(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-12
(54)【発明の名称】非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G05B 11/36 20060101AFI20241105BHJP
H02P 21/12 20160101ALI20241105BHJP
【FI】
G05B11/36 B
H02P21/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529247
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2022086141
(87)【国際公開番号】W WO2023087607
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111383893.9
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524015647
【氏名又は名称】天津賽象科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TIANJIN SAIXIANG TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】NO.9, Hitech Developing 4th RD. (Huanwai) Huayuan Industry Zone Xiqing District, Tianjin 300392, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】▲ちょ▼ 啓平
(72)【発明者】
【氏名】張 建浩
【テーマコード(参考)】
5H004
5H505
【Fターム(参考)】
5H004HA07
5H004HB07
5H004JB03
5H004KB02
5H004KB04
5H004KB06
5H505DD03
5H505DD08
5H505EE41
5H505GG01
5H505GG04
5H505JJ03
5H505JJ04
5H505JJ22
5H505JJ23
5H505JJ24
5H505LL22
5H505LL41
(57)【要約】
本発明は非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法およびシステムに関し、以下の方法を含む:元のモータ回転子角位置のデータを獲得し;上記元のモータ回転子角位置データをモータ回転子角位置制御モジュールに入力し;同時にモータ回転子位置データは2次時間微分を通じてモータ回転子角加速度データを生成し;上記モータ回転子角加速度データとモータ回転子角位置制御モジュールの輸出を同時に増分型逆ダイナミクス制御モジュールに入力し;増分型逆ダイナミクス制御モジュールの輸出をモータ電流制御モジュールに入力する。本発明は、制御器パラメータの整定に必要なモータモデルとモータ負荷モデルを必要としいなため、現存のサーボモータ制御技術におけるモータモデルと負荷モデルの判別が難しい問題と、制御器時変パラメータ整定の技術的問題を解決できる。現存の技術が上記の困難および問題を効果的に解決できない実際状況で、本発明は、非常に簡単で効果的かつ高性能の非線形適応制御方法を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ回転子角位置のデータを獲得し;上記モータ回転子角位置のデータとユーザーが要求するモータ回転子角位置を比較し、その差をモータ回転子角位置制御モジュールに入力し;上記モータ回転子角位置データは二次時間導関数を獲得してモータ回転子角加速度データを生成し;上記モータ回転子角加速度データとモータ回転子角位置制御モジュールの輸出を同時に増分型逆ダイナミクス制御モジュールに入力することを含み、増分型逆ダイナミクス制御モジュールの表現式は以下のようである:
式中、Δi
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流増分で、i
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流で、i
q0は増分型逆ダイナミクス制御モジュールの電流出力前のサンプリング値であり、Jは慣性モーメント、pはモータ磁極数、ψ
mは永久磁石磁束、L
qはq軸インダクタンス、L
dはd軸インダクタンス、i
dはACサーボモータ電流制御モジュールのd軸電流、v
θは逆ダイナミクス制御における仮想制御変数、
はサンプリング点におけるモータ回転子回転角度の二次時間導関数であり、増分型逆ダイナミクス制御モジュールの輸出をモータ電流制御モジュールに入力する
ことを特徴とする非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法。
【請求項2】
前記モータ回転子角位置のデータはモータ回転子回転角度エンコーダーから取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ストレージプログラムを含み,その中、上記プログラムを実行する際には不揮発性記憶媒体所在の設備を制御して請求項1または請求項2に記載のいずれの方法を実行する
ことを特徴とする不揮発性記憶媒体。
【請求項4】
プロセッサとメモリを含み、
上記メモリにはコンピュータ可読指令が保存されて、上記プロセッサは上記コンピュータ可読指令の実行に用いられ、その中、上記コンピュータ可読指令を実行する際請求項1または請求項2に記載のいずれの方法を実行する
ことを特徴とする電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御分野に関し、具体的には非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インテリジェントテクノロジーの継続的な発展に伴い、人々は生活、仕事、学習においてインテリジェント機器を使用することが多くなり、インテリジェントなテクノロジーの使用により、人々は生活の質を向上し、学習や仕事の効率も向上できた。 モータ制御の分野において、そのモータシステムは本質的に非線形、時変で不確実なシステムであり、制御システムの設計には非線形で適応型制御アルゴリズムの使用を必要とする。
【0003】
現在、すべてのモータのサーボ制御システムのアルゴリズムは全部従来のPID制御アルゴリズムを使用している。PID制御アルゴリズムは線形システムに基づいた制御アルゴリズムであり、PIDアルゴリズムを用いて非線形サーボモータを制御する時、PID の比例、積分、および微分パラメーターをどのように整定するかが問題である。モータシステムの非線形、時変と不確実性のため、モータと負荷の非線形モデル或いは線形化モデルのオフラインまたはオンラインの判別は必須になる。 獲得したモータと負荷モデルは、リアルタイムまたはセクション単位で PID パラメーターを整定することに使用される。従来のPIDアルゴリズムは制御過程全般においてそのパラメーターは常数である。しかし、実際の使用中、制御されるシステム全体は事前に予測できないため、固定された PID パラメータで、システムは高性能の制御効果を獲得できない。モデル判別を使用すると比較的に優れた制御性能を獲得することはできるが、モデル判別、特にオンラインモデル判別はシステムの複雑さを大幅に増加させ、さらにモデル判別は正確なモデルとモデルパラメータの獲得を保証できないため、このような適応型制御システムでは工業認証を取得することが難しい。同様に、他の適応型或いはファジー制御、スライディングモード制御、ニューラルネットワークに基づいた制御、モデル参照適応などを含むインテリジェントな制御方法も、アルゴリズムの安定性と任意の負荷干渉環境での安定した動作を保証できないという問題を抱えている。
【0004】
以上の問題に対して、現在有効な解決方法はまだ提案されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法とシステムを提供することで、現在サーボモータ制御技術におけるモータモデルと負荷モデルの判別の難しさと、制御器の時変パラメーター整定などの技術的問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの実施形態において、本発明は以下を含む適応ACサーボモータ角位置制御方法を提供する:
モータ回転子角位置データを取得する;
上記モータ回転子角位置データとユーザーが要求するモータ回転子角位置を比較し、その差をモータ回転子角位置制御モジュールに入力する;
上記モータ回転子角位置データで二次時間導関数を取得してモータ回転子角加速度データを生成する;
上記モータ回転子角加速度データとモータ回転子角位置制御モジュールの出力を同時に増分型逆ダイナミクス制御モジュールに入力する;
増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力をモータ電流制御モジュールに入力する。
【0007】
モータ回転子角位置データはモータ回転子回転角度位置エンコーダーから取得する。
【0008】
上記増分型逆ダイナミクス制御モジュールの表現式は次のようである:
式中、Δi
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流増分で、i
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流で、i
q0は増分型逆ダイナミクス制御モジュールの電流出力前のサンプリング値であり、Jは慣性モーメント、pはモータ磁極数、ψ
mは永久磁石磁束、L
qはq軸インダクタンス、L
dはd軸インダクタンス、i
dはd軸電流、v
θは逆ダイナミクス制御における仮想制御変数、
はサンプリング点におけるモータ回転子回転角度の二次時間導関数である。
【0009】
更に、上記ACサーボモータ制御は、モータ電流制御モジュールも含む。
【0010】
本発明はまた不揮発性記憶媒体も公開し、上記不揮発性記憶媒体はストレージプログラムも含め、その中、上記プログラムを実行中、不揮発性記憶媒体制御が配置されている機器は、上記のいずれかの方法を実行する。
【0011】
更に、本発明は電子装置を公開し、プロセッサとメモリを含み;上記メモリにはコンピュータが可読指令が保存され、上記プロセッサは上記コンピュータ可読指令を実行するに用いられ、その中、上記コンピュータの可読指令が実行されるとき、上記のいずれかの方法を実行する。
【0012】
本発明のもう1つの実施形態として、また不揮発性記憶媒体を提供することで、上記不揮発性記憶媒体はストレージプログラムを含み、その中、上記プログラムが実行されるとき、不揮発性記憶媒体制御が配置されている機器は、非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法を実行する。
【0013】
本発明のもう1つの実施形態として、まだプロセッサとメモリを含む電子装置を提供し;上記メモリにはコンピュータ可読指令が保存され、上記プロセッサは上記コンピュータ可読指令を実行するに用いられ、その中、上記コンピュータの可読指令が実行されるとき、適応ACサーボモータ角位置制御方法を実行する。
【0014】
本発明の実施例において、モータ位置の 2 次時間導関数 (モータの角加速度)で、必要なモータシステムと負荷モデルを置き換えることで、逆ダイナミクス制御においてシステムと負荷モデルが不要になり、現存のサーボモータ制御技術におけるモータモデルと負荷モデルの判別が難しい問題と、制御器時変パラメータ整定の技術的問題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここで説明される図面は、本発明をさらに理解させるものであり、本出願の構成の一部であり、本発明の例示的な実施例およびその説明は、本発明を解釈するために使用されるものであり、本発明を不当に限定するものではない。図面において:
【
図1】
図1は本発明実施例に基づいた非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法のプロセス図である。
【
図2】
図2は本発明実施例に基づいた非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本技術分野の人に本発明の技術を更に理解されるため、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術について明確、完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は本発明の一部の実施例に過ぎなく、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、本技術分野の普通の業者が創造的努力なしに得られる他のすべての実施例は、全部本発明の保護範囲内に含まれるはずである。
【0017】
説明すべきものは、本発明の明細書および特許請求の範囲、ならびに上記の図面における「第1」、「第2」などの用語は、類似の対象を区別するために使用されるのであり、必ずしも特定の順序または前後順序を説明するために使用されるのではない 。このように使用されるデータは、適切な状況下では交換可能であり、本明細書に記載された本発明の実施形態が、本明細書に図示または記載されたもの以外の順序でも実施できることを理解されたい。さらに、「含む」および「有する」という用語およびそのいかなる変形は、非排他的な包含の意味であり、例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、または装置とは、明示的にリストされたステップまたはユニットに限定されなく、明示的にリストされていないまたこれらの過程、方法、製品、または装置本来のステップまたはユニットも含むことができる。
【0018】
本発明の実施例によれば、非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法の実施例を提供し、説明すべきものは、添付図面のフローチャートに示されたステップは、コンピュータ命令実行可能なコンピュータシステムで実行が可能で、且つフローチャート図には論理的順序を提示したが、場合によっては、ここでの順序とは異なる順序で実行されることもできる。
【0019】
図1は本発明の実施例による非線形適応ACサーボモータ角位置制御方法のフローチャート図であり、
図1に示した通り該当方法は以下のステップを含む:
ステップS100、モータ回転子角位置データを獲得する;
ステップS200、上記モータ回転子角位置データとユーザーが要求するモータ回転子角位置を比較し、その差をモータ回転子角位置制御モジュールに入力する;
ステップS300、上記モータロータ角位置データで二次時間導関数を取得して、モータロータ角加速度データを生成する;
ステップS400、上記モータ回転子角加速度データとモータ回転子角位置制御モジュールの出力を同時に増分型逆ダイナミクス制御モジュールに入力する;
ステップS500、増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力をモータ電流制御モジュールに入力する。
【0020】
図2は本発明の実施例に基づいた適応ACサーボモータ角位置制御システムの構成図であり、
図2に示した通り該当システムは以下を含む:
モータ回転子角位置データを獲得する;
上記モータ回転子角位置データとユーザーが要求するモータ回転子角位置を比較し、その差をモータ回転子角位置制御モジュールに入力する;
【0021】
上記モータ回転子角位置データで二次時間導関数を取得して、モータ回転子角加速度データを生成する;
上記モータ回転子角加速度データとモータ回転子角位置制御モジュールの出力を同時に増分型逆ダイナミクス制御モジュールに入力する;
増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力をモータ電流制御モジュールに入力する。
【0022】
具体的に、上記モータ角位置制御モジュールは比例、積分、微分機能を有する。
【0023】
上記増分型逆ダイナミクス制御モジュールの表現式は次の通りである:
式中、Δi
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流増分で、i
qは増分型逆ダイナミクス制御モジュールの出力電流で、i
q0は増分型逆ダイナミクス制御モジュールの電流出力前のサンプリング値であり、Jは慣性モーメント、pはモータ磁極数、ψ
mは永久磁石磁束、L
qはq軸インダクタンス、L
dはd軸インダクタンス、i
dはd軸電流、v
θは逆ダイナミクス制御における仮想制御変数、
はサンプリング点におけるモータ回転子回転角度の二次時間導関数である。
【0024】
具体的には、本発明の実施例の上記適応ACサーボモータ角位置制御システムの数学モデルは、電流モデル、速度モデル、位置モデルを含み、例え上記の三種類の数学モデルは以下である。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
上記公式(1)から(4)までにおいて、その変量とパラメータの定義は以下のようである。
【0029】
その中、角速度モデル(4)と角位置モデル(5)は結合して以下のように書くことができる:
【0030】
説明すべきことは、永久磁石同期モータ(permanent-magnet-synchronous-motor)、即ち永久磁石同期モータとは、略語でPMSMであり、回転子に永久磁石を代わりに巻き取りした同期モータを指す。永久磁石同期モータは磁束モードによりラジアル型、アキシャル型、或いはトランスバース型に分類でき、部品のレイアウトにより決定され、各種類の永久磁石同期モータは効率、体積、重量、動作速度において様々である。永久磁石同期モータの動作原理は電動励磁同期モータと同様であるが、永磁材料の提供する磁束を後者の励磁巻線励磁の代わりに使用し、モータの構造がより単純である。PMSMは永久磁石励磁で同期回転磁界を発生する同期モータであり、永磁材料は回転子として回転磁界を発生し、三相固定子巻線は、回転磁界の作用の元で電機子反作用を通じて、三相対称電流を感応する。ここで、回転子の運動エネルギーは電気エネルギーに変換され、PMSMは発電機(generator)として用いられる;その外、固定子側に三相対称電流が流れると、三相固定子は空間位置では 120の差があるため、三相固定子電流は空間で回転磁場を発生し、回転子が回転磁場中で電磁力の影響を受けで動き、ここで、電気エネルギーは運動エネルギーに変換され、PMSMはモータ(motor)として用いられる。
【0031】
未知のパラメータと入力「B、R、TL」の存在のため、電流モデルと速度モデルは非線形で不確実であり、線形システムに基づく PID 制御は高性能を保証できない。その中、PID は、Proportional(比列)、Integral(積分)、Differential(微分) の略称である。それは、PID 制御アルゴリズムは比例、積分、微分三つを一体として組み合わせた制御アルゴリズムであるのを意味し、これは連続システムで最も成熟した技術で、最も広く使用されている制御アルゴリズムであり、該当制御アルゴリズムは20世紀30年代から40年代に出現し、制御対象モデルに対する理解が明確でない場合に適する。実際の操作経験と理論分析によると、このような制御規則を使用して多くの工業工程を制御すると、満足した結果が得られることが分かる。PID制御の本質は入力偏差値によるもので、比例、積分、微分の関数関係に基づいて演算を実行し、演算の結果は出力を制御するために使用され、他に、PID制御において、閉ループ制御は、制御対象の出力フィードバックに基づいて修正を行う制御方式であり、実際と計画に偏差があるのを測定した場合に、割当量または基準に従って修正される。たとえ、モータの速度を制御するには、速度を測定するセンサーが必要であり、その結果を制御ルートへフィードバックする。閉ループ制御アルゴリズムに関して言えば、PID について言及する必要があり、閉ループ制御アルゴリズムの中で最も簡単なアルゴリズムである。PID は比例(Proportion)、積分(Integral)、微分(Differential Coefficient) の略称であり、それぞれ三種類の制御アルゴリズムを体表する。これら 3 つのアルゴリズムを組み合わせることで、制御対象の偏差を効果的に修正し、安定した状態に到達することができる。
【0032】
本発明の実施例はカスケード逆ダイナミクス制御原理によるもので、逆ダイナミクス制御が必要な非線形力学および運動学モデルを制御することでシステムの完全な線形化を実現する必要はない。その実施例の具体的な実現ステップは、まず式5の時間サンプリングを使用して、逆ダイナミクス制御を取得することである:
【0033】
すべてのサーボモータがすでに備えた高速サンプリング (10kHz) 条件下で増分型逆ダイナミクス制御が可能である:
【0034】
この結果から明らかなことは、モータ回転角度θと回転角度を計算する時間導関数
得られた制御アルゴリズムは、複雑で不確実な未知のインピーダンス B と未知のモータ負荷T
Lを回避している。時間導関数はモデルが逆ダイナミクス制御器で発揮する制御器適応の役割を置き換えた。増分制御Δi
qの応用モータ角位置システムが完全に線形化、正規化されたため、Δi
qの中の逆ダイナミクス仮想制御v
θはパラメータPID制御の決定に応用できる。
【0035】
(2)の相対度が2であるため、仮想制御v
θは:
ユーザーから提供する。
【0036】
本発明の実施例は以下のような特徴がある:1、モータモデルの適応制御を必要としない;2、非線形制御;3、制御システムは不確実なシステムパラメータの影響を受けない;4、制御システムは不確実な外部干渉の影響を受けない;5、制御システムは、いかなる現実の負荷干渉の条件でも閉ループ安定と高性能の制御が得られる;6、 制御アルゴリズムは簡単で実現が容易である。
【0037】
上述の実施形態を通じて、現存のサーボモータ制御技術におけるモータモデルと負荷モデルを判別することが難しいこと、及び制御器の時変パラメータ整定の技術的問題を解決した。
【0038】
上記本発明の実施例順番は説明するためのもので、実施例の優劣を表すものではない。
【0039】
本発明の上記実施例において、各実施例の説明はそれぞれ重点があり、部分の実施例で詳細に説明しなかった部分は他の実施例の関連説明を参照することができる。
【0040】
本発明の提供するいくつかの実施例において、開示された技術内容は他の方式を通じても実現できると理解すべきである。その中、上記説明した装置実施例は例示的なもので、例えば上記ユニットの分割は、一種類の論理機能分割でもあり、実際に実現するとき他の分割方式がある可能性もあり、例えばいつくかのユニット或いは部品は他のシステムに結合或いは集成する、もしくは一部の特徴は無視或いは、実行しない。一方、図示または討論される互いの結合または直接結合或いは通信接続は、一部のインターフェース、ユニットまたはモジュールを通じた間接的結合または通信接続でもあり、電気的或いは他の形式でもあり得る。
【0041】
上記の分離部品として説明されたユニットは、物理的に分かれたものである可能性も或いはそうではない可能性もあり、ユニットとして示された部品は物理的なユニットである可能性も或いはそうではない可能性もあり、つまり、一カ所に配置されている可能性もあれば、複数のユニットに分散されている可能性もある。 実際の需要に応じてその中の一部またはすべてを選択することで、本実施例の技術の目的を実現する。
【0042】
そのほか、本発明の各実施例における各性能ユニットは、1つの処理ユニットに集成することができ、各ユニット毎に物理的に単独で存在することもでき、あるいは2つ若くは2つ以上のユニットを1つのユニットに集成することもできる。 上記の集成したユニットは、ハードウェア形式に実現することもでき、またソフトウェア性能ユニットの形式で実現することもできる。
【0043】
上記集成したユニットは例えソフトウェア性能ユニットの形式で実現され、且つ独立した製品として販売或いは使用される際、コンビューター可読記憶媒体に保存できる。このような理解に基つき、本発明の技術解決策は本質的に、または現存の技術に寄与した部分、或いは該当技術的解決策の全部または一部をソフトウェア製品の形式で具体化することができ、該当ソフトウェア製品は一つの記憶媒体に保存され、これはいくつかの命令でコンピュータ装置(個人コンピュータ、サーバ、或いはネットワーク設備など)が本発明の各実施例で説明された上記方法のすべてまたは一部のステップを実行させることを含む。上記の記憶媒体には、U ディスク、読み取り専用メモリ (ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ (RAM、Random Access Memory)、モバイルハードディスク、磁気ディスクまたは光ディスクなど、各コードを保存できる媒体が含まれる。
【0044】
上記の説明は本発明の好ましい実施形態に過ぎなく、本技術分野の普通の業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、いくつかの改良および修正を行うことができ、これらの改良および修正もすべて本発明の保護範囲として考えるべきである。
【国際調査報告】