(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】圧力または温度センサ用の高温動作電子回路
(51)【国際特許分類】
G01L 19/00 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G01L19/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531447
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-22
(86)【国際出願番号】 US2022050774
(87)【国際公開番号】W WO2023096927
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524197770
【氏名又は名称】ハイドラ-エレクトリック カンパニー
【氏名又は名称原語表記】HYDRA-ELECTRIC COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】グジャック,ロバート アンドリュー
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055EE11
2F055FF02
2F055FF38
2F055GG31
(57)【要約】
高温環境における測定信号からアップセット信号を減衰させるシステム、デバイス、および方法であって、測定信号にアップセットイベントが存在するかどうかを判定するように構成されたアップセットイベント検出器(180)と、アップセットイベント検出器(180)と通信するプロセッサ(190)とを含み、プロセッサは、アップセットイベント検出器(180)によってアップセットイベントが存在すると判定された場合に、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム(100)であって、
測定信号にアップセットイベントが存在するかどうかを判定するように構成されたアップセットイベント検出器(180)と、
前記アップセットイベント検出器(180)と通信するプロセッサ(190)であって、前記アップセットイベント検出器(180)によってアップセットイベントが存在すると判定された場合、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されたプロセッサと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステム(100)において、前記アップセットイベント検出器(180)は、所定の閾値に基づいてアップセットイベントが測定信号に存在するかどうかを判定するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステム(100)において、前記プロセッサ(190)は、さらに、適応フィルタリングアルゴリズムを使用して、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステム(100)において、さらに、
測定信号を生成するように構成されたセンサ(110)を備え、前記プロセッサ(190)は、さらに、前記センサ(110)と通信し、生成された測定信号は、圧力、温度、および歪みのうちの少なくとも1つを測定するように構成され、前記センサ(110)は、シリコンオン酸化物(SOI)センサ、SOI歪みゲージ、抵抗温度検出器(RTD)センサ、および薄膜センサのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記アップセットイベントは単一のイベントアップセットであることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記アップセットイベントは複数のアップセットイベントであることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項4に記載のシステムにおいて、前記プロセッサ(190)は、さらに、
前記センサ(110)から測定信号を受信し、
受信した測定信号を処理して誤差を除去し、
処理した測定信号を増幅し、
信号が補償された後に増幅された測定信号をスケールダウンし、
スケーリングされた測定信号を出力する、
ように構成されており、
補償された測定信号は増幅された測定信号であることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記プロセッサ(190)は、受信した測定信号を処理してエラーを除去するように構成されたパッシブ補償ユニット(130)を備えることを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステム(100)において、前記プロセッサ(190)は、前記パッシブ補償ユニット(130)を使用して、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、前記プロセッサ(190)は、処理された測定信号を増幅するように構成された計装アンプ(140)を備え、
補償された測定信号は増幅された測定信号であり、
前記プロセッサ(190)は、さらに、信号が補償された後に増幅された測定信号をスケールダウンするように構成されたスケーラ(160)を備えることを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、さらに、
前記プロセッサ(190)と通信する出力インタフェース回路(170)を備え、前記出力インタフェース回路(170)は、スケーリングされた測定信号を出力するように構成され、前記出力インタフェース回路(170)は、電子ブリッジの出力をシミュレートするように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項12】
システム(500)であって、
測定信号を受動的に補償して誤差を除去するように構成されたパッシブ補償ユニット(130)と、
前記パッシブ補償ユニット(130)から受信した測定信号を増幅するように構成された計装アンプ(140)と、
アップセットイベントが測定信号に存在するかどうかを判定するように構成されたアップセットイベント検出器(180)と、
前記計装アンプ(140)から受信した増幅された測定信号をスケールダウンするように構成されたスケーラ(160)と、
測定信号を出力するように構成されたブリッジシミュレータ(170)とを含むことを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステム(500)において、前記アップセットイベント検出器(180)は、所定の閾値に基づいてアップセットイベントが測定信号に存在するかどうかを判定するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項12に記載のシステム(500)において、前記プロセッサ(190)が、さらに、適応フィルタリングアルゴリズムを使用して、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項12に記載のシステム(100)において、前記プロセッサ(190)が、さらに、前記パッシブ補償ユニット(130)を使用して、アップセットイベントに関する測定信号を補償するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項12に記載のシステム(500)において、さらに、
測定信号を生成するように構成されたセンサ(110)を備えることを特徴とするシステム。
【請求項17】
方法(600)であって、
センサ(110)から測定信号を受信するステップと、
前記測定信号を増幅するステップと、
前記測定信号の非放射誤差を補償するステップと、
帯域幅制限、応答時間、および前記測定信号の時間変化率のうちの1つ以上に基づいてフィルタを生成するステップと、
生成されたフィルタを使用して、前記測定信号から前記アップセットイベント検出器(180)によって検出されたアップセット信号を減衰させるステップと、
前記アクティブ補償ユニット(150)を介してスケーラ(160)に前記測定信号を送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法(600)において、前記フィルタは、前記アップセットイベント検出器(180)によって検出されたアップセットイベント信号の周波数よりも大幅に低い周波数を有する帯域幅制限フィルタリングを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法(600)において、前記生成されたフィルタは所定の閾値に基づいていることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項17に記載のシステム(500)において、前記生成されたフィルタは適応フィルタリングアルゴリズムに基づいていることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年11月29日に提出された米国仮特許出願番号63/283,637の優先権を主張するものであり、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、一般的には高温センサシステムに関し、より具体的には、異常事象用のフィルタを備えた高温センサシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
センサは、重要なパラメータを検出することで、さまざまな分野で重要な役割を果たす。例えば、航空機、ダウンホール掘削作業、発電、原子力システム、自動車などのプロセスでは、圧力や温度の測定などの情報が重要な機器を使用する必要がある。正確な測定を行うために、センサは厳しい環境条件にさらされることがよくある。例えば、飛行機のセンサシステムは、油圧ポンプの圧力を測定する際に、200℃~300℃の温度に耐える必要がある。高温動作環境は、150℃~300℃の温度として定義できる。
【0004】
高温と同時に発生する可能性のある過酷な環境条件の他の例としては、放射線が強い環境が挙げられる。宇宙用途では、電離放射線によって、電離粒子が回路内に衝突し、測定信号に一時的な混乱を引き起こす可能性がある環境が作り出される。深宇宙用途では、電離粒子の太陽放射と深宇宙中性子のフルエンスの双方から高エネルギ粒子の衝突が発生する可能性がある。これらの高エネルギ粒子は、測定に一時的なエラーを引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本システムの実施形態は、接続された測定装置、例えば歪みゲージまたは温度計に関連する測定信号を提供するセンサ要素と、測定信号の非放射誤差を補償し、生成されたフィルタを使用して、帯域幅制限、応答時間、および測定信号の時間変化率に基づいてフィルタを生成するパッシブ補償と、計装アンプと、スケーラおよび/または除算器と、ブリッジシミュレータまたは出力インタフェース回路とを含む。
【0006】
一実施形態では、メモリを備えたプロセッサまたは処理回路は、計装アンプから増幅された測定信号を受信し、測定信号の非放射誤差を補償し、帯域幅制限、応答時間、および測定信号の時間変化率に基づいてフィルタを生成し、生成されたフィルタを使用して測定信号からアップセット信号を減衰し、測定信号をスケーラに送信するように構成される。
【0007】
方法の実施形態が、センサから測定信号を受信するステップと、測定信号を増幅するステップと、測定信号の非放射誤差を補償するステップと、測定信号の帯域幅制限、応答時間、および時間変化率に基づいてフィルタを生成するステップと、生成されたフィルタを使用して測定信号からアップセット信号を減衰させるステップと、測定信号をスケーラに送信するステップとを含む。
【0008】
システムの実施形態が、測定信号にアップセットイベントが存在するかどうかを判定するように構成されたアップセットイベント検出器と、アップセットイベント検出器と通信するプロセッサとを含み、プロセッサは、アップセットイベント検出器によってアップセットイベントが存在すると判定された場合に、アップセットイベントについて測定信号を補償するように構成される。
【0009】
追加的なシステムの実施形態が、測定信号を生成するように構成されたセンサを含み、プロセッサは、さらに、センサと通信する。追加的なシステムの実施形態では、生成された測定信号は、圧力、温度、および歪みのうちの少なくとも1つを測定するように構成される。追加的なシステムの実施形態では、センサは、シリコンオン酸化物(SOI)センサ、SOI歪みゲージ、抵抗温度検出器(RTD)センサ、および薄膜センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
追加的なシステムの実施形態では、アップセットイベントは単一のイベントアップセットである。追加的なシステムの実施形態では、アップセットイベントは複数のアップセットイベントである。
【0011】
追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、さらに、センサから測定信号を受信するように構成される。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、さらに、受信した測定信号を処理して誤差を除去するように構成される。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、さらに、処理した測定信号を増幅するように構成されるが、補償された測定信号は増幅された測定信号である。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、さらに、信号が補償された後に増幅された測定信号をスケールダウンするように構成される。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、さらに、スケーリングされた測定信号を出力するように構成される。
【0012】
追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、受信した測定信号を処理してエラーを除去するように構成されたパッシブ補償ユニットを備える。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、処理された測定信号を増幅するように構成された計装アンプを備え、補償された測定信号は増幅された測定信号である。追加的なシステムの実施形態では、プロセッサは、信号が補償された後に増幅された測定信号をスケールダウンするように構成されたスケーラを備える。
【0013】
追加的なシステムの実施形態が、プロセッサと通信する出力インタフェース回路を備え、出力インタフェース回路は、スケーリングされた測定信号を出力するように構成される。追加的なシステムの実施形態では、出力インタフェース回路は、電子ブリッジの出力をシミュレートするように構成されている。
【0014】
別のシステムの実施形態が、測定信号を受動的に補償して誤差を除去するように構成されたパッシブ補償ユニットと、パッシブ補償ユニットから受信した測定信号を増幅するように構成された計装アンプと、アップセットイベントが測定信号に存在するかどうかを判定するように構成されたアップセットイベント検出器と、計装アンプから受信した増幅された測定信号をスケールダウンするように構成されたスケーラと、測定信号を出力するように構成されたブリッジシミュレータとを含む。追加的なシステムの実施形態が、測定信号を生成するように構成されたセンサを含む。
【0015】
方法の実施形態が、センサから測定信号を受信するステップと、測定信号を増幅するステップと、測定信号の非放射誤差を補償するステップと、帯域幅制限、応答時間、および測定信号の時間変化率のうちの1つ以上に基づいてフィルタを生成するステップと、生成されたフィルタを使用して、測定信号からアップセットイベント検出器によって検出されたアップセット信号を減衰させるステップと、アクティブ補償ユニットを介してスケーラに測定信号を送信するステップと、を含む。
【0016】
追加的な方法の実施形態では、フィルタは、アップセットイベント検出器によって検出されたアップセットイベント信号の周波数よりも大幅に低い周波数を有する帯域幅制限フィルタリングを含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。同一の参照番号は、異なる図を通して対応する部分を示す。実施形態は、添付の図面の図に例示されており、限定するものではない。
【
図1】
図1は、一実施形態によるアップセットイベントをフィルタリングするシステムの一実施形態の機能ブロック図を示す。
【
図2】
図2は、
図1のアップセットイベントをフィルタリングするシステムの実装の回路を示す。
【
図3】
図3は、
図3Aは、増幅された測定信号に逆アップセット信号を追加するアクティブ補償ユニットを示す。
図3Bは、増幅された測定信号からアップセット信号を減算するアクティブ補償ユニットを示す。
【
図4】
図4A~Cは、出力インタフェース回路からの異なるタイプの出力を示す。
【
図5】
図5は、一実施形態によるアップセットイベントをフィルタリングする代替システムの概略図である。
【
図6】
図6は、方法実施形態のフローチャート図である。
【
図7】
図7は、一実施形態によるシステムの高レベルブロック図である。
【
図8】
図8は、コンピューティングデバイスシステムの最上位の機能ブロック図を示す。
【
図9】
図9は、システムおよびプロセスの実施形態を実装するためのコンピューティングシステムの高レベルのブロック図およびプロセスを示す。
【
図10】
図10は、実施形態を実装できる例示的なシステムのブロック図およびプロセスを示す。
【
図11】
図11は、本明細書で開示されるシステムおよびプロセスの実施形態を実装するためのクラウドコンピューティング環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明は、本明細書に開示される実施形態の一般的な原理を説明することを目的としており、本明細書に開示される概念を制限することを意図するものではない。さらに、本明細書に記載される特定の特徴は、様々な可能な組み合わせおよび順列のそれぞれにおいて、記載される他の特徴と組み合わせて使用することができる。本明細書で特に定義されていない限り、すべての用語は、説明から暗示される意味、および当業者が理解する意味、および/または辞書、論文などで定義されている意味を含む、可能な限り広い解釈が与えられるものとする。
【0019】
以下に紹介する技術は、ソフトウェアおよび/またはファームウェアによってプログラムまたは構成されたプログラマブル回路によって、または完全に専用回路によって、あるいはこれらの形式の組み合わせによって実装することができる。このような専用回路(存在する場合)は、例えば、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの形式であってもよい。
【0020】
一実施形態では、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、イオン化粒子、ガンマ線、またはその他のアップセットイベントの形態の放射線などのアップセットイベントを検出するが、これらのアップセットイベントは、測定システムなどの電子機器内で信号破損またはエラー信号を引き起こす。これらのアップセットは、多くの場合、ナノ秒またはマイクロ秒の時間枠で高速に応答するイベントである。放射線検出器などの検出器を使用してイベントを測定し、補正信号を生成するために補償ユニットを使用する。さらに、信号経路の変化率検出器を使用して、補正が必要な非測定信号を判断する。本システムは、アップセットが過ぎるまで前の低速信号を保持することにより、サンプルアンドホールドなどのイベントをトリガーしてアップセットを「乗り切るか、または滑らかにする」ことができる。一部の実施形態では、システムは、アップセット時間中の信号の予想される変化を判断し、予想される信号を埋めることもできる。
【0021】
本明細書に開示されるシステムの実施形態では、測定信号からアップセットイベントをフィルタリングできる。このような測定信号の例としては、温度変化信号、圧力変化信号などがある。測定信号には、圧力センサデバイスからの電気信号、温度センサデバイスからの電気信号などがある。中性子放射線、アルファ放射線、ガンマバースト、ベータ粒子曝露などのシングルイベントアップセット(SEU)は、過渡イベントである。このSEUは、トランジスタ、集積トランジスタ、メモリセル、組み合わせロジック、コンパレータを含むアナログ回路、オペアンプ、および同様のデバイスなどのコンポーネントに、短時間の電気的過渡現象を引き起こす。アップセットイベントは、SEUまたは複数のアップセットイベントである。本明細書に開示される実施形態では、電子回路の実装において、帯域幅制限、応答時間、および測定信号の時間変化率を利用して、誘発されたSEUおよび/または複数のイベントアップセットを決定、管理、および/または軽減する。一例では、電離放射線によって引き起こされる変動信号は、圧力変化信号よりも約1,000倍速く、温度変化信号よりも約10,000倍速い高速信号である。
【0022】
本明細書に開示されるシステムの一実施形態は、アップセット信号を減衰させ、アップセット信号をフルスケール信号のパーセンテージよりも低く維持して、入力測定信号に対するアップセット信号の影響を低減および/または排除する信号フィルタを含む電子回路を含む。一実施形態では、フィルタは、放射線による高速アップセット信号を減衰させ、アップセット信号をフルスケール信号の約0.1%未満に保つように構成された電気信号フィルタを含み、それによって測定信号に対する放射線の過渡的影響を低減および/または排除する。
【0023】
一例では、圧力センサまたは歪みゲージなどの測定デバイスを使用して、流体圧力などの物理媒体圧力などの環境内の圧力を測定できる。物理パラメータの変化を測定する圧力センサなどのセンサは、物理パラメータとして既知または予測可能な時間変化率特性出力測定信号を有する。この例では、物理パラメータは圧力信号でとなっている。他の種類のセンサの物理パラメータの変化率もこの特性を有する。例えば、圧力は、約1ミリ秒の時定数で一般的な変化率で変化するが、温度は、通常、数秒単位でゆっくりとしたイベントとなっている。これらのセンサは通常、測定されたパラメータに比例した電子信号を生成する。物理パラメータには限られた帯域幅または時定数があり、物理メディアの応答ではこれを超えることはできない。これは、宇宙船、飛行機、原子力発電所、および測定信号を使用して動作する組み込み電子機器の動作に電荷が影響を及ぼす粒子や放射線が影響を及ぼす可能性のあるその他の用途で見られる物理パラメータの特性となっている。
【0024】
ホイートストンブリッジは、温度、光、圧力、歪みなどの物理的パラメータを測定するために使用することができる。一実施形態では、歪みゲージホイートストンブリッジは、圧力から電気測定信号への変換を提供する典型的なトランスデューサ要素として使用することができ、本明細書に開示される実施形態によれば、正確な圧力測定として使用できるようにするには、この電気測定信号を処理する必要がある。
【0025】
過酷な動作環境では、圧力、温度などのパラメータの測定だけでなく、測定装置によって生成される電気測定信号の処理も困難になる可能性がある。これらの過酷な環境で測定装置からの信号を処理する際の困難には、例えば、不正確さの熱補償の処理が含まれる。ひずみゲージの不正確さは、製造中のひずみゲージ抵抗器の不一致から生じる可能性がある。これらの不一致により、温度によって変化するゼロ圧力測定オフセット誤差が生じる可能性がある。一実施形態によれば、本明細書に開示される補償電子回路を測定装置のアプリケーションに追加して、これらの誤差を補償し、測定装置からの測定値、すなわち測定信号の精度を高めることができる。
【0026】
測定信号の不正確さの別の例は、歪み抵抗器が堆積されている基板内などの歪みセンサの歪みの変動によって引き起こされる可能性がある。この基板は、金属、セラミック、シリコン、またはその他の弾性変形表面などの材料である可能性がある。この変動は、ゼロ圧力以外の圧力測定信号のエラーとして見られる可能性がある。これは、「スパンエラー」またはフルスケール圧力からゼロ読み取り値を引いた差と見なすことができる。このスパンエラーは温度に関連している可能性がある。一実施形態によれば、本明細書に開示されている電子回路を歪みセンサのアプリケーションに追加して、歪みセンサからの測定信号の信号処理における上記の効果を補償することができる。
【0027】
測定信号の不正確さまたは誤差の別の例としては、信号処理電子機器自体に起因するものが挙げられる。この種の誤差は、本発明の一実施形態によれば、電子回路によって補償することができる。
【0028】
このような不正確さや誤差を減らすための電子回路を含む方法およびシステムが、本明細書の例示的な実施形態で説明されている。本明細書で開示される一例の方法では、圧力媒体、例えば流体は、チューブなどの接続部を介して、より低温の周囲環境にある感知トランスデューサや信号処理電子機器などの遠隔に取り付けられた測定装置に供給される。遠隔取り付けにより、より低温の雰囲気が提供され、高温の媒体は圧力を維持するが、より低温の周囲雰囲気への放射放出によって冷却される。遠隔取り付け方法は、高温の媒体の測定を提供するが、より低温の環境内でセンサを操作する。
【0029】
本明細書に開示される別の例示的な方法には、シリコンオンインシュレータ(SOI)高出力トランスデューサなどの高温ひずみゲージの使用、例えば、フルスケール圧力で10mV出力/ボルト励起が含まれる。このようなひずみゲージは高温で動作し、受動的に補償されるが、厳しい許容誤差の入力インピーダンス、厳しい許容誤差の出力インピーダンス、増幅された電圧出力、または例えば、300オーム、1000オーム、5000オームの業界標準範囲といった選択可能なインピーダンス範囲などの理想的な特性は提供されない。
【0030】
本明細書に開示される別の実施形態は、高温基板上のSOIひずみゲージまたは薄膜高温ひずみゲージなどの高温トランスデューサを使用することを含む。このトランスデューサは、電圧出力を提供する高温計装アンプに結合される。
【0031】
一実施形態では、本明細書に開示される方法およびシステムは、測定信号(測定信号)からのシングルイベントアップセットのフィルタリングを提供する。システムの実装は、約200℃から約300℃の温度で動作するように構成される。他の温度範囲も可能であり、検討されている。一実施形態では、本明細書に開示されるシステムの一例では、システムは、約150℃から約300℃の温度で動作できる耐熱ダイオード、抵抗器、トランジスタ、計装アンプ、コンデンサ、基板などの耐熱電子部品を含む電子回路を含む。他の動作温度範囲も可能であり、検討されている。例示のシステムには、シリコンオンインシュレータ(SOI)センサ、抵抗温度検出器(RTD)、薄膜センサなどの高温動作トランスデューサが含まれる。この例のシステムの耐熱性により、高温環境の近くでの測定が可能になり、このような近接性により、精度の向上、応答時間の短縮、物理的サイズの縮小、および化学物質、振動、衝撃に対する耐性の向上が可能になる。
【0032】
図1は、測定信号におけるアップセットイベントの影響をフィルタリングするための電子回路を含むシステム100の実施形態の機能ブロック図を示す。システム100の電子回路には、プロセッサ190と通信するセンサ110が含まれる。プロセッサ190は、アップセットイベント検出器180と通信する。プロセッサ190は、出力インタフェース回路170に信号を出力する。
【0033】
一実施形態では、センサ110は、圧力、温度、歪みなどのパラメータの測定に基づいて測定信号を生成するように構成されている。アップセットイベント検出器180は、測定信号に影響を及ぼすアップセットイベントが存在するかどうかを判定または検出するように構成されている。判定または検出されたアップセットイベントは、単一のイベントアップセット又は複数のアップセットイベントである。プロセッサ190は、センサ110から生成された測定信号を処理し、アップセットイベント検出器180によって検出されたアップセットイベントを補償し、測定パラメータをより正確に表す修正された測定信号を出力するように構成されている。
【0034】
一実施形態では、プロセッサ190は、センサ110から測定信号を受信し、アップセットイベント検出器180によって判定されたアップセットイベントによる誤差を補償または低減する処理を含め、受信した測定信号を処理し、信号が補償された後に測定信号をスケールダウンし、スケーリングされた補償測定信号を出力するように構成される。
【0035】
一例では、センサ110は、SOIセンサ、SOIひずみゲージ、RTD、薄膜センサなどの高温動作トランスデューサを含む。一実施形態では、センサ110はサーミスタを含む。一実施形態では、センサ110はサーモウェルを含む。一実施形態では、センサ110は熱電対を含む。一実施形態では、センサ110は温度センサを含む。一実施形態では、センサ110は圧力センサを含む。
【0036】
図2は、本明細書に開示されたシングルイベントアップセットをフィルタリングするための
図1のシステム100の実装として、例示的な電子回路200を示す。一実施形態では、プロセッサ190は、センサ110から測定信号を受信するように構成された信号処理電子機器を含む。いくつかの実施形態では、受信された測定信号は、センサ110からの差動出力の形態である。プロセッサ190は、パッシブ補償ユニットデバイス130、計装アンプデバイス140、アクティブ補償ユニットデバイス150、およびスケーラユニットデバイス160を含む。
【0037】
一実施形態では、プロセッサ190は、受信した測定信号を処理してエラーを除去するように構成され、これには、増幅器140によって測定信号を増幅すること、アップセットイベント検出器180からのアップセットイベントの測定に基づいて、アクティブ補償ユニット150によってアップセットイベントの増幅された測定信号をアクティブに補償すること、信号が補償された後にスケーラユニット160によって増幅された測定信号をスケールダウンすること、および処理された測定信号を出力インタフェース回路170に出力することが含まれる。いくつかの実施形態では、プロセッサ190には、テーブル ルックアップ、計算デジタル回路、アナログ/デジタル混合実装、および/または計算アナログ電子回路が含まれる。一実施形態では、アップセットイベント検出器180は、アップセットイベントの測定値を電気検出信号として生成する。一例では、アップセットイベント検出器180には、電離粒子やガンマ線などの放射線によって引き起こされるアップセットイベントを検出するための放射線検出器181が含まれる。一実施形態では、アップセットイベント検出器180は、測定信号内のアップセットエラーを検出するための変化率検出器を含む。他の実施形態では、アップセットイベント検出器180は、非測定信号内のアップセットエラーを検出する。アップセットイベント検出器180が測定信号内にアップセットエラーが存在すると判定した場合、プロセッサ190は、アップセットイベントが経過するまで非測定信号をサンプリングして保持する。例の回路200は、高温および高放射線環境に耐えることができる。いくつかの実施形態では、回路200は、金属、セラミック、サーメット、および高温プラスチックを含む耐熱材料で完全に覆われている。いくつかの実施形態では、回路200の一部が耐熱材料で覆われている(
図7の715)。回路200には、センサ110、アップセットイベントフィルタリングシステム120、および出力インタフェース回路170が含まれる。センサ110には、SOIセンサ、SOIひずみゲージ、RTD、薄膜センサなどの高温動作トランスデューサが含まれる。一部の実施形態では、センサ110にはサーミスタが含まれる。一部の実施形態では、センサ110にはサーモウェルが含まれる。一部の実施形態では、センサ110には熱電対が含まれる。一部の実施形態では、センサ110は温度センサである。一部の実施形態では、センサ110は圧力センサである。
【0038】
一実施形態では、回路200は、センサ110の出力101および102からの入力103および104で測定信号を受信するアップセットイベントフィルタリングシステムとして機能する。いくつかの実施形態では、受信される測定信号は、センサ110からの差動出力の形式であってもよい。回路200は、一実施形態では測定信号を受動的に補償してエラーを除去するパッシブ補償ユニット130を含む。いくつかの実施形態では、パッシブ補償ユニット130は、測定信号を受動的に補償するように構成された抵抗器を含む。ここで使用される電子回路は、不完全な感知要素で見られるエラーに反比例する補正係数を持つように設計されている。この反比例の大きさを調整することにより、受動回路要素自体が選択、調節、またはトリミングされて調整されるエラー項が、加算的または乗算的にエラーをキャンセルする。このプロセスは補償と称される。
【0039】
計装アンプ140は、パッシブ補償ユニット130から測定信号を受信し、アクティブ補償ユニット150のために測定信号を増幅する。いくつかの実施形態では、計装アンプ140は、差動出力の形で測定信号を受信する。いくつかの実施形態では、計装アンプ140は、高温動作計装アンプである。
【0040】
いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、帯域幅制限、応答時間、測定信号の時間変化率、およびアップセットイベント検出器180によって取得された測定値に基づいて、各アップセット信号に特定のフィルタを含めることによって、アップセットイベントを補償する。他の実施形態では、プロセッサ190は、測定信号内の複数のイベントアップセット信号を補償する。
【0041】
いくつかの実施形態では、回路200はパッシブ補償ユニット130を含まない場合がある。いくつかの実施形態では、パッシブ補償ユニット130は、アクティブテーブルルックアップ、多項式計算、コンポーネント特性マッチングなどを通じて測定信号をフィルタリングするように構成されたプロセッサによって実現される。
【0042】
一実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、スパン誤差、オフセット誤差、非線形誤差、温度依存性誤差などの非アップセット誤差について増幅された測定信号を補償する。アクティブ補償ユニット150は、アップセットイベント検出器180からのアップセットイベントの測定に基づいて、増幅された測定信号をシングルイベントアップセットについてさらに補償する。アップセットイベント検出器180は、イオン化粒子やガンマ線などの放射線によって引き起こされるアップセットイベントを検出するための放射線検出器181を含む。いくつかの実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、マイクロプロセッサ、テーブルルックアップ、アナログ/デジタル混合実装、および/または計算アナログ回路を含む。
【0043】
一実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、帯域幅制限、応答時間、測定信号の時間変化率、およびアップセットイベント検出器180によって行われた測定に基づいて、各アップセット信号に特定のフィルタを使用することによって、アップセットイベントを補償する。例えば、アクティブ補償ユニット150は、測定されたアップセットイベントよりも大幅に低い周波数の帯域幅制限フィルタを使用する。
【0044】
いくつかの実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、限られた期間、各アップセット信号に対して特定のフィルタを生成する。例えば、フィルタは設定された期間に生成され、設定された期間の後に生成されたフィルタなしで再開する。
【0045】
他の実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、アップセット信号の摂動を検出し、反対の振幅信号(アナログ)を加算する。他の実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、アップセット信号の摂動を検出し、反対の振幅信号(デジタル)を減算する。さらに別の実施形態では、補償ユニット150は、摂動を乗り越えるアップセット信号の摂動をサンプリングして保持する。
【0046】
電離放射線によるアップセットイベント信号は、マイクロ秒オーダーで高速になる。一部の実施形態では、センサ110から受信される測定信号は、検出された変動よりも約1000倍遅い。一部の実施形態ではアクティブ補償ユニット150に含まれる可能性がある変化率検出器を、検出器180として使用して過渡現象を検出する。
【0047】
一実施形態では、過渡帯域幅または時間幅に基づく過渡特性に応じて、回路200は、異なるローパス特性またはサンプルアンドホールドを備えた1つ以上のフィルタを含む。閾値は、変化率および振幅に基づいて設定される。過渡アップセットの時間幅および振幅に基づく複合信号アップセットを使用して、フィルタの減衰特性を決定し、アップセットレベル(約0.5%未満など)を達成する。例えば、約1%のエラーバンドの場合は約0.5で、通常の状況での信号のエラーが約0.5%以下に調整される。例えば、通常の状況で信号の誤差が約0.5%以下に調整される場合、約1%の誤差範囲に対して約0.5である。
【0048】
一実施形態では、アップセットイベント検出器180は、測定信号におけるアップセットエラーを検出するための変化率検出器を含む。一実施形態では、センサ110が温度測定を行っており、温度測定の変化率が温度センサ110の能力よりも高いことが検出された場合、アップセットイベント検出器180は、測定信号にアップセットエラーが存在することを示す信号をアクティブ補償ユニット150に提供する。その後、アクティブ補償ユニット150は、アップセットイベントが経過するまで、非測定信号をサンプリングして保持する。別の実施形態では、アップセットイベント検出器180は、非測定信号におけるアップセットエラーを検出する。
【0049】
スケーラユニット160は、アクティブ補償ユニット150によって信号が補償された後、増幅された測定信号をスケールダウンする。一実施形態では、スケーラ160は、アプリケーションの必要に応じて増幅された測定信号を減衰させる。測定信号は、その後、出力105を介して回路200から出て、入力106を介して出力インタフェース回路170に入る。
図4A~4Cに関連してより詳細に説明されているように、いくつかの実施形態では、出力インタフェース回路170は構成可能であり、一例では、ホイートストンブリッジ出力などの電子ブリッジの出力をシミュレートする回路を含む。補償された測定信号は、その後、圧力、温度、またはその他の有用なパラメータなどのパラメータの測定値として、出力107を介して出力インタフェース回路170から出る。これは、外部システムの測定デバイスとして使用する。
【0050】
いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、出力インタフェース回路170、センサ110、およびアップセットイベント検出器180に動作的に結合される。プロセッサ190により、ユーザはユーザインタフェースを介して出力インタフェース回路170およびセンサ110をカスタマイズする。例えば、センサ110は、入力インピーダンス、出力インピーダンス、抵抗値、オフセット、ゲイン、およびコモンモードブリッジ電圧などのパラメータを使用してプロセッサ190によって構成される。別の例では、プロセッサ190は、離散値の切り替え可能な選択用に構成されたマイクロプロセッサである。一実施形態では、プロセッサ190は、対応する電圧変化を誘発するようにパラメータを調整することにより、アップセットイベントを補償する。
【0051】
ここで
図3A~
図3Bを参照すると、一実施形態では、アクティブ補償ユニット150は、逆アップセット信号を加算するか、増幅された測定信号からアップセット信号を減算することによって、アップセットイベントを補償する。
【0052】
図3Aは、アクティブ補償ユニット150が増幅された測定信号に逆アップセット信号を加える様子を示している。アクティブ補償ユニット150は、加算回路151と符号反転回路152とを含む。アップセットイベント検出器180は、放射線検出器181から得られた測定値に基づいてアップセット信号を生成する。アップセットイベント検出器180は、生成されたアップセット信号183をアクティブ補償ユニット150に送信する。符号反転回路152は、アップセット信号の符号を反転し、加算回路151が逆アップセット信号を増幅された測定信号に加算して、アクティブ補償ユニット150の出力として補償された測定信号153を生成する。
【0053】
図3Bは、アクティブ補償ユニット150が増幅された測定信号からアップセット信号を減算する様子を示している。アクティブ補償ユニット150は、減算回路154を含む。アップセットイベント検出器180は、放射線検出器181から得られた測定値に基づいてアップセット信号を生成する。アップセットイベント検出器180は、生成されたアップセット信号184をアクティブ補償ユニット150に送信する。減算回路154は、生成されたアップセット信号184を増幅された測定信号から減算して、アクティブ補償ユニット150の出力として補償された測定信号155を生成する。
【0054】
図2を参照すると、回路200の実施形態は、プロセッサ190と検出器180とを含むアップセットイベントフィルタリングシステム120を含み、フィルタリングシステム120への入力はセンサ110によって生成され、フィルタリングシステム120の出力は出力インタフェース回路170に供給される。
【0055】
図4A~Cは、本明細書に開示された実施形態による、異なるタイプの出力を提供する出力インタフェース回路170の異なる実装を示す。プロセッサ190は、回路(
図2の200)の用途に応じて、異なるタイプの出力を生成するように出力インタフェース回路170を構成する。一実施形態では、出力インタフェース回路は、ホイートストンブリッジの出力をシミュレートする4つの出力を提供する回路171として構成される。一実施形態では、出力インタフェース回路は、低インピーダンスの差動出力を提供する回路172として構成される。別の実施形態では、出力インタフェース回路は、シングルエンド電圧出力として出力を提供する回路173として構成される。
【0056】
いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、センサ110に使用される励起電圧に比例する比率出力で出力インタフェース回路170を構成する。いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、アクティブ補償ユニットに含まれる。いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、アドレス指定可能なメモリを有する。いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、センサ110に、測定信号をアップセットイベントフィルタリングシステム120に送信するように指示する。いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、電圧レギュレータからセンサ110に励起電圧を指示する。
【0057】
いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、アナログ回路、ステートマシン、またはマイクロプロセッサである。いくつかの実施形態では、プロセッサ190は、回路の任意の部分に、加算的または減算的な補正を送信できる。補正は、センサ110自体に送信され、センサ励起によってセンサ出力に乗算効果が生じる。これにより、センサの補償されていないゼロ誤差とフルスケール誤差の両方が乗算され、これらは双方とも独立変数である。その結果、新しい誤差が導入される。いくつかの実施形態では、信号パスの加算セクションを送信することが好ましい。
【0058】
一実施形態では、プロセッサ(
図2の190)は、シングルイベントアップセットを補償するための予測アルゴリズムを実行するように構成される。例えば、プロセッサ(
図2の190)は、知識ベースの補正を使用して畳み込みアルゴリズムを実行するように構成される。
【0059】
別の実施形態では、プロセッサ(
図2の190)は、シングルイベントアップセットを補償するためにセンサ110を変調するように構成される。例えば、プロセッサ(
図2の190)は、アップセットイベント検出器(
図2の180)によって生成されたアップセット信号に基づいて、乗算効果で動作するようにセンサ110を変調する。
【0060】
別の実施形態では、プロセッサ(
図2の190)は、測定信号がサンプリングおよび保持されている間に、信号の予想される変化を決定するように構成される。予想される信号の変化が決定されると、プロセッサ(
図2の190)は、予想される信号を入力する。
【0061】
いくつかの実施形態では、プロセッサ(
図2の190)は、アップセットイベント検出器(
図2の180)から得られた測定値に基づいて体系的な補正を開始するように構成される。例えば、プロセッサ(
図2の190)は、検出された単一イベントアップセットを補償するために初期キャリブレーションを構成する。
【0062】
図5は、一実施形態による別のシステム500の機能ブロック図を示しており、システム500は、センサ110、パッシブ補償ユニット130、計装アンプ140、スケーラ160、出力インタフェース回路170、およびアップセットイベント検出器180を含む回路を備えている。いくつかの実施形態では、スケーラ160は、スケーラまたは除算器を備える。いくつかの実施形態では、出力インタフェース回路170は、本明細書で説明されているような電子ブリッジシミュレータである。いくつかの実施形態では、ブリッジシミュレータはスケーラである。システム500は、
図2のシステム200の一般的な形式とは異なる出力形式を提供する。システム500は、ブリッジシミュレータ170の出力として、感知要素のシミュレーションを可能にする。これにより、センサ110の各部分を分離する手段が提供され、センサ特性、キャリブレーション/補償部分、アンプ部分、出力シミュレーションなど、他のすべての部分とは独立して各部分の特性を最適化できる。
【0063】
図6は、測定信号からアップセット信号を減衰または低減する方法600を示すフローチャートを示す。一実施形態では、方法600は、センサから測定信号を受信することから開始される(ステップ602)。方法600は、次に、測定信号を増幅する(ステップ604)。方法600は、次に、エラーイベントに対する測定信号の補償(ステップ606)を含む。エラーイベントには、単一イベントアップセットおよび/または複数のアップセットイベントが含まれる。方法600は、次に、帯域幅制限、応答時間、および測定信号の時間変化率に基づいてフィルタを生成する(ステップ608)を含む。一実施形態では、フィルタを生成することは、フィルタリングプロセスを構成することを含む。別の実施形態では、フィルタは、プロセッサ190によって構成されるフィルタリングプロセスを含む。他の実施形態では、フィルタは、アクティブ補償ユニット150によって構成されるプロセスである。フィルタは、アップセットイベント検出器180によって検出されたアップセットイベント信号の周波数よりも大幅に低い周波数で帯域幅が制限されたフィルタリングを含む。方法600は、生成されたフィルタを使用して測定信号からアップセット信号を減衰させるステップ(ステップ610)を含む。方法600は、測定信号をスケーラに送信してスケーリングするステップ(ステップ612)を含む。スケーラは、たとえばスケーラ(
図2の160)によってスケーリングされる。
【0064】
図7は、一実施形態によるシステム700の高レベル機能ブロック図を示す。システム700は、センサ710、SEUフィルタリングシステム720、パッシブ補償ユニット730、計装アンプ740、アクティブ補償ユニット750、スケーラ760、出力インタフェース回路770、アップセットイベント検出器780、およびプロセッサ790を含む。いくつかの実施形態では、システム700の一部は耐熱材料715で覆われている。いくつかの実施形態では、システム700は、計算デジタル回路、アナログ/デジタル混合実装、および/または計算アナログ電子回路を含む。一実施形態では、変化率、放射線、またはその他の検出信号を使用して、システム補正を開始する。メモリを使用して初期キャリブレーションを保持する場合、標準エラー補正またはプログラム可能なシーケンス操作(プログラムまたはアルゴリズム)を利用できる。この補正を使用して、メモリ回路を検出して補正できる。メモリを補正する方法としては、巡回冗長補正コード、メモリパリティ、および/またはシャドウまたは冗長メモリがある。これにより、これらの標準補正に加えて、アップセット(電離放射線など)の特性評価、アップセットイベントの可能性のある場所、および可能性のある補正による機能が追加されることもある。
【0065】
図8に関して、コンピューティングデバイスシステム800の高レベルの機能ブロック図の例が示されている。システム800は、中央処理装置(CPU)などのプロセッサ824、アドレス指定可能なメモリ827、外部デバイスインタフェース826(例えば、オプションのユニバーサルシリアルバスポートおよび関連処理、および/またはイーサネットポートおよび関連処理)、およびオプションのユーザインタフェース829(例えば、ステータスライトの配列および1つ以上のトグルスイッチ、および/またはディスプレイ、および/またはキーボード、および/またはポインターマウスシステム、および/またはタッチスクリーン)を含むコンピューティングデバイス820として示されている。任意に、アドレス指定可能なメモリは、磁気ハードディスクおよびフロッピーディスクドライブ、光ディスクドライブ、磁気カセット、テープドライブ、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク(DVD)、ベルヌーイカートリッジ、RAM、ROM、スマートカードなど、コンピューティングデバイス820がアクセス可能なデータを保存できる任意のタイプのコンピュータ読み取り可能なメディアを含む。実際に、LAN、WAN、インターネットなどのネットワークへの接続ポートまたはネットワーク上のノードを含む、コンピュータ読み取り可能な命令およびデータを保存または送信するための任意のメディアを使用できる。これらの要素は、データバス828を介して互いに通信できる。
【0066】
図9は、本明細書に開示されたシステムおよびプロセスの実施形態を実装するのに有用なコンピュータシステムを含むコンピューティングシステムを示す高レベルブロック
図900である。システムの実施形態は、異なるコンピューティング環境で実装することができる。コンピュータシステムには、1つまたは複数のプロセッサ902が含まれ、さらに、電子ディスプレイデバイス904(たとえば、グラフィックス、テキスト、およびその他のデータを表示するためのもの)、メインメモリ906(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、ストレージデバイス908、リムーバブルストレージデバイス910(たとえば、リムーバブルストレージドライブ、リムーバブルメモリモジュール、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体)、ユーザインタフェースデバイス911(たとえば、キーボード、タッチスクリーン、キーパッド、ポインティングデバイス)、および通信インタフェース912(例えば、モデム、ネットワークインタフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、またはPCMCIAスロットおよびカード)を含む。通信インタフェース912により、コンピュータシステムと外部デバイスの間でソフトウェアとデータを転送できる。システムにはさらに、図に示すように、前述のデバイス/モジュールが接続される通信インフラストラクチャ914(通信バス、クロスオーバーバー、またはネットワークなど)が含まれる。
【0067】
図10は、実施形態が実装される可能性のある例示的なシステム1000のブロック図を示す。システム1000には、1つ以上のサーバコンピューティングシステム1030に接続された、消費者向け電子機器などの1つ以上のクライアントデバイス1001が含まれる。サーバ1030には、情報を通信するためのバス1002または他の通信メカニズムと、情報を処理するためにバス1002に接続されたプロセッサ(CPU)1004が含まれる。サーバ1030には、バス1002に接続され、プロセッサ1004によって実行される情報や命令を格納するランダムアクセスメモリ(RAM)やその他のダイナミックストレージデバイスなどのメインメモリ1006も含まれている。メインメモリ1006は、実行中の一時変数やその他の中間情報、またはプロセッサ1004によって実行される命令を格納するためにも使用できる。サーバコンピュータシステム1030には、バス1002に接続され、プロセッサ1004の静的情報や命令を格納する読み取り専用メモリ(ROM)1008やその他の静的ストレージデバイスも含まれている。磁気ディスクや光ディスクなどのストレージデバイス1010が提供され、バス1002に接続され、情報や命令を格納する。バス1002には、たとえば、ビデオメモリまたはメインメモリ1006をアドレス指定するための32本のアドレスラインが含まれる。バス1002には、例えば、CPU1004、メインメモリ1006、ビデオメモリ、およびストレージ1010などのコンポーネント間でデータを転送するための32ビットデータバスも含まれる。代替的に、個別のデータラインとアドレスラインの代わりに、多重データ/アドレスラインを使用することもできる。
【0068】
サーバ1030は、コンピュータユーザに情報を表示するために、バス1002を介してディスプレイ1012に接続できる。英数字キーやその他のキーを含む入力デバイス1014は、プロセッサ1004に情報やコマンド選択を伝達するためにバス1002に接続されている。別の種類のユーザ入力デバイスには、マウス、トラックボール、カーソル方向キーなどのカーソルコントロール1016があり、方向情報やコマンド選択をプロセッサ1004に伝達し、ディスプレイ1012上のカーソルの動きを制御する。
【0069】
一実施形態によれば、これらの機能は、プロセッサ1004がメインメモリ1006に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することによって実行される。このような命令は、ストレージデバイス1010などの別のコンピュータ読み取り可能な媒体からメインメモリ1006に読み込まれる。メインメモリ1006に含まれる命令のシーケンスを実行すると、プロセッサ1004は、ここで説明するプロセスステップを実行する。マルチ処理構成の1つ以上のプロセッサを使用して、メインメモリ1006に含まれる命令のシーケンスを実行することもできる。代替的な実施形態では、実施形態を実装するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が使用される場合がある。したがって、実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。
【0070】
「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」、「コンピュータ読み取り可能媒体」および「コンピュータプログラム製品」という用語は、一般に、メインメモリ、セカンダリメモリ、リムーバブルストレージドライブ、ハードディスクドライブにインストールされたハードディスク、および信号などの媒体を指すために使用される。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムにソフトウェアを提供する手段である。コンピュータ読み取り可能媒体により、コンピュータシステムは、データ、命令、メッセージまたはメッセージパケット、およびその他のコンピュータ読み取り可能情報をコンピュータ読み取り可能媒体から読み取ることができる。コンピュータ読み取り可能媒体には、たとえば、フロッピーディスク、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD-ROM、およびその他の永続ストレージなどの不揮発性メモリが含まれる場合がある。これは、たとえば、データやコンピュータ命令などの情報をコンピュータシステム間で転送するのに有用である。さらに、コンピュータ読み取り可能媒体には、コンピュータがそのようなコンピュータ読み取り可能情報を読み取ることができる有線ネットワークまたは無線ネットワークを含むネットワークリンクおよび/またはネットワークインタフェースなどの一時的な状態の媒体にコンピュータ読み取り可能情報が含まれる。コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリおよび/またはセカンダリメモリに格納される。コンピュータプログラムは、通信インタフェースを介して受信することもできる。このようなコンピュータプログラムを実行すると、コンピュータシステムは、ここで説明する実施形態の機能を実行できるようになる。特に、コンピュータプログラムを実行すると、プロセッサマルチコアプロセッサは、コンピュータシステムの機能を実行できるようになる。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステムのコントローラを表す。
【0071】
一般に、本明細書で使用される「コンピュータ読み取り可能媒体」という用語は、プロセッサ1004に実行命令を提供するのに関与する任意の媒体を指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、伝送媒体を含むがこれらに限定されない多くの形態をとることができる。不揮発性媒体には、例えば、ストレージデバイス1010などの光ディスクまたは磁気ディスクが含まれる。揮発性媒体には、メインメモリ1006などの動的メモリが含まれる。伝送媒体には、バス1002を構成するワイヤを含む同軸ケーブル、銅線、光ファイバーが含まれる。伝送媒体は、無線波や赤外線データ通信中に生成される音波や光波の形態をとることもできる。
【0072】
コンピュータ読み取り可能な媒体の一般的な形態としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、またはその他の磁気媒体、CD-ROM、その他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有するその他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、その他のメモリチップまたはカートリッジ、以下に説明する搬送波、またはコンピュータが読み取ることができるその他の媒体が挙げられる。
【0073】
1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ1004に搬送して実行させるには、さまざまな形式のコンピュータ読み取り可能なメディアが関係する。例えば、命令は最初にリモートコンピュータの磁気ディスクに搬送される。リモートコンピュータは、命令をそのダイナミックメモリにロードし、モデムを使用して電話回線経由で命令を送信できる。サーバ1030のローカルモデムは、電話回線でデータを受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換できる。バス1002に接続された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、バス1002にデータを配置できる。バス1002はデータをメインメモリ1006に搬送し、プロセッサ1004はそこから命令を取得して実行する。メインメモリ1006から受信した命令は、プロセッサ1004による実行の前または後に、ストレージデバイス1010にオプションで格納できる。
【0074】
サーバ1030には、バス1002に接続された通信インタフェース1018も含まれている。通信インタフェース1018は、現在一般にインターネット1028と呼ばれているワールドワイドパケットデータ通信ネットワークに接続されたネットワークリンク1020への双方向データ通信接続を提供する。インターネット1028は、デジタルデータストリームを伝送する電気信号、電磁信号、または光信号を使用する。様々なネットワークを介した信号、およびサーバ1030との間でデジタルデータを伝送するネットワークリンク1020上および通信インタフェース1018を介した信号は、情報を伝送する搬送波の例示的な形式となっている。
【0075】
サーバ1030の別の実施形態では、インタフェース1018は、通信リンク1020を介してネットワーク1022に接続される。例えば、通信インタフェース1018は、ネットワークリンク1020の一部を構成することができる対応するタイプの電話回線へのデータ通信接続を提供する統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カードまたはモデムである。別の例として、通信インタフェース1018は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードである。ワイヤレスリンクも実装されてもよい。このような実装では、通信インタフェース1018は、さまざまなタイプの情報を表すデジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号または光信号を送受信する。
【0076】
ネットワークリンク1020は、通常、1つ以上のネットワークを介して他のデータデバイスへのデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1020は、ローカルネットワーク1022を介してホストコンピュータ1024またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって運営されるデータ機器への接続を提供する。ISPは、インターネット1028を介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク1022とインターネット1028はどちらも、デジタルデータストリームを伝送する電気信号、電磁信号、または光信号を使用する。様々なネットワークを介した信号、およびネットワークリンク1020上および通信インタフェース1018を介した信号は、サーバ1030との間でデジタルデータを伝送するものであり、情報を伝送する搬送波の例示的な形式となっている。
【0077】
サーバ1030は、ネットワーク、ネットワークリンク1020、および通信インタフェース1018を介して、電子メール、プログラムコードなどのメッセージおよびデータを送受信できる。さらに、通信インタフェース1018はUSB/チューナーを含み、ネットワークリンク1020は、別のソースからメッセージ、データ、およびプログラムコードを受信するために、サーバ1030をケーブルプロバイダ、衛星プロバイダ、またはその他の地上伝送システムに接続するためのアンテナまたはケーブルである。
【0078】
本明細書で説明する実施形態の例示的バージョンは、サーバ1030を含むシステム1000などの分散処理システムにおける論理操作として実装する。実施形態の論理操作は、サーバ1030で実行される一連のステップとして、およびシステム1000内の相互接続されたマシンモジュールとして実装する。実装は選択の問題であり、実施形態を実装するシステム1000のパフォーマンスに依存する可能性がある。したがって、実施形態の例示バージョンを構成する論理操作は、たとえば、操作、ステップ、またはモジュールと呼ばれる。
【0079】
上述のサーバ1030と同様に、クライアントデバイス1001は、プロセッサ、メモリ、ストレージデバイス、ディスプレイ、入力デバイス、およびクライアントデバイスをインターネット1028に接続する通信インタフェース(電子メールインタフェースなど)、ISP、又は、サーバ1030と通信するためのLAN1022を含む。
【0080】
システム1000は、クライアントデバイス1001と同じように動作するコンピュータ(パーソナルコンピュータ、コンピューティングノードなど)1005をさらに含み、ユーザは1台以上のコンピュータ1005を使用してサーバ1030内のデータを管理できる。
【0081】
ここで
図11を参照すると、例示的なクラウドコンピューティング環境50が描かれている。図に示すように、クラウドコンピューティング環境50は、1つ以上のクラウドコンピューティングノード10を備えており、クラウドコンシューマが使用するローカルコンピューティングデバイス、たとえば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、スマートウォッチ、セットトップボックス、ビデオゲームシステム、タブレット、モバイルコンピューティングデバイス、または携帯電話54A、デスクトップコンピュータ54B、ラップトップコンピュータ54C、および/または自動車コンピュータシステム54Nが通信できる。ノード10は互いに通信できる。これらは、前述のプライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、またはハイブリッドクラウドなどの1つ以上のネットワーク、またはそれらの組み合わせで、物理的にまたは仮想的にグループ化できる(図示せず)。これにより、クラウドコンピューティング環境50は、クラウドコンシューマがローカルコンピューティングデバイス上でリソースを維持する必要がないサービスとして、インフラストラクチャ、プラットフォーム、および/またはソフトウェアを提供できるようになる。
図11に示されているコンピューティングデバイス54A~Nの種類は、説明のみを目的としており、コンピューティングノード10およびクラウドコンピューティング環境50は、任意の種類のネットワークおよび/またはネットワークアドレス指定可能な接続(たとえば、Webブラウザを使用)を介して任意の種類のコンピュータ化されたデバイスと通信できることが理解されよう。
【0082】
上記の実施形態の特定の特徴および態様の様々な組み合わせおよび/またはサブコンビネーションが、本発明の範囲内に含まれることが想定される。したがって、開示された実施形態の様々な特徴および態様は、開示された発明の様々なモードを形成するために、互いに組み合わせたり、互いに置き換えたりすることができることに留意されたい。さらに、本明細書で例として開示された本発明の範囲は、上記の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことを意図している。
【国際調査報告】