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特表2024-541569LPA受容体アンタゴニスト及びそれらの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】LPA受容体アンタゴニスト及びそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20241031BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20241031BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20241031BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241031BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20241031BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
C07D401/14
C07D413/14
A61K31/444
A61K45/00
A61P43/00 111
A61P1/16
A61P11/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531622
(86)(22)【出願日】2022-12-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-28
(86)【国際出願番号】 US2022081008
(87)【国際公開番号】W WO2023107938
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/287,252
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ベストベーター, ブライアン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】カプラン, ジョシュア エー.
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス, バートン タブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, キン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ザゴルスカ, アンナ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZA591
4C084ZA592
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZC011
4C084ZC012
4C084ZC411
4C084ZC412
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC60
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA59
4C086ZA75
4C086ZC01
4C086ZC41
(57)【要約】
本開示は、概して、リゾホスファチジン酸受容体1(LPAR1)に結合し、かつLPAR1のアンタゴニストとして作用する化合物に関する。本開示は更に、線維症及び肝臓疾患、例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、間質性肺疾患(ILD)、又は慢性腎疾患(CKD)などを含むLPAR1の結合を介した疾患及び/又は状態の治療用の医薬品の調製のための化合物の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
からなる群から選択される、化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
前記化合物が、
【化43】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
前記化合物が、
【化44】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
前記化合物が、
【化45】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
前記化合物が、
【化46】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項6】
前記化合物が、
【化47】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
前記化合物が、
【化48】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項8】
前記化合物が、
【化49】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項9】
前記化合物が、
【化50】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
前記化合物が、
【化51】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項11】
前記化合物が、
【化52】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項12】
前記化合物が、
【化53】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項13】
前記化合物が、
【化54】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項14】
前記化合物が、
【化55】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項15】
治療有効量の請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項16】
追加の治療剤を更に含む、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
LPAR1媒介性の疾患又は状態の重症度若しくは進行を治療するか、安定化させるか、又は減少させる方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は請求項15若しくは16に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項18】
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、創傷治癒、がん、疼痛、呼吸器障害、アレルギー障害、神経系障害、心血管障害、及び炎症性障害からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、間質性肺疾患(ILD)である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記間質性肺疾患(ILD)が、非特異性間質性肺炎(NSIP)、サルコイドーシス、石綿肺症、職業性曝露に関連するILD、進行性線維化性ILD、特発性間質性肺炎(IIP)、結合組織疾患関連間質性肺疾患(CTD-ILD)、関節リウマチ関連ILD、強皮症関連ILD、又は外因性肺胞炎である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、慢性腎疾患(CKD)である、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記CKDが、補体糸球体症、膜性糸球体症、多嚢胞性腎疾患、IgA腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、又はアルポート症候群である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、線維症を含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項24】
線維症が、肺線維症、腎線維症、肝線維症、眼線維症、心線維症、又は全身性硬化症である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
肺線維症が、特発性肺線維症(IPF)又は進行性線維化間質性肺疾患(PF-ILD)である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記肺線維症が、全身性炎症性疾患に対して続発性である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記全身性炎症性疾患が、関節リウマチ、強皮症、狼瘡、原因不明性線維化性肺胞炎、放射線誘発性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強皮症、慢性喘息、珪肺症、アスベスト誘発性肺若しくは胸膜線維症、急性肺損傷、又は急性呼吸窮迫である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記腎線維症が、糖尿病性腎疾患に関連する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、肝臓疾患である、請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記肝臓疾患が、肝臓線維症を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記肝臓疾患が、非アルコール性脂肪性肝臓疾患(NAFLD)を含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記肝臓疾患が、脂肪症を含む、請求項29~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記肝臓疾患が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含む、請求項29~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記肝臓疾患が、肝硬変を含む、請求項29~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記肝硬変が、代償性肝硬変である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記肝硬変が、非代償性肝硬変である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記肝臓疾患が、肝細胞がん(HCC)を含む、請求項29~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記肝臓疾患が、原発性胆汁性肝硬変(PBC)又は原発性硬化性胆管炎(PSC)を含む、請求項29~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記肝臓疾患が、門脈圧亢進を含む、請求項29~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記化合物、又はその医薬的に許容可能な塩が、追加の治療剤と組み合わせて投与される、請求項17~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記追加の治療剤が、1、2、3、又は4つの追加の治療剤である、請求項16に記載の医薬組成物又は請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記追加の治療剤が、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、魚油、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)アゴニスト、又はTGFβアンタゴニストを含む、請求項16に記載の医薬組成物、又は請求項40若しくは41に記載の方法。
【請求項43】
前記ACC阻害剤が、フィルソコスタットである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項44】
前記ASK1阻害剤が、セロンセルチブである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項45】
前記FXRアゴニストが、シロフェクサールである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項46】
前記PPARαアゴニストが、フィブラートである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項47】
前記魚油が、イコサペント酸エチルである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項48】
前記GLP-1受容体アゴニストが、リラグルチド又はセマグルチドである、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項49】
前記TGFβアンタゴニストが、抗TGFβ1特異的抗体である、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項50】
前記TGFβアンタゴニストが、TGFβ受容体である、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項51】
前記追加の治療剤が、フィルソコスタット及びシロフェクサールを含む、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項52】
前記追加の治療剤が、フィルソコスタット及びリラグルチド又はセマグルチドを含む、請求項42に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項53】
前記追加の治療剤が、フィブラート又はイコサペント酸エチルを含む、請求項43、51、又は52のいずれか一項に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項54】
前記追加の治療剤が、シロフェクサール及びリラグルチド又はセマグルチドを含む、請求項41に記載の医薬組成物又は方法。
【請求項55】
前記追加の治療剤が、VEGFR阻害剤、FGFR阻害剤、PDGFR阻害剤、オータキシン阻害剤、GPR84アゴニスト、PASK阻害剤、CFTRアゴニスト、JAK1阻害剤、ADAMTS5阻害剤、TOL2/3阻害剤、CTGF阻害剤、可溶性PTX2、抗ガレクチン-3抗体、インテグリン-α-β/α-βアンタゴニスト、JNK1阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、Nrf2活性化剤、キマーゼ阻害剤、PDE阻害剤、NOX1/4阻害剤、ロイコトリエン/トロンボキサン受容体アンタゴニスト、SLC22A12阻害剤、sGC阻害剤、又はキサンチンオキシダーゼ阻害剤を含む、請求項16に記載の医薬組成物、又は請求項40若しくは41に記載の方法。
【請求項56】
前記追加の治療剤が、ニンテダニブ、ピルフェニドン、パムレブルマブ、PRM-151、GB-0139、PLN-74809、CC-90001、フィネレノン、BAY1142524、PCS-499、セタナキシブ、SER150、RDEA3170、プラリシグアト、TMX-049、GLPG1690、GLPG1205、GLPG1972、GLPG4059、GLPG2737、GLPG3970、及びフィルゴチニブからなる群から選択される、請求項16に記載の医薬組成物、又は請求項40若しくは41に記載の方法。
【請求項57】
LPAR1媒介性の疾患又は状態の治療用の医薬品の製造のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月8日に出願された米国特許仮出願第63/287,252号の優先権を主張し、その全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、LPAR1などのリゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid、LPA)受容体に結合し、そのアンタゴニストとして作用する、化合物に関する。本開示は更に、1つ以上のLPA受容体に関連する疾患及び/又は状態、例えば、LPAR1関連疾患又は状態の治療及び/又は予防のための化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
リゾホスファチジン酸(モノ-アシル-グリセロール-3-ホスフェート、LPA)は、例えば、酵素オートタキシンによって、リゾホスファチジルコリン(lysophosphatidyl choline、LPC)から生成され得る生物学的に活性なリン脂質のクラスである。典型的なLPAは、グリセロール、sn-1位でのエステル結合脂肪酸、及びsn-3位でのホスフェート頭部基(phosphate head group)を有する。パルミトイルLPA(16:0)、ステアロイルLPA(18:0)、オレオイルLPA(18:1)、リノレオイルLPA(18:2)及びアラキドニルLPA(20:4)を含む、様々な脂肪酸を有するLPAが識別されている。LPAは、ロドプシン様Gタンパク質共役型受容体(G protein-coupled receptor、GPCR)のファミリーを通じて増殖、分化、生存、移動、接着、侵入、及び形態形成などの広範囲の細胞性応答を発揮する。6つのLPA受容体が特性評価されており、それらの組織分布及び下流シグナル伝達経路において異なることが見出された。これらの6つのLPA受容体は、多くの場合、LPAR1~6(遺伝子)又はLPA1~6(タンパク質)と互換的に称される。LPA受容体媒介性シグナル伝達は、創傷治癒、免疫、発がん、血管新生及び神経新生などの多くの生物学的プロセスに影響を与えることが示されている。
【0004】
LPA受容体欠損マウス又はある特定のツール化合物を伴うインビボ研究は、がん、線維症、炎症、疼痛、及び心血管疾患を含む多様な疾患における潜在的な薬物標的としてのLPA受容体の可能性を示唆している。より最近では、LPAR1アンタゴニストは、特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis、IPF)及び全身性硬化症などの線維性疾患状態と関連して臨床的に研究されている。
【0005】
望ましい選択性、効力、代謝安定性、又は低減した有害影響を有するLPAアンタゴニストに対する需要が残っている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、リゾホスファチジン酸受容体1(Lysophosphatidic Acid Receptor 1、LPAR1)の阻害剤として有用な化合物を提供する。本開示は更に、当該化合物によるLPAR1の結合を通じた疾患及び/又は状態の治療及び/又は予防のための化合物の使用に関する。
【0007】
本明細書に提供されるのは、以下、
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
からなる群から選択される、化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0008】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤又は担体と、を含む医薬組成物が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、治療有効量の本明細書に提供される化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤又は担体と、を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、1つ以上(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つ若しくは2つ、1つ~3つ、又は1つ~4つ)の追加の治療剤、又はその医薬的に許容可能な塩を更に含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、治療有効量の1つ以上(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つ若しくは2つ、1つ~3つ、又は1つ~4つ)の追加の治療剤、又はその医薬的に許容可能な塩を更に含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、本開示は、LPAR1活性の阻害を必要とする対象においてその阻害を行う方法であって、治療有効量の本明細書に提供される化合物(例えば、化合物1~13の化合物)、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は本明細書に提供される医薬組成物を、対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0011】
いくつかの実施形態では、本開示は、LPAR1媒介性の状態を有する患者を治療する方法であって、治療有効量の本明細書に提供される化合物(例えば、化合物1~13の化合物)、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は本明細書に提供される医薬組成物を、患者に投与することを含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、LPAR1のアンタゴニストなどのLPA受容体アンタゴニストに関する。本開示はまた、LPAR1アンタゴニストに関連する組成物及び方法、並びにLPAR1媒介性の疾患及び状態の治療及び/又は予防のための、このような化合物の使用に関する。本開示はまた、1つ以上の追加の治療剤と組み合わせたLPAR1アンタゴニストを含む、肝臓疾患を治療及び/又は予防する組成物及び方法に関する。
【0013】
がん、線維症、炎症、疼痛、及び心血管疾患、又は非アルコール性脂肪性肝臓疾患(non-alcoholic fatty liver disease、NAFLD)及び非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis、NASH)を含む肝臓疾患などの、ある特定のLPAR1媒介性の疾患を有する患者には、LPAR1アンタゴニスト及び任意選択的な1つ以上の追加の治療剤を用いた治療が、有益となり得ることが、一般的に考えられている。
【0014】
定義及び一般的なパラメータ
以下の説明は、本開示が、特許請求される主題の例示として考慮されるべきであり、添付の特許請求の範囲を、例解される具体的な実施形態に限定することを意図したものではないという理解のもとに行われる。本開示全体を通して使用される見出しは便宜上のものであり、決して特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。いずれかの見出しの下に例解される実施形態は、任意の他の見出しの下で例解される実施形態と組み合わされ得る。
【0015】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「and」、及び「the」という単数形は、別途文脈で明確に示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「化合物」への言及は、複数のこのような化合物を含み、「アッセイ」への言及は、当業者などに既知の1つ以上のアッセイ及びその等価物への言及を含む。
【0016】
本明細書で使用するとき、以下の単語及び語句は、使用される文脈により他の意味であることが示唆されない限り、概して、以下に述べる意味を有することが意図されている。
【0017】
「本明細書に開示される化合物」又は「本開示の化合物」又は「本明細書に提供される化合物」又は「本明細書に説明される化合物」は、化合物1~13を指す。
【0018】
本明細書における「約」の値又はパラメータへの言及は、その値又はパラメータそれ自体に関する実施形態を含む(及び説明する)。ある特定の実施形態では、「約」という用語は、示された量±10%を含む。他の実施形態では、「約」という用語は、示された量±5%を含む。ある特定の他の実施形態では、「約」という用語は、示された量±1%を含む。また、その用語に対して、「約X」は、「X」の説明を含む。また、「a」及び「the」という単数形は、文脈上他に明確に示されない限り、複数の言及を含む。したがって、例えば、「化合物」への言及は、複数のこのような化合物を含み、「アッセイ」への言及は、当業者に既知の1つ以上のアッセイ及びその等価物への言及を含む。
【0019】
本明細書に例解的に説明される開示は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素又は複数の要素、制限又は複数の制限の非存在下で好適に実施され得る。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、広範的に読まれ、限定するものではない。追加的に、本明細書で用いられる用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定するものではなく、図示及び説明された特徴のいかなる等価物、又はその一部も除外するこのような用語及び表現を使用する意図はないが、特許請求される開示の範囲内で様々な修正が可能であることが認識されている。
【0020】
本開示の化合物は、医薬的に許容可能な塩の形態であり得る。「医薬的に許容可能な塩」という用語は、無機塩基又は酸及び有機塩基又は酸を含む、医薬的に許容可能な非毒性塩基又は酸から調製される塩を指す。本開示の化合物は、医薬的に許容可能な塩の形態であり得る。「医薬的に許容可能な塩」という用語は、無機塩基又は酸及び有機塩基又は酸を含む、医薬的に許容可能な非毒性塩基又は酸から調製される塩を指す。本開示の化合物が1つ以上の酸性基又は塩基性基を含有する場合、本開示はまた、化合物の対応する医薬的又は毒物学的に許容可能な塩、特に化合物の医薬的に利用可能な塩を含む。したがって、酸性基を含有する本開示の化合物は、これらの基に存在し得、本開示に従って、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩として使用され得る。このような塩のより正確な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、又はアンモニア若しくは有機アミン、例えば、エチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノ酸、若しくは当業者に既知の他の塩基との塩が挙げられる。1つ以上の塩基性基、すなわち、プロトン化され得る基を含む本開示の化合物が存在し得、本開示に従って、無機酸又は有機酸を含むこれらの付加塩の形態で使用され得る。好適な酸の例としては、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、シュウ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、イソニコチン酸、クエン酸、アジピン酸、及び当業者に既知の他の酸が挙げられる。
【0021】
本開示の化合物が分子中に酸性基及び塩基性基を同時に含有する場合、本開示はまた、言及された塩形態に加えて、分子内塩又はベタイン(双性イオン)を含む。それぞれの塩は、例えば、これらの塩を溶媒又は分散剤において有機酸若しくは無機酸又は塩基と接触させることによって、あるいは他の塩とのアニオン交換又はカチオン交換によって、当業者に既知である慣習的な方法によって得ることができる。
【0022】
本開示はまた、生理的適合性が低いため、医薬品での使用に直接的に好適ではないが、例えば、化学反応のための中間体として、又は医薬的に許容可能な塩の調製のために使用され得る、本開示の化合物の全ての塩を含む。医薬的に許容可能な塩(それぞれ、酸付加塩又は塩基付加塩)を形成するために、下地化合物との反応に有用な酸及び塩基は、当業者に既知である。同様に、下地化合物(開示時)から医薬的に許容可能な塩を調製する方法は、当業者に既知であり、例えば、Berge,at al.Journal of Pharmaceutical Science,Jan.1977 vol.66,No.1、及び他のソースに開示されている。
【0023】
更に、本明細書に開示される化合物は、互変異性の影響を受け得る。互変異性、例えば、化合物又はそれらのプロドラッグのケト-エノール互変異性が発生し得る場合、例えば、ケト形態及びエノール形態のような個々の形態は、各々、任意の比率のそれらの混合物と同様に本開示の範囲内にある。同じことが、例えば、鏡像異性体、シス/トランス異性体、ジアステレオマー、配座異性体などのような、立体異性体に当てはまる。
【0024】
「保護基」という用語は、官能基の特性又は化合物の特性を全体として遮蔽又は変化させる化合物の部分を指す。保護/脱保護のための化学保護基及び戦略は、当該技術分野において周知である。例えば、Protective Groups in Organic Chemistry,Theodora W.Greene,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1991を参照されたい。保護基は、多くの場合、ある特定の官能基の反応性を遮蔽して、所望の化学反応の有効性を助け、例えば、規則的にかつ計画的に化学結合を生成及び切断するのに利用される。「脱保護」という用語は、保護基を除去することを指す。
【0025】
代替的な置換基のリストが、メンバーの原子価要件又は他の理由のために、特定のグループを置換するために使用することができないメンバーを含む場合、リストは、特定のグループを置換するのに好適であるリストのメンバーのみを含むように当業者の知識で読み取られることが意図されることが当業者には理解されよう。
【0026】
更に、本開示の化合物は、溶媒和水、又はアルコール、特にエタノールなどの医薬的に許容可能な溶媒和物として含む溶媒和物などの溶媒和物の形態で存在し得る。「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。
【0027】
ある特定の実施形態では、本明細書に説明される化合物若しくはその医薬的に許容可能な塩の光学異性体、ラセミ化合物、若しくはこれらの他の混合物又はこれらの混合物が提供される。所望される場合、異性体は、当該技術分野で周知の方法、例えば、液体クロマトグラフィーによって分離することができる。これらの状況では、単一の鏡像異性体又はジアステレオマー、すなわち、光学活性形態は、不斉合成によって又は分割能によって得ることができる。分割は、例えば、分割剤の存在下での結晶化、又は例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(high-pressure liquid chromatography、HPLC)カラムを使用したクロマトグラフィーなどの従来の方法によって達成することができる。
【0028】
「立体異性体」は、同じ結合によって結合している同じ原子で構成されているが、互換的ではない、異なる三次元構造を有する化合物を指す。本発明は、様々な立体異性体及びこれらの混合物を意図し、その分子が互いの重ねることができない鏡像である2つの立体異性体を指す「鏡像異性体」を含む。「ジアステレオマー」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いの鏡像ではない立体異性体である。
【0029】
本明細書に開示される化合物及びそれらの医薬的に許容可能な塩は、いくつかの実施形態では、不斉中心を含み得、したがって、絶対立体化学に関して、(R)-若しくは(S)-として、又はアミノ酸については(D)-若しくは(L)-として定義され得る鏡像異性体、ジアステレオマー、及び他の立体異性体形態を生じさせ得る。いくつかの実施形態は、全てのこのような可能な異性体、並びにそれらのラセミ形態及び光学的に純粋な形態を含む。光学活性な(+)及び(-)、(R)-及び(S)-、又は(D)-及び(L)-異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を使用して調製されても、先行技術、例えば、クロマトグラフィー及び分別結晶化を使用して分割されてもよい。個々の鏡像異性体の調製/単離のための先行技術には、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、又は例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用したラセミ化合物(又は塩若しくは誘導体のラセミ化合物)の分解が含まれる。本明細書に説明されている化合物が、オレフィン性二重結合、又は他の幾何学的な不斉中心を含有するとき、かつ別段特定されない限り、化合物はE及びZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。
【0030】
本明細書に説明されている化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、異性体、若しくは混合物を含む本明細書において提供する組成物は、ラセミ混合物、又は鏡像体過剰の1つの鏡像異性体若しくは単一のジアステレオマーを含有する混合物、又はジアステレオマー混合物を含み得る。これらの化合物のこのような異性体形態は全て、あたかも各々のかつあらゆる異性体形態が具体的かつ個別に列挙されているかのように本明細書に明白に含まれる。
【0031】
本明細書で与えられるいかなる構造はまた、化合物の非標識形態及び同位体標識形態を表すことも意図している。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子によって交換されていることを除き、本明細書で与えられる式によって示される構造を有する。本開示の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、限定されないが、H(重水素、D)、H(トリチウム)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体が挙げられる。本開示の様々な同位体標識化合物は、例えば、H、13C及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものである。このような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、ポジトロン断層撮影法(positron emission tomography、PET)又は薬物若しくは基質の組織分布アッセイを含む単光子放射型コンピュータ断層撮影法(single-photon emission computed tomography、SPECT)などの検出技術又は撮像技術において、又は患者の放射線治療において有用であり得る。本開示の同位体標識化合物及びそのプロドラッグは、概して、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬と置換することによって、スキーム又は以下に説明される例及び調製において開示される手順を実施することによって調製することができる。
【0032】
本開示はまた、炭素原子に結合した1~n個の水素が重水素によって置換された、本明細書に開示された化合物の「重水素化類似体」を含み、nは、分子中の水素の数である。このような化合物は、代謝に対する増加した抵抗性を呈し得、したがって、哺乳動物、例えば、ヒトに投与されるとき、式(I)の任意の化合物の半減期を増加させるのに有用であり得る。例えば、Foster,”Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism”,Trends Pharmacol.Sci.5(12):524-527(1984)を参照されたい。このような化合物は、当該技術分野で周知の手段によって、例えば、1つ以上の水素が重水素によって交換された出発材料を採用することによって合成される。
【0033】
本開示の重水素標識された又は重水素置換された治療化合物は、分布、代謝及び排泄(ADME)に関して改善されたDMPK(drug metabolism and pharmacokinetics、薬物代謝及び薬物動態)特性を有し得る。重水素などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点、例えば、インビボでの半減期の延長、投与量必要条件の低減及び/又は治療指数の改善をもたらし得る。18F標識化合物は、PET又はSPECTの試験において有用であり得る。
【0034】
このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本開示の化合物において、特定の同位体として具体的に指定されない任意の原子は、その原子の任意の安定的な同位体を表すことを意味する。別段に記載がない限り、位置が「H」又は「水素」として具体的に指定されているとき、その位置は、水素の自然存在比の同位体組成で水素を有すると理解される。これ故に、本開示の化合物では、重水素(D)として具体的に指定されるいかなる原子も、重水素を表すことを意味する。
【0035】
更に、本開示は、有効な成分としての、本開示の化合物、又はそのプロドラッグ化合物、又はその医薬的に許容可能な塩若しくは溶媒和物を、医薬的に許容可能な担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0036】
「医薬組成物」とは、1つ以上の活性成分、及び担体を構成する1つ以上の不活性成分、並びに成分のうちの任意の2つ以上の組み合わせ、錯体形成若しくは凝集から、又は成分のうちの1つ以上の解離から、又は成分のうちの1つ以上の他のタイプの反応若しくは相互作用から直接的に若しくは間接的に生じる任意の生成物を意味する。したがって、本開示の医薬組成物は、本開示の少なくとも1つの化合物と医薬的に許容可能な担体とを混和することによって製造された任意の組成物を包含することができる。
【0037】
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容可能な担体」は、開示された化合物又はその使用に有害ではない、溶媒、希釈剤、分散媒体、コーティング、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などの賦形剤又は薬剤を含む。医薬的に活性な物質の組成物を調製するためのそのような担体及び薬剤の使用は、当該技術分野において周知である(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,PA 17th Ed.(1985)、及びModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker&C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
【0038】
「IC50」又は「EC50」は、最大の所望の効果の50%を達成するために必要とされる阻害濃度を指す。本明細書で多くの場合、最大の所望の効果は、LPA誘導性LPAR1活性化の阻害である。この用語は、LPA誘導性LPAR1活性の濃度依存的阻害を評価する、カルシウム動員アッセイなどのインビトロアッセイを使用して得られる。
【0039】
「治療」又は「治療すること」は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るためのアプローチである。有益な又は所望の臨床結果は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。すなわち、a)疾患若しくは状態を阻害すること(例えば、疾患若しくは状態から結果として生じる1つ以上の症状を減少させること、及び/又は疾患若しくは状態の程度を減退させること)、b)疾患若しくは状態と関係する1つ以上の臨床症状の発症を遅延させるか、若しくは阻止すること(例えば、疾患若しくは状態を安定化すること、疾患若しくは状態の悪化若しくは進行を予防するか、若しくは遅延させること、及び/又は疾患若しくは状態の拡散(例えば、転移)を予防するか、若しくは遅延させること)、並びに/あるいは、c)疾患を緩和すること、つまり、臨床症状の後退を引き起こすこと(例えば、疾患状態を改善すること、疾患若しくは状態の部分寛解若しくは完全寛解を提供すること、別の薬剤の効果を増強すること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を高めること、及び/又は生存を延長させることである。いくつかの実施形態では、「治療」又は「治療すること」という用語は、(i)疾患の発症を遅延させること、つまり、疾患の臨床症状が発症しないようにすること、若しくは疾患の発症を遅延させること、(ii)疾患を阻害すること、つまり、臨床症状の発症を阻止すること、及び/又は(iii)疾患を緩和させること、つまり、臨床症状若しくはその重症度の退行を引き起こすことの目的のために、化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩を投与することを意味する。
【0040】
「予防」又は「予防すること」は、疾患又は状態の臨床症状を発症させない、疾患又は状態のあらゆる治療を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、リスクがあるか、又は疾患若しくは状態の家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与され得る。
【0041】
「対象」は、治療、観察、又は実験の目的であったことがあるか、又は目的となる哺乳動物(ヒトを含む)などの動物を指す。本明細書に説明する方法は、ヒトの療法及び/又は獣医学への応用において有用であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
【0042】
本明細書に説明する化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体の「治療有効量」又は「有効量」という用語は、対象へ投与すると治療をもたらして、症状の改善又は疾患の進行の遅滞などの治療上の利益を提供するのに十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、LPAR1アンタゴニストに応答して疾患又は状態の症状を減少させるのに十分な量であり得る。治療有効量は、対象、治療される疾患又は状態、対象の体重及び齢、疾患又は状態の重症度、及び投与様式に応じて変動し得、当業者によって容易に判定することができる。
【表2】
【0043】
本明細書で使用される場合、「LPAR1阻害剤」は、LPAR1に結合し、それを阻害することができる任意の薬剤を指す。LPAとしても既知であるLPAR1は、脂質シグナル伝達分子リゾホスファチジン酸(LPA)に結合するGPCRである。LPAR1の例示的な参照配列は、NCBI参照配列NP_001392(ヒトタンパク質)、NP_001277415(マウスタンパク質)、NM_001401(ヒトmRNA)、及びNM_001290486(マウスmRNA)を含む。LPAR1アンタゴニストは、完全又は部分的なLPAR1アゴニストの競合阻害剤として、又は逆アゴニストとして作用することができる。LPARアンタゴニストの活性は、Castelino et al.,2010 Arthritis Rheum.2011 May;63(5):1405-1415又はSwaney et al.,J Pharmacol Exp Ther.2011 Mar;336(3):693-700に記載されているものなどの、当該技術分野において既知の方法によって測定することができる。
【0044】
本明細書で使用される場合、「ACC阻害剤」は、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(Acetyl-CoA carboxylase、ACC)に結合し、それを阻害することができる、任意の薬剤を指す。ACC阻害剤は、ACCの阻害剤又は部分的阻害剤として作用することができる。薬剤は、化学化合物又は生物学的分子(例えば、タンパク質又は抗体)であり得る。ACC阻害剤の活性は、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,969,557号及び/又は米国特許第10,208,063号に説明及び引用されるものなどの、当該技術分野において既知の方法によって測定することができる。
【0045】
本明細書で言及される場合、「ASK1阻害剤」は、アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(apoptosis signal regulating kinase 1、ASK1)タンパク質を不活性化することができるいずれの薬剤でもあり得る。薬剤は、化学化合物又は生物学的分子(例えば、タンパク質又は抗体)であり得る。ASK1タンパク質活性は、いくつかの異なる方法によって測定することができる。例えば、ASK1タンパク質の活性は、ASK1タンパク質が基質タンパク質をリン酸化する能力に基づいて判定することができる。ASK1阻害剤を識別するための方法は、既知である(例えば、米国特許出願公開第2007/0276050号を参照されたい)。例示的なASK1基質タンパク質としては、MAPKK3、MAPKK4、MAPKK6、MAPKK7、又はこれらの断片が挙げられる。ASK1タンパク質活性はまた、ASK1タンパク質のリン酸化レベル、例えば、ヒト完全長ASK1タンパク質のトレオニン838(T838)又はマウス完全長ASK1タンパク質のトレオニン845(T845)に対応するASK1タンパク質中のトレオニン残基のリン酸化レベルによって測定することができる。例えば、ASK1タンパク質が完全長ヒトASK1タンパク質配列を含む場合、ASK1阻害剤は、全長ヒトASK1タンパク質配列におけるT838のリン酸化を減衰させ得る。ヒトASK1 T838又はマウスASK1 T845に対する部位特異的抗体を使用して、リン酸化レベルを検出することができる。
【0046】
本明細書で使用される場合、「FXRアゴニスト」は、胆汁酸受容体(bile acid receptor、BAR)又はNR1H4(核受容体サブファミリー1、グループH、メンバー4(nuclear receptor subfamily 1,group H,member 4))と称され得るファルネソイドX受容体(farnesoid X receptor、FXR)に結合し、それを活性化することができる任意の薬剤を指す。FXRアゴニストは、FXRのアゴニスト又は部分的アゴニストとして作用し得る。薬剤は、化学化合物又は生物学的分子(例えば、タンパク質又は抗体)であり得る。FXRアゴニストの活性は、例えば、Pellicciari,et al.Journal of Medicinal Chemistry,2002 vol.15,No.45:3569-72に説明されるような蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer、FRET)無細胞アッセイを使用するインビトロアッセイにおいて、いくつかの異なる方法によって測定され得る。
【0047】
化合物
本明細書に提供されるのは、以下、
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
からなる群から選択される、化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0048】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物1、
【化11】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0049】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物2、
【化12】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0050】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物3、
【化13】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0051】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物4、
【化14】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0052】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物5、
【化15】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0053】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物6、
【化16】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0054】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物7、
【化17】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0055】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物8、
【化18】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0056】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物9、
【化19】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0057】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物10、
【化20】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0058】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物11、
【化21】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0059】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物12、
【化22】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0060】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の構造を有する化合物13、
【化23】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0061】
医薬組成物及び投与様式
更に、本開示は、少なくとも、有効な成分としての、本開示の化合物、又はそのプロドラッグ化合物、又はその医薬的に許容可能な塩若しくは溶媒和物を、医薬的に許容可能な担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0062】
本開示の医薬組成物は、追加的に、プロドラッグ化合物又は他の酵素阻害剤のような有効な成分として1つ以上の他の化合物を含み得る。
【0063】
組成物は、経口投与、直腸内投与、局所投与、非経口投与(皮下投与、筋肉内投与、及び静脈内投与を含む)、眼内投与(眼科投与)、肺内投与(経鼻投与若しくは頬側吸入投与)又は経鼻投与に好適であるが、任意の所与の場合における最も好適な経路は、治療される状態の特性及び重症度並びに有効な成分の特性に依存する。組成物は単位剤形で便利に提示され得、医薬の分野において周知の方法のうちのいずれかによって調製され得る。
【0064】
実際の使用において、本開示の化合物は、従来の医薬的配合技術に従って、医薬担体との均質混加物における有効な成分として組み合わせることができる。担体は、投与に所望される調製物の形態、例えば、経口又は非経口(静脈内を含む)に応じて、多種多様な形態を採り得る。経口剤形のための組成物を調製する際に、例えば、懸濁液、エリキシル剤、及び溶液などの経口液体調製物の場合、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、着色剤など、又は、例えば、粉末、ハードカプセル及びソフトカプセル並びに錠剤などの経口固形調製物の場合、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの担体など、通常の医薬的媒体のうちの任意のものが用いられ得、固形経口調製物は、液体調製物よりも好ましい。
【0065】
それらの投与の容易さのため、錠剤及びカプセルが、最も有利な経口単位剤形を表し、この場合、固形医薬担体が使用される。所望される場合、錠剤は、標準的な水性又は非水性技術によってコーティングされ得る。このような組成物及び調製物は、少なくとも0.1パーセントの活性化合物を含有するべきである。これらの組成物中の活性化合物の割合は、当然ながら多様であり得、都合よくは、単位重量の約2パーセント~約60パーセントであり得る。このような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、有効投与量が得られるような量である。活性化合物はまた、例えば、液滴又は噴霧として鼻腔内投与され得る。
【0066】
錠剤、丸剤、カプセルなどはまた、ガムトラガカン、アカシア、トウモロコシデンプン、又はゼラチンなどの結合剤、リン酸二カルシウムなどの賦形剤、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及びスクロース、ラクトース、又はサッカリンなどの甘味剤を含有し得る。単位剤形がカプセルである場合、上記の種類の材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含有し得る。
【0067】
様々な他の材料が、コーティングとして、又は単位剤形の物理的形状を改善するように存在し得る。例えば、錠剤は、シェラック、糖、又はその両方でコーティングされ得る。シロップ又はエリキシル剤は、有効な成分に加えて、甘味剤としてのスクロース、保存剤としてのメチルパラベン及びプロピルパラベン、染料、及びチェリー又はオレンジ風味などの香味剤を含有し得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物はまた、様々な対カチオンを有する塩として使用されて、経口的に利用可能な配合物を得ることができる。
【0069】
本開示の化合物はまた、非経口投与され得る。これらの活性化合物の溶液又は懸濁液は、ヒドロキシ-プロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合された水中で調製することができる。分散液は、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びこれらの混合物中で調製され得る。保管及び使用の通常の条件下では、これらの調製物は、微生物の増殖を防ぐための防腐剤を含有する。
【0070】
注射で使用するために好適な医薬形態には、滅菌水溶液又は分散液、及び滅菌注射用溶液又は分散液の即時調製のための滅菌粉末が含まれる。全ての場合において、形態は無菌でなければならず、注射器に入れやすい程度まで流体でなければならない。形態は、製造及び保管の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対して保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール)、これらの好適な混合物、及び植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。
【0071】
投与の任意の好適な経路は、有効用量の本開示の化合物を哺乳動物、特にヒトに提供するために用いられ得る。例えば、経口、直腸内、局所、非経口、眼内、肺内、鼻内などを用いることができる。剤形には、錠剤、トローチ、分散液、懸濁液、溶液、カプセル、クリーム、軟膏、エアロゾルなどが含まれる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は経口投与される。
【0072】
キット
本開示の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、好適な包装と、を含む、キットもまた、本明細書に提供される。一実施形態では、キットは、使用説明書を更に含む。一態様では、キットは、本開示の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、本明細書で説明される疾患又は状態を含む適応症の治療における当該化合物の使用のためのラベル及び/又は説明書と、を含む。
【0073】
本明細書に説明される化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を好適な容器内に含む製造物品もまた本明細書に提供される。容器は、バイアル、広口瓶、アンプル、充填済み注射器、及び点滴用バッグであり得る。
【0074】
治療方法及び使用
本開示は更に、本明細書に開示される化合物の使用であって、当該化合物によるLPAR1の結合を通じた疾患及び/又は状態の治療及び/又は予防のための使用に関する。更に、本開示は、当該化合物によるLPAR1の結合を通じた疾患及び/又は状態の治療及び/又は予防のための医薬品の調製のための、当該化合物の使用に関する。
【0075】
本明細書で言及される医薬品は、本開示による化合物と医薬的に許容可能な担体との組み合わせを含む従来のプロセスによって調製され得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態の治療及び/又は予防を必要とする患者においてそれを行う方法であって、治療有効量の化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。
【0077】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態には、絶対又は相対過剰量のLPAが存在する、及び/又は観察されるものが含まれる。
【0078】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、線維症、創傷治癒、がん、疼痛、呼吸器障害、アレルギー障害、神経系障害、心血管障害、又は炎症性障害を含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、間質性肺疾患(interstitial lung disease、ILD)である。いくつかの実施形態では、間質性肺疾患(ILD)は、非特異性間質性肺炎(nonspecific interstitial pneumonitis、NSIP)、サルコイドーシス、石綿肺症、職業性曝露に関連するILD、進行性線維化性ILD、特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonia、IIP)、結合組織疾患関連間質性肺疾患(connective tissue disease-associated interstitial lung disease、CTD-ILD)、関節リウマチ関連ILD、強皮症関連ILD、又は外因性肺胞炎である。
【0080】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、慢性腎疾患(chronic kidney disease、CKD)である。いくつかの実施形態では、慢性腎疾患は、補体糸球体症、膜性糸球体症、多嚢胞性腎疾患、IgA腎症、巣状分節性糸球体硬化症(focal segmental glomerulosclerosis、FSGS)、又はアルポート症候群である。
【0081】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、線維症を含む。いくつかの実施形態では、線維症は、肺線維症、腎線維症、肝線維症、眼線維症、又は心線維症を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、肺線維症を含む。いくつかの実施形態では、肺線維症は、特発性肺線維症(IPF)を含む。いくつかの実施形態では、肺線維症は、進行性線維化間質性肺疾患(Progressive Fibrotic interstitial lung disease、PF-ILD)を含む。いくつかの実施形態では、肺線維症は、関節リウマチ、強皮症、狼瘡、原因不明性線維化性肺胞炎、放射線誘発性線維症、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease、COPD)、強皮症、慢性喘息、珪肺症、アスベスト誘発性肺若しくは胸膜線維症、急性肺損傷及び急性呼吸窮迫(細菌性肺炎誘発性、外傷誘発性、ウイルス性肺炎誘発性、人工呼吸器誘発性、非肺敗血症誘発性、及び吸引誘発性を含む)などの全身性炎症性疾患に対して続発性の肺線維症を含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、腎線維症を含む。いくつかの実施形態では、腎線維症は、損傷/イブローシス(ibrosis)に関連する慢性腎症(腎臓線維症)、例えば、狼瘡及び強皮症、糖尿病、糸球体腎炎、巣状分節性糸球体硬化症、IgA腎症、高血圧症、同種移植片、及びアルポートなどの、全身性炎症性疾患に対して続発性の糸球体腎炎;腸線維症、例えば、強皮症、及び放射線誘発性腸線維症を含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、肝臓線維症を含む。いくつかの実施形態では、肝臓線維症は、肝硬変、アルコール誘発性肝臓線維症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、胆管損傷、原発性胆汁性硬変、感染症、又はウイルス誘発性肝臓線維症(例えば、慢性HCV感染症)、及び自己免疫性肝炎を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、例えば、放射線誘発性の頭頸部線維症を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、例えば、LASIK(レーザー支援インサイツ角膜屈折矯正術)、角膜移植、又は線維柱帯切除術を含む。いくつかの実施形態では、化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩は、LASIKなどの角膜手術、又は白内障手術によって引き起こされた角膜知覚減少、角膜変性によって引き起こされた角膜知覚減少、及びそれらによって引き起こされるドライアイ症状を改善するために使用される。いくつかの実施形態では、化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩は、眼炎症及びアレルギー性結膜炎、春季カタル、及び乳頭結膜炎の治療又は予防において使用される。いくつかの実施形態では、化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩は、シェーグレン疾患又はドライアイを伴う炎症性疾患の治療又は予防において使用される。
【0087】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、例えば、熱傷又は外科手術の肥厚性瘢痕及びケロイド、サルコイドーシス、強皮症、脊髄損傷/線維症、骨髄線維症、血管再狭窄、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、ウェゲナー肉芽腫症、混合性結合組織疾患、及びペイロニー病などの別の線維性状態を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、疼痛を含む。いくつかの実施形態では、疼痛は、神経因性疼痛を含む。いくつかの実施形態では、疼痛は、急性疼痛を含む。いくつかの実施形態では、疼痛は、慢性疼痛を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、卵巣がん、結腸がん、前立腺がん、乳がん、黒色腫、頭頸部がん、腸がん(結腸直腸がん)、及び甲状腺がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、(転移の有無に関わらない疾患の任意の段階での膀胱、腸、脳、乳房、子宮内膜、心臓、腎臓、肺、リンパ組織(リンパ腫)、卵巣、膵臓、若しくは他の内分泌器官(甲状腺)、前立腺、皮膚(黒色腫又は基礎細胞がん)など)などの固形腫瘍又は血液腫瘍(白血病など)を含む。いくつかの実施形態では、がんは、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、肛門がん、虫垂がん、星細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん(骨肉腫及び悪性線維性組織球腫)、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、脳及び脊髄腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、胎児性腫瘍、子宮内膜がん、上衣芽細胞腫、上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫ファミリーの腫瘍、眼がん、網膜芽細胞腫、胆嚢がん、胃(胃)がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor、GIST)、消化管間質細胞腫瘍、胚細胞腫瘍、神経膠腫、有毛細胞白血病、頭頸部がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞腫瘍(内分泌膵臓)、カポジ肉腫、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、毛髪)細胞白血病、肝臓がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、バーキットリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、中皮腫、口腔がん、慢性骨髄性白血病、骨髄性白血病、多発性骨髄腫、上咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、中咽頭がん、骨肉腫、悪性骨線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓がん、乳頭腫症、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞(腎臓)がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、ユーイング肉腫ファミリーの腫瘍、肉腫、カポジ、セザリー症候群、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、軟部肉腫、扁平上皮がん、胃(胃)がん、テント上原始、神経外胚葉性腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、尿道がん、子宮がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、並びにウィルムス腫瘍を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、呼吸器又はアレルギー障害を含む。いくつかの実施形態では、呼吸器又はアレルギー障害は、喘息、細気管支周囲線維症、閉塞性細気管支炎、及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む。いくつかの実施形態では、COPDは、慢性気管支炎又は肺気腫、肺高血圧症、間質性肺線維症及び/又は気道炎症、並びに嚢胞性線維症を含む。いくつかの実施形態では、呼吸器疾患は、成人呼吸窮迫症候群及びアレルギー(外因性)喘息、非アレルギー(内因性)喘息、急性重症喘息、慢性喘息、臨床喘息、夜間喘息、アレルゲン誘発性喘息、アスピリン感受性喘息、運動誘発性喘息、等炭酸ガス血性過換気、小児発症喘息、成人発症喘息、咳喘息、職業性喘息、ステロイド抵抗性喘息、季節性喘息、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、及び低酸素症を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、神経系障害を含む。いくつかの実施形態では、神経系障害は、アルツハイマー病、脳浮腫、脳虚血、脳卒中、多発性硬化症、神経障害、パーキンソン病、鈍麻又は外科的外傷後に見つかった神経状態(術後認知機能障害及び脊髄又は脳幹損傷を含む)、同様に変性椎間板疾患及び坐骨神経痛などの障害の神経学的態様を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、心血管障害を含む。いくつかの実施形態では、心血管障害は、不整脈(心房若しくは心室又は両方);アテローム性動脈硬化症及びその後遺症;狭心症;心拍機能不全;心筋虚血;心筋梗塞;心又は血管動脈瘤;血管炎;脳卒中;肢、器官、又は組織の末梢閉塞性動脈症;脳、心臓、又は他の器官若しくは組織の虚血後の再灌流損傷;内毒素、外科的、又は外傷性ショック;高血圧症;心臓弁膜症;心不全;異常血圧;ショック;血管収縮(片頭痛に関連するものを含む);血管異常、並びに単一器官又は組織に限定される心血管不全を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、肺線維症、腎臓線維症、肝臓線維症、瘢痕、喘息、鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺高血圧症、間質性肺線維症、関節炎、アレルギー、乾癬、炎症性腸疾患、成人呼吸窮迫症候群、心筋梗塞、動脈瘤、脳卒中、がん、疼痛、増殖性障害及び炎症状態を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、LPAR1媒介性の疾患又は状態は、代謝障害又は肝臓疾患である。いくつかの実施形態では、肝臓疾患は、C型肝炎、肝臓がん、家族性複合型高脂血症、非アルコール性脂肪性肝臓疾患(NAFLD)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、原発性胆汁性硬変(primary biliary cirrhosis、PBC)、又は原発性硬化性胆管炎(Primary Sclerosing Choleangitis、PSC)である。いくつかの実施形態では、肝臓疾患は、PSCである。いくつかの実施形態では、肝臓疾患は、門脈圧亢進を含む。いくつかの実施形態では、肝臓がんは、肝細胞がん(hepatocellular carcinoma、HCC)、胆管がん、脈管肉腫、又は血管肉腫を含む。いくつかの実施形態では、肝臓がんは、HCCを含む。いくつかの実施形態では、NAFLDは、脂肪症を含む。いくつかの実施形態では、NAFLDは、NASHを含む。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、肝臓線維症を含む。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、肝硬変を含む。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、代償性肝硬変を含む。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、非代償性肝臓線維症を含む。いくつかの実施形態では、NAFLDは、HCCを含む。いくつかの実施形態では、肝臓疾患は、NASHである。
【0095】
いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHの治療及び/又は予防を必要とする患者においてそれを行う方法であって、治療有効量の化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与することを含む方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、肝臓線維症を含む。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、肝硬変を含む。いくつかの実施形態では、肝硬変は、代償性肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝硬変は、非代償性肝硬変である。いくつかの実施形態では、NAFLD又はNASHは、HCCを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、肝臓疾患又は状態の予防を必要とする患者においてそれを行う方法であって、治療有効量の化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は化合物1~13の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与することを含む方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、肝臓の疾患又は状態は、肝臓線維症である。いくつかの実施形態では、肝臓疾患又は状態は、肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝硬変は、代償性肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝硬変は、非代償性肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝臓疾患又は状態は、HCCである。
【0097】
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示されるLPAR1媒介性の疾患又は状態の予防及び/又は治療用の医薬品の調製における、化合物1~13、又はその医薬的に許容可能な塩の使用に関する。
【0098】
投与量
使用される有効な成分の有効投与量は、使用される特定の化合物、投与の様式、治療される状態、及び治療される状態の重症度に応じて変化し得る。このような投与量は、当業者によって容易に確認され得る。
【0099】
本開示の化合物が必要となるLPAR1媒介性の疾患又は状態を治療又は予防するとき、本開示の化合物が、動物体重1キログラム当たり約0.1ミリグラム~約300ミリグラムの1日投与量で投与される場合に、概ね満足のいく結果が得られる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、単回の1日用量若しくは1日2~6回の分割用量として、又は持続放出形態で与えられる。ほとんどの大型哺乳動物について、総1日投与量は、約1ミリグラム~約1000ミリグラム、又は約1ミリグラム~約50ミリグラムである。70kgの成人ヒトの場合、総1日用量は、概して約0.1ミリグラム~約200ミリグラムとなる。この投与量レジメンは、最適な治療応答を提供するように調整され得る。いくつかの実施形態では、総1日投与量は、約1ミリグラム~約900ミリグラム、約1ミリグラム~約800ミリグラム、約1ミリグラム~約700ミリグラム、約1ミリグラム~約600ミリグラム、約1ミリグラム~約400ミリグラム、約1ミリグラム~約300ミリグラム、約1ミリグラム~約200ミリグラム、約1ミリグラム~約100ミリグラム、約1ミリグラム~約50ミリグラム、約1ミリグラム~約20ミリグラム、又は約1ミリグラム~約10ミリグラムである。
【0100】
本出願の化合物又はその組成物は、上述した任意の好適な様式を使用して、1日1回、2回、3回、又は4回投与され得る。また、化合物による投与又は治療は、数日間継続され得、例えば、通常、治療は、1つの治療サイクルについて、少なくとも7日間、14日間、又は28日間継続するであろう。治療サイクルは、サイクル間で約1~28日間、通常約7日間又は約14日間の休止期間と周期的に交替する。治療サイクルはまた、他の実施形態では、連続的であり得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法は、本明細書に説明される化合物の約1~800mgの初回1日用量を対象に投与することと、臨床的有効性が達成されるまで増分だけ用量を増加させることと、を含む。約5、10、25、50、又は100mgの増分を使用して、用量を増加させることができる。投与量は、毎日、隔日、週2回、又は週1回増加させることができる。
【0102】
組み合わせ
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩は、本明細書に開示される疾患又は状態を治療又は予防するために1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、1、2、3、又は4つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、1つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、2つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、3つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、4つの追加の治療剤である。
【0103】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、1つ以上の追加の治療剤と、を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、1、2、3、又は4つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、1つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、2つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、3つの追加の治療剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、4つの追加の治療剤である。
【0104】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、アンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme、ACE)阻害剤、アデノシンA3受容体アゴニスト、アディポネクチン受容体アゴニスト、AKTプロテインキナーゼ阻害剤、AMPキナーゼ活性化剤、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein kinase、AMPK)活性化剤、アミリン受容体アゴニスト、アンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、アンドロゲン受容体アゴニスト、アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤、ATPクエン酸リアーゼ阻害剤、アポリポタンパク質C3(Apolipoprotein C3、APOC3)アンタゴニスト、オートファジータンパク質モジュレーター、オートタキシン阻害剤、Axlチロシンキナーゼ受容体阻害剤、Baxタンパク質刺激剤、生物活性脂質、カルシトニンアゴニスト、カンナビノイド受容体モジュレーター、カスパーゼ阻害剤、カスパーゼ-3刺激剤、カテプシン阻害剤(例えば、カテプシンB阻害剤)、カベオリン1阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CCR3ケモカインアンタゴニスト、CCR5ケモカインアンタゴニスト、CD3アンタゴニスト、クロライドチャネル刺激剤、コレステロール可溶化剤、CNR1阻害剤、サイクリンD1阻害剤、シトクロムP450 7A1阻害剤、シトクロムP450 2E1(Cytochrome P450 2E1、CYP2E1)阻害剤、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1阻害剤(Diacylglycerol O acyltransferase 1、DGAT1)阻害剤、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1阻害剤(DGAT2)阻害剤、CXCR4ケモカインアンタゴニスト、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、エンドシアリンモジュレーター、内皮型一酸化窒素シンターゼ刺激剤、エオタキシンリガンド阻害剤、細胞外マトリックスタンパク質モジュレーター、ファルネソイドX受容体アゴニスト、脂肪酸シンターゼ阻害剤、FGF1受容体アゴニスト、線維芽細胞活性化タンパク質(Fibroblast activation protein、FAP)阻害剤、線維芽細胞増殖因子受容体リガンド(例えば、FGF-15、FGF-19、FGF-21)、魚油、ガレクチン-3阻害剤、グルカゴン受容体アゴニスト、グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト、グルココルチコイド受容体アンタゴニスト、グルコース6-リン酸1-デヒドロゲナーゼ阻害剤、グルタミナーゼ阻害剤、グルタチオン前駆体、Gタンパク質共役型胆汁酸受容体1アゴニスト、Gタンパク質共役型受容体84アンタゴニスト、ヘッジホッグ(Hedgehog、Hh)モジュレーター、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤、肝細胞核因子4アルファモジュレーター(Hepatocyte nuclear factor 4 alpha modulator、HNF4A)、肝細胞増殖因子モジュレーター、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(11β-Hydroxysteroid dehydrogenase、11β-HSD1)阻害剤、低酸素誘導因子-2アルファ阻害剤、IL-1βアンタゴニスト、IL-6受容体アゴニスト、IL-10アゴニスト、IL-11アンタゴニスト、IL-17アンタゴニスト、回腸ナトリウム-胆汁酸共輸送体阻害剤、インスリン増感剤、インスリンリガンドアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、インテグリンモジュレーター、インテグリンアンタゴニストインターエウキン(intereukin)-1受容体関連キナーゼ4(Integrin antagonist intereukin-1 receptor-associated kinase 4、IRAK4)阻害剤、Jak2チロシンキナーゼ阻害剤、ケトヘキソキナーゼ(KHK)阻害剤、Klothoベータ刺激剤、レプチン、レプチン類似体、5-リポキシゲナーゼ阻害剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、肝臓X受容体、LPL遺伝子刺激剤、リソホスファチジン酸-1受容体(Lysophosphatidate-1 receptor、LPAR-1)アンタゴニスト、リシルオキシダーゼホモログ2(Lysyl oxidase homolog 2、LOXL2)阻害剤、LXRインバースアゴニスト、マクロファージマンノース受容体1モジュレーター、マトリックスメタロプロテイナーゼ(Matrix metalloproteinase、MMP)阻害剤、MCH受容体-1アンタゴニスト、MEKK-5プロテインキナーゼ阻害剤、膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ-2阻害剤、メチルCpG結合タンパク質2モジュレーター、MicroRNA-132(miR-132)アンタゴニスト、MicroRNA-21(miR-21)阻害剤、ミトコンドリア脱共役剤、混合系統キナーゼ-3阻害剤、ミエリン塩基性タンパク質刺激剤、NACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NACHT LRR PYD domain protein 3、NLRP3)阻害剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン-1刺激剤、NADPHオキシダーゼ阻害剤(NADPH oxidase、NOX)、ニコチン酸受容体1アゴニスト、P2X7プリン受容体モジュレーター、P2Y13プリン受容体刺激剤、PDE 3阻害剤、PDE 4阻害剤、PDE 5阻害剤、PDGF受容体ベータモジュレーター、ペプチジルプロリルシストランスイソメラーゼA阻害剤、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ刺激剤、ホスホリパーゼC阻害剤、PPARアルファアゴニスト、PPARガンマアゴニスト、PPARデルタアゴニスト、PPARガンマモジュレーター、PPARアルファ/デルタアゴニスト、PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニスト、PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニスト、プロテアーゼ活性化受容体2アンタゴニスト、プロテインキナーゼモジュレーター、Rho関連タンパク質キナーゼ2(Rho associated protein kinase 2、ROCK2)阻害剤、Sニトロソグルタチオンレダクターゼ(Snitrosoglutathione reductase、GSNOR)酵素阻害剤、ナトリウム-グルコース輸送体-2(Sodium glucose transporter-2、SGLT2)阻害剤、SREBP転写因子阻害剤、STAT-1阻害剤、STAT-3モジュレーター、ステアロイルCoAデサチュラーゼ-1阻害剤、Sニトロソグルタチオンレダクターゼ(Snitrosoglutathione reductase、GSNOR)酵素阻害剤、サイトカインシグナリング-1刺激剤のサプレッサー、サイトカインシグナリング-3刺激剤のサプレッサー、脾臓チロシンキナーゼ(Spleen tyorosine kinase、SYK)阻害剤、形質転換増殖因子β(Transforming growth factor β、TGF-β)、TGF-βアンタゴニスト(例えば、TGF-β1アンタゴニスト、TGF-β2アンタゴニスト、TGF-β3アンタゴニスト、潜在型TGF-β複合体モジュレーター)、TGF-β受容体アンタゴニスト、形質転換増殖因子β活性化キナーゼ1(Transforming growth factor β activated Kinase 1、TAK1)、甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト、Toll様受容体(Toll-like receptor、TLR)-4アンタゴニスト、トランスグルタミナーゼ阻害剤、腫瘍壊死因子アルファ(Tumor necrosis factor alpha、TNFα)リガンド阻害剤、腫瘍進行遺伝子座2(Tumor Progression Locus 2、Tpl2)キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ受容体モジュレーター、GPCRモジュレーター、核ホルモン受容体モジュレーター、WNTモジュレーター、YAP/TAZモジュレーター、及びゾヌリン阻害剤から選択される。
【0105】
1つ以上の追加の治療剤の非限定的な例には、以下が含まれる。
エナラプリルなどのACE阻害剤;
NDI-010976(フィルソコスタット)、DRM-01、ゲムカベン、PF-05175157、QLT-091382又はPF-05221304などのアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤;
PF-07055341などのアセチルCoAカルボキシラーゼ/ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ2阻害剤;
ADX-629などのアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤;
CF-102(ナモデノソン)、CF-101、CF-502、又はCGS21680などのアデノシン受容体アゴニスト;
ADP-355又はADP-399などのアディポネクチン受容体アゴニスト;
KBP-042又はKBP-089などのアミリン/カルシトニン受容体アゴニスト;
PXL-770又はO-304などのAMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤;
ベムペド酸(ETC-1002、ESP-55016)などのAMPキナーゼ活性化剤/ATPクエン酸リアーゼ阻害剤;
NS-0200(ロイシン+メトホルミン+シルデナフィル)などのAMP活性化プロテインキナーゼ/内皮型一酸化窒素シンターゼ/NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン-1刺激剤;
LPCN-1144などのアンドロゲン受容体アゴニスト;
イルベサルタンなどのアンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト;
IONIS-ANGPTL3-LRxなどのアンジオポエチン関連タンパク質-3阻害剤;
PAT-505、PAT-048、GLPG-1690、X-165、PF-8380、AM-063、又はBBT-877などのオートタキシン阻害剤;
ベムセンチニブ(BGB-324、R-428)などのAxlチロシンキナーゼ受容体阻害剤;
CBL-514などのBaxタンパク質刺激剤;
DS-102などの生物活性脂質;
ナマシズマブ、GWP-42004、REV-200、又はCRB-4001などの1型カンナビノイド受容体(CNR1)阻害剤;
エムリカサンなどの、カスパーゼ阻害剤;
VBY-376などの全カテプシンB阻害剤;
VBY-825などの全カテプシン阻害剤;
セニクリビロック(cenicriviroc)、マラビロック(maraviroc)、CCX-872、又はWXSH-0213などのCCR2/CCR5ケモカインアンタゴニスト;
プロパゲルマニウムなどのCCR2ケモカインアンタゴニスト;
DMX-200、又はDMX-250などのCCR2ケモカイン/アンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト;
LJC-242(トロピフェクサー+セニビリビロック)などのCCR2/CCR5ケモカインアンタゴニスト及びFXRアゴニスト;ベルチリムマブなどのCCR3ケモカインアンタゴニスト;
コビプロストン又はルビプロストンなどのクロライドチャネル刺激剤;
NI-0401(フォラルマブ)などのCD3アンタゴニスト;
AD-214などのCXCR4ケモカインアンタゴニスト;
GSK-3008356などのジグリセリドアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害剤;
SNP-610などのジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)/シトクロムP450 2E1(CYP2E1)阻害剤;
IONIS-DGAT2Rx、又はPF-06865571などのジグリセリドアシルトランスフェラーゼ2(DGAT2)阻害剤;
リナグリプチン又はエボグリプチンなどのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤;
ベルチリムマブ又はCM-101などのエオタキシンリガンド阻害剤;
CNX-024などの細胞外マトリックスタンパク質モジュレーター;
AGN-242266、AGN-242256、EP-024297、RDX-023、BWL-200、AKN-083、EDP-305、GNF-5120、GS-9674、LMB-763、オベチコール酸、Px-102、Px-103、M790、M780、M450、M-480、MET-409、PX20606、EYP-001、TERN-101、TC-100、INT-2228などのファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト;
INT-767などのファルネソイドX受容体(FXR)/Gタンパク質共役型胆汁酸受容体1(TGR5)アゴニスト;
TVB-2640などの脂肪酸シンターゼ阻害剤;
BFKB-8488A(RG-7992)などのFGF受容体アゴニスト/Klothoベータ刺激剤;
NGM-282などの線維芽細胞増殖因子19(rhFGF19)/シトクロムP450(CYP)7A1阻害剤;
BMS-986171、BIO89-100、B-1344、又はBMS-986036などの線維芽細胞増殖因子21(fibroblast growth factor 21、FGF-21)リガンド;
YH-25723(YH-25724、YH-22241)又はAKR-001などの線維芽細胞増殖因子21(FGF-21)/グルカゴン様ペプチド1(glucagon like peptide 1、GLP-1)アゴニスト;
イコサペント酸エチル(Vascepa(登録商標))などの魚油組成物;
GR-MD-02、GB-1107(Gal-300)、又はGB1211(Gal-400)などのガレクチン-3阻害剤;
AC-3174、リラグルチド、コタデュチド(MEDI-0382)、エキセナチド、SAR-425899、LY-3305677、HM-15211、YH-25723、YH-GLP1、RPC-8844、PB-718、又はセマグルチドなどのグルカゴン様ペプチド1受容体(glucagon-like peptide 1 receptor、GLP1R)アゴニスト;
CORT-118335(ミリコリラント)などのグルココルチコイド受容体アンタゴニスト;
ST001などのグルコース6-リン酸1-デヒドロゲナーゼ阻害剤;
RDX-009又はINT-777などのGタンパク質共役型胆汁酸受容体1(TGR5)アゴニスト;
ND-L02-s0201などの熱ショックタンパク質47(heat shock protein 47、HSP47)阻害剤;
アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンなどのHMG CoAレダクターゼ阻害剤;
PT-2567などの低酸素誘導性因子-2アルファ阻害剤;
peg-イロデカキンなどのIL-10アゴニスト;
オデビキシバット(A-4250)、ボリキシバットカリウムエタノール付加物水和物(SHP-262)、GSK2330672、CJ-14199、又はエロビキシバット(A-3309)などの回腸ナトリウム-胆汁酸共輸送体阻害剤;
KBP-042、MSDC-0602K、MSDC-5514、Px-102、RG-125(AZD4076)、VVP-100X、CB-4211、又はETI-101などのインスリン増感剤;
ORMD-0801などのインスリンリガンド/dsインスリン受容体アゴニスト;
IDL-2965などのインテグリンアンタゴニスト;
KM-2702などのIL-6受容体アゴニスト;
PF-06835919などのケトヘキソキナーゼ(ketohexokinase、KHK)阻害剤;
MK-3655(NGM-313)などのベータKlotho(KLB)-FGF1cアゴニスト;
チペルカスト(MN-001)、DS-102(AF-102)などの5-リポキシゲナーゼ阻害剤;
CAT-2003などのリポタンパク質リパーゼ阻害剤;
アリポジーンティパルボベクなどのLPL遺伝子刺激剤;
PX-L603、PX-L493、BMS-852927、T-0901317、GW-3965、又はSR-9238などの肝臓X受容体(LXR)モジュレーター;
BMT-053011、UD-009(CP-2090)、AR-479、ITMN-10534、BMS-986020、又はKI-16198などのリゾホスファチジル酸-1受容体アンタゴニスト;
シムツズマブ又はPXS-5382A(PXS-5338)などのリシルオキシダーゼホモログ2阻害剤;
チルマノセプト-Cy3(テクネチウムTc 99mチルマノセプト)などのマクロファージマンノース受容体1モジュレーター;
TERN-201などの膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤;
GS-4997、SRT-015、又はGS-444217、GST-HG-151などのMEKK-5プロテインキナーゼ(ASK-1)阻害剤;
CSTI-100(ALB-127158)などのMCH受容体-1アンタゴニスト;
ZGN-839、ZGN-839、又はZN-1345などのメチオニンアミノペプチダーゼ-2阻害剤;
メルカプタミンなどのメチルCpG結合タンパク質2モジュレーター;
2,4-ジニトロフェノール又はHU6などのミトコンドリア脱共役剤;
URMC-099-Cなどの混合系統キナーゼ-3阻害剤;
オレソキシムなどのミエリン塩基性タンパク質刺激剤;
GKT-831又はAPX-311などのNADPHオキシダーゼ1/4阻害剤;
ARI-3037MOなどのニコチン酸受容体1アゴニスト;
ニタゾキシニド(Nitazoxinide);
KDDF-201406-03、NBC-6、IFM-514、又はJT-194(JT-349)などのNACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NLRP3)阻害剤;
DUR-928(DV-928)などの核受容体モジュレーター;
SGM-1019などのP2X7プリン受容体モジュレーター;
CER-209などのP2Y13プリン受容体刺激剤;
チペルカスト(MN-001)などのPDE 3/4阻害剤;
シルデナフィル又はMSTM-102などのPDE 5阻害剤;
BOT-191又はBOT-509などのPDGF受容体βモジュレーター;
CRV-431(CPI-432-32)、NVP-018、又はNV-556(NVP-025)などのペプチジル-プロリルシス-トランスイソメラーゼ阻害剤;
HepaStemなどのフェニルアラニンヒドロキシラーゼ刺激剤;
エラフィブラノル(GFT-505)、MBX-8025、重水素化ピオグリタゾンR-鏡像異性体、ピオグリタゾン、DRX-065、サログリタザル、又はIVA-337などのPPARアゴニスト(PPARアルファアゴニスト、PPARアルファ/デルタアゴニスト、PPARアルファ/デルタ/ガンマアゴニスト、PPARデルタアゴニストを含む); クロフィブラートアルミニウム、ベザフィブラート、シプロフィブラート、コリンフェノフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブリド、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ペマフィブラート(pemafibrate)、ロニフィブラート、シムフィブラート(simfibrate)、オメガ-3脂肪酸(魚油、例えば、イコサペント酸エチル(Vascepa(登録商標))、又はドコサヘキサエン酸)、ピリニクス酸、GW409544、AZ 242、LY518674、NS-220、AVE8134、BMS-711939、アレグリタザル、ムラグリトザル(muraglitzar)、又はサログリタザルなどのPPARアルファアゴニスト;
エラフィブラノルなどのPPARアルファ/デルタアゴニスト;
ラニフィブラノルなどのPPARアルファ/デルタ/ガンマアゴニスト;
セラデルパルなどのPPARデルタアゴニスト;
PZ-235などのプロテアーゼ活性化受容体-2アンタゴニスト;
CNX-014などのプロテインキナーゼモジュレーター;
REDX-10178(REDX-10325)又はKD-025などのRho関連プロテインキナーゼ(ROCK)阻害剤;
PXS-4728Aなどのセミカルボアジド感受性アミンオキシダーゼ/血管接着タンパク質-1(SSAO/VAP-1)阻害剤;
SL-891などのS-ニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)酵素阻害剤;
イプラグリフロジン、レモグリフロジンエタボン酸エステル、エルツグリフロジン、ダパグリフロジン、トホグリフロジン、又はソタグリフロジンなどのナトリウムグルコース輸送体-2(sodium glucose transporter-2、SGLT2)阻害剤、
CAT-2003又はMDV-4463などのSREBP転写因子阻害剤;
アラムコールなどのステアロイルCoAデサチュラーゼ-1阻害剤;
レスメトリオム(MGL-3196)、MGL-3745、又はVK-2809などの甲状腺ホルモン受容体(thyroid hormone receptor、THR)ベータアゴニスト;
VB-201(CI-201)などのTLR-2/TLR-4アンタゴニスト;
TLR-4アンタゴニスト、例えば、JKB-121;
CNX-025又はGFE-2137(転用ニタゾキサニド)などのチロシンキナーゼ受容体モジュレーター;
GPCRモジュレーター、例えば、CNX-023;
Px-102などの核ホルモン受容体モジュレーター;
RLBN-1001、RLBN-1127などのキサンチンオキシダーゼ/尿酸アニオン交換体1(URAT1)阻害剤;並びに
ロラゾチド酢酸塩(INN-202)などのゾヌリン阻害剤。
【0106】
1つ以上の追加の治療剤の追加の非限定的な例には、以下が含まれる。
ベンゼパリル、イミダプリルなどのACE阻害剤、
FM-101などのアデノシンA3受容体アンタゴニスト、
RBT-2などのアドロピン刺激剤、
SYNT-002などのアルブミンモジュレーター、
MT-3995などのアデノシン/ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、
ORBCEL-Mなどの同種骨髄由来間葉系間質細胞療法、
Elixcyte(商標)などの同種拡張脂肪由来幹細胞療法、
O-304などのAMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤/前駆タンパク質転換酵素PC9阻害剤、
DZCY-01、MK-8722、PXL-770などのAMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤、
DMX-200などのアンジオテンシンII AT-1受容体/CCR2ケモカインアンタゴニスト、
MOR-107、イルベサルタンなどのアンジオテンシンII AT-2受容体アンタゴニスト、
ロサルタンなどのアンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、
ALN-AGTなどのアンジオテンシノーゲンリガンド阻害剤、
BIVV-009(スチムリマブ)などの抗C1抗体、
抗CB1抗体、例えば、GFB-024、
BI-655088などの抗CX3CR1ナノボディ、
抗IL-6抗体、例えば、COR-001、
CSL-346などの抗VEGF-B抗体、
アパベタロンなどのAPOA1遺伝子刺激剤/ブロモドメイン含有タンパク質2/ブロモドメイン含有タンパク質4阻害剤、
BMP-7などの骨形成タンパク質-7リガンドモジュレーター、
TBN(キシアオトングキン(xiaotongqin))などのカルシウムチャネル阻害剤、
JNJ-2463などのカンナビノイドCB1受容体アンタゴニスト、
CRB-4001などのCB1逆アゴニスト、
フラシムスタット(BAY-1142524)などのキマーゼ阻害剤、
GLY-230などのシクロオキシゲナーゼ1阻害剤、
COX-2/可溶性エポキシドヒドロラーゼなどのシクロオキシゲナーゼ2/エポキシドヒドロラーゼ阻害剤、
アルドステロンシンターゼ阻害剤などのシトクロムP450 11B2阻害剤、
BLD-0409などのエクトヌクレオチドピロホスファターゼ-PDE-2阻害剤、
アプロシテンタンなどのエンドセリンET-A/エンドセリンET-B受容体アンタゴニスト、
SCO-792などのエンテロペプチダーゼ阻害剤、
EPO-018Bなどのエリスロポエチン受容体アンタゴニスト、
LMB-763などのファルネソイドX受容体アゴニスト、
ピルフェニドンなどのFGF/PDGF/ベータ受容体アンタゴニスト/p38 MAPキナーゼ阻害剤、
アテシドルセンナトリウムなどのGHR/IGF1遺伝子阻害剤、
PBI-4050などのGPR40アンタゴニスト/GPR84アンタゴニスト、
ガロンなどのGタンパク質ベータサブユニット阻害剤、
PBI-4425などのGタンパク質共役型受容体84モジュレーター、
Jintropin AQ(商標)などの成長ホルモンリガンド/成長ホルモン受容体アゴニスト、
LAT-8881などの成長ホルモン受容体アゴニスト、
プラリシグアトなどのグアニル酸シクラーゼ受容体アゴニスト/グアニル酸シクラーゼ刺激剤、
MRL-001、ランカシグアトなどのグアニル酸シクラーゼ刺激剤、
RBT-1などのヘムオキシゲナーゼ1モジュレーター、
TRGX-154などのHIFプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤、
DM-199などのインスリン増感剤/カリクレイン1モジュレーター、
VPI-2690Bなどのインテグリンアルファ-V/ベータ-3アンタゴニスト、
MEDI-3506などのインターロイキン33リガンド阻害剤、
SFX-01などのKelch様ECH関連タンパク質1モジュレーター/核赤血球2関連因子2刺激剤、
ネドシランなどのLDHA遺伝子阻害剤、
AZD-5718などの5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質阻害剤、
BMS-002、EPGN-696などのリゾホスファチジン酸-1受容体アンタゴニスト、
TPX-200などのマトリックス細胞外リン糖タンパク質モジュレーター/フォスファトニン受容体アゴニスト、
セロンセルチブなどのMEKK-5プロテインキナーゼ阻害剤、
UD-014などの膜銅アミンオキシダーゼ阻害剤、
CAB-101などのミッドカインリガンド阻害剤、
AZD-9977、エサキセレノン、フィネレノン、KBP-5074などのミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、
DeciMab(商標)などのミオシン2阻害剤、
セタナキシブなどのNADPHオキシダーゼ1阻害剤/NADPHオキシダーゼ4阻害剤、
APX-115などのNADPHオキシダーゼ阻害剤、
AV-104などのNK1受容体アンタゴニスト/オピオイド受容体カッパアゴニスト/オピオイド受容体ミューアンタゴニスト、
CU01-1001などの核赤血球2関連因子2刺激剤/TGFベータリガンド阻害剤、
メフニドン、バルドキソロンメチル(NSC-713200)などの核因子カッパB阻害剤、
ART-648、PCS-499などのPDE 4阻害剤、
BOT-191などのPDGF受容体ベータモジュレーター、
ANG-3070などのPDGF/VEGF受容体アンタゴニスト、
PBI-4547などのPR84アンタゴニスト/GPR40(FFAR1)/GPR120(FFAR4)アゴニスト/及びペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(peroxisome proliferator-activated receptor、PPAR)の部分活性化剤、
PF-06679142、PF-06685249などのPRKAA2遺伝子刺激剤/AMPK活性化剤、
YS-1402などのプロスタサイクリン(PGI2)アゴニスト、
AB-002などのタンパク質C活性化剤/糖タンパク質Ib(Glycoprotein Ib、GPIb)アンタゴニスト、
BLR-200などのタンパク質NOVホモログモジュレーター、
MSI-1436などのタンパク質チロシンホスファターゼ-1B阻害剤、
SUL-121などの反応性酸素種モジュレーター阻害剤、
イマリキレン塩酸塩などのレニン阻害剤、
ANG-4201、RXC-007などのRho関連プロテインキナーゼ2阻害剤、
カナグリフロジン、ダパグリフロジンプロパンジオール、エンパグリフロジンなどのナトリウムグルコース輸送体-2阻害剤、
SER-150などのトロンボキサンA2受容体アンタゴニスト/トロンボキサン合成阻害剤、
ZED-1227などの組織トランスグルタミナーゼ阻害剤、
GFB-887などのTRPカチオンチャネルC5阻害剤、
ALGX-2224などのTRPカチオンチャネルC6阻害剤、
グリコシド細菌アドヘシンアンタゴニストなどの細胞接着分子阻害剤、
ベリヌラド(RDEA3170)などの尿酸アニオン交換体1(urate anion exchanger 1、URAT1)/SLC22A12阻害剤、
LBT-3627などのVIP1/VIP2受容体アゴニスト、並びに
TMX-049、TMX-049DNなどのキサンチンオキシダーゼ阻害剤。
【0107】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、A-4250、AC-3174、アセチルサリチル酸、AK-20、アリポジーンティパルボベク、AMX-342、AN-3015、アラムコール、ARI-3037MO、ASP-8232、AZD-2693、ベルチリムマブ、無水ベタイン、BI-1467335、BMS-986036、BMS-986171、BMT-053011、BOT-191、BTT-1023、CAT-2003、セニクリビロック、CBW-511、CER-209、CF-102、CGS21680、CNX-014、CNX-023、CNX-024、CNX-025、コビプロストン、コレセベラム、ダパグリフロジン、DCR-LIV1、重水素化ピオグリタゾンR-鏡像異性体、2,4-ジニトロフェノール、DRX-065、DS-102、DUR-928、EDP-305、エラフィブラノル(GFT-505)、エムリカサン、エナラプリル、エルツグリフロジン、エボグリプチン、F-351、フルアステロン(ST-002)、FT-4101、GKT-831、GNF-5120、GRI-0621、GR-MD-02、GS-300、GS-4997、GS-9674、HTD-1801、HST-202、HST-201、ヒドロクロロチアジド、イコサブテート(PRC-4016)、イコサペント酸エチルエステル、IMM-124-E、INT-767、INV-240、IONIS-DGAT2Rx、イプラグリフロジン、イルベサルタ、プロパゲルマニウム、IVA-337、JKB-121、KB-GE-001、KBP-042、KD-025、M790、M780、M450、メトホルミン、シルデナフィル、LC-280126、リナグリプチン、リラグルチド、LJN-452(トロピフェクサー)、LM-011、LM-002(CVI-LM-002)、LMB-763、LYN-100、MBX-8025、MDV-4463、メルカプタミン、MGL-3196、MGL-3745、MP-301、MSDC-0602K、ナマシズマブ、NC-101、NDI-010976、ND-L02-s0201(BMS-986263)、NGM-282、NGM-313、NGM-386、NGM-395、NP-160、ノルウルソデオキシコール酸、NVP-022、O-304、オベチコール酸(OCA)、25HC3S、オレソキシム、PAT-505、PAT-048、PBI-4547、peg-イロデカキン、ピオグリタゾン、ピルフェニドン、PRI-724、PX20606、Px-102、PX-L603、PX-L493、PXS-4728A、PZ-235、RDX-009、レモグリフロジンエタボン酸エステル、RG-125(AZD4076)、RPI-500、サログリタザル、セマグルチド、シムツズマブ、ソリスロマイシン、ソタグリフロジン、スタチン(アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン)、共生剤、TCM-606F、TEV-45478、TQA-3526、チペルカスト(MN-001)、TLY-012、TRX-318、TVB-2640、UD-009、ウルソデオキシコール酸、VBY-376、VBY-825、VK-2809、ビスモデギブ、ボリキシバットカリウムエタノール付加物水和物(SHP-626)、VVP-100X、WAV-301、WNT-974、XRx-117、ZGN-839、ZG-5216、ZSYM-008、ZYSM-007から選択される。
【0108】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び医薬組成物は、治療有効量のアポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0109】
本明細書に開示される方法及び医薬組成物のいくつかの実施形態では、ASK1阻害剤は、GS-4997(セロンセルチブ、SEL)である。
【0110】
ASK1阻害剤は、米国特許出願公開第2007/0276050号、米国特許出願公開第2011/0009410号、及び米国特許出願公開第2013/0197037号に説明されるものなどの、当業者に既知の方法を使用して合成及び特性評価することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び医薬組成物は、治療有効量のアセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0112】
本明細書に開示される方法及び医薬組成物のいくつかの実施形態では、ACC阻害剤は、GS-0976(フィルソコスタット、FIR)である。
【0113】
ACC阻害剤は、米国特許第9,453,026号及び米国特許第10,183,951号に説明されるものなどの、当業者に既知の方法を使用して合成及び特性評価することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のPPARアゴニスト(例えば、PPARアルファアゴニスト、PPARアルファ/デルタアゴニスト、PPARアルファ/デルタ/ガンマアゴニスト、PPARデルタアゴニスト)又は魚油、治療有効量の、GS-0976(フィルソコスタット、FIR)などのアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。いくつかの実施形態では、PPARアゴニストは、PPARアルファアゴニストである。いくつかの実施形態では、PPARアルファアゴニストは、クロフィブラートアルミニウム、ベザフィブラート、シプロフィブラート、コリンフェノフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブリド、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ペマフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、ピリニクス酸、GW409544、AZ 242、LY518674、NS-220、AVE8134、BMS-711939、アレグリタザル、ムラグリトザル、及びサログリタザルから選択される。いくつかの実施形態では、PPARアゴニスト(例えば、PPARアルファアゴニスト)は、フィブラートである。いくつかの実施形態では、PPARアゴニスト(例えば、PPARアルファアゴニスト)は、フェノフィブラートである。いくつかの実施形態では、PPARアゴニストは、PPARアルファ/デルタアゴニスト(例えば、エラフィブラノル)である。いくつかの実施形態では、PPARアゴニストは、PPARアルファ/デルタ/ガンマアゴニスト(例えば、ラニフィブラノル)である。いくつかの実施形態では、PPARアゴニストは、PPARデルタアゴニスト(例えば、セラデルパル)である。いくつかの実施形態では、魚油は、オメガ-3脂肪酸又はドコサヘキサエン酸である。いくつかの実施形態では、魚油は、イコサペント酸エチル(例えば、Vascepa(登録商標))である。
【0115】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0116】
本明細書に開示される方法及び医薬組成物のいくつかの実施形態では、FXRアゴニストは、GS-9674(シロフェクサール(cilofexor)、CILO)である。
【0117】
本明細書に開示される方法及び医薬組成物のいくつかの実施形態では、FXRアゴニストは、以下の構造を有する化合物、
【化24】
又はその医薬的に許容可能な塩である。
【0118】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のGLP-1受容体アゴニスト及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニストは、リラグルチド又はセマグルチドである。いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニストは、セマグルチドである。
【0119】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のTGFβアンタゴニスト及び治療有効量のLPAR1アンタゴニストを含み、LPAR1アンタゴニストは、本明細書に提供される化合物1~13の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩である。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、TGFβ-特異的抗体である。TGFβ特異的抗体は、当業者に既知の方法、例えば、PCT国際公開第2018/129329号及び米国特許第9,518,112号に説明されるものを使用して調製及び特性評価することができる。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、TGFβ潜在関連ペプチド(latency-associated peptide、LAP)、例えば、TGFβ1-LAPに結合する。TGFβ1-LAP特異的抗体は、当業者に既知の方法、例えば、米国特許第8,198,412号又は米国特許第10,017,567号に説明されるものを使用して調製及び特性評価することができる。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、状況独立的様式で(例えば、特定の組織又は臓器におけるTGFβの提示から独立して)、TGFβ(例えば、TGFβ1)に結合する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、状況依存的様式でTGFβ(例えば、TGFβ1)に結合する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、細胞外マトリックス、例えば、肝臓の結合組織に局在する潜在型TGFβ(例えば、潜在型TGFβ1)の活性化を遮断する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、胸腺、リンパ節、又は腫瘍微小環境(例えば、肝臓がんを有する患者)に局在する潜在型TGFβ(例えば、潜在型TGFβ1)の活性化を遮断する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、潜在型TGFβ結合タンパク質(Latent TGFβ Binding Protein、LTBP)によって潜在型TGFβ(例えば、潜在型TGFβ1)の活性化を遮断する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、例えば、米国特許第10,000,572号に説明されるように、糖タンパク質-A反復優位型タンパク質(Glycoprotein-A Repetitions Predominant protein、GARP)によって潜在型TGFβ(例えば、潜在型TGFβ1)の活性化を遮断する。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、ARGX-115である。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、LAP-TGFβ複合体に特異的に結合する抗潜在関連ペプチド(LAP)抗体である。いくつかの実施形態では、抗LAP抗体は、例えば、肝臓内の結合組織の、細胞外マトリックス(extracellular matrix、ECM)中のLAP-TGFβ複合体に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、抗LAP抗体は、例えば、腫瘍微小環境において、制御性T細胞(regulatory T cell、Treg)、腫瘍関連マクロファージ、又は骨髄由来サプレッサー細胞などのある特定の免疫抑制細胞型の表面上のLAP-TGFβ複合体に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、抗LAP抗体は、TLS-01抗体である。いくつかの実施形態では、抗LAP抗体は、任意の状況においてLAP-TGFβ複合体に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、抗LAP抗体は、TLS-02抗体である。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、TGFβ受容体を含む。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、TGFβ受容体-Fc融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、TGFβアンタゴニストは、TGFβ受容体を含む抗体である。本明細書に提供される組成物及び方法に関連して有用であり得るTGFβ受容体を含むTGFβアンタゴニストは、例えば、PCT国際公開第2019/113123(A1)号及び同第2019/113464(A1)号に説明されている。
【0120】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のLPAR1アンタゴニストと、ACE阻害剤、アデノシンA3受容体アンタゴニスト、アドロピン刺激剤、アルブミンモジュレーター、アルドステロンアンタゴニスト、AMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤、アンジオテンシンII AT-2受容体アゴニスト、アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、アンジオテンシノーゲンリガンド阻害剤、APOA1遺伝子刺激剤、アポリポタンパク質L1モジュレーター、骨形成タンパク質-7リガンドモジュレーター、ブロモドメイン含有タンパク質2阻害剤、ブロモドメイン含有タンパク質4阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤、カンナビノイドCB1受容体アンタゴニスト、CB1逆アゴニスト、CCR2ケモカインアンタゴニスト、キマーゼ阻害剤、補体C1sサブコンポーネント阻害剤、CX3CR1ケモカインアンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ1阻害剤、シクロオキシゲナーゼ2阻害剤、シトクロムP450 11B2阻害剤、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ-PDE-2阻害剤、エンドセリンET-A受容体アンタゴニスト、エンドセリンET-B受容体アンタゴニスト、エンテロペプチダーゼ阻害剤、エポキシドヒドロラーゼ阻害剤、エリスロポエチン受容体アンタゴニスト、ファルネソイドX受容体アゴニスト、FGF受容体アンタゴニスト、遊離脂肪酸受容体1アゴニスト、GHR遺伝子阻害剤、糖タンパク質Ib(GPIb)アンタゴニスト、GPR40アゴニスト、GPR84アンタゴニスト、Gタンパク質ベータサブユニット阻害剤、Gタンパク質共役型受容体120アゴニスト、Gタンパク質共役型受容体84モジュレーター、成長ホルモンリガンド、成長ホルモン受容体アゴニスト、グアニル酸シクラーゼ受容体アゴニスト、グアニル酸シクラーゼ刺激剤、ヘムオキシゲナーゼ1モジュレーター、HIFプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤、IGF1遺伝子阻害剤、IgG受容体FcRn大サブユニットp51モジュレーター、IL-6受容体アンタゴニスト、インテグリンアルファ-V/ベータ-3アンタゴニスト、インターロイキン33リガンド阻害剤、Kelch様ECH関連タンパク質1モジュレーター、LDHA遺伝子阻害剤、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質阻害剤、リゾホスファチジン酸-1受容体アンタゴニスト、マトリックス細胞外リン糖タンパク質モジュレーター、膜銅アミンオキシダーゼ阻害剤、ミッドカインリガンド阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、ミオシン2阻害剤、NADPHオキシダーゼ1阻害剤、NADPHオキシダーゼ4阻害剤、NADPHオキシダーゼ阻害剤、NK1受容体アンタゴニスト、核赤血球2関連因子2刺激剤、核因子カッパB阻害剤、オピオイド受容体カッパアゴニスト、オピオイド受容体 ミューアンタゴニストp38 MAPキナーゼ阻害剤、PDE4阻害剤、PDGF受容体アンタゴニスト、PDGF受容体ベータモジュレーター、フォスファトニン受容体アゴニスト、PRKAA2遺伝子刺激剤、前駆タンパク質転換酵素PC9阻害剤、プロスタサイクリン(PGI2)アゴニスト、タンパク質C活性化剤、タンパク質NOVホモログモジュレーター、タンパク質チロシンホスファターゼ-1B阻害剤、活性酸素種モジュレーター阻害剤、レニン阻害剤、Rho関連プロテインキナーゼ2阻害剤、SLC22A12阻害剤、ナトリウムグルコース輸送体-2阻害剤、溶質キャリアファミリー阻害剤、TGFベータリガンド阻害剤、TGFベータ受容体アンタゴニスト、トロンボキサンA2受容体アンタゴニスト、トロンボキサン合成阻害剤、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤、TRPカチオンチャネルC5阻害剤、TRPカチオンチャネルC6阻害剤、トリプトファナーゼ阻害剤、不特定細胞接着分子阻害剤、尿酸アニオン交換体1阻害剤、バソプレシンV1a受容体アンタゴニスト、VEGF受容体アンタゴニスト、VIP1受容体アゴニスト、VIP2受容体アゴニスト、及びキサンチンオキシダーゼ阻害剤から選択される治療有効量の追加の治療剤と、を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のLPAR1アンタゴニストと、VEGFR阻害剤、FGFR阻害剤、PDGFR阻害剤、オータキシン阻害剤、GPR84アゴニスト、PASK阻害剤、CFTRアゴニスト、JAK1阻害剤、ADAMTS5阻害剤、TOL2/3阻害剤、CTGF阻害剤、可溶性PTX2、抗ガレクチン-3抗体、インテグリン-α-β/α-βアンタゴニスト、JNK1阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、Nrf2活性化剤、キマーゼ阻害剤、PDE阻害剤、NOX1/4阻害剤、ロイコトリエン/トロンボキサン受容体アンタゴニスト、SLC22A12阻害剤、sGC阻害剤、及びキサンチンオキシダーゼ阻害剤から選択される治療有効量の追加の治療剤と、を含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のLPAR1アンタゴニストと、ニンテダニブ、ピルフェニドン、パムレブルマブ、PRM-151、GB-0139、PLN-74809、CC-90001、フィネレノン、BAY1142524、PCS-499、セタナキシブ、SER150、RDEA3170、プラリシグアト、TMX-049、GLPG1690、GLPG1205、GLPG1972、GLPG4059、GLPG2737、GLPG3970、及びフィルゴチニブから選択される治療有効量の追加の治療剤と、を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法及び組成物は、治療有効量のLPAR1アンタゴニストと、A-717、ACF-TEI、アラニル-グルタミン、ALLN-346、抗SCF248抗体、抗TAGEモノクローナル抗体、抗TGFベータ抗体、AST-120、BAY-2327949、BI-685509、DP-001、DZ-4001、GDT-01、LNP-1892、MEDI-8367、マイクロRNA標的アンチセンスオリゴヌクレオチド療法、MK-2060、MPC-300-IV、NAV-003、新腎臓増強(商標)(Neo-Kidney Augment、NKA)、NP-135、NP-160、NP-251、NRF-803、PBI-4610、PHN-033、R-HSC-010、サルビアノール酸、SGF-3、SPD-01、Sugaheal異型、SZ-005、TCF-12、UMC119-06、VAR-400、ベベリマー、VS-105、及びXRx-221から選択される治療有効量の追加の治療剤と、を含む。
【実施例
【0124】
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を実証するために含まれる。当業者には、以下の実施例に開示される技術は、本開示の実施において十分に機能する技術を表し、したがって、その実施のための特定の様式を構成するとみなすことができることが理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、これらの実施例が例示的であり、網羅的ではないことを理解するべきである。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示され、依然として類似の又は同様の結果を得る具体的な実施形態では、多くの変更を行うことができる。
【0125】
本明細書に開示される化合物は、適切な材料を使用して、以下の実施例の手順に従って調製することができ、以下の具体的な実施例により更に例示される。実施例は、本開示の化合物の調製の詳細を更に例解する。当業者は、以下の調製手順の条件及びプロセスの既知の変形が、これらの化合物を調製するために使用され得ることを容易に理解するであろう。本開示に説明する実施形態である化合物を合成するために、合成される化合物の構造の検査は、それぞれの置換基の同一性を提供する。いくつかの場合には、最終的な生成物の同一性は、本明細書の実施例を考慮して、必要な出発材料の同一性を検査プロセスにより明らかにすることができる。化合物は、上記のものなどの、その医薬的に許容可能な塩の形態で単離され得る。本明細書に説明する化合物は典型的には、室温及び圧力で安定であり、単離可能である。
【0126】
本明細書に開示される化合物の調製の例解を以下に示す。別段示されない限り、変数は、上記と同じ意味を有する。以下に提示される実施例は、本開示の特定の実施形態を例解することを意図している。以下に説明されるような合成で用いられる好適な出発材料、ビルディングブロック、及び試薬は、例えば、AbovChem、Acros Organics、Astatech、Combi Blocks、Oakwood Chemical、若しくはSigma-Aldrichから市販されているか、又は、文献、例えば、”March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure”,5th Edition;John Wiley & Sons若しくはT.Eicher,S.Hauptmann”The Chemistry of Heterocycles;Structures,Reactions,Synthesis and Application”,2nd edition,Wiley-VCH 2003;Fieser et al.”Fiesers’ Reagents for organic Synthesis”John Wiley & Sons 2000に説明された手順によりルーチン的に調製することができる。
【0127】
実施例1:(R)-1-(3-フルオロフェニル)エチル(1-メチル-4-(5-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)ピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物1)の調製
【化25】
工程1:4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1)
4-ブロモ-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(50mmol)を500mLのテトラヒドロフラン中に溶解させ、-78℃浴に15分間浸した。テトラヒドロフラン(54mmol)中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1M溶液は、15分にわたって液滴した。ヘキサン中のn-ブチリチウム(105mmol)の2.5M溶液を、20分かけて滴加し、更に1時間撹拌した。2-メチルテトラヒドロフラン中の塩化亜鉛(105mmol)の1.9M溶液を、15分かけて滴加した。反応混合物を、水浴に浸漬することによって周囲温度に温め、30分間撹拌した。結果として得られた混合物にアルゴンガスを10分間スパージし、その後、tert-ブチル(6-ブロモピリジン-3-イル)カルバメート(50mmol)、及びジクロロメタンと複合した[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体(5mmol)を添加した。反応物を75℃で3時間加熱し、その後、周囲温度まで冷却した。反応物を350mLの2M水酸化ナトリウム水溶液及び300mLのジエチルエーテルで希釈した。水層を分離し、有機層を1M水酸化ナトリウム水溶液(100mL)で希釈した。合わせた水層を酢酸エチルとジエチルエーテルの1:1混合物(150mL×2)で洗浄した。80mLの濃塩酸を激しく撹拌しながら10分かけて滴加して、pH4に調整した。混合物を濾過し、濾過ケーキを水(100mL)及び酢酸エチルとジエチルエーテルの1:1混合物(100mL×2)で洗浄した。沈殿物を減圧下で乾燥させて、4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1)を得た。
【0128】
工程2:5-(5-アミノ-2-ピリジル)-3-メチル-トリアゾール-4-カルボン酸、トリフルオロ酢酸塩(中間体2)
ジクロロメタン(3mL)中の4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(0.27mmol)の混合物をトリフルオロ酢酸(1.0mL、13mmol)で処理し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応が完了した後、溶液を真空中で濃縮して、5-(5-アミノ-2-ピリジル)-3-メチル-トリアゾール-4-カルボン酸、トリフルオロ酢酸塩(中間体2)を得た。
【0129】
工程3:(R)-1-(3-フルオロフェニル)エチル(1-メチル-4-(5-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)ピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物1)
THF(1mL)中の5-(5-アミノ-2-ピリジル)-3-メチル-トリアゾール-4-カルボン酸、トリフルオロ酢酸塩(中間体2、96μmol)、1-プロパンホスホン酸環状無水物(THF中50%、0.24mmol)、及びアジドトリメチルシラン(0.24mmol)酸の混合物に、トリエチルアミン(0.38mmol)を滴加し、続いて、(1R-1-(3-フルオロフェニル)エタノール(0.13mmol)を滴加した。反応混合物を80℃で2時間加熱し、室温に冷却し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R-1-(3-フルオロフェニル)エチル(1-メチル-4-(5-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)ピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物1)を得た。(MS(m/z)453.1[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.88(s,1H),8.18(dd,J=8.7,2.6Hz,1H),8.01-7.91(m,1H),7.36(m,1H),7.31-7.08(m,2H),7.03(t,J=8.6Hz,1H),5.82(m,1H),3.98(s,3H),1.51(m,3H).
【0130】
実施例2:(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アセトアミド-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物2)の調製
【化26】
工程1:4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体3)
4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1)の合成に関する上記実施例に記載の手順に従って、tert-ブチル(6-ブロモピリジン-3-イル)カルバメートをtert-ブチル(6-ブロモ-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメートで置き換えることによって、4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体3)を調製した。
工程2:tert-ブチル(S)-(6-(5-(((2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)カルボニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメート(中間体4)
【0131】
4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体3、1.6mmol)、アジドトリメチルシラン(2.3mmol)、及びT3P(THF中50%)(2.3mmol)をTHF(6mL)中に溶解させた。トリエチルアミン(4.7mmol)を室温で滴加し、5~30分後に透明な溶液が生じた。(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エタン-1-オール(3.2mmol)を添加し、反応物を70℃で1~2時間加熱した。冷却後、水及び酢酸エチルを添加し、層を分離した。有機相を減圧下で濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(S)-(6-(5-(((2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)カルボニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメート(中間体4)を得た。
【0132】
工程3:(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボニル)カルバメート塩酸塩(化合物5)
tert-ブチル(S)-(6-(5-(((2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)カルボニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメート(中間体4)を塩化水素溶液(10mL、ジオキサン中4M)に1時間懸濁させた。次いで、混合物を真空中で濃縮して、(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボニル)カルバメート塩酸塩(中間体5)を得、これを更に精製することなく使用した。
【0133】
工程4:(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アセトアミド-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物2)
1mLのDCM中の(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボニル)カルバメート塩酸塩(中間体5、67μmol)の溶液をピリジン(0.2mL)で処理した。塩化アセチル(0.14mmol)を添加し、混合物を室温で撹拌した。30分後、反応物を濃縮し、テトラヒドロフラン(2mL)及び1M水酸化ナトリウム水溶液(2mL)中に溶解させ、10分間激しく撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、RP HPLCにより精製して、(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アセトアミド-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物2)を得た。(MS(m/z)431.4[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.07-7.75(m,2H),7.61-7.45(m,1H),7.34(dd,J=17.3,8.8Hz,2H),7.17(td,J=8.4,2.5Hz,1H),6.01(t,J=8.2Hz,1H),4.48(t,J=8.5Hz,1H),4.19(t,J=8.0Hz,1H),4.06(s,3H),2.37(s,3H),2.18(s,3H).
【0134】
実施例3:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)
【化27】
工程1:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体6)
THF(100mL)中の4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1、9.4mmol)、1-プロパンホスホン酸環状無水物(THF中50%、14.1mmol)、及びアジドトリメチルシラン(14.1mmol)酸の混合物にトリエチルアミン(23.5mmol)を滴加した。反応混合物を70℃で1時間加熱し、(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エタン-1-オール(18.8mmol)を同じ温度で添加した。24時間加熱した後、反応物を室温まで冷却し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体6)を得た。(MS(m/z)474.12[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.67(s,1H),8.31(s,1H),8.08(s,1H),7.94(dd,J=8.7,2.6Hz,1H),7.84(dd,J=8.6,0.8Hz,1H),7.47(s,1H),6.07(d,J=6.7Hz,1H),3.98(s,3H),1.75-1.46(m,12H).
【0135】
工程2:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体7)の調製
1,4-ジオキサン(20mL)の4M HClを(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体6、6.9mmol)に添加した。結果として得られた懸濁液を室温で18時間撹拌した。反応物を濃縮して、塩酸塩として(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体7)を得た。
【0136】
工程3:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)の調製
ピリジン(0.5mL)中の(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体7)(0.060mmol)の混合物に、1-ヒドロキシクロロプロパンカルボン酸(0.064mmol)及びN-エチル-N’-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.091mmol)を添加した。反応混合物を磁気撹拌しながら2時間放置し、その時点で水(1mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。残渣をRP-HPLCによる精製に供して、(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)を得た。(MS(m/z)458.2[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.92(s,1H),8.55-7.75(m,4H),7.47(s,1H),6.08(q,J=6.4Hz,1H),3.99(s,3H),1.61(s,3H),1.42-1.25(m,2H),1.20-1.03(m,2H).
【0137】
実施例4:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-メトキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物4)
【化28】
標題化合物(化合物4)を、工程3の1-ヒドロキシシクロプロパンカルボン酸の代わりに1-メトキシシクロプロパ-カルボン酸を置き換えることによって実施例3(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)と同様にして調製した。(MS(m/z)467.1[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.92(s,1H),8.49-7.79(m,4H),7.47(s,1H),6.23-5.88(m,1H),3.99(s,3H),3.47(s,3H),1.61(s,3H),1.38-1.31(m,2H),1.27-1.19(m,2H).
【0138】
実施例5:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(6-クロロ-5-(1-シアノシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物5)
【化29】
工程1:tert-ブチルN-(6-ブロモ-2-クロロ-3-ピリジル)カルバメート(中間体8)の調製
撹拌棒を取り付けた50mL丸底フラスコに、6-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-3-アミン(4.8mmol)及びテトラヒドロフラン(10mL)を装填した。溶液を窒素雰囲気下に置き、-5℃に冷却した。テトラヒドロフラン(54mmol)中のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの1M溶液を滴下し、10分間撹拌した。次いで、ジ-tert-ブチルジカルボネート(6.3mmol)をTHF(10mL)中の溶液として滴加、溶液を室温に温めた。次いで、酢酸(15mmol)を15質量当量のシリカとともに添加した。粗混合物を濃縮乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題中間体を得た。
【0139】
工程2:5-[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-6-クロロ-2-ピリジル]-3-メチル-トリアゾール-4-カルボン酸(中間体9)の調製
tert-ブチル(6-ブロモピリジン-3-イル)カルバメート(50mmol)の代わりにtert-ブチルN-(6-ブロモ-2-クロロ-3-ピリジル)カルバメートを置き換え、かつジクロロメタンと複合した[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II]の代わりにクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)を置き換えることによって4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1)を提供した手順に従って、標題中間体を調製した。
【0140】
工程3:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-クロロピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボニル)カルバメート(化合物10)の調製
5-[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-6-クロロ-2-ピリジル]-3-メチル-トリアゾール-4-カルボン酸(中間体9)を4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体3)に置き換え、(1R)-1-(2,5-ジフルオロ-3-ピリジル)エタノールを(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エタン-1-オールを置き換えた、tert-ブチル(S)-(6-(5-(((2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)カルボニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメート(中間体4、実施例2、工程2)を提供した手順と同様の手順を介して標題中間体を調製した。
【0141】
工程4:[(1R)-1-(2,5-ジフルオロ-3-ピリジル)エチル]N-[5-(5-アセトアミド-6-クロロ-2-ピリジル)-3-メチル-トリアゾール-4-イル]カルバメート塩酸塩(化合物11)
標題中間体を、(S-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボニル)カルバメート塩酸塩(中間体5、実施例2、工程3)を得るために使用された同じ手順(HCl/ジオキサン)によって得た。
【0142】
工程5:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(6-クロロ-5-(1-シアノシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物5)の調製
(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体7)の代わりに[(1R)-1-(2,5-ジフルオロ-3-ピリジル)エチル]N-[5-(5-アミノ-6-クロロ-2-ピリジル)-3-メチル-トリアゾール-4-イル]カルバメート塩酸塩(中間体11)を置き換え、かつ1-ヒドロキシシクロプロパンカルボン酸の代わりに1-シアノシクロプロパンカルボン酸を置き換えることによって、(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)と同様に、標題実施例を調製した。(MS(m/z)502.9[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.37(d,J=8.3Hz,1H),8.01(d,J=8.4Hz,3H),6.00(d,J=7.6Hz,1H),4.00(s,3H),1.87-1.37(m,7H).
【0143】
実施例6:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物6)
【化30】
工程1:tert-ブチル(R)-(6-(5-(((1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(中間体12)
THF(15mL)中の4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボン酸(中間体1、10.6mmol)、1-プロパンホスホン酸環状無水物(THF中50%、16mmol)、及びアジドトリメチルシラン(16mmol)酸の混合物にトリエチルアミン(27mmol)を滴加した。反応混合物を70℃で0.5時間加熱し、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エタン-1-オール(21mmol)を同じ温度で添加した。24時間加熱した後、反応物を室温まで冷却し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル(R)-(6-(5-(((1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバメートを得た。
【0144】
工程2:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体13)
1,4-ジオキサン(15mL)中の4M HClをtert-ブチル(R)-(6-(5-(((1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(4.2mmol)に添加した。結果として得られた懸濁液を室温で18時間撹拌した。反応物を濃縮して、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体13)を得た。
【0145】
工程3:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物6)
(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体7)の代わりに(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体13)を置き換え、かつ1-ヒドロキシシクロプロパンカルボン酸の代わりに6-シクロプロピルピリジン-3-カルボン酸を置き換えることによって、(R-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物3)と同様に標題実施例を調製した。(MS(m/z)521.0[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.09-8.83(m,2H),8.23(ddd,J=8.3,6.1,2.5Hz,2H),8.16-7.61(m,3H),7.41(dd,J=8.3,0.8Hz,1H),5.96(d,J=6.7Hz,1H),4.00(s,3H),2.22(tt,J=8.0,5.1Hz,1H),1.62(s,3H),1.12(ddt,J=12.2,7.5,2.6Hz,4H).
【0146】
実施例7:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-シクロプロピルオキサゾール-5-カルボキサミド)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物7)
【化31】
工程1:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体14)の調製
tert-ブチル(S)-(6-(5-(((2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)カルボニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-メチルピリジン-3-イル)カルバメート(中間体4、実施例2、工程2)の調製と同様の方法で、(S)-2-フルオロ-1-(3-フルオロフェニル)エタン-1-オールを(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エタン-1-オールで置き換えることによって標題中間体を調製した。
【0147】
工程2:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体15)
(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体14)を塩化水素溶液に1時間懸濁させた。次いで、混合物を真空中で濃縮して、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体15)を得、これを更に精製することなく使用した。
【0148】
工程3:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-シクロプロピルオキサゾール-5-カルボキサミド)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物7)
(R)-1-(2-シクロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体7)を(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体15)に置き換え、かつ1-ヒドロキシシクロプロパンカルボン酸を2-シクロプロピルオキサゾール-5-カルボン酸で置換することによって、(R-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H(1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例3、工程3)と同様に標題実施例を調製した。(MS(m/z)521.0[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.04(bs,1H),7.92-7.82(m,2H),7.75(s,1H),5.98(m,1H),4.02(s,3H),2.50(s,3H),2.25(p,J=6.7Hz,1H),1.61(bs,3H),1.23(m,4H).
【0149】
実施例8:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-(3-クロロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメ(化合物8)
【化32】
工程1:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-クロロピリミジン-5-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体16)
6-シクロプロピルピリジン-3-カルボン酸の代わりに2-クロロピリミジン-5-カルボン酸を置き換えることによって、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H(1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例6、工程3)と同様に、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体13)から標題中間体を調製した。
【0150】
工程2:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-(3-クロロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物8)
撹拌棒を取り付けたバイアルに、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-クロロピリミジン-5-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体16、97μmol)、(3-クロロフェニル)ボロン酸(145μmol、1.5当量、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.7μmol、10mol%)、及び炭酸カリウム(290μmol、3.0当量)を装填した。1,4-ジオキサン(2mL)及び蒸留水(0.2mL)をシリンジによって添加し、混合しながら5分間アルゴンをバブリングすることによって混合物を脱気した。バイアルをセプタムキャップで密封し、混合物を90℃に加熱した。出発物質が完全に消費されたら、塩化ナトリウム飽和水溶液を、最初の反応体積と等しい体積で反応混合物に添加した。得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を収集し、揮発性物質を真空中で除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-(3-クロロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物8)を得た。(MS(m/z)592.0[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.39(s,2H),8.98(s,1H),8.63-8.40(m,2H),8.28(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),8.21-7.64(m,3H),7.64-7.47(m,2H),5.97(d,J=7.0Hz,1H),4.01(s,3H),1.63(s,3H).
【0151】
実施例9:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキサミド)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物9)
【化33】
2-シクロプロピルオキサゾール-5-カルボン酸を1-[(tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル]-3,3-ジフルオロ-シクロブタンカルボン酸(88μmol、1.5当量)で置き換えることによって、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(2-シクロプロピルオキサゾール-5-カルボキサミド)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例7、工程3)と同様に(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体15、59μmol)から標題実施例を調製した。得られた中間体(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-(((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキサミド)-6-メチルピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(中間体17)を、濃縮及びフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)の前に、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸で脱保護した。(MS(m/z)537.0[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.92(m,4H),5.97(s,1H),4.01(s,3H),3.39(s,2H),3.21(dt,J=15.7,13.1Hz,2H),2.92-2.71(m,2H),2.48(s,3H),1.62(s,3H).
【0152】
実施例10:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(1-メチル-4-(5-(3-フェニルビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物10)
【化34】
6-シクロプロピルピリジン-3-カルボン酸を3-フェニルビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(91μmol、1.5当量)で置換することによって、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例6、工程3)と同様に(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体1361μmol)から標題実施例を調製した。(MS(m/z)546.1[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.89(s,1H),8.30-7.60(m,4H),7.41-7.20(m,5H),5.95(d,J=7.7Hz,1H),4.00(s,3H),2.43(s,6H),1.62(s,3H).
【0153】
実施例11:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(4-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)ベンズアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物11)
【化35】
6-シクロプロピルピリジン-3-カルボン酸を4-(1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)安息香酸(91μmol、1.5当量)で置換することによって、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例6、工程3)と同様に(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体13、61μmol)から標題実施例を調製した。(MS(m/z)546.1[M+H]).H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.96(s,1H),8.23(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),8.18-7.63(m,5H),7.49-7.30(m,2H),5.96(d,J=6.7Hz,1H),4.00(s,3H),2.60(s,1H),2.17(s,6H),1.62(s,3H).
【0154】
実施例12:(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アセトアミドピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(化合物12)
【化36】
6-シクロプロピルピリジン-3-カルボン酸を酢酸(1.3mmol、1.2当量)で置き換えることによって、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(6-シクロプロピルニコチンアミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例6、工程3)と同様に(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体13,1.1mmol)から標題実施例を調製した。濃縮後、シリカゲル精製の代わりに、残留物を逆相HPLCに供して、(R)-1-(2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アセトアミドピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例12)を得た。(MS(m/z)418.1[M+H]).H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.22(s,1H),9.79(bs,1H),8.68(s,1H),8.20(s,1H),8.07(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),7.98(s,1H),7.89(d,J=8.6Hz,1H),5.79(s,1H),3.88(s,3H),2.10(s,3H),1.56(s,3H).
【0155】
化合物13:(R)-3-((6-(5-(((1-(2-クロロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバモイル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イルメタンスルホネート(化合物13)
【化37】
工程1:(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(3-ヒドロキシビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート二塩酸塩(中間体18)
1-ヒドロキシシクロプロパンカルボン酸を3-ヒドロキシビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(0.13mmol)に置き換えることによって、(R-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(1-ヒドロキシクロロプロパン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート(実施例3、工程3)と同様に(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-アミノピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート塩酸塩(中間体7、0.11mmol)から標題中間体を調製した。反応混合物を濃縮した後、残渣を逆相HPLCに供した。残留物をジオキサン中の塩化水素の溶液(4M、10mL)から共蒸発させて、減圧下で濃縮した後、(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(3-ヒドロキシビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート二塩酸塩(中間体18)を得た。(MS(m/z)484.1[M+H]).
【0156】
工程2:(R)-メチル3-((6-(5-(((1-(2-クロロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバモイル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イルメタンスルホネート(化合物13)
ジクロロメタン(2mL)中の(R)-1-(2-クロロピリジン-3-イル)エチル(4-(5-(3-ヒドロキシビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)カルバメート二塩酸塩(中間体18、68μmol)の溶液を、室温でトリエチルアミン(0.34mmol)で処理した。撹拌混合物に、塩化メタンスルホニル(0.40mmol)を添加した。LC/MS分析により反応が完了したと判断されたら、混合物をイソプロパノールでクエンチし、減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLCに供して、(R-)3-((6-(5-(((1-(2-クロロピリジン-3-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)カルバモイル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イルメタンスルホネート(化合物13)を得た。(MS(m/z)562.1[M+H]).H NMR(400MHz,アセトニトリル-d)δ8.91(s,1H),8.55(s,1H),8.31(d,J=3.2Hz,1H),8.15(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),8.00(d,J=8.7Hz,1H),7.90(bs,1H),7.38(bs,1H),6.01(q,J=6.5Hz,1H),3.93(s,3H),3.10(s,3H),2.59(s,6H),1.55(s,3H).
【0157】
実施例14:カルシウムアッセイ
インビトロLPAR1活性を、細胞内カルシウム動員アッセイにおいて測定した。
【0158】
ヒトLPAR1(NM_001401.3)を発現するCHO-K1 EDG2細胞(DiscoverX カタログ番号93-0644C2)を、10%ウシ胎児血清、1×PenStrepGlutamine、300μg/mlのハイグロマイシン、及び800μg/mlのG418を含む総体積25μLのダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)において、15,000個の細胞/ウェルで384ウェル組織培養プレート(Grenier番号781091)に播種し、37℃で一晩インキュベートした。試験前に、ハンクス平衡塩類溶液(Corning番号21-023-CV)中の25μLのカルシウム負荷色素成分A(FLIPRカルシウム6アッセイキット分子デバイス番号R8190)及び2.5mMのプロベネシド(Invitrogen番号P36400、新鮮調製)、20mMのHEPES(Corning番号25-060-CI)、0.1%ウシ血清アルブミン(Sigma-Aldrich番号A7906-500G)を、37℃で60分間細胞に添加した。
【0159】
LPA 18:2(Avanti Polar Lipidsカタログ番号857138、0.5nM~10μM)のアゴニスト用量曲線を記録して、その後のアンタゴニストアッセイのためにLPA 18:2のEC80を判定した。アゴニスト用量曲線について、細胞を、色素負荷の2時間後にインキュベーターから除去し、FLIPR Tetra機器(Molecular Devices、San Jose,CA)に移した。カルシウム動員を5分間監視し、HBSS/20mM Hepes/0.1%ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin、BSA)中の10μLの6×LPAを、アッセイ中の5秒間細胞に添加した。
【0160】
試験化合物のLPAR1アンタゴニスト活性を判定するために、細胞を、0.5nM~10μMの用量範囲で試験化合物とプレインキュベートし、その後、EC80濃度(100nM)でLPAとプレインキュベートした。色素負荷後、細胞をインキュベーターから除去し、0.3μLの200×アンタゴニストを添加した。細胞を、37℃で60分間インキュベートした。アンタゴニスト活性を、FLIPR Tetraで測定した。カルシウム動員を3.5分間モニタリングし、HBSS中の10μLの6×EC80 LPA、20mM HEPES、及び0.1%のBSAを、アッセイ中で5秒間細胞に添加した。信号振幅(最大マイナス最小)値を、用量応答ツール(Gilead Sciences Inc.)を使用してアンタゴニスト濃度のlog10に対してプロットして、EC50を判定した。
【0161】
例示された化合物のアンタゴニスト可能性を評価するために、EC50値を、LPAR1カルシウム動員アッセイにおいて、化合物1~13について判定した。結果を表1(LPAR1 EC50)に示す。化合物番号は、実施例1~13の化合物番号に対応する。
【表1】
* * *
【0162】
別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が関連する当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0163】
したがって、本開示は、好ましい実施形態により具体的に開示されてきたが、本明細書に開示される本明細書に具体化される開示の任意の特徴、修正、改善、及び変形は、当業者には再利用され得、このような修正、改善、及び変形は、本開示の範囲内にあるとみなされることを理解されたい。本明細書に提供される材料、方法、及び実施例は、好ましい実施形態を代表するものであり、例示的であり、本開示の範囲に対する限定として意図されない。
【0164】
本開示は、本明細書において広範かつ包括的に説明されてきた。包括的な開示内に属するより狭義の種及び亜属群のそれぞれもまた、本開示の一部を形成する。これは、削除された材料が本明細書に具体的に明記されているかどうかに関わらず、属から任意の対象を除去する条件付き又は否定的制限付きでの本開示の一般的な説明を含む。
【0165】
本開示は上記の実施形態と併せて説明されてきたが、前述の説明及び実施例は例解を意図し、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本開示の範囲内の他の態様、利点、及び修正は、本開示が関連する当業者には明らかであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
からなる群から選択される、化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
前記化合物が、
【化43】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
前記化合物が、
【化44】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
前記化合物が、
【化45】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
前記化合物が、
【化46】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項6】
前記化合物が、
【化47】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
前記化合物が、
【化48】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項8】
前記化合物が、
【化49】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項9】
前記化合物が、
【化50】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
前記化合物が、
【化51】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項11】
前記化合物が、
【化52】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項12】
前記化合物が、
【化53】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項13】
前記化合物が、
【化54】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項14】
前記化合物が、
【化55】
である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項15】
治療有効量の請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項16】
追加の治療剤を更に含む、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
LPAR1媒介性の疾患又は状態の重症度若しくは進行を治療するか、安定化させるか、又は減少させるための、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物、又は請求項15若しくは16に記載の医薬組成物であって、前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、間質性肺疾患(ILD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、組成物又は医薬組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0165
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0165】
本開示は上記の実施形態と併せて説明されてきたが、前述の説明及び実施例は例解を意図し、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本開示の範囲内の他の態様、利点、及び修正は、本開示が関連する当業者には明らかであろう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
からなる群から選択される、化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目2)
前記化合物が、
【化43】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目3)
前記化合物が、
【化44】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目4)
前記化合物が、
【化45】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目5)
前記化合物が、
【化46】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目6)
前記化合物が、
【化47】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目7)
前記化合物が、
【化48】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目8)
前記化合物が、
【化49】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目9)
前記化合物が、
【化50】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目10)
前記化合物が、
【化51】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目11)
前記化合物が、
【化52】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目12)
前記化合物が、
【化53】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目13)
前記化合物が、
【化54】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目14)
前記化合物が、
【化55】
である、項目1に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩。
(項目15)
治療有効量の項目1~14のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
(項目16)
追加の治療剤を更に含む、項目15に記載の医薬組成物。
(項目17)
LPAR1媒介性の疾患又は状態の重症度若しくは進行を治療するか、安定化させるか、又は減少させる方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の項目1~14のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその医薬的に許容可能な塩、又は項目15若しくは16に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
(項目18)
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、創傷治癒、がん、疼痛、呼吸器障害、アレルギー障害、神経系障害、心血管障害、及び炎症性障害からなる群から選択される、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、間質性肺疾患(ILD)である、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記間質性肺疾患(ILD)が、非特異性間質性肺炎(NSIP)、サルコイドーシス、石綿肺症、職業性曝露に関連するILD、進行性線維化性ILD、特発性間質性肺炎(IIP)、結合組織疾患関連間質性肺疾患(CTD-ILD)、関節リウマチ関連ILD、強皮症関連ILD、又は外因性肺胞炎である、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、慢性腎疾患(CKD)である、項目17に記載の方法。
(項目22)
前記CKDが、補体糸球体症、膜性糸球体症、多嚢胞性腎疾患、IgA腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、又はアルポート症候群である、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、線維症を含む、項目17又は18に記載の方法。
(項目24)
線維症が、肺線維症、腎線維症、肝線維症、眼線維症、心線維症、又は全身性硬化症である、項目23に記載の方法。
(項目25)
肺線維症が、特発性肺線維症(IPF)又は進行性線維化間質性肺疾患(PF-ILD)である、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記肺線維症が、全身性炎症性疾患に対して続発性である、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記全身性炎症性疾患が、関節リウマチ、強皮症、狼瘡、原因不明性線維化性肺胞炎、放射線誘発性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強皮症、慢性喘息、珪肺症、アスベスト誘発性肺若しくは胸膜線維症、急性肺損傷、又は急性呼吸窮迫である、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記腎線維症が、糖尿病性腎疾患に関連する、項目24に記載の方法。
(項目29)
前記LPAR1媒介性の疾患又は状態が、肝臓疾患である、項目17に記載の方法。
(項目30)
前記肝臓疾患が、肝臓線維症を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記肝臓疾患が、非アルコール性脂肪性肝臓疾患(NAFLD)を含む、項目29又は30に記載の方法。
(項目32)
前記肝臓疾患が、脂肪症を含む、項目29~31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記肝臓疾患が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含む、項目29~32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記肝臓疾患が、肝硬変を含む、項目29~33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記肝硬変が、代償性肝硬変である、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記肝硬変が、非代償性肝硬変である、項目34に記載の方法。
(項目37)
前記肝臓疾患が、肝細胞がん(HCC)を含む、項目29~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記肝臓疾患が、原発性胆汁性肝硬変(PBC)又は原発性硬化性胆管炎(PSC)を含む、項目29~37のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記肝臓疾患が、門脈圧亢進を含む、項目29~38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記化合物、又はその医薬的に許容可能な塩が、追加の治療剤と組み合わせて投与される、項目17~39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
前記追加の治療剤が、1、2、3、又は4つの追加の治療剤である、項目16に記載の医薬組成物又は項目40に記載の方法。
(項目42)
前記追加の治療剤が、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、魚油、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)アゴニスト、又はTGFβアンタゴニストを含む、項目16に記載の医薬組成物、又は項目40若しくは41に記載の方法。
(項目43)
前記ACC阻害剤が、フィルソコスタットである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目44)
前記ASK1阻害剤が、セロンセルチブである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目45)
前記FXRアゴニストが、シロフェクサールである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目46)
前記PPARαアゴニストが、フィブラートである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目47)
前記魚油が、イコサペント酸エチルである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目48)
前記GLP-1受容体アゴニストが、リラグルチド又はセマグルチドである、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目49)
前記TGFβアンタゴニストが、抗TGFβ1特異的抗体である、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目50)
前記TGFβアンタゴニストが、TGFβ受容体である、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目51)
前記追加の治療剤が、フィルソコスタット及びシロフェクサールを含む、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目52)
前記追加の治療剤が、フィルソコスタット及びリラグルチド又はセマグルチドを含む、項目42に記載の医薬組成物又は方法。
(項目53)
前記追加の治療剤が、フィブラート又はイコサペント酸エチルを含む、項目43、51、又は52のいずれか一項に記載の医薬組成物又は方法。
(項目54)
前記追加の治療剤が、シロフェクサール及びリラグルチド又はセマグルチドを含む、項目41に記載の医薬組成物又は方法。
(項目55)
前記追加の治療剤が、VEGFR阻害剤、FGFR阻害剤、PDGFR阻害剤、オータキシン阻害剤、GPR84アゴニスト、PASK阻害剤、CFTRアゴニスト、JAK1阻害剤、ADAMTS5阻害剤、TOL2/3阻害剤、CTGF阻害剤、可溶性PTX2、抗ガレクチン-3抗体、インテグリン-α -β /α -β アンタゴニスト、JNK1阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、Nrf2活性化剤、キマーゼ阻害剤、PDE阻害剤、NOX1/4阻害剤、ロイコトリエン/トロンボキサン受容体アンタゴニスト、SLC22A12阻害剤、sGC阻害剤、又はキサンチンオキシダーゼ阻害剤を含む、項目16に記載の医薬組成物、又は項目40若しくは41に記載の方法。
(項目56)
前記追加の治療剤が、ニンテダニブ、ピルフェニドン、パムレブルマブ、PRM-151、GB-0139、PLN-74809、CC-90001、フィネレノン、BAY1142524、PCS-499、セタナキシブ、SER150、RDEA3170、プラリシグアト、TMX-049、GLPG1690、GLPG1205、GLPG1972、GLPG4059、GLPG2737、GLPG3970、及びフィルゴチニブからなる群から選択される、項目16に記載の医薬組成物、又は項目40若しくは41に記載の方法。
(項目57)
LPAR1媒介性の疾患又は状態の治療用の医薬品の製造のための、項目1~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩の使用。
【国際調査報告】