(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】浮体式プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
B63B 35/44 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
B63B35/44 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531206
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2022083501
(87)【国際公開番号】W WO2023094660
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524194296
【氏名又は名称】ボアクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ル ケレ エリック
(57)【要約】
本発明は、浮体手段(5)によって支持されたデッキ(3)を含む浮体式プラットフォーム(1)に関し、前記デッキ(3)と前記浮体手段(5)の少なくとも一部が壁によって形成され、これらの壁もコンテナの壁の少なくとも一部を形成し、前記デッキ(3)と前記浮体手段(5)が関節式要素(7、9、25、31)を含み、これらの関節式要素が相互に関節結合することにより、前記プラットフォーム(1)は、水上で使用するための展開形態と、前記コンテナが形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能である。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮体手段(5、5’)によって支持されたデッキ(3、3’)を含む浮体式プラットフォーム(1、1’)であって、
前記デッキ(3、3’)と前記浮体手段(5、5’)の少なくとも一部が壁によって形成され、これらの壁もコンテナ(89)の壁の少なくとも一部を形成し、前記デッキ(3、3’)と前記浮体手段(5、5’)が関節式要素(7、9、25、31;7’、9’、25’、31’)を含み、これらの関節式要素が相互に関節結合することにより、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が、水上で使用するための展開形態と、前記コンテナ(89)が形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能であり、
前記浮体手段(5、5’)のそれぞれが、前記コンテナ(89)の側壁の少なくとも一部を形成する少なくとも1つの壁を含む、浮体式プラットフォーム(1、1’)において、
前記デッキ(3、3’)は、直立部(13、13’)を含む立台を形成する構造体(11、11’)を支持し、前記直立部(13、13’)は、中央要素(17、17’)を備えた屋根(15、15’)を支持し、前記中央要素(17、17’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の上壁を形成することを特徴とする、浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項2】
前記デッキ(3、3’)は、少なくとも1つの中央中間要素(7、7’)を含み、前記中央中間要素(7、7’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の底壁を形成する、請求項1に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項3】
前記浮体手段(5、5’)は、前記デッキの前記中央中間要素(7、7’)の2つの対向する側縁にそれぞれ関節結合した2つの浮体中間要素(25、25’)を含み、各浮体中間要素(25、25’)は、壁(27、27’)を含み、前記壁(27、27’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記デッキ(3、3’)の側方中間要素(27、27’)を形成する、請求項2に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項4】
前記浮体手段(5、5’)は、1つの浮体中間要素(25、25’)に関節結合した少なくとも1つの端部要素(31、31’)を含み、各浮体端部要素(31、31’)は、壁(33)を含み、前記壁(33)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記デッキ(3、3’)の側方端部要素(33)を形成する、請求項3に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項5】
前記デッキ(3、3’)は、前記デッキの前記中央中間要素(7、7’)に関節結合した少なくとも1つの中央端部要素(9、9’)を含み、前記中央端部要素(9、9’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の端壁を形成する、請求項2~4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項6】
前記屋根(15、15’)の前記中央要素(17、17’)は、平板(19)を含み、前記平板(19)には、前記平板(19)の少なくとも一部を覆う補強材(21)が取り付けられ、前記補強材(21)は、リブ付き補強板であることが好ましい、請求項1~5のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項7】
前記立台を形成する前記構造体(11、11’)の前記屋根(15)は、前記屋根の前記中央要素(17、17’)に側縁によって関節結合した少なくとも1つの側方要素(23、23’)を更に含み、前記側方要素(23、23’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の側壁の一部を形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項8】
前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、ブロック手段(41、61、73;41’、61’)を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項9】
前記ブロック手段(41、61、73;41’、61’)のうちの少なくとも一部のブロック手段(41、41’)は、前記デッキ(3、3’)の前記関節式要素と前記浮体手段(5、5’)の前記関節式要素をブロックし、少なくとも1つの第1スライダ(43、143’)を含む、請求項8に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項10】
各第1スライダ(143’)は、前記浮体式プラットフォーム(1’)が展開形態にあるときに、前記浮体手段(5’)の中央浮体中間要素(25’)内に配置されたそれぞれの貫通孔(149’)に係合し、各第1スライダ(143’)は、前記中央中間要素(7’)によって支持され、前記デッキ(3’)の前記中央中間要素(7’)の下方に位置するそれぞれの第1ガイド部材(45’)にも係合する、請求項9に記載の浮体式プラットフォーム(1’)。
【請求項11】
前記浮体手段(5、5’)は、少なくとも1つの連結ラグ(80)を支持する、請求項1~10のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項12】
少なくとも1つの追加モジュール(201’、301’、401’)と、少なくとも1つの追加モジュールを前記浮体式プラットフォーム(1’)に取り付けることで保持する少なくとも1つの荷役構造(22’)とを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1’)。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)と、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の形態を変更するために前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の支持形成手段(91、91’、91”)とを含み、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の前記支持形成手段(91、91’、91”)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)をある形態から別の形態に変形するときに前記浮体手段(5、5’)を地面から持ち上げるために、地面上に位置するように意図されることを特徴とする、変形アセンブリ。
【請求項14】
前記浮体式プラットフォーム(1’)の前記支持形成手段(91”)は、下部モジュール(401’)から形成され、前記下部モジュール(401’)は、補完的浮体手段(405’)を含み、前記補完的浮体手段(405’)は、前記浮体式プラットフォーム(1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記浮体式プラットフォーム(1’)の前記浮体手段(5’)のストッパを形成する、請求項13に記載の変形アセンブリ。
【請求項15】
前記下部モジュール(401’)は、取り外し可能であり、少なくとも1つの機器を支持する下部構造フレーム(413’)を含み、前記機器は、没水状態に置かれるように構成され、前記機器は、流体タンク、バッテリ及び浸漬試験機器からなる群から選択される、請求項14に記載の変形アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮体式プラットフォームに関し、より具体的には、コンテナ、特に規格化されたコンテナに変形可能な浮体式プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
自走式か否かに関わらず、海上又は河川域で浮遊作業面を生成することを目的としたあらゆる種類のポンツーン、はしけ、浮体構造物は、過去数十年間にほとんど改良及び革新が行われていない。
【0003】
イベント関連の用途としては、アルミニウム構造、グレーチング床版で作られた床、及び発泡スチロールで満たされたポリエチレンフロートで形成されるポンツーンが知られている。
【0004】
特許文献1には、折畳式の浮体式プラットフォームが開示されている。特許文献2には、コンテナの輸送に使用可能な折畳式の浮体式プラットフォームが開示されている。この特許文献2では、浮体式プラットフォームは、水上で使用するための展開形態と、コンテナが形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能である。特許文献3には、他のコンテナと積み重ねられるように形成された折畳式のボート(embarcation)が開示されている。特許文献4には、折畳式の浮体式プラットフォームが開示されている。この特許文献4では、浮体式プラットフォームは、水上で使用するための展開形態と、コンテナが形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能である。
【0005】
また、海上重作業のためのモジュール式ポンツーンも知られている。これらのモジュール式ポンツーンは、様々なアクセサリ及びデッキハードウェアを備え、デッキハードウェアは、アクセサリを結合して様々な方法で形成することで、非常に多くの用途に使用される。
【0006】
残念ながら、これらの浮体構造物をモジュール化し、様々な輸送手段に適応させることは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国実用新案第202008001510号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0205297号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0043693号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第19963423号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明は、マルチモーダル浮体式プラットフォームを提供することにより、従来技術の欠点を改善することを目的とする。
【0009】
そのため、本発明は、浮体手段によって支持されたデッキを含む浮体式プラットフォームに関し、浮体式プラットフォームは、デッキと浮体手段の少なくとも一部が壁によって形成され、これらの壁もコンテナの壁の少なくとも一部を形成し、デッキと浮体手段が関節式要素を含み、これらの関節式要素が相互に関節結合することにより、プラットフォームは、水上で使用するための展開形態と、コンテナが形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能であることを特徴とする。
【0010】
したがって、本発明に係る浮体式プラットフォームは、折り畳まれてコンテナを形成した後、あらゆる従来の輸送手段、すなわち道路、海上、鉄道、更に航空輸送によって有利に輸送することができる。当然、コンテナは、これらの輸送タイプに対応した国際標準化機関(ISO)の様々な規格に準拠した寸法を有する規格化されたコンテナであってもよい。例えば、コンテナの外形寸法は、ISO 668規格に準拠しており、例えば、長さは最大で6058ミリメートル又は12192ミリメートルであり、幅は最大で2438ミリメートルであり、高さは最大で2591ミリメートル又は2896ミリメートルである。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、デッキは、少なくとも1つの中央中間要素を含み、中央中間要素は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに、コンテナの底壁を形成する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、浮体手段は、デッキの中央中間要素の2つの対向する側縁にそれぞれ関節結合した2つの浮体中間要素を含み、各浮体中間要素は、壁を含み、この壁は、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、デッキの側方中間要素を形成する。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、浮体手段は、浮体中間要素に関節結合した少なくとも1つの端部要素を含み、各浮体端部要素は、壁を含み、この壁は、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、デッキの側方端部要素を形成する。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、デッキは、デッキの中央中間要素に関節結合した少なくとも1つの中央端部要素を含み、中央端部要素は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに、コンテナの端壁を形成する。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、デッキは、直立部を含む立台を形成する構造体を支持し、直立部は、中央要素を備えた屋根を支持し、中央要素は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに、コンテナの上壁を形成する。このような構造体は、一方で、浮体式プラットフォームが展開形態にあるときにユーザを保護するために使用され、他方で、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときにコンテナの剛性を高めるために使用される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、屋根の中央要素は、平板を含み、平板には、平板の少なくとも一部を覆う補強材が取り付けられる。好ましくは、上記補強材は、リブ付き補強板である。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、立台を形成する構造体の屋根は、屋根の中央要素に側縁によって関節結合した少なくとも1つの側方要素を更に含み、側方要素は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに、コンテナの側壁の一部を形成する。
【0018】
好ましくは、屋根の各側方要素は、平板を含み、平板には、平板の少なくとも一部を覆う補強材が取り付けられる。好ましくは、上記補強材は、リブ付き補強板である。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、浮体手段のそれぞれは、コンテナの側壁の少なくとも一部を形成する少なくとも1つの壁を含む。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、浮体式プラットフォームは、展開形態において浮体式プラットフォームのブロック手段を更に含む。
【0021】
特に、ブロック手段の少なくとも一部は、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素を、デッキの縦軸と浮体手段の縦軸に平行な縦関節軸に沿ってブロックする。
【0022】
再び特に、ブロック手段の少なくとも一部は、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素を、デッキの縦軸と浮体手段の縦軸に垂直な第1又は第2直交関節軸に沿ってブロックする。
【0023】
特に、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素をブロックするブロック手段の少なくとも一部は、デッキによって支持され、連結端を有する少なくとも1つのスライダを含み、連結端は、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、浮体手段のうちの1つに形成された補完的形状部と協働する。
【0024】
特に、ブロック手段の少なくとも一部は、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素を、特に縦関節軸に沿ってブロックし、デッキによって支持された少なくとも1つの第1スライダを含む。特に、上記少なくとも1つの第1スライダは、浮体手段のうちの1つによって支持されたストライカ(gache)を形成するハウジングと協働する連結端を含み、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、上記第1スライダの連結端がストライカ内に押され、上記ハウジングは、上記浮体手段の内部空間から隔離されている。
【0025】
特に、各第1スライダは、浮体式プラットフォームが展開形態にあるときに、浮体手段の中央浮体中間要素内に配置されたそれぞれの貫通孔に係合し、各第1スライダは、中央中間要素によって支持され、デッキの中央中間要素の下方に位置するそれぞれの第1ガイド部材にも係合する。したがって、簡単で堅牢なブロック手段が提供され、浮体式プラットフォームの形態を変更するときに簡単に組み立て及び分解することができる。
【0026】
特に、デッキの中央中間要素は、この第1スライダ又は第1スライダのうちの1つが摺動する少なくとも1つの第1ガイド部材を支持し、浮体手段のうちの1つの中間要素は、ストライカを形成するハウジングを支持し、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、上記第1スライダの連結端がストライカ内に挿入される。好ましくは、上記第1スライダは、第1ガイド部材を横切り、第1スライダに圧力を加える締め付けネジにより、浮体手段の上記ハウジング内の所定の位置に保持される。特に、第1ガイド部材は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに底壁を形成するデッキの中央中間要素の壁に取り付けられる。
【0027】
特に、ブロック手段の少なくとも一部は、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素を、特に第1直交関節軸に沿ってブロックし、デッキによって支持され、連結端を有する少なくとも1つの第2スライダを含み、連結端は、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、浮体手段のうちの1つに形成された補完的形状部と係合することによって協働する。好ましくは、デッキの各中央端部要素は、第2スライダが摺動する少なくとも1つの第2ガイド部材を支持し、補完的形状部が浮体手段のうちの1つのこの端部要素又は端部要素のうちの1つに形成される。特に、上記少なくとも1つのスライダは、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに浮体式プラットフォームの端部を形成するデッキの中央端部要素の壁に配置される。
【0028】
特に、第2スライダの連結端は、フォーク状であり、浮体手段のうちの1つのこの端部要素又は端部要素のうちの1つは、くさび(cale)を支持し、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、このスライダの上記連結端が浮体端部要素のくさびの周りに挿入される。
【0029】
代替として、又は追加として、第2スライダの連結端は、ブレードを有し、浮体手段のうちの1つのこの端部要素又は端部要素のうちの1つは、2つの互いに対向するくさびを支持し、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、このスライダの上記連結端が端部要素の2つのくさびの間に挿入される。
【0030】
特に、ブロック手段の少なくとも一部は、浮体手段の関節式要素を、特に第2直交関節軸に沿ってブロックし、2つの互いに対向するハウジング内に挿入された少なくとも1つの異形スプリント(eclisse profilee)を含み、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、異形スプリントが浮体手段の2つの隣接する関節式要素内に形成される。
【0031】
特に、2つのハウジングは、それぞれ中間要素の端縁と端部要素の端縁に形成される。好ましくは、2つのハウジングは、それぞれ中間要素の壁の端縁とデッキ要素を形成する端部要素の壁の端縁に形成される。
【0032】
好ましくは、異形スプリントは、H字型の異形スプリントである。
【0033】
特に、異形スプリントは、特に2つのハウジングの間に配置された中央貫通孔を備え、このスプリントがハウジング内に取り付けられるときに、フックなどの取り外し部材を中央貫通孔内に挿入することで、このスプリントをハウジングから取り外すことができる。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの浮体手段の1つの壁には、少なくとも1つの点検口が形成される。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、浮体手段は、少なくとも1つの連結ラグを支持する。
【0036】
特に、浮体式プラットフォームは、少なくとも1つの追加モジュールと、少なくとも1つの追加モジュールを浮体式プラットフォームに取り付けることで保持する少なくとも1つの荷役構造とを含む。
【0037】
本発明は、また、共有連結部材によって互いに接続された前述のように定義された浮体式プラットフォームのアセンブリに関する。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも2つの浮体式プラットフォームの浮体手段は、共有連結部材の少なくとも一部が取り付けられた少なくとも1つの連結ラグを支持する。
【0039】
本発明は、また、変形アセンブリに関し、変形アセンブリは、前述のように定義された浮体式プラットフォームと、浮体式プラットフォームの形態を変更するために浮体式プラットフォームの支持形成手段とを含み、浮体式プラットフォームの支持形成手段は、浮体式プラットフォームをある形態から別の形態に変形するときに浮体手段を地面から持ち上げるために、地面上に位置するように意図される。好ましくは、浮体式プラットフォームの支持形成手段は、浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態にあるときに、浮体式プラットフォーム内に収納されるように形成される。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、浮体式プラットフォームの支持形成手段は、浮体式プラットフォームをある形態から別の形態に変形するときに、デッキの下方に取り付けられるように意図された脚形成部材を含み、この脚形成部材は、浮体式プラットフォームの水上で使用するための展開形態に対応する位置に浮体手段を支持する支持部材に接続される。浮体手段を支持する支持部材は、浮体式プラットフォームをある形態から別の形態に変形するときに、浮体式プラットフォームの展開形態で、浮体式プラットフォームをブロックする手段の着脱を容易にする。
【0041】
好ましくは、支持部材は、使用時に展開し、保管時に折り畳むことができるように、脚形成部材に関節結合する。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、浮体式プラットフォームの支持形成手段は、下部モジュールから形成され、下部モジュールは、補完的浮体手段を含み、補完的浮体手段は、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、浮体式プラットフォームの浮体手段のストッパを形成する。
【0043】
好ましくは、下部モジュールは、取り外し可能であり、少なくとも1つの機器を支持する下部構造フレームを含み、この機器は、没水状態に置かれるように構成され、この機器は、流体タンク及びバッテリからなる群から選択される。
【0044】
本発明は、また、前述のように定義された浮体式プラットフォームを折り畳む方法に関し、該方法は、
a)展開形態にある浮体式プラットフォームを水から引き出すステップと、
b)浮体式プラットフォームの浮体手段を地面から持ち上げるステップと、
c)関節式要素を、コンテナを形成する浮体式プラットフォームが輸送のための折畳形態になるまで互いに折り畳むステップであって、デッキの一部と浮体手段の一部がコンテナ内にあり、デッキの残りの部分と浮体手段の残りの部分がコンテナの壁の少なくとも一部を形成するステップと、
を含む。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、ステップb)において、デッキの下方に取り付けられた少なくとも1つの脚形成部材を用いて浮体式プラットフォームを持ち上げ、この脚形成部材は、浮体式プラットフォームが、水上で使用するための展開形態に対応する位置に浮体手段を支持する支持部材に接続される。
【0046】
ステップc)は、特に、まず、ブロック手段のブロックを解除するステップを含む。
【0047】
最後に、本発明は、前述のように定義された浮体式プラットフォームを展開する方法に関し、該方法は、
a)特に、支持形成手段を用いて、例えば、デッキの下方に取り付けられた少なくとも1つの脚形成部材を用いて、浮体式プラットフォームの浮体手段を地面から持ち上げるステップであって、この脚形成部材が、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態に対応する位置に浮体手段を支持する支持部材に接続される、ステップと、
b)相互に関節結合した要素を、浮体式プラットフォームが水上で使用するための展開形態になるまで展開するステップであって、特に、浮体手段が浮体手段を支持する支持部材に接触するまで展開される、ステップと、
c)任意に、展開形態にある浮体式プラットフォームをブロックする手段を用いて、デッキの関節式要素と浮体手段の関節式要素をブロックするステップと、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明は、添付の図面を参照しながら、例示のみを目的として提供される以下の説明を読むことにより、よりよく理解されるであろう。
【0049】
【
図1】展開形態にある本発明の第1実施形態に係る浮体式プラットフォームの斜視図である。
【
図2】
図1の浮体式プラットフォームを下から見た斜視図であり、展開形態にある浮体式プラットフォームをブロックする手段を示す。
【
図3】
図2のIII-III線に沿った断面図であり、展開形態にある浮体式プラットフォームをブロックする手段を示す。
【
図4】
図1の丸囲み部IVの詳細図であり、展開形態にある浮体式プラットフォームをデッキの中央端部要素と浮体端部要素との間でブロックする手段を示す。
【
図5】
図1の展開形態にある浮体式プラットフォームの丸囲み部Vの詳細図であり、浮体手段の中間要素と端部要素を所定の位置にブロックする異形スプリントを示す。
【
図7】
図1の丸囲み部VIIの詳細図であり、別の本発明に係る浮体式プラットフォームと共有するラグ及び連結手段を示す。
【
図8】本発明に係る浮体式プラットフォームのアセンブリの斜視図である。
【
図9】
図1の浮体式プラットフォームを折畳形態に折り畳む第1ステップの斜視図である。
【
図10】
図1の浮体式プラットフォームを折り畳む第2ステップを示す。
【
図11】
図1の浮体式プラットフォームを折り畳む第3ステップを示す。
【
図12】
図1の浮体式プラットフォームを折り畳む第4ステップを示す。
【
図13】コンテナが形成される輸送のための折畳形態にある
図1の浮体式プラットフォームの側面図である。
【
図14】コンテナが形成される輸送のための折畳形態にある
図1の浮体式プラットフォームの斜視図である。
【
図15】本発明に係る浮体式プラットフォームのデッキの下方に取り付けられた、形態を変更するための支持形成手段の斜視図である。
【
図16】折畳形態にある本発明に係る浮体式プラットフォームの側面図であり、
図15の形態を変更するための支持形成手段が取り付けられている。
【
図17】
図13と同様の図であり、コンテナ内に収納された、形態を変更するための支持形成手段を示す。
【
図18】展開形態にある本発明の第2実施形態に係る浮体式プラットフォームの斜視図である。
【
図19】
図18に示す浮体式プラットフォームの下から見た斜視図である。
【
図20】本発明の第2実施形態に係る浮体式プラットフォームの一部の斜視図である。
【
図21】展開形態にある本発明の第2実施形態に係る浮体式プラットフォームの斜視図であり、この浮体式プラットフォームは追加モジュールを備える。
【
図22】
図21に示す浮体式プラットフォームの下から見た斜視図である。
【
図23】下部モジュールを形成する追加モジュールの下から見た斜視図である。
【0050】
これらの図では、同様の要素は、同じ参照番号で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書では、「内側」、「外側」、「側方」、「端部」、「上部」及び「下部」という用語は、水上で使用するための展開形態にある浮体式プラットフォームの使用条件に関連して理解されることが明記されている場合を除き、コンテナが形成される輸送のための折畳形態にある浮体式プラットフォームの使用条件に関連して理解されるものとする。
【0052】
まず、
図1を参照すると、この図は、本発明の一実施形態に係る浮体式プラットフォーム1の斜視図を示す。浮体式プラットフォームは、浮体手段5によって支持されたデッキ3を含む。デッキ3と浮体手段5は、浮体式プラットフォーム1を
図1に示す水上で使用するための展開形態から、
図13に示すコンテナ89が形成される輸送のための折畳形態に変形する関節式要素を含む。これらの要素は、縦軸Lと、縦軸Lに対する直交軸T1、T2を中心に関節結合する。このプラットフォームの縦方向垂直中央面に対して対称な直交軸は示されていない。したがって、デッキ3と浮体手段5の少なくとも一部は、壁によって形成され、これらの壁もコンテナ89の壁の一部を形成する。コンテナ89は、上壁、底壁、2つの端壁及び2つの側壁を含む6つの壁を含む。
【0053】
図示の実施形態では、デッキ3は、中央中間要素7を含む。この中央中間要素の外側(図示せず)は、コンテナ89の底壁を形成する。中央中間要素7の内側は、このプラットフォームが水上で使用するための展開形態にあるときに、デッキの床の一部を形成する。本明細書では、中央中間要素7は、矩形であるが、正方形であってもよい。中央中間要素は、補強材(図示せず)によって外側で補強することができ、特にリブ付き補強板又は補強スラット、例えば金属補強スラットを含む。上記補強材は、特に、中央中間要素の外側に鋳造又は溶接により取り付けられてもよい。中央中間要素7の外側は、特に、パレット通路を含み、該パレット通路は、一方の側縁から他方の側縁まで伸び、輸送のための折畳形態にある浮体式プラットフォーム1がフォークリフトを使用して移動することを可能にする。また、中央中間要素7の外側は、従来の荷役車両のフォークの通路(図示せず)を含んでもよい。
【0054】
デッキ3は、中央中間要素7の端縁に関節結合した少なくとも1つの中央端部要素9を更に含んでもよい。本明細書では、中央中間要素7の2つの対向する端縁に関節結合した中央端部要素9が2つ存在する。中央端部要素9と中央中間要素7は、1つ以上のヒンジを含み得る直交軸T1を中心に関節10によって関節結合する。中央端部要素9の外側(図示せず)は、コンテナ89の2つの端壁の少なくとも一部を形成する。本明細書では、中央端部要素9の形状は、矩形であるが、正方形であってもよい。中央端部要素9は、上述のように、補強材によって外側で補強することができる。
【0055】
一実施形態によれば、デッキ3は、直立部13を含む立台を形成する構造体11を含み、本明細書では、4本の直立部13は、中央中間要素7の各端に立てられている。直立部13は、中央要素17を備えた屋根15を支持する。屋根15の上記中央要素17は、コンテナ89の上壁を形成する。図示するように、中央要素17は、平板19を含んでもよく、平板19には、平板19の少なくとも一部を覆う補強材21が取り付けられる。本明細書では、補強材21は、リブ付き補強板を含むが、他の変形、例えば補強スラット、特に金属補強スラットも可能である。上記補強材は、平板に鋳造又は溶接により取り付けられてもよい。
【0056】
特に、立台を形成する構造体11の各直立部は、雨水縦樋21a(点線で示す)を含み、雨水縦樋21aは、屋根15の中央要素17から始まり、デッキの中央中間要素の外側に開口する。直立部は、雨水縦樋21aが通過する1つ以上の従来のガセット(goussets)を含んでもよい。また、各直立部の端部は、特に浮体式プラットフォーム1を進水させるとき、水から引き出すとき、及び輸送手段との間で移動させるときに浮体式プラットフォーム1を持ち上げるための荷役構造22、特に緊締装置(verrou tournant)(英語で「ツイストロック(twist lock)」としても知られる)と協働するように形成されたコーナー部品を形成することができる。
【0057】
浮体式プラットフォーム1は、コンテナ89を荷役するための従来のアイボルトを更に含んでもよい。
【0058】
立台を形成する構造体11の屋根15は、中央要素17に関節結合した少なくとも1つの側方要素23を含んでもよい。本明細書では、2つの側方要素23が示されており、それらが中央要素17の2つの対向する側縁に関節結合している。側方要素23は、浮体式プラットフォームが(図示されているような)展開形態にあるときに、屋根15の面積を大きくする。したがって、日陰面積をより広くし、荒天からのユーザの保護をより優れたものとなる。浮体式プラットフォーム1が、コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態にあるときに、側方要素23は、コンテナ89の側壁の一部を形成する。コンテナ89の側壁の他の部分は、後述するように、浮体手段5によって形成される。
【0059】
一実施形態によれば、浮体手段5は、中央中間要素7の2つの対向する側縁に関節結合した2つの浮体中間要素25を含む。図から分かるように、各浮体中間要素25は、デッキ3の一部を形成し、具体的には、デッキ3の側方中間要素27を形成する壁を含む。中央中間要素7と浮体中間要素25は、1つ以上のヒンジを含み得る縦軸Lを中心に関節29によって関節結合する。この関節29により、デッキ3の側方中間要素27は、輸送のための折畳形態にある浮体式プラットフォーム1の内部にある。各浮体中間要素25は、外側(
図1に図示せず)を更に含み、該外側は、コンテナ89の1つの側壁の少なくとも一部を形成し、かつ屋根15の側方要素23によって形成される部分と補完的な部分を特に形成する。浮体中間要素25の上記外側は、上述のように、補強材によって覆うことができる。
【0060】
図示するように、浮体手段5は、浮体中間要素25に関節結合した少なくとも1つの浮体端部要素31を更に含んでもよい。図示の実施形態では、2つの浮体端部要素31は、浮体中間要素25の2つの対向端縁に関節結合する。本明細書では、浮体端部要素31の壁は、デッキ3の壁を形成し、具体的には、デッキ3の側方端部壁33を形成する。図示の実施形態では、浮体端部要素31の壁のいずれもコンテナ89の壁を形成しない。代替として、端部要素の1つの壁は、特に端部要素が立方体である場合、コンテナの壁を形成してもよい。浮体端部要素31は、特に1つ以上のヒンジを含み得る直交軸T2を中心に関節35によって浮体中間要素25に関節結合する。上記関節35は、特に、浮体端部要素31と浮体中間要素25との2つの側壁37のそれぞれの2つの縁間に配置され、上記側壁37は、プラットフォーム1が展開形態にあるときに、プラットフォーム1の外側を向いている。浮体手段5の各浮体端部要素31の長さは、浮体式プラットフォーム1を折り畳んでコンテナ89を形成しながら、デッキの使用可能面積を最適化するために、最大で浮体中間要素25の半分の長さに相当する。
【0061】
したがって、図示の実施形態では、デッキ3の床は、9つの壁7、9、27、33によって形成され、9つの壁が全て関節式要素7、9、25、31に属し、そのうちの6つの壁27、33が浮体手段5に属する。これらの壁7、9、25、27、31、33は、いずれもコンテナ89が形成される輸送のための折畳形態にある浮体式プラットフォーム1の内部にある。デッキ3の関節式要素のうち、ある形態から別の形態に変形するときに位置が変化しない唯一の要素は、中央中間要素7である。
【0062】
図示するように、浮体手段5を形成する各関節式要素25、31は、直角柱の形状、特に横断面が二等辺三角形又は正三角形である直角柱の形状であってもよい。したがって、浮体手段5を形成する各関節式要素25、31は、浮体式プラットフォームの展開形態では、デッキの水平に伸びる要素を形成する1つの上壁と、進水することが意図される2つのV字形の下壁とを有する。このような形状は、一方で、折り畳まれてコンテナ89を形成する浮体手段5のサイズを最適化し、他方で、展開形態にある浮体式プラットフォーム1のデッキ領域を最適化する。代替として、浮体手段は、任意の形状、特に立方体又は半球形状であってもよい。
【0063】
点検口38は、特に、浮体手段5を形成する要素の上壁に形成されてもよい。
【0064】
デッキ3及び浮体手段5を形成する様々な関節式要素は、電気的手段によって駆動される可能性のある機械的作動手段を用いて、容易に展開及び折畳可能である。
【0065】
デッキは、浮体式プラットフォーム1が展開形態にあるときにユーザが水中に落ちるのを防ぐために、周囲に手すり39を備えてもよい。特に、手すり39は、レール線によって接続されたスタンチョン及びパルピットを含む。上記手すり39は、展開形態でデッキ3上に設けられ、コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態でデッキ3から取り外され得るように取り外し可能である。
【0066】
浮体手段5に推進手段を設けることにより、浮体式プラットフォーム1が展開形態で水上を移動することができる。具体的には、上記推進手段は、展開形態にある浮体式プラットフォーム1の同じ端部を形成する浮体手段5の2つの浮体端部要素31に設けられてもよい。上記推進手段は、浮体式プラットフォーム1が、コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態にあるときに、浮体手段5内に形成されたハウジング内に保管又は折り畳まれてもよく、浮体式プラットフォーム1が展開形態にあるときに、展開又は設けられてもよい。
【0067】
浮体式プラットフォーム1を形成する様々な要素は、金属、特に鋼又はアルミニウムからなってもよい。
【0068】
浮体式プラットフォーム1は、特に、関節式要素をブロックするブロック手段によって展開形態に保持される。上記ブロック手段は、デッキ3の関節式要素と浮体手段5の関節式要素を、特に軸L、T1及びT2を中心に所定の位置にブロックするために使用される。
【0069】
次に、
図2を参照すると、この図は、浮体式プラットフォーム1の下から見た図であり、デッキ3の中央中間要素7と浮体手段5の浮体中間要素25との間の関節29をブロックする第1ブロック手段41を示す。これらの第1ブロック手段41は、デッキ3の中央中間要素7の下方、すなわちデッキ3の中央中間要素7の外側に配置された1つ以上の第1スライダ43を含む。各第1スライダ43は、第1ガイド部材45によって支持され、浮体式プラットフォーム1が(図示されているような)展開形態にあるときに、浮体手段5の1つの浮体中間要素25内に形成されたストライカ49に入る協働端47を有する。第1ガイド部材45は、支持板53に取り付けられたか又はそれと一体化された異形チューブ51と、上記異形チューブ51内を移動するスライダ43と、中央中間要素7に取り付けられた上記支持板53とを含んでもよい。ストライカ49は、水が浮体手段5の内部に浸入する可能性を回避するために、浮体手段5の内部空間から隔離される。コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態に変形するために、上記第1スライダ43をストライカ49から取り外し、それにより浮体中間要素25が関節29を中心に回転することができる。
【0070】
中央中間要素7の剛性を向上させ、荷役及び輸送操作において役割を果たすために、
図2に示すように、中央中間要素7の外側がその周囲に異形直立部55を支持する。本明細書では、実際に、端部の異形直立部55内にフォークのための2つの通路56が形成されることが分かる。そして、第1スライダ43は、上記異形直立部55を横断してストライカ49に入る。
【0071】
第1スライダ43の協働端47は、締め付けネジ57によってストライカ49内に所定の位置に保持され、この協働は、
図3に詳細に示される。
【0072】
次に、
図3を参照すると、この図は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
図3に示すように、第1スライダ43は、締め付けネジ57によって、異形チューブ51の1つの壁に圧力をかけられて保持される。上記締め付けネジ57は、異形チューブ51の1つの壁にねじ込まれ、そのシャンクの自由端が第1スライダ43の1つの壁に押し付けられる。締め付けネジ57のシャンクの自由端によって加えられる圧力によって第1スライダ43が変形して取付効率を低下させることを防ぐために、この第1スライダ43は、締め付けネジ57の向きに垂直に配置された内側補強材59を含んでもよい。
【0073】
次に、
図4を参照すると、この図は、
図1の丸囲み部IVの詳細図であり、デッキ3の中央端部要素9と浮体端部要素31との間で、展開形態にある浮体式プラットフォーム1の第2ブロック手段61を示す。上記ブロック手段61は、デッキ3の中央端部要素9によって支持された第2スライダ63を含み、第2スライダ63は、前記浮体式プラットフォーム1が展開形態にあるときに、前記浮体端部要素31によって支持された補完的形状部67と係合することによって協働する協働端65を有する。このスライダ63は、デッキ3の中央端部要素9に取り付けられた第2ガイド部材69内を摺動する。図示の実施形態では、第2スライダ63の協働端65は、浮体端部要素31によって支持されたくさび67の周りに2つの歯が挿入されたフォーク状を有する。これにより、逆の協働が可能であり、すなわち、スライダの協働端によって支持された中央ブレードが浮体端によって支持された2つのくさびの間に挿入されることが可能であることを容易に理解することができる。また、フォークは、必要な数の歯を含み、対応するくさびと協働する。
図4に示すように、ブロック手段61は、デッキ3の中央端部要素9の端壁と浮体端部要素31の端壁に配置される。しかしながら、このブロック手段は、デッキ3の床を形成する各要素の壁に配置されてもよい。第2スライダ63の協働端65は、締め付けネジ71によって補完的形状部67内に所定の位置に保持される。本明細書では、締め付けネジ71は、第2スライダ63の第2端部をデッキ3の中央端部要素9に締め付ける。コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態に変形するために、第2スライダ63を補完的形状部67から取り外し、それによりデッキ3の中央端部要素9が関節を中心に回転することができる。
【0074】
次に、
図5を参照すると、この図は、展開形態にある浮体式プラットフォーム1の丸囲み部Vの詳細図であり、浮体中間要素25と浮体端部要素31との間の関節35をブロックする異形スプリント73を示しす。上記異形スプリント73は、浮体端部要素31が回転する関節29を所定の位置にブロックするために使用される。異形スプリント73は、対向する2つのハウジング74内に挿入され、浮体中間要素25と浮体端部要素31の2つの隣接する縁部に形成される。2つのハウジング74は、浮体中間要素25の壁27と、デッキ3要素を形成する浮体端部要素31の壁33とに開口する。したがって、浮体式プラットフォーム1の展開形態では、異形スプリント73は、そのハウジング内に挿入され、重力によって所定の位置に保持される。異形スプリント73をハウジングから取り出すために、フックを挿入可能な貫通孔75(
図6に詳細に示す)を設けてもよい。
【0075】
次に、
図6を参照すると、この図は、
図5に示す異形スプリント73の詳細図である。本明細書では、異形スプリント73は、2つの側方ブレード77が中央ブレード79によって連結したH字形であることが分かる。各側方ブレードは、1つの適合するハウジング74内に挿入される。したがって、中央ブレード79は、浮体中間要素25と浮体端部要素31との間にブリッジを形成する。異形スプリント73を取り外し可能な貫通孔75は、中央ブレード79内に形成される。当然、異形スプリントは、他の形状、例えばV字形であってもよい。
【0076】
次に、
図7を参照すると、この図は、
図1の丸囲み部VIIの詳細図であり、別の本発明に係る浮体式プラットフォーム1と共有する連結ラグ80及び連結手段83を示す。浮体手段5は、浮体式プラットフォーム1を例えばポンツーンに係留したり、
図8に示すように、1つ以上の他の本発明に係る浮体式プラットフォーム1に連結したりするために使用される1つ以上の連結ラグ80を支持することができる。図示の連結ラグ80は、浮体手段5、本明細書では浮体中間要素25に取り付けられた2本の垂直バーによって支持された水平バーを含む。ラグは、他の一般的な形状であってもよい。
【0077】
連結ラグ80は、デッキ3要素を形成する浮体手段5の壁に配置されてもよく、図示されるように、浮体式プラットフォーム1が展開形態にあるときに浮体手段5の外側縁に形成されたハウジング81内に配置されてもよい。ハウジング81は、浮体手段5の外側縁に開口する。具体的には、
図1に示すように、6つの連結ラグ80は、展開形態にある浮体式プラットフォーム1の周囲に分散配置され、各連結ラグ80は、浮体手段5の関節式要素25、31によって支持される。ハウジング81は、浮体端部要素31によって支持された連結ラグ80に対して、浮体式プラットフォーム1が展開形態にあるときに、浮体端部要素31の端縁及び外側縁に開口する。この形態により、展開形態にある本発明に係る4つの浮体式プラットフォーム1の浮体端部要素31を、共有連結部材83を用いて連結することができる。
【0078】
図7は、連結ラグ80に取り付けられた共有連結部材83を示す。各共有連結部材83は、2つの展開形態にある本発明に係る浮体式プラットフォーム1を連結させるために使用される。図示の共有連結部材83は、2つのジョー85を含み、各ジョー85は、2つの浮体式プラットフォームによって支持された2つの連結ラグの2本の垂直バーを締め付ける。ジョー85は、締め付けネジ87によって締め付けられる。
【0079】
次に、
図8は、連結ラグ80に取り付けられた共有連結部材83によって連結した展開形態にある本発明に係る4つの浮体式プラットフォーム1のアセンブリ88を示す。
【0080】
次に、
図9~
図13を参照すると、これらの図は、浮体式プラットフォーム1をその展開形態からコンテナ89が形成される輸送のための折畳形態に折り畳む様々なステップを示す。これらのステップを行うために、まず、浮体式プラットフォーム1を水中から引き出し、浮体式プラットフォーム1の支持形成手段91により地面から持ち上げる。これらの図を分かり易くするために、屋根15の側方要素23の図示を省略する。
【0081】
図9は、浮体式プラットフォーム1を折り畳む第1ステップを示し、この第1ステップでは、中央端部要素9を、関節10(矢印で示す)を中心に回転させることにより、立台を形成する構造体11の直立部13に対して折り畳む。当然、中央端部要素9を折り畳むために、第2ブロック手段61のブロックを解除する。デッキ3の中央端部要素9は、折り畳まれて直立部13に取り付けられると、コンテナ89の2つの端壁を形成する。中央端部要素9は、任意の手段を用いて直立部13に取り付けられてもよい。特に、立台を形成する構造体11及びデッキ3の中央端部要素9に取り付けられたラッチプレート(targettes)を用いて、直立部13に取り付けられる。
【0082】
図10は、第1ステップ後の折畳位置と浮体式プラットフォーム1を折り畳む第2ステップを示し、この第2ステップでは、浮体手段5を、関節29の縦軸Lを中心に、特に30°の角度だけ第1回転させる(矢印で示す)。当然、浮体手段5を折り畳むために、デッキの中央中間要素7とのブロック手段のブロックを解除する。浮体手段5の関節29を中心とする第1回転の目的は、第3関節35を垂直に位置決めすることである。この配置により、重力の影響を排除して、浮体端部要素31を折り畳むときに発生する力が減少する。第4ブロック部材(図示せず)を用いて、関節を中心とする第1回転後に浮体手段5を所定の位置に保持してもよい。
【0083】
図10は、変形アセンブリを形成するために、浮体式プラットフォーム1の浮体手段5を持ち上げるために使用される支持形成手段91を更に示す。本明細書では、支持形成手段91は、補強ブレースによって接続された4本のピラーからなる。
図15は、後述する支持形成手段91’の別の実施形態を示す。
【0084】
図11は、第2ステップ後の最終位置と、浮体式プラットフォーム1を折り畳む第3ステップとを示し、この第3ステップでは、浮体端部要素31を、関節35の直交軸T2を中心に、本明細書では180°の角度だけ回転させることにより、対応する浮体中間要素25に対して折り畳む。関節35の直交軸T2を中心とする回転が可能になるように、異形スプリント73を事前にハウジングから取り外す。第2ステップと第3ステップを逆にできることを容易に理解することができる。上述の実施形態の利点は、上述のように、浮体端部要素31と浮体中間要素25との間の関節35に発生する力が少なくなることである。
【0085】
図12は、第3ステップ後の最終位置と、浮体式プラットフォーム1を折り畳む第4ステップとを示し、この第4ステップでは、浮体手段5を、関節29を中心に、特に120°の角度だけ第2回転させる(矢印で示す)ことにより、完全に折り畳んでコンテナ89の側壁の一部を形成する。
【0086】
図13は、浮体式プラットフォーム1のコンテナ89が形成される輸送のための折畳形態を示す。コンテナ89の内部をより明確に見せるために、中央端部要素9が示されていない。ここでは、浮体手段5がコンテナ89内に折り畳まれているのが見える。浮体手段5は、特に、立台を形成する構造体11の直立部に、任意の手段で、特にラッチプレートを用いて取り付けられる。これらは、以下の
図17に示すように、一体に取り付けられてもよい。このステップでは、
図14に示すように、屋根15の側方要素23を折り畳んでもよい。
【0087】
図14は、コンテナ89が形成される輸送のための折畳形態にある浮体式プラットフォーム1の斜視図を示し、端壁が中央端部要素9によって形成され、上壁が立台を形成する構造体11の屋根15によって形成され、底壁がデッキ3の中央中間要素7(図示せず)によって形成され、一部の側壁が屋根15の側方要素23によって形成され、一部の側壁が浮体中間要素25によって形成される。
【0088】
図15は、脚形成部材93を含む支持形成手段91’の別の実施形態を示し、浮体手段5を支持する支持部材95は、脚形成部材93に、特に関節式に接続される。図示の変形アセンブリのように、脚形成部材93は、デッキ3の下方、具体的には、デッキ3の中央中間要素7の底壁に取り付けられる。図示の実施形態では、脚形成部材93は、三角形、特に直角三角形の基部97を含み、基部97の1つの端部には、中央中間要素7に取り付けられた直立部99が覆われる。直立部99は、特に中央中間要素のコーナー部品22内に挿入される。ブラケット101は、構造を強化するために、直立部99と三角形の基部101の2つの縁部とに取り付けられる。本明細書では、支持部材95は、直立部99に関節結合し、直立部99に取り付けられたヒンジ105によって回転するアーム103を含む。本明細書では直立部99上で回転するように取り付けられた補強ブラケット107は、アーム103に取り付けられる。アーム103の自由端は、浮体手段5が載置される支持体109を含む。支持形成手段91’は、特に、折り畳まれてコンテナ89を形成する浮体式プラットフォーム1内に保管可能であるように形成される。
【0089】
図16は、支持形成手段91’の別の図を示し、支持形成手段91’は、展開形態にあるここで示される浮体式プラットフォーム1を持ち上げることにより、変形アセンブリを形成する。浮体手段5は、支持部材95のアーム103に載置され、支持部材95のアーム103は、脚形成部材93によって地面から持ち上げられることが分かる。
【0090】
図17は、支持形成手段91’を示し、支持形成手段91’は、輸送時に折り畳まれてコンテナ89を形成する浮体式プラットフォーム1内に保管される。本明細書では、支持形成手段91’は、浮体手段5の上方に配置されることが分かる。図示の実施形態では、浮体手段5の下方に配置され、浮体手段5を互いに離れた位置に保持し、輸送時に浮体手段5の衝突を防ぐために使用される輸送支持体111も示される。浮体手段5を一体に取り付けるために使用されるコア113も示され、コア113は、浮体手段5の浮体端部要素31に取り付けられた締め付けジョー115を含み、1つのねじ棒117と2つのナット119とによって一体に締め付けられる。最後に、支持形成手段91’を取り付けるための要素121が示される。
【0091】
また、浮体式プラットフォーム1、ひいては浮体式プラットフォーム1のアセンブリ88は、例えば、アセンブリ88の浮体式プラットフォーム1又は少なくとも1つの浮体式プラットフォーム1上の少なくとも1つの船外機によって推進されるように形成され、船外機は、一般的に船外機ブラケットなどの支持体に取り付けられる。船外機は、例えば電動機である。
【0092】
図18及び
図19は、一般参照番号1’で示される第2実施形態に係る浮体式プラットフォームを示す。第2実施形態に係る浮体式プラットフォーム1’は、第1実施形態に係る浮体式プラットフォーム1と同様であるが、以下に説明する要素が第1実施形態に係る浮体式プラットフォーム1とは異なる。輸送のための形態では、浮体式プラットフォーム1’は、コンテナ89と同様のコンテナを形成し、該コンテナは、具体的には、コンテナ89と同様の寸法を有する。
【0093】
浮体式プラットフォーム1’を形成する様々な要素は、金属、特に鋼又はアルミニウムからなってもよい。
【0094】
この実施形態では、立台を形成する構造体11’の屋根15’は、中央要素17’に関節結合した少なくとも1つの側方要素23’を含んでもよい。本明細書では、4つの側方要素23’が示されており、それらが中央要素17’の2つの対向する側縁と対になって関節結合している。側方要素23’は、浮体式プラットフォームが展開形態にあるときに、屋根15’の面積を大きくする。したがって、より広い日陰領域と、より優れた天候からの保護をユーザに提供する。浮体式プラットフォーム1’が輸送のための折畳形態にあるときに、側方要素23’は、
図18に示すように、コンテナの側壁の一部を形成する。コンテナの側壁の他の部分は、前述のように、浮体手段5’によって形成される。また、この実施例では、浮体手段5’は、中央中間要素7’の2つの対向する側縁に関節結合した4つの浮体中間要素25’を含む。
【0095】
この実施形態では、例えば、浮体式プラットフォーム1’の下から見た図である
図19に示すように、浮体式プラットフォーム1’は、デッキ3’の中央端部要素9’と少なくとも1つの浮体端部要素31’との間で、展開形態にある浮体式プラットフォーム1’の第2ブロック手段61’を含む。上記第2ブロック手段61’は、例えば、バー161’からなり、デッキ3’の中央端部要素9’によって支持される異形構造を有する。この異形構造は、浮体式プラットフォーム1’が展開形態にあるときに、少なくとも1つの浮体端部要素31’に載置される。この実施例では、この異形構造は、デッキ3’の中央端部要素9’の各辺に位置する2つの浮体端部要素31’の間に挿入される。また、この異形構造は、例えば、デッキ3’の中央端部要素9の各辺に位置する2つの浮体端部要素31’のそれぞれに螺合することにより取り付けられる。したがって、この異形構造は、取り外し可能に取り付けられる。例えば、このような配置により、第1の実施形態で設けられたスプリント73が不要になる。
【0096】
次に、
図20を参照すると、この図は、浮体式プラットフォーム1’の斜視図を示す。以下に説明する要素を明確に見せるように、浮体式プラットフォーム1’の一部の要素が示されていない。
図20は、デッキ3’の中央中間要素7’と浮体手段5’の浮体中間要素25’との間の関節をブロックする第1ブロック手段41’を示し、中央中間要素7’は、本明細書では支持板なしで示され、2つの中央中間要素25’が示されていない。これらの第1ブロック手段41’は、少なくとも1つの第1スライダ143’を含む。したがって、ブロック手段のうちの少なくとも一部のブロック手段41’は、浮体手段5’の関節式要素とデッキ3’の関節式要素をブロックし、少なくとも1つの第1スライダ143’を含む。各第1スライダ143’は、例えば、IPNビームとも呼ばれる、H字形の断面を備えたバーからなる。各第1スライダ143’は、浮体式プラットフォーム1’が展開形態にあるときに、浮体手段5’の中央浮体中間要素25’内に配置されたそれぞれの貫通孔149’に係合する。各第1スライダ143’は、中央中間要素7’によって支持され、デッキ3’の中央中間要素7’の下方に配置されたそれぞれの第1ガイド部材45’にも係合する。第1ガイド部材45’は、中央中間要素7’によって支持された異形構造51’を含んでもよい。ガイド部材45’は、例えばフォーク通路からなる。このようなフォーク通路は、一般的に、フォークリフトによって荷役できるようにコンテナに存在する。貫通孔149’は、水が浮体手段5の内部に浸入する可能性を回避するために、浮体手段5’の内部空間から隔離される。各第1スライダ143’を所定の位置に保持するために、各第1スライダ143’は、例えば複数の取り付けネジによって、中央中間要素7’と浮体中間要素25’の両方にネジ止めすることで保持される。このようなネジ止めを可能とするために、各浮体中間要素25’は、例えば複数の取り付けネジを使用するネジ止めにより第1スライダ143’を浮体中間要素25’に取り付けるために、貫通孔149’の内部空間に入ることを可能にするアクセス口163’を含む。アクセス口163’は、浮体式プラットフォーム1が水上で使用するための展開形態にあるときにデッキ3’の側方中間要素27’を形成する壁に配置される。コンテナが形成される輸送のための折畳形態に変形するために、各第1スライダ143’を第1ガイド部材45’及び貫通孔149’から取り外し、それにより浮体側方中間要素25’が関節を中心に回転することができる。
【0097】
この実施例では、立台を形成する構造体11’の各直立部13’の各端部は、特に浮体式プラットフォーム1’を進水させるとき、水から引き出すとき、及び輸送手段との間で移動させるときに例えば浮体式プラットフォーム1’を持ち上げるための荷役構造22’、例えば緊締装置(英語で「ツイストロック(twist lock)」としても知られる)と協働するように形成されたコーナー部品を形成することができる。このような荷役構造22’は、少なくとも1つの追加モジュール、例えば、
図21及び
図22に示す少なくとも1つの上部モジュール201’、301’及び/又は下部モジュール401’を浮体式プラットフォーム1’に取り付けることで保持されてもよい。各追加モジュール201’、301’、401’は、追加モジュール201’、301’、401’の各直立部の各端部に、荷役構造22’を更に含む。
【0098】
図21及び
図22に示す例では、浮体式プラットフォーム1’は、第1上部モジュール201’を支持し、第1上部モジュール201’は、荷役構造22’によって、立台を形成する構造体11’の各直立部に取り付けられる。この実施例では、第1上部モジュール201’は、コンテナからなり、該コンテナは、好ましくは、コンテナ89と同様の寸法を有する。
【0099】
したがって、浮体式プラットフォーム1’の展開形態では、第1上部モジュール201’は、例えば、更衣室、キッチン、空調室、会議室、住居の一室、トイレ、手術室、電気エネルギー生成部材、データ処理コンピュータセンター、暗号通貨生産及び/又は運用コンピュータセンターからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含む。
【0100】
また、この実施例では、浮体式プラットフォーム1’は、第2上部モジュール301’を支持する。第2上部モジュール301’は、例えば、規格化されたコンテナの一部を形成するコンテナからなり、それにより3つの第2上部モジュール301’を積み重ねると、コンテナ89と同様の寸法を有するコンテナを形成する。第2上部モジュール301’は、荷役構造22’によって、第1上部モジュール201’の各直立部に取り付けられる。この実施例では、第2上部モジュール301’は、電気エネルギー生成部材303’を含む。電気エネルギー生成部材303は、例えば、好ましくは縦軸を備えた少なくとも1つの太陽光発電パネル及び/又は少なくとも1つの風力原動機を含む。電気エネルギー生成部材は、例えば、展開可能な構造及び/又は伸縮自在の構造を含むことにより、例えば、展開形態では、デッキ3’のより広い領域の上方に屋根を形成することができ、それにより、日陰面積をより広くし、荒天からユーザをより良好に保護することができる。電気エネルギー生成部材303’は、例えば飲料水用の流体タンクを更に含んでもよい。
【0101】
この実施例では、浮体式プラットフォーム1’は、浮体式プラットフォーム1’の形態を変更するために浮体式プラットフォーム1’の支持形成手段91”を形成する下部モジュール401’によって支持され、浮体式プラットフォーム1’の支持形成手段91”は、浮体式プラットフォーム1’をある形態から別の形態に変形するときに浮体手段5’を地面から持ち上げるために、地面上に位置するように意図される。
【0102】
また、この実施例では、下部モジュール401’は、輸送のための折畳形態では、例えば、規格化されたコンテナの一部を形成するコンテナからなり、それにより下部モジュール401’及び第2上部モジュール301’を積み重ねると、コンテナ89と同様の寸法を有するコンテナを形成する。
【0103】
図23に示すように、下部モジュール401’の直立部は、例えば、伸縮自在の直立部403’であり、伸縮自在の直立部403’は、浮体式プラットフォーム1’が水上で使用するための展開形態にあるときに、喫水を減少させるために使用される。この実施例では、下部モジュール401’は、浮体式プラットフォーム1’が水上で使用するための展開形態にあるときに、半没水状態にある。下部モジュール401’は、補完的浮体手段405’を含む。補完的浮体手段405’は、輸送のための折畳形態でコンテナ内に折り畳まれ、展開形態で下部モジュール401の各辺に2列のフロートに展開する。したがって、各列のフロートについて、補完的浮体手段405’は、少なくとも1つの中間フロート407’、この実施例では、2つの中間要素407’と、少なくとも1つの端部フロート、この実施例では、2つの端部フロート409’とを含む。展開を可能にするために、各中間フロート407’は、下部モジュール401’の縦軸を中心に関節結合するため、輸送のための折畳形態と展開形態との間で、伸縮自在の直立部403’を含む下部モジュール401’の上部構造フレーム411’に対して回転することができる。また、各端部フロート409’は、中間フロート407’の横軸を中心に関節結合するため、輸送のための折畳形態と展開形態との間で、下部モジュール401’の中間フロート407’に対して回転することができる。
【0104】
図22に示すように、補完的浮体手段405’は、浮体式プラットフォーム1’が水上で使用するための展開形態にあるときに、展開形態で浮体式プラットフォーム1’の浮体手段5’のストッパを形成する。したがって、浮体式プラットフォーム1’を容易に展開させることができる。すなわち、本実施形態では、補完的浮体手段5’は、支持部材を形成する。
【0105】
例えば、下部モジュール401’も、没水状態に置かれるように構成された少なくとも1つの機器を支持する。このため、下部モジュール401’は、下部構造フレーム413’を更に含んでもよく、下部構造フレーム413’は、没水状態に置かれるように構成された少なくとも1つの機器を支持する。この機器は、例えば、流体タンク、バッテリ及び浸漬試験機器からなる群から選択される。流体タンクは、例えば、飲料水タンク又は廃水タンクである。また、補完的浮体手段405’には、少なくとも1つの機器を収納することができる。
【0106】
例えば、下部構造フレーム413’は、取り外し可能であるため、浮体式プラットフォーム1’が展開形態にあるときに、特に浮体式プラットフォーム1’の喫水及び流体抵抗を低減するために、及び/又は、例えば、水中物体、半水中物体若しくは海藻などの外部要素が下部構造フレーム413’に衝突したり、引っかかったりするのを防ぐために、地面に残したり、下部モジュール401’から取り外したりすることができる。
【0107】
伸縮自在の直立部403’は、例えば、伸長位置と収縮位置との間で調整可能である。伸縮自在の直立部403’は、伸長位置では、補完的浮体手段405’を、地面をこすらずに展開させた後に、喫水を低減するために収縮位置に移動する。伸縮自在の直立部403’は、例えば、ラグを形成するロッドによって所定の位置に保持される。
【0108】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態は、当業者には明らかである。特に、前述した実施形態及び実施例を組み合わせることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮体手段(5、5’)によって支持されたデッキ(3、3’)を含む浮体式プラットフォーム(1、1’)であって、
前記デッキ(3、3’)と前記浮体手段(5、5’)の少なくとも一部が壁によって形成され、これらの壁もコンテナ(89)の壁の少なくとも一部を形成し、前記デッキ(3、3’)と前記浮体手段(5、5’)が関節式要素(7、9、25、31;7’、9’、25’、31’)を含み、これらの関節式要素が相互に関節結合することにより、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が、水上で使用するための展開形態と、前記コンテナ(89)が形成される輸送のための折畳形態との間で変形可能であり、
前記浮体手段(5、5’)のそれぞれが、前記コンテナ(89)の側壁の少なくとも一部を形成する少なくとも1つの壁を含む、浮体式プラットフォーム(1、1’)において、
前記デッキ(3、3’)は、直立部(13、13’)を含む立台を形成する構造体(11、11’)を支持し、前記直立部(13、13’)は、中央要素(17、17’)を備えた屋根(15、15’)を支持し、前記中央要素(17、17’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の上壁を形成することを特徴とする、浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項2】
前記デッキ(3、3’)は、少なくとも1つの中央中間要素(7、7’)を含み、前記中央中間要素(7、7’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の底壁を形成する、請求項1に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項3】
前記浮体手段(5、5’)は、前記デッキの前記中央中間要素(7、7’)の2つの対向する側縁にそれぞれ関節結合した2つの浮体中間要素(25、25’)を含み、各浮体中間要素(25、25’)は、壁(27、27’)を含み、前記壁(27、27’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記デッキ(3、3’)の側方中間要素(27、27’)を形成する、請求項2に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項4】
前記浮体手段(5、5’)は、1つの浮体中間要素(25、25’)に関節結合した少なくとも1つの端部要素(31、31’)を含み、各浮体端部要素(31、31’)は、壁(33)を含み、前記壁(33)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記デッキ(3、3’)の側方端部要素(33)を形成する、請求項3に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項5】
前記デッキ(3、3’)は、前記デッキの前記中央中間要素(7、7’)に関節結合した少なくとも1つの中央端部要素(9、9’)を含み、前記中央端部要素(9、9’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の端壁を形成する、請求項2~4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項6】
前記屋根(15、15’)の前記中央要素(17、17’)は、平板(19)を含み、前記平板(19)には、前記平板(19)の少なくとも一部を覆う補強材(21)が取り付けられ、前記補強材(21)は、リブ付き補強板であることが好ましい、請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項7】
前記立台を形成する前記構造体(11、11’)の前記屋根(15)は、前記屋根の前記中央要素(17、17’)に側縁によって関節結合した少なくとも1つの側方要素(23、23’)を更に含み、前記側方要素(23、23’)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が輸送のための折畳形態にあるときに、前記コンテナ(89)の側壁の一部を形成する、請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項8】
前記浮体式プラットフォーム(1、1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、ブロック手段(41、61、73;41’、61’)を更に含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項9】
前記ブロック手段(41、61、73;41’、61’)のうちの少なくとも一部のブロック手段(41、41’)は、前記デッキ(3、3’)の前記関節式要素と前記浮体手段(5、5’)の前記関節式要素をブロックし、少なくとも1つの第1スライダ(43、143’)を含む、請求項8に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項10】
各第1スライダ(143’)は、前記浮体式プラットフォーム(1’)が展開形態にあるときに、前記浮体手段(5’)の中央浮体中間要素(25’)内に配置されたそれぞれの貫通孔(149’)に係合し、各第1スライダ(143’)は、前記中央中間要素(7’)によって支持され、前記デッキ(3’)の前記中央中間要素(7’)の下方に位置するそれぞれの第1ガイド部材(45’)にも係合する、請求項9に記載の浮体式プラットフォーム(1’)。
【請求項11】
前記浮体手段(5、5’)は、少なくとも1つの連結ラグ(80)を支持する、請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)。
【請求項12】
少なくとも1つの追加モジュール(201’、301’、401’)と、少なくとも1つの追加モジュールを前記浮体式プラットフォーム(1’)に取り付けることで保持する少なくとも1つの荷役構造(22’)とを含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1’)。
【請求項13】
請求項1~
4のいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(1、1’)と、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の形態を変更するために前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の支持形成手段(91、91’、91”)とを含み、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)の前記支持形成手段(91、91’、91”)は、前記浮体式プラットフォーム(1、1’)をある形態から別の形態に変形するときに前記浮体手段(5、5’)を地面から持ち上げるために、地面上に位置するように意図されることを特徴とする、変形アセンブリ。
【請求項14】
前記浮体式プラットフォーム(1’)の前記支持形成手段(91”)は、下部モジュール(401’)から形成され、前記下部モジュール(401’)は、補完的浮体手段(405’)を含み、前記補完的浮体手段(405’)は、前記浮体式プラットフォーム(1’)が水上で使用するための展開形態にあるときに、前記浮体式プラットフォーム(1’)の前記浮体手段(5’)のストッパを形成する、請求項13に記載の変形アセンブリ。
【請求項15】
前記下部モジュール(401’)は、取り外し可能であり、少なくとも1つの機器を支持する下部構造フレーム(413’)を含み、前記機器は、没水状態に置かれるように構成され、前記機器は、流体タンク、バッテリ及び浸漬試験機器からなる群から選択される、請求項14に記載の変形アセンブリ。
【国際調査報告】