(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】流動性バルク材料用重量測定計量ユニット
(51)【国際特許分類】
B01F 27/13 20220101AFI20241031BHJP
B01F 35/50 20220101ALI20241031BHJP
B01F 35/214 20220101ALI20241031BHJP
B01F 27/2123 20220101ALI20241031BHJP
B01F 27/60 20220101ALI20241031BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20241031BHJP
【FI】
B01F27/13
B01F35/50
B01F35/214
B01F27/2123
B01F27/60
B01F35/71
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532842
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 IB2022061352
(87)【国際公開番号】W WO2023100037
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518330545
【氏名又は名称】ケイ-トロン テクノロジーズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】K-TRON TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】590 Woodbury Glassboro Rd.,Sewell,NJ 08080 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】ベルネガー,メン
(72)【発明者】
【氏名】レーマン,ロルフ
【テーマコード(参考)】
4G037
4G078
【Fターム(参考)】
4G037AA03
4G037DA25
4G037DA30
4G037EA03
4G078BA01
4G078BA09
4G078CA12
4G078DA30
4G078EA10
(57)【要約】
本発明は、計量デバイスを用いてバルク材料を計量する方法に関し、計量デバイスは計量されるバルク材料用のコンベア収容器(32)及びコンベア収容器(32)を貫通して延びるバルク材料用の細長いコンベアを有し、バルク材料はコンベアでコンベア収容器(32)から分配ラインまで搬送され、コンベア収容器(32)に配置されたバルク材料は計量プロセス中、撹拌装置(17)によって撹拌され、絶えず形成されるバルク材料のブリッジはまた取り除かれ、コンベア収容器(32)中の、少なくともコンベアの側部の領域は撹拌され、又は計量デバイス(2)の撹拌装置(17)の活動領域はコンベア収容器(32)中の、コンベアの側部の領域にわたる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量デバイスによるバルク材料計量方法であって、
前記計量デバイスは、計量するバルク材料用のコンベア収容器(32)と、
前記コンベア収容器(32)を貫通して延び、前記バルク材料用の細長いコンベアとを有し、
前記コンベアは、前記バルク材料を前記コンベア収容器(32)から分配ラインに搬送し、
前記コンベア収容器(32)に配置した前記バルク材料は計量プロセス中、撹拌装置(17)によって撹拌され、絶えず形成されるバルク材料のブリッジがまた取り除かれ、
前記コンベア収容器(32)中で、前記コンベアの少なくとも側部の領域が撹拌されることを特徴とする、バルク材料計量方法。
【請求項2】
前記コンベア収容器(32)中で、前記コンベアの下方の領域がさらに撹拌されることを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項3】
前記コンベア収容器(32)中で、前記コンベアの長さ部分にわたって前記コンベアの周囲の領域が、撹拌されることを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項4】
撹拌が搬送方向に垂直な撹拌運動により行われることを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項5】
前記バルク材料が、前記撹拌運動により搬送方向に押されることを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項6】
水平に方向づけられたコンベアを使用することを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項7】
スクリューコンベア(35)を使用することを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項8】
前記計量デバイスが計量ユニット(1)における重量測定計量に使用されることを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料計量方法。
【請求項9】
コンベア収容器(32)を有する、バルク材料用の計量デバイスであって、
前記コンベア収容器(32)を貫通してコンベアが伸び、
前記コンベアは分配ラインにつながり、
稼働中、前記バルク材料から形成されるブリッジを取り除くための撹拌装置(17)を有し、
前記撹拌装置(17)の活動領域が、前記コンベア収容器(32)において、前記コンベアの側部の領域にわたることを特徴とする、バルク材料用の計量デバイス。
【請求項10】
前記撹拌装置(17)の活動領域が、前記コンベア収容器(32)中で、前記コンベアの下方の領域にわたることを特徴とする、請求項9に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項11】
前記撹拌装置(17)の活動領域が、前記コンベア収容器(32)において、前記コンベア収容器(32)内で延びるコンベア部分の長さにわたる領域、好ましくはコンベア部分の全長にわたる領域を含むことを特徴とする、請求項9に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項12】
前記撹拌装置(17)が、前記コンベアに平行に延びる部分(48~48''',52,52')を少なくとも一つ有する撹拌要素を有することを特徴とする、請求項9に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項13】
前記コンベアが、好ましくは水平に調整されているスクリューコンベア(35)を有することを特徴とする、請求項9に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項14】
前記撹拌装置(17)が前記スクリューコンベア(35)に配置される撹拌要素を有することを特徴とする、請求項13に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項15】
前記攪拌装置(17)が、前記スクリューコンベア(35)の軸から離れて延び、好ましくは回転速度の方向に傾斜している部分を少なくとも一つ有し、稼働中に前記部分により捕らえられるバルク材料は搬送方向に押されることを特徴とする、請求項13に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項16】
前記コンベア収容器(32)が、前記コンベア収容器(32)中で前記コンベアの側部の領域が撹拌される少なくとも長さ部分にわたる側壁であって、断面が傾斜し、漏斗形状で上に向かって開いている側壁を有することを特徴とする、請求項1に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項17】
漏斗(31)又は移行漏斗が前記コンベア収容器(32)に備えられ、前記漏斗(31)又は前記移行漏斗の側壁が、前記コンベア収容器(32)中で前記コンベアの側部の領域が撹拌される長さ部分にわたり、断面が傾斜し、漏斗形状で上に向かって開いており、前記コンベア収容器(32)の漏斗形状の側壁と適合している側壁を有していることを特徴とする請求項16に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項18】
前記コンベア収容器(32)は長さを有し、前記コンベア収容器(32)中で、前記コンベアの側部の領域が撹拌される長さ部分にわたって、長さ部分に対する断面が、下部分(42)において円弧形状に設計され、前記下部分に隣接する上部分(43)において漏斗形状のように上方に向かって開くように設計されていることを特徴とする請求項9又は16に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項19】
漏斗(3)を有し、振動装置が前記漏斗(3)に配置されていることを特徴とする請求項9に記載のバルク材料用の計量デバイス。
【請求項20】
請求項9に記載の計量デバイスを特徴とする計量ユニット。
【請求項21】
バルク材料用の撹拌要素が少なくとも一つ配置されていることを特徴とする計量デバイス用のスクリューコンベア(35)。
【請求項22】
前記撹拌要素がスクリューらせん(41)に配置され、自身の長手方向の軸に平行に延びる部分(48~48',52、52')を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項21に記載のスクリューコンベア(35)。
【請求項23】
前記撹拌要素が搬送方向にピッチを有する部分を少なくとも一つ有し、前記撹拌要素が搬送方向に前記バルク材料を搬送することを特徴とする請求項21に記載のスクリューコンベア(35)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の、計量デバイスを用いてバルク材料を計量する方法、好ましくは重量測定計量する方法及び請求項9のプレアンブルに記載の計量デバイス、好ましくは重量測定計量ユニットとして構成された計量デバイスに関する。
【0002】
計量デバイス、中でもロスインウェイト式供給装置として知られる重量測定計量デバイスは数十年にわたり周知であり、あらゆる種類の流動性材料または注出可能な材料、すなわちともかく重量測定計量デバイスによって搬送できる限りのバルク材料に対して、産業の多くの分野で広く使用されている。この場合、バルク材料は容器に入り、容器からその下に位置するベースユニットに入り計量され、ベースユニットに配置されたコンベアによって計量デバイスから分配され分配流路に入る。計量デバイスは重量計の上に設置されているため、重量計によって記録される重量は総重量、すなわち計量デバイスの構成部品の既知の一定重量(風袋)と、容器内およびベースユニット内に現在存在するバルク材料の変動重量(正味重量)とを足したものである。
【0003】
このようにして、重量計は、稼働中の計量デバイス全体の重量損失を従って、計量デバイスの重量は一定のため、計量デバイス内に存在するバルク材料の重量損失を連続的に記録するため、計量デバイスの制御装置は、重量損失から分配されたバルク材料の実際の質量流量を特定し、所定の目標質量流量と比較して、実際の質量流量と目標質量流量との差を最小限に抑えるために、分配コンベアを適宜制御することができる。
【0004】
医薬品の分野や工業生産において着色顔料を添加する場合などには、産出質量流量の非常に精密な制御が必要となる場合がある。さらに、目標質量流量は、前述の着色顔料や医薬品の製造の場合には小さく(例:1時間当たり1キロ未満)、例えばプラスチックの製造や採鉱の場合には大きくなる(例:1時間当たり1トンを超えて、最大で例えば1時間当たり3.5トン以上まで)ことがあり、このような搬送可能容量に対してできる限り非常に精密な計量も必要になることがある。さらに、異なるバッチを次々と運ぶことがあり、バルク材料によっては通常のメンテナンスに加えて追加の集中的な清掃が必要となる可能性がある。
【0005】
重量計として、例えばコペリオン K-トロン社の名称SFT-III、SFT-II-M、SFT-II-Lとして知られる振動ワイヤーセンサーを備えた重量計など、計量範囲の分解能が、1:100,000以上のあらゆる種類の精密な重量計がよく使用されている。今日これらの重量計は最大で1:4,000,000の分解能を備えているため、数百キロの容器収容可能容量及び1時間当たり数トンの搬送速度であっても、問題なく正確な計量を実行できる。例えば、1:1,000,000の分解能を使用し、秤量100kgの場合、重量は1/10gの精度まで記録され計量に使用されうる。重量計の分解能は近い将来さらに向上すると期待される。
【0006】
非垂直コンベア、すなわち水平コンベアまたは傾斜コンベアが好ましいことがよくある。とりわけ水平コンベアの場合は重量が搬送方向に作用せず、したがってバルク材料の流量に影響を及ぼさないため、この方法ではバルク材料の流体力学的挙動を多少良好に制御できるからである。例えばより長いスクリューコンベアが、水平コンベアとしてよく適している。これは、駆動が適切な場合、実際の流量を、その回転速度によって極めて容易にかつ遅延なく変化させることができ、また、漏斗からの質量流と計量ユニットの外部に位置する収集容器までの間を、実際の質量流量自体に不利を生じることなく適切につなぐことができるからである。前述の類型の計量デバイスのコンベアはエンドシャフト上のホルダーに入ってクランプで止められていることが多く、ホルダーはコンベア管内で正確に調整してコンベアを支持しており、コンベア流路が形成されている。同様に、例えば、回転するコンベアベルトからなるベルトコンベアも使用でき、スクリューコンベアを用いる場合と同様に供給量を送り速度によって容易にかつ遅延なく変化させることが出来る。
【0007】
コンベアの均一な充填は、スクリューコンベア又はベルトコンベアの場合であっても、計量するバルク材料次第で、簡単であったり、困難であったり、または非常に問題が多く、計量が不可能であるということさえある。定期的に補充される漏斗に保管されたバルク材料は漏斗から下方へ、多くは移送漏斗に、そして中にコンベアが配置されているコンベア収容器に流れ、コンベアは入ってくるバルク材料を積み、搬送し、例えば重量測定のために制御されており、分配ラインに連続的に流れるようになっている。
【0008】
この場合流体挙動は、個々のバルク材料の粒子の形状だけでなく、表面性状及び性質によって決まり、後者は周囲温度及び湿度により変えることが出来、周囲温度及び湿度は時にバルク材料の流体挙動に重大な影響を与えることもある。流体挙動自体に加えてブリッジング効果も計量には重要である。ブリッジは、漏斗、移送漏斗又はコンベア収容器に置かれたバルク材料粒子が凝結し、堆積物を形成したときに発生する。凝結した部分又は堆積物は、漏斗からコンベアまで伸びる意図した流動断面が流路に沿ってどこかで狭くなるまで成長し、最悪の場合、なお流動しているバルク材料が狭くなった所により十分な量で流動できなくなる程度まで成長する。流体の性質自体同様にブリッジングへの傾向はバルク材料により異なり、また周囲の状態に左右される。
【0009】
全体的に見てバルク材料は自由に流動するもの、中程度に流動するもの、緩慢に流動するもの、及び計量不能であるものに分類でき、この分類は材料自体及び使用する特定の計量デバイスのみでなく周囲の状態(例えば、温度、湿度等)に左右される可能性がある。自由に流動するバルク材料は機械的補助なしで重量測定計量することもできる。中程度に又は緩慢に流動する材料は、例えば、バルク材料の凝結した部分を払い、発達したブリッジを壊し、又は初期段階でブリッジの形成を防ぐ撹拌装置を有する重量測定計量デバイスを使用して計量する。中程度に流動するバルク材料には、コンベア収容器内でコンベアの上方に配置された水平撹拌装置が知られており、緩慢に流動するバルク材料には漏斗内に垂直撹拌装置がさらに配置されている。さらに、垂直撹拌器の代わりに漏斗に作用する振動装置も知られており、振動装置は機械的な撹拌ではなく振動により漏斗内のブリッジの形成を防ぎ、又は形成したブリッジを破壊する。本明細書において、撹拌とは、バルク材料を通り抜ける作動器による、計量デバイス内に配置されたバルク材料の、いかなる機械的な置換をも指しており、撹拌装置とはそのような作動器を有する装置を指している。
【0010】
したがって、特定の計量必要条件がある場合、重量測定計量ユニットの製造業者の研究所では通常、意図した製造条件下で計量されるバルク材料の挙動を、必要に応じて試験にもよって、記録し、そして好適な水平又は垂直撹拌装置が、あるいは振動装置も、計量デバイスに備えられる。
【0011】
従来の撹拌装置の欠点は撹拌装置自体及びその駆動の両方に関する製造の手間である。撹拌装置はスクリューコンベアに比べて、例えば比較的低速度及び高トルクで稼働しなくてはならず、より高いモータ力に加え、撹拌装置及びコンベアの共同の駆動のための追加のギア段も必要となるからである。
【0012】
それゆえ本発明の目的は、中程度に及び緩慢に流動するバルク材料用の重量測定作業にも好適な、簡易化した計量デバイスを提供することである。
【0013】
この目的は、請求項1及び請求項9の特徴によって解決される。
【0014】
少なくともコンベアの側面までの領域は撹拌されるため、コンベアと並んでいるコンベア収容器の側壁に凝結する堆積物が防げる。堆積物は続いて起こる堆積物の土台となり、上方に大きくなり移送漏斗を超えて漏斗に入り、広がり、そして流動断面を減少させるブリッジを形成する。コンベアと並んでいるコンベア収容器の側壁に堆積物がないままである場合、コンベア自体の領域ではコンベア収容器は幅広くなっており、結果バルク材料のための流動断面は大きくなり、コンベアの、特にスクリューコンベアの良好で均一な充填レベルにつながる。同時に上からの、漏斗からコンベア収容器に入る流動断面もまた広く、漏斗内のブリッジ形成の影響を受けにくい。より大きい断面にわたって大きくなるブリッジは自然に崩れる可能性が高いからである。
【0015】
前述したように、撹拌装置の活動領域はコンベア収容器内のコンベアの側面までの領域を占めるため、コンベアに必要な流動断面は開けられており、さらにコンベア自体によって撹拌装置が駆動されることは可能である。その構造は特に単純であり、例えば追加のギア段は必要でない。
【0016】
好ましい態様は従属請求項の特徴を有する。
【0017】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0018】
図において、
図1aは先行技術の計量デバイスを有する重量測定計量ユニットの概略図である。
図1bは、
図1aの計量ユニットの概略的なA-A線断面図である。
図2aは本発明の計量デバイスの、上方から移行漏斗内への三次元図である。
図2bは、
図2aの計量デバイスの断面図である。
図3は、本発明の撹拌装置の三次元図である。
図4は、本発明の修正した撹拌装置の三次元図である。
【0019】
図1aは、前述した類型の、中程度に流動する、又は緩慢に流動するバルク材料用の、先行技術の重量測定計量ユニット(1)の概略図である。計量ユニット(1)において、漏斗(3)及びベースユニット(4)を有する計量デバイス(2)がフレーム(6)にある重量計5の上につるされている。
【0020】
稼働中、漏斗(3)にはバルク材料が充填されており、バルク材料はベースユニット(4)の移行漏斗(7)(省くことも可能である)を経由してここで落下し、コンベア収容器(8)に入る。図示した態様においては、コンベア収容器(8)を通して平行で並列したスクリューコンベア(9,9')として設計されたコンベアが突き出しており、コンベアがバルク材料を右から左に搬送して分配ライン(10)に入れ、分配ライン(10)を経由してバルク材料はさらなる加工のため、破線で示したさらに遠くのコンベア部分(11)に到達する。図では、スクリューコンベア(9)は平行するスクリューコンベア(9')を隠している。
図1bではコンベア収容器(8)及びスクリューコンベア(9,9')を通る断面が示されている。漏斗(3)は空になる前に補充される。
【0021】
ベースユニット(4)はコンベア収容器(8)に加えて、ギア(13)を有する駆動モーター(12)及びギア(13)によって駆動されるスクリューコンベア(9,9')から成り、スクリューコンベア(9,9')はホルダー(14)の心棒に取り付けられ、コンベア収容器(8)の後、コンベア流路(15)(これもまたベースユニットに属している)を通って分配ライン(10)まで伸長している。
【0022】
計量デバイス(2)は支持体(6)によって重量計(5)上に載っており、重量計(5)は計量デバイス(2)及び漏斗(3)内(及びベースユニット(4)内)のバルク材料の重量を記録している。計量デバイス(2)の重量測定稼働中にバルク材料がスクリューコンベア(9,9')の回転によりさらに遠くのコンベア部分(11)の中に排出された場合、計量デバイス(2)の重量はそれに応じて減少し、その減少は重量計(5)によって記録され、制御システム(図の複雑さを低減するため図示していない)によって評価される。重量の減少は分配されたバルク材料の実際の質量流量に対応しており、実際の質量流量は目標質量重量に適合させなくてはならない。この目的のため制御システムは当業者に一般的に知られた制御アルゴリズムに従って駆動モーター(12)を用いてスクリューコンベア(9,9')の速度を連続的に修正する。
【0023】
稼働中、中程度に流動する又は緩慢に流動するバルク材料はコンテナ(3)中に充填され、バルク材料はコンテナ(3)から移行漏斗(7)を通ってコンベア収容器(8)に入り、そこから搬送管(15)中を通るスクリューコンベア(9,9')によって左に搬送され分配ライン(10)に入る。
【0024】
少なくともコンベア収容器(8)中には、撹拌装置(17)が存在する。撹拌装置(17)は、図示した態様では軸(19)を中心として回転する2つの撹拌ブレード(18)及び(18')を有し、スクリューコンベア(9,9')の上方で作動し、そこでコンベア収容器(8)の側壁上のバルク材料の堆積物を取り除く。したがって移行漏斗(7)からコンベア収容器(8)を通ってスクリューコンベア(9,9')までバルク材料の流動通路において流動断面の開放が保たれ、結果スクリューコンベア(9,9')が均一に充填される。撹拌装置(17)はホルダー(20)内に軸(19)によって取り付けられており、ギア(13)の別の段によって駆動される。
【0025】
図1bは
図1aの計量ユニット(1)の計量デバイス(2)のコンベア収容器(8)のA-A線に沿った概略的な断面図である。スクリューコンベア(9,9')が撹拌装置(17)の下方の狭い流路(24)内に設置されていることが示されており、稼働中撹拌ブレード(18,18')が流路(24)の上方で作動し、流路への通路の開放が保たれる。2つのスクリューコンベア(9,9')は、一方で流路(24)を(バルク材料に応じて)低速撹拌中に著しく詰まり始めないよう十分広く保つように、もう一方では充填は上方のみから行われるため、十分なバルク材料がいつでも流路(24)に入れられ、また搬送されるように備えられている。互いにかみ合うスクリューコンベア(9,9')はスクリューコンベア(9,9')間の堆積物を防いでいる。
【0026】
さらに、コンベア収容器(8)は下部分(21)において円形で、上部分(22)において平行な壁を有するように設計され、下部分(21)において、破線で示した撹拌装置(17)の活動領域(23)はコンベア収容器(8)の壁の近くに位置し、その領域はそうしないと堆積物が(通常下方から)蓄積し、ブリッジが発達する可能性がある。結果としてバルク材料はスクリューコンベア(9,9')に直接供給され、自由には流動しないバルク材料が確実に計量されることを保証する。
【0027】
図2aは本発明の計量デバイスのベースユニット(30)の三次元図であり、ベースユニット(30)は移行漏斗(31)、コンベア収容器(32)、モーター(33)、ギア(34)、単一のスクリューコンベア(35)、及び管状コンベア流路(36)(ここから計量されたバルク材料が分配される)を有している。コンベア収容器(32)はフランジ(37)を用いてギア(34)又はギア(34)に配置されたホルダー(38)(
図1aのホルダー(14)に類似している)に固定されている。コンベア収容器(32)の中間に位置するスクリューコンベア(35)はいくつかの撹拌要素を有し、図示した態様では撹拌要素は撹拌ブレード(40~40''')として構成され、ブレード(40')は図ではスクリューコンベア(35)で隠されている。図示した態様では撹拌ブレード(40~40''')はスクリューコンベア(35)のらせん(41)に配置され、好ましくはらせん(41)に溶接されている。前述したように、ベルトコンベア又はその他の好適なコンベアをスクリューコンベア(35)の代わりに備えることは可能である。同様に特定の場合において撹拌要素の設計は示した撹拌ブレード(40~40''')に限定されない。
【0028】
図2bは、ギア(34)の方に向いた、スクリューコンベア(35)を横断する、
図2aのベースユニット(30)の断面図である。スクリューコンベア(35)はコンベア収容器(32)の容積中に位置し、コンベア収容器(32)は円弧状に湾曲し、攪拌ブレード(40~40''')の動きに適合した下部分42及び漏斗形状で上に向かって開けた上部分(43)を有する。図示した態様において、スクリューコンベア(35)及び攪拌ブレード(40~40''')で形成される撹拌装置(17)は撹拌装置(17)が撹拌する活動領域(44)を有し、活動領域(44)は一点鎖線(45)で示され、とりわけ2本の破線(46、46')の間に示され、コンベアの側面までの領域を含み、図示した態様ではスクリューコンベア(35)を有している領域である。
【0029】
少なくとも中程度に流動するバルク材料は、先行技術においては、例えば、少なくとも
図1a及び1bの撹拌器の類型の複雑な水平撹拌器を用いて計量されなくてはならなかったが、コンベアの側面までの領域が撹拌される場合、又はコンベアの活動領域がコンベアの側面までの領域を含む場合、驚くほどよく計量されることも可能であることが現在示されている。前述したように、これによりブリッジを形成する堆積物の主な発生源を効果的に防げる可能性が高い。本出願人は、コンベア収容器(32)で形成される追加のコンベア室が、コンベア室は漏斗形上で上方に開口している、有利であり、さらに横向きの撹拌の有益な効果を支持することを見出した。なぜならコンベア収容器(32)と移行漏斗(31)(又は、移行漏斗が備えられていない場合は、漏斗(3)。
図1a参照)の間の開口断面が
図1bのコンベア収容器(8)と比較して特に大きいからである。大きい開口断面は明らかにバルク材料のための大きい流動断面を形成するため、ブリッジが流動断面を狭くしたり、塞いだりすることはより困難である。さらにより大きい下部開口断面を有し、移行漏斗(31)自体の壁はより急勾配に作ることが出来る。なぜなら移行漏斗(31)は、選択に使用可能な漏斗の選択の標準の上部断面を有していることが多いからである。より急勾配の壁は堆積物のさらなる障害を生成する。したがって
図2bに示される態様ではコンベア収容器(32)と移行漏斗(31)の両方が(少なくとも部分的に)同じ急傾斜を有し、扱いにくいバルク材料であっても堆積物にとってより悪い状態である。したがって、緩慢に流動する様々なバルク材料(及び周囲の状態)において、本発明の撹拌装置を使用する、又は
図1a及び1bの所望の搬送能力を目的として通常の寸法で形成した態様の場合、追加の振動装置を備えなければならない場合は予想より少ない。
【0030】
前述の理由ため、
図2で示されるように、コンベア収容器(32)が、少なくとも、その中でコンベア(35)の側部の領域が撹拌される長さ部分にわたって、断面が傾斜し、漏斗形状で上に向かって開いている側壁を有していることがさらに好ましい。さらに漏斗(31)又は移行漏斗がコンベア収容器(32)上、コンベア収容器(32)の側壁上に備えられ、漏斗が、その中でコンベアの側部の領域が撹拌される長さ部分にわたって、断面が傾斜していて、漏斗形状で上に向かって開いている側壁を有し、漏斗の側壁がコンベア収容器(32)の漏斗形状の側壁と適合していることが好ましい。
【0031】
発明の全ての態様に関する結果は、コンベアが貫通して延びているコンベア収容器を有する、バルク材料用の計量デバイスであって、計量デバイスは分配ラインにつながり、稼働中バルク材料から形成されるブリッジを取り除くための撹拌装置を有し、撹拌装置の活動領域はコンベア収容器内でコンベアの側面までの領域を含む。さらに発明の全ての態様に関して、計量デバイスを用いてバルク材料を計量する方法を提供し、計量デバイスは、計量するバルク材料用のコンベア収容器及びコンベア収容器を貫通して伸びているバルク材料用の細長いコンベアを有し、バルク材料はコンベアによってコンベア収容器から分配ラインに搬送され、コンベア収容器内のバルク材料は計量中撹拌装置によって撹拌され、それで絶えず形成されるバルク材料のブリッジはまた取り除かれ、コンベア収容器内の少なくともコンベアの側部の領域は撹拌される。さらに緩慢に流動するバルク材料の場合、当業者はまた、バルク材料及び周囲の状態によってさらに漏斗(31)に、又は例えば大きい寸法の移行漏斗の場合は移行漏斗に、振動装置の配置の準備をし、それによりバルク材料の流動断面に悪影響を及ぼす堆積物が漏斗の最上部又は移行漏斗の最上部で既に防がれることを確実にする。
【0032】
好ましくは、
図2bに示す態様によると、撹拌器の活動領域はコンベア収容器中のコンベアの下方の、例えば破線(45)の下方の領域にわたり、又はコンベア収容器中のコンベアの下方の領域はさらに撹拌される。さらに
図2aによると、撹拌装置(
図2aにおいて撹拌ブレード(40~40''')を有しているスクリューコンベア(35))の活動領域がコンベア収容器内の、コンベア収容器に伸長するコンベア部分の長さにわたる、好ましくはコンベア部分の全長(
図2aにおいてコンベア収容器(32)中に位置するスクリューコンベア(35)の部分の長さ)にわたる領域に含むことが好ましい。そしてコンベア収容器(32)中でコンベアの長さ部分にわたりコンベアの周囲の領域が撹拌されるが、特定の場合においてバルク材料や周囲の状態によって、この領域は当業者がより短い寸法にすることも可能である。さらに
図2a及び2bに示す態様により、スクリューコンベア(35)として設計されたコンベアを使用すること、及び水平に調整されたコンベアを用意することが好都合である。水平に調整された場合、重量が搬送結果に影響を及ぼさず、したがって計量に影響を及ぼさない。本発明によるベースユニットを有する計量デバイスは、好ましくは
図2a及び2bの態様において、単純な構造及び正確で、中程度に又は緩慢に流動するバルク材料に対してさえ、バルク材料中の堆積物又はブリッジに妨害されない搬送挙動を有し、したがって好ましくは重量測定計量用の計量ユニットに使用される。
【0033】
図3は撹拌ブレード(40~40''')を有する、
図2a及び2bのスクリューコンベア(35)の三次元図である。
図2aではホルダー(38)及びらせん(41)で隠れていた軸(47)も見える。撹拌ブレード(40~40''')(撹拌ブレードを支持し、駆動するスクリューコンベア(35)と共に
図2a及び2bの撹拌装置17を形成する)として設計された撹拌要素はスクリューコンベア(35)に平行な部分(48~48''')を有し、これらはその全長にわたってコンベア収容器(32)の壁に沿って払うことが出来る。撹拌装置(17)は好ましくはコンベア(ここではスクリュー(35))に平行に延びる部分(48~48''')を少なくとも一つ有する撹拌要素を(少なくとも)一つ有するということになる。さらに撹拌装置(17)は、スクリューコンベア(35)、ここではらせん(41)に配置された撹拌要素を有することが好ましい。当然らせんはピッチを有し、撹拌要素の、そして撹拌装置のらせんに接続された部分はスクリューコンベアの軸から離れて延び、好ましくは回転速度の方向に傾斜しており、稼働中に傾斜した部分に捕らえられるバルク材料は搬送方向に押される。これは撹拌されたバルク材料がまた撹拌運動により搬送方向に長手方向に押され、例えば撹拌が、好ましくは搬送方向に垂直な撹拌運動により行われる場合でさえ、よりよく次に来るバルク材料と混合するという利点を有する。
【0034】
図4は修正したスクリューコンベア(51)及び異なる設計の撹拌要素(52,52')を有する攪拌装置(50)の別の態様の三次元図である。
【0035】
図には示されていないが、撹拌装置は、例えばコンベア収容器(32)の後ろの壁にある、
図2bにみえるギアカバープレート(60)が回転するように設計され、例えばその周縁部に配置されコンベア収容器(32)の領域内に延びるいくらかの撹拌要素を有し、撹拌要素は棒の形状に設計され、好ましくはスクリューコンベアに平行に延びている場合、コンベア無しで、設計することも可能である。さらにスクリューコンベアに接続し、スクリューコンベアから突き出しているパドルもまた撹拌要素として備えることが出来る。最後に撹拌要素のもう一つの態様は、図示されていないが、スクリューコンベア又はベルトコンベアを中心として同軸で少し離れてらせん状に巻く大きいらせんを有し、稼働中コンベア収容器の壁におよぶ。
【0036】
図3及び4は、要するにスクリューコンベアに配置されたバルク材料用撹拌要素を少なくとも一つ有する計量デバイス用のスクリューコンベアの好ましい設計を示す。より好ましくは撹拌要素はスクリューらせんに配置され、長手軸に平行に延びる、又はそれ自身がらせんに設計される部分を少なくとも一つ有する。
【国際調査報告】