(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】ロックシステムを有するプラグコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532275
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2022083672
(87)【国際公開番号】W WO2023099476
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】102021131662.6
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523441706
【氏名又は名称】エルニ インタナツィオナール アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストマン,ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】ゼーミリア,カイレーネ
(72)【発明者】
【氏名】ザイボルト,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイアーミュラー,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ヨーナス,ドミニーク
(72)【発明者】
【氏名】ホーケンマイアー,ウーヴェ
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FC32
5E021FC36
5E021HC09
(57)【要約】
本発明は、ロックシステム(2a)を有するプラグコネクタ(1)であって、ロックシステム(2a)は、プラグコネクタ(1)のハウジング(3)に配置されている、プラグコネクタ(1)に関する。ロックシステム(2a)は、作動レバー(7a)と、ラッチ要素を含むロックレバー(5)とを有する。作動レバー(7a)とロックレバー(5)とは、一端部で互いに接続されている。さらに、ロックレバー(5)は、ハウジング(3)の方向にばね力を生じさせるベンディングバーとして設計され、他端部でハウジング(3)から差込み方向(S)に延びる。作動レバー(7a)は、支持ウエブ(8)を介してハウジング(3)に接続され、差込み方向(S)とは反対方向に支持ウエブ(8)を越えて突出する。
【選択図】
図2a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックシステム(2a、2b)を有するプラグコネクタ(1)であって、
前記ロックシステム(2a、2b)は、前記プラグコネクタ(1)のハウジング(3)に配置され、
前記ロックシステム(2a、2b)は、作動レバー(7a、7b)と、ラッチ要素を含むロックレバー(5)とを有し、前記作動レバー(7a、7b)と前記ロックレバー(5)とは、一端部で互いに接続されており、
前記ロックレバー(5)は、前記ハウジング(3)の方向にばね力を生じさせるベンディングバーとして構成され、他端部で前記ハウジング(3)から差込み方向(S)に沿って延び、
前記作動レバー(7a、7b)は、支持ウエブ(8)を介して前記ハウジング(3)に接続され、前記差込み方向(S)とは反対方向に前記支持ウエブ(8)を越えて突出している、
ことを特徴とするプラグコネクタ(1)。
【請求項2】
前記ラッチ要素は、前記作動レバー(7a、7b)と前記ロックレバー(5)とが互いに接続されている前記ロックレバー(5)の端部に配置されたラッチラグ(6)であることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項3】
前記支持ウエブ(8)は、前記ロックレバー(5)が前記ハウジング(3)から延びる前記ハウジング(3)の箇所に配置されていることを特徴とする、
請求項1または2に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項4】
前記支持ウエブ(8)は、前記ハウジング(3)から前記差込み方向(S)に対して垂直に延びることを特徴とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項5】
前記差込み方向(S)とは反対側に位置する前記ロックシステム(2、2b)の端部に、前記支持ウエブ(8)から距離をおいて配置された移動リミッタ(10a、10b)を特徴とする、
請求項1から4のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロックシステムを有する電気プラグコネクタに関する。ロックシステムは、プラグコネクタのハウジングに配置されている。ロックシステムは、作動レバーと、ラッチ要素を含むロックレバーとを有する。作動レバーとロックレバーとは、一端部で互いに接続されている。
【背景技術】
【0002】
コネクタストリップに差し込まれて電気接続を確立する、多くの場合いくつかの接続部を含む電気プラグコネクタが知られている。プラグコネクタにはロックシステムが設けられ、そのロックシステムにより、プラグコネクタは、プラグ接続時にコネクタストリップに固定される。そのようなロックシステムは、例えば、ウエブを介してプラグコネクタのハウジングに接続されたレバーを有する。レバーは、ラッチ要素、例えばラッチラグを一端部に有し、このラッチ要素は、コネクタストリップの相補ラッチ要素、例えばラッチ開口部にラッチ留めされる。通常、レバーの他端部には作動領域が設けられている。ウエブは、レバーの2つの端部間に配置されている。レバーが作動領域に押し込まれると、レバーはウエブの周りを回転し、したがって、ラッチ要素はハウジングから離れる。そして、プラグコネクタを引き抜くことができる。
【0003】
WO2015/055845A1は、ロックシステムを有するプラグコネクタを示す。ここでは2つの脚部によって形成されたレバーが、単にウエブを介してハウジングに接続されている。
【0004】
このようなプラグコネクタは、そのロックシステムが単にウエブを介してハウジングに接続されており、プラグ接続時にプラグコネクタまたはコネクタストリップを引っ張ると、引張力が、ウエブに対して好ましくない角度で、通常は90°の角度でウエブに作用するという欠点を有する。これにより、ウエブの塑性変形が生じ、レバーを作動させた後もその変形が残ることがある。これは、固定の信頼性に悪影響を与え、プラグコネクタが意図せず緩むことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、引張力をプラグコネクタおよび/またはコネクタストリップに加えたときに確実な固定をもたらし、同時に、簡単な方法で解放することができるロックシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタにおいて、ロックレバーは、ハウジングの方向にばね力を生じさせるベンディングバー(bending bar:曲げ棒)として構成されている。ロックレバーは、作動レバーとロックレバーとが互いに接続されている端部とは反対側の端部でハウジングに接続され、ハウジングからプラグコネクタの差込み方向に沿って延びる。したがって、ロックレバーは、差込み方向にハウジングの連続部を形成する。加えて、作動レバーは、支持ウエブを介してハウジングに接続されている。作動レバーとロックレバーとが互いに接続されている端部とは反対側で、ロックレバーは、支持ウエブを越えて突出し、そこに作動領域を形成する。作動レバーを手で押すことによって、ロックシステムを開き、プラグコネクタをコネクタストリップから切り離す、またはコネクタストリップに挿入することができる。
作動レバーを作動させると、支持ウエブは、ロックシステムが周りを回転する旋回軸またはヒンジとして作用する。その結果、作動レバーとロックレバーとが接続されている端部が、ハウジングから外れる。したがって、ロックシステムを簡単な方法で製造することができる。
【0007】
ベンディングバーとして構成され、ハウジングとの接続部を形成するロックレバーと、ロックレバーに接続された作動レバーと、ハウジングとの第2の接続部を形成する支持ウエブとの組合せは、弾性領域を形成し、この弾性領域により、ロックシステムは、弾性であり、作動後に元の位置に戻ることが理想的である。ロックシステムを開くために、道具を必要とせず、作動領域を手で押せば十分である。作動領域を押さなくなると、ロックシステムは元の位置に戻り、プラグ接続時にコネクタストリップにロックする。このようにして、特に簡単なロックが実現される。
【0008】
前述したように、ロックレバーは、ハウジングから直接、差込み方向に沿って延びる。したがって、ロックレバーは、差込み方向にハウジングの連続部を形成する。このために、ハウジングは、差込み方向に対して垂直な領域で外方に拡張し、ロックレバーは、ハウジングのこの拡張領域から延びる。一般に、ハウジングの外方に拡張する領域を希望に応じて位置決めすることができ、好ましい位置は、差込み方向に対して可能な限り後方にずれており、したがって、ベンディングバーとして構成されたロックレバーは、長さが可能な限り長く、それに沿って、ハウジングの方向にばね効果を生じさせることができる。
【0009】
プラグ接続時に、特にプラグコネクタを引っ張るときに、引張力が差込み方向に逆らって生じる場合、および/または、特にコネクタストリップを引っ張るときに、引張力が差込み方向に生じる場合、これらの引張力は、ロックレバーがハウジングから延びる同じ方向に作用する。したがって、引張力は、ベンディングバーを介してハウジングによって直接吸収される。加えて、作動レバーを作動させると、移動がベンディングバーの長い長さにわたって分散され、したがって、ベンディングバーはあまり拡張せず、弾性変形が生じ、可逆性である。したがって、作動力が支持ウエブに作用している間、差込み方向に逆らう引張力は、ベンディングバーを介してハウジング内に直接分散される。このようにして、差込み方向に逆らう引張力は、作動力から切り離される。その結果、プラグコネクタが確実に固定される。
【0010】
単に原理上は、基本的にロックレバーのどこに配置してもよい様々なタイプのラッチ要素を設けることができる。しかしながら、ラッチラグが、このようなタイプのプラグコネクタのラッチ要素として確立されている。これは、固定中に高い保持力をもたらす。ラッチ要素は、アンダカットによりラッチラグとして構成されることが好ましく、作動レバーとロックレバーとが互いに接続されているロックレバーの端部に配置される。したがって、ベンディングバーとして構成されたロックレバーは、長さが可能な限り長く、それに沿って、ハウジングの方向にばね効果を生じさせることができる。ラッチラグは、可能な限り長い導入面取り部を差込み方向に有し、ロックシステムがコネクタストリップハウジングのカラーで立ち上がることを防ぐことが好ましい。
【0011】
支持ウエブは、ロックレバーがハウジングから延びるハウジングの箇所、すなわち、前述したハウジングの外方に拡張する領域に配置されていることが好ましい。その結果、ベンディングバーとして構成されたロックレバー、作動レバー、および支持ウエブの組合せによって形成された弾性領域は、自立型となる。
【0012】
加えて、支持ウエブは、ハウジングからプラグコネクタの差込み方向に対して垂直に延びるように配置されることが好ましい。その結果、作動レバーを作動させたときに、支持ウエブは、旋回軸またはヒンジとして力を最適に吸収する。
【0013】
差込み方向とは反対側の端部に、支持ウエブから距離をおいて、移動リミッタ(travel limiter:行程制限器)を設けることができ、この移動リミッタは、作動レバーの撓みを制限し、作動行程を設定することができる。特に、移動リミッタは、作動領域の他側において、作動レバーに少なくとも部分的に配置されている。これにより、作動レバーが作動中にハウジングの方向に押されすぎて、回復不能の変形を生じさせることを防ぐ。移動リミッタを、作動レバー端部の構造体、特に隆起または突起として、および/または、ハウジングの構造体として構成することができる。
【0014】
本発明の実施形態が図面に示され、以下の説明においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1a】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの正面図である。
【
図1b】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの正面図である。
【
図2a】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の正面図である。
【
図2b】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の正面図である。
【
図3a】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の等角図である。
【
図3b】実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の等角図である。
【
図4a】プラグ接続時の、実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の正面図である。
【
図4b】プラグ接続時の、実施形態による、ロックシステムを有する本発明によるプラグコネクタの一部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1~
図4(
図1(a)から
図4(b))は、ロックシステム2a、2bを有する、本発明によるプラグコネクタ1の2つの実施形態を示し、aは第1の実施形態、bは第2の実施形態を示す。
図1aは、第1のロックシステム2aを両側に有する幅広のプラグコネクタ1を示す。
図1bは、第2のロックシステム2bを両側に有する幅狭のプラグコネクタ1を示す。第1のロックシステム2aは、ユーザによって容易に操作することができるように、特に、ロックシステム2aを開くために容易に作動させることができるように最適化されている。第2のロックシステム2bは、空間が限られている用途で使用することができるように、幅に関して最適化されている。
第1のロックシステム2aを、より幅狭のプラグコネクタと共に使用してもよい。第2のロックシステム2bを、より幅広のプラグコネクタと共に使用してもよい。ロックシステム2a、2bの異なる構成により、異なる空間要件を満たすことができる。プラグコネクタ1は、コネクタストリップ13(ここでは図示せず)に接触するように差し込まれる。コネクタストリップ13との接触は、
図4a、
図4bに示されており、以下で説明する。
図1~
図4において、矢印は、プラグコネクタ1の差込み方向Sを示す。以下の説明は、第1の実施形態に基づいており、これに基づいて、第2の実施形態の違いを説明する。
【0017】
図2aおよび
図3aは、第1のロックシステム2aとプラグコネクタ1の一部とを示す正面図(
図2a)および等角図(
図3a)であり、プラグコネクタ1のハウジング3に、第1のロックシステム2aが配置されている。プラグコネクタ1のハウジング3は、外方に拡張する領域4を有し、この領域4は、差込み方向Sに対して垂直な段部でハウジング3を拡張する。ロックレバー5が、ハウジング3のこの拡張領域4から差込み方向Sに沿って延び、したがって、ハウジング3の拡張領域4の差込み方向Sへの連続部を形成する。これにより、第1のロックシステム2aとプラグコネクタ1のハウジング3との接続部を提供する。ラッチラグ6が、ロックレバー5の、ハウジングの拡張領域4とは反対側の端部に形成されている。
ラッチラグ6にアンダカットが形成され、そこでは面取り部が差込み方向Sに形成されており、ラッチラグ6は、ロックレバー5から、差込み方向Sに対して垂直なハウジング3の方向に突出し、差込み方向Sとは反対側に、差込み方向Sに対して垂直な面を有する。ロックレバー5は、ベンディングバーとして構成され、差込み方向Sに対して垂直なばね力を、ハウジング3の方向に生じさせ、このばね力は、プラグ接続時でもラッチラグ6を固定して保持するのに十分なものである。
【0018】
ロックレバー5は、ハウジング3の拡張領域4とは反対側の端部で、第1のロックシステム2aの作動レバー7aに接続されている。加えて、作動レバー7aはまた、差込み方向Sに対して垂直に形成された支持ウエブ8を介して、ハウジング3の拡張領域4に接続され、したがって、第1のロックシステム2aとハウジング3との第2の接続部を形成する。作動レバー7aは、差込み方向Sとは反対側に作動領域9aを有する。構造化された作動面が、作動領域9aに外側に向けて構成され、この作動面により、ユーザは、作動領域9aを手で押すことによってロックシステム2aを開くことができる。第1のロックシステム2aにおいて、作動領域9aは、ユーザが作動領域9aをより容易に把持して押すことができるように、外方に拡張している。
したがって、突出する作動面により、さらに良好な操作性が実現される。作動レバー7aの作動領域9aに圧力が加わると、作動レバー7aは、旋回点として作用する支持ウエブ8の周りを回転し、したがって、作動レバー7aとロックレバー5とが互いに接続され、かつラッチラグ6が配置されている端部が、ハウジング3から離れて外方に移動する。そして、プラグコネクタ2aを、コネクタストリップから切り離す、またはコネクタストリップに差し込むことができる。作動領域9aにおける作動レバー7aの内側の隆起10aと、ハウジング3の相補構造体11とが共に、作動レバー7aの撓みを制限することにより過度の拡張を防ぐ移動リミッタを形成する。本実施形態において、隆起10aは、作動レバー7aの全幅にわたって形成されている。
【0019】
上記の点を除いて、ロックレバー5と作動レバー7aとは互いに離れている。これにより、弾性領域が形成され、この弾性領域により、ベンディングバーとして構成されたロックレバー5は、ユーザが作動レバー7aの作動領域9aを押さなくなったときに、元の位置に戻る。作動中、移動の間に作用する力が、ベンディングバーとして構成されたロックレバー5の長い長さにわたって分散されるため、ロックレバー5の拡張はわずかであり、弾性変形が生じる。
【0020】
図4a、
図4bは、プラグコネクタ1がコネクタストリップ13に差し込まれたラッチ状態におけるプラグコネクタ1を示す。コネクタストリップ13のハウジング14において、ラッチポケット15が両側に形成されている(ここでは片側のみが示されている)。第1のロックシステム2aのラッチラグ6とラッチポケット15とは、互いに適合し、相補形状を有する。アンダカットによって形成されたラッチラグ6の面取り部は、差込み方向Sに構成され、挿入を容易にする。面取り部は、ロックシステム2aがコネクタストリップ13のハウジング14のカラーに載らないような長さである。差込み方向Sとは反対側に、ラッチラグ6は、差込み方向Sに対して垂直に延びる面を有し、この面は、同様に差込み方向Sに対して垂直に延びるラッチポケット15の面に係合し、差込み方向Sに逆らう引張りに対抗する高い保持力をもたらす。
ロックシステム2aはまた、外側に、すなわち、作動レバー7aに、作動レバー7aがロックレバー5に接続されている端部において、補強部12を有し、この補強部12は、ラッチラグ6の全体的な剛性を高めることに寄与する。
【0021】
図4a、
図4bに示すように、作動レバー5は、ハウジング3の拡張領域4から外方に曲げられ、2つの屈曲部を有する。その結果、作動レバー5は、プラグ接続時に、コネクタストリップ13のハウジング14の輪郭に適合する。加えて、プラグコネクタ1のハウジング3の拡張領域4の幅を、コネクタストリップ13のハウジング14の幅よりも小さいかまたは少なくともそれに等しくなるように選択することができる。
【0022】
そして、プラグ接続時に、コネクタストリップ13への差込み方向Sに逆らって、および/または、差込み方向Sにおいて、引張力がプラグコネクタ1に作用すると、これらの引張力は、ロックレバー5を介してハウジング3の拡張領域4によって直接吸収される。ロックシステム2a全体に、ねじり力のみが生じ、曲げ力は生じない。
【0023】
第2のロックシステム2bは、作動レバー7bが作動領域9bで拡張せず、真っすぐに延びる点で、第1のロックシステム2aとは異なる。加えて、作動レバー7bとロックレバー5またはハウジング3との間の距離が、より小さい。これにより、さらに小型の構成が得られ、プラグコネクタ1を、空間が限られている用途で使用することができる。作動レバー7bとロックレバー5とが互いに接続されている領域は、これに対応して、より大きく、作動中のより直接的な反応を実現する。第2のロックシステム2bにおいても、構造化された作動面が、作動領域9bに外側に向けて構成され、この作動面により、ユーザは、作動領域9bを手で押すことによってロックシステム2bを開くことができる。
加えて、隆起10bが、作動領域9bの部分で作動レバー7bの内側に設けられ、相補構造体11が、ハウジング3に設けられ、これらは共に、作動レバー7bの撓みを制限することにより過度の拡張を防ぐ移動リミッタを形成する。本実施形態において、隆起10bは、作動レバー7bの中央に形成され、支持ウエブ8により近接して、相補構造体11にすでに接触している。相補構造体11は、隆起10a、10bの両方の変形形態と相互作用することができるように構成されることが好ましい。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックシステム(2a、2b)を有するプラグコネクタ(1)であって、
前記ロックシステム(2a、2b)は、前記プラグコネクタ(1)のハウジング(3)に配置され、
前記ロックシステム(2a、2b)は、作動レバー(7a、7b)と、ラッチ要素を含むロックレバー(5)とを有し、前記作動レバー(7a、7b)と前記ロックレバー(5)とは、一端部で互いに接続されており、
前記ロックレバー(5)は、前記ハウジング(3)の方向にばね力を生じさせるベンディングバーとして構成され、他端部で前記ハウジング(3)から差込み方向(S)に沿って延び、
前記作動レバー(7a、7b)は、支持ウエブ(8)を介して前記ハウジング(3)に接続され、前記差込み方向(S)とは反対方向に前記支持ウエブ(8)を越えて突出している、
ことを特徴とするプラグコネクタ(1)。
【請求項2】
前記ラッチ要素は、前記作動レバー(7a、7b)と前記ロックレバー(5)とが互いに接続されている前記ロックレバー(5)の端部に配置されたラッチラグ(6)であることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項3】
前記支持ウエブ(8)は、前記ロックレバー(5)が前記ハウジング(3)から延びる前記ハウジング(3)の箇所に配置されていることを特徴とする、
請求項1または2に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項4】
前記支持ウエブ(8)は、前記ハウジング(3)から前記差込み方向(S)に対して垂直に延びることを特徴とする、
請求項1
または2に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項5】
前記差込み方向(S)とは反対側に位置する前記ロックシステム(2
a、2b)の端部に、前記支持ウエブ(8)から距離をおいて配置された移動リミッタ(10a、10b)を特徴とする、
請求項1
または2に記載のプラグコネクタ(1)。
【請求項6】
前記支持ウエブ(8)は、前記ハウジング(3)から前記差込み方向(S)に対して垂直に延びることを特徴とする、
請求項3に記載のプラグコネクタ(1)。
【国際調査報告】