(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-11
(54)【発明の名称】骨固定プレート及びアライメントガイド
(51)【国際特許分類】
A61B 17/90 20060101AFI20241101BHJP
A61B 17/80 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
A61B17/90
A61B17/80
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530512
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 US2022080294
(87)【国際公開番号】W WO2023097206
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521358121
【氏名又は名称】パラゴン28・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARAGON 28, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【氏名又は名称】稲葉 和久
(74)【代理人】
【識別番号】100224616
【氏名又は名称】吉村 志聡
(72)【発明者】
【氏名】ダコスタ,アルバート
(72)【発明者】
【氏名】コレット,トリスタン
(72)【発明者】
【氏名】ハント,リチャード デイビッド
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL29
4C160LL33
(57)【要約】
骨プレートアライメントシステムは、アライメントガイドと骨プレートとを備える。アライメントガイドは、本体部分と、本体部分の第1の側から延びる第1のアームと、本体部分の第2の側から延びる第2のアームとを含む。第1のアームと第2のアームとは、互いに対して実質的に斜めの角度で本体部分から延びる。骨プレートは、第1の骨との結合を容易にするように少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を有する上部と、第2の骨との結合を容易にするように少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を有する下部と、上部と下部との間に配置された中間部と、を含み、中間部は、第1の骨と第2の骨との両方に実質的に隣接して配置されるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨プレートアライメントシステムであって、
アライメントガイドと、骨プレートと、を備え、
前記アライメントガイドは、
本体部分と、
前記本体部分の第1の側から延びる第1のアームと、
前記本体部分の第2の側から延びる第2のアームと、
を含み、
前記骨プレートは、
上部と、
下部と、
前記上部と前記下部との間に配置された中間部と、
を含む、
システム。
【請求項2】
前記第1のアームと前記第2のアームとは、互いに対して実質的に斜め又は直交する角度で前記本体部分から延びている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のアームはその第1の端部に第1の開口部を備え、
前記第2のアームはその第1の端部に第2の開口部を備える、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のアームはその第2の端部に第3の開口部を備え、
前記第2のアームはその第2の端部に第4の開口部を備える、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のアームと前記第2のアームとのそれぞれは、
前記第1の端部と前記第2の端部との間の移行部分を含む弧状の経路に沿って延びる、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のアームと前記第2のアームとのうちの少なくとも1つは、
前記本体部分の少なくとも一部に対して旋回可能である、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の開口部は、前記第1の開口部を通って延びる第1長手方向軸を備え、
前記第3の開口部は、前記第3の開口部を通って延びる第3長手方向軸を備え、
前記第1長手方向軸と前記第3長手方向軸とは、互いに実質的に直交する平面内に配置されている、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2の開口部は、前記第2の開口部を通って延びる第2長手方向軸を備え、
前記第4の開口部は、前記第4の開口部を通って延びる第4長手方向軸を備え、
前記第2長手方向軸と前記第4長手方向軸とは、互いに実質的に直交する平面内に配置されている、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の開口部と前記第2の開口部と前記第3の開口部と前記第4の開口部とのそれぞれは、その内部にガイド要素を受け入れるように構成されている、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ガイド要素はカニューレ器具である、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記アライメントガイドはプレート係合部を備え、
前記プレート係合部は、上部突出と下部突出とを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記骨プレートの前記上部は、第1の骨との結合を容易にするように少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記骨プレートの前記下部は、第2の骨との結合を容易にするように少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を備える、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記骨プレートの前記下部は、実質的に直交する角度で前記上部からオフセットされている、
請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記骨プレートの前記下部は、実質的に斜めの角度で前記上部からオフセットされている、
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記骨プレートの前記中間部は、そこから横方向に延びる突起を備え、
前記突起は、実質的に丸みを帯びた幾何学形状を有し、それを通って延びる開口部を含む、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記骨プレートは、
前記骨プレートの前記中間部と前記下部との間に配置された移行部分を含み、
前記移行部分は、湾曲した幾何学形状と少なくとも1つの開口部とを含む、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記骨プレートの前記上部は少なくとも1つのスロットを備え、
前記骨プレートの前記中間部は、それを通って延びる少なくとも1つの開口部を備え、 前記骨プレートの前記下部は、それを通って延びる少なくとも1つの開口部を備える、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
骨プレートアライメントシステムであって、
アライメントガイドと、骨プレートと、を備え、
前記アライメントガイドは、
本体部分と、
前記本体部分の第1の側から延び、弧状の幾何学形状を有する第1のアームと、
前記本体部分の第2の側から延び、弧状の幾何学形状を有する第2のアームと、
を含み、
前記第1のアームと前記第2のアームとは、前記本体部分に旋回可能に結合され、前記本体部分の少なくとも一部に対して旋回可能であり、
前記骨プレートは、
少なくとも1つのスロットを含む上部と、
少なくとも1つの開口部を含む下部と、
を含み、
前記上部と前記下部とは、実質的に直交する角度で互いにオフセットされている、
骨プレートアライメントシステム。
【請求項20】
骨プレートアライメントシステムであって、
アライメントガイドと、骨プレートと、を備え、
前記アライメントガイドは、
本体部分と、
前記本体部分の第1の側に旋回可能に結合され、前記本体部分の前記第1の側から延びる第1のアームと、
前記本体部分の第2の側に旋回可能に結合され、前記本体部分の前記第2の側から延びる第2のアームと、
を含み、
前記骨プレートは、
上部であって、前記上部を通って延びる少なくとも1つのスロットを含む、前記上部と、
下部であって、前記上部からオフセットされ、前記下部を通って延びる少なくとも1つの開口部を含む、前記下部と、
前記上部と前記下部との間に配置された中間部であって、少なくとも1つの開口部と、前記中間部から横方向に延びる少なくとも1つの突起と、前記中間部を通って延びる少なくとも1つの開口部とを含む、前記中間部と、
を含む、
骨プレートアライメントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、埋め込み型医療装置に関する。本開示は、足病治療用及び整形外科用インプラント、並びに足/足首に関連する処置、及び/又は周囲の骨/軟組織を組み込む処置に関する。より具体的には、限定的ではないが、本開示は、骨プレート及び関連する器具、並びに足首関節を固定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
足/足首に関する処置に取り組むために現在利用可能な多くの装置及びシステムは、患者のニーズに完全には対応していない。更に、足/足首に関する処置に組み込むために現在利用可能な多くの装置及びシステムは、関節の解剖学的構造の特性、並びに関連する機械的及び運動学的運動パターン/能力を考慮できていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、足及び/又は足首の骨癒合のためのインプラントを対象とする。より具体的には、本開示は、足首関節の固定のための骨プレートを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
骨プレートアライメントシステムは、アライメントガイドと骨プレートとを含む。アライメントガイドは、本体部分と、本体部分の第1の側から延びる第1のアームと、本体部分の第2の側から延びる第2のアームと、を含む。第1のアームと第2のアームとは、互いに対して実質的に斜めの角度で本体部分から延びる。骨プレートは、上部と下部と中間部とを含み、上部は、第1の骨との結合を容易にするための少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を有し、下部は、第2の骨との結合を容易にするための少なくとも1つの締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部を有する。中間部は、上部と下部との間に配置され、第1の骨と第2の骨との両方に実質的に隣接して配置されるように構成される。
【0005】
明細書に組み込まれてその一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を示し、本明細書の詳細な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。業界の標準的な慣行に従って、様々な機能が一定の縮尺で描かれている場合とそうでない場合があることを強調しておきたい。実際には、議論を明確にするために、様々な特徴の寸法を任意に拡大又は縮小することができる。図面は、本開示の発明の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示による、骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの正面図
【
図2】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの側面斜視図
【
図3】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの上面斜視図
【
図4】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの上面図
【
図5】本開示による、骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの背面図
【
図6】本開示による、
図5の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部の側面斜視図
【
図7】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部として示される骨プレートの正面図
【
図8】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部として示される骨プレートの右側面図
【
図9】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部として示される骨プレートの左側面図
【
図10】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部として示される骨プレートの上面図
【
図11】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムの一部として示される骨プレートの背面図
【
図12】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムとともに実装可能な代替的骨プレートの正面図
【
図13】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムとともに実装可能な代替的骨プレートであって、
図12の代替的骨プレートの右側面図
【
図14】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムとともに実装可能な代替的骨プレートであって、
図12の代替的骨プレートの左側面図
【
図15】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムとともに実装可能な代替的骨プレートであって、
図12の代替的骨プレートの正面上面斜視図
【
図16】本開示による、
図1の骨プレートをアライメントして移植するためのシステムとともに実装可能な代替的骨プレートであって、
図12の代替的骨プレートの底面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
この詳細な説明及び以下の特許請求の範囲において、近位、遠位、前部、又は足底、後部、又は背側、内側、側方、上、及び下といった用語は、自然の骨の相対的な配置又は方向性に従って、骨又はインプラントの特定の部分又は一部を示すために、それらの標準的な用法によって規定される。例えば、「近位(proximal)」は、胴体に最も近いデバイス又はインプラントの部分を意味し、「遠位(distal)」は、胴体から最も遠いデバイス又はインプラントの部分を示す。方向に関する用語として、「前方(anterior)」は体の前側に向かう方向、「後方(posterior)」は体の後側に向かう方向、「内側(medial)」は体の正中線に向かう方向、「側方(lateral)」は体の側部に向かう方向、又は体の正中線から離れる方向を示す。「上(superior)」は上方に向かう方向を意味し、「下(inferior)」は別の物体又は構造の下方に向かう方向を意味する。更に、特に足に関して、「背側(dorsal)」という用語は足の甲を指し、「足底(plantar)」という用語は足の底を指す。
【0008】
同様に、位置又は方向は、本明細書では解剖学的構造又は表面を参照して使用することができる。例えば、本インプラント、デバイス、器具、及び方法は、足の骨での使用を参照して本明細書に記載されているため、足、足首、及び下肢の骨を使用して、インプラント、デバイス、器具、および方法の表面、位置、方向、又は配向を説明することができる。更に、本明細書に開示されるインプラント、デバイス、器具、及び方法、並びにそれらの態様、構成要素、特徴などは、簡潔にするために、身体の片側に関して説明される。しかし、人体は比較的対称線(正中線)を中心に対称又は左右反対であるため、以下に記載され及び/又は示されているインプラント、デバイス、器具、及び方法、並びにそれらの態様、構成要素、特徴などは、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、同じ又は類似の目的で身体の他方側に使用又は関連させるために、改変、変更、修正、再構成、又は他の方法で代替できることが明らかである。例えば、右足に関して本明細書に記載されるインプラント、デバイス、器具、及び方法、並びにそれらの態様、構成要素、特徴などは、左足でも同様に機能するように左右反対にすることができる。更に、本明細書に開示されるインプラント、デバイス、器具、及び方法、並びにそれらの態様、構成要素、特徴などは、簡潔にするために足に関して説明されるが、これらのインプラント、デバイス、器具、及び方法は、類似の構造を有する身体の他の骨にも使用できることを理解されたい。
【0009】
本明細書に含まれる図面を参照すると、骨プレートをアライメントして移植するためのシステム、並びに前記システムとあわせて実施することができる様々な固定インプラント(以下、「骨プレート」または「プレート」と称す)が示されている。本明細書に示され説明される構成要素は、そのようなシステム内の全ての構成要素を含むわけではないことに留意されたい(例えば、そのようなシステムは、整形外科処置及びインプラントに一般に関連する様々な器具、締結具、及び他の構成要素を含むことができる)。
図1から
図4及び
図7から
図16に示される骨プレートは、1つ又は複数の関節の固定及び/又は癒合を提供するために、患者の足及び/又は足首領域に移植することができる。例えば、骨プレートは、骨プレートの上部を、第1の骨に結合するために、1つ又は複数の開口部を通して1つ又は複数の締結具を受け入れるように構成することができる。いくつかの態様では、骨プレートの上部が結合し得る第1の骨は、脛骨(より具体的には、脛骨の遠位部分)であってもよい。前述の例に加えて、骨プレートは下部を含むこともでき、当該下部は、骨プレートの下部を第2の骨に結合するために、1つ又は複数の締結具を受け入れるように構成された1つ又は複数の開口部を有することができる。いくつかの態様では、骨プレートの下部は、骨プレートの上部よりも小さい設置面積(footprint)及び/又はより少ない開口部を有してもよい。骨プレートの下部は、遠位脛骨に隣接する骨、例えば患者の距骨と結合するように構成することができる。骨プレートは、実質的に骨プレートの上部と下部との間に配置される骨プレートの中間部も含む。いくつかの態様では、中間部は、一時的な術中固定要素(例えば、Kワイヤなど)を受け入れるように構成された1つ又は複数の開口部を含むことができる。中間部はまた、角度付きの部分を含んでもよく、又は全体的に角度を付けられで、骨プレートの上部及び下部に対して角度を有することができる。例えば、骨プレートの上部と下部とは、互いに実質的に直交する平面内の表面を有してもよく、中間部は、曲率及び/又は直交角を含むことができる。
【0010】
本明細書に示されて説明される骨プレートは、インプラントシステムの構成要素であってもよい。例えば、インプラントシステムは、締結具、器具、及び更なるインプラント構成要素を含むことができる(ただし、これらに限定されない)。いくつかの態様では、前記更なるインプラント構成要素は、骨及び/又は関節腔内の空隙を埋めるように構成されたケージ(cage)インプラント又は他のインプラントを含むことができる。本明細書に示される骨プレートはそのようなケージに取り付けられて移植することができ、例えば、ケージが脛骨と距骨との間に埋め込まれ、骨プレートがそのようなケージにまたがる(stradding)か、かかる(spanning)か、又は実質的に当該ケージに隣接して配置することができる。いくつかの態様では、ケージは、球体、立方体、卵形、又は他の代替的な幾何学形状を含むがこれらに限定されない様々な幾何学形状を有することができる。
【0011】
次に、
図1から
図4を参照すると、例示的な実施形態による、骨プレートをアライメントして移植するためのシステム100が示されている。システム100は、アライメントガイド200及び骨プレート(以下、「プレート」と称す)300を含むように示されている。アライメントガイド200は、プレート300に取り外し可能に結合可能なように示され、更に、患者の解剖学的構造の1つ又は複数の部分に取り外し可能に結合することができる。(例えば、Kワイヤ、安定化ワイヤなどを介して脛骨又は患者の他の解剖学的構造に取り外し可能に結合される)。本明細書に示されて説明されるシステム100は、更なる構成要素を含むことができることに留意されたい。例えば、システム100は、更なる構成要素、例えば、システムに特化した及び/又は整形外科処置に共通の器具、締結具及び/又は他の固定要素(例えば、ネジ、Kワイヤなど)、又はその他の追加の構成要素とともに医療専門家に提供されてもよい(例えば、販売、パッケージ化、医師によって実施されるなど)。システム100は、本明細書に示されて説明される様々な骨プレート又は他の構成要素と組み合わせて、例えば、代替的骨プレートと組み合わせて実装できることも理解されるべきである。同様に、本明細書に示されて説明される骨プレート(例えば、プレート300)は、本明細書に示されて説明されるもの以外のシステム、アライメントガイド、及び器具とあわせて実装され得ることに留意されたい。
【0012】
図1から
図6に示されるアライメントガイド200は、本体部分210を含む。図示のように、本体部分210の少なくとも一部は、実質的にV字形の設置面積(及びV字形プリズムの幾何学形状に対応する体積)を有する。本体部分210は、一対の突出部211を含むように示され、一対の突出部211は、本体部分210の第1側で、本体部分210の上部の対向する両側から延びる。図示されるように、突出部211は、実質的に斜角を形成することができ、
図1から
図6に示されるように、一対の突出部211は、互いに(例えば、それぞれの長さに沿って延びる長手方向軸に基づく)鋭角を成すことができる。いくつかの態様では、一対の突出部211は、実質的に直交又は鈍角を形成することができる。突出部211のそれぞれは、それを通って延びる少なくとも1つの開口部を含むように示されており、少なくとも1つの開口部は、対向の突出部211の開口部と同じ又は類似するように位置決めされている。突出部211の1つ又は複数の開口部は、実質的に円筒形であってもよく、更に、1つ又は複数の開口部を通って延びる長手方向軸が突出部211の長さに沿って延びる長手方向軸の平面に実質的に垂直な平面内にあるように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、突出部211の1つ又は複数の開口部にネジが切られていてもよい。更に、突出部211の1つ又は複数の開口部は、結合要素、例えば、複数の構成要素を取り外し可能及び/又は移動可能(例えば、旋回可能、並進可能、回転可能など)に結合するように構成された止めねじ又は他の構成要素の少なくとも一部を、少なくとも部分的に通して受け入れるように構成することができる。
【0013】
本体部分210は更に、本体部分210の下部に配置され、本体部分210を通って第1の側(例えば、突出部211を有する側)から本体部分210の第2の側まで延びる1つ又は複数の開口部216を含むように示されている。1つ又は複数の開口部216は、本明細書で図示及び前述したように、突出部211の1つ又は複数の開口部と同じ及び/又は類似の幾何学形状を有することができる。例えば、1つ又は複数の開口部216は、1つ又は複数の開口部216がその中に結合要素を少なくとも部分的に収容できるように構成されたねじ切り、幾何学形状、及び/又は他の特徴を含むことができる。いくつかの態様では、前記結合要素は、突出部211の1つ又は複数の開口部内に少なくとも部分的に受け入れられる結合要素と同じ及び/又は類似の結合要素を含むことができる。
【0014】
本体部分210は、本体部分210の第2の側に配置されたプレート係合部218を含む。プレート係合部218は、突出部211の平面に実質的に直交する平面内で本体部分210から突出するように示されている。
図5及び
図6に示すように、プレート係合部218は、実質的に上部突出219bの下に配置された下部突出219aを含む。
図5から
図6の例示的な実施形態を参照すると、下部突出219a及び上部突出219bは、少なくとも部分的に丸い幾何学形状を有する。いくつかの態様では、下部突出219aと上部突出219bとの一方又は両方は、代替的な幾何学形状、例えば、構成要素の1つ又は複数の側面の周りに配置された1つ又は複数の平坦部を含んでもよい。いくつかの実施形態では構成要素の体積が相互的に変化し得るが、図示のように、下部突出219aは上部突出219bよりも小さい体積を有する。更に、
図5から
図6の例示的な実施形態によれば、上部突出219bは、プレート係合部218の表面の凹部内に位置することができる。(ここで、前記表面は、本体部分210の1つ又は複数の開口部216が配置される面の反対側の面である)。いくつかの態様では、下部突出219aと上部突出219bとのうちの1つ又は複数は弾性的であってもよく、つまり、力が加えられたとき一方又は両方の構成要素がプレート係合部218内に少なくとも部分的に圧縮されてもよい(前記力を解放すると、図示の突出位置に戻る)。
【0015】
下部突出219aと上部突出219bとの一方又は両方は、1つ又は複数の係合機構を介してプレート300と取り外し可能に結合するように構成することができる。1つ又は複数の係合機構は、プレート上に配置され、下部突出219aと上部突出219bとの一方又は両方を収容するように構成される。結合要素217は更に、下部突出219aと上部突出219bとの一方又は両方、及び/又はプレート係合部218とプレート300との間の他の取り外し可能な結合手段を操作することができる(例えば、プレートは、結合要素217の操作によって選択的に、再配置され、プレート係合部218に結合され、又はプレート係合部218から結合解除されることができる)。
【0016】
アライメントガイド200は、更に第1のアーム220と第2のアーム230とを含むように示されている。第1のアーム220と第2のアーム230とは、それぞれ、結合要素213と結合要素215と(例えば、止めねじ又は他の結合要素)によって、突出部211の1つ又は複数の開口部に取り外し可能に(及び旋回可能に)結合することが示されている。第1のアーム220は、その第1の端部に位置し、結合要素213の少なくとも一部をその内部に通して受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部212を含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の開口部212は、ねじ山が切られて、又は内部に他の係合機構を有して、結合要素213の少なくとも一部を保持するように、及び/又は結合要素213を介して第1のアーム220と突出部211の1つとの保持/結合を容易にするように構成される。結合要素213は、1つ又は複数の開口部212のうちの1つの中に少なくとも部分的に(及び/又はそれを通って)延びて保持され、更に、突出部211の1つの1つ又は複数の開口部内に(及び/又はそれを通って)少なくとも部分的に延びていることが示されている。図示されるような結合要素213を介した第1のアーム220の突出部211への結合は、旋回可能な結合であり、第1のアーム220の旋回点は、結合要素213の長さに沿って延びる長手方向軸の周りに確立される(当該長手方向軸は、
図1から
図6に示すように結合されるとき、1つ又は複数の開口部212のうちの1つと、結合要素213の少なくとも一部が受け入れられる突出部211の1つ又は複数の開口部のうちの開口部とを通って延在する長手方向軸と重なる(overlay))。したがって、第1のアーム220は、この旋回点の周りで360度旋回可能である(同様に、第2のアーム230も、結合要素215のそのような旋回点の周りで旋回可能である)。
【0017】
同様に、第2のアーム230は、その第1の端部に位置し、結合要素215の少なくとも一部をその中に受け入れるように構成された少なくとも1つの開口部214を含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の開口部214は、ねじ切りされていてもよく、又は、結合要素215の少なくとも一部を保持するように構成された他の係合機構を内部に有してもよく、及び/又はその他の方法で、結合要素215を介して突出部211の1つとの第2アーム230の保持/結合を容易にするように構成されてもよい。結合要素215は、1つ又は複数の開口部214のうちの1つの中に少なくとも部分的に(及び/又はそれを通って)延びて保持され、更に、突出部211の1つの1つ又は複数の開口部の中に(及び/又はそれを通って)少なくとも部分的に延びていることが示されている。図示されるような結合要素215を介した第2のアーム230の突出部211への結合は、旋回可能な結合であり、第2のアーム230の旋回点は、結合要素215の長さに沿って延びる長手方向軸の周りに確立される(当該長手方向軸は、
図1から
図6に示すように、1つ又は複数の開口部214のうちの1つと、結合要素215の少なくとも一部が受け入れられる突出部211の1つ又は複数の開口部のうちの開口部とを通って延在する長手方向軸と重なる(overlay))。いくつかの態様では、結合要素213、215は同一であってもよいことに留意されたい。逆に、いくつかの態様では、結合要素213と結合要素215とは互いに異なっていてもよい。
【0018】
第1のアーム220は、第1のアーム220の第1の端部にある1つ又は複数の開口部212から、実質的に弧状の経路に沿って延びるように示され、当該弧状の経路は、第1の長さ、移行部分、及び第1のアーム220の第2の端部で終わる第2の長さを有する。図示されているように、第1の長さ及び第2の長さの少なくとも一部は実質的に直交している。更に、示されるように、1つ又は複数の開口部212を有する第1の端部は、第1のアーム220の第1の長さ、移行部分、及び第2の長さよりも大きな横方向寸法(及び体積)を有する。同様に、第1の端部に対して、第1のアーム220の反対側に配置された第2の端部は、第2の長さ又は移行部分の横方向寸法(及び体積)よりも大きい横方向寸法(及び体積)を有する。第1のアーム220の第2の端部は、第1の端部の第1の表面から第1の端部を通って第1の端部の第2の表面まで延びる少なくとも1つの穴(aperture)222を含むように示されている。
図1から
図6の例示的な実施形態に示されるように、少なくとも1つの穴222は、互いに隣接して配置され、実質的に円筒形の幾何学形状を有する一対の穴を含む。図示の1つ以上の穴222のうちの複数の穴は、アライメントガイド200の他の構成要素と異なるサイズ、位置、軌道、又は間隔を有してもよく、又は他の所定の空間的又は幾何学的パラメータを有してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、少なくとも1つの穴222は、様々な位置に様々な幾何学形状の1つ以上の穴を含んでもよい。少なくとも1つの穴222の各穴は、それを通って延びる長手方向軸を有し、当該長手方向軸は、1つ又は複数の開口部212の長手方向軸の平面に対して斜めの平面内にあるように構成される。図示のように、少なくとも1つの穴222の各穴の長手方向軸と1つ又は複数の開口部212の長手方向軸とは、互いに概ね直交する(又は、いくつかの態様では、互いに直交する)平面内にあってもよい。
【0019】
第1のアーム220の1つ以上の穴222は、1つ以上の穴222のうちの1つを通って延びるガイド要素224を受け入れるように示されている。図示のガイド要素224は、
図1から
図6に示すように構成されるとき、カニューレ部分(cannulated portion)を含み、当該カニューレ部分は、それが受け入れられる1つ以上の穴222の穴の長手方向軸に実質的に沿って延びる。実際には、医師がシステム100の他の構成要素に対して第1のアーム220を操作している間に、アライメントガイド200は(患者の解剖学的構造の一部への固定又はその他の方法によって)静的に保持されてもよい。いくつかの態様では、医師は、ガイド要素224のカニューレ部分を通して安定化要素(例えば、Kワイヤ)を挿入し、前記安定化要素を患者の解剖学的構造の一部(例えば、脛骨)に結合することができる。これによって、第1アーム220の所望の位置が達成されると、ガイド要素の遠位部分が解剖学的構造の前記部分に隣接して配置される。続いて、同じ手順で(ただし、必ずしも安定化要素の配置直後のステップである必要はない)、医師は、ガイド要素224のカニューレ部分内に(安定化要素がその中に残っているかどうかにかかわらず)他の器具を挿入することができる。例えば、医師は、最終的に関節(例えば、足首関節)を横切る固定要素(例えば、ネジ)のための経路となるホールを開けるために、安定化要素の上にカニューレドリルを挿入することができる。ここで、ドリル経路は、脛骨を通過し、関節腔を横切り、距骨に入る、プレート300及びシステム100の他の構成要素と併せて実施される。
【0020】
第2のアーム230は、第2のアーム230の第1の端部にある1つ又は複数の開口部214から、実質的に弧状の経路に沿って延びるように示され、当該弧状の経路は、第1の長さ、移行部分、及び第2のアーム230の第2の端部で終わる第2の長さを有する。図示のように、第1の長さと第2の長さとの少なくとも一部は実質的に直交している。更に、示されるように、1つ又は複数の開口部214を有する第1の端部は、第1の長さ、移行部分、及び第2のアーム230の第2の長さよりも大きな横方向寸法(及び体積)を有する。同様に、第1の端部に対して第2のアーム230の反対側に配置された第2の端部は、第2の長さ又は移行部分の横方向寸法(及び体積)よりも大きい横方向寸法(及び体積)を有する。第2アーム230の第2端は、第1端の第1の表面から第1端を通って第1端の第2の表面まで延びる少なくとも1つの穴232を含むように示されている。
図1から
図6の例示的な実施形態に示されるように、少なくとも1つの穴232は、互いに隣接して配置され、実質的に円筒形の幾何学形状を有する一対の穴を含む。図示の1つ以上の穴232の複数の穴は、異なるサイズ、位置、軌道を有してもよく、アライメントガイド200の他の構成要素から離間されてもよく、又は他の所定の空間的若しくは幾何学的パラメータを有してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、少なくとも1つの穴232は、様々な位置に様々な幾何学形状の1つ以上の穴を含んでもよい。少なくとも1つの穴232の各穴は、それを通って延びる長手方向軸を有し、当該長手方向軸は、1つ又は複数の開口部214の長手方向軸の平面に対して斜めの平面内にあるように構成される。図示されるように、少なくとも1つの穴232の各穴の長手方向軸と1つ又は複数の開口部214の長手方向軸とは、互いに概ね直交する(又は、いくつかの態様では、互いに直交する)平面内にあってもよい。
【0021】
第2のアーム230の1つ以上の穴232は、1つ以上の穴232のうちの1つを通って延びるガイド要素234を受け入れるように示されている。図示のガイド要素234は、
図1から
図6に示すように、カニューレ部分を含み、当該カニューレ部分は、それが受け入れられる1つ以上の穴232の穴の長手方向軸に実質的に沿って延びる。実際には、医師がシステム100の他の構成要素に対して第2のアーム230を操作している間に、アライメントガイド200は(患者の解剖学的構造の一部への固定又はその他の方法によって)静的に保持されてもよい。いくつかの態様では、医師は、ガイド要素234のカニューレ部分を通して安定化要素(例えば、Kワイヤ)を挿入し、前記安定化要素を患者の解剖学的構造の一部(例えば、脛骨)に結合することができる。これによって、第2アーム230の所望の位置が達成されると、ガイド要素の遠位部分が解剖学的構造の前記部分に隣接して配置される。続いて、同じ手順で(ただし、必ずしも安定化要素の配置直後のステップである必要はない)、医師は、ガイド要素234のカニューレ部分内に(安定化要素がその中に残っているかどうかにかかわらず)他の器具を挿入することができる。例えば、医師は、最終的に関節(例えば、足首関節)を横切る固定要素(例えば、ネジ)のための経路となるホールを開けるために、安定化要素の上にカニューレドリルを挿入することができる。ここで、ドリル経路は、脛骨を通過し、関節腔を横切り、距骨に入る、プレート300及びシステム100の他の構成要素と併せて実施される。図示のように、第1のアーム220と第2のアーム230とは互いに同じである。しかしながら、いくつかの態様では、第1のアーム220は、サイズ、幾何学形状、形状、結合可能性、又は他の態様において、第2のアーム230とは異なる場合があることを理解されたい。
【0022】
プレート300は、上部310と、中間部320と、下部330とを含むように示されている。プレート300は更に、第1の側(例えば、
図7に示す)と、第2の側(例えば、
図11に示す)とを含む。第1の側は、サイズ、構成、方向性(例えば、左/右)、又は他のインプラント固有の情報を識別する1つ又は複数のマーキングを含むことができる。第2の側は、患者の1つ又は複数の骨(例えば、脛骨及び距骨)の骨表面と直接にインターフェースするように構成することができる。図示のように、下部330は、例えば
図8から
図9に示されているように、実質的に直交する角度で(ただし、この角度は斜めであってもよい)中間部320からオフセットされている。
図8から
図9を参照すれば、プレート300の第2の表面は実質的に平坦である(例えば、上部及び中間部に沿った1つの平面内にある)。一方、プレート300の第1の表面は、少なくとも部分的に第2の表面から離れる方向に延びる曲率を有する。引き続き
図8から
図9を参照すると、いくつかの実施形態では、プレート300の異なる部分、上部310と、中間部320と、下部330とのそれぞれにおいて異なる厚さ(例えば、第1の側と第2の側との間の寸法)を有することができる。例えば、上部310は、中間部320及び下部330の少なくとも一部よりも薄い厚さを有してもよく、また、その逆も同様であり得る。
【0023】
上部310は、中間部320からの突起部を含み、プレート300の上部310の長さの一部に沿って垂直に延びるスロット312を含むように示されている。図示のように、スロット312は、横方向の寸法よりも大きい縦方向の寸法を有し、プレート300が医師によって使用されるとき、スロット312を通る締結具(例えば、ネジ)を受け入れることができる。更に、スロット312は、医師によって調整可能なスロットとして使用されてもよい(例えば、ネジがそれを通して挿入されてプレート300を患者の骨に結合したとき、プレート300は依然として、スロット312の寸法内で締結具に許容されるように操作することができる)。いくつかの態様では、スロット312は、前述した圧縮を容易にするように、傾斜部分(例えば、第1の表面と第2の表面との間の高さの変化)を有してもよい。これにより、医師は締結具を斜めに配置でき、プレート300がかかる関節全体に圧縮を加えることができる。上部310は、開口部314を含むように更に示され、開口部314は、プレート300と患者の骨の一部との結合を容易にするように、そこに締結具を受け入れるように構成されている。
【0024】
プレート300の中間部320は、実質的に上部310と下部330との間に配置され、そこから横方向に延びる突起324を含むように示されている。図示のように、突起324は丸みを帯びた幾何学形状を有し、その長手方向軸は、プレートの垂直方向に沿って延びる(例えば、スロット312を二等分する)軸に対して実質的に直交して延びる。当該突起は、患者の骨の一部との結合を容易にするための締結具を受け入れるように構成された開口部326を含む。中間部320はまた、開口部326よりも小さい直径を有する開口部322を含み、開口部322は、下部突出219a及び/又は上部突出219aを介してアライメントガイド200のプレート係合部218との取り外し可能な結合を容易にするように構成される。例えば、下部突出219aと上部突出219bとのうちの一方は、アライメントガイド200の構成要素によってプレート300を操作(例えば、回転など)できるようにするために、プレート300をアライメントガイド200に取り外し可能に結合するように、開口部322内に受け入れられてもよい。プレート300の中間部320はまた、プレート300と器具(例えば、アライメントガイド200)又は患者の解剖学的構造の一部との配置、操作、及び取り外し可能な結合を容易にするように構成された更なる開口部を含んでもよい。更に、プレート300の中間部320は、様々なマーキング、例えば、プレート300の製品番号、サイズ、及び他の識別情報を含んでもよい。
【0025】
プレート300の下部330は、中間部320の第1の表面と下部330の第1の表面とが角度を形成するように、中間部320から延びるように示されている。図示のように、この角度は実質的に直交であるが、いくつかの実施形態では斜めであってもよい。プレート300は、中間部320と下部330との間に(例えば、中間部320と下部330との間に配置された移行部分336に)構成された開口部328を含むように示されている。このとき、開口部328の領域の一部が、プレート300の中間部320と下部330との両方に(又は、例えば、実質的に湾曲、丸い、凹面、又は凸面の幾何学形状を有し得る移行部分336に)配置される。図示のように、プレート300における開口部の多くは、プレート300を通って延在し、且つ、プレート300の第1の表面及び第2の表面に実質的に直交する長手軸を有するが、開口部328は、
図7から
図11の例示的な実施形態に示すように、中間部320及び下部330の第1の表面及び第2の表面に対して斜めの角度で延びる長手軸を有する。プレート300の下部330は、互いに隣接して配置された一対の開口部332、334を更に含む。開口部332、334は、そこを通る締結具を受け入れ、患者の骨(例えば、距骨)の一部との結合を容易にするように構成されている。
【0026】
次に、
図12から
図16を参照すると、別のプレート400が示されている。図示のプレート400は、本明細書に図示され、説明されたプレート300と同様の幾何学形状及び構成要素を有する。更に、プレート400は、アライメントガイド200を含むシステム内で提供(例えば、販売など)されてもよい(プレート400はプレート300と同様に、アライメントガイド200に対応することができる)。プレート400は、上部410と、中間部420と、下部430とを含むように示されている。プレート400は更に、第1の側(例えば、
図12に示す)及び第2の側(例えば、
図16に示す)を含む。第1の側は、サイズ、構成、方向性(例えば、左/右)、又は他のプレート固有の情報を識別する1つ又は複数のマーキングを含むことができる。第2の側は、患者の1つ又は複数の骨(例えば、脛骨及び距骨)の骨表面と直接にインターフェースするように構成することができる。図示のように、下部430は、例えば
図13から
図14に示されているように、実質的に直交する角度で(ただし、この角度は斜めであってもよい)中間部420からオフセットされている。
図13から
図14を参照すれば、プレート400の第2の表面は実質的に輪郭が付けられており(例えば、上部及び中間部に沿った1つの平面内にない)、曲率を有するプレート400の第1の表面とは相補的(complimentary)である。プレート400の第2の表面の曲率は、患者の1つ又は複数の骨の1つ以上の部分の輪郭に沿うように構成することができる(例えば、プレート400の上部410(及び少ない角度であるが、プレート300の上部310)は、
図13及び
図14に示すように、中間部420から斜めの角度で延びている)。引き続き
図13から
図14を参照すると、いくつかの実施形態では、プレート400の異なる部分、上部410と、中間部420と、下部430とのそれぞれにおいて異なる厚さ(例えば、第1の側と第2の側との間の寸法)を有することができる。例えば、上部410は、中間部420及び下部430の少なくとも一部よりも薄い厚さを有してもよく、また、その逆も同様であり得る。
【0027】
上部410は、中間部420からの突起部を含み、プレート400の上部410の長さの一部に沿って垂直に延びるスロット412を含むように示されている。図示のように、スロット412は、横方向の寸法よりも大きい縦方向の寸法を有し、プレート400が医師によって使用されるとき、スロット412を通る締結具(例えば、ネジ)を受け入れることができる。更に、スロット412は、医師によって調整可能なスロットとして使用されてもよい(例えば、ネジがそれを通して挿入されてプレート400を患者の骨に結合したとき、プレート400は依然として、スロット412の寸法内で締結具に許容されるように操作することができる)。いくつかの態様では、スロット412は、前述した圧縮を容易にするように、傾斜部分(例えば、第1の表面と第2の表面との間の高さの変化)を有してもよい。これにより、医師は締結具を斜めに配置でき、プレート400がかかる関節全体に圧縮を加えることができる。上部410は、開口部414を含むように更に示され、開口部414は、プレート400と患者の骨の一部との結合を容易にするように、そこに締結具を受け入れるように構成されている。
【0028】
プレート400の中間部420は、実質的に上部410と下部430との間に配置され、そこから横方向に延びる突起424を含むように示されている。図示のように、突起424は丸みを帯びた幾何学形状を有し、その長手方向軸は、プレートの垂直方向に沿って延びる(例えば、スロット312を二等分する)軸に対して実質的に直交して延びる。当該突起は、患者の骨の一部との結合を容易にするための締結具を受け入れるように構成された開口部426を含む。中間部420はまた、開口部426よりも小さい直径を有する開口部422を含み、開口部422は、下部突出219a及び/又は上部突出219aを介してアライメントガイド200のプレート係合部218との取り外し可能な結合を容易にするように構成される。例えば、下部突出219aと上部突出219bとのうちの一方は、アライメントガイド200の構成要素によってプレート400を操作(例えば、回転など)できるようにするために、プレート400をアライメントガイド200に取り外し可能に結合するように、開口部422内に受け入れられてもよい。プレート400の中間部420はまた、プレート400と器具(例えば、アライメントガイド200)又は患者の解剖学的構造の一部との配置、操作、及び取り外し可能な結合を容易にするように構成された更なる開口部を含んでもよい。更に、プレート400の中間部420は、様々なマーキング、例えば、プレート400の製品番号、サイズ、及び他の識別情報を含んでもよい。
【0029】
プレート400の下部430は、中間部420の第1の表面と下部430の第1の表面とが角度を形成するように、中間部420から延びるように示されている。図示のように、この角度は実質的に直交であるが、いくつかの実施形態では斜めであってもよい。プレート400は、中間部420と下部430との間に(例えば、中間部420と下部430との間に配置された移行部分336に)構成された開口部428を含むように示されている。このとき、開口部428の領域の一部が、プレート400の中間部420と下部430との両方に(又は、例えば、実質的に湾曲、丸い、凹面、又は凸面の幾何学形状を有し得る移行部分336に)配置される。図示のように、プレート400上の開口部の多くは、プレート400を通って延在し、且つ、プレート400の第1の表面及び第2の表面に実質的に直交する長手軸を有するが、開口部428は、
図12から
図16の例示的な実施形態に示すように、中間部420及び下部430の第1の表面及び第2の表面に対して斜めの角度で延びる長手軸を有する。プレート400の下部430は、互いに隣接して配置された一対の開口部432、434を更に含む。開口部432、434は、そこを通る締結具を受け入れ、患者の骨(例えば、距骨)の一部との結合を容易にするように構成されている。
【0030】
本明細書で使用される用語は、所定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形も含むものとする。更に、用語「備える(comprise)」(並びに「備える(comprises)」及び「備え(comprising)」などの任意の形式の備える(comprise))、又は、「有する(have)」(並びに「有する(has)」及び「有し(having)」などの任意の形式の有する(have))、又は、「含む(include)」(並びに「含む(includes)」及び「含み(including)」などの任意の形式有する含む(include))、又は、「包含する(contain)」(並びに「包含する(contains)」及び「包含し(containing)」などの任意の形式の包含する(contain))は無制限(open-ended)の接続動詞であることを理解されたい。結果として、1つ又は複数のステップ又は要素を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、若しくは「包含する(contains)」方法又は装置は、それらの1つ又は複数のステップ又は要素を有するが、それら1つ又は複数のステップ又は要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ又は複数の機能を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、若しくは「包含する(contains)」方法のステップ又はデバイスの要素は、それらの1つ又は複数の機能を有するが、それら1つ又は複数の機能のみを有することに限定されない。更に、所定の方法で構成されたデバイス又は構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法で構成することもできる。
【0031】
本発明を、好ましい実施形態を参照して説明した。本明細書で説明されたアーキテクチャ及び動作の実施形態は、同様な一般的特徴、特性、及び一般的なシステム動作を提供するための複数の可能な構成の例であることを理解されたい。他の人は、前述した詳細な説明を読んで理解すれば、修正又は変更を思いつくであろう。本発明は、そのような修正及び変更を全て含むものとして解釈されることが意図されている。
【国際調査報告】