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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】シートフレーム
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/90 20180101AFI20241031BHJP
   B60N 2/14 20060101ALI20241031BHJP
   B60N 2/16 20060101ALI20241031BHJP
   B60N 2/06 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B60N2/90
B60N2/14
B60N2/16
B60N2/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531081
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 KR2022019149
(87)【国際公開番号】W WO2023101382
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170261
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522492576
【氏名又は名称】ポスコ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ジェヒュン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087AA02
3B087BA02
3B087BA07
3B087BA15
3B087BB02
3B087BB21
3B087DE10
(57)【要約】
本発明は、クッションを支持するクッション部と、上記クッション部の下側に設けられ、複数個の回動リンクを媒介にして上記クッション部の高さを調節する高さ調節部と、上記高さ調節部の下側に設けられ、上記高さ調節部及び上記クッション部を回転させる回転部と、上記回転部の下側に結合されて上記回転部を補強し、下側に配置される離隔して配置されるレール部の一対のレールにわたって設けられる補強ブラケット部と、を含むシートフレームを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クッションを支持するクッション部と、
前記クッション部の下側に設けられ、複数個の回動リンクを媒介にして前記クッション部の高さを調節する高さ調節部と、
前記高さ調節部の下側に設けられ、前記高さ調節部及び前記クッション部を回転させる回転部と、
前記回転部の下側に結合されて前記回転部を補強し、下側に配置される離隔して配置されるレール部の一対のレールにわたって設けられる補強ブラケット部と、を含む、シートフレーム。
【請求項2】
前記高さ調節部は、
前記回転部と前記クッション部を前方から連結する第1リンクと、
前記回転部と前記クッション部を後方から連結する第2リンクと、を含む、請求項1に記載のシートフレーム。
【請求項3】
前記回転部は、
下側に配置される固定プレートと、
前記固定プレートの上側に接合されるベースプレートと、
前記固定プレートと前記ベースプレートとの間で回転可能に設けられる回転プレートと、を含む、請求項2に記載のシートフレーム。
【請求項4】
前記回転部は、
一側は前記回転プレートの上側に結合され、他側は前記第1リンク及び前記第2リンクと結合される連結ブラケットと、をさらに含む、請求項3に記載のシートフレーム。
【請求項5】
前記連結ブラケットは、
前記連結ブラケットの前方に設けられ、前記連結ブラケットと共に閉断面を形成する第1連結補強具を有する、請求項4に記載のシートフレーム。
【請求項6】
前記連結ブラケットは、
前記連結ブラケットの後方に設けられ、前記連結ブラケットと共に閉断面を形成する第2連結補強具を有する、請求項4に記載のシートフレーム。
【請求項7】
前記連結ブラケットの後方の上側にはシートベルトが固定され、前記第2連結補強具は前記連結ブラケットの後方の下側に結合される、請求項6に記載のシートフレーム。
【請求項8】
前記回転部は、
前記回転プレートの上側に固定されるモータプレートと、
前記モータプレートに設けられて、前記ベースプレートに固定されたビッグギアに噛み合うドライブギアが設けられたモータ部材と、をさらに含む、請求項3に記載のシートフレーム。
【請求項9】
前記補強ブラケット部は、
前記一対のレールにわたって設けられ、前記固定プレートと結合される単一の部材から構成されるブラケット板と、
前記固定プレートと前記ブラケット板との間に結合され、前記ブラケット板を補強する単一の部材から構成されるブラケット補強材と、を含む、請求項3に記載のシートフレーム。
【請求項10】
前記ブラケット板の上側には前記ブラケット補強材が重なり合いながら補強され、前記ブラケット補強材の上側に前記回転部の固定プレートが結合される、請求項9に記載のシートフレーム。
【請求項11】
前記ブラケット板、前記ブラケット補強材及び前記回転部の固定プレートは、前後方向に互いに対応する長さを有し、互いに上下方向に重なり合いながら固定される長さ方向の重なり区間が形成される、請求項10に記載のシートフレーム。
【請求項12】
前記ブラケット補強材は、前記レールに沿って前後方向に延びて形成され、前記ブラケット補強材の前方に上側に突出する補強ビードを有する、請求項9に記載のシートフレーム。
【請求項13】
前記補強ビードは、平面上で前記回転プレートの下側に配置される、請求項12に記載のシートフレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートフレームに関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述された内容は単に本発明に対する背景情報を提供するだけであり、従来技術を構成するものではないことを明らかにしておく。
【0003】
一般的に、車両に用いられるシートは、搭乗者の臀部を下方から支持するクッション部を含むシートフレームと、搭乗者の背中を後ろから支持するシートバックを含むことができる。
【0004】
車両用シートのシートフレームはレール部上で前後進または昇降し、シートバックは、倒したり、起こすためにシートフレームに角度調節可能に設けられることができる。
【0005】
車両用シートは、搭乗者の便宜のためにシートフレームの高さ調節及び回転が同時に可能である必要がある。但し、現在まではシートフレームの高さ調節及び回転が可能でありながら、衝突等の荷重条件を安定的に満足させることができるシートフレームが開発されていない実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10-1998-0008730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、一側面として、回転及び高さの調節が可能でありながら、衝突等の荷重条件を安定的に満たすことができるシートフレームを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するための一側面として、本発明はクッションを支持するクッション部と、上記クッション部の下側に設けられ、複数個の回動リンクを媒介にして上記クッション部の高さを調節する高さ調節部と、上記高さ調節部の下側に設けられ、上記高さ調節部及び上記クッション部を回転させる回転部と、上記回転部の下側に結合されて上記回転部を補強し、下側に配置される離隔して配置されるレール部の一対のレールにわたって設けられる補強ブラケット部と、を含むシートフレームを提供する。
【0009】
上記高さ調節部は、上記回転部と上記クッション部を前方で連結する第1リンクと、上記回転部と上記クッション部を後方で連結する第2リンクと、を含むことができる。
【0010】
上記回転部は、下側に配置される固定プレートと、上記固定プレートの上側に接合されるベースプレートと、上記固定プレートと上記ベースプレートとの間で回転可能に設けられる回転プレートと、を含むことができる。
【0011】
上記回転部は、一側は上記回転プレートの上側に結合され、他側は上記第1リンク及び上記第2リンクと結合される連結ブラケットと、をさらに含むことができる。
【0012】
上記連結ブラケットは、上記連結ブラケットの前方に設けられ、上記連結ブラケットと共に閉断面を形成する第1連結補強具を有することができる。
【0013】
上記連結ブラケットは、上記連結ブラケットの後方に設けられ、上記連結ブラケットと共に閉断面を形成する第2連結補強具を有することができる。
【0014】
上記連結ブラケットの後方の上側にはシートベルトが固定され、上記第2連結補強具は上記連結ブラケットの後方の下側に結合されることができる。
【0015】
上記回転部は、上記回転プレートの上側に固定されるモータプレートと、上記モータプレートに設けられて上記ベースプレートに固定されたビッグギアに噛み合うドライブギアが備えられたモータ部材と、をさらに含むことができる。
【0016】
上記補強ブラケット部は、上記一対のレールにわたって設けられ、上記固定プレートと結合される単一の部材から構成されるブラケット板と、上記固定プレートと上記ブラケット板との間に結合され、上記ブラケット板を補強する単一の部材から構成されるブラケット補強材と、を含むことができる。
【0017】
上記ブラケット板の上側には上記ブラケット補強材が重なり合いながら補強され、上記ブラケット補強材の上側に上記回転部の固定プレートが結合されることができる。
【0018】
上記ブラケット板、上記ブラケット補強材及び上記回転部の固定プレートは、前後方向に互いに対応する長さを有し、互いに上下方向に重なり合いながら固定される長さ方向の重なり区間が形成されることができる。
【0019】
上記ブラケット補強材は、上記レールに沿って前後方向に延びて形成され、上記ブラケット補強材の前方に上側に突出する補強ビードを有することができる。
【0020】
上記補強ビードは、平面上で上記回転プレートの下側に配置されることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施例によると、回転及び高さの調節が可能でありながら衝突等の荷重条件を安定的に満たすことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のシートフレームとシートバックが結合されたシートを示した斜視図である。
図2a】本発明のシートフレームの高さ調節部の動作状態を示した図面である。
図2b】本発明のシートフレームの高さ調節部の動作状態を示した図面である。
図3】本発明のシートフレームのクッション部、高さ調節部の分解状態の斜視図である。
図4a】本発明のシートフレームの回転部の動作状態を示した図面である。
図4b】本発明のシートフレームの回転部の動作状態を示した図面である。
図5】本発明のシートフレームの回転部、補強ブラケット部の分解状態の斜視図である。
図6】本発明のシートフレームの補強ブラケット部、レール部の斜視図である。
図7】本発明のシートフレームの「1」方向の断面図である。
図8】本発明のシートフレームの「2」方向の断面図である。
図9】本発明のシートフレームの「3」方向の断面図である。
図10】本発明のシートフレームの「4」方向の断面図である。
図11】本発明のシートフレームの「5」方向の断面図である。
図12】本発明のシートフレームにおいて補強ビードが形成された部分の斜視図及び「6」方向の断面図である。
図13】本発明のシートフレームにおいて補強ビードが形成された部分の斜視図及び平面図である。
図14a】本発明の実施例のシートフレームの変形解析結果である。
図14b】本発明の実施例のシートフレームの変形解析結果である。
図15a】比較例のシートフレームの変形解析結果である。
図15b】比較例のシートフレームの変形解析結果である。
図16】本発明のシートフレームの「7」方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、いくつかの他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野において平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0024】
図面を参照すると、本発明のシートフレームは左右方向、上下方向、前後方向で示され、発明の詳細な説明にも左右方向、上下方向、前後方向の用語を用いて説明したが、これは説明の便宜のためのものであり、本発明のシートフレームの技術的特徴がこのような方向に限定されるものではない。
【0025】
以下において、添付の図面に示されたX軸はシートフレームの前後方向であり、Y軸はシートフレームの左右方向であり、Z軸はシートフレームの上下方向である。
【0026】
以下、図1図6を参照して、本発明の一実施例によるシートフレーム10に含まれた構成要素を具体的に説明する。
【0027】
本発明の一実施例によるシートフレーム10は、クッション部100、高さ調節部200、回転部300、及び補強ブラケット部400を含むことができる。
【0028】
図1は、本発明のシートフレーム10とシートバック20が結合されたシートを示した斜視図であり、図2a及び図2bは、本発明のシートフレーム10の高さ調節部200の動作状態を示した図面であり、図3は、本発明のシートフレーム10のクッション部100、高さ調節部200の分解状態の斜視図であり、図4a及び図4bは、本発明のシートフレーム10の回転部300の動作状態を示した図面であり、図5は、本発明のシートフレーム10の回転部300、補強ブラケット部400の分解状態の斜視図であり、図6は、本発明のシートフレーム10の補強ブラケット部400、レール部500の斜視図である。
【0029】
クッション部100はクッションを支持することができる。クッション部100は運転者が着座するクッションが設けられることができ、クッション部100は、シートのシートバック20が回転可能に固定されてシートバック20の角度が調節されることができる。
【0030】
クッション部100は、クッションパネル110、クッションサイドフレーム120、クッションサイドパッチ130、前方パイプ140、後方パイプ150などの構成要素を含むことができる。
【0031】
クッション部100の前方パイプ140は、クッション部100の前方に設けられてクッション部100を補強することができ、前方パイプ140は左右方向に延びて形成されることができる。
【0032】
クッション部100の後方パイプ150は、クッション部100の後方に設けられてクッション部100を補強することができ、後方パイプ150は左右方向に延びて形成されることができ、後述する高さ調節部200の第2リンク部材221を貫通して設けられることができる。
【0033】
高さ調節部200はクッション部100の下側に設けられ、複数個のリンクを媒介にしてクッション部100の高さを調節することができる。一例として、リンクは第1リンク210と第2リンク220を含むことができる。
【0034】
回転部300は、高さ調節部200の下側に設けられ、高さ調節部200及びクッション部100を回転させることができる。
【0035】
補強ブラケット部400は、回転部300の下側に結合されて回転部300を補強し、下側に配置される離隔して配置されるレール部500の一対のレール510にわたって設けられることができる。
【0036】
補強ブラケット部400は、左右方向に離隔して配置された一対のレール510にわたって設けられることができる。補強ブラケット部400はレール部500のスライドブラケット520に固定され、スライドブラケット520はレール510の上側に移動可能に設けられることができる。
【0037】
レール部500は、シートフレーム10が前後方向に移動可能に設けられ、レール部500には回転部300が移動可能に設けられることができる。
【0038】
レール部500は、下部が車両内部の底部に固定され、上側に回転部300が固定されることができる。レール部500は、一対のレール510が設けられ、一対のレール510の上側にスライドブラケット520が設けられることができる。
【0039】
高さ調節部200は、第1リンク210及び第2リンク220を含むことができる。
【0040】
第1リンク210は、回転部300とクッション部100を前方で連結することができる。第1リンク210は、下部が回転部300の前方に連結され、上部がクッション部100の前方に連結されることができる。第1リンク210は左右方向に離隔して一対が設けられることができる。
【0041】
第1リンク210は、上側はクッション部100に回動可能に結合され、下側は回転部300に回動可能に結合されることができる。具体的には、第1リンク210の下側は回転部300の連結ブラケット340に回動可能に結合されることができる。
【0042】
第2リンク220は、回転部300とクッション部100を後方で連結することができる。第2リンク220は、下部が回転部300の後方に連結され、上部がクッション部100の後方に連結されることができる。第2リンク220は左右方向に離隔して一対が設けられることができる。
【0043】
第2リンク220は、第2リンク部材221及び第2リンクブラケット222を含むことができる。
【0044】
第2リンク部材221は、上側はクッション部100に回動可能に結合され、下側は回転部300に回動可能に結合されることができる。
【0045】
第2リンクブラケット222は、回転部300の上側に固定され、第2リンク部材221の下側に回動可能に結合されることができる。左側に配置された第2リンク部材221、第2リンクブラケット222と、右側に配置された第2リンク部材221、第2リンクブラケット222は、形状が多少異なる場合がある。
【0046】
回転部300は、固定プレート310、ベースプレート330、及び回転プレート320を含むことができる。
【0047】
固定プレート310は、回転部300の下側に配置されることができる。固定プレート310の下側には固定補強具311が付着されて閉断面を形成して固定プレート310の剛性を補強することができる。
【0048】
ベースプレート330は固定プレート310の上側に接合されることができる。
【0049】
回転プレート320は、回転部300の上側に配置されることができる。回転プレート320は、固定プレート310の上側で回転することができる。
【0050】
回転プレート320は、固定プレート310とベースプレート330との間で周方向に回転可能に設けられることができる。回転プレート320は、下側の固定プレート310と上側のベースプレート330によって逸脱が防止されることができ、上下方向の回転軸を基準に周方向に回転することができる。
【0051】
回転プレート320と下側の固定プレート310との間には、ボールベアリングが配置されることができる。下側から固定プレート310、ボールベアリング、回転プレート320が順次配置されることができる。
【0052】
回転プレート320と上側のベースプレート330との間には、ボールベアリングが配置されることができる。下側から回転プレート320、ボールベアリング、ベースプレート330が順次配置されることができる。
【0053】
固定プレート310と回転プレート320との間には、ボールベアリングを備えて回転抵抗が最小化した状態で回転プレート320が回転することができる。ベースプレート330と回転プレート320との間には、ボールベアリングを備えて回転抵抗が最小化した状態で回転プレート320が回転することができる。
【0054】
回転部300は、連結ブラケット340をさらに含むことができる。
【0055】
連結ブラケット340は、一側は回転プレート320の上側に結合され、他側は第1リンク210及び第2リンク220と結合されることができる。連結ブラケット340は左右方向に離隔して一対が設けられることができる。
【0056】
連結ブラケット340は、連結底板341及び連結側面板342を含むことができる。
【0057】
連結底板341は、回転プレート320の上側に結合され、横方向に延びて形成されることができる。連結側面板342は、連結底板341の一側で交差するように縦方向に延びて形成され、第1リンク210及び第2リンク220が結合されることができる。
【0058】
連結側面板342の前方には第1リンク210の下部が回動可能に結合されることができ、連結側面板342の後方には第2リンク220の下部が回動可能に結合されることができる。連結側面板342の上下方向の上部領域に第1リンク210及び第2リンク220が結合されることができる。
【0059】
回転プレート320の上側に一対の連結ブラケット340が左右方向に離隔して設けられ、連結側面板342が連結底板341から上側に交差する方向に延びて形成されることができる。
【0060】
図7は、本発明のシートフレーム10の「1」方向の断面図である。
【0061】
連結ブラケット340は、連結ブラケット340の前方に設けられ、連結ブラケット340と共に閉断面を形成する第1連結補強具343を有することができる。
【0062】
第1連結補強具343は連結ブラケット340の前方に設けられ、連結ブラケット340の左右方向の内面に固定されることができる。第1連結補強具343は、連結ブラケット340の連結底板341及び連結側面板342と共に閉断面を形成することができる。
【0063】
連結ブラケット340の連結底板341及び連結側面板342は共に「L字状」の断面を有し、第1連結補強具343は角部分に傾斜区間が形成された「L字状」の断面を有することができる。第1連結補強具343の傾斜区間と連結ブラケット340との間に直角三角形状の閉断面が形成されることができる。
【0064】
第1連結補強具343は、第1リンク210の周辺に設けられ、第1リンク210が結合される周辺部分の剛性を補強することができる。
【0065】
連結ブラケット340の前方には第1リンク210が結合されることができる。このとき、第1連結補強具343が連結ブラケット340と共に閉断面を形成して、第1リンク210が結合される周辺部分の剛性を補強することができる。
【0066】
第1リンク210は高さ方向に連結ブラケット340の上側に結合され、第1連結補強具343は第1リンク210が結合される部分の下側に連結されて第1リンク210と干渉を引き起こさないことができる。
【0067】
図8は、本発明のシートフレーム10の「2」方向の断面図であり、図9は、本発明のシートフレーム10の「3」方向の断面図である。
【0068】
連結ブラケット340は、連結ブラケット340の後方に設けられ、連結ブラケット340と共に閉断面を形成する第2連結補強具344を有することができる。
【0069】
第2連結補強具344は連結ブラケット340の後方に設けられ、連結ブラケット340の左右方向の外面に固定されることができる。第2連結補強具344は、連結ブラケット340の連結側面板342と共に閉断面を形成することができる。
【0070】
連結ブラケット340と第2連結補強具344が共に閉断面を形成する際に、閉断面部分において、連結ブラケット340は「階段状」の断面を有し、第2連結補強具344は「L字状」の断面を有することができる。
【0071】
第2連結補強具344は、第2リンク220の周辺に設けられ、第2リンク220が結合される周辺部分の剛性を補強することができる。
【0072】
下側から上側に回転プレート320、連結ブラケット340、第2リンク220が順次連結されて固定されることができる。したがって、第2連結補強具344は、連結ブラケット340の後方の下側に結合されながら、連結ブラケット340の上側に連結される第2リンク220と干渉を起こさないことができる。第2連結補強具344は連結ブラケット340と共に閉断面を形成して、第2リンク220が結合される周辺部分の剛性を補強することができる。
【0073】
連結ブラケット340の後方の上側にはベルト固定具Tが固定され、第2連結補強具344は連結ブラケット340の後方の下側に結合されることができる。
【0074】
連結ブラケット340は左右方向に離隔して一対が設けられることができ、両側の連結ブラケット340の後方の上側にそれぞれシートベルトVが固定されるベルト固定具Tが形成されることができる。
【0075】
左側に配置されたベルト固定具Tと、右側に配置されたベルト固定具Tは、形状が多少異なる場合がある。右側に配置されたベルト固定具TはシートベルトバックルT1(図8参照)であり、左側に配置されたベルト固定具TはシートベルトアンカーT2(図9参照)であり、両者は形状が異なる場合がある。
【0076】
クッションサイドフレーム120にクッションサイドパッチ130が結合されて閉断面を形成して剛性が補強されることができ、第2リンクブラケット222にはシートベルトバックルT1が結合されることができ、第2リンクブラケット222は、連結ブラケット340の連結側面板342の上側に固定されることができる。
【0077】
第2連結補強具344がベルト固定具Tの周辺に設けられ、連結ブラケット340と共に閉断面を形成してシートベルトVが固定されるベルト固定具Tの周辺の剛性を補強することができる。
【0078】
ベルト固定具Tは連結ブラケット340の後方の上側に設けられ、第2連結補強具344は連結ブラケット340の下側に設けられ、第2連結補強具344がベルト固定具Tと干渉を引き起こさないことができる。
【0079】
図10は、本発明のシートフレーム10の「4」方向の断面図である。
【0080】
ベースプレート330は一側が固定プレート310の上側に結合され、他側が固定プレート310の上側に配置された回転プレート320の上部を覆うように設けられて、回転プレート320の離脱を防止することができる。
【0081】
回転部300は、モータプレート380及びモータ部材390をさらに含むことができる。
【0082】
モータプレート380は、回転プレート320の上側に固定されることができる。
【0083】
モータ部材390は、モータプレート380に設けられて、ベースプレート330に固定されたビッグギア331に噛み合うドライブギア391が設けられることができる。ビッグギア331は内周面にギア面が形成され、ドライブギア391はビッグギア331の内部に配置されて噛み合うことができる。
【0084】
回転プレート320は、固定プレート310とベースプレート330との間に回転可能に配置されることができる。モータ部材390が設けられたモータプレート380は、回転プレート320の上側に固定されることができる。モータ部材390のドライブギア391がベースプレート330に結合されたビッグギア331に噛み合った状態で回転しながらモータが設けられたモータプレート380及びモータプレート380に結合された回転プレート320が回転することができる。
【0085】
ドライブギア391は、モータ部材390の回転軸に設けられた回転ギア393と噛み合ってモータ部材390から回転力が伝達され、ドライブギア391がビッグギア331と噛み合うことができる。
【0086】
回転プレート320の上側には、一対の連結ブラケット340とモータプレート380が設けられることができる。回転プレート320の上側に、一対の連結ブラケット340が左右方向に離隔して設けられ、一対の連結ブラケット340の間である左右方向の中央部分に前後方向に延びるモータプレート380が配置されることができる。連結ブラケット340の連結側面板342が連結底板341から上側に交差する方向に延びて形成されながら、モータプレート380の上側にモータ部材390の設置のための空間が確保されることができる。
【0087】
図10は、本発明のシートフレーム10の「4」方向の断面図であり、図11は、本発明のシートフレーム10の「5」方向の断面図である。
【0088】
補強ブラケット部400は、ブラケット板410及びブラケット補強材450を含むことができる。
【0089】
ブラケット板410は、一対のレール510にわたって設けられ、固定プレート310と結合される単一の部材で構成されることができる。ブラケット板410は、左右方向の端部が両側のレール510の上側に配置されるように延びて形成されることができる。
【0090】
ブラケット板410の下側には、モータブラケット530、スライドブラケット520、レール510が配置されることができる。
【0091】
スライドブラケット520は、レール510上で移動可能に設けられることができ、スライドブラケット520はレール510と係止構造を形成して、スライドブラケット520がレール510上から離脱することを防止することができる。
【0092】
ブラケット補強材450は、固定プレート310とブラケット板410との間に結合され、ブラケット板410を補強する単一の部材で構成されることができる。
【0093】
ブラケット補強材450は、固定プレート310とブラケット板410との間に結合される単一の部材で構成されることができる。
【0094】
ブラケット板410には、一対のブラケット補強材450が設けられることができる。ブラケット補強材450は、ブラケット板410の左側と右側にそれぞれ結合されることができる。
【0095】
ブラケット板410の上側には、ブラケット補強材450が重なり合って補強され、ブラケット補強材450の上側に回転部300の固定プレート310が結合されることができる。
【0096】
ブラケット板410の上側には、ブラケット補強材450が結合されて補強され、ブラケット補強材450によって補強されたブラケット板410の下側にモータブラケット530、スライドブラケット520が結合されることができる。
【0097】
下側から上側にスライドブラケット520、モータブラケット530、ブラケット板410、ブラケット補強材450が順に配置され、ブラケット補強材450の上側に固定プレート310が結合されることができる。
【0098】
ブラケット板410、ブラケット補強材450及び回転部300の固定プレート310は、前後方向に互いに対応する長さを有し、互いに上下方向に重なり合いながら固定される長さ方向の重なり区間が形成されることができる。
【0099】
ブラケット板410、ブラケット補強材450及び回転部300の固定プレート310は、互いに上下方向に重なった状態でボルトを媒介にして固定されることができる。固定プレート310は、ブラケット補強材450によって補強されたブラケット板410に結合されることができる。
【0100】
図12は、本発明のシートフレーム10において補強ビード451が形成された部分の斜視図及び「6」方向の断面図である。
【0101】
ブラケット補強材450は、レール510に沿って前後方向に延びて形成され、ブラケット補強材450の前方に上側に突出する補強ビード451を有することができる。ブラケット補強材450は、レール510の長さ方向である前後方向に沿って設けられる単一の部材で構成されることができる。
【0102】
補強ビード451は、上側に突出した突出面と突出面の前後方向の両側に形成され、前後方向に下向きに傾斜した傾斜面を含むことができる。
【0103】
ブラケット補強材450の前方に上側に突出する補強ビード451が形成されることで、スライドブラケット520はレール510上で移動可能に設けられることができ、スライドブラケット520はレール510と係止構造を形成して、スライドブラケット520がレール510上から逸脱することを防止することができる。
【0104】
図13は、本発明のシートフレーム10において補強ビード451が形成された部分の斜視図及び平面図である。
【0105】
補強ビード451は、平面上で回転プレート320の下側に配置されることができる。
【0106】
平面上で回転プレート320の前方領域の左右方向の長さが後方領域の左右方向の長さよりも長いことができる。また、回転プレート320は、前方領域において、左右方向の端部が補強ビード451の上側に配置されることができる。
【0107】
平面上で回転プレート320が補強ビード451の上側に配置されることにより、回転プレート320が変形するとき、回転プレート320が補強ビード451に引っ掛かりながら、回転プレート320の下部が支持されることができ、回転プレート320が過度に変形することを防止することができる。
【0108】
平面上で回転プレート320の後方領域の左右方向の長さが短く構成されることで、回転プレート320の大きさを減らして部品が軽量化を達成することができる効果がある。
【0109】
以下では、図14a~図15bを参照して、本発明の実施例にブラケット補強材450及びブラケット補強材450の補強ビード451の設置効果を比較例と比較する。
【0110】
図14a及び図14bは、本発明の実施例のシートフレーム10の変形解析結果である。図14aは、実施例の初期の変形解析結果であり、図14bは、実施例の後期の変形解析結果である。
【0111】
図15a及び図15bは、比較例のシートフレーム10の変形解析結果である。図15aは、比較例の初期の変形解析結果であり、図15bは、比較例の後期の変形解析結果である。
【0112】
比較例は、実施例とは異なり、ブラケット補強材450の補強ビード451などの構成を含まないという点で大きな違いがあり、ブラケット板410の形状でも一部差異がある。
【0113】
本発明の実施例の場合は、ブラケット補強材450は、レール510に沿って前後方向に延びて形成され、ブラケット補強材450の前方に上側に突出する補強ビード451を有し、補強ビード451は、平面上で回転プレート320の下側に配置されることで、変形後期にも回転部300の回転プレート320に過度の変形が発生することなく、安定的に支持されることが分かる。
【0114】
一方、比較例の場合は、本発明の実施例とは異なり、ブラケット補強材450の補強ビード451等の構成を含まないことで、変形後期に回転部300の回転プレート320に過度の変形が生じることが分かる。
【0115】
図16は、本発明のシートフレーム10の「7」方向の断面図である。
【0116】
ブラケット板410の上側には、ブラケット補強材450が重なり合いながら補強され、ブラケット板410の下側にスライドブラケット520が結合されることができる。
【0117】
下側から上側にスライドブラケット520、ブラケット板410、ブラケット補強材450が順に配置され、ボルトを媒介にして結合されることができる。
【0118】
ブラケット板410の長さ方向の前方下端にはブラケット板パッチ460が結合されてブラケット板410に過度の変形が発生することを防止することができる。
【0119】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは当該技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0120】
10 シートフレーム 20 シートバック
100 クッション部 110 クッションパネル
120 クッションサイドフレーム 130 クッションサイドパッチ
140 前方パイプ 150 後方パイプ
200 高さ調節部 210 第1リンク
220 第2リンク 221 第2リンク部材
222 第2リンクブラケット 300 回転部
310 固定プレート
320 回転プレート 330 ベースプレート
331 ビックギア 340 連結ブラケット
341 連結底板 342 連結側面板
343 第1連結補強具 344 第2連結補強具
380 モータプレート
390 モータ部材 391 ドライブギア
393 回転ギア 400 補強ブラケット部
410 ブラケット板 450 ブラケット補強材
451 補強ビード 460 ブラケット板パッチ
500 レール部 510 レール
520 スライドブラケット 530 モータブラケット
T ベルト固定具 T1 シートベルトバックル
T2 シートベルトアンカー V シートベルト
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15a
図15b
図16
【国際調査報告】