(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】仮想車両の制御方法、装置、電子機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20241031BHJP
A63F 13/803 20140101ALI20241031BHJP
A63F 13/44 20140101ALI20241031BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20241031BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/803
A63F13/44
A63F13/52
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532397
(86)(22)【出願日】2023-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2023093738
(87)【国際公開番号】W WO2023221879
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】202210557452.4
(32)【優先日】2022-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】薛 皓晟
(72)【発明者】
【氏名】▲塗▼ 金▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ 志▲鵬▼
(57)【要約】
インターネット技術分野に属する、仮想車両の制御方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。仮想車両を制御する際に、仮想シーンにおける仮想車両を表示し(201)、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、第3の操作のトリガ時点を決定し、第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定し、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定し、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御し(203)、通常走行状態は、仮想車両が仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する。該方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体によれば、車両制御方式がより柔軟になり、実際の車両の慣性ドリフト走行の方式により合致するため、ゲーム体験を向上させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が実行する、仮想車両の制御方法であって、
仮想シーンにおける仮想車両を表示するステップと、
第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ前記第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、前記第3の操作のトリガ時点を決定し、前記第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定するステップと、
前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップと、
前記仮想車両の目標時点における前記走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ前記仮想車両の前記目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御するステップであって、前記通常走行状態は、前記仮想車両が前記仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する、ステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップは、
前記アクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、第1の画像を取得するステップであって、前記第1の画像は、前記目標時点における前記仮想車両についての画像である、ステップと、
前記第1の画像に基づいて、前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の画像に基づいて、前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップは、
前記第1の画像に対応する走行速度を前記仮想車両の目標時点における走行速度として決定するステップと、
前記第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ前記仮想車両がドリフト走行状態にない場合、前記仮想車両の目標時点における走行状態が前記通常走行状態であると決定し、或いは、前記第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れている場合、前記仮想車両の目標時点における走行状態が非通常走行状態であると決定し、或いは、前記第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ前記仮想車両が前記ドリフト走行状態にある場合、前記仮想車両の目標時点における走行状態が前記非通常走行状態であると決定するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後に、
前記仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度よりも小さい場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に前記通常走行状態で走行するように制御するステップであって、前記仮想車両の前記通常走行状態にある場合の走行速度は、前記仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも大きい、ステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後に、
前記仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第2の角度よりも大きい場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に前記慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御するステップであって、前記仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、前記仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さく、前記第2の角度は第1の角度よりも大きく、前記第1の角度は、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に前記通常走行状態で走行するように制御するために使用される、ステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後に、
前記仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度以上であり、且つ第2の角度以下である場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御するステップであって、前記第2の角度は前記第1の角度よりも大きく、前記第1の角度は、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に前記通常走行状態で走行するように制御するために使用される、ステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度を決定するステップと、
前記仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度に基づいて、前記仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度を決定するステップと、をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度を決定するステップは、
第2の画像を取得するステップであって、前記第2の画像は、前記仮想車両の現時点における画像である、ステップと、
前記第2の画像に基づいて、前記仮想車両の現時点における車頭角度を決定するステップと、
前記仮想車両の第1の時点における走行角度を取得するステップであって、前記第1の時点は、前記現時点に隣接し、且つ前記現時点よりも前の時点である、ステップと、
前記仮想車両の現時点における車頭角度及び前記仮想車両の前記第1の時点における走行角度に基づいて、前記仮想車両の現時点における走行角度を決定するステップと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記仮想車両の現時点における車頭角度及び前記仮想車両の前記第1の時点における走行角度に基づいて、前記仮想車両の現時点における走行角度を決定するステップは、
前記仮想車両の現時点における車頭角度と前記仮想車両の第1の時点における走行角度との間の角度差を決定し、前記角度差と前記仮想車両のグリップ力との積を決定するステップと、
前記積と前記仮想車両の第1の時点における走行角度との和を、前記仮想車両の現時点における走行角度として決定するステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後に、
パーキングブレーキ部にトリガされた第4の操作を受け付けた場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に前記慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御するステップであって、前記仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、前記仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さく、前記パーキングブレーキ部は、前記仮想車両の走行速度を調整するために使用される、ステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記仮想車両の現在の走行状態を示すための通知メッセージを表示するステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記仮想シーンにおける仮想車両を表示した後に、
前記仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、且つ前記アクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、第1の加速度を取得するステップであって、前記第1の加速度は、前記仮想車両の走行速度を増加させるために使用される、ステップと、
第1の期間内に前記仮想車両が前記第1の方向に前記第1の加速度で走行するように制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記仮想シーンにおける仮想車両を表示した後に、
前記仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、前記仮想車両の走行速度が速度要件を満たし、且つ前記フットブレーキ部にトリガされた第2の操作を受け付けた場合、第2の加速度を取得するステップであって、前記第2の加速度は、前記仮想車両の走行速度を低減させるために使用される、ステップと、
第2の期間内に前記仮想車両が前記第1の方向に前記第2の加速度で走行するように制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記仮想シーンにおける仮想車両を表示した後に、
前記仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、前記仮想車両の走行速度が速度要件を満たしておらず、且つ前記フットブレーキ部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、第3の加速度を取得するステップであって、前記第3の加速度は、前記仮想車両の走行速度を増加させるために使用される、ステップと、
第3の期間内に前記仮想車両が第2の方向に前記第3の加速度で走行するように制御するステップであって、前記第2の方向は第1の方向とは反対である、ステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
加速部にトリガされた第5の操作を受け付けた場合、第4の加速度を取得するステップであって、前記第4の加速度は、前記仮想車両の走行速度を増加させるために使用され、前記第4の加速度は第1の加速度よりも大きく、前記加速部は、前記仮想車両の走行速度を調整するために使用される、ステップと、
第4の期間内に前記仮想車両が前記仮想車両の車頭方向に前記第4の加速度で走行するように制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
仮想車両の制御装置であって、
仮想シーンにおける仮想車両を表示する表示モジュールと、
第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ前記第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、前記第3の操作のトリガ時点を決定し、前記第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定し、前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定する決定モジュールと、
前記仮想車両の目標時点における前記走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ前記仮想車両の前記目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する制御モジュールであって、前記通常走行状態は、前記仮想車両が前記仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する、制御モジュールと、を含む、装置。
【請求項17】
プロセッサと、少なくとも1つのプログラムコードが記憶されたメモリと、を含む電子機器であって、前記少なくとも1つのプログラムコードは、前記電子機器に請求項1乃至15の何れかに記載の仮想車両の制御方法を実現させるように、前記プロセッサによりロードされて実行される、電子機器。
【請求項18】
少なくとも1つのプログラム命令が記憶されたコンピュータプログラムであって、前記少なくとも1つのプログラム命令は、コンピュータに請求項1乃至15の何れかに記載の仮想車両の制御方法を実現させるように、プロセッサによりロードされて実行される、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2022年5月20日に出願した出願番号が202210557452.4であり、発明の名称が「仮想車両の制御方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容を参照により本発明に援用する。
【0002】
本発明の実施例は、インターネット技術分野に関し、特に仮想車両の制御方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークゲームや端末技術の発展に伴い、端末にインストール可能なゲームアプリケーションも益々増えている。レースシミュレーションゲームは、競技ゲームの1つとして、クールなスキルと超高速体験で人気を集めている。これらのレースシミュレーションゲームでは、レース中に左カーブ又は右カーブを走行することだけではなく、慣性ドリフト走行も行うことができる。
【0004】
関連技術では、プレイヤがステアリング部に対する操作を通じて車両の移動方向を制御し、慣性ドリフト技能を使用する必要がある場合、プレイヤはステアリング部を選択すると同時に、ドリフト走行部を選択する。ドリフト走行部を選択する時間が期間内にある場合、車両がステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御することができる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、関連技術におけるプレイヤの車両に対する制御力が低く、車両制御方式の柔軟性が不十分であり、ゲーム体験が悪く、実際の車両の慣性ドリフト走行の操作方式との合致度が低いという問題を解決することができる、仮想車両の制御方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。その技術的解決手段は、以下の通りである。
【0006】
本発明の実施例の1つの態様では、端末装置が実行する、仮想車両の制御方法であって、仮想シーンにおける仮想車両を表示するステップと、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ前記第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、前記第3の操作のトリガ時点を決定し、前記第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定するステップと、前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップと、前記仮想車両の目標時点における前記走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ前記仮想車両の前記目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御するステップであって、前記通常走行状態は、前記仮想車両が前記仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する、ステップと、を含む、方法を提供する。
【0007】
本発明の実施例のもう1つの態様では、仮想車両の制御装置であって、仮想シーンにおける仮想車両を表示する表示モジュールと、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ前記第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、前記第3の操作のトリガ時点を決定し、前記第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定し、前記仮想車両の前記目標時点における走行速度及び走行状態を決定する決定モジュールと、前記仮想車両の目標時点における前記走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ前記仮想車両の前記目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、前記仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する制御モジュールであって、前記通常走行状態は、前記仮想車両が前記仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する、制御モジュールと、を含む、装置を提供する。
【0008】
本発明の実施例のもう1つの態様では、プロセッサと、少なくとも1つのプログラムコードが記憶されたメモリと、を含む電子機器であって、前記少なくとも1つのプログラムコードは、前記電子機器に上記の仮想車両の制御方法を実現させるように、前記プロセッサによりロードされて実行される、電子機器を提供する。
【0009】
本発明の実施例のもう1つの態様では、少なくとも1つのプログラムコードが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記少なくとも1つのプログラムコードは、コンピュータに上記の仮想車両の制御方法を実現させるように、プロセッサによりロードされて実行される、記憶媒体を提供する。
【0010】
本発明の実施例のもう1つの態様では、少なくとも1つのコンピュータ命令が記憶されたコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品であって、前記少なくとも1つのコンピュータ命令は、コンピュータに上記の仮想車両の制御方法を実現させるように、プロセッサによりロードされて実行される、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品を提供する。
【0011】
本発明の実施例に係る技術的解決手段は、少なくとも以下の有利な効果を奏し得る。
【0012】
本発明の実施例に係る技術によれば、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する際に、プレイヤは、ステアリング部、フットブレーキ部及びアクセル部を操作するだけで、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することができる。従って、該方法によれば、プレイヤの車両に対する制御力を向上させ、車両制御方式がより柔軟になり、プレイヤのゲーム体験を向上させることができる。
【0013】
また、ステアリング部、アクセル部及びフットブレーキ部を操作することによって仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することによって、実際の車両の慣性ドリフト走行の操作方式により合致するため、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する臨場感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法の実施環境の概略図である。
【
図2】本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例に係る第1のシーンの表示の概略図である。
【
図4】本発明の実施例に係る車両制御インターフェースの表示の概略図である。
【
図5】本発明の実施例に係る通知メッセージの表示の概略図である。
【
図6】本発明の実施例に係る仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度の表示の概略図である。
【
図7】本発明の実施例に係る仮想車両が普通ドリフト走行を行う際の表示の概略図である。
【
図8】本発明の実施例に係る仮想車両が慣性ドリフト走行を行う際の表示の概略図である。
【
図9】本発明の実施例に係る普通ドリフト走行及び慣性ドリフト走行のドリフト走行軌跡の表示の概略図である。
【
図10】本発明の実施例に係る仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御するプロセスの概略図である。
【
図11】本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法のフローチャートである。
【
図12】本発明の実施例に係る仮想車両の制御装置の構成の概略図である。
【
図13】本発明の実施例に係る端末装置の構成の概略図である。
【
図14】本発明の実施例に係るサーバの構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下は、図面を参照しながら本発明の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0016】
本発明を容易に理解させるために、まず、本発明の実施例に関連する用語を説明する。
【0017】
仮想シーン:アプリケーションプログラムが端末装置で実行される際に提供(又は表示)される仮想シーンである。該仮想シーンは、仮想オブジェクトが動作を行うために作成されたシーンを意味し、該仮想オブジェクトは、例えば仮想車両である。仮想シーンは、2次元仮想シーン、2.5次元仮想シーン又は3次元仮想シーンなどであってもよい。仮想シーンは、実世界についてのシミュレーションシーンであってもよいし、実世界についての半シミュレーションシーンであってもよいし、純粋な架空シーンであってもよい。例えば、本発明の実施例に係る仮想シーンは、3次元仮想シーンである。
【0018】
関連技術では、プレイヤは、仮想車両を制御する必要がある場合、ステアリング部を操作して、仮想車両の移動方向を制御する。慣性ドリフト技能を使用する必要がある場合、プレイヤはステアリング部を選択すると同時に、ドリフト走行部を選択する。ドリフト走行部を選択する時間が期間内にある場合、車両がステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御することができる。
【0019】
しかし、上記方法は、プレイヤの車両に対する制御力が低く、車両制御方式の柔軟性が不十分であり、プレイヤのゲーム体験が悪い。また、実際の車両にドリフト走行部が備えられていないため、上記方法におけるステアリング部とドリフト走行部を選択することにより車両の慣性ドリフト走行を制御する方式は、実際の車両の慣性ドリフト走行の操作方式との合致度が低い。
【0020】
なお、慣性ドリフト走行は、ステアリングが弱く、減速が少ないドリフト走行技術であり、仮想車両が小さい弧度のカーブを通過する場合に適用する。慣性ドリフト走行は、仮想車両のドリフト走行状態における減速加速度が第1の閾値よりも小さく、且つ形成されたドリフト走行軌跡の曲率が第2の閾値よりも小さいことを意味する。本発明の実施例は、第1の閾値及び第2の閾値に限定されない。曲率が小さいことは、上記のステアリングが弱く、弧度が小さいことを意味し、減速加速度が小さいことは、上記の減速が少ないことを意味する。
【0021】
この慣性ドリフト走行は、普通ドリフト走行とは異なるドリフト走行方式である。ここで、普通ドリフト走行は、ステアリングが強く、減速が多いドリフト走行技術であり、仮想車両が大きい弧度のカーブを通過する場合に適用する。普通ドリフト走行は、仮想車両のドリフト走行状態における減速加速度が第3の閾値よりも大きく、且つ形成されたドリフト走行軌跡の曲率が第4の閾値よりも大きいことを意味する。曲率が大きいことは、上記のステアリングが強く、減速が多いことを意味し、減速加速度が大きいことは、上記の減速が多いことを意味する。例えば、本発明の実施例では、第3の閾値及び第4の閾値の値に限定されず、第3の閾値が第1の閾値よりも大きく、第4の閾値が第2の閾値よりも大きいものであればよい。即ち、慣性ドリフト走行のプロセスと比較して、普通ドリフト走行のプロセスは、減速加速度がより大きく、減速がより速い。慣性ドリフト走行のプロセスで形成されたドリフト走行軌跡と比較して、普通ドリフト走行のプロセスで形成されたドリフト走行軌跡は、曲率がより大きく、ステアリングがより強く、弧度がより大きい。
【0022】
また、上記の説明におけるドリフト走行状態は、仮想車両の後輪と仮想シーンにおける走行面(仮想車両が走行するための表面)との間に滑り摩擦が発生することを意味する。一方、このドリフト走行状態とは異なり、非ドリフト走行状態は、仮想車両の後輪と走行面との間に転がり摩擦が発生することを意味する。
【0023】
図1は、本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法の実施環境の概略図である。
図1に示すように、該実施環境は、端末装置101及びサーバ102を含む。
【0024】
端末装置101は、スマートフォン、ゲーム機、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダ及びラップトップコンピュータの少なくとも1つであってもよい。端末装置101は、本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法を実行する。
【0025】
端末装置101は、一般的に、複数の端末装置のうちの1つを意味し、本実施例では、単なる端末装置101を一例として説明する。なお、端末装置101の数は、より多くてもよいし、より少なくてもよい。端末装置101は、1つのみであってもよいし、数十台若しくは数百台、又はそれ以上であってもよく、本発明の実施例は、端末装置の数及び装置のタイプに限定されない。
【0026】
サーバ102は、1つのサーバであってもよいし、複数のサーバにより構成されるサーバクラスタであってもよいし、クラウドコンピューティングプラットフォーム及び仮想化センタの何れかであってもよいが、本発明の実施例は、これらに限定されない。サーバ102と端末装置101とは、有線ネットワーク又は無線ネットワークを介して通信接続されている。サーバ102は、データ受信機能、データ処理機能及びデータ送信機能を有する。なお、サーバ102は、他の機能を有してもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0027】
以上の実施環境に基づき、本発明の実施例では、仮想車両の制御方法を提供する。
図2に示す本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法のフローチャートを一例として説明する。該方法は、
図1における端末装置101により実行されてもよい。
図2に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0028】
ステップ201:仮想シーンにおける仮想車両を表示する。
【0029】
本発明の例示的な実施例では、端末装置には、車両制御のためのアプリケーションプログラムがインストールされて実行されている。このアプリケーションプログラムは、レースシミュレーションタイプのアプリケーションプログラム又はレーススポーツタイプのアプリケーションプログラムであり、本発明の実施例は、このアプリケーションプログラムのタイプに限定されない。
【0030】
インタラクション対象による該アプリケーションプログラムに対するトリガ操作に応答して、第1のシーンを表示する。第1のシーンは、アプリケーションプログラムを選択した際に表示された最初の画面である。第1のシーンには、ゲーム開始ウィジェットが表示されている。なお、第1のシーンには、他のウィジェットが表示されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。インタラクション対象は、端末装置を使用する対象である。
図3は、本発明の実施例に係る第1のシーンの表示の概略図である。
図3には、ゲーム開始ウィジェット301が表示されており、好ましくは、仮想車両302が表示されてもよい。
【0031】
インタラクション対象によるゲーム開始ウィジェットに対するトリガ操作に応答して、仮想シーンを表示する。仮想シーンには、仮想車両が表示されている。好ましくは、仮想シーンは、車両制御インターフェースであり、即ち、車両制御インターフェースには、制御対象の仮想車両が表示されている。例えば、車両制御インターフェースには、第1のステアリング部、フットブレーキ部及びアクセル部が表示されてもよい。ここで、第1のステアリング部は、仮想車両の走行方向を調整するために使用され、アクセル部は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用され、フットブレーキ部は、仮想車両の走行速度を減少させるために使用される。
【0032】
好ましくは、車両制御インターフェースには、第2のステアリング部、パーキングブレーキ部、リセット部及び加速部のうちの少なくとも1つが表示されてもよく、本発明の実施例はこれらに限定されない。ここで、第2のステアリング部は、仮想車両の走行方向を調整するために使用され、第2のステアリング部に対応する方向は、第1のステアリング部に対応する方向と異なる。例えば、第2のステアリング部に対応する方向は、第1のステアリング部に対応する方向と反対である。例えば、第1のステアリング部に対応する方向は左であり、即ち、第1のステアリング部は、仮想車両を左に走行させるように制御する。例えば、第2のステアリング部に対応する方向は右であり、即ち、第2のステアリング部は、仮想車両を右に走行させるように制御する。或いは、第1のステアリング部に対応する方向は右であり、即ち、第1のステアリング部は、仮想車両を右に走行させるように制御する。例えば、第2のステアリング部に対応する方向は左であり、即ち、第2のステアリング部は、仮想車両を左に走行させるように制御する。パーキングブレーキ部は、仮想車両の走行速度を減少させるために使用される。
【0033】
リセット部は、仮想車両を広い道路に伝送して再発進させるために使用される。リセット部は、立ち往生している仮想車両の救援のために使用される。例えば、仮想車両が狭い道路に位置する場合、及び/又は、仮想車両が発進できない場合、仮想車両は立ち往生しており、リセット部によれば、立ち往生している仮想車両を広い道路に伝送して再発進させることによって、立ち往生している仮想車両を狭い道路から離脱させ、即ち、立ち往生している仮想車両の救援を実現することができる。
【0034】
加速部は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。加速部にトリガされた第5の操作を受け付けた場合、第4の加速度を取得する。第4の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。第4の加速度は第1の加速度よりも大きい。第4の期間内に仮想車両が仮想車両の車頭方向に第4の加速度で走行するように制御する。第1の加速度は、アクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合に取得された加速度である。第3の操作及び第1の加速度について後述するが、ここでその説明を省略する。ここで、第4の期間は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれらに限定されない。例えば、第4の期間は30秒である。第4の加速度は、経験に基づいて設定されてもよくいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれらに限定されない。例えば、第4の加速度は、40m/s2(メートル/秒2)である。加速部にトリガされた第5の操作は、加速部をクリックする操作であってもよいし、その他の操作であってもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0035】
加速部の下方には、加速アイコンをさらに含み、加速アイコンには、1つ又は複数の加速ガスボンベが表示されている。灰色の加速ガスボンベの数は、仮想車両が現在使用可能な加速ガスボンベの数を表し、白色の加速ガスボンベの数は、仮想車両が現在充填可能な加速ガスボンベの数を表し、或いは、白色の加速ガスボンベの数は、仮想車両が既に使用しており、充填が完了するまで暫く再使用できない加速ガスボンベの数を表す。インタラクション対象オブジェクトが加速部を1回クリックするたびに、加速アイコンのうちの1つの灰色の加速ガスボンベが白色に変化し、それに応じて、仮想車両が1回だけ加速する。1回だけ加速することは、上記の第4の期間内に仮想車両が第4の加速度で仮想車両の車頭方向に走行させることである。なお、加速アイコンの色の灰色から白色への変化は、単なる一例であり、加速アイコンの色の変化に限定されない。加速ガスボンベにおけるガスは窒素であってもよいし、他のガスであってもよく、異なるガスの加速効果は、同一であってもよいし、異なってもよく、本発明の実施例はこれらに限定されない。例えば、加速効果が同一であることは、加速期間(例えば、上記の第4の期間)及び加速度(例えば、上記の第4の加速度)が何れも同一であることを意味してもよく、加速効果が異なることは、加速期間及び加速度のうちの少なくとも1つが異なることを意味してもよい。
【0036】
図4は、本発明の実施例に係る車両制御インターフェースの表示の概略図である。
図4には、制御対象の仮想車両401、第1のステアリング部402、第2のステアリング部403、フットブレーキ部404、アクセル部405、パーキングブレーキ部406、及び加速部407が表示されている。ここで、加速部の下方に含まれる加速アイコンは、2つの灰色の加速ガスボンベと2つの白色の加速ガスボンベとが表示されている。例えば、該加速アイコンには、左側に位置する2つの加速ガスボンベである灰色の加速ガスボンベ、及び右側に位置する2つの加速ガスボンベである白色の加速ガスボンベの合計4つの加速ガスボンベが表示されている。即ち、仮想車両が現在使用可能な加速ガスボンベの数は2つであり、仮想車両が現在充填可能な加速ガスボンベの数は2つである。
【0037】
なお、上記の第1のステアリング部、パーキングブレーキ部、フットブレーキ部、アクセル部、リセット部、加速部及び第2のステアリング部は、インタラクション対象が各部を操作することで仮想シーンにおける仮想車両を制御するように、端末装置により提供される車両制御インターフェースに表示されてもよい。或いは、各部は、車両制御インターフェースに表示されておらず、端末装置とインタラクションを実行可能な独立したユニットであってもよく、インタラクション対象は、独立したユニットを操作することで端末装置における仮想シーンにある仮想車両を制御してもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。好ましくは、独立したユニットは、有線ネットワーク又は無線ネットワークを介して端末装置とインタラクションを実行してもよい。
【0038】
1つの可能な態様では、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、且つアクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、第1の加速度を取得する。第1の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。第1の期間内に仮想車両が第1の方向に第1の加速度で走行するように制御する。
【0039】
ここで、アクセル部にトリガされた第3の操作は、アクセル手段に対するクリック操作であってもよいし、その他の操作であってもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。好ましくは、第1の加速度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第1の加速度は、20m/s2である。第1の期間は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第1の期間は、30秒である。例えば、アクセル部にトリガされた第3の操作がアクセル部に対するクリック操作である場合、又はクリック操作以外の他の所要時間が短い操作である場合、プレイヤは、短い時間の操作を実行するだけで、仮想車両を第1の期間内に加速走行させ続けることができる。プレイヤはアクセル部に対して操作し続ける必要がなく、アクセル部を複数回操作する必要もないため、プレイヤの操作の複雑度を低減させ、プレイヤのゲーム体験を改善することができる。また、端末装置は、プレイヤの操作に応じて持続的又は頻繁にサーバとインタラクションを行う必要がないため、サーバの動作負荷を低減させることができる。
【0040】
例えば、仮想車両の車頭方向が前方であり、アクセル部にトリガされたクリック操作を受け付けた場合、第1の加速度を取得し、第1の加速度は20m/s2である。これによって、30秒以内に仮想車両が20m/s2の加速度で前方に走行するように制御する。
【0041】
好ましくは、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、仮想車両の走行速度が速度要件を満たし、且つフットブレーキ部にトリガされた第2の操作を受け付けた場合、第2の加速度を取得する。第2の加速度は、仮想車両の走行速度を低減させるために使用される。第2の期間内に仮想車両が第1の方向に第2の加速度で走行するように制御する。
【0042】
ここで、仮想車両の走行速度が速度要件を満たすことは、仮想車両の走行速度が0よりも大きいことを意味する。フットブレーキ部にトリガされた第2の操作は、フットブレーキ部に対するクリック操作であってもよいし、その他の操作であってもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。第2の加速度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第2の加速度は10m/s2である。第2の期間は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第2の期間は、20秒である。
【0043】
例えば、仮想車両の車頭方向が前方であり、仮想車両の走行速度が速度要件を満たし、且つフットブレーキ部にトリガされたクリック操作を受け付けた場合、第2の加速度を取得し、第2の加速度の数値は、-10m/s2である。これによって、20秒内に仮想車両が-10m/s2の走行速度で第1の方向に走行するように制御する。
【0044】
1つの可能な態様では、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、仮想車両の走行速度が速度要件を満たしておらず、且つフットブレーキ部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、第3の加速度を取得する。第3の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。第3の期間内に仮想車両が第2の方向に第3の加速度で走行するように制御する。第2の方向は第1の方向とは反対である。
【0045】
ここで、仮想車両の走行速度が速度要件を満たさないことは、仮想車両の走行速度が0であることを意味する。フットブレーキ部にトリガされた第1の操作は、フットブレーキ部に対する長押し操作であってもよいし、その他であってもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。フットブレーキ部にトリガされた第1の操作と、フットブレーキ部にトリガされた第2の操作とは異なる。第3の加速度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第3の加速度は、5m/s2である。第3の期間は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第3の期間は、15秒である。
【0046】
例えば、仮想車両の車頭方向が前方であり、仮想車両の走行速度が0であり、且つフットブレーキ部にトリガされた長押し操作を受け付けた場合、第3の加速度を取得し、第3の加速度は5m/s2である。これによって、15秒以内に仮想車両が5m/s2の加速度で後方に走行するように制御する。
【0047】
以上のアクセル部とフットブレーキ部によれば、プレイヤは仮想車両が加速、減速、後退などを行うように自由自在に制御することができ、制御の柔軟性が高い。また、プレイヤの仮想シーンにおける競技、ローミングなどの多様なニーズにも対応することができる。
【0048】
好ましくは、仮想車両の走行速度が速度要件を満たし、且つフットブレーキ部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、仮想車両の第5の期間内の走行速度を目標走行速度に調節するように制御する。ここで、第5の期間は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、第5の期間は15秒である。目標走行速度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、目標走行速度は0である。
【0049】
例えば、仮想車両が100km(kilometer/hour、1000メートル/時間)の速度で走行している際に、フットブレーキ部手段にトリガされた長押し操作を受け付けた場合、仮想車両の走行速度を15秒以内に0まで低減させるように制御する。
【0050】
ステップ202:第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、車頭方向が変化した仮想車両を表示する。
【0051】
ここで、第1のステアリング部は、仮想車両の走行方向を調整するために使用される。第1のステアリング部にトリガされた第1の操作は、第1のステアリング部に対する長押し操作であってもよいし、その他の操作であってもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0052】
好ましくは、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、仮想シーンに車頭方向が変化した仮想車両を表示し、仮想車両の車頭方向の変化方向は、第1のステアリング部に対応する方向と同一である。ここで、車頭方向が変化した仮想車両を表示することは、表示された仮想車両(即ち、ステップ201において表示された仮想車両)の車頭方向を変化させることを意味する。
【0053】
ステップ203:第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けており、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。
【0054】
ここで、第1のステアリング部に対応する方向は、第1のステアリング部により指示される方向、言い換えれば、第1のステアリング部により指定された方向、第1のステアリング部により決定された方向、第1のステアリング部により定義された方向であると理解されてよい。
【0055】
言い換えれば、ステップ202及びステップ203において、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、第3の操作のトリガ時点を決定し、第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定する。次に、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定する。仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。通常走行状態は、仮想車両が仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する。
【0056】
なお、ステップ202及び203は何れも、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けた後に実行されるステップである。該第1の操作の持続時間内に、慣性ドリフト走行を行うか否かに関わらず、仮想車両の車頭方向を変化させてもよく、例えば、第1のステアリング部により指示される方向に応じて変化させてもよい。例えば、第1のステアリング部が左方向キーであり、且つ第1のステアリング部により指示される方向が左である場合、左方向キーにトリガされた第1の操作を受け付けたとき、第1の操作の持続時間内に、仮想車両が左折するように、仮想車両の車頭方向を変化させてもよい。
【0057】
言い換えれば、本発明の実施例では、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する際に、3つの条件を満たす必要がある。即ち、第1の操作の持続時間内に、フットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けており、仮想車両の目標時点における走行速度が閾値速度よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態である。なお、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きいという条件が満たされない場合、仮想車両の現在の走行速度が低すぎることを意味し、走行速度が低すぎると、慣性ドリフト走行を実現することができない場合が多い。このため、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きいという条件を満たす必要がある。仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であるという条件が満たされない場合、現在の仮想車両が通常走行状態ではないことを意味する。通常走行状態が、仮想車両が仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味するため、通常走行状態でないことは、仮想車両が走行面から離れており(即ち、仮想車両が空中を飛ぶ)、又は仮想車両が走行面にあるが(走行面から離れていない)既にドリフト走行状態にあることを意味する。いずれの場合であっても、慣性ドリフト走行を実現できなくなる。従って、仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であるという条件を満たす必要がある。
【0058】
ここで、目標時点は、第3の操作のトリガ時点に基づいて決定される。目標時点と第3の操作のトリガ時点との間の差は、差の要件を満たす。好ましくは、目標時点と第3の操作のトリガ時点との間の差が差閾値よりも小さい場合、目標時点と第3の操作のトリガ時点との間の差が差の要件を満たすと決定する。例えば、差閾値は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、差閾値は5秒である。目標時点は、第3の操作のトリガ時点より前であってもよいし、第3の操作のトリガ時点より後であってもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0059】
好ましくは、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作は、第1のステアリング部に対する長押し操作であってもよいし、その他の操作であってもよい。フットブレーキ部にトリガされた第2の操作は、フットブレーキ部に対するクリック操作であってもよい。アクセル部にトリガされた第3の操作は、アクセル部に対するクリック操作であってもよい。本発明の実施例はこれらに限定されない。例えば、フットブレーキ部に対する選択操作が先に検出され、その後にフットブレーキ部からアクセル部へのスライド操作が検出された場合、フットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けたと判断してもよい。
【0060】
本発明の実施例では、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御することは、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御し、且つ該慣性ドリフトの過程において仮想車両を第1のステアリング部に対応する方向に転向させることを意味してもよい。例えば、第1のステアリング部に対応する方向が左である場合、仮想車両が左側に慣性ドリフト走行を行うように制御することは、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御し、且つ該慣性ドリフトの過程において仮想車両を左に転向させることを意味してもよい。言い換えれば、左カーブの過程において慣性ドリフト走行を行い、車両が慣性ドリフト走行を行って左に曲がる弧線を形成することを意味する。
【0061】
1つの可能な態様では、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する前に、まず、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定する必要がある。従って、まず、目標時点を決定する必要がある。本発明の実施例は、目標時点の決定方式に限定されない。例えば、目標時点は、第3の操作のトリガ時点に基づいて決定されるため、本発明の実施例では、目標時点を決定する際に、まず第3の操作のトリガ時点を決定し、次に第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定する。例えば、第3の操作のトリガ時点を決定し、第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定するステップは、第3の操作のトリガ時点を決定するステップと、目標時点と第の操作のトリガ時点との間の差が差閾値よりも小さくなるように、第3の操作のトリガ時点及び差閾値に基づいて目標時点を決定するステップとを含む。
【0062】
幾つかの態様では、第3の操作のトリガ時点及び差閾値に基づいて目標時点を決定するステップは、差閾値及び第3の操作のトリガ時点に基づいて目標期間を決定するステップと、目標期間内に1つの時間を目標時点としてランダムに決定するステップとを含む。これによって、目標時点と第3の操作のトリガ時点との差を差閾値よりも小さくすることができる。
【0063】
例えば、目標期間の下限値は、第3の操作のトリガ時点から差閾値を減算した値であり、目標期間の上限値は、第3の操作のトリガ時点に差閾値を加算した値である。言い換えれば、差閾値及び第3の操作のトリガ時点に基づいて目標期間を決定するステップは、第3の操作のトリガ時点から差閾値を減算した時点を開始時点とし、第3の操作のトリガ時点に差閾値を加算した時点を終了時点とし、開始時点と終了時点との間の期間を目標期間とするステップを含む。例えば、第3の操作のトリガ時点が16:57:10であり、差閾値が5秒である場合、決定された目標期間は16:57:05~16:57:15であり、目標期間内の任意の時点を目標時点として決定する。例えば、目標時点は16:57:11である。
【0064】
例示的な態様では、仮想車両の現時点(即ち、目標時点)における走行速度及び走行状態を取得する方式は、第1の画像を取得するステップであって、第1の画像は、目標時点における仮想車両についての画像である、ステップと、第1の画像に基づいて、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップと、を含む。
【0065】
ここで、第1の画像は、少なくとも以下の2つの方式で取得されてもよい。
【0066】
第1の方式として、端末装置の記憶空間から第1の画像を取得する。
【0067】
好ましくは、端末装置の記憶空間には、複数の画像、及び各画像と時点との対応関係が記憶されている。各画像は、対応する時点における仮想車両についての画像である。端末装置は、目標時点を決定した後、端末装置の記憶空間に記憶された複数の画像のうちの目標時点と同一の時点の画像を第1の画像とする。
【0068】
第2の方式として、端末装置は、サーバとのインタラクションにより第1の画像を取得する。
【0069】
1つの可能な態様では、サーバには、複数の画像、及び各画像と時点との対応関係が記憶されている。各画像は、対応する時点における仮想車両についての画像である。端末装置は、目標時点を決定した後、サーバに画像取得要求を送信する。画像取得要求は、目標時点を搬送し、画像取得要求は、目標時点における仮想車両についての第1の画像を取得するために使用される。サーバは、画像取得要求を受信した後、画像取得要求を解析し、目標時点を取得する。サーバは、複数の画像のうちの目標時点と同一の時点の画像を第1の画像とする。サーバは、第1の画像を端末装置に送信し、即ち、端末装置は第1の画像を取得する。
【0070】
なお、上記の第1の画像の取得方式の何れかを選択してもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0071】
例示的な態様では、第1の画像に基づいて、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定するステップは、第1の画像に対応する走行速度を仮想車両の目標時点における走行速度として決定するステップを含む。例えば、第1の画像に対応する走行速度が第1の画像に表示されている場合、端末装置は、第1の画像に表示された走行速度を仮想車両の目標時点における走行速度として決定してもよい。また、例えば、第1の画像に対応する走行速度が第1の画像に表示されていない場合、端末装置は、端末装置の記憶空間から第1の画像に対応する走行速度を取得し、或いは、端末装置は、サーバとのインタラクションにより第1の画像に対応する走行速度を取得する。第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ仮想車両がドリフト走行状態にない場合、仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であると決定し、或いは、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れていない場合、仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であると決定し、或いは、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ仮想車両がドリフト走行状態にある場合、仮想車両の目標時点における走行状態が非通常走行状態であると決定する。例えば、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れていない場合、仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であると決定することは、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れている場合、仮想車両の目標時点における走行状態が非通常走行状態であると決定することと見なしてもよい。
【0072】
ここで、走行面は、地面であってもよいし、橋の表面であってもよいし、建物の表面であってもよいし、その他の物体の表面であってもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。通常走行状態は、仮想車両が非ドリフト走行状態で加速して走行するように指示するために使用される。ここで、仮想車両が非ドリフト走行状態にあるため、仮想車両は走行面の上にあり、通常走行状態は、仮想車両が走行面を非ドリフト走行状態で前方へ加速して走行するように指示するために使用される。ここで、前方へ加速して走行することは、仮想車両の現在の走行方向に沿って前方へ走行することを意味してもよく、特定の前方への走行に限定されない。仮想車両の通常走行状態にある場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも大きい。好ましくは、仮想車両の車輪が走行面から離れていないことは、仮想車両の少なくとも1つの車輪が走行面から離れていないことを意味する。
【0073】
好ましくは、仮想車両がドリフト走行状態にある場合、第1の画像に第1の情報をさらに含む。第1の情報は、仮想車両がドリフト走行状態にあることを示す。第1の画像に第1の情報が含まれない場合、仮想車両がドリフト走行状態にないことを意味する。第1の画像に第1の情報が含まれる場合、仮想車両がドリフト走行状態にあることを意味する。
【0074】
1つの可能な態様では、速度閾値は、経験的に設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、速度閾値は100km/hである。
【0075】
好ましくは、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御すると共に、仮想車両の走行状態を示すための通知メッセージを表示してもよい。例えば、通知メッセージは、車両制御インターフェースに表示されてもよい。
【0076】
図5は、本発明の実施例に係る通知メッセージの表示の概略図である。
図5において、仮想車両は、第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行っている。
図5に表示されている「慣性ドリフト走行」は、通知メッセージであり、即ち、仮想車両の現在の走行状態は慣性ドリフト走行状態である。好ましくは、
図5には、仮想車両の走行速度「158km/h」も表示されている。
【0077】
仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度を決定し、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度に基づいて仮想車両の走行状態を調整してもよい。
【0078】
ここで、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度を決定するステップは、仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度を決定するステップと、仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度に基づいて、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度を決定するステップとを含むが、これに限定されない。好ましくは、車頭角度とは、車両の車尾から車頭へ向かう線と座標線との内角である。座標線は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよい。例えば、座標線は、水平線である。仮想車両の現時点における走行角度と車頭角度との差の絶対値を、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度とする。
【0079】
仮想車両が正常に前方に走行している際に、仮想車両の走行方向が車頭方向に実質的に等しく、即ち、仮想車両の走行角度が車頭角度に実質的に等しいため、仮想車両のドリフト走行角度が略0度に等しいと決定する。仮想車両が後退している際に、仮想車両の走行方向が車頭方向とは反対であるため、即ち、仮想車両の走行角度は270度であり、仮想車両の車頭角度は90度であるため、仮想車両のドリフト走行角度が180度であると決定する。
【0080】
図6は、本発明の実施例に係る仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度の表示の概略図である。
図6において、∠1は仮想車両の現時点における車頭角度であり、∠1は
図6における垂直上向きの矢印と座標線との夾角であり、∠2は仮想車両の現時点における走行角度であり、∠2は
図6における右上方向に傾斜した矢印と座標線との夾角であり、破線は座標線である。
【0081】
例えば、仮想車両の現時点における車頭角度は30度であり、走行角度は10度であるため、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が20度であると決定する。
【0082】
本発明の実施例は、仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度を決定する方式に限定されない。好ましくは、第2の画像を取得する。第2の画像は、仮想車両の現時点における画像である。第2の画像に基づいて、仮想車両の現時点における車頭角度を決定する。仮想車両の第1の時点における走行角度を取得する。第1の時点は、現時点に隣接し、且つ現時点よりも前の時点である。仮想車両の現時点における車頭角度及び仮想車両の第1の時点における走行角度に基づいて、仮想車両の現時点における走行角度を決定する。
【0083】
好ましくは、仮想車両の現時点における車頭角度及び仮想車両の第1の時点における走行角度に基づいて、仮想車両のグリップ力を参照して、仮想車両の現時点における走行角度を決定する。例えば、仮想車両の現時点における車頭角度と仮想車両の第1の時点における走行角度との間の角度差を決定し、角度差と仮想車両のグリップ力との積を決定し、該積と仮想車両の第1の時点における走行角度との和を、仮想車両の現時点における走行角度として決定する。言い換えれば、下記式(1)に従って仮想車両の現時点における走行角度を決定する。
【0084】
V_i=S*(d_i-V_t)+V_t 式(1)
式(1)において、V_iは仮想車両の現時点における走行角度であり、Sはグリップ力であり、d_iは仮想車両の現時点における車頭角度であり、V_tは仮想車両の第1の時点における走行角度である。グリップ力は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、グリップ力は0.5である。
【0085】
例えば、仮想車両の現時点における車頭角度は105度であり、仮想車両の第1の時点における走行角度は15度であり、グリップ力は0.5であり、上記の式(1)に従って決定された仮想車両の現時点における走行角度は、0.5*(105-15)+15=60度である。そして、決定された仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度は45度である。
【0086】
好ましくは、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度に基づいて仮想車両の走行状態を調整するプロセスは、以下の3つの状況を含む。
【0087】
状況1:仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度よりも小さい場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に通常走行状態で走行するように制御する。
【0088】
好ましくは、仮想車両の通常走行状態にある場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも大きい。ここで、第1の角度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれを限定されない。例えば、第1の角度は13度である。
【0089】
例えば、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が12度であり、第1の角度が13度であり、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度よりも小さいため、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に通常走行状態で走行するように制御する。
【0090】
状況2:仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第2の角度よりも大きい場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御する。
【0091】
好ましくは、仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さく、第2の角度は第1の角度よりも大きい。第1の角度は、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に通常走行状態で走行するように制御するために使用される。言い換えれば、仮想車両が普通ドリフト走行を行う場合、走行速度の減少が速く、減速加速度が大きいが、仮想車両が慣性ドリフト走行を行う場合、走行速度の減少が遅く、減速加速度が小さい。ここで、第2の角度は、経験に基づいて設定されてもよいし、実施環境に応じて調整されてもよく、本発明の実施例はこれを限定されない。例えば、第2の角度は30度である。
【0092】
例えば、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度は33度であり、第2の角度は30度であり、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度は第2の角度よりも大きいため、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に普通ドリフト走行を行うように制御する。
【0093】
状況3:仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度以上であり、且つ第2の角度以下である場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。ここで、第2の角度は第1の角度よりも大きい。
【0094】
例えば、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度は20度であり、第1の角度は13度であり、第2の角度は30度である。仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度は第1の角度以上であり、且つ第2の角度以下であるため、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。
【0095】
好ましくは、車両制御インターフェースには、パーキングブレーキ部をさらに表示してもよく、パーキングブレーキ部は、仮想車両の走行速度を調整するために使用される。仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御した後に、パーキングブレーキ部にトリガされた第4の操作を受け付けた場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御する。仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さい。パーキングブレーキ部にトリガされた第4の操作は、パーキングブレーキ部に対するクリック操作であってもよいし、その他の操作であってもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0096】
好ましくは、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に普通ドリフト走行を行うように制御する際に、仮想車両の走行状態を示すための通知メッセージを表示してもよい。この通知メッセージの表示プロセスは、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する時の表示プロセスと同様であり、ここでその説明を省略する。
【0097】
図7は、本発明の実施例に係る仮想車両が普通ドリフト走行を行う際の表示の概略図である。
図7における701では、仮想車両は通常走行状態にあり、仮想車両の走行速度は220km/hである。
図7における702では、仮想車両は普通ドリフト走行状態にあり、仮想車両の走行速度は185km/hである。
図7における703では、仮想車両は普通ドリフト走行状態にあり、仮想車両の走行速度は157km/hである。普通ドリフト走行を開始した後の仮想車両の走行速度は2秒以内に157km/hまで急速に低下して維持される。
【0098】
図8は、本発明の実施例に係る仮想車両が慣性ドリフト走行を行う際の表示の概略図である。
図8における801では、仮想車両は通常走行状態にあり、仮想車両の走行速度は219km/hである。
図8における802では、仮想車両は慣性ドリフト走行状態にあり、仮想車両の走行速度は199km/hである。
図8における803では、仮想車両は慣性ドリフト走行状態にあり、仮想車両の走行速度は196km/hである。慣性ドリフト走行を開始した後の仮想車両の走行速度は1秒以内に196km/hまで急速に低下して維持される。
【0099】
図9は、本発明の実施例に係る普通ドリフト走行及び慣性ドリフト走行のドリフト走行軌跡の表示の概略図である。ここで、破線で示すドリフト走行軌跡は、慣性ドリフト走行のドリフト走行軌跡であり、実線で示すドリフト走行軌跡は、普通ドリフト走行のドリフト走行軌跡である。
図9から分かるように、慣性ドリフト走行は、大きくて緩いカーブに適し、或いは、慣性ドリフト走行の過程で仮想車両が弱い程度の転向しか発生しておらず、慣性ドリフト走行は弧度が小さいカーブにより適する。
【0100】
上記の方法によれば、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する際に、プレイヤは、ステアリング部、フットブレーキ部及びアクセル部を操作するだけで、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することができる。従って、該方法によれば、プレイヤの車両に対する制御力を向上させ、車両制御方式がより柔軟になり、プレイヤのゲーム体験を向上させることができる。
【0101】
また、ステアリング部、アクセル部及びフットブレーキ部を操作することによって仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することによって、実際の車両の慣性ドリフト走行の操作方式により合致するため、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する臨場感を向上させることができる。
【0102】
図10は、本発明の実施例に係る仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御するプロセスの概略図である。
図10における1001では、仮想車両は、内弧が長くて緩いカーブを通過しようとする際に、普通ドリフト走行を使用すると、車両経路がカーブにフィットせず、カーブ速度が遅くなる。
図10における1001では、仮想車両の走行速度は168km/hである。
図10における1002では、インタラクション対象は、右ステアリング部をクリックして仮想車両の車頭方向を調整する。
図10における1003では、インタラクション対象は、右ステアリング部を押したまま解放せずに、フットブレーキ部をクリックし、アクセル部をクリックし、仮想車両のアクセル部をクリックした場合の走行速度及び走行状態を決定し、仮想車両のアクセル部をクリックした場合の走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ走行状態が通常走行状態である場合、仮想車両が右方向へ慣性ドリフト走行を行うように制御し、車両を小さい角度で横滑りさせながらカーブにフィットする状態でカーブを通過させると共に、インタラクション対象に仮想車両が慣性ドリフト走行状態にあることを提示するように、通知メッセージを表示する。
図10における1004では、インタラクション対象は、仮想車両のドリフト走行角度を第1の角度と第2の角度の間に制御し、仮想車両の慣性ドリフト走行状態を維持するように、ステアリング部を繰り返し調整する。
図10における1005では、インタラクション対象は、慣性ドリフト走行を停止したい場合、左ステアリング部をトリガして、ドリフト走行角度を第1の角度よりも小さくしてもよい。この場合、仮想車両は慣性ドリフト走行を終了し、通常走行状態で走行することになる。
【0103】
図11は、本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法のフローチャートである。
図11では、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、目標時点における仮想車両(
図11に示す目標車両)の走行情報がドリフト走行条件を満たすか否かを決定する。目標時点における仮想車両の走行情報がドリフト走行条件を満たす場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。ここで、目標時点における仮想車両の走行情報がドリフト走行条件を満たすことは、目標時点における仮想車両の走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ目標時点における仮想車両の走行状態が通常走行状態であることを意味する。
【0104】
仮想車両のドリフト走行角度が第2の角度以下であり、且つ第1の角度以上であるか否かを決定する。仮想車両のドリフト走行角度が第2の角度以下であり、且つ第1の角度以上である場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。パーキングブレーキ部にトリガされた操作を受け付けた場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に普通ドリフト走行(即ち、
図11に示すパーキングブレーキドリフト走行)を行うように制御する。
【0105】
仮想車両のドリフト走行角度が第1の角度と第2の角度との間にない場合、仮想車両のドリフト走行角度が第1の角度よりも小さいか否かを決定する。仮想車両のドリフト走行角度が第1の角度よりも小さい場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に通常走行状態で走行するように制御する。仮想車両のドリフト走行角度が第1の角度以上である(即ち、仮想車両のドリフト走行角度が第2の角度よりも大きい)場合、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に普通ドリフト走行を行うように制御する。
【0106】
図12は、本発明の実施例に係る車両制御装置(即ち、仮想車両の制御装置)の構成の概略図である。
図12に示すように、該装置は、以下のモジュールを含む。
【0107】
表示モジュール1201は、仮想シーンにおける仮想車両を表示する。
【0108】
表示モジュール1201は、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、車頭方向が変化した仮想車両を表示し、即ち、表示された仮想車両の車頭方向を変化させる。
【0109】
制御モジュール1202は、第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態であるとき、仮想車両が第1のステアリング部に対応する方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。目標時点は、第3の操作のトリガ時点に基づいて決定される。
【0110】
例えば、本発明の実施例に係る装置は、決定モジュールをさらに含み、表示モジュール1201により実行される動作の一部又は全ては該決定モジュールにより実行されてもよい。例えば、該決定モジュールは、第1のステアリング部にトリガされた第1の操作を受け付けており、且つ第1の操作の持続時間内にフットブレーキ部にトリガされた第2の操作及びアクセル部にトリガされた第3の操作を順次受け付けた場合、第3の操作のトリガ時点を決定し、第3の操作のトリガ時点に基づいて目標時点を決定し、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定する。それに応じて、制御モジュール1202は、仮想車両の目標時点における走行速度が速度閾値よりも大きく、且つ仮想車両の目標時点における走行状態が通常走行状態である場合、仮想車両が前記第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。通常走行状態は、仮想車両が仮想シーンにおける走行面を非ドリフト走行状態で走行することを意味する。
【0111】
1つの可能な態様では、装置は、以下のモジュールをさらに含む。
【0112】
決定モジュールは、アクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、第1の画像を取得し、第1の画像は、目標時点における前記仮想車両についての画像であり、第1の画像に基づいて、仮想車両の目標時点における走行速度及び走行状態を決定する。
【0113】
1つの可能な態様では、決定モジュールは、第1の画像に対応する走行速度を仮想車両の目標時点における走行速度として決定し、例えば、第1の画像に表示された走行速度を仮想車両の目標時点における走行速度として決定し、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ仮想車両がドリフト走行状態にない場合、仮想車両の目標時点における走行状態が前記通常走行状態であると決定し、或いは、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れていない(走行面から離れている)場合、仮想車両の目標時点における走行状態が非通常走行状態であると決定し、或いは、第1の画像における仮想車両の車輪が走行面から離れておらず、且つ仮想車両が前記ドリフト走行状態にある場合、仮想車両の目標時点における走行状態が非通常走行状態であると決定する。
【0114】
1つの可能な態様では、制御モジュール1202は、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度よりも小さい場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に通常走行状態で走行するように制御し、仮想車両の通常走行状態にある場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも大きい。
【0115】
1つの可能な態様では、決定モジュールは、仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度を決定し、仮想車両の現時点における走行角度及び車頭角度に基づいて、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度を決定する。
【0116】
1つの可能な態様では、制御モジュール1202は、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第2の角度よりも大きい場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御し、仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さく、第2の角度は第1の角度よりも大きい。ここで、該第1の角度は、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に通常走行状態で走行するように制御するために使用される。
【0117】
1つの可能な態様では、制御モジュール1202は、仮想車両の現時点におけるドリフト走行角度が第1の角度以上であり、且つ第2の角度以下である場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行を行うように制御する。
【0118】
1つの可能な態様では、決定モジュールは、第2の画像を取得し、第2の画像は、仮想車両の現時点における画像であり、第2の画像に基づいて、仮想車両の現時点における車頭角度を決定し、仮想車両の第1の時点における走行角度を取得し、第1の時点は、現時点に隣接し、且つ現時点よりも前の時点であり、仮想車両の現時点における車頭角度及び仮想車両の第1の時点における走行角度に基づいて、仮想車両の現時点における走行角度を決定する。
【0119】
1つの可能な態様では、決定モジュールは、仮想車両の現時点における車頭角度と仮想車両の第1の時点における走行角度との間の角度差を決定し、角度差と仮想車両のグリップ力との積を決定し、積と仮想車両の第1の時点における走行角度との和を、仮想車両の現時点における走行角度として決定する。
【0120】
1つの可能な態様では、制御モジュール1202は、パーキングブレーキ部にトリガされた第4の操作を受け付けた場合、仮想車両が第1のステアリング部により指示される方向に慣性ドリフト走行とは異なる普通ドリフト走行を行うように制御し、仮想車両の普通ドリフト走行を行う場合の走行速度は、仮想車両の慣性ドリフト走行を行う場合の走行速度よりも小さく、パーキングブレーキ部は、仮想車両の走行速度を調整するために使用される。
【0121】
1つの可能な態様では、表示モジュール1201は、仮想車両の現在の走行状態を示す(或いは提示する)ための通知メッセージを表示する。
【0122】
1つの可能な態様では、装置は、以下のモジュールをさらに含む。
【0123】
取得モジュールは、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、且つアクセル部にトリガされた第3の操作を受け付けた場合、第1の加速度を取得し、第1の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。
【0124】
制御モジュール1202は、第1の期間内に仮想車両が第1の方向に第1の加速度で走行するように制御する。
【0125】
1つの可能な態様では、取得モジュールは、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、仮想車両の走行速度が速度要件を満たし、且つフットブレーキ部にトリガされた第2の操作を受け付けた場合、第2の加速度を取得し、第2の加速度は、仮想車両の走行速度を低減させるために使用される。
【0126】
制御モジュール1202は、第2の期間内に仮想車両が第1の方向に第2の加速度で走行するように制御する。
【0127】
1つの可能な態様では、取得モジュールは、仮想車両の車頭方向が第1の方向であり、仮想車両の走行速度が速度要件を満たしておらず、且つフットブレーキ部にトリガされた第1の操作を受け付けた場合、第3の加速度を取得し、第3の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用される。
【0128】
制御モジュール1202は、第3の期間内に仮想車両が第2の方向に前記第3の加速度で走行するように制御し、第2の方向は第1の方向とは反対である。
【0129】
1つの可能な態様では、取得モジュールは、加速部にトリガされた第5の操作を受け付けた場合、第4の加速度を取得し、第4の加速度は、仮想車両の走行速度を増加させるために使用され、第4の加速度は第1の加速度よりも大きく、加速部は、仮想車両の走行速度を調整するために使用される。
【0130】
制御モジュール1202は、第4の期間内に仮想車両が仮想車両の車頭方向に第4の加速度で走行するように制御する。
【0131】
本発明の実施例に係る技術によれば、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する際に、プレイヤは、ステアリング部、フットブレーキ部及びアクセル部を操作するだけで、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することができるため、プレイヤの車両に対する制御力を向上させ、車両制御方式がより柔軟になり、プレイヤのゲーム体験を向上させることができる。
【0132】
また、ステアリング部、アクセル部及びフットブレーキ部を操作することによって仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御することによって、実際の車両の慣性ドリフト走行の操作方式により合致するため、仮想車両が慣性ドリフト走行を行うように制御する臨場感を向上させることができる。
【0133】
なお、上記の装置は、その機能を実現する際に、単なる上記の各機能ブロックの区分を例示して説明したが、実際の応用では、必要に応じて上記の機能は異なる機能ブロックにより実行され、即ち、上述した機能の全部又は一部を完成するように、装置の内部構成を異なる機能ブロックに区分する。また、上記の実施例に係る装置は、方法の実施例と同一の概念に属するものであり、その具体的な実現方法について、方法の実施例の詳細を参照してもよく、ここでその説明を省略する。
【0134】
図13は、本発明の実施例に係る端末装置1300の構成のブロック図である。端末装置1300は、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III:ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤーIII)プレイヤ、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV:ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤーIV)プレイヤ、ノートブックコンピュータ又はデスクトップコンピュータなどの携帯型移動端末であってもよい。端末装置1300は、ユーザ装置、携帯型端末、ラップトップ型端末、デスクトップ型端末などの他の名称とも称される。
【0135】
一般に、端末装置1300は、プロセッサ1301及びメモリ1302を含む。
【0136】
プロセッサ1301は、4コアプロセッサ、8コアプロセッサなどのような1つ又は複数の処理コアを含んでもよい。プロセッサ1301は、DSP(Digital Signal Processing:デジタル信号処理)、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィールドプログラマブルゲートアレイ)、及びPLA(Programmable Logic Array:プログラマブルロジックアレイ)の少なくとも1つのハードウェア形式で実現されてもよい。プロセッサ1301は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよい。メインプロセッサは、アウェイク状態でデータを処理するために使用されるプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)とも称される。コプロセッサは、スタンバイ状態でデータを処理するために使用される低電力プロセッサである。幾つかの実施例では、プロセッサ1301は、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)と統合されてもよく、GPUは、ディスプレイに表示される必要がある内容をレンダリング及び描画するために使用される。幾つかの実施例では、プロセッサ1301は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)プロセッサをさらに含んでもよく、該AIプロセッサは、機械学習に関連する計算操作を処理するために使用される。
【0137】
メモリ1302は、1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよく、該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、非一時的であってもよい。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とも称される。メモリ1302は、高速ランダムアクセスメモリ及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置やフラッシュメモリ記憶装置をさらに含んでもよい。幾つかの実施例では、メモリ1302における非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令が記憶され、該少なくとも1つの命令は、本発明の実施例に係る仮想車両の制御方法を実現するように、プロセッサ1301により実行されるために使用される。
【0138】
幾つかの態様では、端末装置1300は、ディスプレイ1305をさらに含んでもよい。例えば、仮想車両、通知メッセージなどはディスプレイ1305を介して表示される。
【0139】
ディスプレイ1305は、UI(User Interface:ユーザインターフェース)を表示するために使用される。該UIは、グラフィックス、テキスト、アイコン、ビデオ、及びこれらの任意の組み合わせを含む。ディスプレイ1305がタッチディスプレイである場合、ディスプレイ1305は、ディスプレイ1305の表面又は表面の上のタッチ信号を収集する能力をさらに有する。該タッチ信号は、プロセッサ1301に制御信号として入力されて処理される。この場合、ディスプレイ1305は、仮想ボタン及び/又は仮想キーボード、即ち、ソフトボタン及び/又はソフトキーボードをさらに提供するために使用される。幾つかの実施例では、ディスプレイ1305は、端末装置1300の前面パネルに配置される1つのディスプレイである。別の実施例では、ディスプレイ1305は、端末装置1300の異なる表面にそれぞれ配置された少なくとも2つのディスプレイであり、或いは折り畳むように設計される。別の実施例では、ディスプレイ1305は、端末装置1300の湾曲面又は折り畳み面上に配置されるフレキシブルディスプレイである。さらに、ディスプレイ1305は、矩形ではない不規則な図形、即ち、異形スクリーンとして構成されてもよい。ディスプレイ1305は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode:有機発光ダイオード)などの材質で製造される。
【0140】
当業者であれば、端末装置1300の構造は、
図13に示す構造に限定されず、図示されているものよりも多い又は少ない構成要素を含み、或いは幾つかの構成要素を組み合わせ、或いは異なる構成要素の配置を採用することを理解するであろう。
【0141】
図14は、本発明の実施例に係るサーバの構成の概略図である。サーバ1400は、構成又は性能に応じて比較的に大きな差異があるが、1つ又は複数のプロセッサ(Central Processing Units:CPU)1401及び1つ又は複数のメモリ1402を含んでもよい。ここで、1つ又は複数のメモリ1402には、少なくとも1つのプログラムコードが記憶されている。該少なくとも1つのプログラムコードは、上記の各方法の実施例に係る仮想車両の制御方法を実現するように、1つ又は複数のプロセッサ1401によりロードされて実行される。なお、サーバ1400は、入出力のための有線又は無線のネットワークインターフェース、キーボード、入出力インターフェースなどをさらに有してもよい。サーバ1400は、装置の機能を実現するための他の部材をさらに含んでもよいが、ここでその説明を省略する。
【0142】
例示的な実施例では、少なくとも1つのプログラムコードが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、該少なくとも1つのプログラムコードは、コンピュータに上記の何れかの仮想車両の制御方法を実現させるように、プロセッサによりロードされて実行される、記憶媒体をさらに提供する。
【0143】
上記の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、読出し専用メモリ(Read-Only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、読出し専用光ディスク(Compact Disc Read-Only Memory:CD-ROM)、磁気テープ、フレキシブルディスク、光学データ記憶装置などであってもよい。
【0144】
例示的な実施例では、少なくとも1つのコンピュータ命令が記憶されたコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品であって、該少なくとも1つのコンピュータ命令は、コンピュータに上記の何れかの仮想車両の制御方法を実現させるように、プロセッサによりロードされて実行される、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0145】
なお、本発明に関する情報(ユーザのデバイス情報、ユーザの個人情報などを含むが、これらに限定されない)、データ(分析データ、保存データ、プレゼンテーションデータなどを含むが、これらに限定されない)及び信号は、何れもユーザの授権又は各当事者の充分な授権を経たものであり、且つ関連データの収集、使用及び処理は関連国家及び地域の関連法律法規及び標準に従う必要がある。例えば、本発明に関する画像は、充分な授権のもとに取得されたものである。
【0146】
なお、本明細書に関する「複数」は、2つ以上のものを意味する。「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を記述し、三種類の関係がありうることを表す。例えば、「Aと/又はB」は、Aが単独で存在する場合、AとBが同時に存在する場合、Bが単独で存在する場合の3つの場合を表す。記号「/」は、通常、関連オブジェクトが「又は」の関係であることを表す。
【0147】
上記の本発明の実施例の番号は、単なる説明のためのものであり、実施例の優劣を表すものではない。
【0148】
上記の実施例は、本発明の例示的な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の主旨の範囲内で行われる如何なる修正、均等置換、改良等も本発明の保護範囲に含まれるものである。
【国際調査報告】