(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】文書のテーブル処理方法、装置、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 16/28 20190101AFI20241031BHJP
【FI】
G06F16/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532943
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2022134745
(87)【国際公開番号】W WO2023098629
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202111459218.X
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521431088
【氏名又は名称】北京字跳▲網▼絡技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Zitiao Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】0207, 2/F, Building 4, Zijin Digital Park, Haidian District, Beijing,P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】リアン,ルォイユアン
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175CA12
(57)【要約】
本開示の実施例は、文書のテーブル処理方法、装置、機器及び媒体に関し、ここで、クライアントに適用される方法は、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップと、サービス側がテーブル作成要求に対して返した、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントに適用される文書のテーブル処理方法であって、
ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップと、
前記サービス側が前記テーブル作成要求に対して返された、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するステップとを含む、文書のテーブル処理方法。
【請求項2】
前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するステップは、
前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行するステップと、
前記サービス側が前記テーブル識別子取得要求に対して返したテーブル識別子に応答して、前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶し、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うステップとを含む、請求項1に記載のテーブル処理方法。
【請求項3】
ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップは、
ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、第一の文書処理側を介して作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、第一のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子の取得を要求するステップと、
前記第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から前記テーブル作成要求に対して返された、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップとを含む、請求項1に記載のテーブル処理方法。
【請求項4】
前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行するステップは、
前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて、第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子取得要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から返されるテーブル識別子を取得するステップを含む、請求項2に記載のテーブル処理方法。
【請求項5】
前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶するステップは、
第一のデータベーステーブル処理側から送信されたテーブル識別子に応答して、第一の文書処理側を介して前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付け、関連結果を第二の文書処理側に送信して、前記第二の文書処理側に前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させるステップを含む、請求項2に記載のテーブル処理方法。
【請求項6】
前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うステップは、
第一のデータベーステーブル処理側を介して前記テーブル情報と前記データベース識別子とに基づいてデータベーステーブルのレンダリングを行い、第一の文書処理側を介して前記現在の文書のインタフェースにおいてレンダリングした前記データベーステーブルを提示するステップを含む、請求項2に記載のテーブル処理方法。
【請求項7】
サービス側に適用される文書のテーブル処理方法であって、
クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップと、
前記データベース識別子を前記クライアントに返して、前記クライアントに前記データベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成させるステップとを含み、前記テーブル情報は、前記クライアントによってユーザによる前記現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである、文書のテーブル処理方法。
【請求項8】
前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップは、
前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられているかどうかを問い合わせるステップと、
前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられている場合、前記既存のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とするステップと、
前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられていない場合、新規のデータベースを作成し、前記新規のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とするステップとを含む、請求項7に記載のテーブル処理方法。
【請求項9】
前記クライアントによって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、前記クライアントにテーブル識別子を返して、前記クライアントに前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させ、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行わせるステップをさらに含む、請求項7に記載のテーブル処理方法。
【請求項10】
クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップは、
第一のデータベーステーブル処理側によって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、第二のデータベーステーブル処理側を介して前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップを含み、
前記データベース識別子を前記クライアントに返すステップは、
前記第二のデータベーステーブル処理側を介して前記データベース識別子を第一のデータベーステーブル・フロントエンドに返すステップを含む、請求項7に記載のテーブル処理方法。
【請求項11】
前記クライアントによって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、前記クライアントにテーブル識別子を返すステップは、
第二のデータベーステーブル処理側を介して第一のデータベーステーブル処理側によって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求を受信し、前記テーブル識別子取得要求に該当するテーブル識別子を前記第一のデータベーステーブル処理側に返して、前記第一のデータベーステーブル処理側に前記テーブル識別子を第一の文書処理側に返させるステップを含む、請求項9に記載のテーブル処理方法。
【請求項12】
第二の文書処理側を介して第一の文書処理側から送信された前記テーブル識別子と前記データベース識別子との関連結果を受信し、前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶するステップをさらに含む、請求項9に記載のテーブル処理方法。
【請求項13】
前記クライアントは、第一の文書処理側と第一のデータベーステーブル処理側とを含み、
前記サービス側は、第二の文書処理側と第二のデータベーステーブル処理側とを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載のテーブル処理方法。
【請求項14】
前記テーブル情報は、テーブルのフォーマットを設定するための情報、又はビューの提示形式のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載のテーブル処理方法。
【請求項15】
作成されるデータベーステーブルは、データに対する構造化ストレージと、構造化クエリ言語によるクエリ又は操作とのうちの少なくとも1つを含むデータベース機能を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載のテーブル処理方法。
【請求項16】
クライアントに適用される文書のテーブル処理装置であって、
ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するためのクライアント応答モジュールと、
前記サービス側が前記テーブル作成要求に対して返した、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するためのクライアントテーブル作成モジュールとを含む、文書のテーブル処理装置。
【請求項17】
サービス側に適用される文書のテーブル処理装置であって、
クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するためのサービス側応答モジュールと、
前記データベース識別子を前記クライアントに返して、前記クライアントに前記データベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成させるためのサービス側テーブル作成モジュールとを含み、前記テーブル情報は、前記クライアントによってユーザによる前記現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである、文書のテーブル処理装置。
【請求項18】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、
前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記実行可能な命令を実行して請求項1から12のいずれか1項に記載の文書のテーブル処理方法を実現するために用いられる、電子機器。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体には、請求項1から12のいずれか1項に記載の文書のテーブル処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1から12のいずれか1項に記載の文書のテーブル処理方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、出願番号が202111459218.Xであり、出願日が2021年12月2日である中国出願に基づいて、その優先権を主張しており、当該中国出願の開示内容は、ここで全体として本願に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本開示は、データ処理技術の分野に関し、特に文書のテーブル処理方法、装置、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術における多くの文字編集可能な文書では、ユーザは、文字を入力できるだけでなく、テーブルを作成することもでき、例えば必要に応じてN行M列のテーブルを作成し、このテーブルは、データの簡単な入力及び提示にのみ用いられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、クライアントに適用される文書のテーブル処理方法を提供し、前記方法は、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップと、前記サービス側が前記テーブル作成要求に対して返した、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するステップとを含む。
【0005】
いくつかの実施例では、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するステップは、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行するステップと、前記サービス側が前記テーブル識別子取得要求に対して返したテーブル識別子に応答して、前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶し、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うステップとを含む。いくつかの実施例では、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップは、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、第一の文書処理側を介して作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、第一のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子の取得を要求するステップと、前記第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から前記テーブル作成要求に対して返された、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップとを含む。
【0006】
いくつかの実施例では、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行するステップは、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて、第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子取得要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から返されるテーブル識別子を取得するステップを含む。
【0007】
いくつかの実施例では、前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶するステップは、第一のデータベーステーブル処理側から送信されたテーブル識別子に応答して、第一の文書処理側を介して前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付け、関連結果を第二の文書処理側に送信して、前記第二の文書処理側に前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させるステップを含む。
【0008】
いくつかの実施例では、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うステップは、第一のデータベーステーブル処理側を介して前記テーブル情報と前記データベース識別子とに基づいてデータベーステーブルのレンダリングを行い、第一の文書処理側を介して前記現在の文書のインタフェースにおいてレンダリングした前記データベーステーブルを提示するステップを含む。
【0009】
本開示の実施例は、サービス側に適用される文書のテーブル処理方法をさらに提供し、前記方法は、クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップと、前記データベース識別子を前記クライアントに返して、前記クライアントに前記データベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成させるステップとを含み、前記テーブル情報は、前記クライアントによってユーザによる前記現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである。
【0010】
いくつかの実施例では、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップは、前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられているかどうかを問い合わせるステップと、YES(前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられている)の場合、前記既存のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とするステップと、NO(前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられていない)の場合、新規のデータベースを作成し、前記新規のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とするステップとを含む。
【0011】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記クライアントによって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、前記クライアントにテーブル識別子を返して、前記クライアントに前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させ、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行わせるステップをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施例では、クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップは、第一のデータベーステーブル処理側によって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、第二のデータベーステーブル処理側を介して前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップを含み、前記データベース識別子を前記クライアントに返すステップは、前記第二のデータベーステーブル処理側を介して前記データベース識別子を第一のデータベーステーブル・フロントエンドに返すステップを含む。
【0013】
いくつかの実施例では、前記クライアントによって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、前記クライアントにテーブル識別子を返すステップは、第二のデータベーステーブル処理側を介して第一のデータベーステーブル処理側によって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求を受信し、前記テーブル識別子取得要求に該当するテーブル識別子を前記第一のデータベーステーブル処理側に返して、前記第一のデータベーステーブル処理側に前記テーブル識別子を第一の文書処理側に返させるステップを含む。
【0014】
いくつかの実施例では、前記方法は、第二の文書処理側を介して第一の文書処理側から送信された前記テーブル識別子と前記データベース識別子との関連結果を受信し、前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶するステップをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施例では、前記クライアントは、第一の文書処理側と第一のデータベーステーブル処理側とを含み、前記サービス側は、第二の文書処理側と第二のデータベーステーブル処理側とを含む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記テーブル情報は、テーブルのフォーマットを設定するための情報、又はビューの提示形式のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
いくつかの実施例では、作成されるデータベーステーブルは、データに対する構造化ストレージと、SQL(Structured Query Language、構造化クエリ言語)クエリ又は操作とのうちの少なくとも1つを含むデータベース機能を有する。
【0018】
本開示の実施例は、クライアントに適用される文書のテーブル処理装置をさらに提供し、前記装置は、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するためのクライアント応答モジュールと、前記サービス側が前記テーブル作成要求に対して返した、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するためのクライアントテーブル作成モジュールとを含む。
【0019】
本開示の実施例は、文書のテーブル処理装置をさらに提供し、前記装置は、サービス側に適用され、クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するためのサービス側応答モジュールと、前記データベース識別子を前記クライアントに返して、前記クライアントに前記データベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成させるためのサービス側テーブル作成モジュールとを含み、ここで、前記テーブル情報は、前記クライアントによってユーザによる前記現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである。
【0020】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提供し、前記電子機器は、プロセッサと、前記プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記実行可能な命令を実行して本開示の実施例による文書のテーブル処理方法を実現するために用いられる。
【0021】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、本開示の実施例による文書のテーブル処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されている。
【0022】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムをさらに提供し、このコンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに本開示の実施例による文書のテーブル処理方法を実行させる命令を含む。
【0023】
理解すべきこととして、本部分で記述された内容は、本開示の実施例の要旨又は重要な特徴を識別することを目的とするものではなく、本開示の範囲を制限するためのものでもない。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
ここにおける図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書と共に本開示の原理を解釈するために用いられる。
【0025】
本開示の実施例又は従来の技術における技術案をより明瞭に説明するために、以下は、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、当業者にとって、創造的な労働性を払わずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本開示の実施例によるクライアントに適用される文書のテーブル処理方法の概略フローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によるサービス側に適用される文書のテーブル処理方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の実施例による文書のテーブル処理方法のインタラクション・フローチャートである。
【
図4】本開示の実施例による他の文書のテーブル処理方法のインタラクション・フローチャートである。
【
図5】本開示の実施例によるクライアントに適用される文書のテーブル処理装置の構造概略図である。
【
図6】本開示の実施例によるサービス側に適用される文書のテーブル処理装置の構造概略図である。
【
図7】本開示の実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の上記目的、特徴と利点をより明瞭に理解できるように、以下は、本開示の方案についてさらに説明する。説明すべきこととして、矛盾しない限り、本開示の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わされることができる。
【0027】
本開示を十分に理解できるようにするために、以下の記述において多くの具体的な詳細が記述されているが、本開示は、ここで記述される方式と異なる他の方式で実施されてもよい。明らかに、明細書における実施例は、本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。
【0028】
例えばWord文書、多くのオンライン共同文書などのユーザが文字編集可能な文書では、直接にデータベーステーブルを導入することは、ほとんど困難であり、ローカルに簡単なデータテーブルを挿入することしかできないが、このようなテーブル機能は単一で、セルにデータを入力して提示するためにのみ用いられるが、データベースによるテーブルに備えられた能力を有しておらず、例えばデータベーステーブルによるデータに対する構造化ストレージ、SQLクエリとの操作などの可能なデータベース機能を備えておらず、文書に対するデータ管理能力が比較的悪い。一方、ユーザは、直接に文書をデータベーステーブルに柔軟に関連付けることもできず、データベースからデータをエクスポートして文書を形成することしかできず、煩雑だけでなく、柔軟度が比較的悪い。なお、データベースからテーブルデータをエクスポートして形成される文書フォーマットには、制限があり、ユーザが文書に段落文字を編集したいとともに、文書の他の場所にテーブルを挿入したいという柔軟な編集需要を満たすことが困難であり、それに応じて文書機能の豊富さも比較的悪い。上記の少なくとも1つの問題を改善又は部分的に改善するために、本開示の実施例は、文書のテーブル処理方法、装置、機器及び媒体を提供し、本開示の実施例における文書は、例えばWord文書であってもよく、オンライン共同文書であってもよく、以下を詳細に説明する。
【0029】
まず、本開示の実施例は、クライアントの視点で、クライアントに適用できる文書のテーブル処理方法を提供する。クライアントは、ソフトウェア又はハードウェアのうちの少なくとも1つで実現されてもよく、例えばコンピュータ、携帯電話などのユーザ機器であってもよい。
図1は、本開示の実施例によるクライアントに適用される文書のテーブル処理方法の概略フローチャートであり、
図1に示すように、この方法は、主に以下のようなステップS102~ステップS104を含む。
【0030】
ステップS102:ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行する。
【0031】
理解できるように、ユーザは、現在の文書において予め設定されるテーブル作成コンポーネントを介して、作成対象のテーブルのテーブル情報を指示するテーブル作成操作を実行することができる。テーブル情報は、テーブルのフォーマットを設定するための情報、例えばテーブルをM行N列(MとNは、いずれも正の整数である)に設定するための情報を含むが、それらに限らず、又は作成対象のテーブルのビューの提示形式などを含んでもよい。本開示の実施例は、テーブル作成操作を制限しない。クライアントは、テーブル作成操作に基づいてテーブル情報を取得し、サービス側にテーブル作成要求を発行することができる。注意すべきこととして、本開示の実施例は、テーブル情報の取得とテーブル作成要求の送信との前後関係を制限しない。
【0032】
また、実際の応用において、クライアントは、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作を受けたときに、ローカルにデータベーステーブルのプレースホルダーを作成し、ロード状態を表示してから、サービス側にデータベース識別子の取得を要求することができる。ここで、データベース識別子の取得要求は、上記の現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求とみなされてもよい。
【0033】
ステップS104:サービス側からテーブル作成要求に対して返される、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成する。データベース識別子は、データベーステーブルフラグ情報、又はデータベースtokenフラグともいう。
【0034】
実際の応用において、サービス側には、文書とデータベースとの関連関係が記録されており、クライアントは、サービス側から返される現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得した後に、データベーステーブル作成を実現し、このデータベーステーブルがレンダリングされて現在の文書において表示されるようにすることができる。そのうち、このデータベーステーブルは、このデータベース識別子に対応するデータベースにも関連する。具体的には、このデータベーステーブルは、現在の文書に関連付けられたデータベースにおけるテーブルである。クライアントは、データベーステーブルをレンダリングして表示するときに、データベーステーブル・フロントエンドのインタフェースを呼び出してデータベーステーブルのマウントを要求することができる。データベーステーブル・フロントエンドは、マウント要求を受信した後にデータベーステーブルのテーブル情報をプルしてロードすることができる。データベーステーブル・フロントエンドは、テーブル情報をプルした後にデータベース・コンポーネント全体をレンダリングし、データベーステーブルをマウントすることによって、データベーステーブルを現在の文書において表示することができる。
【0035】
注意すべきこととして、本開示の実施例は、従来方式のように直接にテーブル情報に基づいて文書においてテーブルを作成するのではなく、クライアントとサービス側とのやり取りによって、サービス側が現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を返したのみに、そしてデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書にテーブルをさらに作成する。このテーブルは、直接にデータベースに関連し、実質的にデータベーステーブルである。
【0036】
上記方式は、クライアントとサービス側とのやり取りによって、直接に文書において現在の文書に関連付けられたデータベースに関連するデータベーステーブルを導入する(又は組み込む)ことができる。文書において導入されるテーブルにデータベース関連機能をさらに持たせることに寄与し、テーブルの機能性を効果的に補強する。例えば、導入されるデータベーステーブルは、データに対する構造化ストレージ、SQLクエリと操作などの可能なデータベース機能を有するとともに、文書により強いデータ管理能力を持たせる。また、ユーザは、上記方式によって、例えばword文書、オンライン共同文書などの文書において直接に自体の需要に応じてデータベーステーブルに導入することもできる。なお、ユーザは、文書において他の内容を柔軟に編集することもでき、例えばデータベーステーブル以外の領域で文字編集、グラフ挿入などを行うことができる。ユーザがデータベースからテーブルを直接エクスポートすることに比べて、柔軟性がより強い。
【0037】
クライアントは、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成するときに、以下のステップ(1)~(2)を参照して実現してもよい。
【0038】
(1)データベース識別子とテーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行する。いくつかの実施の形態では、クライアントは、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて、テーブル情報(ユーザのテーブル作成操作)に関連し、かつ現在の文書に関連付けられたデータベースにも関連したテーブルデータ構造を構築することができ、そして構築されたテーブルデータ構造に基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行し、つまり、サービス側にテーブルデータ構造に対応するテーブル識別子取得要求を発行し、又はサービス側にテーブルデータ構造が付けられたテーブル識別子取得要求を発行し、サービス側から返される作成対象のデータベーステーブルのテーブル識別子を受信したのみに、そしてデータベーステーブルの作成を確認することができる。又は、クライアントは、直接にサービス側にテーブルデータ構造の要求体(テーブル識別子取得要求を送信したことに相当)を送信することができ、サービス側は、クライアントがテーブル識別子に基づいて文書データの更新及びデータベーステーブルのマウントを行うように、直接にテーブルデータ構造に基づいて該当するデータベーステーブルを構築し、クライアントにデータベーステーブルのテーブル識別子を返すことができる。
【0039】
(2)サービス側からテーブル識別子取得要求に対して返されたテーブル識別子に応答して、テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて現在の文書に対応するデータ構造に記憶し、テーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行う。
【0040】
このテーブル識別子は、現在の文書に関連付けられたデータベースでのテーブル識別子(Table IDともいう)である。サービス側は、テーブル識別子取得要求に対してそれに該当するテーブル識別子を返すことができる。いくつかの実施の形態では、クライアントは、テーブル識別子を取得した後に、テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて現在の文書に対応するデータ構造に記憶することができる。このステップは、現在の文書に対応する、文書に含まれるデータが記録されたデータ構造を更新することである。テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて文書データ構造に更新することで、文書に導入されるデータベーステーブルのデータ同期を実現することができる。また、テーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うことによって、データベーステーブルを現在の文書のインタフェースにおいて直感的に提示することができる。
【0041】
他のいくつかの実施の形態では、クライアントが続いて直接にサービス側からデータベーステーブルの情報を取得してレンダリング提示を行うことができるように、クライアントは、データベース識別子とテーブル情報とを発行されるテーブル識別子取得要求に含めてサービス側(例えばデータベーステーブル・バックエンド)を介してテーブル情報とデータベース識別子とに基づいてデータベーステーブルを構築して記憶してもよい。上記のプロセス全体は、いずれもデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成するものとみなされてもよい。
【0042】
また、本開示の実施例は、サービス側の視点で、サービス側に適用される文書のテーブル処理方法を提供する。サービス側は、ソフトウェア又はハードウェアのうちの少なくとも1つで実現されてもよく、例えばサーバであってもよい。
図2は、本開示の実施例によるサービス側に適用される文書のテーブル処理方法の概略フローチャートであり、この方法は、主に以下のステップS202~ステップS204を含む。
【0043】
ステップS202:クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得する。
【0044】
ステップS204:データベース識別子をクライアントに返して、クライアントにデータベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成させる。ここで、テーブル情報は、クライアントによってユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである。
【0045】
上記方式の関連内容は、前述したクライアントで行った文書のテーブル処理方法の関連記述を参照することができ、ここではこれ以上説明しない。クライアントとサービス側とのやり取りによって、直接に文書において現在の文書に関連付けられたデータベースに関連するデータベーステーブルに導入することができる。文書において導入されるテーブルにデータベース関連機能をさらに持たせることに寄与し、テーブルの機能性を効果的に補強する。
【0046】
また、いくつかの実施の形態では、サービス側は、クライアントを介してテーブルデータ構造(データベース識別子とテーブル情報とに基づいて構築される)を取得し、テーブルデータ構造に基づいて作成対象のデータベーステーブルを構築して記憶してもよい。そして、クライアントは、サービス側からデータベーステーブルをプルしてレンダリング及びマウントを行ってもよい。上記のプロセス全体も、クライアントデータベーステーブルを作成するものとみなされてもよい。
【0047】
サービス側は、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するときに、現在の文書が既存のデータベースに関連付けられているかどうかを問い合わせることができる。YESの場合、既存のデータベースの識別子を現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とする。NOの場合、新規のデータベースを作成し、新規のデータベースの識別子を現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とする。
【0048】
いくつかの実施の形態では、各文書は、最大で1つのデータベースに関連付けられてもよいが、このデータベースでは、複数のテーブルを有してもよい。つまり、各文書は、いずれも現在の文書に関連付けられた同一のデータベースに対応する複数のデータベーステーブルを導入してもよい。現在の文書で導入される異なるデータベーステーブルのテーブル識別子は異なるが、関連するデータベース識別子は、いずれも同じである。そのうえで、クライアントがサービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行した後に、サービス側は、まず現在の文書に関連付けられたデータベースを検索する(即ち、文書とデータベースとの関連関係をクエリする)。検索できた場合、このデータベースの識別子をクライアントに返し、検索できなかった場合、現在の文書に関連付けられたデータベースが現時点で存在していないことを示すが、このときに現在の文書に1つのデータベースを新規作成して、新規作成されたデータベースの識別子をクライアントに返してもよい。
【0049】
さらに、上記方法は、クライアントによってデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて発行されるテーブル識別子取得要求に応答して、クライアントにテーブル識別子を返して、クライアントにテーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて現在の文書に対応するデータ構造に記憶させ、テーブル情報に基づいて現在の文書にデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行わせることをさらに含む。実際の応用において、クライアントは、先にテーブル識別子とデータベース識別子とを関連付け、サービス側を介して関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶して記録してもよい。クライアントは、直接にテーブル情報に基づいて文書インタフェースにおいてデータベーステーブルを提示してもよい。
【0050】
理解しやすくするために、本開示の実施例は、クライアントとサービス側とのやり取りのプロセスを示す、文書のテーブル処理方法をさらに提供する。具体的には
図3に示す文書のテーブル処理方法のインタラクション・フローチャートを参照することができ、両方のやり取りの主なステップは、以下の通りである。
【0051】
S301:クライアントは、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、テーブル作成操作に基づいて作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得する。
【0052】
S302:クライアントは、サービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行する。
【0053】
S303:サービス側は、現在の文書が既存のデータベースに関連付けられているかどうかをクエリする。YESの場合、既存のデータベースの識別子を現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とする。NOの場合、新規のデータベースを作成し、新規のデータベースの識別子を現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とする。
【0054】
S304:サービス側は、クライアントに現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を返す。
【0055】
S305:クライアントは、データベース識別子とテーブル情報とに基づいてテーブルデータ構造を構築する。
【0056】
S306:クライアントは、サービス側にテーブルデータ構造に対応するテーブル識別子取得要求を発行する。
【0057】
S307:サービス側は、テーブルデータ構造に対応するテーブル識別子を取得する。いくつかの実施の形態では、サービス側自体は、テーブルデータ構造に対応するテーブル識別子取得要求に基づいてテーブルデータ構造を記憶し、該当するデータベーステーブルを構築し、このデータベーステーブルに対応するテーブル識別子を設定してもよい。
【0058】
S308:サービス側は、クライアントにテーブル識別子を返す。
【0059】
S310:クライアントは、テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて現在の文書に対応するデータ構造に記憶し、テーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行う。
【0060】
上記ステップの具体的な実現方式及び達成可能な技術的効果も前述の関連内容を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。注意すべきこととして、
図3は、1つの応用例にすぎず、制限としてみなされるべきではない。実際の応用において
図3よりも多く又は少なくのステップを採用してクライアントとサービス側とのやり取りを行うことによって、データベーステーブルの文書への導入を実現することができる。
【0061】
理解しやすくするために、本開示の実施例は、文書のテーブル処理方法の具体的な実施の形態をさらに提供する。この例において、クライアントが文書フロントエンド(第一の文書処理側ともいう)とデータベーステーブル・フロントエンド(第一のデータベーステーブル処理側ともいう)とに分けられている。データベーステーブル・フロントエンドは、データベースフロントエンド(又は第一のデータベース処理側)とも略称される。文書フロントエンドは、文書アプリケーションプログラムであって、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・アプリケーション・コンポーネントであってもよい。サービス側もさらに文書バックエンド(第二の文書処理側ともいう)とデータベーステーブル・バックエンド(第二のデータベーステーブル処理側ともいう)とに分けられ、データベーステーブル・バックエンドは、データベースバックエンド(又は第二のデータベース処理側)と略称される。文書バックエンドは、文書の処理プログラムであって、データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブルの処理プログラムであってもよい。いくつかの実施の形態では、データベーステーブル・バックエンドには、各文書とデータベースとの関連関係及び各データベースの情報が記憶されており、この情報は、例えばデータ構造情報などのデータベースのすべての関連情報であってもよい。データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブル・フロントエンドにデータベースのデータサポート(データベース情報と略称される)を提供してもよく、ユーザに基づくテーブル作成操作に対応するデータベーステーブルを記憶してもよい。データベーステーブル・フロントエンドは、テーブル作成操作に対応するテーブル情報及びデータベース情報に基づいてデータベーステーブルをレンダリングする(又はデータベーステーブル・バックエンドが提供した構築済のデータベーステーブルの情報に基づいて直接にデータベーステーブルをレンダリングする)ことができ、データベーステーブル・フロントエンドを介して文書フロントエンドとやり取り、最終的に文書フロントエンドにデータベーステーブルをマウントして表示させ、データベーステーブルが文書に導入された(組み込まれた)効果を達成することができる。また、文書フロントエンドと文書バックエンドとのやり取りによって、文書バックエンドにデータベース識別子とテーブル識別子とを文書データに更新して記憶させ、又は文書バックエンドにデータベーステーブルに関連付けられた文書データを記録して記憶させることもできる。理解しやすくするために、以下では、いくつかの具体的な実施の形態において様々な役割について説明する。
【0062】
(一)クライアントの視点で、文書フロントエンドとデータベーステーブル・フロントエンドのコア操作について述べる。
【0063】
文書フロントエンドは、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、データベーステーブル・フロントエンドに現在の文書に関連付けられたデータベース識別子の取得を要求するために用いられ、
データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・バックエンドに現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行して、データベーステーブル・バックエンドからテーブル作成要求に対して返される、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するために用いられ、データベーステーブル・フロントエンドはさらに、テーブル作成操作に基づいて作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得するとともに、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリングを行うために用いられ、
データベーステーブル・フロントエンドはさらに、データベース識別子とテーブル情報とに基づいてデータベーステーブル・バックエンドにテーブル識別子取得要求を発行して、データベーステーブル・バックエンドから返されるテーブル識別子を取得し、テーブル識別子を文書フロントエンドに返すために用いられ、
文書フロントエンドは、現在の文書のインタフェースにおいてレンダリングしたデータベーステーブルを提示するために用いられ、さらに、テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付け、関連結果を文書バックエンドに送信して、文書バックエンドに関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶させるために用いられる。
【0064】
前述に基づき、理解しやすくするために、以下は、異なる表現方式を採用してクライアントとサービス側とのやり取り方式を記述し、クライアントが実行する以下の重要なステップA~Dを重点的に述べる。
【0065】
重要なステップA:ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0066】
第一の文書処理側(即ち、文書フロントエンド)を介してユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答し、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、第一のデータベーステーブル処理側(即ち、データベーステーブル・フロントエンド)に現在の文書に関連付けられたデータベース識別子の取得を要求し、
第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側(即ち、データベーステーブル・バックエンド)に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行して、第二のデータベーステーブル処理側からテーブル作成要求に対して返される、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得する。
【0067】
重要なステップB:データベース識別子とテーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行するステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0068】
データベース識別子とテーブル情報とに基づいて、第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子取得要求を発行して、第二のデータベーステーブル処理側から返されるテーブル識別子を取得する。いくつかの実施の形態では、上記のステップAの実現において、第一のデータベーステーブル処理側は、第二のデータベーステーブル処理側から返されたデータベース識別子を取得すると、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて第二のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子の取得をさらに要求することができる。
【0069】
重要なステップC:テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて現在の文書に対応するデータ構造に記憶するステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0070】
第一の文書処理側を介して第一のデータベーステーブル処理側により送信されたテーブル識別子に応答して、テーブル識別子とデータベース識別子とを関連付け、関連結果を第二の文書処理側に送信して、第二の文書処理側に関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶させる。いくつかの実施の形態では、上記のステップBの実現において、第一のデータベーステーブル処理側は、テーブル識別子を取得すると、テーブル識別子を第一の文書処理側に送信することができる。第一の文書処理側は、さらにテーブル識別子とデータベース識別子とを関連付けて第二の文書処理側に送信し、第二の文書処理側によって現在の文書のデータ構造を更新することができる。
【0071】
重要なステップD:テーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0072】
第一のデータベーステーブル処理側を介してテーブル情報とデータベース識別子とに基づいてデータベーステーブルのレンダリングを行い、第一の文書処理側を介して現在の文書のインタフェースにおいてレンダリングしたデータベーステーブルを提示する。第一のデータベーステーブル処理側は、テーブル情報とデータベース識別子が既知である場合に、作成対象のデータベーステーブルをレンダリングし、第一の文書処理側によってレンダリングしたデータベーステーブルを表示することができる。
【0073】
以上は、具体的な例にすぎず、制限とみなされるべきではない。なお、上記A~Dは、異なるステップの識別子にすぎず、前後順序又は重要度の限定とみなされるべきではない。
【0074】
(二)サービス側の視点で、文書バックエンドとデータベーステーブル・バックエンドとについて述べる。
【0075】
データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブル・フロントエンドから送信されたテーブル作成要求に対して現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得し、データベース識別子をデータベーステーブル・フロントエンドに返して、データベーステーブル・フロントエンドにデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成させ、データベース識別子を文書フロントエンドに返させるために用いられる。
【0076】
データベーステーブル・バックエンドはさらに、データベーステーブル・フロントエンドによってデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて発行されるテーブル識別子取得要求を受けて、テーブル識別子取得要求に該当するテーブル識別子をデータベーステーブル・フロントエンドに返して、データベーステーブル・フロントエンドにテーブル識別子を文書フロントエンドに返させるために用いられる。
【0077】
文書バックエンドは、文書フロントエンドにより送信されたテーブル識別子とデータベース識別子との関連結果を受信し、関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶するために用いられる。
【0078】
前述に基づいて、理解しやすくするために、以下は、異なる表現方式を採用してクライアントとサービス側とのやり取り方式を記述し、サービス側が実行する以下のような重要なステップE~Hを重点的に述べる。
【0079】
重要なステップE:クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0080】
第一のデータベーステーブル処理側(データベーステーブル・フロントエンド)によって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、第二のデータベーステーブル処理側(データベーステーブル・バックエンド)を介して現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得する。即ち、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・バックエンドにテーブル作成要求を送信し、データベーステーブル・バックエンドは、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得する。
【0081】
重要なステップF:データベース識別子をクライアントに返すステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0082】
第二のデータベーステーブル処理側を介してデータベース識別子を第一のデータベーステーブル・フロントエンドに返す。いくつかの実施の形態では、上記のステップEの実現において、第二のデータベーステーブル処理側は、データベース識別子を取得すると、それを第一のデータベーステーブル・フロントエンドに返すことができる。
【0083】
重要なステップG:クライアントによってデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、クライアントにテーブル識別子を返すステップは、以下の方式を参照して実行すればよい。
【0084】
第二のデータベーステーブル処理側を介して第一のデータベーステーブル処理側によってデータベース識別子とテーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求を受信し、テーブル識別子取得要求に該当するテーブル識別子を第一のデータベーステーブル処理側に返して、第一のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子を第一の文書処理側に返させる。いくつかの実施の形態では、上記のステップFの実現において、第一のデータベーステーブル処理側は、データベース識別子とテーブル情報を取得し、そしてさらに第二のデータベーステーブル処理側を介してテーブル識別子を取得することで、テーブル識別子を第一の文書処理側に返すことができる。
【0085】
重要なステップH:第二の文書処理側を介して第一の文書処理側により送信されるテーブル識別子とデータベース識別子との関連結果を受信し、関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶する。いくつかの実施の形態では、上記のステップGの実現において、第一の文書処理側は、第一のデータベーステーブル処理側を介してテーブル識別子を取得すると、さらにテーブル識別子とデータベース識別子とを関連付け、関連結果を第二の文書処理側に送信することで、第二の文書処理側に関連結果を現在の文書に対応するデータ構造に記憶させることができる。
【0086】
以上は、具体的な例にすぎず、制限とみなされるべきではない。なお、上記E~Hは、異なるステップの識別子にすぎず、前後順序又は重要度の限定とみなされるべきではない。
【0087】
前述に基づいて、本開示の実施例は、
図4に記載の他の文書のテーブル処理方法のやり取りフローチャートを提供し、文書フロントエンド、データベーステーブル・フロントエンド、文書バックエンドとデータベーステーブル・バックエンドのやり取りステップを示しており、S1~S16を含む。
【0088】
S1、文書フロントエンドは、ユーザによるテーブル作成操作に応答して、ローカルにデータベーステーブルのプレースホルダーを作成し、ロード状態を表示する。
【0089】
S2、文書フロントエンドは、データベーステーブル・フロントエンドに、データベーステーブルフラグ情報とも称されるデータベース識別子の取得を要求する。
【0090】
S3、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・バックエンドにデータベーステーブルの作成を要求する。
【0091】
S4、データベーステーブル・バックエンドは、現在の文書とデータベースとの関連関係をクエリして、データベース識別子を取得する。
【0092】
S5、データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブル・フロントエンドにデータベース識別子を返す。
【0093】
S6、データベーステーブル・フロントエンドは、データベース識別子とテーブル作成操作に対応するテーブル情報とに基づいてテーブルデータ構造を構築する。
【0094】
S7、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・バックエンドにテーブルデータ構造に対応する要求体を送信する。いくつかの実施例では、データベーステーブル・フロントエンドは、ショートリンクを介して構築された要求体をデータベーステーブル・バックエンドに要求して、テーブル識別子の取得(テーブル作成操作に対応する新しいテーブルのID)を要求してもよい。
【0095】
S8、データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブル・フロントエンドに作成されたテーブル識別子、即ち現在の文書に関連付けられたデータベースにおけるテーブルのIDを返す。いくつかの実施の形態では、データベーステーブル・バックエンドは、上記要求体を受信すると、直接にテーブルデータ構造に対応するデータベーステーブルを構築し、このデータベーステーブルにテーブル識別子を割り当て、このテーブル識別子をデータベーステーブル・フロントエンドに返すことができる。
【0096】
S9、データベーステーブル・フロントエンドは、文書フロントエンドにデータベース識別子とテーブル識別子とを返す。
【0097】
S10、文書フロントエンドは、データベース識別子とテーブル識別子とを関連付けて文書バックエンドに記憶し、文書構造データを更新する。
【0098】
S11、文書バックエンドは、文書フロントエンドにAckメッセージ(即ち、確認メッセージ)を返す。
【0099】
S12、文書フロントエンドは、データベースインターフェースを呼び出してデータベーステーブルのマウントを要求する。具体的には、文書フロントエンドは、文書バックエンドがS11を実行することを待機して、後にデータベースフロントエンドのインタフェースを呼び出してデータベーステーブルのマウントを要求する。
【0100】
S13、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブル・バックエンドにデータベーステーブルのデータ情報を要求し、データベーステーブル・フロントエンドは、マウント要求を受けてから、現在のデータベーステーブルのデータ情報をプルし、ロードしてもよい。いくつかの実施の形態では、データベーステーブル・バックエンドを介してテーブルデータ構造に基づいて現在の文書に関連付けられたデータベースにおいて作成対象のデータベーステーブルのデータ情報を作成して記憶してもよい。
【0101】
S14、データベーステーブル・バックエンドは、データベーステーブル・フロントエンドにデータ情報を返す。
【0102】
S15、データベーステーブル・フロントエンドは、データベーステーブルをレンダリングする。具体的には、データベース・コンポーネント全体をレンダリングするものと理解すればよい。
【0103】
S16、文書フロントエンドは、データベーステーブルを提示する。このステップは、現在の文書がデータベーステーブルをマウントし、データベーステーブルが正常に現在の文書に組み込まれたと理解すればよい。
【0104】
上記方式は、文書フロントエンドと、データベーステーブル・フロントエンドと、文書バックエンドとデータベーステーブル・バックエンドとのやり取りのフローを例示的に示した。注意すべきこととして、
図4は、主なやり取りステップを例示する簡単な例にすぎず、制限とみなされるべきではない。実際の応用において
図4に示されるステップよりも多くの又は少ないステップを採用して実現されてもよい。
【0105】
本開示の実施例による上記文書のテーブル処理方法によって、文書は、現在の文書に関連付けられたデータベースに関連するデータベーステーブルを直接に導入することができる。文書において導入されるテーブルにデータベース関連機能をさらに持たせることに寄与し、テーブルの機能性を効果的に補強する。例えば、データベーステーブルに導入すると、データに対する構造化ストレージ、SQLクエリと操作などのデータベース機能が可能となるとともに、文書に対してより強いデータ管理能力を持たせる。また、ユーザは、上記方式によって、例えばword文書、オンライン共同文書などの文書において自体の需要に応じて直接にデータベーステーブルを導入することもできる。なお、ユーザは、文書において他の内容を柔軟に編集することもでき、例えばデータベーステーブル以外の領域で文字編集、グラフ挿入などを行うことができる。ユーザがデータベースからテーブルを直接にエクスポートすることに比べて、柔軟性がより強い。また、本開示の実施例は、オンライン共同文書にも比較的良く適用することができ、データベーステーブルをオンライン共同文書に導入させた後に、複数のユーザによるオンライン共同文書のデータベーステーブルに対する編集を容易にする。クライアントとサービス側とのやり取りによってデータベーステーブルのデータ情報をすべてバックグラウンドデータベースに保存することができ、利便性が極めて高くなる。
【0106】
前記の文書のテーブル処理方法に対応して、本開示の実施例は、クライアントに適用される、文書のテーブル処理装置を提供する。
図5に示すクライアントに適用される文書のテーブル処理装置の構造概略図を参照すると、この装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現され、一般的にはクライアントとして利用可能な電子機器(例えば携帯電話、コンピュータなど)に統合されてもよく、
ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、サービス側に現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行するためのクライアント応答モジュール502と、
サービス側からテーブル作成要求に対して返される、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子に応答して、データベース識別子とテーブル情報とに基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成するためのクライアントテーブル作成モジュール504とを含む。
【0107】
上記装置は、クライアントとサービス側とのやり取りによって、文書において現在の文書に関連付けられたデータベースに関連するデータベーステーブルに直接に導入することができる。文書において導入されるテーブルにデータベース関連機能をさらに持たせることに寄与し、テーブルの機能性を効果的に補強する。
【0108】
いくつかの実施の形態では、クライアントテーブル作成モジュールは、具体的に、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいてサービス側にテーブル識別子取得要求を発行することと、前記サービス側が前記テーブル識別子取得要求に対して返したテーブル識別子に応答して、前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶し、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行うこととに用いられる。
【0109】
いくつかの実施の形態では、クライアント応答モジュールは、具体的に、ユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に応答して、第一の文書処理側を介して作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報を取得し、第一のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子の取得を要求することと、前記第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側に前記現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から前記テーブル作成要求に対して返される、前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得することとに用いられる。
【0110】
いくつかの実施の形態では、クライアントテーブル作成モジュールは、具体的に、前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて、第一のデータベーステーブル処理側を介して第二のデータベーステーブル処理側にテーブル識別子取得要求を発行して、前記第二のデータベーステーブル処理側から返されるテーブル識別子を取得するために用いられる。
【0111】
いくつかの実施の形態では、クライアントテーブル作成モジュールは、具体的に、第一のデータベーステーブル処理側から送信されたテーブル識別子に応答して、第一の文書処理側を介して前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付け、関連結果を第二の文書処理側に送信して、前記第二の文書処理側に前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させるために用いられる。
【0112】
いくつかの実施の形態では、クライアントテーブル作成モジュールは、具体的に、第一のデータベーステーブル処理側を介して前記テーブル情報と前記データベース識別子とに基づいてデータベーステーブルのレンダリングを行い、第一の文書処理側を介して前記現在の文書のインタフェースにおいてレンダリングした前記データベーステーブルを提示するために用いられる。
【0113】
いくつかの実施の形態では、前記テーブル情報は、テーブルのフォーマットを設定するための情報、又はビューの提示形式のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
いくつかの実施の形態では、作成されるデータベーステーブルは、データに対する構造化ストレージと、SQLクエリ又は操作とのうちの少なくとも1つを含むデータベース機能を有する。
【0115】
本開示の実施例による上記クライアントに適用される文書のテーブル処理装置は、本開示のいずれかの実施例による上記クライアントに適用される文書のテーブル処理方法を実行することができ、実行方法に該当する機能モジュールと有益な効果を備える。
【0116】
前述の文書のテーブル処理方法に対応して、本開示の実施例は、サービス側に適用される文書のテーブル処理装置を提供する。
図6に示すサービス側に適用される文書のテーブル処理装置の構造概略図を参照すると、この装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現され、一般的にはサービス側として利用可能な電子機器(例えばサーバ)に統合されてもよく、
クライアントによって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するためのサービス側応答モジュール602と、
データベース識別子をクライアントに返して、クライアントにデータベース識別子及び作成対象のデータベーステーブルのテーブル情報に基づいて現在の文書においてデータベーステーブルを作成させるためのサービス側テーブル作成モジュール604とを含み、ここで、テーブル情報は、クライアントによってユーザによる現在の文書に対するテーブル作成操作に基づいて得られるものである。
【0117】
上記装置は、クライアントとサービス側とのやり取りによって、文書において現在の文書に関連付けられたデータベースに関連するデータベーステーブルを直接に導入することができる。文書において導入されるテーブルにデータベース関連機能をさらに持たせることに寄与し、テーブルの機能性を効果的に補強する。
【0118】
いくつかの実施の形態では、サービス側応答モジュール602は、具体的に、前記現在の文書が既存のデータベースに関連付けられているかどうかを問い合わせることと、YESの場合、前記既存のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とすることと、NOの場合、新規のデータベースを作成し、前記新規のデータベースの識別子を前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子とすることとに用いられる。
【0119】
いくつかの実施の形態では、前記装置は、前記クライアントによって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求に応答して、前記クライアントにテーブル識別子を返して、前記クライアントに前記テーブル識別子と前記データベース識別子とを関連付けて前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶させ、前記テーブル情報に基づいて前記現在の文書においてデータベーステーブルのレンダリング及び提示を行わせるためのサービス側識別子返事モジュールをさらに含む。
【0120】
いくつかの実施の形態では、サービス側応答モジュールは、具体的に、第一のデータベーステーブル処理側によって発行された、現在の文書においてデータベーステーブルを作成するテーブル作成要求に応答して、第二のデータベーステーブル処理側を介して前記現在の文書に関連付けられたデータベース識別子を取得するために用いられ、サービス側テーブル作成モジュールは、具体的に、前記第二のデータベーステーブル処理側を介して前記データベース識別子を第一のデータベーステーブル・フロントエンドに返すために用いられる。
【0121】
いくつかの実施の形態では、サービス側識別子返事モジュールは、具体的に、第二のデータベーステーブル処理側を介して第一のデータベーステーブル処理側によって前記データベース識別子と前記テーブル情報とに基づいて発行されたテーブル識別子取得要求を受信し、前記テーブル識別子取得要求に該当するテーブル識別子を前記第一のデータベーステーブル処理側に返して、前記第一のデータベーステーブル処理側に前記テーブル識別子を第一の文書処理側に返させるために用いられる。
【0122】
いくつかの実施の形態では、前記装置は、第二の文書処理側を介して第一の文書処理側から送信された前記テーブル識別子と前記データベース識別子との関連結果を受信し、前記関連結果を前記現在の文書に対応するデータ構造に記憶するための関連記憶モジュールをさらに含む。
【0123】
本開示の実施例による上記サービス側に適用される文書のテーブル処理装置は、本開示のいずれかの実施例による上記サービス側に適用される文書のテーブル処理方法を実行することができ、実行方法に該当する機能モジュールと有益な効果とを備える。
【0124】
当業者であれば明らかに分かるように、記述の利便性及び簡潔性のために、以上に記述された装置の実施例の具体的な動作プロセスは、方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよく、ここではこれ以上説明しない。
【0125】
本開示の実施例は、電子機器を提供する。電子機器は、プロセッサと、プロセッサ実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、プロセッサは、メモリから実行可能な命令を読み取り、命令を実行して上記クライアントに適用されるいずれか1つの文書のテーブル処理方法を実現し、又は上記サービス側に適用されるいずれか1つの文書のテーブル処理方法を実現するために用いられる。即ち、この電子機器は、クライアントとして実現されてもよく、サービス側として実現されてもよい。
【0126】
図7は、本開示の実施例による電子機器の構造概略図である。
図7に示すように、電子機器700は、1つ又は複数のプロセッサ701とメモリ702とを備える。
【0127】
プロセッサ701は、中央処理ユニット(CPU)又はデータ処理能力及び/又は命令実行能力を有する他の形式の処理ユニットであってもよく、且つ所望の機能を実行するために電子機器700における他のコンポネットを制御してもよい。
【0128】
メモリ702は、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含んでもよい。前記コンピュータプログラム製品は、様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体、例えば揮発性メモリ及び/又は非揮発性メモリを含んでもよい。揮発性メモリは、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は高速キャッシュメモリ(cache)などを含んでもよい。非揮発性メモリは、例えば読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリなどを含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体には、1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されてもよい。プロセッサ701は、上記に記載の本開示の実施例による文書のテーブル処理方法及び/又は他の所望の機能を実現するために、プログラム命令を実行してもよい。コンピュータ可読記憶媒体には、例えば入力信号、信号成分、雑音成分などの様々な内容がさらに記憶されてもよい。
【0129】
一例では、電子機器700は、入力装置703と出力装置704とをさらに含んでもよい。これらのコンポネットは、バスシステム及び/又は他の形式の接続機構(図示せず)を介して互いに繋がられる。
【0130】
なお、この入力装置703は、例えばキーボードや、マウスなどをさらに含んでもよい。
【0131】
この出力装置704は、決定された距離情報、方向情報などを含む様々な情報を外部に出力してもよい。この出力装置704は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンタ、及び通信ネットワーク及びそれに接続されるリモート出力機器などを含んでもよい。
【0132】
無論、簡略化のために、
図7には、この電子機器700における本開示に関するコンポネットのうちの一部のみが示されており、例えばバスや、入力/出力インタフェースなどのコンポーネントが省略されている。これに加えて、具体的な応用状況に応じて、電子機器700は、任意の他の適切なコンポーネントをさらに含んでもよい。
【0133】
上記方法と機器に加えて、本開示の実施例は、コンピュータプログラム命令を含む、コンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されるときにプロセッサに本開示の実施例による文書のテーブル処理方法を実行させる。
【0134】
コンピュータプログラム製品は、1つ又は様々なプログラミング言語の任意の組合せで本開示の実施例の操作を実行するためのプログラムコードを作成することができる。前記プログラミング言語は、Java(登録商標)や、C++などのオブジェクト指向のプログラミング言語と、例えば「C」言語又は類似しているプログラミング言語などの一般的な手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、完全にユーザ計算機器上で実行されてもよいし、部分的にユーザ機器上で実行されてもよいし、1つの独立したソフトウェア・パッケージとして実行されてもよいし、部分的にユーザ計算機器上で、部分的にリモート計算機器上で実行されてもよいし、又は完全にリモート計算機器又はサーバで実行されてもよい。
【0135】
なお、本開示の実施例は、コンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されるときにプロセッサに本開示の実施例による文書のテーブル処理方法を実行させる。
【0136】
コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は複数の可読媒体の任意の組合せを採用してもよい。可読媒体は、可読信号媒体又は可読記憶媒体であってもよい。可読記憶媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は以上の任意の組合せを含んでもよいが、それらに限らない。可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅リスト)は、1つ又は複数のワイヤを有する電気的な接続、ポータブル・ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組合せを含む。
【0137】
本開示の実施例は、コンピュータプログラム/命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。このコンピュータプログラム/命令がプロセッサにより実行されるとき、本開示の実施例における文書のテーブル処理方法を実現する。
【0138】
説明すべきこととして、本明細書では、例えば「第一」と「第二」などのような関係用語は、1つのエンティティ又は操作を他のエンティティ又は操作から区別するためにのみ用いられ、これらのエンティティ又は操作の間にいかなるこのような実際の関係又は順序が存在することを必ずしも要求又は暗示するものではない。そして、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は機器は、それらの要素を含むだけではなく、明確に列挙されていない他の要素も含み、又は、このようなプロセス、方法、物品又は機器に固有の要素をさらに含む。それ以上の制限がない場合に、「1つの・・・を含む」という文書によって限定される要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又は機器に他の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0139】
上記は、当業者が本開示を理解又は実現できるようにする本開示の具体的な実施の形態にすぎない。これらの実施例に対する様々な変更は、当業者にとって自明なことである。本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱しない限り、他の実施例において実現されることができる。そのため、本開示は、本明細書に記載されるこれらの実施例に制限されるものではなく、本明細書に開示された原理と新規特徴に一致する最も広い範囲に適合するものである。
【国際調査報告】