(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】PROTAC化合物としてのインドリン
(51)【国際特許分類】
C07D 209/44 20060101AFI20241031BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241031BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241031BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20241031BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20241031BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20241031BHJP
C07D 417/14 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
C07D209/44 CSP
A61P35/00
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61K45/00
A61K31/496
C07D401/14
C07D417/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531698
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 GB2022053005
(87)【国際公開番号】W WO2023094833
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522288821
【氏名又は名称】ネオフォア・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NEOPHORE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】ブラッグ,ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】ドライスデール,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC201
4C084ZC751
4C084ZC752
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC50
4C086BC82
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、DNAミスマッチ修復(MMR)の構成成分であるPMS2を標的にする式(I)の化合物に関する。
【化1】
[式中、R
2、R
4、R
6、A
1、A
2、A
4、LおよびQは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]。本発明はまた、これらの化合物の調製のための方法、それらを含む医薬組成物、および増殖性障害、例えば、がん、ならびにPMS2が関連付けられる他の疾患または状態の治療におけるそれらの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下に示される、構造式(I):
【化1】
[式中、
R
2は、水素またはフルオロであり;
R
4は、水素、ハロゲン、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~6C)アルキルは、1つまたは複数のR
5aにより任意選択的に置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR
5bで任意選択的に置換され;各R
5aは、ハロゲンまたは(1~4C)アルコキシから独立に選択され、各R
5bは、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(1~4C)アルコキシからなる群から独立に選択され;
R
6は、(1~6C)アルキル、(3~8C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から7員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化2】
(式中、
R
7は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
R
8は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立して選択される)であり;
A
1は、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2は、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4は、N、CHまたはCR
14から選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1または2個のみが、Nであり得;
R
11は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている)から選択され、または
R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
(式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、-C(O)NR
16R
17または-NR
18C(O)R
19であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
n)
i-フェニル、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
18は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
19は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
l)
k-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
l)
k-フェニル、-(CHR
l)
k-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
l)
k-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
lは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
R
15、R
16、R
17、R
18もしくはR
19またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換されている)であり;
R
12は、フルオロであり;
R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている)から選択され、または
R
14は、-(CHR
k)
m-Z
14
(式中、R
kは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
Z
14は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
j)
o-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
j)
o-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
i)
p-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
i)
p-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
h)
q-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
h)
q-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32、R
33もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換されている)であり;
各R
aは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、または(1~4C)アルキルからなる群から独立して選択され;;
Lは、リンカーであり;
Qは、E3ユビキチンリガーゼ-結合部分である]を有する化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項2】
以下に示される、式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-V、I-VI I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVまたはI-XV:
【化3-1】
【化3-2】
【化3-3】
【化3-4】
【化3-5】
[式中、R
4、R
6、A
1、A
2、LおよびQは、それぞれ、請求項1に記載の通りである]の化合物である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項3】
R
6が、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化4】
[式中、
R
7は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
R
8は、(3~8C)シクロアルキル、フェニル、4員から6員のヘテロシクリル、または5員もしくは6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立して選択される]である、請求項1または請求項2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項4】
R
6が、(1~4C)アルキル、4員から6員のヘテロシクリル環または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化5】
[式中、
R
7は、水素または(1~2C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
R
8は、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、4員から6員のヘテロシクリル、または5員もしくは6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(1~2C)ハロアルキル、または(1~2C)ハロアルコキシからなる群から独立して選択される]である、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項5】
R
6が、(1~3C)アルキル、4員から6員のヘテロシクリル環または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化6】
[式中、
R
7は、水素またはメチルであり;
nは1であり;
R
8は、シクロヘキシル、フェニル、6員のヘテロシクリル、または6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される]である、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項6】
R
6が、4員から6員のヘテロシクリル環または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化7】
[式中、
R
7は、水素またはメチルであり;
nは1であり;
R
8は、シクロヘキシル、フェニル、6員のヘテロシクリル、またはピリジルであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される]である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項7】
R
6が、以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化8】
[式中、
R
7は、水素であり;
nは1であり;
R
8は、シクロヘキシルまたはフェニルである]である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項8】
A
2、A
3またはA
4が、次のオプション:
(i)A
1が、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2が、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4が、N、CHまたはCR
14から選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る。
(ii)A
1が、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2が、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4が、NまたはCHから選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る;
(iv)A
1が、NまたはCHから選択され;
A
2が、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4が、NまたはCHから選択され;
ただし、A
2、A
3またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る;
(v)A
1が、NまたはCHまたはCR
11から選択され;
A
2が、NまたはCHから選択され;
A
4が、NまたはCHから選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る;
(vi)A
1が、CHであり;
A
2が、CHであり;
A
4が、CHである;
(vi)A
1が、CHであり;
A
2が、CHまたはCR
12であり;
A
4が、CHである;
(vii)A
1が、CHまたはCR
11であり;
A
2が、CHであり;
A
4が、CHである;または
(viii)A
1が、CHであり;
A
2が、CHであり;
A
4が、CHまたはCR
14である
のうちの1つから選択される、請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項9】
A
1、A
2またはA
4が、すべてCHである、請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項10】
Qが、小分子またはペプチドE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である、請求項1から9のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項11】
Qが:フォンヒッペル・リンダウ(VHL);セレブロン、XIAP、E3A;MDM2;後期促進複合体;EIBR5(EDDI);SOCS/BC-ボックス/eloBC/CUL5/RING;LNXp80;CBX4;CBLL1;HACE1;HECTD1;HECTD2;HECTD3;HECW1;HECW2;HERC1;HERC2;HERC3;HERC4;HUWE1;ITCH;NEDD4;NEDD4L;PPIL2;PRPF19;PIAS1;PIAS2;PIAS3;PIAS4;RANBP2;RNF4;RBX1;SMURF 1;SMURF2;STUB1;TOPORS;TRIP 12;UBE3A;UBE3B;UBE3C;UBE4A;UBE4B;UBOXS;UBR5;WWP1;WWP2;Parkin;A20/TNFAIP3;AMFR/gp78;ARA54;ベータ-TrCPl/BTRC;BRCA1;CBL;CHIP/STUB 1;E6;E6AP/UBE3A;F-ボックスタンパク質15/FBX015;FBXW7/Cdc4;GR AIL/RNF 128;HOIP/RNF31;cIAP-l/HIAP-2;cIAP-2/HIAP-l;cIAP(pan);ITCH/AIP4;KAP1;MARCH8、、Mind Bomb 1/MIB1;Mind Bomb 2/MIB2;MuRF 1/TRIM63;NDFIP1;NEDD4;NleL;Parkin;RNF2;RNF4;RNF8;RNF168;RNF43;SART1;Skp2;SMURF2;TRAF-l;TRAF-2;TRAF-3;TRAF-4;TRAF-5;TRAF-6;TRIMS;TRIM21;TRIM32;UBR5;およびZNRF3からなる群から選択されるE3ユビキチンリガーゼを結合することが可能であるE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項12】
Qが:フォンヒッペル・リンダウ(VHL);またはセレブロンからなる群から選択されるE3ユビキチンリガーゼを結合することが可能であるE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である、請求項1から11のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項13】
Qが、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミド、VHLリガンド、メチル-ベスタチンまたはヌトリンから選択される、請求項1から12のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項14】
Qが、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミドまたはVHLリガンドから選択される、請求項1から13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項15】
Qが:
【化9-1】
【化9-2】
[式中、
【化10】
は、Lとの連結点を表し;
R
qは、水素またはフルオロであり;
R
VHLは、フルオロにより任意選択的に置換されたシクロプロピルであり;
X
2は、-CH
2-または-C(O)-から選択される]から選択される、請求項1から14のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項16】
Lが、5~30個の鎖原子を含むリンカーである、請求項1から15のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項17】
Lが、10~25個の鎖原子を含むリンカーである、請求項1から16のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項18】
Lが、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-A
L3-X
L4-
*
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化11】
(式中、Y
L1は、CHまたはNであり;R
L3およびR
L4は、Hもしくはメチルから選択され、またはR
L3およびR
L4は、連結されて、ハロにより任意選択的に置換されているピペリジニルまたはピペラジニル環を形成する)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択され;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択され;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化12】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNであり;R
L3およびR
L4は、Hもしくはメチルから選択され、またはR
L3およびR
L4は、連結されて、ハロにより任意選択的に置換されているピペリジニルまたはピペラジニル環を形成する)であり;
A
L3は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a5-[O-CH
2CH
2]
a6-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a6-(CH
2)
a5-であり
X
L4は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)NR
XL4-もしくは-NR
XL4C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL4は、水素またはメチルであり;
整数a1、a3およびa5は、それぞれ独立に、1~4であり;
整数a2、a4およびa6は、それぞれ独立に、1~7である]のリンカーである、請求項1から17のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項19】
Lが、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-A
L3-X
L4-
*
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化13】
(式中、Y
L1は、CHまたはNである)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択され;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択され;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化14】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNである)であり;
A
L3は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a5-[O-CH
2CH
2]
a6-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a6-(CH
2)
a5-であり
X
L4は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)NR
XL4-もしくは-NR
XL4C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL4は、水素またはメチルであり;
整数a1、a3およびa5は、それぞれ独立に、1~3であり;
整数a2、a4およびa6は、それぞれ独立に、1~6である]のリンカーである、請求項1から18のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項20】
Lが、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-
*
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化15】
(式中、Y
L1は、CHまたはNである)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択され;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択され;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化16】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNである)であり;
整数a1およびa3は、それぞれ独立に、1~3であり;
整数a2およびa4は、それぞれ独立に、1~6である]のリンカーである、請求項1から19のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項21】
R
11が、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
11が、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、または-C(O)NR
16R
17であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
15、R
16、R
17またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、請求項1に記載の通りである]である、請求項1から20のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項22】
(i)R
14が、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
(ii)R
14が、-(CHR
k)
m-Z
14
[式中、R
kは、水素であり;
mは、0または1であり;
Z
12は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
j)
o-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
i)
p-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素またはメチルであり;
R
34は、(1~6C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
h)
q-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、請求項1に記載の通りである]である;または
(ii)R
14が、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択される、請求項1から21のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項23】
化合物が、次のうち:
4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((14-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((17-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((14-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)オキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((17-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)オキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-(4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-(4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-(5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-[4-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
5-[4-[2-[2-[2-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]ピペラジン-1-イル]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-6-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン
5-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-[5-[4-[2-[1-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
3-[5-[4-[1-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペリジン-4-カルボニル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
3-[5-[4-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]メチル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
5-[4-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-6-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[11-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-11-オキソ-ウンデカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[8-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-8-オキソ-オクタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[7-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-7-オキソ-ヘプタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[8-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-8-オキソ-オクタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[9-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-9-オキソ-ノナノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[10-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-10-オキソ-デカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[11-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-11-オキソ-ウンデカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
のいずれか1つから選択される、請求項1から22のいずれか1項に記載の、化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項24】
薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して、請求項1から23のいずれか1項に記載の、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物。
【請求項25】
(i)療法における使用のための;
(ii)がんの治療における使用のための;
(iii)化合物または医薬組成物が、別の抗がん剤(例えば、化学療法剤、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激薬またはDNA損傷修復モジュレーター)と組み合わせて投与される、がんの治療における使用のための;
(iv)トリプレットリピート障害の治療における使用のための、
請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または請求項24に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
序文
本発明は、PMS2タンパク質活性のモジュレーターとして機能するいくつかの化合物に関する。特に、本発明の化合物は、PMS2タンパク質への結合剤およびその分解剤として用いることができる。したがって、本発明の化合物は、少なくとも部分的に、不適切なPMS2活性、例えば、がんにより媒介される疾患または状態を治療するために用いることができる。本発明は、さらに、化合物の使用、およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
がんは、細胞増殖の変更により引き起こされる。正確には、細胞を悪性にするならびに制御されないおよび調節されない方式で増殖させるものは、過去数十年にわたる集中的な研究の焦点である。こうした研究によって、かかる悪性病変を可能にする最重要な経路と関連する分子標的が同定されている。
【0003】
ミスマッチ修復(MMR)は、DNA複製、修復および組換え中、ならびに真核生物における減数分裂中および哺乳動物における免疫グロブリンの成熟/多様化中、大きな役割を果たす、高度に保存されたDNA修復経路である。MMRは、正常なDNA複製プロセス中、時折生じ得るDNA塩基ミスマッチおよび挿入/欠失(インデル)ループを補正することにより、すべての生物体におけるゲノム安定性を促進する。間違ったヌクレオチドが新たに合成されたDNA鎖に挿入されるおよびDNAポリメラーゼのプルーフリーディング機能を回避する場合、塩基対ミスマッチは起こる。原核生物および真核生物ゲノムを通して分布する高度に多型の短い反復DNA配列であるマイクロサテライトと関連して、インデルループは、一般に生じる。通常、マイクロサテライトで、鋳型鎖およびプライマー鎖は、複製中、スリッページ(解離および再アニーリング)を起こしやすく、これは、ループ構造および鋳型鎖と新たに合成された鎖との間の反復単位の不調和な数を生成し得る。
【0004】
DNAミスマッチ修復は、規定された鎖切断でからミスマッチの3’-または5’-側で開始する双方向の切り出しおよび再合成システムであり;その切り出しトラクト(excision tract)は、ミスマッチをちょうど超えたところまで伸長する。MMRは、4つのステップに分けることができる:1)MSHタンパク質によるミスマッチ認識;2)ミスマッチ認識シグナルを、DNA鎖切断が始まるところと結びつけるMLH/PMSタンパク質の動員;3)誤ったDNA鎖の切り出し、および4)鋳型[1]として残りのDNA鎖を用いた切り出しギャップの再合成。MMRは、高度に保存された生物学的経路である。ヒトにおいて、hMutSα(MSH2-MSH6)またはhMutSβ(MSH2-MSH3)によるミスマッチ認識によって、MMR経路が開始される。ミスマッチ部位へのhMutSαまたはhMutSβの結合によって、MutLα(MLH1-PMS2)の動員がもたらされて、三元複合体が形成され、そのタンパク質-タンパク質、タンパク質-DNA相互作用およびエキソヌクレアーゼ活性はATP/ADP補助因子によりモジュレートされる。増殖細胞核抗原(PCNA)は、複製フォーク[1]の近傍へのMMRタンパク質の動員においてある役割を果たし得る。PCNAはまた、真核生物MutLαタンパク質における潜在型エンドヌクレアーゼ活性を活性化し得る。DNAの切断後、エキソヌクレアーゼ1(EXO1)が、動員され、これによって、新たに合成されたDNA鎖が切り出され、DNA切り出しギャップは、DNAポリメラーゼδ(Pol δ)により再合成される。DNA再合成が完全である場合、残りのニックは、DNAリガーゼにより連結されて、二本鎖[2]の完全性が回復される。この機能と整合して、MMRは、散発性がんを40%まで減らす重要な腫瘍抑制因子経路である。さらに、MMR遺伝子中の生殖細胞系列変異を有する個体は、がん素因状態を発現する。
【0005】
リンチ症候群(LS、遺伝性非ポリポーシス大腸がんと以前に命名された)は、遺伝性結腸直腸がん(CRC)の最も一般的な原因であり、全症例の2~5%を占めている。LSはまた、いくつかの結腸外の部位、例えば、その中でもとりわけ、子宮内膜、卵巣、胃および小腸などでの悪性病変のリスクの増加を特徴とする[3]。LSは、常染色体優性遺伝パターンを有し、MMR遺伝子MLH1、MSH2、MSH6またはPMS2における生殖細胞系列変異により引き起こされる。第2のヒットによって、野生型アレルが不活性化され、MMR欠損がもたらされるまで、1種の野生型アレルから得られた遺伝子発現は、適切なMMR活性に十分である。
【0006】
先天性ミスマッチ修復遺伝子異常症(CMMRD)症候群は、4つのMMR遺伝子、MLH1、MSH2、MSH6またはPMS2のうちの1つにおける両アレル性生殖細胞系列変異から生じる異なる小児がん素因症候群である。患者は、MMR遺伝子のホモ接合の両アレルの変更またはヘテロ接合の変更を有し得る。
【0007】
MMR-異常がんは、一般におよび通常、正常な細胞および他の腫瘍より速い速度でのDNA変異の蓄積を特徴とし;例えば、CMMRD腫瘍は、一般に、超高度変異した表現型を有する(>250置換変異/Mb)[4]。MMR欠損はまた、マイクロサテライト不安定性(MSI)と呼ばれる、マイクロサテライトの反復長の増加または減少をもたらす。40%を超えるマイクロサテライト変異(ルーチン的に検査した5つのマイクロサテライトマーカーのうち2つ以上に陽性)を有するがんは、高頻度MSI(MSI-H)として記載されている。MSIがない腫瘍は、マイクロサテライト安定性(MSS)であり、40%未満のマイクロサテライト変異(マイクロサテライト不安定性を示す5つのマーカーのうちの1つ)を有するものは、低頻度MSI(MSI-L)である[5]。MSI分析は、広く用いられるMMR-欠損腫瘍の診断バイオマーカーであり、MSIステータスは、コーディングマイクロサテライト内の挿入/欠失のために起こり得るフレームシフト(FS)突然変異の高い罹患率に関連している。タンパク質の下流機能を変更することに加え、FSは、抗原プロセシングおよび提示のための基質として作用する新たなアミノ酸配列を創出し[6]、CD8+T細胞の活性化(クラスI)およびCD4+T細胞の「ヘルパー」機能(クラスII)を刺激する。
【0008】
より多数のネオアンチゲンを有するがんは、より免疫監視の傾向があり、免疫療法への応答の可能性が高く[7];より高いネオアンチゲン負荷は、全リンパ球の浸潤、TIL、メモリーT細胞、および結腸直腸がんにおける生存と関連する[8、9]。この特徴は、免疫療法に基づいた治療戦略のための理論的根拠を裏付けている[6]。この概念と整合して、免疫チェックポイント阻害剤は現在、MMR-異常がんの治療における重要な治療の進歩を示す。PD-1の阻害剤;例えば、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)およびニボルマブ(オプジーボ)は、それらが示す有意な延命効果に基づいて、MMR-DまたはMSI-H転移性CRCを伴う患者用に米国食品医薬品局(FDA)により承認されている。CTLA-4阻害剤イピリムマブ(ヤーボイ)は、化学療法で以前に治療したMMR-DまたはMSI-H CRC患者の治療用のニボルマブと組み合わせて用いるために承認されている。重要なことには、FDAは、組織学的な腫瘍のタイプを問わず、MMR-D/MSI-Hがんにおけるペムブロリズマブの使用を承認した[10]。
【0009】
免疫チェックポイント阻害剤への臨床応答は、腫瘍ネオアンチゲンの存在およびかかるネオアンチゲンを認識するT細胞の浸潤を要することが現在受け入れられている。より高いネオアンチゲン負荷は、黒色腫および非小細胞肺がんを伴う患者における、CTLA-4およびPD-1遮断への応答と関連する[11、12、13]。ネオアンチゲンの数は、腫瘍遺伝子変異量(TMB)に関連付けられ、いくつかの大規模研究によって、高TMBが、いくつかの腫瘍のタイプ、例えば、尿路上皮癌[14]、非小細胞肺がん[15~18]および小細胞肺がん[19]などにおける、チェックポイント阻害剤応答の増強ならびに全生存期間の改善と相関することが確認されている。
【0010】
Germanoらによって、最近、MLH1のサイレンシングによるMMR不活性化が、TMBを増加させ、「動的変異プロファイル」をもたらし、in vitroおよびin vivoでネオアンチゲンを持続的に再生させることが提案されている。これは、免疫監視機構を誘発し、特に、マウスモデルにおける免疫チェックポイント阻害と組み合わせて、腫瘍増殖の制御をもたらす[20]。類似の結果が、MSH2のサイレンシングにおいて観察されている[21]。
【0011】
GuanらおよびLuらは、MLH1欠損が、サイトゾルDNA放出、cGAS-STING経路およびIFN-β産生の活性化をもたらすことを報告している。Guanらは、MLH1の消失によって、DNAハイパー切り出し、RPA消耗、染色体不安定性およびサイトゾルDNAの蓄積をもたらすことを実証している[22]。Luらは、cGAS STING経路によるサイトゾルDNAのセンシングが、MMR欠損腫瘍を有する患者における免疫療法の臨床的有用性に寄与することを報告している[23]。これらの報告は、合わせると、MMR活性を抑止することによって、cGAS-STING経路の活性化によって有益な免疫活性化を誘発することができるということが示唆されている。
【0012】
MLH1およびPMS2は、一般にヘテロ二量体を形成し;MLH1タンパク質の欠損は、典型的には、PMS2タンパク質の同時欠損をもたらし、タンパク質の一方または両方がMMR機能およびcGAS/STING経路調節に必須であり得ることを示唆する。
【0013】
したがって、抗-腫瘍免疫応答を復活させるDNA MMRの最重要な構成成分であるPMS2タンパク質を標的にし、分解する薬剤の必要性を強調する生物学的および臨床的根拠がある。
【0014】
したがって、本発明は、DNA MMR構成成分PMS2に結合し、その分解を促進するPROTAC分子を提供し、任意選択的に、免疫療法剤、他のDNA損傷応答経路モジュレーターおよび/または標準治療の化学療法剤と組み合わせてこれらのPROTAC分子を用いることによる、がんの治療のための方法を提供する。
【0015】
がん分野以外では、トリプレットリピート障害は、30種を超えるヒト神経変性疾患および神経筋遺伝性疾患、例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)を含む。かかる障害は、ゲノムDNAにおける単純な反復の伸長を特徴とする。これらの不安定な反復は、一般に、いくつかの遺伝子の異なる領域で見出されており、それらの伸長は、例えば、遺伝子産物の発現または特性を妨げることによって、またはスプライシングもしくはアンチセンス調節に影響することにより様々な機能欠失型および機能獲得型経路により疾患を引き起こすおそれがある。DNA複製、減数分裂期組換え、転写、DNA修復、およびクロマチンリモデリング中、エラーを含めた、いくつかの機構は、反復不安定性に寄与することが提案されており、これは、細胞周期の様々な段階で起こり得る。機能性MMR経路が、マイクロサテライト配列の安定性を維持するために必要とされるという証拠があり:例えば、(CAG反復を含有する)ヒトHDエクソン1のコピーを有するMsh2-/-トランスジェニックマウスでは、Msh2+/+HDエクソン1マウスのカウンターパートと比較した場合、導入された(CAG)n反復の伸長の縮小が示される[24]。
【0016】
したがって、トリプレットリピート障害を治療するための、PMS2を含む、DNA MMRプロセスの構成成分を標的にする化合物がさらに必要である。本発明は、前述のものを念頭においてなされた。
(参照文献)
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22. Guan J., et al., MLH1 deficiency-triggered DNA hyperexcision by exonuclease 1 activates the cGAS-STING pathway. Cancer Cell. 2021, 39 (1), 109 - 121.
23. Lu, C., et al. DNA sensing in mismatch repair-deficient tumor cells is essential for anti-tumor immunity. Cancer Cell. 2021, 39 (1), 96 - 108.
24. Manley, K., et al., Msh2 deficiency prevents in vivo somatic instability of the CAG repeat in Huntington disease transgenic mice. Nat Genet, 1999. 23(4): p. 471-3.
【発明の概要】
【0017】
本発明の第1の態様によれば、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物が提供される。
【0018】
本発明のさらなる態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0019】
本発明のさらなる態様によれば、in vitroまたはin vivoでPMS2タンパク質レベルを低減するおよび/またはPMS2活性を阻害する方法が提供され、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の有効量と、細胞を接触させるステップを含む。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、PMS2活性が、かかる治療を必要とする患者に関連付けられる、疾患または障害を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0021】
本発明のさらなる態様によれば、かかる治療を必要とする患者において増殖性障害を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0022】
本発明のさらなる態様によれば、かかる治療を必要とする患者においてがんを治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0023】
本発明のさらなる態様によれば、かかる治療を必要とする患者においてトリプレットリピート障害(例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs))を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0024】
本発明のさらなる態様によれば、療法における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。
【0025】
本発明のさらなる態様によれば、医薬品としての使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。
【0026】
本発明のさらなる態様によれば、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物が提供される。
【0027】
本発明のさらなる態様によれば、がんの治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがんである。
【0028】
本発明のさらなる態様によれば、トリプレットリピート障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0029】
本発明のさらなる態様によれば、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物が提供される。
【0030】
本発明のさらなる態様によれば、PMS2活性が関連付けられる疾患または障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物が提供される。
【0031】
本発明のさらなる態様によれば、増殖性障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。
【0032】
本発明のさらなる態様によれば、がんの治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。
【0033】
本発明のさらなる態様によれば、トリプレットリピート障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0034】
本発明のさらなる態様によれば、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。
【0035】
本発明のさらなる態様によれば、PMS2活性が関連付けられる疾患または障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。
【0036】
本発明のさらなる態様によれば、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を調製するための方法が提供される。
【0037】
本発明のさらなる態様によれば、本明細書中に定義される化合物を調製する方法により得ることが可能な、またはそれにより得られる、またはそれにより直接得られる化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物が提供される。
【0038】
本発明のさらなる態様によれば、本明細書中に記載の合成方法のうちのいずれか1つにおける使用に適している、本明細書中に定義される、新規な中間体が提供される。
【0039】
本発明の上記で概略した態様において、増殖性障害は、適当には、がんであり、がんは、適当には、ヒトのがんである。詳細には、本発明の化合物は、任意のがんの治療に有用であり、ミスマッチ修復阻害および/またはcGAS/STING経路活性化は、有益である。任意の適当ながんが、標的とされ得る(例えば、腺様嚢胞癌、副腎腫瘍、アミロイドーシス、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、毛細血管拡張性運動失調症、ベックウィズ・ウイーデマン症候群、胆管がん(胆管細胞癌)、バート-ホッグ-デュベ症候群、膀胱がん、骨がん、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、カーニー複合、中枢神経系腫瘍、子宮頚部がん、結腸直腸がん、カウデン病、頭蓋咽頭腫、線維形成性乳児神経節膠腫(desmoplastic infantile ganglioglioma)、脳室上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、眼がん、眼瞼がん、家族性腺腫性ポリポーシス、家族性GIST、家族性悪性黒色腫、家族性非-VHL淡明細胞型腎細胞癌、家族性膵がん、胆嚢がん、消化管間質腫瘍 - GIST、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、頭頚部がん、遺伝性乳癌卵巣がん、遺伝性びまん性胃がん、遺伝性平滑筋腫症および腎細胞がん、遺伝性混合ポリポーシス症候群、遺伝性膵炎、遺伝性乳頭状腎細胞癌、若年性ポリポーシス症候群、腎がん、涙腺腫瘍、喉頭および下咽頭がん、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性前リンパ球性白血病、ヘアリー細胞白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性T細胞リンパ球性白血病、好酸球性白血病)、リー・フラウメニ症候群、肝がん、肺がん(非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、リンパ腫(ホジキン、非-ホジキン)、リンチ症候群、肥満細胞症、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性内分泌腺腫症1型および2型、多発性骨髄腫、MUTYH(またはMYH)-関連ポリポーシス、骨髄異形成症候群(MDS)、鼻腔および副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、神経内分泌腫瘍(例えば、胃腸管、肺または膵臓の)、神経線維腫症1型および2型、母斑性基底細胞癌症候群、口腔または中咽頭がん、骨肉腫、卵巣/ファロピウス管/腹膜がん、膵がん、副甲状腺がん、陰茎がん、ポイツ・ジェガース症候群、褐色細胞腫、傍神経節腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫(例えば、カポジまたは軟部組織)、皮膚がん、小腸がん、胃がん、精巣がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、結節性硬化症、子宮がん、膣がん、フォンヒッペル・リンダウ症候群、外陰がん、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、ウェルナー症候群、ウィルムス腫瘍および色素性乾皮症)。目的とする特定のがんには、血液がん(hematological cancer)、例えば、リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、バーキットリンパ腫(BL)および血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)を含む)、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)を含む)、多発性骨髄腫、乳がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃-食道がん、神経内分泌がん、骨肉腫、前立腺がん、膵がん、小腸がん、膀胱がん、直腸がん、胆管細胞癌、CNSがん、甲状腺がん、頭頚部がん、食道がん、および卵巣がんが含まれる。
【0040】
本発明の一態様に関して、任意選択の、適当な、および好ましい特徴を含む、特徴は、本発明の任意の他の態様に関して、任意選択の、適当なおよび好ましい特徴を含む、特徴でもあり得る。
【発明を実施するための形態】
【0041】
定義
別段の記載がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される次の用語は、以下に記載されている次の意味を有する。
【0042】
「治療すること」または「治療」への参照には、予防ならびに状態の確立された症状の緩和が含まれるということが理解されるものとする。したがって、状況、障害または状態を「治療すること」または状況、障害または状態の「治療」には、(1)状況、障害または状態に苦しみ得るまたはその素因になり得るが、状況、障害または状態の臨床または不顕性症状をいまだ経験していないまたは示していないヒトにおいて発現している、状況、障害または状態の臨床症状の出現を予防するまたは遅延させること、(2)状況、障害または状態を抑制すること、すなわち、(維持治療の場合には)疾患もしくはその再発の発現または少なくとも1つのその臨床または不顕性症状を停止する、減少させるまたは遅延させること、または(3)疾患を軽減するまたは減弱すること、すなわち、状況、障害もしくは状態またはその臨床もしくは不顕性症状のうちの少なくとも1つの後退をもたらすことが含まれる。
【0043】
「治療有効量」とは、疾患を治療するために哺乳動物に投与する場合、疾患のためのかかる治療を行うのに十分である、化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、治療しようとする哺乳動物の疾患およびその重症度ならびに年齢、体重などに応じて変わる。例えば、ヒトまたは他の哺乳動物において、治療有効量が、実験室または臨床状況において実験的に決定することができる、または治療有効量が、治療されようとする、ある特定の疾患および対象のための、米国食品医薬品局(FDA)または対応する外国の規制機関のガイドラインにより求められる量であり得るということが理解されるべきである。妥当な剤形、投与量、および投与経路の決定は、医薬および医学分野の当業者のレベルの範囲内であるということが理解されるべきである。
【0044】
単独でまたは1つもしくは複数の別の用語と併せて本明細書で使用される場合、「対象(複数可)」および「患者(複数可)」とは、動物(例えば、哺乳動物)、特に、ヒトを指す。適当には、「対象(複数可)」および「患者(複数可)」は、非-ヒト動物(例えば、家畜もしくは家庭の愛玩動物)またはヒトであり得る。
【0045】
単独でまたは1つもしくは複数の別の用語と併せて本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」とは、一般に、他の成分(例えば、配合物に関してなど)に化学的におよび/または物理的に適合する、および/または一般に、そのレシピエント(例えば、対象など)に生理的に適合する材料を指す。
【0046】
本明細書中では、用語「アルキル」には、直鎖および分枝鎖アルキル基が含まれる。個別のアルキル基への参照、例えば、「プロピル」は、直鎖バーションのみに特異的であり、個別の分枝鎖アルキル基への参照、例えば、「イソプロピル」は、分枝鎖バーションのみに特異的である。例えば、「(1~6C)アルキル」には、(1~4C)アルキル、(1~3C)アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt-ブチルが含まれる。
【0047】
単独でまたは接頭辞として用いられる、用語「(m~nC)」または「(m~nC)基」とは、m~n個の炭素原子を有する任意の基を指す。
【0048】
「アルキレン」基は、2つの他の化学基間に位置するおよびそれらを結合させるのに役立つアルキル基である。したがって、「(1~6C)アルキレン」は、1~6個の炭素原子の直鎖の飽和の二価の炭化水素基または3~6個の炭素原子の分枝状の飽和の二価の炭化水素基、例えば、メチレン(-CH2-)、エチレン異性体(-CH(CH3)-および-CH2CH2-)、プロピレン異性体(-CH(CH3)CH2-、-CH(CH2CH3)-、-C(CH3)2-、および-CH2CH2CH2-)、ペンチレン(-CH2CH2CH2CH2CH2-)などを意味する。
【0049】
用語「アルケニル(alkyenyl)」とは、2個以上の炭素原子を含む直鎖および分枝鎖アルキル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合が、その基内に存在する。アルケニル基の例には、エテニル、プロペニルおよびブタ-2,3-エニルが含まれ、すべてのあり得る幾何(E/Z)異性体が含まれる。
【0050】
用語「アルキニル」とは、2個以上の炭素原子を含む直鎖および分枝鎖アルキル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合が、その基内に存在する。アルキニル基の例には、アセチレニルおよびプロピニルが含まれる。
【0051】
「(m~nC)シクロアルキル」とは、炭素原子数m~n個を含有する飽和炭化水素環系を意味する。模範的なシクロアルキル基には、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびビシクロ[2.2.1]ヘプチルが含まれる。
【0052】
用語「アルコキシ」とは、O結合型直鎖および分枝鎖アルキル基を指す。アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシおよびt-ブトキシが含まれる。
【0053】
用語「ハロアルキル」は、本明細書中で用いて、1個または複数の水素原子が、ハロゲン(例えば、フッ素)原子により置き換えられているアルキル基を指す。ハロアルキル基の例には、-CH2F、-CHF2および-CF3が含まれる。
【0054】
用語「ハロ」または「ハロゲノ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード、適当には、フルオロ、クロロおよびブロモ、より適当には、フルオロおよびクロロを指す。
【0055】
用語「カルボシクリル」、「炭素環式の」または「炭素環」とは、非芳香族の飽和もしくは部分的に飽和の単環式、縮合、架橋、またはスピロ二環式炭素-含有環系(複数可)を意味する。単環式炭素環式環は、約3~12個(適当には、3~7個)の環原子を含有する。二環式炭素環は、環中、6~17員の原子、適当には、7~12員の原子を含有する。二環式炭素環式(複数可)環は、縮合、スピロ、または架橋環系であり得る。炭素環式基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルおよびスピロ[3.3]ヘプタニルが含まれる。
【0056】
用語「ヘテロシクリル」、「複素環式の」または「複素環」とは、非芳香族の飽和もしくは部分的に飽和の単環式、縮合、架橋、またはスピロ二環式複素環式の環系(複数可)を意味する。単環式複素環式環は、約3~12個(適当には、3~7個)の環原子を含有し、1~5個(適当には、1、2または3個)のヘテロ原子は、環中、窒素、酸素または硫黄から選択される。二環式複素環は、環中、7~17員の原子、適当には、7~12員の原子を含有する。二環式複素環式(複数可)環は、縮合、スピロ、または架橋環系であり得る。複素環式基の例には、環式エーテル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニル、および置換環式エーテルなどが含まれる。窒素を含有する複素環には、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロトリアジニル、テトラヒドロピラゾリルなどが含まれる。典型的な硫黄を含有する複素環には、テトラヒドロチエニル、ジヒドロ-1,3-ジチオール、テトラヒドロ-2H-チオピラン、およびヘキサヒドロチエピンが含まれる。他の複素環には、ジヒドロ-オキサチオリル、テトラヒドロ-オキサゾリル、テトラヒドロ-オキサジアゾリル、テトラヒドロジオキサゾリル、テトラヒドロ-オキサチアゾリル、ヘキサヒドロトリアジニル、テトラヒドロ-オキサジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジオキソリニル(dioxolinyl)、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンズイミダゾリル、およびオクタヒドロベンゾチアゾリルが含まれる。硫黄を含有する複素環の場合、SOまたはSO2基を含有する酸化硫黄複素環はまた含まれる。例には、テトラヒドロチエニルおよびチオモルホリニルのスルホキシドおよびスルホンの形態、例えば、テトラヒドロチエン1,1-ジオキシドおよびチオモルホリニル1,1-ジオキシドなどが含まれる。複素環は、1もしくは2つのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を含むことができる。1または2つのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を有するヘテロシクリル基について適した値は、例えば、2-オキソピロリジニル、2-チオキソピロリジニル、2-オキソイミダゾリジニル、2-チオキソイミダゾリジニル、2-オキソピペリジニル、2,5-ジオキソピロリジニル、2,5-ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6-ジオキソピペリジニルである。特定のヘテロシクリル基は、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する、飽和の単環式3~7員のヘテロシクリル、例えば、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1-ジオキシド、チオモルホリニル、チオモルホリニル1,1-ジオキシド、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニルである。当業者が理解するはずである通り、任意の複素環は、任意の適当な原子によって、例えば、炭素または窒素原子によって、別の基に連結することができる。しかしながら、ピペリジノまたはモルホリノへの本明細書中の参照とは、環窒素によって連結されているピペリジン-1-イルまたはモルホリン-4-イル環を指す。
【0057】
語句「架橋環系」とは、2つの環が2個以上の原子を共有する環系を意味し、例えば、Advanced Organic Chemistry, by Jerry March, 4th Edition, Wiley Interscience, pages 131-133, 1992を参照のこと。架橋ヘテロシクリル環系の例には、アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン、アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタンおよびキヌクリジンが含まれる。
【0058】
語句「スピロ2-環式環系」とは、本発明者らは、2つの環系が、1個の共通のスピロ炭素原子を共有する、すなわち、複素環式の環が、単一の共通のスピロ炭素原子によってさらなる炭素環式のまたは複素環式の環に連結されていることを意味する。スピロ環系の例には、6-アザスピロ[3.4]オクタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン、7-オキサ-2-アザスピロ[3.5]ノナン、6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン、2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナンおよび2-オキサ-6-アザスピロ[3.5]ノナンが含まれる。
【0059】
単独でまたは別の1つの用語もしくは複数の用語と併せて本明細書で使用される場合、「芳香族」とは、4n+2π電子(式中、nは、整数である)を含有する単環式および多環式環系を指す。芳香族は、炭素原子のみを含有する環系(すなわち、「アリール」)ならびにN、OまたはSから選択される、少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系(すなわち、「芳香族複素環」または「ヘテロアリール」)を指すおよびそれらが含まれるものと理解されるべきである。芳香族環系は、置換されていてもよく、または非置換であってもよい。
【0060】
単独でまたは別の1つの用語もしくは複数の用語と併せて本明細書で使用される場合、「非-芳香族」とは、幅のある共役π系の一部でない、少なくとも1つの二重結合を有する単環式または多環式環系を指す。本明細書で使用される場合、非芳香族とは、炭素原子のみを含有する環系ならびにN、OまたはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系を指すおよびそれらが含まれる。非芳香族環系は、置換されていてもよく、または非置換であってもよい。
【0061】
用語「ヘテロアリール」または「芳香族複素環」とは、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数個(例えば、1~4個、特に、1、2または3個)のヘテロ原子を取り込む、芳香族の単環-、二環-、または多環式環を意味する。用語ヘテロアリールには、一価の種および二価の種が含まれる。ヘテロアリール基の例は、5~12個の環員、より通常には、5~10個の環員を含有する単環式および二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、5員もしくは6員の単環式環または9員もしくは10員の二環式環、例えば、5および6員の縮合環または2つの6員の縮合環から形成される二環式構造であり得る。各環は、通常、窒素、硫黄および酸素から選択される約4個までのヘテロ原子を含有することができる。通常、ヘテロアリール環は、3個までのヘテロ原子、より通常には、2個までの、例えば、単一のヘテロ原子を含有する。一態様では、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾールまたはピリジンの場合のように塩基性でも、インドールもしくはピロール窒素の場合のように本質的に非-塩基性でもよい。一般に、その環の任意のアミノ基置換基を含めた、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5個未満である。
【0062】
ヘテロアリールの例には、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5-トリアゼニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、プリニル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、プテリジニル(pteridinyl)、ナフチリジニル、カルバゾリル、フェナジニル、ベンズイソキノリニル、ピリドピラジニル、チエノ[2,3-b]フラニル、2H-フロ[3,2-b]-ピラニル、5H-ピリド[2,3-d]-o-オキサジニル、1H-ピラゾロ[4,3-d]-オキサゾリル、4H-イミダゾ[4,5-d]チアゾリル、ピラジノ[2,3-d]ピリダジニル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジニルが含まれる。「ヘテロアリール」はまた、部分的に芳香族二環式-または多環式環系を包含し、少なくとも1つの環は、芳香族環であり、他の環(複数可)のうちの1つまたは複数は、非-芳香族の、飽和または部分的に飽和の環であり、ただし、少なくとも1つの環は、窒素、酸素または硫黄から選択される、1個または複数個のヘテロ原子を含有する。部分的に芳香族のヘテロアリール基の例には、例えば、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンズチエニル、ジヒドロベンズフラニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾチエニル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラニル、インドリニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-b]ピラジニルおよび3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジニルが含まれる。
【0063】
5員のヘテロアリール基の例には、それだけに限らないが、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、フラザニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基が含まれる。
【0064】
6員のヘテロアリール基の例には、それだけに限らないが、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびトリアジニルが含まれる。
【0065】
二環式ヘテロアリール基は、例えば、
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ベンゼン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ピリジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ピリミジン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ピロール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ピラゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、ピラジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、イミダゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、オキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、イソオキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、チアゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、イソチアゾール環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、チオフェン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合された、フラン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環に縮合された、シクロヘキシル環;および
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環に縮合された、シクロペンチル環から選択される基であり得る。
【0066】
5員環に縮合された6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の詳細な例には、それだけに限らないが、ベンズフラニル、ベンズチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル(例えば、アデニニル、グアニニル(guaninyl))、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびピラゾロピリジニル基が含まれる。
【0067】
2つの6員の縮合環を含有する二環式ヘテロアリール基の詳細な例には、それだけに限らないが、キノリニル、イソキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、クロメニル、イソクロメニル、クロマニル、イソクロマニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンズオキサジニル、ベンゾジアジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニルおよびプテリジニル基が含まれる。
【0068】
用語「アリール」とは、5~12個の炭素原子を有する、環式または多環式芳香族環を意味する。用語アリールには、一価の種および二価の種が含まれる。アリール基の例には、それだけに限らないが、フェニル、ビフェニル、ナフチルなどが含まれる。詳細な実施形態では、アリールは、フェニルである。
【0069】
本明細書はまた、いくつかの合成語を使用して、2つ以上の官能基を含む基を記載する。かかる用語は、当業者により理解される。例えば、(3~6C)シクロアルキル(m~nC)アルキルは、(3~6C)シクロアルキルにより置換されている(m~nC)アルキルを含む。
【0070】
用語「任意選択的に置換されている」とは、置換されている基、構造、または分子および置換されない基、構造、または分子を指す。用語「式中、R1基内の1つ/任意のCH、CH2、CH3基またはヘテロ原子(すなわち、NH)は、任意選択的に置換されている」とは、R1基の水素基のうちの(いずれか)1つが、関連する規定された基により置換されていることを適当には意味する。
【0071】
任意選択の置換基が、「1つまたは複数の」基から選ばれる場合、この定義には、指定された基のうちの1つから選ばれているすべての置換基または指定された基のうちの2つ以上から選ばれている置換基が含まれるということが理解されるものとする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数とは、1つ、2つまたは3つを指す。別の実施形態では、1つまたは複数とは、1つまたは2つを指す。詳細な実施形態では、1つまたは複数とは、1つを指す。
【0072】
語句「本発明の化合物」とは、総称的にはおよび詳細には、本明細書に開示されている化合物を意味する。
【0073】
測定可能な値、例えば、量または期間などと併せて、本明細書で使用される場合、「約」は、例えば、前記値の測定中の実験誤差について許容される、値の妥当な変動を包含することを意味する。
【0074】
化合物
【0075】
一態様では、本発明は、以下に示される、構造式(I):
【化1】
[式中、
R
2は、水素またはフルオロであり;
R
4は、水素、ハロゲン、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~6C)アルキルは、1つまたは複数のR
5aにより任意選択的に置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR
5bで任意選択的に置換され;各R
5aは、ハロゲンまたは(1~4C)アルコキシから独立に選択され、各R
5bは、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(1~4C)アルコキシからなる群から独立に選択され;
R
6は、(1~6C)アルキル、(3~8C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から7員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化2】
(式中、
R
7は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
R
8は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され;各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立して選択される)であり;
A
1は、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2は、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4は、N、CHまたはCR
14から選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1または2個のみが、Nであり得;
R
11は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている)から選択され、または
R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
(式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、-C(O)NR
16R
17または-NR
18C(O)R
19であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
n)
i-フェニル、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
18は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
19は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
l)
k-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
l)
k-フェニル、-(CHR
l)
k-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
l)
k-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
lは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
R
15、R
16、R
17、R
18もしくはR
19またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換されている)であり;
R
12は、フルオロであり;
R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている)から選択され、または
R
14は、-(CHR
k)
m-Z
14
(式中、R
kは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
Z
14は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
j)
o-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
j)
o-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
i)
p-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
i)
p-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
h)
q-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
h)
q-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32、R
33もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換されている)であり;
各R
aは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、または(1~4C)アルキルからなる群から独立して選択され;;
Lは、リンカーであり;
Qは、E3ユビキチンリガーゼ-結合部分である]を有する化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物もしくは溶媒和物に関する。
【0076】
本発明のある特定の化合物には、例えば、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物および/もしくは溶媒和物が含まれ、別段の記載がない限り、R
2、R
4、R
6、A
1、A
2、A
4、LおよびQのそれぞれ、ならびに任意の関連する置換基は、上文でまたは以下のパラグラフ(1)~(90)のうちのいずれかで定義された意味のうちのいずれかを有する:
(1)R
2は、フルオロである。
(2)R
2は、水素である。
(3)R
4は、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つまたは複数のR
5aにより任意選択的に置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR
5bで任意選択的に置換され;R
5aおよびR
5bは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである。
(4)R
4は、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つ、2つまたは3つのR
5aで任意選択的に置換され、前記(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つ、2つまたは3つのR
5bにより任意選択的に置換され;R
5aおよびR
5bは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである。
(5)R
4は、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つ、2つまたは3つのR
5aで任意選択的に置換され、前記(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1C)アルキル基は、1つ、2つまたは3つのR
5bにより任意選択的に置換され;R
5aおよびR
5bは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである。
(6)R
4は、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(3~5C)シクロアルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つまたは2つのR
5aで任意選択的に置換され、前記(3~5C)シクロアルキル基は、1つまたは2つのR
5bにより任意選択的に置換され;R
5aおよびR
5bは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである。
(7)R
4は、水素、フルオロ、クロロ、(1~4C)アルキル、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つのR
5aで任意選択的に置換され、前記シクロプロピルおよびシクロブチル基は、1つのR
5bにより任意選択的に置換され;R
5aおよびR
5bは、それぞれ、本明細書中に定義される通りである。
(8)R
4は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択される。
(9)R
4は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択される。
(10)R
4は、水素、メチル、エチルおよびシクロプロピルからなる群から選択される。
(11)R
4は、水素およびメチルからなる群から選択される。
(12)R
4は、メチルである。
(13)各R
5aは、ハロゲンまたは(1~3C)アルコキシから独立に選択される。
(14)各R
5aは、フルオロ、クロロまたは(1~2C)アルコキシから独立に選択される。
(15)各R
5aは、フルオロ、クロロまたはメトキシから独立に選択される。
(16)各R
5bは、ハロゲン、(1~3C)アルキルおよび(1~3C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(17)各R
5bは、ハロゲン、(1~2C)アルキルおよび(1~2C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(18)各R
5bは、フルオロ、クロロ、(1~2C)アルキルおよび(1~2C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(19)各R
5bは、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシからなる群から独立に選択される。
(20)R
6は、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化3】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(21)R
6は、(1~4C)アルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化4】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(22)R
6は、(1~3C)アルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化5】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(23)R
6は、N、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4員から6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化6】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(24)R
6は、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、5員もしくは6員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化7】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(25)R
6は、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化8】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(26)R
6は、以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化9】
[式中、n、R
7およびR
8は、それぞれ、本明細書中に定義される通りである]である。
(27)R
7は、水素または(1~2C)アルキルである。
(28)R
7は、水素またはメチルである。
(29)R
7は、水素である。
(30)nは、2である。
(31)nは1である。
(32)R
8は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、4員から6員のヘテロシクリル、または5員もしくは6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(33)R
8は、(3~8C)シクロアルキル、フェニル、4員から6員のヘテロシクリル、または5員もしくは6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(34)R
8は、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、4員から6員のヘテロシクリル、または5員もしくは6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(35)R
8は、5員または6員のシクロアルキル、フェニル、5員もしくは6員のヘテロシクリル、または6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(36)R
8は、シクロヘキシル、フェニル、6員のヘテロシクリル、または6員のヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(37)R
8は、シクロヘキシル、フェニル、6員のヘテロシクリル、またはピリジルであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のR
9で任意選択的に置換され、各R
9は、本明細書中に定義される通りである。
(38)R
8は、次の構造:
【化10】
[式中、各R
9は、本明細書中に定義される通りである]のうちのいずれか1つを有する。
(39)R
8は、シクロヘキシルまたはフェニルである。
(40)各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立して選択される。
(41)各R
9は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(1~2C)ハロアルキル、または(1~2C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。
(42)各R
9は、ハロゲン、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(1~2C)ハロアルキル、または(1~2C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。
(43)各R
9は、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立に選択される。
(44)各R
9は、フルオロ、クロロ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立に選択される。
(45)A
1は、CHまたはC
R11から選択される。
(46)A
1は、CHである。
(47)A
2は、CHまたはC
R12から選択される。
(48)A
2は、CHである。
(49)A
4は、CHまたはC
R14から選択される。
(50)A
4は、CHである。
(51)A
1は、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2は、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4は、N、CHまたはCR
14から選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る。
(52)A
1は、N、CHまたはCR
11から選択され;
A
2は、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4は、NまたはCHから選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る。
(53)A
1は、NまたはCHから選択され;
A
2は、N、CHまたはCR
12から選択され;
A
4は、NまたはCHから選択され;
ただし、A
2、A
3またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る。
(54)A
1は、NまたはCHまたはCR
11から選択され;
A
2は、NまたはCHから選択され;
A
4は、NまたはCHから選択され;
ただし、A
1、A
2またはA
4のうちの1個のみが、Nであり得る。
(55)A
1は、CHであり;
A
2は、CHであり;
A
4は、CHである。
(56)A
1は、CHであり;
A
2は、CHまたはCR
12であり;
A
4は、CHである。
(57)A
1は、CHまたはCR
11から選択され;
A
2は、CHであり;
A
4は、CHである。
(58)A
1は、CHであり;
A
2は、CHであり;
A
4は、CHまたはCR
14である。
(59)A
1、A
2またはA
4は、すべてCHである。
(60)R
11は、シアノ、ハロまたは(1~2C)アルキル[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、-C(O)NR
16R
17または-NR
18C(O)R
19であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
n)
i-フェニル、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
18は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
19は、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
l)
k-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
l)
k-フェニル、-(CHR
l)
k-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
l)
k-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
lは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
R
15、R
16、R
17、R
18もしくはR
19またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(61)R
11は、シアノ、フルオロ、クロロまたは(1~2C)アルキル[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のフルオロ、クロロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、-C(O)NR
16R
17または-NR
18C(O)R
19であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
n)
i-フェニル、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
18は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
19は、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、または-(CHR
l)
k-(3~6C)シクロアルキルであり、R
lは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
R
15、R
16、R
17、R
18もしくはR
19またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(62)R
11は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17、または-C(O)NR
16R
17であり;
R
15は、(1~4C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16およびR
17は、水素、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
15、R
16、R
17またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかの通りである]である。
(63)R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15、-NR
16R
17または-NR
18C(O)R
19であり;
R
15は、(3~6C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16は、水素であり、R
17は、水素、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]から選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR
16およびR
17は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
18は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
19は、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリルまたは5もしくは6員のヘテロアリールであり;
R
15、R
16、R
17、R
18もしくはR
19またはR
16およびR
17が連結された場合に形成される任意の環のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(64)R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-OR
15または-NR
16R
17であり;
R
15は、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
n)
i-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
n)
i-フェニル、-(CHR
n)
i-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
n)
i-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
nは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
R
16は、水素であり、R
17は、水素、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]から選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
R
15またはR
17のそれぞれは、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(65)R
11は、-(CHR
o)
h-Z
11
[式中、R
oは、水素であり;
hは、0または1であり;
Z
11は、-NR
16R
17であり;
R
16は、水素であり、R
17は、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
m)
j-(3~6C)シクロアルキル、-(CHR
m)
j-フェニル、-(CHR
m)
j-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
m)
j-[5もしくは6員のヘテロアリール]から選択され、R
mは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
R
17は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(66)R
12は、フルオロである。
(67)R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
14は、-(CHR
k)
m-Z
14
[式中、R
kは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
Z
14は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
j)
o-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
j)
o-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
i)
p-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
i)
p-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
R
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR
h)
q-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]または-(CHR
h)
q-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32、R
33もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(68)R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
14は、-(CHR
k)
m-Z
14
[式中、R
kは、水素であり;
mは、0または1であり;
Z
12は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
j)
o-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
i)
p-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素またはメチルであり;
R
34は、(1~6C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、-(CHR
h)
q-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(69)R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択され、または
R
14は、-(CHR
k)
m-Z
14
[式中、R
kは、水素であり;
mは、0または1であり;
Z
12は、-OR
30、-NR
31R
32、-C(O)NR
31R
32または-NR
33C(O)R
34であり;
R
30は、(1~4C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
j)
o-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
jは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
R
31およびR
32は、水素、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
i)
p-[4員から6員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、R
iは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR
31およびR
32は、これらに連結する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
R
33は、水素であり;
R
34は、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4員から6員のヘテロシクリル、または-(CHR
h)
q-[4員から6員のヘテロシクリル]であり、R
hは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
R
30、R
31、R
32もしくはR
34、またはR
31およびR
32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のR
aで任意選択的に置換され;
R
aは、本明細書中のいずれかに定義される通りである]である。
(70)R
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより任意選択的に置換されている]から選択される。
(71)各R
aは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、または(1~4C)アルキルからなる群から独立して選択される。
(72)各R
aは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、または(1~2C)アルキルからなる群から独立して選択される。
(73)各R
aは、オキソ、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、または(1~2C)アルキルからなる群から独立して選択される。
(74)各R
aは、オキソ、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、またはメチルからなる群から独立して選択される。
(75)Lは、3~40個の鎖原子を含むリンカーである。
(76)Lは、5~30個の鎖原子を含むリンカーである。
(77)Lは、10~25個の鎖原子を含むリンカーである。
(78)Lは、13~23個の鎖原子を含むリンカーである。
(79)Lは、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-A
L3-X
L4-
*
【化11】
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化12】
(式中、Y
L1は、CHまたはNであり;R
L3およびR
L4は、Hもしくはメチルから選択され、またはR
L3およびR
L4は、連結されて、ハロにより任意選択的に置換されているピペリジニルまたはピペラジニル環を形成する)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択することができ;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択することができ;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化13】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNであり;R
L3およびR
L4は、Hもしくはメチルから選択され、またはR
L3およびR
L4は、連結されて、ハロにより任意選択的に置換されているピペリジニルまたはピペラジニル環を形成する)であり;
A
L3は、存在しない、または(1~15C)アルキレン、-(CH
2)
a5-[O-CH
2CH
2]
a6-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a6-(CH
2)
a5-であり
X
L4は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)NR
XL4-もしくは-NR
XL4C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL4は、水素またはメチルであり;
整数a1、a3およびa5は、それぞれ独立に、1~4であり;
整数a2、a4およびa6は、それぞれ独立に、1~7である]のリンカーである。
(80)Lは、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-A
L3-X
L4-
*
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化14】
(式中、Y
L1は、CHまたはNである)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択することができ;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択することができ;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化15】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNである)であり;
A
L3は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a5-[O-CH
2CH
2]
a6-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a6-(CH
2)
a5-であり
X
L4は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)NR
XL4-もしくは-NR
XL4C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL4は、水素またはメチルであり;
整数a1、a3およびa5は、それぞれ独立に、1~3であり;
整数a2、a4およびa6は、それぞれ独立に、1~6である]のリンカーである。
(81)Lは、式:
-X
L1-A
L1-R
L1-X
L2-A
L2-X
L3-R
L2-
*
[式中、
*は、Qとの連結点を表し;
X
L1は、存在しない、または-O-、NR
XL1、-C(O)-、-C(O)NR
XL1-もしくは-NR
XL1C(O)-であり;R
XL1は、水素またはメチルであり;
A
L1は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a1-[O-CH
2CH
2]
a2-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a2-(CH
2)
a1-であり
R
L1は、存在しない、または:
【化16】
(式中、Y
L1は、CHまたはNである)であり;
X
L2は、存在しない、または、Y
L1が、Nである場合、X
L2は、-C(O)-もしくは-C(O)NR
XL2-から選択することができ;またはY
L1が、CHである場合、X
L2は、-O-、NR
XL2、-C(O)-、-C(O)NR
XL2もしくは-NR
XL2C(O)-から選択することができ;R
XL2は、水素またはメチルであり;
A
L2は、存在しない、または(1~10C)アルキレン、-(CH
2)
a3-[O-CH
2CH
2]
a4-もしくは-[O-CH
2CH
2]
a4-(CH
2)
a3-であり
X
L3は、存在しない、または-O-、NR
XL3、-C(O)-、-C(O)NR
XL3-もしくは-NR
XL3C(O)-もしくは(2~4C)アルキニルであり;R
XL3は、水素またはメチルであり;
R
L2は、存在しない、または:
【化17】
(式中、Y
L2およびY
L3は、いずれも独立に、CHまたはNである)であり;
整数a1およびa3は、それぞれ独立に、1~3であり;
整数a2およびa4は、それぞれ独立に、1~6である]のリンカーである。
(82)Qは、小分子またはペプチドE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
(83)Qは、小分子E3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
(84)Qは:フォンヒッペル・リンダウ(VHL);セレブロン、XIAP、E3A;MDM2;後期促進複合体;EIBR5(EDDI);SOCS/BC-ボックス/eloBC/CUL5/RING;LNXp80;CBX4;CBLL1;HACE1;HECTD1;HECTD2;HECTD3;HECW1;HECW2;HERC1;HERC2;HERC3;HERC4;HUWE1;ITCH;NEDD4;NEDD4L;PPIL2;PRPF19;PIAS1;PIAS2;PIAS3;PIAS4;RANBP2;RNF4;RBX1;SMURF 1;SMURF2;STUB1;TOPORS;TRIP 12;UBE3A;UBE3B;UBE3C;UBE4A;UBE4B;UBOXS;UBR5;WWP1;WWP2;Parkin;A20/TNFAIP3;AMFR/gp78;ARA54;ベータ-TrCPl/BTRC;BRCA1;CBL;CHIP/STUB 1;E6;E6AP/UBE3A;F-ボックスタンパク質15/FBX015;FBXW7/Cdc4;GR AIL/RNF 128;HOIP/RNF31;cIAP-l/HIAP-2;cIAP-2/HIAP-l;cIAP(pan);ITCH/AIP4;KAP1;MARCH8、Mind Bomb 1/MIB1;Mind Bomb 2/MIB2;MuRF 1/TRIM63;NDFIP1;NEDD4;NleL;Parkin;RNF2;RNF4;RNF8;RNF168;RNF43;SART1;Skp2;SMURF2;TRAF-l;TRAF-2;TRAF-3;TRAF-4;TRAF-5;TRAF-6;TRIMS;TRIM21;TRIM32;UBR5;およびZNRF3からなる群から選択されるE3ユビキチンリガーゼを結合することが可能であるE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
(85)Qは:フォンヒッペル・リンダウ(VHL);またはセレブロンからなる群から選択されるE3ユビキチンリガーゼを結合することが可能であるE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
(86)Qは、セレブロンのE3ユビキチンリガーゼを結合することが可能であるE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
(87)Qは、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミド、VHLリガンド、メチル-ベスタチンまたはヌトリンから選択される。
(88)Qは、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミドまたはVHLリガンドから選択される。
(89)Qは:
【化18-1】
【化18-2】
[式中、
【化19】
は、Lとの連結点を表し;
R
qは、水素またはフルオロであり;
R
VHLは、フルオロにより任意選択的に置換されたシクロプロピルであり;
X
2は、-CH
2-または-C(O)-から選択される]から選択される。
(90)Qは:
【化20-1】
【化20-2】
[式中、
【化21】
は、Lとの連結点を表し;
R
qは、水素またはフルオロであり;
R
VHLは、フルオロにより任意選択的に置換されたシクロプロピルであり;
X
2は、-CH
2-または-C(O)-から選択される]から選択される。
【0077】
適当には、R2は、番号を付けたパラグラフ(1)において定義した通りである。最も適当には、R2は、番号を付けたパラグラフ(2)において定義した通りである。
【0078】
適当には、R4は、番号を付けたパラグラフ(5)から(12)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R4は、番号を付けたパラグラフ(8)から(12)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りである。
【0079】
適当には、R5aは、番号を付けたパラグラフ(13)から(15)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R5aは、番号を付けたパラグラフ(14)または(15)において定義した通りである。
【0080】
適当には、R5bは、番号を付けたパラグラフ(16)から(19)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R5bは、番号を付けたパラグラフ(18)または(19)において定義した通りである。
【0081】
適当には、R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R6は、番号を付けたパラグラフ(22)から(26)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R6は、番号を付けたパラグラフ(24)から(26)のいずれか1項において定義した通りである。
【0082】
適当には、R7は、番号を付けたパラグラフ(27)から(29)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R7は、番号を付けたパラグラフ(28)または(29)において定義した通りである。
【0083】
適当には、nは、番号を付けたパラグラフ(30)または(31)において定義した通りである。最も適当には、nは、番号を付けたパラグラフ(31)において定義した通りである。
【0084】
適当には、R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R8は、番号を付けたパラグラフ(35)から(39)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R8は、番号を付けたパラグラフ(37)から(39)のいずれか1項において定義した通りである。
【0085】
適当には、R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りである。
【0086】
適当には、A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(55)から(59)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りである。
【0087】
適当には、R11は、番号を付けたパラグラフ(60)から(65)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R11は、番号を付けたパラグラフ(63)から(65)のいずれか1項において定義した通りである。
【0088】
適当には、R12は、番号を付けたパラグラフ(66)において定義した通りである。
【0089】
適当には、R14は、番号を付けたパラグラフ(67)から(70)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R14は、番号を付けたパラグラフ(69)または(70)において定義した通りである。
【0090】
適当には、Raは、番号を付けたパラグラフ(71)から(74)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Raは、番号を付けたパラグラフ(73)または(74)において定義した通りである。
【0091】
リンカー基L
リンカーLは、分子の残部にQを連結させるのに役立つ基である。PROTAC分野で公知の任意の適当なリンカーが本発明の化合物において用いられ得る。
【0092】
一実施形態では、リンカーは、N、O、およびSから選択される1個、2個、3個、またはそれ以上のヘテロ原子を任意選択的に含む炭素鎖である。一実施形態では、炭素鎖は、飽和鎖炭素原子のみを含む。別の実施形態では、炭素鎖は、2個以上の不飽和鎖炭素原子を任意選択的に含む。一実施形態では、炭素鎖内の1個または複数の鎖炭素原子は、それだけには限らないが、オキソ、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルケニル、(2~6C)アルキニル、(1~3C)アルコキシ、OH、ハロゲン、重水素、N(1~3C)アルキル、N[(1~3C)アルキル)]2、CN、(3~8C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、およびヘテロアリールを含めた、1つまたは複数の置換基で任意選択的に置換されている。
【0093】
一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、少なくとも5個の鎖原子を含む。一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、40個未満の鎖原子を含む。一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30個の鎖原子を含む。一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19 20、21、22、23、24または25個の鎖原子を含む。一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23個の鎖原子を含む。一実施形態では、リンカーは、C、O、N、およびS原子から選択される、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19 20、21、22、23、24または25個の鎖原子を含む。
【0094】
用語「鎖原子」は、Qを分子の残部から離して配置する原子(すなわち、Qと分子の残部の間の架橋原子)を意味すると理解されるということが理解される。「鎖原子」部分内の結合長の数は、n+1[式中、nは、「鎖原子」の数である]であるということが理解される。したがって、Lが、番号を付けたパラグラフ(75)において定義した通りである場合、結合長の数は、4~41結合長であることを想定することができる。Lは、「結合長」および「鎖原子」に関して定義することができるということが理解される。
【0095】
さらなる実施形態では、リンカー基は、1個または複数の炭素原子が:-O-、-NH-、-N(CH
3)-、CO、
【化22】
からそれぞれ独立に選択される基により置き換えられている、3~40、5~30、10~25または13~23個の炭素原子の直鎖アルキレン基である。
【0096】
さらなる実施形態では、リンカー基は、1個または複数の炭素原子が:-O-、-NH-、-N(CH
3)-、CO、
【化23】
からそれぞれ独立に選択される基により置き換えられている、3~40、5~30、10~25または13~23個の炭素原子の直鎖アルキレン基である。
【0097】
さらなる実施形態では、リンカー基は、1個または複数の炭素原子が:-O-、-NH-、CO、
【化24】
からそれぞれ独立に選択される基により置き換えられている、3~40、5~30、10~25または13~23個の炭素原子の直鎖アルキレン基である。
【0098】
適当には、Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Lは、番号を付けたパラグラフ(79)から(81)のいずれか1項において定義した通りである。
【0099】
E3ユビキチンリガーゼ-結合部分Q
E3ユビキチンリガーゼ-結合部分Qは、当技術分野で公知の任意の適当なE3ユビキチンリガーゼ-結合部分であり得る。
【0100】
一実施形態では、Qは、小分子またはペプチドE3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。詳細な実施形態では、Qは、小分子E3ユビキチンリガーゼ-結合部分である。
【0101】
適当には、Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りである。より適当には、Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Qは、番号を付けたパラグラフ(87)から(90)のいずれか1項において定義した通りである。
【0102】
本発明の化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-I、I-II、I-III、I-IV、またはI-V:
【化25-1】
【化25-2】
[式中、
R
4、R
6、A
1、A
2、A
4、L、Qおよび任意の関連するサブグループは、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0103】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0104】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(5)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(22)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(55)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0105】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(24)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(27)から(29)のいずれか1項において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(30)または(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0106】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(26)において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0107】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
R11は、番号を付けたパラグラフ(60)から(65)のいずれか1項において定義した通りであり;
R12は、番号を付けたパラグラフ(66)において定義した通りであり;
R14は、番号を付けたパラグラフ(67)から(70)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0108】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0109】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0110】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0111】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(24)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(27)から(29)のいずれか1項において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(30)または(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0112】
式I-I、I-II、I-III、I-IVもしくはI-Vの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R6は、番号を付けたパラグラフ(26)において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0113】
本発明の化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXまたはI-X:
【化26-1】
【化26-2】
[式中、
R
6、A
1、A
2、A
4、L、Qおよび任意の関連するサブグループは、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0114】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0115】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(22)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(55)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0116】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(24)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(27)から(29)のいずれか1項において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(30)または(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0117】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(26)において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0118】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
R11は、番号を付けたパラグラフ(60)から(65)のいずれか1項において定義した通りであり;
R12は、番号を付けたパラグラフ(66)において定義した通りであり;
R14は、番号を付けたパラグラフ(67)から(70)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0119】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0120】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0121】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(20)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0122】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(24)から(26)のいずれか1項において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(27)から(29)のいずれか1項において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(30)または(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0123】
式I-VI、I-VII、I-VIII、I-IXもしくはI-Xの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R6は、番号を付けたパラグラフ(26)において定義した通りであり;
R7は、番号を付けたパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、番号を付けたパラグラフ(31)において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0124】
本発明の化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVまたはI-XV:
【化27-1】
【化27-2】
[式中、
R
4、R
8、A
1、A
2、A
4、L、Qおよび任意の関連するサブグループは、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0125】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0126】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(5)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(35)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(55)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0127】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(37)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0128】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0129】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
R11は、番号を付けたパラグラフ(60)から(65)のいずれか1項において定義した通りであり;
R12は、番号を付けたパラグラフ(66)において定義した通りであり;
R14は、番号を付けたパラグラフ(67)から(70)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0130】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(75)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(82)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0131】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0132】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(3)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(32)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(51)から(59)のいずれか1項において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0133】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(35)から(39)のいずれか1項において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(40)から(44)のいずれか1項において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(77)から(81)のいずれか1項において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(84)から(90)のいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0134】
式I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIVもしくはI-XVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
R4は、番号を付けたパラグラフ(10)から(12)のいずれか1項において定義した通りであり;
R8は、番号を付けたパラグラフ(38)または(39)において定義した通りであり;
R9は、番号を付けたパラグラフ(43)または(44)において定義した通りであり;
A1、A2およびA4は、番号を付けたパラグラフ(59)において定義した通りであり;
Lは、番号を付けたパラグラフ(80)または(81)において定義した通りであり;
Qは、番号を付けたパラグラフ(89)または(90)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上文に現れる、番号を付けたパラグラフのうちのいずれかにおいて定義した通りである。
【0135】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R2は、上記のパラグラフ(2)において定義した通りである。
【0136】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R4は、上記のパラグラフ(9)において定義した通りである。
【0137】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R4は、上記のパラグラフ(10)において定義した通りである。
【0138】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R4は、上記のパラグラフ(11)において定義した通りである。
【0139】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R4は、上記のパラグラフ(12)において定義した通りである。
【0140】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(22)において定義した通りである。
【0141】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(23)において定義した通りである。
【0142】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(24)において定義した通りである。
【0143】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(25)において定義した通りである。
【0144】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りである。
【0145】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(32)において定義した通りである。
【0146】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(28)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(32)において定義した通りである。
【0147】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(29)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(32)において定義した通りである。
【0148】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(33)において定義した通りである。
【0149】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(34)において定義した通りである。
【0150】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(35)において定義した通りである。
【0151】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(36)において定義した通りである。
【0152】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(37)において定義した通りである。
【0153】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(38)において定義した通りである。
【0154】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R6は、上記のパラグラフ(26)において定義した通りであり、R7は、上記のパラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記のパラグラフ(31)において定義した通りであり、R8は、上記のパラグラフ(39)において定義した通りである。
【0155】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A1、A2およびA4は、上記のパラグラフ(51)において定義した通りであり、R11は、上記のパラグラフ(60)において定義した通りであり、R12は、上記のパラグラフ(66)において定義した通りであり、R14は、上記のパラグラフ(67)において定義した通りである。
【0156】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A1、A2およびA4は、上記のパラグラフ(52)において定義した通りであり、R11は、上記のパラグラフ(60)において定義した通りであり、R12は、上記のパラグラフ(66)において定義した通りである。
【0157】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A1、A2およびA4は、上記のパラグラフ(53)において定義した通りであり、R12は、上記のパラグラフ(66)において定義した通りである。
【0158】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A1、A2およびA4は、上記のパラグラフ(54)において定義した通りであり、R11は、上記のパラグラフ(60)において定義した通りである。
【0159】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A1、A2およびA4は、上記のパラグラフ(59)において定義した通りである。
【0160】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(75)において定義した通りである。
【0161】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(76)において定義した通りである。
【0162】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(77)において定義した通りである。
【0163】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(78)において定義した通りである。
【0164】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(79)において定義した通りである。
【0165】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(80)において定義した通りである。
【0166】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Lは、上記のパラグラフ(81)において定義した通りである。
【0167】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(82)において定義した通りである。
【0168】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(83)において定義した通りである。
【0169】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(84)において定義した通りである。
【0170】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(85)において定義した通りである。
【0171】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(86)において定義した通りである。
【0172】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(87)において定義した通りである。
【0173】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(88)において定義した通りである。
【0174】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(89)において定義した通りである。
【0175】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Qは、上記のパラグラフ(90)において定義した通りである。
【0176】
本発明のある特定の化合物には、本出願中に例示される化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のうちのいずれか、特に、次のうちのいずれかが含まれる。
4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((14-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((17-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((14-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)オキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-((17-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)オキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-(4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-(4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-(5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
4-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-[4-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
5-[4-[2-[2-[2-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]ピペラジン-1-イル]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-6-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン
5-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-[5-[4-[2-[1-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]-4-ピペリジル]アセチル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
3-[5-[4-[1-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペリジン-4-カルボニル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
3-[5-[4-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]メチル]ピペラジン-1-イル]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
5-[4-[[1-[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル]-4-ピペリジル]メチル]ピペラジン-1-イル]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-6-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[11-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-11-オキソ-ウンデカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[8-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-8-オキソ-オクタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[7-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-7-オキソ-ヘプタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[8-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-8-オキソ-オクタノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[9-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-9-オキソ-ノナノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[10-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-10-オキソ-デカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
(2S,4R)-1-[(2S)-2-[[11-[4-[[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-11-オキソ-ウンデカノイル]アミノ]-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド
【0177】
式(I)または部分式(sub-formulae)(I-I)から(I-XV)の化合物を作製する様々な官能基および置換基は、式(I)の化合物の分子量が、1000を超えないように、通常選ばれる。より通常には、化合物の分子量は、900未満である。より好ましくは、分子量は、800未満である。さらにより好ましくは、分子量は、700未満である。
【0178】
本発明の化合物の適当な薬学的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である、例えば、本発明の化合物の酸-付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸、メタンスルホン酸(methane sulfonate)またはマレイン酸との酸-付加塩である。さらに、十分に酸性である、本発明の化合物の適当な薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属、例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩、アンモニウム塩または薬学的に許容されるカチオンを生成する有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0179】
同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質もしくは配列とまたは空間におけるそれらの原子の配置と異なる、化合物は、「異性体」と呼ばれる。空間におけるそれらの原子の配置と異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わすことのできない鏡像であるものは、「鏡像異性体」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、それは、4つの異なる基に結合され、1対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置により特徴付けることができ、カーンおよびプレローグのR-およびS-シークエンシング則により、または分子が、平面の偏光を回転する方式により記載され、右旋性または左旋性と(すなわち、それぞれ、(+)または(-)-異性体と)命名することができる。キラル化合物は、いずれか一方の鏡像異性体としてまたはその混合物として存在することができる。等しい割合の鏡像異性体を含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0180】
本発明の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を有することができ;したがって、かかる化合物は、個別の(R)-もしくは(S)-立体異性体としてまたはそれらの混合物として生成することができる。別段示されない限り、本明細書および特許請求の範囲中のある特定の化合物の説明または名称の付け方は、両方の個別の鏡像異性体およびそれらの混合物、ラセミまたは他の方法が含まれることが意図される。立体化学の決定および立体異性体の分離のための方法は、例えば、光学活性の出発材料からの合成によりまたはラセミ体の分割により、当技術分野で周知である(Chapter 4 of “Advanced Organic Chemistry”, 4th edition J.March, John Wiley and Sons, New York, 2001において論じられているものを参照のこと)。本発明の化合物のいくつかは、幾何異性体の中心(E-およびZ-異性体)を有し得る。
【0181】
本発明は、すべての光学、ジアステレオマーおよび幾何異性体ならびに活性を有するそれらの混合物を包含することが理解されるものとする。
【0182】
本発明はまた、1つまたは複数の同位体置換を含む、本明細書中に定義される本発明の化合物を包含する。例えば、Hは、1H、2H(D)、および3H(T)を含めた、任意の同位体の形態であり得;Cは、12C、13C、および14Cを含めた、任意の同位体の形態であり得;Oは、16Oおよび18Oを含めた、任意の同位体の形態であり得るなど。
【0183】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)のいくつかの化合物が、溶媒和のならびに非溶媒和の形態、例えば、水和させた形態などにおいて存在し得るということがやはり理解されるものとする。本発明が、活性を有するすべてのかかる溶媒和の形態を包含するということが理解されるものとする。
【0184】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)のいくつかの化合物が、多型を示し得る、および本発明が、活性を有するすべてのかかる形態を包含するということがやはり理解されるものとする。
【0185】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物は、多くの異なる互変異性型において存在し得、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物への参照には、すべてのかかる形態が含まれる。誤解を避けるために、化合物が、いくつかの互変異性型のうちの1つにおいて存在することができ、1つのみが、詳細に記載されまたは示され、一方、他方はすべて、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)により包含される。互変異性型の例には、例えば、次の互変異性対:ケト/エノール(下記に例証される)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、およびニトロ/アシ-ニトロに関して、ケト形、エノール形、およびエノラート形が含まれる。
【0186】
【0187】
アミン官能基を含有する、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物はまた、N-オキシドをも形成し得る。アミン官能基を含有する式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物への本明細書中の参照にはまた、N-オキシドがやはり含まれる。化合物が、いくつかのアミン官能基を含有する場合、1個または2個以上の窒素原子が、酸化して、N-オキシドを形成することができる。N-オキシドの詳細な例は、三級アミンのN-オキシドまたは窒素-含有複素環の窒素原子である。N-オキシドは、酸化剤、例えば、過酸化水素または過酸(例えば、ペルオキシカルボン酸)による対応するアミンの処理により形成することができ、例えば、Advanced Organic Chemistry, by Jerry March, 4th Edition, Wiley Interscienceを参照のこと。より詳細には、N-オキシドは、アミン化合物は、例えば、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で、m-クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)と反応させる、L.W.Deady(Syn.Comm.1977, 7, 509-514)の手順により作製することができる。
【0188】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて、本発明の化合物を放出するプロドラッグの形態で投与することができる。プロドラッグは、本発明の化合物の物理的特性および/または薬物動態特性を変更するために用いることができる。本発明の化合物が、特性修正基が連結することができる適当な基または置換基を含有する場合、プロドラッグは、形成することができる。プロドラッグの例には、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物中のカルボキシ基またはヒドロキシ基で形成することができる、in vivoにおける切断可能なエステル誘導体ならびに式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物中のカルボキシ基またはアミノ基で形成することができるin-vivoにおける切断可能なアミド誘導体が含まれる。
【0189】
したがって、本発明には、有機合成により利用可能であった場合およびそのプロドラッグの切断としてヒトまたは動物の体内で利用可能であった場合、上文で定義された通り、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物が含まれる。したがって、本発明には、有機合成手段により生成される式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物が含まれ、また、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物である、前駆物質化合物の代謝として、ヒトまたは動物の体内で生成される、かかる化合物は、合成により生成された化合物または代謝により生成された化合物であり得る。
【0190】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、望ましくない薬理活性がなくおよび過度の毒性がなく、ヒトまたは動物の身体への投与に適するように、妥当な医学的判断に基づいたものである。
【0191】
プロドラッグの様々な形態は、例えば、次の文献に記載されている:-
a)Methods in Enzymology, Vol.42, p.309-396, edited by K.Widder, et al.(Academic Press, 1985);
b)Design of Pro-drugs, edited by H.Bundgaard,(Elsevier, 1985);
c)A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and
H.Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Pro-drugs”, by H.Bundgaard p.113-191(1991);
d)H.Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38(1992);
e)H.Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285(1988);
f)N.Kakeya, et al., Chem.Pharm.Bull., 32, 692(1984);
g)T.Higuchi and V.Stella, “Pro-Drugs as Novel Delivery Systems”, A.C.S.Symposium Series, Volume 14;および
h)E.Roche(editor), “Bioreversible Carriers in Drug Design”, Pergamon Press, 1987.
【0192】
カルボキシ基を有する、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのエステルである。カルボキシ基を含有する、式Iまたは部分式(I-I)から(I-XV)の化合物のin vivoにおける切断可能なエステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて、親酸または親アルコールを生成する、薬学的に許容されるエステルである。カルボキシのための適当な薬学的に許容されるエステルには、(1~6C)アルキルエステル、例えば、メチル、エチルおよびtert-ブチルなど、(1~6C)アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチルエステルなど、(1~6C)アルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチルエステル、3-フタリジルエステルなど、(3~8C)シクロアルキルカルボニルオキシ-(1~6C)アルキルエステル、例えば、シクロペンチルカルボニルオキシメチルおよび1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルなど、2-オキソ-1,3-ジオキソレニルメチルエステル、例えば、5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イルメチルエステルなどおよび(1~6C)アルコキシカルボニルオキシ-(1~6C)アルキルエステル、例えば、メトキシカルボニルオキシメチルおよび1-メトキシカルボニルオキシエチルエステルなどが含まれる。
【0193】
ヒドロキシ基を有する、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含有する、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の、in vivoにおける切断可能なエステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて、親ヒドロキシ化合物を生成する薬学的に許容されるエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基のための基を形成する適当な薬学的に許容されるエステルには、無機エステル、例えば、リン酸エステル(ホスホロアミド酸環式エステルを含む)などが含まれる。ヒドロキシ基のための基を形成するさらなる適当な薬学的に許容されるエステルには、(1~10C)アルカノイル基、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基など、(1~10C)アルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、N,N-(1~6C)2カルバモイル、2-ジアルキルアミノアセチルおよび2-カルボキシアセチル基などが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基における環置換基の例には、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチルおよび4-(1~4C)アルキルピペラジン-1-イルメチルが含まれる。ヒドロキシ基のための基を形成する適当な薬学的に許容されるエーテルには、α-アシルオキシアルキル基、例えば、アセトキシメチルおよびピバロイルオキシメチル基が含まれる。
【0194】
カルボキシ基を有する、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのアミド、例えば、アミン、例えば、アンモニアなど、(1~4C)アルキルアミン、例えば、メチルアミンなど、[(1~4C)アルキル]2アミン、例えば、ジメチルアミン、N-エチル-N-メチルアミンまたはジエチルアミンなど、(1~4C)アルコキシ-(2~4C)アルキルアミン、例えば、2-メトキシエチルアミンなど、フェニル-(1~4C)アルキルアミン、例えば、ベンジルアミンおよびアミノ酸、例えば、グリシンまたはそのエステルで形成されるアミドである。
【0195】
アミノ基を有する式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのアミド誘導体である。アミノ基から得られた適当な薬学的に許容されるアミドには、例えば、(1~10C)アルカノイル基、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基で形成されたアミドが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基における環置換基の例には、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチルおよび4-(1~4C)アルキル)ピペラジン-1-イルメチルが含まれる。
【0196】
式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物のin vivoにおける効果は、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物の投与後、ヒトまたは動物の体内で形成される1種または複数の代謝産物により、一部で発揮することができる。以下に記載した通り、式(I)または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物のin vivoにおける効果はまた、前駆物質化合物(プロドラッグ)の代謝として発揮することもできる。
【0197】
本発明が、任意選択の、好ましいまたは適当な特徴として、そうでない場合は、ある特定の実施形態に関して、任意の化合物または本明細書中に定義される化合物の特定の基に関連し得るが、本発明は、任意の化合物または前記任意選択の、好ましいもしくは適当な特徴またはある特定の実施形態を特に除外する、化合物の特定の基に関連し得る。
【0198】
適当には、本発明は、本明細書中に定義される生物活性を有さない任意の個別の化合物を除外する。
【0199】
合成
本発明の化合物は、当技術分野で公知の任意の適当な技法により調製することができる。これらの化合物の調製のためのある特定の方法は、添付の例においてさらに記載される。
【0200】
本明細書中に記載される合成方法の説明においておよび出発材料を調製するために用いられる、任意の参照される合成方法において、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の期間およびワークアップ手順を含めた、すべての提案された反応条件は、当業者により選択することができるということが理解されるものとする。
【0201】
分子の様々な部分において存在する官能基が、利用される試薬および反応条件に適合しなければならないということが有機合成の当業者により理解される。
【0202】
本明細書中に定義される方法における本発明の化合物の合成中、またはいくつかの出発材料の合成中、それらの望まれない反応を防止するために、いくつかの置換基を保護することが望ましいこともあるということが理解される。熟練した化学者は、かかる保護が必要とされる場合、およびどのようにしてかかる保護基が導入され、その後、除去され得るかを理解している。
【0203】
保護基の例の場合、対象に関する、多くの一般テキストのうちの1つ、例えば、‘Protective Groups in Organic Synthesis’ by Theodora Green(出版社名:John Wiley & Sons社)を参照のこと。保護基は、問題の保護基の除去に適切なものとして、文献に記載されるまたは熟練した化学者に公知の任意の好都合な方法により除去することができ、かかる方法は、分子中の他の基の最小限の妨害により、保護基の除去を行うために選ばれる。
【0204】
したがって、反応物が、例えば、基、例えば、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシを含む場合、これは、本明細書中で挙げられる反応のうちのいくつかにおいて基を保護することが望ましいこともある。
【0205】
例として、アミノまたはアルキルアミノ基についての適当な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチルなど、アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上記の保護基についての脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で変わる。したがって、例えば、アシル基、例えば、アルカノイルまたはアルコキシカルボニル基またはアロイル基は、例えば、適当な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムによる加水分解により除去することができる。あるいは、アシル基、例えば、tert-ブトキシカルボニル基は、例えば、塩酸、硫酸またはリン酸またはトリフルオロ酢酸として適当な酸による処理により除去することができ、アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル基は、例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムを介した水素化により、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素による処理により、除去することができる。1級アミノ基についての適当な代替の保護基は、例えば、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンによる、またはヒドラジンによる処理により除去することができるフタロイル基である。
【0206】
ヒドロキシ基についての適当な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチルなど、アロイル基、例えば、ベンゾイル、またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上記の保護基についての脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で変わる。したがって、例えば、アシル基、例えば、アルカノイルなどまたはアロイル基は、例えば、適当な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物など、例えば、リチウム、水酸化ナトリウムまたはアンモニアによる加水分解により除去することができる。あるいは、アリールメチル基、例えば、ベンジル基などは、例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムなどを介した水素化により除去することができる。
【0207】
カルボキシ基についての適当な保護基は、例えば、エステル化基、塩基、例えば、水酸化ナトリウムなどによる、例えば、加水分解により除去することができるメチルまたはエチル基、または例えば、酸、例えば、有機酸、例えば、トリフルオロ酢酸などによる処理により除去することができる、例えば、t-ブチル基、または例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムなどを介した、例えば、水素化により除去することができるベンジル基である。
【0208】
樹脂は、保護基として用いることもできる。
【0209】
式(I)、または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物を合成するために使用される方法論は、R2、R4、R6、A1、A2、A4、LおよびQおよび任意の置換基またはその関連サブグループの性質に応じて変わる。それらの調製についての適当な方法は、添付の例においてさらに記載される。
【0210】
式(I)、または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物が、本明細書中に定義される方法のうちのいずれか1つにより合成された後、次いで、それらの方法は、次のさらなるステップ、すなわち、
(i)存在する任意の保護基を除去するステップ;
(ii)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換するステップ;
(iii)薬学的に許容されるその塩、水和物または溶媒和物を形成するステップ;および/または
(iv)そのプロドラッグを形成するステップ
をさらに含むこともできる。
【0211】
上記の(ii)の一例は、式(I)の化合物が合成され、次いで、R2、R4、R6、A1、A2、A4、LおよびQ基のうちの1つまたは複数をさらに反応させて、その基の性質を変化させることができ、式(I)の代替の化合物を提供する場合である。
【0212】
得られた式(I)、または部分式(I-I)から(I-XV)の化合物は、当技術分野で周知の技法を用いて単離するおよび精製することができる。
【0213】
式(I)の化合物は、下記の実施例セクションに示される合成経路により合成することができる。
【0214】
生物活性
本明細書中の実施例セクションに記載される生物アッセイを用いて、本発明の化合物の薬理学的効果を測定することができる。
【0215】
式(I)の化合物の薬理学的特性が、構造上の変化で変わるが、予測通り、本発明の化合物は、実施例セクションに記載されるアッセイにおいて活性があることが判明した。
【0216】
医薬組成物
本発明のさらなる態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と合わせた、上文で定義された本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0217】
本発明の組成物は、経口使用(例えば、錠剤、口中錠、硬質もしくは軟質カプセル、水性もしくは油性懸濁液、エマルション、分散性粉末または顆粒剤、シロップ剤もしくはエリキシル剤として)、局所的使用(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、または水性もしくは油性の溶液または懸濁液として)、吸入による投与(例えば、微粉砕した粉末または液体エアゾールとして)、ガス注入による投与(例えば、微粉砕した粉末として)または非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内もしくは筋肉内投薬用の無菌の水溶液または油性溶液としてまたは直腸投薬用の坐剤として)に適した形態であり得る。
【0218】
本発明の組成物は、当技術分野で周知の従来の医薬賦形剤を用いた、従来の手順により得ることができる。したがって、経口使用を目的とした組成物は、例えば、1種または複数の着色剤、甘味剤、矯味剤および/または保存剤を含有することができる。
【0219】
療法における使用のための本発明の化合物の有効量は、本明細書中で参照される増殖性状態を治療するまたは予防する、その進行を遅くするおよび/または状態と関連する症状を軽減するのに十分な量である。
【0220】
1種または複数の賦形剤と合わせて、単一剤形を生成する有効成分の量は、処置される個別および投与のある特定の経路に応じて必然的に変わる。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした配合物は、一般に、例えば、全組成物の約5~約98重量パーセントまで変わり得る賦形剤の適切なおよび好都合な量で配合される、有効な薬剤0.5mg~0.5g(より適当には、0.5~100mg、例えば、1~30mg)を含有する。
【0221】
式Iの化合物の治療または予防の目的のための投与量のサイズは、医学の周知の原理にしたがって、状態の性質および重症度、動物もしくは患者の年齢および性別ならびに投与の経路によって、当然変わる。
【0222】
治療または予防の目的のために本発明の化合物を用いることにおいて、これは、一般に、ある範囲、例えば、分割投与で必要とされる場合を考えて、体重1kg当たり0.1mg/kg~75mgの日用量を投与されるように施行される。一般に、非経口経路が使用される場合、より低い投与量は、投与される。したがって、例えば、静脈内または腹腔内投与の場合、ある範囲、例えば、体重1kg当たり0.1mg~30mgの投与量が、一般に用いられる。同様に、吸入による投与の場合、ある範囲、例えば、体重1kg当たり0.05mg~25mgの投与量が用いられる。経口投与は、特に、錠剤の形態でやはり適当であり得る。通常、単位剤形は、本発明の化合物約0.5mg~0.5gを含有する。
【0223】
治療的使用および適用
本発明は、PMS2タンパク質レベルを低減するようにおよび/またはPMS2活性の阻害剤として機能する化合物を提供する。
【0224】
したがって、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害が有益である、様々な疾患状態における潜在的な治療的使用を有する。
【0225】
したがって、本発明は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害が、かかる治療を必要とする患者において有益である、疾患または障害を治療する方法を提供し、前記方法は、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0226】
本発明は、in vitroまたはin vivoでPMS2タンパク質レベルを低減するおよび/またはPMS2活性を阻害する方法を提供し、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の有効量と、細胞を接触させるステップを含む。
【0227】
本発明は、かかる治療を必要とする患者において増殖性障害を治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0228】
本発明は、かかる治療を必要とする患者においてがんを治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0229】
本発明は、療法における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。
【0230】
本発明は、医薬品としての使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。
【0231】
本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物を提供する。
【0232】
本発明は、がんの治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがんである。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがん、特に、エストロゲン陽性がん、例えば、乳がんなど、またはアンドロゲン受容体陽性がん、例えば、前立腺がんなどである。
【0233】
本発明は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物を提供する。
【0234】
本発明は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害が、有益である疾患または障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物を提供する。
【0235】
本発明は、増殖性障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用を提供する。
【0236】
本発明は、がんの治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用を提供する。
【0237】
本発明は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用を提供する。
【0238】
本発明は、PMS2タンパク質レベルの低減および/またはPMS2活性の阻害が、有益である、疾患または障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用を提供する。
【0239】
用語「増殖性障害」、「増殖性状態」および「増殖性疾患」は、本明細書中で同義的に用いられ、in vitroでもin vivoでも、望まれない、例えば、腫瘍性または過形成性の増殖である、過剰なもしくは異常な細胞の不必要なまたは制御されない細胞増殖に関係する。
【0240】
本発明の上記で概略した態様において、増殖性障害は、適当には、がんであり、がんは、適当には、ヒトのがんである。詳細には、本発明の化合物は、任意のがんの治療に有用であり、ミスマッチ修復阻害は、有益である。任意の適当ながんが、標的とされ得る(例えば、腺様嚢胞癌、副腎腫瘍、アミロイドーシス、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、毛細血管拡張性運動失調症、ベックウィズ・ウイーデマン症候群、胆管がん(胆管細胞癌)、バート-ホッグ-デュベ症候群、膀胱がん、骨がん、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、カーニー複合、中枢神経系腫瘍、子宮頚部がん、結腸直腸がん、カウデン病、頭蓋咽頭腫、線維形成性乳児神経節膠腫、脳室上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、眼がん、眼瞼がん、家族性腺腫性ポリポーシス、家族性GIST、家族性悪性黒色腫、家族性非-VHL淡明細胞型腎細胞癌、家族性膵がん、胆嚢がん、消化管間質腫瘍-GIST、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、頭頚部がん、遺伝性乳癌卵巣がん、遺伝性びまん性胃がん、遺伝性平滑筋腫症および腎細胞がん、遺伝性混合ポリポーシス症候群、遺伝性膵炎、遺伝性乳頭状腎細胞癌、若年性ポリポーシス症候群、腎がん、涙腺腫瘍、喉頭および下咽頭がん、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性前リンパ球性白血病、ヘアリー細胞白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性T細胞リンパ球性白血病、好酸球性白血病)、リー・フラウメニ症候群、肝がん、肺がん(非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、リンパ腫(ホジキン、非-ホジキン)、リンチ症候群、肥満細胞症、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性内分泌腺腫症1型および2型、多発性骨髄腫、MUTYH(またはMYH)-関連ポリポーシス、骨髄異形成症候群(MDS)、鼻腔および副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、神経内分泌腫瘍(例えば、胃腸管、肺または膵臓の)、神経線維腫症1型および2型、母斑性基底細胞癌症候群、口腔または中咽頭がん、骨肉腫、卵巣/ファロピウス管/腹膜がん、膵がん、副甲状腺がん、陰茎がん、ポイツ・ジェガース症候群、褐色細胞腫、傍神経節腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫(例えば、カポジまたは軟部組織)、皮膚がん、小腸がん、胃がん、精巣がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、結節性硬化症、子宮がん、膣がん、フォンヒッペル・リンダウ症候群、外陰がん、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、ウェルナー症候群、ウィルムス腫瘍および色素性乾皮症)。目的とする特定のがんには、血液がん、例えば、リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、バーキットリンパ腫(BL)および血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)を含む)、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)を含む)、多発性骨髄腫、乳がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃-食道がん、神経内分泌がん、骨肉腫、前立腺がん、膵がん、小腸がん、膀胱がん、直腸がん、胆管細胞癌、CNSがん、甲状腺がん、頭頚部がん、食道がん、および卵巣がんが含まれる。
【0241】
本発明の化合物は、トリプレットリピート障害を治療するために用いることもできる。
【0242】
したがって、本発明のさらなる態様は、かかる治療を必要とする患者においてトリプレットリピート障害(例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs))を治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0243】
本発明のさらなる態様によれば、トリプレットリピート障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0244】
本発明のさらなる態様によれば、トリプレットリピート障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される医薬組成物の使用が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0245】
投与経路
本発明の化合物またはこれらの化合物を含む医薬組成物は、全身的でも、末梢的でもまたは局所的でも、任意の好都合な投与の経路により(すなわち、所望の作用部位で)対象に投与することができる。
【0246】
投与経路には、それだけに限らないが、経口(例えば、経口摂取による);口腔;舌下;経皮(例えば、パッチ、硬膏剤などを含む);経粘膜的に(例えば、パッチ、硬膏剤などを含む);鼻腔内(例えば、鼻内スプレーによる);眼球(例えば、点眼剤による);肺(例えば、次を用いて、例えば、エアゾールを介した、例えば、口または鼻を通して吸入またはガス注入療法による);直腸(例えば、坐剤または浣腸による);経膣(例えば、ペッサリーによる);例えば、腫瘍内、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、脊髄内、関節内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、および胸骨下(intrasternal)を含めた注射による;例えば、皮下にまたは筋肉内に、デポーまたはリザーバーの留置剤による、非経口が含まれる。
【0247】
併用療法
本発明の化合物は、単独療法として投与することも、本発明の化合物の他に、従来の外科手術または放射線療法または化学療法または標的薬剤を使用してもよい。かかる化学療法または標的薬剤は、以下のカテゴリーのうちの1つまたは複数を含むことができる:
(i)腫瘍内科学において用いられる通り、抗増殖薬/抗悪性腫瘍薬およびそれらの組合せ、例えば、それだけには限らないが、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾロミド(temozolamide)およびニトロソウレア);代謝拮抗薬(例えば、ゲムシタビンおよび葉酸代謝拮抗薬、例えば、5-フルオロウラシルおよびテガフールのような、フルオロピリミジンなど、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシンおよびミスラマイシンのようなアントラサイクリン系薬剤);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイドならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイドならびにポロキナーゼ阻害剤);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンならびにイリノテカンを含むカンプトテシン);
(ii)細胞分裂阻害剤、例えば、それだけには限らないが、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene))、抗アンドロゲン薬(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば、酢酸メゲストロール)および副腎皮質ステロイド(例えば、デキサメタゾン、プレドニゾンおよびプレドニゾロン)を含めたステロイドホルモン、(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタンのような)アロマターゼ阻害剤ならびに5α-還元酵素の阻害剤、例えば、フィナステリドなど;
(iii)抗浸潤剤(anti-invasion agent)、例えば、それだけには限らないが、c-Srcキナーゼファミリー阻害剤4-(6-クロロ-2,3-メチレンジオキシアニリノ)-7-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]-5-テトラヒドロピラン-4-イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願公開WO01/94341)、N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ}チアゾール-5-カルボキサミド(ダサチニブ、BMS-354825;J.Med.Chem., 2004, 47, 6658-6661)、ボスチニブ(SKI-606)、およびメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えば、マリマスタットなど、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤またはヘパラナーゼに対する抗体;
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、それだけには限らないが、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体(例えば、抗-erbB2抗体トラスツズマブ[Herceptin(商標)]、抗-EGFR抗体パニツムマブ、抗-erbB1抗体セツキシマブ[Erbitux、C225]およびSternら(Critical reviews in oncology/haematology, 2005, Vol.54, pp11-29)により開示される、任意の増殖因子または増殖因子受容体抗体であり;かかる阻害剤にはまた、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)および6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)-キナゾリン-4-アミン(CI1033)など、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ラパチニブなど);肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;インスリン増殖因子ファミリーの阻害剤;血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、例えば、イマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107)など;セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、Ras/Rafシグナル伝達阻害剤、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤など、例えば、ソラフェニブ(BAY43-9006)、ティピファニブ(R115777)およびロナファルニブ(SCH66336))、MEKおよび/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤、c-kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF-1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤およびサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、例えば、CDK2および/またはCDK4阻害剤などが含まれ;
(v)抗血管新生薬、例えば、それだけには限らないが、血管内皮増殖因子の影響を抑制するもの、[例えば、抗-血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))および例えば、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG-013736)およびパゾパニブ(GW786034)など;
(vi)血管傷害剤、例えば、それだけには限らないが、コンブレタスタチンA4および国際特許出願公開WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434およびWO02/08213において開示される化合物;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えば、ジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
(viii)アンチセンス療法、例えば、それだけには限らないが、上記に示される標的を対象とするもの、例えば、ISIS2503、抗-rasアンチセンスなど;
(ix)例えば、がんワクチン、抗体、ウイルス(腫瘍溶解性ウイルス)を含めた、免疫療法アプローチ、ならびに患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加するおよび/または細胞媒介性抗-腫瘍応答を容易にするために小分子または細胞療法アプローチ。かかる療法は、それだけに限らないが、OX40アゴニスト、cGAS-STINGアゴニスト、ENPP1阻害剤、CD38阻害剤、TBK1阻害剤、A2a受容体アンタゴニスト、PI3キナーゼ阻害剤、TLR7/8アゴニスト、IDO阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、BTK阻害剤およびブロモドメイン阻害剤;がん抗原の微生物ベクターによる形質導入、がん抗原の抗原提示細胞への直接形質導入、がん抗原に特異的な免疫細胞による治療(例えば、CAR-T)、抗体、抗体断片および免疫系が腫瘍細胞を認識することを可能にする抗体薬物複合体による治療を含み得る。
【0248】
かかる共同治療は、治療の個別の構成成分の同時の、逐次のまたは別々の投薬として達成することができる。かかる組合せ生成物は、上文で記載された用量範囲内の本発明の化合物およびその承認された用量範囲内の他の薬学的に-有効な薬剤を使用する。
【0249】
本発明のこの態様によれば、上文で定義された本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、および抗腫瘍剤を含むがん(例えば、固形腫瘍を伴うがん)の治療における使用のための組合せが提供される。
【0250】
本発明のこの態様によれば、上文で定義された本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、および上記の明細書中に示される抗-腫瘍剤のうちのいずれか1種を含む、増殖性状態、例えば、がん(例えば、固形腫瘍を伴うがん)などの治療における使用のための組合せが提供される。
【0251】
本発明のさらなる態様では、上記の明細書中に示されるものから任意選択的に選択される、別の抗腫瘍剤と組み合わせた、がんの治療における使用のための本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0252】
本発明のさらなる態様では、上記の明細書中に示されるものから任意選択的に選択される、チロシンキナーゼ阻害剤と組み合わせた、がんの治療における使用のための本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0253】
本明細書中で、用語「組合せ」が用いられる場合、これが、同時の、別々のまたは逐次的な投与を意味することが理解されるものである。本発明の一態様では、「組合せ」とは、同時投与を意味する。本発明の別の態様では、「組合せ」は、別々の投与を意味する。本発明のさらなる態様では、「組合せ」は、逐次的な投与を意味する。投与が、逐次的または別々である場合、第2の構成成分を投与する上での遅延は、例えば、組合せの有益な効果を失うものであるべきではない。
【0254】
本発明のさらなる態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と合わせた、抗腫瘍剤(上記の明細書中に示されるものから任意選択的に選択される)と組み合わせた本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0255】
免疫モジュレーション治療との併用療法
免疫チェックポイント阻害剤
免疫細胞および/またはがん細胞において存在する免疫チェックポイントタンパク質[例えば、(細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4およびCD152としても公知の)CTLA4、(リンパ球-活性化遺伝子3およびCD223としても公知の)LAG3、(プログラム細胞死タンパク質1およびCD279としても公知の)PD1、(プログラム死-リガンド1およびCD274としても公知の)PD-L1、(T-細胞免疫グロブリンムチン-3としても公知の)TIM-3および(IgおよびITIMドメインを有するT-細胞免疫受容体としても公知の)TIGITは、抗-腫瘍免疫応答を調節する上で重要な役割を果たすことが見出されている分子標的である。これらの免疫チェックポイントタンパク質の阻害剤(例えば、CTLA4、LAG3、PD1、PD-L1、TIM-3および/またはTIGIT阻害剤)は、がんのいくつかの形態を効率的に治療するために利用することができる抗-腫瘍免疫応答を促進する。
【0256】
免疫刺激薬
モノクローナル抗体、二重特異性抗体、組換えリガンドおよび免疫細胞において刺激受容体に結合する小分子治療薬は、有効な抗-腫瘍応答を容易にすることができる。かかる受容体は、細胞間の接触、例えば、腫瘍細胞と免疫細胞との間の接触または2つのタイプの免疫細胞(immunce cell)の間の接触に関与し得、他の受容体は、免疫応答を刺激する可溶性因子に結合し得る。かかる一実施形態では、抗体、二重特異性抗体、組換え(recombindant)タンパク質または小分子治療薬は、それだけには限らないが、4-1BB、OX40、cGAS-STING、CD27、CD40、および抗-腫瘍免疫を高めるDR3を含めた、刺激受容体を活性化することができる。
【0257】
抗原プロセシングのモジュレーターは、有効な抗-腫瘍応答を強化するために、細胞表面における新抗原性ペプチドの提示を容易にすることができる。かかる一実施形態では、小胞体アミノペプチダーゼERAP1およびERAP2の阻害剤は、抗-腫瘍免疫を刺激することができる。
【0258】
一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書中に定義される免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩を含む、組合せに関する。
【0259】
別の態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書中に定義される免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩を含む、組合せの使用に関する。
【0260】
別の態様では、本発明は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書中に定義される免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩を含む組合せを、前記対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象において増殖性障害を治療する方法に関する。
【0261】
別の態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩に関し、化合物、または薬学的に許容されるその塩は、免疫チェックポイント阻害剤、または免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0262】
別の態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩に関し、免疫チェックポイント阻害剤は、本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0263】
別の態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0264】
別の態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0265】
別の態様では、本発明は、本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩、および本明細書中に定義される免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする対象に順次、別々にまたは同時に投与するステップを含む、増殖性障害を治療する方法に関する。
【0266】
任意の免疫チェックポイント阻害剤または免疫刺激薬は、本明細書中に定義される併用療法において用いることができる。
【0267】
一態様では、免疫刺激薬は、4-1BB刺激薬、OX40刺激薬、CD27刺激薬、CD40刺激薬、およびDR3刺激薬から選択される。別の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD1-阻害剤、PD-L1阻害剤、LAG3阻害剤、CTLA-4阻害剤、TIM-3阻害剤および/またはTIGIT阻害剤から選択される。詳細な実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD1またはPD-L1阻害剤である。
【0268】
PD-1は、免疫細胞、例えば、T細胞などにおいて存在する細胞表面受容体タンパク質である。PD-1は、免疫系を下方調節するおよびT細胞活性化を抑制することにより自己免疫寛容を促進することにおいて重要な役割を果たす。PD-1タンパク質は、リンパ節中の抗原特異的T細胞のアポトーシス(プログラム細胞死)を促進し、同時に、調節性T細胞(抗炎症抑制性T細胞)におけるアポトーシスを減少させる二重の機構によって、自己免疫を監視する免疫チェックポイントである。
【0269】
したがって、PD-1は、免疫系を抑制する。これは、自己免疫疾患を予防するが、免疫系が、がん細胞を死滅させるのを防ぎ得る。
【0270】
PD1は、2つのリガンド、PD-L1およびPD-L2に結合する。PD-L1は、いくつかのがんにおいて高度に発現されるので特に興味の対象となり、そのため、がんの免疫回避におけるPD1の役割は、十分に確立されている。免疫系をブーストするPD-1を標的とするモノクローナル抗体は、がんの治療について承認されているまたはがんの治療のために開発されている。多くの腫瘍細胞は、PD-L1、免疫抑制PD-1リガンドを発現し;PD-1とPD-L1間の相互作用を阻害すると、in vitroにおけるT-細胞の応答を強化することができ、発症前抗腫瘍活性を媒介することができる。これは、免疫チェックポイント遮断として公知である。
【0271】
PD-1を標的にする薬物の例には、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)およびニボルマブ(オプジーボ)が含まれる。これらの薬物は、皮膚の黒色腫、非-小細胞肺がん、腎がん、膀胱がん、頭頚部がん、およびホジキンリンパ腫を含めた、がんのいくつかのタイプを治療するのに、有効であることが示されている。それらは、他の多くのタイプのがんに対する使用のためにやはり研究されている。開発における薬物の例には、BMS-936559(Bristol Myers Squibb社)、MGA012(MacroGenics社)およびMEDI-0680(MedImmune社)が含まれる。
【0272】
PD-L1を阻害する薬物の例には、アテゾリズマブ(テセントリク)、アベルマブ(バベンチオ)およびデュルバルマブ(イミフィンジ)が含まれる。これらの薬物は、膀胱がん、非-小細胞肺がん、およびメルケル細胞皮膚がん(メルケル細胞癌)を含めた、異なるタイプのがんを治療するのに役立つこともやはり示されている。それらは、がんの他のタイプに対する使用についてもやはり研究されている。
【0273】
LAG3阻害剤の例には、BMS-986016/レラトリマブ(Relatlimab)、TSR-033、REGN3767、MGD013(二重特異性DART結合PD-1およびLAG-3)、GSK2831781およびLAG525が含まれる。
【0274】
CTLA-4阻害剤の例には、MDX-010/イピリムマブ、AGEN1884、およびCP-675,206/トレメリムマブが含まれる。
【0275】
TIM-3阻害剤の例には、MBG453(Novartis社)、TSR-022(Tesaro社)、およびLY3321367(Lilly社)が含まれる。
【0276】
TIGIT阻害剤の例には、チラゴルマブ(MTIG7192A;RG6058;Genentech社/Roche社)、AB154(Arcus Bioscience社)、MK-7684(Merck社)、BMS-986207(Bristol-Myers Squibb社)、ASP8374(Astellas Pharma社;Potenza Therapeutics社)が含まれる。
【0277】
一実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、BMS-986016/レラトリマブ、TSR-033、REGN3767、MGD013(二重特異性DART結合PD-1およびLAG-3)、GSK2831781、LAG525、MDX-010/イピリムマブ、AGEN1884、およびCP-675,206/トレメリムマブ、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、MBG453、TSR-022、LY3321367、チラゴルマブ(MTIG7192A;RG6058)、AB154、MK-7684、BMS-986207、および/またはASP8374または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物から選択される。
【0278】
DNA損傷応答モジュレーターによる併用療法
本発明の化合物は、DNA損傷応答モジュレーター、例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤およびATR阻害剤として働く薬剤と組み合わせて用いるのに特に適している。
【0279】
一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩を含む組合せに関する。
【0280】
別の態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩を含む組合せの使用に関する。
【0281】
別の態様では、本発明は、本明細書中に定義される化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩を含む組合せを前記対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象において増殖性障害を治療する方法に関する。
【0282】
別の態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩に関し、化合物、または薬学的に許容されるその塩が、DNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0283】
別の態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、DNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0284】
別の態様では、本発明は、本明細書中に定義される化合物、または本明細書中に定義される、薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする対象に順次、別々にまたは同時に投与するステップを含む、増殖性障害を治療する方法に関する。
【0285】
任意のDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)は、本明細書中に定義される併用療法において用いることができる。
【実施例】
【0286】
本発明の特定の実施形態を参照および例示の目的のために本明細書で説明してきたが、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正が当業者には明らかになるであろう。
略語
Bocはtert-ブチルオキシカルボニル
DASTはジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DBUは1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン
DCCはジシクロヘキシルカルボジイミド
DCEは1,1-ジクロロエタン
DCMはジクロロメタン
DEAはジエタノールアミン
DEADはジエチルアゾジカルボキシレート
DIADはジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIBALはジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIPEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基
DMAはN,N-ジメチルアセトアミド
DMAPは4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMFはN,N-ジメチルホルムアミド
DMSOはジメチルスルホキシド。
EDCは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtOAcは酢酸エチル
hは時間
HATUはN-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートN-オキシド
HBTUは(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルメタンイミニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBTはN-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLCは高圧液体クロマトグラフィー。
IBXは2-ヨードキシ安息香酸
IPAはイソプロピルアルコール
LAHは水素化アルミニウムリチウム
LCMSは液体クロマトグラフィー-質量分析
LDAはリチウムジイソプロピルアミド
LiHMDSはリチウムビス(トリメチルシリル)アミド
mCPBAはメタ-クロロ過安息香酸
MIは分子イオン
Minは分
MgSO4 無水硫酸マグネシウム
MWはマイクロ波
NBSはN-ブロモスクシンアミド
NCSはN-クロロスクシンアミド
NFOBSはN-フルオロ-o-ベンゼンジスルホンイミド
NFSIはN-フルオロベンゼンスルホンイミド
NHSはN-ヒドロキシスクシンイミド
NISはN-ヨードスクシンアミド
NMMはN-メチルモルホリン
NMPは1-メチル-2-ピロリジノン
NMRは核磁気共鳴。
PdCl2(PPh3)2はビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド
Pd(dppf)2Cl2は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dppf)2Cl2.DCMはDCMとの[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)複合体
(Pd(dba)2)はビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
Rbfは丸底フラスコ
RTは保持時間。
SCX-2は化学的に結合されたプロピルスルホン酸官能基を有するシリカベースの収着剤
SFCは超臨界流体クロマトグラフィー
STAB ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
TBAFはテトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド
TBDMSはtert-ブチルジメチルシリル
TFAAはトリフルオロ酢酸無水物
TFAはトリフルオロ酢酸
THFはテトラヒドロフラン
T3Pはプロピルホスホン酸無水物
Tsはトルエンスルホニル
XPhos-Pd-G1は2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)クロリド
XPhos-Pd-G2はクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)
【0287】
分析法
市販の出発材料、試薬および乾燥溶媒を供給されたまま使用した。Merck製シリカゲル230~400メッシュサイズを使用してフラッシュカラムクロマトグラフィーまたはガラスカラムクロマトグラフィーを実施した。フラッシュクロマトグラフィーをまた、combi-flash RF Teledyne Isco製装置で実施した。分取TLCをMerck製プレートで実施した。
【0288】
特に記載のない限り室温で記載した溶媒を使用して1H NMRについては400MHzまたは13C NMRについては100MHzで動作するBruker Avance-400装置を使用して1H核磁気共鳴(NMR)分光法を行った。試料を適した重水素化溶媒中の溶液として調製し、適切な内部非重水素化溶媒ピークまたはテトラメチルシランを参照した。化学シフトをテトラメチルシランの低磁場側へのppm(δ)で記録した。すべての場合において、NMRデータは、提案された構造と一致した。特徴的な化学シフト(δ)は、主要ピークの呼称の従来の略語:例えば、s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;dd、二重線の二重線;dt、三重線の二重線;m、多重線;br、ブロードを使用して百万分率で示される。
【0289】
液体クロマトグラフィー-質量分析法
方法A
binary solvent manager、PDA detectorおよびAcquity QDA performance mass detectorを備えたWaters Acquity UPLC、カラム:X-Bridge BEH C18、50×2.1mm、2.5ミクロン、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:5℃、移動相A:水中の0.1%(v/v)ギ酸(pH=2.70)、移動相B:水中の0.1%ギ酸(v/v):アセトニトリル(10:90)、移動相勾配詳細:t=0min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=0.75min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=2.7minまでの勾配(2% A、98% B)流量:0.8mL/min;t=3minまでの勾配(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.5min(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.51minまでの勾配(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=4min(97% A、3% B)で運転終了、流速:0.8mL/min、分析時間4min。質量検出器パラメータ:コーン電圧10Vおよび30Vならびにキャピラリー電圧0.8kVを有する正モードおよび負モードでイオン化モードを繰り返し、源およびプローブの温度はそれぞれ120℃および600℃であった。
【0290】
方法B
Waters Micromass ZQ detectorを備えたWaters 996 Photodiode Array Detector、カラム:Xtimate C18 4.6×150mm 5μm、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:15℃、移動相A:Mili-Q Water中の0.1%アンモニア、移動相B:CAN。移動相勾配詳細:T=0min(95% A、5% B);T=7.0min(60% A、40% B);T=9.0minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.00minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.01min(95% A、5% B);T=17min(95% A、5% B)で運転終了、流速:1.0mL/min、運転時間:17min、UV検出法:PDA。質量検出器パラメータ:プローブ:ESI、イオン化のモード:正および負、コーン電圧:30および10V、キャピラリー電圧:3.0KV、エクストラクター電圧:2V、Rfレンズ:0.1V、源の温度:120℃、プローブの温度:400℃、コーンガス流:100L/Hr、脱溶媒和ガス流:800L/Hr。
【0291】
方法T1
Infinity 1220 DAD LC G4294Bおよび6120 Quadrupole LC/MS G6120B、カラム:Agilent Zorbax SB-C18。移動相勾配詳細:0.5mL/minの流速で5分にわたって10% MeCN+ギ酸(0.1% v/v)から100% H2O+ギ酸(0.1% v/v)。
【0292】
方法T2
1260 Quat Pump G7111B、1260 Multisampler G7167A、1290 MCT G7116B(カラム槽)、1260 DAD WR G7115AおよびLC/MSD XT G6135B、カラム:Agilent Zorbax SB-C18。移動相:0.5mL/minの流速で5分にわたって10% MeCN+ギ酸(0.1% v/v)から100% H2O+ギ酸(0.1% v/v)。
【0293】
分析用HPLC法
方法A
PDA detectorを備えたAgilent 1100シリーズ、カラム:SUNFIRE C18 150×4.6mm、3.5μm、カラム温度:25℃、オートサンプラー温度:25℃、移動相A:Milli Q水中の0.05%トリフルオロ酢酸(pH=2.1)、移動相B:アセトニトリル(100%)。移動相勾配詳細:T=0min(90% A、10% B);T=7.0min(10% A、90% B);T=9.0minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.00minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.01min(90% A、10% B);T=17min(90% A、10% B)で運転終了、流速:- 1.0mL/min、運転時間:- 17min、UV検出法:PDA。
【0294】
方法B
PDA detectorを備えたAgilent 1260シリーズ、カラム:SUNFIRE C18(150mm×4.6mm)、3.5μm、カラム温度:25℃、オートサンプラー温度:25℃、移動相A:Milli Q水中の0.05%トリフルオロ酢酸(pH=2.1)、移動相B:アセトニトリル(100%)。移動相勾配詳細:T=0min(90% A、10% B);T=7.0min(10% A、90% B);T=9.0minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.00minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.01min(90% A、10% B);T=17min(90% A、10% B)で運転終了、流速:- 1.0mL/min、運転時間:- 17min、UV検出法:PDA。
【0295】
方法C
2998 PDA detectorを備えたWaters alliance e2695、カラム:ATLANTIS C18(150mm×4.6mm)、5μm):カラム温度:25℃、オートサンプラー温度:25℃、移動相A:HPLC水中の0.1%水酸化アンモニウム溶液、移動相B:アセトニトリル(100%)。移動相勾配詳細:T=0min(90% A、10% B);T=7.0min(10% A、90% B);T=9.0minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.00minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.01min(90% A、10% B);T=17min(90% A、10% B)で運転終了、流速:- 1.0mL/min、運転時間:- 17min、UV検出法:PDA。
【0296】
分析用HPLC法
方法A
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:X-bridge prep、C18、OBD(250×19)mm、5μmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の5mM重炭酸アンモニウム+0.05%水酸化アンモニウム溶液、移動相B(アセトニトリル)(100%)でT=0min(75% A、25% B)の勾配;T=2.0minまでの勾配(65% A、35% B);T=17.0min(53% A、47% B);勾配T=17.01min(2% A、98% B)~T=20.0min(2% A、98% B);勾配T=20.01min(75% A、25% B)~T=23.0min(75% A、25% B);流速=22ml/min;分析時間23minで溶離した。
【0297】
方法B
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:YMC-Actus Triart Prep C18-s、250×20mm、S-5μm、12nmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の5Mm重炭酸アンモニウム、移動相B:(アセトニトリル:イソプロピルアルコール)(90:10)でT=0min(52% A、48% B)の勾配;流速=8ml/minでT=32.0minまでの勾配(52% A、48% B);T=32.01min(2% A、98% B);流速=15ml/minでT=36.00minまでの勾配(2% A、98% B);T=36.01min(52% A、48% B);T=40.00minまでの勾配(50% A、48% B)で;流速=08ml/min;分析時間40minで溶離した。
【0298】
方法C
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:X-bridge prep、C18、OBD(250×19)mm、5μmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の5mM重炭酸アンモニウム+0.05%水酸化アンモニウム溶液、移動相B:(アセトニトリル:テトラヒドロフラン)(90:10)中の10%移動相AでT=0min(80% A、20% B)の勾配;T=2.0minまでの勾配(67% A、33% B);T=22.0min(67% A、33% B);勾配T=22.01min(2% A、98% B)~T=24.0min(2% A、98% B);勾配T=24.01min(80% A、20% B)~T=25.0min(80% A、20% B);流速=23ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0299】
方法D
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:X-bridge prep、C18、OBD(250×19)mm、5μmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の5Mm重炭酸アンモニウム+0.05%水酸化アンモニウム溶液、移動相B:(アセトニトリル)(100%)でT=0min(80% A、20% B)の勾配;T=2.0minまでの勾配(70% A、30% B);流速=20~21ml/minでT=17.0min(65% A、35% B);流速=24ml/minで勾配T=17.01min(2% A、98% B)~T=20.0min(2% A、98% B);勾配T=20.01min(80% A、20% B)~T=23.0min(80% A、20% B);流速=20ml/min;分析時間23minで溶離した。
【0300】
方法E
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:X-bridge Prep C18、OBD、250×19mm、5μmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の0.05%アンモニア、移動相B:(アセトニトリル:MEOH:IPA中の20% Aライン)(65:25:10)でT=0min(53% A、47% B)の勾配;T=17.0minまでの勾配(42% A、58% B);T=17.01min(02% A、98% B);T=19.00minまでの勾配(2% A、98% B);T=19.01min(53% A、47% B);T=22.00minまでの勾配(53% A、47% B)で;流速=23ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0301】
方法F
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:X-bridge Prep C1OBD、250×19mm、5μmを用いて実施し、化合物を移動相A:Milli Q水中の0.05%アンモニア、移動相B:(20% Aライン:アセトニトリル)(20:80)でT=0min(60% A、40% B)の勾配;T=20.0minまでの勾配(52% A、48% B);T=22.01min(02% A、98% B);T=24.00minまでの勾配(2% A、98% B);T=24.01min(60% A、40% B);T=27.00minまでの勾配(60% A、40% B)で;流速=13ml/min;分析時間27minで溶離した。
【0302】
方法G
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:C18-s、250×21.2mm、5μmを用いて実施し;化合物を移動相A:Milli Q水中の0.05%アンモニア溶液中の5mM重炭酸アンモニウム、移動相B:(20% Aライン:アセトニトリル)(20:80)でT=0min(70% A、30% B)の勾配;T=2.0minまでの勾配(55% A、45% B);T=20.01minまでの勾配(55% A、45% B);T=20.01min(2% A、98% B);T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(70% A、30% B);)までの勾配;T=25.00min(70% A、30% B)で;流速=24ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0303】
方法H
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたwaters 2545精製システム、カラム:Repack C18-s、250×21.2mm、5μmを用いて実施し;化合物を移動相A:Milli Q水中の0.05%アンモニア溶液中の5mM重炭酸アンモニウム、移動相B:(20% Aライン:アセトニトリル)(20:80)でT=0min(66% A、34% B)の勾配;T=20.0minまでの勾配(66% A、34% B);T=20.01min(02% A、98% B);T=22.00minまでの勾配(2% A、98% B);T=22.01min(66% A、34% B);T=25.00minまでの勾配(66% A、34% B)で;流速=24ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0304】
方法I
WATERS 2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternaryシステム。カラム:X-bridge Prep、C18、OBD(250×19)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(65% A、35% B)の勾配;T=14.00minまでの勾配(65% A、35% B);流速=20ml/min;T=14.01min(02% A、98% B);T=16.00minまでの勾配(02% A、98% B);流速=23ml/min;T=16.01min(65% A、35% B) T=19.00minまでの勾配(65% A、35% B);流速=20ml/min;分析時間19minで溶離した。
【0305】
方法J
UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システム。カラム:Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(95% A、05% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(65% A、35% B);T=02.00min(65% A、35% B);T=20.00minまでの勾配(60% A、40% B);T=20.01min(02% A、98% B);T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(95% A、05% B) T=24.00minまでの勾配(95% A、05% B);流速=23ml/min;分析時間24minで溶離した。
【0306】
方法K
UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システム。カラム:Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(61% A、39% B)の勾配;T=19.00minまでの勾配(61% A、39% B);T=19.01min(02% A、98% B);T=21.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=21.01min(61% A、39% B) T=24.00minまでの勾配(61% A、39% B);流速=20ml/min;分析時間24minで溶離した。
【0307】
方法L
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 quaternary精製システムを用いて実施した。カラムNEW XBRIDGE 250×19mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(70% A、30% B)の勾配;T=17.00minまでの勾配(53% A、47% B);T=17.01min(02% A、98% B);T=19.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=19.01min(70% A、30% B) T=22.00minまでの勾配(70% A、30% B);流速=22ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0308】
方法M
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545 Quaternary精製システムを用いて実施した。カラム:Xtimate、C18、OBD(250×21.2)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:移動相-A:THF(70:20:10)でT=0min(60% A、40% B)の勾配;T=27.00minまでの勾配(58% A、42% B);T=27.01min(02% A、98% B);T=29.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=29.01min(60% A、40% B) T=32.00minまでの勾配(60% A、40% B);流速=20ml/min;分析時間32minで溶離した。
【0309】
方法N
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xtimate C18(250mm×21.2mm)、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム+5MM重炭酸アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:移動相-A:THF(70:20:10)でT=0min(49% A、51% B)の勾配;T=21.00minまでの勾配(48% A、52% B);T=21.01min(02% A、98% B);T=24.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=24.01min(49% A、51% B) T=28.00minまでの勾配(49% A、51% B);流速=21ml/min;分析時間28minで溶離した。
【0310】
方法O
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラムXtimate C18(250mm×21.2mm×5μm)、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:移動相-A:THF(70:20:10)でT=0min(56% A、44% B)の勾配;T=18.00minまでの勾配(52% A、48% B);T=18.01min(02% A、98% B);T=21.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=21.01min(56% A、44% B) T=25.00minまでの勾配(56% A、44% B);流速=22ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0311】
方法P
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xtimate C18(250mm×21.2mm×5μm)、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:THF(90:10)でT=0min(80% A、20% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(58% A、42% B);T=02.00min(58% A、42% B);T=15.00minまでの勾配(53% A、47% B);T=15.00min(53% A、47% B);T=21.00minまでの勾配(53% A、47% B);T=21.01min(02% A、98% B);T=24.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=24.01min(80% A、20% B) T=30.00minまでの勾配(80% A、20% B);流速=20ml/min;分析時間30minで溶離した。
【0312】
方法Q
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xtimate、C18、OBD(250×21.2)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:移動相-A:THF(70:20:10)でT=0min(90% A、10% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(57% A、43% B);T=02.00min(57% A、43% B);T=20.00minまでの勾配(57% A、43% B);T=20.01min(02% A、98% B);T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(90% A、10% B) T=24.00minまでの勾配(90% A、10% B);流速=22ml/min;分析時間24minで溶離した。
【0313】
方法R
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラムNEW Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(65% A、35% B)の勾配;T=25.00minまでの勾配(55% A、45% B);T=25.01min(02% A、98% B);T=27.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=27.01min(65% A、35% B) T=31.00minまでの勾配(65% A、35% B);流速=17ml/min;分析時間31minで溶離した。
【0314】
方法S
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。使用されたカラムはXTIMATE、C18、OBD 19×250mm、5μmであり、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(59% A、41% B)の勾配;T=17.00minまでの勾配(59% A、41% B);T=17.01min(02% A、98% B);T=19.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=19.01min(59% A、41% B) T=22.00minまでの勾配(59% A、41% B);流速=20ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0315】
方法T
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。使用されたカラムはNEW Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μmであり、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(55% A、45% B)の勾配;T=22.00minまでの勾配(52% A、48% B);T=22.01min(02% A、98% B);T=24.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=24.01min(55% A、45% B) T=27.00minまでの勾配(55% A、45% B);流速=17ml/min;分析時間27minで溶離した。
【0316】
方法U
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム+5MM重炭酸アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(58% A、42% B)の勾配;T=22.00minまでの勾配(50% A、50% B);T=22.01min(02% A、98% B);T=24.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=24.01min(58% A、42% B) T=27.00minまでの勾配(58% A、42% B);流速=20ml/min;分析時間27minで溶離した。
【0317】
方法V
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:NEW Xbridge Prep、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:THF(95:05)でT=0min(54% A、46% B)の勾配;T=25.00minまでの勾配(54% A、46% B);T=25.01min(02% A、98% B);T=27.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=27.01min(54% A、46% B) T=30.00minまでの勾配(54% A、46% B);流速=20ml/min;分析時間30minで溶離した。
【0318】
方法W
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:NEW X-bridge Prep、C18、OBD(250×19)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム+5mM重炭酸アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(80% A、20% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(70% A、30% B);T=02.00min(70% A、30% B);T=21.00minまでの勾配(70% A、30% B);T=21.01min(02% A、98% B);T=23.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=23.01min(80% A、20% B) T=25.00minまでの勾配(80% A、20% B);流速=21ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0319】
方法X
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:C18、OBD(250×212)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(64% A、36% B)の勾配;T=19.00minまでの勾配(59% A、41% B);T=19.01min(02% A、98% B);T=21.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=21.01min(64% A、36% B) T=24.00minまでの勾配(64% A、36% B);流速=22ml/min;分析時間24minで溶離した。
【0320】
方法Y
クロマトグラフ分離および単離を、2489 UV検出器を備えたWATERS 2545精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD(250×21.2)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル:移動相-A:THF(70:20:10)でT=0min(58% A、42% B)の勾配;T=27.00minまでの勾配(57% A、43% B);T=27.01min(02% A、98% B);T=29.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=29.01min(58% A、42% B) T=32.00minまでの勾配(58% A、42% B);流速=20ml/min;分析時間32minで溶離した。
【0321】
方法Z
クロマトグラフ分離および単離を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD 19×250mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(85% A、15% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(68% A、32% B);T=02.00min(68% A、32% B);T=21.00minまでの勾配(68% A、32% B);T=21.01min(02% A、98% B);T=23.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=23.01min(85% A、15% B) T=25.00minまでの勾配(85% A、15% B);流速=22ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0322】
化合物の調製
4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン:実施例1
【化29】
【0323】
5-(ベンジルオキシ)-4-(5-((4-(2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11,14-テトラオキサ-5-アザヘキサデカン-16-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボニル)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
窒素雰囲気下室温のDMF(17mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体1)(1.7g、2.17mmol、1.0eq)の撹拌溶液をK2CO3(1.5g、10.88mmol、5.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。t-ブチル(2-(2-(2-(2-ブロモエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(CAS 1076199-21-7)(1.54g、4.35mmol、2.0eq.)を加え、生じた反応混合物を室温で20時間撹拌させ、次いで、酢酸エチル(80mL)で希釈し、冷ブライン溶液(5×80mL)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料(2.5g)をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の0.8%メタノールで溶離した)により精製し、表題化合物(1.51g、収率:66%)を得た。
【0324】
LCMS (方法A): 2.066分, 2.108分, MS: ES+ 1057.7 (M+1).
【0325】
t-ブチル(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート
手順を0.7gスケールの2つの並行バッチで行った。室温のEtOH:水(1:1)(7mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-(5-((4-(2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11,14-テトラオキサ-5-アザヘキサデカン-16-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボニル)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.7g、0.66mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を水(1mL)中の水酸化カリウム(1.48g、26.51mmol、40eq.)の溶液で処理した。反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌した。生じた反応混合物を室温まで徐冷し、水(75mL)に注ぎ、希HClで中和(pH=6~7)し、酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料(0.91g)をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5.8%メタノールで溶離した)により精製し、表題化合物(0.26g、収率:26%)を得た。
【0326】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 1.36 (s, 9H), 1.96 (s, 3H), 2.35 - 2.50 (m, 8H), 2.55 - 2.56 (m, 2H), 3.03 - 3.04 (m, 2H), 3.33 - 3.38 (m, 2H), 3.39 - 3.42 (m, 2H), 3.46 - 3.50 (m, 10H), 4.39 - 4.55 (m, 2H), 4.67 - 4.73 (m, 3H), 4.90 (d, J= 10.4 Hz, 1H), 6.29 (s, 1H), 6.76 (s, br, 1H), 7.13 - 7.21 (m, 2H), 7.24 - 7.30 (m, 4H), 7.34 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 9.48 - 9.53 (m, 2H). LCMS (方法A): 1.472分, MS: ES+ 749.4 (M+1). 分析HPLC (方法C): 5.776分.
【0327】
(5-((4-(2-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン塩酸塩
0℃のDCM(2.3mL)中のt-ブチル(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(0.23g、0.30mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を滴加したジオキサン(1.15mL)中の4N HClで処理した。生じた反応混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮し、粗材料(0.23g)をジエチルエーテル(50mL)を使用して粉砕し、表題化合物(0.22g、収率:26%)を得た。
【0328】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2Oシェイク): 1.96 - 1.97 (m, 3H), 2.95 (m, br, 2H), 3.30 - 3.34 (m, br, 2H), 3.35 - 3.40 (m, br, 2H), 3.54 - 3.61 (m, 18H), 3.73 (m, br, 2H), 4.27 - 4.31 (m, 2H), 4.41 - 4.59 (m, 2H), 4.71 - 4.81 (m, 3H), 4.91 (d, J= 10.4 Hz, 1H), 6.35 (m, 1H), 7.24 - 7.37 (m, 5H), 7.45 - 7.60 (m, 3H) LCMS (方法A): 1.104分, MS: ES+ 649.3 (M+1). 分析HPLC (方法A): 4.555分.
【0329】
4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン:実施例1
窒素雰囲気下室温のDMF(2mL)中の(5-((4-(2-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン塩酸塩(0.2g、0.29mmol、1.0eq)の撹拌溶液をDIPEA(0.3g、2.33mmol、8.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン(CAS:835616-60-9)(0.096g、0.35mmol、1.2eq.)を加え、生じた反応混合物を120℃まで1時間加熱した。生じた反応混合物をgenevac内で真空下45℃で濃縮した。粗材料(0.51g)を分取HPLC(方法F)により精製し、表題化合物(0.021g、収率:7.5%)を得た。
【0330】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) 4つの脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている: 1.96 (s, 3H), 1.99 - 2.02 (m, 1H), 2.32 - 2.42 (m, 8H), 2.55 - 2.59 (m, 2H), 2.84 - 2.90 (m, 1H), 3.35 - 3.48 (m, 9H), 3.52 -3.54 (m, 3H), 3.60 - 3.61 (m, 2H), 4.39 - 4.55 (m, 2H), 4.71 -4.73 (m, 3H), 4.89 - 4.91 (m, 1H), 5.03 - 5.07 (m, 1H), 6.30 (s, 1H), 6.59 (s, br, 1H), 7.03 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.12 - 7.19 (m, 3H), 7.24 - 7.35 (m, 5H), 7.54 - 7.59 (m, 1H), 9.51 - 9.56 (m, 2H), 11.11 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.464分, MS: ES+ 905.1 (M+1). 分析HPLC (方法A): 7.552分, 95%.
【0331】
中間体1、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン(CAS:835616-60-9)および記載した中間体(表1)を使用して実施例1と類似の手順を使用して以下の化合物を調製した
【0332】
【0333】
4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン:実施例9
【化30】
【0334】
室温のDCM(3.7mL)中の(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体3)(0.370g、0.78mmol、1eq)および2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセトアルデヒド(中間体4)(0.455g、1.01mmol、1.3eq)の撹拌溶液をTEA(0.474g、4.70mmol、6.0eq.)およびNaCNBH3(0.098g、1.56mmol、2eq)で処理した。生じた反応混合物を室温で2時間撹拌させ、次いで、真空下で濃縮した。粗材料を分取HPLC(方法B)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.045g、収率:6.4%、)を得た。
【0335】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.96 (s, 3H), 1.97- 2.00 (m, 1H), 2.30 - 2.50 (m, 7H), 2.48 - 2.52 (m, 4H), 2.83 - 2.92 (m, 2H), 3.34 - 3.35 (m, 2H), 3.42 - 3.53 (m, 6H), 3.51 - 3.59 (m, 4H), 3.61 - 3.78 (m, 2H), 4.31 - 4.32 (m, 2H), 4.37 - 4.40 (m, 1H), 4.49 - 4.53 (m, 1H), 4.65 - 4.75 (m, 3H), 4.86 - 4.89 (m, 1H), 5.0 - 5.13 (m, 1H), 6.28 (s, 1H), 7.1 - 7.2 (m, 2H), 7.24 - 7.33 (m, 5H), 7.42 - 7.51 (m, 2H), 7.76 - 7.80 (m, 1H), 9.49 (s, 1H, D2O交換可能), 9.55 (s, 1H, D2O交換可能), 11.13 (s, 1H, D2O交換可能). LCMS (方法A): 1.423分, MS: ES+ 466.4 (M+1). 分析HPLC (方法-C) 6.393分., 95%.
【0336】
記載した中間体(表2)を使用して実施例9と類似の手順を使用して以下の化合物を調製した
【0337】
【0338】
5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン:実施例13
【化31】
【0339】
室温のNMP(アルキル化剤100mg当たり5mL)中の2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(中間体5)(1eq)および(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-[5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル]メタノン(中間体3)(1eq.)の撹拌溶液をKHCO3(2eq.)およびKI(1eq.)で処理し、混合物を50℃まで一晩加熱した。溶液を周囲温度まで冷却し、ブラインに加え、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(DCMからDCM/20% MeOH/2% NH4OH)による精製により、黄色固体として表題化合物(収率13%)を得た。
【0340】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 11.06 (1H, s), 9.54 (1H, s), 9.48 (1H, s), 7.56 (1H, dd, J = 8.3, 1.4), 7.41 -7.07 (9H, m), 7.01 (1H, s), 6.89 (1H, m), 6.30 (1H, s), 5.03 (1H, dd, J = 12.8, 5.1), 4.91 (1H, d, J = 10.6), 4.81 - 4.67 (3H, m), 4.55 (1H, d, J = 14.6), 4.42 (1H, d, J = 14.4), 3.66 - 3.21 (18H, m), 2.87 (1H, m), 2.65 - 2.18 (10H, m), 2.04 - 1.88 (4H, m). 13C NMR (d6-DMSO) δ: 172.82, 170.16, 167.69, 167.16, 165.88, 157.00, 154.68, 154.44, 152.05, 137.67, 137.47, 136.82, 136.27, 135.47, 134.91, 134.16, 128.21, 127.95, 127.78, 125.05, 123.38, 123.21, 122.72, 122.60, 116.17, 108.24, 98.72, 75.03, 69.80, 68.73, 68.23, 61.96, 57.21, 53.11, 52.60, 52.30, 51.23, 51.12, 48.63, 42.46, 30.99, 22.25, 8.68. LCMS (方法T2) m/z (ES+): 905.4 [M+1].
【0341】
3-(4-(2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例14
【化32】
【0342】
室温のアセトン(アルコールに対して10mL/100mg)中の3-(4-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(中間体6)(1eq.)の撹拌溶液をIBX(3eq.)で処理し、混合物を6時間加熱還流した。周囲温度まで冷却した後、固体を濾過により除去し、アセトンで洗浄した。濾液を濃縮し、DCM(アルコールに対して10mL/100mg)を加え、固体を濾過により除去し、DCMで洗浄した。このDCM溶液に、激しく撹拌しながら、(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体3)(1eq.)、続いてトリエチルアミン(1.5eq.)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.5eq.)を加えた。次いで、混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶液をNaHCO3溶液(飽和水性)で洗浄し、水性相をDCMでさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0~20% MeOH)による精製、続いて分取HPLCにより、表題化合物(収率10.1%)を得た。
【0343】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 10.92 (1H, s), 9.61 - 9.37 (2H, br, s), 7.40 (1H, td, J = 7.9, 2.0), 7.37 - 7.02 (9H, m), 6.23 (1H, s), 5.04 (1H, ddd, J = 13.3, 5.1, 1.6), 4.84 (1H, d, J = 10.6), 4.74 - 4.58 (3H, m), 4.52 - 4.24 (3H, m), 4.21 - 4.10 (3H, m), 3.71 - 3.64 (2H, m), 3.54 - 3.21 (13H, m), 2.84 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.41 - 2.14 (10H, m), 1.97 - 1.85 (4H, m), 1.76 (1H, s). LCMS (方法T2) m/z (ES+): 892.41 [M+H+]+.
【0344】
3-(4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例15
【化33】
【0345】
3-(4-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(中間体7)を使用して実施例14について記載された方法にしたがって調製した(収率4.5%)。
【0346】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 11.01 (1H, s), 9.55 (1H, s), 9.50 (1H, s), 7.38 -7.12 (9H, m), 6.95 (1H, d, J = 7.5), 6.80 (1H, dd, J = 8.0, 2.7), 6.30 (1H, s), 5.59 - 5.53 (2H, m), 5.12 (1H, dd, J = 13.2, 5.0), 4.92 (1H, d, J = 10.6), 4.80 - 4.65 (3H, m), 4.55 (1H, d, J = 14.8), 4.42 (1H, d, J = 14.8), 4.23 (1H, d, J = 17.1), 4.12 (1H, d, J = 17.1), 3.61 - 3.36 (15H, m), 2.92 (1H, m), 2.63 (1H, m), 2.46 - 2.21 (11H, m), 2.07 - 1.94 (4H, m). LCMS (方法T2) m/z (ES+): 861.41 [M+H+]+.
【0347】
3-(5-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例16
【化34】
【0348】
3-(5-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(中間体8)を使用して実施例14について記載された方法にしたがって調製した(収率9.5%)。
【0349】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 10.85 (1H, s), 9.46 (1H, s), 9.41 (1H, s), 7.34 - 7.14 (7H, m), 7.13 - 7.04 (2H, m), 6.66 - 6.56 (2H, m), 6.28 (1H, m), 6.23 (1H, s), 4.94 (1H, dd, J = 13.3, 5.1), 4.84 (1H, d, J = 10.7), 4.74 - 4.56 (3H, m), 4.47 (1H, d, J = 15.0), 4.35 (1H, d, J = 15.0), 4.19 (1H, d, J = 16.6), 4.06 (1H, d, J = 16.6), 3.55 - 3.27 (14H, m), 3.22 - 3.14 (2H, m), 2.82 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.39 - 2.16 (10H, m), 2.00 - 1.78 (5H, m). LCMS (方法T2): m/z (ES+): 891.31 [M+H+]+.
【0350】
3-(4-((2-(2-(2-(2-(4-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例17
【化35】
【0351】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセトアルデヒド(中間体9)および(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体10)ならびに分取HPLC精製(方法Y)を使用して実施例14の最後のステップについて記載された方法にしたがって調製した。
【0352】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.87 - 0.96 (m, 2H), 1.65 - 1.09 (m, 2H), 1.55 - 1.62 (m, 6H), 1.91 (s, 2H), 2.00 - 2.03 (m, 1H), 2.32 - 2.33 (m, 2H), 2.40 - 2.41 (m, 2H), 2.61 (s, 2H), 2.91 (m, 1H), 3.47 - 3.59 (m, 10H), 4.09 - 4.25 (m, 2H), 4.47 (s, 2H), 4.64 - 4.69 (m, 2H), 5.08 - 5.11 (dd, J = 4.8, 13.2 Hz, 1H), 5.59 (s, br, 1H), 6.24 (s, 1H), 6.79 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16 - 7.31 (m, 3H), 8.54 (s, 1H), 9.37 (bs, 2H), 10.83 (bs, 1H). 脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている. LCMS (方法I): 1.925分, MS: ES+ 897.4 (M+1). HPLC (方法C): 5.85分. 96.2%.
【0353】
5-(4-(2-(2-(2-((1-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-6-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン:実施例18
【化36】
【0354】
t-ブチル-4-(2-(2-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-6-フルオロ-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート
0℃のTHF(7mL)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(CAS:2222114-23-8)(0.7g、1.77mmol、1.0eq.)、t-ブチル4-(2-(2-(2-オキソエトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体11)(0.7g、2.12mmol、1.2eq.)の溶液をSTAB(0.75、3.54mmol、2eq.)および酢酸(触媒量)で処理した。生じた反応混合物を室温で3時間撹拌させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の6% MeOHで溶離した)により精製し、表題化合物(0.6g、0.88mmol、収率:50.1%)を得た。
【0355】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.24 (s, 2H),1.26 - 1.34 (m, 2H), 1.37 - 1.39 (m, 9H), 1.76 - 1.79 (m, 2H), 1.99 - 2.09 (m, 1H), 2.57 - 2.68 (m, 5H), 2.99 (m, 3H), 3.24 - 3.27 (m, 3H), 3.47 - 3.52 (m, 11H), 3.53 - 5.57 (m, 3H), 7.45 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.72 (d, J= 11.2 Hz, 1H), 11.11 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.432分, MS: ES+ 676.3 (M+1).
【0356】
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(4-(2-(2-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
窒素雰囲気下0℃のDCM(5.7mL、)中のt-ブチル4-(2-(2-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-6-フルオロ-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.57g、0.84mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をジオキサン(5.7mL)中の4M HClで処理した。生じた反応混合物を室温で30分間撹拌させ、次いで、減圧下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル(3×10mL)、続いてn-ペンタン(3×10mL)を使用して粉砕し、黄色固体として表題化合物(0.5g、収率:定量的)を得た。
【0357】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.64 - 1.71 (m, 4H), 1.91 - 1.96 (m, 4H), 2.03 - 2.06 (m, 1H), 2.60 - 2.99 (m, 5H), 3.15 (s, 3H), 3.30 - 3.48 (m, 7H), 3.50 - 3.58 (m, 10H), 3.61 - 3.87 (m, 3H), 3.88 - 3.98 (m, 2H) 5.11 - 5.15 (m, 1H), 7.59 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J= 11.2 Hz, 1H) 11.13 (s, 2H). HCl塩. LCMS (方法A): 0.793分, MS: ES+ 576.0 (M+1)
【0358】
5-(4-(2-(2-(2-((1-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-6-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン
室温のDMF(3mL)中の2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボン酸(中間体12)(0.3g、0.71mmol、1eq.)および2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(4-(2-(2-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(0.43g、0.71mmol、1eq.)の撹拌溶液をDCC(0.29g、1.43mmol、2eq.)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射下150℃まで15分間加熱した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で洗浄した。所望の生成物は水溶性と判明し、したがって水性層を凍結乾燥し、粗材料を分取HPLC(方法Z)、続いて純粋な分画の凍結乾燥により精製し、白色固体として表題化合物(0.030g、収率:5.9%)を得た。
【0359】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2O交換): δ ppm 1.1 -1.43(m, 3H), 1.75 - 1.85 (m, 4H), 2.07 (s, 3H), 3.16 - 3.17 (m, 3H), 3.22 - 3.26 (m, 4H), 3.50 (s, br, 11H), 4.35 - 4.38 (m, 2H), 4.44 - 4.46 (m, 2H), 4.71 - 4.76 (m, 3H), 4.90 - 4.93 (m, 1H), 5.10 - 5.12 (m, 1H), 6.31 (s, 1H), 7.24 - 7.45 (m, 9H), 7.71 (d, J= 11.6 Hz, 1H). 脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている. LCMS (方法A): 7.346分, MS: ES+ 978.5 (M+1).分析HPLC (方法C): 5.654分. 98.7%.
【0360】
5-[2-[2-[2-[2-[2-[4-[[2-(2-ベンジルオキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)イソインドリン-1,3-ジオン:実施例19
【化37】
【0361】
DCM(3mL)中のDMSO(0.83g、10.64mmol、3.5eq.)の撹拌溶液を-78℃のDCM(3mL)中の塩化オキサリル(1.15g、9.13mmol、3.0eq.)で処理し、10分間撹拌した。DCM(6mL)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(中間体13)(1.5g、3.04mmol、1eq.)を加え、その後に-78℃で滴加したTEA(1.84g、3.74mmol、6eq.)が続き;反応混合物を1時間撹拌し、氷冷水(50mL)に注ぎ、DCM(3×50mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料(2.0g)をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の4.0% MeOHで溶離する)により精製し、黄色油として14-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサ-テトラデカナール(0.4g、収率:26.7%)を得、それを次のステップで直接使用した。LCMS (方法H): 6.755分, MS: ES+ 492.3 (M+1).
【0362】
THF(2.8mL)中の(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体3)(0.280g、0.59mmol、1eq.)、14-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカナール(0.349g、0.70mmol、1.2eq.)の撹拌溶液を0℃の酢酸(2滴、触媒)およびNaBH(OAc)3で処理した。生じた反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮し、粗材料を分取HPLC(方法M)、続いて純粋な分画の凍結乾燥により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.030g、収率:5.3%)を得た。
【0363】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.96 (s, 3H), 2.13 - 2.18 (m, 3H), 2.33 (m, br, 5H), 2.67 - 2.89 (m, 2H), 3.41 - 3.58 (m, 16H), 4.41 (d, J= 14.8 Hz, 1H), 4.54 - 4.58 (m, 1H), 4.71 - 4.73 (m, br, 3H), 4.92 - 4.99 (m, 1H), 5.01 - 5.04 (m, br, 1H), 6.29 (s, 1H), 6.89 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.13 - 7.22 (m, 3H), 7.24 - 7.35 (m, 5H), 7.55 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 9.4 (brs, 2H), 11.1 (brs, 1H). 脂肪族プロトンが水ピークの下に隠れている. LCMS (方法A): 1.435分, MS: ES+ 950 (M+1). 分析HPLC (方法C): 5.263分. 95.1 %)
【0364】
3-(5-(4-(2-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例20
【化38】
【0365】
t-ブチル-4-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
DMF(14.5mL)中の1-(t-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸(CAS 157688-46-5)(1.45g、5.97mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し、EDC.HCl(1.37g、7.13mmol、1.2eq.)、HOAt(0.081g、0.59mmol、0.1eq.)、中間体14(2.4g、6.57mmol、1.1eq.)およびNMM(0.723g、7.16mmol、1.2eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で1時間撹拌し、氷冷水(200mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を氷冷水(3×100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、オフホワイト色固体として表題化合物(3.0g、82%)を得、それを精製せずに次のステップで使用した。LCMS (方法A): 1.595分, MS: ES+ 454.1 (M-100).
【0366】
3-(1-オキソ-5-(4-(2-(ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
DCM(30mL)中のtert-ブチル4-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3g、5.42mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。ジオキサン(30mL)中の4M HClを0℃で滴加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、粗材料をジエチルエーテル(20mL)、続いてn-ペンタン(20mL)を使用して粉砕し、得られた材料を高真空下で乾燥し、オフホワイト色固体(3.0g、定量的、6.13mmol)として得た。
【0367】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.36 - 1.39 (m, 2H), 1.81 - 1.84 (m, 2H), 1.95 - 1.98 (m, 2H), 2.34 - 2.39 (m, 3H), 2.71 - 2.75 (m, 1H), 2.84 - 2.90 (m, 3H), 2.99 - 3.1 (m, 1H), 3.20 - 3.34 (m, 6H), 3.62 (s, br, 4H), 4.20 - 4.24 (m, 1H), 4.33 - 4.36 (m, 1H), 5.07 - 5.08 (m, 1H), 7.08 - 7.11 (m, 2H), 7.55 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 8.72 - 8.74 (m, 1H), 8.91 - 8.93 (m, 1H), 10.97 (s, 1H). LCMS (方法A): 0.881分, MS: ES+ 454.0 (M+1).
【0368】
t-ブチル5-((4-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート
以下の通り3つの並行バッチで行った:室温のDMF(10mL)中の3-(1-オキソ-5-(4-(2-(ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(1g、2.04mmol、1eq.)の撹拌溶液をDIPEA(0.79g、6.13mmol、3eq.)およびt-ブチル5-(ブロモメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(中間体1の調製に記載された)で処理した。反応混合物を70℃まで加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)を使用して抽出した。合わせた有機層を氷冷水(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、オフホワイト色固体として表題化合物(2.5g、60%)を得た。
【0369】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.16 - 1.22 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.63 - 1.66 (m, 3H), 1.91 - 1.99 (m, 3H), 2.28 - 2.32 (m, 2H), 2.35 - 2.39 (m, 1H), 2.56 (s, 1H), 2.73 - 2.77 (m, 2H), 2.86 - 2.94 (m, 1H), 3.26 - 3.31 (m, 4H), 3.36 - 3.43 (m, 2H), 3.61 (s, br, 4H), 4.21 (d, J= 16.8 Hz, 1H), 4.34 (d, J= 16.8 Hz, 1H), 4.55 - 4.57 (m, br, 4H), 5.06 (q, J= 5.2 Hz, 13.2 Hz, 1H), 7.07 - 7.09 (m, 2H), 7.21 - 7.26 (m, 3H), 7.54 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 10.97 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.409分, MS: ES+ 685.3 (M+1).
【0370】
3-(5-(4-(2-(1-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン.塩酸塩
DCM(25mL)中のt-ブチル5-((4-(2-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(2.5g、3.65mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し、ジオキサン(25mL)中の4M HClで液滴処理し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、粗材料をジエチルエーテル(20mL)、続いてn-ペンタン(20mL)を使用して粉砕し;得られた材料を高真空下で乾燥し、オフホワイト色固体として表題化合物(2.5g、定量的、4.03mmol)を得た。
【0371】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.54 - 1.60 (m, 2H), 1.67 - 1.8 (m, 1H), 1.84 - 1.97 (m, 4H), 2.32 - 2.39 (m, 2H), 2.56 - 2.67 (m, 1H), 2.87 - 2.95 (m, 3H), 2.95 (s, 1H), 3.27 - 3.32 (m, 5H), 3.60 (s, br, 4H), 4.19 - 4.37 (m, 4H), 4.51 - 4.52 (m, br, 4H), 5.06 (q, J= 4.8 Hz, 13.2 Hz, 1H), 7.07 - 7.09 (m, 2H), 7.47 -7.62 (m, 4H), 10.03 (s, 2H), 10.97 (s, 1H). LCMS (方法A): 0.826分, MS: ES+ 585.1 (M+1).
【0372】
3-(5-(4-(2-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
0℃のDMF(15mL)中の2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチル安息香酸(中間体15)(1.5g、4.07mmol、1eq.)の撹拌溶液をHATU(2.32g、6.10mmol、1.5eq.)およびDIPEA(1.05g、8.14mmol、2eq.)で処理した。3-(5-(4-(2-(1-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(2.78g、4.48mmol、1.1eq.)を0℃で加え、生じた反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)に抽出した。粘着性固体材料が沈殿し、それをDMF(100mL)を加えることにより溶解した。合わせた有機物を、その後、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、オフホワイト色固体(1.2g、43%)として得、それを精製せずに次のステップで使用した。LCMS (方法A): 1.754分, 1.808分, MS: ES+ 935.3 (M+1).
【0373】
3-(5-(4-(2-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例20
0℃のEtOH(10mL)中の3-(5-(4-(2-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(1g、1.07mmol、1eq.)の撹拌溶液をジオキサン(10mL)中の4M HClで液滴処理した。生じた反応混合物を0℃で7時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗材料を分取HPLC(方法N)、続いて純粋な分画の凍結乾燥により精製し、白色固体として表題化合物(0.430g、収率:47%)を得た。
【0374】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.89 - 0.96 (m, 2H), 1.03 - 1.21 (m, 5H), 1.54 (s, br, 3H), 1.61 - 1.63 (m, 6H), 1.87 (s, 1H), 1.91 (s, 3H), 1.87 - 1.96 (m, 2H), 2.28 (t, J= 6.0 Hz, 2H), 2.3 - 2.4 (m, 1H), 2.56 (s, 1H), 2.75 - 2.76 (m, 2H), 2.85 - 2.96 (m, 1H), 3.25 - 3.26 (m, 2H), 3.29 - 3.42 (m, 4H), 3.46 - 3.49 (m, 1H), 3.61 - 3.64 (m, 5H), 4.27 (q, J= 16.8 Hz, 51.2 Hz, 2H), 4.47 - 4.48 (m, br, 2H), 4.69 (s, br, 2H), 5.06 (dd, J= 5.2 Hz, 13.2 Hz, 1H), 6.24 (s, 1H), 7.06 - 7.08 (m, 2H), 7.16 - 7.21 (m, 2H), 7.29 - 7.32 (m, 1H), 7.54 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 10.97 (s, 1H). LCMS (方法I): 1.778分, MS: ES+ 847.5 (M+1). 分析HPLC (方法D): 6.34分 98.9%.
【0375】
3-(5-(4-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例21
【化39】
【0376】
t-ブチル4-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート
DMF(14mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸(1.4g、6.11mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。EDC.HCl(1.41g、7.34mmol、1.2eq.)、HOAt(0.083g、0.61mmol、0.1eq.)、(中間体14)(2.4g、6.57mmol、1.1eq.)およびNMM(0.741g、7.34mmol、1.2eq.)を加え、生じた反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)に抽出した。合わせた有機層を氷冷水(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。単離した粗材料を逆相カラムクロマトグラフィー(生成物を水中の34% ACNで溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(2.4g、収率:67%)を得、それを次のステップで直接使用した。LCMS (方法A): 1.541分, MS: ES+ 440.0 (M-100).
【0377】
3-(1-オキソ-5-(4-(ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
DCM(24mL)中のt-ブチル4-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.4g、4.45mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。ジオキサン(24mL)中の4M HClを滴加し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、粗材料をジエチルエーテル(20mL)、続いてn-ペンタン(20mL)を使用して粉砕し、高真空下で乾燥し、オフホワイト色固体として表題化合物(2.28g、定量的)を得た。
【0378】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2O交換): δ ppm 1.73 - 1.82 (m, 4H), 1.95 - 1.98 (m, 1H), 2.33 - 2.40 (m, 1H), 2.54 - 2.61 (m, 1H), 2.86 - 3.1 (m, 4H), 3.20 - 3.40 (m, 6H), 3.58 (s, br, 4H), 4.25 (m, 1H), 4.32 (m, 1H), 5.04 - 5.08 (m, 1H), 7.10 - 7.16 (m, 2H), 7.55 - 7.59 (m, 1H). LCMS (方法A): 0.823分, MS: ES+ 440.1 (M+1).
【0379】
t-ブチル5-((4-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボニル)ピペリジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート
室温のDMF(0.75mL)中の3-(1-オキソ-5-(4-(ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(0.7g、1.47mmol、1eq.)の撹拌溶液をDIPEA(0.38g、2.94mmol、2eq.)、続いてt-ブチル5-(ブロモメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(中間体1の調製に既に記載された)(0.472g、1.91mmol、1.3eq.)で処理した。生じた反応混合物を70℃まで加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)を使用して抽出した。合わせた有機層を氷冷水(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、オフホワイト色固体として表題化合物(1.9g、収率:58%)を得、それを次のステップで直接使用した。LCMS (方法A): 1.36分, 85.16 %, 210 nm MS: ES+ 671.3
【0380】
3-(5-(4-(1-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
DCM(19mL)中のt-ブチル5-((4-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボニル)ピペリジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(1.9g、2.83mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し、ジオキサン(19mL)中の4M HClで液滴処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮し、粗材料をジエチルエーテル(20mL)、続いてn-ペンタン(20mL)を使用して粉砕した。得られた固体材料を高真空下で乾燥し、オフホワイト色固体として表題化合物(1.8g、定量的)を得た。
【0381】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.82 - 1.96 (m, 4H), 2.89 - 2.96 (m, 3H), 3.17 - 3.47 (m, 5H), 3.56 - 3.67 (m, 6H), 4.20 - 4.4 (m, 3H), 4.45 - 4.54 (m, 6H), 5.04 - 5.08 (m, 1H), 5.77 (s, 2H), 7.15 - 7.16 (m, 1H), 7.4 - 7.66 (m, 5H), 9.80 (s, 1H), 9.98 - 10.06 (m, 2H), 10.61 (s, 1H), 10.96 (s, 1H). LCMS (方法A): 0.756分, MS: ES+ 571.2 (M+1).
【0382】
3-(5-(4-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
0℃のDMF(8.5mL)中の2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチル安息香酸(中間体15)(0.850g、2.31mmol、1eq.)の撹拌溶液をHATU(1.32g、3.47mmol、1.5eq.)およびDIPEA(0.59g、4.61mmol、2eq.)で処理した。3-(5-(4-(1-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(1.82g、2.99mmol、1.3eq.)を加え、生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、粗材料(2.0g)を生成し、それをフラッシュクロマトグラフィー(生成物を10% MeOH:DCMで溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.8g、収率:38%)を得た。LCMS (方法A): 1.669分, 1.718分, MS: ES+ 921.3 (M+1).
【0383】
3-(5-(4-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例21
0℃でEtOH(8mL)中の3-(5-(4-(1-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペリジン-4-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.8g、0.86mmol、1eq.)の撹拌溶液をジオキサン(8mL)中の4M HClで液滴処理した。生じた反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗材料を分取HPLC(方法O)、続いて純粋な分画の凍結乾燥により精製し、白色固体として表題化合物(0.114g、収率:16%)を得た。
【0384】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.88 - 1.02 (m, 2H), 1.07 - 1.24 (m, 3H), 1.56 - 1.59 (m, 9H), 1.91 (s, 3H), 1.94 - 1.97 (m, 2H), 2.81 - 2.87 (m, 2H), 2.90 - 2.94 (m, 1H), 3.26 - 3.27 (m, 4H), 3.43 - 3.50 (m, 3H), 3.60 - 3.65 (m, 4H), 4.19 - 4.25 (m, 1H), 4.32 - 4.36 (m, 1H), 4.49 (m, br, 2H), 4.70 (m, br, 2H), 5.03 - 5.08 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 7.06 - 7.09 (m, 2H), 7.17 - 7.23 (m, 2H), 7.31 - 7.33 (m, 1H), 7.54 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 9.42 (d, J= 37.2 Hz, 2H), 10.97 (s, 1H). 脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている._LCMS (方法A): 1.464分, MS: ES+ 833.3 (M+1). 分析HPLC (方法C): 6.22分. 97.1%.
【0385】
3-(5-(4-((1-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:実施例22
【化40】
【0386】
t-ブチル4-((4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
0℃のTHF(10mL)中の3-(1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(中間体14)(0.9g、2.74mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をt-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(0.7g、3.29mmol、1.2eq.)(CAS:137076-22-3)、STAB(1.16g、5.48mmol、2.0eq.)および酢酸(触媒的)で処理した。生じた反応混合物を室温で4時間撹拌させ、減圧下で濃縮し、粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5.0% MeOHで溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.9g、1.71mmol、収率:62%)を得た。
【0387】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.94 - 1.00 (m, 2H), 1.38 (s, 9H), 1.69 (d, J= 11.2 Hz, 2H), 1.91 - 1.97 (m, 1H), 2.17 (d, J= 6.4 Hz, 2H), 2.34 - 2.39 (m, 1H), 2.67 - 2.70 (m, 2H), 2.87 - 2.91 (m, 1H), 3.33 (s, 4H), 3.91 - 3.94 (m, 2H), 4.18 - 4.35 (m, 2H), 5.03 - 5.07 (m, 1H), 7.05 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.52 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 10.95 (s, 1H). 脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている. LCMS (方法A): 1.134分, MS: ES+ 426.12 (M-100).
【0388】
3-(1-オキソ-5-(4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
0℃のDCM(10mL)中のt-ブチル4-((4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.9g、1.71mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をジオキサン(5mL)中の4M HClで液滴処理した。生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮し、粗材料をジエチルエーテル(10mL)を使用して粉砕し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.9g、2.11mmol、収率:定量的)を得た。
【0389】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.44 - 1.47 (m, 2H), 1.91 - 2.05 (m, 3H), 2.20 (m, br, 1H), 2.37 - 2.41 (m, 1H), 2.56 - 2.61 (m, 1H), 2.81 - 2.90 (m, 3H), 3.08 - 3.12 (m, 4H), 3.24 - 3.27 (m, 3H), 3.47 - 3.61 (m, 2H), 3.96 - 3.99 (m, 2H), 4.21 - 4.38 (m, 2H), 5.04 - 5.09 (m, 1H), 7.16 (t, J= 6.4 Hz, 2H), 7.59 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 8.92 - 8.95 (m, 1H), 9.07 (bs, 1H), 10.97 (s, 1H), 11.10 (s, 1H). HCl塩. LCMS (方法A): 0.574分, MS: ES+ 426.02 (M+1).
【0390】
3-(5-(4-((1-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:(実施例22)
室温のDMF(2mL)中の3-(1-オキソ-5-(4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(0.4g、0.94mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボン酸(中間体12)(0.39g、0.94mmol、1.0eq.)およびDCC(0.38g、1.88mmol、2.0eq.)で処理した。生じた反応混合物をマイクロ波照射下150℃まで加熱し、15分間撹拌した。反応混合物を氷冷水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。所望の生成物は水溶性と判明し、したがって水性層を凍結乾燥し、10% MeOH:DCM溶液で洗浄した。得られた濾液を高真空下で濃縮して、粗材料を得、それを分取HPLCにより精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.105g、収率:15%)を得た。
【0391】
高温1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 348.5K): δ ppm 1.20 (s, br, 3H), 1.86 (s, br, 2H), 1.99 (s, 3H), 2.35 (s, br, 1H), 2.60 - 2.70 (m, 2H), 2.98 (s, 2H), 3.52 (s, br, 4H), 3.99 (s, br, 4H), 4.25 - 4.38 (m, 2H), 4.56 (s, br, 2H), 4.78 - 5.03 (m, 5H), 4.99 - 5.04 (m, 1H), 6.38 (s, 1H), 7.10 (s, br, 2H), 7.24 - 7.42 (m, 8H), 7.55 (d, br, J= 8Hz, 1H), 9.31 - 9.36 (m, 2H), 10.70 (s, 1H). 脂肪族プロトンが溶媒ピークの下に隠れている. LCMS (方法A): 1.298分, MS: ES+ 827.27 (M+1). 分析HPLC (方法C): 5.182分. 95.9%
【0392】
5-(4-((1-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-6-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン:実施例23
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロ-6-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩およびt-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(CAS:137076-22-3)ならびに分取HPLC精製(方法X)から実施例22と類似の方法を使用して調製した。
【0393】
高温1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 348K): δ ppm 1.12 - 1.14 (m, 2H), 1.75 - 1.78 (m, 2H), 1.85 (m, br, 1H), 1.99 (s, 3H), 2.07 - 2.08 (m, 1H), 2.25 - 2.33 (m, 2H), 2.60 - 2.68 (m, 5H), 2.85 - 2.93 (m, 2H), 3.28 (s, br, 4H), 4.00 (s, br, 4H), 4.56 (s, br, 2H), 4.77 (s, br, 2H), 4.79 - 4.9 (m, 2H), 5.04 - 5.08 (m, 1H), 6.38 (s, 1H), 7.22 -7.42 (m, 7H), 7.43 (d, J= 7.6 Hz, 2H), 7.64 (d, J= 11.6 Hz, 1H), 9.52 (bs, 2H). LCMS (方法A): 1.419分, MS: ES+ 859.2 (M+1). 分析HPLC (方法B): 5.240分. 97.9%.
【0394】
(2S,4R)-1-((S)-2-(11-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-11-オキソウンデカンアミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド:実施例24
【化41】
【0395】
11-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-11-オキソウンデカン酸
0℃のDCM:THF(1:1)(37.5mL)中のウンデカン二酸(3.77g、17.45mmol、5.0eq.)(CAS:1852-04-6)の撹拌溶液をEDC.HCl(0.8g、4.17mmol、1.2eq.)およびHOAt(0.57g、4.19mmol、1.2eq.)で処理した。次いで、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(CAS 2137142-47-1)(1.5g、3.49mmol、1.0eq.)(CAS:1448297-52-6)およびTEA(1.23g、12.18mmol、3.5eq.)を加え、生じた反応混合物を室温で16時間撹拌させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の8% MeOH中に溶離した)により精製し、粘着性固体として表題化合物(2.5g、定量的、3.97mmol)を得た。
【0396】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.93 (s, 6H), 1.18 (t, J= 18 Hz, 10H), 1.24 (s, br, 6H), 1.46 - 1.47 (m, 3H), 1.88 - 1.89 (m, 1H), 2.03 - 2.18 (m, 2H), 2.18 (t, J= 18 Hz, 2H), 2.22 - 2.28 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 3.04 - 3.09 (m, 6H), 3.16 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 3.65 - 3.66 (m, 1H), 4.23 - 4.24 (m, 1H), 4.35 (s, br, 1H), 4.40 - 4.44 (m, 1H), 4.54 (d, J= 9.2 Hz, 1H), 7.37 - 7.43 (m, 3H), 7.86 (d, J= 9.2 Hz, 1H), 8.57 - 8.60 (m, 1H), 8.99 (s, 1H), 9.72 - 9.73 (m, 1H), 11.9 - 12.1 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.737分, MS: ES+ 629.3 (M+1).
【0397】
(2S,4R)-1-((S)-2-(11-(4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-11-オキソウンデカンアミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド:実施例24
室温のDMF(14.3mL)中の11-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-11-オキソウンデカン酸(1.43g、2.28mmol、1eq.)の溶液をEDC.HCl(0.53g、2.76mmol、1.22eq.)およびHOAt(0.031g、0.23mmol、0.1eq.)で処理した。(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体3)(2.15g、4.54mmol、2.0eq.)およびNMM(0.55g、2.72mmol、1.2eq.)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を氷冷水(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料を分取HPLC(方法P)、続いて純粋な分画の凍結乾燥により精製し、白色固体として表題化合物(0.289g、収率:14%)を得た。
【0398】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.93 (s, 8H), 1.23 (s, 10H), 1.86 (s, 5H), 1.86 - 1.93 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 2.01 - 2.06 (m, 1H), 2.08 - 2.12 (m, 1H), 2.24 - 2.33 (m, 5H), 2.44 (s, 3H), 3.43 - 3.47 (m, 4H), 3.62 - 3.65 (m, 2H), 4.18 - 4.24 (m, 1H), 4.35 (s, 1H), 4.41 - 4.44 (m, 3H), 4.53 - 4.56 (m, 2H), 4.68 - 4.72 (m, 3H), 4.74 - 4.90 (m, 1H), 5.15 (s, 1H), 6.30 (s, 1H), 7.17 (d, J= 8 Hz, 1H), 7.21 - 7.36 (m, 5H), 7.37 - 7.43 (m, 6H), 7.86 (d, J= 9.2 Hz, 1H), 8.58 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 8.99 (s, 1H), 9.53 (s, br, 2H). LCMS (方法A): 1.636分, MS: ES+ 1084.5 (M+1). 分析HPLC (方法C): 7.42分, 98.4%.
【0399】
記載した中間体(表3)を使用して実施例24と類似の手順を使用して以下の化合物を調製した
【0400】
【0401】
中間体の調製
5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート):中間体1
【化42】
【0402】
2-(t-ブチル)5-メチルイソインドリン-2,5-ジカルボキシレート
オートクレーブ内の室温のMeOH:DMF(324:36mL)中のtert-ブチル5-ブロモイソインドリン-2-カルボキシレート(CAS:201940-08-1)(36g、120.8mmol、1eq.)の溶液をTEA(48.8mL、362.4mmol、3.0eq.)で処理し、N2を使用して10~15分間脱気し;次いで、PdCl2(dppf)(17.67g、24.16mmol、0.2eq.)を加えた。反応混合物を20kg/cm2の一酸化炭素ガス圧に供した。生じた反応混合物を120℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。粗材料を水(800mL)で希釈し、EtOAc(2×900mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中の20%酢酸エチルで溶離する)により精製し、表題化合物(28g)を得た。
【0403】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.45 (s, 9H), 3.84 (s, 3H), 4.62 (s, br, 4H), 7.46 (t, J= 4.8 Hz, 1H), 7.88 - 7.91 (dd, J= 8.8 Hz, 12.8 Hz, 2H). LCMS (方法A): 2.096分, MS: ES+ 222.09 (M-56).
【0404】
t-ブチル5-(ヒドロキシメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート
0℃のTHF(310mL)中の2-(t-ブチル)5-メチルイソインドリン-2,5-ジカルボキシレート(31g、111.8mmol)の撹拌溶液をLiAlH4溶液(THF中の1M)(111mL、111.8mmol、1.0eq.)で液滴処理した。生じた反応混合物を0℃で3時間撹拌した。生じた反応混合物を冷飽和水性塩化アンモニウム溶液(800mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×900mL)に抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(15.0g)を得た。この材料をさらに精製せずに次のステップで使用した。
【0405】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.45 (s, 9H), 4.48 (d, J= 5.6 Hz, 2H), 4.55 - 4.56 (m, 4H), 5.20 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 7.19 - 7.26 (m, 3H). LCMS (方法A): 1.685分, MS: ES+ 194.03 (M-56).
【0406】
t-ブチル5-(ブロモメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート
0℃のDCM(120mL)中のt-ブチル-5-(ヒドロキシメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(12g、48.19mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をT3P(15.15g、57.83mmol、1.2eq.)およびCBr4(19.14g、57.83mmol、1.2eq)で処理した。生じた反応混合物を室温で30分間撹拌し、減圧下で濃縮して、粗材料(45.0g)を得、それをカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の20%酢酸エチルで溶離した)により精製し、白色固体として表題化合物(12.0g、収率:80%)を得た。
【0407】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.45 (s, 9H), 4.56 (d, J= 8.4 Hz, 4H), 4.71 (s, 2H), 7.29 - 7.40 (m, 3H).
【0408】
t-ブチル5-((4-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート
窒素雰囲気下室温のDMF(120mL、10v)中のt-ブチル5-(ブロモメチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(12g、38.46mmol、1.0eq)の撹拌溶液をK2CO3(15.92g、15.38mmol、3.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。Fmoc-ピペラジン.HCl(11.84g、38.46mmol、1.0eq)(CAS:215190-22-0)を反応混合物に加え、rtで2時間撹拌した。生じた反応混合物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、冷ブライン溶液(4×250mL)で洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物(12g、収率:60%)を得た。
【0409】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.45 (s, 9H), 3.33 (s, 1H), 2.21 (s, br, 4H), 3.26 - 3.42 (s, br, 4H), 3.44 (s, 2H), 4.23 - 4.26 (m, 1H), 4.36 (d, J= 6.4 Hz, 2H), 4.53 - 4.54 (s, br, 4H), 7.18 - 7.42 (m, 7H), 7.59 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.86 (d, J= 7.2 Hz, 2H). LCMS (方法A): 1.806分, MS: ES+ 540.3 (M+1).
【0410】
(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート二塩酸塩
0℃のDCM(80mL)中の5-((4-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)イソインドリン-2-カルボキシレート(8.0g、14.83mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をジオキサン(40mL)中の4N HClで液滴処理し、次いで、rtで1時間撹拌した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル(3×40mL)を使用して粉砕し、表題化合物(8g、定量的)を得た。
【0411】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.92 - 2.95 (m, 2H), 3.27 (d, J= 12 Hz, 2H), 3.74 (s, br, 2H), 3.96 - 3.98 (m, 2H), 4.26 - 4.37 (m, 5H), 4.52 (t, J= 5.2 Hz, 4H), 7.34 (t, J= 7.2 Hz, 2H), 7.42 (t, J= 7.2 Hz, 2H), 7.49 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.63 (d, J= 6.8 Hz, 4H), 7.90 (d, J= 7.6 Hz, 2H), 10.16 (bs, 2H), 11.67 (bs, 1H) 2.HCl塩. LCMS (方法A): 1.184分, MS: ES+ 440.2 (M+1).
【0412】
(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
窒素雰囲気下0℃のDMF(70mL)中の2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体16)(7g、12.02mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をHATU(6.85g、18.04mmol、1.5eq.)、DIPEA(4.65g、36.08mmol、3.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート二塩酸塩(6.3g、13.23mmol、1.1eq.)を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。生じた反応混合物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、冷ブライン溶液(4×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の52%酢酸エチル中に溶離した)により精製し、表題化合物を得、それを次のステップで直接使用した(6.3g、収率:52%)。LCMS (方法A): 2.317分, 2.346分, MS: ES+ 1004.6 (M+1).
【0413】
5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート):中間体1
窒素雰囲気下0℃のTHF(33mL)中の(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-((2-(2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.3g、3.29mmol、1.0eq)の撹拌溶液をDBU(1.0g、6.58mmol、2.0eq.)で処理した。生じた反応混合物を0℃で5分間撹拌させた。生じた反応混合物を水(120mL)に注ぎ、酢酸エチル(6×100mL)、続いてDCM中の10% MeOH(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の15%メタノールで溶離した)により精製し、表題化合物(1.72g、収率:67%)を得た。
【0414】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 1.87 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 2.46 (m, br, 7H), 2.91 - 2.95 (m, 4H), 3.47 - 3.83 (m, 2H), 3.80 (d, J= 14.4 Hz, 1H), 4.33 - 4.38 (m, 1H), 4.65 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 6.87 (d, J= 6.8 Hz, 1H), 7.09 - 7.13 (m, 1H), 7.19 - 7.28 (m, 6H), 7.30 - 7.34 (m, 3H), 7.54 (d, J= 7.6 Hz, 2H), 7.69 (d, J= 6.8 Hz, 2H), 7.78 (d, J= 7.6 Hz, 2H). LCMS (方法A): 1.847分, 1.878分, MS: ES+ 782.1 (M+1).
【0415】
5-(シクロヘキシルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート):中間体2
【化43】
【0416】
窒素雰囲気下0℃のDMF(200mL)中の2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体17)(20g、34.0mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をHATU(19.3g、51.02mmol、1.5eq.)およびDIPEA(8.7g、68.02mmol、2.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-(イソインドリン-5-イルメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート塩酸塩(中間体1の調製に記載された)(21g、44.21mmol、1.1eq.)を反応混合物に加え、次いで、それを0℃で16時間撹拌した。生じた反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)を使用して抽出し、有機層を冷ブライン溶液(3×200mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の2% MeOHで溶離した)により精製し、黄色固体として(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(15.5g、収率:57.00%)を得た。LCMS (方法A): 2.465分, 2.508分, MS: ES+ 1010.69 (M+1).
【0417】
室温のTHF(150mL)中の((9H-フルオレン-9-イル)メチル4-((2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(15.5g、15.3mmol、1.0eq)の溶液をDEA(30.9g、306.9mmol、20eq.)で処理し、室温で16時間撹拌した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮し、粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の10%メタノールで溶離した)により精製し、黄色固体として表題化合物(7g、収率:58.3%)を得た。
【0418】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.81 - 0.88 (m, 2H), 0.99 - 1.07(m, 3H), 1.50 (s, br, 6H), 1.83 (s, 3H), 2.18 (d, J= 3.2 Hz, 3H), 2.33 (s, 3H), 2.56 (s, br, 4H), 3.05 (s, br, 4H), 3.17 (m, 1H), 3.51 (m, 2H), 4.40 (d, J= 14.4 Hz, 2H), 4.65 (d, J= 6.8 Hz, 2H), 6.69 (d, J= 39.2 Hz, 1H), 7.15 - 7.30 (m, 4H), 7.32 - 7.37 (m, 1H), 7.53 - 7.54 (d, J= 8 Hz, 2H), 7.66 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.77 (d, J= 8 Hz, 2H), 8.77 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.039分, 2.090分, MS: ES+ 788.3 (M+1).
【0419】
(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン:中間体3
【化44】
【0420】
室温のEtOH:H2O(2:1)(7.5mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)-イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.3g、0.38mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をKOH(0.860g、15.35mmol、40eq.)で処理し、反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌した。生じた反応混合物を室温まで徐冷し、氷冷水(50mL)に注ぎ、KHSO4溶液を使用して酸性化し、20% MeOH:DCM(2×100mL)で抽出した。次いで、水性層を飽和NaHCO3溶液を使用して塩基性化し、20% MeOH:DCM(3×100mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、オフホワイト色固体として表題化合物(0.2g、収率:定量的)を得た。
【0421】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.57 - 1.58, m, 1H), 1.90 - 2.00 (m, 1H), 1.95 (s, 3H), 2.23 - 2.32 (m, 4H), 2.64 (s, br, 4H), 4.44 - 4.49 (m, 1H), 4.71 (bs, 4H), 4.87 - 4.89 (m, 1H), 6.24 (s, 1H), 7.15 - 7.16 (m, 2H), 7.22 - 7.31 (m, 4H), 7.34 - 7.36 (m, 2H), 9.75 (s, br, 2H). LCMS (方法A): 1.122分, MS: ES+ 474.2.
【0422】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセトアルデヒド:中間体4
【化45】
【0423】
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン
それぞれ1.0gスケールの5つの並行反応で実施した。2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオン(1g、3.65mmol、1.0eq.)(CAS:5054-59-1)、1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-オール(1.14g、4.01mmol、1.1eq.)(CAS:86259-87-2)およびトリフェニルホスフィン(1.05g、4.00mmol、1.1eq.)を窒素雰囲気下室温でTHF(10mL)に取った。DIAD(98%)(0.96g、4.75mmol、1.3eq.)を滴加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮し、粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の1%メタノール中に溶離した)により精製し、表題化合物(7.0g、収率:70.9%)を得た。
【0424】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.00 - 2.03 (m, 1H), 2.55 - 2.67 (m, 1H), 2.84 - 2.89 (m, 1H), 3.39 - 3.41 (m, 1H), 3.46 - 3.52 (m, 4H), 3.53 - 3.55 (m, 6H), 3.62 - 3.65 (m, 2H), 3.78 - 3.80 (m, 2H), 4.32 - 4.34 (m, 2H), 4.47 - 4.48 (m, 2H), 5.06 - 5.10 (m, 1H), 7.26 - 7.35 (m, 6H), 7.45 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.52 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.78 - 7.80 (m, 1H), 11.10 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.717分, MS: ES+ 541.2 (M+1).
【0425】
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン
室温のMeOH(70mL)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)オキシ)イソインドリン-1,3-ジオン(7.0g、12.94mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を10% Pd/C(水分50%)(7.0g)で処理し、H2(g)雰囲気下で2時間撹拌した。生じた反応混合物をMeOH:DCM(1:1)(500mL)を使用してセライト床に通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗材料(5.5g)をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中の4.4%メタノール)により精製し、表題化合物(4.8g、収率:82.4%)を得た。
【0426】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.00 - 2.03 (m, 1H), 2.55 - 2.67 (m, 2H), 2.84 - 2.89 (m, 1H), 3.38 - 3.42 (m, 4H), 3.45 - 3.54 (m, 6H), 3.63 - 3.65 (m, 2H), 3.80 (s, br, 2H), 4.09 - 4.10 (m, 1H), 4.34 (s, br, 2H), 4.55 - 4.59 (m, 2H), 5.06 - 5.11 (m, 1H), 7.45 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.53 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.81 (t, J= 8.0 Hz, 1H), 11.10 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.129分, MS: ES+ 451.1 (M+1).
【0427】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセトアルデヒド:中間体4
-78℃のDCM(3mL)中のDMSO(0.607g、7.7mmol、3.5eq)の撹拌溶液をDCM(3mL)中の塩化オキサリル(0.6g、4.4mmol、1.0eq.)で液滴処理した。反応混合物を-78℃で10分間撹拌させた。DCM(3mL)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン(1.0g、2.22mmol、1eq)を反応混合物に加え、それを-78℃で1時間撹拌した。TEA(1.34g、13.26mmol、6eq)を-78℃で反応混合物に加え、さらに1.5時間撹拌した。生じた反応混合物を室温まで徐々に上げ、16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、DCM(3×300mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(DCM中の4.8% MeOHで生成物を溶離するシリカゲル)により精製し、表題化合物(0.5g、収率:50.2%)を得た。
【0428】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ ppm 2.13 - 2.16 (m, 1H), 2.72 - 2.93 (m, 3H), 3.68 - 3.75 (m, 6H), 3.80 - 3.82 (m, 2H), 3.95 - 3.97 (m, 2H), 4.17 - 4.18 (m, 2H), 4.36 - 4.38 (m, 2H), 4.94 - 4.99 (m, 1H), 7.28 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.69 (t, J= 8.4 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 9.73 (s, 1H). LCMS (方法B: 6.884分, MS: ES+ 466.4 (M+1).
【0429】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート:中間体5
【化46】
【0430】
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン
NMP(5mL/g)中の2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-5-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン(CAS:835616-61-0;1eq)、2-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ]エタノール(CAS:86770-74-3;1.1eq.)およびDIPEA(3eq)を100℃まで1時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、5%水性クエン酸溶液に加えた。生成物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0~20% MeOH)による精製により、淡緑色固体として表題化合物(収率30%)を得た。
【0431】
1H NMR (CDCl3) δ: 8.02 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.3), 7.04 (1H, d, J = 2.1), 6.83 (1H, dd, J = 8.3, 2.1), 4.95 (1H, dd, J = 12.4, 5.2), 3.81 - 3.66 (15H, m), 3.42 (2H, t, J = 4.7), 2.96 - 2.67 (4H, m), 2.15 (1H, m). LCMS (方法T2) m/z (ES+): 450.3 [M+H+]+, 472.3 [M+Na+]+.
【0432】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート:中間体5
室温のDCM(20mL/mmol)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)-エチル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン、TEA(3eq)およびDMAP(0.1eq)の撹拌溶液をTsCl(1.2eq)で処理し、生じた混合物を室温で一晩撹拌した。さらなるTsCl(0.6eq)、TEA(1.5eq)およびDMAP(0.1eq)を加え、混合物を4時間撹拌した。混合物を水で洗浄し、水性物をDCMで抽出し、有機層を合わせ、飽和水性NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 0~100%酢酸エチル)による精製により、透明な油として表題化合物(収率73%)を得た。
【0433】
1H NMR (CDCl3) δ: 7.98 (1H, s), 7.81 (2H, d, J = 8.5), 7.62 (1H, d, J = 8.4), 7.35 (2H, d, J = 8.5), 7.00 (1H, d, J = 2.1), 6.80 (1H, dd, J = 8.4, 2.1), 4.95 (1H, dd, J = 12.2, 5.2), 4.21 - 4.15 (2H, m), 3.80 - 3.60 (12H, m), 3.43 (2H, t, J = 5.3), 2.95 - 2.69 (4H, m), 2.46 (3H, s), 2.115 (1H , m). LCMS (方法T2) m/z (ES+): 604.2 [M+H+]+, 626.2 [M+Na+]+.
【0434】
3-(4-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体6
【化47】
【0435】
3-[4-[2-[2-[2-(2-ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
NMP(5.5mL/mmol)中の3-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(CAS:1061604-41-8:1eq)の撹拌溶液を1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホネート(CAS:89346-82-7;1.2eq)、KHCO3(2eq)およびKI(1eq)で処理した。混合物を110℃で一晩撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却し、飽和水性ブライン溶液に加え、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(DCM/アセトン、0~100%アセトン)による精製により、黄色油として表題化合物(収率43%)を得た。
【0436】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 10.97 (1H, br, s), 7.48 (1H, t, J = 7.8), 7.38 - 7.23 (7H, m), 5.11 (1H, dd, J = 13.2, 5.1), 4.47 (2H, s), 4.36 (1H, d, J = 17.4), 4.26 - 4.16 (2H, m), 3.78 - 3.48 (13H, m), 2.94 (1H, m), 2.58 (1H, m), 2.43 (1H, m), 2.00 (1H, m). LCMS (方法T1) m/z (ES+): 527.3 [M+H+]+, 549.3 [M+Na+]+.
【0437】
3-(4-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体6
3-[4-[2-[2-[2-(2-ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオンをエタノール(10mL/mmol)に溶解し、真空下で脱気し、雰囲気を窒素で置き換えた。10% Pd/C(湿潤担体上の10% wt/wt)を加え、脱気を繰り返し、雰囲気を水素に切り替えた。次いで、懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を濃縮して、表題化合物(収率56%)を得た。
【0438】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 10.97 (1H, s), 7.49 (1H, d, J = 7.8), 7.32 (1H, d, J = 7.0), 7.27 (1H, d, J = 8.0), 5.12 (1H, dd, J = 13.2, 5.1), 4.56 (1H, t, J = 5.5), 4.38 (1H, d, J = 17.4), 4.30 - 4.20 (3H, m), 3.81 - 3.75 (2H, m), 3.63 - 3.57 (2H, m), 3.57 - 3.44 (8H, m), 3.42 - 3.37 (2H, m), 2.92 (1H, m), 2.59 (1H, m), 2.45 (1H, m), 2.00 (1H, m) LCMS (方法T1) m/z (ES+): 437.1 [M+H+]+, 459.1 [M+Na+]+.
【0439】
3-(4-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体7
【化48】
【0440】
3-(1-オキソ-4-((1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
NMP(40mL)中の1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホネート(CAS:89346-82-7;2.8g)、レナリドミド(CAS:191732-72-6;1.5g)、KI(0.96g)およびDIPEA(1.5mL)を100℃まで一晩加熱した。溶液を冷却し、ブラインに加え、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0~10% MeOH)による精製により、灰色油として表題化合物(2.7g)を得た。
【0441】
1H NMR (d6-DMSO) δ: 11.01 (1H, s), 7.41 - 7.26 (7H, m), 6.95 (1H, d, J = 7.7), 6.80 (1H, d, J = 7.7), 5.58 (1H, t, J = 5.7), 5.11 (1H, dd, J = 13.2, 5.1), 4.48 (2H, s), 4.23 (1H, d, J = 17.1), 4.12 (1H, d, J = 17.1), 3.65 - 3.27 (15H, m), 2.92 (1H, ddd, 18.9, 13.6, 5.4), 2.62 (1H, m), 2.30 (1H, ddd, 26.3, 8.8, 4.4) 2.03 (1H, m). LCMS (方法T1) m/z (ES+): 526.3 [M+H+]+.
【0442】
3-(4-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体7
3-(1-オキソ-4-((1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンをエタノール(10mL/mmol)に溶解し、真空下で脱気し、雰囲気を窒素で置き換えた。10% Pd/C(湿潤担体上の10% wt/wt)を加え、脱気を繰り返し、雰囲気を水素に切り替えた。次いで、懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を濃縮して、表題化合物(収率100%)を得た。
【0443】
1H NMR (CDCl3) δ: 8.18 (1H, s), 7.36 (1H, t, J = 7.7), 7.28 (1H, m), 6.80 (1H, d, J = 7.7), 5.24 (1H, dd, J = 13.2, 5.2), 4.38 (1H, d, J = 15.9), 4.24 (1H, d, J = 15.9), 3.74 (2H, t, J = 5.0), 3.71 - 3.58 (12H, m), 3.46 - 3.34 (2H, m), 2.96 - 2.76 (2H, m), 2.37 (1H, m), 2.20 (1H, m). LCMS (方法T1) m/z (ES+): 436.2 [M+H+]+.
【0444】
3-(5-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体8
【化49】
【0445】
3-(1-オキソ-5-((1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
NMP(20mL)中の1-フェニル-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホネート(CAS:89346-82-7;2.0g)、3-(5-アミノ-1-オキソ-イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(CAS 191732-70-4;1.0g)、KI(0.64g)およびDIPEA(1mL)を100℃まで一晩加熱した。溶液を冷却し、ブラインに加え、生成物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去した。カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0~10% MeOH)による精製により、灰色油として表題化合物(0.98g、48%)を得た。
【0446】
1H NMR (CDCl3) δ: 7.96 (1H, br, s), 7.66 (1H, d, J = 8.4), 7.38 - 7.29 (5H, s), 6.69 (1H, dd, J = 8.4, 2.0), 6.60 (1H, s), 5.20 (1H, dd, J = 13.6, 5.2), 4.58 (2H, s), 4.37 (1H, d, J = 15.6), 4.22 (1H, d, J = 15.6), 3.78 - 3.57 (15H, m), 3.36 (1H, t, J = 5.3), 2.96 - 2.76 (2H, m), 2.40 - 2.14 (2H, m). LCMS (方法T1) m/z (ES+): 526.3 [M+H+]+.
【0447】
3-(5-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン:中間体8
3-[5-[2-[2-[2-(2-ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-1-オキソ-イソインドリン-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオンをエタノール(10mL/mmol)に溶解し、真空下で脱気し、雰囲気を窒素で置き換えた。10% Pd/C(湿潤担体上の10% wt/wt)を加え、脱気を繰り返し、雰囲気を水素に切り替えた。次いで、懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を濃縮して、表題化合物(収率86%)を得た。
【0448】
1H NMR (CDCl3) δ: 8.31 (1H, s), 7.65 (1H, d, J = 8.4), 6.69 (1H, dd, J = 8.4, 2.0), 6.60 (1H m), 5.27 (1H, m), 5.19 (1H, dd, J = 13.2, 5.2), 4.36 (1H, d, J = 15.7), 4.22 (1H, d, J = 15.7), 3.79 - 3.62 (14H, m), 3.36 (2H, q, J = 4.7), 3.28 (1H, br, s), 2.94 - 2.76 (2H, m), 2.30 (1H, qd, J = 13.2, 5.2), 2.18 (1H, m). LCMS (方法T1) m/z (ES+): 436.3 [M+H+]+, 458.2 [M+Na+]+.
【0449】
2-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセトアルデヒド:中間体9
以下の通り2つの並行バッチで行った:DMSO(0.13g、1.72mmol、3.0eq.)およびDCM(1.5mL)の撹拌溶液を15分の期間にわたって窒素雰囲気下温度-78℃で塩化オキサリルで液滴処理した。DCM(1mL)中の3-(4-((2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(中間体7)(0.25g、0.57mmol、1.0eq.)およびTEA(0.34g、3.44mmol、6.0eq.)を窒素雰囲気下温度-78℃で反応混合物に滴加した。生じた反応混合物を室温で1時間撹拌した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮し、表題化合物(0.2g、0.46mmol)を得、それを精製せずに使用した。LCMS (方法A): 1.042分, 1.120分, MS: ES+ 433.9 (M+1).
【0450】
(2-(シクロヘキシルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-イル)メタノン:中間体10
【化50】
【0451】
室温のEtOH:水(11mL)中の5-(シクロヘキシルオキシ)-4-メチル-6-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体2)(1.1g、1.39mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を水性KOH(最小限の水中の3.13g、55.90mmol、40eq.)で処理した。生じた反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌し、室温まで冷却し、希HClで中和(pH=7)し、酢酸エチル(3×150mL)およびDCM中の10% MeOH(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物)(2.1g、収率:80%)を得た。
【0452】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.94 - 0.98 (m, 2H), 1.07 -1.28 (m, 3H), 1.56 (s, br, 6H), 1.96 (s, 3H), 2.28 - 2.29 (m, 4H), 2.67 - 2.69 (m, 4H), 3.46 - 3.50 (m, 2H 水ピークにより不明確), 3.48 (m, 1H), 3.63 (t, J= 8.4 Hz, 1H), 4.47 - 4.48 (m, 2H), 4.69 (s, 2H), 6.24 (s, 1H), 7.18 (m, 3H), 7.19 -7.23 (m, 1H), 9.40 - 9.50 (m, 2H). LCMS (方法A): 1.303分, MS: ES+ 480.1 (M+1).
【0453】
t-ブチル4-(2-(2-(2-オキソエトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート:中間体11
【化51】
【0454】
2-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート
室温のDCM(100mL)中の2-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)エタン-1-オール(CAS:55489-58-2)(10g、41.6mmol、1.0eq.)の溶液をTEA(8.4g、83.3mmol、2eq.)、DMAP(0.5g、4.16mmol、0.1eq.)およびp-トルエンスルホニルクロリド(7.9g、41.6mmol、1eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で2時間撹拌させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の12% EtOAcで溶離した)により精製し、白色固体として表題化合物(12g、収率:73.1%)を得た。
【0455】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.41 (s, 3H), 3.45 - 3.47 (m, 4H), 3.53 (s, 4H), 3.55 - 3.58 (m, 2H), 4.09 - 4.12 (m, 2H), 4.48 - 4.49 (m, 2H), 7.28 - 7.36 (m, 5H), 7.47 (d, J= 8 Hz, 2H), 7.78 (d, J= 6.8 Hz, 2H). LCMS (方法A): 2.182分, MS: ES+ 394.9 (M+1)
【0456】
t-ブチル4-(2-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート
0℃のDMF(100mL)中のt-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(5.6g、27.9mmol、1.1eq.)(CAS:108489-19-2、)の溶液をNaH(鉱油中の60%)(1.52g、38.0mmol、1.5eq.)で処理し、45分間撹拌した。2-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(10g、25.3mmol、1.0eq.)を加え、生じた反応混合物を60℃まで加熱し、16時間撹拌した。生じた反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)を使用して抽出した。合わせた有機層を冷ブライン溶液(3×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の20% EtOAcで溶離した)により精製し、表題化合物(7g、収率:65.2%)を得た。
【0457】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.25 - 1.34 (m, 2H), 1.38 (s, 9H), 1.74 - 1.79 (m, 2H), 2.98 (s, br, 2H), 3.42 - 3.47 (m, 1H), 3.50 - 3.53 (m, 8H), 3.61 - 3.64 (m, 6H), 4.49 (s, 2H), 7.26 - 7.37 (m, 5H). LCMS (方法A): 2.142分, MS: ES+ 323.8 (M-100).
【0458】
t-ブチル4-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温のオートクレーブ内のMeOH(70mL)中のtert-ブチル4-(2-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート(6.8g、16.07mmol、1.0eq.)の溶液をPd/C(6.8g)(W/W))で処理した。20kg/cm3のH2ガス圧を室温で加え、生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をセライト床に通して濾過し、それをDCM(400mL)中の20% MeOHで洗浄した。得られた濾液を減圧下で濃縮し、無色液体として表題化合物(4g、収率:74.7%)を得た。
【0459】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.28 - 1.34 (m, 2H), 1.39 (s, 9H), 1.75 - 1.79 (m, 2H), 2.98 (s, br, 2H), 3.34 - 3.41 (m, 3H), 3.43 - 3.49 (m, 3H), 3.51 - 3.54 (m, 7H), 3.49 - 3.65 (m, 2H), 4.58 (t, J= 5.2 Hz, 1H, D2O交換可能).
【0460】
t-ブチル4-(2-(2-(2-オキソエトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート:中間体11
-78℃のDCM(7mL)中のDMSO(0.81g、10.5mmol、3.5eq.)の撹拌溶液をDCM(3mL)中の塩化オキサリル(1.13g、9.0mmol、3.0eq.)で液滴処理し、10分間撹拌した。DCM中のt-ブチル4-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.0g、3.0mmol、1eq.)を反応混合物にゆっくり加え、次いで、それを-78℃で1時間撹拌した。TEA(1.81g、18.0mmol、6eq.)を反応混合物に滴加し、-78℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(80mL)で希釈し、DCM(3×80mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の3% MeOHで溶離した)により精製し、無色粘着性固体として表題化合物(0.9g、収率:45.3%l)を得た。
【0461】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ ppm 1.46 (s, 9H), 1.49 - 1.53 (m, 3H), 1.83 - 1.85 (m, 2H), 3.06 (t, J= 4 Hz, 2H), 3.60 - 3.72 (m, 7H), 3.72 - 4.18 (m 5H), 9.74 (s, 1H).
【0462】
2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-カルボン酸:中間体12
【化52】
【0463】
窒素雰囲気下0℃のDMF(12mL)中の2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体16)(1.2g、2.06mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をHATU(1.17g、3.09mmol、1.5eq.)およびDIPEA(0.53g、4.12mmol、2.0eq.)で処理し、15分間撹拌した。メチルイソインドリン-5-カルボキシレート塩酸塩(0.48g、0.22mmol、1.1eq.)を反応混合物に加え、次いで、それを0℃で1時間撹拌した。生じた反応混合物を酢酸エチル(120mL)で希釈し、冷ブライン溶液(3×100mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の0.8%メタノールで溶離した)により精製し、メチル2-(2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボキシレート(0.95g、収率:62%)を得、それを次のステップで直接使用した。LCMS (方法A): 2.992分, 3.014分, MS: ES+ 742.2 (M+1).
【0464】
室温のEtOH:水(1:1)(9.5mL)中のメチル2-(2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンゾイル)イソインドリン-5-カルボキシレート(0.95g、1.28mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を水性NaOH(水中の0.5mL中の0.51g、12.82mmol、10eq.)で処理した。生じた反応混合物を90℃まで加熱し、2時間撹拌し、室温まで冷却し、氷冷水(125mL)に注ぎ、希HClで中和(pH7まで)し、酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をn-ペンタン(3×30mL)を使用して粉砕し、続いて乾燥し、表題化合物(0.45g、収率:84%)を得た。LCMS (方法A): 1.555分, MS: ES+ 420.2 (M+1).
【0465】
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン:中間体13
【化53】
【0466】
以下の通り2つの並行バッチで行った:DMF(62.5mL、10v)中の室温の1-フェニル-2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-アミン(CAS 86770-77-6)(6.25g、19.08mmol、1eq.)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン(6.33g、22.93mmol、1.2eq.)(CAS:835616-61-0)の撹拌溶液をDIPEA(24.65g、191.08mmol、10eq.)で処理した。生じた反応混合物を100℃まで加熱し、16時間撹拌し、次いで、冷却し、氷冷水(500mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の1% MeOHで溶離する)を用いて精製し、淡緑色油として2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((1-フェニル-2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(14g、収率:62.7%、23.98mmol)を得た。
【0467】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 3.49 - 3.51 (m, 10H), 3.55 (s, 9H), 4.48 (d, J= 4.8 Hz, 2H), 5.02 - 5.04 (m, 1H), 6.89 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.16 (d, J= 5.2 Hz, 1H), 7.27 - 7.36 (m, 6H), 7.56 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 11.07 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.767分, MS: ES+ 584.0 (M+1).
【0468】
室温のEtOH(100mL)中の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-((1-フェニル-2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(11.0g、18.85mmol、1eq.)の撹拌溶液をPd/C(水分10%)(10g、100% w/w)およびHCl(1mL)で処理した。生じた反応混合物をH2(g)雰囲気下で4時間撹拌した。反応混合物を10% MeOH/DCM(1000mL)を使用してセライト床に通して濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物を3% MeOH/DCMで溶離する)を用いて精製し、黄色油として表題化合物(7.0g、収率:75.38%)を得た。
【0469】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm. 1.95 - 2.05 (m, 2H), 2.80 - 2.92 (m, 2H), 3.40 - 3.43 (m, 2H), 3.46 - 3.49 (m, 4H), 3.51 - 3.53 (m, 8H), 3.56 - 3.58 (m, 3H), 3.59 - 3.61 (m, 3H), 4.58 (t, J= 5.2 Hz, 1H), 5.01 - 5.05 (m, 1H), 6.88 - 6.91 (dd, J= 2 Hz 1H), 7.00 (d, J= 1.6 Hz, 1H), 7.17 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 11.07 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.189分, MS: ES+ 493.8 (M+1).
【0470】
3-(1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩:中間体14
【化54】
【0471】
3-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
室温のMeCN(160mL)中のメチル4-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゾエート(20.0g、64.93mmol、1.0eq.)(CAS:78471-43-9)および3-アミノピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(15.97g、97.40mmol、1.5eq.)(CAS:24666-56-6)をDIPEA(25.2g、194.80mmol、3eq.)で液滴処理した。生じた反応混合物を80℃まで加熱し、48時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体沈殿物をACN(50mL)で洗浄した。固体材料を高真空下でさらに乾燥し、薄青色固体として表題化合物(17.5g、収率:83.0%)を得た。
【0472】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.90 - 2.08 (m, 1H), 2.34 - 2.45 (m, 1H), 2.57 - 2.62 (m, 1H), 2.86 - 2.95 (m, 1H), 4.32 - 4.49 (m, 2H), 5.10 - 5.14 (m, 1H), 7.66 - 7.74 (m, 2H), 7.90 (s, 1H), 11.02 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.357分, MS: ES+ 322.9, 324.8 (M+2).
【0473】
t-ブチル4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
ジオキサン(130mL)中の3-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン)(13.0g、40.37mmol、1.0eq.)、t-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(9.76g、52.48mmol、1.3eq.)(CAS:57260-71-6)およびCs2CO3(39.46g、121.12mmol、3.0eq.)の撹拌溶液をN2(g)で15分間パージした。Pd-PEPPSI-Ipent(1.59g、2.02mmol、0.05eq.)(CAS:1158652-41-5)を室温で加え、生じた反応混合物を90℃まで加熱し、4.5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(4×100mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。得られた粗材料をフラッシュ、続いて逆相クロマトグラフィーにより精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(6.4g、収率:37%)を得た。
【0474】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.46 (s, 9H), 1.95 - 1.97 (m, 1H), 2.33 - 2.42 (m, 1H), 2.56 - 2.60 (m, 1H), 2.86 - 2.95 (m, 1H), 3.27 - 3.40 (s, br, 4H), 3.41 - 3.47 (s, br, 4H), 4.19 - 4.36 (m, 2H), 5.03 - 5.08 (m, 1H), 7.06 - 7.09 (m, 2H), 7.54 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 10.96 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.616分, MS: ES+ 429.1 (M+1).
【0475】
3-(1-オキソ-5-(ピペラジン-1-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩:中間体14
DCM(25mL)中のt-ブチル4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.5g、5.84mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し、ジオキサン(25mL)中の4M HClで液滴処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮し、単離した粗材料をジエチルエーテル(25mL)、続いてn-ペンタン(25mL)を使用して粉砕した。得られた固体材料を高真空下で乾燥し、オフホワイト色固体として表題化合物(2.5g、定量的)を得た。
【0476】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2O交換): δ ppm 1.95 - 1.99 (m, 1H), 2.33 - 2.36 (m, 1H), 2.51 - 2.56 (m, 1H), 2.86 - 2.95 (m, 1H), 3.21 (s, br, 4H), 3.52 - 3.57 (m, 4H), 4.21 - 4.38 (m, 2H), 5.04 - 5.09 (m, 1H), 7.11 - 7.16 (m, 2H), 7.58 (d, J= 8.4 Hz, 1H). LCMS (方法A): 0.651分, MS: ES+ 328.9 (M+1)
【0477】
2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチル安息香酸:中間体15
【化55】
【0478】
室温のTHF:t-BuOH(1:3)(15ml)中の2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド(中間体18)(1.5g、4.26mmol、1eq.)の撹拌溶液を飽和水性NaClO2(1.16g、12.78mmol、3eq.)およびNaH2PO4(3.07g、25.58mmol、6eq.)および2-メチル-2-ブテン(5.96g、85.14mmol、20eq.)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、氷冷水(100mL)に注ぎ、ジエチルエーテル(3×100mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、表題化合物(2g、95%)を得た。
【0479】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.00 - 1.10 (m, 2H), 1.11 (s, 5H), 1.13 - 1.16 (m, 1H), 1.17 - 1.18 (m, 2H), 1.21 - 1.26 (m, 2H), 1.64 - 1.79 (m, 6H), 2.02 (s, 3H), 3.35 - 3.36 (m, 3H), 3.38 (s, 3H), 3.63 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 5.15 (s, 2H), 5.21 (s, 2H), 6.67 (s, 1H), 12.78 (s, 1H)._LCMS (方法A): 2.252分, MS: ES+ 369.0 (M+1).
【0480】
2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸:中間体16
【化56】
【0481】
2-メチルベンゼン-1,3,5-トリオール
並行して6つのバッチで行った。室温のTHF(800mL)中の2,4,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド(CAS:487-70-7;40g、260mmol、1eq)の撹拌溶液をNaBH3CN(81.61g、1298mmol、5eq)で処理した。生じた反応混合物を0℃まで徐冷し、2N HCl溶液(400mL)を0℃で反応混合物に滴加した。生じた反応混合物を室温で3時間撹拌させ、次いで、真空下で濃縮し;粗材料を水(5L)に注ぎ、酢酸エチル(3×4L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5% MeOH中に溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(112g、収率:51%)を得た。
【0482】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.81 (s, 3H), 5.77 (s, 2H), 8.69 (s, 1H), 8.81 (s, 2H). LCMS (方法A): 0.636分, MS: ES+ 140.8 (M+1).
【0483】
2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド
並行して2つのバッチで行った。DMF(250mL)中の2-メチルベンゼン-1,3,5-トリオール(25g、178.6mmol、1eq)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。POCl3(30.11g、196.37mmol、1.1eq)を0℃で滴加し、生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(2L)に注ぎ、酢酸エチル(4×2.2L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し;粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の3% MeOH中に溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(40g、収率:70%)を得た。
【0484】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.88 (s, 3H), 6.00 (s, 1H), 9.94 (s, 1H), 10.55 (s, 1H), 10.63 (s, 1H), 12.33 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.285分, MS: ES+ 168.8 (M+1).
【0485】
4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
4つの並行バッチで行った。室温のアセトン(200mL)中の2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド(10g、59.88mmol、1eq)の撹拌溶液をK2CO3(24.79g、179.37mmol、3eq)で処理した。生じた反応混合物を室温で15~20分間撹拌させた。次いで、p-トルエンスルホニルクロリド(17.10g、89.78mmol、1.5eq)を室温で加えた。反応混合物を60℃まで加熱し、5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、水(2L)に注ぎ、酢酸エチル(3×2.2L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の10% EtOAc中に溶離した)により精製し、淡黄色固体として表題化合物(16g、収率:14%、33.57mmol)を得た。
【0486】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.76 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 6.44 (s, 1H), 7.50 - 7.52 (m, 4H), 7.75 (d, J= 8 Hz, 2H), 7.79 (d, J= 8 Hz, 2H), 9.85 (s, 1H), 11.8 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.591分, MS: ES+ 476.5 (M+1).
【0487】
5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
0℃のDMF(160mL)中の4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(16g、33.61mmol、1eq)の撹拌溶液をK2CO3(13.93g、100.79mmol、3eq)、続いてベンジルブロミド(6.33g、37.03mmol、1.10eq)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、水(800mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×500mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をブライン(2×800mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の16% EtOAc中に溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(16g、収率:84%)を得た。
【0488】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.82 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 4.81 (s, 2H), 6.76 (s, 1H), 7.31 - 7.38 (m, 5H), 7.52 (t, J= 8.8 Hz, 4H), 7.71 - 7.77 (m, 4H), 9.87 (m, 1H). LCMS (方法A): 2.699分, MS: ES+ 588.9 (M+23).
【0489】
2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸:中間体16
室温のMeCN:水(1:1)(160mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(16g、28.26mmol、1eq)の撹拌溶液をNaClO2(9.45g、104.47mmol、3.7eq)およびNaH2PO4(6.78g、56.5mmol、2eq)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌させ、次いで、真空下で濃縮し、水(500mL)に注ぎ、希HCl(pH約6.0)を使用して酸性化し、酢酸エチル(3×350mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し;粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の30% EtOAc中に溶離した)により精製し、オフホワイト色固体として表題化合物(17g、収率:97%)を得た。
【0490】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.85 (s, 3H), 2.45 (s, br, 6H), 4.81 (s, 2H), 6.75 (s, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 5H), 7.50 - 7.53 (m, 4H), 7.72 - 7.75 (m, 4H), 13.75 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.43分, MS: ES+ 582.6 (M+1).
【0491】
2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸:中間体17
【化57】
【0492】
5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
0℃のDMF(20mL)中の4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレン-ビス(4-メチルベンゼンスルホネート(中間体16の調製に記載された)(2.0g、4.19mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をK2CO3(2.89g、20.9mmol、5.0eq.)およびブロモメチルシクロヘキサン(1.11g、6.29mmol、1.5eq.)で処理し、10分間撹拌した。反応混合物を60℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の12%酢酸エチルで溶離した)により精製し、表題化合物(1.4g、収率:58.3%)を得た。
【0493】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 化合物は回転異性体の混合物である: δ 0.97 - 1.00 (m, 2H), 1.11 - 1.26 (m, 3H), 1.67 - 1.73 (m, 5H), 1.77および1.83 (一重線, 3H), 2.33 - 2.45 (一重線, 6H), 3.49および3.70 (m, 2H), 5.77 (s, 1H), 6.44および6.70 (一重線, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 4H), 7.71 - 7.81 (m, 4H), 9.86および9.90 (一重線, 1H). LCMS (方法D): 3.250分, MS: ES+ 573.13 (M+1).
【0494】
2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸:中間体17
室温のMeCN:水(1:1)(15mL)中の5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(1.4g、2.44mmol、1.0eq.)の溶液をNaH2PO4(1.02g、8.55mmol、3.5eq.)およびNaClO2(1.10g、12.22mmol、5.0eq.)で処理し、16時間撹拌した。混合物を蒸発させ、粗材料を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の15%酢酸エチルを使用して生成物を溶離する)により精製し、表題化合物(0.950g、収率:66.4%)を得た。
【0495】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ0.95 - 1.10 (m, 2H), 1.11- 1.22 (m, 3H), 1.61 - 1.69 (m, 6H), 1.82 (s, br, 3H), 2.44 (s, br, 6H), 3.54 (m, br, 2H), 4.03 (q, J= 6.8 Hz, 14.0 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 7.49 - 7.52 (m, 4H), 7.70 - 7.73 (m, 4H), 13.59 (s, 1H). LCMS (方法E): 2.657分, MS: ES+ 589.2 (M+1).
【0496】
2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド(中間体18)
【化58】
【0497】
2-ヒドロキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド
0℃のDCM(50mL)中の2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド(中間体16の調製に記載された)(5g、29.76mmol、1eq.)の撹拌溶液をDIPEA(19.19g、148.76mmol、5eq.)で処理し、5分間撹拌した。MOM-Cl(7.18g、89.18mmol、3eq.)を0℃で反応混合物に加え、反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、氷冷水(100mL)に注ぎ、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物を100%ヘキサン中に溶離した)により精製し、黄色粘着性固体として表題化合物(5.8g、収率:76.13%)を得た。
【0498】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2O交換): δ ppm 1.95 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.48 (s, 3H), 5.31 - 5.33 (m, 4H), 6.43 (s, 1H), 10.1 (s, 1H) LCMS (方法A): 1.864分, 1.972分, MS: ES+ 256.8 (M+1).
【0499】
2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)ベンズアルデヒド
室温のDMF(50mL)中の2-ヒドロキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド(5.0g、19.53mmol、1eq.)の撹拌溶液をK2CO3(13.47g、97.61mmol、5eq.)で処理した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、次いで、ブロモメチルシクロヘキサン(CAS:2550-36-8)(4.49g、25.36mmol、1.3eq.)およびKI(0.324g、1.95mmol、0.1eq.)を加えた。生じた反応混合物を110℃まで加熱し、4時間撹拌し、次いで、冷却し、氷冷水(500mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×500mL)で抽出し、合わせた有機層を氷冷水(3×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の40%酢酸エチルで溶離した)により精製し、赤色粘着性固体として表題化合物(3g、収率:43.6%)を得た。
【0500】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.12 - 1.28 (m, 5H), 1.64 - 1.84 (m, 6H), 2.03 (s, 3H), 3.44 (s, 6H), 3.46 (d, J= 5.6 Hz, 2H), 3.60 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 5.25 (s, 2H), 5.31 - 5.33 (s, 2H), 6.70 (s, 1H), 10.22 (s, 1H). LCMS (方法A): 2.577分, 2.464分, MS: ES+ 352.9 (M+1).
【0501】
SW620ヒト結腸直腸癌細胞を使用するPROTACスクリーニングプロトコール
SW620細胞(ATCC/CCL-2227)をT75 Falconフラスコ内で培養培地(F12/DMEM 1:1培地、10% FCS、+L-G補充物)中で培養した。細胞を週2回、最長6週間分割した。培地を吸引し、細胞を10mLの滅菌PBSで洗浄した。PBSを吸引し、細胞を1.5mL TrypLEと37℃、5% CO2で最長5分間インキュベートした。細胞が剥がれたら、TrypLEを10mL培養培地で中和し、細胞をトリパンブルーと1:1で混合し、Luna細胞カウンターを使用して定量化した。次いで、細胞を新しいT75フラスコに1×106細胞および10mL培養培地で播種した。
【0502】
上記の通り培養および計数されたSW620細胞を用いて、12ウェルプレートに1.5×105細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5% CO2で一晩インキュベートした。試験化合物をDMSO中で10mMのストック濃度まで可溶化し、DMSOおよび培地にそれらの試験濃度まで段階希釈し;DMSOの最終濃度は、0.1%(v/v)であった。各濃度を3連で試験した。SW620細胞を試験化合物と37℃、5% CO2で24時間インキュベートした。培地を各ウェルから吸引し、各ウェルを1mL氷冷PBSで洗浄した。次いで、PBSを吸引し、50μLの冷溶解緩衝液(1×プロテアーゼ阻害剤、ベンゾナーゼ、MgClを補充したRIPA緩衝液)を各ウェルに加え;次いで、プレートを氷上で5分間インキュベートした。細胞をピペットチップを使用して掻き取った後、新しいエッペンドルフに移した。試料をベンチトップ遠心分離機内で最大速度で4℃で5分間遠心し、次いで、上清を新しい管に移した。試料を分析まで-80℃で保管した。
【0503】
ビシンコニニン酸(BCA)タンパク質アッセイ標準(2~0.125mg/mL BSA)をあらかじめ調製した。6μLの各標準を384ウェルアッセイプレートの列AおよびBに2連でピペットで入れた。試験試料を2連で384ウェルプレート内の溶解緩衝液に希釈した(1:3~1:10)。BCA試薬を50:1(パートA:パートB)で合わせ、各ウェルに50μL加えた。プレートをプレートインキュベーター内で37℃で30分間インキュベートし、EnSpireプレートリーダーでBCAタンパク質384プロトコールを使用して読み取った。タンパク質濃度を標準曲線から計算した。
【0504】
JESSウエスタンブロットプロトコール
タンパク質ライセートをProtein Simple EZ standard pack試薬を使用して調製し:40μL蒸留H2OをDTT管(透明)に加え、20μL 10×試料緩衝液で処理し、20μL DTTを5×MM管(ピンク色)に加えた。20μL dH2Oをビオチン化ラダー管(緑色)に加えた。
【0505】
試験試料を、必要とされる濃度(0.1mg/mL)まで0.1×試料緩衝液に希釈することにより調製した。EZ standard packからの1.25μL 5×蛍光マスターミックスを、ロードされる各レーンについて5μL試料に加えた(例えば、同じ試料を2ウェルにロードする場合、2.5μL+10μL)。試料をボルテックスし、短時間遠心沈殿し、PCR装置内で95℃で5分間加熱し、次いで、再びボルテックスし、短時間遠心沈殿した後、メーカーの指示(https://www.proteinsimple.com/technical_library.html?product=simplewestern&def_list=list)にしたがってJESSカセット(カタログ番号:SM-W004)にロードした。タンパク質発現を標的タンパク質シグナルのピーク面積により決定した。標的タンパク質のピーク面積をローディング対照(アクチン)のピーク面積に対しておよびDMSO対照に対して規格化した。
【0506】
このアッセイにおいて得られたデータを以下の表A1に示す:
【0507】
【0508】
さらに試験すると、このアッセイから以下のデータを得た。それを以下の表A2に示す:
【0509】
【国際調査報告】