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特表2024-541655仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、並びにコンピュータプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、並びにコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20241031BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20241031BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241031BHJP
【FI】
A63F13/533
A63F13/42
A63F13/58
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532934
(86)(22)【出願日】2023-03-31
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2023085343
(87)【国際公開番号】W WO2023231553
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】202210625554.5
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ ▲ユ▼
(57)【要約】
本願は、仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、並びにコンピュータプログラム製品を提供し、方法は、前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示するステップと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップと、を含み、ここで、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示するステップと、
前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、
を含む、仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項2】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも一部の領域において、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用するステップをさらに含み、
前記第1表示方式の顕著度は、前記少なくとも2つの仮想アイテムの特徴値と正の相関があり、前記特徴値は、前記仮想アイテムの使用頻度、前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離、前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの間の方向角度、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項3】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用し、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、他の仮想アイテムに対して第2表示方式を適用するステップをさらに含み、
前記第2表示方式は前記第1表示方式とは異なり、前記他の仮想アイテムは、前記インタラクション機能を有しない、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第1角度を中心角とした第1扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第1扇形領域の中心角の角の二等分線と重なる、ステップと、
前記第1扇形領域と重畳する少なくとも1つの第1候補仮想アイテムを決定するステップであって、前記第1候補仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域は、前記第1扇形領域と重畳する、ステップと、
前記少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップは、
前記第1扇形領域に1つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、前記第1候補仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとして決定するステップと、
前記第1扇形領域に2つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1重畳領域の面積が相対的に大きい第1候補仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとするステップであって、前記第1重畳領域は、前記第1候補仮想アイテムと前記第1扇形領域との重畳領域である、ステップと、
前記第1扇形領域に少なくとも3つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、以下の処理を実行するステップと、を含み、前記処理は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、前記設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、前記第2角度は、前記第1角度より小さい、ステップと、
前記第2扇形領域と重畳する少なくとも1つの第2候補仮想アイテムを決定するステップであって、前記第2候補仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域は、前記第2扇形領域と重畳する、ステップと、
第2重畳領域の面積が最も大きい第2候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップであって、前記第2重畳領域は、前記第2候補仮想アイテムと前記第2扇形領域との重畳領域である、ステップと、を含む、
請求項4に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
使用頻度に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理、
シーン距離に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理であって、前記シーン距離は、前記仮想シーンにおける前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離である、処理、
最後の使用時間に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理であって、前記最後の使用時間は、前記仮想オブジェクトが最後で前記仮想アイテムを使用した時刻である、処理、のいずれか1つの処理を実行するステップをさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想シーンにおける前記少なくとも2つの仮想アイテムに対する履歴インタラクションデータ、およびアイテムパラメータを取得するステップであって、各前記仮想アイテムの履歴インタラクションデータは、前記仮想アイテムの使用ごとのシーンパラメータを含む、ステップと、
第1ニューラルネットワークモデルを介して、前記シーンパラメータからシーン特徴を抽出し、前記アイテムパラメータからアイテム特徴を抽出する処理と、前記シーン特徴および前記アイテム特徴に対して融合処理を行い、第1融合特徴を得る処理と、前記第1融合特徴を、各前記仮想アイテムが前記仮想シーンに適合する第1確率にマッピングする処理と、を実行するステップと、
前記第1確率の降順に従って、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の前記仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとするステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項8】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するステップをさらに含み、
前記第2仮想アイテムは、前記インタラクション機能を有し、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項9】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない前記第2仮想アイテムの数が1である場合、前記切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、前記第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、前記第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すステップをさらに含む、
請求項8に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項10】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない前記第2仮想アイテムの数が複数である場合、前記切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップと、
いずれか1つの前記アイテム識別子に対するトリガ操作に応答して、トリガされた前記アイテム識別子に対応する第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、前記第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すステップと、をさらに含む、
請求項8に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項11】
複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップは、
設定順序に従って、複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップを含み、
複数の前記第2仮想アイテムの数は、設定された数、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズと正の相関がある数、前記仮想シーンの空き領域の面積と正の相関がある数、前記第2仮想アイテムのアイテム数と正の相関がある数、のいずれか1つである、
請求項10に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項12】
前記設定順序は、
前記第2仮想アイテムの使用頻度の降順または昇順、
前記第2仮想アイテムのシーン距離の昇順または降順、
前記第2仮想アイテムの最後の使用時間の逆時系列順または時系列順、
前記第2仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとのインタラクション効率の昇順または降順、のいずれか1つであり、前記シーン距離は、前記仮想シーンにおける前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離であり、前記最後の使用時間は、前記仮想オブジェクトが最後で前記第2仮想アイテムを使用した時刻である、
請求項11に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項13】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なる、ステップと、
各前記第2仮想アイテムと前記第2扇形領域との第3重畳領域を取得し、前記第3重畳領域の面積と正の相関があるインタラクション効率を取得するステップであって、前記第3重畳領域は、前記第2仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域と前記第2扇形領域との重畳領域である、ステップと、をさらに含む、
請求項12に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項14】
電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、
前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するステップであって、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、ステップと、
を含む、仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項15】
仮想シーンのアイテムインタラクション装置であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第1表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第1表示モジュールはさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、
仮想シーンのアイテムインタラクション装置。
【請求項16】
仮想シーンのアイテムインタラクション装置であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第2表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第2表示モジュールはさらに、少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用され、
前記第2表示モジュールはさらに、前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するように構成され、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、
仮想シーンのアイテムインタラクション装置。
【請求項17】
電子機器であって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行することにより、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法、または請求項14に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実現するように構成されるプロセッサと、を備える、電子機器。
【請求項18】
プロセッサに、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法、または請求項14に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させるためのコンピュータ実行可能命令が記憶された、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
プロセッサに、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法、または請求項14に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2022年6月2日に中国特許局に提出された、出願番号が第202210625554.5号である中国特許出願に基づいて提出されるものであり、中国特許出願の優先権を主張し、中国特許出願のすべての内容が参照により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI:Human-Computer Interaction)技術に関し、特に、仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、並びにコンピュータプログラム製品に関するものである。
【背景技術】
【0003】
グラフィック処理ハードウェアに基づくディスプレイ技術では、環境を検知して情報を取得するためのチャネルが拡張されており、特に仮想シーンのマルチメディア技術は、ヒューマンコンピュータインタラクションエンジン技術により、実際の適用ニーズに応じて、ユーザまたは人工知能によって制御される仮想オブジェクト間の多様なインタラクションを実現することができ、様々な典型的な適用シナリオがあり、例えば、ゲームなどの仮想シーンにおいて、仮想オブジェクト間の対戦過程をシミュレートすることができる。
【0004】
仮想シーンには、通常、インタラクション機能を有する複数の仮想アイテムが配置されており、それにより、仮想オブジェクトが仮想アイテムとインタラクションするように制御することができ、例えば、仮想オブジェクトを椅子に座らせるなどの行動的なインタラクションや、物資箱を開いて、仮想オブジェクトが選択するための複数の物資を表示するなどの機能的なインタラクションを可能にする。関連技術では、プレイヤが現在インタラクションしている仮想アイテムを特定することが困難であり、ユーザは、適切な仮想アイテムを見つけるために試行錯誤を何回も繰り返す必要があり、ヒューマンコンピュータインタラクションの複雑さが増し、試行錯誤を何回も繰り返すことにより、コンピューティングリソースや通信リソースが浪費され、さらには、仮想シーンの円滑な実行に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願実施例は、インタラクションするための仮想アイテムをユーザに推奨することにより、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる、仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、並びにコンピュータプログラム製品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願実施例の技術的解決策は、以下のように実現される。
【0007】
本願実施例は、電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法を提供し、前記方法は、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示するステップと、
前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、を含む。
【0008】
本願実施例は、仮想シーンのアイテムインタラクション装置を提供し、前記装置は、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第1表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第1表示モジュールはさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、ここで、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される。
【0009】
本願実施例は、電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法を提供し、前記方法は、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、ここで、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、
前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するステップであって、ここで、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、ステップと、を含む。
【0010】
本願実施例は、仮想シーンのアイテムインタラクション装置を提供し、前記装置は、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第2表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第2表示モジュールはさらに、少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、ここで、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用され、
前記第2表示モジュールはさらに、前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するように構成され、ここで、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される。
【0011】
本願実施例は、電子機器を提供し、前記電子機器は、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行することにより、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実現するように構成されるプロセッサと、を備える。
【0012】
本願実施例は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させるためのコンピュータ実行可能命令が記憶された、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0013】
本願実施例は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本願実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0015】
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示することにより、自動的に選択された第1仮想アイテムおよびそれに対応するインタラクションコントロールをプレイヤに直接表示し、このようにして、プレイヤが現在インタラクションすべき仮想アイテムを手動で選択するプロセスを省略することで、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】関連技術による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図1B】関連技術による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図2】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクションシステムの例示的な構造図である。
図3】本願実施例による電子機器の例示的な構造図である。
図4A】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートである。
図4B】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートである。
図4C】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートである。
図5A】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図5B】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図5C】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図5D】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図5E】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図である。
図6】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートである。
図7A】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の概略図である。
図7B】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の概略図である。
図8A】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図である。
図8B】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図である。
図8C】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図である。
図8D】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図である。
図8E】本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、以下では、図面を参照して、本願についてさらに詳細に説明し、説明される実施例は、本願への制限として理解されるべきではなく、創造的な労力なしに当業者によって得られる他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0018】
以下の説明では、「いくつかの実施例」という用語は、すべての可能な実施例のサブセットを指し、理解できることとして、「いくつかの実施例」という用語は、すべての可能な実施例の同じサブセットまたは異なるサブセットであり得、これらは、競合することなく互いに組み合わせることができる。
【0019】
以下の説明で言及される「第1/第2/第3」という用語は、類似した対象を区別するためのものに過ぎず、対象の特定の順序を表すわけではなく、理解可能なこととして、「第1/第2/第3」は、場合によっては、特定の順序または先後順位を互換することができ、それによって、本明細書に記載される本願実施例は、図示または説明される順序以外の順序で実施することができる。
【0020】
特に明記しない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学的用語は、当業者が通常理解しているのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本願実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するためのものではない。
【0021】
本願実施例をさらに詳細に説明する前に、本願実施例で言及される名詞および用語を説明し、本願実施例で言及される名詞および用語は、以下の解釈のとおりである。
【0022】
1)「仮想シーン」について、機器によって出力された、現実世界とは異なるシーンを利用して、肉眼や機器の補助を通じて仮想シーンの視覚検知を形成することができ、例えば、ディスプレイスクリーンによって出力された二次元映像や、立体投影、仮想現実および拡張現実技術などの立体ディスプレイ技術を用いて出力された三次元映像などが挙げられ、さらに、様々な可能なハードウェアを用いて、聴覚検知、触覚検知、嗅覚検知および動き検知など、現実世界をシミュレートした様々な検知を形成することができる。
【0023】
2)「に応答して…」という用語は、実行される操作が依存している条件または状態を表し、依存している条件または状態が満たされる場合、実行される1つまたは複数の操作が、リアルタイムで実行されてもよく、設定された遅延を有してもよく、特に明記しない限り、実行される複数の操作間に実行順序の制限がない。
【0024】
3)「クライアント」とは、端末で実行される様々なサービスを提供するためのアプリケーションであり、例えば、ゲームクライアントなどである。
【0025】
4)「インタラクションアイテム」とは、インタラクション機能を有する仮想アイテムを指し、プレイヤは、仮想オブジェクトを制御してインタラクションアイテムとインタラクションし、例えば、仮想オブジェクトは、「乗り物」を乗ることができ、「乗り物」は、インタラクションアイテムに属し、仮想オブジェクトが建物内のテーブルとインタラクションすることができない場合、「テーブル」は、インタラクションアイテムに属さず、単なる通常の仮想アイテムである。
【0026】
図1Aを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース301Aには、仮想オブジェクトの複数の仮想アイテム302Aが表示されており、仮想アイテム302Aは、範囲識別または照星識別によって得られ、各仮想アイテム302Aのインタラクションコントロール303Aに対するトリガ操作に応答して、対応する仮想アイテム302Aのピックアップ操作を完了する。図1Bを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース301Bには、合成台302Bおよび非プレイヤ制御キャラクタ303Bが表示されており、合成台302Bおよび非プレイヤ制御キャラクタ303Bは、範囲識別によって得られ、合成台302Bのインタラクションコントロール304Bに対するトリガ操作に応答して、合成台をトリガして合成処理を実行する。
【0027】
関連技術では、インタラクション可能な仮想アイテム間にインタラクションの優先順位が存在せず、仮想シーン内で優先的にインタラクションすべき仮想アイテムを明確にする提示がなく、仮想オブジェクトと複数のインタラクション可能な仮想アイテムとの間のインタラクションメカニズムも設定されていない。
【0028】
関連技術において、プレイヤは、仮想シーンにインタラクション可能な仮想アイテムを配置することができるため、仮想アイテムの平面位置と空間位置に関してより多くの可能性があり、仮想オブジェクトと仮想アイテムの間の正確なインタラクションを実現するためのルールがより複雑になり、正確なインタラクションを実現することが困難になる。さらに、仮想オブジェクトと複数のインタラクション可能な仮想アイテムとの間に異なるインタラクションアクションが存在する可能性があるため、プレイヤは、仮想オブジェクトがどの仮想アイテムとインタラクションするかを判断できない。関連技術では、インタラクション可能な仮想アイテム間にインタラクションの優先順位が存在せず、仮想シーン内で優先的にインタラクションすべき仮想アイテムを明確にする提示がなく、仮想オブジェクトと複数のインタラクション可能な仮想アイテムとの間のインタラクションメカニズムも設定されていないため、複数の仮想アイテムが存在する場合に正確なインタラクションを実現することが困難である。
【0029】
本願実施例は、インタラクションを行う仮想アイテムをユーザに推奨することによって、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる、仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、並びにコンピュータプログラム製品を提供する。以下では、本願実施例による電子機器の例示的な適用について説明し、本願実施例による電子機器は、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、セットトップボックス、モバイル機器(例えば、携帯電話、携帯式音楽プレーヤ、携帯情報端末、専用メッセージ機器、携帯式ゲーム機、仮想現実ハードウェア機器)などの様々なタイプのユーザ端末として実施されてもよい。
【0030】
本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、仮想現実ハードウェア機器に適用されることができ、仮想シーンは、完全に仮想現実ハードウェア機器によって出力されてもよいし、端末とサーバによって協同で出力されてもよく、サーバは、仮想シーンのシーン表示データを計算し、シーン表示データは、選定状態にある第1仮想アイテムのアイテム表示データを含み、シーン表示データを仮想現実ハードウェア機器に送信し、仮想シーンの、仮想オブジェクトを含む少なくとも一部の領域を仮想現実ハードウェア機器に表示し、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムを少なくとも一部の領域に表示し、少なくとも2つの仮想アイテムのうち選定状態にある第1仮想アイテムを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。仮想現実ハードウェア機器のインタラクションツールは、インタラクションコントロールに対するアカウントのトリガ操作を受信し、仮想現実ハードウェア機器は、トリガ操作の操作データをネットワークを介してサーバに送信し、サーバは、操作データに基づいて、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の応答データを計算し、サーバは、応答データをネットワークを介して仮想現実ハードウェア機器に送信し、応答データに基づいて、仮想オブジェクトと仮想アイテムとのインタラクション過程を仮想現実ハードウェア機器に表示する。
【0031】
本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法をより容易に理解させるために、まず、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的な実施シナリオについて説明し、仮想シーンは、完全に端末によって出力されてもよいし、または端末とサーバによって協同で出力されてもよい。
【0032】
いくつかの実施例において、仮想シーンは、ゲームキャラクタのインタラクションのための環境であってもよく、例えば、ゲームキャラクタが仮想シーンで対戦するようにする仮想シーンであり得る。
【0033】
1つの実施シナリオにおいて、図2を参照すると、図2は、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の適用シナリオの概略図であり、端末400およびサーバ200に適用され、一般的に、サーバ200のコンピューティング能力に依存して仮想シーンの計算を遂行し、端末400に仮想シーンを出力する適用シナリオに適用される。
【0034】
一例として、ユーザは、アカウントを通じて、端末400で実行されるクライアント(例えば、オンラインバージョンのゲームアプリケーション)にログインし、サーバ200は、仮想シーンのシーン表示データを計算し、シーン表示データは、選定状態にある第1仮想アイテムのアイテム表示データを含み、シーン表示データを端末400に送信し、クライアントのヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに、仮想シーンの、仮想オブジェクトを含む少なくとも一部の領域を表示し、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムを少なくとも一部の領域に表示し、少なくとも2つの仮想アイテムのうち選定状態にある第1仮想アイテムを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。端末400は、インタラクションコントロールに対するアカウントのトリガ操作を受信し、端末400は、トリガ操作の操作データをネットワーク300を介してサーバ200に送信し、サーバ200は、操作データに基づいて、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の応答データを計算し、サーバ200は、ネットワーク300を介して応答データを端末400に送信し、応答データに基づいて、端末400のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに仮想オブジェクトと仮想アイテムとのインタラクション過程を表示する。
【0035】
一例として、ユーザは、アカウントを通じて、端末400で実行されるクライアント(例えば、オンラインバージョンのゲームアプリケーション)にログインし、クライアントは、仮想シーンのシーン表示データを計算し、シーン表示データは、選定状態にある第1仮想アイテムのアイテム表示データを含み、クライアントのヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに、仮想シーンの、仮想オブジェクトを含む少なくとも一部の領域を表示し、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムを少なくとも一部の領域に表示し、少なくとも2つの仮想アイテムのうち選定状態にある第1仮想アイテムを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。端末400は、インタラクションコントロールに対するアカウントのトリガ操作を受信し、クライアントは、操作データに基づいて、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の応答データを計算し、応答データに基づいて、端末400のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに仮想オブジェクトと仮想アイテムとのインタラクション過程を表示する。
【0036】
いくつかの実施例において、端末400は、コンピュータプログラムを実行することにより、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実現することができる。例えば、コンピュータプログラムは、オペレーティングシステムにおけるネイティブプログラムまたはソフトウェアモジュールであってもよく、ネイティブ(Native)アプリケーション(APP:Application)、即ち、実行のためにオペレーティングシステムにインストールする必要があるプログラム(ゲームAPP(即ち、上記のクライアント)やライブAPPなど)であってもよく、または、ミニプログラム、即ち、ブラウザ環境にダウンロードするだけで実行可能なプログラムであってもよく、または、任意のAPPに埋め込むことができるゲームミニプログラムであってもよい。要するに、上記のコンピュータプログラムは、任意の形のアプリケーション、モジュールまたはプラグインであってもよい。
【0037】
本願実施例は、クラウド技術(Cloud Technology)で実現することができ、クラウド技術とは、ワイドエリアネットワークまたはローカルエリアネットワーク内で、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなどの一連のリソースを統合して、データのコンピューティング、ストレージ、処理、および共有を実現するホスティング技術である。
【0038】
クラウド技術は、クラウドコンピューティングビジネスモデルアプリケーションに基づいたネットワーク技術、情報技術、統合技術、管理プラットフォーム技術、およびアプリケーション技術などの総称であり、リソースプールを形成でき、必要に応じて使用することができ、柔軟で便利である。クラウドコンピューティング技術は、重要なサポートとなる。技術的なネットワークシステムのバックエンドサービスには、大量の計算とストレージリソースが必要である。
【0039】
一例として、サーバ200は、独立した物理サーバであってもよいし、複数の物理サーバからなるサーバクラスタまたは分散型システムであってもよいし、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメインネームサービス、セキュリティサービス、CDN、ビッグデータおよび人工知能プラットフォームなどの基礎的クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバであってもよい。端末400は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートスピーカおよびスマート腕時計などであってもよいが、これらに限定しない。端末400およびサーバ200は有線または無線の通信方式により直接的または間接的に接続することができ、本願の実施例では限定しない。
【0040】
図3を参照すると、図3は、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法を適用する電子機器の例示的な構造図であり、電子機器が端末であることを例として説明し、図3に示す端末400は、少なくとも1つのプロセッサ410、メモリ450、少なくとも1つのネットワークインターフェース420およびユーザインターフェース430を備える。端末400内の各コンポーネントは、バスシステム440によって結合される。理解できることとして、バスシステム440は、これらのコンポーネント間の接続通信を実現するために使用される。データバスに加えて、バスシステム440は、電力バス、制御バスおよびステータス信号バスをさらに含む。しかし、説明を明確にするために、図3では、様々なバスがバスシステム440と表記されている。
【0041】
プロセッサ410は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなど、信号処理の機能を有する集積回路チップであってもよく、ここで、汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0042】
ユーザインターフェース430は、メディアコンテンツを呈示できるようにする1つまたは複数の出力装置431を備え、前記出力装置431は、1つまたは複数のスピーカ、および/または1つまたは複数の視覚ディスプレイスクリーンを備える。ユーザインターフェース430はさらに、1つまたは複数の入力装置432を備え、前記入力装置432は、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチスクリーンディスプレイ、カメラ、他の入力ボタンやコントロールなど、ユーザの入力を支援するユーザインターフェースコンポーネントを備える。
【0043】
メモリ450は、取り外し可能なもの、取り外し不可能なものまたはそれらの組み合わせであってもよく、その例示的なハードウェア機器として、固体メモリ、ハードディスクドライバ、光ディスクドライバなどを含む。メモリ450は、物理的位置においてプロセッサ410から離れた1つまたは複数のストレージ機器を含んでもよい。
【0044】
メモリ450は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリを含んでもよいし、揮発性メモリおよび不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)であってもよく、揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)であってもよい。本願実施例で説明されるメモリ450は、任意の適切なタイプのメモリを含むことを意図する。
【0045】
いくつかの実施例において、メモリ450は、各種操作をサポートするためのデータを記憶することができ、これらのデータの例としては、プログラム、モジュールおよびデータ構造またはそのサブセットまたはスーパーセットを含み、以下で例示的に説明する。
【0046】
オペレーティングシステム451は、様々な基本的なシステムサービスを処理し、ハードウェアに関するタスクを実行するためのシステムプログラムを含み、例えば、フレームワーク層、コアライブラリ層、ドライバ層などが挙げられ、様々な基本的なサービスを実現し、ハードウェアベースのタスクを処理するために使用される。
【0047】
ネットワーク通信モジュール452は、1つまたは複数の(有線または無線)ネットワークインターフェース420を介して他の電子機器に達するように構成され、例示的に、ネットワークインターフェース420は、Bluetooth(登録商標)技術、ワイヤレス・フィディリティ(Wi-Fi)、および汎用シリアルバス(USB:Universal Serial Bus)などを含む。
【0048】
呈示モジュール453は、ユーザインターフェース430に関連付けられる1つまたは複数の出力装置431(例えば、ディスプレイ、スピーカなど)を介して情報を呈示するように構成される(例えば、周辺機器を操作し、コンテンツと情報を表示するためのユーザインターフェース)。
【0049】
入力処理モジュール454は、1つまたは複数の入力装置432からの1つまたは複数のユーザ入力またはインタラクションを検出し、検出された入力またはインタラクションを解釈するように構成される。
【0050】
いくつかの実施例において、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション装置は、ソフトウェア形で実施することができ、図3は、メモリ450に記憶された仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-1を示し、仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-1は、プログラムやプラグインなどの形のソフトウェアであってもよく、第1表示モジュール4551を含み、図3はさらに、メモリ450に記憶された仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-2を示し、仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-2は、プログラムやプラグインなどの形のソフトウェアであってもよく、第2表示モジュール4552を含み、これらのモジュールは、論理的なものであるため、実現する機能に応じて、任意に組み合わせるかまたは分割することができ、以下で各モジュールの機能について説明する。
【0051】
本願実施例による端末の例示的な適用および実施を参照して、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法について説明する。
【0052】
以下では、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法について説明し、前述したように、本願実施例の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実現するための電子機器は端末機器であってもよい。よって、以下では、各ステップの実行主体について繰り返して説明しない。
【0053】
図4Aを参照すると、図4Aは、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートであり、図4Aに示すステップ101~ステップ102を参照して説明する。
【0054】
ステップ101において、仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示する。
【0055】
一例として、少なくとも一部の領域は仮想オブジェクトを含み、仮想シーンの、仮想オブジェクトを含む少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示することができ、ここでの少なくとも一部の領域は、すべての領域または一部の領域であってもよく、仮想オブジェクトは、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに完全に表示されてもよく(即ち、仮想オブジェクトの全体が表示される)、またはヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに部分的に表示されてもよい(例えば、仮想オブジェクトの上半身が表示される)。
【0056】
ステップ102において、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。
【0057】
一例として、図5Bを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Bには、椅子502Bおよび物資箱503Bが表示されており、椅子502Bおよび物資箱503Bは両方とも仮想アイテムであり、椅子502Bが第1仮想アイテムであり、椅子502Bに被選択マーク504Bが表示されており(選定状態にあることを示す)、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、椅子502Bのインタラクションコントロール505Bが表示されており、インタラクションコントロール505Bに対するトリガ操作に応答して、仮想オブジェクト506Bは椅子502Bに座り、第1仮想アイテムの数は1つであり、選定状態にある第1仮想アイテムが表示され、対応するインタラクションコントロールが表示され、それにより、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムをユーザに明示する作用を発揮する。
【0058】
一例として、インタラクションコントロールは、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の実行をトリガするために使用され、インタラクション機能は、仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される。第1仮想アイテムは、1つのインタラクションコントロールまたは複数のインタラクションコントロールと対応することができ、例えば、第1仮想アイテムが椅子である場合、「着席」という対応するインタラクションコントロールがあり、「着席」のインタラクションコントロールがトリガされた場合、仮想オブジェクトを制御して椅子に座り、第1仮想アイテムが乗り物である場合、「運転」および「乗る」という対応するインタラクションコントロールがあり、「運転」のインタラクションコントロールがトリガされた場合、仮想オブジェクトを制御して乗り物の運転席に入る。
【0059】
一例として、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムは、一部の領域内の任意の位置にあってもよく、またはインタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムは、仮想オブジェクトのインタラクション範囲内にあってもよく、インタラクション範囲は、仮想オブジェクトを中心とし、指定距離を半径とした円である。
【0060】
一例として、仮想オブジェクトのインタラクション範囲は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示されている少なくとも一部の領域であり、または仮想オブジェクトのインタラクション範囲は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示されている少なくとも一部の領域の内部に位置してもよく、即ち、仮想オブジェクトのインタラクション範囲は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示されている少なくとも一部の領域のサブ領域である。
【0061】
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示することにより、自動的に選択された第1仮想アイテムおよびそれに対応するインタラクションコントロールをプレイヤに直接表示し、このようにして、プレイヤが現在インタラクションすべき仮想アイテムを手動で選択するプロセスを省略することで、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる。
【0062】
一例として、仮想シーンにおける仮想オブジェクトの向きが変化すること、または仮想シーンで仮想オブジェクトが移動することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第3仮想アイテムが選定状態にあり、且つ第1仮想アイテムが非選定状態にあることを表示し、例えば、仮想オブジェクトの位置が、第1仮想アイテムから遠ざかり、第3仮想アイテムに近づくように変化し、仮想オブジェクトと第1仮想アイテムとの距離が第1距離閾値より大きく、且つ仮想オブジェクトと第3仮想アイテムとの距離が第2距離閾値より小さい場合、仮想オブジェクトとインタラクションするに最も適切な仮想アイテムが第1仮想アイテムから第3仮想アイテムに変更されるため、第3仮想アイテムは、自動的に選定状態になり、第1仮想アイテムは、非選定状態になる。本願実施例によれば、仮想オブジェクトと仮想アイテムとの位置方向関係に基づいて、自動的に選択される仮想アイテムを適応的に調整することにより、ヒューマンコンピュータインタラクション効率および仮想シーンの知能化程度を向上させることができる。
【0063】
いくつかの実施例において、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも一部の領域において少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用し、ここで、第1表示方式の顕著度は、少なくとも2つの仮想アイテムの特徴値と正の相関があり、特徴値は、仮想アイテムの使用頻度、仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離、仮想アイテムと仮想オブジェクトとの間の方向角度、のうちの少なくとも1つを含む。仮想アイテムに異なる顕著度の第1表示方式を適用することにより、仮想アイテム間の違いを反映することができ、使用頻度の比較情報、距離の比較情報など、より多くの情報をユーザに提示することができるので、プレイヤがヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを介して得る情報をより豊富にし、ユーザ体験および情報表示効率を向上させるのに役立つ。
【0064】
一例として、仮想オブジェクトの方向角度を以下の方式で取得することができる。仮想アイテムと仮想オブジェクトとの第1接続線を取得し、仮想オブジェクトを端点とし、照星方向(仮想オブジェクトの向き)に向いた第1射線を取得し、第1接続線と第1射線との間の角度を、仮想アイテムと仮想オブジェクトとの間の方向角度とし、方向角度は、仮想オブジェクトに対する仮想アイテムのずれ程度を表す。
【0065】
一例として、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける仮想アイテムは、第1表示方式に従って表示されることができ、例えば、第1表示方式は、仮想アイテムにストローク(stroke)特殊効果を適用することであってもよく、ここで、ストローク特殊効果は、仮想アイテムのラインを深める特殊効果であり、図5Dを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Dには、椅子502Dおよび物資箱503Dが表示されており、椅子および物資箱は両方とも仮想アイテムであり、椅子の顕著度は物資箱の顕著度より高く、例えば、椅子の使用頻度が物資箱の使用頻度より高いため、椅子の顕著度が物資箱の顕著度より高く、または、椅子と仮想オブジェクトとの距離が、物資箱と仮想オブジェクトとの距離より大きいため、椅子の顕著度が物資箱の顕著度より高い。
【0066】
いくつかの実施例において、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、他の仮想アイテムに対して第2表示方式を適用し、ここで、第2表示方式は第1表示方式とは異なり、他の仮想アイテムは、インタラクション機能を有しない。インタラクション機能を有する仮想アイテムおよびインタラクション機能を有しない仮想アイテムに対して異なる表示方式を適用することにより、インタラクション機能を有する仮想アイテムに注目するようにプレイヤに促すことで、プレイヤがヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを介して得る情報をより豊富にし、ユーザ体験および情報表示効率の向上に役立つことができる。
【0067】
一例として、図5Eを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Eには、椅子502Eおよび物資箱503Eが表示されており、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、石504Eが表示されており、ここで、椅子502Eおよび物資箱503Eは、インタラクション機能を有する仮想アイテムであり(椅子502Eおよび物資箱503Eが第1仮想アイテムである)、石504Eは、インタラクション機能を有しない他の仮想アイテムであり(石504Eが他の仮想アイテムである)、それにより、椅子502Eおよび物資箱503Eに対してストローク特殊効果に基づく第1表示方式を適用し、石504Eに対して非ストローク特殊効果の第2表示方式を適用し、第1表示方式は、ストローク特殊効果に限定せず、第1表示方式と第2表示方式との間に差異があればよい。
【0068】
いくつかの実施例において、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第1角度を中心角とした第1扇形領域を決定し、ここで、仮想オブジェクトの向きは、第1扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第1扇形領域と重畳する少なくとも1つの第1候補仮想アイテムを決定し、ここで、第1候補仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域は、第1扇形領域と重畳し、少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、第1仮想アイテムとする。
【0069】
一例として、図8Aを参照すると、地面はXY座標軸からなる平面であり、仮想オブジェクト803Aの位置を円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形804A(照星視野)を取得し、ここでの第1扇形が占める領域が第1扇形領域であり、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線(即ち、仮想オブジェクトの向き)が第1扇形の角の二等分線であり、図8Aには、仮想アイテムA1の仮想シーンにおける地面への投影801Aおよび仮想アイテムA2の仮想シーンにおける地面への投影802Aが示されており、2つの仮想アイテムの投影のみが第1扇形804Aと重畳しているので、これは、2つの第1候補仮想アイテムが照星視野内にあることを示し、2つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとし、例えば、図8Aに示す投影801Aに対応する仮想アイテムA1を第1仮想アイテムとする。
【0070】
いくつかの実施例において、上記の少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとすることは、次の技術的解決策で実現することができる。第1扇形領域に1つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとして決定する。第1扇形領域に2つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1重畳領域の面積が相対的に大きい第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとし、第1重畳領域は、第1候補仮想アイテムと第1扇形領域との重畳領域である。第1扇形領域に少なくとも3つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定する処理であって、仮想オブジェクトの向きは、第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第2角度は第1角度より小さい、処理と、第2扇形領域と重畳する少なくとも1つの第2候補仮想アイテムを決定する処理であって、第2候補仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域は、第2扇形領域と重畳する、処理と、第2重畳領域の面積が最も大きい第2候補仮想アイテムを、第1仮想アイテムとする処理であって、第2重畳領域は、第2候補仮想アイテムと第2扇形領域との重畳領域である、処理と、を実行する。本願実施例により、様々なシーン環境において、優先的に推奨される第1仮想アイテムを明確に決定し、第1仮想アイテムは、プレイヤにとって最も操作が便利である仮想アイテムであるので、プレイヤがインタラクションするのが不便である仮想アイテムを試行錯誤する過程が省略され、それにより、ユーザ体験およびヒューマンコンピュータインタラクション効率が効果的に向上する。
【0071】
一例として、図8Aを参照すると、地面はXY座標軸からなる平面であり、仮想オブジェクト803Aの位置を円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形804A(照星視野)を取得し、ここでの第1扇形が占める領域が第1扇形領域であり、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線(即ち、仮想オブジェクトの向き)が第1扇形の角の二等分線であり、図8Aには、仮想アイテムA1の仮想シーンにおける地面への投影801Aおよび仮想アイテムA2の仮想シーンにおける地面への投影802Aが示されており、2つの仮想アイテムの投影のみが第1扇形804Aと重畳しているので、これは、2つの第1候補仮想アイテムが照星視野内にあることを示し、2つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとする。仮想オブジェクトは、照星視野において投影の割合がより大きい第1候補仮想アイテムと優先的にインタラクションするため、投影と第1扇形領域との重畳面積が相対的に大きい第1候補仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとして直接使用することができ、例えば、図8Aに示す投影801Aに対応する仮想アイテムA1を優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとする。
【0072】
一例として、図8Bを参照すると、地面はXY座標軸からなる平面であり、仮想オブジェクト804Bの位置を円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形805B(第1照星視野)を取得し、ここでの第1扇形が占める領域が第1扇形領域であり、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線(即ち、仮想オブジェクトの向き)が第1扇形805Bの角の二等分線であり、図8Bには、仮想アイテムB1の仮想シーンにおける地面への投影801B、仮想アイテムB2の仮想シーンにおける地面への投影802B、および仮想アイテムB3の仮想シーンにおける地面への投影803Bが示されており、3つの第1候補仮想アイテムの投影が第1扇形805Bと重畳しているため、これは、第1照星視野内に少なくとも3つの第1候補仮想アイテムが存在することを示し、よって、優先的にインタラクションを行う第1候補仮想アイテムを判定するために第2照星視野を取得することができ、仮想オブジェクト804Bの位置を円心とし、設定距離rを半径とした第2扇形806B(第2照星視野)を取得し、第2扇形が占める領域が第2扇形領域であり、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線(即ち、仮想オブジェクトの向き)が第2扇形806Bの角の二等分線であり、第2扇形は第1扇形より小さく(第2扇形の中心角は、第1扇形の中心角より小さい)、仮想アイテムB1、仮想アイテムB2および仮想アイテムB3はすべて第1照星視野内にあり、仮想アイテムB1および仮想アイテムB2は、両方とも第2照星視野内にあり、仮想アイテムB3は、第2照星視野内にないため、仮想アイテムB1および仮想アイテムB2は第2候補仮想アイテムであり、投影と第2扇形領域との重畳面積が最も大きい第2候補仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとして直接使用することができ、即ち、図8Bに示す投影802Bに対応する第2候補仮想アイテムB2を、優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとすることができる。
【0073】
いくつかの実施例において、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、次の処理のいずれかを実行する。使用頻度に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理であって、使用頻度は、現在仮想オブジェクトの使用頻度またはすべての仮想オブジェクトの使用頻度である、処理。シーン距離に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理であって、シーン距離は、仮想シーにおける仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離である、処理。最後の使用時間に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理であって、最後の使用時間は、仮想オブジェクトが最後に仮想アイテムを使用した時刻である、処理。上記の並べ替え方式により、選定状態に表示すべき第1仮想アイテムを明確かつ明示的に定義することができ、そのため、ユーザは、仮想アイテムを手動で選択する必要がなく、これにより、ヒューマンコンピュータインタラクション効率が向上し、さらに、並べ替え後の最上位の仮想アイテムのインタラクションコントロールのみを表示することで、表示リソースの使用率を向上させることができる。
【0074】
一例として、上記の並べ替え処理は、昇順並べ替え処理であってもよいし、降順並べ替え処理であってもよく、最適な第1仮想アイテムをユーザに推奨するために、使用頻度および最後の使用時間に基づいて並べ替えを行うとき、降順に並べ替える方式を採用することができ、シーン距離に基づいて並べ替えを行うとき、昇順に並べ替える方式を採用することができ、つまり、第1仮想アイテムは、少なくとも2つの仮想アイテムのうち使用頻度が最も高い仮想アイテムであるか、少なくとも2つの仮想アイテムのうち仮想オブジェクトに最も近い仮想アイテムであるか、少なくとも2つの仮想アイテムのうち仮想オブジェクトによって最後に使用された仮想アイテムである。
【0075】
いくつかの実施例において、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、仮想シーンにおける少なくとも2つの仮想アイテムに対する履歴インタラクションデータと、アイテムパラメータを取得し、各仮想アイテムの履歴インタラクションデータは、仮想アイテムの使用ごとのシーンパラメータを含み、第1ニューラルネットワークモデルを介して、シーンパラメータからシーン特徴を抽出し、アイテムパラメータからアイテム特徴を抽出する処理と、シーン特徴およびアイテム特徴に対して融合処理を行い、第1融合特徴を得る処理と、第1融合特徴を各仮想アイテムが仮想シーンに適合する第1確率にマッピングする処理と、第1確率の降順に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理と、を実行する。ニューラルネットワークモデルによって、第1仮想アイテムのインタラクションコントロールを表示する知能化程度および精度を向上させることができ、ユーザと仮想アイテムとのインタラクション効率を効果的に向上させることができ、並べ替え後の最上位の仮想アイテムのインタラクションコントロールのみを表示する方式により、表示リソースの利用効率を効果的に向上させることができる。
【0076】
一例として、各仮想アイテムの履歴インタラクションデータは、仮想アイテムの使用ごとのシーンパラメータを含み、シーンパラメータは、対戦データ、環境データ、および仮想オブジェクトの状態データなどを含み、アイテムパラメータは、仮想アイテムの用途など、仮想アイテム自体のパラメータである。
【0077】
以下では、上記のニューラルネットワークモデルを如何に訓練するかについて紹介する。サンプル仮想シーンから各サンプル仮想アイテムのサンプルシーンパラメータおよびサンプルアイテムパラメータを収集し、収集されたサンプルシーンパラメータおよびサンプルアイテムパラメータに基づいて訓練サンプルを構築し、訓練サンプルを訓練対象となるニューラルネットワークモデルの入力とし、サンプル仮想アイテムがサンプル仮想シーンで優先的に使用される仮想アイテムであるか否かを注釈データとし、複数の仮想アイテムが同時に表示され且つサンプル仮想アイテムが優先的に使用される場合、サンプル仮想アイテムの注釈は1であり、複数の仮想アイテムが同時に表示され且つサンプル仮想アイテムが優先的に使用されない場合、サンプル仮想アイテムの注釈は0であり、訓練サンプルおよび注釈データに基づいて、訓練対象となるニューラルネットワークモデルを訓練し、それにより、後続では、第1ニューラルネットワークモデルを用いて、ある仮想アイテムが優先的に推奨される第1仮想アイテムであるか否かを直接決定することができる。
【0078】
いくつかの実施例において、図4Bを参照すると、図4Bは、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートであり、図4Aに基づき、図4Bにおけるステップ103をさらに実行することができる。
【0079】
ステップ103において、選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示する。
【0080】
一例として、第2仮想アイテムは、インタラクション機能を有し、切り替えコントロールは、少なくとも1つの第2仮想アイテムのインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される。
【0081】
いくつかの実施例において、選定状態にない第2仮想アイテムの数が1である場合、切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し(第2仮想アイテムが選定状態にあり、第1仮想アイテムが未選定状態にあることを表示する)、第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠す。本願実施例により、2つの仮想アイテムのインタラクションコントロール間の切替表示を実現し、それにより、1つのインタラクションコントロールを介した複数の仮想アイテムとのインタラクションを実現する。
【0082】
一例として、第2仮想アイテムは、1つのインタラクションコントロールまたは複数のインタラクションコントロールと対応することができ、例えば、第2仮想アイテムが椅子である場合、「着席」という対応するインタラクションコントロールがあり、「着席」のインタラクションコントロールがトリガされた場合、仮想オブジェクトを制御して椅子に座り、第2仮想アイテムが乗り物である場合、「運転」および「乗る」という対応するインタラクションコントロールがあり、「運転」のインタラクションコントロールがトリガされた場合、仮想オブジェクトを制御して乗り物の運転席に入る。
【0083】
一例として、図5Bを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Bには、椅子502Bおよび物資箱503Bが表示されており、椅子502Bに被選択マーク504Bが表示されており(選定状態にあることを示す)、椅子502Bは、第1仮想アイテムであり、物資箱503Bには、被選択マーク504Bが表示されていなく(選定状態にないことを示す)、物資箱503Bは、第2仮想アイテムである。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、椅子502Bのインタラクションコントロール505Bが表示されており、切り替えコントロール507Bに対するトリガ操作に応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、椅子502Bのインタラクションコントロール505Bを隠し、物資箱503Bのインタラクションコントロール508Bを表示し、物資箱503Bに被選択マーク504Bを表示する。
【0084】
いくつかの実施例において、選定状態にない第2仮想アイテムの数が複数である場合、切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、複数の第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子(例えば、識別コントロール)を表示し、いずれか1つのアイテム識別子に対するトリガ操作に応答して、トリガされたアイテム識別子に対応する第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し(第2仮想アイテムが選定状態にあり、第1仮想アイテムが未選定状態にあることを表示する)、第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠す。本願実施例により、少なくとも3つの仮想アイテムのインタラクションコントロール間の切替表示を実現し、それにより、限られた数のコントロールを介した複数の仮想アイテムとのインタラクションを実現する。
【0085】
一例として、図5Cを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Cには、第1椅子502C、物資箱503Cおよび第2椅子504Cが表示されており、第1椅子502Cには、被選択マーク505Cが表示されており、第1椅子502Cは第1仮想アイテムであり、物資箱503Cおよび第2椅子504Cは第2仮想アイテムであり、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cが表示されており、切り替えコントロール511Cに対するトリガ操作に応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cを隠し、物資箱503Cの識別コントロール508Cおよび第2椅子の識別コントロール509Cを表示し、物資箱503Cの識別コントロール508Cに対するトリガ操作に応答して、物資箱503Cに被選択マーク505Cを表示し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて物資箱503Cの識別コントロール508Cおよび第2椅子の識別コントロール509Cを隠し、物資箱503Cのインタラクションコントロール510Cを表示する。
【0086】
いくつかの実施例において、前述した、複数の第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示することは、以下の技術的解決策で実現することができる。設定順序に従って、複数の第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子(例えば、識別コントロール)を表示し、ここで、複数の第2仮想アイテムの数は、設定された数(ここでの設定された数は、複数の履歴仮想シーンでの第2仮想アイテムの数の平均値であってもよい)、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズと正の相関がある数、仮想シーンの空き領域の面積と正の相関がある数、第2仮想アイテムのアイテム数と正の相関がある数のいずれか1つである。第2仮想アイテムのアイテム識別子を表示することにより、ユーザへの推奨を形成し、表示リソースの使用率を効果的に向上させることができる。
【0087】
一例として、未選定状態にある第2仮想アイテムの数が5であること、即ち、仮想シーンに5つの未選定状態にある第2仮想アイテムがあることを例として説明し、図5Cを参照すると、切り替えコントロール511Cに対するトリガ操作に応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cを隠し、物資箱503Cの識別コントロール508Cおよび第2椅子の識別コントロール509Cを表示し、複数の第2仮想アイテムの数は2であり、これは、5つの未選定状態にある第2仮想アイテムについて2つの第2仮想アイテムのアイテム識別子のみを表示することを示し、アイテム識別子が表示される第2仮想アイテムの数は設定された数であってもよく、この数は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズと正の相関があり得、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズが大きいほど、アイテム識別子が表示される第2仮想アイテムが多くなり、例えば、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズが現在のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズより大きい場合、5つの第2仮想アイテムについて4つの第2仮想アイテムのアイテム識別子を表示することができる。この数はさらに、仮想シーンの空き領域の面積と正の相関があり得、仮想シーンの空き領域の面積が大きいほど、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいてアイテム識別子が表示される第2仮想アイテムの数が多くなり、例えば、仮想シーンの空き領域の面積が現在の仮想シーンの空き領域の面積より大きい場合、5つの第2仮想アイテムについて4つの第2仮想アイテムのアイテム識別子を表示することができる。この数はさらに、第2仮想アイテムのアイテム数と正の相関があり得、第2仮想アイテムのアイテム数が大きいほど、アイテム識別子が表示される第2仮想アイテムが多くなり、例えば、5つの第2仮想アイテムについて3つの第2仮想アイテムのアイテム識別子を表示することができ、4つの第2仮想アイテムについて2つの第2仮想アイテムのアイテム識別子を表示することができる。
【0088】
いくつかの実施例において、設定順序は、第2仮想アイテムの使用頻度の降順または昇順、第2仮想アイテムのシーン距離(シーン距離は、仮想シーンにおける仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離である)の昇順または降順、第2仮想アイテムの最後の使用時間(最後の使用時間は、仮想オブジェクトが最後で第2仮想アイテムを使用した時刻である)の逆時系列順または時系列順、第2仮想アイテムと仮想オブジェクトのインタラクション効率の昇順または降順、のいずれか1つである。上記の並べ替え方式により、切り替えに係る、アイテム識別子を表示する必要がある第2仮想アイテムを明確かつ明示的に定義することができ、順序に従って表示することにより、より豊富なアイテム情報をプレイヤに提示し、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる。
【0089】
一例として、上記の並べ替え処理は、昇順並べ替え処理であってもよいし、降順並べ替え処理であってもよい。ユーザの興味に合った仮想アイテムをユーザに推奨するために、使用頻度、最後の使用時間およびインタラクション効率に基づいて並べ替えを行うとき、降順に並べ替える方式を採用することができ、シーン距離に基づいて並べ替えを行うとき、昇順に並べ替える方式を採用し、つまり、アイテム識別子が表示される第2仮想アイテムは、未選定状態にある第2仮想アイテムのうち使用頻度が相対的に高い仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうち仮想オブジェクトに相対的に近い第2仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうち最近の期間に仮想オブジェクトによって使用された第2仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうちインタラクション効率が相対的に高い第2仮想アイテムである。仮想アイテムの使用の多様性を高めるために、使用頻度、最後の使用時間およびインタラクション効率に基づいて並べ替えを行うとき、昇順並べ替え処理を採用することができ、シーン距離に基づいて並べ替えを行うとき、降順に並べ替える方式を採用することができ、つまり、アイテム識別子が表示される第2仮想アイテムは、未選定状態にある第2仮想アイテムのうち使用頻度が相対的に低い仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうち仮想オブジェクトから相対的に遠い第2仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうち最近の期間に仮想オブジェクトによって使用されなかった第2仮想アイテムであり、または未選定状態にある第2仮想アイテムのうちインタラクション効率が相対的に低い第2仮想アイテムである。
【0090】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定し、ここで、仮想オブジェクトの向きは、第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第2角度は、第1角度より小さく、各第2仮想アイテムと第2扇形領域との第3重畳領域を取得し、第3重畳領域の面積と正の相関があるインタラクション効率を取得し、第3重畳領域は、第2仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域と第2扇形領域との重畳領域である。
【0091】
一例として、図8Eを参照すると、図8Eには、仮想アイテムE1の仮想シーンにおける地面への投影801E、仮想アイテムE2の仮想シーンにおける地面への投影802E、仮想アイテムE3の仮想シーンにおける地面への投影803E、および仮想アイテムE4の仮想シーンにおける地面への投影807Eが示されており、ここで、仮想アイテムE2と仮想アイテムE4は、Z軸において積み重ね状態にあり、仮想オブジェクト804Eを円心とし、設定距離rを半径とした第2扇形806E(第2照星視野)を取得し、第2扇形806Eが占める領域は第2扇形領域であり、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線(仮想オブジェクトの向き)は、第2扇形806Eの角の二等分線であり、仮想アイテムE1、仮想アイテムE2および仮想アイテムE4はすべて第2照星視野内にあり、投影と第2扇形との重畳面積が最も大きい仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとして直接使用することができ、即ち、図8Eに示す投影802Eに対応する仮想アイテムE2を、優先的にインタラクションを行う第1仮想アイテムとし、投影801Eに対応する仮想アイテムE1および投影804Eに対応する仮想アイテムE4を第2仮想アイテムとし、投影801Eに対応する第3重畳領域の面積が投影804Eに対応する第3重畳領域の面積より大きく、これは、仮想アイテムE1のインタラクション効率が仮想アイテムE4のインタラクション効率より高いことを示す。
【0092】
いくつかの実施例において、図4Cを参照すると、図4Cは、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートであり、図4Cに示すステップ201~ステップ203を参照して説明する。
【0093】
ステップ201において、仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示する。
【0094】
一例として、少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む。
【0095】
ステップ202において、少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。
【0096】
一例として、インタラクションコントロールは、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の実行をトリガするために使用され、インタラクション機能は、仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される。
【0097】
ステップ203において、選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示する。
【0098】
一例として、切り替えコントロールは、少なくとも1つの第2仮想アイテムのインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される。
【0099】
ステップ201~ステップ203の実施形態に関しては、ステップ101~ステップ103の実施形態を参照してもよい。
【0100】
本願実施例によれば、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示することにより、自動的に選択された第1仮想アイテムおよびそれに対応するインタラクションコントロールをプレイヤに直接表示し、このようにして、プレイヤが現在インタラクションすべき仮想アイテムを手動で選択するプロセスを省略することで、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができ、切り替えコントロールを用いて、複数の仮想アイテムのインタラクションコントロール間の切替表示を実現することで、限られた数のコントロールという状況での複数の仮想アイテムのインタラクションを実現し、表示リソースの使用率を効果的に向上させることができる。
【0101】
以下では、1つの実際の適用シナリオにおける本願実施例の例示的な適用について説明する。
【0102】
いくつかの実施例において、ユーザは、アカウントを通じて、端末で実行されるクライアント(例えば、オンラインバージョンのゲームアプリケーション)にログインし、サーバは、仮想シーンのシーン表示データを計算し、シーン表示データは、選定状態にある第1仮想アイテムのアイテム表示データを含み、シーン表示データを端末に送信し、クライアントのヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに、仮想シーンの、仮想オブジェクトを含む少なくとも一部の領域を表示し、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムを少なくとも一部の領域に表示し、少なくとも2つの仮想アイテムのうち選定状態にある第1仮想アイテムを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示する。端末は、インタラクションコントロールに対するアカウントのトリガ操作を受信し、端末は、トリガ操作の操作データをネットワークを介してサーバに送信し、サーバは、操作データに基づいて、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の応答データを計算し、サーバは、ネットワークを介して応答データを端末に送信し、応答データに基づいて、端末のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに仮想オブジェクトと仮想アイテムとのインタラクション過程を表示する。
【0103】
ゲームシーンでは、プレイヤは、仮想オブジェクトを制御して、仮想シーンにおけるインタラクション可能な仮想アイテムとインタラクションし、仮想オブジェクトが仮想アイテムを選択した後、仮想オブジェクトは、仮想アイテムと多様なインタラクションアクションをとることができ、例えば、仮想アイテムが椅子である場合、仮想オブジェクトは、椅子に座ることができ、仮想アイテムが浴槽である場合、仮想オブジェクトは、浴槽に水を注入したり、浴槽の水を排出したりすることができるが、複数の仮想アイテムが同時に仮想オブジェクトのインタラクション範囲内にある場合、まず、ユーザによる椅子に対する選定操作を受信し、次に、椅子に座るというユーザの着席操作を受信する必要があり、つまり、ユーザは、インタラクションを実現するために2回の操作を実行する必要があり、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法により、現在インタラクションすべき仮想アイテムを特定し、より多くのインタラクション可能な仮想アイテムを効率的且つ正確に切り替えることができ、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を効果的に向上させることができ、例えば、椅子に座るというユーザの着席操作を受信するだけで、仮想アイテムに対するインタラクション過程を実現することができる。
【0104】
いくつかの実施例において、図5Aを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Aには、仮想アイテム502Aが表示されており、仮想アイテム502Aに被選択マーク503Aが表示されており、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、インタラクションコントロール504Aが表示されており、インタラクションコントロール504Aに対するトリガ操作に応答して、仮想オブジェクト505Aは、仮想アイテム502Aに座る。仮想オブジェクトの識別範囲内に、インタラクション機能を有する仮想アイテムが1つしか存在しない場合、インタラクション機能を有する仮想アイテムおよび仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールを表示する。
【0105】
いくつかの実施例において、図5Bを参照すると、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Bに椅子502Bおよび物資箱503Bが表示されており、椅子502Bに被選択マーク504Bが表示されており、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、椅子502Bのインタラクションコントロール505Bが表示されており、インタラクションコントロール505Bに対するトリガ操作に応答して、仮想オブジェクト506Bは椅子502Bに座り、切り替えコントロール507Bに対するトリガ操作に応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて椅子502Bのインタラクションコントロール505Bを隠し、物資箱503Bのインタラクションコントロール508Bを表示し、物資箱503Bに被選択マーク504Bを表示する。仮想オブジェクトの識別範囲内に、インタラクション機能を有する仮想アイテムが2つしか存在しない場合、現在推奨されている、インタラクション機能を有する仮想アイテムと、仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールと、他の仮想アイテムに迅速に切り替えるための切り替えコントロールとを表示する。
【0106】
いくつかの実施例において、図5Cを参照すると、図5Cは、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法のインターフェースの概略図であり、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェース501Cには、第1椅子502C、物資箱503Cおよび第2椅子504Cが表示されており、第1椅子502Cに被選択マーク505Cが表示されており、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにはさらに、第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cが表示されており、第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cに対するトリガ操作に応答して、仮想オブジェクト507Cは第1椅子502Cに座り、切り替えコントロール511Cに対するトリガ操作に応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて第1椅子502Cのインタラクションコントロール506Cを隠し、物資箱503Cの識別コントロール508Cおよび第2椅子の識別コントロール509Cを表示し、物資箱503Cの識別コントロール508Cに対するトリガ操作に応答して、物資箱503Cに被選択マーク505Cを表示し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて物資箱503Cの識別コントロール508Cおよび第2椅子の識別コントロール509Cを隠し、物資箱503Cのインタラクションコントロール510Cを表示する。仮想オブジェクトの識別範囲内に、インタラクション機能を有する少なくとも3つの仮想アイテムが存在する場合、判断メカニズムに基づいて、仮想アイテムのインタラクションコントロールの切り替えを実行し、現在推奨される仮想アイテムを表示する。
【0107】
いくつかの実施例において、仮想シーンに、仮想オブジェクトとの距離が近い、インタラクション機能を有する複数の仮想アイテムが存在する場合、プレイヤが照星を移動してインタラクション機能を有する仮想アイテムを選択することなく、現在インタラクションすることを推奨する仮想アイテムを正確に表示することができ、現在の識別範囲内の、インタラクション機能を有する複数の仮想アイテムに対して、数量に基づく識別処理を行い、異なる数量の状況に対して異なる識別プロセスを実行することにより、複数の仮想アイテム間の正確な切り替えを実現することができる。
【0108】
いくつかの実施例において、図6を参照すると、図6は、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の例示的なフローチャートであり、プレイヤは、仮想オブジェクトを制御して、仮想シーン内の自由に配置できる仮想アイテムとインタラクションすることができ、仮想アイテムを識別して切り替えることで、プレイヤが複数の仮想アイテムとのインタラクションを正確且つ便利に完了できるように支援する。ステップ601において、仮想シーンに対して識別処理を行い、インタラクション対象となる仮想アイテムを得、ステップ602において、仮想アイテムに対するトリガ操作を受信し、ステップ603において、仮想オブジェクトと仮想アイテムとのインタラクションを実行する。ステップ601は、ステップ6011を介して実現することができ、ステップ6011において、1つの仮想アイテムが識別された場合、当該仮想アイテムをインタラクション対象となる仮想アイテムとする。ステップ601は、ステップ6012およびステップ6013を介して実現することができ、ステップ6012において、2つの仮想アイテムが識別された場合、識別範囲が相対的に大きい仮想アイテムをインタラクション対象となる仮想アイテムとし、ステップ6013において、切り替え操作に応答して、2つの仮想アイテムのインタラクションコントロールを切替表示する。ステップ601は、ステップ6014および6015を介して実現することができ、ステップ6014において、少なくとも3つの仮想アイテムが識別された場合、照星に基づく二次的範囲識別を行い、識別範囲が最も大きい仮想アイテムをインタラクション対象となる仮想アイテムとし、ステップ6015において、切り替え操作に応答して、少なくとも3つの仮想アイテムのインタラクションコントロールを切替表示する。
【0109】
いくつかの実施例において、プレイヤは、仮想オブジェクトを制御して、ゲームシーン内の異なる物件(仮想アイテム)とインタラクションし、閲覧、対話、ピックアップなどの異なるタイプの操作が発生する可能性があり、プレイヤは、仮想オブジェクトを制御して、仮想シーン内の物件とインタラクションし、仮想シーンに複数の物件が同時に存在する場合、図7A図7Bを参照すると、仮想オブジェクトは、物件A、物件Bおよび物件Cとインタラクションし、物体間は、積み重ね状態であってもよく、例えば、物件Bと物件Dは積み重ね状態にあってもよい。
【0110】
いくつかの実施例において、図8Aを参照すると、図8Aには、仮想アイテムA1の仮想シーンにおける地面への投影801A、および仮想アイテムA2の仮想シーンにおける地面への投影802Aが示されており、地面は、XY座標軸からなる平面であり、仮想オブジェクト803Aを円心とし、設定距離rを半径とした扇形804A(照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、扇形の角の二等分線であり、2つのみの仮想アイテムの投影が扇形と重畳しており、これは、2つの仮想アイテムが照星視野内にあることを示し、照星視野において投影の割合がより大きい仮想アイテムと優先的にインタラクションし、したがって、投影と扇形との重畳面積が相対的に大きい仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとして直接使用することができ、例えば、図8Aに示す投影801Aに対応する仮想アイテムA1を、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとする。切り替えコントロールに対するトリガ操作によって、2つの仮想アイテムのインタラクションコントロール間の切替表示を実現することができ、プレイヤが仮想オブジェクトを制御して照星を移動することで、照星視野における仮想アイテムの投影の割合を変更する必要がない。
【0111】
いくつかの実施例において、図8Bを参照すると、図8Bには、仮想アイテムB1の仮想シーンにおける地面への投影801B、仮想アイテムB2の仮想シーンにおける地面への投影802Bおよび仮想アイテムB3の仮想シーンにおける地面への投影803Bが示されており、仮想オブジェクト804Bを円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形805B(第1照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第1扇形805Bの角の二等分線であり、3つの仮想アイテムの投影が第1扇形805Bと重畳しており、これは、照星視野内に少なくとも3つの仮想アイテムが存在することを示し、照星方位に基づいて照星視野を2回取得して、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムを判定し、仮想オブジェクト804Bを円心とし、設定距離rを半径とした第2扇形806B(第2照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第2扇形806Bの角の二等分線であり、第2扇形は、第1扇形より小さく、仮想アイテムB1、仮想アイテムB2および仮想アイテムB3はすべて第1照星視野内にあり、仮想アイテムB1および仮想アイテムB2は両方とも第2照星視野内にあり、投影と第2扇形との重畳面積が最も大きい仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとして直接使用することができ、つまり、図8Bに示す投影802Bに対応する仮想アイテムB2を、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとし、操作コントロールによって、仮想アイテムB1、仮想アイテムB2および仮想アイテムB3に対応するインタラクションコントロール間の切替表示を実現することができる。
【0112】
いくつかの実施例において、図8Cを参照すると、図8Cには、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図であり、図8Cは、仮想アイテムC1の仮想シーンにおける地面への投影801C、仮想アイテムC2の仮想シーンにおける地面への投影802C、および仮想アイテムC3の仮想シーンにおける地面への投影803Cが示されており、仮想オブジェクト804Cを円心とし、設定距離rを半径とした扇形805Cを取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、扇形805Cの角の二等分線であり、仮想アイテムC1の投影および仮想アイテムC2の投影が扇形805Cと重畳せず、仮想アイテムC3の投影のみが扇形805Cと重畳するため、仮想アイテムC3を優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとし、仮想アイテムC1および仮想アイテムC2とのインタラクションはトリガされない。
【0113】
いくつかの実施例において、図8Dを参照すると、図8Dは、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法の重畳領域の計算の概略図であり、図8Dには、仮想アイテムD1の仮想シーンにおける地面への投影801D、仮想アイテムD2の仮想シーンにおける地面への投影802D、および仮想アイテムD3の仮想シーンにおける地面への投影803Dが示されており、仮想オブジェクト804Dを円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形805D(第1照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第1扇形805Dの角の二等分線であり、3つの仮想アイテムの投影が第1扇形805Dと重畳しており、これは、照星視野内に少なくとも3つの仮想アイテムが存在することを示し、照星方位に基づいて照星視野を2回取得して、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムを判定し、仮想オブジェクト804Dを円心とし、設定距離rを半径とした第2扇形806D(第2照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第2扇形806Dの角の二等分線であり、第2扇形は、第1扇形より小さく、仮想アイテムD1、仮想アイテムD2および仮想アイテムD3はすべて第1照星視野内にあり、仮想アイテムD1および仮想アイテムD2は両方とも第2照星視野内にあり、投影と第2扇形との重畳面積が最も大きい仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとして直接使用することができ、即ち、図8Dに示す投影801Dに対応する仮想アイテムD1を、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとし、操作コントロールによって、仮想アイテムD1、仮想アイテムD2および仮想アイテムD3に対応するインタラクションコントロール間の切替表示を実現することができる。
【0114】
いくつかの実施例において、図8Eを参照すると、図8Eには、仮想アイテムE1の仮想シーンにおける地面への投影801E、仮想アイテムE2の仮想シーンにおける地面への投影802E、仮想アイテムE3の仮想シーンにおける地面への投影803E、および仮想アイテムE4の仮想シーンにおける地面への投影807Eが示されており、ここで、仮想アイテムE2と仮想アイテムE4は、Z軸において積み重ね状態にあり、仮想オブジェクト804Eを円心とし、設定距離rを半径とした第1扇形805E(第1照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第1扇形805Eの角の二等分線であり、3つの仮想アイテムの投影が第1扇形805Eと重畳しており、これは、照星視野内に少なくとも3つの仮想アイテムが存在することを示し、照星方位に基づいて照星視野を2回取得して、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムを判定し、仮想オブジェクト804Eを円心とし、設定距離rを半径とした第2扇形806E(第2照星視野)を取得し、仮想オブジェクトが照星方向に向いた射線は、第2扇形806Eの角の二等分線であり、第2扇形は、第1扇形より小さく、仮想アイテムE1、仮想アイテムE2、仮想アイテムE3および仮想アイテムE4はすべて第1照星視野内にあり、仮想アイテムE1、仮想アイテムE2および仮想アイテムE4はすべて第2照星視野内にあり、投影と第2扇形との重畳面積が最も大きい仮想アイテムを、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとして直接使用することができ、即ち、図8Eに示す投影802Eに対応する仮想アイテムE2を、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムとし、操作コントロールによって、仮想アイテムE1、仮想アイテムE2および仮想アイテムE4に対応するインタラクションコントロール間の切替表示を実現することができる。
【0115】
関連技術では、仮想シーン内に複数の仮想アイテムが密集して配置されている場合、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムを特定することが困難であり、特に、Z軸方向に複数の仮想アイテムが積み重ねている場合、画面を頻繁に動かして照星を制御することにより、インタラクション対象となる仮想アイテムを調整する必要がある場合がある。本願実施例により、優先的にインタラクションを行う仮想アイテムを特定するようプレイヤを支援することができ、限られたコントロールを使用して、複数の仮想アイテム間のインタラクション切り替えを実現することができる。
【0116】
理解できることとして、本願の実施例では、ユーザ情報のような関連データが言及されているが、本願の実施例が特定の製品や技術に適用される場合、ユーザの許可または同意が必要であり、関連データの収集、使用および処理は、関連する国や地域の関連する法律規制および標準を従うべきである。
【0117】
以下では、ソフトウェアモジュールとして実施される、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-1の例示的な構造について説明を続ける。いくつかの実施例において、図3に示すように、メモリ450に記憶された仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-1におけるソフトウェアモジュールは、仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第1表示モジュール4551を含むことができ、ここで、少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、第1表示モジュール4551はさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、ここで、インタラクションコントロールは、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の実行をトリガするために使用され、インタラクション機能は、仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される。
【0118】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも一部の領域において少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用するように構成され、ここで、第1表示方式の顕著度は、少なくとも2つの仮想アイテムの特徴値と正の相関があり、特徴値は、仮想アイテムの使用頻度、仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離、仮想アイテムと仮想オブジェクトとの間の方向角度、のうちの少なくとも1つを含む。
【0119】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、他の仮想アイテムに対して第2表示方式を適用するように構成され、ここで、第2表示方式は第1表示方式とは異なり、他の仮想アイテムは、インタラクション機能を有しない。
【0120】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第1角度を中心角とした第1扇形領域を決定し、ここで、仮想オブジェクトの向きは、第1扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第1扇形領域と重畳する少なくとも1つの第1候補仮想アイテムを決定し、ここで、第1候補仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域は、第1扇形領域と重畳し、少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、第1仮想アイテムとするように構成される。
【0121】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、第1扇形領域に1つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとして決定し、第1扇形領域に2つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1重畳領域の面積がより大きい第1候補仮想アイテムを第1仮想アイテムとし、第1重畳領域は、第1候補仮想アイテムと第1扇形領域との重畳領域であり、第1扇形領域に少なくとも3つの第1候補仮想アイテムが含まれる場合、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定する処理であって、仮想オブジェクトの向きは、第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第2角度は第1角度より小さい、処理と、第2扇形領域と重畳する少なくとも1つの第2候補仮想アイテムを決定する処理であって、第2候補仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域は、第2扇形領域と重畳する、処理と、第2重畳領域の面積が最も大きい第2候補仮想アイテムを、第1仮想アイテムとする処理であって、第2重畳領域は、第2候補仮想アイテムと第2扇形領域との重畳領域である、処理と、を実行するように構成される。
【0122】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、使用頻度に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理、シーン距離に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理であって、シーン距離は、仮想シーにおける仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離である、処理、最後の使用時間に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理であって、最後の使用時間は、仮想オブジェクトが最後に仮想アイテムを使用した時刻である、処理、のうちのいずれか1つの処理を実行するように構成される。
【0123】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、仮想シーンにおける少なくとも2つの仮想アイテムの履歴インタラクションデータと、アイテムパラメータを取得し、各仮想アイテムの履歴インタラクションデータは、仮想アイテムの使用ごとのシーンパラメータを含み、第1ニューラルネットワークモデルを介して、シーンパラメータからシーン特徴を抽出し、アイテムパラメータからアイテム特徴を抽出する処理と、シーン特徴およびアイテム特徴に対して融合処理を行い、第1融合特徴を得る処理と、第1融合特徴を各仮想アイテムが仮想シーンに適合する第1確率にマッピングする処理と、第1確率の降順に従って、少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを第1仮想アイテムとする処理と、を実行するように構成される。
【0124】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するように構成され、ここで、第2仮想アイテムは、インタラクション機能を有し、切り替えコントロールは、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される。
【0125】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、選定状態にない第2仮想アイテムの数が1である場合、切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すように構成される。
【0126】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、選定状態にない第2仮想アイテムの数が複数である場合、切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、複数の第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示し、いずれか1つのアイテム識別子に対するトリガ操作に応答して、トリガされたアイテム識別子に対応する第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すように構成される。
【0127】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、設定順序に従って、複数の第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するように構成され、ここで、複数の第2仮想アイテムの数は、設定された数、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズと正の相関がある数、仮想シーンの空き領域の面積と正の相関がある数、第2仮想アイテムのアイテム数と正の相関がある数、のいずれか1つである。
【0128】
いくつかの実施例において、設定順序は、第2仮想アイテムの使用頻度の降順または昇順、第2仮想アイテムのシーン距離(シーン距離は、仮想シーンにおける仮想アイテムと仮想オブジェクトとの距離である)の昇順または降順、第2仮想アイテムの最後の使用時間(最後の使用時間は、仮想オブジェクトが最後で第2仮想アイテムを使用した時刻である)の逆時系列順または時系列順、第2仮想アイテムと仮想オブジェクトのインタラクション効率の昇順または降順、のいずれか1つである。
【0129】
いくつかの実施例において、第1表示モジュール4551はさらに、仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定し、ここで、仮想オブジェクトの向きは、第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、第2角度は、第1角度より小さく、各第2仮想アイテムと第2扇形領域との第3重畳領域を取得し、第3重畳領域の面積と正の相関があるインタラクション効率を取得するように構成され、第3重畳領域は、第2仮想アイテムの仮想シーンの地面への投影領域と第2扇形領域との重畳領域である。
【0130】
以下では、ソフトウェアモジュールとして実施される、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-2の例示的な構造について説明を続ける。いくつかの実施例において、図3に示すように、メモリ450に記憶された仮想シーンのアイテムインタラクション装置455-2におけるソフトウェアモジュールは、仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第2表示モジュール4552を含むことができ、ここで、少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、第2表示モジュール4552はさらに、少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、ここで、インタラクションコントロールは、インタラクションコントロールに対応するインタラクション機能の実行をトリガするために使用され、インタラクション機能は、仮想オブジェクトとインタラクションするために使用され、第2表示モジュール4552はさらに、選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するように構成され、ここで、切り替えコントロールは、少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される。
【0131】
本願実施例は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品を提供する。電子機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から当該コンピュータ実行可能命令を読み取って実行することによって、当該電子機器に本願実施例の上記の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させる。
【0132】
本願実施例は、コンピュータ実行可能命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ実行可能命令がプロセッサによって実行されるとき、プロセッサに、本願実施例による仮想シーンのアイテムインタラクション方法、例えば、図4A~4Cに示す仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させる。
【0133】
いくつかの実施例において、コンピュータ可読記憶媒体は、FRAM(登録商標)、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気表面メモリ、光ディスク、またはCD-ROMなどのメモリであってもよいし、上記のメモリのうちの1つを含むか任意に組み合わされた様々な機器であってもよい。
【0134】
いくつかの実施例において、コンピュータ実行可能命令は、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、スクリプトまたはコードの形を採用することができ、任意の形のプログラミング言語(コンパイラ型言語または解釈言語、あるいは宣言形言語または手続き型言語を含む)で記述され、独立したプログラムとして展開されるかまたはモジュール、コンポーネント、サブルーチンまたはコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとして展開されるなど、任意の形で展開されてもよい。
【0135】
一例として、コンピュータ実行可能命令は、ファイルシステム内のファイルに対応してもよいが必ずしもそうではなく、他のプログラムまたはデータを保存するファイルの一部に記憶されることができ、例えば、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML:Hyper Text Markup Language)ドキュメント内の1つまたは複数のスクリプトに記憶されるか、議論されたプログラムの単一のファイルに記憶されるか、または、複数の共同ファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラムまたはコード部分を記憶するファイル)に記憶されてもよい。
【0136】
一例として、コンピュータ実行可能命令は、1つの電子機器で実行されるように展開されてもよいし、または同じ場所にある複数の電子機器で実行されるように展開されてもよいし、または、複数の場所に分散され且つ通信ネットワークによって相互接続された複数の電子機器で実行されるように展開されてもよい。
【0137】
まとめると、本願実施例により、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが少なくとも一部の領域に出現することに応答して、少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示することにより、自動的に選択された第1仮想アイテムおよびそれに対応するインタラクションコントロールをプレイヤに直接表示し、このようにして、プレイヤが現在インタラクションすべき仮想アイテムを手動で選択するプロセスを省略することで、ヒューマンコンピュータインタラクション効率を向上させることができる。
【0138】
上記の説明は、本願の実施例に過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではなく、本願の趣旨および範囲内で行われるあらゆる修正、同等置換、改善などは、すべて本願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0139】
200 サーバ
300 ネットワーク
400 端末
410 プロセッサ
420 ネットワークインターフェース
430 ユーザインターフェース
431 出力装置
432 入力装置
440 バスシステム
450 メモリ
451 オペレーティングシステム
452 ネットワーク通信モジュール
453 呈示モジュール
454 入力処理モジュール
455-1 仮想シーンのアイテムインタラクション装置
4551 第1表示モジュール
455-2 仮想シーンのアイテムインタラクション装置
4552 第2表示モジュール
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本願は、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI:Human-Computer Interaction)技術に関し、特に、仮想シーンのアイテムインタラクション方法およびその装置、電子機器、並びにコンピュータプログラムに関するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示するステップと、
前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、
を含む、仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項2】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも一部の領域において、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用するステップをさらに含み、
前記第1表示方式の顕著度は、前記少なくとも2つの仮想アイテムの特徴値と正の相関があり、前記特徴値は、前記仮想アイテムの使用頻度、前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離、前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの間の方向角度、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項3】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して第1表示方式を適用し、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、他の仮想アイテムに対して第2表示方式を適用するステップをさらに含み、
前記第2表示方式は前記第1表示方式とは異なり、前記他の仮想アイテムは、前記インタラクション機能を有しない、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第1角度を中心角とした第1扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第1扇形領域の中心角の角の二等分線と重なる、ステップと、
前記第1扇形領域と重畳する少なくとも1つの第1候補仮想アイテムを決定するステップであって、前記第1候補仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域は、前記第1扇形領域と重畳する、ステップと、
前記少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1候補仮想アイテムのうちの1つの第1候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップは、
前記第1扇形領域に1つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、前記第1候補仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとして決定するステップと、
前記第1扇形領域に2つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、第1重畳領域の面積が相対的に大きい第1候補仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとするステップであって、前記第1重畳領域は、前記第1候補仮想アイテムと前記第1扇形領域との重畳領域である、ステップと、
前記第1扇形領域に少なくとも3つの前記第1候補仮想アイテムが含まれる場合、以下の処理を実行するステップと、を含み、前記処理は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、前記設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なり、前記第2角度は、前記第1角度より小さい、ステップと、
前記第2扇形領域と重畳する少なくとも1つの第2候補仮想アイテムを決定するステップであって、前記第2候補仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域は、前記第2扇形領域と重畳する、ステップと、
第2重畳領域の面積が最も大きい第2候補仮想アイテムを、前記第1仮想アイテムとするステップであって、前記第2重畳領域は、前記第2候補仮想アイテムと前記第2扇形領域との重畳領域である、ステップと、を含む、
請求項4に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
使用頻度に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理、
シーン距離に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理であって、前記シーン距離は、前記仮想シーンにおける前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離である、処理、
最後の使用時間に従って前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとする処理であって、前記最後の使用時間は、前記仮想オブジェクトが最後で前記仮想アイテムを使用した時刻である、処理、のいずれか1つの処理を実行するステップをさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示する前に、前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想シーンにおける前記少なくとも2つの仮想アイテムに対する履歴インタラクションデータ、およびアイテムパラメータを取得するステップであって、各前記仮想アイテムの履歴インタラクションデータは、前記仮想アイテムの使用ごとのシーンパラメータを含む、ステップと、
第1ニューラルネットワークモデルを介して、前記シーンパラメータからシーン特徴を抽出し、前記アイテムパラメータからアイテム特徴を抽出する処理と、前記シーン特徴および前記アイテム特徴に対して融合処理を行い、第1融合特徴を得る処理と、前記第1融合特徴を、各前記仮想アイテムが前記仮想シーンに適合する第1確率にマッピングする処理と、を実行するステップと、
前記第1確率の降順に従って、前記少なくとも2つの仮想アイテムに対して並べ替え処理を行い、並べ替え後の最上位の前記仮想アイテムを前記第1仮想アイテムとするステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項8】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するステップをさらに含み、
前記第2仮想アイテムは、前記インタラクション機能を有し、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、
請求項1に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項9】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない前記第2仮想アイテムの数が1である場合、前記切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、前記第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、前記第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すステップをさらに含む、
請求項8に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項10】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記選定状態にない前記第2仮想アイテムの数が複数である場合、前記切り替えコントロールに対するトリガ操作に応答して、複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップと、
いずれか1つの前記アイテム識別子に対するトリガ操作に応答して、トリガされた前記アイテム識別子に対応する第2仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示し、前記第1仮想アイテムの少なくとも1つのインタラクションコントロールを隠すステップと、をさらに含む、
請求項8に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項11】
複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップは、
設定順序に従って、複数の前記第2仮想アイテムと一対一に対応するアイテム識別子を表示するステップを含み、
複数の前記第2仮想アイテムの数は、設定された数、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースのサイズと正の相関がある数、前記仮想シーンの空き領域の面積と正の相関がある数、前記第2仮想アイテムのアイテム数と正の相関がある数、のいずれか1つである、
請求項10に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項12】
前記設定順序は、
前記第2仮想アイテムの使用頻度の降順または昇順、
前記第2仮想アイテムのシーン距離の昇順または降順、
前記第2仮想アイテムの最後の使用時間の逆時系列順または時系列順、
前記第2仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとのインタラクション効率の昇順または降順、のいずれか1つであり、前記シーン距離は、前記仮想シーンにおける前記仮想アイテムと前記仮想オブジェクトとの距離であり、前記最後の使用時間は、前記仮想オブジェクトが最後で前記第2仮想アイテムを使用した時刻である、
請求項11に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項13】
前記仮想シーンのアイテムインタラクション方法は、
前記仮想オブジェクトを円心とし、設定距離を半径とし、第2角度を中心角とした第2扇形領域を決定するステップであって、前記仮想オブジェクトの向きは、前記第2扇形領域の中心角の角の二等分線と重なる、ステップと、
各前記第2仮想アイテムと前記第2扇形領域との第3重畳領域を取得し、前記第3重畳領域の面積と正の相関があるインタラクション効率を取得するステップであって、前記第3重畳領域は、前記第2仮想アイテムの前記仮想シーンの地面への投影領域と前記第2扇形領域との重畳領域である、ステップと、をさらに含む、
請求項12に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項14】
電子機器によって実行される、仮想シーンのアイテムインタラクション方法であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するステップであって、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するステップであって、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、ステップと、
前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するステップであって、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、ステップと、
を含む、仮想シーンのアイテムインタラクション方法。
【請求項15】
仮想シーンのアイテムインタラクション装置であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第1表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第1表示モジュールはさらに、インタラクション機能を有する少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちの第1仮想アイテムが選定状態にあることを表示し、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが前記第1仮想アイテムとインタラクションするために使用される、
仮想シーンのアイテムインタラクション装置。
【請求項16】
仮想シーンのアイテムインタラクション装置であって、
前記仮想シーン内の少なくとも一部の領域をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示するように構成される第2表示モジュールを備え、前記少なくとも一部の領域は、仮想オブジェクトを含み、
前記第2表示モジュールはさらに、少なくとも2つの仮想アイテムが前記少なくとも一部の領域に出現することに応答して、選定状態に基づいて、前記少なくとも2つの仮想アイテムのうちインタラクション機能を有する第1仮想アイテムと、前記第1仮想アイテムに対応する少なくとも1つのインタラクションコントロールを表示するように構成され、前記インタラクションコントロールは、前記インタラクションコントロールに対応する前記インタラクション機能の実行をトリガするために使用され、前記インタラクション機能は、前記仮想オブジェクトが第1仮想アイテムとインタラクションするために使用され、
前記第2表示モジュールはさらに、前記選定状態にない少なくとも1つの第2仮想アイテムの場合、前記少なくとも1つの第2仮想アイテムに対応する切り替えコントロールを表示するように構成され、前記切り替えコントロールは、少なくとも1つの前記第2仮想アイテムに対応するインタラクションコントロールの表示をトリガするために使用される、
仮想シーンのアイテムインタラクション装置。
【請求項17】
電子機器であって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行することにより、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法、または請求項14に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実現するように構成されるプロセッサと、を備える、電子機器。
【請求項18】
コンピュータに、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法、または請求項14に記載の仮想シーンのアイテムインタラクション方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【国際調査報告】