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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】通信方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H04B7/06 956
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531192
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2022133822
(87)【国際公開番号】W WO2023093777
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111404979.5
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲イエン▼
(72)【発明者】
【氏名】柴 ▲暁▼萌
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 雅▲キ▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲芸▼群
(57)【要約】
本出願は、通信方法および装置を提供する。この方法は、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定することであって、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定される、ことと、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報をアクセスネットワークデバイスに対して示すこととを含む。この方法によれば、予測される第1のダウンリンク信号が、チャネル環境の変化などにより、実際のダウンリンク測定情報に基づいて端末デバイスによって決定される第2のダウンリンク信号と一致しない場合に、端末デバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報をアクセスネットワークデバイスにフィードバックして、第1の予測モデルが上記の情報に基づいて更新されることが可能になるようにし得、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
アクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するステップであって、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、第1の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第2のダウンリンク信号および前記Y個のダウンリンク測定情報を示し、または前記第1の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要があることを示す、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
通信方法であって、
アクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するステップであって、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号に基づいて第1の情報または第2の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、または前記第1の情報は、前記第2のダウンリンク信号および前記Y個のダウンリンク測定情報を示し、前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが信頼できることを示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、または前記第2の情報は、前記第2の情報が前記Y個のダウンリンク測定情報を含まないことを示す、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項3】
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合に、前記第2の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第2の情報は、前記第2のダウンリンク信号を示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示す、ステップを含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいこと
を含む、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報が前記第1の閾値以下であること
を含む請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第2の予測モデルを得るステップと、
第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3の情報は、前記第2の予測モデルを示し、または前記第2の予測モデルについての情報を示す、ステップと
をさらに含む請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信する前記ステップは、
前記第2の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の変動情報が第2の閾値以上である場合に、前記第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップ
を含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の予測モデルについての前記情報は、前記第2の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の前記変動情報を含む請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
第4の情報を前記アクセスネットワークデバイスから受信するステップであって、前記第4の情報は、第3の予測モデルについての情報を示す、ステップと、
前記第1の予測モデルを前記第3の予測モデルに更新するステップと
をさらに含む請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第3の予測モデルは、前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練することによって得られる請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の予測モデルは、前記アクセスネットワークデバイスにおいて設定される予測モデルと同じである請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の予測モデルは、プロトコルで同意されている、または前記アクセスネットワークデバイスによって設定される請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
通信方法であって、
X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または前記第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示す、ステップと
を含み、
前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記X個のダウンリンク測定情報は、前記X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、
通信方法。
【請求項15】
通信方法であって、
X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信するステップであって、Xは1より大きい整数である、ステップと、
第1の情報または第2の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または前記第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、前記第2の情報は、前記第2のダウンリンク信号を示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記X個のダウンリンク測定情報は、前記X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項16】
第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、第1の条件を満たし、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、前記第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちの前記Y個のダウンリンク測定情報に基づいて決定される請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
第2の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第2の情報は、前記第2のダウンリンク信号を示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示す、ステップ
を含む請求項14、15、または16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、第2の条件を満たす請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいこと
を含む請求項15または16に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であること
を含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記方法は、
前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得るステップと、
第4の情報を前記端末デバイスに送信するステップであって、前記第4の情報は、前記第3の予測モデルを示し、または前記第3の予測モデルについての情報を示す、ステップと
をさらに含む請求項14乃至21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第3の予測モデルについての前記情報は、前記第3の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の変動情報を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
第3の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、第2の予測モデルについての情報を示す、ステップと、
前記第1の予測モデルを前記第2の予測モデルに更新するステップと
をさらに含む請求項14乃至21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の予測モデルは、前記端末デバイスにおいて設定される予測モデルと同じである請求項14乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
通信方法であって、
X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、X個のダウンリンク測定情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記X個のダウンリンク測定情報は、前記X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するステップであって、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得るステップと、
前記第1の予測モデルを前記第3の予測モデルに更新するステップと
を含む、通信方法。
【請求項27】
前記第1の条件は、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいことを含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合に、前記第1の予測モデルは不変のまま維持され、
前記第2の条件は、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではなく、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報が前記第1の閾値以下であることを含む請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含み、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値を含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
通信方法であって、
X個のアップリンク信号を端末デバイスから受信し、前記X個のアップリンク信号に基づいてX個のアップリンク測定情報を決定するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号を決定するステップであって、前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号は、前記X個のアップリンク信号のうちのアップリンク信号であり、前記第1のアップリンク信号は、第4の予測モデルの出力に基づいて決定されるアップリンク信号であり、前記第4の予測モデルの入力は、前記X個のアップリンク測定情報のうちのY個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のアップリンク信号は、前記X個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X未満、0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号が第3の条件を満たす場合に、前記Y個のアップリンク測定情報および前記第2のアップリンク信号に基づいて前記第4の予測モデルを訓練して、第5の予測モデルを得るステップと、
前記第4の予測モデルを前記第5の予測モデルに更新するステップと
を含む、通信方法。
【請求項31】
前記第3の条件は、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値より大きいことを含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号が第4の条件を満たす場合に、前記第4の予測モデルは不変のまま維持され、
前記第4の条件は、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号であること、または前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではないが、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の前記差分情報が前記第3の閾値以下であることを含む請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のアップリンク信号に対応する第1のアップリンク測定情報と前記第2のアップリンク信号に対応する第2のアップリンク測定情報との間の差分の絶対値を含み、または
前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のアップリンク信号に対応する位置情報と前記第2のアップリンク信号に対応する位置情報との間の差分の絶対値を含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された通信装置。
【請求項35】
請求項14乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された通信装置。
【請求項36】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記通信装置が請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、通信装置。
【請求項37】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記通信装置が請求項14乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、通信装置。
【請求項38】
コンピュータプログラムまたは命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムまたは前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになり、または前記コンピュータは、請求項14乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
コンピュータプログラム製品であって、命令を含み、前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになり、または前記コンピュータは、請求項14乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになる、コンピュータプログラム製品。
【請求項40】
チップであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記チップが請求項1乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、チップ。
【請求項41】
通信システムであって、端末デバイスと、アクセスネットワークデバイスとを備え、前記端末デバイスは、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成され、前記アクセスネットワークデバイスは、請求項14乃至33のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2021年11月24日に中国国家知識産権局に出願された、「COMMUNICATION METHOD AND APPARATUS」と題する中国特許出願第202111404979.5号の優先権を主張するものである。
【0003】
例えば移動体通信ネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークでは、ネットワークによってサポートされるサービスがますます多様化しており、したがって満たされる必要がある要件がますます多様化している。例えば、ネットワークは、超高レート、超低レイテンシ、および/または超大規模接続をサポートすることができる必要がある。この特徴により、ネットワーク計画、ネットワーク構成、および/またはリソーススケジューリングがますます複雑になる。さらに、例えばさらに高いスペクトルをサポートしたり、高次の多入力多出力(multiple-input multiple-output,MIMO)技術、ビーム形成、および/またはビーム管理などの新技術をサポートしたりするなど、ネットワーク機能はますます強力になっているので、ネットワークのエネルギー節約が注目の研究主題になっている。これらの新たな要件、シナリオ、および特徴は、ネットワークの計画、運用および保守、ならびに効率的な稼働に前例のない難題をもたらす。この難題に対処するために、人工知能技術がワイヤレス通信ネットワークに導入されて、ネットワークインテリジェンスが実施されることがある。これに基づき、どのようにして人工知能をネットワークに効果的に実装するかが、研究する価値のある問題になっている。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、チャネル環境に基づいて予測モデルを更新して通信性能を向上させる通信方法および装置を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、端末デバイスのビームが予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、端末デバイスまたは端末デバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法が端末デバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、端末デバイスがアクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定することであって、Xは1より大きい整数である、ことと、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定することであって、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ことと、端末デバイスが、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、第1の情報をアクセスネットワークデバイスに送信することであって、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示す、こととを含む。
【0006】
上記の方法によれば、予測された第1のダウンリンク信号および実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定された第2のダウンリンク信号が、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により第1の条件を満たすと端末デバイスが決定したときに、端末デバイスは、第1の情報をアクセスネットワークデバイスにフィードバックして、アクセスネットワークデバイスが第1の予測モデルが較正される必要がある、換言すれば再訓練される必要があると決定できるようにし得、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0007】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合には、第2の情報がアクセスネットワークデバイスに送信され、ここで、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示す。
【0008】
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合には、第1の予測モデルは較正されないことがあるので、端末デバイスのフィードバックオーバヘッドが低減されることが可能になり、第1の予測モデルが通信要件を満たすことができることが保証される。
【0009】
第2の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、端末デバイスのビームが予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、端末デバイスまたは端末デバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法が端末デバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、端末デバイスがアクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定することであって、Xは1より大きい整数である、ことと、端末デバイスが、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定することであって、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ことと、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の情報または第2の情報をアクセスネットワークデバイスに送信することであって、第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、または第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、第2の情報は、第1の予測モデルが信頼できることを示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、または第2の情報は、第2の情報がY個のダウンリンク測定情報を含まないことを示す、こととを含む。
【0010】
上記の方法によれば、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により予測された第1のダウンリンク信号が実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定された第2のダウンリンク信号と一致しないと端末デバイスが決定した場合に、端末デバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報をアクセスネットワークデバイスにフィードバックして、アクセスネットワークデバイスが第1の予測モデルが較正される必要がある、換言すれば再訓練される必要があると決定できるようにし得、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0011】
可能な設計では、第2の情報は、第2のダウンリンク信号をさらに示す。
【0012】
可能な設計では、第1の条件が満たされると決定された場合に、第1の情報が送信され、第2の条件が満たされると決定された場合に、第2の情報が送信される。
【0013】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号と一対一の対応にある。
【0014】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第1の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が、第1の閾値より大きいことを含む。
【0015】
上記の方法によれば、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きい場合には、第1の予測モデルの予測結果が不正確であり、通信要件を満たすことができないと決定され得、したがって、第1の予測モデルは更新される必要がある。
【0016】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第2の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であることを含む。
【0017】
上記の方法によれば、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下である場合には、第1の予測モデルの予測結果が正確であり、通信要件を満たすことができると決定され得、第1の予測モデルは更新される必要がない。
【0018】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む。
【0019】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値を含む。
【0020】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、この方法は、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第2の予測モデルを得ることと、第3の情報をアクセスネットワークデバイスに送信することであって、第3の情報は、第2の予測モデルを示し、または第2の予測モデルについての情報を示す、こととをさらに含む。
【0021】
上記の方法によれば、端末デバイスが第1の予測モデルを更新するので、アクセスネットワークデバイスの負荷が低減されることが可能である。
【0022】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第3の情報をアクセスネットワークデバイスに送信することは、
第2の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報が第2の閾値以上である場合に第3の情報をアクセスネットワークデバイスに送信することを含む。
【0023】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第2の予測モデルについての情報は、第2の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報を含む。
【0024】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、この方法は、第4の情報をアクセスネットワークデバイスから受信することであって、第4の情報は、第3の予測モデルについての情報を示す、ことと、第1の予測モデルを第3の予測モデルに更新することとをさらに含む。
【0025】
上記の方法によれば、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルを更新して、通信効率が改善されることを補償し、アクセスネットワークデバイスが更新された予測モデルを長期間取得することができないことによって生じる通信の中断を回避する。
【0026】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第3の予測モデルは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練することによって得られる。
【0027】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第1の予測モデルは、アクセスネットワークデバイスにおいて設定される予測モデルと同じである。
【0028】
同じ予測モデルが、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスに設定されるので、端末デバイスは、実際の測定によって得られるダウンリンク測定情報に基づいて、アクセスネットワークデバイスにおいて設定される予測モデルが正確であるかどうかを決定し、予測モデルが不正確である場合にはアクセスネットワークデバイスにおける予測モデルを実時間で較正することができる。
【0029】
第1の態様または第2の態様に関し、可能な設計では、第1の予測モデルは、プロトコルで同意されている、またはアクセスネットワークデバイスによって設定される。
【0030】
第3の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、端末デバイスのビームが予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、アクセスネットワークデバイスまたはアクセスネットワークデバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法がアクセスネットワークデバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、アクセスネットワークデバイスが、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信することであって、Xは1より大きい整数である、ことと、第1の情報を端末デバイスから受信することであって、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示す、こととを含み、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され(または第2のダウンリンク信号はX個のダウンリンク信号のうちの最適な信号であり)、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され(またはX個のダウンリンク測定情報はX個のダウンリンク信号に対応し)、Yは、X以下であり0より大きい整数である。この方法は、次のようにさらに説明され得る。すなわち、アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、ここでXは1より大きい整数であり、アクセスネットワークデバイスは、第1の情報を端末デバイスから受信し、ここで第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちの最適な信号であり、Y個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号のうちのY個のダウンリンク信号に対応し、Yは、X以下であり0より大きい整数である。
【0031】
可能な設計では、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号と一対一の対応にある。
【0032】
第4の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、端末デバイスのビームが予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、アクセスネットワークデバイスまたはアクセスネットワークデバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法がアクセスネットワークデバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、アクセスネットワークデバイスが、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信することであって、Xは1より大きい整数である、ことと、第1の情報または第2の情報を端末デバイスから受信することであって、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され(または第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちの最適な信号であり)、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され(またはX個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に対応し)、Yは、X以下であり0より大きい整数である、こととを含む。この方法は、次のようにさらに説明され得る。すなわち、アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、ここで、Xは1より大きい整数であり、アクセスネットワークデバイスは、第1の情報または第2の情報を端末デバイスから受信し、ここで、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちの最適な信号であり、Y個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号のうちのY個のダウンリンク信号に対応し、Yは、X以下であり0より大きい整数である。
【0033】
可能な設計では、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号と一対一の対応にある。
【0034】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、第1の条件を満たし、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定される。
【0035】
可能な設計では、この方法は、第2の情報を端末デバイスから受信することであって、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示す、ことをさらに含む。
【0036】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、第2の条件を満たす。
【0037】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第1の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいことを含む。
【0038】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第2の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であることを含む。
【0039】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む。
【0040】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値を含む。
【0041】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、この方法は、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得ることと、第4の情報を端末デバイスに送信することであって、第4の情報は、第3の予測モデルを示し、または第3の予測モデルについての情報を示す、こととをさらに含む。
【0042】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第3の予測モデルについての情報は、第3の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報を含む。
【0043】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、この方法は、第3の情報を端末デバイスから受信することであって、第3の情報は、第2の予測モデルについての情報を示す、ことと、第1の予測モデルを第2の予測モデルに更新することとをさらに含む。
【0044】
第3の態様または第4の態様に関し、可能な設計では、第1の予測モデルは、端末デバイスにおいて設定される予測モデルと同じである。
【0045】
第5の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、端末デバイスのビームが予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、アクセスネットワークデバイスまたはアクセスネットワークデバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法がアクセスネットワークデバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、アクセスネットワークデバイスが、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、X個のダウンリンク測定情報を端末デバイスから受信することであって、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Xは、1より大きい整数である、ことと、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定することであって、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ことと、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合にY個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得ることと、第1の予測モデルを第3の予測モデルに更新することとを含む。
【0046】
上記の方法によれば、第1の予測モデルのみがアクセスネットワークデバイスに配置されることがある。チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により予測された第1のダウンリンク信号が実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定された第2のダウンリンク信号と一致しないとアクセスネットワークデバイスが決定した場合には、アクセスネットワークデバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の予測モデルを較正して、すなわち第1の予測モデルを再訓練して、更新された予測モデルを取得し得、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0047】
可能な設計では、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号と一対一の対応にある。
【0048】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合には、第1の予測モデルは不変のまま維持される。
【0049】
可能な設計では、第1の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいことを含む。
【0050】
可能な設計では、第2の条件は、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であることを含む。
【0051】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む。
【0052】
可能な設計では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値を含む。
【0053】
第6の態様によれば、本出願は、通信方法を提供する。この方法は、アクセスネットワークデバイスによって測定されるアップリンク測定情報が予測モデルに基づいて予測されるシナリオに適用可能である。この方法は、アクセスネットワークデバイスまたはアクセスネットワークデバイス内のモジュールによって実行される。本明細書では、この方法がアクセスネットワークデバイスによって実行される例を説明に用いる。この方法は、アクセスネットワークデバイスが、X個のアップリンク信号を端末デバイスから受信し、X個のアップリンク信号に基づいてX個のアップリンク測定情報を決定することであって、Xは、1より大きい整数である、ことと、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号を決定することであって、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク信号のうちのアップリンク信号であり、第1のアップリンク信号は、第4の予測モデルの出力に基づいて決定されるアップリンク信号であり、第4の予測モデルの入力は、X個のアップリンク測定情報のうちのY個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X未満、0より大きい整数である、ことと、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号が第3の条件を満たす場合にY個のアップリンク測定情報および第2のアップリンク信号に基づいて第4の予測モデルを訓練して、第5の予測モデルを得ることと、第4の予測モデルを第5の予測モデルに更新することとを含む。
【0054】
上記の方法によれば、第4の予測モデルは、アクセスネットワークデバイスに配置される。チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により予測された第1のアップリンク信号が実際のアップリンク測定情報に基づいて決定された第2のアップリンク信号と一致しないとアクセスネットワークデバイスが決定した場合には、アクセスネットワークデバイスは、第2のアップリンク信号およびY個のアップリンク測定情報に基づいて第4の予測モデルを再訓練して、更新された予測モデルを取得し得、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0055】
可能な設計では、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号が第4の条件を満たす場合には、第4の予測モデルは、不変のまま維持される。
【0056】
可能な設計では、第3の条件は、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報が、第3の閾値より大きいことを含む。
【0057】
可能な設計では、第4の条件は、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号であること、または第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではないが、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値以下であることを含む。
【0058】
可能な設計では、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報は、第1のアップリンク信号に対応する第1のアップリンク測定情報と第2のアップリンク信号に対応する第2のアップリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む。
【0059】
可能な設計では、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報は、第1のアップリンク信号に対応する位置情報と第2のアップリンク信号に対応する位置情報との間の差分の絶対値を含む。
【0060】
第7の態様によれば、本出願は、通信装置をさらに提供する。この通信装置は、第1の態様または第2の態様で提供される任意の方法または任意の実装を実装することができる。この通信装置は、ハードウェアによって実装されてよく、ソフトウェアによって実装されてよく、ハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットまたはモジュールを含む。
【0061】
可能な設計では、この通信装置は、プロセッサを含む。このプロセッサは、通信装置が第1の態様または第2の態様による方法を実行するのをサポートするように構成される。通信装置は、メモリをさらに含んでよい。このメモリは、プロセッサに結合されることがあり、通信装置に必要なプログラム命令およびデータを記憶することがある。任意選択で、通信装置は、インタフェース回路をさらに含み、このインタフェース回路は、通信装置が別の通信装置と通信するのをサポートするように構成される。
【0062】
可能な実装では、この通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットとを含む。これらのユニットは、上記の方法の例における対応する機能を実行し得る。詳細については、第1の態様または第2の態様の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0063】
第8の態様によれば、本出願は、通信装置をさらに提供する。この通信装置は、第3の態様から第6の態様のいずれか1つで提供される任意の方法または任意の実装を実装することができる。この通信装置は、ハードウェアによって実装されてよく、ソフトウェアによって実装されてよく、ハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットまたはモジュールを含む。
【0064】
可能な実装では、この通信装置は、プロセッサを含む。このプロセッサは、通信装置が第3の態様から第6の態様のいずれか1つによる方法を実行するのをサポートするように構成される。通信装置は、メモリをさらに含んでよい。このメモリは、プロセッサに結合されることがあり、通信装置に必要なプログラム命令およびデータを記憶することがある。任意選択で、通信装置は、インタフェース回路をさらに含み、このインタフェース回路は、通信装置が別の通信装置と通信するのをサポートするように構成される。
【0065】
可能な実装では、この通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットとを含む。これらのユニットは、上記の方法の例における対応する機能を実行し得る。詳細については、第3の態様から第6の態様のいずれか1つで提供される方法の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について述べることはしない。
【0066】
第9の態様によれば、プロセッサとインタフェース回路とを含む通信装置が提供される。このインタフェース回路は、この通信装置以外の別の通信装置から信号を受信し、この信号をプロセッサに伝送する、またはプロセッサからこの通信装置以外の別の通信装置に信号を送信するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、第1の態様または第2の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施する、または第3の態様から第6の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施するように構成される。任意選択で、この装置は、メモリをさらに含み、このメモリは、コンピュータプログラムまたは命令を記憶する。
【0067】
第10の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を記憶する。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータ上で実行されたときに、コンピュータは、第1の態様もしくは第2の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することができるようになり、またはコンピュータは、第3の態様から第6の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することができるようになる。
【0068】
第11の態様によれば、コンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ可読命令がコンピュータ上で実行されたときに、コンピュータは、第1の態様もしくは第2の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することができるようになり、またはコンピュータは、第3の態様から第6の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することができるようになる。
【0069】
第12の態様によれば、チップが提供される。このチップは、プロセッサを含み、メモリをさらに含み得る。プロセッサは、メモリに結合され、メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、チップが第1の態様もしくは第2の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することを可能にする、またはチップが第3の態様から第6の態様のいずれか1つの方法およびその可能な実装を実施することを可能にするように構成される。
【0070】
第13の態様によれば、通信システムが提供される。このシステムは、第1の態様または第2の態様を実装する装置(端末デバイスなど)と、第3の態様を実装する装置(アクセスネットワークデバイスなど)とを含む。
【0071】
第14の態様によれば、通信システムが提供され、ここで、このシステムは、端末デバイスと、第4の態様または第5の態様を実装する装置(アクセスネットワークデバイスなど)とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1】本開示に適用可能な通信システムのアーキテクチャの図である。
【0073】
図2】本開示によるニューラルネットワークの層関係の図である。
【0074】
図3】本開示による通信システムにおけるAIの適用フレームワークの例示的な図である。
【0075】
図4(a)】本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。
図4(b)】本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。
図4(c)】本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。
図4(d)】本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。
【0076】
図5】本開示による能力対話の図である。
【0077】
図6】本開示によるモデルの構造の図である。
【0078】
図7】本開示による通信方法の概略流れ図である。
【0079】
図8】本開示によるビーム位置の図である。
【0080】
図9】本開示によるビーム位置の図である。
【0081】
図10】本開示によるモデル更新方法の概略流れ図である。
【0082】
図11】本開示による通信方法の概略流れ図である。
【0083】
図12】本開示による通信方法の概略流れ図である。
【0084】
図13】本開示による通信装置の構造の図である。
【0085】
図14】本開示による通信装置の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
以下、本明細書の添付の図面を参照して本開示について詳細に述べる。
【0087】
本開示の技術的解決策は、例えばロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システム、第五世代(5th generation,5G)移動体通信システム、または次世代移動体通信システムなど、様々な通信システムに適用され得る。これは、本明細書では限定されない。5Gシステムは、新無線(new radio,NR)システムと呼ばれることもある。
【0088】
本開示では、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスの間の対話の例を用いて説明する。本開示において提供される方法は、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスの間の対話のみに適用され得るのではなく、他の2つのデバイスの間の対話にも適用され得ることに留意されたい。これは、本開示では限定されない。
【0089】
本開示の理解を容易にするために、最初に図1に示される通信システムを例として用いて、本開示に適用可能な通信システムについて詳細に述べる。図1は、本開示が適用されることが可能な通信システムのアーキテクチャの図である。この通信システムは、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスとを含む。端末デバイスは、アクセスネットワークデバイスとの接続を確立し、アクセスネットワークデバイスと通信することがある。図1は、単なる図である。通信システムに含まれるアクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスの数量は、本開示では限定されない。
【0090】
ワイヤレスネットワークで人工知能(artificial intelligence,AI)をサポートするために、専用のAIエンティティ(またはAIモジュールと呼ばれる)が、ネットワークにさらに導入されることがある。AIエンティティは、1つの独立したネットワーク要素に対応することも、またはネットワーク要素内に位置することもあり、このネットワーク要素は、コアネットワークデバイス、アクセスネットワークデバイス、または運用、管理および保守(operations、administration and maintenance,OAM)などであり得る。例えば、図1に示されるように、AIエンティティは、アクセスネットワークデバイスの外部に位置し、アクセスネットワークデバイスと通信することがある。例えば、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスによって報告されるAIモデルに関係するデータをAIエンティティに転送することがあり、AIエンティティは、訓練データセット構築およびモデル訓練などの動作を実行し、訓練済みの人工知能モデルをアクセスネットワークデバイスに送信し、かつ/または訓練済みの人工知能モデルをアクセスネットワークデバイスを介して各端末デバイスに転送する。本開示では、OAMは、コアネットワークデバイスを運用、管理、および/もしくは保守するように構成され(コアネットワークデバイスの運用、管理、および保守)、かつ/またはアクセスネットワークデバイスを運用、管理、および/もしくは保守するように構成される(アクセスネットワークデバイスの運用、管理、および保守)。アクセスネットワークデバイスのOAMとコアネットワークデバイスのOAMとは、同じであってよく、または異なってよい。これは、限定されない。例えば、本開示は、第1のOAMと第2のOAMとを含む。第1のOAMは、コアネットワークデバイスの動作、管理、および保守であり、第2のOAMは、アクセスネットワークデバイスの動作、管理、および保守である。第1のOAMおよび/または第2のOAMは、AIエンティティを含むことがある。別の例では、本開示は、第3のOAMを含み、第3のOAMは、コアネットワークデバイスおよびアクセスネットワークデバイスの両方の動作、管理、および保守である。
【0091】
任意選択で、AIに適合してサポートするために、AIエンティティは、端末または端末チップに統合され得る。
【0092】
任意選択で、本開示では、AIエンティティは、ソフトウェアモデル、ハードウェア構造、またはハードウェア構造とソフトウェアモデルの組合せであり得る。これは、限定されない。AIエンティティは、別の名称を有することもあり、主にAI機能(またはAI関係動作と呼ばれる)を実装するように構成される。AIエンティティの具体的な名称は、本開示では限定されない。
【0093】
本開示では、AIモデルは、AI機能を実装するための具体的な方法であり、AIモデルは、モデルの入力と出力の間のマッピング関係を表す。AIモデルは、ニューラルネットワーク、ランダムフォレストモデル、サポートベクターマシンモデル、決定木モデル、または別の機械学習モデルであり得る。AIモデルは、短くモデルと呼ばれることもある。AI関係動作は、以下、すなわちデータ収集、モデル訓練、モデル検証、モデル情報リリース、モデル推論(もしくはモデル推論もしくは予測と呼ばれる)、または推論結果リリースなどのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0094】
本開示では、端末デバイスは、短く端末と呼ばれることもある。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(radio access network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することがある。
【0095】
本開示では、端末デバイスは、無線トランシーバ機能を有するデバイス、またはそのデバイス内に配置されることが可能なチップであることがある。端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment,UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置などでと呼ばれることもある。本開示の端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、パッド(Pad)、無線トランシーバ機能を備えたコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、ウェアラブルデバイス、車両、無人航空機、ヘリコプター、飛行機、船舶、ロボット、ロボットアーム、またはスマートホームデバイスなどであり得る。本開示の端末デバイスは、例えば、限定されるわけではないが、以下のシナリオ、すなわちエンハンストモバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband,eMBB)、超高信頼底レイテンシ通信(ultra-reliable low-latency communication,URLLC)、デバイス間(device-to-device,D2D)、車車間/路車間(vehicle to everything,V2X)、マシンタイプ通信(machine-type communication,MTC)、大規模マシンタイプ通信(massive machine-type communication,mMTC)、モノのインターネット(Internet of things,IOT)、仮想現実、拡張現実、産業制御、自動運転、遠隔医療、スマートグリッド、スマート家具、スマートオフィス、スマートウェアラブル、スマート交通、またはスマートシティのうちの1つなどを含む、様々なシナリオでの通信に広く使用され得る。端末デバイスによって用いられる具体的な技術および具体的なデバイス形態は、本開示では限定されない。
【0096】
本開示では、端末の機能を実装するように構成される装置は、端末であってよく、例えばチップシステム、ハードウェア回路、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア回路とソフトウェアモジュールの組合せはなど、端末がその機能を実装するのをサポートすることができる装置であってよい。この装置は、端末内に設置されてよく、または使用に際して端末と組み合わされてよい。
【0097】
アクセスネットワークデバイスは、基地局(base station)、NodeB(NodeB)、進化型NodeB(evolved NodeB,eNodeB)、送受信ポイント(transmission reception point,TRP)、第五世代(5th generation,5G)移動体通信システムの次世代NodeB(next generation NodeB,gNB)、オープンな無線アクセスネットワーク(open radio access network、O-RANまたはオープンRAN)のアクセスネットワークデバイス、第六世代(6th generation,6G)移動体通信システムの次世代基地局、将来の移動体通信システムの基地局、もしくはワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity,Wi-Fi)システムのアクセスノードなどであってよく、または例えば中央ユニット(central unit,CU)、分散ユニット(distributed unit,DU)、中央ユニット制御プレーン(CU control plane,CU-CP)モジュール、もしくは中央ユニットユーザプレーン(CU user plane,CU-UP)モジュールであるなど、基地局の一部の機能を完了するモジュールもしくはユニットであり得る。無線アクセスネットワークデバイスは、マクロ基地局であってよく、マイクロ基地局もしくは屋内基地局であってよく、または中継ノードもしくはドナーノードなどであってよい。アクセスネットワークデバイスによって用いられる具体的な技術および具体的なデバイス形態は、本開示では限定されない。
【0098】
(1)プロトコル層構造
【0099】
アクセスネットワークデバイスと端末の間の通信は、特定のプロトコル層構造でコンパイルされる。このプロトコル層構造は、制御プレーンプロトコル層構造とユーザプレーンプロトコル層構造とを含むことがある。例えば、制御プレーンプロトコル層構造は、無線リソース制御(radio resource control,RRC)層、パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol,PDCP)層、無線リンク制御(radio link control,RLC)層、媒体アクセス制御(media access control,MAC)層、および物理層などのプロトコル層の機能を含むことがある。例えば、ユーザプレーンプロトコル層構造は、PDCP層、RLC層、MAC層、および物理層などのプロトコル層の機能を含むことがある。可能な実装では、サービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol,SDAP)層が、PDCP層の上にさらに含まれ得る。
【0100】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスと端末の間のプロトコル層構造は、AI機能に関係するデータの伝送を実行するために使用される人工知能(artificial intelligence,AI)層をさらに含み得る。
【0101】
(2)中央ユニット(central unit,CU)および分散ユニット(distributed unit,DU)
【0102】
アクセスネットワークデバイスは、CUおよびDUを含み得る。複数のDUが1つのCUによって集中方式で制御され得る。例えば、CUとDUの間のインタフェースは、F1インタフェースと呼ばれることがある。制御プレーン(control plane,CP)インタフェースはF1-Cとすればよく、ユーザプレーン(user plane,UP)インタフェースはF1-Uとすればよい。インタフェースの具体的な名称は、本開示では限定されない。CUおよびDUは、ワイヤレスネットワークのプロトコル層に基づいて分割されることがある。例えば、PDCP層およびPDCP層より上位のプロトコル層の機能はCUに配置され、PDCP層より下位のプロトコル層(例えばRLC層およびMAC層)の機能はDUに配置される。別の例では、PDCP層より上位のプロトコル層の機能はCUに配置され、PDCP層およびPDCP層より下位のプロトコル層の機能はDUに配置される。これは、限定されない。
【0103】
プロトコル層に基づくCUおよびDUの処理機能の分割は、単なる例に過ぎず、CUおよびDUの処理機能は、代替として別の方式で分割されてよい。例えば、CUまたはDUは、さらに多くのプロトコル層を有する機能に分割されてよい。別の例では、CUまたはDUは、プロトコル層を有するいくつかの処理機能にさらに分割されてよい。一設計では、RLC層の一部の機能およびRLC層より上位のプロトコル層の機能はCUに設定され、RLC層の残りの機能およびRLC層より下位のプロトコル層の機能はDUに設定される。別の設計では、CUまたはDUの機能の分割は、代替としてサービスタイプまたはその他のシステム要件に基づいて実行されてよい。例えば、分割は、レイテンシに基づいて実行されることがある。処理時間がレイテンシ要件を満たす必要がある機能はDUに設定され、処理時間がレイテンシ要件を満たす必要がない機能はCUに設定される。別の設計では、CUは、代替としてコアネットワークの1つまたは複数の機能を有することがある。例えば、CUは、ネットワーク側に配置されて、中央管理を容易にし得る。別の設計では、DUの無線ユニット(radio unit,RU)が、遠隔に配置される。任意選択で、RUは、無線周波数機能を有してよい。
【0104】
任意選択で、DUとRUは、物理層(physical layer,PHY)で区別されることがある。例えば、DUは、PHY層の上位層機能を実装することがあり、RUは、PHY層の下位層機能を実装することがある。PHY層が送信のために使用される場合には、PHY層の機能は、以下の機能、すなわち巡回冗長検査(cyclic redundancy check,CRC)ビット、チャネルコード化、レートマッチング、スクランブル、変調、層マッピング、事前コード化、リソースマッピング、物理アンテナマッピング、または無線周波数送信のうちの少なくとも1つを含むことがある。PHY層が受信のために使用される場合には、PHY層の機能は、以下、すなわちCRC検査、チャネル復号、レートマッチング解除、スクランブル解除、復調、層マッピング解除、チャネル検出、リソースマッピング解除、物理アンテナマッピング解除、または無線周波数受信のうちの少なくとも1つを含むことがある。PHY層の上位層機能は、PHY層のいくつかの機能を含むことがある。例えば、これらのいくつかの機能は、MAC層により近い。PHY層の下位層機能は、PHY層のいくつかの他の機能を含むことがある。例えば、これらのいくつかの他の機能は、無線周波数機能により近い。例えば、PHY層の上位層機能は、CRCコード付加、チャネルコード化、レートマッチング、スクランブル、変調、および層マッピングを含むことがあり、PHY層の下位層機能は、事前コード化、リソースマッピング、物理アンテナマッピング、および無線周波数送信を含むことがある。代替として、PHY層の上位層機能は、CRCコード付加、チャネルコード化、レートマッチング、スクランブル、変調、層マッピング、および事前コード化を含み得る。PHY層の下位層機能は、リソースマッピング、物理アンテナマッピング、および無線周波数送信を含むことがある。例えば、PHY層の上位層機能は、CRC検査、チャネル復号、レートマッチング解除、復号、復調、および層マッピング解除を含むことがあり、PHY層の下位層機能は、チャネル検出、リソースマッピング解除、物理アンテナマッピング解除、および無線周波数受信を含むことがある。代替として、PHY層の上位層機能は、CRC検査、チャネル復号、レートマッチング解除、復号、復調、層マッピング解除、およびチャネル検出を含むこともあり、PHY層の下位層機能は、リソースマッピング解除、物理アンテナマッピング解除、および無線周波数受信を含み得る。
【0105】
例えば、CUの機能は、1つのエンティティによって実装されてよく、または異なるエンティティによって実装されてよい。例えば、CUの機能は、さらに分割され得る。換言すれば、制御プレーンとユーザプレーンとが、制御プレーンCUエンティティ(すなわちCU-CPエンティティ)およびユーザプレーンCUエンティティ(すなわちCU-UPエンティティ)という異なるエンティティによって分離されて実装される。CU-CPエンティティおよびCU-UPエンティティは、DUに結合されて、協働でアクセスネットワークデバイスの機能を完成する。
【0106】
任意選択で、DU、CU、CU-CP、CU-UP、およびRUのうちの任意の1つは、ソフトウェアモジュールであってよく、ハードウェア構造であってよく、またはソフトウェアモジュールとハードウェア構造の組合せであってよい。これは、限定されない。異なるエンティティは、異なる形態で存在し得る。これは、限定されない。例えば、DU、CU、CU-CP、およびCU-UPはソフトウェアモジュールであり、RUは、ハードウェア構造である。これらのモジュールおよびこれらのモジュールによって実行される方法も、本開示の保護範囲に含まれる。
【0107】
可能な実装では、アクセスネットワークデバイスは、CU-CP、CU-UP、DU、およびRUを含む。例えば、本開示では、DUが、またはDUとRUとが、またはCU-CPとDUとRUとが、またはCU-UPとDUとRUとが、アクセスネットワークデバイスの機能を実行する。これは、限定されない。これらのモジュールによって実行される方法も、本開示の保護範囲に含まれる。
【0108】
本開示では、アクセスネットワークデバイスの機能を実装するように構成される装置は、アクセスネットワークデバイスであってよく、例えばチップシステムなど、アクセスネットワークデバイスがその機能を実装するのをサポートすることができる装置であってよい。この装置は、アクセスネットワークデバイス内に設置されてよく、またはアクセスネットワークデバイスと組み合わせて使用されてよい。
【0109】
本開示は、次のシナリオ、すなわちアクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって測定される必要がある情報をAIモデルを用いて予測して、アクセスネットワークデバイスによるダウンリンク信号の頻繁な送信を減少させ、ダウンリンク信号に基づく端末デバイスによるこの情報の頻繁な測定を減少させるというシナリオに適用可能である。これにより、情報のリソースオーバヘッドを低減させ、端末デバイスのコンピューティングリソースを節約する。
【0110】
例えば、6ギガヘルツ(gigahertz,GHz)より大きい高周波数帯域が、データ通信のためにNRシステムに導入される。高周波数通信では、通常は大量のアンテナがビーム形成のために使用されるので、高周波数伝搬特性によって生じる限られた伝搬距離を補償するためのビーム利得を得ることができる。高周波数ワイヤレスチャネルは、通常は明確なスパース性を有する。換言すれば、チャネルの主要エネルギーが限られた数量の経路に集中する。伝送機と受信機の間に遮蔽のない見通し(line of sight,LOS)経路がある場合には、受信機と伝送機の間の主要エネルギーは見通し経路に集中する。伝送機と受信機の間に非見通し(non-line of sight,NLOS)遮蔽がある場合には、受信機と伝送機の間の主要エネルギーは、一度反射された信号が到達することができる経路に主に集中する。一般に、各経路は、異なる入射角および異なる出射角を有する。したがって、高周波数通信システムの伝送機がビーム方向をチャネルの主要経路の入射角と一致させ、高周波数通信システムの受信機がビーム方向をそのチャネルの主要経路の出射角と一致させると、高品質通信を完了するためのほとんどのチャネル伝送エネルギーを得ることができる。1つのビーム方向は、1つの特定のデータ伝送方向とみなされ得る。
【0111】
単純なビーム管理の解決策が設計され得る。全ての候補ビーム形成ビームが1つのコードブックに含まれ、このコードブック中の各コードワードは信号を事前コード化するために使用され得、事前コード化された信号は特定の空間指向性に基づいて空間中を伝搬されてビーム形成効果を形成するものと仮定する。したがって、1つのコードワードが1つのビームに対応する。コードブック中のコードワードは、複素ベクトルの形態で表され、各コードワードの複素ベクトルの要素の数量は、アンテナ(またはアンテナポートと記される)の数量に等しく、例えば、RはC個のコードワードを含み、R=[w,w,…,w]と表されることがある。各コードワードwは、
【0112】
【数1】
【0113】
と表され、ここで、iの値は1からCの範囲であり、Cは1以上の整数であり、Nはアンテナの数量であり、複素数νはj番目のアンテナの重みを表し、jの値は1からNの範囲であり、Nは1以上の整数である。コードワードwが信号を事前コード化するためのものである場合には、それは、コードワードw中の各アンテナの重みνiに基づいて対応するアンテナの増幅器および/または移相器を調整して、アンテナによって送信または受信される信号のパターンを調整して、信号の伝搬が空間指向性を有するようにする、換言すればビーム形成ビームが生成されるようにすることと等価である。
【0114】
コードブック中の異なるコードワードに対応するビームは、可能な限り多くの伝搬空間全体をカバーするために異なる方向を指すことがある。信号が伝送されるたびに、チャネルの主要経路の方向と一致する1つの適切なコードワードがコードブックから選択される。アクセスネットワークデバイスは、そのアクセスネットワークデバイスのコードブックを保持し、端末デバイスは、その端末デバイスのコードブックを保持する。ダウンリンク方向の伝送を例に用いる。通信が必要とされた場合に、アクセスネットワークデバイスは、コードブック中の候補コードワードを特定の順序でスキャンする。すなわち、アクセスネットワークデバイスは、コードブック中の候補コードワードの各々に対応するビームを用いて参照信号を伝送する。端末デバイスは、この参照信号を受信し、受信信号強度が最高であるかもしくは特定の閾値を超える受信ビームに対応する参照信号についての情報をフィードバックする、例えばその参照信号の指標をフィードバックする、またはその参照信号に対応するリソース上でフィードバックを実行する。アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスのフィードバック情報に基づいて最適なビームを決定する、例えば最高の受信信号強度を有する伝送ビームを最適なビームとして決定し、その最適なビームを用いてダウンリンクデータを端末デバイスに送信する。このプロセスは、ビームアラインメントと呼ばれることもある。ただし、最適なコードワードを選択するためにコードブック全体がスキャンされる必要があるので、エアインタフェースオーバヘッドは高い。固定長のスロットに対して、ビームアラインメントのために大量の時間リソースが使用され、これによりデータ伝送の最大容量を制約する。さらに、高速移動性のシナリオでは、チャネルが素早く変化し、チャネル相関時間が短く、受信機および伝送機が効果的なビームアラインメントを完了することが困難になり得る。その結果として、通信が確立されることが不可能となる。
【0115】
本開示では、機械学習技術を用いてビーム予測が実行され、ビームスキャンのオーバヘッドが低減されることが可能である。具体的には、1つのコードブックについて、伝送機は、コードブックに対応する全てのコードワードをもはやスキャンしなくなり、特定の規則に従ってコードブック中の一部のコードワードをスキャンし、すなわちコードブック中の一部のコードワードのみを参照信号を送信するために選択する。受信機は、受信された参照信号を測定し、測定情報を得、測定情報を伝送機にフィードバックする。伝送機は、受信された測定情報に基づいてコードブック全体の最適なコードワード指標(またビーム指標)を予測する。予測機能は、AIモデルによって実装される。コードブック中の一部のコードワードしかスキャンされる必要がないので、ビームアラインメントのエアインタフェースオーバヘッドは低減されることが可能である。さらに、本開示では、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスで同じAIモデルが配置され得、端末デバイスは、AIモデルに基づいて最適なコードワード指標を予測し得、端末デバイスは、参照信号を測定することによって実際の最適なコードワード指標をさらに取得し得る。予測された最適なコードワード指標が実際の最適なコードワード指標と一致しない場合には、アクセスネットワークデバイスまたは端末デバイスは、AIモデルを保持して、AIモデルを検査することがある。詳細については以下で述べる。この保持は、限定されるわけではないが、初期モデルを用いて訓練を実行すること、または現在のモデルを用いて更新訓練を実行することを含む。
【0116】
本開示の方法について述べる前に、最初に、人工知能についてのいくつかの関連する知識について簡単に述べる。人工知能は、機械が人間の知能を有することを可能にする。例えば、機械は、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアを用いて人間の何らかの知的行動をシミュレートすることができる。人工知能を実装するために、機械学習方法または他の多くの方法が使用されることが可能である。例えば、機械学習は、ニューラルネットワーク(neural network,NN)を含む。ニューラルネットワークは、機械学習の具体的な実装である。一般近似定理によれば、ニューラルネットワークは、理論上は任意の連続関数を近似することができるので、ニューラルネットワークは、任意のマッピングを学習する能力を有する。したがって、ニューラルネットワークは、複雑な高次元問題の抽象モデル化を正確に実行することができる。ニューラルネットワークの概念は、脳組織のニューロン構造に由来する。各ニューロンは、そのニューロンの入力値に対して重み付け総和演算を実行し、活性化関数を介して重み付け総和の結果を出力する。ニューロンの入力がx=[x、…、x]であり、入力に対応する重みがw=[w、…、w]であり、重み付け総和のオフセットがbであるものと仮定する。活性化関数の形態は、多様化していることがある。1つのニューロンの活性化関数がy=f(z)=max(0,z)であると仮定すると、このニューロンの出力は、
【0117】
【数2】
【0118】
である。別の例で、1つのニューロンの活性化関数がy=f(z)=zである場合には、このニューロンの出力は、
【0119】
【数3】
【0120】
である。w、x、およびbは、小数、整数(0、正の整数、もしくは負の整数などを含む)、または複素数など、様々な取り得る値であり得る。ニューラルネットワーク内の異なるニューロンの活性化関数は、同じであってよく、または異なってよい。
【0121】
ニューラルネットワークは、一般に多層構造を含み、各層は1つまたは複数のニューロンを含み得る。ニューラルネットワークの深さおよび/または幅を増大させることにより、ニューラルネットワークの表現能力を向上させ、複雑なシステム用のより強力な情報抽出および抽象モデル化能力を提供することができる。ニューラルネットワークの深さは、ニューラルネットワークに含まれる層の数量を指すこともあり、各層に含まれるニューロンの数量は、層の幅と呼ばれることもある。図2は、ニューラルネットワークの層関係の図である。一実装では、ニューラルネットワークは、入力層と、出力層とを含む。受信される入力に対してニューロン処理を実行した後、ニューラルネットワークの入力層は、結果を出力層に転送し、出力層は、ニューラルネットワークの出力結果を得る。別の実装では、ニューラルネットワークは、入力層と、隠れ層と、出力層とを含む。ニューラルネットワークの入力層は、受信される入力に対してニューロン処理を実行し、次いで結果を中間の隠れ層に転送する。隠れ層は、次いで、計算結果を出力層または隣接する隠れ層に転送する。最後に、出力層は、ニューラルネットワークの出力結果を得る。1つのニューラルネットワークは、1つの隠れ層を含んでよく、順次接続された複数の隠れ層を含んでよい。これは、限定されない。ニューラルネットワークの訓練プロセスでは、損失関数が定義されることがある。損失関数は、ニューラルネットワークの出力値と理想目標値との間の差分値または差分を記述する。損失関数の具体的な形態は、本開示では限定されない。ニューラルネットワークの訓練プロセスは、ニューラルネットワークの層の数量および幅、ニューロンの重み、ならびに/またはニューロンの活性化関数のパラメータなどのニューラルネットワークパラメータを調整して、損失関数の値が閾値未満になる、または目標要件を満たすようにするプロセスである。換言すれば、ニューラルネットワークの出力値と理想目標値との間の差分は、最も小さい。
【0122】
図3は、通信システムにおけるAIの第1の適用フレームワークの例示的な図である。図3において、データソース(data source)は、訓練データおよび推論データを記憶するために使用される。モデル訓練ノード(モデル訓練ホスト)は、データソースによって提供される訓練データ(training data)を解析または訓練してAIモデルを得、AIモデルをモデル推論ノード(モデル推論ホスト)に配置する。AIモデルは、モデルの入力と出力の間のマッピング関係を表す。モデル訓練ノードによる学習によってAIモデルを得ることは、訓練データを用いたモデル訓練ノードによる学習によってモデルの入力と出力の間のマッピング関係を得ることと等価である。モデル推論ノードは、AIモデルを用いてデータソースによって提供される推論データに基づいて推論を実行し、推論結果を得る。この方法は、次のように述べられることもある。すなわち、モデル推論ノードは、推論データをAIモデルに入力し、AIモデルを用いて出力を得る。この出力が、推論結果である。推論結果は、アクション主体によって使用される(作用される)設定パラメータ、および/またはアクション主体によって実行される動作を示すことがある。推論結果は、アクタ(actor)エンティティによって統一された方式で計画され、1つまたは複数のアクション主体(例えばネットワーク要素)にアクションのために送信され得る。
【0123】
本開示では、図3に示される適用フレームワークが、図1に示されるネトワーク要素に配置されることがある。例えば、図3の適用フレームワークは、図1のアクセスネットワークデバイスまたはAIエンティティに配置されることがある。例えば、アクセスネットワークデバイスにおいて、モデル訓練ノードは、データソースによって提供される訓練データ(training data)を解析または訓練して、モデルを得ることがある。モデル推論ノードは、モデルおよびデータソースによって提供される推論データを用いて推論を実行し、モデルの出力を得ることができる。具体的には、モデルの入力は、推論データを含み、モデルの出力は、モデルに対応する推論結果である。例えば、モデル訓練ノードはCUであり、モデル推論ノードはCUもしくはDUであり、またはモデル訓練ノードはDUであり、モデル推論ノードはDUであり、またはモデル訓練ノードは後述の準実時間RICであり、モデル推論ノードは準実時間RIC、CU、もしくはDUである。例えば、端末デバイスは、図3のアクション主体とみなされる。アクセスネットワークデバイスは、推論データおよび/またはモデルに対応する推論結果を端末デバイスに送信することがあり、端末デバイスは、その推論データおよび/または推論結果に基づいて対応する動作を実行することがある。
【0124】
以下、図4(a)から図4(d)を参照して、本開示において提供される通信の解決策が適用され得るネットワークアーキテクチャについて述べる。
【0125】
図4(a)に示されるように、第1の可能な実装では、アクセスネットワークデバイスは、モデル学習および/または推論を実行するように構成された準実時間アクセスネットワークインテリジェント制御(RAN intelligent controller,RIC)モジュールを含む。例えば、準実時間RICは、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つからネットワーク側および/または端末側についての情報を取得することがあり、この情報は、訓練データまたは推論データとして使用されることがある。任意選択で、準実時間RICは、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つに推論結果を提出し得る。任意選択で、CUとDUは、推論結果を交換し得る。任意選択で、DUとRUは、推論結果を交換し得る。例えば、準実時間RICは、推論結果をDUに提出し、DUは、推論結果をRUに提出する。例えば、準実時間RICは、AIモデルを訓練するように構成されることもあり、推論は、このAIモデルを用いて実行される。
【0126】
図4(a)に示されるように、第2の可能な実装では、アクセスネットワークデバイス以外の非実時間RIC(任意選択で、非実時間RICはOAMまたはコアネットワークデバイス内に位置し得る)が含まれ、モデル学習および推論に使用される。例えば、非実時間RICは、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つからネットワーク側および/または端末側についての情報を取得することがある。この情報は、訓練データまたは推論データとして使用されることがあり、推論結果は、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つに提出されることがある。任意選択で、CUとDUは、推論結果を交換し得る。任意選択で、DUとRUは、推論結果を交換し得る。例えば、非実時間RICは、推論結果をDUに提出し、DUは、推論結果をRUに提出する。例えば、非実時間RICは、AIモデルを訓練するように構成され、推論は、このAIモデルを用いて実行される。
【0127】
図4(a)に示されるように、第3の可能な実装では、アクセスネットワークデバイスは準実時間RICを含み、アクセスネットワークデバイス以外の非実時間RIC(任意選択で、非実時間RICはOAMまたはコアネットワークデバイス内に位置し得る)が含まれる。第2の可能な実装と同様に、非実時間RICは、モデル学習および/もしくは推論を実行するように構成されることがあり、かつ/または第1の可能な実装と同様に、準実時間RICは、非実時間RICはからAIモデル情報を取得し、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つからネットワーク側および/または端末側についての情報を取得し、この情報およびAIモデルを用いて推論結果を得ることがある。任意選択で、準実時間RICは、CU、DU、およびRUのうちの少なくとも1つに推論結果を提出されることがある。任意選択で、CUとDUは、推論結果を交換し得る。任意選択で、DUとRUは、推論結果を交換し得る。例えば、準実時間RICは、推論結果をDUに提出し、DUは、推論結果をRUに提出する。例えば、準実時間RICは、モデルAを訓練するように構成され、推論は、このモデルAを用いて実行される。例えば、非実時間RICは、モデルBを訓練するように構成され、推論は、このモデルBを用いて実行される。例えば、非実時間RICは、モデルCを訓練するように構成され、モデルCについての情報が準実時間RICに提出され、準実時間RICは、このモデルCを用いて推論を実行する。
【0128】
図4(b)は、本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。図4(a)と比較すると、図4(b)では、CUがCU-CPとCU-UPに分離されている。
【0129】
図4(c)は、本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。図4(c)に示されるように、任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、1つまたは複数のAIエンティティを含み、AIエンティティの機能は、準実時間RICのそれと同様である。任意選択で、OAMは、1つまたは複数のAIエンティティを含み、AIエンティティの機能は、非実時間RICのそれと同様である。任意選択で、コアネットワークデバイスは、1つまたは複数のAIエンティティを含み、AIエンティティの機能は、非実時間RICのそれと同様である。OAMおよびコアネットワークデバイスがそれぞれAIエンティティを含む場合には、OAMとコアネットワークデバイスのAIエンティティによる訓練によって得られるモデルが異なり、かつ/または推論に用いられるモデルが異なる。
【0130】
本開示では、異なるモデルは、限定されるわけではないが、以下の相違、すなわちモデルの構造パラメータ(例えば、モデルの層の数量、層間の接続関係、各層に含まれるニューロンの数量、ニューロンの活性化関数、ニューロンの重み、および/またはニューロンのオフセット)、モデルの入力パラメータ、またはモデルの出力パラメータの相違のうちの少なくとも1つを含む。
【0131】
図4(d)は、本開示において提供される方法が適用され得るネットワークアーキテクチャの例示的な図である。図4(c)と比較すると、図4(d)のアクセスネットワークデバイスが、CUとDUに分離されている。任意選択で、CUは、AIエンティティを含むことがあり、AIエンティティの機能は、準実時間RICのそれと同様である。任意選択で、DUは、AIエンティティを含むことがあり、AIエンティティの機能は、準実時間RICのそれと同様である。CUおよびDUがそれぞれAIエンティティを含む場合には、CUとDUのAIエンティティによる訓練によって得られるモデルが異なり、かつ/または推論に用いられるモデルが異なる。任意選択で、図4(d)のCUは、CU-CPとCU-UPにさらに分離され得る。任意選択で、1つまたは複数のAIモデルがCU-CPに配置されることがある。任意選択で、1つまたは複数のAIモデルが、CU-UPに配置されることがある。任意選択で、図4(c)または図4(d)において、アクセスネットワークデバイスのOAMとコアネットワークデバイスのOAMは、別々に独立して配置され得る。
【0132】
本開示では、1つのモデルを用いた推論によって1つのパラメータが得られることも、複数のパラメータが得られることもある。異なるモデルの学習プロセスが、異なるデバイスまたはノードに配置されてよく、または同じデバイスもしくはノードに配置されてよい。異なるモデルの推論プロセスが、異なるデバイスまたはノードに配置されてよく、または同じデバイスもしくはノードに配置されてよい。
【0133】
本開示では、AIエンティティまたはアクセスネットワークデバイスなどが、本開示のステップの一部または全てを実行し得ることは理解され得る。これらのステップまたは動作は、単なる例に過ぎない。本開示は、他の動作、または様々な動作のバリエーションをさらに実行し得る。さらに、これらのステップは、本開示に提示される順序とは異なる順序で実行されてよく、本開示の全ての動作が実行されるとは限らない。
【0134】
本開示では、「未満」または「より大きい」が比較のために使用されている場合には、「未満」は「以下」で置換され得、「より大きい」は「以上」で置換され得る。
【0135】
本開示の様々な実施形態では、特に指定がない限り、または論理的矛盾がない限り、異なる例における用語および/または記述は一貫しており、相互に参照され得、異なる例における技術的特徴は、その内部の論理的関係に基づいて組み合わされて新たな例を形成し得る。
【0136】
本開示の例における様々な数字は、単に説明を容易にするための区別のために使用されているものであり、本開示の例の範囲を限定するために使用されているわけではないことは理解され得る。上記のプロセスの続き番号は、実行順序を意味しているわけではなく、プロセスお実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるものとする。
【0137】
本開示に記載されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本開示の技術的解決策をより明快に説明するためのものであり、本開示において提供される技術的解決策に対する制限にはならない。当業者なら、ネットワークアーキテクチャの進化とともに、また新たなサービスシナリオの登場とともに、本開示において提供される技術的解決策は同様の技術的問題にも適用可能になることを理解し得る。
【0138】
本開示では、アップリンク方向およびダウンリンク方向について別々に述べる。具体的には、図5から図11に示される手順はダウンリンク方向に関し、図12に示される手順はアップリンク方向に関する。
【0139】
任意選択で、本開示において提供される方法が実行される前に、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスの間で能力交換および/またはモデル情報交換がさらに実行され得る。詳細は、図5に示され得る。図5は、本開示による能力交換および/またはモデル情報交換の概略流れ図である。以下のステップが含まれる。
【0140】
S501:端末デバイスは、能力情報をアクセスネットワークデバイスに報告する。
【0141】
能力情報は、限定されるわけではないが、次の情報、すなわち端末デバイスが人工知能モデルの実行をサポートするかどうか、サポートされる人工知能モデルタイプ(例えば畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network,CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(recursive neural network,RNN)、もしくはランダムフォレストモデル)、人工知能モデルを記憶するために端末デバイスによって使用され得るメモリスペースのサイズ、例えばプロセッサの計算速度および/もしくはプロセッサによって処理されることが可能なデータのボリュームなどの情報など人工知能モデルを実行するための計算能力であり得る端末デバイスの計算能力情報、例えばチップの稼働電力消費および/もしくはバッテリ容量など端末デバイスのエネルギー消費情報、ならびに/または限定されるわけではないがアンテナの設定情報(アンテナの数量および/もしくは偏向方向)もしくは無線周波数チャネルの数量などを含む端末デバイスのハードウェア情報などのうちの少なくとも1つを含むことがある。
【0142】
端末デバイスは、能動的に能力情報を報告し得、またはアクセスネットワークデバイスから要求メッセージを受信した場合に能力情報を報告し得る。これは、本開示では限定されない。
【0143】
S501は、任意選択の動作である。例えば、端末デバイスの能力がプロトコルで同意されている場合には、図5に示される方法はS501を含まなくてよい。
【0144】
S502:アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルについての情報を端末デバイスに送信する。
【0145】
アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが人工知能モデルの実行をサポートすると決定した場合に、第1の予測モデルについての情報を送信することがある。代替として、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルについての情報を送信しないこともある。換言すれば、S502は、任意選択の動作である。例えば、第1の予測モデルは、プロトコルで同意されていることもあるし、またはアクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスは、同じダウンロードアドレスを介して第1の予測モデルをダウンロードする。
【0146】
第1の可能な実装では、第1の予測モデルについての情報は、第1の予測モデルを記述するために使用されるモデルパラメータ、モデル構造、カスケード関係、および活性化関数などを含む情報であることがある。端末デバイスは、第1の予測モデルについての情報に基づいて第1の予測モデルを決定することがある。第2の可能な実装では、第1の予測モデルについての情報は、代替として、第1の予測モデルを記述するコンピュータコードであることもあり、端末デバイスは、このコンピュータコードをコンパイルして第1の予測モデルを得ることがある。第3の可能な実装では、第1の予測モデルについての情報は、第1の予測モデルをダウンロードするためのダウンロードアドレスであることもあり、端末デバイスは、このダウンロードアドレスに基づいて第1の予測モデルをダウンロードすることがある。
【0147】
本開示では、例えば後述の第1の予測モデル、第2の予測モデル、第3の予測モデル、または第4の予測モデルなどの予測モデルは、人工知能モデルであることがある。具体的には、予測モデルは、訓練された人工知能モデルであることがある。予測モデルは、端末デバイスによって受信される最適な信号品質を有するダウンリンク信号を予測するように構成されることがある。例えば、最適な信号品質とは、信号の参照信号受信電力(reference signal received power,RSRP)が最大であること、または信号の受信信号対雑音比が最大であることなどを意味し得る。これは、限定されない。
【0148】
例えば、図6は、本開示による人工知能モデルの構造の図である。人工知能モデルのタイプは、ニューラルネットワークモデル、ランダムフォレストモデル、または線形回帰モデルなどであることがある。これは、本開示では限定されない。人工知能モデルは、5層の畳み込みネットワークと2層の完全接続ネットワークとを含む。これは単なる例に過ぎず、畳み込み層ネットワークおよび完全接続層ネットワークの数量、ならびに畳み込み層ネットワークと完全接続層ネットワークの間の接続関係に対するいかなる制限も表していない。畳み込み層ネットワークは、取得された入力を処理し、その入力を完全接続層ネットワークに伝送する。完全接続層ネットワークは、最終的に結果を出力する。例えば、人工知能モデルの入力は、無線信号に基づいて得られる測定情報であることがあり、人工知能モデルの出力は、予測された最適な無線信号に対応するコードワード指標またはビーム指標である。周波数領域を例として用いる。チャネル上の無線信号の伝搬形態は、Y=H×X+Nであり、ここで、Hは、i番目のビームが伝送される場合に使用される周波数領域チャネル応答であり、Xは、i番目のビームを用いて伝送される無線信号であり、Nは雑音であり、Yは、受信信号である。iは、整数である。人工知能モデルは、複数の受信信号Yの測定情報を用いた予測によって、最適な信号品質または最高の信号強度を有する無線信号を伝送するビームを得る、すなわち最適なビームであるビームを決定し得る。受信信号Yの測定情報は、Yの参照信号受信電力、Hのチャネル推定、および/または受信信号Yであり得る。時間領域を例として用いる。チャネル上の無線信号の伝搬形態は、
【0149】
【数4】
【0150】
であり、ここで、hは、i番目のビームが伝送される場合の時間領域チャネル応答であり、xは、i番目のビームを用いて伝送される無線信号であり、nは雑音であり、yは受信信号であり、iは整数であり、
【0151】
【数5】
【0152】
は、時間領域の畳み込みを表す。人工知能モデルは、複数の受信信号yの測定情報を用いた予測によって、最適な信号品質または最高の信号強度を有する無線信号を伝送するビームを得る、すなわち最適なビームであるビームを決定し得る。受信信号yの測定情報は、yの参照信号受信電力、hのチャネル推定、および/または受信信号yであり得る。
【0153】
アクセスネットワークデバイスのコードブックはC個のコードワードを含む、換言すれば、完全なコードブックはC個のコードワードを含み、C個のコードワードはC個のビームに対応すると仮定する。本開示では、アクセスネットワークデバイスのスキャンパターンは、コードブック中のM個のコードワード(M≦C、およびMは0超)を含み、g(Y)は、受信信号Yの測定情報である。この場合には、予測モデルの入力のフォーマットは、
【0154】
【数6】
【0155】
であることがある。換言すれば、入力情報の次元は、M次元情報であり、予測モデルの出力は、予測された最適な無線信号に対応するコードワード指標またはビーム指標であり、出力情報の次元は、1次元のスカラーであることがある。任意選択で、この方法では、
【0156】
【数7】
【0157】
は、事前処理が実行された後で予測モデルの入力として使用されることもあり、出力は、予測された最適な無線信号に対応するコードワード指標またはビーム指標であり、出力情報の次元は、1次元のスカラーであることがある。事前処理は、少なくとも以下を含むことがある。すなわち、実数部と虚数部が分離されて別個に使用される入力であり、実数部と虚数部が分離されて2M次元情報にスプライスされること、振幅と位相が分離されて別個に入力として使用されること、振幅と位相が分離されて2M次元情報にスプライスされること、およびスケーリング、量子化、またはフィルタリングなどがスケールファクタを用いて実行されること。これは、限定されない。
【0158】
本開示では、例えば第1の予測モデル、第3の予測モデル、または第4の予測モデルなど、ネットワーク側によって訓練されるモデルは、例えばアクセスネットワークデバイスの準実時間RIC、CU、またはDUによって訓練されるなど、アクセスネットワークデバイスによって訓練されることがある。代替として、事前訓練された予測モデルが、第三者ネットワークエンティティから取得される。例えば、AIエンティティが訓練を実行し、アクセスネットワークデバイスは、訓練された予測モデルをAIエンティティから取得する。任意選択で、AIエンティティは、OAMまたはコアネットワークデバイス内に位置する。予測モデルの具体的な訓練プロセスは、本開示では限定されない。例えば、第1の予測モデルでは、予測モデルを訓練するために必要な訓練データは測定情報であり、この訓練データは、Y=H×X+Nに基づいて生成されることがある。チャネル応答Hは、第三世代パートナーシッププロジェクト(the 3rd generation partnership project,3GPP)の定義を満たすチャネルモデルを用いて生成され得、実際の環境中で収集され得、またはレイトラッキングチャネルシミュレーションプラットフォームなど別のシミュレーションプラットフォームによって生成され得る。これは、本開示では限定されない。
【0159】
本開示では、複数の予測モデルが訓練されることがあり、各予測モデルが1つのスキャンパターンに対応する。アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスについて、その端末デバイス用に構成されたスキャンパターンに基づいて、そのスキャンパターンに対応する予測モデルを構成することがある。
【0160】
本開示では、同じ人工知能モデルがアクセスネットワークデバイスと端末デバイスに配置されることがある。
【0161】
一実装では、第1の予測モデルがアクセスネットワークデバイスにも配置される、または同じパラメータを有する人工知能モデルが、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスに配置される。同じパラメータを有する人工知能モデルがアクセスネットワークデバイスと端末デバイスに配置されるとは、アクセスネットワークデバイスに配置される人工知能モデルのモデルパラメータ、モデル構造、カスケード関係、および活性化関数などが、端末デバイスに配置される人工知能モデルのそれらと完全に同じであることを意味し得る。
【0162】
別の実装では、アクセスネットワークデバイスの人工知能モデルのモデル構造などの情報は、端末デバイスの人工知能モデルのそれと異なることもある。ただし、入力情報が同じである場合には、出力情報も同じであるか、または出力情報間の差分が閾値以下である。換言すれば、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスが同じモデル入力データフォーマットで同意し、同じ測定情報を入力する場合には、それぞれの人工知能モデルを介して同じ予測結果が出力され得る。
【0163】
第1の予測モデルが端末デバイスに配置された後で、アクセスネットワークデバイスは、ダウンリンク信号を端末デバイスに送信して、端末デバイスがダウンリンク信号を測定することによって得られる推定されたダウンリンク測定場情報を第1の予測モデルに入力して第1の予測モデルの予測結果が正確かどうかを決定し得るようにすることがある。以下、詳細に説明する。
【0164】
図7は、本開示による通信方法の概略流れ図である。この手順について、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスの間の対話の例を用いて説明する。図7に示される手順では、同じ予測モデルが端末デバイスとアクセスネットワークデバイスに配置されることがあり、アクセスネットワークデバイスは、この予測モデルを用いて、端末デバイスによって受信されるダウンリンク信号のうちの最高の受信信号強度を有するダウンリンク信号を予測することがある。端末デバイスは、配置された予測モデルの予測結果を検査することがあり、予測結果が不正確である場合には、フィードバックをアクセスネットワークデバイスに送信することがある。具体的には、この方法は、以下のステップを含む。
【0165】
任意選択のS700:アクセスネットワークデバイスは、表示情報を端末デバイスに送信する。
【0166】
表示情報は、以下の情報のうち少なくとも1つを示すことがある。
【0167】
(1)スキャンパターンを示すスキャンパターン情報。スキャンパターンは、アクセスネットワークデバイスによってコードブックから選択される1つまたは複数のコードワード、およびそのコードワードを選択する順序を示す。1つのコードワードは1つのビームに対応するので、スキャンパターンは、アクセスネットワークデバイスによって使用される1つまたは複数のビーム、およびそれらのビームの送信順序も示すことがある。アクセスネットワークデバイスによって使用されるコードブック中のコードワード、コードワードの使用順序、使用されるビーム、およびビームの送信順序などの情報は、スキャンパターンを用いて決定されることがある。任意選択で、表示情報は、スキャンパターン情報を含まなくてよい。例えば、スキャンパターン情報は、プロトコルで同意され、または別の方式で設定され得る。これは、本開示では限定されない。
【0168】
(2)予測モデルの入力情報の次元および出力情報の次元などの情報を示す、予測モデルの入力および出力のフォーマット情報。例えば、スキャンパターンがM個のコードワードを示し、出力が最適なダウンリンク信号に対応するコードワード指標である場合には、入力情報の次元はMであり、出力情報の次元は1である。任意選択で、表示情報は、予測モデルの入力および出力のフォーマット情報を含まないこともある。例えば、予測モデルの入力および出力のフォーマット情報は、プロトコルで同意され、または別の方式で設定され得る。これは、本開示では限定されない。
【0169】
(3)端末デバイスが検査モードに入るかどうかを示し、またはダウンリンク信号を送信するためにアクセスネットワークデバイスによって使用されるモードを示す、検査モード情報。
【0170】
本開示では、アクセスネットワークデバイスは、第1のモードおよび第2のモードという2つのモードでダウンリンク信号を送信することがある。第1のモードは、検査モードと呼ばれることもあり、第2のモードは、非検査モードと呼ばれることもある。可能な実装では、第1のモードでダウンリンク信号を送信する場合には、アクセスネットワークデバイスは、検査モード情報を介して、端末デバイスに検査モードに入るように指示することがあり、または第2のモードでダウンリンク信号を送信する場合には、アクセスネットワークデバイスは、検査モード情報を介して、端末デバイスに非検査モードに入るように指示することがある。別の可能な実装では、アクセスネットワークデバイスは、検査モードまたは非検査モードのリソースをさらに設定して、端末デバイスが検査モードまたは非検査モードに入るようにし得る。例えば、検査モードのリソースは、周期的または非周期的である。アクセスネットワークデバイスがコードブック中の全てのコードワードに対応するビームを周期的または非周期的にスキャンした場合には、端末デバイスは検査モードに入る。アクセスネットワークデバイスがコードブック中の一部のコードワードに対応するビームをスキャンした場合には、端末デバイスは非検査モードに入る。
【0171】
本開示では、アクセスネットワークデバイスは、aを含み、コードブックは、1つまたは複数のコードワードを含み、各コードワードは、信号を事前コード化するためのものであることがあり、事前コード化された信号は、特定の空間指向性に基づいて空間中を伝搬されてビーム形成効果を形成する、すなわち1つのコードワードが1つのビームまたは1つのデータ伝送方向に対応する。
【0172】
検査モードでは、コードブック中の全てのコードワードがアクセスネットワークデバイスによって選択される。換言すれば、コードブック中の全てのコードワードがダウンリンク信号を送信するために使用され、コードブック中の全てのコードワードに対応するビームが送信される。
【0173】
非検査モードでは、アクセスネットワークデバイスは、スキャンパターンに基づいてコードブックからいくつかのコードワードを選択することがある。換言すれば、スキャンパターンによって示されるコードブック中のコードワードが、ダウンリンク信号を送信するためのものであり、別のコードワードは、そのダウンリンク信号を送信するためのものではない。
【0174】
例えば、図8に示されるように、コードブックが64個のコードワードを含むことを例として用いる。図8では、1つのグリッドは1つのビームを表し、1つのビームは1つのコードワードに対応し、全部で64個のビームがあり、異なるビームは空間中で異なる方向を有する。
【0175】
検査モードでは、アクセスネットワークデバイスは、水平角の順序で、また次いで垂直角の順序で、64個のビームを用いて64個のダウンリンク信号を順次送信することがあり、ここで、1つのビームは1つのダウンリンク信号を送信するためのものである。これに対応して、端末デバイスは、64個のビームを用いて送信される64個のダウンリンク信号を同じ順序で順次受信する。
【0176】
図8では、スキャンパターンが16個のコードワードに対応する16個のビームを示す例を用いて説明が与えられている。この16個のビームは、図8では小さな黒グリッドで表される。水平角をx軸として用い、垂直角をy軸として用いて座標系を確立すると、この16個のビームの位置座標はそれぞれ、(1,1)、(1,3)、(1,5)、(1,7)、(3,1)、(3,3)、(3,5)、(3,7)、(5,1)、(5,3)、(5,5)、(5,7)、(7,1)、(7,3)、(7,5)、および(7,7)である。非検査モードでは、アクセスネットワークデバイスは、水平角の順序で、また次いで垂直角の順序で、スキャンパターンによって示される1つまたは複数のビームを用いてダウンリンク信号を順次送信することがある。これに対応して、端末デバイスは、ダウンリンク信号を同じ順序で順次受信する。
【0177】
上記の例において、アクセスネットワークデバイスがビームを送信する順序は、単なる例に過ぎず、順序に対する制限を表しているわけではない。アクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスは、代替として別の順序を使用し得る。これは、限定されない。
【0178】
S701:アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、これに対応して、端末デバイスは、アクセスネットワークデバイスからX個のダウンリンク信号を受信する。
【0179】
Xは、1より大きい整数であることがある。任意選択で、X個のダウンリンク信号のうちの異なるダウンリンク信号が、時分割方式で送信され得、および/またはX個のダウンリンク信号のうちの異なるダウンリンク信号が、周波数分割方式で送信され得る。例えば、アクセスネットワークデバイスは、異なるビームおよび異なるアンテナパネルを用いて、異なるダウンリンク信号を異なる周波数で送信する。
【0180】
ダウンリンク信号のタイプは、限定されない。ダウンリンク信号は、ダウンリンク参照信号であってよく、例えば、チャネル状態情報ダウンリンク信号(channel state information reference signal,CSI-RS)であってよい。代替として、ダウンリンク信号は、例えば同期信号および物理ブロードキャストチャネルブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block,SSB)など、別のタイプの信号であってよい。これは、本開示では限定されない。任意選択で、同期信号は、1次同期信号(primary synchronization signal,PSS)および2次同期信号(secondary synchronization signal,SSS)を含むことがある。SSBは、PSS、SSS、およびPBCHを含む。SSBは、PBCHの復調参照信号(demodulation reference signal,DMRS)をさらに含み得る。
【0181】
X個のダウンリンク信号のうちの任意のダウンリンク信号について、ダウンリンク信号を送信する場合に、アクセスネットワークデバイスは、1つのコードワードを用いてダウンリンク信号を事前コード化する。換言すれば、ダウンリンク信号は、1つのビームまたは1つのデータ伝送方向に対応する。端末デバイスは、1つのコードワードを用いてダウンリンク信号を受信することがある。ダウンリンク信号を受信するために端末デバイスによって使用されるコードワードは、端末デバイスによって決定されることがある。どのようにしてコードワードを具体的に決定するかは、本開示では限定されない。
【0182】
アクセスネットワークデバイスが検査モードでダウンリンク信号を送信する場合には、Xの値は、アクセスネットワークデバイスのコードブックに含まれるコードワードの数量と等しいことがある。アクセスネットワークデバイスが非検査モードでダウンリンク信号を送信する場合には、Xの値は、スキャンパターンによって示されるコードワードの数量(またはビームの数量)と等しいことがある。
【0183】
S702:端末デバイスは、X個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定する。
【0184】
端末デバイスは、1つのダウンリンク信号に基づいて1つのダウンリンク測定情報を取得し得る。ダウンリンク測定情報は、ダウンリンク信号を測定することによって得られるRSRPであってよく、またはダウンリンク信号の受信値であってよく、またはダウンリンク信号を測定することによって得られる他の情報であってよい。
【0185】
S700の表示情報が端末デバイスに非検査モードに入るように指示する場合には、S703およびS704が実行されることがある。
【0186】
S703:端末デバイスは、X個のダウンリンク測定情報をアクセスネットワークデバイスに送信し、これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク測定情報を受信する。
【0187】
S704:アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の最適なダウンリンク信号を決定する。
【0188】
第1の最適なダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定される。
【0189】
アクセスネットワークデバイスのコードブックはC個のコードワードを含み、アクセスネットワークデバイスはC個のコードワードを介してC個のビームを異なる方向に送信し得、Cは0より大きい整数であると仮定する。アクセスネットワークデバイスは非検査モードでダウンリンク信号を送信するので、この場合には、XはC以下である。
【0190】
このステップでは、第1の最適なダウンリンク信号は、端末デバイスによって受信される最良の信号品質を有する予測によって得られるダウンリンク信号を指すことがあり、実際の測定によって得られる最良の信号品質を有するダウンリンク信号ではない。換言すれば、アクセスネットワークデバイスは、実際にはC個のダウンリンク信号を送信せず、X個のダウンリンク信号しか送信しない。第1の予測モデルを介してアクセスネットワークデバイスによって予測される第1の最適なダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちの1つであってよく、またはX個のダウンリンク信号のうちの1つではなくてよい。予測によって得られる第1の最適なダウンリンク信号は、C個のダウンリンク信号のうちの1つである。
【0191】
例えば、図8の上記の例を参照して、アクセスネットワークデバイスによって送信されるX個のダウンリンク信号がスキャンパターンによって示される16個のビームを介して送信されると仮定する。予測によりアクセスネットワークデバイスによって実際に得られる第1の最適なダウンリンク信号に対応する第1の最適なビームは、16個のビームのうちのいずれか1つではないこともある。例えば、予測される第1の最適なビームは、図8において位置座標が(6,5)であるビーム、すなわち図8に矢印で示されるビームであってよい。
【0192】
第1の最適なダウンリンク信号を決定した後で、アクセスネットワークデバイスは、第1の最適なダウンリンク信号に対応する第1の最適なビームを介してダウンリンクデータを端末デバイスに送信することがある。
【0193】
S704は、さらに次のように理解され得る。すなわち、アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の最適なコードワード(または第1の最適なビーム)を決定し、アクセスネットワークデバイスは、第1の最適なコードワード(または第1の最適なビーム)を介してダウンリンクデータを端末デバイスに送信することがある。具体的には、アクセスネットワークデバイスは、モデルに基づく予測によって、最良の信号品質を有するダウンリンク信号に対応するコードワードを得ることがある。
【0194】
上記の方法によれば、アクセスネットワークデバイスは、いくつかのダウンリンク信号しか送信する必要がないので、ダウンリンク測定情報に基づく予測によって最適なダウンリンク信号を取得して通信に使用される最適なビームを決定し、それにより低いエアインタフェースオーバヘッドでビームアラインメントを迅速に完了することができる。
【0195】
S700の表示情報が端末デバイスに検査モードに入るように指示する場合には、以下の手順が実行されることがある。
【0196】
S705:端末デバイスは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定する。
【0197】
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号である。第1のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報の一部に基づく予測によって得られるダウンリンク信号であり、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定されるダウンリンク信号である。
【0198】
具体的には、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である。任意選択で、Y個のダウンリンク測定情報は、スキャンパターンに基づいて決定され得る。例えば、Y個のダウンリンク測定情報に対応するY個のダウンリンク信号は、スキャンパターンによって示されるY個のビームを介して送信されるダウンリンク信号である。この場合には、Yの値は、スキャンパターンによって示されるビームの数量と等しい。
【0199】
本開示では、ダウンリンク信号と、コードワードと、ビームとは互いに対応しており、1つのダウンリンク信号が1つのコードワードに対応し、コードワードはダウンリンク信号を事前コード化するためのものであり、事前コード化された信号の伝送方向は、ビームによって示される方向である。予測モデルは、予測によってダウンリンク信号を得るが、これは、予測モデルが予測によってコードワードを得る、または予測によってビームを得るケースと代替として置き換えられ得る。同様に、スキャンパターンは、スキャンされた信号を示し、これは、スキャンパターンが、スキャンされたコードワードまたはスキャンされたビームを示すケースと代替として置き換えられ得る。
【0200】
第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報のうちの最適な対応する信号品質を有するダウンリンク測定情報に対応するダウンリンク信号である。例えば、ダウンリンク測定情報がRSRPである場合には、X個のRSRPのうちで最大の値を有するRSRPに対応するダウンリンク信号が、第2のダウンリンク信号として使用されることがある。
【0201】
端末デバイスは、第2のダウンリンク信号に基づいて、第1の予測モデルに基づいて予測された第1のダウンリンク信号が正確であるかどうかを決定することがある。詳細については、以下の説明を参照されたい。
【0202】
S706:第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、端末デバイスは、第1の情報をアクセスネットワークデバイスに送信し、これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、第1の情報を端末デバイスから受信する。
【0203】
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合には、端末デバイスは、第1の予測モデルの予測結果が不正確であり、第1の予測モデルは更新される必要があるとみなすことがある。この場合には、可能な実装では、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、上記の情報は、第1の予測モデルを更新するためのものであることがある。どのようにして第1の予測モデルを具体的に更新するかは、以下で詳細に述べる。別の可能な実装では、第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示す。
【0204】
第1の条件は、以下のうちのいずれか1つを含むことがある。
【0205】
第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではない、または
第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号でなく、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きい。第1の閾値は、アクセスネットワークデバイスによって設定され得、またはプロトコルで同意され得、または端末デバイスによって決定され得る。
【0206】
本開示では、第1の実装では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値である。例えば、第1のダウンリンク測定情報の値がR1であり、第2のダウンリンク測定情報の値がR2である場合には、差分情報は|R1-R2|であることがある。
【0207】
第2の実装では、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報は、第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値である。
【0208】
本開示では、第1の位置情報と第2の位置情報との間の差分は、第1の位置情報と第2の位置情報の間のユークリッド距離であることがある。
【0209】
例えば、図9に示されるように、コードブックが64個のコードワードを含むことを例として用いる。1つのビームは1つのコードワードに対応し、全部で64個のビームがある。1つのビームは1つの伝送方向を指すので、64個のビームは、64個の伝送方向を表し得る。この64個のビームはおおよそグリッド形状に配列されており、水平角は8つの行を含み、垂直角は8つの列を含むと仮定する。伝送方向の断面から見ると、この64個のビームは、おおよそ図9に示される64個のグリッドを形成することがあり、図9の1つのグリッドが1つのビームを表している。水平角をx軸として用い、垂直角をy軸として用いて、座標系が確立される。図9では、第1のダウンリンク信号の位置情報が(6,6)であり、第2のダウンリンク信号の位置情報が(8,8)である例を用いて説明する。この場合には、第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報の間のユークリッド距離は、以下の形態を満たすことがある。
【0210】
【数8】
【0211】
ダウンリンク信号に対応する位置情報は、アクセスネットワークデバイスによって端末デバイスに対して示され、または事前に同意され得る。
【0212】
S707:第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合に、端末デバイスは、第2の情報をアクセスネットワークデバイスに送信し、これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、第2の情報を端末デバイスから受信する。
【0213】
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合には、端末デバイスは、第1の予測モデルの予測結果が正確であり、第1の予測モデルは更新される必要がないとみなすことがある。この場合には、可能な実装では、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示すことがある。別の可能な実装では、第2の情報は、第1の予測モデルが信頼できること、または第1の予測モデルが更新される必要がないことを示すことがある。
【0214】
第2の条件は、以下のうちのいずれか1つを含むことがある。
【0215】
第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号である、または
第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、第1のダウンリンク信号と第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下である。
【0216】
本開示では、S706およびS707は、代替として以下のステップAまたはステップBで置換され得る。
【0217】
ステップA:端末デバイスは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の情報または第2の情報をアクセスネットワークデバイスに送信する。これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、第1の情報または第2の情報を端末デバイスから受信する。
【0218】
第1の情報は、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に送信されることがあり、第2の情報は、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合に送信されることがある。
【0219】
第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、または第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示す。第2の情報は、第1の予測モデルが信頼できることを示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示す、もしくは第2の情報がY個のダウンリンク測定情報を含まないことを示す。第2の情報は、第2のダウンリンク信号をさらに示すこともある。
【0220】
ステップB:端末デバイスは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号に基づいて、アクセスネットワークデバイスに第1の情報を送信する、または第1の情報を送信しない。これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスからの第1の情報を検出する。
【0221】
第1の情報の説明は、ステップAにおける説明と同じである。第1の情報を検出した場合には、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルは更新される必要があるとみなし、第1の情報を検出しない場合には、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルは更新される必要がないとみなす。
【0222】
本開示では、第1の予測モデルは、端末デバイスによって更新され得、または第1の予測モデルは、アクセスネットワークデバイスによって更新され得る。以下、別個に説明する。
【0223】
端末デバイスが第1の予測モデルを更新する場合には、以下の手順が実行されることがある。
【0224】
S708:端末デバイスは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第2の予測モデルを得る。
【0225】
端末デバイスは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号を訓練データのグループとして使用し、第1の予測モデルに対して更新訓練を実行することがある。訓練されたモデルは、第2の予測モデルと呼ばれる。端末デバイスは、第1の予測モデルを第2の予測モデルに更新することがある。第1の予測モデルを第2の予測モデルに更新する具体的な方法は、本開示では限定されず、例えば、バックプロパゲーション勾配更新アルゴリズムを用いるものであってよい。
【0226】
第2の予測モデルを得た後で、端末デバイスは、第2の予測モデルを複数の方式で示し得る。
【0227】
S709:端末デバイスは、第3の情報をアクセスネットワークデバイスに送信し、これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、第3の情報を端末デバイスから受信する。
【0228】
可能な実装では、第3の情報は、第2の予測モデルを示す。具体的には、第3の情報は、第2の予測モデルを記述するために使用されるモデルパラメータ、モデル構造、カスケード関係、および活性化関数などを含む情報を含むことがある。アクセスネットワークデバイスは、第3の情報に基づいて第2の予測モデルを決定することがある。例えば、第2の予測モデルは、多層畳み込み層ネットワークおよび多層完全接続層ネットワークを含み、各層は、1つまたは複数のニューロンを含み得る。これに対応して、モデルパラメータは、第2の予測モデル中の各ニューロンに対応する重みなどの情報を含むことがある。モデル構造は、第2の予測モデル中の畳み込み層ネットワークの数量および完全接続層ネットワークの数量、および畳み込み層ネットワークと完全接続層ネットワークの間の接続関係などを含むことがある。
【0229】
第3の情報は、第2の予測モデルを記述するコンピュータコードを含むこともあり、アクセスネットワークデバイスは、このコンピュータコードに基づいてコンパイルを実行して、第2の予測モデルを得ることがある。
【0230】
別の可能な実装では、第3の情報は、第2の予測モデルについての情報を示し、第2の予測モデルについての情報は、第2の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報を含む。具体的には、第3の情報は、この変動情報を含むことがある。変動情報とは、第2の予測モデルを記述するために使用されるモデルパラメータ、モデル構造、カスケード関係、および活性化関数などを含む情報と、第1の予測モデルを記述するために使用されるモデルパラメータ、モデル構造、カスケード関係、および活性化関数などを含む情報との間の変動を指す。
【0231】
別の可能な実装では、第3の情報は、第2の予測モデルについての情報を示し、第2の予測モデルについての情報は、第2の予測モデルの勾配情報を含む。具体的には、第3の情報は、勾配降下法を用いて第1の予測モデルが第2の予測モデルに更新された場合の勾配計算値を含むことがある。
【0232】
S710:アクセスネットワークデバイスは、第3の情報に基づいて第1の予測モデルを第2の予測モデルに更新する。
【0233】
上記の方法によれば、端末デバイスは、ローカルに設定された第1の予測モデルを用いて予測を実行することがある。予測される第1のダウンリンク信号が、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により、実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定される第2のダウンリンク信号と一致しないと端末デバイスが決定した場合には、端末デバイスは、第1の予測モデルを較正して、換言すれば第1の予測モデルを再訓練して、更新された予測モデルを得ることがあり、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0234】
本開示では、第1のシナリオでは、第1の予測モデルが更新されたものとすると、端末デバイスは、第2の予測モデルをアクセスネットワークデバイスに対して示す、すなわちS709を実行する。
【0235】
第2のシナリオでは、端末デバイスは、第2の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報が第2の閾値より大きいかどうかを決定し、変動情報が第2の閾値以上である場合には第3の情報を送信し、変動情報が第2の閾値未満である場合には第3の情報を送信しないことがある。普遍性の喪失を回避するために、本開示では、図10に示される手順を例として用いて、どのようにして端末デバイスが第3の情報を送信するかどうかを決定するかについて述べる。
【0236】
S1001:端末デバイスは、更新対象の予測モデルを訓練して、更新された予測モデルを得る。
【0237】
更新対象の予測モデルの初期値は、第1の予測モデルであり、更新対象の予測モデルは、端末デバイスに現在配置されている予測モデルである。更新された予測モデルは、S708の訓練により得られる。更新対象の予測モデルが第1の予測モデルであると仮定すると、この場合に得られる更新された予測モデルは、第2の予測モデルである。
【0238】
いくつかの端末デバイスが同じ更新対象の予測モデルを有するものと仮定する。これらの端末デバイスは、更新対象の予測モデルを訓練し、訓練勾配情報、更新された予測モデル、または更新された予測モデルと更新対象の予測モデルの間の変動をアクセスネットワークデバイスにフィードバックする。アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスのフィードバックに基づいて、融合された新たな予測モデルを生成し、次いでこの融合された新たな予測モデルをこれらの端末デバイスに送信して、第1の予測モデルを更新する。
【0239】
S1002:端末デバイスは、この更新された予測モデルと最初に更新された予測モデルの間の変動情報を決定する。
【0240】
最初に更新された予測モデルの初期値は、第1の予測モデルであり、最初に更新された予測モデルは、第3の情報を介してアクセスネットワークデバイスに対して前回示された予測モデルである。
【0241】
更新された予測モデルは第2の予測モデルであり、本明細書において最初に更新された予測モデルは第1の予測モデルであると仮定する。
【0242】
S1003:変動情報が第2の閾値以上である場合には、端末デバイスは、第3の情報をアクセスネットワークデバイスに送信する。
【0243】
第2の閾値は、アクセスネットワークデバイスによって設定され得、またはプロトコルで同意され得、または端末デバイスによって決定され得る。
【0244】
S1004:変動情報が第2の閾値未満である場合には、端末デバイスは、第3の情報を送信しない。
【0245】
次に更新対象の予測モデルを訓練する場合には、端末デバイスは、S1001からS1004の手順を再度実行することがある。
【0246】
変動情報が第2の閾値未満であるので、更新された予測モデルは更新前の予測モデルと大きくは異ならず、更新された予測モデルの性能は更新前の予測モデルのそれに近く、更新された予測モデルの予測結果は更新前の予測モデルのそれに近いと考えられ得る。したがって、更新された予測モデルは、アクセスネットワークデバイスに対して示されないこともある。
【0247】
図10に示される手順の説明を参照して、一例では、第1の予測モデルは予測モデルAであると仮定する。端末デバイスは、以下の手順を実行することがある。
【0248】
ステップ1:予測モデルAを訓練して、予測モデルBを得る。
【0249】
ステップ2:予測モデルAと予測モデルBの間の変動情報が第2の閾値以上であるかどうかを決定し、予測モデルAと予測モデルBの間の変動情報が第2の閾値以上である場合には、ステップ3に進み、予測モデルAと予測モデルBの間の変動情報が第2の閾値未満である場合には、ステップ4に進む。
【0250】
ステップ3:第3の情報を送信する。ここで、このステップの第3の情報は、予測モデルBについての情報を示す。
【0251】
ステップ4:第3の情報の送信をスキップする。
【0252】
ステップ2の変動情報が第2の閾値未満である場合には、端末デバイスは、今回は第3の情報を送信しない。
【0253】
さらに、端末デバイスがさらに予測モデルBを訓練して予測モデルCを得る必要があると仮定すると、端末デバイスは、図10に示される手順を再度実行し得る。
【0254】
ステップ5:予測モデルBを訓練して、予測モデルCを得る。
【0255】
ステップ6:予測モデルCと予測モデルAの間の変動情報が第2の閾値以上であるかどうかを決定し、予測モデルCと予測モデルAの間の変動情報が第2の閾値以上である場合には、ステップ7に進み、予測モデルCと予測モデルAの間の変動情報が第2の閾値未満である場合には、ステップ8に進む。
【0256】
予測モデルCは予測モデルBを訓練することによって得られるが、予測モデルAはアクセスネットワークデバイスに配置されており、端末デバイスは予測モデルAをアクセスネットワークデバイスに対して示さないので、端末デバイス内の最新の予測モデルとアクセスネットワークデバイス内の予測モデルの間の変動情報が第2の閾値以上であるかどうかが決定される必要がある。
【0257】
ステップ7:第3の情報を送信する。ここで、このステップの第3の情報は、予測モデルCについての情報を示す。
【0258】
ステップ8:第3の情報の送信をスキップする。
【0259】
上記の手順によれば、更新された予測モデルとアクセスネットワークデバイスに対して前回示された予測モデルの間の変動情報が第2の閾値未満である場合には、更新された予測モデルがアクセスネットワークデバイスに対して示されないことがある。これにより、更新された予測モデルをアクセスネットワークデバイスに対して頻繁に示すことを回避し、シグナリングオーバヘッドを低減し、システム効率を向上させる。
【0260】
本開示では、アクセスネットワークデバイスも、第1の予測モデルを更新することがある。アクセスネットワークデバイスが第1の予測モデルを更新する場合には、以下の手順が実行されることがある。
【0261】
ステップ1:アクセスネットワークデバイスは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得る。
【0262】
アクセスネットワークデバイスは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号を訓練データのグループとして使用し、第1の予測モデルに対して更新訓練を実行することがある。訓練されたモデルは、第3の予測モデルである。S708の訓練により端末デバイスによって得られる第2の予測モデルと、ステップ1の訓練によりアクセスネットワークデバイスによって得られる第3の予測モデルは、同じモデルであってよく、または異なるモデルであってよい。本開示では、説明を容易にするために、第2の予測モデルと第3の予測モデルとを区別するが、これは必ずしもこの2つのモデルが異なるモデルであることを意味しているわけではない。
【0263】
アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルを第3の予測モデルに更新することがある。
【0264】
第3の予測モデルを得た後で、アクセスネットワークデバイスは、第3の予測モデルを複数の方式で示し得る。
【0265】
第1の実装では、アクセスネットワークデバイスは、第3の予測モデルを端末デバイスに対して直接示す、すなわちステップ2を実行することがある。
【0266】
ステップ2:アクセスネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信し、これに対応して、端末デバイスは、第4の情報をアクセスネットワークデバイスから受信する。
【0267】
第4の情報は、第3の予測モデルを示し、または第3の予測モデルについての情報を示し、第3の予測モデルについての情報は、第3の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報を含む。第4の情報の具体的な内容については、第3の情報の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0268】
第2の実装では、アクセスネットワークデバイスは、第3の予測モデルと第1の予測モデルの間の変動情報が第2の閾値より大きいかどうかを決定し、変動情報が第2の閾値以上である場合には第4の情報を送信し、変動情報が第2の閾値未満である場合には第4の情報を送信しないことがある。具体的なプロセスは、図10に示される手順と同様であり、本明細書では詳細について重ねて述べることはしない。
【0269】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、第4の情報を送信しないこともある。端末デバイスの第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合には、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を用いて第1の予測モデルを別個に再訓練することがある。この方法では、この2つのデバイスに記憶される予測モデルは、シグナリングオーバヘッドがほとんどなく互いに一致し続けることができる。
【0270】
上記の方法によれば、予測される第1のダウンリンク信号が、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により、実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定される第2のダウンリンク信号と一致しないと端末デバイスが決定した場合には、端末デバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報をアクセスネットワークデバイスにフィードバックして、アクセスネットワークデバイスが第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の予測モデルを較正して、すなわち第1の予測モデルを再訓練して、更新された予測モデルを取得し得るようにすることがあり、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0271】
本開示では、予測モデルは、代替として端末デバイスには配置されないこともあり、アクセスネットワークデバイスのみに配置される。アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスによってフィードバックされる情報に基づいて予測モデルを検査する。具体的には、図11は、本開示による通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
【0272】
任意選択のS1100:アクセスネットワークデバイスは、表示情報を端末デバイスに送信する。
【0273】
表示情報の具体的な内容については、S700の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0274】
S1101:アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信する。
【0275】
S1102:アクセスネットワークデバイスは、X個のダウンリンク測定情報を端末デバイスから受信する。
【0276】
X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定される。
【0277】
S1103:アクセスネットワークデバイスは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定する。
【0278】
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定される。
【0279】
S1103の具体的な内容については、S705の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0280】
S1104:第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合には、アクセスネットワークデバイスは、Y個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得る。
【0281】
S1104の具体的な内容については、S706の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0282】
さらに、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルを第3の予測モデルに更新する。
【0283】
S1105:第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合には、アクセスネットワークデバイスは、第1の予測モデルを不変のまま維持する。
【0284】
S1105の具体的な内容については、S707の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0285】
上記の方法によれば、第1の予測モデルのみがアクセスネットワークデバイスに配置されていればよい。予測される第1のダウンリンク信号が、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により、実際のダウンリンク測定情報に基づいて決定される第2のダウンリンク信号と一致しないとアクセスネットワークデバイスが決定した場合には、アクセスネットワークデバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の予測モデルを較正して、すなわち第1の予測モデルを再訓練して、更新された予測モデルを得ることがあり、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0286】
本開示において提供される方法は、さらに、アップリンク方向の信号伝送に適用可能である。例えば、アップリンク方向では、通信が必要とされる場合に、アクセスネットワークデバイスは、コードブック中の候補コードワードを特定の順序でスキャンする。すなわち、アクセスネットワークデバイスは、コードブック中の候補コードワードの各々に対応するビームを用いて端末デバイスからアップリンク信号を受信する。アクセスネットワークデバイスは、最終的に、最高の受信信号強度を有するアップリンク信号に対応するビームを最適なビームとして選択し、このビームを用いて端末デバイスからアップリンクデータを受信する。
【0287】
本開示では、予測モデルがアクセスネットワークデバイスに配置されることがあり、最高の受信信号強度を有するアップリンク信号を少数のアップリンク信号のみ基づいて予測して、最高の信号強度を有するアップリンク信号を決定するために端末デバイスが大量のアップリンク信号を送信する必要があるケースを回避し、リソースオーバヘッドを低減させ、端末のエネルギー消費を削減し、通信効率を向上させ得る。
【0288】
図12は、本開示による通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
【0289】
任意選択のS1200:アクセスネットワークデバイスは、モード表示情報を端末デバイスに送信する。
【0290】
本開示では、端末デバイスは、第3のモードおよび第4のモードという2つのモードでアップリンク信号を送信することがある。第3のモードは、検査モードと呼ばれることもあり、第4のモードは、非検査モードと呼ばれることもある。
【0291】
可能な実装では、アクセスネットワークデバイスは、モード表示情報を介して、検査モードに入るかどうかを端末デバイスに対して示すことがある。別の可能な実装では、端末デバイスが検査モードに入る時間期間が、プロトコルで同意されている、またはアクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスによってシグナリングを介して事前に同意されていることもある。端末デバイスは、この時間期間中には検査モードでアップリンク信号を送信し、別の時間期間中には非検査モードでアップリンク信号を送信する。代替として、端末デバイスが非検査モードに入る時間期間が、プロトコルで同意されている、またはアクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスによってシグナリングを介して事前に同意されていることもある。端末デバイスは、この時間期間中には非検査モードでアップリンク信号を送信し、別の時間期間中には検査モードでアップリンク信号を送信する。
【0292】
端末デバイスが第1のモードを用いてアップリンク信号を送信する前に、アクセスネットワークデバイスは、検査モード情報を介して、端末デバイスに検査モードに入るように指示することがある。端末デバイスが第2のモードを用いてダウンリンク信号を送信する前に、アクセスネットワークデバイスは、検査モード情報を介して、端末デバイスに非検査モードに入るように指示することがある。
【0293】
端末デバイスが検査モードに入る場合には、端末デバイスは、1回の送信周期においてX個のアップリンク信号を送信する必要がある。端末デバイスが検査モードに入らない場合、換言すれば、端末デバイスが非検査モードに入る場合には、端末デバイスは、1回の送信周期においてY個のアップリンク信号を送信する必要がある。
【0294】
アップリンク信号は、アップリンク参照信号であることがある。具体的な信号クラスは、本開示では限定されない。Xは、1より大きい整数であり、Yは、X未満、0より大きい整数である。Xの値は、アクセスネットワークデバイスのコードブックに含まれるコードワードの数量と等しいことがある。理解を容易にするために、本開示では、アップリンクプロセスおよびダウンリンクプロセスの両方でXおよびYを説明に用いる。実際には、本開示の方法がアップリンクプロセスおよびダウンリンクプロセスの両方で使用される場合、アップリンクプロセスにおけるXの値は、ダウンリンクプロセスにおけるXの値と同じであってよく、または異なってよい。これは、限定されない。同様に、アップリンクプロセスにおけるYの値も、ダウンリンクプロセスにおけるYの値と同じであってよく、または異なってよい。これは、限定されない。この規則は他の同様のケースにも適用可能であり、詳細について重ねて述べることはしない。
【0295】
端末デバイスが非検査モードに入る場合には、端末デバイスは、1回の送信周期においてY個のアップリンク信号をアクセスネットワークデバイスに送信する必要がある。これに対応して、アクセスネットワークデバイスは、Y個のアップリンク信号に基づいてY個のアップリンク測定情報を決定し、Y個のアップリンク測定情報に基づいて最適なアップリンク信号を予測する。具体的なプロセスについては、重ねて述べることはしない。
【0296】
端末デバイスが検査モードに入る場合には、以下の手順が実行されることがある。
【0297】
S1201:端末デバイスは、X個のアップリンク信号をアクセスネットワークデバイスに送信する。
【0298】
S1202:アクセスネットワークデバイスは、X個のアップリンク信号を端末デバイスから受信し、X個のアップリンク信号に基づいてX個のアップリンク測定情報を決定する。
【0299】
アクセスネットワークデバイスは、1つのアップリンク信号に基づいて1つのアップリンク測定情報を得ることがある。アップリンク測定情報は、アップリンク信号を測定することによって得られるRSRPであってよく、またはアップリンク信号であってよく、またはアップリンク信号を測定することによって得られる他の情報であってよい。
【0300】
S1203:アクセスネットワークデバイスは、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号を決定する。
【0301】
第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク信号のうちのアップリンク信号である。第1のアップリンク信号は、X個のアップリンク測定情報のうちのいくつかのアップリンク測定情報に基づく予測によって得られるアップリンク信号であり、第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク測定情報に基づいて決定されるアップリンク信号である。
【0302】
具体的には、第1のアップリンク信号は、第4の予測モデルの出力に基づいて決定されるアップリンク信号であり、第4の予測モデルの入力は、X個のアップリンク測定情報のうちのY個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク測定情報に基づいて決定される。
【0303】
S1204:第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号が第3の条件を満たす場合には、アクセスネットワークデバイスは、Y個のアップリンク測定情報および第2のアップリンク信号に基づいて第4の予測モデルを訓練して、第5の予測モデルを得る。
【0304】
さらに、アクセスネットワークデバイスは、第4の予測モデルを第5の予測モデルに更新することがある。
【0305】
第3の条件は、以下のうちのいずれか1つを含むことがある。
【0306】
第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではない、および
第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではなく、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値より大きい。第3の閾値は、アクセスネットワークデバイスによって設定され得、またはプロトコルで同意され得、端末デバイスによって決定され得る。
【0307】
可能な実装では、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報は、第1のアップリンク信号に対応する第1のアップリンク測定情報と第2のアップリンク信号に対応する第2のアップリンク測定情報との間の差分の絶対値である。
【0308】
別の可能な実装では、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報は、第1のアップリンク信号に対応する位置情報と第2のアップリンク信号に対応する位置情報との間の差分の絶対値である。
【0309】
差分情報の具体的な内容については、S707の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0310】
S1205:第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号が第2の条件を満たす場合には、アクセスネットワークデバイスは、第4の予測モデルを不変のまま維持する。
【0311】
第4の条件は、以下のうちのいずれか1つを含むことがある。
【0312】
第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号である、および
第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではなく、第1のアップリンク信号と第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値以下である。
【0313】
上記の方法によれば、第4の予測モデルは、アクセスネットワークデバイスに配置される。予測される第1のアップリンク信号が、チャネル環境の変化または予測モデルとチャネル環境の間の不適合により、実際のアップリンク測定情報に基づいて決定される第2のアップリンク信号と一致しないとアクセスネットワークデバイスが決定した場合には、アクセスネットワークデバイスは、第2のアップリンク信号およびY個のアップリンク測定情報に基づいて第4の予測モデルを再訓練して更新された予測モデルを得ることがあり、したがって、予測モデルの性能は継続的に改善されることが可能である。
【0314】
本出願で提供される上記の実施形態では、デバイス間の対話の観点から本出願の実施形態で提供される方法について述べた。本出願の実施形態で提供される方法の機能を実装するために、アクセスネットワークデバイスまたは端末デバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せの形態でそれらの機能を実装することがある。上記の機能のうちの機能がハードウェア構造を用いて実行されるか、ソフトウェアモジュールを用いて実行されるか、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せを用いて実行されるかは、技術的解決策の特定の適用例および設計制約によって決まる。
【0315】
本出願の実施形態では、モジュールの分割は例であり、単なる論理的な機能の分割に過ぎない。実際の実装では、別の分割方式が用いられることもある。さらに、本出願の実施形態の機能モジュールは、1つのプロセッサに統合されてよく、または物理的に独立して存在してよく、または2つ以上のモジュールが統合されて1つのモジュールになってよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。
【0316】
上記の概念と同様に、図13に示されるように、本出願の実施形態は、上記の方法におけるアクセスネットワークデバイスまたは端末デバイスの機能を実装するように構成された通信装置1300をさらに提供する。通信装置の形態は限定されず、通信装置は、ハードウェア構造であってよく、ソフトウェアモジュールであってよく、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せであってよい。例えば、この装置は、ソフトウェアモジュールまたはチップシステムであってよい。本出願の実施形態では、チップシステムは、チップを含んでよく、チップおよび別の個別構成要素を含んでよい。装置1300は、処理ユニット1301と通信ユニット1302とを含むことがある。
【0317】
本出願の実施形態では、通信ユニットは、トランシーバユニットと呼ばれることもあり、上記の方法の実施形態においてアクセスネットワークデバイス、AIエンティティ、または端末デバイスによって実行される送信ステップおよび受信ステップを実行するようにそれぞれ構成された送信ユニットおよび/または受信ユニットを含むことがある。
【0318】
以下、図13および図14を参照して、本出願の実施形態で提供される通信装置について詳細に述べる。装置の実施形態の説明は、方法の実施形態の説明に対応することを理解されたい。したがって、詳細に述べられていない内容については、方法の実施形態を参照されたい。簡潔にするために、本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0319】
通信ユニットは、トランシーバ装置と呼ばれることもある。処理ユニットは、処理モジュールまたは処理装置などと呼ばれることもある。任意選択で、通信ユニット1302において受信機能を実装するように構成されたデバイスが受信ユニットとみなされることもあり、通信ユニット1302において送信機能を実装するように構成されたデバイスが送信ユニットとみなされることもある。換言すれば、通信ユニット1302は、受信ユニットと送信ユニットとを含む。場合により、通信ユニットは、ピン、トランシーバマシン、トランシーバ、またはトランシーバ回路などとして実装され得る。場合により、処理ユニットは、プロセッサまたは処理基板などとして実装され得る。場合により、受信ユニットは、ピン、受信機マシン、受信機、または受信回路などとして実装され得る。場合により、送信ユニットは、ピン、伝送機マシン、伝送機、または伝送回路などとして実装され得る。
【0320】
通信装置1300が上記の実施形態の図7に示される手順における端末デバイスの機能を実行する場合には、
処理ユニットは、アクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定するように構成され、ここで、Xは、1より大きい整数であり、処理ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するように構成され、ここで、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数であり、
通信ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、第1の情報をアクセスネットワークデバイスに送信するように構成され、ここで、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示す。
【0321】
通信装置1300が上記の実施形態の図7に示される手順におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合には、
処理ユニットは、通信ユニットを介してX個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信しここで、Xは、1より大きい整数であり、第1の情報を端末デバイスから受信するように構成され、ここで、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、
第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である。
【0322】
通信装置1300が上記の実施形態の図11に示される手順におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合には、
通信ユニットは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、X個のダウンリンク測定情報を端末デバイスから受信するように構成され、ここで、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Xは、1より大きい整数であり、
処理ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するように構成され、ここで、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数であり、処理ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合にY個のダウンリンク測定情報および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得、第1の予測モデルを第3の予測モデルに更新するように構成される。
【0323】
通信装置1300が上記の実施形態の図12に示される手順におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合には、
通信ユニットは、X個のアップリンク信号を端末デバイスから受信し、X個のアップリンク信号に基づいてX個のアップリンク測定情報を決定するように構成され、ここで、Xは、1より大きい整数であり、
処理ユニットは、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号を決定するように構成され、ここで、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク信号のうちのアップリンク信号であり、第1のアップリンク信号は、第4の予測モデルの出力に基づいて決定されるアップリンク信号であり、第4の予測モデルの入力は、X個のアップリンク測定情報のうちのY個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、第2のアップリンク信号は、X個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X未満、0より大きい整数であり、処理ユニットは、第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号が第3の条件を満たす場合にY個のアップリンク測定情報および第2のアップリンク信号に基づいて第4の予測モデルを訓練して、第5の予測モデルを得、第4の予測モデルを第5の予測モデルに更新するように構成される。
【0324】
通信装置1300が上記の実施形態における端末デバイスの機能を実行する場合には、
処理ユニットは、アクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定するように構成され、ここで、Xは、1より大きい整数であり、
処理ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するように構成され、ここで、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、第1の予測モデルの入力は、X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数であり、
通信ユニットは、第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号に基づいて第1の情報または第2の情報をアクセスネットワークデバイスに送信するように構成され、ここで、第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、または第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報を示し、第2の情報は、第1の予測モデルが信頼できることを示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、または第2の情報は、第2の情報がY個のダウンリンク測定情報を含まないことを示す。
【0325】
通信装置1300が上記の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合には、
通信ユニットは、X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信するように構成され、ここで、Xは、1より大きい整数であり、通信ユニットは、第1の情報または第2の情報を端末デバイスから受信するように構成され、ここで、第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、第2の情報は、第2のダウンリンク信号を示し、または第2の情報は、第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、第2のダウンリンク信号は、X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、X個のダウンリンク測定情報は、X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である。
【0326】
以上は単なる例である。処理ユニット1301および通信ユニット1302は、他の機能をさらに実行し得る。さらに詳細な説明については、図7図11、または図12に示される方法の実施形態の関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0327】
図14は、本出願の実施形態による通信装置1400を示す図である。図14に示される装置は、図13に示される装置のハードウェア回路の実装であり得る。この通信装置は、上記の流れ図に適用可能であり、上記の方法の実施形態における端末デバイスまたはアクセスネットワークデバイスの機能を実行する。説明を容易にするために、図14は、通信装置の主要な構成要素のみを示している。
【0328】
図14に示されるように、通信装置1400は、プロセッサ1410とインタフェース回路1420とを含む。プロセッサ1410とインタフェース回路1420は、互いに結合される。インタフェース回路1420は、トランシーバ、ピン、インタフェース回路、または入出力インタフェースであり得ることは理解され得る。任意選択で、通信装置1400は、プロセッサ1410によって実行される命令を記憶する、プロセッサ1410による命令の実行に必要な入力データを記憶する、またはプロセッサ1410が命令を実行した後で生成されるデータを記憶するように構成されたメモリ1430をさらに含み得る。任意選択で、メモリ1430の一部分または全体は、プロセッサ1410内に位置し得る。
【0329】
通信装置1400が図7図11または図12に示される方法を実施するように構成される場合には、プロセッサ1410は、処理ユニット1301の機能を実装するように構成され、インタフェース回路1420は、通信ユニット1302の機能を実装するように構成される。
【0330】
通信装置が端末デバイスで使用されるチップである場合には、端末デバイス内のチップは、上記の方法の実施形態における端末デバイスの機能を実装する。端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の別のモジュール(例えば無線周波数モジュールまたはアンテナ)から情報を受信し、ここで、この情報は、アクセスネットワークデバイスから端末デバイスに送信される。代替として、端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の別のモジュール(例えば無線周波数モジュールまたはアンテナ)に情報を送信し、ここで、この情報は、端末デバイスからアクセスネットワークデバイスに送信される。
【0331】
通信装置がアクセスネットワークデバイスで使用されるチップである場合には、このアクセスネットワークデバイス内のチップは、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実装する。アクセスネットワークデバイス内のチップは、アクセスネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば無線周波数モジュールまたはアンテナ)から情報を受信し、ここで、この情報は、端末デバイスからアクセスネットワークデバイスに送信される。代替として、アクセスネットワークデバイス内のチップは、アクセスネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば無線周波数モジュールまたはアンテナ)に情報を送信し、ここで、この情報は、アクセスネットワークデバイスから端末デバイスに送信される。
【0332】
上述のように、図7図11、または図12の方法では、アクセスネットワークデバイスと端末デバイスの間の交換を例として用いている。AIエンティティがアクセスネットワークデバイスの外部に位置し、独立したモジュールまたはネットワーク要素である場合には、端末デバイスまたはアクセスネットワークデバイスは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報をAIエンティティに転送し得、AIエンティティは、第2のダウンリンク信号およびY個のダウンリンク測定情報に基づいて第1の予測モデルを訓練する。AIエンティティは、訓練された第2の予測モデルについての情報を端末デバイスまたはアクセスネットワークデバイスに対して示すことがある。他のプロセスも、図7図11、または図12の手順と同様である。したがって、アクセスネットワークデバイスについての上記の説明は、AIエンティティにも当てはまることがある。
【0333】
本開示におけるプロセッサは、中央処理装置であってよく、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せであってよいことが理解され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは任意の一般的なプロセッサなどであり得る。
【0334】
本開示におけるメモリは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブル読取り専用メモリ、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ハードディスク、または当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体であり得る。
【0335】
当業者なら、本開示が方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解し得る。したがって、本出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを備える実施形態の形態を用い得る。さらに、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(限定されるわけではないが、ディスクメモリおよび光学メモリなどを含む)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形態も用い得る。
【0336】
本出願による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照して、本出願について述べた。コンピュータプログラム命令は、流れ図および/またはブロック図の各プロセスおよび/または各ブロック、ならびに流れ図および/またはブロック図のプロセスおよび/またはブロックの組合せを実装するために使用され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み型コンピュータ、または任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてマシンを生成し、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行されるこれらの命令が、流れ図中の1つもしくは複数の手順および/またはブロック図中の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実装する装置を生成するようにし得る。
【0337】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方式で機能するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶されて、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が命令装置を含む物品を生成するようにし得る。命令装置は、流れ図中の1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図中の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実装する。
【0338】
当業者なら、本出願の範囲を逸脱することなく、本出願の様々な変形およびバリエーションを行うことができることは明らかである。本出願は、本出願のこれらの変形およびバリエーションが以下の特許請求の範囲およびそれらの均等な技術によって定義される保護範囲に含まれる限り、それらを包含するものとして意図されている。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図4(d)】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
アクセスネットワークデバイスからのX個のダウンリンク信号に基づいてX個のダウンリンク測定情報を決定するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するステップであって、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号に基づいて第1の情報または第2の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、または前記第1の情報は、前記第2のダウンリンク信号および前記Y個のダウンリンク測定情報を示し、前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが信頼できることを示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、または前記第2の情報は、前記第2の情報が前記Y個のダウンリンク測定情報を含まないことを示す、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記第1の情報を送信するステップは、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たすときに前記第1の情報を送信するステップを含み、前記第1の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいこと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の情報を送信するステップは、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たすときに前記第2の情報を送信するステップを含み、前記第2の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であること
を含む請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第2の予測モデルを得るステップと、
第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3の情報は、前記第2の予測モデルを示し、または前記第2の予測モデルについての情報を示す、ステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信する前記ステップは、
前記第2の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の変動情報が第2の閾値以上である場合に、前記第3の情報を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップ
を含む請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の予測モデルについての前記情報は、前記第2の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の変動情報を含む請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
第4の情報を前記アクセスネットワークデバイスから受信するステップであって、前記第4の情報は、第3の予測モデルについての情報を示す、ステップと、
前記第1の予測モデルを前記第3の予測モデルに更新するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第3の予測モデルは、前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練することによって得られる請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の予測モデルは、前記アクセスネットワークデバイスにおいて設定される予測モデルと同じである請求項1に記載の方法。
【請求項12】
通信方法であって、
X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信するステップであって、Xは1より大きい整数である、ステップと、
第1の情報または第2の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第1の情報は、第2のダウンリンク信号およびX個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報を示し、または前記第1の情報は、第1の予測モデルが更新される必要があることを示し、前記第2の情報は、前記第2のダウンリンク信号を示し、または前記第2の情報は、前記第1の予測モデルが更新される必要がないことを示し、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記X個のダウンリンク測定情報は、前記X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項13】
前記第1の情報を受信するステップは、
第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号第1の条件を満たし、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号が前記第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力前記X個のダウンリンク測定情報のうちの前記Y個のダウンリンク測定情報に基づいて決定されるときに前記第1の情報を受信するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいこと
を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の情報を受信するステップは、
第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たすときに前記端末デバイスから前記第2の情報を受信するステップを含み、前記第2の条件は、
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではないが、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であること
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得るステップと、
第4の情報を前記端末デバイスに送信するステップであって、前記第4の情報は、前記第3の予測モデルを示し、または前記第3の予測モデルについての情報を示す、ステップと
をさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記第3の予測モデルについての前記情報は、前記第3の予測モデルと前記第1の予測モデルとの間の変動情報を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、
第3の情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、第2の予測モデルについての情報を示す、ステップと、
前記第1の予測モデルを前記第2の予測モデルに更新するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の予測モデルは、前記端末デバイスにおいて設定される予測モデルと同じである請求項1に記載の方法。
【請求項22】
通信方法であって、
X個のダウンリンク信号を端末デバイスに送信し、X個のダウンリンク測定情報を前記端末デバイスから受信するステップであって、前記X個のダウンリンク測定情報は、前記X個のダウンリンク信号に基づいて決定され、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のダウンリンク信号および第2のダウンリンク信号を決定するステップであって、前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク信号のうちのダウンリンク信号であり、前記第1のダウンリンク信号は、第1の予測モデルの出力に基づいて決定されるダウンリンク信号であり、前記第1の予測モデルの入力は、前記X個のダウンリンク測定情報のうちのY個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のダウンリンク信号は、前記X個のダウンリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X以下であり0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第1の条件を満たす場合に、前記Y個のダウンリンク測定情報および前記第2のダウンリンク信号に基づいて前記第1の予測モデルを訓練して、第3の予測モデルを得るステップと、
前記第1の予測モデルを前記第3の予測モデルに更新するステップと
を含む、通信方法。
【請求項23】
前記第1の条件は、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値より大きいことを含む請求項2に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のダウンリンク信号および前記第2のダウンリンク信号が第2の条件を満たす場合に、前記第1の予測モデルは不変のまま維持され、
前記第2の条件は、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号であること、または前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号が同じダウンリンク信号ではなく、前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の差分情報が第1の閾値以下であることを含む請求項2に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1のダウンリンク測定情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2のダウンリンク測定情報との間の差分の絶対値を含み、または
前記第1のダウンリンク信号と前記第2のダウンリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のダウンリンク信号に対応する第1の位置情報と前記第2のダウンリンク信号に対応する第2の位置情報との間の差分の絶対値を含む請求項2に記載の方法。
【請求項26】
通信方法であって、
X個のアップリンク信号を端末デバイスから受信し、前記X個のアップリンク信号に基づいてX個のアップリンク測定情報を決定するステップであって、Xは、1より大きい整数である、ステップと、
第1のアップリンク信号および第2のアップリンク信号を決定するステップであって、前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号は、前記X個のアップリンク信号のうちのアップリンク信号であり、前記第1のアップリンク信号は、第4の予測モデルの出力に基づいて決定されるアップリンク信号であり、前記第4の予測モデルの入力は、前記X個のアップリンク測定情報のうちのY個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、前記第2のアップリンク信号は、前記X個のアップリンク測定情報に基づいて決定され、Yは、X未満、0より大きい整数である、ステップと、
前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号が第3の条件を満たす場合に、前記Y個のアップリンク測定情報および前記第2のアップリンク信号に基づいて前記第4の予測モデルを訓練して、第5の予測モデルを得るステップと、
前記第4の予測モデルを前記第5の予測モデルに更新するステップと
を含む、通信方法。
【請求項27】
前記第3の条件は、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値より大きいことを含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のアップリンク信号および前記第2のアップリンク信号が第4の条件を満たす場合に、前記第4の予測モデルは不変のまま維持され、
前記第4の条件は、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号であること、または前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号が同じアップリンク信号ではないが、前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の差分情報が第3の閾値以下であることを含む請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のアップリンク信号に対応する第1のアップリンク測定情報と前記第2のアップリンク信号に対応する第2のアップリンク測定情報との間の差分の絶対値を含み、または
前記第1のアップリンク信号と前記第2のアップリンク信号との間の前記差分情報は、前記第1のアップリンク信号に対応する位置情報と前記第2のアップリンク信号に対応する位置情報との間の差分の絶対値を含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された通信装置。
【請求項31】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された通信装置。
【請求項32】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記通信装置が請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、通信装置。
【請求項33】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記通信装置が請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、通信装置。
【請求項34】
コンピュータプログラムまたは命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムまたは前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになり、または前記コンピュータは、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項35】
コンピュータプログラムであって、命令を含み、前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになり、または前記コンピュータは、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法を実施することができるようになる、コンピュータプログラム。
【請求項36】
チップであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行して、前記チップが請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、チップ。
【請求項37】
通信システムであって、端末デバイスと、アクセスネットワークデバイスとを備え、前記端末デバイスは、請求項1乃至1のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成され、前記アクセスネットワークデバイスは、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0157
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0157】
は、事前処理が実行された後で予測モデルの入力として使用されることもあり、出力は、予測された最適な無線信号に対応するコードワード指標またはビーム指標であり、出力情報の次元は、1次元のスカラーであることがある。事前処理は、少なくとも以下を含むことがある。すなわち、実数部と虚数部が分離されて別個に入力として使用され、実数部と虚数部が分離されて2M次元情報にスプライスされること、振幅と位相が分離されて別個に入力として使用されること、振幅と位相が分離されて2M次元情報にスプライスされること、およびスケーリング、量子化、またはフィルタリングなどがスケールファクタを用いて実行されること。これは、限定されない。

【国際調査報告】