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特表2024-541622安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル
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  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図1
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図2
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図3A
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図3B
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図4A
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図4B
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図5A
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図5B
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図6
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図7A
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図7B
  • 特表-安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532480
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-30
(86)【国際出願番号】 US2022051058
(87)【国際公開番号】W WO2023101905
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,129
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA24
4C267BB04
4C267BB19
4C267BB24
4C267CC08
(57)【要約】
一体型カテーテルは、カテーテルと入口を有するカテーテルアダプタを含み、カテーテルは患者の血管系に挿入されるように構成されている。一体型カテーテルはまた、第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポートとともに、カテーテルアダプタの入口と近患者アクセスポートの第1のポートとの間に延びる中間チューブを含む。さらに、一体型カテーテルは、少なくとも近患者アクセスポートを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルと入口とを備えるカテーテルアダプタであって、前記カテーテルが患者の血管系に挿入されるように構成される、カテーテルアダプタ、
第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポート、
前記カテーテルアダプタの前記入口と前記近患者アクセスポートの前記第1のポートとの間に延びる中間チューブ、および
少なくとも前記近患者アクセスポートを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォーム、
を備える、一体型カテーテル。
【請求項2】
前記近患者アクセスポートが、そこから延びる側部ポートをさらに備える、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項3】
前記側部ポートが、前記近患者アクセスポートの前記第1のポートおよび前記雌ルアーコネクタの軸に対して90°で延びている、請求項2に記載の一体型カテーテル。
【請求項4】
前記近患者アクセスポートの前記側部ポートから延びる延長チューブをさらに備える、請求項2に記載の一体型カテーテル。
【請求項5】
前記延長チューブの端部に位置付けられた医療用部品をさらに備える、請求項4に記載の一体型カテーテル。
【請求項6】
前記近患者アクセスポートの前記雌ルアーコネクタに連結可能な針無しコネクタをさらに備える、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項7】
前記針無しコネクタが、前記雌ルアーコネクタに取り外し可能に連結可能である、請求項6に記載の一体型カテーテル。
【請求項8】
前記安定化プラットフォームが、前記針無しコネクタに連結されている、請求項6に記載の一体型カテーテル。
【請求項9】
前記安定化プラットフォームが、前記針無しコネクタと一体的に形成されている、請求項6に記載の一体型カテーテル。
【請求項10】
前記近患者アクセスポートの前記雌ルアーコネクタに取り外し可能に連結可能なt延長セットをさらに備える、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項11】
前記t延長セットが、第2の延長チューブに連結された側部ポートを備え、前記第2の延長チューブが、第2の医療用部品に連結されている、請求項10に記載の一体型カテーテル。
【請求項12】
前記安定化プラットフォームが、前記t延長セットに連結されている、請求項10に記載の一体型カテーテル。
【請求項13】
前記安定化プラットフォームが、前記t延長セットと一体的に形成されている、請求項10に記載の一体型カテーテル。
【請求項14】
前記安定化プラットフォームが、前記近患者アクセスポートに連結されている、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項15】
前記安定化プラットフォームが、前記近患者アクセスポートと一体的に形成されている、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項16】
前記安定化プラットフォームが、対向する第1および第2の安定化翼を備える、請求項1に記載の一体型カテーテル。
【請求項17】
一体型カテーテルが、
カテーテルと入口とを備えるカテーテルアダプタであって、前記カテーテルが患者の血管系に挿入されるように構成されている、カテーテルアダプタ、
第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポート、
前記カテーテルアダプタの前記入口と前記近患者アクセスポートの前記第1のポートとの間に延びる中間チューブ、および
少なくとも前記近患者アクセスポートを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームであって、前記安定化プラットフォームが前記近患者アクセスポート上に位置付けられている、安定化プラットフォーム、
を備える、一体型カテーテル。
【請求項18】
前記安定化プラットフォームが、前記近患者アクセスポートとは別個に形成されている、請求項17に記載の一体型カテーテル。
【請求項19】
一体型カテーテルが、
カテーテルと入口とを備えるカテーテルアダプタであって、前記カテーテルが患者の血管系に挿入されるように構成されている、カテーテルアダプタ、
第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポート、
前記カテーテルアダプタの前記入口と前記近患者アクセスポートの前記第1のポートとの間に延びる中間チューブ、
前記近患者アクセスポートの前記雌ルアーコネクタに連結された針無しコネクタ、および
少なくとも前記針無しコネクタを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームであって、前記安定化プラットフォームが針無しコネクタ上に位置付けられている、安定化プラットフォーム、
を備える、一体型カテーテル。
【請求項20】
前記針無しコネクタおよび前記安定化プラットフォームが、前記近患者アクセスポートの一体型カテーテル雌ルアーコネクタから取り外し可能である、請求項19に記載の一体型カテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、「安定化された近患者ポート延長セット構造を有する一体型カテーテル」と題して2021年11月30日に出願された米国仮特許出願シリアル番号63/284,129の優先権を主張し、その開示全体は参照によりその全体がここに組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
発明の分野
本開示は、血液吸引装置と共に使用するように構成された安定化された近患者(near-patient)アクセスポート延長セット構造を有する一体型カテーテルに関する。
【0003】
関連技術の説明
カテーテルは、様々な輸液療法に一般的に使用される。例えば、カテーテルは、通常の生理食塩水、種々の医薬品、および全非経口栄養などの流体を患者に注入するために使用されることがある。カテーテルはまた、患者から血液を抜き取るためにも使用されることがある。
【0004】
一般的なタイプのカテーテルは、オーバー・ザ・ニードル末梢静脈(「IV」)カテーテル(「PIVC」)である。オーバー・ザ・ニードルカテーテルは、鋭利な末端先端を有する導入針上に載置されることがある。カテーテルと導入針は、導入針の末端先端がカテーテルの末端先端を越えて延び、針のベベルが患者の皮膚表面から離れて上を向くように組み立てられることがある。カテーテルと導入針は一般に、皮膚から患者の血管系に浅い角度で挿入される。導入針および/またはカテーテルが血管内に適切に配置されていることを確認するため、施術者は一般に、カテーテルアセンブリのフラッシュバックチャンバ内に血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が確認されると、施術者は血管系の流れを一時的に遮断して針を取り除き、カテーテルを将来の血液引き出しまたは流体注入のために所定の位置に残すことがある。
【0005】
末梢静脈カテーテルを使用した血液の引出しは、特にカテーテルの留置時間が1日を超える場合、いくつかの理由で困難な場合がある。例えば、カテーテルが長期間患者に挿入されたままであると、カテーテルまたは静脈は、狭窄、崩壊、キンク、破片(例えば、フィブリンまたは血小板の塊)による閉塞、およびカテーテルの先端が血管系に付着するなどの影響を受けやすくなることがある。このため、カテーテルは、カテーテル配置の時に血液サンプルを採取するためにしばしば使用されることがあるが、カテーテル留置期間中に血液サンプルを採取するために使用されることはあまりない。
【0006】
従って、血液吸引装置は既存のPIVCを通して血液サンプルを収集するために開発されてきた。血液吸引装置はPIVCに取り付けられ、血液サンプルを収集するためにPIVCを通ってカテーテル先端を超えて血管内に進められる可撓性フローチューブを含む。血液収集後、血液吸引装置はPIVCから取り外され、廃棄される。Velano Vascular, Inc.からのPIVO(商標)として知られるこのような血液吸引装置の一例は、米国特許第11,090,461号に示され記載されており、これは参照によりその全体がここに組み込まれる。
【0007】
米国特許第11,090,461号に記載されているように、血液吸引装置は、摺動可能に連結されたアクチュエータを有する導入部を含み、アクチュエータは、PIVCを通して可撓性フローチューブを選択的に前進させるように構成されている。導入部は、導入部の末端端部部分上に位置付けられたロックによって、例えば、近患者アクセスポートの一体型針無しコネクタ(NFC)に連結可能である。しかしながら、特定の状況において、近患者アクセスポートまたは関連するチューブの望ましくない動きおよび/または角度は、可撓性フローチューブの円滑な前進(または後退)および/または血液吸引装置の可撓性フローチューブを介した血液の収集に、悪影響を及ぼすことがある。さらに、一体型(すなわち、取り外し不可能な)針無しコネクタの使用は、血液吸引処置後の近患者アクセスポートの洗浄を複雑にすることがある。
【発明の概要】
【0008】
従って、例えばPIVO(商標)血液吸引装置を介した血液吸引を改善するために、安定化された近患者アクセスポートに連結された一体型カテーテルを提供する必要性が存在する。さらに、近患者アクセスポートの洗浄特性を改善するために、取り外し可能なNFCを利用するシステムが必要とされている。
【0009】
本開示の一側面に従って、一体型カテーテルが開示される。一体型カテーテルは、カテーテルおよび入口を有するカテーテルアダプタを含み、カテーテルは患者の血管系に挿入されるように構成され、近患者アクセスポートは、第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する。一体型カテーテルはまた、カテーテルアダプタの入口と近患者アクセスポートの第1のポートとの間に延びる中間チューブと、少なくとも近患者アクセスポートを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、近患者アクセスポートは、そこから延びる側部ポートをさらに含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、側部ポートは、近患者アクセスポートの第1のポート及び雌ルアーコネクタの軸に対して90°で延びている。
【0012】
いくつかの実施形態では、一体型カテーテルは、近患者アクセスポートの側部ポートから延びる延長チューブをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、一体型カテーテルは、延長チューブの端部に位置付けられた医療用部品をさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、一体型カテーテルは、近患者アクセスポートの雌ルアーコネクタに連結可能な針無しコネクタをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、針無しコネクタは、雌ルアーコネクタに取り外し可能に連結可能である。
【0016】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、針無しコネクタに連結される。
【0017】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、針無しコネクタと一体的に形成されている。
【0018】
いくつかの実施形態では、一体型カテーテルは、近患者アクセスポートの雌ルアーコネクタに取り外し可能に連結可能なt延長セットをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、t延長セットは、第2の延長チューブに連結された側部ポートを含み、第2の延長チューブは第2の医療用部品に連結される。
【0020】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、t延長セットに連結される。
【0021】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、t延長セットと一体的に形成されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは近患者アクセスポートに連結されている。
【0023】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは近患者アクセスポートと一体的に形成されている。
【0024】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、対向する第1および第2の安定化翼を備える。
【0025】
本開示の別の態様に従って、カテーテルと入口とを含むカテーテルアダプタを有する一体型カテーテルが開示され、カテーテルは、患者の血管系に挿入されるように構成されるとともに、第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポートを有する。一体型カテーテルはさらに、カテーテルアダプタの入口と近患者アクセスポートの第1のポートとの間に延びる中間チューブと、少なくとも近患者アクセスポートを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームとを含み、安定化プラットフォームは近患者アクセスポート上に位置付けられる。
【0026】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、近患者アクセスポートとは別個に形成される。
【0027】
本開示の別の態様に従って、カテーテルと入口とを含むカテーテルアダプタを有する一体型カテーテルが開示され、カテーテルは、患者の血管系に挿入されるように構成されるとともに、第1の端部に第1のポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する近患者アクセスポートを有する。一体型カテーテルはさらに、カテーテルアダプタの入口と近患者アクセスポートの第1のポートとの間に延びる中間チューブと、近患者アクセスポートの雌ルアーコネクタに連結された針無しコネクタと、少なくとも針無しコネクタを患者の皮膚上で安定化するように構成された安定化プラットフォームとを含み、安定化プラットフォームは針無しコネクタ上に位置付けられる。
【0028】
いくつかの実施形態では、針無しコネクタおよび安定化プラットフォームは、近患者アクセスポートの雌ルアーコネクタから取り外し可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の上記および他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する態様は、添付の図面と併せて取られる本開示の実施形態の以下の説明を参照することによって、より明らかになり、本開示自体がよりよく理解されるであろう。
【0030】
図1図1は、本開示の一態様による一体型静脈内カテーテルの斜視図である。
図2図2は、図1の一体型静脈内カテーテルと共に使用するように構成された血液吸引装置の斜視図である。
図3A図3Aは、本開示の態様による、部分的に分解された構成の一体型カテーテル構成の上面図である。
図3B図3Bは、組み立てられた構成における図3Aの一体型カテーテル構成の上面図である。
図4A図4Aは、本開示の別の態様による、部分的に分解された構成の一体型カテーテル構成の上面図である。
図4B図4Bは、組み立てられた構成における図4Aの一体型カテーテル構成の上面図である。
図5A図5Aは、本開示の別の態様による、部分的に分解された構成の一体型カテーテル構成の上面図である。
図5B図5Bは、組み立てられた構成における図5Aの一体型カテーテル構成の上面図である。
図6図6は、本開示の別の態様に従った、組み立てられた構成における一体型カテーテル構成の上面図である。
図7A図7Aは、本開示の別の態様に従った、部分的に分解された構成の一体型カテーテル構成の上面図である。
図7B図7Bは、組み立てられた構成における図7Aの一体型カテーテル構成の上面図である。
図8図8は、本開示の別の態様に従った、組み立てられた構成における一体型カテーテル構成の上面図である。
【0031】
対応する参照文字は、複数の図全体を通して対応する部品を示す。ここで説明された例示は、本開示の例示的な実施形態を示すものであり、かかる例示は、本開示の範囲をいかなる方法によっても限定するものとして解釈されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0032】
発明の詳細な説明
「左」、「右」、「内」、「外」、「上」、「下」などの空間的又は方向的な用語は、本発明が様々な代替的な方向を想定することができるため、限定的なものとして考慮されない。
【0033】
以下の説明において、用語「上部」、「下部」、「右」、「左」、「水平」、「垂直」、「頂」、「底」、「横」、「縦」、およびこれらの派生語は、図面図において方向付けられた本発明に関するものとする。しかしながら、本発明は、明示的に反対の指定がある場合を除き、様々な代替的変形を想定し得ることを理解されたい。また、添付図面に図示され、以下の明細書に記載された特定の装置は、本発明の単なる例示的な態様であることを理解されたい。
【0034】
別段の指示がない限り、ここに開示されるすべての範囲または比率は、開始値および終了値、ならびにそこに包含される任意のおよびすべての部分範囲または部分比率を包含すると理解される。例えば、「1~10」の範囲または比率は、最小値1と最大値10との間の(およびそれを包含する)任意のおよびすべての部分範囲または部分比率、すなわち、最小値1以上で始まり最大値10以下で終わるすべての部分範囲または部分比率を含むと考えられるべきである。
【0035】
「第1」、「第2」などの用語は、特定の順序または時系列を指すことを意図するものではなく、異なる条件、特性、または要素を指す。
【0036】
ここで使用される場合、「少なくとも1つの」は「1つ以上の」と同義である。例えば、「A、B、Cのうちの少なくとも1つ」という表現は、A、B、Cのうちのいずれか1つ、またはA、B、Cのうちのいずれか2つ以上の組み合わせを意味する。例えば、「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」は、A単独の1つ以上、又はB単独の1つ以上、又はC単独の1つ以上、又はAのうちの1つ以上及びBのうちの1つ以上、又はAのうちの1つ以上及びCのうちの1つ以上、又はBのうちの1つ以上及びCのうちの1つ以上、又はA、B及びCのすべてのうちの1つ以上を含む。
【0037】
図1を参照すると、本開示の一態様に従った一体型静脈内カテーテル10が示されている。一体型静脈内カテーテル10は、患者の血管系に挿入されるように構成されたカテーテル14、近患者アクセスポート16、中間チューブ18、および延長チューブ20を有するカテーテルアダプタ12を含む。カテーテルアダプタ12は入口22を含む。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ12は安定化機能を含むことができる。あるいは、他の実施形態では、カテーテルアダプタ12は安定化機能なしで提供されてもよい。
【0038】
図1に示す実施形態では、近患者アクセスポート16は、第1のポート24と、第1のポート24の反対に位置付けられた第2のポート26と、第1のポート24と第2のポート26との間に位置付けられた側部ポート28とを含む。いくつかの実施形態では、第2のポート26は弁部材30を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、近患者アクセスポート16は、一体化された(すなわち、取り外し不可能な)針無しコネクタを含む。近患者アクセスポート16はyアダプタを形成するものとして示されているが、近患者アクセスポート16はtアダプタとして構成されてもよいことを理解されたい。
【0039】
中間チューブ18は、カテーテルアダプタ12の入口22と近患者アクセスポート16の第1のポート24との間に延びている。延長チューブ20は近患者アクセスポート16の側部ポート28から延びている。中間チューブ18は、カテーテル14を挿入して包帯をする際、また洗浄、血液吸引、および/または他の処置のために近患者アクセスポート16を操作する際に、カテーテル挿入部位を乱すことなく柔軟性を提供するように構成されている。
【0040】
図1をさらに参照すると、いくつかの実施形態では、一体型カテーテル10は、針ハブアセンブリ34と、例えばベントプラグなどの医療用部品36とを含み、医療用部品36は延長チューブ20を介して針無しコネクタ16の側部ポート28に連結されている。針ハブアセンブリ34は、針(図示せず)をカテーテル14の内腔に挿入することによってカテーテルアダプタ12に組み立てられる。一態様または実施形態では、針ハブアセンブリ34は、使用後に針の先端を針シールド38内に固定するように構成された針シールド38を含む。針シールド38は受動的に作動されてもよい。針ハブアセンブリ34は、挿入中のカテーテルの前進を容易にするためのプッシュタブ40を含む。プッシュタブ40はまた、片手または両手での前進を可能にする。一態様または実施形態では、カテーテルアダプタ12は、図示のように、患者の皮膚表面に係合するように構成された1つ以上の翼を含む。別の態様または実施形態では、カテーテルアダプタ12は翼を含まない。
【0041】
いくつかの実施形態では、近患者アクセスポート16の少なくとも一部は透明である。一体型カテーテル10のコネクタ部品は透明、不透明、および/または着色されていてもよい。ある態様または実施形態では、近患者アクセスポート16は逆流防止弁を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、延長チューブ20の端部の医療用部品36は、単一ポートまたはデュアルポートコネクタであり、PRNなどの針無しコネクタまたは針アクセスコネクタを含む様々なコネクタを含んでもよい。延長チューブ20は左向きでも右向きでもよい。一部の実施形態では、ベントプラグに加えて、医療用部品36は、取り外し可能または取り外し不可能な針無しコネクタまたはPRNなどの針アクセスコネクタであってもよく、これは延長チューブ20に設けられた雌ルアー接続部に取り付けられる。一部の実施形態では、デュアル雌ルアーポートが、単一のルアーコネクタの代わりに延長チューブ20に結合またはその他の方法で取り付けられてもよい。
【0043】
次に、図2を参照すると、本開示の一態様に従った血液吸引装置200が図示されている。血液吸引装置200は、例えば、Velano Vascular, Inc.から市販されているPIVO(商標)血液吸引装置であってもよい。一態様または実施形態において、血液吸引装置200は、米国特許第11,090,461号に示される血液吸引装置と同一または類似であり、これは参照によりその全体がここに組み込まれる。一態様または実施形態では、血液吸引装置200は、チューブ、プローブ、ガイドワイヤ、器具、および/またはセンサを一体型静脈内カテーテル10の流体経路内またはカテーテル14の先端を超えて前進させる任意の装置であってよい。
【0044】
血液吸引装置200は、導入部210、ロック240、二次カテーテル265、およびアクチュエータ270を含んでもよい。導入部は基端端部部分211および末端端部部分212を含み、ロック240は末端端部部分212に隣接して配置される。二次カテーテル265は基端端部部分266を含み、これは連結器269に連結されおよび/または連結器269を含む。連結器269は、二次カテーテル265を、例えば、流体リザーバ、流体源、注射器、(例えば、シース針を有するか、またはシース針に連結されるように構成された)真空容器ホルダ、ポンプなどの任意の適切な装置に物理的かつ流体的に連結するように構成される。
【0045】
いくつかの実施形態に従って、使用者は、血液吸引装置200を操作して、ロック240を、例えば、一体型静脈内カテーテル10のカテーテルアダプタ12に連結させてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、使用者は、ロック240の第1および第2のクリップアームをピボットさせるのに十分な力を及ぼして、カテーテルアダプタ12の一部が、ロック240のアームと、例えばロック240から末端側に延びるノーズ242との間に画定される空間内に挿入され得るようにすることができる。いくつかの実施形態では、ノーズ242は、例えば、カテーテルアダプタ12の近患者アクセスポート16に、ロック240がそれに連結されているときに挿入されることができ、一方、ロック240の第1および第2のクリップアームは、近患者アクセスポート16の外面(または表面)に掛け止め(latch)して、カテーテルアダプタ12に対して血液吸引装置200を所定の位置に保持してもよい。近患者アクセスポート16の近接は、血液吸引装置200の可撓性フローチューブが延長された構成にあるときに、カテーテル14の先端を越えて十分な距離を突出することを可能にする。
【0046】
次に、図3Aおよび図3Bを参照すると、本開示の一態様に従った一体型カテーテル構成100が示されている。一体型カテーテル構成100は、tアダプタ(すなわち、90°アダプタ)として構成された近患者アクセスポート60を含み、中間チューブ18に連結された第1のポート61と、第1のポート61に対して実質的に垂直に延び、例えば延長チューブ20に連結されるように構成された側部ポート62とを有する。近患者アクセスポート60は、雌ルアーコネクタ63をさらに含み、雌ルアーコネクタ63は、例えば、取り外し可能な針無しコネクタ(NFC)70に連結可能である。他の実施形態では、針無しコネクタ70は、近患者アクセスポート60と一体化されていてもよい(すなわち、取り外し不可能)。さらに、近患者アクセスポート60は、tアダプタ構成に限定されず、代わりにyアダプタ(すなわち、30°~150°アダプタ)として形成されてもよいことを理解されたい。針無しコネクタ70は、近患者アクセスポート60と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200などの血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0047】
図3Aおよび図3Bをさらに参照すると、一体型カテーテル構成100は安定化プラットフォーム50も含む。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム50は、近患者アクセスポート60とは別個に形成され、近患者アクセスポート60に取り付けられまたは連結されてもよい。しかし、他の実施形態では、安定化プラットフォーム50は、近患者アクセスポート60と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム50は、対向する安定化翼51A、51Bを含み、これらは患者の皮膚上での近患者アクセスポート60の改良された固定および安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。加えておよび/または代替的に、安定化プラットフォーム50は、近患者アクセスポート60の移動による患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。
【0048】
さらに、針無しコネクタ70が近患者アクセスポート60から取り外し可能であってもよいため、例えば延長チューブ20の端部にある医療用部品36を介した近患者アクセスポート60の洗浄が改善されてもよい。
【0049】
安定化プラットフォーム50は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム50は角度を付けられてもよく、雌ルアーコネクタ63および/または針無しコネクタ70は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない経路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム50および/または安定化翼51A、51Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。
【0050】
上述のように、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム50は、近患者アクセスポート60とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介して近患者アクセスポート60に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、他の実施形態では、安定化プラットフォーム50は、針無しコネクタ70に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム50は、近患者アクセスポート60または針無しコネクタ70の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0051】
次に、図4Aおよび図4Bを参照すると、本開示の別の態様による一体型カテーテル構成300が示されている。一体型カテーテル構成300は、図3Aおよび図3Bに関して上述したように、tアダプタ(すなわち、90°アダプタ)として構成された近患者アクセスポート60を含み、第1のポート61は中間チューブ18に連結され、側部ポート62は第1のポート61に対して実質的に垂直に延び、例えば延長チューブ20に連結されるように構成されている。近患者アクセスポート60は、雌ルアーコネクタ63をさらに含む。
【0052】
しかしながら、図3Aおよび図3Bに関して上述した一体型カテーテル構成100とは異なり、この一体型カテーテル構成100は、近患者アクセスポート60と一体化された、または近患者アクセスポート60に連結された安定化プラットフォーム50を含んでいたが、図4Aおよび図4Bの一体型カテーテル構成300は、取り外し可能なt延長セット80を含んでおり、t延長セット80は安定化プラットフォーム90を組み込んでいる。図4Aおよび図4Bに示す実施形態では、t延長セット80は、近患者アクセスポート60の雌ルアーコネクタ63に取り外し可能に連結可能な針無しコネクタとして構成されている。t延長セット80は、延長チューブ82に連結可能な側部ポート81を含み、延長チューブ82は、例えばベントプラグなどの第2の医療用部品84に連結可能である。あるいは、他の実施形態では、t延長セット80は、近患者アクセスポート60と一体化されて(すなわち、取り外し不能であって)もよいことを理解されたい。さらに、t延長セット80は、tアダプタ構成に限定されず、代わりに、yアダプタ(すなわち、30°~150°アダプタ)として形成されてもよいことを理解されたい。t延長セット80は、近患者アクセスポート60と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200のような血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0053】
上述のように、安定化プラットフォーム90は、近患者アクセスポート60ではなく、t延長セット80に関連する。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム90は、t延長セット80とは別個に形成され、t延長セット80に取り付けられまたは連結されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、安定化プラットフォーム90は、t延長セット80と一体的に形成されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム90は、対向する安定化翼91A、91Bを含み、これらは患者の皮膚上でのt延長セット80(同様に、近患者アクセスポート60)の改良された固定及び安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。加えておよび/または代替的に、安定化プラットフォーム90は、t延長セット80の移動ゆえの患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。
【0055】
さらに、t延長セット80は近患者アクセスポート60から取り外し可能であってもよいため、例えば延長チューブ20の端部にある医療用部品36を介した近患者アクセスポート60の洗浄が改善されてもよい。
【0056】
安定化プラットフォーム90は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム90は角度を付けられてもよく、雌ルアーコネクタ63および/またはt延長セット80は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない通路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム90および/または安定化翼91A、91Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。
【0057】
上述のように、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム90は、t延長セット80とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介してt延長セット80に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム90は、t延長セット80の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0058】
次に、図5Aおよび図5Bを参照すると、本開示の別の態様による一体型カテーテル構成400が示されている。一体型カテーテル構成400は、図3A~4Bに関して上述したように、tアダプタ(すなわち、90°アダプタ)として構成された近患者アクセスポート60を含み、第1のポート61は中間チューブ18に連結され、側部ポート62は第1のポート61に対して実質的に垂直に延びて、例えば延長チューブ20に連結されるように構成されている。近患者アクセスポート60は、雌ルアーコネクタ63をさらに含む。
【0059】
さらに、一体型カテーテル構成400は取り外し可能な針無しコネクタ110を含み、針無しコネクタ110は近患者アクセスポート60の雌ルアーコネクタ63に取り外し可能に連結可能に構成されている。あるいは、他の実施形態では、針無しコネクタ110は、近患者アクセスポート60と一体化されていて(すなわち、取り外し不能であって)もよいことを理解されたい。針無しコネクタ110は、近患者アクセスポート60と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200などの血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0060】
図5Aおよび図5Bをさらに参照すると、針無しコネクタ110は、安定化プラットフォーム120を組み込んでもよい。このようにして、安定化プラットフォーム120は、近患者アクセスポート60ではなく、針無しコネクタ110に関連付けられる。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム120は、針無しコネクタ110とは別個に形成され、針無しコネクタ110に取り付けられまたは連結されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、安定化プラットフォーム120は、針無しコネクタ110と一体的に形成されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム120は、対向する安定化翼121A、121Bを含み、これらは患者の皮膚上での針無しコネクタ110(とともに近患者アクセスポート60)の改良された固定および安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。加えておよび/または代替的に、安定化プラットフォーム120は、針無しコネクタ110の移動ゆえの患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。
【0062】
さらに、針無しコネクタ110が近患者アクセスポート60から取り外し可能であってもよいため、例えば延長チューブ20の端部にある医療用部品36を介した近患者アクセスポート60の洗浄が改善されてもよい。
【0063】
安定化プラットフォーム120は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム120は角度を付けられてもよく、雌ルアーコネクタ63および/または針無しコネクタ110は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない経路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム120および/または安定化翼121A、121Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。
【0064】
上述のように、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム120は、針無しコネクタ110とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介して針無しコネクタ110に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム120は、針無しコネクタ110の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0065】
図3A図5Bに関して上述した各実施形態では、近患者アクセスポートは、延長チューブおよび/または医療用部品に連結可能な側部ポートを備えたデュアルポートアダプタとして構成されている。しかしながら、本開示の他の態様によれば、近患者アクセスポートは、単一ポートアダプタとして構成されてもよい。例えば、図6を参照すると、本開示の他の態様による一体型カテーテル構成500が示されている。一体型カテーテル構成500は、単一ポートアダプタとして構成された近患者アクセスポート140を含み、第1端に中間チューブ18に連結されたポート141を備え、第2端に雌ルアーコネクタ142を備え、雌ルアーコネクタ142は、例えば、取り外し可能な針無しコネクタ(NFC)、非安定化t延長セット、などに連結可能に構成されている。針無しコネクタ(図示せず)および/または非安定化t延長セット(現在図示されている)は、近患者アクセスポート140と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200などの血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0066】
さらに図6を参照すると、一体型カテーテル構成500は安定化プラットフォーム130も含む。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム130は、近患者アクセスポート140とは別個に形成され、近患者アクセスポート140に取り付けられまたは連結されてもよい。しかし、他の実施形態では、安定化プラットフォーム130は、近患者アクセスポート140と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム130は、対向する安定化翼131A、131Bを含み、これらは患者の皮膚上での近患者アクセスポート140の改良された固定および安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。加えておよび/または代替的に、安定化プラットフォーム130は、近患者アクセスポート140の移動ゆえの患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。
【0067】
安定化プラットフォーム130は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム130は角度を付けられてもよく、雌ルアーコネクタ142、針無しコネクタ(図示せず)、および/またはt延長セット(図示せず)は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない経路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム130および/または安定化翼131A、131Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。安定化プラットフォーム130は、近患者アクセスポート140とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介して近患者アクセスポート140に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム130は、近患者アクセスポート140の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0068】
次に図7Aおよび図7Bを参照すると、本開示の別の態様による一体型カテーテル構成600が示されている。図6に関して上述した一体型カテーテル構成500と同様に、一体型カテーテル構成600は、第1の端部に中間チューブ18に連結されたポート151を有し、第2の端部に雌ルアーコネクタ152を有する、単一ポートアダプタとして構成された近患者アクセスポート150を含む。しかしながら、近患者アクセスポート140と一体化された(またはこれに連結された)安定化プラットフォーム130を含んでいた一体型カテーテル構成500とは異なり、図7Aおよび図7Bの一体型カテーテル構成600は取り外し可能なt延長セット160を含み、t延長セット160は安定化プラットフォーム159を組み込んでいる。図7Aおよび図7Bに示す実施形態では、t延長セット160は、近患者アクセスポート150の雌ルアーコネクタ152に取り外し可能に連結可能な針無しコネクタとして構成されている。t延長セット160は、延長チューブ164に連結可能な側部ポート162を含み、延長チューブ164は、例えばベントプラグなどの医療用部品166に連結可能である。あるいは、他の実施形態では、t延長セット160は、近患者アクセスポート150と一体化されて(すなわち、取り外し不能であって)もよいことを理解されたい。さらに、t延長セット160は、tアダプタ構成に限定されず、代わりに、yアダプタ(すなわち、30°~150°アダプタ)として形成されてもよいことを理解されたい。t延長セット160は、近患者アクセスポート150と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200などの血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0069】
上述のように、安定化プラットフォーム159は、近患者アクセスポート150ではなく、t延長セット160と関連している。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム159は、t延長セット160とは別個に形成され、t延長セット160に取り付けられまたは連結されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、安定化プラットフォーム159は、t延長セット160と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム159は、対向する安定化翼161A、161Bを含み、これらは患者の皮膚上でのt延長セット160(とともに近患者アクセスポート150)の改良された固定および安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。加えておよび/または代替的に、安定化プラットフォーム159は、t延長セット160の移動ゆえの患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。
【0070】
安定化プラットフォーム159は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム159は角度を付けられてもよく、雌ルアーコネクタ152および/またはt延長セット160は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない経路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム159および/または安定化翼161A、161Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。
【0071】
上述のように、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム159は、t延長セット160とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介してt延長セット160に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム159は、t延長セット160の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0072】
次に図8を参照すると、本開示の別の態様による一体型カテーテル構成700が示されている。それぞれ図6図7Bに関して上述した一体型カテーテル構成500および600と同様に、一体型カテーテル構成700は、第1の端部に中間チューブ18に連結されたポートを有し、第2の端部に雌ルアーコネクタを有する、単一ポートアダプタとして構成された近患者アクセスポート170を含む。
【0073】
さらに、一体型カテーテル構成700は、取り外し可能な針無しコネクタ180を含み、針無しコネクタ180は、単一ポート近患者アクセスポート170の雌ルアーコネクタに取り外し可能に連結可能に構成されている。あるいは、他の実施形態では、針無しコネクタ180は、近患者アクセスポート170と一体化されて(すなわち、取り外し不能であって)もよいことを理解されたい。針無しコネクタ180は、近患者アクセスポート170と、例えば、図2に関して上述した血液吸引装置200などの血液吸引装置との間の接続インターフェースとして利用されてもよい。
【0074】
針無しコネクタ180はまた、安定化プラットフォーム190を組み込んでもよい。このようにして、安定化プラットフォーム190は、近患者アクセスポート170ではなく、針無しコネクタ180に関連付けられる。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム190は、針無しコネクタ180とは別個に形成され、針無しコネクタ180に取り付けられまたは連結されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、安定化プラットフォーム190は、針無しコネクタ180と一体的に形成されてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム190は、対向する安定化翼191A、191Bを含み、これらは患者の皮膚上での針無しコネクタ180(とともに近患者アクセスポート170)の改良された固定および安定性を提供するように作用してもよい。このような構成は、血液吸引装置の適合性および一体型カテーテルによるアクセスの成功を改善するとともに、一体型カテーテルによるアクセス中のデバイス操作ゆえのカテーテルおよび/または血液吸引装置の合併症(例えば、フローチューブのキンクなど)のリスクを低減してもよい。さらにおよび/または代替的に、安定化プラットフォーム190は、針無しコネクタ180の移動ゆえの患者の皮膚刺激を回避するのに役立ってもよい。安定化プラットフォーム190は、完全な剛性、ある程度の可撓性を有する剛性、半剛性、1つ以上の可撓性ヒンジを有する半剛性、軟性、または可撓性特徴部を有する軟性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム190は角度を付けられてもよく、近患者アクセスポート170の雌ルアーコネクタおよび/または針無しコネクタ180は、持ち上げられて血液吸引装置の可撓性フローチューブの前進のための実質的に制限のない経路を提供してもよい。さらに、安定化プラットフォーム190および/または安定化翼191A、191Bは、実質的に平坦な底部、湾曲した底部、または部分的に湾曲した底部を有してもよい。
【0076】
上述のように、いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム190は、針無しコネクタ180とは別個に形成されてもよく、任意の適切な方法を介して針無しコネクタ180に取り付けられ、結合され、および/または連結されてもよい。あるいは、安定化プラットフォーム190は、針無しコネクタ180の一部として一体的に成形されまたは形成されてもよい。
【0077】
本発明は、現在最も実用的で好ましい実施形態と考えられているものに基づいて、例示の目的で詳細に説明されているが、そのような詳細はその目的のためだけのものであり、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にある変更および同等の配置をカバーすることが意図されていることを理解されたい。例えば、本発明は、可能な範囲で、任意の実施形態の1つ以上の特徴を、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができることを企図していることを理解されたい。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
【国際調査報告】