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特表2024-541717ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-11
(54)【発明の名称】ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20241101BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
G01N35/02 G
G01N35/04 G
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024529458
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2022077134
(87)【国際公開番号】W WO2023088600
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】21209562.4
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ライン、ミヒャエル
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058CB16
2G058CF06
2G058CF16
(57)【要約】
本開示は、ラボラトリ自動化システム(1)を動作させるための方法に関し、ラボラトリ自動化システム(1)は、ラボラトリ装置(13)によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器(12)を受け入れるための受入場所(11)を含むキャリア(10)と、試料容器(12)をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置(14)と、撮像装置(15)と、少なくとも1つのプロセッサ(17)とメモリ(18)とを含むデータ処理装置(16)とを含む。方法は、撮像装置(15)によって受入場所(11)の画像を検出することと、データ処理装置(16)において、受入場所(11)の画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、試料容器(12)を受け入れるために受入場所(11)が空いているかどうか、および受入場所(11)が試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することと、受入場所(11)が空いていると判定され、かつ試料容器(12)を受け入れるように構成されていると判定される場合には、試料容器(12)を載置装置(14)によって受入場所(11)に載置することと、を含む。さらに、ラボラトリ自動化システム(1)が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリ自動化システム(1)を動作させるための方法であって、前記ラボラトリ自動化システム(1)は、
ラボラトリ装置(13)によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器(12)を受け入れるための受入場所(11)を含むキャリア(10)と、
前記試料容器(12)をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置(14)と、
撮像装置(15)と、
少なくとも1つのプロセッサ(17)とメモリ(18)とを含むデータ処理装置(16)と
を含み、
前記方法は、
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の画像を検出することと、
前記データ処理装置(16)において、前記受入場所(11)の前記画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することと、
前記受入場所(11)が空いていると判定され、かつ前記試料容器(12)を受け入れるように構成されていると判定される場合には、前記載置装置(14)によって前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することと
を含む、
方法。
【請求項2】
前記受入場所(11)が前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、前記機械学習アルゴリズムを使用して前記画像から受入場所のタイプを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記画像から前記受入場所のタイプを判定することは、前記機械学習アルゴリズムによって前記受入場所のタイプを分類することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記受入場所のタイプを前記試料容器(12)の容器タイプと比較することと、前記受入場所のタイプが前記容器タイプに割り当てられる場合には、前記受入場所(11)が前記試料容器(12)を受け入れるように構成されていると判定することとをさらに含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記受入場所のタイプが、ボトム径上限よりも小さい、および/またはボトム径下限よりも大きい受入場所ボトム径を示すことをさらに含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記受入場所のタイプが、深さ上限よりも小さい、および/または深さ下限よりも大きい受入場所深さを示すことをさらに含む、請求項2~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記受入場所のタイプが、ボトム角上限よりも小さい、および/またはボトム角下限よりも大きい、前記受入場所の受入場所ボトム面と受入場所側面との間の受入場所ボトム角を示すことをさらに含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記容器タイプを示す容器タイプデータを前記メモリ(18)内に提供することをさらに含む、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
走査装置(19)によって前記試料容器(12)を走査することと、
前記走査装置(19)によって前記試料容器(12)を走査することに応答して、データベースから前記容器タイプを提供することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の第2の画像を検出することと、
前記機械学習アルゴリズムを使用して前記第2の画像から前記容器タイプを判定することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記画像から、前記受入場所(11)の横方向の配置を決定することをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記画像を検出することは、単一の受入場所(11)の前記画像を検出することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記載置装置(14)に取り付けられた前記撮像装置(15)を提供することをさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
複数の受入場所(11)を示す訓練画像を使用して、前記機械学習アルゴリズムを介して、訓練されたパターンを決定することをさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することが、前記載置装置(14)の移動により、前記試料容器(12)の予想される容器高さを検証することを含み、前記予想される容器高さの検証結果を使用して、前記機械学習アルゴリズムを介して、さらなる訓練されたパターンが決定される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
ラボラトリ自動化システム(1)であって、前記ラボラトリ自動化システム(1)が、
ラボラトリ装置(13)によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器(12)を受け入れるための受入場所(11)を含むキャリア(10)と、
前記試料容器(12)をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置(14)と、
撮像装置(15)と、
少なくとも1つのプロセッサ(17)とメモリ(18)とを含むデータ処理装置(16)と
を含み、前記ラボラトリ自動化システム(1)が、
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の画像を検出することと、
前記データ処理装置(16)において、前記受入場所(11)の前記画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および
前記受入場所(11)の受入場所のタイプが、前記試料容器(12)を受け入れるのに適しているかどうかを判定することと、
前記受入場所(11)が空いていると判定され、かつ前記試料容器(12)を受け入れるのに適していると判定される場合には、前記載置装置(14)によって前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することと
を実行するように構成されている、
ラボラトリ自動化システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法、およびラボラトリ自動化システムを動作させるためのシステムに言及する。
【背景技術】
【0002】
ラボラトリ自動化システムは、例えば、体液の試料など、試料を自動化された方法で判定するために使用される。各試料は、典型的には、ラボラトリ自動化システムを介して処理される試料容器内に受け入れられる。
【0003】
ラボラトリ自動化システムは、複数のユニットを含み得る。ラボラトリ自動化システムは、通常、例えば、分析前、分析、または分析後ステーションなどの複数のラボラトリステーションを含む。典型的には、試料容器は、試料分配システム/搬送システムを介してシステムの異なるステーション間で搬送キャリアにのせて搬送される。試料容器の有無にかかわらず、搬送キャリアは、試料を処理するためのラインに沿って移動させられ得る。試料容器は、複数の試料容器を含むトレイを介してラボラトリ自動化システムに供給され得る。載置装置は、トレイから試料容器を取り出し、その試料容器を搬送キャリアの受入場所に載置し得、またその逆もあり得る。
【0004】
文献米国特許出願公開第2018/0045747号明細書は、トレイ座標系およびカメラ座標系を使用する、チューブスロット位置特定の方法を開示している。方法は、行と列とのマトリックス状に配置されたチューブスロットを含むトレイの少なくとも1つのカメラから一連の画像を受信することを含む。方法は、トレイ座標系からの位置のカメラ座標系からの位置へのマッピングを提供するために較正情報を決定することと、エンコーダ値および較正情報に基づいてトレイを自動的に位置合わせすることとを含む。
【0005】
文献米国特許第10319092号明細書は、トレイのチューブスロットまたはスロット内のチューブトップに実質的にセンタリングされた画像パッチを抽出することを含む、試料チューブの特性を検出するための方法に関する。各画像パッチに対して、方法は、画像パッチが画像中央、画像の角、または画像の中央エッジ部であるかどうかを規定する第1の位置群を割り当てることと、第1の位置群に基づいて、訓練された分類器を選択することと、それぞれのチューブスロットがチューブを保持しているかどうかを判定することと、を含む。
【0006】
文献米国特許第10290090号明細書は、チューブトレイの一連の画像のうちの1つから、ターゲットのチューブトップの円と、異なるタイプのチューブトップの円中心の2次元投影によって制約された境界とを有する関心領域パッチを抽出することを含む、画像ベースのチューブトップの円検出を使用する方法を開示している。
【0007】
文献米国特許第10140705号明細書は、訓練および較正され得るドロワビジョンシステムを含む、ラボラトリ環境における試料チューブの特性を検出するための方法およびシステムに関する。
【0008】
文献国際公開第2019/013960号には、画像に現れ得る他の物体からのエッジ応答を抑制しながら、試料チューブトップの画像を前処理してチューブトップの円のエッジを強調するための畳み込みニューラルネットワークに基づく、自動診断分析システムで使用される試料チューブのトップの画像ベースの検出方法が開示されている。
【0009】
文献欧州特許出願公開第3581935号明細書は、ラボラトリ作業領域のターゲット収納位置の領域におけるラボラトリ作業アイテムおよびそれらの状態の自動検出のためのシステムを動作させるための方法に関する。
【0010】
文献米国特許第10274505号明細書は、試料容器が、チューブを検査するための手段を含むグリッパによって投入領域から分配領域に搬送される、試料を処理するための分析ラボラトリシステムおよび方法に関する。試料容器の画像がキャプチャされ、分析されて試料容器の識別が判定される。
【0011】
文献国際公開第2019/084468号では、ラックで運ばれる様々な試料容器を認識するためのシステムおよび方法が提供されている。ラック内の試料容器が識別され、容器およびラックに関連する様々な特性が検出および評価されて、ラック内の容器の有効性およびタイプが判定される。
【0012】
文献米国特許第9135515号明細書は、ペレット化された試料を視覚的に検査する方法を開示している。方法は、試料チューブホルダのボトムの検査画像を生成する。
【0013】
文献欧州特許第2776844号明細書のシステムは、試料容器ホルダ内の試料容器のうちの1つ以上の画像を取得するように構成された画像取得装置と、画像取得装置に連結された画像分析装置とを含む。
【0014】
文献米国特許第10509047号明細書では、試料チューブをハンドリングするための方法および装置が提示されている。試料チューブの位置が識別され、それに依存して試料チューブがハンドリングされる。
【0015】
文献欧州特許出願公開第3330713号明細書は、それぞれがいくつかのラボラトリ試料容器を運ぶように適合されたいくつかのラックと、ラックがラック載置ユニット上に載置されるラック載置ユニットと、ラック検知ユニットがラック載置ユニット上に載置されているラックの位置および/またはタイプを検知するように適合されたラック検知ユニットとを含む、ラボラトリハンドリングシステムに関する。
【0016】
文献米国特許出願公開第2017/124704号明細書は、訓練および較正され得るドロワビジョンシステムを含む、ラボラトリ環境において試料チューブの特性を検出するための方法およびシステムを記載している。少なくとも1つのカメラによってキャプチャされたチューブトレイの画像が分析されて、チューブスロットが占有されているかどうか、チューブがキャップを有するかどうか、およびチューブがチューブトップのカップを有するかどうかをプロセッサが自動的に判定することを可能にする画像パッチを抽出する。プロセッサは、ランダムフォレスト技術および複数の訓練画像パッチを使用して訓練され得る。カメラは、ドロワに挿入され得る3次元の較正ターゲットを使用して較正され得る。
【発明の概要】
【0017】
本開示の目的は、試料容器の載置に関して柔軟性および安全性が改善された、ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法、およびラボラトリ自動化システムを提供することである。
【0018】
この問題を解決するために、独立請求項1に記載のラボラトリ自動化システムを動作させるための方法が提供される。さらに、独立請求項16に記載のラボラトリ自動化システムを動作させるためのシステムが提供される。さらなる実施形態が、従属請求項に開示される。
【0019】
一態様によれば、ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法が提供され、ラボラトリ自動化システムは、ラボラトリ装置によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器を受け入れるための受入場所を含むキャリアと、試料容器をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置と、撮像装置と、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを含むデータ処理装置とを含む。方法は、撮像装置によって受入場所の画像を検出することと、データ処理装置において、受入場所の画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、受入場所が試料容器を受け入れるために空いているかどうか、および受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することと、受入場所が空いていると判定され、かつ試料容器を受け入れるように構成されている場合には、試料容器を載置装置によって受入場所に載置することと、を含む。
【0020】
別の態様によれば、ラボラトリ自動化システムが提供される。ラボラトリ自動化システムは、ラボラトリ装置によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器を受け入れるための受入場所を含むキャリアと、試料容器をピック・アンド・プレイスする載置装置と、撮像装置と、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを含むデータ処理装置とを含み、撮像装置によって受入場所の画像を検出し、データ処理装置において、受入場所の画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、受入場所が試料容器を受け入れるために空いているかどうか、および受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定し、受入場所が空いていると判定され、かつ試料容器を受け入れるように構成されている場合には、試料容器を載置装置によって受入場所に載置する、ように構成される。
【0021】
その結果、誤ったタイプの試料容器またはキャリアを機械に載置すること、誤った位置に載置すること、不正確な載置、または受入場所を空き状態にしないことに起因するラボラトリ自動化システムのエラーがハンドリングおよび/または防止され得る。
【0022】
本開示の内容の範囲内において、キャリアは、一般に、1つの試料容器または複数の試料容器を受け入れるための装置を指し得る。キャリアはまた、ラックまたはトレイも指し得る。
【0023】
システムは、ラボラトリ装置を含み得る。ラボラトリ装置は、例えば、試料を分析するように構成され得る。試料は、体液を含み得る。
【0024】
受入場所は、キャリア内に凹部(スロット)を含み得る。追加または代替的に、受入場所は、キャリア上に突起を含んでもよい。受入場所は、受入場所ボトム面と受入場所側面とを有し得る。受入場所の受入場所深さは、受入場所ボトム面と受入場所のトップエッジとの間の垂直方向の差であり得る。受入場所ボトム面形状および/または受入場所トップ面形状は、円板、多角形、長方形、正方形および楕円形のいずれかであり得る。受入場所ボトム面と受入場所側面との間の受入場所ボトム角は、90°以上、好ましくは90°以上150°未満、より好ましくは90°以上100°未満、最も好ましくは90°以上95°未満であり得る。
【0025】
受入場所、具体的にはスロットは、筒形状、円錐形状、多面体形状、立方体形状、および直方体形状のうちの1つを有し得る。筒形状は、円筒形状、楕円筒形状、角柱形状のうちの1つであり得る。
【0026】
試料容器は、容器ボトム面、容器側面、および容器トップ面を有し得る。試料容器の容器高さは、容器ボトム面と容器トップ面との間の垂直方向の差に対応し得る。
【0027】
容器ボトム面形状および/または容器トップ面形状は、円板、多角形、長方形、正方形、および楕円形のうちの1つであり得る。容器ボトム面と容器側面との間の容器ボトム角は、90°以上、好ましくは90°以上150°未満、より好ましくは90°以上100°未満、最も好ましくは90°以上95°未満であり得る。受入場所ボトム角と容器ボトム角との間の角度差は、30°未満、好ましくは10°未満であり得る。受入場所ボトム角と容器ボトム角とは、同じであってもよい。
【0028】
試料容器は、筒形状、円錐形状、多面体形状、立方体形状、および直方体形状のうちの1つを有し得る。受入場所と試料容器とは、同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。試料容器は、試料チューブであってもよい。
【0029】
受取場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、機械学習アルゴリズムを使用して画像から受入場所のタイプを判定することを含み得る。
【0030】
受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、受入場所が試料容器を受け入れるために空いているかどうかを判定することに応答して実行され得る。具体的には、受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、受入場所が試料容器を受け入れるために空いていると判定したことに応答して実行され得る。言い換えれば、試料容器を受け入れるために空いている受入場所について(のみ)、受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することが実行されるということが提供され得る。
【0031】
試料容器を受け入れるために受入場所が空いているかどうかを判定することと、受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することとは、具体的には、データ処理装置において受入場所の画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、同時に行われるということも提供され得る。
【0032】
画像から受入場所のタイプを判定することは、機械学習アルゴリズムによって受入場所のタイプを分類することを含み得る。この実施形態または他の実施形態では、機械学習アルゴリズムは、例えば、人工ニューラルネットワークを含み得る。機械学習アルゴリズムは、サポート・ベクトル・マシン、決定木学習、または類似性学習などの、教師あり学習アルゴリズムを含み得る。機械学習アルゴリズムはまた、パターン・マッチング・アルゴリズムも含み得る。受入場所のタイプは、例えば、クラスラベルに関連付けられ得る。
【0033】
方法は、受入場所のタイプを試料容器の容器タイプと比較することと、受入場所のタイプが容器タイプに割り当てられる場合には、試料容器を受け入れるように構成されている受入場所を決定することとをさらに含み得る。一実施形態では、各受入場所のタイプが、少なくとも1つ、好ましくは正確に1つの容器タイプに割り当てられるということが提供され得る。受入場所のタイプと容器タイプとが幾何学的に一致する場合には、受入場所のタイプが容器タイプに割り当てられ得る。
【0034】
別の実施形態では、方法は、受入場所のタイプが、ボトム径上限よりも小さい、および/またはボトム径下限よりも大きい受入場所ボトム径を示すことをさらに含み得る。受入場所のタイプはまた、トップ径上限よりも小さい、および/またはトップ径下限よりも大きい受入場所トップ径も含み得る。受入場所ボトム径は、受入場所ボトム面の直径であり得る。受入場所トップ径は、受入場所のトップエッジによって囲まれる領域の直径であり得る。
【0035】
ボトム径上限は、7mm~20mm、好ましくは9mm~15mm、より好ましくは13mm(受入場所のタイプに依存する)であり得る。ボトム径下限は、6mm~19mm、好ましくは8.5mm~14.5mm、より好ましくは12.8mmであり得る。トップ径上限は、7mm~20mm、好ましくは9mm~15mm、より好ましくは13mmであり得る。トップ径下限は、6mm~19mm、好ましくは8.5mm~14.5mm、より好ましくは12.8mmであり得る。
【0036】
ボトム径上限は、トップ径上限未満であり得る。あるいは、ボトム径上限とトップ径上限とは同じであってもよい。ボトム径下限は、トップ径下限未満であり得る。あるいは、ボトム径下限とトップ径下限とは同じであってもよい。ボトム径下限は、ボトム径上限未満であり得る。あるいは、ボトム径下限とボトム径上限とは同じであってもよい。トップ径下限は、トップ径上限未満であり得る。あるいは、トップ径下限とトップ径上限とは同じであってもよい。
【0037】
受入場所はまた、少なくとも、受入場所ボトム径と容器ボトム径との第1の差が、受入場所ボトム径の0.0%~5.0%、好ましくは受入場所ボトム径の0.5%~2.0%、より好ましくは受入場所ボトム径の1.0%である場合には、試料容器を受け入れるように構成されていると判定され得る。あるいは、第1の差は、容器ボトム径の0%~5.0%、好ましくは容器ボトム径の0%~2.0%、より好ましくは容器ボトム径の0.1%であってもよい。さらにあるいは、第1の差は、0mm~4.0mm、好ましくは0mm~2.0mm、より好ましくは0.1mmであってもよい。
【0038】
方法は、受入場所のタイプが、深さ上限よりも小さい、および/または深さ下限よりも大きい受入場所深さを示すことをさらに含み得る。深さ上限は、50mm~210mm、好ましくは80mm~180mm、より好ましくは100mmであり得る。深さ下限は、40mm~200mm、好ましくは75mm~175mm、より好ましくは99mmであり得る。深さ下限は、深さ上限未満であり得る。あるいは、深さ下限と深さ上限とは同じであってもよい。
【0039】
受入場所はまた、少なくとも、受入場所深さと容器高さとの間の第2の差が、受入場所深さの1%~80%、好ましくは受入場所深さの5%~50%、より好ましくは受入場所深さの20%である場合には、試料容器を受け入れるように構成されていると判定され得る。第2の差はまた、容器高さの1%~80%、好ましくは容器高さの5%~50%、より好ましくは容器高さの20%であり得る。さらにあるいは、第2の差は、1.0mm~5.0cm、好ましくは5.0mm~2.5cm、より好ましくは2.0cmであってもよい。
【0040】
一実施形態では、方法は、受入場所のタイプが、ボトム角上限より小さい、および/またはボトム角下限よりも大きい、受入場所の受入場所ボトム面と受入場所側面との間の受入場所ボトム角を示すことをさらに含み得る。ボトム角上限は、90°~150°、好ましくは90°~110°、より好ましくは90°~95°であり得る。ボトム角下限は、89°~170°、好ましくは90°~105°、より好ましくは90°~92°であり得る。受入場所のタイプは、トップ角上限よりも小さい、および/またはトップ角下限よりも大きい受入場所トップ角を含み得る。
【0041】
トップ角上限は、90°~150°、好ましくは90°~110°、より好ましくは90°~95°であり得る。トップ角下限は、89°~170°、好ましくは90°~105°、より好ましくは90°~92°であり得る。
【0042】
受入場所のタイプは、受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所側面形状、および、受入場所に側面のノッチがあることを示す受入場所ノッチインジケータのうちの、少なくとも1つをさらに含み得る。
【0043】
方法はまた、受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所ボトム径、受入場所トップ径、受入場所深さ、受入場所ボトム角、受入場所トップ角、受入場所ノッチインジケータのうちの、少なくとも1つを、判定された受入場所のタイプから判定することも含み得る。さらに、方法は、判定された受入場所のタイプからの、受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所ボトム径、受入場所トップ径、受入場所深さ、受入場所ボトム角、受入場所トップ角、受入場所ノッチインジケータのうちの、少なくとも1つを、対応する容器タイプの値と比較することを含み得る。比較することから、受入場所はまた、試料容器を受け入れるように構成されていると判定され得る。
【0044】
一般的には、受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所ボトム径、受入場所トップ径、受入場所深さ、受入場所ボトム角、受入場所トップ角、受入場所ノッチインジケータ、横方向の配置、および試料容器を受け入れるために空いている受入場所のうちの、少なくとも1つが、機械学習アルゴリズムを適用することによって判定され得る。
【0045】
試料容器を受け入れるために空いている受入場所は、具体的には、空の受入場所、具体的には、(さらなる)試料容器を受け入れていない受入場所を含み得る。試料容器を受け入れるために空いていない受入場所は、空ではない受入場所、具体的には、(さらなる)試料容器を受け入れてしまっている受入場所を含み得る。
【0046】
方法は、容器タイプを示す容器タイプデータをメモリ内に提供することを含み得る。容器タイプデータは、以下、すなわち、容器ボトム面形状、容器トップ面形状、容器ボトム径、容器トップ径、容器高さ、容器ボトム角、容器トップ角、および容器に側面ノッチが存在することを示す容器ノッチインジケータのうちの、少なくとも1つを示し得る。
【0047】
方法は、走査装置によって試料容器を走査することと、走査装置によって試料容器を走査することに応答して、データベースから容器タイプを提供することと、を含み得る。走査することは、試料容器のタグを走査することを含み得る。タグは、例えば、バーコードまたはQRコードであり得る。
【0048】
データベースは、データ処理装置のメモリ内に記憶され得る。あるいは、データベースは、外部のデータ処理装置内に記憶され得、好ましくは、外部のデータ処理装置からデータ処理装置に送信されてもよい。データベースは、受入場所のタイプの容器タイプへの割当ておよび/または容器タイプの受入場所のタイプへの割当てを含み得る。
【0049】
あるいは、容器タイプは、タイムスケジューリング情報および/または位置情報データを介して提供されてもよい。例えば、特定の容器タイプ(特定の受入場所のタイプに対応する)の試料容器は、特定の時間および/または特定の場所に提供され得る。容器タイプは、データベースから提供され得る。
【0050】
方法は、撮像装置によって受入場所の第2の画像を検出することと、機械学習アルゴリズムを使用して第2の画像から容器タイプを判定することと、をさらに含み得る。あるいは、方法は、撮像装置とは異なる第2の撮像装置によって受入場所の第2の画像を検出することとをさらに含み得、容器タイプを提供することは、機械学習アルゴリズムを使用して第2の画像から容器タイプを判定することを含んでもよい。第2の撮像装置は、カメラであり得る。画像および/または第2の画像は、撮像装置(それぞれ、第2の撮像装置)からデータ処理装置に送信され得る。
【0051】
試料容器を受入場所に載置することは、載置装置によって試料容器を水平方向および/または垂直方向に移動させることを含み得る。載置装置は、試料容器を機械的に把持および/または解放するための把持装置を含み得る。
【0052】
受入場所が空いていない、および/または試料容器を受け入れるように構成されていない(適していない)と判定された場合には、データ処理装置によってエラー信号が生成され得る。この場合、試料容器は、受入場所に載置され得ない。
【0053】
方法は、例えば、機械学習アルゴリズムまたはさらなる機械学習アルゴリズムを介して、画像から、受入場所の横方向の配置を決定することをさらに含み得る。横方向の配置は、例えば、キャリア、載置装置、載置装置を含む分配装置、およびラボラトリ自動化システムのうちの、少なくとも1つに対してであり得る。受入場所の横方向の配置を決定することは、受入場所の中心点を判定することを含み得る。受入場所は、受入場所の中心点が基準点から閾値を超えてずれている場合には、試料容器を受け入れるように構成されていないと判定され得る。
【0054】
画像を検出することは、ただ1つの受入場所の画像を検出することを含み得る。あるいは、画像を検出することは、複数の受入場所の画像を検出することを含んでもよい。画像は、受入場所のトップビューを含み得る。画像はまた、受入場所のサイドビュー、ボトムビュー、または斜めビューも含み得る。
【0055】
方法は、載置装置に取り付けられた撮像装置を提供することを含み得る。具体的には、撮像装置は、載置装置の動作中に載置装置と共に移動するように構成され得る。あるいは、撮像装置は、載置装置と(物理的に)分かれていてもよい。撮像装置は、例えばカメラであり得る。
【0056】
方法は、受入場所を示す、具体的には、受入場所のタイプを示す訓練画像を使用して、機械学習アルゴリズムを介して少なくとも1つの訓練されたパターンを決定することをさらに含み得る。訓練は、データ処理装置において実行され得る。あるいは、訓練は、さらなる外部のデータ処理装置において実行されてもよい。次いで、訓練されたモデルは、さらなる外部のデータ処理装置からデータ処理装置に送信され得る。
【0057】
少なくとも1つの訓練されたパターンを決定することは、具体的には、異なる受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所ボトム径、受入場所トップ径、受入場所深さ、受入場所ボトム角、受入場所トップ角、および受入場所ノッチインジケータを有する、異なる受入場所のタイプを示す訓練画像を処理することを含み得る。さらに、訓練画像は、試料容器を受け入れるために空いているか、または空いていない受入場所を示し得る。
【0058】
決定された訓練されたパターン/訓練されたモデルは、データ処理装置に提供され得る。受入場所が試料容器を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、少なくとも1つの訓練されたパターンを処理することを含み得る。具体的には、受入場所のタイプを分類することは、少なくとも1つの訓練されたパターンを処理することを含み得る。
【0059】
試料容器を受入場所に載置することは、載置装置の(例えば、垂直の)動きによって試料容器の予想される容器高さを検証することを含み得る。好ましくは、予想される容器高さの検証結果を使用して、機械学習アルゴリズムを介してさらなる訓練されたパターンが決定され得る。あるいは、予想される容器高さの検証結果を使用して、機械学習アルゴリズムを介して少なくとも1つの訓練されたパターンがさらに決定される。
【0060】
試料容器の予想される容器高さを検証することは、例えば、試料容器を受入場所に載置するために載置装置が動かされた垂直距離を記録することを含み得る。垂直距離から、試料容器の測定された容器高さが、例えば、垂直距離からオフセット値を減算することによって、判定され得る。オフセット値は、載置のために試料容器を把持するときの、載置装置の第1のデフォルトの垂直配置、キャリアの第2のデフォルトの垂直配置、キャリア高さ、および載置装置の垂直把持位置、具体的には試料容器に対する載置装置の垂直把持位置のうちの、少なくとも1つに依存し得る。
【0061】
予想される容器高さは、走査装置による試料容器の走査から、および/または第2の画像から容器タイプを判定することによって判定され得る。
【0062】
測定された容器高さが予想される容器高さに等しいか許容限度内である場合、検証結果は肯定的であるとされることが提供され得る。そうでなければ、検証結果は否定的であるとされ得る。許容限度は、例えば、予想される容器高さの5%未満、好ましくは予想される容器高さの1%未満であり得る。
【0063】
ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法に関連して上述した実施形態は、ラボラトリ自動化システムに対応して提供され得る。
【0064】
さらなる実施形態の説明
以下では、例として、図を参照してさらなる実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】ラボラトリ自動化システムの概略図。
図2】サイドビューからのキャリアおよび試料容器の図。
図3】ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法についての図。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、ラボラトリ自動化システム1の図形表現を示す。ラボラトリ自動化システム1は、ラボラトリ装置13によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器12を受け入れるための受入場所11を含むキャリア10を含む。ラボラトリ自動化システムは、試料容器12をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置14と、載置装置14に取り付けられたカメラなどの撮像装置15と、少なくとも1つのプロセッサ17とメモリ18とを含むデータ処理装置16と、をさらに含む。さらに、走査装置19(例えば、バーコードスキャナ)が提供され得る。
【0067】
載置装置14は、試料容器12をピック・アンド・プレイスするために、試料容器12を機械的に把持するための把持装置を含む。
【0068】
図2は、サイドビューからのキャリア10(受入場所11を有する)および試料容器12の図形表現を示す。示される実施形態では、受入場所11は、キャリア10内の凹部(スロット)に対応する。受入場所11は、受入場所ボトム面20と、受入場所側面21と、受入場所トップエッジ22とを有する。受入場所11の受入場所深さは、受入場所ボトム面20と受入場所トップエッジ22との間の垂直方向の差に対応する。
【0069】
受入場所ボトム面20と受入場所側面21との間の角度である受入場所ボトム角が90°である場合には、受入場所深さは、受入場所側面21の垂直方向の長さに等しい。受入場所ボトム面20は、円板であり得る。この場合には、受入場所ボトム角が90°であれば、受入場所11は、(円)筒形状を有する。受入場所ボトム幅、受入場所ボトム長、および受入場所ボトム径は、それぞれ、受入場所ボトム面20の幅、長さ、および直径に対応し得る。受入場所トップ幅、受入場所トップ長さ、および受入場所トップ径は、それぞれ、トップエッジ22によって囲まれた領域の幅、長さ、および直径に対応し得る。
【0070】
受入場所トップ角は、受入場所側面21とキャリアトップ面26との間の角度に対応する。
【0071】
これに対応して、試料容器12は、容器ボトム面23と、容器側面24と、容器トップ面25とを有する。試料容器12の容器高さは、容器ボトム面23と容器トップ面25との間の垂直方向の差に対応する。容器ボトム面23は、円板であり得る。この場合、試料容器12は、(円)筒形状を有し得る。
【0072】
容器ボトム幅、容器ボトム長さ、および容器ボトム径は、それぞれ、容器ボトム面23の幅、長さ、および直径に対応する。容器トップ幅、容器トップ長さ、および容器トップ径は、それぞれ、容器トップ面25の幅、長さ、および直径に対応する。
【0073】
図3は、ラボラトリ自動化システムを動作させるための方法の図形表現を示している。
【0074】
最初のステップ31では、例えば人工ニューラルネットワークを含み得る機械学習アルゴリズムを使用して、訓練されたパターンが決定される。訓練されたパターンを決定することは、例えば、異なる受入場所ボトム面形状、受入場所トップ面形状、受入場所ボトム径、受入場所トップ径、受入場所深さ、受入場所ボトム角、受入場所トップ角、および受入場所ノッチインジケータを含む、異なる受入場所のタイプを有する訓練画像を処理することを含み得る。訓練されたパターンは、第1のデータ処理装置16で提供される。
【0075】
2番目のステップ32では、受入場所11の画像が撮像装置15によって検出される。この目的ために、載置装置14に取り付けられた撮像装置15が、受入場所11を有するキャリア10の上方の位置に移動させられ得る。
【0076】
3番目のステップ33では、データ処理装置16が、受入場所11が試料容器12を受け入れるために空いているかどうか、および受入場所11の場所タイプが試料容器12を受け入れるように構成されているかどうかを判定する。ここに、受入場所11の画像は、受入場所のタイプを判定するための機械学習アルゴリズム画像分析を用いて分析される。
【0077】
4番目のステップ34では、受入場所11が空いていて、かつ試料容器12を受け入れるように構成されていると判定されることに応答して、試料容器が載置装置14によって受入場所11に載置される。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリ自動化システム(1)を動作させるための方法であって、前記ラボラトリ自動化システム(1)は、
ラボラトリ装置(13)によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器(12)を受け入れるための受入場所(11)を含むキャリア(10)と、
前記試料容器(12)をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置(14)と、
撮像装置(15)と、
少なくとも1つのプロセッサ(17)とメモリ(18)とを含むデータ処理装置(16)と
を含み、
前記方法は、
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の画像を検出することと、
前記データ処理装置(16)において、前記受入場所(11)の前記画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することであって、前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、前記受入場所のタイプを判定するために少なくとも1つの訓練されたパターンを処理することを含む、受入場所(11)が、試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および受入場所(11)が、試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することと、
前記受入場所(11)が空いていると判定され、かつ前記試料容器(12)を受け入れるように構成されていると判定される場合には、前記載置装置(14)によって前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することと
を含み、
前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することは、前記試料容器(12)の予想される容器高さを検証することを含み、前記予想される容器高さは、前記試料容器(12)を走査することによって、および/または前記容器(12)の画像から前記容器のタイプを判定することによって判定され、前記予想される容器高さを検証することは、前記試料容器(12)の測定された容器高さを決定することを含み、前記測定された容器高さが前記予想される容器高さに等しいかまたは許容限度以内である場合には、検証結果が肯定的であるとされ、前記少なくとも1つの訓練されたパターンが、前記予想される容器高さの前記検証結果を使用して前記機械学習アルゴリズムを介してさらに決定される、
方法。
【請求項2】
前記受入場所(11)が前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、前記機械学習アルゴリズムを使用して前記画像から受入場所のタイプを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記画像から前記受入場所のタイプを判定することは、前記機械学習アルゴリズムによって前記受入場所のタイプを分類することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記受入場所のタイプを前記試料容器(12)の容器タイプと比較することと、前記受入場所のタイプが前記容器タイプに割り当てられる場合には、前記受入場所(11)が前記試料容器(12)を受け入れるように構成されていると判定することとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記受入場所のタイプが、ボトム径上限よりも小さい、および/またはボトム径下限よりも大きい受入場所ボトム径を示すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記受入場所のタイプが、深さ上限よりも小さい、および/または深さ下限よりも大きい受入場所深さを示すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記受入場所のタイプが、ボトム角上限よりも小さい、および/またはボトム角下限よりも大きい、前記受入場所の受入場所ボトム面と受入場所側面との間の受入場所ボトム角を示すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記容器タイプを示す容器タイプデータを前記メモリ(18)内に提供することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
走査装置(19)によって前記試料容器(12)を走査することと、
前記走査装置(19)によって前記試料容器(12)を走査することに応答して、データベースから前記容器タイプを提供することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の第2の画像を検出することと、
前記機械学習アルゴリズムを使用して前記第2の画像から前記容器タイプを判定することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記画像から、前記受入場所(11)の横方向の配置を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記画像を検出することは、単一の受入場所(11)の前記画像を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記載置装置(14)に取り付けられた前記撮像装置(15)を提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
複数の受入場所(11)を示す訓練画像を使用して、前記機械学習アルゴリズムを介して、訓練されたパターンを決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
記予想される容器高さの前記検証結果を使用して、前記機械学習アルゴリズムを介して、さらなる訓練されたパターンが決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ラボラトリ自動化システム(1)であって、前記ラボラトリ自動化システム(1)が、
ラボラトリ装置(13)によって分析されるべき試料を保持するように構成された試料容器(12)を受け入れるための受入場所(11)を含むキャリア(10)と、
前記試料容器(12)をピック・アンド・プレイスするように構成された載置装置(14)と、
撮像装置(15)と、
少なくとも1つのプロセッサ(17)とメモリ(18)とを含むデータ処理装置(16)と
を含み、前記ラボラトリ自動化システム(1)が、
前記撮像装置(15)によって前記受入場所(11)の画像を検出することと、
前記データ処理装置(16)において、前記受入場所(11)の前記画像の画像分析のための機械学習アルゴリズムを適用することによって、
前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および
前記受入場所(11)の受入場所のタイプが、前記試料容器(12)を受け入れるのに適しているかどうかを判定することであって、前記受入場所(11)が、前記試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することは、前記受入場所のタイプを判定するために少なくとも1つの訓練されたパターンを処理することを含む、受入場所(11)が、試料容器(12)を受け入れるために空いているかどうか、および受入場所(11)が、試料容器(12)を受け入れるように構成されているかどうかを判定することと、
前記受入場所(11)が空いていると判定され、かつ前記試料容器(12)を受け入れるのに適していると判定される場合には、前記載置装置(14)によって前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することと
を実行するように構成され
前記試料容器(12)を前記受入場所(11)に載置することは、前記試料容器(12)の予想される容器高さを検証することを含み、前記予想される容器高さは、前記試料容器(12)を走査することによって、および/または前記容器(12)の画像から前記容器のタイプを判定することによって判定され、前記予想される容器高さを検証することは、前記試料容器(12)の測定された容器高さを決定することを含み、前記測定された容器高さが前記予想される容器高さに等しいかまたは許容限度以内である場合には、検証結果が肯定的であるとされ、前記少なくとも1つの訓練されたパターンが、前記予想される容器高さの前記検証結果を使用して前記機械学習アルゴリズムを介してさらに決定される、
ラボラトリ自動化システム(1)。
【国際調査報告】