(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-11
(54)【発明の名称】アンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04B 7/06 20060101AFI20241101BHJP
H01Q 1/24 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
H04B7/06 860
H01Q1/24 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530548
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 CN2022125802
(87)【国際公開番号】W WO2023093374
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111395040.7
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沈 少 武
【テーマコード(参考)】
5J047
【Fターム(参考)】
5J047AA02
5J047FD01
(57)【要約】
本開示は、アンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体を開示する。アンテナ制御方法は、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、
前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することと、を含む、
アンテナ制御方法。
【請求項2】
前記した、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することは、
ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取することと、
ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することと、
環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための前記応用環境情報を取得することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記した、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定することと、
内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び前記現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出することと、
前記ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得することと、
前記ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報を前記ネットワーク組合せパラメータとすることと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記した、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して前記応用環境情報を取得することは、
前記環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む所在する環境の環境パラメータを前記応用環境パラメータとして検出することと、
トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムのトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを前記応用環境パラメータとして検出することと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワーク組合せは、
シングルニューラジオNR周波数バンド、シングルノンスタンドアローンNSAモード、シングルスタンドアローンSAモード、シングルロングタームエボリューションLTEでの進化型ユニバーサル地上無線アクセスニューラジオデュアルコネクティビティENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTEキャリアアグリゲーションCAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む、
請求項2又は3に記載の方法。
【請求項6】
前記した、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することは、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成することと、の少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アンテナ制御ポリシーがメインアンテナ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他のアンテナに切り替えることと、
調整後のメインアンテナに対して校正補償を行うことと、を含む、
請求項1又は8に記載の方法。
【請求項8】
前記アンテナ制御ポリシーがサブアンテナ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他のアンテナに切り替えることと、
調整後のサブアンテナに対して校正補償を行うことと、を含む、
請求項1又は8に記載の方法。
【請求項9】
前記アンテナ制御ポリシーがアンテナ番号優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
前記アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要の少なくともいずれかを含むマルチアンテナ調整需要を確定することと、
前記マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探すことと、
前記アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整することと、を含む、
請求項1又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記アンテナ制御ポリシーがネットワーク組合せ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
前記アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定することと、
前記ネットワーク組合せ又は前記ネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探すことと、
前記アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整することと、を含む、
請求項1又は8に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1から10のいずれか1項に記載のアンテナ制御方法を実現する、
電子機器。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、請求項1から10のいずれか1項に記載のアンテナ制御方法を実現する少なくとも1つのプログラムが記憶されている、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信の技術分野に関し、例えば、アンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代移動通信技術(5th Generation Mobile Communication Technology、5G)端末の発展及び進化に伴い、携帯電話機の規格及び周波数バンドが徐々に増えてきている。ニューラジオ(New Radio、NR)アンテナの数もますます多くなっているが、アンテナ数の増加につれ、各アンテナの効率分担は低くなり、5G端末のNR部分は、一般的に4*4多入力多出力(Multiple Input Multiple Output、MIMO)アンテナを採用し、ネットワーキング方式によって使用するアンテナ数が異なる。使用するNRアンテナの位置及び機能属性は、一般的に固定されている。5G端末は、応用及びネットワーキング方式によってアンテナの効率が不均衡で柔軟性が悪いという問題があり、端末の通信品質に影響を及ぼしている。
【発明の概要】
【0003】
本願は、アンテナの柔軟な制御を実現し、アンテナの効率の均衡度合を高め、端末の通信品質へのアンテナの影響を低減することができるアンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【0004】
本願は、
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することと、を含む、
アンテナ制御方法を提供する。
【0005】
本願は、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムを記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサは、上記アンテナ制御方法を実現する、
電子機器を更に提供する。
【0006】
本願は、プロセッサによって実行されると、上記アンテナ制御方法を実現する1つ又は複数のプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】関連技術における5G端末のアンテナの分布の模式図である。
【
図2】本願の実施例に係るアンテナ制御方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例に係る別のアンテナ制御方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例に係るアンテナ状態情報の採取の例示的な図である。
【
図5】本願の実施例に係る応用環境情報の検出の例示的な図である。
【
図6】本願の実施例に係るメインアンテナの切り替えの例示的な図である。
【
図7】本願の実施例に係るサブアンテナの切り替えの例示的な図である。
【
図8】本願の実施例に係るアンテナ設定のプリセットの例示的な図である。
【
図9】本願の実施例に係るアンテナ制御装置の構造模式図である。
【
図10】本願の実施例に係るアンテナ制御装置の例示的な図である。
【
図11】本願の実施例に係るアンテナ構造の例示的な図である。
【
図12】本願の実施例に係るアンテナが接続されている回路図である。
【
図13】本願の実施例に係る電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで説明する具体的な実施例は、本願を解釈するためのものに過ぎない。
【0009】
後の説明において、素子を表すための「モジュール」、「部品」又は「ユニット」のような接尾辞の使用は、本願の説明に寄与するためのものに過ぎず、それ自身に特有の意義はない。従って、「モジュール」、「部品」又は「ユニット」は混合して使用することができる。
【0010】
5G端末の発展及び進化に伴い、携帯電話機の規格及び周波数バンドが徐々に増えてきて、NRアンテナの数も増加しており、端末のアンテナ数の増加につれ、各アンテナの効率分担は低くなり、5G端末のNR部分は、一般的に全て4*4 MIMOアンテナを採用しており、ノンスタンドアローン(Non-Stand Alone、NSA)であれば、アンテナ数は5~6本のアンテナである可能性があり、スタンドアローン(Stand Alone、SA)であれば、アンテナ数は2~4本のアンテナである可能性があり、これらのNRアンテナの位置及び機能属性は一般的に固定されているため、通話品質が低下し、5Gの要求を達成することができない。この問題について、本願は、主に、現在の5G端末のアンテナの応用及び組合せによる効率の不均衡、及び柔軟性が悪いという問題を解決する。
図1は、関連技術における5G端末のアンテナの分布の模式図であり、
図1を参照し、4G無線周波数チップ及び5G無線周波数チップには各々、対応するアンテナが存在し、端末が上りスループット、下りスループットのリソースをどれだけ取得できるかについて、そのうちの1つの要因は、複数のMIMOアンテナの総放射電力(Total Radiated Power、TRP)、総等方性受信感度(Total Istropic Sensitivity、TIS)並びに基板レベルの伝導電力及び感度により決めるとともに、外界及び内部の干渉によっても決める。このN本のアンテナのうち、一部のアンテナの効率が低ければ、無線経由ダウンロード技術(Over-the-Air Technology、OTA)性能が影響を受け、悪い信号値を報告する可能性があり、このようにして、基地局は、各アンテナチャネルのチャネル品質を誤って評価し、比較的低いリソースのスケジューリングをしてしまう。
【0011】
まず、5G端末のアンテナはネットワーク組合せによって、柔軟性が悪いという問題があり、弱い信号では、携帯電話機は基地局から遠く離れており、端末は、最大送信電力で基地局に信号を伝送し、いくつかの進化型ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access、EUTRA)のニューラジオデュアルコネクティビティ(EUTRA NR Dual-Connectivity、ENDC)でのアンテナはAアンテナで、効率が高い一方、いくつかのENDC組合せでのアンテナはアンテナBを採用し、効率が低く、実際に基地局に放射して到達した総電力は予想よりも低く、程度が重い場合、SA及びNSAの接続問題に影響を及ぼし、程度が軽い場合、基地局のスケジューリングの評価に影響を及ぼし、これにより、基地局が携帯電話機に割り当てた最大の下りスループットのリソースが低くなり、ユーザのネットワークの接続速度が需要を満たすことができない。同時に、異なるENDC組合せ、NRキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)組合せでは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)アンカーの信号が強いことが要求される場合があり、NR 5Gの信号が強いことが要求される場合もあり、NRアンテナとLTEアンテナとの間の自由な切り替えを如何に可能にするか、即ち、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとし、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとすることを如何に可能にするかは、解決すべき問題となっている。
【0012】
次に、1つの周波数バンドのNRは、4つのMIMOアンテナ同士のみで切り替えることができ、4つのアンテナのうち、1つ又は複数のアンテナの効率が低ければ、又は、いくつかの応用シーン及びENDC組合せで干渉又は影響を受け、1つ又は複数のアンテナの効率が低いという問題が起きれば、4つのアンテナで、数が固定されて単一であるため、最大効率は要求を満たすことができず、アンテナはより広い範囲に動的に拡張できず、ユーザ需要を満たすことができない。
【0013】
また、5G端末のダイバーシティ及びMIMOアンテナの位置も相対的に固定されており、ダイバーシティアンテナ、プライマリ受信(Primary Receive MIMO、PRXMIMO)アンテナ及びダイバーシティ受信(Diversity Receive MIMO、DRXMIMO)アンテナの分布及び設置も関連して固定化されている。異なるサブアンテナの効率には差が大きいという問題が存在する可能性があり、例えば、サブMIMOアンテナの効率はダイバーシティアンテナよりも高く、又は更にメインアンテナよりも高いため、柔軟に設定できないという問題が存在し、5G NRのサブアンテナ同士が互いに置き換え及び設定を行うことを如何に可能にするかは、解決すべき問題となっている。
【0014】
最後に、5G MIMOアンテナには、アンテナ同士のアイソレーションが悪く、相関係数が大きいか又は不均衡であるという問題があり、端末全体のスループット率に影響を及ぼし、1つの条件で、アンテナの位置が相対的に固定されているため、焦点を定めて調節することができず、NRは全体的に影響を受ける。
【0015】
本願は、アンテナの動的な拡張及び調節を実現し、5G端末の通信品質及び性能を向上させることを目的とする。
【0016】
図2は、本願の実施例に係るアンテナ制御方法のフローチャートであり、本願の実施例は、端末のアンテナを動的に調節する場合に適用可能であり、該方法は、本願の実施例におけるアンテナ制御装置により実行可能であり、該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの方式で実現可能で、一般的に通信端末に集積可能であり、
図2を参照し、本願の実施例に係る方法は、以下を含む。
【0017】
110において、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得する。
【0018】
アンテナは、無線周波数信号を送信又は受信するように構成される装置であってもよく、アンテナの数は1つ又は複数であってもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報は、端末が使用している無線周波数信号の周波数バンドを標識する情報であってもよく、アンテナ状態情報は、各アンテナの状態を表すために使用可能であり、各アンテナには、各々に対応するアンテナ状態情報が存在してもよく、アンテナ状態情報は、アンテナの信号強度及び干渉パラメータを含んでもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報には、1つ又は複数の周波数バンドのパラメータ情報が含まれてもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報は、通信端末が使用しているアンテナの種類を確定するために使用可能であり、応用環境情報は、通信端末の使用環境情報であってもよく、応用環境情報は、通信端末で使用しているソフトウェアアプリケーション環境情報及び通信端末が所在する物理環境情報を含んでもよい。
【0019】
各アンテナのアンテナ状態情報をそれぞれ採取することができ、採取する方式は、対応するアンテナ状態情報としてアンテナのログ記録を読み取るか、又は各アンテナ経路での信号強度及び干渉パラメータを読み取ることを含んでもよい。通信端末で登録されて接続された基地局のネットワーク組合せパラメータを採取することもでき、登録されて接続された周波数バンド情報又は周波数バンド組合せ情報を採取することを含んでもよい。通信端末の応用環境を採取して応用環境情報を取得することができ、通信端末のソフトウェアインタフェースを採取してアプリケーションソフトウェア情報を取得することと、通信端末が所在する物理環境情報を採取することとを含んでもよい。
【0020】
120において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定する。
【0021】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報のうちの1種又は複数種を分析することにより、通信端末のアンテナの性能に影響を及ぼす要因を確定することができ、該要因に基づいて対応するアンテナ制御ポリシーを生成することができる。要因は、通信端末の現在の能力状態を反映する情報又は予期される能力状態を反映する情報であってもよい。例えば、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づき、通信端末の上り送信性能に対する需要が高いと確定した場合、メインアンテナを制御するアンテナ制御ポリシーを生成することで、メインアンテナの性能を向上させることができる。
【0022】
130において、アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御する。
【0023】
本願の実施例において、通信端末は、アンテナ制御ポリシーに従ってアンテナ状態情報が採取されたアンテナを制御し、そのうちの1つ又は複数のアンテナの性能を変更することができる。アンテナ制御ポリシーの数は1つ又は複数であってもよく、順を追って複数のアンテナ制御ポリシーを順次実行してアンテナに対する制御を実現することができ、生成した複数のアンテナ制御ポリシーは、異なるアンテナを制御してもよいし、同じアンテナを制御してもよい。アンテナの動的な調整を実現し、異なるアンテナの性能の均衡性を向上させることができる。
【0024】
本願の実施例は、アンテナのアンテナ状態情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を採取し、採取した情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを生成して、アンテナ制御ポリシーに従ってアンテナを調整し、アンテナ制御ポリシーでアンテナの動的な調整を実現することにより、マルチアンテナの場合におけるアンテナの効率の均衡度合を高めることができ、端末の通信信号の品質を上げることができる。
【0025】
上記出願の実施例を踏まえて、アンテナ状態情報は少なくとも、信号強度及び干渉パラメータを含む。
【0026】
本願の実施例において、通信端末は、各アンテナの信号強度、干渉パラメータ及び送受信チャネル性能パラメータをアンテナ状態情報として採取することができ、そのうち、信号強度は、基準信号受信電力(Reference Signal Receiving Power、RSRP)、受信信号強度インジケーション(Received Signal Strength Indication、RSSI)値、及び信号対雑音比(Signal Noise Ration、SNR)を含んでもよく、受信チャネル性能パラメータは、スループット率、エラーレート、及びランク数等を含んでもよい。
【0027】
図3は、本願の実施例に係る別のアンテナ制御方法のフローチャートであり、本願の実施例は、上記出願の実施例を踏まえて説明し、
図3を参照し、本願の実施例に係る方法は、以下を含む。
【0028】
210において、ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取する。
【0029】
ログコレクタは、ログファイルを採取する装置であってもよく、アンテナのログファイルを読み取ることができる。
【0030】
本願の実施例において、ログコレクタを使用してログファイルを読み取り、各アンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することができ、ログコレクタを使用して採取する方式は、ログファイルをリアルタイムに採取するか、又は定時に採取することを含んでもよく、アンテナ状態情報を取得した後、各アンテナ状態情報と対応するアンテナとの対応関係を確立することができる。
【0031】
例示的には、
図4は、本願の実施例に係るアンテナ状態情報の採取の例示的な図であり、
図4を参照し、本願の実施例は、ログコレクタにより、各アンテナの、RSRP、RSSI、及びSNRを含む直接パラメータと、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)、及びランク(Rank)数を含む間接パラメータとを採取することができる。ログコレクタは、各アンテナから制御プレーンモジュールにアップロードされた報告値を捉えることにより、上記の直接パラメータ及び間接パラメータを取得し、各報告値は各アンテナに関連付けることができ、全体的な組合せ対応関係以外に、各MIMOアンテナと上記報告値との対応関係を確定し、送信及び受信(Transimite and Receive、TRX)、DRX、PRX-MIMO及びDRX-MIMOという4つの経路のアンテナ状態パラメータを確定することもできる。
【0032】
220において、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出する。
【0033】
ログ採取ユニットは、通信端末の報告能力を採取するように構成されるユニットであってもよく、該報告能力は、通信に使用される周波数バンドを含んでもよい。
【0034】
通信端末は、ログ採取ユニットを使用して基地局への登録及び接続のための報告能力を抽出することができ、該報告能力は、組合せネットワークが使用している周波数バンドを含んでもよく、抽出した報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報とすることができる。
【0035】
230において、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための応用環境情報を取得する。
【0036】
環境センサは、通信機器に取り付けられた周囲環境を感知するように構成される装置であってもよく、合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar、SAR)、近接センサ、光感知センサ、3軸センサのうちの1種又は複数種を含んでもよい。検出ソフトウェアは、通信端末のアプリケーションソフトウェアの使用状況を検出するソフトウェア装置であってもよく、検出ソフトウェアは、通信端末の基礎インタフェースを検出し、通信端末が使用しているパラメータを取得することができ、例えば、検出ソフトウェアはトラフィック検出ソフトウェアであってもよく、トラフィック検出ソフトウェアは、通信端末が使用しているトラフィックを検出することができ、応用環境情報は端末の使用状態であってもよく、外部障害物状態及び通信端末の使用状態を含み、内部応用環境は通信端末におけるアプリケーションプログラムの使用状態であってもよく、トラフィック需要及びデータスループット等を含んでもよい。
【0037】
本願の実施例において、環境センサ及び検出ソフトウェアをそれぞれ使用し、通信端末が所在する環境及び使用しているソフトウェアを検出して応用環境情報を取得することができる。
【0038】
例示的に、
図5は、本願の実施例に係る応用環境情報の検出の例示的な図であり、
図5を参照し、本願の実施例において、通信端末は、所在するソフトウェアアプリケーションシーン、周辺環境シーン及びユーザのサービス需要シーンのパラメータを採取することができる。例えば、メインアンテナの位置、サブアンテナの位置、アンテナ数、アンテナ番号のシリアルナンバー等の情報を含むNR MIMOアンテナの設定情報を採取することができ、これらの情報は、通信端末が応用シーンに基づいてアンテナをカスタマイズ制御するために使用可能であり、異なる応用シーンの検出及び入力に基づき、異なるNR MIMOアンテナ状態及び位置を設定することができ、アンテナの効率を向上させることができる。採取した応用環境情報は、応用シーン需要、外部シーン需要等の部分に分けることができ、そのうち、応用シーン需要は、下りスループットピーク需要、上りスループットピーク需要、上り総放射電力(Total Radiated Power)、下りTIS強需要、MIMO RSRP均衡需要、5Gボイスオーバーニューラジオ(Voice over New Radio、VONR)が遅滞しない需要を含んでもよい。外部シーン需要は、左右人手シーン需要、自由空間配置シーン需要、左右人頭接近シーン需要を含む端末手持ちシーン需要と、縦画面シーン需要、横画面シーン需要を含む画面表示需要と、基地局離れシーン需要、基地局接近シーン需要を含む基地局距離需要と、強いLTEアンカー強度需要、弱いLTEアンカー強度需要、干渉抑制需要等を含むLTEアンカー強度需要と、を含む。応用シーン需要及び外部シーン需要の検出は、環境センサと検出ソフトウェアとの共同検出で取得できる。
【0039】
240において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成する。
【0040】
アンテナ状態情報、組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して統計及び抽出をし、アンテナを制御する必要がある主な要因がメインアンテナであると確定することができ、例えば、上り送信性能に対する現在の通信端末の要求が高いか、又は、メインアンテナの効率が他のアンテナよりも遥かに低いと確定した場合、アンテナ制御はメインアンテナに対応する必要があると確定できる。
【0041】
250において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成する。
【0042】
本願の実施例において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいて統計及び抽出をし、アンテナを制御する必要がある主な要因がサブアンテナであると確定し、例えば、1つのサブアンテナの性能に不足があるか、又はサブアンテナがサービス需要を満たさないと確定した場合、アンテナ制御はサブアンテナに対応する必要があると確定する。
【0043】
260において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成する。
【0044】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して統計及び分析をし後、アンテナを制御する必要がある主な要因が複数のアンテナ同士の性能が不均衡であると確定した場合、アンテナはマルチアンテナに対応する必要があると確定できる。
【0045】
270において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成する。
【0046】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して分析及び抽出をした後、選択使用されたアンテナ組合せが通信端末の能力に影響を及ぼし、高い通信品質の要求のサービスに効率が低いLTEアンカー及びNRアンテナが割り当てられてしまうと確定した場合、アンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定し、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成できる。
【0047】
280において、メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他のアンテナに切り替え、調整後のメインアンテナに対して校正補償を行う。
【0048】
メインアンテナ切り替えトリガコマンドは、通信端末のメインアンテナの切り替えをトリガするためのコマンドであってもよく、メインアンテナ切り替えトリガコマンドは、メインアンテナが所在する回路のオンオフの変化を制御することができる。
【0049】
メインアンテナ優先調整ポリシーを生成する時、該ポリシーに対応してメインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドをメインアンテナが所在する回路に送って回路のオンオフの変更を制御し、メインアンテナを他のアンテナに切り替えることができる。メインアンテナの切り替えが完成した後、メインアンテナの性能を保障するように、切り替え後のメインアンテナに対して校正補償を行うことができる。
【0050】
例示的に、
図6は、本願の実施例に係るメインアンテナの切り替えの例示的な図であり、
図6を参照し、本願の実施例において、無線周波数回路の改良により、メインアンテナと他の複数のアンテナとの間を導通させ、メインアンテナのより広い範囲の動的な調整及び設定を実現する。同時に、デフォルトのメインTRXアンテナだけを校正することによる電力の不均衡の問題について、アンテナ毎に送信(Transimite、TX)に基づく校正設定を行い、異なるアンテナの校正データをパラメータ記憶モジュールに設定してリアルタイムに呼び出す。メインアンテナの設定は、
NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(サブアンテナ)、ANT2(メインアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(PRXMIMO)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(メインアンテナ)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(DRXMIMO)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(メインアンテナ)であってもよい。
【0051】
290において、サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他のアンテナに切り替え、調整後のサブアンテナに対して校正補償を行う。
【0052】
本願の実施例において、生成したアンテナ制御ポリシーがサブアンテナ優先調整ポリシーであると確定した場合、サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドをサブアンテナが所在する回路に送って、アンテナの回路のオンオフ状況を変更することで、他のアンテナを新しいサブアンテナとすることができる。メインアンテナの切り替えと同様に、サブアンテナの切り替え後に、切り替え後のサブアンテナに対して校正補償を行い、サブアンテナの精度を向上させることができる。
【0053】
例示的には、
図7は、本願の実施例に係るサブアンテナの切り替えの例示的な図であり、
図7を参照し、通信端末は、出荷前に各信号経路の受信(Receive、RX)校正補償値を採取することができ、該RX校正補償値は、アンテナ伝達の感度を反映することができる。通信機器の出荷前に、各アンテナに対応する周波数ポイントのアンテナ効率値を採取することができ、各アンテナのアンテナ効率値は、アンテナの現在の状態を反映することができる。サブアンテナ優先調整ポリシーが生成されたと確定した後、サブアンテナを調整制御し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドによりサブアンテナの通信端末のアンテナにおける位置を切り替えることができ、サブアンテナが対応する新しい位置に調整された後、モジュールは、記憶されたRX校正補償値を呼び出してサブアンテナを校正することができる。異なるサブアンテナのRX校正パラメータは、予め記憶して使用時にリアルタイムに呼び出すことができる。サブアンテナの設定は模式的に、
NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(サブアンテナ)、ANT2(メインアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(PRXMIMO)、ANT3(サブアンテナ)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(DRXMIMO)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(サブアンテナ)であってもよい。
【0054】
2100において、アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要を含むマルチアンテナ調整需要を確定し、マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整する。
【0055】
マルチアンテナ調整需要は、複数のアンテナのネットワーク組合せの調整による満たされる必要があるサービスシーン需要であってもよく、マルチアンテナ調整需要は、無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種を含んでもよく、異なるアンテナの調整のために対応する必要があるアンテナの数及び種類は異なり、相応して、アンテナの通信端末における分布状況も異なってもよい。アンテナ分布は、通信端末における複数のアンテナの組合せ使用状況であってもよく、異なるアンテナ分布は異なるマルチアンテナ調整需要に対応することができ、異なるアンテナ分布とマルチアンテナ調整需要とは関連付けてデータテーブル又は設定ファイルに記憶することができる。
【0056】
アンテナ制御ポリシーに基づいて、無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種であり得るマルチアンテナ調整需要の種類を確定し、確定した種類に応じて対応するアンテナ分布を選択し、アンテナ分布に基づいて複数のアンテナに対応するネットワーク組合せを調整し、マルチアンテナ調整需要を実現することができる。
【0057】
1つの例示的な実施形態において、通信機器におけるアンテナ数は、一般的に10個以上であり、アンテナ数が多い場合、アンテナ数は16個に達することが可能であり、管理しやすくするために、各アンテナには、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4、…等のような各自の番号が存在してもよく、通常使用される1つのNR周波数バンドは、そのうちの1つ~4つのアンテナを呼び出すことができ、N41周波数バンドを例にとると、TRX、DRX、PRXMIMO及びDRXMIMO分布は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4という4つのアンテナに対応する。応用シーン又はENDC組合せの影響を受け、この4つのアンテナの組合せは最適なものではない可能性があり、ANT3、ANT4、ANT1、ANT2に調整し、即ち、PRXMIMO/DRXMIMOアンテナとTRX/DRXアンテナとを互換する必要があり、上記2つずつに対して、対応する需要を担当するために、アンテナに対して改めて番号付けを行って並べ替える必要がある。通信機器における複数の無線周波数伝導経路と複数のアンテナ経路との間は、4極4投(4 Pole 4 Throw、4P4T)スイッチ、3P3Tスイッチ、2極双投(Double Pole Double Throw、DPDT)スイッチ、単極3投(Single Pole 3 Throw、)SP3Tスイッチ、単極双投(Single Pole Double Throw、SPDT)スイッチ等のような、多入力多出力スイッチを介して連通しており、これにより、NRの複数のMIMOアンテナ同士は、いずれも互いに切り替えて再定義することができる。無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種に応じて各々に対応するアンテナ分布を選択し、アンテナ番号の調整を実現することができる。
【0058】
OTA性能需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0059】
【0060】
スループット需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0061】
【0062】
耐干渉及びエラー需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0063】
【0064】
通話及びネットワーク需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0065】
【0066】
各アンテナ番号組合せのOTA及び状態性能は、出荷前に1つの基本的なモデル値が既に実測されているが、使用しているネットワーク環境であれば、リアルタイムな採取及びオンライン計算を行い、正確な重み付け計算を2回行う。実測+シミュレーションアルゴリズムにより、最後に決定したアンテナ番号パラメータを組み合わせたり組み換えたりする。環境が変化すると、アンテナ状態の採取値に基づいてリアルタイムに微調整し、アップロード及びダウンロードのスループットピークが最も高いなど、最適な通信状態に達するまで、各アンテナ組合せ内の分岐アンテナを微調整したり、再計算して他のアンテナ角度組合せを選択したりすることができる。
【0067】
2110において、アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整する。
【0068】
アンテナ設定は、アンテナリソースを設定する情報であってもよく、無線周波数設定パラメータ及び無線周波数駆動制御設定パラメータを含んでもよく、アンテナ設定は、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応することができる。
【0069】
アンテナ制御ポリシーに従って使用する必要があるネットワーク組合せ又は使用する必要があるネットワーク組合せの応用シーンを確定することができ、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに従って対応するアンテナ設定を選択し、該アンテナ設定に基づいてアンテナを調整することができる。例えば、アンテナ設定のプリセット方式は、
異なるネットワーク組合せの応用シーンに対して異なるアンテナ設定にし、
SA周波数バンドシーン1に対してアンテナ設定1にし、SA周波数バンドシーン2に対してアンテナ設定2にし、NR CAシーン組合せ1に対してアンテナ設定3にし、NR CAシーン組合せ2に対してアンテナ設定4にし、ENDCシーン組合せ1に対してアンテナ設定5にし、ENDCシーン組合せ2に対してアンテナ設定6にし、CA+ENDCシーン組合せ1に対してアンテナ設定7にし、CA+ENDCシーン組合せ2に対してアンテナ設定8にし、CA+NRCAシーン組合せ1に対してアンテナ設定9にし、CA+NRCAシーン組合せ2に対してアンテナ設定10にし、ネットワークシーンアグリゲーション周波数バンド組合せnに対してアンテナ設定nにするものであってもよい。
【0070】
又は、異なるネットワーク組合せに対して異なるアンテナ設定にすることができ、設定は、以下の表に示すようなものであってもよい。
【0071】
【0072】
上記出願の実施例を踏まえて、アンテナ設定は、出荷前にテストすることにより取得でき、
図8を参照し、以下を含んでもよい。第1ステップにおいて、通信端末は、出荷前に異なるネットワーク組合せで、無線周波数駆動設定と、異なるアンテナ経路、組合せ及び分業での無線周波数駆動制御設定とをテストする。第2ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの通信端末のアンテナの性能指標を採取し、ネットワーク組合せとアンテナの性能指標とのマッピング関係を確立し、該マッピング関係を通信端末のメモリに記憶して使用に備えることができる。第3ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの校正補償値を通信端末に書き込み、出荷前に校正補償値を使用してアンテナの校正補償を完成させる。
【0073】
アンテナ設定を使用してアンテナ調整を行う時、ネットワーク品質及びネットワーク組合せを検出することができ、ネットワーク品質及びネットワーク組合せがユーザ需要又は自己設定需要を満たさなければ、関連する無線周波数駆動パラメータを呼び出してアンテナを再設定して調整し、アンテナは、調整指示を受信してネットワーク組合せの再設定を実現し、アンテナが需要に対応する動作モードに達するように制御するまで上記過程を繰り返すことができる。
【0074】
本願の実施例は、ログコレクタの各アンテナのアンテナ状態情報を採取し、ログ採取ユニット内で各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出し、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して応用環境情報をそれぞれ取得し、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を使用してメインアンテナ優先調整ポリシー、サブアンテナ優先調整ポリシー、アンテナ番号優先調整ポリシー、及びネットワーク組合せ優先調整ポリシーのうちの少なくともいずれかを確定し、上記の優先調整ポリシーに対し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、該メインアンテナ切り替えトリガコマンドを使用してメインアンテナの切り替えをトリガし、切り替え後のメインアンテナに対して校正補償を行い、サブアンテナ切り替えメインサブコマンドを生成し、該サブアンテナ切り替えトリガコマンドを使用してサブアンテナの切り替えをトリガし、切り替え後のサブアンテナに対して校正補償を行い、アンテナ制御ポリシーに対応するマルチアンテナ調整需要を確定し、マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、該アンテナ分布を使用して少なくとも1つのアンテナを調整し、アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナを調整し、アンテナの動的な調整を実現し、アンテナと通信端末との適合度を高めることにより、ネットワークの通信品質を向上させることができる。
【0075】
上記出願の実施例を踏まえて、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定することと、内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出することと、ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得することと、ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータとすることとを含む。
【0076】
現在のネットワークカードは、通信端末が使用している、ネットワークの通信機能を実現するように構成されるソフトウェア、ハードウェア装置であってもよく、登録済みネットワーク情報は、現在のネットワークカードの使用されている過程において通信端末に登録された事業者情報であってもよく、ネットワークサービスを提供する事業者を反映することができ、暗号化ファイルシステム(Encrypting FileSystem、EFS)周波数バンドは、通信端末の国際移動体装置識別番号(International Mobile Equipment Identity、IMEI)、無線ネットワークカードアドレス、及びネットワーク設定を記憶するための情報コンポーネントであってもよく、該EFS周波数バンドは、暗号化ファイルシステムにより記憶された周波数バンド情報であってもよいし、通信端末の通信に使用される周波数バンドであってもよく、駆動設定情報は、ソフトウェアを運行するための設定ファイルであってもよく、該設定ファイルは、ソフトウェアの運行に使用されるネットワークパラメータを含んでもよい。報告能力は、通信端末の基地局に報告する通信能力であってもよく、サポートするネットワークタイプ及びネットワーク事業者等を含んでもよい。
【0077】
通信端末が現在使用しているネットワークカードの事業者情報を読み取って現在の事業者を確定し、EFS周波数バンドで、設定されたネットワーク設定、無線ネットワークカードアドレス等の情報を探し、且つ、通信端末が現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアを運行する時に使用する設定ファイルを抽出することで駆動設定情報を抽出することができ、採取した情報をネットワーク組合せパラメータ設定とすることができ、該ネットワーク組合せパラメータ設定に従って基地局にアクセスし、且つアクセス過程においてネットワーク組合せの報告能力を採取することができ、該報告能力に対応するパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータとすることができる。
【0078】
上記出願の実施例を踏まえて、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して応用環境情報を取得することは、
環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む環境の環境パラメータを応用環境パラメータとして検出することと、トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを応用環境パラメータとして検出することとを含む。
【0079】
本願の実施例において、障害物の位置は、周囲環境におけるアンテナの送信を邪魔する障害物の位置であってもよく、端末の使用状態は、ユーザが端末を使用する状態、例えば、横画面での使用、縦画面での使用等であってもよく、環境パラメータを採取するために、使用する環境センサは、合成開口レーダー、近接センサ、光感知センサ、3軸センサの少なくともいずれかを含み、トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用してサービス応用パラメータを前記応用環境パラメータとして検出する。
【0080】
通信端末は、内蔵された合成開口レーダー、近接センサ、光感知センサ、3軸センサ等の環境センサを使用して通信端末が所在する環境を検査して応用環境パラメータを採取することができ、インストールされたトラフィック統計ソフトウェアを使用してシステムトラフィック需要を採取し、モデムmodemを使用して通信端末のデータスループットを採取することもでき、採取したシステムトラフィック需要及びデータスループットを応用環境パラメータとすることができる。
【0081】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は、基準信号受信電力、受信信号強度インジケーション、信号対雑音比、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式、ランク数の少なくともいずれかを含む。
【0082】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ネットワーク組合せは、シングルNR周波数バンド、シングルNSAモード、シングルSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む。
【0083】
通信端末が使用するネットワーク組合せは、シングルNSAネットワーキングモード、シングルSAネットワーキングモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合のうちの1種又は複数種を含んでもよく、マルチLTE CAとENDCとの混合はネットワーキングする。例示的には、ネットワーク組合せは、
SA周波数バンドシーン1においてN41で、
SA周波数バンドシーン2においてN78で、
SA周波数バンドシーン3においてN1で、
NSA周波数バンドシーン4においてB3+N41で、
NSA周波数バンド5においてB3+N78で、
ENDCシーン組合せ6においてB1+N3で、
ENDCシーン組合せ7においてB8+N3で、
NR CAシーン組合せ8においてN41+N79で、
NR CAシーン組合せ9においてN1+N28で、
LTE 2コンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)+ENDCシーン組合せ10においてB1+B3+N41で、
LTE 3CC+ENDCシーン組合せ11においてB1+B3+B7+N78で、
LTE 1CC+NRCAシーン組合せ12においてB1+N1+N78で、
LTE 2CC+NRCAシーン組合せ13においてB1+B3+N1+N78で、
LTE 3CC+NRCAシーン組合せ14においてB1+B3+B28+N3+N78であってもよい。
【0084】
図9は、本願の実施例に係るアンテナ制御装置の構造模式図であり、該装置は本願の任意の実施例に係る方法を実行可能であり、方法の実行に相応する機能モジュール及び効果を備える。該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現可能であり、一般的に通信端末に集積されており、
図9を参照し、パラメータ採取モジュール301、ポリシー生成モジュール302、及びアンテナ制御モジュール303を備える。
【0085】
パラメータ採取モジュール301は、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得するように構成される。
【0086】
ポリシー生成モジュール302は、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定するように構成される。
【0087】
アンテナ制御モジュール303は、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つの前記アンテナを制御するように構成される。
【0088】
本願の実施例は、パラメータ採取モジュール301がアンテナのアンテナ状態情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を採取し、ポリシー生成モジュール302が採取した情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを生成し、アンテナ制御モジュール303がアンテナ制御ポリシーに従ってアンテナを調整して、アンテナ制御ポリシーによりアンテナの動的な調整を実現することで、マルチアンテナの場合におけるアンテナの効率の均衡度合を高めることができ、端末の通信信号の品質を上げることができる。
【0089】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は少なくとも、信号強度、干渉パラメータ、及び受信チャネル性能パラメータを含む。
【0090】
上記出願の実施例を踏まえて、前記パラメータ採取モジュール301は、
ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取するように構成されるアンテナ状態採取ユニットと、
ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出するように構成されるネットワーク組合せ取得ユニットと、
環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための前記応用環境情報を取得するように構成される応用環境採取ユニットと、を備える。
【0091】
上記出願の実施例を踏まえて、ネットワーク組合せ取得ユニットは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定するように構成される事業者識別ユニットと、
内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出するように構成されるパラメータ設定ユニットと、
前記ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得するように構成されるアクセススキャンユニットと、
ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータとするように構成されるネットワークパラメータ抽出ユニットと、を備える。
【0092】
上記出願の実施例を踏まえて、応用環境採取ユニットは、
環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む所在する環境の環境パラメータを前記応用環境パラメータとして検出するように構成される環境パラメータサブユニットと、
トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムのトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを前記応用環境パラメータとして検出するように構成されるソフトウェアパラメータサブユニットと、を備える。
【0093】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は、基準信号受信電力、受信信号強度インジケーション、信号対雑音比、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式、ランク数の少なくともいずれかを含む。
【0094】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ネットワーク組合せは、
シングルNR周波数バンド、シングルNSAモード、シングルSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む。
【0095】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ポリシー生成モジュール302は、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成するように構成されるメインアンテナユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成するように構成されるサブアンテナユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成するように構成される番号付けユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成するように構成される組合せユニットと、を備える。
【0096】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他の前記アンテナに切り替え、調整後の前記メインアンテナに対して校正補償を行うように構成されるメインアンテナ調整ユニットを備える。
【0097】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他の前記アンテナに切り替え、調整後の前記サブアンテナに対して校正補償を行うように構成されるサブアンテナ調整ユニットを備える。
【0098】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
前記アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要を含むマルチアンテナ調整需要を確定し、前記マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、前記アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整するように構成される番号調整ユニットを備える。
【0099】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
前記アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、前記ネットワーク組合せ又は前記ネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、前記アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整するように構成される組合せ調整ユニットを備える。
【0100】
1つの例示的な実施形態において、
図10は、本願の実施例に係るアンテナ制御装置の例示的な図であり、
図10を参照し、本願の実施例に係る装置は、L1アンテナ状態採取モジュール、L2ネットワーク組合せ検出モジュール、L3応用シーン検出モジュール、L4アンテナ設定マッピング計算ユニット、L5動的アンテナ制御モジュール、L6パラメータ記憶モジュール、L7メインアンテナ調整モジュール、L8サブアンテナ調整モジュール、L9アンテナ番号調整モジュール、L10ネットワーク組合せアンテナ調整モジュールを備える。
【0101】
アンテナ状態採取モジュールL1は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末の各MIMOアンテナの状態を採取するように構成される。該状態は、RSRP値、RSSI値、SNR値のような各アンテナ経路での信号強度及び干渉パラメータ、又はスループット率、エラーレート、サウンディング基準信号(Sounding Reference Signal、SRS)値等のような各アンテナの受信チャネルの性能パラメータを含む。アンテナ状態採取値は、携帯電話機に内蔵されたLOGコレクターによってリアルタイムに採取され、各報告値を捉える。従来の報告値との違いは、この報告値はアンテナ系列に関連付けられる必要があり、即ち、全体的な組合せ対応関係以外に、各NR MIMOアンテナと上記パラメータとの対応関係、及びTRX、DRX、PRX-MIMO、DRX-MIMOの4つの経路のアンテナ状態パラメータ値を計算してマッピングする必要があることにある。
【0102】
ネットワーク組合せ検出モジュールL2は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末が登録して接続した基地局のネットワーク組合せパラメータを採取するように構成される。ネットワーク組合せパラメータは、登録されて接続されたNR周波数バンド、NSA又はSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティの組合せ、マルチLTE CAとENDCとの組合せ、マルチLTE CAとNR CAとの組合せを含む。ネットワーク組合せ検出モジュールL2は、端末が現在の現ネットワークカード及び登録済みネットワーク情報の識別により、現在の事業者を識別する第1ステップと、端末が内蔵されたEFS周波数バンド、内蔵された現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報により、現在のNSA/SA/CA/ENDC/NRCAのネットワーク組合せ需要設定を検出する第2ステップと、端末がアクセススキャンを行い、端末の初回の組合せの報告能力を検出し、現在登録、アクセス又は接続済みのネットワークの報告能力を検出する第3ステップと、ネットワーク組合せ検出モジュールL2が、内蔵されたLOG採取ユニットにより、現在のネットワーク組合せ報告情報を識別する第4ステップとによりなされる。
【0103】
応用シーン検出モジュールL3は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末が所在する応用シーン及び周辺環境シーンパラメータを採取し、且つ、ユーザのサービスシーン需要を検出するように構成される。メインアンテナの位置、サブアンテナの位置、アンテナ数、アンテナ番号のシリアルナンバー等のようなNR MIMOアンテナの設定情報を応用シーンに基づいてカスタマイズ設定し、即ち、異なる応用シーンの検出及び入力に基づき、異なるNR MIMOアンテナ状態及び位置を設定し、動作利得及び効率を向上させる。
【0104】
アンテナ設定マッピング計算ユニットL4は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、異なるアンテナ状態及びシーンにおいてアンテナ設定に対してマッピング、計算及び対応する調整アルゴリズムのマッチングをするように構成される。該モジュールの入力変数には、アンテナ状態、ネットワーク組合せ、及び応用シーンの3種がある。出力調整方式には、メインアンテナ調整優先、サブアンテナ調整優先、アンテナ番号調整優先、ネットワーク組合せアンテナ設定の調整の4種がある。調整方式を如何に選択するか、如何にマッチングするか、シングルモードで調整するかマルチモードで調整するかは、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4により統一して配分される。アンテナナンバー、アンテナ状態パラメータ値及び性能パラメータ値、アンテナの位置、MIMOアンテナ組合せ状況により、1つずつマッピングして対応してマッチングする。アンテナ設定マッピング計算ユニットL4の内蔵されたアルゴリズムは、NR MIMOアンテナ経路が信号品質が高くてスループット率がより大きくて速度がより安定した方向及び系列に動的に調整可能であるように、異なるアンテナナンバーの信号品質パラメータ及び組合せ系列の関連性パラメータを比較して分析し、優先レベルが高い1種又は複数種の組合せの調整方式を呼び出すものである。鍵となるパラメータの指標を検出することにより、アンテナリソース設定を実現し、例えば現在の上り送信性能に対する需要が高い場合、メインアンテナ調整モジュールL7により、メインアンテナを最も強いスキャン及び切り替え可能なアンテナに調整する。例えば現在、1つのサブアンテナに不足があり、全体的なTRP及びTISが需要を満たすことができない場合、サブアンテナの設定を調整し、該サブアンテナを効率がより高い他のアンテナに拡張する必要がある。例えば現在のスループットが低いことがNR MIMOアンテナの4つの経路の不均衡性に起因する場合、アンテナ番号を調整し、4つの経路の均衡性の最適化を実現することができる。現在のアンテナの性能が悪いことが、いくつかのネットワーク組合せで携帯電話機に効率の低いLTEアンカー及びNRアンテナが割り当てられたことに起因する場合、組合せアンテナマッピング調整モードを呼び出し、ネットワーク組合せに基づく再定義及び設定を行う必要がある。
【0105】
動的アンテナ制御モジュールL5は、他の複数のモジュールに繋がり、検出モジュール及び動的アンテナ調整モジュールを協調して制御するように構成される。動的なアンテナ制御は、5G端末におけるNR MIMO拡張アンテナの拡張制御及びモジュール調整制御の2つの部分を含む。
【0106】
拡張アンテナの制御機能は、
図11を参照し、アンテナ動的制御モジュールL5は端末のアンテナに接続される。端末における5Gアンテナを、SPDT又はSP3T、SPNTスイッチ等を介して互いに直列に接続することができ、例えば、N3周波数バンドの場合、元々2、4、3、6という4つのアンテナにしか固定できないが、以下の
図12に示すような回路により、元々N41アンテナとしての7、9アンテナをN3アンテナ系列に拡張し、N3アンテナの調節範囲及びカバーを拡張する。アンテナ動的制御モジュールL5は、現在のアンテナ設定のマッピングの出力結果、アンテナ状態パラメータ値、5G端末の信号品質、及びスループットに関連するパラメータに基づき、メインアンテナ調整、サブアンテナ調整、アンテナ適応番号調整、ネットワーク組合せマッチング調整等を含む4種のアンテナ設定の調節方式を適応的に変調制御する。動的アンテナ制御モジュールL5は、現在のネットワーク状況及びサービス需要に応じて適応で動的な調整制御を行うように構成される。上記調整方法は、ネットワーク性能需要を満たすまで、1つずつ調節してもよいし、2つずつ組み合わせてもよいし、2つ以上を組み合わせて一緒に使用してもよく、単一の調整の選出の場合、無線通話性能、上りスループット、下りスループット等が目標要求を達成するまで、鍵となるパラメータの敏感度に依存して判断し、敏感度の関連性が高い調整方式及びプログラムを優先的に呼び出す。
【0107】
メインアンテナ調整モジュールL7は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のメインアンテナの設定を調整制御するように構成される。従来の設計において、メイン送受信アンテナ及び他のダイバーシティ、MIMOアンテナの分布は、出荷前に設定が既に済んでいる。校正もメインTRXアンテナのみに使用され、他のダイバーシティ及びMIMOアンテナは、単独の送信、校正を行わない。一方、実際の応用では、いくつかのシーン、例えば人の頭や人の手のシーンにおいて、ユーザが元のデフォルトの下アンテナを握っていることで、性能が悪くなり、従来の態様は、メインアンテナの上アンテナ、下アンテナを切り替えるものであるが、上アンテナの効率が低ければ、上ダイバーシティアンテナを切り替えても、効果が好ましくない。従って、ここでは無線周波数回路の改良により、メインアンテナと他のマルチアンテナとの間を導通させ、メインアンテナのより広い範囲の動的な調整設定を実現する。同時に、デフォルトのメインTRXアンテナだけを校正することによる電力の不均衡の問題について、各アンテナに対してTXに基づく校正設定を行い、異なるアンテナの校正データをパラメータ記憶モジュールL6に設定してリアルタイムに呼び出す。
【0108】
サブアンテナ調整モジュールL8は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のサブアンテナの設定を調整制御するように構成される。現在の5G端末のダイバーシティ及びMIMOアンテナの位置も相対的に固定され、ダイバーシティアンテナ、PRXMIMOアンテナ及びDRXMIMOアンテナの分布及び設置も関連して固定化されている。異なるサブアンテナの効率には差が大きいという問題が存在する可能性があり、例えば、サブMIMOアンテナの効率がダイバーシティアンテナよりも高く、又は更にメインアンテナよりも高いため、柔軟に設定できないという問題が存在する。サブアンテナ調整モジュールL8により、5G NRのサブアンテナ同士は、需要に応じて互いに置き換え及び設定を行うことができる。サブアンテナ調整モジュールL8は、出荷前に各信号経路のRX自動利得制御(Automatic Gain Control、AGC)値を採取し、RX AGC値により伝導感度をフィードバックすることができ、同時に各アンテナに対応する周波数ポイントのアンテナ効率値を採取し、アンテナ効率値により現在のアンテナ状態をフィードバックし、現在の応用シーン及びネットワーク組合せの状況、並びにユーザのネットワーク品質需要により、サブアンテナのカスタム配分を行い、サブアンテナが対応する新しい位置に調整された後、モジュールは、新しい位置のRX AGC補償パラメータを呼び出し、精確なRX受信報告を実現する。各サブアンテナは特定のRXの校正パラメータに対応し、異なるアンテナのRX校正パラメータをパラメータ記憶モジュールL6に設定し、リアルタイムに呼び出す。目標閾値要求を満たすまで続ける。
【0109】
アンテナ番号調整モジュールL9は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のアンテナ番号を調整制御するために使用され、主に複数のアンテナに対して同時に改めて番号付けを行って定義することを担当するように構成され、シングルNRアンテナは、2つ~4つのMIMOアンテナを必要とし、5G端末のアンテナの総数は、一般的に10個以上であり、多い場合、16個あり、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4、AN5…ANT16のように各アンテナに対して番号付けを行い、通常使用される1つのNR周波数バンドで、そのうちの1つ~4つのアンテナを呼び出し、N41を例にとると、例えば、TRX、DRX、PRXMIMO及びDRXMIMO分布は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の4つのアンテナに対応する。一方、実際の使用において、応用シーン又はENDC組合せの影響を受け、この4つのアンテナの組合せは最適なものではない可能性があり、ANT3、ANT4、ANT1、ANT2に調整し、即ち、PRXMIMO/DRXMIMOアンテナとTRX/DRXアンテナとを互換する必要があり、上記2つずつに対して、対応する需要機能を担当するために、アンテナに対して改めて番号付けを行って並べ替える必要がある。アンテナ番号調整モジュールL9は、NRの複数の無線周波数伝導経路と複数のアンテナ経路との間を、4P4Tスイッチ、3P3Tスイッチ、DPDTスイッチ、SP3Tスイッチ、SPDTスイッチ等のような多入力多出力スイッチを介して連通させ、これにより、NRの複数のMIMOアンテナ同士は、いずれも互いに切り替えて再定義することができる。アンテナ番号調整モジュールL9において、異なるシーン及びネットワーク需要に対応するために、各アンテナ組合せに対して特定の番号付けを行い、異なるTRP、TIS、上りスループット、下りスループット、総エラーレート、総SNR値、NR通話品質の需要、セル距離及び強度に対応して異なるアンテナ番号位置の調整を行う。
【0110】
ネットワーク組合せアンテナ調整モジュールL10は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末の異なるネットワーク組合せ及び需要でのアンテナリソースを設定するように構成される。ここでの再設定は、無線周波数及びアンテナ回路の再設定と、ネットワーク組合せの無線周波数駆動制御との2部分からなる。無線周波数及びアンテナ回路の再設定は、マルチチャネル切り替え回路及びスイッチを介して異なる周波数バンドとアンテナ分岐との間の相互接続を実現する。無線周波数駆動の適応制御により、異なるネットワーク組合せでの回路パス及びMIMOアンテナ設定の再構築を実現する。ネットワーク組合せの無線周波数駆動制御の方法は、以下のとおりである。第1ステップにおいて、端末は、出荷前に異なるネットワーク組合せでの無線周波数駆動設定、異なるアンテナ経路、組合せ、分業の無線周波数駆動制御設定を行う。第2ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでのアンテナの性能指標を採取し、マッピング関係を確立し、対応するパラメータメモリに記憶して呼び出しに備える。第3ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの校正及び補償パラメータを端末に書き込み、出荷前の校正補償を完成する。第4ステップにおいて、ネットワーク品質及びネットワーク組合せを検出し、ユーザ需要及び自己設定需要を満たさなければ、関連する無線周波数駆動コードを呼び出し、再設定、調整を行う。第5ステップにおいて、アンテナは調整指示を受信し、組合せ再設定を行い、目標要求を満たすまで、対応する動作モードに入るようにアンテナを制御する。該モジュールは、ネットワーク組合せ差別化需要により、対応するNR mimoアンテナ分岐、組合せ及び順序を設定して呼び出し、マルチCAとENDC又はマルチCAとNRCAのネットワーク組合せシーンにおいて、異なるENDC組合せ、NR CA組合せで、LTEアンカーの信号が強いことが要求される場合があり、NR 5Gの信号が強いことが要求される場合もあり、NRアンテナとLTEアンテナとの間の自由な切り替えを可能にし、即ち、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとし、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとすることができる。需要及びネットワーク状況と結び付け、異なるアンテナ設定を行う。
【0111】
図13は、本願の実施例に係る電子機器の構造模式図であり、該電子機器は、プロセッサ70、メモリ41、入力装置42及び出力装置43を備え、電子機器におけるプロセッサ40の数は1つ又は複数であってもよく、
図13において、1つのプロセッサ40を例にとっており、電子機器におけるプロセッサ40、メモリ41、入力装置42及び出力装置43は、バス又は他の方式で接続可能であり、
図13において、バスを介して接続されることを例にとっている。
【0112】
メモリ41は、コンピュータ可読記憶媒体として、ソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能プログラム及びモジュール、例えば、本願の実施例のアンテナ制御装置に対応するモジュール(パラメータ採取モジュール301、ポリシー生成モジュール302及びアンテナ制御モジュール303)を記憶するために構成可能である。プロセッサ40は、メモリ41に記憶されたソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを運行して電子機器の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行することで、上記方法を実現する。
【0113】
メモリ41は、主にプログラム記憶エリア及びデータ記憶エリアを備えてもよく、そのうち、プログラム記憶エリアは、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶エリアは、電子機器の使用に基づいて作成されたデータ等を記憶することができる。また、メモリ41は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ41は、プロセッサ40に対してリモートに設けられたメモリを含んでもよく、これらのリモートのメモリは、ネットワークを介して電子機器に接続可能である。上記ネットワークの実例は、インターネット、社内ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク及びそれらの組合せを含むが、それらに限定されない。
【0114】
入力装置42は、入力された数字又は文字情報を受信し、電子機器のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成するように構成されてもよい。出力装置43は、ディスプレイなどの表示機器を含んでもよい。
【0115】
本願の実施例は、コンピュータ実行可能命令を含む記憶媒体を更に提供し、前記コンピュータ実行可能命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、アンテナ制御方法を実行するために使用され、該方法は、
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することとを含む。
【0116】
以上の実施形態についての説明により、本願はソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよい。本願の技術案は、本質的にソフトウェア製品の形式で具現化可能であり、該コンピュータソフトウェア製品はコンピュータ可読記憶媒体、例えば、コンピュータのフレキシブルディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ(FLASH)、ハードディスク又は光ディスク等に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させるための複数の命令を含んでもよい。
【0117】
上記装置の実施例において、備えられる複数のユニット及びモジュールは、機能、ロジックに従って区画されたものに過ぎず、上記の区画に限定されるものではなく、対応する機能を実現可能であれば良く、また、複数の機能ユニットの具体的な名称も、互いの区別を容易にするためのものに過ぎず、本願の保護範囲を制限するものではない。
【0118】
上記に開示された方法における全て又は一部のステップ、システム、機器における機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びそれらの適切な組合せとして実施可能である。
【0119】
ハードウェアの実施形態において、以上の説明に言及された機能モジュール/ユニットの間の区分は、必ずしも物理的コンポーネントの区分に対応せず、例えば、1つの物理的コンポーネントは複数の機能を有してもよいし、又は1つの機能もしくはステップは、複数の物理的コンポーネントにより協働して実行されてもよい。いくつかの物理的コンポーネント又は全ての物理的コンポーネントは、プロセッサ、例えば中央処理装置、デジタル信号プロセッサ又はマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよく、又は、ハードウェアとして実施されてもよく、又は、集積回路、例えば特定用途向け集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアはコンピュータ可読媒体に分布してもよく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含んでもよい。当業者に周知されているように、用語のコンピュータ記憶媒体は、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術で実施される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み出し専用ディスク(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)又は他の光ディスクメモリ、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスクメモリ又は他の磁気記憶装置、或いは、所望の情報を記憶するために使用可能でコンピュータによりアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。また、当業者であれば、通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又はキャリアもしくは他の伝送メカニズムのような変調データ信号の中の他のデータを含み、且つ、任意の情報伝達媒体を含んでもよいことが周知されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、
前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することと、を含む、
アンテナ制御方法。
【請求項2】
前記した、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することは、
ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取することと、
ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することと、
環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための前記応用環境情報を取得することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記した、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定することと、
内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び前記現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出することと、
前記ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得することと、
前記ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報を前記ネットワーク組合せパラメータ
情報とすることと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記した、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して前記応用環境情報を取得することは、
前記環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む
、前記端末が所在する環境の環境パラメータを前記
外部使用環境に対応する応用環境パラメータ
情報として検出することと、
トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムのトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを前記
内部応用環境に対応する応用環境パラメータ
情報として検出することと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワーク組合せは、
シングルニューラジオNR周波数バンド、シングルノンスタンドアローンNSAモード、シングルスタンドアローンSAモード、シングルロングタームエボリューションLTEでの進化型ユニバーサル地上無線アクセスニューラジオデュアルコネクティビティENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTEキャリアアグリゲーションCAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む、
請求項
2に記載の方法。
【請求項6】
前記した、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することは、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成することと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成することと、の少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アンテナ制御ポリシーがメインアンテナ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他のアンテナに切り替えることと、
調整後のメインアンテナに対して校正補償を行うことと、を含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記アンテナ制御ポリシーがサブアンテナ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他のアンテナに切り替えることと、
調整後のサブアンテナに対して校正補償を行うことと、を含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記アンテナ制御ポリシーがアンテナ番号優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
前記アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要の少なくともいずれかを含むマルチアンテナ調整需要を確定することと、
前記マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探すことと、
前記アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整することと、を含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
前記アンテナ制御ポリシーがネットワーク組合せ優先調整ポリシーを含む場合、前記した、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することは、
前記アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定することと、
前記ネットワーク組合せ又は前記ネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探すことと、
前記アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整することと、を含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1から10のいずれか1項に記載のアンテナ制御方法を実現する、
電子機器。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、請求項1から10のいずれか1項に記載のアンテナ制御方法を実現する少なくとも1つのプログラムが記憶されている、
コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信の技術分野に関し、例えば、アンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代移動通信技術(5th Generation Mobile Communication Technology、5G)端末の発展及び進化に伴い、携帯電話機の規格及び周波数バンドが徐々に増えてきている。ニューラジオ(New Radio、NR)アンテナの数もますます多くなっているが、アンテナ数の増加につれ、各アンテナの効率分担は低くなり、5G端末のNR部分は、一般的に4*4多入力多出力(Multiple Input Multiple Output、MIMO)アンテナを採用し、ネットワーキング方式によって使用するアンテナ数が異なる。使用するNRアンテナの位置及び機能属性は、一般的に固定されている。5G端末は、応用及びネットワーキング方式によってアンテナの効率が不均衡で柔軟性が悪いという問題があり、端末の通信品質に影響を及ぼしている。
【発明の概要】
【0003】
本願は、アンテナの柔軟な制御を実現し、アンテナの効率の均衡度合を高め、端末の通信品質へのアンテナの影響を低減することができるアンテナ制御方法、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【0004】
本願は、
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することと、を含む、
アンテナ制御方法を提供する。
【0005】
本願は、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムを記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサは、上記アンテナ制御方法を実現する、
電子機器を更に提供する。
【0006】
本願は、プロセッサによって実行されると、上記アンテナ制御方法を実現する1つ又は複数のプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】関連技術における5G端末のアンテナの分布の模式図である。
【
図2】本願の実施例に係るアンテナ制御方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例に係る別のアンテナ制御方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例に係るアンテナ状態情報の採取の例示的な図である。
【
図5】本願の実施例に係る応用環境情報の検出の例示的な図である。
【
図6】本願の実施例に係るメインアンテナの切り替えの例示的な図である。
【
図7】本願の実施例に係るサブアンテナの切り替えの例示的な図である。
【
図8】本願の実施例に係るアンテナ設定のプリセットの例示的な図である。
【
図9】本願の実施例に係るアンテナ制御装置の構造模式図である。
【
図10】本願の実施例に係るアンテナ制御装置の例示的な図である。
【
図11】本願の実施例に係るアンテナ構造の例示的な図である。
【
図12】本願の実施例に係るアンテナが接続されている回路図である。
【
図13】本願の実施例に係る電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで説明する具体的な実施例は、本願を解釈するためのものに過ぎない。
【0009】
後の説明において、素子を表すための「モジュール」、「部品」又は「ユニット」のような接尾辞の使用は、本願の説明に寄与するためのものに過ぎず、それ自身に特有の意義はない。従って、「モジュール」、「部品」又は「ユニット」は混合して使用することができる。
【0010】
5G端末の発展及び進化に伴い、携帯電話機の規格及び周波数バンドが徐々に増えてきて、NRアンテナの数も増加しており、端末のアンテナ数の増加につれ、各アンテナの効率分担は低くなり、5G端末のNR部分は、一般的に全て4*4 MIMOアンテナを採用しており、ノンスタンドアローン(Non-Stand Alone、NSA)であれば、アンテナ数は5~6本のアンテナである可能性があり、スタンドアローン(Stand Alone、SA)であれば、アンテナ数は2~4本のアンテナである可能性があり、これらのNRアンテナの位置及び機能属性は一般的に固定されているため、通話品質が低下し、5Gの要求を達成することができない。この問題について、本願は、主に、現在の5G端末のアンテナの応用及び組合せによる効率の不均衡、及び柔軟性が悪いという問題を解決する。
図1は、関連技術における5G端末のアンテナの分布の模式図であり、
図1を参照し、4G無線周波数チップ及び5G無線周波数チップには各々、対応するアンテナが存在し、端末が上りスループット、下りスループットのリソースをどれだけ取得できるかについて、そのうちの1つの要因は、複数のMIMOアンテナの総放射電力(Total Radiated Power、TRP)、総等方性受信感度(Total Istropic Sensitivity、TIS)並びに基板レベルの伝導電力及び感度により決めるとともに、外界及び内部の干渉によっても決める。このN本のアンテナのうち、一部のアンテナの効率が低ければ、無線経由ダウンロード技術(Over-the-Air Technology、OTA)性能が影響を受け、悪い信号値を報告する可能性があり、このようにして、基地局は、各アンテナチャネルのチャネル品質を誤って評価し、比較的低いリソースのスケジューリングをしてしまう。
【0011】
まず、5G端末のアンテナはネットワーク組合せによって、柔軟性が悪いという問題があり、弱い信号では、携帯電話機は基地局から遠く離れており、端末は、最大送信電力で基地局に信号を伝送し、いくつかの進化型ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access、EUTRA)のニューラジオデュアルコネクティビティ(EUTRA NR Dual-Connectivity、ENDC)でのアンテナはAアンテナで、効率が高い一方、いくつかのENDC組合せでのアンテナはアンテナBを採用し、効率が低く、実際に基地局に放射して到達した総電力は予想よりも低く、程度が重い場合、SA及びNSAの接続問題に影響を及ぼし、程度が軽い場合、基地局のスケジューリングの評価に影響を及ぼし、これにより、基地局が携帯電話機に割り当てた最大の下りスループットのリソースが低くなり、ユーザのネットワークの接続速度が需要を満たすことができない。同時に、異なるENDC組合せ、NRキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)組合せでは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)アンカーの信号が強いことが要求される場合があり、NR 5Gの信号が強いことが要求される場合もあり、NRアンテナとLTEアンテナとの間の自由な切り替えを如何に可能にするか、即ち、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとし、同一周波数のNRアンテナをLTEアンテナとすることを如何に可能にするかは、解決すべき問題となっている。
【0012】
次に、1つの周波数バンドのNRは、4つのMIMOアンテナ同士のみで切り替えることができ、4つのアンテナのうち、1つ又は複数のアンテナの効率が低ければ、又は、いくつかの応用シーン及びENDC組合せで干渉又は影響を受け、1つ又は複数のアンテナの効率が低いという問題が起きれば、4つのアンテナで、数が固定されて単一であるため、最大効率は要求を満たすことができず、アンテナはより広い範囲に動的に拡張できず、ユーザ需要を満たすことができない。
【0013】
また、5G端末のダイバーシティ及びMIMOアンテナの位置も相対的に固定されており、ダイバーシティアンテナ、プライマリ受信(Primary Receive MIMO、PRXMIMO)アンテナ及びダイバーシティ受信(Diversity Receive MIMO、DRXMIMO)アンテナの分布及び設置も関連して固定化されている。異なるサブアンテナの効率には差が大きいという問題が存在する可能性があり、例えば、サブMIMOアンテナの効率はダイバーシティアンテナよりも高く、又は更にメインアンテナよりも高いため、柔軟に設定できないという問題が存在し、5G NRのサブアンテナ同士が互いに置き換え及び設定を行うことを如何に可能にするかは、解決すべき問題となっている。
【0014】
最後に、5G MIMOアンテナには、アンテナ同士のアイソレーションが悪く、相関係数が大きいか又は不均衡であるという問題があり、端末全体のスループット率に影響を及ぼし、1つの条件で、アンテナの位置が相対的に固定されているため、焦点を定めて調節することができず、NRは全体的に影響を受ける。
【0015】
本願は、アンテナの動的な拡張及び調節を実現し、5G端末の通信品質及び性能を向上させることを目的とする。
【0016】
図2は、本願の実施例に係るアンテナ制御方法のフローチャートであり、本願の実施例は、端末のアンテナを動的に調節する場合に適用可能であり、該方法は、本願の実施例におけるアンテナ制御装置により実行可能であり、該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの方式で実現可能で、一般的に通信端末に集積可能であり、
図2を参照し、本願の実施例に係る方法は、以下を含む。
【0017】
110において、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得する。
【0018】
アンテナは、無線周波数信号を送信又は受信するように構成される装置であってもよく、アンテナの数は1つ又は複数であってもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報は、端末が使用している無線周波数信号の周波数バンドを標識する情報であってもよく、アンテナ状態情報は、各アンテナの状態を表すために使用可能であり、各アンテナには、各々に対応するアンテナ状態情報が存在してもよく、アンテナ状態情報は、アンテナの信号強度及び干渉パラメータを含んでもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報には、1つ又は複数の周波数バンドのパラメータ情報が含まれてもよく、ネットワーク組合せパラメータ情報は、通信端末が使用しているアンテナの種類を確定するために使用可能であり、応用環境情報は、通信端末の使用環境情報であってもよく、応用環境情報は、通信端末で使用しているソフトウェアアプリケーション環境情報及び通信端末が所在する物理環境情報を含んでもよい。
【0019】
各アンテナのアンテナ状態情報をそれぞれ採取することができ、採取する方式は、対応するアンテナ状態情報としてアンテナのログ記録を読み取るか、又は各アンテナ経路での信号強度及び干渉パラメータを読み取ることを含んでもよい。通信端末で登録されて接続された基地局のネットワーク組合せパラメータを採取することもでき、登録されて接続された周波数バンド情報又は周波数バンド組合せ情報を採取することを含んでもよい。通信端末の応用環境を採取して応用環境情報を取得することができ、通信端末のソフトウェアインタフェースを採取してアプリケーションソフトウェア情報を取得することと、通信端末が所在する物理環境情報を採取することとを含んでもよい。
【0020】
120において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定する。
【0021】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報のうちの1種又は複数種を分析することにより、通信端末のアンテナの性能に影響を及ぼす要因を確定することができ、該要因に基づいて対応するアンテナ制御ポリシーを生成することができる。要因は、通信端末の現在の能力状態を反映する情報又は予期される能力状態を反映する情報であってもよい。例えば、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づき、通信端末の上り送信性能に対する需要が高いと確定した場合、メインアンテナを制御するアンテナ制御ポリシーを生成することで、メインアンテナの性能を向上させることができる。
【0022】
130において、アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御する。
【0023】
本願の実施例において、通信端末は、アンテナ制御ポリシーに従ってアンテナ状態情報が採取されたアンテナを制御し、そのうちの1つ又は複数のアンテナの性能を変更することができる。アンテナ制御ポリシーの数は1つ又は複数であってもよく、順を追って複数のアンテナ制御ポリシーを順次実行してアンテナに対する制御を実現することができ、生成した複数のアンテナ制御ポリシーは、異なるアンテナを制御してもよいし、同じアンテナを制御してもよい。アンテナの動的な調整を実現し、異なるアンテナの性能の均衡性を向上させることができる。
【0024】
本願の実施例は、アンテナのアンテナ状態情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を採取し、採取した情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを生成して、アンテナ制御ポリシーに従ってアンテナを調整し、アンテナ制御ポリシーでアンテナの動的な調整を実現することにより、マルチアンテナの場合におけるアンテナの効率の均衡度合を高めることができ、端末の通信信号の品質を上げることができる。
【0025】
上記出願の実施例を踏まえて、アンテナ状態情報は少なくとも、信号強度及び干渉パラメータを含む。
【0026】
本願の実施例において、通信端末は、各アンテナの信号強度、干渉パラメータ及び受信チャネル性能パラメータをアンテナ状態情報として採取することができ、そのうち、信号強度は、基準信号受信電力(Reference Signal Receiving Power、RSRP)、受信信号強度インジケーション(Received Signal Strength Indication、RSSI)値、及び信号対雑音比(Signal Noise Ratio、SNR)を含んでもよく、受信チャネル性能パラメータは、スループット率、エラーレート、及びランク数等を含んでもよい。
【0027】
図3は、本願の実施例に係る別のアンテナ制御方法のフローチャートであり、本願の実施例は、上記出願の実施例を踏まえて説明し、
図3を参照し、本願の実施例に係る方法は、以下を含む。
【0028】
210において、ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取する。
【0029】
ログコレクタは、ログファイルを採取する装置であってもよく、アンテナのログファイルを読み取ることができる。
【0030】
本願の実施例において、ログコレクタを使用してログファイルを読み取り、各アンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することができ、ログコレクタを使用して採取する方式は、ログファイルをリアルタイムに採取するか、又は定時に採取することを含んでもよく、アンテナ状態情報を取得した後、各アンテナ状態情報と対応するアンテナとの対応関係を確立することができる。
【0031】
例示的には、
図4は、本願の実施例に係るアンテナ状態情報の採取の例示的な図であり、
図4を参照し、本願の実施例は、ログコレクタにより、各アンテナの、RSRP、RSSI、及びSNRを含む直接パラメータと、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)、及びランク(Rank)数を含む間接パラメータとを採取することができる。ログコレクタは、各アンテナから制御プレーンモジュールにアップロードされた報告値を捉えることにより、上記の直接パラメータ及び間接パラメータを取得し、各報告値は各アンテナに関連付けることができ、全体的な組合せ対応関係以外に、各MIMOアンテナと上記報告値との対応関係を確定し、送信及び受信(Tran
smi
t and Receive、TRX)、DRX、PRX-MIMO及びDRX-MIMOという4つの経路のアンテナ状態パラメータを確定することもできる。
【0032】
220において、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出する。
【0033】
ログ採取ユニットは、通信端末の報告能力を採取するように構成されるユニットであってもよく、該報告能力は、通信に使用される周波数バンドを含んでもよい。
【0034】
通信端末は、ログ採取ユニットを使用して基地局への登録及び接続のための報告能力を抽出することができ、該報告能力は、組合せネットワークが使用している周波数バンドを含んでもよく、抽出した報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報とすることができる。
【0035】
230において、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための応用環境情報を取得する。
【0036】
環境センサは、通信機器に取り付けられた周囲環境を感知するように構成される装置であってもよく、合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar、SAR)、近接センサ、光感知センサ、3軸センサのうちの1種又は複数種を含んでもよい。検出ソフトウェアは、通信端末のアプリケーションソフトウェアの使用状況を検出するソフトウェア装置であってもよく、検出ソフトウェアは、通信端末の基礎インタフェースを検出し、通信端末が使用しているパラメータを取得することができ、例えば、検出ソフトウェアはトラフィック検出ソフトウェアであってもよく、トラフィック検出ソフトウェアは、通信端末が使用しているトラフィックを検出することができ、応用環境情報は端末の使用状態であってもよく、外部障害物状態及び通信端末の使用状態を含み、内部応用環境は通信端末におけるアプリケーションプログラムの使用状態であってもよく、トラフィック需要及びデータスループット等を含んでもよい。
【0037】
本願の実施例において、環境センサ及び検出ソフトウェアをそれぞれ使用し、通信端末が所在する環境及び使用しているソフトウェアを検出して応用環境情報を取得することができる。
【0038】
例示的に、
図5は、本願の実施例に係る応用環境情報の検出の例示的な図であり、
図5を参照し、本願の実施例において、通信端末は、所在するソフトウェアアプリケーションシーン、周辺環境シーン及びユーザのサービス需要シーンのパラメータを採取することができる。例えば、メインアンテナの位置、サブアンテナの位置、アンテナ数、アンテナ番号のシリアルナンバー等の情報を含むNR MIMOアンテナの設定情報を採取することができ、これらの情報は、通信端末が応用シーンに基づいてアンテナをカスタマイズ制御するために使用可能であり、異なる応用シーンの検出及び入力に基づき、異なるNR MIMOアンテナ状態及び位置を設定することができ、アンテナの効率を向上させることができる。採取した応用環境情報は、応用シーン需要、外部シーン需要等の部分に分けることができ、そのうち、応用シーン需要は、下りスループットピーク需要、上りスループットピーク需要、上り総放射電力(Total Radiated Power)、下りTIS強需要、MIMO RSRP均衡需要、5Gボイスオーバーニューラジオ(Voice over New Radio、VONR)が遅滞しない需要を含んでもよい。外部シーン需要は、左右人手シーン需要、自由空間配置シーン需要、左右人頭接近シーン需要を含む端末手持ちシーン需要と、縦画面シーン需要、横画面シーン需要を含む画面表示需要と、基地局離れシーン需要、基地局接近シーン需要を含む基地局距離需要と、強いLTEアンカー強度需要、弱いLTEアンカー強度需要、干渉抑制需要等を含むLTEアンカー強度需要と、を含む。応用シーン需要及び外部シーン需要の検出は、環境センサと検出ソフトウェアとの共同検出で取得できる。
【0039】
240において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成する。
【0040】
アンテナ状態情報、組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して統計及び抽出をし、アンテナを制御する必要がある主な要因がメインアンテナであると確定することができ、例えば、上り送信性能に対する現在の通信端末の要求が高いか、又は、メインアンテナの効率が他のアンテナよりも遥かに低いと確定した場合、アンテナ制御はメインアンテナに対応する必要があると確定できる。
【0041】
250において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成する。
【0042】
本願の実施例において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいて統計及び抽出をし、アンテナを制御する必要がある主な要因がサブアンテナであると確定し、例えば、1つのサブアンテナの性能に不足があるか、又はサブアンテナがサービス需要を満たさないと確定した場合、アンテナ制御はサブアンテナに対応する必要があると確定する。
【0043】
260において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成する。
【0044】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して統計及び分析をし後、アンテナを制御する必要がある主な要因が複数のアンテナ同士の性能が不均衡であると確定した場合、アンテナはマルチアンテナに対応する必要があると確定できる。
【0045】
270において、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成する。
【0046】
アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報に対して分析及び抽出をした後、選択使用されたアンテナ組合せが通信端末の能力に影響を及ぼし、高い通信品質の要求のサービスに効率が低いLTEアンカー及びNRアンテナが割り当てられてしまうと確定した場合、アンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定し、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成できる。
【0047】
280において、メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他のアンテナに切り替え、調整後のメインアンテナに対して校正補償を行う。
【0048】
メインアンテナ切り替えトリガコマンドは、通信端末のメインアンテナの切り替えをトリガするためのコマンドであってもよく、メインアンテナ切り替えトリガコマンドは、メインアンテナが所在する回路のオンオフの変化を制御することができる。
【0049】
メインアンテナ優先調整ポリシーを生成する時、該ポリシーに対応してメインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドをメインアンテナが所在する回路に送って回路のオンオフの変更を制御し、メインアンテナを他のアンテナに切り替えることができる。メインアンテナの切り替えが完成した後、メインアンテナの性能を保障するように、切り替え後のメインアンテナに対して校正補償を行うことができる。
【0050】
例示的に、
図6は、本願の実施例に係るメインアンテナの切り替えの例示的な図であり、
図6を参照し、本願の実施例において、無線周波数回路の改良により、メインアンテナと他の複数のアンテナとの間を導通させ、メインアンテナのより広い範囲の動的な調整及び設定を実現する。同時に、デフォルトのメインTRXアンテナだけを校正することによる電力の不均衡の問題について、アンテナ毎に送信(Tran
smi
t、TX)に基づく校正設定を行い、異なるアンテナの校正データをパラメータ記憶モジュールに設定してリアルタイムに呼び出す。メインアンテナの設定は、
NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(サブアンテナ)、ANT2(メインアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(PRXMIMO)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(メインアンテナ)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(DRXMIMO)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(メインアンテナ)であってもよい。
【0051】
290において、サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他のアンテナに切り替え、調整後のサブアンテナに対して校正補償を行う。
【0052】
本願の実施例において、生成したアンテナ制御ポリシーがサブアンテナ優先調整ポリシーであると確定した場合、サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドをサブアンテナが所在する回路に送って、アンテナの回路のオンオフ状況を変更することで、他のアンテナを新しいサブアンテナとすることができる。メインアンテナの切り替えと同様に、サブアンテナの切り替え後に、切り替え後のサブアンテナに対して校正補償を行い、サブアンテナの精度を向上させることができる。
【0053】
例示的には、
図7は、本願の実施例に係るサブアンテナの切り替えの例示的な図であり、
図7を参照し、通信端末は、出荷前に各信号経路の受信(Receive、RX)校正補償値を採取することができ、該RX校正補償値は、アンテナ伝達の感度を反映することができる。通信機器の出荷前に、各アンテナに対応する周波数ポイントのアンテナ効率値を採取することができ、各アンテナのアンテナ効率値は、アンテナの現在の状態を反映することができる。サブアンテナ優先調整ポリシーが生成されたと確定した後、サブアンテナを調整制御し、サブアンテナ切り替えトリガコマンドによりサブアンテナの通信端末のアンテナにおける位置を切り替えることができ、サブアンテナが対応する新しい位置に調整された後、モジュールは、記憶されたRX校正補償値を呼び出してサブアンテナを校正することができる。異なるサブアンテナのRX校正パラメータは、予め記憶して使用時にリアルタイムに呼び出すことができる。サブアンテナの設定は模式的に、
NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(サブアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(サブアンテナ)、ANT2(メインアンテナ)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(DRXMIMO)で、NR MIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(PRXMIMO)、ANT3(サブアンテナ)、ANT4(DRXMIMO)で、NRMIMOアンテナ分布において、ANT1(メインアンテナ)、ANT2(DRXMIMO)、ANT3(PRXMIMO)、ANT4(サブアンテナ)であってもよい。
【0054】
2100において、アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要を含むマルチアンテナ調整需要を確定し、マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整する。
【0055】
マルチアンテナ調整需要は、複数のアンテナのネットワーク組合せの調整による満たされる必要があるサービスシーン需要であってもよく、マルチアンテナ調整需要は、無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種を含んでもよく、異なるアンテナの調整のために対応する必要があるアンテナの数及び種類は異なり、相応して、アンテナの通信端末における分布状況も異なってもよい。アンテナ分布は、通信端末における複数のアンテナの組合せ使用状況であってもよく、異なるアンテナ分布は異なるマルチアンテナ調整需要に対応することができ、異なるアンテナ分布とマルチアンテナ調整需要とは関連付けてデータテーブル又は設定ファイルに記憶することができる。
【0056】
アンテナ制御ポリシーに基づいて、無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種であり得るマルチアンテナ調整需要の種類を確定し、確定した種類に応じて対応するアンテナ分布を選択し、アンテナ分布に基づいて複数のアンテナに対応するネットワーク組合せを調整し、マルチアンテナ調整需要を実現することができる。
【0057】
1つの例示的な実施形態において、通信機器におけるアンテナ数は、一般的に10個以上であり、アンテナ数が多い場合、アンテナ数は16個に達することが可能であり、管理しやすくするために、各アンテナには、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4、…等のような各自の番号が存在してもよく、通常使用される1つのNR周波数バンドは、そのうちの1つ~4つのアンテナを呼び出すことができ、N41周波数バンドを例にとると、TRX、DRX、PRXMIMO及びDRXMIMO分布は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4という4つのアンテナに対応する。応用シーン又はENDC組合せの影響を受け、この4つのアンテナの組合せは最適なものではない可能性があり、ANT3、ANT4、ANT1、ANT2に調整し、即ち、PRXMIMO/DRXMIMOアンテナとTRX/DRXアンテナとを互換する必要があり、上記2つずつに対して、対応する需要を担当するために、アンテナに対して改めて番号付けを行って並べ替える必要がある。通信機器における複数の無線周波数伝導経路と複数のアンテナ経路との間は、4極4投(4 Pole 4 Throw、4P4T)スイッチ、3P3Tスイッチ、2極双投(Double Pole Double Throw、DPDT)スイッチ、単極3投(Single Pole 3 Throw、)SP3Tスイッチ、単極双投(Single Pole Double Throw、SPDT)スイッチ等のような、多入力多出力スイッチを介して連通しており、これにより、NRの複数のMIMOアンテナ同士は、いずれも互いに切り替えて再定義することができる。無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要のうちの1種又は複数種に応じて各々に対応するアンテナ分布を選択し、アンテナ番号の調整を実現することができる。
【0058】
OTA性能需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0059】
【0060】
スループット需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0061】
【0062】
耐干渉及びエラー需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0063】
【0064】
通話及びネットワーク需要について、アンテナ番号の調整は、以下の表に従って実行することができる。
【0065】
【0066】
各アンテナ番号組合せのOTA及び状態性能は、出荷前に1つの基本的なモデル値が既に実測されているが、使用しているネットワーク環境であれば、リアルタイムな採取及びオンライン計算を行い、2回目の正確な重み付け計算を行う。実測+シミュレーションアルゴリズムにより、最後に決定したアンテナ番号パラメータを組み合わせたり組み換えたりする。環境が変化すると、アンテナ状態の採取値に基づいてリアルタイムに微調整し、アップロード及びダウンロードのスループットピークが最も高いなど、最適な通信状態に達するまで、各アンテナ組合せ内の分岐アンテナを微調整したり、再計算して他のアンテナ角度組合せを選択したりすることができる。
【0067】
2110において、アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整する。
【0068】
アンテナ設定は、アンテナリソースを設定する情報であってもよく、無線周波数設定パラメータ及び無線周波数駆動制御設定パラメータを含んでもよく、アンテナ設定は、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応することができる。
【0069】
アンテナ制御ポリシーに従って使用する必要があるネットワーク組合せ又は使用する必要があるネットワーク組合せの応用シーンを確定することができ、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに従って対応するアンテナ設定を選択し、該アンテナ設定に基づいてアンテナを調整することができる。例えば、アンテナ設定のプリセット方式は、
異なるネットワーク組合せの応用シーンに対して異なるアンテナ設定にし、
SA周波数バンドシーン1に対してアンテナ設定1にし、SA周波数バンドシーン2に対してアンテナ設定2にし、NR CAシーン組合せ1に対してアンテナ設定3にし、NR CAシーン組合せ2に対してアンテナ設定4にし、ENDCシーン組合せ1に対してアンテナ設定5にし、ENDCシーン組合せ2に対してアンテナ設定6にし、CA+ENDCシーン組合せ1に対してアンテナ設定7にし、CA+ENDCシーン組合せ2に対してアンテナ設定8にし、CA+NRCAシーン組合せ1に対してアンテナ設定9にし、CA+NRCAシーン組合せ2に対してアンテナ設定10にし、ネットワークシーンアグリゲーション周波数バンド組合せnに対してアンテナ設定nにするものであってもよい。
【0070】
又は、異なるネットワーク組合せに対して異なるアンテナ設定にすることができ、設定は、以下の表に示すようなものであってもよい。
【0071】
【0072】
上記出願の実施例を踏まえて、アンテナ設定は、出荷前にテストすることにより取得でき、
図8を参照し、以下を含んでもよい。第1ステップにおいて、通信端末は、出荷前に異なるネットワーク組合せで、無線周波数駆動設定と、異なるアンテナ経路、組合せ及び分業での無線周波数駆動制御設定とをテストする。第2ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの通信端末のアンテナの性能指標を採取し、ネットワーク組合せとアンテナの性能指標とのマッピング関係を確立し、該マッピング関係を通信端末のメモリに記憶して使用に備えることができる。第3ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの校正補償値を通信端末に書き込み、出荷前に校正補償値を使用してアンテナの校正補償を完成させる。
【0073】
アンテナ設定を使用してアンテナ調整を行う時、ネットワーク品質及びネットワーク組合せを検出することができ、ネットワーク品質及びネットワーク組合せがユーザ需要又は自己設定需要を満たさなければ、関連する無線周波数駆動パラメータを呼び出してアンテナを再設定して調整し、アンテナは、調整指示を受信してネットワーク組合せの再設定を実現し、アンテナが需要に対応する動作モードに達するように制御するまで上記過程を繰り返すことができる。
【0074】
本願の実施例は、ログコレクタの各アンテナのアンテナ状態情報を採取し、ログ採取ユニット内で各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出し、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して応用環境情報をそれぞれ取得し、アンテナ状態情報、ネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を使用してメインアンテナ優先調整ポリシー、サブアンテナ優先調整ポリシー、アンテナ番号優先調整ポリシー、及びネットワーク組合せ優先調整ポリシーのうちの少なくともいずれかを確定し、上記の優先調整ポリシーに対し、メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、該メインアンテナ切り替えトリガコマンドを使用してメインアンテナの切り替えをトリガし、切り替え後のメインアンテナに対して校正補償を行い、サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、該サブアンテナ切り替えトリガコマンドを使用してサブアンテナの切り替えをトリガし、切り替え後のサブアンテナに対して校正補償を行い、アンテナ制御ポリシーに対応するマルチアンテナ調整需要を確定し、マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、該アンテナ分布を使用して少なくとも1つのアンテナを調整し、アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、ネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナを調整し、アンテナの動的な調整を実現し、アンテナと通信端末との適合度を高めることにより、ネットワークの通信品質を向上させることができる。
【0075】
上記出願の実施例を踏まえて、ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力をネットワーク組合せパラメータ情報として抽出することは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定することと、内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出することと、ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得することと、ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータ情報とすることとを含む。
【0076】
現在のネットワークカードは、通信端末が使用している、ネットワークの通信機能を実現するように構成されるソフトウェア、ハードウェア装置であってもよく、登録済みネットワーク情報は、現在のネットワークカードの使用されている過程において通信端末に登録された事業者情報であってもよく、ネットワークサービスを提供する事業者を反映することができ、暗号化ファイルシステム(Encrypting FileSystem、EFS)周波数バンドは、通信端末の国際移動体装置識別番号(International Mobile Equipment Identity、IMEI)、無線ネットワークカードアドレス、及びネットワーク設定を記憶するための情報コンポーネントであってもよく、該EFS周波数バンドは、暗号化ファイルシステムにより記憶された周波数バンド情報であってもよいし、通信端末の通信に使用される周波数バンドであってもよく、駆動設定情報は、ソフトウェアを運行するための設定ファイルであってもよく、該設定ファイルは、ソフトウェアの運行に使用されるネットワークパラメータを含んでもよい。報告能力は、通信端末の基地局に報告する通信能力であってもよく、サポートするネットワークタイプ及びネットワーク事業者等を含んでもよい。
【0077】
通信端末が現在使用しているネットワークカードの事業者情報を読み取って現在の事業者を確定し、EFS周波数バンドで、設定されたネットワーク設定、無線ネットワークカードアドレス等の情報を探し、且つ、通信端末が現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアを運行する時に使用する設定ファイルを抽出することで駆動設定情報を抽出することができ、採取した情報をネットワーク組合せパラメータ設定とすることができ、該ネットワーク組合せパラメータ設定に従って基地局にアクセスし、且つアクセス過程においてネットワーク組合せの報告能力を採取することができ、該報告能力に対応するパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータ情報とすることができる。
【0078】
上記出願の実施例を踏まえて、環境センサ及び検出ソフトウェアを使用して応用環境情報を取得することは、
環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む、端末が所在する環境の環境パラメータを外部使用環境に対応する応用環境パラメータ情報として検出することと、トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを内部応用環境に対応する応用環境パラメータ情報として検出することとを含む。
【0079】
本願の実施例において、障害物の位置は、周囲環境におけるアンテナの送信を邪魔する障害物の位置であってもよく、端末の使用状態は、ユーザが端末を使用する状態、例えば、横画面での使用、縦画面での使用等であってもよく、環境パラメータを採取するために、使用する環境センサは、合成開口レーダー、近接センサ、光感知センサ、3軸センサの少なくともいずれかを含み、トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用してサービス応用パラメータを前記外部使用環境に対応する応用環境パラメータ情報として検出する。
【0080】
通信端末は、内蔵された合成開口レーダー、近接センサ、光感知センサ、3軸センサ等の環境センサを使用して通信端末が所在する環境を検査して応用環境パラメータを採取することができ、インストールされたトラフィック統計ソフトウェアを使用してシステムトラフィック需要を採取し、モデムmodemを使用して通信端末のデータスループットを採取することもでき、採取したシステムトラフィック需要及びデータスループットを内部応用環境に対応する応用環境パラメータ情報とすることができる。
【0081】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は、基準信号受信電力、受信信号強度インジケーション、信号対雑音比、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式、ランク数の少なくともいずれかを含む。
【0082】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ネットワーク組合せは、シングルNR周波数バンド、シングルNSAモード、シングルSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む。
【0083】
通信端末が使用するネットワーク組合せは、シングルNSAネットワーキングモード、シングルSAネットワーキングモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合のうちの1種又は複数種を含んでもよく、マルチLTE CAとENDCとの混合はネットワーキングする。例示的には、ネットワーク組合せは、
SA周波数バンドシーン1においてN41で、
SA周波数バンドシーン2においてN78で、
SA周波数バンドシーン3においてN1で、
NSA周波数バンドシーン4においてB3+N41で、
NSA周波数バンド5においてB3+N78で、
ENDCシーン組合せ6においてB1+N3で、
ENDCシーン組合せ7においてB8+N3で、
NR CAシーン組合せ8においてN41+N79で、
NR CAシーン組合せ9においてN1+N28で、
LTE 2コンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)+ENDCシーン組合せ10においてB1+B3+N41で、
LTE 3CC+ENDCシーン組合せ11においてB1+B3+B7+N78で、
LTE 1CC+NRCAシーン組合せ12においてB1+N1+N78で、
LTE 2CC+NRCAシーン組合せ13においてB1+B3+N1+N78で、
LTE 3CC+NRCAシーン組合せ14においてB1+B3+B28+N3+N78であってもよい。
【0084】
図9は、本願の実施例に係るアンテナ制御装置の構造模式図であり、該装置は本願の任意の実施例に係る方法を実行可能であり、方法の実行に相応する機能モジュール及び効果を備える。該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現可能であり、一般的に通信端末に集積されており、
図9を参照し、パラメータ採取モジュール301、ポリシー生成モジュール302、及びアンテナ制御モジュール303を備える。
【0085】
パラメータ採取モジュール301は、応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得するように構成される。
【0086】
ポリシー生成モジュール302は、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定するように構成される。
【0087】
アンテナ制御モジュール303は、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つの前記アンテナを制御するように構成される。
【0088】
本願の実施例は、パラメータ採取モジュール301がアンテナのアンテナ状態情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び応用環境情報を採取し、ポリシー生成モジュール302が採取した情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを生成し、アンテナ制御モジュール303がアンテナ制御ポリシーに従ってアンテナを調整して、アンテナ制御ポリシーによりアンテナの動的な調整を実現することで、マルチアンテナの場合におけるアンテナの効率の均衡度合を高めることができ、端末の通信信号の品質を上げることができる。
【0089】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は少なくとも、信号強度、干渉パラメータ、及び受信チャネル性能パラメータを含む。
【0090】
上記出願の実施例を踏まえて、前記パラメータ採取モジュール301は、
ログコレクタによって収集された各アンテナのアンテナ状態情報を採取するように構成されるアンテナ状態採取ユニットと、
ログ採取ユニット内の各ネットワーク組合せの報告能力を前記ネットワーク組合せパラメータ情報として抽出するように構成されるネットワーク組合せ取得ユニットと、
環境センサ及び検出ソフトウェアを使用し、内部応用環境及び外部使用環境を含む端末の使用状態を表すための前記応用環境情報を取得するように構成される応用環境採取ユニットと、を備える。
【0091】
上記出願の実施例を踏まえて、ネットワーク組合せ取得ユニットは、
現在のネットワークカードの登録済みネットワーク情報を識別して現在の事業者を確定するように構成される事業者識別ユニットと、
内蔵された暗号化ファイルシステム周波数バンド及び現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報に基づき、ネットワーク組合せパラメータ設定を検出するように構成されるパラメータ設定ユニットと、
前記ネットワーク組合せパラメータ設定に従ってアクセススキャンを行い、各ネットワーク組合せの報告能力を取得するように構成されるアクセススキャンユニットと、
ログ採取ユニットによって読み取られた各ネットワーク組合せの報告能力のパラメータ情報をネットワーク組合せパラメータ情報とするように構成されるネットワークパラメータ抽出ユニットと、を備える。
【0092】
上記出願の実施例を踏まえて、応用環境採取ユニットは、
環境センサを使用し、少なくとも障害物の位置及び端末の使用状態を含む、端末が所在する環境の環境パラメータを前記外部使用環境に対応する応用環境パラメータ情報として検出するように構成される環境パラメータサブユニットと、
トラフィック統計ソフトウェア及びモデムを使用し、少なくともシステムのトラフィック需要及びデータスループットを含むサービス応用パラメータを前記内部応用環境に対応する応用環境パラメータ情報として検出するように構成されるソフトウェアパラメータサブユニットと、を備える。
【0093】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ状態情報は、基準信号受信電力、受信信号強度インジケーション、信号対雑音比、スループット値、エラーレート、変調と符号化方式、ランク数の少なくともいずれかを含む。
【0094】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ネットワーク組合せは、
シングルNR周波数バンド、シングルNSAモード、シングルSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティ、マルチLTE CAとENDCとの混合、マルチLTE CAとNR CAとの混合の少なくともいずれかを含む。
【0095】
上記出願の実施例を踏まえて、前記ポリシー生成モジュール302は、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がメインアンテナに対応すると確定した場合、メインアンテナ優先調整ポリシーを生成するように構成されるメインアンテナユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がサブアンテナに対応すると確定した場合、サブアンテナ優先調整ポリシーを生成するように構成されるサブアンテナユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がマルチアンテナに対応すると確定した場合、アンテナ番号優先調整ポリシーを生成するように構成される番号付けユニットと、
前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御需要がネットワーク組合せに対応すると確定した場合、ネットワーク組合せ優先調整ポリシーを生成するように構成される組合せユニットと、を備える。
【0096】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
メインアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記メインアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてメインアンテナを他の前記アンテナに切り替え、調整後の前記メインアンテナに対して校正補償を行うように構成されるメインアンテナ調整ユニットを備える。
【0097】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
サブアンテナ切り替えトリガコマンドを生成し、前記サブアンテナ切り替えトリガコマンドに基づいてサブアンテナを他の前記アンテナに切り替え、調整後の前記サブアンテナに対して校正補償を行うように構成されるサブアンテナ調整ユニットを備える。
【0098】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
前記アンテナ制御ポリシーに対応し、少なくとも無線経由ダウンロード性能需要、スループット需要、干渉需要、耐干渉及びエラー需要、通話及びネットワーク需要を含むマルチアンテナ調整需要を確定し、前記マルチアンテナ調整需要に対応するアンテナ分布を探し、前記アンテナ分布に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整するように構成される番号調整ユニットを備える。
【0099】
上記出願の実施例を踏まえて、前記アンテナ制御モジュール303は、
前記アンテナ制御ポリシーに対応するネットワーク組合せ又はネットワーク組合せの応用シーンを確定し、前記ネットワーク組合せ又は前記ネットワーク組合せの応用シーンに対応するアンテナ設定を探し、前記アンテナ設定に従って少なくとも1つのアンテナに対応する回路の閉状況を調整するように構成される組合せ調整ユニットを備える。
【0100】
1つの例示的な実施形態において、
図10は、本願の実施例に係るアンテナ制御装置の例示的な図であり、
図10を参照し、本願の実施例に係る装置は、L1アンテナ状態採取モジュール、L2ネットワーク組合せ検出モジュール、L3応用シーン検出モジュール、L4アンテナ設定マッピング計算ユニット、L5動的アンテナ制御モジュール、L6パラメータ記憶モジュール、L7メインアンテナ調整モジュール、L8サブアンテナ調整モジュール、L9アンテナ番号調整モジュール、L10ネットワーク組合せアンテナ調整モジュールを備える。
【0101】
アンテナ状態採取モジュールL1は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末の各MIMOアンテナの状態を採取するように構成される。該状態は、RSRP値、RSSI値、SNR値のような各アンテナ経路での信号強度及び干渉パラメータ、又はスループット率、エラーレート、サウンディング基準信号(Sounding Reference Signal、SRS)値等のような各アンテナの受信チャネルの性能パラメータを含む。アンテナ状態採取値は、携帯電話機に内蔵されたLOGコレクターによってリアルタイムに採取され、各報告値を捉える。従来の報告値との違いは、この報告値はアンテナ系列に関連付けられる必要があり、即ち、全体的な組合せ対応関係以外に、各NR MIMOアンテナと上記パラメータとの対応関係、及びTRX、DRX、PRX-MIMO、DRX-MIMOの4つの経路のアンテナ状態パラメータ値を計算してマッピングする必要があることにある。
【0102】
ネットワーク組合せ検出モジュールL2は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末が登録して接続した基地局のネットワーク組合せパラメータを採取するように構成される。ネットワーク組合せパラメータは、登録されて接続されたNR周波数バンド、NSA又はSAモード、シングルLTEでのENDCデュアルコネクティビティの組合せ、マルチLTE CAとENDCとの組合せ、マルチLTE CAとNR CAとの組合せを含む。ネットワーク組合せ検出モジュールL2は、端末が現在のネットワークカード及び登録済みネットワーク情報の識別により、現在の事業者を識別する第1ステップと、端末が内蔵されたEFS周波数バンド、内蔵された現在の事業者のネットワーク需要ソフトウェアの駆動設定情報により、現在のNSA/SA/CA/ENDC/NRCAのネットワーク組合せパラメータ設定を検出する第2ステップと、端末がアクセススキャンを行い、端末の初回の組合せの報告能力を検出し、現在登録、アクセス又は接続済みのネットワークの報告能力を検出する第3ステップと、ネットワーク組合せ検出モジュールL2が、内蔵されたLOG採取ユニットにより、現在のネットワーク組合せパラメータ情報を識別する第4ステップとによりなされる。
【0103】
応用シーン検出モジュールL3は、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4に繋がり、5G端末が所在する応用シーン及び周辺環境シーンパラメータを採取し、且つ、ユーザのサービスシーン需要を検出するように構成される。メインアンテナの位置、サブアンテナの位置、アンテナ数、アンテナ番号のシリアルナンバー等のようなNR MIMOアンテナの設定情報を応用シーンに基づいてカスタマイズ設定し、即ち、異なる応用シーンの検出及び入力に基づき、異なるNR MIMOアンテナ状態及び位置を設定し、動作利得及び効率を向上させる。
【0104】
アンテナ設定マッピング計算ユニットL4は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、異なるアンテナ状態及びシーンにおいてアンテナ設定に対してマッピング、計算及び対応する調整アルゴリズムのマッチングをするように構成される。該モジュールの入力変数には、アンテナ状態、ネットワーク組合せ、及び応用シーンの3種がある。出力調整方式には、メインアンテナ調整優先、サブアンテナ調整優先、アンテナ番号調整優先、ネットワーク組合せアンテナ設定の調整の4種がある。調整方式を如何に選択するか、如何にマッチングするか、シングルモードで調整するかマルチモードで調整するかは、アンテナ設定マッピング計算ユニットL4により統一して配分される。アンテナナンバー、アンテナ状態パラメータ値及び性能パラメータ値、アンテナの位置、MIMOアンテナ組合せ状況により、1つずつマッピングして対応してマッチングする。アンテナ設定マッピング計算ユニットL4の内蔵されたアルゴリズムは、NR MIMOアンテナ経路が信号品質が高くてスループット率がより大きくて速度がより安定した方向及び系列に動的に調整可能であるように、異なるアンテナナンバーの信号品質パラメータ及び組合せ系列の関連性パラメータを比較して分析し、優先レベルが高い1種又は複数種の組合せの調整方式を呼び出すものである。鍵となるパラメータの指標を検出することにより、アンテナリソース設定を実現し、例えば現在の上り送信性能に対する需要が高い場合、メインアンテナ調整モジュールL7により、メインアンテナを最も強いスキャン及び切り替え可能なアンテナに調整する。例えば現在、1つのサブアンテナに不足があり、全体的なTRP及びTISが需要を満たすことができない場合、サブアンテナの設定を調整し、該サブアンテナを効率がより高い他のアンテナに拡張する必要がある。例えば現在のスループットが低いことがNR MIMOアンテナの4つの経路の不均衡性に起因する場合、アンテナ番号を調整し、4つの経路の均衡性の最適化を実現することができる。現在のアンテナの性能が悪いことが、いくつかのネットワーク組合せで携帯電話機に効率の低いLTEアンカー及びNRアンテナが割り当てられたことに起因する場合、組合せアンテナマッピング調整モードを呼び出し、ネットワーク組合せに基づく再定義及び設定を行う必要がある。
【0105】
動的アンテナ制御モジュールL5は、他の複数のモジュールに繋がり、検出モジュール及び動的アンテナ調整モジュールを協調して制御するように構成される。動的なアンテナ制御は、5G端末におけるNR MIMO拡張アンテナの拡張制御及びモジュール調整制御の2つの部分を含む。
【0106】
拡張アンテナの制御機能は、
図11を参照し、アンテナ動的制御モジュールL5は端末のアンテナに接続される。端末における5Gアンテナを、SPDT又はSP3T、SPNTスイッチ等を介して互いに直列に接続することができ、例えば、N3周波数バンドの場合、元々2、4、3、6という4つのアンテナにしか固定できないが、以下の
図12に示すような回路により、元々N41アンテナとしての7、9アンテナをN3アンテナ系列に拡張し、N3アンテナの調節範囲及びカバーを拡張する。アンテナ動的制御モジュールL5は、現在のアンテナ設定のマッピングの出力結果、アンテナ状態パラメータ値、5G端末の信号品質、及びスループットに関連するパラメータに基づき、メインアンテナ調整、サブアンテナ調整、アンテナ適応番号調整、ネットワーク組合せマッチング調整等を含む4種のアンテナ設定の調節方式を適応的に変調制御する。動的アンテナ制御モジュールL5は、現在のネットワーク状況及びサービス需要に応じて適応で動的な調整制御を行うように構成される。上記調整方法は、ネットワーク性能需要を満たすまで、1つずつ調節してもよいし、2つずつ組み合わせてもよいし、2つ以上を組み合わせて一緒に使用してもよく、単一の調整の選出の場合、無線通話性能、上りスループット、下りスループット等が目標要求を達成するまで、鍵となるパラメータの敏感度に依存して判断し、敏感度の関連性が高い調整方式及びプログラムを優先的に呼び出す。
【0107】
メインアンテナ調整モジュールL7は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のメインアンテナの設定を調整制御するように構成される。従来の設計において、メイン送受信アンテナ及び他のダイバーシティ、MIMOアンテナの分布は、出荷前に設定が既に済んでいる。校正もメインTRXアンテナのみに使用され、他のダイバーシティ及びMIMOアンテナは、単独の送信、校正を行わない。一方、実際の応用では、いくつかのシーン、例えば人の頭や人の手のシーンにおいて、ユーザが元のデフォルトの下アンテナを握っていることで、性能が悪くなり、従来の態様は、メインアンテナの上アンテナ、下アンテナを切り替えるものであるが、上アンテナの効率が低ければ、上ダイバーシティアンテナを切り替えても、効果が好ましくない。従って、ここでは無線周波数回路の改良により、メインアンテナと他のマルチアンテナとの間を導通させ、メインアンテナのより広い範囲の動的な調整設定を実現する。同時に、デフォルトのメインTRXアンテナだけを校正することによる電力の不均衡の問題について、各アンテナに対してTXに基づく校正設定を行い、異なるアンテナの校正データをパラメータ記憶モジュールL6に設定してリアルタイムに呼び出す。
【0108】
サブアンテナ調整モジュールL8は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のサブアンテナの設定を調整制御するように構成される。現在の5G端末のダイバーシティ及びMIMOアンテナの位置も相対的に固定され、ダイバーシティアンテナ、PRXMIMOアンテナ及びDRXMIMOアンテナの分布及び設置も関連して固定化されている。異なるサブアンテナの効率には差が大きいという問題が存在する可能性があり、例えば、サブMIMOアンテナの効率がダイバーシティアンテナよりも高く、又は更にメインアンテナよりも高いため、柔軟に設定できないという問題が存在する。サブアンテナ調整モジュールL8により、5G NRのサブアンテナ同士は、需要に応じて互いに置き換え及び設定を行うことができる。サブアンテナ調整モジュールL8は、出荷前に各信号経路のRX自動利得制御(Automatic Gain Control、AGC)値を採取し、RX AGC値により伝導感度をフィードバックすることができ、同時に各アンテナに対応する周波数ポイントのアンテナ効率値を採取し、アンテナ効率値により現在のアンテナ状態をフィードバックし、現在の応用シーン及びネットワーク組合せの状況、並びにユーザのネットワーク品質需要により、サブアンテナのカスタム配分を行い、サブアンテナが対応する新しい位置に調整された後、モジュールは、新しい位置のRX AGC補償パラメータを呼び出し、精確なRX受信報告を実現する。各サブアンテナは特定のRXの校正パラメータに対応し、異なるアンテナのRX校正パラメータをパラメータ記憶モジュールL6に設定し、リアルタイムに呼び出す。目標閾値要求を満たすまで続ける。
【0109】
アンテナ番号調整モジュールL9は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末のアンテナ番号を調整制御するために使用され、主に複数のアンテナに対して同時に改めて番号付けを行って定義することを担当するように構成され、シングルNRアンテナは、2つ~4つのMIMOアンテナを必要とし、5G端末のアンテナの総数は、一般的に10個以上であり、多い場合、16個あり、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4、ANT5…ANT16のように各アンテナに対して番号付けを行い、通常使用される1つのNR周波数バンドで、そのうちの1つ~4つのアンテナを呼び出し、N41を例にとると、例えば、TRX、DRX、PRXMIMO及びDRXMIMO分布は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の4つのアンテナに対応する。一方、実際の使用において、応用シーン又はENDC組合せの影響を受け、この4つのアンテナの組合せは最適なものではない可能性があり、ANT3、ANT4、ANT1、ANT2に調整し、即ち、PRXMIMO/DRXMIMOアンテナとTRX/DRXアンテナとを互換する必要があり、上記2つずつに対して、対応する需要機能を担当するために、アンテナに対して改めて番号付けを行って並べ替える必要がある。アンテナ番号調整モジュールL9は、NRの複数の無線周波数伝導経路と複数のアンテナ経路との間を、4P4Tスイッチ、3P3Tスイッチ、DPDTスイッチ、SP3Tスイッチ、SPDTスイッチ等のような多入力多出力スイッチを介して連通させ、これにより、NRの複数のMIMOアンテナ同士は、いずれも互いに切り替えて再定義することができる。アンテナ番号調整モジュールL9において、異なるシーン及びネットワーク需要に対応するために、各アンテナ組合せに対して特定の番号付けを行い、異なるTRP、TIS、上りスループット、下りスループット、総エラーレート、総SNR値、NR通話品質の需要、セル距離及び強度に対応して異なるアンテナ番号位置の調整を行う。
【0110】
ネットワーク組合せアンテナ調整モジュールL10は、動的アンテナ制御モジュールL5に繋がり、5G端末の異なるネットワーク組合せ及び需要でのアンテナリソースを設定するように構成される。ここでの設定は、無線周波数及びアンテナ回路の再設定と、ネットワーク組合せの無線周波数駆動制御との2部分からなる。無線周波数及びアンテナ回路の再設定は、マルチチャネル切り替え回路及びスイッチを介して異なる周波数バンドとアンテナ分岐との間の相互接続を実現する。無線周波数駆動の適応制御により、異なるネットワーク組合せでの回路パス及びMIMOアンテナ設定の再構築を実現する。ネットワーク組合せの無線周波数駆動制御の方法は、以下のとおりである。第1ステップにおいて、端末は、出荷前に異なるネットワーク組合せでの無線周波数駆動設定、異なるアンテナ経路、組合せ、分業の無線周波数駆動制御設定を行う。第2ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでのアンテナの性能指標を採取し、マッピング関係を確立し、対応するパラメータメモリに記憶して呼び出しに備える。第3ステップにおいて、異なるネットワーク組合せでの校正及び補償パラメータを端末に書き込み、出荷前の校正補償を完成する。第4ステップにおいて、ネットワーク品質及びネットワーク組合せを検出し、ユーザ需要及び自己設定需要を満たさなければ、関連する無線周波数駆動コードを呼び出し、再設定、調整を行う。第5ステップにおいて、アンテナは調整指示を受信し、組合せ再設定を行い、目標要求を満たすまで、対応する動作モードに入るようにアンテナを制御する。該モジュールは、ネットワーク組合せ差別化需要により、対応するNR mimoアンテナ分岐、組合せ及び順序を設定して呼び出し、マルチCAとENDC又はマルチCAとNRCAのネットワーク組合せシーンにおいて、異なるENDC組合せ、NR CA組合せで、LTEアンカーの信号が強いことが要求される場合があり、NR 5Gの信号が強いことが要求される場合もあり、NRアンテナとLTEアンテナとの間の自由な切り替えを可能にし、即ち、同一周波数のLTEアンテナをNRアンテナとし、同一周波数のNRアンテナをLTEアンテナとすることができる。需要及びネットワーク状況と結び付け、異なるアンテナ設定を行う。
【0111】
図13は、本願の実施例に係る電子機器の構造模式図であり、該電子機器は、プロセッサ
40、メモリ41、入力装置42及び出力装置43を備え、電子機器におけるプロセッサ40の数は1つ又は複数であってもよく、
図13において、1つのプロセッサ40を例にとっており、電子機器におけるプロセッサ40、メモリ41、入力装置42及び出力装置43は、バス又は他の方式で接続可能であり、
図13において、バスを介して接続されることを例にとっている。
【0112】
メモリ41は、コンピュータ可読記憶媒体として、ソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能プログラム及びモジュール、例えば、本願の実施例のアンテナ制御装置に対応するモジュール(パラメータ採取モジュール301、ポリシー生成モジュール302及びアンテナ制御モジュール303)を記憶するために構成可能である。プロセッサ40は、メモリ41に記憶されたソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを運行して電子機器の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行することで、上記方法を実現する。
【0113】
メモリ41は、主にプログラム記憶エリア及びデータ記憶エリアを備えてもよく、そのうち、プログラム記憶エリアは、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶エリアは、電子機器の使用に基づいて作成されたデータ等を記憶することができる。また、メモリ41は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ41は、プロセッサ40に対してリモートに設けられたメモリを含んでもよく、これらのリモートのメモリは、ネットワークを介して電子機器に接続可能である。上記ネットワークの実例は、インターネット、社内ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク及びそれらの組合せを含むが、それらに限定されない。
【0114】
入力装置42は、入力された数字又は文字情報を受信し、電子機器のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成するように構成されてもよい。出力装置43は、ディスプレイなどの表示機器を含んでもよい。
【0115】
本願の実施例は、コンピュータ実行可能命令を含む記憶媒体を更に提供し、前記コンピュータ実行可能命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、アンテナ制御方法を実行するために使用され、該方法は、
応用環境情報、接続された基地局のネットワーク組合せパラメータ情報、及び少なくとも1つのアンテナに対応するアンテナ状態情報を取得することと、前記アンテナ状態情報、前記ネットワーク組合せパラメータ情報、及び前記応用環境情報に基づいてアンテナ制御ポリシーを確定することと、前記アンテナ制御ポリシーに従って少なくとも1つのアンテナを制御することとを含む。
【0116】
以上の実施形態についての説明により、本願はソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよい。本願の技術案は、本質的にソフトウェア製品の形式で具現化可能であり、該コンピュータソフトウェア製品はコンピュータ可読記憶媒体、例えば、コンピュータのフレキシブルディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ(FLASH)、ハードディスク又は光ディスク等に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させるための複数の命令を含んでもよい。
【0117】
上記装置の実施例において、備えられる複数のユニット及びモジュールは、機能、ロジックに従って区画されたものに過ぎず、上記の区画に限定されるものではなく、対応する機能を実現可能であれば良く、また、複数の機能ユニットの具体的な名称も、互いの区別を容易にするためのものに過ぎず、本願の保護範囲を制限するものではない。
【0118】
上記に開示された方法における全て又は一部のステップ、システム、機器における機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びそれらの適切な組合せとして実施可能である。
【0119】
ハードウェアの実施形態において、以上の説明に言及された機能モジュール/ユニットの間の区分は、必ずしも物理的コンポーネントの区分に対応せず、例えば、1つの物理的コンポーネントは複数の機能を有してもよいし、又は1つの機能もしくはステップは、複数の物理的コンポーネントにより協働して実行されてもよい。いくつかの物理的コンポーネント又は全ての物理的コンポーネントは、プロセッサ、例えば中央処理装置、デジタル信号プロセッサ又はマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよく、又は、ハードウェアとして実施されてもよく、又は、集積回路、例えば特定用途向け集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアはコンピュータ可読媒体に分布してもよく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含んでもよい。当業者に周知されているように、用語のコンピュータ記憶媒体は、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術で実施される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み出し専用ディスク(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)又は他の光ディスクメモリ、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスクメモリ又は他の磁気記憶装置、或いは、所望の情報を記憶するために使用可能でコンピュータによりアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。また、当業者であれば、通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又はキャリアもしくは他の伝送メカニズムのような変調データ信号の中の他のデータを含み、且つ、任意の情報伝達媒体を含んでもよいことが周知されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】