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特表2024-541591エアロゾル発生装置用ハウジングの製造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用ハウジングの製造
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/70 20200101AFI20241031BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20241031BHJP
【FI】
A24F40/70
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532221
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2022084140
(87)【国際公開番号】W WO2023099701
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】2021114555301
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】2200191.1
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】チャン, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ウィッフェン, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, デイヴィソン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AE02
(57)【要約】
エアロゾル発生装置のハウジング構成部品の製造方法を提供する。この方法は、第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含む。第1の金型部品は、成形中に構成部品上に凸面を形成するように凹面を有し、金型の凹面は、成形中に構成部品の凸面上に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、第1のテクスチャは、第1の金型部品の凹面にわたって可変の粗さを含む。また、テクスチャを備えた凸面を有するエアロゾル発生装置用ハウジング構成部品を提供する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法であって、
第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、前記第1の金型部品は、前記成形中に前記構成部品上に凸面を形成するように凹面を有し、前記金型の前記凹面は、成形中に前記構成部品の前記凸面上に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、
前記第1のテクスチャは、前記第1の金型部品の前記凹面全体にわたって可変の粗さを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のテクスチャは、前記凹面の中央部にある区域の粗さが、前記凹面の中央部から離れた区域よりも大きくなるような可変の粗さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を備え、前記第2のテクスチャは、前記第1の金型部品の前記凹面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法であって、
第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、前記第1の金型部品は、成形中に前記構成部品に凸面を形成するように凹面を有し、前記金型の前記凹面は、成形中に前記構成部品の前記凸面に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を備え、前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有する、方法。
【請求項5】
前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の金型部品の前記凹面がコーティングを含み、前記コーティングが摩擦低減材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
射出成形中に、前記ハウジング構成部品の前記凹面上に一つ又は複数の突出特徴部を形成するステップを更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金型部品の前記凹面が曲率中心を画定し、前記凹面が前記曲率中心の周りに少なくとも160度延びる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記射出成形ステップの後に、前記ハウジング構成部品の前記凸面上に材料を塗布、印刷、エッチングまたは堆積するステップを更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、前記ハウジング構成部品は、第1のテクスチャを有する第1の凸面を備え、前記第1のテクスチャは、前記凸面全体にわたって可変の粗さを有する、ハウジング構成部品。
【請求項11】
前記第1のテクスチャは、前記凸面の中央部にある区域の粗さが、前記凸面の中央部から離れた区域の粗さよりも大きくなるような可変の粗さを含む、請求項10に記載のハウジング構成部品。
【請求項12】
第2のテクスチャを備えた第2の面を更に備え、前記第2のテクスチャは、前記第1の凸面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する、請求項10又は11に記載のハウジング構成部品。
【請求項13】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、
第1のテクスチャを備えた第1の凸面と、
第2のテクスチャを備えた第2の面であって、前記第1のテクスチャと前記第2のテクスチャとが異なる、第2の面と、
を有する、ハウジング構成部品。
【請求項14】
前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する、請求項13に記載のハウジング構成部品。
【請求項15】
前記第1の凸面および第1のテクスチャは、射出成形によって形成される、請求項10~14のいずれか一項に記載のハウジング構成部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置、そのような装置のためのハウジングの態様、より詳細には、タバコ加熱製品(THP)装置のためのハウジングに関する。
【背景】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻などの喫煙物品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を生じさせる。燃焼せずに化合物を放出する製品を生み出すことによって、タバコを燃焼させるこれらの物品の代替物を提供する試みがなされてきた。そのような製品の例は、材料を加熱することによって化合物を放出するが、燃焼させない加熱装置である。材料は、たとえば、ニコチンを含有してもしなくてもよいタバコまたは他の非タバコ製品とすることができる。
【0003】
これらの加熱装置は、使用者によって保持される内部構成部品を保持するハウジングを含むことができる。
【概要】
【0004】
エアロゾル発生装置は、受け取った消耗品からエアロゾルを発生するための構成部品の一部または全部を含めるハウジングを備えることができる。装置ハウジングの部品は、装置が運搬されている間、またはエアロゾルを発生させるために使用されるときに、使用者によって保持される。従って、ハウジングの特定の形態は、装置の使用可能性に影響を与え又は改善することができる。
【0005】
装置のハウジングは、エアロゾルを発生する構成部品および機能を収容し、一部の構成部品を使用者から内部で隔離するために使用される。したがって、ハウジングの形状およびサイズは、装置の基礎となる機能によっても影響を受ける可能性がある。たとえば、燃焼しない熱配置でタバコ製品を加熱することによってエアロゾルを発生させる装置は、電源、回路、および加熱ゾーンの形態を収容するハウジングを備えることができる。THP装置のような装置において、多数の構成部品が収容され、使用者から隔離されることがある。
【0006】
たとえば、装置の使用可能性は、使用者の手によって把持されることに概ね適合する形状をハウジングに設けることによって改善することができる。ハウジングは、手で容易に保持または把持することができるように、平坦であるか、または一定の曲率を与えられた面を備えることができる。
【0007】
したがって、ハウジングの形状およびサイズを含むハウジングの形態は、装置の有用性およびエアロゾル発生機能の適合性の両方によって影響され得る。したがって、特定のハウジング形態および形状は、一つ又は複数の特定のタイプのエアロゾル発生器にとって特に望ましいまたは有利であり得る。特に、平坦な外面と凸状外面との組み合わせは、特定の構成部品を収容するための空間を提供しながら、装置の使用中に特に容易に把持することができる。
【0008】
ハウジングは、使用者に対する触覚フィードバックを改善することによって、装置に対して改善された「使用者感触」を提供する特徴部を備えることができる。たとえば、ハウジングの一部に特定の材料を使用することにより、使用者が高品質または堅牢性を有する装置と関連付けることができる接触感覚または触覚フィードバック、あるいは使用者が楽しいまたは心地よいと感じる触覚フィードバックを与えることができる。
【0009】
触覚フィードバックは、特に、ハウジングの部品の面テクスチャによって影響を受ける可能性がある。たとえば、比較的高い粗さのテクスチャを有する面は、握りやすい装置の感触を与えることができ、安心感を与える触覚フィードバックを提供することができる。別の例において、比較的滑らかな(即ち、比較的低い粗さを有する)面は、堅さの感触を与えることができ、高品質または堅牢な装置の印象を与える。
【0010】
全体的な印象および様々な触覚フィードバックを使用者に与えるために、異なる場所で異なる触覚を有するハウジングを提供することが望ましい。ハウジングは、たとえば、互いに異なる粗さを有するテクスチャを有するなど、異なるテクスチャを有する複数の面を備えることができる。一例において、比較的高い粗さを有する面を、使用者によって把持または保持されることが意図されるハウジングの場所に設けることができ、比較的低い粗さを有する面を、ボタンなどのユーザインターフェース手段を囲む場所に使用することができる。
【0011】
従って、使用性のために形成され、エアロゾル発生機能を収容し、使用者に改善された印象を与えるエアロゾル発生装置、エアロゾル発生装置用ハウジング、又はそのようなハウジングの構成部品を提供することが有利である。
【0012】
より詳細には、タバコ加熱製品(THP)装置に関連してこれらの利点を提供することが望ましい場合があり、THP装置は、使用者から隔離される比較的多数の内部構成部品を有することができ、したがって、そのタイプの装置に特有のサイズ、形状および外部形態の一部の要素を備える。
【0013】
従って、ハウジングの他の部分と比較して相対的にテクスチャ加工された部分を備えるエアロゾル発生装置用ハウジングを提供することができる。この部分は、使用者のグリップに適合する、ほぼ曲がった凸状の形状を有するサイドパネルを備えることができる。ハウジングの、このセクションは、凸状外面が、装置の使用中に使用者によって最も一般的に保持または把持されるものであるため、全体的な使用者の印象に特に影響を及ぼす可能性がある。
【0014】
エアロゾル発生装置は、大量生産で製造することができ、多数の装置ハウジングを、比較的低コストで、確実かつ一貫して製造する必要がある。エアロゾル発生装置用ハウジングまたはハウジングの部品を作り出すために、射出成形を使用してもよい。射出成形は、一般に、液体の溶融形態で材料を調製するステップと、その材料を金型のキャビティに導入するステップとを含むことができる。キャビティは、所望の部品形状に対して負の形状を含む。キャビティ内の材料を冷却して硬化させた後、金型を分離して構成部品を取り外す。金型は、金型を損傷することなく分離されるように、2つ以上の半体またはセクションにすることができ、したがって、再使用することができる。
【0015】
エアロゾル発生器用ハウジングのテクスチャ加工された凸状サイドパネル部分は、金型内での射出成形によって形成することができるが、この金型は、金型キャビティの一部を形成するテクスチャ加工された金型面を有する半体を備える。テクスチャ加工された金型面は、冷却中の材料及び冷却された構成部品に、対応する負のテクスチャを与える。金型の半体は再使用することができ、この方法は比較的安価で、効果的で、一貫性がある。
【0016】
しかしながら、サイドパネル構成部品の特定の凸状形状において、金型半体の分離および/または金型半体からの構成部品の取り外しの際に問題が生じる可能性がある。構成部品の形状に起因して、成形されたテクスチャ加工された面は、テクスチャ加工された面内および金型の半体内にロックされるようになる場合がある。構成部品は、構成部品または金型を損傷することなく金型の半体から取り外すことが困難な場合がある。
【0017】
エアロゾル発生装置の使用者に対して改善された印象を与える構成部品を製造しながら金型半体のロッキングを回避するために、構成部品は、エアロゾル発生装置の面のテクスチャ加工の印象を損なうことなく、金型半体からの構成部品の取り外しを助ける面の特定の特徴部を備えて製造することができる。
【0018】
面間の比較目的のために本明細書で使用される「テクスチャ加工された」または「粗い」という用語は、当該技術分野で一般的に使用されるVDI表面仕上げのスケール通りで比較的高い値の表面粗さを意味するものと解釈することができる。
【0019】
本開示の第1の態様によれば、第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、第1の金型部品は、成形中に構成部品に凸面を形成するように凹面を有し、金型の凹面は、成形中に構成部品の凸面に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、第1のテクスチャは、第1の金型部品の凹面にわたって可変の粗さを含む、エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法がある。
【0020】
さらなる実施形態によれば、第1のテクスチャは可変粗さを有し、その粗さは、凹面の中心から離れた区域よりも凹面の中心にある区域の方が大きい。
【0021】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を備え、第2のテクスチャは、第1の金型部品の凹面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する。
【0022】
本開示の更なる態様によれば、第1及び第2の金型部品の間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、第1の金型部品は、成形中に構成部品に凸面を形成するように凹面を有し、金型の凹面は、成形中に構成部品の凸面に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を含み、第2のテクスチャは、第1のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有する、エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法がある。
【0023】
更なる実施形態において、第2のテクスチャは、第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する。
【0024】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、第1の金型部品の凹面はコーティングを含み、コーティングは摩擦低減材料を含む。
【0025】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、この方法は、射出成形中に、ハウジング構成部品の凹面上に一つ又は複数の突出特徴部を形成するステップを更に含む。
【0026】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、第1の金型部品の凹面は、曲率中心を画定し、凹面は、曲率中心の周りに少なくとも160度延びる。
【0027】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、この方法は、射出成形のステップに続いて、ハウジング構成部品の凸面上に材料を塗布、印刷、エッチングまたは堆積するステップを更に含む。
【0028】
本開示の更なる態様において、エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、ハウジング構成部品は、第1のテクスチャを有する第1の凸面を備え、第1のテクスチャは、凸面全体にわたって可変の粗さを有する。
【0029】
更なる実施形態において、第1のテクスチャは、粗さが凸面の中心から離れた区域よりも凸面の中心の区域の方が大きくなるような可変粗さを含む。
【0030】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、ハウジング構成部品は、第2のテクスチャを有する第2の面を更に備え、第2のテクスチャは、第1の凸面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する。
【0031】
本開示の更なる態様によれば、エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、このハウジング構成部品は、第1のテクスチャを備えた第1の凸面と、第2のテクスチャを備えた第2の面であって、前記第1のテクスチャと前記第2のテクスチャとが異なる、第2の面と、を有する。
【0032】
更なる実施形態において、第2のテクスチャは、第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する。
【0033】
前述の実施形態のいずれかの更なる実施形態において、第1の凸面および第1のテクスチャは、射出成形によって形成される。
【0034】
異なる実施例が記載されているが、本開示の実施形態は、それらの特定の組み合わせに限定されない。実施例の一部からの構成要素または特徴の一部を、実施例の別の1つからの特徴または構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
ここで、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態を単に実施例として説明する。
図1図1は、エアロゾル発生装置を示す。
図2図2は、図1の装置の装置ハウジングおよびハウジング構成部品を示す。
図3図3は、図2のハウジング構成部品を隔離して示す。
図4図4は、図3のA-A断面に沿った装置ハウジングの断面図を示す。
図5図5は、射出成形金型内の図3のハウジング構成部品を示す。
図6a図6aは、ハウジング構成部品を形成する図5の射出成形金型を示す。
図6b図6bは、ハウジング構成部品を形成する図5の射出成形金型を示す。
図6c図6cは、ハウジング構成部品を形成する図5の射出成形金型を示す。
図6図6は、図3の取り外し可能なハウジング構成部品の内側に面した図を示す。
図7図7は、更なる例示的なハウジング構成部品を示す。
図8図8は、更なる例示的なハウジング構成部品を示す。
図9図9は、更なる例示的なハウジング構成部品を示す。
図10図10は、図7のハウジング構成部品を形成するための例示的な金型断面を示す。
図11図11は、図8のハウジング構成部品を形成するための例示的な金型断面を示す。
図12図12は、図9のハウジング構成部品を形成するための例示的な金型断面を示す図である。
【0036】
【図面の詳細な説明】
【0037】
図1は、エアロゾル発生装置100と、この装置100に接合されたテクスチャ加工された成形ハウジング構成部品200とを示す。
【0038】
例示的なエアロゾル発生装置100は、タバコ加熱製品(THP)装置である。装置100は、電源および加熱ゾーンを含む内部構成部品(図示せず)を備える。内部構成部品は、加熱ゾーンを加熱するための誘導ヒータを備えることができる。内部構成部品は、装置ハウジング102内に受け入れられ、装置ハウジング102は、装置102内に内部構成部品を含めるように、内部構成部品を実質的に囲むか封入する。装置ハウジング102は、内部構成部品を3次元で実質的に囲み、内部構成部品を内部に封入する。
【0039】
装置100は、消耗品を受け入れるためのレセプタクル(図示せず)を更に備える。図示の実施例において、レセプタクルは、実質的に装置ハウジング102内部に形成される。レセプタクル開口部104は、装置ハウジング102内に形成され、レセプタクルを装置100の外部にリンクする。
【0040】
使用時に、使用者は、消耗品をレセプタクル開口部104を通して装置100のレセプタクルに挿入することができる。図示の実施例において、レセプタクルは、挿入された消耗品がレセプタクル内部に部分的にしか受け入れられず、消耗品の一部分がレセプタクル開口部104の反対側で装置100の外部に残るように形成される。
【0041】
加熱ゾーンは、レセプタクルに関連付けられ、加熱ゾーンは、レセプタクルに受け入れられる消耗品を加熱するように構成される。装置100が作動すると、電源は加熱ゾーンに加熱を提供し、加熱ゾーンはレセプタクル内部に受け入れられた消耗品を加熱し、消耗品からエアロゾルが発生する。図示の実施例において、使用者は、装置の外部にある消耗品の部分からエアロゾルを吸入することができる。
【0042】
他の実施例において、エアロゾル発生装置は、液体前駆体材料からエアロゾルを発生するように構成された装置を備えることができる。液体前駆体材料は、少なくとも部分的に同様の装置ハウジング内部に受け入れられ、ハウジングの開口部は、使用者による材料の挿入および/または結果として生じるエアロゾルの吸入のために提供される。
【0043】
図2は、ハウジング構成部品200が接合された装置ハウジング102を示す。ハウジング構成部品200は、装置ハウジング102の一部分にわたってベース装置ハウジング102に接合される。装置ハウジング102は、使用者から隔離されるエアロゾル発生装置の内部構成部品を受け入れるベースハウジングであり、ハウジング構成部品200を受け入れる。ハウジング構成部品200は、装置ハウジング102の一部分を覆う。したがって、ハウジング構成部品200は、ハウジング構成部品200の面に特定のテクスチャを付与することを可能にするために別個に形成され、次いで、装置ハウジング102に接合されてもよい。
【0044】
装置ハウジング102は、装置100の中央部を通って長手方向に延びる装置軸Xを画定する。装置ハウジング102は、長手方向に軸Xに沿って分離された第1の、すなわち近位端106および第2の、すなわち遠位端108を含む。第1の端部106は、装置によって発生されるエアロゾルを使用者が吸入することができる装置の端部に対応する。装置のレセプタクル開口部は、装置ハウジング102の第1の端部106に対応する装置の端部に形成される。第2の端部108は、装置の反対側の端部、一般的には、使用者が装置から発生されたエアロゾルを吸入するときに使用者から最も遠い装置の端部に対応する。
【0045】
装置ハウジング102は、開口端部の間で長手方向に延びる中空シェルを形成する側壁110を備える。
【0046】
装置ハウジング102の中空内部は、側壁110によって画定され、上述の装置100の内部構成部品を受け入れる。側壁110は、装置100の第1の端部106から第2の端部108まで延びている。側壁110は、軸Xの周りに完全に延びている。ハウジング102は中空であり、ハウジング102の側壁110は、第1の端部106と第2の端部108との間に、装置100の内部構成部品を受け入れることができる内部空間を画定する。
【0047】
装置ハウジング102は、ハウジング構成部品200のテクスチャ加工面と比較して比較的滑らかに形成できる外面114を備える。比較的滑らかな外面114は、サイドパネルハウジング構成部品200のテクスチャ加工された面と共に使用されるとき、使用者に対して改善された印象を与えることができる。
【0048】
装置ハウジング102は、第1の端部106および第2の端部108にそれぞれ対応する第1および第2の端壁(図示せず)を更に備えることができる。第1および第2の端壁は、装置100の第1の端部106および第2の端部108において装置ハウジング102の内部空間を覆うか、または閉鎖するために、側壁110に接合する。側壁110並びに第1及び第2の端壁は、共に、装置100の内部構成部品を受け入れて封入するための実質的に3次元のシェルを形成する。装置の組立中、内部構成部品は、一方または両方の端壁が側壁110に取り付けられる前に、側壁110内部に設定されて配置されてもよい。この配置は、製造と組立のそれぞれを提供する。
【0049】
側壁110は、ハウジング102の第1および第2の端壁の両方に接合または接続されて、組み立てられた装置の装置ハウジング102を形成する。側壁110は、いずれかの端壁と一体に形成されて接続されていてもよい。あるいは、側壁110は、接着剤または機械的インターロックなどの取り外し不可能なまたは永久的な取り付け手段によって、一方または両方の端壁に接続されてもよい。
【0050】
本明細書で使用される「取り外し不可能に接続された」または「取り外し不可能な」という用語は、接続された要素が、取り付け手段に損傷を与えることなく分離することができず、その結果、要素は、修理なしに同じ取り付け手段によって再取り付けすることができないことを意味すると解釈される。
【0051】
図示の実施例において、装置ハウジング102の側壁110は、単一構成部品として一体的に形成される。他の実施例において、側壁110は、取り外し不可能な取り付け手段によって接合された複数のピースを含む。
【0052】
装置ハウジング102の第1および第2の端壁および側壁110の一体的に形成される、さらに/または取り外し不可能な取り付けは、使用者が装置ハウジング102を分解したり内部構成部品にアクセスしたりすることを防止または制限する。これは、使用者が装置102内の加熱部品または電気部品に曝されることを回避するのに役立ち、または使用者による装置102の偶発的な分解または破損を回避するのに役立つ。
【0053】
図3は、テクスチャ加工され、成形されたハウジング構成部品200を隔離して示す。ハウジング構成部品200は、異なるテクスチャ加工された表面をより容易に形成するために、装置ハウジング102とは別に形成される。次に、ハウジング構成部品200を装置ハウジング102に接合することができる。
【0054】
ハウジング構成部品200は、第1の端部204および第2の端部206を有し、それらの間に延びてハウジング構成部品200の長手方向軸Yを画定する壁202を含む。ハウジング構成部品200が装置102上に受け入れられると、ハウジング構成部品200の長手方向軸Yは、装置102の長手方向Xに平行に整列される。壁202は、第1の端部204と第2の端部206との間で長手方向に延びる面をそれぞれ有する第1の縁部または側部208および第2の縁部または側部210を更に備える。壁202は、内面212と、対向する外面214とを含む。内面212及び外面214の各々は、第1の端部204から第2の端部206まで長手方向に延び、第1の側部208から第2の側部210まで横方向に延びている。
【0055】
図4は、線A-Aに沿った図3のハウジング構成部品200の断面図を示す。壁202の外面214は、使用者のグリップに適合するように全体的に湾曲した形状を有する。外面214は、射出成形中にテクスチャが付与された面である。
【0056】
壁202の外面214は、曲面または円弧面を形成する。外面214は、凸状の形状を有し、外部屈曲を有する曲線を画定する。外面214は、軸Xに沿った方向に凸状であり、凸状の長手方向プロファイル、すなわち軸Xの方向に見たときに凸状の形状を形成する。外面214は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって概ね一定である曲率を有することができる。
【0057】
外面214の曲線および凸状の形状は、曲率中心に関して定義することができる。外面214は、曲率中心から離れて面し、凸状の形状を画定する。外面214は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度、または160度と200度の間で延びることができる。
【0058】
図示された実施形態において、壁202の内面212もまた、装置ハウジング102の面に一致するように曲がり又は弓形であり、その結果、ハウジング構成部品200は、その上に容易に受容可能である。
【0059】
内面212は、凹状形状を有し、内部屈曲を有する曲線を画定する。内面212は、ハウジング構成部品200の軸Yに沿った方向に凹状であり、凸状の長手方向プロファイル、すなわち軸Yの方向に見たときに凸状の形状を形成する。内面212は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって概ね一定である曲率を有することができる。
【0060】
内面212の曲線及び凹面の形状は、曲率中心に関して定義することができる。内面212は、曲率の中心に面し、凹状形状を画定する。内面212は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度、または160度と200度の間で延びることができる。
【0061】
ハウジング構成部品200は、内面212から延びる1つまたは複数の突出特徴部(図示せず)を更に備えることができる。これらの突出特徴部は、ハウジング構成部品200の射出成形中に、ハウジング構成部品200の残りの部分および内面212および外面214と共に形成されてもよい。
【0062】
図5は、射出成形金型300内の図3のハウジング構成部品200の概略図を示す。射出成形金型300は、2つの金型部品すなわち半体302、304を含む。他の配置において、成形金型300は、2つ以上のセクションを備えることができる。2つのセクションは、第1の、すなわちキャビティ側の金型セクション302と、第2の、すなわちコア側の金型セクション304とを備える。
【0063】
図6a~図6cは、テクスチャ加工された凸状の外面214を有するハウジング構成部品200の射出成形の例示的なプロセスを概略的に示す。
【0064】
図6aは、閉鎖された位置で互いに接触しているキャビティ金型セクション302及びコア金型セクション304を示す。閉鎖された位置にある金型セクション302、304は、実質的に完全に囲まれたキャビティ306を形成し、その中に液体材料を導入して保持し、ハウジング構成部品200を形成することができる。キャビティ306は、意図されたハウジング構成部品200の負の形状を形成する空の空間である。
【0065】
キャビティ金型セクション302およびコア金型セクション304は、対応する第1および第2のキャビティ面308、310を備える。第1および第2のキャビティ面308、310は、キャビティ306の形状を画定し、したがって、成形中に、それぞれの面308、310の対応する負の形状をハウジング構成部品200に付与する。図示の実施形態において、キャビティ金型セクション302の一部を形成する第1のキャビティ面308は、ハウジング構成部品200の凸状の外面214のネガに対応する凹状形状を備える。図示の実施形態において、コア金型セクション304の一部を形成する第2のキャビティ面310は、ハウジング構成部品200の凹状内面212のネガに対応する凸状の形状を備える。
【0066】
コア金型セクション304の第2のキャビティ面310は、射出成形中にハウジング構成部品200の凹状内面212上に形成される一つ又は複数の突出特徴部に対応する形状を備えた面内に一つ又は複数の後退部(図示せず)を備えることができる。後退部は、成形中に液体材料で充填されて突出特徴部を形成するように構成される。
【0067】
第1のキャビティ面308の凹状形状及び第2のキャビティ面310の凸状形状は、上述した外面214及び内面212と同様に定義することができる。たとえば、外面214および内面212の形状の一方または両方は、曲率中心を規定し、ほぼ完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りを約180度、または160度と200度との間で延びることができる。
【0068】
第1のキャビティ面308は、対応する負のテクスチャを成形中にハウジング構成部品200の外面214に付与するように、テクスチャ加工された面を備える。
【0069】
図6bに示すように、加熱された溶融材料であってもよい液体材料312は、矢印314に示すゲートを介して導入される。ゲート314は、金型セクション302、304のうちの1つを通る通路を備え、他の方法で囲まれたキャビティ306に材料を注入する。液体材料312は、金型300の外側で調製され、次いで、ゲート314を通して強制的に送られ、液体材料312の加圧によってキャビティ306内に保持される。図示した実施形態において、ゲート314は、コア金型セクション304を貫通して形成される。液体材料312は、ゲートを通過し、キャビティ306を実質的に完全に充填する。
【0070】
図6cに示すように、液体材料312の導入後、たとえば、溶融した液体を冷却して硬化させることによって、材料を凝固させる。液体材料は冷却されて硬化し、ハウジング構成部品200の形態になる。冷却時のハウジング構成部品200の形状は、第1及び第2のキャビティ面308、310の形状によって規定されるキャビティ306の形状に実質的に対応する。
【0071】
ハウジング構成部品200は、金型セクションから取り外されると、内面212の他の突出特徴部に加えて、ゲートスプルー(図示せず)を更に備えることができ、ゲートスプルーは、冷却中にゲート314内に残り、ハウジング構成部品200に付着したままの液体材料312によって形成された外部材料の一部である。ゲートスプルーは、後に、たとえば、ハウジング構成部品200の成形後の機械加工によって除去することができる。
【0072】
ハウジング構成部品200内への液体材料の冷却後、構成部品200をキャビティ306から、および金型セクション302、304の間から取り外すために、金型セクション302、304は互いに分離される。金型セクション302、304は、一方または両方の金型セクション302、304を一つ又は複数の引張方向に移動させることによって互いに分離することができる。図示の実施形態において、キャビティ金型セクション302は、コア金型セクション304に対して方向316に移動し、コア金型セクション304は、キャビティ側金型セクション302に対して方向318に移動する。抜き方向316、318は、金型セクション302、304の他方から直接離れる方向に対応することができ、それぞれがハウジング構成部品200の対称面内にある方向とすることができる。
【0073】
金型セクション302、304が分離された後、ハウジング構成部品200は、キャビティ面308、310の間から取り外され、任意に、仕上げのための更なる加工部または機械加工部に送られてもよい。次に、金型セクション302、304は、後続の部品のための成形プロセスを繰り返すために、図6aに示される位置で、接触状態に戻されてもよい。
【0074】
ハウジング構成部品を形成するために射出成形で使用される材料は、熱可塑性樹脂を含むことができる。一実施例において、材料はポリカーボネート熱可塑性樹脂を含むことができる。1つの実施例において、材料は、Lexan(登録商標)共重合体HFD1810のようなLexan(登録商標)共重合体を含む。
【0075】
この材料は、摂氏260~305度の溶融温度まで加熱することができる。金型は、摂氏50度~80度との間の温度範囲に保持されてもよい。
【0076】
相対的にテクスチャ加工された凸面または凹面(例えば、外面214)を含むハウジング構成部品200は、金型セクションへの望ましくない束縛またはロッキングを受ける可能性がある。このロッキングは、特に、表面の曲率が、反対側の金型セクションの抜き方向に対して比較的小さい角度(たとえば、20度未満)を規定するキャビティ面の部品で生じ得る。これは、たとえば、ハウジング構成部品200の側部208、210の隣りの外面214で生じ得る。
【0077】
凸状に湾曲した表面と粗くされたテクスチャとの組み合わせは、抜き方向の1つに対して小さな張出しを含む材料の部分を構成部品面上に生じさせることができる。金型セクションを抜く間、この材料は、それぞれのキャビティ面に対して移動することが防止され、構成部品を所定の位置にロックする。これはまた、ハウジング構成部品200を金型セクション302から手動で取り外すことを必要とし、損傷の可能性を増大させる。
【0078】
凸状面は、金型セクションの分離によって、または構成部品の手動による取り外しによって損傷を受ける可能性がある。面は、面のテクスチャが金型セクションの面によって剥がされる領域であるドラグマークによって損傷を受ける可能性がある。
【0079】
さらに、構成部品が、内面212のような反対側の面に突出特徴部を備える場合、これらの特徴部は、金型を抜く間に、または部品を手動で取り外す必要が生じた場合に、損傷を受ける可能性がある。
【0080】
図5の実施例に戻ると、比較的粗いテクスチャが付与された部品の凸状の外面214は、キャビティ金型セクション302の第1のキャビティ面308への束縛を経験する場合がある。この束縛は、ハウジング構成部品200の長手方向側部208、210の隣りの外面214の区域において特に顕著である。束縛は、金型セクション302、304が引き離されるとき、またはハウジング構成部品200が第1のキャビティ面308から手動で取り外されるときに、外面214および/またはハウジング構成部品200の他の部品に損傷を引き起こす可能性がある。
【0081】
ハウジング構成部品は、更なる特徴部を備えることができるが、この更なる特徴部は、使用者に意図された印象を与え、射出成形によって容易に形成することができ、束縛または損傷の発生を低減するテクスチャを有する凸面を形成することを可能にする。
【0082】
図7は、1つの例示的なハウジング構成部品400の正面図を示す。ハウジング構成部品400は、上述のハウジング構成部品200の特徴部を備えることができる。ハウジング構成部品400は、第1の側部408と第2の側部410との間に延びる凸状の外面414を備え、凸状の外面414は、射出成形によってテクスチャが付与される。
【0083】
凸状の外面414は、上述のように、使用者に対する印象を改善するために、相対的にテクスチャ加工された面、または相対的に粗い面を有するテクスチャを備えることができる。特に、外面414は、1つの場所において、成形によってテクスチャを付与されないか、または(以下にさらに説明するように)改善された印象を与える以外の目的のために異なるテクスチャを付与できる凹状内面412のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを備えてもよい。凸状の外面414のテクスチャ加工された面は、1つの場所において、凹状の内面412上に形成された突出特徴部のテクスチャの粗さと異なってもよく、突出特徴部を形成するための金型のキャビティから容易に分離するように比較的滑らかなテクスチャで形成されてもよい。
【0084】
射出成形によって外面414上に与えられるテクスチャは、可変粗さを含む。すなわち、ある場所における外面414の粗さは、別の場所における粗さとは異なる。以下に更に説明するように、可変の粗さを有するテクスチャを有する外面414を備えることによって、ハウジング構成部品400は、エアロゾル発生装置での使用に有利な凸状の形状およびテクスチャを保持しながら、射出成形によって、より容易に製造することができる。
【0085】
外面414のテクスチャの粗さは、外面414の凸状形状の曲率を中心に変化する。外面414の長手方向プロファイルは、ハウジング構成部品400の長手方向側部408、410に直接隣接する416および418で示される側部の場所と、2つの側部408、410の間の外面414を横切って中間にある420で示される中央部の場所とを含む。外面414は、第1または第2の側部の場所416、418のいずれよりも中心420の方が粗さが大きいテクスチャを含むことができる。
【0086】
外面414は、互いに異なる粗さを有する領域の別々の部分を備えることによって、可変の粗さを有するテクスチャを備えることができる。テクスチャの粗さは、外面414のこれらの領域または部分のそれぞれの全体にわたって実質的に同じであってもよい。
【0087】
図示された実施形態において、外面414は、3つのそのような領域または部分を含む。第1および第2の面部分422、424は、それぞれ第1および第2の側部の場所418、420に隣接する外面414の区域を含む。外面414は、第1の面部分422と第2の面部分424との間の外面414の区域を含む第3の面部分426を更に備える。第1および第2の面部分422、424は、第3の面部分426のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを備える。一実施例において、第1および第2の面部分422、424は、第3の面部分426のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有するテクスチャを備えてもよい。第1、第2および第3の面部分422、424、426のうちの一つ又は複数は、それぞれの面部分422、424、426の全体にわたって実質的に同じ表面粗さを有するテクスチャを備えてもよい。
【0088】
外面414が異なる粗さを有する3つの領域または部分に分割される実施例が示されているが、任意の複数の領域または部分を使用して、可変の粗さを有するテクスチャを含む外面を提供することができることを理解されたい。
【0089】
異なる一定の粗さを有するテクスチャを有する外面414の部分422、424、426を備えることによって、外面414は、製造が比較的簡単な形態で全体的に可変の粗さを備えることができる。
【0090】
図8は、別の例示的なハウジング構成部品500の正面図を示す。ハウジング構成部品500は、上述のハウジング構成部品200の特徴部を備えてもよい。ハウジング構成部品500は、第1の側部508と第2の側部510との間に延びる凸状外面514を備え、凸状外面514は、射出成形によってテクスチャが付与される。
【0091】
凸状外面514は、上述のように、使用者に対する印象を改善するために、相対的にテクスチャ加工された面、または相対的に粗い面を有するテクスチャを備えることができる。特に、外面514は、1つの場所において、成形によってテクスチャを付与されないか、または(以下にさらに説明するように)改善された印象を与える以外の目的のために異なるテクスチャを付与できる凹状内面512のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを備えてもよい。凸状外面514のテクスチャ加工された面は、1つの場所において、凹状内面512上に形成された突出特徴部のテクスチャの粗さと異なってもよく、突出特徴部を形成するための金型のキャビティから容易に分離するように比較的滑らかなテクスチャで形成されてもよい。
【0092】
ハウジング構成部品500は、前述のハウジング構成部品400と同様である。射出成形によって外面514上に与えられるテクスチャは、可変粗さを含む。すなわち、ある場所における外面514の粗さは、別の場所における粗さとは異なる。外面514のテクスチャの粗さは、外面514の凸状形状の曲率を中心に変化する。
【0093】
ハウジング構成部品500は、外面が、異なる粗さの度合いを含むテクスチャを有する別々の部分を備えることができず、代わりに、外面514の一部分にわたって連続的に変化する粗さを有するテクスチャを備えることができるという点で、前述のハウジング構成部品400とは異なる。
【0094】
図8の矢印528および530に示すように、外面514は、第1の側部508と第2の側部510との間で外面514全体にわたって徐々にかつ実質的に連続的に変化する粗さを有するテクスチャを備えてもよい。
【0095】
図示の実施例において、外面514の長手方向プロファイルは、ハウジング構成部品500の長手方向側部508、510に直接隣接する516および518で示される側部の場所と、2つの側部508、510の間で外面514を横切って中間にある520で示される中心の場所とを含む。外面514は、矢印528によって示されるように、第1の側部場所516と中心場所520との間で徐々にかつ連続的に増加する粗さを有するテクスチャを備える。連続的な増加は、外面514のテクスチャの粗さが、中心520に近い任意の場所で、第1の側部場所516に近い別の位置でのテクスチャの粗さと同じかそれ以上になるようなものである。
【0096】
外面514は、矢印530に示すように、第2の側部場所518と中心520との間で同様に、徐々にかつ連続的に増加する粗さを有するテクスチャを更に備えてもよい。第2の側部場所518と中心520との間のテクスチャの粗さは、第1の側部場所516と中心520との間と同じ程度またはプロファイルで変化してもよく、その結果、外面514は、中心520を中心とする実質的に対称なテクスチャの粗さを備える。
【0097】
図示の実施例において、テクスチャは、2つの場所の間で実質的に一定である粗さ勾配を備えることができ、その結果、場所間の外面514を横切るテクスチャの粗さの変化率は一貫している。他の実施例において、粗さ勾配は、2つの場所の間で変化してもよく、その結果、テクスチャの粗さは、連続的に変化してもよいが、2つの場所の間で外面514にわたって異なる程度で変化してもよい。
【0098】
連続的に変化する粗さを有するテクスチャを備えることにより、外面514は、使用者が外面を把持したときに、触れると認識できる粗さの段階的変化を回避することにより、エンドユーザに改善された印象を与える形態で全体的に変化する粗さを備えることができる。
【0099】
外面が、異なる一定の粗さ、または連続的に変化する粗さのいずれかの別々の部分を有するテクスチャを備える例示的なハウジング構成部品が描写される。しかしながら、ハウジング構成部品は、2つの可変粗さ特徴部の組み合わせを備えてもよい。
【0100】
たとえば、図7およびハウジング構成部品400に戻ると、外面414の第1および第2の部分422、424は、それぞれの部分にわたって連続的に変化する粗さを有するテクスチャを備えることができ、第3の部分426は、その部分にわたって実質的に一定である粗さを備えることができる。第1および第2の部分422、424のそれぞれにおいて、テクスチャの粗さは、外面414の中心420に近いそれぞれの面部分の位置に向かって徐々に増加してもよい。連続的な増加は、それぞれの部分422、424のテクスチャの粗さが、中心420に近い任意の場所で、第1または第2の側部場所416、418の最も近い場所に近い別の場所でのテクスチャの粗さと同じかそれ以上になるようなものである。
【0101】
外面414の部分422、424、426を備えることによって、そのうちの幾つかは異なる一定の粗さを有するテクスチャを有し、そのうちの幾つかは連続的に可変の粗さを有するテクスチャを有することによって、外面414は、製造が簡単であることと、手触りで感知できる粗さの段階的変化を回避することによってエンドユーザに改善された印象を与えることとの間のバランスを提供することができる。
【0102】
上記の実施形態のいずれにおいても、外面414、514は、軸Yに沿ったハウジング構成部品400の長手方向の長さに沿って変化しないか、または実質的に同じ粗さを有するテクスチャを備えることができる。すなわち、外面414、514は、長手方向プロファイルにおいて変化するが、それぞれのハウジング構成部品400、500の長手方向の長さに沿って一定である粗さを備えることができる。
【0103】
図6aから図6cに関連して上述したように、ハウジング構成部品400、500の凸状外面414、514に可変のテクスチャを設けることは、ハウジング構成部品400、500が射出成形金型セクション内にロックする傾向に影響を与え得る。他の場所と比較して、ある場所でテクスチャ粗さが増加または減少した面を提供することは、その場所で金型セクションに接着する面の傾向に影響を与える可能性がある。これは、特に、高度に凸状面を必要とする構成部品に適用することができ、これは、構成部品が凸状形状の一部の末端部で金型セクションに接着する傾向を低減するためである。
【0104】
このように、可変の粗さを有するテクスチャを備えた凸面を提供することは、ダイを抜く間、または部品を手動で取り外す必要性から生じる部品への損傷の発生を低減し得る。可変の粗さを有するテクスチャは、凸状のハウジング構成部品を提供するエアロゾル発生装置に対して有利であり、装置ハウジングの保持された部分にテクスチャを付与することによって使用者に改善された印象を提供する利点を保持することもできる。
【0105】
上記の実施形態のそれぞれにおいて、外面414、514は、可変の粗さを備えることによって、第1または第2の側部場所416、418、516、518のいずれよりも中心420、520でより大きい粗さを有するテクスチャを備えることができる。凸状面テクスチャが、側部に向かうよりも面の中心に向かう方が大きい粗さを含む場合、増加したテクスチャ粗さとロッキングの傾向との間の関係が凸状形状の側部でより大きいので、構成部品の製造の容易さを改善することができ、その結果、構成部品を金型セクションからより容易に解放することができる。
【0106】
しかしながら、他の実施形態において、ハウジング構成部品の製造の容易さを改善するために、凸状面にわたって粗さの他のバリエーションを使用することもできる。たとえば、側部場所における粗さと中央部における粗さとが同じであるが、凸面を横切る他の位置において粗さが低減されたテクスチャは、部品がダイ部分から除去されるのに必要な力がより小さい場合に、製造の容易さを改善することができる。
【0107】
上記の実施形態のいずれかに代えて、またはそれに加えて、ハウジング構成部品は、ハウジング構成部品500の製造可能性も改善する凸状外面以外の面上に特徴部を備えることができる。
【0108】
図9は、1つの例示的なハウジング構成部品600の正面図を示す。ハウジング構成部品600は、上述のハウジング構成部品200の特徴部を備えることができる。ハウジング構成部品600は、第1の側部608と第2の側部面610との間に延びる凸状外面614を備え、凸状外面614は、射出成形によってテクスチャが付与される。外面614は、第1の側部608の隣りの面から第2の側部610の隣りの面までの実質的に面全体にわたって一定の粗さを有するテクスチャを備えることができる。あるいは、凸状外面614は、上述の実施形態のいずれかに従って、可変の粗さを備えてもよい。
【0109】
第1および第2の側部608、610は、ハウジング構成部品600の第1および第2の端部の間で軸Yに沿って延びる長手方向に延びる面を備える。
【0110】
構成部品600は、第1の側部608と第2の側部610との間に延びる凹状内面612を備える。凹状内面612は、第1の側部608および第2の側部610の隣りの面の第1および第2の区域616、618を含むことができる。
【0111】
第1および第2の側部608、610の面および/または凹状内面612の全部または一部には、金型セクションからの構成部品600の取り外しを改善するために、凸状外面614のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを設けることができる。
【0112】
第1及び第2の側部608、610及び/又は凹状内面612の全て又は一部は、凸状外面614を形成する金型セクションとは異なる金型セクションへの接着性を増加させるためにテクスチャ加工することができる。したがって、金型の分離中に、凸状外面614およびハウジング構成部品600は、他方の側の金型セクションからより容易に取り外すことができる。ハウジング構成部品600を手動で取り外す必要性も低減することができ、これにより、手動取り外し中に発生する可能性のある構成部品面または突出特徴部への損傷の発生を低減することができる。
【0113】
凹状内面612は、第1および第2の区域616、618において、凸状外面614のテクスチャの粗さとは異なる、たとえば、より大きい粗さを有するテクスチャを備えることができる。第1および第2の区域616、618における粗さは、金型セクションからの構成部品600の取り外しを助けるのに特に効果的である。第1および第2の区域616、618から離れた凹状内面612は、第1および第2の区域616、618が、残りの凹状内面612のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有するテクスチャを備えるように、比較的滑らかであるか、または非テクスチャであってもよい。内面612の1つの部品のみに粗いテクスチャを備えることにより、ハウジング構成部品600は、他の金型セクションからの取り外しが困難になるようなテクスチャを有することなく、上述のように金型セクションからより容易に取り外すことができる。
【0114】
あるいは、凹状内面612は、テクスチャの明確な領域を含まなくてもよく、その代わりに、凸状外面614のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有する面全体にわたるテクスチャを備えてもよい。代わりに、凹状内面612全体の粗さの程度を変化させて、別の金型にロックすることなく、1つの金型セクションからの取り外しを補助することができる。
【0115】
上記のいずれかに加えて、またはその代わりに、第1および第2の側部608、610のそれぞれの面は、凸状外面614の粗さよりも大きい粗さを有するテクスチャを備えることができる。第1および第2の側部608、610は両方とも、製造を容易にするために、同じ粗さを有するテクスチャを備えることができる。あるいは、第1および第2の側部608、610は、それぞれの側部608、610で異なる粗さを有するテクスチャを備えることができる。
【0116】
第1および第2の側部608、610は、相対的にテクスチャ加工された面、または相対的に粗い表面を有するテクスチャを備えることができる。第1および第2の側部608、610は、凹状内面612のテクスチャの粗さと同じ粗さを有するテクスチャを備えることができる。
【0117】
凸状面614に対してハウジング構成部品600の反対側にテクスチャ加工面を設けることにより、反対側の金型セクションへの接着性を改善することができる。第1および第2の側部は、それぞれ、凸状外面614の方向と実質的に反対の方向に面してもよく、これにより、構成部品600の取り外しを補助する際に特定の改善を提供することができる。
【0118】
凸状外面614に対する凹状内面612並びに第1及び第2の側面608、610の位置は、上述のように、ハウジング構成部品600がエロゾル発生装置に接合されるとき、凹状内面612及び側部608、610が使用者から隠されるようにすることができる。このように、凹状内面612並びに第1及び第2の側部608、610のテクスチャは、使用者の使用中に使用者に露出されることがなく、使用者に与えられる印象に影響を与えたり、それを損なうことがない。
【0119】
テクスチャ加工された凹状内面612および/またはテクスチャ加工された第1および第2の側部の特徴部は、上記の実施形態のいずれかで説明したように、様々な粗さを有するテクスチャを有する凸状外面と組み合わせて提供することができ、特徴部とハウジング構成部品との組み合わせ効果により製造が容易になる。
【0120】
図9図10および図11は、上述したハウジング構成部品の特徴部を形成するように構成された金型セクションを示す。金型セクションは、射出成形中に形状を形成するように、上述の特徴部の形状に対応する負の形状を有するキャビティ面を備える。金型セクションは、上述した射出成形用金型300に用いることができる。
【0121】
図10は、上述の実施形態のキャビティ側金型セクション302の特徴部を備えることができるキャビティ側金型セクション700を示す。キャビティ側金型セクション700は、上述した射出成形用金型300のコア側金型セクション304と共に用いることができる。キャビティ側金型セクション700は、可変の粗さを有するテクスチャを有する凸状外面414を有するハウジング400を形成するように構成される。
【0122】
キャビティ側金型セクションは、第1の金型側部708と第2の金型側部710との間に延びる凹状キャビティ面714を含み、凹状キャビティ面714は、射出成形中にテクスチャを与える。
【0123】
凹状キャビティ面714は、上述のように、ハウジング構成部品400に意図されたテクスチャを付与するために、相対的にテクスチャ加工された面、または相対的に粗い面を有するテクスチャを備えることができる。特に、凹状キャビティ面714は、1つの場所において、成形のためのテクスチャが付与されていない、対応するコア側金型セクション304の第2のキャビティ面310のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを備えることができる。
【0124】
第2のキャビティ面310は、比較的滑らかであるか、または非テクスチャであってもよく、その結果、凹状キャビティ面714は、第2のキャビティ面310のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有するテクスチャを備える。第2のキャビティ面310は、存在する場合、ハウジング構成部品の突出特徴部の製造の容易さを改善するために比較的滑らかであってもよい。
【0125】
凹状キャビティ面714のテクスチャは、ハウジング構成部品400の外面414の可変粗さに対応する可変粗さを含む。キャビティ面714のテクスチャの粗さは、キャビティ面714の凹状形状の曲率を中心に変化する。キャビティ面714の長手方向プロファイルは、金型側部708、710に直接隣接する716および718で示される側部場所と、2つの側部708、710の間のキャビティ面714を横切って中間にある720で示される中央場所とを備える。
【0126】
凹状のキャビティ面714は、第1および第2の面部分722、724を含み、これらは、それぞれ、第1および第2の側部場所718、720に隣接するキャビティ面714の区域を含む。キャビティ面714は、第1の面部分722と第2の面部分724との間の外面714の区域を含む第3の面部分726を更に含む。
【0127】
凹状のキャビティ面714の特徴部は、キャビティ面714が外面414にテクスチャを付与するように構成されたネガティブ形状を含むという点で、ハウジング構成部品400の外面414に関して説明した特徴部に対応する。キャビティ面714の場所716、718、720および第1、第2、第3の面部分722、724、726は、外面714の場所416、418、420および第1、第2、第3の面部分422、424、426に対応し、それに応じて、凹状キャビティ面のテクスチャの可変粗さの特徴部が対応する。
【0128】
図11は、上述の実施形態のキャビティ側金型セクション302の特徴部を備えることができるキャビティ側金型セクション800を示す。キャビティ側金型セクション800は、上述した射出成形用金型300のコア側金型セクション304と共に用いることができる。キャビティ側金型セクション800は、連続的に変化する粗さを備えるテクスチャを有する凸状外面514を備えたハウジング500を形成するように構成される。
【0129】
キャビティ側金型セクション800は、金型側部808、810の間に形成された同様の場所816、818、820を備えた凹状キャビティ面814を含む、キャビティ側金型セクション700と同様の特徴部を備える。キャビティ側金型セクション800は、同様に、比較的滑らかであるか、または非テクスチャである第2のキャビティ面310を有するコア側金型セクション304と並んで使用されてもよい。
【0130】
凹状キャビティ面814は、ハウジング構成部品500の外面514のテクスチャの可変粗さに対応する可変粗さを有するテクスチャを備える。従って、テクスチャの粗さは、矢印828及び830によって示されるように、場所816、818及び820の間で同様に連続的に変化する。したがって、凹状キャビティ面814のテクスチャの可変粗さの特徴部は、凸状外面514の特徴部に対応する。
【0131】
図12は、上述の実施形態のコア側金型セクション304の特徴部を備えることができるコア側金型セクション900を示す。コア側金型セクション900は、上述した射出成形用金型300のキャビティ側金型セクション302と共に用いることができる。コア側金型セクション900は、凹状内面612と、粗さを有するテクスチャを有する第1および第2の側部608、610とを備えたハウジング600を形成するように構成される。
【0132】
コア側金型セクションは、凸状キャビティ面912と、第1および第2のキャビティ面908、910とを備える。第1および第2の側部キャビティ面908、910は、平面であってもよい。第1および第2の側部キャビティ面908、910は、ハウジング構成部品600の第1および第2の側部608、610上に対応するテクスチャ608、610を形成するようにテクスチャ加工される。
【0133】
凸状キャビティ面912は、第1および第2の区域914、916を備えることができ、これらの区域は、第1および第2の区域914、916から離れた区域に対して異なるテクスチャが施され、上述のように、ハウジング構成部品の凹状内面の一部に異なるテクスチャを提供する。
【0134】
凸状キャビティ面912並びに第1及び第2の側部キャビティ面908、910は、上述したように、ハウジング構成部品600に意図されたテクスチャを付与するために、相対的にテクスチャ加工された面、又は相対的に粗い面を有するテクスチャを備えることができる。特に、凸状キャビティ面912並びに第1及び第2の側部キャビティ面908、910は、対応するコア側金型セクション302の第1の凹状キャビティ面308のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有するテクスチャを備えることができる。
【0135】
凸状キャビティ面912並びに第1及び第2の側部908、910は、ハウジング構成部品の凹状内面612並びに第1及び第2の側部608、610を形成するように構成された負の形状を備え、従って、それに関連して説明した特徴部のいずれかを備えることができる。
【0136】
コア金型セクション900は、実質的にテクスチャを含まないか、または上述のように滑らかな表面を有するキャビティ金型セクションと共に使用されてもよく、または上述の様々な粗さを有するテクスチャの特徴部のいずれかを有するキャビティ側金型セクション700、800と共に使用されてもよい。
【0137】
上述したキャビティまたはコア金型セクション700、800、900の各々は、金型セクションのそれぞれのキャビティ面上でエッチング、たとえば、レーザエッチングを使用することによって、異なる粗さを含むテクスチャを付与することができる。
【0138】
上述のキャビティまたはコア金型セクションのいずれかのキャビティ面のいずれか一つ又は全ては、キャビティ面よりも低い摩擦係数を有する摩擦低減材料を含む摩擦低減コーティングで部分的または全体的に覆われてもよい。一実施例において、コーティングは、テフロン(登録商標)材料を含むことができる。特に、そのようなコーティングは、可変の粗さを有する面に適用することができ、その結果、ハウジング構成部品を、そのような面からより容易に取り外すことができる。
【0139】
例示的な実施形態について説明してきたが、当業者であれば、特定の変更が本開示の範囲内に入ることを認識するであろう。そのため、以下の請求項は、本開示の範囲および内容を決定するために検討されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法であって、
第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、前記第1の金型部品は、前記成形中に前記構成部品上に凸面を形成するように凹面を有し、前記金型の前記凹面は、成形中に前記構成部品の前記凸面上に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、
前記第1のテクスチャは、前記第1の金型部品の前記凹面全体にわたって可変の粗さを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のテクスチャは、前記凹面の中央部にある区域の粗さが、前記凹面の中央部から離れた区域よりも大きくなるような可変の粗さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を備え、前記第2のテクスチャは、前記第1の金型部品の前記凹面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品の製造方法であって、
第1の金型部品と第2の金型部品との間にハウジング構成部品を射出成形するステップを含み、前記第1の金型部品は、成形中に前記構成部品に凸面を形成するように凹面を有し、前記金型の前記凹面は、成形中に前記構成部品の前記凸面に対応するテクスチャを与える第1のテクスチャを有し、第2の金型部品は、第2のテクスチャを有する面を備え、前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さとは異なる粗さを有する、方法。
【請求項5】
前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の金型部品の前記凹面がコーティングを含み、前記コーティングが摩擦低減材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
射出成形中に、前記ハウジング構成部品の前記凹面上に一つ又は複数の突出特徴部を形成するステップを更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金型部品の前記凹面が曲率中心を画定し、前記凹面が前記曲率中心の周りに少なくとも160度延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記射出成形ステップの後に、前記ハウジング構成部品の前記凸面上に材料を塗布、印刷、エッチングまたは堆積するステップを更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、前記ハウジング構成部品は、第1のテクスチャを有する第1の凸面を備え、前記第1のテクスチャは、前記凸面全体にわたって可変の粗さを有する、ハウジング構成部品。
【請求項11】
前記第1のテクスチャは、前記凸面の中央部にある区域の粗さが、前記凸面の中央部から離れた区域の粗さよりも大きくなるような可変の粗さを含む、請求項10に記載のハウジング構成部品。
【請求項12】
第2のテクスチャを備えた第2の面を更に備え、前記第2のテクスチャは、前記第1の凸面上の任意の場所における粗さとは異なる粗さを有する、請求項11に記載のハウジング構成部品。
【請求項13】
エアロゾル発生装置用ハウジング構成部品であって、
第1のテクスチャを備えた第1の凸面と、
第2のテクスチャを備えた第2の面であって、前記第1のテクスチャと前記第2のテクスチャとが異なる、第2の面と、
を有する、ハウジング構成部品。
【請求項14】
前記第2のテクスチャは、前記第1のテクスチャの粗さよりも大きい粗さを有する、請求項13に記載のハウジング構成部品。
【請求項15】
前記第1の凸面および第1のテクスチャは、射出成形によって形成される、請求項10~14のいずれか一項に記載のハウジング構成部品。
【国際調査報告】