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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20241031BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20241031BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241031BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/40
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532484
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 EP2022081017
(87)【国際公開番号】W WO2023099129
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】2117352.1
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】バージェス, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】マクグラス, コナー
(72)【発明者】
【氏名】クズミッカ, シルヴィア
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, ピーター
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC22
4B162AC34
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル生成デバイスに関する。エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスが提供される。デバイスは、変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルを有する磁場発生器を有する。デバイスは、変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子を有する。加熱素子は、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンを画定する。加熱素子は、インダクタコイルに対して固定されている。インダクタコイルは、加熱ゾーンの第1の部分を、第1の部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように囲む。加熱ゾーンの第2の部分は、いかなるインダクタコイルによっても囲まれておらず、加熱ゾーンの第2の部分は主に導電性加熱によって加熱される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルを備える磁場発生器と、
前記変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子であって、前記加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンを画定する、加熱素子と、
を備え、
前記加熱素子が、前記インダクタコイルに対して固定されており、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の部分を、前記第1の部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように囲み、
前記加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれておらず、その結果、前記加熱ゾーンの前記第2の部分が主に導電性加熱によって加熱される、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項2】
前記加熱素子が、開口部を一端部に画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能であり、前記加熱ゾーンの前記第1の部分が、前記開口部の近位にある、請求項1に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項3】
前記加熱素子が、開口部を一端部に画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能であり、前記加熱ゾーンの前記第2の部分が、前記開口部の遠位にある、請求項1または2に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項4】
前記インダクタコイルのピッチが、前記コイルの長さに沿って少なくとも略一定である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項5】
前記加熱ゾーンが、第1の端部および第2の端部を備え、前記インダクタコイルが、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配設されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項6】
前記磁場発生器が、前記インダクタコイルの第1の端部に第1のコネクタ部分、および前記インダクタコイルの第2の端部に第2のコネクタ部分を備え、前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、少なくとも部分的に前記エアロゾル生成デバイスの軸線方向に延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項7】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、前記加熱ゾーンの前記第2の部分に少なくとも部分的に重なる、請求項6に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項8】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの前記少なくとも一方が、直線状である、請求項6または7に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項9】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、角度付けされた屈曲部を備える、請求項6~8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項10】
前記角度付けされた屈曲部が、前記インダクタコイルと前記第1および第2のコネクタ部分のうちの前記少なくとも一方との間の接合部を画定する、請求項9に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項11】
前記角度付けされた屈曲部が、45度~135度の角度を含む、請求項9または10に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項12】
前記第2の部分の軸線方向範囲が、前記加熱素子の軸線方向範囲の10%~80%である、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項13】
前記インダクタコイルが、2~20ターンを備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項14】
前記加熱素子が、略管状である、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システム。
【請求項16】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、前記レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、
前記レセプタクルの周りに延在し、前記レセプタクルの前記長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、
を備え、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の端部部分と、前記加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の端部部分と、を備え、
前記インダクタコイルの前記第1の端部部分が、前記加熱ゾーン内に受容された加熱素子の少なくとも一部分が主に誘導加熱によって加熱されるように、単位長さ当たり第1の数のターンを備え、前記第2の端部部分が、単位長さ当たり第2の数のターンを備え、前記単位長さ当たり第2の数のターンが、前記加熱ゾーン内に受容された前記加熱素子の少なくとも一部分が主に伝導によって加熱される程度まで、前記単位長さ当たり第1の数のターンよりも少ない、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項17】
変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子を備える、請求項16に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項18】
前記加熱素子が、前記レセプタクル内に起立する、請求項17に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項19】
前記レセプタクルが、前記加熱素子を備える、請求項17に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項20】
請求項16に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システムであって、前記物品が、変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項21】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、前記レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、
前記レセプタクルの周りに延在し、前記レセプタクルの前記長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、
を備え、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の部分と、前記加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の部分と、を備え、
前記インダクタコイルの前記第1の部分のターンのピッチが、少なくとも略一定であり、前記インダクタコイルの前記第2の部分のターンのピッチが、可変である、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項22】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルと、
前記変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子であって、前記加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンと、第1の端部に開口部と、を画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能である、加熱素子と、
を備え、
前記加熱素子が、前記インダクタコイルに対して固定されており、
前記インダクタコイルが、近位部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように、前記開口部に最も近い前記加熱ゾーンの第1の部分を囲み、前記加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれていない、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項23】
請求項21または22に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成デバイスに関する。本発明はまた、エアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットおよび葉巻などの喫煙物は、使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を発生させる。燃焼させることなく化合物を放出する製品を作り出すことによってタバコを燃焼させるこれらの物品の代替品を提供するための試みがなされてきた。このような製品の例は、材料を加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。材料は、例えば、タバコまたは他の非タバコ製品であり得、ニコチンを含有する場合もしない場合もある。
【発明の概要】
【0003】
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、デバイスが、変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルを備える磁場発生器と、変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子であって、加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンを画定する、加熱素子と、を備え、加熱素子が、インダクタコイルに対して固定されており、インダクタコイルが、加熱ゾーンの第1の部分を、第1の部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように囲み、加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれておらず、その結果、加熱ゾーンの第2の部分が主に導電性加熱によって加熱される、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0004】
加熱素子は、開口部を一端部に画定し得、物品の少なくとも一部分を開口部を通して受容可能である。加熱ゾーンの第1の部分は、開口部の近位にあり得る。
【0005】
加熱素子は、開口部を一端部に画定し得、物品の少なくとも一部分を開口部を通して受容可能である。加熱ゾーンの第2の部分は、開口部の遠位にあり得る。
【0006】
インダクタコイルのピッチは、コイルの長さに沿って少なくとも略一定であり得る。インダクタコイルは、コイルの長さに沿って一定のピッチを有し得る。
【0007】
加熱ゾーンは、第1の端部および第2の端部を備え得、インダクタコイルは、第1の端部と第2の端部との間に配設されている。
【0008】
磁場発生器は、インダクタコイルの第1の端部に第1のコネクタ部分、およびインダクタコイルの第2の端部に第2のコネクタ部分を備え得、第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方は、少なくとも部分的にエアロゾル生成デバイスの軸線方向に延在し得る。
【0009】
第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方は、加熱ゾーンの第2の部分に少なくとも部分的に重なり得る。
【0010】
第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方は、直線状であり得る。
【0011】
第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方は、角度付けされた屈曲部を備え得る。
【0012】
角度付けされた屈曲部は、インダクタコイルと第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方との間の接合部を画定し得る。
【0013】
角度付けされた屈曲部は、45度~135度の角度を含み得る。
【0014】
第2の部分の軸線方向範囲は、加熱素子の軸線方向範囲の10%~80%であり得る。
【0015】
インダクタコイルは、2~20ターンを備え得る。
【0016】
加熱素子は、略管状であり得る。
【0017】
一態様によれば、前の態様のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システムが提供される。
【0018】
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、デバイスが、レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、レセプタクルの周りに延在し、レセプタクルの長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、を備え、インダクタコイルが、加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の端部部分と、加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の端部部分と、を備え、インダクタコイルの第1の端部部分が、加熱ゾーン内に受容された加熱素子の少なくとも一部分が主に誘導加熱によって加熱されるように、単位長さ当たり第1の数のターンを備え、第2の端部部分が、単位長さ当たり第2の数のターンを備え、単位長さ当たり第2の数のターンが、加熱ゾーン内に受容された加熱素子の少なくとも一部分が主に伝導によって加熱される程度まで、単位長さ当たり第1の数のターンよりも少ない、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0019】
デバイスは、変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子を備え得る。
【0020】
加熱素子は、レセプタクル内に起立し得る。
【0021】
レセプタクルは、加熱素子を備え得る。加熱素子は、管状であり得る。加熱素子は、加熱ゾーンを画定し得る。
【0022】
一態様によれば、前の態様のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるシステムが提供され、物品は、変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子を備える。
【0023】
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、デバイスが、レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、レセプタクルの周りに延在し、レセプタクルの長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、を備え、インダクタコイルが、加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の部分と、加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の部分と、を備え、インダクタコイルの第1の部分のターンのピッチが、少なくとも略一定であり、インダクタコイルの第2の部分のターンのピッチが、可変である、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0024】
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、デバイスが、変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルと、変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子であって、加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンと、第1の端部に開口部と、を画定し、物品の少なくとも一部分を開口部を通して受容可能である、加熱素子と、を備え、加熱素子が、インダクタコイルに対して固定されており、インダクタコイルが、近位部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように、開口部に最も近い加熱ゾーンの第1の部分を囲み、加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれていない、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0025】
一態様によれば、前述の態様のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、エアロゾル生成デバイスを示す。
図2図2は、図1のエアロゾル生成デバイスの概略断面図を示す。
図3図3は、図1のエアロゾル生成デバイスの誘導加熱アセンブリの断面図を示す。
図4図4は、図1のエアロゾル生成デバイスの別の誘導加熱アセンブリの断面図を示す。
図5図5は、図1のエアロゾル生成デバイスの別の誘導加熱アセンブリの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル生成材料」という用語は、例えば、任意の他の方法で加熱、照射、または通電されたときにエアロゾルを生成することができる材料である。エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質および/または香味料を含有する場合もしない場合もある固体、液体、またはゲルの形態であり得る。エアロゾル生成材料は、タバコ含有材料などの任意の植物系材料を含み得、例えば、タバコ、タバコ誘導体、膨化タバコ、再構成タバコ、またはタバコ代替物のうちの1つ以上を含み得る。エアロゾル生成材料はまた、製品に応じてニコチンを含有する場合もしない場合もある、他の非タバコ製品を含み得る。エアロゾル生成材料は、例えば、固体、液体、ゲル、またはワックスなどの形態であり得る。エアロゾル生成材料はまた、例えば、材料の組合せまたはブレンドであり得る。エアロゾル生成材料はまた、「喫煙可能材料」としても知られ得る。
【0028】
エアロゾル生成材料は、結合剤およびエアロゾル形成剤を含み得る。任意選択的に、活性剤および/または充填剤も存在し得る。任意選択的に、水などの溶媒も存在し、エアロゾル生成材料の1つ以上の他の成分は、溶媒に可溶であってもなくてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、植物性材料を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、実質的にタバコを含まない。
【0029】
エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含み得るか、または「非晶質固体」であり得る。非晶質固体は、「モノリシック固体」であり得る。いくつかの実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルであり得る。非晶質固体は、非晶質固体中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、例えば、約50wt%、60wt%、または70wt%の非晶質固体から、約90wt%、95wt%、または100wt%の非晶質固体までを含み得る。
【0030】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成フィルムを含み得る。エアロゾル生成フィルムは、任意選択で細断されて細断シートを形成し得るシートを含み得るか、または任意選択で細断されて細断シートを形成し得るシートであり得る。エアロゾル生成シートまたは細断シートは、実質的にタバコを含まなくてもよい。
【0031】
エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的にはそれによってエアロゾル生成材料を燃焼させるまたは燃やすことなく吸入することができるエアロゾルを形成する装置が知られている。このような装置は、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品デバイス」、または「タバコ加熱デバイス」などとして説明されることがある。同様に、ニコチンを含有する場合もしない場合もある液体の形態のエアロゾル生成材料を典型的には気化させる、いわゆるeシガレットも存在する。エアロゾル生成材料は、装置内に挿入することができるロッド、カートリッジ、もしくはカセットなどの形態であり得、またはその一部として提供され得る。エアロゾル生成材料を加熱し揮発させるためのヒータは、装置の「恒久的な」部分として設けられ得る。
【0032】
エアロゾル生成デバイスは、加熱用のエアロゾル生成材料を備える物品を受容し得る。この文脈における「物品」は、加熱されてエアロゾル生成材料を揮発させる、使用においてエアロゾル生成材料を含むかまたは含有する構成要素であり、任意選択的に、使用における他の構成要素である。ユーザは、物品が加熱されてエアロゾルを生成し、その後、ユーザがエアロゾルを吸入する前に、物品をエアロゾル生成デバイス内に挿入し得る。物品は、例えば、物品を受容するようにサイズ設定されたデバイスの加熱チャンバ内に位置付けされるように構成された、所定のまたは特定のサイズのものであり得る。
【0033】
図1は、エアロゾル生成媒体/材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイス100を示している。概略的には、デバイス100は、エアロゾル生成媒体を備える交換可能な物品300(図2を参照)を加熱して、デバイス100のユーザによって吸入されるエアロゾルまたは他の吸入可能な媒体を生成するために使用され得る。
【0034】
デバイス100は、本体または筐体アセンブリ101を含む。筐体アセンブリ101は、受容された物品からエアロゾルを生成するための様々な構成要素を備えるエアロゾル生成アセンブリ200を取り囲み、収容するハウジング102を備える。一例では、物品300は、エアロゾルを生成するためにヒータアセンブリによって加熱される。ハウジング102は、ハウジング開口部103を一端部内に有し、物品は、ハウジング開口部103を通して加熱のために挿入され得る。使用時に、物品300は、デバイス内に完全にまたは部分的に挿入され得、ここで物品300は、1つ以上の構成要素によって加熱され得る。
【0035】
主に図2を参照すると、デバイス100のハウジング102は、エアロゾル生成アセンブリ200を封入する。すなわち、ハウジング102は、物品300を挿入するための開口部103を除いて、ハウジングが存在するときにエアロゾル生成アセンブリ200へのアクセスが防止されるように、エアロゾル生成アセンブリ200を取り囲む。ハウジング102は、エアロゾル生成アセンブリ200がその中に受容される構成要素空洞201を画定する。ハウジング102は、エアロゾル生成アセンブリ200を包有し、環境からの保護を実現するように、構成要素空洞201に対するバリアとして機能する。ハウジング102は、エアロゾル生成アセンブリからユーザを保護し、例えば電気的構成要素との接触を防止し、かつ/または加熱された構成要素からの断熱を実現する。ハウジング102は、デバイス100およびエアロゾル生成アセンブリ200を実質的に全体的に取り囲む。エアロゾル生成アセンブリ200は、開口部103から延在する物品受容チャンバ202を画定する。物品受容チャンバ202は、構成要素空洞201から隔離されている。カップおよび/または管状部材203が、物品受容チャンバ202を画定し得る。この例では、カップおよび/または管状部材は、サセプタ206である。ハウジング102は、流体バリアとして機能し得る。ハウジング102は、実施形態では、エアロゾル生成アセンブリの外側を流体的に隔離する。ハウジング102は、シェルとして機能する。
【0036】
デバイス100は、一般に生成されたエアロゾルをユーザが吸入し得る端部であり、口端部としても知られる近位端部104と、デバイスの近位端部104とは反対側の端部にある遠位端部106と、を画定する。デバイス開口部103は、近位端部104にある。デバイス100は、細長い。デバイス100は、近位端部104から遠位端部106への方向に延在する長手方向軸線Xを画定する。ハウジング102は、軸線X周りの周方向に連続層を形成するように、デバイス100を取り囲む。
【0037】
デバイス100はまた、押されたときにデバイス100を動作させるボタンまたはスイッチなどの、ユーザ操作可能な制御素子150を含む。例えば、ユーザは、スイッチを操作することによってデバイス100をオンにし得る。スイッチは、ハウジング102の一部を形成し得る。
【0038】
デバイス100はまた、デバイス100のバッテリーを充電するためのケーブルを受容するできるコネクタ/ポートなどの電気的構成要素を備える。例えば、コネクタは、USB充電ポートなどの充電ポートであり得る。いくつかの例では、コネクタは、追加的または代替的に、デバイス100とコンピューティングデバイスなどの別のデバイスとの間でデータを転送するために使用され得る。
【0039】
デバイス100は、電源170(図2参照)、例えば、充電式バッテリーまたは非充電式バッテリーなどのバッテリーを備える。好適なバッテリーの例には、例えば、リチウムバッテリー(リチウムイオンバッテリーなど)、ニッケルバッテリー(ニッケルカドミウムバッテリーなど)、およびアルカリバッテリーが含まれる。
【0040】
図3は、エアロゾル生成アセンブリ200の断面図を示している。一例では、エアロゾル生成アセンブリ200は、磁場発生器214を含む誘導型ヒータを備える。磁場発生器214は、インダクタコイル204を備える。エアロゾル生成アセンブリ200は、加熱素子206を備える。加熱素子は、サセプタ206としても知られている。
【0041】
インダクタコイル204は、コイルを励磁して変動磁束を発生させる電源と連通している。磁束によりサセプタ206に電流が発生し、これにより今度はサセプタ206が加熱される。サセプタは、物品300と熱連通しており、物品300を加熱してエアロゾルを生成する。加熱素子206は、管状である。加熱素子206は、略円筒状である。加熱素子206は、中空である。加熱素子206は、レセプタクルとして機能する。
【0042】
レセプタクルとして機能する加熱素子206は、物品を受容するための開口部を含む。開口部は、近位端部にある。加熱素子206によって画定されたレセプタクルは、物品300の少なくとも一部を受容するように構成されている。実施形態では、加熱素子206は、レセプタクル全体を画定する。以下に説明する実施形態では、加熱素子およびレセプタクルは、異なる構成要素である。加熱素子206は、加熱ゾーン208を画定する。加熱ゾーン208は、受容チャンバ202と同じ空間を占める。サセプタ206の長さは、デバイス100の長手方向軸線Xの長手方向に延在する。
【0043】
インダクタコイル204は、螺旋状コイルである。コイル204は、コイル支持体205の周りに延在する。コイル支持体205は、コイルを定位置に保つように作用する。コイル支持体205は、長手方向軸線Xの長手方向に延在する。コイルは、いくつかのターンを備える。ターンは、コイル支持体205の周りに延在する。コイル支持体205は、管状である。加熱素子は、コイル支持体205内に延在する。加熱素子206は、コイル支持体205によって囲まれている。加熱素子206は、インダクタコイル204によって部分的に囲まれている。
【0044】
磁場発生器は、第1および第2のコネクタ部分210、212を含む。第1のコネクタ部分210は、インダクタコイル204の近位端部を電源170に電気的に接続する。第2のコネクタ部分212は、インダクタコイル204の遠位端部を電源170に電気的に接続する。インダクタコイル204およびコネクタ部分210、212は、連続した導電性素子を形成する。インダクタコイル204およびコネクタ部分210、212は、一体部品を形成する。
【0045】
インダクタコイル204は、加熱素子206の第1の部分を囲む。加熱素子206の第1の部分は、近位端部にある。加熱素子206の近位端部は、デバイスの近位端部104の近位にある。インダクタコイル204を加熱素子の近位端部に設けることにより、加熱ゾーンの遠位端部の前に近位端部を加熱することが可能である。これにより、エアロゾルが最初に開口部に近接して生成されるため、所望の量のエアロゾルをユーザに提供するのに必要な時間を最小限に抑えられる。
【0046】
インダクタコイル204は、4ターンを備える。ターン数は、異なり得ることが理解されよう。実施形態では、インダクタコイルは、最大20ターンを備え得る。一実施形態では、インダクタコイルは10ターンを備える。インダクタコイル204のピッチは、インダクタコイル204の長さに沿って一定である。ピッチは、コイルの連続するターン間の間隔によって画定され得る。この実施形態では、ピッチは2.8mmであり、すなわち、インダクタコイルの連続するターンの間隔は2.8mmである。実施形態では、ピッチは1.5mm~4.5mmであり得る。
【0047】
他の実施形態では、ピッチはインダクタコイル204の長さに沿って変化する。ピッチは、デバイスの開口部に対して近位方向から遠位方向に、インダクタコイル204の長さの少なくとも一部に沿って徐々に減少し得る。実施形態では、ピッチは、デバイスの開口部に対して近位方向から遠位方向に、インダクタコイル204の長さの少なくとも一部に沿って徐々に増加し得る。
【0048】
第1のコネクタ部分210は、角度付けされた屈曲部210a(図5を参照)を含む。角度付けされた屈曲部は、略90度の角度を有する。角度付けされた屈曲部210aは、インダクタコイル204と第1のコネクタ部分210との間の接合部を画定する。他の実施形態では、角度付けされた屈曲部は別の角度であり得る。実施形態では、角度付けされた屈曲部は45度~135度である。角度付けされた屈曲部は、インダクタコイル204が電源に接続されるのを可能にすると同時に、インダクタコイル204の長さを最小限に抑え、それによって、インダクタコイル204はサセプタのみに重なる。これは、エネルギー使用を最小限に抑えるのに役立つ。インダクタコイルは、軸線方向Xにおいてサセプタに全体が重なっていることが理解されよう。すなわち、サセプタに隣接していないインダクタコイルの部分はない。サセプタは、第1の端部206aおよび第2の端部206bを画定し、インダクタコイルは、第1の端部と第2の端部との間に配設されている。
【0049】
第2のコネクタ部分212は、デバイス100の軸線方向に延在する第1のセクション212aを含む。第2のコネクタ部分212の第1のセクション212aは、長手方向軸線Xに対して少なくとも略平行である。第2のコネクタ部分212の第1のセクション212aは、インダクタコイル204の軸線に対して少なくとも略平行である。第2のコネクタ部分212の第1のセクション212aは、サセプタ206の第2の部分に隣接している。サセプタ206の第2の部分は、インダクタコイル204に囲まれていない。第2のコネクタ部分212は、インダクタコイル204からデバイスの遠位端部106に向かって延在する。第2のコネクタ部分212は、デバイスの長手方向軸線に対して少なくとも略垂直に延在するために、角度付けされた屈曲部を含む。第2のコネクタ部分212の第2のセクション210bは、インダクタコイル204の軸線に対して少なくとも略垂直である。これは、第1のコネクタ部分が最小限の長さのコネクタで電源170に接続できるようにするのに役立つ。角度付けされた屈曲部は、第1のセクション212aと第2のセクション210bとを接続する。
【0050】
インダクタコイル204は、サセプタ206の長手方向範囲の10%~80%に沿って延在する。実施形態では、インダクタコイルは、サセプタ206の長手方向範囲の20%~40%に沿って延在する。この実施形態では、インダクタコイルは、サセプタの長手方向範囲の30%に沿って延在する。
【0051】
使用時に、交流電流が電源170によってコイル204に供給される。インダクタコイル204の交流電流は、サセプタの第1の部分に隣接して変動磁束を発生させる。磁束はサセプタ206の第1の部分に電流を発生させ、これにより今度はサセプタ206の第1の部分が加熱される。使用セッションが継続すると、熱がサセプタの第1の部分からサセプタの第2の部分に伝導される。サセプタの第1の部分は、サセプタの第2の部分の前に加熱されることが理解されよう。サセプタの第2の部分は、第2のコネクタ212が近接しているため、最小限の直接加熱のみを受ける。
【0052】
使用時に、インダクタコイル204が近接しているため、サセプタの第1の部分は主に誘導加熱によって加熱される。サセプタの第2の部分は、インダクタコイルから離間しているため、主に導電性加熱によって加熱される。第2のコネクタは、大きな誘導加熱効果を生じない。したがって、サセプタの第1の部分は、サセプタの第2の部分よりも早く加熱されることとなることが理解されよう。すなわち、サセプタの第1の部分は、使用セッションのある時点でサセプタの第2の部分よりも高い温度を達成することとなる。サセプタは、熱が第2の部分におよび第2の部分に沿って伝導されるにつれて、サセプタの長さに沿って徐々に加熱される。
【0053】
図4は、エアロゾル生成デバイスの別の実施形態のエアロゾル生成アセンブリを示している。この実施形態は、インダクタコイル404が固定ピッチの第1の部分404aおよび可変ピッチの第2の部分404bを含むという点で、図3を参照して説明した実施形態とは異なる。第1の部分404aはデバイスの近位端部により近く、第2の部分404bはデバイスの遠位端部により近い。すなわち、第1の部分404aは、第2の部分404bよりも開口部103に近い。第2の実施形態は、一般に第1の実施形態と同様であり、同様の参照番号が使用される。この実施形態のインダクタコイル404は、図3を参照して説明した実施形態と比較して、サセプタ206のより大きな長手方向範囲に沿って延在する。この実施形態では、インダクタコイル404は、サセプタの長手方向範囲の80%にわたって延在する。他の実施形態では、インダクタコイルは、サセプタの長手方向範囲の60%~100%にわたって延在し得る。
【0054】
インダクタコイル404は、固定ピッチの第1の部分404aを含む。すなわち、コイル404の連続するターン間の距離は、第1の部分404aの長手方向範囲に沿って一定である。インダクタコイル404は、可変ピッチの第2の部分404bを含む。すなわち、コイル404の連続するターン間の距離は、第2の部分404bの長手方向範囲に沿って変化する。第1の部分404aは、コイル404の長手方向範囲の50%を含む。第2の部分404bは、コイルの長手方向範囲の50%を含む。コイルの長手方向範囲全体が、第1および第2の部分404a、404bによって構成されている。
【0055】
第1の部分404aは、第2の部分404bよりも狭いピッチである。すなわち、コイルの連続するターンは、第2の部分404bよりも第1の部分404aの方が互いに近い。第2の部分404bのピッチは、第1の部分404aに接続された端部の方が他端部よりも狭い。すなわち、コイルの連続するターンは、第2の部分404bの他端部と比較して、第1の部分404aに接続された第2の部分404bの端部の方が互いに近い。第1の部分404aのピッチは、第2の部分404bの最大ピッチよりも狭い。すなわち、次のターンの間隔は、第1の部分404aの方が小さい。
【0056】
第1の部分404aに隣接するサセプタの領域は、主に誘導によって加熱される。第2の部分404bに隣接するサセプタの領域の少なくとも一部分は、第1の部分404aに隣接するサセプタの領域からの熱の伝導によって主に加熱される。いくつかの実施形態では、第2の部分404bに隣接するサセプタの領域の全体が、主に伝導によって加熱される。他の実施形態では、第2の部分404bの遠位端部に隣接する部分のみが、主に伝導によって加熱される。主に誘導によって加熱されたサセプタの部分と主に伝導によって加熱されたサセプタの部分との間に中間領域が存在し得ることが理解されよう。
【0057】
第1の部分404aは、7.5ターンのコイルを含む。連続するターン間の間隔は、2.8mmである。他の実施形態では、第1の部分404aは、1~20ターンのコイルを含み得る。連続するターン間の間隔は、0.5mm~10mmであり得る。第2の部分404bは、2.25ターンのコイルを含む。他の実施形態では、第2の部分404bは、1~20ターンのコイルを含み得る。
【0058】
第1の部分404aにより、サセプタ206の一端部が比較的迅速に加熱されて、動作温度までの時間を最小限に抑えることが可能になる。第2の部分404bは、サセプタの長手方向範囲に沿ったサセプタの連続的な加熱を可能にする。これは、喫煙材料の漸進的な加熱を実現する。コイルが「第1の部分」において制御されるとき、「第2の部分」で達成される直接加熱の量は、第1の部分のターンと第2の部分のターンとの比によって決定される。
【0059】
第1の実施形態と比較して、コイルの第2の部分404bに隣接するサセプタの部分は、漸進的な加熱を受ける。これは、誘導加熱と導電性加熱との間のバランスがサセプタの長手方向範囲にわたって滑らかに変化することを意味することが理解されよう。これにより、加熱セッション中にサセプタの長手方向範囲に沿ったすべての部分で動作温度が確実に達成される。これにより、喫煙可能材料の一部が動作温度を超える温度にさらされ得るかまたは動作温度に達しない場合がある可能性が回避される。
【0060】
図5に示す別の実施形態では、加熱素子の構成は異なる。上述の実施形態では、加熱素子はレセプタクルとして機能すると同時に、加熱素子は加熱ゾーンを画定する。実施形態では、加熱素子とレセプタクルとは別個である。図5に示すように、レセプタクル500は加熱ゾーンを画定する。加熱素子506は、加熱ゾーン内に延在する。加熱素子506は、加熱ゾーン内に突出する。加熱素子は、磁場による加熱を受けやすい材料から形成されている。レセプタクルは、磁場による加熱を受けやすい材料を含まない。加熱素子506は、レセプタクル500内に起立する。レセプタクルは管状であり、端部壁516を備える。この実施形態では、レセプタクルは、ポリエーテルエーテルケトン材料(PEEK)から形成されている。加熱素子は、ブレードまたはピンなどの細長い素子の形態の506である。加熱素子506は、物品が加熱ゾーン内に受容されたときに、エアロゾル生成材料を包有する物品を貫通するように構成されている。他の点では、図5に示す実施形態は図3に示す実施形態と同様であり、同様の参照番号が使用されている。
【0061】
図5の構成はまた、図4の実施形態による誘導コイルとともに採用されてもよい。すなわち、誘導コイルは、固定ピッチの第1の部分および可変ピッチの第2の部分を含み得、第2の部分のピッチは、デバイスの遠位端部に向かって狭くなくなっていく。
【0062】
さらなる実施形態では、加熱素子506は、物品300内に設けられ得る。このような実施形態では、デバイスは加熱素子を含まない。一例では、加熱素子は、エアロゾル生成材料内に埋め込まれた、変動磁場による浸透によって加熱可能な材料で形成された部材によって設けられている。例では、部材は三次元コイルまたは平面部材である。他の例では、加熱素子は、エアロゾル生成材料にかけて分散された、変動磁場による浸透によって加熱可能な材料の粒子によって設けられている。
【0063】
上記のエアロゾル生成デバイスは、第1のモードおよび第2のモードで動作させられ得る。
【0064】
第1のモードでは、インダクタコイルが通電され、それによって、インダクタコイルのコイル状部分に隣接する加熱ゾーンの部分の温度が以下の温度に達する。
【0065】
【表1】
【0066】
第2のモードでは、インダクタコイルが通電され、それによって、インダクタコイルのコイル状部分に隣接する加熱ゾーンの部分の温度が以下の温度に達する。
【0067】
【表2】
【0068】
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。任意の1つの実施形態に関連して説明された任意の特徴は、単独で、または説明された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、実施形態のうちの任意の他の1つ以上の特徴、または実施形態のうちの任意の他の任意の組合せと組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上記で説明されていない均等物および修正もまた採用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルを備える磁場発生器と、
前記変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子であって、前記加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンを画定する、加熱素子と、
を備え、
前記加熱素子が、前記インダクタコイルに対して固定されており、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の部分を、前記第1の部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように囲み、
前記加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれておらず、その結果、前記加熱ゾーンの前記第2の部分が主に導電性加熱によって加熱される、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項2】
前記加熱素子が、開口部を一端部に画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能であり、前記加熱ゾーンの前記第1の部分が、前記開口部の近位にある、請求項1に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項3】
前記加熱素子が、開口部を一端部に画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能であり、前記加熱ゾーンの前記第2の部分が、前記開口部の遠位にある、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項4】
前記インダクタコイルのピッチが、前記コイルの長さに沿って少なくとも略一定である、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項5】
前記加熱ゾーンが、第1の端部および第2の端部を備え、前記インダクタコイルが、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配設されている、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項6】
前記磁場発生器が、前記インダクタコイルの第1の端部に第1のコネクタ部分、および前記インダクタコイルの第2の端部に第2のコネクタ部分を備え、前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、少なくとも部分的に前記エアロゾル生成デバイスの軸線方向に延在する、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項7】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、前記加熱ゾーンの前記第2の部分に少なくとも部分的に重なる、請求項6に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項8】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの前記少なくとも一方が、直線状である、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項9】
前記第1および第2のコネクタ部分のうちの少なくとも一方が、角度付けされた屈曲部を備える、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項10】
前記角度付けされた屈曲部が、前記インダクタコイルと前記第1および第2のコネクタ部分のうちの前記少なくとも一方との間の接合部を画定する、請求項9に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項11】
前記加熱素子が、略管状である、請求項に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項12】
請求項に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システム。
【請求項13】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、前記レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、
前記レセプタクルの周りに延在し、前記レセプタクルの前記長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、
を備え、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の端部部分と、前記加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の端部部分と、を備え、
前記インダクタコイルの前記第1の端部部分が、前記加熱ゾーン内に受容された加熱素子の少なくとも一部分が主に誘導加熱によって加熱されるように、単位長さ当たり第1の数のターンを備え、前記第2の端部部分が、単位長さ当たり第2の数のターンを備え、前記単位長さ当たり第2の数のターンが、前記加熱ゾーン内に受容された前記加熱素子の少なくとも一部分が主に伝導によって加熱される程度まで、前記単位長さ当たり第1の数のターンよりも少ない、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項14】
変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子を備える、請求項13に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項15】
前記加熱素子が、前記レセプタクル内に起立する、請求項14に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項16】
前記レセプタクルが、前記加熱素子を備える、請求項14に記載のエアロゾル生成デバイス。
【請求項17】
請求項13に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システムであって、前記物品が、変動磁場による浸透によって加熱可能な加熱素子を備える、エアロゾル生成システム。
【請求項18】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
レセプタクルであって、加熱ゾーンを画定し、前記レセプタクルの長手方向軸線に沿った長さを有するレセプタクルと、
前記レセプタクルの周りに延在し、前記レセプタクルの前記長さの少なくとも一部分に沿って延在するインダクタコイルと、
を備え、
前記インダクタコイルが、前記加熱ゾーンの第1の端部の最も近くに配設された第1の部分と、前記加熱ゾーンの第2の端部の最も近くに配設された第2の部分と、を備え、
前記インダクタコイルの前記第1の部分のターンのピッチが、少なくとも略一定であり、前記インダクタコイルの前記第2の部分のターンのピッチが、可変である、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項19】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、前記デバイスが、
変動磁場を発生させるように構成されたインダクタコイルと、
前記変動磁場の浸透によって加熱可能な加熱素子であって、前記加熱素子が、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受容するように構成された加熱ゾーンと、第1の端部に開口部と、を画定し、前記物品の少なくとも一部分を前記開口部を通して受容可能である、加熱素子と、
を備え、
前記加熱素子が、前記インダクタコイルに対して固定されており、
前記インダクタコイルが、近位部分が少なくとも主に誘導加熱によって加熱されるように、前記開口部に最も近い前記加熱ゾーンの第1の部分を囲み、前記加熱ゾーンの第2の部分が、いかなるインダクタコイルによっても囲まれていない、
エアロゾル生成デバイス。
【請求項20】
請求項18に記載のエアロゾル生成デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品と、を備えるエアロゾル生成システム。
【国際調査報告】