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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-11
(54)【発明の名称】コンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20241101BHJP
【FI】
H02M3/28 Y
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525529
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2022018144
(87)【国際公開番号】W WO2023090873
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159092
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0149077
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チョン チェ フ
(72)【発明者】
【氏名】ペク チ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨン ピン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730BB21
5H730ZZ01
5H730ZZ05
5H730ZZ07
5H730ZZ11
(57)【要約】
コンバータは、ハウジングと、前記ハウジング内に配置される電子部品と、前記ハウジングの外面から突出する放熱フィンとを含み、前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、第1方向を基準として、前記第1放熱フィンの長さは前記第2放熱フィンの長さよりも長い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される電子部品と、
前記ハウジングの外面から突出する放熱フィンとを含み、
前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、
第1方向を基準として、前記第1放熱フィンの長さは前記第2放熱フィンの長さよりも長い、コンバータ。
【請求項2】
前記ハウジングの外面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含み、
前記第2領域の長さは、前記第1領域と前記第2領域の長さの和の1/2以下である、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項3】
前記第1領域において、隣接する複数の第1放熱フィンの間には第1ギャップが形成され、
前記第2領域において、前記第1放熱フィンと前記第2放熱フィンとの間には第2ギャップが形成され、
前記第1ギャップは前記第2ギャップよりも大きい、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項4】
前記第1方向に垂直な第2方向を基準として、中央に配置される2つの前記第1放熱フィンの間には第3ギャップが形成され、
前記第3ギャップは前記第1ギャップよりも大きい、請求項3に記載のコンバータ。
【請求項5】
前記ハウジングの側面には、外側に突出し、結合孔を含むブラケットが配置され、
前記ブラケットと前記第1放熱フィン、または、前記ブラケットと前記第2放熱フィンを連結するリブを含む、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項6】
前記リブは、前記ハウジングの表面から突出する形状を有する、請求項5に記載のコンバータ。
【請求項7】
前記第1放熱フィンは、一端が前記ハウジングの一側面に隣接して配置される第1ガイド領域と、前記第1ガイド領域と連結され、一端が前記ハウジングの他側面に隣接して配置される第1放熱領域とを含み、
前記第1ガイド領域の表面には、前記第1放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置される、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項8】
前記第2放熱フィンは、一端が前記第2領域の一側端に隣接して配置される第2ガイド領域と、前記第2ガイド領域と連結され、一端が前記第2領域の他側端に隣接して配置される第2放熱領域とを含み、
前記第2ガイド領域の表面には、前記第2放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置される、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項9】
前記第1ガイド領域と前記第1放熱領域との間には、他の領域よりも断面積が大きく形成される連結部が配置される、請求項7に記載のコンバータ。
【請求項10】
第1ハウジングと、
前記第1ハウジングの下部に配置される第2ハウジングと、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間に配置される電子部品と、
前記第2ハウジングの下面から下方に突出する放熱フィンとを含み、
前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、
前記第2ハウジングの下面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含む、コンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、コンバータに関する。
【0002】
【背景技術】
【0003】
自動車の電気装置としては、エンジン電気装置(始動装置、点火装置、充電装置)及び灯火装置が一般的であるが、最近は、車両がさらに電子制御化されることによって、シャシー電気装置を含むほとんどのシステムが電気電子化されている傾向にある。
【0004】
自動車に設置されるランプ、オーディオ、ヒーター、エアコンなどの各種電装品は、自動車の停止時にはバッテリーから電源が供給され、走行時には発電機から電源が供給されるようになっているが、このとき、通常の電源電圧として14V系電源システムの発電容量が使用されている。
【0005】
最近になって、情報技術産業の発達に伴い、自動車の利便性増大を目的とする様々な新技術(モータ式パワーステアリング、インターネットなど)が車両に導入されており、今後も現自動車システムを最大限利用できる新技術の開発が続くと見込まれる。
【0006】
ソフト又はハードタイプの区分なしに、ハイブリッド電気自動車(HEV)は、電装負荷(12V)の供給のためのDC-DCコンバータ(Low Voltage DC-DC Converter)が設置されている。また、一般のガソリン車両の発電機(オルタネータ)の役割をするDC-DCコンバータは、メインバッテリー(普通144V以上の高電圧バッテリー)の高電圧をダウンさせて、電装負荷用電圧12Vを供給している。
【0007】
DC-DCコンバータ(DC-DC Converter)とは、ある電圧の直流電源から他の電圧の直流電源に変換する電子回路装置のことをいい、テレビ受像機、自動車の電装品など様々な領域で使用されている。
【0008】
コンバータの内部には、駆動によって熱を発生させる多数の電気素子が配置される。一般に、コンバータの放熱は、外形を形成するハウジングの外面に1つ以上の放熱フィンを配置する構造からなることができる。すなわち、電気素子から発生した熱がハウジングを介して外部に伝導され、放熱フィンを介して外部に発散される構造である。
【0009】
しかし、電子部品別に発熱量が互いに異なり、放熱フィンの配置領域によりコンバータの全体重量が増加する点を考慮すると、放熱構造の設計に困難がある。
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本実施例は、放熱効率を向上させることができ、軽量化することができるコンバータを提供しようとする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本実施例に係るコンバータは、ハウジングと、前記ハウジング内に配置される電子部品と、前記ハウジングの外面から突出する放熱フィンとを含み、前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、第1方向を基準として、前記第1放熱フィンの長さは前記第2放熱フィンの長さよりも長い。
【0014】
前記ハウジングの外面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含み、前記第2領域の長さは、前記第1領域と前記第2領域の長さの和の1/2以下である。
【0015】
前記第1領域において、隣接する複数の第1放熱フィンの間には第1ギャップが形成され、前記第2領域において、前記第1放熱フィンと前記第2放熱フィンとの間には第2ギャップが形成され、前記第1ギャップは前記第2ギャップよりも大きくてもよい。
【0016】
前記第1方向に垂直な第2方向を基準として、中央に配置される2つの前記第1放熱フィンの間には第3ギャップが形成され、前記第3ギャップは前記第1ギャップよりも大きくてもよい。
【0017】
前記ハウジングの側面には、外側に突出し、結合孔を含むブラケットが配置され、前記ブラケットと前記第1放熱フィン、または、前記ブラケットと前記第2放熱フィンを連結するリブを含むことができる。
【0018】
前記リブは、前記ハウジングの表面から突出する形状を有することができる。
【0019】
前記第1放熱フィンは、一端が前記ハウジングの一側面に隣接して配置される第1ガイド領域と、前記第1ガイド領域と連結され、一端が前記ハウジングの他側面に隣接して配置される第1放熱領域とを含み、前記第1ガイド領域の表面には、前記第1放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置されてもよい。
【0020】
前記第2放熱フィンは、一端が前記第2領域の一側端に隣接して配置される第2ガイド領域と、前記第2ガイド領域と連結され、一端が前記第2領域の他側端に隣接して配置される第2放熱領域とを含み、前記第2ガイド領域の表面には、前記第2放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置されてもよい。
【0021】
前記第1ガイド領域と前記第1放熱領域との間には、他の領域よりも断面積が大きく形成される連結部が配置されてもよい。
【0022】
他の実施例に係るコンバータは、第1ハウジングと、前記第1ハウジングの下部に配置される第2ハウジングと、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間に配置される電子部品と、前記第2ハウジングの下面から下方に突出する放熱フィンとを含み、前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、前記第2ハウジングの下面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含む。
【0023】
【発明の効果】
【0024】
本実施例を通じて、互いに異なる長さの放熱フィンの配置構造で複数の放熱領域を形成することで、熱の発生が集中する領域での放熱効率を向上させると同時に、コンバータを軽量化することができる利点がある。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施例に係るコンバータの上面を示した斜視図である。
【0027】
図2】本発明の第1実施例に係るコンバータの下面を示した斜視図である。
【0028】
図3図2を別の角度から示した図である。
【0029】
図4】本発明の第1実施例に係るコンバータの側面を示した平面図である。
【0030】
図5】本発明の第1実施例に係るコンバータの分解斜視図である。
【0031】
図6】本発明の第1実施例に係るコンバータの下面を示した平面図である。
【0032】
図7】本発明の第2実施例に係るコンバータの下面を示した斜視図である。
【0033】
図8】本発明の第2実施例に係るコンバータの放熱効率を第1実施例に係るコンバータと比較した表である。
【0034】
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0036】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現され得、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうちの一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0037】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができる。
【0038】
また、本発明の実施例で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文句で特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうちの少なくとも1つ(又は1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせ可能な全ての組み合わせのうちの1つ以上を含むことができる。
【0039】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。
【0040】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。
【0041】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合又は接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素との間にあるまた他の構成要素により「連結」、「結合」又は「接続」される場合も含むことができる。
【0042】
また、各構成要素の「上(の上)又は下(の下)」に形成又は配置されると記載される場合、上(の上)又は下(の下)は、2つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のまた他の構成要素が2つの構成要素の間に形成又は配置される場合も含む。また、「上(の上)又は下(の下)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0043】
図1は、本発明の第1実施例に係るコンバータの上面を示した斜視図であり、図2は、本発明の第1実施例に係るコンバータの下面を示した斜視図であり、図3は、図2を別の角度から示した図であり、図4は、本発明の第1実施例に係るコンバータの側面を示した平面図であり、図5は、本発明の第1実施例に係るコンバータの分解斜視図であり、図6は、本発明の第1実施例に係るコンバータの下面を示した平面図である。
【0044】
図1乃至図6を参照すると、本発明の第1実施例に係るコンバータ10は、第1ハウジング100と第2ハウジング200との結合によって外形が形成され得る。前記第1ハウジング100と前記第2ハウジング200は上下方向に結合され得る。前記第1ハウジング100と前記第2ハウジング200は、互いに対応する領域に形成されるねじ孔を含むことで、螺合され得る。
【0045】
前記第1ハウジング100は、前記第2ハウジング200の上部に配置され得る。前記第1ハウジング100の上面には、他の領域よりも上方に突出する突出領域110が配置され得る。前記突出領域110に対向する前記第1ハウジング100の下面には、他の領域よりも上方に凹入される溝が形成され得る。前記溝の内側には、後述する印刷回路基板300内の電子部品310の少なくとも一部が配置され得る。前記第1ハウジング100は、前記コンバータ10内の構成の上部をカバーするという点でカバーと称することができる。
【0046】
前記第2ハウジング200は、前記第1ハウジング100の下部に配置され得る。前記第2ハウジング200は、前記第1ハウジング100と向かい合う上面、及び前記上面と対向する下面を含むことができる。前記第2ハウジング200は、前記コンバータ10内の構成を下部で支持するという点でベースと称することができる。
【0047】
前記第1ハウジング100及び前記第2ハウジング200は、金属材質で形成され得る。
【0048】
前記第2ハウジング200は、前記コンバータ10の配置領域に前記コンバータ10を結合するためのブラケット210を含むことができる。前記ブラケット210は、前記第1ハウジング100又は前記第2ハウジング200の側面よりも端部が外側に突出することができる。前記ブラケット210は、前記第2ハウジング200の下面から下方に突出する脚部212と、前記脚部212の下端から外側に突出する結合部214とを含むことができる。前記脚部212は、下方に行くほど前記第1ハウジング100の側面又は前記第2ハウジング200の側面との距離が遠くなるように傾斜して配置され得る。前記結合部214は、前記第1ハウジング100又は前記第2ハウジング200と平行に配置され、上面から下面を貫通する結合孔215を含むことができる。したがって、前記コンバータ10の設置面に前記結合孔215を貫通したスクリューが螺合されて、前記コンバータ10が前記設置面に固定され得る。
【0049】
前記ブラケット210は、複数備えられ、互いに離隔して配置され得る。例えば、前記ブラケット210は3つ備えられ、前記第2ハウジング200の一側面に1つが配置され、前記一側面に対向する前記第2ハウジング200の他側面に2つが配置されてもよい。この場合、前記一側面に配置されるブラケット210と前記他側面に配置されるブラケット210は、互いに重ならないように配置され得る。
【0050】
前記第2ハウジング200の上面には、他の領域よりも陥没して形成される溝202が形成され得る。前記溝202には、熱伝導性が高い材質の放熱物質が塗布され得る。これとは異なり、前記溝202には、後述する印刷回路基板300の表面上に配置される電子部品の少なくとも一部が配置されてもよい。
【0051】
一方、本実施例では、前記第1ハウジング100が上部に配置され、前記第2ハウジング200が下部に配置されることを例に挙げているが、これに限定するものではなく、前記第2ハウジング200が上部に配置され、前記第1ハウジング100が下部に配置されてもよい。また、前記第1ハウジング100と前記第2ハウジング200は、互いに分離可能な構成ではなく、一体に形成されてもよい。
【0052】
前記第1ハウジング100と前記第2ハウジング200との結合によって形成される前記コンバータ10の内部空間には、前記コンバータ10の駆動のための電子部品が配置され得る。一例として、前記内部空間には印刷回路基板300が配置されてもよい。前記印刷回路基板300は、プレート状に形成され、上面及び下面のうちの少なくとも1つ以上の面に電子部品310,330が配置され得る。前記電子部品310,330は、駆動によって熱が発生し得る。前記電子部品310,330は、電圧調節のための変圧器(Transformer)、インダクタンスのためのインダクタ310、1つ以上のFET素子330を含むことができる。
【0053】
前記内部空間において前記印刷回路基板300の下部には放熱パッド400が配置され得る。前記放熱パッド400は、熱伝導性の高い材質で形成され、プレート状を有することができる。前記放熱パッド400の上面は前記印刷回路基板300の下面に接触し、前記放熱パッド400の下面は前記第2ハウジング200の上面に接触することができる。したがって、前記印刷回路基板300内の前記電子部品310,330から発生した熱が、前記放熱パッド400を介して前記第2ハウジング200に伝達され得る。
【0054】
以下では、前記コンバータ10の放熱構造について説明する。
【0055】
前記コンバータ10は放熱フィンを含むことができる。前記放熱フィンは、前記第2ハウジング200の下面から下方に突出して形成され得る。前記放熱フィンは、前記コンバータ10の外面の断面積を増加させ、放熱効率を向上させることができる。前記放熱フィンは、前記電子部品310,330と上下方向に重なるように配置され得る。
【0056】
前記放熱フィンの長手方向は、前記複数のブラケット210のうちの1つが配置される第2ハウジング200の一側面から、前記複数のブラケット210のうちの2つが配置される前記第2ハウジング200の他側面に向かう方向として定義することができる。以下では、前記放熱フィンの長手方向、すなわち、前記第2ハウジング200の一側面と他側面を連結する方向を第1方向として定義して説明する。
【0057】
前記放熱フィンは、複数の第1放熱フィン230、及び複数の第2放熱フィン250を含むことができる。前記複数の第1放熱フィン230のうちの少なくとも一部は、隣接する第2放熱フィン250の間に配置され得る。前記複数の第2放熱フィン250は、隣接する第1放熱フィン230の間に配置され得る。前記第1放熱フィン230の第1方向の長さは、前記第2放熱フィン250の第1方向の長さよりも長く形成され得る。前記第2放熱フィン250の第1方向の長さは、前記第1放熱フィン230の第1方向の長さの1/2よりも小さいか、または同一であってもよい。前記第2放熱フィン250の第1方向の長さは、前記第2ハウジング200の第1方向の長さの1/2よりも小さくてもよい。
【0058】
図6に示されたように、前記第2ハウジング200の下面は、前記第2ハウジング200の一側面に隣接し、前記第1放熱フィン230のみが配置される第1領域Aと、前記第2ハウジング200の他側面に隣接し、前記第1放熱フィン230及び前記第2放熱フィン250が共に配置される第2領域Bとに区画され得る。前記第2領域Bの第1方向の長さは、前記第1領域Aと前記第2領域Bの第1方向の長さの和の1/2以下であってもよい。前記第2領域Bは、前記FET素子330と上下方向に重なるように配置され得る。
【0059】
前記第1放熱フィン230は、複数備えられ、互いに離隔して配置され得る。前記第1領域Aにおいて、隣接する第1放熱フィン230の間には第1ギャップ270が形成され得る。前記第2領域Bにおいて、前記第1放熱フィン230と前記第2放熱フィン250との間には第2ギャップ290が形成され得る。前記複数の第1放熱フィン230間の間隔のうちの少なくとも1つ以上の間隔は、他の間隔と長さが異なってもよい。例えば、図2及び図6に示されたように、前記第1方向に垂直な第2方向を基準として中央に配置される2つの第1放熱フィン230の間に形成される第3ギャップ280は、前記第1ギャップ270又は前記第2ギャップ290よりも大きく形成され得る。前記第2方向を基準として中央に配置される2つの第1放熱フィン230は、それぞれ前記ブラケット210の脚部212と連結され得る。
【0060】
前記第1放熱フィン230は、第1ガイド領域232及び第1放熱領域234を含むことができる。前記第1ガイド領域232は、一端が前記第2ハウジング200の一側面に隣接して配置され得る。前記第1放熱領域234は、端部が前記第2ハウジング200の他側面に隣接して配置され得る。前記第1ガイド領域232の下面には、前記第1放熱領域234に近づくほど前記第2ハウジング200の下面からの突出高さが高くなる形状の第1傾斜面233が形成され得る。これによって、前記第2ハウジング200の一側面から流入する空気が放熱フィンの配置領域に容易にガイドされ得る。
【0061】
前記第1ガイド領域232と前記第1放熱領域234との間には、他の領域よりも断面積が大きい形状の連結部237(図6参照)が形成され得る。これによって、前記第1ガイド領域232と前記第1放熱領域234との連結領域で強度が増加することができる。前記連結部237は、複数備えられて、前記第1放熱領域234の一端と他端との間の一領域にも配置され得る。
【0062】
前記第1放熱フィン230は、前記ブラケット210と連結され得る。前記第1放熱フィン230は、前記ブラケット210の脚部212と連結され得る。前記第2ハウジング200は、下面から下方に突出して前記脚部212と前記第1放熱フィン230とを連結するリブ219を含むことができる。前記リブ219の厚さは、前記第1放熱フィン230の厚さよりも大きくすることができる。前記第1放熱フィン230と前記ブラケット210の連結によって、前記第1放熱フィン230の強度が補強され得る。
【0063】
前記第2放熱フィン250は、複数備えられ、互いに離隔して配置され得る。前記第2放熱フィン250は、前記第2領域Bに配置され得る。前記第2放熱フィン250は、隣接する第1放熱フィン230の間に配置され得る。前記第2放熱フィン250と隣接する第1放熱フィン230との間には第2ギャップ290が形成され得る。前記第2ギャップ290は、前記第1ギャップ270又は前記第3ギャップ280よりも小さくすることができる。
【0064】
前記第2放熱フィン250は、第2ガイド領域252及び第2放熱領域254を含むことができる。前記第2ガイド領域252は、一端が前記第2領域Bの一側端に隣接して配置され、前記第2放熱領域254は、端部が前記第2領域Bの他側端に隣接して配置され得る。前記第2ガイド領域252の下面には、前記第2放熱領域254に近づくほど前記第2ハウジング200の下面からの突出高さが高くなる形状の第2傾斜面が形成され得る。これによって、前記第1領域Aを通過した空気が容易に前記第2領域Bにガイドされ得る。
【0065】
前記第2放熱フィン250は、前記ブラケット210と連結され得る。前記第2放熱フィン250は、前記ブラケット210の脚部212と連結され得る。前記第2ハウジング200は、下面から下方に突出して前記脚部212と前記第2放熱フィン250とを連結するリブ219を含むことができる。前記リブ219の厚さは、前記第2放熱フィン250の厚さよりも大きくすることができる。前記第2放熱フィン250と前記ブラケット210の連結によって、前記第2放熱フィン250の強度が補強され得る。
【0066】
前記第2方向を基準として、中央に配置される2つの第1放熱フィン230の間には、2つの第2放熱フィン250が配置され得る。この場合、2つの第2放熱フィン250の間には第1放熱フィン230が配置されないことができる。言い換えると、前記第3ギャップ280には2つの第2放熱フィン250が配置され得る。これによって、前記コンバータ10は、中央を基準として重心が均一に形成され得る。
【0067】
図4に示されたように、前記ブラケット210の下面と前記放熱フィンの下面は、互いに段差を有して配置され得る。前記ブラケット210の下面は、前記放熱フィンの下面よりも低く配置され得る。
【0068】
前記のような構造によれば、互いに異なる長さの放熱フィンの配置構造で複数の放熱領域を形成することで、熱の発生が集中する領域での放熱効率を向上させると同時に、コンバータを軽量化することができるという利点がある。
【0069】
図7は、本発明の第2実施例に係るコンバータの下面を示した斜視図であり、図8は、本発明の第2実施例に係るコンバータの放熱効率を第1実施例に係るコンバータと比較した表である。
【0070】
本実施例では、他の部分においては第1実施例と同一であり、但し、放熱フィン形成領域の縁部にガイドフィンが追加される点に差がある。したがって、以下では、本実施例の特徴的な部分についてのみ説明し、残りの部分においては第1実施例についての説明を援用する。
【0071】
図7及び図8を参照すると、本実施例に係る第2ハウジング200の外面にはガイドフィン260が配置され得る。前記ガイドフィン260は、第1放熱フィン230及び第2放熱フィン250の外側に配置され得る。第2ハウジング200の外面において第1放熱フィン230及び第2放熱フィン250の形成領域を放熱領域とするとき、前記ガイドフィン260は、前記放熱領域の境界を形成することができる。前記ガイドフィン260は、複数備えられ、前記放熱領域の両側にそれぞれ配置され得る。前記ガイドフィン260は、複数備えられ、第2方向に沿って互いに離隔して配置され得る。前記第1放熱フィン230及び前記第2放熱フィン250は、前記複数のガイドフィン260の内側に配置され得る。前記複数のガイドフィン260は、前記第2ハウジング200の下面において両側面に隣接してそれぞれ配置され得る。
【0072】
前記第2ハウジング200の外面から前記ガイドフィン260の突出高さは、前記第2ハウジング200の外面から前記第1放熱フィン230の突出高さ、または前記第2ハウジング200の外面から前記第2放熱フィン250の突出高さよりも大きく形成され得る。
【0073】
前記ガイドフィン260は、プレート状に形成され、前記第2ハウジング200の下面に対して垂直に配置され得る。
【0074】
前記第2方向に垂直な第1方向を基準として、前記ガイドフィン260の長さは、前記第1放熱フィン230の長さに対応するか、またはさらに長く形成されてもよい。前記ガイドフィン260の長手方向を基準として、前記ガイドフィン260の一端は、前記第1放熱フィン230の一端と同じ高さを形成するように配置され、前記ガイドフィン260の他端は、前記第1放熱フィン230の他端又は前記第2放熱フィン250の他端と同じ高さを形成するように配置され得る。
【0075】
前記のような構造によれば、前記ガイドフィン260を介して、前記放熱領域を流動する空気の流れがガイドされるので、放熱効率をさらに向上させることができる利点がある。図8に示されたように、前記ガイドフィン260を介した空気ガイド構造によって、第1実施例に係るコンバータと比較して放熱効果がさらに優れることを確認することができる。
【0076】
また、前記ガイドフィン260によって放熱領域と他の領域とが区画されるので、前記放熱領域内の空間が他の領域から保護され得、前記放熱領域内の複数の放熱フィンの配置に関する設計の自由度が増大することができる利点がある。
【0077】
一方、前記ガイドフィン260は、放熱領域の最外郭に配置されるという点で、最外郭羽根とも称することができる。
【0078】
以上で、本発明の実施例を構成するすべての構成要素が一つに結合するか、または結合して動作するものと説明されたとして、本発明が必ずしもこのような実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、そのすべての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載された「含む」、「構成する」又は「有する」などの用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味するものであるので、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるものと解釈されなければならない。技術的又は科学的な用語を含むすべての用語は、他に定義されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本発明で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。
【0079】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される電子部品と、
前記ハウジングの外面から突出する放熱フィンとを含み、
前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、
第1方向を基準として、前記第1放熱フィンの長さは前記第2放熱フィンの長さよりも長く、
前記ハウジングの外面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含む、コンバータ。
【請求項2】
記第2領域の長さは、前記第1領域と前記第2領域の長さの和の1/2以下である、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項3】
前記第1領域において、隣接する複数の第1放熱フィンの間には第1ギャップが形成され、
前記第2領域において、前記第1放熱フィンと前記第2放熱フィンとの間には第2ギャップが形成され、
前記第1ギャップは前記第2ギャップよりも大きい、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項4】
前記第1方向に垂直な第2方向を基準として、中央に配置される2つの前記第1放熱フィンの間には第3ギャップが形成され、
前記第3ギャップは前記第1ギャップよりも大きい、請求項3に記載のコンバータ。
【請求項5】
前記ハウジングの側面には、外側に突出し、結合孔を含むブラケットが配置され、
前記ブラケットと前記第1放熱フィン、または、前記ブラケットと前記第2放熱フィンを連結するリブを含む、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項6】
前記リブは、前記ハウジングの表面から突出する形状を有する、請求項5に記載のコンバータ。
【請求項7】
前記第1放熱フィンは、一端が前記ハウジングの一側面に隣接して配置される第1ガイド領域と、前記第1ガイド領域と連結され、一端が前記ハウジングの他側面に隣接して配置される第1放熱領域とを含み、
前記第1ガイド領域の表面には、前記第1放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置される、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項8】
前記第2放熱フィンは、一端が前記第2領域の一側端に隣接して配置される第2ガイド領域と、前記第2ガイド領域と連結され、一端が前記第2領域の他側端に隣接して配置される第2放熱領域とを含み、
前記第2ガイド領域の表面には、前記第2放熱領域に近づくほど前記ハウジングの外面からの突出高さが高くなる形状の傾斜面が配置される、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項9】
前記第1ガイド領域と前記第1放熱領域との間には、他の領域よりも断面積が大きく形成される連結部が配置される、請求項7に記載のコンバータ。
【請求項10】
第1ハウジングと、
前記第1ハウジングの下部に配置される第2ハウジングと、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間に配置される電子部品と、
前記第2ハウジングの下面から下方に突出する放熱フィンとを含み、
前記放熱フィンは、互いに離隔して配置される複数の第1放熱フィン、及び互いに離隔して配置され、隣接する前記複数の第1放熱フィンの間に配置される複数の第2放熱フィンを含み、
前記第2ハウジングの下面は、前記第1放熱フィンが配置される第1領域と、前記第1放熱フィン及び前記第2放熱フィンが配置される第2領域とを含む、コンバータ。
【国際調査報告】