特表 2024-541636 延長レッグ固定システム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-11-08

(54)【発明の名称】延長レッグ固定システム

(51)【国際特許分類】

   A61M 25/088 20060101AFI20241031BHJP

   A61M 25/02 20060101ALI20241031BHJP

【ＦＩ】

A61M25/088

A61M25/02 500

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024532734

(86)(22)【出願日】2022-11-30

(85)【翻訳文提出日】2024-06-11

(86)【国際出願番号】 US2022051403

(87)【国際公開番号】W WO2023102047

(87)【国際公開日】2023-06-08

(31)【優先権主張番号】63/285,033

(32)【優先日】2021-12-01

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】511300891

【氏名又は名称】バード・アクセス・システムズ，インコーポレーテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100107249

【弁理士】

【氏名又は名称】中嶋 恭久

(72)【発明者】

【氏名】ドクター、リアム

(72)【発明者】

【氏名】シャーウッド、ジョシュア ディ．

【テーマコード（参考）】

4C267

【Ｆターム（参考）】

4C267AA02

4C267BB04

4C267BB18

4C267BB23

4C267BB40

4C267CC08

(57)【要約】

カテーテルと延長レッグ固定装置とを含むアセンブリ。カテーテルは、２つ以上の管腔を有するカテーテルチューブに遠位に結合されたハブを含む。ハブは、２つ以上の延長レッグに近位に結合され、各延長レッグは、１つの管腔に流体連通する。延長レッグ固定装置は、２つ以上の延長レッグに取り外し可能に結合されるように構成された延長レッグオーガナイザを含む。延長レッグオーガナイザは、ワイヤ開口と、チャネル構成で配置された２つ以上のチャネルとを含むことができ、各チャネルは、１つの延長レッグを受容するように構成される。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

カテーテルアセンブリであって、
２つ以上の延長レッグを有するカテーテルであって、各延長レッグが、カテーテルチューブに沿って延びる少なくとも１つの管腔と流体連通している、カテーテルと、
前記２つ以上の延長レッグの各々に取り付けられた延長レッグ固定装置であって、２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する延長レッグオーガナイザを含む延長レッグ固定装置と
を備える、カテーテルアセンブリ。

【請求項2】

各チャネルは、圧入、スナップ嵌め、又は締まり嵌めによって、前記２つ以上の延長レッグのうちの１つと結合されている、請求項１に記載のアセンブリ。

【請求項3】

各チャネルは、該チャネルに結合された２つ以上の延長レッグのうちの１つの長手方向変位を阻止するように構成されている、請求項１又は２に記載のアセンブリ。

【請求項4】

請求項１乃至３のいずれか一項に記載のアセンブリであって、前記延長レッグオーガナイザは、
使用中に臨床医によって湾曲形状に曲げられるように構成されるとともに、
その後に前記湾曲形状を維持するように構成されている、アセンブリ。

【請求項5】

前記延長レッグ固定装置は、前記延長レッグオーガナイザに結合された延長レッグリングを更に含み、該延長レッグリングは、グループとして２つ以上の延長レッグの周りに延びる、請求項１乃至３のいずれか一項に記載のアセンブリ。

【請求項6】

前記延長レッグリングは、前記延長レッグオーガナイザの遠位に配置されている、請求項５に記載のアセンブリ。

【請求項7】

前記延長レッグリングはスロットを含み、該スロットは、前記スロットを通して前記２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されている、請求項５又は６に記載のアセンブリ。

【請求項8】

前記スロットは、前記２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定する、請求項７に記載のアセンブリ。

【請求項9】

請求項８に記載のアセンブリであって、
前記延長レッグリングは、該延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、前記延長レッグリングの第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、前記第２の部分円周は、前記第１の部分円周の反対側に配置され、
前記第１のアーム又は前記第２のアームのうちの少なくとも１つは、前記スロットの幅を増加させるように偏向可能である、アセンブリ。

【請求項10】

前記延長レッグ固定装置は、前記延長レッグリングと前記延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含む、請求項５乃至９のいずれか一項に記載のアセンブリ。

【請求項11】

請求項１０に記載のアセンブリであって、前記屈曲可能なワイヤは、
前記延長レッグリングに対する前記延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられるように構成されるとともに、
前記延長レッグリングに対する前記延長レッグオーガナイザの前記位置及び前記向きを維持するように構成されている、アセンブリ。

【請求項12】

前記延長レッグ固定装置は、前記延長レッグオーガナイザに結合された第２の延長レッグオーガナイザを更に含み、該第２の延長レッグオーガナイザは、前記２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する、請求項１乃至４のいずれか一項に記載のアセンブリ。

【請求項13】

前記延長レッグ固定装置は、前記第２の延長レッグオーガナイザと前記延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含む、請求項１２に記載のアセンブリ。

【請求項14】

請求項１３に記載のアセンブリであって、前記屈曲可能なワイヤは、
前記第２の延長レッグオーガナイザに対する前記延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられるように構成されるとともに、
前記第２の延長レッグオーガナイザに対する前記延長レッグオーガナイザの前記位置及び前記向きを維持するように構成されている、アセンブリ。

【請求項15】

カテーテル延長レッグ固定装置であって、
カテーテルの２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する延長レッグオーガナイザを備えるカテーテル延長レッグ固定装置。

【請求項16】

各チャネルは、圧入、スナップ嵌め、又は締まり嵌めによって、前記２つ以上の延長レッグのうちの１つと結合されている、請求項１５に記載の装置。

【請求項17】

各チャネルは、該チャネルに結合された２つ以上の延長レッグのうちの１つの長手方向変位を阻止するように構成されている、請求項１５又は１６に記載の装置。

【請求項18】

請求項１５乃至１７のいずれか一項に記載の装置であって、前記延長レッグオーガナイザは、
使用中に臨床医によって湾曲形状に曲げられるように構成されるとともに、
その後に前記湾曲形状を維持するように構成されている、装置。

【請求項19】

請求項１５乃至１７のいずれか一項に記載の装置は、
前記延長レッグオーガナイザに結合された延長レッグリングを更に含み、該延長レッグリングは、グループとして２つ以上の延長レッグの周りに延びるように構成されている、装置。

【請求項20】

前記延長レッグリングはスロットを含み、該スロットは前記スロットを通して前記２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されている、請求項１９に記載の装置。

【請求項21】

前記スロットは、前記２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定する、請求項２０に記載の装置。

【請求項22】

請求項２１に記載の装置であって、
前記延長レッグリングは、該延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、前記延長レッグリングの第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、前記第２の部分円周は、前記第１の部分円周の反対側に配置され、
前記第１のアーム又は前記第２のアームのうちの少なくとも１つは、前記スロットの幅を増加させるように偏向可能である、装置。

【請求項23】

請求項１９乃至２２のいずれか一項に記載の装置は、
前記延長レッグリングと前記延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に備える、装置。

【請求項24】

請求項２３に記載の装置であって、前記屈曲可能なワイヤは、
前記延長レッグリングに対する前記延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられるように構成されるとともに、
前記延長レッグリングに対する前記延長レッグオーガナイザの前記位置及び前記向きを維持するように構成されている、装置。

【請求項25】

請求項１５乃至１７のいずれか一項に記載の装置は、
前記延長レッグオーガナイザに結合された第２の延長レッグオーガナイザを更に含み、該第２の延長レッグオーガナイザは、前記２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する、装置。

【請求項26】

請求項２５に記載の装置は、
前記第２の延長レッグオーガナイザと前記延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に備える、装置。

【請求項27】

請求項２６に記載の装置であって、前記屈曲可能なワイヤは、
前記第２の延長レッグオーガナイザに対する前記延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられるように構成されるとともに、
前記第２の延長レッグオーガナイザに対する前記延長レッグオーガナイザの前記位置及び前記向きを維持するように構成されている、装置。

【請求項28】

カテーテルの使用方法であって、
２つ以上の延長レッグを内部に受容するように構成された２つ以上のチャネルを含む延長レッグオーガナイザに前記カテーテルの２つ以上の延長レッグを結合することと、
前記延長レッグオーガナイザに結合された延長レッグリング内に前記２つ以上の延長レッグを配置することと
を含む方法。

【請求項29】

前記延長レッグオーガナイザは、屈曲可能なワイヤを介して前記延長レッグリングと結合され、前記方法は、前記延長レッグリングに対する前記延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために屈曲可能なワイヤを曲げることを更に含む、請求項２８に記載の方法。

【請求項30】

請求項２８又は２９に記載の方法において、
前記延長レッグリングはスロットを含み、該スロットは、前記スロットを通して前記２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成され、
前記スロットは、前記２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定し、
前記２つ以上の延長レッグを前記延長レッグリング内に配置することは、前記２つ以上の延長レッグを前記スロットを通して変位させることを含む、方法。

【請求項31】

請求項３０に記載の方法であって、
前記延長レッグリングは、該延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、前記第１の部分円周の反対側に配置された第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、
前記第１のアーム又は前記第２のアームのうちの少なくとも１つは、前記スロットの幅を増加させるように偏向可能であり、
前記２つ以上の延長レッグを前記スロットを通して変位させることは、前記第１のアーム又は前記第２のアームのうちの少なくとも１つを偏向させることを含む、方法。

【発明の詳細な説明】

【背景技術】

【0001】

カテーテルのための挿入部位は、延長レッグ及び関連付けられたコネクタで混雑する可能性がある。例えば、中心静脈カテーテル（ＣＶＣ：ｃｅｎｔｒａｌ ｖｅｎｏｕｓ ｃａｔｈｅｔｅｒ）を挿入するための一般的な挿入部位は、頸部であり得る。ＣＶＣの配置中の挿入部位は、混雑する可能性があり、延長レッグ及び関連付けられたコネクタが患者の顔又は挿入部位を覆い隠す可能性がある。カテーテルの配置中に患者が動くと、カテーテルが配置中に動いたり外れたりする可能性がある。配置中に延長レッグを編成し固定する固定システムを有することは、患者及び臨床医にとって有益であり、カテーテルの使用中の患者の快適性の向上及びカテーテルのより正確な配置をもたらす。本明細書で開示されるのは、上記に対処する延長レッグ固定システム及び使用方法である。

【発明の概要】

【0002】

本明細書に開示されるのは、カテーテルアセンブリであって、いくつかの実施形態によれば、（ｉ）２つ以上の延長レッグを有するカテーテルであって、各延長レッグが、カテーテルチューブに沿って延びる少なくとも１つの管腔と流体連通している、カテーテルと、２つ以上の延長レッグの各々に取り付けられた延長レッグ固定装置であって、２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する延長レッグオーガナイザを含む、延長レッグ固定装置とを含む、カテーテルアセンブリである。

【0003】

いくつかの実施形態では、各チャネルは、圧入、スナップ嵌め、又は締まり嵌めによって、２つ以上の延長レッグのうちの１つと結合されている。いくつかの実施形態では、各チャネルは、該チャネルに結合された２つ以上の延長レッグのうちの１つの長手方向変位を阻止するように構成されている。

【0004】

いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザは、（ｉ）使用中に臨床医によって湾曲形状に曲げられ、かつ（ｉｉ）その後に湾曲形状を維持するように構成されている。
いくつかの実施形態では、延長レッグ固定装置は、延長レッグオーガナイザに結合された延長レッグリングを更に含み、延長レッグリングは、グループとして２つ以上の延長レッグの周りに延びる。いくつかの実施形態では、延長レッグリングは、延長レッグオーガナイザの遠位に配置されている。

【0005】

いくつかの実施形態では、延長レッグリングは、それを通して２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されたスロットを含み、いくつかの実施形態では、スロットは、２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定する。

【0006】

いくつかの実施形態では、延長レッグリングは、延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、第１の部分円周の反対側に配置された第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つは、スロットの幅を増加させるように偏向可能である。

【0007】

いくつかの実施形態では、延長レッグ固定装置は、延長レッグリングと延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含み、いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤは、（ｉ）延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられ、かつ（ｉｉ）延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを維持するように構成されている。

【0008】

いくつかの実施形態では、延長レッグ固定装置は、延長レッグオーガナイザに結合された第２の延長レッグオーガナイザを更に含み、第２の延長レッグオーガナイザは、２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する。いくつかの実施形態では、第２の延長レッグオーガナイザは、延長レッグオーガナイザの遠位に配置されている。

【0009】

いくつかの実施形態では、延長レッグ固定装置は、第２の延長レッグオーガナイザと延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含み、いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤは、（ｉ）第２の延長レッグオーガナイザに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられ、かつ（ｉｉ）第２の延長レッグオーガナイザに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを維持するように構成されている。

【0010】

また、本明細書に開示されるのは、カテーテル延長レッグ固定装置であって、いくつかの実施形態によれば、カテーテルの２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する延長レッグオーガナイザを含む、カテーテル延長レッグ固定装置である。

【0011】

装置のいくつかの実施形態では、各チャネルは、圧入、スナップ嵌め、又は締まり嵌めを介して２つ以上の延長レッグのうちの１つと結合するように構成され、装置のいくつかの実施形態では、各チャネルは、該チャネルに結合された２つ以上の延長レッグのうちの１つの長手方向変位を阻止するように構成されている。

【0012】

装置のいくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザは、（ｉ）使用中に臨床医によって湾曲形状に曲げられ、かつ（ｉｉ）その後に湾曲形状を維持するように構成されている。

【0013】

いくつかの実施形態では、装置は、延長レッグオーガナイザと結合された延長レッグリングを更に含み、延長レッグリングは、グループとして２つ以上の延長レッグの周りに延びるように構成されている。

【0014】

装置のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、それを通して２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されたスロットを含み、いくつかの実施形態では、スロットは、２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定する。

【0015】

装置のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、延長レッグリングの第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、第２の部分円周は、第１の部分円周の反対側に配置され、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つは、スロットの幅を増加させるように偏向可能である。

【0016】

いくつかの実施形態では、装置は、延長レッグリングと延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含み、いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤは、（ｉ）延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられ、かつ（ｉｉ）延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを維持するように構成されている。

【0017】

いくつかの実施形態では、装置は、延長レッグオーガナイザに結合された第２の延長レッグオーガナイザを更に含み、第２の延長レッグオーガナイザは、２つ以上の延長レッグを内部に個々に受容するように構成された２つ以上のチャネルを有する。

【0018】

いくつかの実施形態では、装置は、第２の延長レッグオーガナイザと延長レッグオーガナイザとの間に結合された屈曲可能なワイヤを更に含み、いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤは、（ｉ）第２の延長レッグオーガナイザに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、使用中に臨床医によって曲げられ、かつ（ｉｉ）第２の延長レッグオーガナイザに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを維持するように構成されている。

【0019】

また、本明細書に開示されるのは、カテーテルを使用する方法であって、いくつかの実施形態によれば、（ｉ）２つ以上の延長レッグを内部に受容するように構成された２つ以上のチャネルを含む延長レッグオーガナイザにカテーテルの２つ以上の延長レッグを結合することと、（ｉｉ）延長レッグオーガナイザに結合された延長レッグリング内に２つ以上の延長レッグを配置することと、を含む、方法である。

【0020】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザは、屈曲可能なワイヤを介して延長レッグリングと結合され、本方法は、延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために屈曲可能なワイヤを曲げることを更に含む。

【0021】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、それを通して２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されたスロットを含み、スロットは、２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定し、延長レッグリング内に２つ以上の延長レッグを配置することは、２つ以上の延長レッグをスロットを通して変位させることを含む。

【0022】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、延長レッグリングの第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含み、第２の部分円周は、第１の部分円周の反対側に配置され、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つは、スロットの幅を増加させるように偏向可能であり、２つ以上の延長レッグをスロットを通して変位させることは、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つを偏向させることを含む。

【0023】

本明細書で提供される概念のこのよう特徴および他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付の図面および以下の説明を考慮して、当業者にとってより明白になるであろう。本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示される特定の実施形態を参照することによってなされる。これら図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しているため、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、追加の特異性および詳細とともに説明および説明される。

【図面の簡単な説明】

【0024】

【図1】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置を含むカテーテルアセンブリの斜視図。

【図2A】いくつかの実施形態による、カテーテルの延長レッグに結合された延長レッグ固定装置の斜視図。

【図2B】いくつかの実施形態による、図１の延長レッグオーガナイザの詳細な端面図。

【図2C】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定オーガナイザの別の実施形態の詳細な端面図。

【図2D】いくつかの実施形態による、図１の延長レッグリングの詳細な端面図。

【図2E】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置の分解側断面図。

【図3A】いくつかの実施形態による、図２Ｃの一対の延長レッグオーガナイザを含む延長レッグ固定装置の別の実施形態の斜視図。

【図3B】いくつかの実施形態による、図２Ｂの一対の延長レッグオーガナイザを含む延長レッグ固定装置の別の実施形態の斜視図。

【図4A】いくつかの実施形態による、屈曲していない構成の延長レッグ固定装置の別の実施形態の斜視図。

【図4B】いくつかの実施形態による、曲げられた構成の図４Ａの延長レッグ固定装置の斜視図。

【図5A】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置を使用する例示的な方法を示す、図１のカテーテルアセンブリの各種の図。

【図5B】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置を使用する例示的な方法を示す、図１のカテーテルアセンブリの各種の図。

【図5C】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置を使用する例示的な方法を示す、図１のカテーテルアセンブリの各種の図。

【図5D】いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置を使用する例示的な方法を示す、図１のカテーテルアセンブリの各種の図。

【発明を実施するための形態】

【0025】

いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の多数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。

【0026】

本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数（例えば、第１、第２、第３など）は、一般に、複数の特徴または複数の工程のグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的な限定または数値限定を提供するものではない。例えば、「第１」、「第２」、および「第３」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも３つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」、などのラベルは、便宜上使用されており、例えば、特定の固定位置、向き、又は方向を意味するものではない。代わりに、そのような表記は、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「一」、「１つ」、および「前記」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照も含む。

【0027】

「近位」に関しては、例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「近位部分」または「近位端部分」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「近位長さ（ｐｒｏｘｉｍａｌ ｌｅｎｇｔｈ）」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、ニードルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあるように意図されたカテーテルの端部を含む。カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの近位端を含むことができるが、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの末端部分または末端長さではない。

【0028】

「遠位」に関しては、例えば、本明細書に開示されているカテーテルの「遠位部分」または「遠位端部分」は、カテーテルルが患者に使用される場合、患者の近くにあるか、または患者内にあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「遠位長さ（ｄｉｓｔａｌ ｌｅｎｇｔｈ）」は、カテーテルが患者に使用される場合、患者の近くまたは患者内にあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、ニードルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用される場合、患者の近くまたは患者内にあるように意図されたカテーテルの端部を含む。カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの遠位端を含むことができるが、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの末端部分または末端長さではない。

【0029】

「に接続される」、「に結合される」、及び「連通している」という語句は、限定する意図ではないが、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、及び熱的相互作用を含む、２つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。２つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、互いに結合され得る。例えば、２つの構成要素は、中間構成要素を介して互いに結合され得る。

【0030】

本明細書に開示するいずれの方法も、記載された方法を実行する１つ又は複数のステップ又は行為を含む。方法のステップ及び／又は行為は、互いに置き換えてもよい。言い換えれば、実施形態の適切な動作のためにステップ又は行為の所定の順序が必要とされない限り、所定のステップ及び／又は行為の順序及び／又は使用を変更してもよい。

【0031】

他に定義しない限り、本明細書中で使用される全ての科学技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
図１は、いくつかの実施形態による、延長レッグ固定装置１２０と、いくつか（例えば、２つ、３つ、４つ、又はそれより多く）の延長レッグ１１０を有するカテーテル１０２とを含む、カテーテルアセンブリ１００の斜視図を示す。延長レッグ固定装置（装置）１２０は、概して、カテーテル１０２の使用中にカテーテル１０２の延長レッグ１１０を編成するように構成されている。いくつかの実施形態では、装置１２０は、延長レッグ１１０の方向又は向きを画定するように構成されている。いくつかの実施形態では、装置１２０は、延長レッグ１１０の配置、すなわち、他の延長レッグに対する各延長レッグの位置を画定するように構成されている。

【0032】

いくつかの実施形態では、カテーテル１０２は、中心静脈カテーテル（ＣＶＣ：ｃｅｎｔｒａｌ ｖｅｎｏｕｓ ｃａｔｈｅｔｅｒ）を含んでもよいが、他の多管腔カテーテル（例えば、末梢挿入中心静脈カテーテル（ＰＩＣＣ：ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌｌｙ ｉｎｓｅｒｔｅｄ ｃｅｎｔｒａｌ ｃａｔｈｅｔｅｒ）、中心静脈カテーテル（ＣＶＣ）、ミッドラインカテーテルなど）が、本開示の範囲下で使用されてもよいことを理解することができる。いくつかの実施形態では、カテーテル１０２は、内部にいくつか（例えば、１つ、２つ、３つ、４つ、又はそれより多く）の管腔１０８を有するカテーテルチューブ１０６と延長レッグ１１０との間に結合されたハブ１０４を含んでもよい。各延長レッグ１１０は、管腔１０８のうちの少なくとも１つと流体連通している。いくつかの実施形態では、延長レッグ１１０はそれぞれ、コネクタ１１２を含むことができる。いくつかの実施形態では、コネクタ１１２は、ルアーロックコネクタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ１００は、本明細書でより詳細に説明するように、延長レッグ１１０を編成し、かつ／又は延長レッグ１１０を一緒に固定するために、カテーテル１０２と結合された装置１２０を含む。いくつかの実施形態では、装置１２０は、延長レッグ１１０に取り外し可能に結合するように構成することができる。

【0033】

図示の実施形態では、装置１２０は、概して、屈曲可能なワイヤ１５０を介して延長レッグリング１３０に結合された延長レッグオーガナイザ１２２を含むことができる。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２又は延長レッグリング１３０のいずれか一方が省略されてもよい。いくつかの実施形態では、装置１２０は、２つ以上の延長レッグオーガナイザ１２２及び／又は２つ以上の延長レッグリング１３０を含むことができる。

【0034】

カテーテル１０２の配置に従って、患者５０上の挿入部位１１４を識別してアクセスすることができ、挿入部位１１４を使用して患者の血管系にアクセスすることができる。いくつかの実施形態では、挿入部位１１４は、患者の鎖骨下領域にあってもよい。カテーテル１０２は、挿入部位１１４を通って血管系の中へ摺動可能に挿入されてもよい。延長レッグ１１０は、カテーテル１０２の挿入の前、後、又は間に、装置１２０を使用して編成及び固定されてもよい。いくつかの実施形態では、装置１２０を使用して延長レッグ１１０を編成及び固定することにより、挿入部位の周囲の障害を低減することができ、それによって、カテーテル１０２の配置中及び／又は配置後の延長レッグ１１０の移動を低減することによりカテーテル１０２の移動を低減することによって、患者快適性の増加及びカテーテル配置の改善を提供する。場合によっては、カテーテル１０２が適切に配置された後、臨床医又は患者は、装置１２０を用いて、延長レッグ１１０を編成された状態に保つことができる。装置１２０の使用により、テープを患者に適用する必要性、又は延長レッグ１１０を編成及び／又は固定する他の方法を排除することができる。いくつかの実施形態では、装置１２０は、単回使用のために構成することができる。他の実施形態では、装置１２０は、再使用のために構成することができる。

【0035】

図２Ａは、いくつかの実施形態による、屈曲可能なワイヤ１５０を介して延長レッグリング１３０と結合された延長レッグオーガナイザ１２２を含む装置１２０の斜視図を示す。延長レッグオーガナイザ１２２は、延長レッグ１１０の各々をそれに個々に固定するように構成することができ、延長レッグリング１３０は、延長レッグ１１０の周りに延びるように構成することができ、又はそうでなければ、グループとして延長レッグ１１０を編成してもよい。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０は、延長レッグ１１０の所望の位置及び／又は向きと一致する任意の形状に曲げられるように構成することができる。例えば、図２Ａでは、屈曲可能なワイヤ１５０は、延長レッグ１１０が１８０度の曲線に従うように、１８０度の曲線を画定して曲げられている。いくつかの実施形態では、装置１２０は、延長レッグリング１３０が延長レッグオーガナイザ１２２の遠位に配置されるように、カテーテル１０２に対して向けられてもよい。場合によっては、延長レッグオーガナイザ１２２は、延長レッグリング１３０を配置することなく配置されてもよく、又はその逆であってもよい。

【0036】

図２Ｂは、いくつかの実施形態による、延長レッグオーガナイザ１２２の端面図を示す。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２は、図示された実施形態における３つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｃなどの、いくつか（例えば、２つ、３つ、４つ、又はそれより多く）のチャネルを含むことができ、チャネル１２４Ａ～１２４Ｃのそれぞれは、１つの延長レッグ１１０を内部に固定するように構成されている。チャネル１２４Ａ～１２４Ｃの各々は、それを通して延長レッグ１１０を受容するように構成された、対応するチャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃなどのチャネル開口部を含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル１２４Ａ～１２４Ｃは、各延長レッグ１１０が容易にアクセスされ、識別することができるように、延長レッグ１１０をユーザに提示するように、延長レッグオーガナイザ１２２上に種々のチャネル構成で配置することができる。

【0037】

いくつかの実施形態では、３つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｃは、中央チャネル１２４Ｂを有し、残りの各チャネル１２４Ａ、１２４Ｃが中央チャネル１２４Ｂに横方向に隣接して配置された、チャネル構成で配置することができる。この構成により、中央チャネル１２４Ｂ内に位置する延長レッグ１１０が分離され、ユーザによって容易にアクセス可能であることを可能にする。いくつかの実施形態では、チャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃは、図２Ｂに示すように同じ方向を向いていてもよく、又は異なる方向を向いていてもよい。いくつかの実施形態では、チャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃは、等しくてもよい。他の実施形態では、チャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃのうちの２つ以上は、等しくなくてもよい。いくつかの実施形態では、レッグ延長オーガナイザ１２２は、屈曲可能なワイヤ１５０を内部に受容し、それと結合するように構成された、ワイヤアパーチャ１２３を含んでもよい。

【0038】

いくつかの実施形態では、チャネル１２４Ａ～１２４Ｃの各々は、チャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃ以上のチャネル直径１２８を有することができる。いくつかの実施形態では、チャネル直径１２８は、レッグ延長オーガナイザ１２２に対する延長レッグ１１０の長手方向変位が自由に許容されるように、延長レッグ１１０の直径より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、各チャネルの各チャネル１２４Ａ～１２４Ｃと各延長レッグ１１０との間の摩擦は、レッグ延長オーガナイザ１２２に対する延長レッグオーガナイザ１２２の長手方向変位を防止するように構成することができる。いくつかの実施形態では、チャネル開口部１２６Ａ～１２６Ｃは、スナップ嵌め、圧入、締まり嵌めなどを画定するように、延長レッグ１１０の直径未満であってもよい。

【0039】

図２Ｃは、４つの延長レッグ１１０と結合してそれらを編成するように構成された延長レッグオーガナイザ２２２の別の実施形態を示す。したがって、延長レッグオーガナイザ２２２は、４つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｄを含む。いくつかの実施形態では、図２Ｃに示すように、チャネル１２４Ａ～１２４Ｄが延長レッグオーガナイザ２２２の円周に沿って均等に配置されているように、延長レッグオーガナイザ２２２のチャネル構成は、対称であってもよい。他の実施形態では、チャネル１２４Ａ～１２４Ｄは、延長レッグオーガナイザ２２２の円周に沿って不均一に配置されていてもよく、すなわち、チャネル構成は、非対称であってもよい。いくつかの実施形態では、チャネル１２４Ａ～１２４Ｄの数は、カテーテル１０２の延長レッグ１１０の数に対応することができる。

【0040】

いくつかの実施形態では、チャネル１２４Ａ～１２４Ｄのそれぞれのチャネル直径１２８は、同じであってもよく、又はチャネル直径１２８は、チャネル１２４Ａ～１２４Ｄごとに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２は、４つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｄを有するように構成することができ、４つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｄは、チャネル１２４Ａ、１２４Ｃの第１の対１２５Ａ及びチャネル１２４Ｂ、１２４Ｄの第２の対１２５Ｂに編成されている４つのチャネル１２４Ａ～１２４Ｄのチャネル構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、図２Ｂに示されるように、第１の対１２５Ａのチャネル開口部１２６Ａ、１２６Ｃは、反対方向であってもよく、第２の対１２５Ｂのチャネル開口部１２６Ｂ、１２６Ｄは、反対方向であってもよい。いくつかの実施形態では、チャネル１２４Ａ、１２４Ｃの第１の対１２５Ａは、チャネル１２４Ｂ、１２４Ｄの第２の対１２５Ｂに隣接していてもよく、チャネル１２４Ａ、１２４Ｃの第１の対１２５Ａの各チャネル開口部１２６Ａ、１２６Ｃは、チャネル１２４Ｂ、１２４Ｄの第２の対１２５Ｂの各チャネル開口部１２６Ｂ、１２６Ｄから９０°になるように配置されている。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２は、材料のシートなどから押出成形、３Ｄ印刷、射出成形、プレス成形、又はスタンピングされてもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２は、ポリマー、エラストマー、又はアルミニウム、ステンレス鋼などの金属から構成することができる。

【0041】

図２Ｄは、延長レッグリング１３０の端面図を示す。いくつかの実施形態では、延長レッグリング１３０は、延長レッグオーガナイザ１２２と共に使用されて、延長レッグ１１０を近接して一緒に集めることができる。いくつかの実施形態では、延長レッグリング１３０は、延長レッグリング１３０の第１の部分円周を画定する第１のアーム１３４と、延長レッグリング１３０の第２の部分円周を画定する第２のアーム１３６とを有する延長レッグリング本体１３２を含むことができ、第２のアーム１３６は、第１のアーム１３４の反対側に配置されている。第１のアーム１３４と第２のアーム１３６との間に配置されたスロット１３８は、それを通して延長レッグ１１０を個々に受容するように構成され、スロット１３８は、各延長レッグ１１０がスロット１３８を自由に通過することを阻止されるように、各延長レッグ１１０の直径未満である幅を画定する。アーム１３４、１３６の一方又は両方は、臨床医の慎重な行動に応じて延長レッグ１１０の通過を可能にするように偏向可能であってもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグリング１３０は、屈曲可能なワイヤ１５０を受容し、それと結合するように構成された、ワイヤアパーチャ１３５を含んでもよい。延長レッグオーガナイザ１２２と同様に、延長レッグリング１３０は、材料のシートなどから押出成形、３Ｄ印刷、射出成形、プレス成形、又はスタンピングされてもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２は、ポリマー、エラストマー、又はアルミニウム、ステンレス鋼などの金属から構成することができる。

【0042】

図２Ｅは、いくつかの実施形態による、延長レッグオーガナイザ１２２、延長レッグリング１３０、及び屈曲可能なワイヤ１５０を含む装置１２０の断面分解側面図を示す。上述したように、延長レッグリング１３０は、屈曲可能なワイヤ１５０を介して延長レッグオーガナイザ１２２と結合されていてもよい。装置１２０の製造中、屈曲可能なワイヤ１５０の両端は、延長レッグオーガナイザ１２２のワイヤアパーチャ１２３及び延長レッグリング１３０のワイヤアパーチャ１３５に挿入されてもよい。

【0043】

屈曲可能なワイヤ１５０は、臨床医によって曲げられた後に所望の形状を維持するように構成されている。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０の一部分は、屈曲可能なワイヤ１５０の他の部分よりも屈曲可能であってもよい。例えば、延長レッグオーガナイザ１２２のワイヤアパーチャ１２３及び延長レッグリング１３０のワイヤアパーチャ１３５に結合された屈曲可能なワイヤ１５０の端部部分は、端部部分の間に延びる屈曲可能なワイヤ１５０の中央部分よりも剛性が高くてもよい（すなわち、屈曲可能でなくてもよい）。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０は、図２Ｅに示される１８０度形状又は任意の他の形状などの特定の形状に事前に曲げられていてもよい。

【0044】

図３Ａは、延長レッグ固定装置の別の実施形態の斜視図を示す。延長レッグ固定装置３２０は、屈曲可能なワイヤ１５０を介して互いに結合された第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａ及び第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂを含み、延長レッグオーガナイザ３２２Ａ、３２２Ｂのそれぞれは、いくつかの点で、図２Ｃの延長レッグオーガナイザ２２２に類似していてもよい。いくつかの実施形態では、一対の延長レッグオーガナイザ３２２Ａ、３２２Ｂは、延長レッグ固定装置１２０よりもしっかりと延長レッグ１１０を編成し固定することができる。いくつかの実施形態では、第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａは、第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂと同様のチャネル構成を有してもよく、又は第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａは、第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂと異なるチャネル構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグ固定装置３２０は、事前に組み立てられてもよく、又は延長レッグ固定装置３２０は、臨床医が使用時に所望の構成で延長レッグ固定装置３２０を組み立てることができるように、分解された個々の構成要素（例えば、延長レッグオーガナイザ３２２Ａ、３２２Ｂ、及び屈曲可能なワイヤ１５０）を含んでもよい。一実施形態では、延長レッグ固定装置３２０が事前に組み立てられている場合、屈曲可能なワイヤ１５０は、第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａを第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂから分離する第１の長さ３５２を画定することができる。一実施形態では、延長レッグ固定装置３２０が分解された個々の構成要素を有する場合、ユーザは、屈曲可能なワイヤ１５０の第１の長さ３５２と、第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａ及び第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂのそれぞれのチャネル構成とを決定することができる。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０は、第１の延長レッグオーガナイザ３２２Ａのワイヤアパーチャ３２３Ａ及び第２の延長レッグオーガナイザ３２２Ｂのワイヤアパーチャ３２３Ｂに取り外し可能に結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０は、圧入、スナップ嵌め、締まり嵌めなどで、延長レッグオーガナイザ３２２Ａ、３２２Ｂのワイヤアパーチャ３２３Ａ、３２３Ｂのそれぞれに取り外し可能に結合されていてもよい。

【0045】

図３Ｂは、延長レッグオーガナイザ３４２を含む装置３４０の一実施形態の斜視図を示し、延長レッグオーガナイザ３４２Ａ、３４２Ｂのそれぞれは、いくつかの点で、図２Ｂの延長レッグオーガナイザ１２２に類似していてもよい。いくつかの実施形態では、第１の延長レッグオーガナイザ３４２Ａは、第２の延長レッグオーガナイザ３４２Ｂと同じ方向に向けられていてもよい。いくつかの実施形態では、第１の延長レッグオーガナイザ３４２Ａを第２の延長レッグオーガナイザ３４２Ｂと同じ方向にすることにより、屈曲可能なワイヤ１５０が曲げられたときに延長レッグ１１０が同じ構成のままであることが可能になる。いくつかの実施形態では、屈曲可能なワイヤ１５０は、延長レッグ１１０が屈曲可能なワイヤ１５０の屈曲に追従することを可能にし、これにより、延長レッグ１１０及び／又はカテーテルチューブ１０６の応力を低減することができる。更に、第１の延長レッグオーガナイザ３４２Ａ及び第２の延長レッグオーガナイザ３４２Ｂは、臨床医が延長レッグオーガナイザ３４２Ａ、３４２Ｂのいずれかから所望の延長レッグ１１０を取り外すことによって各延長レッグ１１０に容易にアクセスするための簡略化されたインタフェースを提供する。

【0046】

図４Ａは、延長レッグ固定装置の別の実施形態の斜視図を示す。いくつかの実施形態によれば、延長レッグ固定装置４２０は、長尺状の延長レッグオーガナイザ４２２を含む。延長レッグオーガナイザ４２２は、長さ４２３に沿って延びる長尺状の本体４２９を有することができる。長尺状の本体４２９は、近位端４２５と遠位端４２７との間に延びる。長尺状の延長レッグオーガナイザ４２２は、いくつか（例えば、２つ、３つ、４つ、又はそれより多く）のチャネル４２４を含む。いくつかの実施形態では、各チャネル４２４は、第１の長さ４２３に沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ４２２は、可撓性である１つ以上の材料から構成することができ、延長レッグオーガナイザ２２２全体が、非屈曲向きと屈曲向きとの間で遷移することを可能にする。

【0047】

図４Ｂは、いくつかの実施形態による、屈曲構成における延長レッグ固定装置４２０の斜視図を示す。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ４２２は、屈曲向きに配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、屈曲向きに配置されているとき、近位端４２５及び遠位端４２７の一方又は両方は、第１の中間点４２８から離れるように曲げられていてもよい。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ４２２を構成する材料は、ユーザが延長レッグオーガナイザ４２２を非屈曲向きに遷移させるまで、延長レッグオーガナイザ４２２が屈曲向きのままであることを可能にするように構成することができる。いくつかの実施形態では、中間点４２８における材料は、近位端４２５及び／又は遠位端４２７における材料とは異なってもよい。例えば、近位端４２５及び／又は遠位端４２７における材料は、中間点４２８における材料よりも剛性が高くてもよい。他の実施形態では、近位端４２５及び／又は遠位端４２７における材料は、中間点４２８における材料よりも可撓性であってもよい。

【0048】

図５Ａ～図５Ｄは、カテーテルアセンブリ１００の様々な斜視図を示しており、カテーテル１０２の延長レッグ１１０を固定及び編成する例示的な方法を示している。図５Ａは、分離された状態、すなわち、延長レッグ固定装置１２０がカテーテル１０２から分離されている状態のカテーテルアセンブリ１００を示す。カテーテル１０２は、カテーテルチューブ１０６と、（ｉ）第１の管腔１０８Ａと流体連通する第１の延長レッグ１１０Ａ、（ｉｉ）第２の管腔１０８Ｂと流体連通する第２の延長レッグ１１０Ｂ、及び（ｉｉｉ）第３の管腔１０８Ｃと流体連通する第３の延長レッグ１１０Ｃとの間に結合されたハブ１０４を含む。延長レッグ固定装置１２０は、延長レッグリング１３０と、第１のチャネル１２４Ａ、第２のチャネル１２４Ｂ、及び第３のチャネル１２４Ｃを有する延長レッグオーガナイザ１２２とを含む。

【0049】

図５Ｂは、部分的に結合された状態にあるカテーテルアセンブリ１００を示す。延長レッグリング１３０は、延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃと結合されている。場合によっては、臨床医は、延長レッグリング１３０が延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃの位置をグループとして拘束するように、延長レッグリング１３０の開口部１１８を通して延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃの各々を個々に挿入する。場合によっては、延長レッグリング１３０は、ハブ１０４に隣接して延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃを拘束するために使用されてもよい。

【0050】

図５Ｃは、完全に結合された状態のカテーテルアセンブリ１００を示す。延長レッグオーガナイザ１２２は、延長レッグリング１３０の近位の位置で延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃに個々に結合されている。いくつかの実施形態では、第１のチャネル１２４Ａは、第１の延長レッグ１１０Ａに結合されていてもよく、第２のチャネル１２４Ｂは、第２の延長レッグ１１０Ｂに結合されていてもよく、第３のチャネル１２４Ｃは、第３の延長レッグ１１０Ｃに結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、臨床医は、延長レッグリング１３０を延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃに結合した後に、延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃを延長レッグオーガナイザ１２２に結合することができる。いくつかの実施形態では、臨床医は、カテーテル１０２を患者に挿入する前に、延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃ、延長レッグオーガナイザ１２２、及び／又は延長レッグリング１３０を結合することができる。

【0051】

図５Ｄは、完全に結合された状態のカテーテルアセンブリ１００を示しており、延長レッグ固定装置１２０は、曲げられた形状で配置されている。より具体的には、延長レッグオーガナイザ１２２及び延長レッグリング１３０は、延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃに結合され、屈曲可能なワイヤ１５０は、臨床医によって、図５Ａ～図５Ｃの直線形状から離れるように湾曲形状に曲げられている。いくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザ１２２を延長レッグリング１３０から離れるように曲げることにより、臨床医が容易にアクセスできるように延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｂを配置することができる。これらのステップは、任意の順序で実行することができることを理解することができる。例えば、屈曲可能なワイヤ１５０は、延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃがチャネル１２４Ａ～１２４Ｃに結合される前に所望の構成に曲げられていてもよく、及び／又は延長レッグオーガナイザ１２２は、延長レッグリング１３０が延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃに結合される前に延長レッグ１１０Ａ～１１０Ｃに結合されていてもよい。

【0052】

カテーテルを使用する方法は、いくつかの実施形態によれば、以下のステップ又はプロセスの全て又は任意のサブセットを含んでもよい。方法は、延長レッグオーガナイザの２つ以上のチャネルに延長レッグを挿入することなど、カテーテルの２つ以上の延長レッグを延長レッグオーガナイザに結合することを含んでもよい。方法は、２つ以上の延長レッグを延長レッグリング内に配置することを更に含んでもよく、延長レッグリングは、延長レッグオーガナイザに結合されている。

【0053】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグオーガナイザは、屈曲可能なワイヤを介して延長レッグリングと結合されていてもよい。したがって、方法は更に、延長レッグリングに対する延長レッグオーガナイザの位置及び向きを画定するために、屈曲可能なワイヤを曲げることを更に含んでもよい。

【0054】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、それを通して２つ以上の延長レッグを個々に受容するように構成されたスロットを含んでもよく、スロットは、２つ以上の延長レッグのそれぞれの直径未満である幅を画定してもよい。そのような実施形態によれば、２つ以上の延長レッグを延長レッグリング内に配置することは、２つ以上の延長レッグをスロットを通して変位させることを含む。

【0055】

本方法のいくつかの実施形態では、延長レッグリングは、延長レッグリングの第１の部分円周に沿って延びる第１のアームと、延長レッグリングの第２の部分円周に沿って延びる第２のアームとを含んでもよい。そのような実施形態では、第２の部分円周は、第１の部分円周の反対側に配置されている。そのような実施形態では、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つは、スロットの幅を増加させるように偏向可能である。したがって、２つ以上の延長レッグをスロットを通して変位させることは、第１のアーム又は第２のアームのうちの少なくとも１つを偏向させることを含む。

【0056】

いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示されており、それら特定の実施形態が、ある程度詳細に開示されているが、それら特定の実施形態が、本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。更なる適合及び／又は修正が、当業者には明らかとなる可能性があり、より広範な態様においては、これらの適合及び／又は修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態からの展開を実施することができる。

【図1】

【図2A】

【図2B】

【図2C】

【図2D】

【図2E】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】

【図5A】

【図5B】

【図5C】

【図5D】

【国際調査報告】