍、電子書籍、ブログ、広告、チャットセッション、ソーシャルメディア、アプリケーション、ゲーム、及び/又は他の任意のメディア若しくはマルチメディア、及び/又はこれらのものの組み合わせを含み得る。例えばコンテンツは、1つ又は複数の推薦及び/又は処理アクションを含むことができる。
【0071】
[0076] 図2は、1つ又は複数の実施形態による、複数の推薦を生成する際に使用するためのフィールドを生成するアプリケーション(例えばウェブブラウザ)の説明のための例を示す。一部の実施形態では、アプリケーションは別のアプリケーションの一部として提供されてもよく、及び/又はプラグイン、アプレット、ブラウザ拡張機能、及び/又は他のソフトウェアコンポーネントとして提供されてもよい。一部の実施形態では、ユーザインタフェース(及び/又はそのコンポーネント)はAPI層(例えばAPI層450(図4))によって実装されてもよい。例えばアプリケーションは、オン又はオフに切り替えることができるアプリケーション(例えばウェブブラウザ)及び/又は他のプログラムの一部であり得る。別の例では、アプリケーションは、別のアプリケーションから追加及び/又は除去され得るソフトウェアコンポーネントであり得る。
【0072】
[0077] 一部の実施形態では、アプリケーションは、アプリケーションの概念データモデル及び/又はアプリケーションの1つ若しくは複数のフィールド(例えばアプリケーションによって目下表示されているフィールド)を含み得る。例えば概念データモデルは、データオブジェクト、異なるデータオブジェクト間の関連付け、及び/又はアプリケーションの規則の表現であり得る。一部の実施形態では、本システムはデータの視覚表現を決定し、モデル内の1つ又は複数のフィールドに一貫した命名規則、デフォルト値、及びセマンティクスを適用することができる。その後、モデル内の1つ又は複数のフィールドのこれらの命名規則、デフォルト値、及びセマンティクスは、アプリケーションのための推薦を生成するためにシステムによって使用され得る。例えば各フィールドは、基準、特性、及び/又はオプションのカテゴリに対応することができる。本システムは、入力されている基準の種類を識別するためにフィールド識別子を使用することができる。例えば本システムは、フィールド識別子をフィールドデータベース(例えばフィールドに対応するコンテンツ及び/又はコンテンツの特性を列挙するルックアップテーブルデータベース)と比較して推薦のためのコンテンツを識別することができる。
【0073】
[0078] 各フィールドは、特定の情報及び/又はコンテンツの特定の特性の情報に関する基準に対応することができる。或いは又は加えて、各フィールドは所与の機能を提供することができる。この機能はローカルで実行される機能(例えばローカル装置上で実行される機能)とすることができ、又はリモートで実行される機能であり得る。一部の実施形態では、この機能は、ローカル又はリモートでアクセス及び/又は利用可能な追加情報及び/又は他のアプリケーションへのリンクを含み得る。一部の実施形態では、フィールドはテキスト情報及び/又はグラフィカル情報によって表され得る。例えばフィールドは、ユーザが情報を入力する(例えば暗号通貨を選択する、ユーザ資格情報及び/又は支払口座情報を入力する)ことができる購買機能を含むことができ、その情報は伝送されると処理アクションを発生させることができる。本システムは、概念データモデルを生成する際に使用するために、これらの特性及びアプリケーション機能を識別することができる。
【0074】
[0079] 一部の実施形態では、本システムは、アプリケーションのフィールドに関する情報(例えばフィールドを記述するメタデータ又は他の情報)を検出することができる。例えばその情報は、目的、機能、起源、作成者、開発者、システム要件(要求される形式及び/又は機能を含む)、著者、推薦される使用、及び/又は承認されたユーザを記述することができる。それらの情報は、人間可読言語及び/又はコンピュータ可読言語で表現することができ、又はユーザインタフェース200を閲覧するユーザが知覚できなくてもよい。これらのフィールドは、ユーザによって及び/又はコンテンツ提供者によって提出された基準及び/又は他の情報とマッチするためにシステムによって使用され得る。例えば一部の実施形態では、本システムは複数のユーザ及び/又は提供者からコンテンツ及び/又は基準を受信することができる。一部の実施形態では、これらの基準はコンテンツを記述することができ、及び/又は所与のコンテンツに関係する処理アクションを記述することができる。例えば第1のリソース提供者は、コンテンツ(例えば所与のデジタル資産)の価格に関する基準を入力することができ、及び/又はコンテンツのための第1の1組の配信条件に関する基準を入力することができる。第2の提供者は、コンテンツのための第2の1組の配信条件に関する基準を入力することができる。次いでユーザは、コンテンツの許容可能な配信条件に関する基準を入力することができる。本システムは、コンテンツのためのフィールド識別子(例えばコンテンツ及び/又はコンテンツに関する特性を一意に識別する値)によって受信した基準のそれぞれをマッチすることができる。次いで本システムは、コンテンツに関係する推薦を行うことができる。例えば本システムは、第1の1組の配信条件を有するコンテンツを(第2の1組の配信条件よりも優れているので)ユーザに推薦することができる。
【0075】
[0080] フィールドは、特定の種類のデータに関連するフィールド識別子及び/又はフィールド特性を含むことができる。例えばフィールド特性は、情報(例えば順序、見出し情報、タイトル、説明、評価情報、ソースコードデータ(例えばHTML、ソースコードヘッダ等)、ジャンル又はカテゴリ情報、主題情報、著者/俳優情報、ロゴデータ、又はコンテンツ提供者に関する他の識別情報)、メディア形式、ファイルの種類、オブジェクトの種類、コンテンツ内に登場するオブジェクト(例えばプロダクトプレイスメント、広告、キーワード、コンテキスト)、又は或るセクションを別のセクションと区別するために使用される他の任意の適切な情報であり得る。一部の実施形態では、フィールド特性は人間可読テキストであってもよい。フィールド特性は、フィールド特性とユーザのユーザプロファイルデータとの比較に基づき、ユーザにとって関心のあるフィールド(又はフィールド内に入力された値に関係するコンテンツ)を示すと判定される場合がある。
【0076】
[0081] 情報は、フィールドの選択及び/又は使用に関連し得るユーザプロファイル情報への参照又はポインタも含み得る。本システムは、情報を確認し、選択し、及び/又は使用するために、この情報を取得し及び/又は別のフィールド(例えば許容可能なフィールド値の説明)と比較することができる。例えばその説明は、フィールド値が特定の形式を使用すること、特定の範囲内にあること、特定のユーザ、コンテンツ、ユーザ装置、及び/又はユーザアカウントに関係することを示し得る。
【0077】
[0082] 本システムはユーザプロファイルにアクセスすることができる。ユーザプロファイルは、ユーザ装置(例えばシステム400(図4)のコンポーネント)上にローカルに記憶することができる。ユーザプロファイルは、ユーザ及び/又はユーザの装置に関する情報を含むことができる。例えばユーザプロファイルは、ユーザのデジタルウォレット及び/又は流動資産のステータスに関する情報を含み得る。情報は、ユーザのアクションを能動的及び/又は受動的に監視することによって生成され得る。ユーザプロファイルは、1つ又は複数のソース(第三者ソースを含む)から集約される情報も含み得る。ユーザプロファイル内の情報はユーザに関する個人情報を含むことができ、安全な及び/又は暗号化された方法で記憶され得る。ユーザプロファイル内の情報は、ユーザ設定及び/又はユーザの好み、ユーザの活動、ユーザの人口統計、及び/又はユーザに向けて機能の的を絞り、及び/又はユーザ向けに機能をカスタマイズするために使用される他の任意の情報を含み得る。
【0078】
[0083] 加えて、ユーザプロファイルは、ユーザが自分の好みをどのように記述するのか、ユーザが自分の好みをどのように記述するのかについての(例えば機械学習モデルによる)決定、ユーザの好みの記述が1つ又は複数のコンテンツ提供者によって提供される基準の記述とどのようにマッチするのかに関する情報、及び/又は基準を解釈し、基準を推薦のために利用可能なコンテンツに関する基準とマッチさせるために使用される他の情報を含み得る。
【0079】
[0084] 一部の実施形態では、本システムは、ユーザが1つ又は複数のアプリケーションをナビゲートするとき及び/又はユーザのとき、コンテンツ(又は推薦)をプリフェッチすることができる。本システムは、ユーザプロファイル内の情報(例えばユーザの好み又は設定)、(例えばアプリケーションによる)所定の又は標準的な推薦の選択、アプリケーションが最後に使用されたときに前に選択されていたコンテンツ、及び/又は他の基準に基づいてこの情報をプリフェッチすることができる。例えば本システムは、アプリケーション及び/又はユーザインタフェース200に自動でデータ投入するためのコンテンツを継続的に及びリアルタイムでプリフェッチ(又は要求)することができる。本システムは、この情報を継続的にプリフェッチしてもよく、及び/又はアプリケーションが活性化された場合に直ちに使用するためにこの情報をローカルユーザ装置及び/又はエッジサーバにプッシュしてもよい。従って本システムは、推薦にデータ投入することに起因する及びリモートソースによって必要とされる処理時間に起因する遅延を最小化することができる。
【0080】
[0085] ユーザインタフェース200はフィールド202を含むことができる。フィールド202は、フィールドにデータ投入するためのユーザプロンプト(例えばフィールド202内に入力されるべき値及び/又は値の種類を記述する)を含み得る。
【0081】
[0086] ユーザプロンプト204の選択に応答し、本システムは(例えばフィールド202及び206に投入された値に基づいて)推薦の要求を生成することができる。代わりに又は加えて、ユーザによるプロンプト204の選択に応答し、本システムはユーザインタフェース200内に表示されているアプリケーションを識別し、ユーザインタフェース内に現在表示されているフィールド(例えばフィールド202及び206)がアプリケーションによって自動でデータ投入される所定のフィールドに対応するかどうか判定することができる。例えば本システムは、フィールドの種類を決定するために使用されるメタデータを取得し、その種類をオーバレイアプリケーションによって自動でデータ投入されるフィールドの所定の種類と比較することができる。そのフィールドが所定のフィールドに対応すると判定することに応答し、本システムはフィールドにデータ投入するための補足コンテンツを求める要求をリモートソース(例えばクラウドコンポーネント410(図4))に伝送することができる。
【0082】
[0087] 要求は、或るアプリケーション(例えばローカル装置上に実装されるオーバレイアプリケーション)からサーバ(例えばシステム300(図3)を実装するサーバ)上のアプリケーションへのAPI要求(又は呼び出し)を含み得る。要求は、要求に応答するためにウェブサーバによって使用され得る1つ又は複数の種類の情報を含み得る。例えば要求は、アプリケーション固有のデータを選択し、アプリケーションを識別し、及び/又はデータ投入するためのフィールドを決定するために使用される情報を含むことができる。
【0083】
[0088] 例えば一部の実施形態では、アプリケーションは、API要求を使用した通信、並びにユーザ、アプリケーション、及びセッションデータの管理を単純化するためのライブラリを作成することができる。従って本システムは、アプリケーション/サブアプリケーションルーティングのより優れた管理、一貫したデータの捕捉、及び/又はフィールドの識別を含む、複数のデータプロバイダ及びフェデレーテッドルーティング開発をサポートすることができる。例えばサードパーティアプリケーションは「paymenttype」と呼ばれるフィールドを有することができ、システムは「payTP」とラベル付けされたレコード内に支払種類情報を投入するためのデータを有し得る。ライブラリを使用し、API要求は要求内の形式を正規化することができる。
【0084】
[0089] 図3は、1つ又は複数の実施形態による、処理アクションを促進するための機械学習モデルアーキテクチャを示す。例えば本システムは、1つ又は複数の機械学習モデル、アーキテクチャ、及びデータ準備ステップを含むことができる。本システムは、推薦を生成するために使用される1つ又は複数の決定にどの機械学習モデル(例えばコンテンツにタグ付けする方法、ユーザにタグ付けする方法、ユーザが選択した基準を解釈する方法、提供者にタグ付けする方法、及び/又は提供者が選択した基準を解釈する方法)を使用するのか決定することができる。本システムは、最も正確な結果を提供するのに最適な機械学習モデルを(例えば複数の機械学習モデルから)選択することができる。例えば本システムは、最も正確な結果を提供するために(例えば並行して)訓練される1つ又は複数のモデルを特徴とする様々なアンサンブルアーキテクチャから選択することができる。
【0085】
[0090] システム300は、モデル304を含むことができる。モデル304は、コンテンツベースフィルタリング(例えばユーザの過去のアクション又は明示的なフィードバックに基づき、そのユーザが好むものに類似する他のアイテムを推薦するためのアイテムの特徴を使用する)を使用する機械学習モデルを含み得る。システム300は、モデル306を含むことができる。モデル306は、(例えば多くのユーザから好み又は嗜好情報を収集(共同)することによってユーザの関心事に関する自動予測(フィルタリング)を行う)協調フィルタリングを使用する機械学習モデルを含み得る。
【0086】
[0091] システム300は、モデル310を含むことができる。モデル310は、コンテンツベースフィルタリング及び協調フィルタリングの両方を使用する機械学習モデルを含み得る。例えばモデル310では、モデル320(例えばコンテンツベースコンポーネント(例えばコンテンツベースフィルタリングを使用するモデル))からの出力が、協調フィルタリングを使用するモデル(例えば協調フィルタリングを使用するモデル)に入力され得る。システム300は、モデル360を含むことができる。モデル360は、コンテンツベースフィルタリング及び協調フィルタリングの両方を同じく使用する機械学習モデルを含み得る。例えばモデル360では、モデル370(例えば協調コンポーネント(例えば協調フィルタリングを使用するモデル))からの出力が、コンテンツベースフィルタリングを使用するモデル(例えばコンテンツベースフィルタリングを使用するモデル)に入力され得る。
【0087】
[0092] システム300は、モデル330を含むことができる。モデル330は、コンテンツベースフィルタリング及び協調フィルタリングの両方を使用する機械学習モデルを含み得る。例えばモデル330では、モデル340(例えばコンテンツベースコンポーネント(例えばコンテンツベースフィルタリングを使用するモデル))及びモデル350(例えば協調コンポーネント(例えば協調フィルタリングを使用するモデル))の両方からの出力がモデル330に入力され得る。例えばモデル330は、並行して訓練されるモデル340及びモデル350を含み得る。
【0088】
[0093] モデル330は、ハイブリッド手法のための1つ又は複数の技法を使用することができる。例えばモデル330は、モデル340及びモデル350からの出力(例えば推薦スコアの線形結合)に重み付けすることができる。或いは又は加えて、本システムは、推薦技法を切り替えるための何らかの基準を使用するスイッチングハイブリッドを使用することができる。スイッチング基準を決定する必要があるので、スイッチングハイブリッドは推薦プロセスに追加の複雑さを生じさせる可能性があり、このことは別のレベルのパラメータ化を引き起こす。或いは又は加えて、本システムは、同時に提示されるモデル340及びモデル350からの推薦を使用することができる。これは、多数の推薦を同時に行うことが実用的である場合に可能であり得る。或いは又は加えて、本システムは、モデル340及びモデル350からの特徴の組み合わせを使用することができ、出力は単一のモデル(例えばモデル330)にまとめられる。例えばモデル340及びモデル350の技法を統合し、協調情報を各例に関連する単なる追加の特徴データとして扱い、この拡張データセットに対してコンテンツベースの技法を使用することができる。
【0089】
[0094] 或いは又は加えて、本システムは、或るモデルが別のモデルによって与えられた推薦を洗練させることを理由に、段階的なプロセスを含むカスケードハイブリッドを使用することができる。本システムは、或る技法からの出力が別の技法への入力特徴として使用される特徴拡張を使用することもできる。例えば或る技法を用いてアイテムの評価又は分類が生成され、その情報を次の推薦技法の処理に組み込まれる。或いは又は加えて、本システムは、或るリコメンダによって学習されたモデルを別のリコメンダへの入力として使用することができる(例えばモデル340がモデル350の入力となる)。
【0090】
[0095] モデル380において、システム300は、モデル304、306、310、330、及び360の1つ又は複数からの出力を受信することができる。モデル380は、推薦を生成するために使用される決定に出力のどれを使用するのかを決定することができる。例えばコンテンツに関する情報、ユーザに関する情報、ユーザが選択した基準を解釈するために使用される情報、提供者に関する情報、及び/又はコンテンツに関する提供者が選択した基準を解釈するために使用される情報が疎である場合、本システムは、データが疎である環境においてより高い精度を提供する機械学習モデルを使用することに決めることができる。対照的に、データが疎でない場合、本システムはデータの疎性に関係なく最も正確な結果を提供する機械学習モデルを使用することに決め得る。例えばコンテンツベースフィルタリングアルゴリズム(又はコンテンツベースフィルタリングアルゴリズムの影響を強く受けるモデル)は、データの疎性がある(又は訓練情報を入手できない)環境においてより正確な推薦を提供するが、コンテンツベースフィルタリングアルゴリズムは、データの疎性がない(又は訓練情報が入手可能な)環境では協調フィルタリングアルゴリズム(又は協調フィルタリングアルゴリズムの影響を強く受けるモデル)ほど正確ではない。
【0091】
[0096] 一部の実施形態では、データ処理を減らすために、システム300はモデル380においてクラスタを識別するクラスタ層を更に含むことができる。例えば本システムは、同じグループ(例えばクラスタ)内のアイテムが他のグループ内の(例えば他のクラスタ内の)アイテムよりも(或る意味において)互いに類似しているようなやり方で1組のアイテムをグループ化することができる。例えば本システムは推薦(及び/又は推薦を生成するために使用される決定)をクラスタ化することができる。本システムは、推薦を決定するために複数のクラスタからのデータを様々なやり方で比較することができる。一部の実施形態では、モデル380は、モデル304、306、310、330、及び360からの出力の潜在表現も含み得る。本システムは、第1の潜在表現を生成するために機械学習モデル(例えばモデル380)のエンコーダ部分に第1の特徴入力を入力することができ、機械学習モデルのエンコーダ部分は、入力された特徴入力の潜在表現を生成するように訓練される。本システムは、推薦を生成するために使用されるデータの第1の再構成を生成するために機械学習モデルのデコーダ部分に第1の潜在表現を入力することができ、機械学習モデルのデコーダ部分は、入力された特徴入力の再構成を生成するように訓練される。その後、本システムは潜在表現を使用して推薦を生成することができる。潜在表現は次元が削減された出力なので、本システムは処理されるデータ量を減らす。
【0092】
[0097] モデル380は、所与の決定に使用されるデータ量に基づいてモデル304、306、310、330、及び360のうちのどれが最も正確かを突き止めるように訓練され得る。その後、モデル380は出力390を生成することができる。次にシステム300は、出力390に基づいて推薦を生成することができる。
【0093】
[0098] 一部の実施形態では、システム300(及び/又はその中の1つ又は複数のモデル)は、(例えば1つ又は複数の処理アクション及び/又は推薦を生成するために)強化学習を使用することができる。強化学習(RL)は、直接的な適応制御のための機械学習技法のファミリーである。強化学習(RL)は、観測からMDPを効率的に解くための様々なデータ駆動型手法で構成され、そのため最適な値付けの問題に特に適している。RL技法は、とりわけDeFiの脈絡においてシステムの全体的な期待流動性を最適化/最大化する問題に容易に適用することができる。更にRLは、例えば流動性を時間的に割り引きながら(例えば先の流動性は後の流動性よりも価値があり得る)これを行うことができる。例えば本システムは、支出に対して一定額まで平衡を取りながら流動性を最大化し、スリッページを最小化し、関与を最大化する等のために、時間の経過と共に報酬を動的に調節する(及び/又は他の処理アクションを実行する)ためにRLを使用することができる。
【0094】
[0099] かかる実施形態では、本システムはMDPを以下の要素を有する確率モデルだと指定することができる:
システム状態sの集合S
可能なエージェントアクションaの集合A
次式で定義されるシステム状態遷移確率の集合:
【数14】

但しP(s,s’)は、アクションaの下で状態sから状態s’に遷移する確率である(時点tにおいて、但し正の整数Iはモデルの離散時間ステップを指し示す)。
R_a(s,s’)∈Rで示す、状態sから状態s’に遷移する間にアクションaを取ったときにエージェントがそれぞれ得る即時報酬(又はペナルティ)の指定値の集合。
【0095】
[0100] 更に、対応する(エージェント)ポリシは、以下の形式のマッピングである:
π:AxS→[0,1] (16)
【数15】
【0096】
[0101] 強化学習設定におけるエージェントの目標は、期待割引累積報酬(又は負の場合はペナルティ)値を時間の経過と共に最大化する最適なポリシを識別することである:
【数16】

ここでs及びπは上記で定義した任意の状態及びポリシであり、rtiは状態sから確率π=π(a,s)で時間ステップtにおいてアクションati=aに従うことで得られるランダム報酬であり、γ∈[0,1]は、問題のアプリケーションのためのモデル内で適切な場合に、例えば金額の時間的価値に対応し得る割引係数である。この種の問題を解く(又は近似的に解く)ためのよく知られているアルゴリズムが存在し、かかるアルゴリズムは実際に多くの場合に上手く機能し得ることが多い。
【0097】
[0102] 例えばマーケットメイク及び/又はDeFiの脈絡では、上記の式(19)の報酬値rtiは、所望の場合は或る特定の時間ステップiにおいて追加される(又は減算される)可能性がある新しい流動性の量を表すことができる。更に、割引係数γ∈[0,1]を(19)に含めて、適切であれば後の流動性よりも早めの流動性を高く重み付けすることができる。
【0098】
[0103] このシステムの全体的な目標は、価格、執行、及び報酬について使用された流動性及びステークされた流動性を認識することで、実際のDeFi取引におけるトークンの価格精度及び使用効率を高めることにより、関与する全ての当事者へのシステミックな利益を改善することである。このことは関与する全ての当事者に更なる価値をもたらす。
【0099】
[0104] 本システムは、流動性プールに流動性が加えられ、資産が預託された時と比べて預託資産の価格が変化した場合に生じる変動損失にも適用され得る。この変化が大きければ大きいほど資産は変動損失にさらされる。この場合の損失とは、預入時よりも引出時の方がドル価値が低いことを意味する。比較的小さい価格帯に留まる資産を含むプールは、変動損失にさらされることが少なくなる。例えばステーブルコイン又はコインの様々なラップバージョンは比較的控えめな価格帯に留まる。
【0100】
[0105] 図4は、分散型ネットワークにおける処理アクションを促進するための例示的なシステム図である。本明細書に記載する方法及びシステムは如何なる商品及び/又はサービスにも適用され得ることに留意すべきである。本明細書では実施形態を処理アクションに関して説明するが、本明細書の実施形態は任意のコンテンツに適用され得ることに留意すべきである。更に、推薦という用語は広く解釈されるべきである。例えば推薦は、データの人間的又は電子的に消費可能な任意の部分を含むことができる。例えば推薦は、ユーザ及び/又はコンピュータシステムによって消費されるメディアとして(例えば表示装置のスクリーン上に)表示され得る。
【0101】
[0106] 図4に示すように、システム400はサーバ422及びユーザ端末424(一部の実施形態ではパーソナルコンピュータに相当し得る)を含むことができる。図4ではサーバ及びパーソナルコンピュータとしてそれぞれ示すが、サーバ422及びユーザ端末424は、これだけに限定されないがラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、「スマート」、ワイヤレス、ウェアラブル、及び/又はモバイル装置を含む他のコンピュータ機器(例えばサーバ)であり得ることに留意すべきである。図4は、クラウドコンポーネント410も含む。クラウドコンポーネント410は、代わりに上述したような任意の計算装置とすることができ、任意の種類のモバイル端末、固定端末、又は他の装置を含み得る。例えばクラウドコンポーネント410は、クラウドコンピューティングシステムとして実装されてもよく、1つ又は複数のコンポーネント装置を特徴とし得る。システム400は3つの装置に限定されないことにも留意すべきである。ユーザは、例えば1つ又は複数の装置を利用して互いに、1つ又は複数のサーバと、又はシステム400の他のコンポーネントと対話することができる。本明細書では1つ又は複数の操作がシステム400の特定のコンポーネントによって実行されるものとして記載されているが、一部の実施形態では、それらの操作がシステム400の他のコンポーネントによって実行され得ることに留意すべきである。一例として、本明細書では1つ又は複数の操作がサーバ422のコンポーネントによって実行されるものとして記載されているが、一部の実施形態では、それらの操作がクラウドコンポーネント410のコンポーネントによって実行され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載する様々なコンピュータ及びシステムが、記載する機能を実行するようにプログラムされた1つ又は複数の計算装置を含み得る。加えて又は或いは、複数のユーザがシステム400及び/又はシステム400の1つ又は複数のコンポーネントと対話することができる。例えば一実施形態では、第1のユーザと第2のユーザとが2つの異なるコンポーネントを使用してシステム400と対話することができる。
【0102】
[0107] サーバ422、ユーザ端末424、及びクラウドコンポーネント410のコンポーネントに関して、これらの装置の各々は入出力(以下「I/O」)経路を介してコンテンツ及びデータを受信することができる。これらの装置の各々は、I/O経路を使用してコマンド、要求、及び他の適切なデータを送受信するためのプロセッサ及び/又は制御回路も含むことができる。制御回路は、任意の適切な処理、記憶、及び/又は入出力回路を含み得る。これらの装置の各々は、データの受信及び表示に使用するためのユーザ入力インタフェース及び/又はユーザ出力インタフェース(例えばディスプレイ)も含むことができる。例えば図4に示すように、サーバ422及びユーザ端末424の両方は、(例えば図1に示すように)データを表示するためのディスプレイを含む。
【0103】
[0108] 加えて、サーバ422及びユーザ端末424がタッチスクリーンスマートフォンとして示されているように、これらのディスプレイはユーザ入力インタフェースとしても機能する。一部の実施形態では、装置がユーザ入力インタフェースもディスプレイも有さず、代わりに別の装置(例えばコンピュータ画面等の専用表示装置及び/又はリモートコントロール、マウス、音声入力等の専用入力装置等)を使用してコンテンツを受信し表示し得ることに留意すべきである。加えて、システム400内の装置はアプリケーション(又は別の適切なプログラム)を実行することができる。アプリケーションは、コンテンツを推薦することに関係する操作をプロセッサ及び/又は制御回路に実行させることができる。本明細書では一部の実施形態をとりわけ機械学習モデルに関して記載するが、他の実施形態では機械学習モデルの代わりに又は機械学習モデルに加えて他の予測的、統計ベースの分析モデルを使用してもよいことに留意すべきである。
【0104】
[0109] これらの装置の各々は、電子記憶域の形を取るメモリも含むことができる。電子記憶域は、情報を電子的に記憶する非一時的記憶媒体を含むことができる。電子記憶域の電子記憶媒体は、(i)サーバ又はクライアント装置と一体的に(例えば実質的に取り外し不可能に)提供されるシステム記憶域、又は(ii)例えばポート(例えばUSBポート、ファイヤワイヤポート等)又はドライブ(例えばディスクドライブ等)によってサーバ又はクライアント装置に取り外し可能に接続することができる取外し可能記憶域の一方又は両方を含み得る。電子記憶域は、光学的に読み取り可能な記憶媒体(例えば光ディスク等)、磁気的に読み取り可能な記憶媒体(例えば磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブ等)、電荷ベースの記憶媒体(例えばEEPROM、RAM等)、ソリッドステート記憶媒体(例えばフラッシュドライブ等)、及び/又は他の電子的に読み取り可能な記憶媒体の1つ又は複数を含むことができる。電子記憶域は1つ又は複数の仮想記憶リソース(例えばクラウドストレージ、仮想プライベートネットワーク、及び/又は他の仮想記憶リソース)を含むことができる。電子記憶域は、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサによって決定された情報、サーバから得られた情報、クライアント装置から得られた情報、又は本明細書に記載の機能を可能にする他の情報を記憶することができる。
【0105】
[0110] 図4は、通信経路428、430、及び432も含む。通信経路428、430、及び432はインターネット、携帯電話ネットワーク、モバイル音声又はデータネットワーク(例えば5G又はLTEネットワーク)、ケーブルネットワーク、公衆交換電話網、又は他の種類の通信ネットワーク若しくは通信ネットワークの組み合わせを含み得る。通信経路428、430、及び432は、衛星経路、光ファイバ経路、ケーブル経路、インターネット通信(例えばIPTV)をサポートする経路、(例えば放送又は他の無線信号のための)自由空間接続、又は他の任意の適切な有線若しくは無線通信経路若しくはかかる経路の組み合わせ等の1つ又は複数の通信経路を別個に又は一緒に含み得る。計算装置は、一緒に動作する複数のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアコンポーネントをリンクする追加の通信経路を含むことができる。例えば計算装置は、計算装置として一緒に動作する計算プラットフォームのクラウドによって実装される場合がある。
【0106】
[0111] クラウドコンポーネント410は、システムのユーザデータを記憶するように構成されるデータベース(表形式又はグラフ)であり得る。例えばデータベースは、過去の対話によってシステムが能動的のみならず受動的にユーザについて収集したユーザデータを含むことができる。代わりに又は加えて、本システムはユーザ、利用可能リソース、及び/又は他のコンテンツに関する複数の情報源のためのクリアリングハウスとして機能することができる。例えばクラウドコンポーネント410の1つ又は複数は、マイクロサービス及び/又はそのコンポーネントを含むことができる。一部の実施形態では、マイクロサービスは複数の変数の1つ又は複数をそれぞれ収集するアプリケーションの集合であり得る。
【0107】
[0112] クラウドコンポーネント410は、機械学習モデル及び/又は別の人工知能モデル(図3に記載)であり得るモデル402を含んでもよい。モデル402は入力404を取り込み、出力406を提供することができる。入力は、訓練データセット及びテストデータセット等の複数のデータセットを含むことができる。複数のデータセット(例えば入力404)の各々は、ユーザデータ、オリジナルコンテンツ、及び/又は代替コンテンツに関係するデータサブセットを含み得る。一部の実施形態では、出力406はモデル402を訓練するための入力としてモデル402にフィードバックされ得る。例えば本システムは第1のラベル付き特徴入力を受信することができ、第1のラベル付き特徴入力は、第1のラベル付き特徴入力(例えばラベル付き訓練データに基づく特徴入力)に対する既知の説明(例えば既知の推薦)でラベル付けされる。次いで本システムは、第1の機械学習モデルを訓練して、第1のラベル付き特徴入力を既知の説明で分類することができる。
【0108】
[0113] 別の実施形態では、モデル402は、自らの予測(例えば出力406)の評価及び参照フィードバック情報(例えば精度のユーザ指示、参照ラベル、又は他の情報)に基づいて自らの構成(例えば重み、バイアス、又は他のパラメータ)を更新することができる。モデル402がニューラルネットワークである別の実施形態では、ニューラルネットワークの予測と参照フィードバックとの間の差を調整するために接続重みを調節することができる。更なる使用事例では、更新プロセスを促進するために、ニューラルネットワークの1つ又は複数のニューロン(又はノード)は、その個々の誤差がニューラルネットワークを介して後方に送信されること(例えば誤差の逆伝播)を要求し得る。接続重みの更新は、例えば順方向経路が完了した後に逆伝播される誤差の大きさを反映し得る。このようにして、より優れた予測を生成するように例えばモデル402を訓練することができる。
【0109】
[0114] 一部の実施形態では、モデル402が人工ニューラルネットワークを含むことができる。かかる実施形態では、モデル402が入力層及び1つ又は複数の隠れ層を含むことができる。モデル402の各ニューラルユニットは、モデル402の他の多くのニューラルユニットと接続され得る。このような接続は、接続されたニューラルユニットの活性化状態に対するその影響において強制的又は抑制的であり得る。一部の実施形態では、個々のニューラルユニットは、その入力の全ての値を結合する合計関数(summation function)を有することができる。一部の実施形態では、信号が他のニューラルユニットに伝播する前に超えなければならないような閾値関数を各接続(又はニューラルユニット自体)が有し得る。モデル402は明示的にプログラムされるのではなく、自己学習及び訓練される場合があり、従来のコンピュータプログラムと比較して問題解決の一定の分野において著しく優れた性能を発揮し得る。訓練中、モデル402の出力層はモデル402の分類に対応することができ、その分類に対応することが知られている入力が訓練中にモデル402の入力層に入力され得る。テスト中、既知の分類のない入力が入力層に入力される場合があり、決定された分類が出力され得る。
【0110】
[0115] 一部の実施形態では、モデル402が(例えば信号経路が前層から後層まで横断する)複数の層を含むことができる。一部の実施形態では、後方伝播技法がモデル402によって利用されてもよく、かかる技法では「前方」ニューラルユニットの重みをリセットするために前方刺激が使用される。一部の実施形態では、モデル402の刺激及び抑制は、接続がより無秩序で複雑な様式で相互作用する、より自由な流れであり得る。テスト中、モデル402の出力層は所与の入力がモデル402の分類(例えばインシデント)に対応するかどうかを示すことができる。
【0111】
[0116] 例えば一部の実施形態では、本システムは、特徴入力に基づいて既知の説明を検出するように機械学習モデル(例えば人工ニューラルネットワーク)を訓練することができる。例えば本システムは、ユーザデータ(例えば図1図2に記載した変数及び変数のカテゴリを含む)を受信することができる。次いで本システムは、訓練データに基づいて一連の特徴入力を生成することができる。例えば本システムは、第1の既知の誤差(又は誤差の尤度)に対応するユーザデータを含む訓練データに基づいて第1の特徴入力を生成することができる。本システムは、第1の特徴入力を第1の既知の説明でラベル付けする(例えば説明の分類に対応するものとしてデータをラベル付けする)ことができる。
【0112】
[0117] 例えば一部の実施形態では、本システムは(例えば処理アクションに関係する)推薦を決定するために機械学習モデル(例えば人工ニューラルネットワーク)を訓練することができる。例えば本システムは、基準(例えば分散型取引所における資産の価格)を受信することができる。次いで本システムは、その基準に基づいて一連の特徴入力を生成することができる。例えば本システムは、ユーザの説明についてのモデルの解釈に対応するコンテンツを含む訓練データに基づいて特徴入力を生成することができ、本システムは応答(例えばコンテンツの推薦)を決定することができる。
【0113】
[0118] 次に本システムは、ラベル付きの第1の特徴入力に基づいて第1の既知のコンテンツを検出するように機械学習モデルを訓練することができる。本システムは、ラベル付きの第2の特徴入力に基づいて第2の既知のコンテンツを検出するように機械学習モデル(例えば同じ又は異なる機械学習モデル)を訓練することもできる。例えば訓練プロセスは、(例えば機械学習モデルの)訓練行列の各々について幾つかのランダム値を初期化し、初期ランダム値を使用して入力特徴の出力を予測しようと試みることを含み得る。当初、モデルの誤差は大きくなるが、モデルの予測を正しい出力(例えば既知の分類)と比較することで、モデルが所要の予測を提供するまでモデルは重み及びバイアス値を調節することができる。
【0114】
[0119] 一部の実施形態では、本システムは、教師ありモデリングを含む1つ又は複数のモデリング手法を使用することができる。ニューラルネットワーク及びサポートベクタマシンを含む線形回帰又は非線形回帰等のかかる教師あり機械学習手法は、十分な量の訓練データが入手可能であれば、これらの処理要件を予測するために活用され得る。具体的には、処理要件データは逐次的な時間依存データとすることができ、これはとりわけ再帰型ニューラルネットワーク、CNN、及び/又はトランスフォーマが、正確な価格予測のためにこの設定において極めて適用可能であり得ることを意味する。一部の実施形態では、本システムは時系列予測を含むモデルを使用すること、及びランダムフォレストアルゴリズム、ベイズRNN、LSTM、トランスフォーマベースのモデル、CNN若しくは他の方法、又はこれらのうちの2つ以上及び以下のもの、つまり:ニューラル常微分方程式(NODE)、剛性及び非剛性の一般常微分方程式(一般ODE)、一般確率微分方程式(一般SDE)、又は一般遅延微分方程式(一般DDE)の組み合わせを使用することができる。
【0115】
[0120] 本システムは、マイクロサービス及び/又は他の手段によってユーザデータを受信することができる。例えばマイクロサービスは、複数の変数の1つ又は複数をそれぞれ収集するアプリケーションの集合を含み得る。例えば本システムは、ユーザ装置上で又はサービス提供者において(例えばユーザによってアクセスされるクラウドサービスによって)動作するAPI層からユーザデータを抽出することができる。加えて又は或いは、本システムはユーザデータファイルを(例えばダウンロード及び/又はリアルタイム若しくはほぼリアルタイムのストリーミングとして)受信することができる。
【0116】
[0121] システム400はAPI層450も含む。例えば一部の実施形態では、本システムは、1つ又は複数のAPI及び/又はAPI層として実装され得る。一部の実施形態では、API層450はサーバ422又はユーザ端末424上に実装され得る。或いは又は加えて、API層450はクラウドコンポーネント410の1つ又は複数の上に存在してもよい。API層450(REST又はWebサービスAPI層であり得る)は、1つ又は複数のアプリケーションのデータ及び/又は機能への分離されたインタフェースを提供することができる。API層450は、アプリケーションと対話するための言語にとらわれない共通の方法を提供することができる。WebサービスAPIは、その動作及び情報を交換するために使用されるデータタイプの観点からサービスを記述するWSDLと呼ばれる明確に定義されたコントラクトを提供する。REST APIはこのコントラクトを典型的には有さず、その代わりにRuby、Java、PHP、及びJavaScriptを含む最も一般的な言語用のクライアントライブラリで文書化されている。SOAP Webサービスは伝統的に、内部サービスを公開するためだけでなくB2B取引でパートナーと情報を交換するためにも企業内で採用されている。
【0117】
[0122] API層450は、様々なアーキテクチャの構成を使用することができる。例えばシステム400はAPI層450に部分的に基づくことができ、そのためSOAP及びRESTfulウェブサービスが強く採用され、サービスリポジトリ及び開発者ポータル等のリソースが使用されるがガバナンス、標準化、及び関心の分離は低くなる。或いはAPI層450、サービス、及びアプリケーション等の層間の関心の分離が適所にあるように、システム400はAPI層450に完全に基づくことができる。
【0118】
[0123] 一部の実施形態では、システムアーキテクチャがマイクロサービス手法を使用することができる。かかるシステムは2種類の層を使用することができ、その2種類とはつまり:フロントエンド層及びマイクロサービスが存在するバックエンド層である。この種のアーキテクチャでは、API層450の役割は、フロントエンドとバックエンドとの間の統合を提供し得る。かかる事例では、API層450はRESTful API(フロントエンドへの公開、更にはマイクロサービス間の通信)を使用することができる。API層450はAMQP(例えばKafka、RabbitMQ等)を使用してもよい。API層450は、gRPC、Thrift等の新しい通信プロトコルの初期的な使用を使用することができる。
【0119】
[0124] 一部の実施形態では、システムアーキテクチャがオープンAPI手法を使用することができる。かかる事例では、API層450が商用又はオープンソースのAPIプラットフォーム及びそれらのモジュールを使用することができる。API層450は開発者ポータルを使用することができる。API層450は、WAF及びDDoS保護を適用する強力なセキュリティ制約を使用することができ、API層450は、外部統合のための標準としてRESTfulAPIを使用することができる。
【0120】
[0125] 図5は、1つ又は複数の実施形態による、分散型ネットワークにおける処理アクションの促進に関与するステップのフローチャートを示す。例えば本システムは、自動執行プログラムを使用して利用可能処理能力を平衡させることにより、分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進するためのプロセス500(例えば上述の1つ又は複数のシステムコンポーネント上で実装される)を使用することができる。一部の実施形態では、プロセス500は暗号通貨の売買に使用することができる。
【0121】
[0126] ステップ502で、プロセス500は(例えば上述の1つ又は複数のコンポーネントを使用して)第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信する。例えば本システムは、クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、クロスチェーン処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することができ、プラットフォームは、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによってクロスチェーン処理アクションを促進する。
【0122】
[0127] 例えばこの処理能力はクロスチェーンアクションに関与する個々の暗号通貨のステークされた資産に対応し得る。そのため本システムは、資産をステークするための要求を受信することができる。例えば第1のリソースは第1の種類の暗号通貨とすることができ、第2のリソースは第2の種類の暗号通貨であり得る。
【0123】
[0128] ステップ504で、プロセス500は(例えば上述の1つ又は複数のコンポーネントを使用して)現在の状態及び処理要件を決定する。例えば本システムは、第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラム(例えばスマートコントラクト)を開始して、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び/又は第1のリソースに第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件を決定することができ、第1の処理要件は第1の状態に基づく。本システムは、第1の状態が一般化平均に基づくと決定することができる。例えば一般化平均は、幾何平均及び標準算術平均、及び/又は加重幾何平均及び/又は加重標準算術平均に基づく平均のパラメータ化されたファミリーを含んでよい。加えて又は或いは、第1の一般化平均は、一般化f平均(「GfM」)のための関数のクラスに基づいてもよい。
【0124】
[0129] 例えば第1の利用可能処理能力の現在の状態は、プール内の暗号通貨に起因する現在の量/コストに対応する。そのため第1の処理要件は、デジタル資産をステーキングするためのガス代を含み得る。一部の実施形態では、第1の状態を決定することは、第1の処理能力に基づいて第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力に追加された量が、第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力から除去された量に対応するかどうかを1つ又は複数の自動執行プログラムによって判定することを含む。
【0125】
[0130] 一部の実施形態では、第1の処理要件を決定することが、第1の処理能力が第1のリソースに寄与される時間間隔の長さを決定すること、第1の処理能力が使用される確率を決定すること、及び第1の処理アクションに起因するガス代の合計量を決定することを含む第1の処理要件を決定することを含む。
【0126】
[0131] ステップ506で、プロセス500は(例えば上述の1つ又は複数のコンポーネントを使用し)、第1のリソース提供者と処理プールとの間で第1の処理アクションを実行する。例えば本システムは、第1のリソース提供者と処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することができ、第1の処理アクションに起因する量は第1の処理能力の量及び第1の処理要件の量に基づき、第1の処理アクションは第1の処理能力が第1のリソースに追加されることをもたらす。
【0127】
[0132] 例えば資産をステークすることを望むユーザ(例えばリソース提供者)に課せられる量は、ユーザがステークすることを望む量及びガス代(例えば第1の処理要件)に基づく。実行時、第1の処理能力の量はステークされる資産の量及びガス代に対応する。次いでこの量は、第1のリソース提供者と処理プールとの間で伝送される。
【0128】
[0133] 一部の実施形態では、本システムは利用可能処理能力にアクセスすることを望むユーザから要求を受信することができる。例えば本システムは、クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、第1のリソースにおける第1の処理能力にアクセスするための第2の要求をユーザから受信することができる。第2の要求に応答し、本システムは1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力の第2の時点における第2の一般化平均に基づく第1の利用可能処理能力の第2の状態を決定することができる。本システムは、第1のリソースに第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件(例えば第1のリソース提供者が支払うガス代)を決定することもできる。本システムは第2の処理要件も決定することができ、第2の処理要件は第1のリソース提供者のためのものである。例えば第2の処理要件は、資産をステーキングするために第1のリソース提供者に発行される報酬を含み得る。本システムは第3の処理要件も決定することができ、第3の処理要件はクロスチェーン処理プラットフォームのためのものである。例えば第3の処理要件は、プラットフォームに支払われる手数料であり得る。
【0129】
[0134] 本システムは、利用可能処理能力にアクセスすることを望むユーザからの要求に基づいて第2の処理アクションを実行することもできる。例えば本システムは、第1のリソース提供者と処理プールとの間で第2の処理アクションを実行することができ、第2の処理アクションに起因する量は、第1の処理能力の量、第1の処理要件の量、及び第2の処理要件の量に基づき、第2の処理アクションは第1の処理能力が第1のリソースから除去されることをもたらす。例えば資産をステークすることを望むユーザ(例えばリソース提供者)に課せられる量は、ユーザがステークすることを望む量及びガス代(例えば第1の処理要件)に基づく。加えて又は或いは、本システムは処理プールとユーザとの間で第3の処理アクションを実行することができ、第3の処理アクションに起因する量は第3の処理要件に基づく。
【0130】
[0135] 図5のステップ又は説明は、本開示の他の任意の実施形態と共に使用できることを意図する。加えて、図5に関して記載したステップ及び説明は、本開示の目的を促進するために代替的な順序で又は並行して行われてもよい。例えばこれらのステップのそれぞれは、本システム又は方法のラグを低減し又は速度を向上させるために任意の順序で、並行して、又は同時に実行することができる。更に、図5のステップの1つ又は複数を実行するために、上記の図面に関して論じたコンポーネント、装置、又は機器の何れも使用され得ることに留意すべきである。
【0131】
[0136] 図6は、1つ又は複数の実施形態による、処理アクションを促進するための機械学習モデルを選択するためのフローチャートを示す。例えば本システムは、様々な基準の自動的/体系的な最適化を可能にするように設計される(例えば図3図5において上述した及び図6において後述する)特定のアルゴリズム及び機械学習モデルを使用することができる。例えばユーザは所望の基準(例えば処理要件、ガス代、販売手数料、(例えば平衡のための)ネットワーク負荷、取引手数料、政府手数料、取引所に参加すること若しくは付加価値を与えることに対応する事柄へのトレーダ報酬、及び/又は流動性を加えることに対するトレーダリベート等)を入力することができる。かかる事例では、本システムは、特定の目的(例えば流動性の最大化、スリッページの最小化等)に基づいて処理アクション及び/又は推薦を生成する際に、及び/又はシステム設定、規則、及び/又はポリシを最適化(例えば報酬を調節)する際に使用するためのモデル又は複数のモデルを選択することができる。例えば本システムは、様々な制御可能なシステムパラメータを動的に調節するために、1つ又は複数の機械学習モデルを選択して1つ又は複数の最適化技法及び/又はアルゴリズムを実行することができる。一例として、本システムは、上記で論じたAMM並びに競争市場モデル及び/又は経験的実験モデルに対応する機能を含む及び/又は他の方法で実行するモデルを選択することができる。例えば競争市場モデルは、所与の流動性プールの市場リターンを調べる修正マルコヴィッツモデルを含むことができ、経験的実験モデルはインセンティブ変更(例えば報酬変更)の影響を経験的に分析する。そうすることにより、本システムはインセンティブ(及び/又は修正)の結果を統計的にモデル化することができる、1つ又は複数の基準又はパラメータ(例えばプールの流動性)に対して有する。
【0132】
[0137] ステップ602で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)データの量を決定する。例えば本システムは、1つ又は複数の決定に必要な利用可能データの初期状態報告を受信することができる。初期状態報告は、データの量(例えば訓練データ)、所与のモデルが有した訓練の量、又はモデルの信頼度(例えばモデルが決定を正確に求める信頼度)を示すことができる。加えて又は或いは、本システムは情報フィルタリングを使用することができ、情報検索システムは、処理アクションが発生する現在の状態の適切なスナップショットを捕捉するために関連するフィードバックに依拠する。
【0133】
[0138] ステップ604で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)データの量に基づいて機械学習アーキテクチャを選択する。例えば本システムは、複数の機械学習モデル(例えば図3に記載した複数の機械学習モデル)から機械学習モデルを選択することができる。機械学習モデルは、ベイズ分類器、決定木学習器、決定規則分類器、ニューラルネットワーク、及び/又は最近傍アルゴリズムを使用することができる。
【0134】
[0139] ステップ606で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)選択された機械学習モデルのための特徴入力を生成する。例えば本システムは、特徴入力が入力されるモデルに基づいて正規化された形式及び/又は値を有する特徴入力を生成し得る。例えば一部の実施形態では、本システムは、データの低次元表現が使用され得る(例えば図3に記載するような)潜在表現を使用することができる。
【0135】
[0140] ステップ608で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)特徴入力を入力する。例えば本システムは、特徴入力を機械学習モデルに入力することができる。例えば本システムは、ユーザの好み及びユーザプロファイルに基づいて第1の機械学習モデルのための第1の特徴入力を生成し、第1の特徴入力を第1の機械学習モデルに入力して基準を受信することにより、ユーザに対するコンテンツ推薦のための基準を決定することができる。
【0136】
[0141] ステップ610で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)出力を受信する。例えば本システムは、機械学習モデルからの出力を受信することができる。例えば出力は、推薦を生成するために使用される決定を示し得る。例えば各決定(例えばガス代、販売手数料、(例えば平衡のための)ネットワーク負荷、取引手数料、政府手数料、取引所に参加すること若しくは付加価値を与えることに対応する事柄へのトレーダ報酬、及び/又は流動性を加えることに対するトレーダリベート等)は、1つ又は複数の機械学習モデルからの1つ又は複数の出力に基づき得る。
【0137】
[0142] ステップ612で、プロセス600は(例えば図4に記載した1つ又は複数のコンポーネントを使用して)出力に基づいて推薦を決定する。例えば本システムは、機械学習モデルからの出力に基づいて推薦を決定することができる。例えば処理アクション(及び/又はその特性)が基準に対応することを示す出力に応答し、本システムはユーザへの推薦を表示するために生成することができる。
【0138】
[0143] 図6のステップ又は説明は、本開示の他の任意の実施形態と共に使用できると考えられる。加えて、図6に関して記載したステップ及び説明は、本開示の目的を促進するために代替的な順序で又は並行して行われてもよい。例えばこれらのステップのそれぞれは、本システム又は方法のラグを低減し又は速度を向上させるために任意の順序で、又は並行して、又はほぼ同時に実行することができる。更に、図6のステップの1つ又は複数を実行するために、図1図4に関して論じた装置又は機器の何れも使用され得ることに留意すべきである。
【0139】
[0144] 本開示の上述の実施形態は限定ではなく例示目的で示しており、本開示は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。更に、任意の1つの実施形態の中で記載されている特徴及び限定は本明細書の他の任意の実施形態に適用することができ、或る実施形態に関係するフローチャート又は例は他の任意の実施形態と適切な方法で組み合わせることができ、異なる順序で行うことができ、又は並行して行えることに留意すべきである。加えて、本明細書に記載のシステム及び方法はリアルタイムで実行することができる。上述したシステム及び/又は方法は、他のシステム及び/又は方法に適用してもよく、又は他のシステム及び/又は方法に従って使用できることにも留意すべきである。
【0140】
[0145] 本技法は、以下に列挙する実施形態に関してより十分に理解されよう:
1.クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、クロスチェーン処理プラットフォームの処理プールの第1のリソースに第1の処理能力を寄与するための第1の要求を第1のリソース提供者から受信することであって、プラットフォームは、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力を平衡させることによってクロスチェーン処理アクションを促進すること、第1の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力の第1の時点における第1の一般化平均に基づく第1の利用可能処理能力の第1の状態、及び第1のリソースに第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件を決定することであって、第1の処理要件は第1の状態に基づくこと、並びに第1のリソース提供者と処理プールとの間で第1の処理アクションを実行することであって、第1の処理アクションに起因する量は第1の処理能力の量及び第1の処理要件の量に基づき、第1の処理アクションは第1の処理能力が第1のリソースに追加されることをもたらすことを含む、方法。
2.本方法が、自動執行プログラムを使用して利用可能処理能力を平衡させることにより、分散型ネットワークにおけるクロスチェーン処理アクションを促進するためのものである、先行する実施形態に記載の方法。
3.クロスチェーン処理プラットフォームにおいて、第1のリソースにおける第1の処理能力にアクセスするための第2の要求をユーザから受信すること、第2の要求に応答し、1つ又は複数の自動執行プログラムを開始して、第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力及び第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力の第2の時点における第2の一般化平均に基づく第1の利用可能処理能力の第2の状態、第1のリソースに第1の処理能力を寄与することに起因する第1の処理要件、第2の処理要件であって、第1のリソース提供者のためのものである、第2の処理要件、及び第3の処理要件であって、クロスチェーン処理プラットフォームのためのものである、第3の処理要件を決定することを更に含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
4.第1のリソース提供者と処理プールとの間で第2の処理アクションを実行することであって、第2の処理アクションに起因する量は、第1の処理能力の量、第1の処理要件の量、及び第2の処理要件の量に基づき、第2の処理アクションは第1の処理能力が第1のリソースから除去されることをもたらすことを更に含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
5.処理プールとユーザとの間で第3の処理アクションを実行することであって、第3の処理アクションに起因する量は第3の処理要件に基づくことを更に含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
6.第1の一般化平均が、幾何平均及び標準算術平均に基づく平均のパラメータ化されたファミリーを含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
7.第1の一般化平均が加重幾何平均又は加重標準算術平均を含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
8.第1の一般化平均が一般化f平均(「GfM」)のための関数のクラスに基づく、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
9.第1の状態を決定することが、第1の処理能力に基づいて第1のリソースに対する第1の利用可能処理能力に追加された量が、第2のリソースに対する第2の利用可能処理能力から除去された量に対応するかどうかを1つ又は複数の自動執行プログラムによって判定することを含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
10.第1の処理要件を決定することが、第1の処理能力が第1のリソースに寄与される時間間隔の長さを決定すること、及び第1の処理能力が使用される確率を決定することを含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
11.第1の処理要件を決定することが、第1の処理アクションに起因するガス代の合計量を決定することを含む、先行する実施形態の何れか一項に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】