(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】ジオメトリベースのポイントクラウドの適応ストリーミング
(51)【国際特許分類】
H04N 21/236 20110101AFI20241106BHJP
H04N 21/434 20110101ALI20241106BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20241106BHJP
G06T 9/00 20060101ALI20241106BHJP
G06T 9/40 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H04N21/236
H04N21/434
H04N21/258
G06T9/00 100
G06T9/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519569
(86)(22)【出願日】2022-10-05
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 US2022045796
(87)【国際公開番号】W WO2023059730
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】グドゥマス、シュリニヴァス
(72)【発明者】
【氏名】ハムザ、アハメド
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164MA02S
5C164MA04S
5C164MB13S
5C164SB15P
5C164SC03P
5C164SC21S
5C164UB11S
(57)【要約】
メディアコンテンツは、時間レベルに基づいて、適応的に(例えば、選択的に又は部分的に)ストリーミングされ得る。時間レベルは、メディアコンテンツマニフェスト(例えば、メディアプレゼンテーション記述(MPD))中で示され得る。例えば、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)メディアコンテンツのためのメディアサンプルは、時間レベル識別子に関連付けられた時間レベルに分けられ得る。MPDは、G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示し得る。適応セットは、複数の適応セットから選択され得る。表現セットは、選択された適応セットからが決定され得る。表現セットの表現に関連付けられたG-PCC記述子の指示は、MPDから取得され得る。表現中に存在する時間レベルは、時間レベル識別子のセットを含み得るG-PCC記述子を使用して識別され得る。表現は、G-PCC記述子に基づいて選択され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオデバイスであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルであって、前記MPDファイルが、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)メディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示す、MPDファイルを取得し、
前記1つ以上の適応セットから適応セットを選択し、
選択された前記適応セットに関連付けられた表現セットを決定し、
前記MPDファイルから、前記表現セットの表現に関連付けられたG-PCC記述子であって、前記G-PCC記述子が、前記表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用される、G-PCC記述子の指示を取得し、
前記G-PCC記述子に基づいて、前記表現のダウンロードをスケジューリングするように構成されている、ビデオデバイス。
【請求項2】
前記G-PCC記述子が、時間レベル識別子のセットに関連付けられており、前記時間レベル識別子のセットの各々が、前記G-PCCメディアコンテンツのG-PCCコンポーネントメディアサンプルに関連付けられている、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項3】
前記G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた前記G-PCCコンポーネントメディアサンプルが、複数の時間レベルに分けられている、請求項2に記載のビデオデバイス。
【請求項4】
前記時間レベル識別子の各々が、G-PCCコンポーネントメディアサンプルの時間レベルに関連付けられている、請求項2に記載のビデオデバイス。
【請求項5】
G-PCCコンポーネントメディアサンプルのセットが、単一の時間レベルトラックに記憶されている、請求項4に記載のビデオデバイス。
【請求項6】
前記G-PCC記述子が、表現レベルで存在する、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項7】
多くても1つのG-PCC記述子が、前記表現セットに関連付けられている、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項8】
前記G-PCC記述子が、GPCCTemporalLevelId記述子である、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項9】
方法であって、
メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルであって、前記MPDファイルが、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)メディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示す、MPDファイルを取得することと、
前記1つ以上の適応セットから適応セットを選択することと、
選択された前記適応セットに関連付けられた表現セットを決定することと、
前記MPDファイルから、前記表現セットの表現に関連付けられたG-PCC記述子であって、前記G-PCC記述子が、前記表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用される、G-PCC記述子の指示を取得することと、
前記G-PCC記述子に基づいて、前記表現のダウンロードをスケジューリングすることと、を含む、方法。
【請求項10】
前記G-PCC記述子が、時間レベル識別子のセットに関連付けられており、前記時間レベル識別子のセットの各々が、前記G-PCCメディアコンテンツのG-PCCコンポーネントメディアサンプルに関連付けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた前記G-PCCコンポーネントメディアサンプルが、複数の時間レベルに分けられている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記時間レベル識別子の各々が、G-PCCコンポーネントメディアサンプルの時間レベルに関連付けられている、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
G-PCCコンポーネントメディアサンプルのセットが、単一の時間レベルトラックに記憶されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記G-PCC記述子が、表現レベルで存在する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
多くても1つのG-PCC記述子が、前記表現セットに関連付けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記G-PCC記述子が、GPCCTemporalLevelId記述子である、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年10月5日に出願された米国仮出願第63/252,366号の利益を主張するものであり、本仮出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ビデオコーディングシステムは、デジタルビデオ信号を圧縮して、例えば、かかる信号に必要とされる記憶容量及び/又は送信帯域幅を低減するために使用され得る。ビデオコーディングシステムとしては、例えば、ウェーブレットベースのシステム、オブジェクトベースのシステム、及び/又はブロックベースのハイブリッドビデオコーディングシステムなどのブロックベースのシステムが挙げられ得る。
【発明の概要】
【0003】
ビデオフレームの、ジオメトリベースのボリュメトリック又はポイントクラウドシーケンスなどのビジュアルメディアコンテンツの適応ストリーミングのためのシステム、方法、及び手段が開示される。メディアコンテンツは、例えば、メディアコンテンツ内の時間レベルに基づいて、適応的に(例えば、選択的又は部分的に)アクセス又はダウンロードされ得る。ストリーミングクライアントは、例えば、メディアコンテンツ(例えば、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(Geometry-based point cloud compression、G-PCC)メディアコンテンツ)のためのメディアコンテンツマニフェスト(例えば、メディアプレゼンテーション記述(media presentation description、MPD)ファイル)内の要素、属性、及び/又はメタデータなど、シグナリングされた情報内で示された時間レベルに基づいて、ポイントクラウドストリーム及び/又はコンポーネントサブストリームを、識別及び/又は選択することができる。
【0004】
例えば、MPDファイルは、G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示し得る。適応セットは、適応セットから選択され得る。表現セットは、選択された適応セットから決定され得る。表現セットの表現に関連付けられたG-PCC記述子の指示は、MPDファイルから取得され得る。表現中に存在する1つ以上の時間レベルは、時間レベル識別子のセットを含み得るG-PCC記述子を使用して識別され得る。表現のダウンロードは、G-PCC記述子に基づいてスケジューリングされ得る。時間レベル識別子のセット内の各時間レベル識別子は、G-PCCメディアコンテンツのG-PCCコンポーネントメディアサンプルに関連付けられ得る。G-PCCメディアコンテンツに関連付けられたG-PCCコンポーネントメディアサンプルは、複数の時間レベルに分けられ得る。(例えば、各)時間レベル識別子は、G-PCCコンポーネントメディアサンプルの時間レベルに関連付けられ得る。G-PCCコンポーネントメディアサンプルのセットは、1つ以上の時間レベルトラックに記憶され得る。G-PCC記述子は、表現レベルで存在し得る。
【0005】
本明細書の随所に開示される各特徴が記載され、別個に/個別に、並びに本明細書に開示される任意の他の特徴との組み合わせで、及び/又は本明細書に黙示的若しくは明示的に参照され得るか、若しくは本明細書に開示される主題の範囲内に別様に入り得る他の箇所に開示される任意の特徴との任意の組み合わせで実装され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システムを例解するシステム図である。
【
図1B】一実施形態による、
図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、例示的な無線送信ユニット/無線受信ユニット(wireless transmit/receive unit、WTRU)を例解するシステム図である。
【
図1C】一実施形態による、
図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、例示的な無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)及び例示的なコアネットワーク(core network、CN)を例解するシステム図である。
【
図1D】一実施形態による、
図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、更なる例示的なRAN及び更なる例示的なCNを例解するシステム図である。
【
図4】様々な態様及び実施例が実装され得るシステムの実施例を示す図である。
【
図5】ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)のためのビットストリーム構造の実施例を示す。
【
図6】G-PCCジオメトリ及び属性ビットストリームが単一のトラックに記憶される場合のサンプル構造の実施例を示す。
【
図7】マルチトラックG-PCCコンテナの実施例を示す。
【
図8】例示的なメディアプレゼンテーション記述(MPD)階層データモデルを示す。
【
図9】プリセレクションを使用してMPD中のG-PCCコンポーネントをグループ化する実施例を示す。
【
図10】プリセレクションを使用してMPD中のG-PCCコンポーネントの複数のバージョンをグループ化する実施例を示す。
【
図11】複数のタイルトラックを有するG-PCCコンテンツの実施例を示す。
【
図12】G-PCCシーケンスにおける複数の時間レベルの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ここで、例解的な実施形態の詳細な説明を、様々な図を参照して説明する。本説明は、可能な実装形態の詳細な例を提供するが、詳細は、例示的であることを意図しており、決して本出願の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
【0008】
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システム100を例解する図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ伝達、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する多重アクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、このようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、コード分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンク多重キャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を用いてもよい。
【0009】
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、RAN104/113と、CN106/115と、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112と、を含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることが、理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、それらのいずれも「局」及び/又は「STA(Station)」と称され得るWTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定加入者ユニット又は移動加入者ユニット、加入ベースのユニット、無線呼出し、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネットデバイス、ウォッチ又は他の着用式の、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術用)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動処理チェーンコンテキストで動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用無線ネットワーク及び/又は工業用無線ネットワークで動作するデバイスなどを、含んでもよい。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
【0010】
通信システム100はまた、基地局114a及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106/115、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(base transceiver station、BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、gNB、NRノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは、各々単一の要素として図示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されよう。
【0011】
基地局114aは、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、中継ノードなど、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN104/113の一部であり得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上の搬送波周波数で無線信号を送信、かつ/又は受信するように、構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又は認可スペクトルと未認可スペクトルとの組み合わせであり得る。セルは、相対的に固定され得るか、又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに、無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは、セルセクタに更に分けられ得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分けられ得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバを、すなわち、セルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を採用し得、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用し得る。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信、かつ/又は受信してもよい。
【0012】
基地局114a、114bは、無線インターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得、この無線インターフェースは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。無線インターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
【0013】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであり得るが、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの、1つ以上のチャネルアクセス方式を用い得る。例えば、RAN104/113内の基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得るが、これは、広帯域CDMA(Wideband CDMA、WCDMA)を使用して、エアインターフェース115/116/117を確立してもよい。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含んでもよい。
【0014】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)を使用して無線インターフェース116を確立し得る。
【0015】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装し得、この技術は、新しい無線(New Radio、NR)を使用して無線インターフェース116を確立し得る。
【0016】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアルコネクティビティ(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用される無線インターフェースは、複数の種類の基地局(例えば、eNB及びgNB)との間で送信される複数の種類の無線アクセス技術及び/又は送信によって、特徴付けられ得る。
【0017】
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(すなわち、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定規格2000(Interim Standard、IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0018】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、HomeノードB、Home eノードB、又はアクセスポイントであり得るが、事業所、家庭、車両、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などの場所などの局所的エリアにおける無線接続を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。更に別の一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106/115を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0019】
RAN104/113は、CN106/115と通信し得るが、これは、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に提供するように構成された、任意の種類のネットワークであり得る。データは、例えば、異なるスループット要件、待ち時間要件、誤り許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの、様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106/115は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し得る、かつ/又は、ユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実施し得る。
図1Aには示されていないが、RAN104/113及び/又はCN106/115は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用する他のRANと、直接又は間接的に通信し得ることが、理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104/113に接続されていることに加えて、CN106/115はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を用いて、別のRAN(図示せず)と通信してもよい。
【0020】
CN106/115はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての機能を果たしてもよい。PSTN108は、従来型電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する回線交換電話網を含み得る。インターネット110は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得るが、これらのネットワーク及びデバイスは、伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロトコルを使用する。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運用されている、有線通信ネットワーク及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104/113と同じRAT、又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0021】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又は全ては、マルチモード機能を含み得る(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、
図1Aに示すWTRU102cは、セルラベースの無線技術を採用し得る基地局114a、及びIEEE802無線技術を採用し得る基地局114bと通信するように構成され得る。
【0022】
図1Bは、一例示のWTRU102を例解するシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0023】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他の種類の集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実施し得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。
図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして図示するが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一体に統合され得るということが理解されよう。
【0024】
送信/受信要素122は、無線インターフェース116を介して、基地局(例えば、基地局114a)との間で信号を送信するか、又は受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR信号、UV信号、又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
【0025】
送信/受信要素122は、単一の要素として
図1Bに図示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用し得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0026】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード機能を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えば、NR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)表示ユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示ユニット)に結合され得るが、これらからユーザが入力したデータを受信し得る。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128に出力し得る。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意の種類の好適なメモリから情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク、又は任意の他の種類のメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に位置していないメモリから情報にアクセスして、当該メモリにデータを記憶し得る。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得、WTRU102における他の構成要素に電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)、リチウムイオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0029】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得るが、これは、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて、又はその代わりに、WTRU102は、無線インターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a、114b)から位置情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近接基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その位置を決定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の好適な位置決定方法によって位置情報を取得し得ることが理解されよう。
【0030】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得るが、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器138には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0031】
WTRU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)及びダウンリンク(例えば、受信用)の両方のための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又は全ての送信及び受信が、並列及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含んでもよい。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)又はプロセッサ(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)又はプロセッサ118を介して)を介した信号処理のいずれかを介して自己干渉を低減し、かつ又は実質的に排除するための干渉管理ユニットを含み得る。一実施形態では、WRTU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のうちのいくつか又は全てのうちのどれかの送信及び受信のための、半二重無線機を含み得る。
【0032】
図1Cは、一実施形態による、RAN104及びCN106を例解するシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を採用して、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信し得る。RAN104はまた、CN106と通信し得る。
【0033】
RAN104は、eノード-B160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の数のeノード-Bを含み得るということが理解されよう。eノード-B160a、160b、160cは各々、無線インターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eノード-B160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eノード-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信し得る。
【0034】
eノード-B160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得るが、UL及び/又はDLにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。
図1Cに示すように、eノード-B160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信し得る。
【0035】
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)162、サービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)164、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ(又はPGW)166を含んでもよい。前述の要素の各々は、CN106の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は運営され得ることが、理解されよう。
【0036】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104におけるeノード-B162a、162b、162cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択すること、などの役割を果たし得る。MME162は、RAN104と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0037】
SGW164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeノード-B160a、160b、160cの各々に接続され得る。SGW164は、概して、ユーザデータパケットを、WTRU102a、102b、102cとの間でルーティングして、転送し得る。SGW164は、eノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの、他の機能を実施し得る。
【0038】
SGW164は、PGW166に接続され得るが、PGW166は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0039】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はこれと通信し得る。加えて、CN106は、WTRU102a、102b、102cに他のネットワーク112へのアクセスを提供し得、この他のネットワークは、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運用されている他の有線ネットワーク及び/又は無線ネットワークを含み得る。
【0040】
WTRUは、無線端末として
図1A~
図1Dに記載されているが、特定の代表的な実施形態では、このような端末は、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的又は永久的に)使用し得ることが企図される。
【0041】
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANであり得る。
【0042】
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードのWLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上の局(STA)を有し得る。APは、配信システム(Distribution System、DS)若しくはBSSに入る、及び/又はBSSから出るトラフィックを搬送する、別のタイプの有線ネットワーク/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを、有してもよい。BSS外から生じる、STAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先へ生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、例えば、APを通って送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し、APは、トラフィックを宛先STAに配信し得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとしてみなされ得る、かつ/又は称され得る。ピアツーピアトラフィックは、ソースSTAと宛先STAとの間で(例えば、これらの間で直接的に)、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)を使用して送信され得る。ある特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11e DLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS)モードを使用するWLANは、APを有しない場合があり、IBSS内又はこれを使用するSTA(例えば、STAの全て)は、互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、「アドホック」通信モードと称され得る。
【0043】
802.11acインフラストラクチャ動作モード又は同様の動作モードを使用するときに、APは、プライマリチャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。プライマリチャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又はシグナリングを介して動的に設定される幅であり得る。プライマリチャネルは、BSSの動作チャネルであり得るが、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。特定の代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、衝突回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance、CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、全てのSTA)は、プライマリチャネルを検知し得る。プライマリチャネルが特定のSTAによってビジーであると検知/検出及び/又は決定された場合、特定のSTAは、バックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つの局のみ)は、所与のBSSにおいて、任意の所与の時間に送信され得る。
【0044】
高スループット(High Throughput、HT)STAは、通信のための40MHz幅のチャネルを使用し得、この40MHz幅のチャネルは、例えば、プライマリ20MHzチャネルと、隣接又は非隣接の20MHzチャネルとの組み合わせを介して形成され得る。
【0045】
非常に高いスループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。40MHz及び/又は80MHzチャネルは、連続する複数の20MHzチャネルを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分け得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理、及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別個に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされ得、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信器では、80+80構成に対する上記で説明される動作は逆にされ得、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信し得る。
【0046】
サブ1GHzの動作モードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及び搬送波は、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahでは低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz及び20MHzの帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHzの帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロ通達範囲エリア内のMTCデバイスなど、メータタイプの制御/マシンタイプ通信をサポートし得る。MTCデバイスは、特定の能力、例えば、特定の帯域幅及び/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、これらのためのみのサポート)を含む、限定された能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を上回るバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
【0047】
複数のチャネル、並びに802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなどのチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、プライマリチャネルとして指定され得るチャネルを含む。プライマリチャネルは、BSSにおける全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作する全てのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、プライマリチャネルは、AP、及びBSSにおける他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、これのみをサポートする)STA(例えば、MTC型デバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector、NAV)設定は、プライマリチャネルのステータスに依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因してプライマリチャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであるとみなされ得る。
【0048】
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6MHz~26MHzである。
【0049】
図1Dは、一実施形態に係る、RAN113及びCN115を例解するシステム図である。上記のように、RAN113は、NR無線技術を採用して、無線インターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102cと通信し得る。RAN113はまた、CN115と通信し得る。
【0050】
RAN113は、gNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは各々、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB180a、108bは、ビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cに信号を送信し得る、かつ/又はgNB180a、180b、180cから信号を受信し得る。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aとの間で無線信号を送信、かつ/又は受信し得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB180aは、複数の要素搬送波をWTRU102a(図示せず)に送信し得る。これらの要素搬送波のサブセットは、未認可スペクトル上にあり得るが、残りの要素搬送波は、認可スペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、協調マルチポイント(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU102aは、gNB180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)からの協調送信を受信し得る。
【0051】
WTRU102a、102b、102cは、スケーラブルなニューメロロジと関連付けられた送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル、及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU102a、102b、102cは、(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含む、及び/又は様々な長さの絶対時間が持続する)様々な又は拡張性のある長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して、gNB180a、180b、180cと通信してもよい。
【0052】
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、eノード-B160a、160b、160cなど)にアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、モビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上を利用し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、未認可帯域における信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。非スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、gNB180a、180b、180cと通信し、これらに接続する一方で、eノード-B160a、160b、160cなどの別のRANとも通信し、これらに接続し得る。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180c及び1つ以上のeノード-B160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eノード-B160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカとして機能し得、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cをサービス提供するための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
【0053】
gNB180a、180b、180cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられてもよく、無線リソース管理意思決定、ハンドオーバ意思決定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)184a、184bへのユーザプレーンデータの経路指定、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)182a、182bへの制御プレーン情報の経路指定などを処理するように、構成されてもよい。
図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0054】
図1Dに示すCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)183a、183b、及び場合によってはデータネットワーク(Data Network、DN)185a、185bを含み得る。前述の要素の各々は、CN115の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、CN事業者以外の事業体によって所有及び/又は運用され得ることが、理解されよう。
【0055】
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるPDUセッションの処理)、特定のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理などの役割を果たし得る。ネットワークスライスは、WTRU102a、102b、102cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、高信頼低遅延(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、高速大容量(eMBB)アクセスに依存するサービス、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)アクセスのためのサービスなどの異なる使用事例のために、確立され得る。AMF162は、RAN113と、LTE、LTE-A、LTE-A Pro及び/又はWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を用いる他のRAN(図示せず)と、の間で交換するための、制御プレーン機能を提供してもよい。
【0056】
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介して、CN115内のAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介して、CN115内のUPF184a、184bに接続され得る。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択及び制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成し得る。SMF183a、183bは、UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシ施行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなどの、他の機能を実施し得る。PDUセッション種別は、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
【0057】
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介して、RAN113内のgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続することができ、これにより、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。UPF184、184bは、パケットをルーティングして転送すること、ユーザプレーンポリシを施行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなどの、他の機能を実施し得る。
【0058】
CN115は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN115は、CN115とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含み得るか、又はこれと通信し得る。加えて、CN115は、WTRU102a、102b、102cに他のネットワーク112へのアクセスを提供し得、この他のネットワークは、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運用されている他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェース、及びUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを通じてローカルデータネットワーク(DN)185a、185bに接続され得る。
【0059】
図1A~
図1D、及び
図1A~
図1Dの対応する説明から見て、WTRU102a~d、基地局114a~b、eノード-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書で説明される任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関する、本明細書で説明される機能のうちの1つ以上又は全ては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実施され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に記載される機能のうちの1つ以上又は全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又は、ネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートしてもよい。
【0060】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又は事業者ネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装及び/又は展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実施してもよい。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実施し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得る、及び/又は地上波無線通信を使用して試験を実施し得る。
【0061】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、全てを含む1つ以上の機能を実施し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上の構成要素の試験を実装するために、試験実験室での試験シナリオ、並びに/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/若しくは無線通信ネットワークにおいて利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0062】
本出願は、ツール、特徴、実施例又は実施形態、モデル、アプローチなどを含む、様々な態様を記載している。これらの態様のうちの多くは、具体的に説明され、少なくとも個々の特性を示すために、しばしば限定的に聞こえ得るように記載されている。しかしながら、これは、説明を明確にすることを目的としており、それらの態様の適用又は範囲を限定するものではない。実際、異なる態様の全てが組み合わされ、交換されて、更なる態様を提供し得る。その上、態様は、同様に、先の出願に説明される態様と組み合わされ、かつ交換され得る。
【0063】
本出願において説明及び企図される態様は、多くの異なる形態で実装され得る。本明細書に記載の
図5~
図8は、いくつかの実施形態を提供し得るが、他の実施形態も企図される。
図5~
図8の考察は、実装形態の範囲を限定するものではない。態様のうちの少なくとも1つは、概して、ビデオ符号化及び復号に関し、少なくとも1つの他の態様は、概して、生成又は符号化されたビットストリームを送信することに関する。これら及び他の態様は、方法、装置、説明される方法のうちのいずれかに従ってビデオデータを符号化若しくは復号するための命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体、及び/又は説明される方法のうちのいずれかに従って生成されたビットストリームを記憶したコンピュータ可読記憶媒体として実装され得る。
【0064】
本出願では、「再構成された」及び「復号された」という用語は交換可能に使用され得、「ピクセル」及び「サンプル」という用語は交換可能に使用され得、「画像」、「ピクチャ」、及び「フレーム」という用語は交換可能に使用され得る。
【0065】
様々な方法が本明細書に説明されており、本方法の各々は、説明された方法を達成するための1つ以上のステップ又はアクションを含む。ステップ又はアクションの特定の順序が方法の適切な動作のために必要とされない限り、特定のステップ及び/又はアクションの順序及び/又は使用は、修正又は組み合わされ得る。加えて、「第1の(first)」、「第2の(second)」などの用語は、様々な実施形態において、例えば、「第1の復号(first decoding)」及び「第2の復号(second decoding)」などの要素、コンポーネント、ステップ、動作などを修正するために使用され得る。かかる用語の使用は、具体的に必要とされない限り、修正された動作に対する順序付けを意味するものではない。そのため、本実施例では、第1の復号は、第2の復号の前に実施される必要はなく、例えば、第2の復号の前、第2の復号中、又は第2の復号と重複する時間中に発生し得る。
【0066】
本出願に記載される様々な方法及び他の態様は、それぞれ
図2及び
図3に示されるようなビデオエンコーダ200及びビデオデコーダ300のモジュール、例えば、符号化前処理201、イントラ予測260、エントロピコーディング245及び/又はエントロピデコーディングモジュール330、イントラ予測360、復号後処理385を修正し(例えば、修正するために使用され)得る。更に、本明細書で開示される主題は、VVC又はHEVCに限定されない態様を提示し、例えば、規格又は勧告に記載されているかどうかにかかわらず、既存であるか又は将来開発されるかどうかにかかわらず、ビデオコード化の任意のタイプ、形式、又はバージョン、並びに任意のかかる規格及び勧告(例えば、VVC及びHEVCを含む)の拡張に適用され得る。別段の指示がない限り、又は技術的に不可能でない限り、本出願に記載の態様は、個々に又は組み合わせて使用され得る。
【0067】
最小値範囲及び最大値範囲(例えば、0~1、0~N、又は0~255)、指示又は判定のためのビット値、デフォルト値、(例えば、適応IDのための)ID番号などのような、様々な数値が本出願に記載される実施例で使用される。これら及び他の特有の値は、実施例を記載する目的のものであり、記載される態様は、これらの固有の値に限定されない。
【0068】
図2は、例示的なビデオエンコーダを示す図である。例示的なエンコーダ200の変形例が企図されるが、エンコーダ200は、全ての予想される変形例を説明することなく、明確にする目的で以下に記載される。
【0069】
符号化される前に、ビデオシーケンスは、符号化前処理(201)、例えば、カラー変換を入力カラーピクチャに適用すること(例えば、RGB4:4:4からYCbCr4:2:0への変換)、又は圧縮に対してより弾力的な信号分布を得るために入力ピクチャ成分の再マッピングを実施する(例えば、色成分のうちの1つのヒストグラム等化を使用して)ことを経ることができる。メタデータは、その前処理と関連付けられ、ビットストリームに添付され得る。
【0070】
エンコーダ200では、以下に記載のように、ピクチャは、エンコーダ要素によって符号化される。符号化されるピクチャは、分割され(202)、例えば、コーディングユニット(coding unit、CU)の単位で処理される。各ユニットは、例えば、イントラモード又はインターモードのいずれかを使用して符号化される。ユニットがイントラモードで符号化されるとき、そのユニットは、イントラ予測(260)を実施する。インターモードでは、動き推定(275)及び動き補償(270)が実施される。エンコーダは、ユニットを符号化するためにイントラモード又はインターモードのうちのどちらを使用すべきかを決定し(205)、例えば、予測モードフラグによってイントラ/インターの決定を示す。予測残差は、例えば、原画像ブロックから予測されたブロックを減算することによって(210)計算される。
【0071】
その予測残差は、次いで、変換され(225)、量子化される(230)。量子化された変換係数、並びに動きベクトル及び他の構文要素は、ビットストリームを出力するためにエントロピコーディングされる(245)。エンコーダは、変換をスキップし、量子化を非変換残差信号に直接適用することができる。エンコーダは、変換及び量子化の両方をバイパスすることができ、すなわち、残差は、変換プロセス又は量子化プロセスを適用することなく直接コーディングされる。
【0072】
エンコーダは、符号化されたブロックを復号して、更なる予測のための参照を提供する。量子化された変換係数は、予測残差を復号するために逆量子化され(240)、逆変換される(250)。復号された予測残差と予測されたブロックとを組み合わせて(255)、画像ブロックが再構成される。ループ内フィルタ(265)は、例えば、符号化アーチファクトを低減するためのデブロッキング/サンプル適応オフセット(Sample Adaptive Offset、SAO)フィルタリングを実施するために、再構成されたピクチャに適用される。フィルタリングされた画像は、参照ピクチャバッファ(280)に記憶される。
【0073】
図3は、ビデオデコーダの実施例を示す図である。例示的なデコーダ300では、ビットストリームは、以下に説明されるように、デコーダ要素によって復号される。ビデオデコーダ300は、概して、
図2に記載の符号化パスとは逆の復号パスを実施する。エンコーダ200はまた、概して、ビデオデータを符号化する一部分としてビデオ復号を実施し得る。例えば、エンコーダ200は、本明細書に提示されるビデオ復号ステップのうちの1つ以上を実施し得る。エンコーダは、復号された画像を再構成し、例えば、参照ピクチャ、エントロピコーディングコンテキスト、及び他のデコーダ関連状態変数のうちの1つ以上に関してデコーダとの同期を維持する。
【0074】
特に、デコーダの入力は、ビデオエンコーダ200によって生成され得るビデオビットストリームを含む。ビットストリームは、最初に、変換係数、動きベクトル、及び他のコーディングされた情報を取得するために、エントロピ復号される(330)。ピクチャ分割情報は、ピクチャがどのように分割されているかを示す。デコーダは、したがって、復号されたピクチャ分割情報に従ってピクチャを分け得る(335)。変換係数は、予測残差を復号するために、逆量子化され(340)、逆変換される(350)。復号された予測残差と予測されたブロックとを組み合わせて(355)、画像ブロックが再構成される。予測されたブロックは、イントラ予測(360)から又は動き補償予測(すなわち、インター予測)(375)から取得され得る(370)。ループ内フィルタ(365)は、再構成された画像に適用される。フィルタリングされた画像は、参照ピクチャバッファ(380)に記憶される。
【0075】
復号されたピクチャは、復号後処理(385)、例えば、逆カラー変換(例えば、YCbCr4:2:0からRGB4:4:4への変換)、又は符号化前処理(201)において実施された再マッピングプロセスの逆を実施する逆再マッピングを更に経ることができる。復号後処理は、符号化前処理において導出され、ビットストリームにおいてシグナリングされたメタデータを使用することができる。
【0076】
図4は、本明細書に記載の様々な態様及び実施形態が実装され得るシステムの実施例を示す図である。システム400は、以下に説明される様々なコンポーネントを含むデバイスとして具体化され得、本明細書に説明される態様のうちの1つ以上を実施するように構成されている。このようなデバイスの例としては、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デジタルマルチメディアセットトップボックス、デジタルテレビ受信器、パーソナルビデオ録画システム、接続型家電、及びサーバなどの様々な電子デバイスが挙げられるが、これらに限定されない。システム400の要素は、単独で、又は組み合わせて、単一の集積回路(IC)、複数のIC、及び/又は別個のコンポーネントに具現化され得る。例えば、少なくとも1つの実施例では、システム400の処理及びエンコーダ/デコーダ要素は、複数のIC及び/又は別個のコンポーネントにわたって分散される。様々な実施形態では、システム400は、例えば、通信バスを介して、又は専用の入力ポート及び/若しくは出力ポートを通じて、1つ以上の他のシステム又は他の電子デバイスに通信可能に結合される。様々な実施形態では、システム400は、本文書に説明される態様のうちの1つ以上を実装するように構成されている。
【0077】
システム400は、例えば、本明細書に説明される様々な態様を実装するために、それ自体にロードされた命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ410を含む。プロセッサ410は、埋め込みメモリ、入出力インターフェース、及び当該技術分野において知られている様々な他の回路を含むことができる。システム400は、少なくとも1つのメモリ420(例えば、揮発性メモリデバイス及び/又は不揮発性メモリデバイス)を含む。システム400は、記憶デバイス440を含み、これは、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリを含むことができ、これらのメモリとしては、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、フラッシュ、磁気ディスクドライブ、及び/又は光ディスクドライブが挙げられるが、これらに限定されない。記憶デバイス440は、非限定的な例として、内部記憶デバイス、付属記憶デバイス(取り外し可能及び取り外し不可能な記憶デバイスを含む)、及び/又はネットワークアクセス可能な記憶デバイスを含むことができる。
【0078】
システム400は、例えば、符号化されたビデオ又は復号されたビデオを提供するためにデータを処理するように構成されたエンコーダ/デコーダモジュール430を含み、エンコーダ/デコーダモジュール430は、それ自体のプロセッサ及びメモリを含むことができる。エンコーダ/デコーダモジュール430は、符号化機能及び/又は復号機能を実施するためにデバイス内に含まれ得るモジュールを表す。既知であるように、デバイスは、符号化モジュール及び復号モジュールのうちの一方又は両方を含むことができる。加えて、エンコーダ/デコーダモジュール430は、システム400の別個の要素として実装され得るか、又は当業者に知られているように、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとしてプロセッサ410内に組み込まれ得る。
【0079】
本明細書に説明される様々な態様を実施するためにプロセッサ410又はエンコーダ/デコーダ430にロードされるプログラムコードは、記憶デバイス440に記憶され、その後、プロセッサ410による実行のためにメモリ420上にロードされ得る。様々な実施形態によれば、プロセッサ410、メモリ420、記憶デバイス440、及びエンコーダ/デコーダモジュール430のうちの1つ以上は、本文書に説明されるプロセスの実施中に様々なアイテムのうちの1つ以上を記憶することができる。かかる記憶されたアイテムは、これらに限定されないが、入力ビデオ、復号されたビデオ、又は復号されたビデオの部分、ビットストリーム、マトリックス、変数、並びに、方程式、式、動作、及び動作論理の処理からの中間結果又は最終結果を含むことができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、プロセッサ410及び/又はエンコーダ/デコーダモジュール430の内部のメモリは、命令を記憶し、符号化中又は復号中に必要とされる処理のための作業メモリを提供するために使用される。しかしながら、他の実施形態では、処理デバイス(例えば、処理デバイスは、プロセッサ410又はエンコーダ/デコーダモジュール430のいずれかであり得る)の外部のメモリが、これらの機能のうちの1つ以上のために使用される。外部メモリは、メモリ420及び/又は記憶デバイス440、例えば、ダイナミック揮発性メモリ及び/又は不揮発性フラッシュメモリであり得る。いくつかの実施形態では、外部不揮発性フラッシュメモリを使用して、例えば、テレビのオペレーティングシステムを格納する。少なくとも1つの実施形態では、RAMなどの高速外部ダイナミック揮発性メモリが、MPEG-2(MPEGはMoving Picture Experts Groupを指し、MPEG-2はISO/IEC13818とも称され、13818-1はH.222としても知られており、13818-2はH.262としても知られている)、HEVC(HEVC、High Efficiency Video Codingは高効率映像符号化を指し、H.265及びMPEG-H Part 2としても知られている)、又はVVC(Versatile Video Codingは、JVET、Joint Video Experts Teamによって開発中の新しい規格)などのビデオ符号化及び復号動作のための作業メモリとして使用される。
【0081】
システム400の要素への入力は、ブロック445に示されるように、様々な入力デバイスを通して提供され得る。かかる入力デバイスとしては、これらに限定されないが、(i)例えば、放送局によって地上波で送信されるRF信号を受信する無線周波数(RF)部分、(ii)コンポーネント(Component、COMP)入力端子(又は一組のCOMP入力端子)、(iii)ユニバーサルシリアルバス(USB)入力端子、及び/又は(iv)高解像度マルチメディアインターフェース(High Definition Multimedia Interface、HDMI)入力端子が挙げられる。他の実施例には、
図4には示されていないが、コンポジットビデオが含まれる。
【0082】
様々な実施形態では、ブロック445の入力デバイスは、当該技術分野において知られているように、関連付けられたそれぞれの入力処理要素を有する。例えば、RF部分は、(i)所望の周波数を選択すること(信号を選択すること、又は信号をある帯域の周波数に帯域制限することとも称される)と、(ii)選択された信号をダウンコンバートすることと、(iii)(例えば)ある特定の実施形態ではチャネルと称され得る信号周波数帯域を選択するために、より狭い周波数帯域に再び帯域制限することと、(iv)ダウンコンバートされ帯域制限された信号を復調することと、(v)誤り訂正を実施することと、(vi)所望のデータパケットストリームを選択するために逆多重化することと、に好適な要素と関連付けられ得る。様々な実施形態のRF部分は、これらの機能を実施する1つ以上の要素、例えば、周波数セレクタ、信号セレクタ、バンドリミッタ、チャネルセレクタ、フィルタ、ダウンコンバータ、復調器、誤り訂正器、及びデマルチプレクサを含む。RF部分は、様々なこれらの機能を実施するチューナを含むことができ、例えば、受信した信号をより低い周波数(例えば、中間周波数又は近ベースバンド周波数)に又はベースバンドにダウンコンバートすることを含む。セットトップボックスの一実施形態では、RF部分及びその関連する入力処理要素は、有線(例えば、ケーブル)媒体を介して送信されるRF信号を受信し、所望の周波数バンドにフィルタリング、ダウンコンバート、及び再フィルタリングすることによって周波数選択を実施する。様々な実施形態では、上で説明される(及び他の)要素の順序を並べ替える、これらの要素の一部を削除する、並びに/又は、類似若しくは異なる機能を実施する他の要素を追加する。要素を追加することは、例えば、増幅器及びアナログ-デジタル変換器を挿入するなど、既存の要素間に要素を挿入することを含み得る。様々な実施形態において、RF部分は、アンテナを含む。
【0083】
更に、USB端子及び/又はHDMI端子は、システム400をUSB接続及び/又はHDMI接続を介して他の電子デバイスに接続するためのそれぞれのインターフェースプロセッサを含むことができる。入力処理の様々な態様、例えば、リードソロモン誤り訂正は、例えば、必要に応じて、別個の入力処理IC内又はプロセッサ410内に実装され得ることを理解されたい。同様に、USB又はHDMIインターフェース処理の態様は、必要に応じて、別個のインターフェースIC内又はプロセッサ410内に実装され得る。復調、誤り訂正、並びに多重分離されたストリームは、例えば、プロセッサ410、及び出力デバイス上に提示するために、必要に応じてデータストリームを処理するメモリ及び記憶要素と組み合わせて動作するエンコーダ/デコーダ430を含む、様々な処理要素に提供される。
【0084】
システム400の様々な要素は、統合型ハウジング内に提供され得る。統合型ハウジング内には、様々な要素が、好適な接続構成425、例えば、インターIC(Inter-IC、I2C)バス、配線、及びプリント回路基板を含む、当技術分野で既知であるような内部バスを使用して、その要素間で相互接続され、かつデータを送信し得る。
【0085】
システム400は、通信チャネル460を介して他のデバイスとの通信を可能にする通信インターフェース450を含む。通信インターフェース450は、通信チャネル460によってデータを送信及び受信するように構成されたトランシーバを含むことができるが、これに限定されない。通信インターフェース450は、モデム又はネットワークカードを含むことができるが、これに限定されず、通信チャネル460は、例えば、有線及び/又は無線媒体内に実装され得る。
【0086】
データは、様々な実施形態では、Wi-Fiネットワーク、例えば、IEEE802.11(IEEEは、米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers)を指す)などの無線ネットワークを使用して、システム400にストリーミングされるか、又は別様に提供される。これらの実施例のWi-Fi信号は、Wi-Fi通信用に適合された通信チャネル460及び通信インターフェース450を介して受信される。これらの実施形態の通信チャネル460は、典型的には、ストリーミングアプリケーション及び他のオーバザトップ通信を可能にするために、インターネットを含む外部ネットワークへのアクセスを提供するアクセスポイント又はルータに接続される。他の実施形態では、入力ブロック445のHDMI接続によってデータを配信するセットトップボックスを使用して、システム400にストリーミングされたデータを提供する。更に他の実施形態では、入力ブロック445のRF接続を使用して、システム400にストリーミングされたデータを提供する。上で示されるように、様々な実施形態は、データを非ストリーミングの様式で提供する。追加的に、様々な実施形態は、Wi-Fi以外の無線ネットワーク、例えば、セルラネットワーク又はBluetoothネットワークを使用する。
【0087】
システム400は、ディスプレイ475、スピーカ485、及び他の周辺デバイス495を含む様々な出力デバイスに出力信号を提供することができる。様々な実施形態のディスプレイ475は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、湾曲ディスプレイ、及び/又は折り畳み式ディスプレイのうちの1つ以上を含む。ディスプレイ475は、テレビ、タブレット、ラップトップ、携帯電話(モバイルフォン)、又は他のデバイスのためのものであり得る。また、ディスプレイ475を、他のコンポーネントと統合することができ(例えば、スマートフォン内のように)、又は別個にする(例えば、ラップトップ用の外部モニタ)こともできる。他の周辺デバイス495は、実施形態の様々な例において、スタンドアロンのデジタルビデオディスク(又はデジタル多用途ディスク)(両方の用語でDVR)、ディスクプレーヤ、ステレオシステム、及び/又は照明システムのうちの1つ以上を含む。様々な実施形態は、システム400の出力に基づいて機能を提供する1つ以上の周辺デバイス495を使用する。例えば、ディスクプレーヤは、システム400の出力を再生する機能を実施する。
【0088】
様々な実施形態では、制御信号が、システム400と、ディスプレイ475、スピーカ485、又は他の周辺デバイス495との間で、AV.Link、家庭用電子制御(Consumer Electronics Control、CEC)、又はユーザ介入の有無にかかわらずデバイス間の制御を可能にする他の通信プロトコルなどのシグナリングを使用して通信される。出力デバイスは、それぞれのインターフェース470、480、及び490を通じた専用接続を介してシステム400に通信可能に結合され得る。代替的に、出力デバイスは、通信インターフェース450を介し、通信チャネル460を使用して、システム400に接続され得る。ディスプレイ475及びスピーカ485は、例えば、テレビなどの電子デバイス内のシステム400の他のコンポーネントと単一のユニットに統合され得る。様々な実施形態において、ディスプレイインターフェース470は、例えば、タイミングコントローラ(timing controller、T Con)チップなどのディスプレイドライバを含む。
【0089】
ディスプレイ475及びスピーカ485は、代替的に、例えば、入力445のRF部分が別個のセットトップボックスの一部分である場合、他のコンポーネントのうちの1つ以上とは別個であり得る。ディスプレイ475及びスピーカ485が外部コンポーネントである様々な実施形態では、出力信号は、例えば、HDMIポート、USBポート、又はCOMP出力を含む、専用の出力接続を介して提供され得る。
【0090】
実施形態は、プロセッサ410によって、又はハードウェアによって、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによって実装されたコンピュータソフトウェアによって実行され得る。非限定的な実施例として、実施形態は、1つ以上の集積回路によって実装され得る。メモリ420は、技術環境に適切な任意のタイプであり得、非限定的な例として、光メモリデバイス、磁気メモリデバイス、半導体ベースのメモリデバイス、固定メモリ、及びリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を使用して実装され得る。プロセッサ410は、技術環境に適切な任意のタイプのものであり得、非限定的な例として、マイクロプロセッサ、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、及びマルチコアアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を包含することができる。
【0091】
様々な実装形態は、復号を伴う。本出願で使用する際、「復号」は、例えば、ディスプレイに好適な最終出力をもたらすために、受信した符号化されたシーケンスに対して実施されるプロセスの全て又は一部を包含することができる。様々な実施形態において、このようなプロセスには、例えば、エントロピ復号、逆量子化、逆変換、及び差動復号など、通常、デコーダによって行われるプロセスのうちの1つ以上が含まれる。様々な実施形態では、そのようなプロセスはまた、又は代替的に、本出願に記載される様々な実装形態のデコーダによって実施されるプロセスを含み、例えば、ポイントクラウドコンポーネントに関連付けられた要素、属性、及びメタデータを示す信号(例えば、本明細書に記載されるような)を受信、復号、及び解釈すること、メディアプレゼンテーション記述子(MPD)内のポイントクラウドストリーム及びそれらのコンポーネントサブストリームを識別すること、ポイントクラウド及び/又はポイントクラウドのコンポーネントのバージョンを識別すること、MPDを復号して、メイン適応セット及び他の適応セットを識別して、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)コンテンツにおけるG-PCCコンポーネントを識別すること、MPDを復号して、適応セット又は表現中のポイントクラウドコンポーネントのタイプを識別すること、MPDを復号して、1つ以上のプリセレクションを識別すること、MPDを復号して、G-PCCメディアの1つ以上のバージョンを識別すること、MPDを復号して、1つ以上のG-PCCタイルグループを識別すること、MPDを復号して、適応セット中のG-PCCコンポーネントの1つ以上のタイルIDを識別すること、MPDを復号して、空間領域の1つ以上の特性、及びこれらの領域とG-PCCタイルとの間のマッピング、空間領域の特性、及びこれらの領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、並びに/又は空間領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピングを識別すること、MPDを復号して、動的空間領域のタイムドメタデータトラックを識別すること、など、を含み得る。
【0092】
更なる実施形態として、一実施例では、「復号(decoding)」は、エントロピ復号のみを指し、別の実施形態では、「復号」は、差動復号のみを指し、別の実施形態では、「復号」は、エントロピ復号と差動復号との組み合わせを指す。「復号プロセス」という句が、具体的に作業部分集合を指すことを目的とするものであるか、又は全体としてより広範な復号プロセスを指すことを目的とするものであるかは、具体的な説明の背景に基づいて明らかになり、当業者によって十分に理解されると考えられる。
【0093】
様々な実装形態は、符号化を伴う。「復号」に関する上記の考察と同様に、本出願で使用される「符号化」は、例えば、符号化されたビットストリームを作り出すために入力ビデオシーケンスに対して実施されるプロセスの全て又は一部を包含することができる。様々な実施形態において、このようなプロセスは、例えば、分割、差動符号化、変換、量子化、及びエントロピ符号化など、エンコーダによって典型的に実施されるプロセスのうちの1つ以上を含む。様々な実施形態では、そのようなプロセスはまた、又は代替的に、本出願に記載される様々な実装形態のエンコーダによって実施されるプロセスを含み、例えば、ポイントクラウドコンポーネントに関連付けられた要素、属性、及びメタデータを示す(例えば、本明細書で説明されるような)信号を生成、符号化、及び送信すること、MPDを符号化して、ポイントクラウドストリーム及びこれらのポイントクラウドストリームのコンポーネントサブストリームを示すこと、MPDを符号化して、G-PCCコンテンツにおけるジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)コンポーネントの識別をサポートするために、メイン適応セット及び他の適応セットを示すこと、MPDを符号化して、適応セット又は表現中のポイントクラウドコンポーネントのタイプの識別をサポートすること、MPDを符号化して、1つ以上のプリセレクションを識別すること、MPDを符号化して、G-PCCメディアの1つ以上のバージョンの識別をサポートすること、MPDを符号化して、1つ以上のG-PCCタイルグループの識別をサポートすること、MPDを符号化して、適応セット中のG-PCCコンポーネントの1つ以上のタイルIDの識別をサポートすること、MPDを符号化して、空間領域の1つ以上の特性、及びこれらの領域とG-PCCタイルとの間のマッピング、空間領域の特性、及びこれらの領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、並びに/又は空間領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、の識別をサポートすること、MPDを復号して、動的空間領域のタイムドメタデータトラックを識別すること、など、を含み得る。
【0094】
更なる例として、一実施形態では、「符号化」とは、エントロピ符号化のみを指し、別の実施形態では、「符号化」とは、差動符号化のみを指し、別の実施形態では、「符号化」とは、差動符号化とエントロピ符号化との組み合わせを指す。「符号化プロセス」という句が、具体的に作業部分集合を指すことを目的とするものであるか、又は全体としてより広範な符号化プロセスを指すことを目的とするものであるかは、具体的な説明の背景に基づいて明らかになり、当業者によって十分に理解されると考えられる。
【0095】
表1~表23に示され、かつ本明細書で提示される考察又は図に別様に示され得る構文要素などの、本明細書で使用される構文要素は、記述的用語であることに留意されたい。したがって、これらは他の構文要素名の使用を排除するものではない。
【0096】
図がフロー図として提示されている場合、その図は対応する装置のブロック図も提供するものと理解されたい。同様に、図がブロック図として提示されている場合、その図は対応する方法/プロセスのフロー図も提供するものと理解されたい。
【0097】
符号化処理時、通常では、しばしば計算の複雑性の制約が与えられて、レートと歪みとの間のバランス又はトレードオフが考慮される。レート歪み最適化は、通常、レート及び歪みの加重和であるレート歪み関数を最小化するように定式化される。レート歪み最適化問題を解くには、異なる手法がある。例えば、これらの手法は、全ての考慮されるモード又は符号化パラメータ値を含む全ての符号化オプションの広範なテストに基づき得るが、それらの符号化コスト、並びに符号化及び復号後の再構成された信号の関連する歪みの完全な評価を伴う。符号化複雑性を抑えるために、特に、再構成された信号ではなく、予測又は予測残差信号に基づく近似歪みの計算とともに、より素早い手法を使用することもできる。考えられる符号化選択肢の一部のみに対して近似歪みを使用し、他の符号化選択肢に対しては完全な歪みを使用することなどによって、これらの2つの手法の混合を使用することもできる。他の手法では、考えられる符号化選択肢部分集合のみを評価する。より一般的には、多くの手法は、最適化を実施するために様々な技術のいずれかを採用するが、最適化は、必ずしも符号化コスト及び関連する歪みの両方の完全な評価ではない。
【0098】
本明細書に説明される実装形態及び態様は、例えば、方法又はプロセス、装置、ソフトウェアプログラム、データストリーム、又は信号において実装され得る。たとえ単一の形態の実装形態の文脈でのみ考察される場合でも(例えば、方法としてのみ考察される)、考察された特徴の実装形態は、他の形態(例えば、装置又はプログラム)でも実装することができる。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアで実装され得る。本方法は、例えば、プロセッサで実装され得るが、プロセッサは、一般に処理デバイスを指し、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路、又はプログラマブル論理デバイスが含まれる。プロセッサには、例えば、エンドユーザ間の情報の通信を容易にする、コンピュータ、携帯電話、ポータブル/携帯情報端末(personal digital assistant、「PDA」)などのデバイスなどの通信デバイスも含まれる。
【0099】
「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、「実施例(an example)」、「一実装形態(one implementation)」又は「実装形態(an implementation)」、及びそれらの他の変形形態への言及は、実施形態に関連して記載する特定の特徴、構造、特性などが、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通しての様々な場所に現れる「一実施形態では(in one embodiment)」、「実施例では(in an example)」、「一実装形態では(in one implementation)」又は「実装形態では(in an implementation)」という句、並びに任意の他の変形例の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態又は実施例を指すとは限らない。
【0100】
加えて、本出願は、様々な情報を「判定する」ことに言及し得る。情報を判定することは、例えば、情報を推定すること、情報を計算すること、情報を予測すること、又は情報をメモリから取り出すことのうちの1つ以上を含むことができる。取得することは、受信すること、取り出すこと、構築すること、生成すること、及び/又は判定することを含み得る。
【0101】
更に、本出願は、様々な情報に「アクセスすること」に言及する場合がある。情報にアクセスすることは、例えば、情報を受信すること、(例えば、メモリから)情報を取得すること、情報を記憶すること、情報を移動すること、情報をコピーすること、情報を計算すること、情報を判定すること、情報を予測すること、又は情報を推定することのうちの1つ以上を含むことができる。
【0102】
加えて、本出願は、様々な情報を「受信すること」に言及する場合がある。受信することは、「アクセスすること」と同様に、広義の用語であることを意図している。情報を受信することは、例えば、情報にアクセスすること、又は(例えば、メモリから)情報を取得することのうちの1つ以上を含むことができる。更に、「受信すること」は、一般には、例えば、情報を記憶する、情報を処理する、情報を送信する、情報を移動する、情報をコピーする、情報を消去する、情報を計算する、情報を判定する、情報を予測する、又は情報を推定するなどの動作時に、何らかの方式で関与する。
【0103】
例えば、「A/B」、「A及び/又はB」及び「A及びBのうちの少なくとも1つ」の場合、次の「/」、「及び/又は」、及び「のうちの少なくとも1つ」のいずれかの使用は、第1のリストされた選択肢(A)のみの選択、又は第2のリストされた選択肢(B)のみの選択、又は両方の選択肢(A及びB)の選択を包含することが意図されていることを理解されるべきである。更なる実施例として、「A、B、及び/又はC」及び「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」の場合、かかる表現は、第1のリストされた選択肢(A)のみの選択、又は第2のリストされた選択肢(B)のみの選択、又は第3のリストされた選択肢(C)のみの選択、又は第1及び第2のリストされた選択肢(A及びB)のみの選択、又は第1及び第3のリストされた選択肢(A及びC)のみの選択、又は第2及び第3のリストされた選択肢のみの選択(B及びC)のみ、又は3つ全ての選択肢の選択(A及びB及びC)を包含することが意図される。このことは、当該技術分野及び関連技術分野の当業者に明らかであるように、リストされたアイテムの数だけ拡張され得る。
【0104】
また、本明細書で使用されるとき、「シグナリングする」という語は、特に、対応するデコーダに対して何かを示すことを意味する。例えば、いくつかの実施形態では、エンコーダは、(例えば、表1~表23を含む、本明細書で開示される)記述子、要素及び属性、メタデータ、スキーマなどの中でもとりわけ、MPD、適応セット、表現、プリセレクション、G-PCCコンポーネント、G-PCCComponent記述子、G-PCC記述子又は必須プロパティ記述子、補足プロパティ記述子、G-PCCタイルインベントリ記述子、G-PCC静的空間領域記述子、GPCCTileId記述子GPCC3DRegionID記述子を、(例えば、デコーダに)シグナリングする。このようにして、一実施形態では、同じパラメータがエンコーダ側及びデコーダ側の両方で使用される。したがって、例えば、エンコーダは、デコーダが同じ特定のパラメータを使用することができるように、特定のパラメータをデコーダに送信することができる(明示的なシグナリング)。逆に、デコーダが既に特定のパラメータ並びに他のパラメータを有する場合、送信することなくシグナリングを使用して(暗黙的なシグナリング)、単にデコーダが特定のパラメータを知り、選択することを可能にし得る。いかなる実際の機能の送信も回避することにより、様々な実施形態において、ビットの節約が実現される。シグナリングは、様々な方式で達成され得ることが理解されるべきである。例えば、1つ以上の構文要素、フラグなどが、様々な実施形態において、対応するデコーダに情報をシグナリングするために使用される。上記は、「信号」という語の動詞形に関連し、「信号」という語は、本明細書では名詞としても使用されることがある。
【0105】
当業者には明らかであるように、実装形態は、例えば、記憶又は送信され得る情報を搬送するようにフォーマットされた様々な信号を生成し得る。情報は、例えば、方法を実施するための命令、又は説明されている実装形態のうちの1つによって生成されるデータを含むことができる。例えば、信号は、記載された実施形態のビットストリームを搬送するようにフォーマットされ得る。かかる信号は、例えば、(例えば、スペクトルの無線周波数部分を使用して)電磁波として、又はベースバンド信号としてフォーマットされ得る。フォーマットすることは、例えば、データストリームを符号化し、符号化されたデータストリームで搬送波を変調することを含み得る。信号が搬送する信号は、例えば、アナログ情報又はデジタル情報であり得る。信号は、知られているように、様々な異なる有線又は無線リンクによって送信され得る。信号は、プロセッサ可読媒体に記憶され得る。
【0106】
フレームの、ジオメトリベースのボリュメトリック又はポイントクラウドシーケンスなどのビジュアルメディアコンテンツの適応ストリーミングのためのシステム、方法、及び手段が開示される。ストリーミングクライアントは、例えば、シグナリングされた情報に基づいて、ポイントクラウドストリーム及びそれらのコンポーネントサブストリームのバージョンを識別及び/又は選択し得る。ポイントクラウドコンポーネントに関連付けられた要素、属性、及び/又はメタデータは、例えば、メディアプレゼンテーション記述子(MPD)内でシグナリングされ得る。ストリーミングクライアントは、例えば、ガイダンス(例えば、MPDファイル中でシグナリングされる指示)に基づいて、ポイントクラウドコンテンツの異なる表現について決定を行い得る。例えば、指示は、種々のポイントクラウドコンポーネントにわたる表現のどのセットが1つ以上の品質レベルを構成するかを示し得る。ポイントクラウドコンテンツのコンポーネントは、複数のタイル又はタイル部分に分けられ得る。クライアントは、例えば、帯域幅の可用性に基づいて、(例えば、全てのポイントクラウドデータをストリーミングする代わりに)ジオメトリコンポーネントのタイル部分(例えば、選択されたタイル部分)をストリーミングし得る。ポイントクラウドコンポーネントタイルビットストリームは、異なる適応セットにおいて利用可能であり得る。適応セット(例えば、各適応セット)は、ポイントクラウドコンポーネントタイルを表し得る。
【0107】
ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)コンポーネントが、動的ストリーミングオーバーHTTP(dynamic streaming over HTTP、DASH)でシグナリングされ得る。例えば、G-PCCコンポーネンの多くは、DASHマニフェストファイル又はMPDファイルを使用してシグナリングされ得る。G-PCCコンポーネント(例えば、各G-PCCコンポーネント)は、DASH MPDファイル内で適応セット(例えば、別個の適応セット)として表され得る。追加の適応セット(例えば、メインの)適応セットは、G-PCCコンテンツのためのメインアクセスポイントとして機能し得る。実施例では、(例えば、1つの)適応セットは、解像度ごとにコンポーネントごとにシグナリングされ得る。
【0108】
ストリーミングクライアントは、例えば、ストリーミングクライアントにシグナリングされ得るG-PCCコンポーネント記述子に基づいて、適応セット中及び/又は表現中のポイントクラウドコンポーネントのタイプを識別し得る。G-PCC記述子は、ストリーミングクライアントが、MPDファイル内に存在する異なるポイントクラウドストリームどうしを区別することを可能にし得る。ストリーミングクライアントは、それぞれのポイントクラウドストリームについてコンポーネントストリームを識別し得る。
【0109】
G-PCCプリセレクションは、例えば、識別子(identifier、ID)リストとともに(例えば、MPDで)シグナリングされ得、このIDリストには、例えば、ボリュメトリックメディアのメイン適応セットのID、及び/又はG-PCCコンポーネントに対応する適応セットのIDが含まれ得る。プリセレクションは、例えば、期間要素内のプリセレクション要素を使用して、かつ/又は適応セットレベルでプリセレクション記述子を使用して、シグナリングされ得る。
【0110】
G-PCCメディアの複数のバージョンがシグナリングされ得る。同じポイントクラウドメディアの複数のバージョンが、例えば、別個のプリセレクションを使用してシグナリングされ得る。同じジオメトリベースのポイントクラウドメディアの代替バージョンを表すプリセレクションは、例えば、同じ属性値を有するG-PCC記述子を含み得る。
【0111】
G-PCCタイルがシグナリングされ得る。タイルバウンディングボックス情報は、例えば、ジオメトリベースのポイントクラウド中に複数のタイルが存在する場合、シグナリングされ得る。クライアントは、例えば、タイル化されたG-PCCコンポーネントデータをストリーミングするために、(例えば、MPD中の)タイルインベントリバウンディングボックス情報からタイルIDを選択し得る。
【0112】
クライアントは、例えば、G-PCCコンポーネント記述子をチェックすることによって、適応セット中のポイントクラウドコンポーネントのタイルIDを識別し得る。G-PCCタイルID記述子が、例えば、ストリーミングクライアントがG-PCCタイルストリームどうしを区別することを可能にするために、シグナリングされ得る。
【0113】
空間領域の特性、及び/又はこれらの領域とG-PCCタイルとの間のマッピングが、例えば、ジオメトリベースのボリュメトリックメディアコンテンツ内の3D空間領域が静的である場合、シグナリングされ得る。空間領域の特性、及び/又はこれらの領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピングが、例えば、3D空間領域が静的であり、かつタイルインベントリ情報が利用可能でない場合、(例えば、G-PCC 3D領域記述子を使用して)シグナリングされ得る。空間領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピングが、(例えば、G-PCC領域ID記述子又はG-PCCコンポーネント記述子によって)シグナリングされ得る。
【0114】
(例えば、プレゼンテーションタイムライン内の3D領域の位置及び/又は寸法を示す)タイムドメタデータトラックが、適応セットにおいて(例えば、動的空間領域のために)、例えば、表現とともに、かつ/又は1つ以上のメインG-PCC適応セットに関連付けられてシグナリングされ得る。
【0115】
ストリーミングクライアントビヘイビアは、シグナリングに基づき得る。DASHクライアントは、例えば、MPDにおいて提供される情報によってガイドされ得る。
【0116】
3Dポイントクラウドは、没入型メディアを表す(例えば、表すために使用される)場合がある。ポイントクラウドは、三次元(three-dimensional、3D)空間内で表されるポイントのセットを含み得る。(例えば、各)ポイントは、ポイントのロケーション及び/又は1つ以上の属性(例えば、ポイント色、透明度、取得時間、レーザの反射率、材料特性など)を示す座標に関連付けられ得る。ポイントクラウドは、例えば、1つ以上のカメラ、深度センサ、及び/又は光検出及び測距(light detection and ranging、LiDAR)レーザスキャナを使用して、捕捉又は展開され得る。ポイントクラウドは、複数の点を含み得る。(例えば、各)ポイントは、3D空間においてマッピングする座標のセット(例えば、x、y、z座標)によって表され得る。ポイントは、オブジェクトのサンプリングに基づいて生成され得る。実施例では、ポイントクラウド内のポイントの数は、数百万又は数十億程度であり得る。ポイントクラウドは、1つ以上のオブジェクト及び/又はシーンを再構成するために使用され得る。ポイントクラウドは、例えば、ポイントクラウドデータを効率的に記憶及び送信するために、表現及び/又は圧縮され得る。ポイントクラウド圧縮は、ポイントクラウドのジオメトリック座標及び/又は属性の非可逆コーディング及び/又は可逆コーディング(例えば、符号化又は復号)をサポートし得る。ポイントクラウドは、様々なアプリケーション(例えば、テレプレゼンス、仮想現実(virtual reality、VR)、及び/又は大規模動的3Dマップ)をサポートするために展開され得る。実施例では、メッシュ及びポイントクラウド圧縮のためのライブラリは、例えば、3Dコンテンツを送信する効率及び/又は速度を改善するために、頂点位置、法線、色、テクスチャ座標、及び他の汎用頂点属性の圧縮をサポートし得る。ライブラリの非限定的な例は、GOOGLE(商標)によって開発されたDRACO(商標)である。
【0117】
図5は、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)のためのビットストリーム構造の実施例を示す。G-PCCビットストリーム510は、G-PCCユニットのセットを含み得る。G-PCCユニットは、例えば、
図5に示されるように、タイプ-長さ-値(type-length-value、TLV)カプセル化構造と呼ばれることがある。G-PCC及びGPCCは、本明細書では交換可能に使用され得る。
図5に示されるように、G-PCCユニット520は、G-PCC tlv_type及び/又はG-PCC tlvユニットペイロードに関する情報を含み得る。
図5は、様々なtlvユニットペイロードタイプ530を示す。
【0118】
表1は、G-PCC TLV構文の実施例を示す。(例えば、各)G-PCC TLVユニット)は、TLVタイプ、G-PCC TLVユニットペイロード長、及び/又はG-PCC TLVユニットペイロードを有し得る。TLVタイプ(例えば、表1に示されるtlv_type)は、G-PCCユニットタイプを示し得る。表2は、TLVタイプ(例えば、表2に示されるtlv_type)及び関連付けられたデータユニット記述の実施例を示す。例えば、ユニットタイプ2のG-PCC TLVユニットは、ジオメトリデータユニットであり得、一方、ユニットタイプ4のG-PCC TLVユニットは、属性データユニットであり得る。ポイントクラウドは、例えば、ジオメトリデータユニット及び属性データユニットに基づいて再構成され得る。ジオメトリ及び属性G-PCCユニットペイロードは、G-PCCデコーダによって復号され得るメディアデータユニット(例えば、TLVユニット)に対応し得る。ジオメトリ及び属性パラメータセットG-PCCユニットは、対応するTLVユニットを復号するためのG-PCCデコーダを指定し得る。G-PCCビットストリームの高レベル構文(high-level syntax、HLS)は、ジオメトリ及び/又は属性データのためのスライス及びタイルグループをサポートし得る。フレームは、複数のタイル及びスライスに分割され得る。スライスは、独立して符号化及び/又は復号され得るポイントのセットであり得る。スライスは、ジオメトリデータユニットと0個以上の属性データユニットとを含み得る。属性データユニットは、例えば、同じスライス内の、対応するジオメトリデータユニットに依存し得る。スライス内で、ジオメトリデータユニットは、関連付けられた属性ユニットの前に現れ得る。スライスのデータユニットは、連続し得る。フレーム内のスライスの順序付けは、指定されなくてもよい。スライスのグループは、共通のタイル識別子によって識別され得る。タイルインベントリは、タイル(例えば、各タイル)のバウンディングボックスを記述し得る。タイルは、バウンディングボックス内の別のタイルと重複し得る。スライス(例えば、各スライス)は、そのスライスが属するタイルを識別し得るインデックスを含み得る。表1は、G-PCC TLVカプセル化ユニットペイロード構文の実施例を示す。表2は、G-PCC TLVタイプ及びデータユニット記述の実施例を示す。表3は、G-PCC TLVカプセル化ユニットペイロード構文の実施例を示す。
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
要素、属性、構文、及びセマンティクスの実施例が、本明細書に示され、記載される。要素は、属性と区別される。属性は、属性に先行する@によって識別され得る。要素使用値範囲の実施例は、以下のフォーマットで提供され得:<minimum>...<maximum>、ここで、文字値(例えば、N)は、値が非有界であることを示し得る。本明細書で説明される要素、属性、構文、及びセマンティクスは、様々な実装形態において、例示的な使用の有無にかかわらず、単独で、又は様々な組み合わせで実装されてもされなくてもよい非限定的な実施例である。
【0123】
1つ以上のG-PCCコンテナファイルフォーマットが、G-PCCのために実装され得る。
図6は、G-PCCジオメトリ及び属性ビットストリームが単一トラックに記憶され得る場合のサンプル構造の実施例を示す。G-PCC符号化ビットストリームは、例えば、G-PCCビットストリームが単一トラックで搬送される場合に/ときに、単一トラック宣言によって表され得る。G-PCCデータの単一トラックカプセル化は、例えば、更なる処理なしにG-PCCビットストリームを単一トラックに記憶し得るカプセル化、例えば、ISOベースメディアファイルフォーマット(ISO base media file format、ISOBMFF)カプセル化を利用し得る。単一トラック中のサンプル610(例えば、トラック中の各サンプル)は、1つ以上のG-PCCコンポーネントを含み得る。サンプル(例えば、各サンプル)610は、1つ以上のTLVカプセル化構造から構成され得る。
【0124】
図7は、マルチトラック(例えば、ISOBMFF)G-PCCコンテナ構造の実施例を示す。マルチトラックコンテナ構造は、例えば、ftyp710などのヘッダ、mdat730などのデータ、及び/又はmoov720などのサポート情報(例えば、インデックス、メタデータ)を含み得る。トラック中のサンプル(例えば、各サンプル)は、例えば、コード化G-PCCジオメトリビットストリームとコード化G-PCC属性ビットストリームとが別個のトラック中に記憶される場合に/ときに、G-PCCコンポーネントデータを搬送する少なくとも1つのTLVカプセル化構造を含み得る。
【0125】
マルチトラックG-PCC ISOBMFFコンテナは、例えばジオメトリパラメータセット、シーケンスパラメータセット、及び/又はジオメトリデータTLVユニットを搬送するジオメトリビットストリームサンプル、のうちの1つ以上を含み得るG-PCCトラックを含み得るトラックは(例えば、それもまた)、G-PCC属性コンポーネントのペイロードを搬送する他のトラックへのトラック参照を含み得る。マルチトラックG-PCC ISOBMFFコンテナは(例えば、それもまた)、0個以上のG-PCCトラックを含み得、0個以上のG-PCCトラックは、それぞれの属性のAttributeパラメータセット、及び/又は属性データTLVユニットを搬送する属性ビットストリームサンプルを含む。
【0126】
トラック参照ツールは、例えば、G-PCCビットストリームが複数のトラック中で搬送される場合に/ときに、G-PCCコンポーネントトラック間をリンクするために使用され得る。例えば、TrackReferenceTypeBoxesが、G-PCCトラックのTrackBox内のTrackReferenceBoxに追加され得る。TrackReferenceTypeBoxは、G-PCCトラックによって参照され得るトラックを指定するtrack_IDのアレイを含み得る。G-PCCジオメトリトラックは、参照によってG-PCC属性トラックにリンクされ得る。例えば、G-PCCジオメトリトラック中のTrackReferenceTypeBoxのreference_typeは、関連する属性トラックを識別することができる。トラック参照タイプの4CCは、参照されるトラックがG-PCC属性データのコード化ビットストリームを含むことを示し得る「gpca」であり得る。
【0127】
(例えば、各)タイル、又はタイルのグループは、例えば、G-PCCビットストリームのジオメトリストリームが複数のタイルを含む場合に/ときに、ジオメトリタイルトラックなど、別個のトラック中にカプセル化され得る。ジオメトリタイルトラックは、タイルへの直接アクセスを可能にし得る、1つ以上のジオメトリタイルのTLVユニットを搬送し得る。複数のタイルを含むG-PCCビットストリームの属性ストリームは(例えば、それもまた)、複数の属性タイルトラックで搬送され得る。
【0128】
G-PCCタイルデータは、コンテナ内の別個のジオメトリ及び属性タイルトラックで搬送され得る。G-PCCコード化ストリームのISOBMFFコンテナ内の部分アクセスがサポートされ得る。ポイントクラウドシーン内の空間領域に対応するタイルは、Dynamic3DSpatialRegionSampleEntryを有するトラックなどのタイムドメタデータトラックのサンプルで、又はGPCCSpatialRegionInfoBoxボックスでシグナリングされ得る。これにより、プレーヤ及びストリーミングクライアントは、ポイントクラウドシーン内の特定の空間領域又はタイルをレンダリングするために必要とされる情報を搬送するタイルトラックのセットを(例えば、のみを)取り出すことが可能になり得る。
【0129】
G-PCCベーストラックは、TLVカプセル化構造を搬送し得る。TLVカプセル化構造は、SPS、GPS、APS、及び/又はタイルインベントリ情報を(例えば、のみを)含み得る。G-PCCベーストラックは、例えば、参照に基づいて、ジオメトリタイルトラックにリンクされ得る。例えば、トラック参照タイプを有するトラック参照は、4文字コード(four-character code、4CC)「gccg」を使用して定義され得る。トラック参照タイプのトラック参照を使用して、G-PCCベーストラックを(例えば、各)ジオメトリタイルトラックにリンクしてよい。
【0130】
ジオメトリタイルトラック(例えば、各ジオメトリタイルトラック)は、トラック参照ツールを使用して、それぞれのタイル又はタイルグループの属性情報を搬送する他の属性G-PCCタイルトラックとリンクされ得る。これらのトラック参照タイプの4CCは、「gpca」であり得る。
【0131】
代替トラック機構(例えば、TrackHeaderBoxのalternate_groupフィールド)によって、代替トラックが示されてもよい。同じalternate_group値を有するG-PCCコンポーネントタイルトラックは、同じG-PCCコンポーネントの異なる符号化バージョンであり得る。ボリュメトリックビジュアルシーンが、代替としてコーディングされ得る。例えば、互いの代替であるG-PCCトラックは、それらのTrackHeaderBox内に同じalternate_group値を有し得る。
【0132】
G-PCCコンポーネントタイルトラックは、代替を有し得る。例えば、ある代替グループに属する1つ以上の(例えば、全ての)G-PCCコンポーネントタイルトラックは、G-PCCベーストラック及び/又はそれぞれのG-PCCジオメトリタイルトラックによって参照され得る。互いの代替であり得るG-PCCコンポーネントタイルトラックは、代替グループ化機構を使用し得る。
【0133】
例えば、エンドユーザに、(例えば、より良好な)ビデオ体験を提供するために、ネットワーク配信条件の変化に動的に適応し得る配信フォーマットとして、MPEG動的適応ストリーミングオーバーHTTP(MPEG dynamic adaptive streaming over HTTP、MPEG-DASH)が利用されてもよい。
【0134】
動的HTTPストリーミングは、サーバにおいて利用可能であり得る1つ以上のビットレートでマルチメディアコンテンツを配信し得る。マルチメディアコンテンツは、複数のメディアコンポーネント(例えば、オーディオ、ビデオ、テキスト)を含み得る。異なるメディアコンポーネントは、異なる特性を有し得る。メディアコンポーネントの特性は、例えば、メディアプレゼンテーション記述(MPD)によって記述され得る。
【0135】
図8は、MPD階層データモデルの実施例を示す。
図8に示されるように、MPD810は、期間(例えば、時間間隔)のシーケンスを記述し得る。例えば、メディアコンテンツコンポーネントの符号化されたバージョンのセットは、期間中に変化しない場合がある。期間は、開始=60秒を有するPeriod id=2など、開始時間及び持続時間に関連付けられ得る。期間は、1つ以上の適応セット(例えば、
図8に示されるAdaptation Set IなどのAdaptationSet)から構成され得る。Adaptation Set、適応セット、AdaptationSet、及びadaptationsetは、本明細書では互換的に使用され得る。DASHストリーミングクライアントは、例えば、
図1A~
図1Dに関して本明細書で説明されるように、WTRUであり得る。
【0136】
適応セット(例えば、Adaptation Set、適応セット、AdaptationSet、又はadaptationset)は、例えば、言語、メディアタイプ、ピクチャアスペクト比、ロール、アクセシビリティ、視点、レーティングプロパティなどのうちの1つ以上などの、1つ以上の(例えば、同一の)プロパティを共有する、1つ以上の(例えば、いくつかの)メディアコンテンツコンポーネントの符号化バージョンのセットを表し得る。実施例では、AdaptationSetは、マルチメディア(例えば、G-PCC)コンテンツのジオメトリコンポーネント及び/又は属性コンポーネントの種々のビットレートを含み得る。AdaptationSetは、(例えば、同じ)マルチメディアコンテンツのオーディオコンポーネント(例えば、より低品質のステレオ及び/又はより高品質のサラウンドサウンド)の種々のビットレートを含み得る。AdaptationSetは、複数のRepresentationを含み得る。
【0137】
Representation 2などのRepresentationは、1つ以上の(例えば、いくつかの)メディアコンポーネントの配信可能な符号化バージョンを記述し得る。Representationは、例えば、ビットレート、解像度、チャネル数、及び/又は他の特性によって、他の表現と相違し得る。Representationは、1つ以上のセグメントを含み得る。Representation要素の属性(例えば、@id、@bandwidth、@qualityRanking、及び@dependencyId)は、Representationの1つ以上のプロパティを指定し得る(例えば、指定するために使用され得る)。
【0138】
Segmentは、HTTP要求を用いて取り出され得る。(例えば、各)セグメント(例えば、初期化セグメント、メディアセグメント1、メディアセグメント2など)は、ユニフォームリソースロケータ(uniform resource locator、URL)(例えば、サーバ上のアドレス指定可能な位置)を有し得る。セグメントは、例えば、HTTP GET又はバイト範囲を有するHTTP GETを使用してダウンロードされ得る。
【0139】
DASHクライアントは、MPD XML文書をパースし得る。DASHクライアントは、(例えば、その環境に適した)AdaptationSetの集合を、例えばAdaptationSetの要素に基づいて選択し得る。クライアントは、(例えば、各)AdaptationSetの(例えば、1つの)Representationを選択し得る。クライアントは、例えば、@bandwidth属性の値、クライアントコーディング能力、及び/又はクライアントレンダリング能力に基づいて、Representationを選択し得る。クライアントは、選択されたRepresentationの初期化セグメントをダウンロードし得る。クライアントは、(例えば、セグメント全体又はセグメントのバイト範囲を要求することによって)コンテンツにアクセスし得る。クライアントは、例えば、プレゼンテーションが開始された後に、又はプレゼンテーション中に、メディアコンテンツを消費し続け得る。クライアントは、プレゼンテーション中にメディアセグメント及び/又はメディアセグメントの一部を要求し(例えば、継続的に要求し)得る。クライアントは、メディアプレゼンテーションタイムラインに従ってコンテンツを再生し得る。クライアントは、例えば、クライアントの環境からの更新された情報に基づいて、第1のRepresentationから第2のRepresentationに切り替え得る。クライアントは、例えば、2つ以上のPeriodにわたって、コンテンツを連続的に再生し得る。メディアプレゼンテーション(例えば、セグメントにおいてクライアントによって消費されている)が終了されてもよく、期間が開始されてもよく、かつ/又はMPDが、例えば、Representationにおける告知されたメディアの終わりに向かって、再フェッチされてもよい。
【0140】
MPEG-DASH記述子は、メディアコンテンツに関するアプリケーション固有の情報を提供し得る。記述子要素構造は、同様であり得る。記述子要素は、例えば、スキームを識別するためのURIを提供し得る@schemeIdUri属性、属性@value、及び/又は属性@idを含み得る。要素セマンティクスは、採用されるスキームに固有であり得る。スキームを識別するユニフォームリソース識別子(uniform resource identifier、URI)は、例えば、ユニフォームリソース名(uniform resource name、URN)又はURLであり得る。MPDは、要素をどのように使用するかについての情報を提供してもよく、又は提供しなくてもよい。DASHフォーマットを採用するアプリケーションは、例えば、適切なスキーム情報を用いて記述要素をインスタンス化し得る。要素(例えば、記述子要素)を使用するDASHアプリケーションは、(例えば、URIの形態の)スキーム識別子を(例えば、最初に)定義し得、かつ/又は(例えば、スキーム識別子が使用されるときのために)要素の値空間を定義し得る。拡張要素及び/又は属性は、例えば、構造化データの別個の名前空間において定義され得る。記述子は、MPD内のいくつかのレベルで現れ得る。例えば、MPDレベルでの要素の存在は、要素がMPD要素の子であることを示し得る。適応セットレベルでの要素の存在は、この要素がAdaptationSet要素の子要素であることを示し得る。Representationレベルでの要素の存在は、この要素がRepresentation要素の子要素であることを示し得る。
【0141】
(例えば、MPEG-DASHにおける)バンドルは、(例えば、単一の)デコーダインスタンスによって共同で消費され得るメディアコンポーネントのセットであり得る。(例えば、各)バンドルは、デコーダ固有の情報を含み得、かつ/又はデコーダをブートストラップし得る、(例えば、メイン)メディアコンポーネント)を含み得る。PreSelectionは、例えば、共同で消費され得るバンドル内のメディアコンポーネントのサブセットを参照、識別、及び/又は定義し得る。
【0142】
メインメディアコンポーネントを含むAdaptationSetは、Main Adaptation Setと称されることがある。Main Adaptation Set、メインAdaptation Set、及びメイン適応セット(例えば、適応セット(例えば、adaptationset)の大文字化又は合成に基づく任意の変形)は、本明細書で互換的に使用され得る。メインメディアコンポーネントは、バンドルに関連付けられ得るPreSelectionに含まれ得る。(例えば、各)バンドルは、1つ又は複数の部分AdaptationSetを含み得る。部分AdaptationSetは、Main AdaptationSetと組み合わせて処理され得る。
【0143】
表4は、PreSelection要素セマンティクスの実施例を示す。PreSelectionは、例えば、表4に示されるように、例えば、PreSelection要素を通して定義され得る。PreSelectionの選択は、PreSelection要素に含まれ得る属性及び要素に基づき得る。
【0144】
【0145】
VR及び没入型3Dグラフィックスなどのマルチメディアアプリケーションは、仮想世界との対話及び/又は通信の更新された形態を可能にし得る3Dポイントクラウドを用いて実装されるか、又は3Dポイントクラウドによって表され得る。静的及び動的ポイントクラウドは、大量の情報を生成し得る。効率的な符号化アルゴリズムを使用して、ポイントクラウド情報を圧縮し、例えば、ポイントクラウド情報による記憶及び/又は送信リソース利用を低減し得る。例えば、圧縮された動的なポイントクラウド情報のビットストリームは、非圧縮情報のビットストリームよりも少ない送信リソースを利用し得る。
【0146】
ポイントクラウドアプリケーションは、コーディング、記憶、及び/又はネットワークリソース(例えば、ネットワークを介したポイントクラウドデータのストリーミング)を利用し得る。ポイントクラウドアプリケーションは、例えば、コンテンツがどのように生成されたかに応じて、ポイントクラウドコンテンツのライブストリーミング及び/又はオンデマンドストリーミングを実施し得る。ポイントクラウドアプリケーションは、ポイントクラウドを表す大量の情報を作成、処理、及び/又は送信/受信し得る。ポイントクラウドアプリケーションは、例えば、変動するネットワーク容量及び/又は他の動作条件に関して、例えば、ネットワークの過負荷を回避するために、及び/又は最適化された視聴体験を提供するために、適応ストリーミング技術をサポートし得る。
【0147】
MPEG-DASHは、ポイントクラウドの適応的配信を提供し得る(例えば、提供するために使用され得る)。MPEG-DASHは、例えば、ポイントクラウドストリームを含むポイントクラウドメディアをサポートするためのシグナリングを用いて実装され得る。シグナリング要素は、ストリーミングクライアントが、MPDファイル内のポイントクラウドストリーム及びこれらのポイントクラウドストリームのコンポーネントサブストリームを識別することを示し得るか、又は可能にし得る。シグナリング要素は、例えば、ストリーミングクライアントがサポートするように構成され得る、かつ/又は構成可能であり得る、ポイントクラウド及び/又はポイントクラウドコンポーネントの(例えば、最良の)バージョンをストリーミングクライアントが選択することを可能にするために、ストリーミングクライアントがポイントクラウドコンポーネントに関連付けられ得るメタデータの1つ以上のタイプを示し得る、かつ/又は識別することを可能にし得る。
【0148】
ポイントクラウドコンテンツのコンポーネントは、異なる表現において利用可能であり得る。実施例では、複数の表現の各々は、異なる品質レベルを表し得る。ストリーミングクライアントは、異なる表現に関するガイダンス(例えば、MPDファイル中でシグナリングされる指示)を利用し得る。例えば、指示は、(例えば、品質のグレースフルデグラレーションを実施するために、)異なるコンポーネントにわたる表現のどのセットが(例えば、特定の)品質レベルを構成するかを示し得る。ポイントクラウドコンテンツのコンポーネントは、複数のタイルに分けられ得る。クライアントは、例えば、帯域幅の可用性に基づいて、(例えば、全てのポイントクラウドデータをストリーミングする代わりに)ジオメトリコンポーネントの特定の(例えば、選択された)タイル部分をストリーミングし得る。G-PCCコンポーネントタイルビットストリームは、異なるAdaptation Setにおいて利用可能であり得る。(例えば、各)Adaptation Setは、G-PCCコンポーネントタイルを表し得る。
【0149】
G-PCC 3D空間領域情報は、例えば、3Dタイルインベントリ情報とともに、G-PCCデータ中の空間部分アクセスサポートを提供し得る。いくつかの実施例では、部分アクセスは、G-PCCビットストリーム復号に関与する複雑さが高い場合、G-PCCプレーヤにおける複雑さを低減しない場合がある。G-PCCコンテナにおける時間スケーラビリティは、例えば、プレーヤ側での複雑さを低減するために、かつ/又はより低いフレームレートを有するG-PCCストリームを提供するためにサポートされ得る。時間スケーラビリティ情報のシグナリングは、MPEG DASHストリーミングクライアントではサポートされないことがある。例えば、ストリーミングクライアントには、例えば、異なるコンポーネントにわたる表現のどのセットがG-PCCビットストリーム中に存在する時間レベルを構成するかに関する、MPDファイル中でシグナリングされるガイダンスが提供され得る。
【0150】
G-PCCメディアコンテンツは、ジオメトリ及び属性などの、いくつかのコンポーネントから構成され得る。(例えば、複数のコンポーネント中の)(例えば、各)コンポーネントは、例えば、G-PCCビットストリームのサブストリームとして別個に符号化され得る。ジオメトリ及び属性などのコンポーネントは、例えば、G-PCCエンコーダを使用して符号化され得る。サブストリームは、例えば、ポイントクラウドをレンダリングするために、(例えば、追加のメタデータとともに)まとめて復号され得る。
【0151】
要素及び属性は、例えば、XML要素及びXML属性として定義され得る。XML要素は、例えば、別個の名前空間(例えば、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020」)内で定義され得る。名前空間指定子「gpcc:」は、本明細書では、例えば、別個の名前空間を指すために使用され得る。
【0152】
G-PCC Componentは、DASH MPDでシグナリングされ得る。実施例では、(例えば、各)G-PCCコンポーネントは、DASHマニフェスト(例えば、MPD)ファイル内で、Component Adaptation Setと称されることがある、別個のAdaptationSetとして表され得る。ジオメトリ情報を含むAdaptation Setは、G-PCCコンテンツのためのメインアクセスポイントとして機能し得る、Main Adaptation Setであり得る。実施例では、(例えば、1つの)適応セットは、解像度ごとにコンポーネントごとにシグナリングされ得る。実施例では、Main Adaptation Setは、「gpc1」に設定された@codecs属性を有し得る。
【0153】
EssentialProperty記述子を、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:コンポーネント」に等しい@schemeIdUri属性セットとともに使用して、例えば、Component Adaptation Set中のG-PCCコンポーネントのタイプを識別し得る。EssentialProperty記述子は、例えば、GPCCComponent記述子と称されることがある。
【0154】
実施例では(例えば、適応セットレベルで)、(例えば、1つの)GPCCComponent記述子が、適応セットのRepresentation中に存在する(例えば、各)ポイントクラウドコンポーネントについてシグナリングされ得る。
【0155】
表5は、GPCCComponent記述子の要素及び属性の実施例を示す。実施例では、GPCCComponent記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCCComponent記述子は、表5に定義された属性を含み得る。
【0156】
【0157】
表6は、表5に対応するGPCCComponent記述子のXMLスキーマの実施例を示す。
【0158】
【0159】
Main Adaptation Setは、例えば、適応セットレベルでの(例えば、単一の)Initialization Segment、又は表現レベルでの複数の初期化セグメント(例えば、各Representationに対して1つの初期化セグメント)を含み得る。初期化セグメントは、G-PCCデコーダを初期化し得る(例えば、初期化するために使用され得る)G-PCCパラメータセットを含み得る。1つ以上の(例えば、全ての)RepresentationのG-PCCパラメータセットは、例えば、(例えば、単一の)初期化セグメントがある場合、初期化セグメントに含まれ得る。
【0160】
実施例では、(例えば、各)Representationの初期化セグメントは、例えば、2つ以上のRepresentationがMain Adaptation Setでシグナリングされる場合、RepresentationのG-PCCパラメータセットとジオメトリデータとを含み得る。他のComponent Adaptation SetのRepresentationは、例えば、@dependencyId属性を使用して、Main Adaptation Setから対応するRepresentation識別子をリストし得る。Main Adaptation Set中のRepresentationは、G-PCCコンポーネントAdaptationSet中の対応するRepresentationにマッピングされ得る。Main Adaptation SetのRepresentationのメディアセグメントは、例えば、G-PCCトラックの1つ以上のトラックフラグメントを含み得る。コンポーネントAdaptationSetのRepresentationのメディアセグメントは、例えば、対応するコンポーネントトラックの1つ以上のトラックフラグメントを(例えば、ファイルフォーマットレベルで)含み得る。
【0161】
実施例では、Role記述子要素は、G-PCCコンポーネントについて定義され得る値とともに使用され得る。例えば、ジオメトリコンポーネントは、gpccジオメトリの対応する値を有し得、属性コンポーネントは、gpcc属性の対応する値を有し得る。(例えば、追加の)EssentialProperty記述子要素(例えば、表5に示される実施例について説明されたEssentialProperty記述子要素と同様の)は、適応セットレベルでシグナリングされ得る。実施例では、EssentialProperty記述子要素は、component_type属性を除いて(例えば、適応セットレベルで)シグナリングされ得る。EssentialProperty記述子要素は、(例えば、いずれの場合も)ジオメトリコンポーネント及び/又は属性コンポーネントを識別するためにシグナリングされ得る。
【0162】
実施例では、例えば、G-PCCコンポーネントの複数のバージョンが異なるコーデックを使用して符号化される場合、使用されるメディアコーデックに従って、G-PCCコンポーネントの複数のバージョンのうちの(例えば、各)バージョンが、@codecs属性セットの値とともに別個のAdaptationSetでシグナリングされ得る。G-PCCコンポーネントの複数のバージョンのAdaptationSetにわたるRepresentation間の切り替え(例えば、シームレスな切り替え)がサポートされ得る。適応セット(例えば、複数の適応セットの各々)は、例えば、urnに設定された@schemeIdURI:mpeg:dash:adaptation-set-switching:2016、及び例えば、G-PCCコンポーネントの複数のバージョンのAdaptationSetにわたるRepresentation間のシームレスな切り替えがサポートされることを示すために、他の利用可能なバージョンに対応するAdaptationSet IDのコンマで区切られたリストを含む@value、を有するSupplementalProperty記述子を含み得る。実施例では、適応セットにわたる切り替えをサポートするためのルールを全く適用することができないか、又はより多く(例えば、追加のルール)を適用することができる。
【0163】
G-PCCタイルトラックがシグナリングされ得る。複数のタイルトラックがG-PCCコンテナ内に存在するとき、Main Adaptation Setは、G-PCCベーストラックからのパラメータセット及びタイルインベントリ情報を(例えば、それらのみを)含み得る。ジオメトリデータ及び/又は属性データは、Main Adaptation Set及びそのRepresentation内に存在しなくてもよい。Main Adaptation Setの@codecs属性は、「gpcb」に設定され得、これはAdaptation Setがベーストラックデータを含むことを示し、ベーストラックは、G-PCCコンテンツのSPS、GPS、APS、及び/又はTile Inventory情報を(例えば、それらのみを)含む。
【0164】
(例えば、各)コンポーネントタイルトラックは、別個のAdaptation Setでシグナリングされ得る。別個のAdaptation Setは、Tile Component Adaptation Setと称されることがある。(例えば、各)バージョンは、例えば、同じタイル(又はタイルのセット)のためのコンポーネントの複数のバージョンが存在し、別個のタイルトラック中で搬送される場合に/ときに、Tile Component Adaptation SetのRepresentationでシグナリングされ得る。G-PCCメディアコンテンツのコンポーネントタイルトラックを表すTile Component Adaptation Setの@codecs属性は、「gpt1」に設定され得る。
【0165】
GPCCComponent記述子は、Tile Component Adaptation Setレベルでシグナリングされ得る。GPCCComponent記述子は、例えば、タイルビットストリーム中に存在するタイルのリストを示す(例えば、追加の)属性@tile_idsを含み得る。GPCCComponent記述子は、例えば、包含するAdaptation Setによって表されるコンポーネントがG-PCC属性コンポーネントである場合に/ときに、追加のXML属性@attr_indexを含むことが(例えば、条件付きで含むことも)できる。@attr_index属性は、例えば、同じ属性タイプ(例えば、2つ以上の色属性)を有する複数のG-PCC属性コンポーネントがG-PCCコンテンツ中に存在する場合に/ときに、SPS中のG-PCC属性コンポーネントの順序をシグナリングすることができ、かつ/又はG-PCC属性コンポーネントを区別することを可能にすることができる。Tile Component Adaptation Setレベルで存在するGPCCComponent記述子は、表7において示される(例えば、定義される)要素及び属性を含み得る。
【0166】
【0167】
表8は、表7に対応するGPCCComponent記述子のXMLスキーマの実施例を示す。
【0168】
【0169】
実施例では、(例えば、複数のタイルトラックがコンテナ内に存在する場合に/ときに、)ジオメトリTile Component Adaptation Set中の(例えば、各)Representationは、例えば、@dependencyId属性を使用して、Main Adaptation Set中の対応するRepresentationを参照し得る。属性Tile Component Adaptation Set中の(例えば、各)Representationは、例えば、@dependencyId属性を使用して、ジオメトリTile Component Adaptation Set中の対応するRepresentationを参照し得る。
【0170】
G-PCCコンポーネントタイルトラック(例えば、同じalternate_group値を有する関連付けられたG-PCCコンポーネントタイルトラック)は、Tile Component Adaptation SetのRepresentationとして、MPDでシグナリングされ得る。
【0171】
G-PCC記述子がシグナリングされ得る。ストリーミングクライアントは、例えば、対応する要素内のGPCCComponent記述子に基づいて(例えば、チェックすることによって)、AdaptationSet又はRepresentation中の、ポイントクラウドコンポーネントのタイプを識別してもよい(例えば、識別することが可能であり得る、又は識別するように構成されてもよい)。ストリーミングクライアントは、MPDファイル内に存在する異なるジオメトリポイントクラウドストリームどうしを区別し得る。
【0172】
G-PCC記述子は、例えば、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:gpc」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素を含み得る。表9は、G-PCC記述子の属性の実施例を示す。実施例では、G-PCCメディアのMain Adaptation Setの適応セットレベルでは、G-PCC記述子が全く存在し得ないか、又はより多く(例えば、多くとも1つのG-PCC記述子)存在し得る。
【0173】
【0174】
属性のデータ型は、例えば、XMLスキーマで定義されるものであり得る。表10は、G-PCC記述子のXMLスキーマの実施例を示す。スキーマは、例えば、名前空間urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020、を有するXMLスキーマで表され得る。
【0175】
【0176】
GPCCTileId記述子がシグナリングされ得る。ストリーミングクライアントは、例えば、GPCCComponent記述子に基づいて(例えば、それをチェックすることによって)、G-PCC Tile Component AdaptationSet中に存在する1つ以上のタイルidを識別し得る。実施例では、G-PCCタイルのコンポーネントのうちの1つ以上(例えば、全て)が、単一のトラックに記憶され得る。GPCCComponent記述子は、例えば、G-PCCタイルのコンポーネントの全てが単一のトラック中に記憶されている場合、そのトラックに関連付けられたAdapatationSet中でシグナリングされないことがある。ストリーミングクライアントは、MPDファイル内に存在し得る異なるG-PCCタイルトラックどうしを区別し得る。例えば、ストリーミングクライアントは、それぞれのタイルストリームに基づいて(例えば、識別することによって)、異なるG-PCCタイルトラックどうしを区別し得る。
【0177】
実施例では、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:tileID」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素は、GPCCTileId記述子であり得る。GPCCTileId記述子は、異なるG-PCCタイルストリームどうしを区別するために使用され得る。実施例では、1つ(例えば、多くとも1つのGPCCTileId記述子)が、G-PCCタイルメディアの適応セットレベルでシグナリングされ得る、又は存在し得る。GPCCTileId記述子(例えば、多くとも1つのGPCCTileId記述子)は、例えば、GPCCComponent記述子が適応セットレベルで利用可能でない場合/とき(例えば、タイル又はタイルのグループの全てのG-PCCコンポーネントデータが1つのトラック中にある場合/とき)に、適応セットレベルでシグナリングされ得る、又は存在し得る。
【0178】
実施例では、GPCCTileId記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCCTileId記述子は、例えば、表11に示される1つ以上の属性を含み得る。
【0179】
【0180】
属性のデータ型は、XMLスキーマで提供されるものであり得る。GPCCTileId記述子のXMLスキーマは、例えば、表12に示される例示的なスキーマに示されるように提供され得る。スキーマは、例えば、表12の実施例で示されるように、名前空間urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020を有するXMLスキーマで表され得る。
【0181】
【0182】
G-PCC Preselectionがシグナリングされ得る。G-PCCプリセレクションは、例えば、(例えば、DASHで定義される)PreSelection要素を使用して、例えば、ボリュメトリックメディアのMain Adaptation Setの識別子(ID)と、(例えば、それに続く)G-PCCコンポーネントに対応するAdaptationSetのIDと、を含む@preselectionComponents属性のIDリストとともに、MPDでシグナリングされ得る。実施例では、PreSelectionの@codecs属性は、PreSelectionメディアがジオメトリベースのポイントクラウドであることを示し得る、「gpc1」に設定され得る。PreSelectionは、例えば、Period要素内のPreSelection要素を使用して、かつ/又は適応セットレベルでプリセレクション記述子を使用して、シグナリングされ得る。
【0183】
図9は、プリセレクションを使用してMPD中のG-PCCコンポーネントをグループ化する実施例を示す。
図9は、MPEG-DASH MPDファイル内の(例えば、単一の)ボリュメトリックメディアに属し得るG-PCCコンポーネントをグループ化するための例示的なDASH構成を示す。
【0184】
G-PCCメディアの複数のバージョンがシグナリングされ得る。実施例では、同じポイントクラウドメディアの複数のバージョンが、例えば、別個のPreSelectionを使用してシグナリングされ得る。同じジオメトリベースのポイントクラウドメディアの代替バージョンを表すPreSelectionは、例えば、同じ@gpcId値を有するG-PCC記述子を含み得る。例えば、プリセレクションレベルでは、G-PCC記述子が全く存在し得ないか、又はより多く(例えば、多くとも1つ)存在し得る。プリセレクションは、選択可能な代替であり得る。@preselectionComponents属性のIDリストは、例えば、@codecs属性が「gpc1」に設定されている場合に/ときに、Main Adaptation SetのIDと、それに続く残りのコンポーネントAdaptation Set IDと、を含み得る。
【0185】
図10は、プリセレクションを使用してMPD中のG-PCCコンポーネントの複数のバージョンをグループ化する実施例を示す。
図10は、MPEG-DASH MPDファイル内の単一のポイントクラウドに属し得るG-PCCコンポーネントの複数のバージョンをグループ化するためのDASH構成の実施例を示す。グルーピング/関連付けは、例えば、プリセレクション記述子を使用してシグナリングされ得る。表13は、プリセレクションを使用してMPD中のG-PCCコンポーネントの複数のバージョンをシグナリングする実施例を示す。
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
実施例では、ポイントクラウドのG-PCCコンポーネントAdaptationSet、又はMain Adaptation SetのRepresentationは、例えば、@dependencyId属性を使用して、G-PCCコンポーネントAdaptationSet及び/又はRepresentationの識別子をリストし得る。例えば、ポイントクラウドを再構成するために、例えば、Main Adaptation Set中のセグメントがポイントクラウドコンポーネントのAdaptationSetからのセグメントとともに復号される場合、依存関係(例えば、固有の依存関係)があり得る。
【0191】
実施例では、G-PCC Tile Preselectionが実装され得る。Main Adaptation Setは、例えば、G-PCCコンテンツが複数のタイルトラックを使用して搬送される場合に/ときに、G-PCCベーストラックデータをシグナリングし得る。Tile Component Adaptation Setは、G-PCCジオメトリ及び属性タイルトラックデータをシグナリングし得る。
【0192】
G-PCC Tile Preselectionは、例えば、PreSelection要素を使用してMPDでシグナリングされ得る。Preselectionの@codecs属性は、例えば、Preselectionメディアがジオメトリベースのポイントクラウドタイルのセットであることを示すように(例えば、「gpt1」に)設定され得る。Preselectionは、Period要素内のPreSelection要素を使用してシグナリングされ得る。Preselectionは、Tile Component Adaptation SetレベルでのPreselection記述子を使用してシグナリングされ得る。
【0193】
PreSelection要素は、@preselectionComponents属性のIDリストを含み得る。G-PCC Tile Preselectionの@preselectionComponents属性IDリストは、Tile Component Adaptation SetのIDと、それに続く対応する属性Tile Component Adaptation Set IDと、を含み得る。選択されたジオメトリTile Component Adaptation SetのRepresentationに対応するMain Adaptation SetのRepresentationは、例えば、Adaptation SetのRepresentationでシグナリングされる@dependencyId属性を使用して識別され得る。
【0194】
(例えば、各)G-PCC Tile Preselectionは、1つ以上のGPCCTileId記述子を含み得る。これにより、Preselection(例えば、各Preselection)で参照されるタイルの識別が可能になり得る。いくつかの実施例では(例えば、GPCCTileId記述子が存在しない場合に/ときに)、G-PCC Tile Preselectionに属するタイルは、@preselectionComponents属性のIDリストからジオメトリTile Component Adaptation Setを見つけ、かつジオメトリTile Component Adaptation Set中に存在するGPCCComponent記述子からのタイルIDのリストをチェックすることによって、識別され得る。
【0195】
図11は、複数のタイルトラックを有するG-PCCコンテンツの実施例を示す。
図11は、例示的なDASH構成であり得る。
図11に示されるように、G-PCCコンテンツは、例えば、1つのジオメトリコンポーネントと3つの属性コンポーネントとを有し得る。G-PCCビットストリームは、例えば、(例えば、2つの)タイルセットにグループ化され得る6つのタイルを含み得る。例えば、第1のタイルセットは、タイル1、2、及び3を含み得、第2のタイルセットは、タイル4、5、及び6を含み得る。各タイルセットのコンポーネントは、(例えば、異なる品質で符号化された)(例えば、2つの)異なるバージョンで利用可能であり得る。タイルセットの(例えば、各)コンポーネントバージョンは、ISOBMFFコンテナファイル内の別個のG-PCCタイルトラックで搬送され得る。MPDファイルは、1つ以上(例えば、2つ)のタイルセットの各コンポーネントのTile Component Adaptation Setを含み得る。(例えば、各)Tile Component Adaptation Setは、1つ以上(例えば、2つ)の表現を(例えば、コンポーネントのバージョンごとに1つ)含み得る。例えば、MPD中の2つのPreselectionが、G-PCCビットストリーム中に存在する2つのタイルセットをシグナリングし得る。
【0196】
表14は、複数のタイルトラックをPreselection記述子とともに有するG-PCCコンテンツをシグナリングするDASH MPDファイルの実施例を示す。
【0197】
【0198】
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
実施例では、メディアデータは、例えば、複数のポイントクラウドメディアが利用可能である場合、別個のPreSelectionを使用してシグナリングされ得る。ジオメトリベースのポイントクラウドメディアデータを表すPreSelectionは、一意の@gpcId値を有するG-PCC記述子を含み得る。例えば、プリセレクションレベルでは、G-PCC記述子が全く存在し得ないか、又はより多く(例えば、多くとも1つ)存在し得る。メイン適応セットのID、@preselectionComponents属性の適応セットIDのリスト中の第1のID、及び/又は(例えば、それに続く)ポイントクラウドコンポーネントに対応するAdaptationSetのIDが存在し得る(例えば、提供/シグナリング、及び/又は受信され得る)。ポイントクラウドは、例えば、G-PCC記述子内で定義され得る@gpcId属性の一意の値を使用して識別され得る。
【0203】
1つ以上のG-PCCタイルグループがシグナリングされ得る。実施例では、タイルバウンディングボックス情報は、例えば、ジオメトリベースのポイントクラウド中の複数のタイルが存在する場合、(例えば、GPCCTileInventory記述子を使用して)シグナリングされ得る。GPCCTileInventory記述子は、例えば、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:gptl」に設定され得る@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素であり得る。GPCCTileInventory記述子は、例えば、G-PCCメディアがタイル化されている場合、G-PCCメディアのMain Adaptation Setの適応セットレベルで存在し得る。表15は、GPCCTileInventory記述子の要素及び属性の実施例を示す。
【0204】
【0205】
表16は、GPCCTileInventory記述子のXMLスキーマの実施例を示す。GPCCTileInventory記述子の様々な要素及び属性のデータ型は、例えば、表16に示される例示的なスキーマなどのXMLスキーマに従って定義され得る。
【0206】
【0207】
クライアントは、例えば、タイル化されたG-PCCコンポーネントデータをサーバからストリーミングするために、MPD中に存在するタイルインベントリバウンディングボックス情報からタイルIDを(例えば、最初に)選択し得る。選択されたtile_idを有するG-PCCコンポーネントは、クライアントにストリーミングされ得る。
【0208】
動的G-PCC Tile Inventory情報がシグナリングされ得る。変更についての情報は、例えば、パラメータセットデータ及び/又はタイルインベントリ情報が動的に変化している場合に/ときに、G-PCCベーストラックのサンプル中で搬送され得る。実施例では(例えば、ジオメトリベースのポイントクラウド中に複数のタイルが存在し、かつ/又はタイルのバウンディングボックス情報が動的に変化している場合に/ときに)、タイルバウンディングボックス情報は(例えば、パラメータセットデータとともに)、Main Adaptation SetのRepresentationのMedia Segmentで搬送され得る。
【0209】
空間領域は、静的であり得る。空間領域の特性、及び/又は領域とG-PCCタイルとの間のマッピングは、例えば、3D空間領域が静的である場合、(例えば、GPCC3DRegions記述子を使用して)シグナリングされ得る。3D空間領域は、例えば、(例えば、各)領域の位置及び/又は寸法がプレゼンテーション時間にわたって変化しない場合、静的であり得る。GPCC3DRegions記述子は、例えば、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:gpsr」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素であり得る。(例えば、単一の)GPCC3DRegions記述子は、例えば、メインG-PCCトラック中の適応セットレベル若しくは表現レベルで、かつ/又はジオメトリベースのボリュメトリックメディアコンテンツのプリセレクションレベルで存在し得る。
【0210】
GPCC3DRegions記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCC3DRegions記述子は、(例えば、表17において指定される)要素及び属性を含み得る。表17は、GPCC3DRegions記述子の要素及び属性の実施例を示す。
【0211】
【0212】
GPCC3DRegions記述子の様々な要素及び属性のデータ型は、表18の実施例で示されるXMLスキーマなどのスキーマによって定義され得る。表18は、GPCC3DRegions記述子のXMLスキーマの実施例を示す。
【0213】
【0214】
実施例では、空間領域の特性及び/又は空間領域とG-PCCコンポーネントの対応するAdaptationSetとの間のマッピングは、例えば、3D空間領域が静的である場合、及び/又はタイルインベントリ情報が利用可能でない場合、(例えば、GPCC3DRegions記述子を使用して)シグナリングされ得る。このGPCC3DRegions記述子は、例えば、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:gpsr」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素であり得る。(例えば、単一の)GPCC3DRegions記述子は、例えば、メインG-PCCトラック中の適応セットレベル及び/若しくは表現レベルで、かつ/又はジオメトリベースのボリュメトリックメディアコンテンツのプリセレクションレベルで存在し得る。
【0215】
GPCC3DRegions記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCC3DRegions記述子は、(例えば、表19において指定される)要素及び属性を含み得る。表19は、GPCC3DRegions記述子の要素及び属性の実施例を示す。
【0216】
【0217】
GPCC3DRegions記述子の様々な要素及び属性のデータ型は、例えば、XMLスキーマなどのスキーマに従って定義され得る。表20は、GPCC3DRegions記述子のXMLスキーマの実施例を示す。
【0218】
【0219】
実施例では、空間領域とG-PCCコンポーネントの対応するAdaptationSetとの間のマッピングは、例えば、3D空間領域が静的である場合に/ときに、GPCC3DRegionId記述子を使用してシグナリングされ得る。GPCC3DRegionId記述子は、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:gp3rid」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素であり得る。(例えば、単一の)GPCC3DRegionId記述子が、(例えば、各)G-PCCコンポーネントの適応セットレベルで存在し得る。GPCC3DRegionIdは、例えば、gpsr.spatialRegion@asIds属性がGPCC3DRegions記述子内に存在する場合に/ときに、存在しない場合がある。
【0220】
GPCC3DRegionId記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCC3DRegionId記述子は、表21に示される1つ以上の属性を含み得る。
【0221】
【0222】
属性のデータ型は、XMLスキーマで提供されるものであり得る。GPCC3DRegionID記述子のXMLスキーマは、表22の実施例に示される。スキーマは、例えば、表22の実施例で指定されるように、名前空間urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020を有するXMLスキーマで表され得る。
【0223】
【0224】
実施例では、空間領域とG-PCCコンポーネントの1つ以上の対応するAdaptationSetとの間のマッピングは、例えば、3D空間領域が静的である場合に/ときに、(例えば、GPCCComponents記述子を使用して)シグナリングされ得る。GPCCComponent記述子は、例えば、表23に定義される要素及び属性を含み得る。GPCC3DRegionID記述子は、例えば、@region_Id属性がGPCCComponents記述子内に存在する場合に/ときに、存在しない場合がある。
【0225】
【0226】
表24は、GPCCComponent記述子のXMLスキーマの実施例を示す。
【0227】
【0228】
空間領域は、動的であり得る。いくつかの実施例では(例えば、3D分割が動的である場合に/ときに)、プレゼンテーションタイムライン中の(例えば、各)3D領域の位置及び/又は寸法をシグナリングするためのタイムドメタデータトラックは、(例えば、単一の)表現を有する(例えば、別個の)AdaptationSet中で搬送され得る。AdaptationSetは、メインG-PCC適応セットに関連付けられ(例えば、リンクされ)得る。使用される属性は、@associationId属性、並びに/又は対応するAdaptationSet及び/若しくはRepresentationの4CC「gpdr」を含み得る@associationType値を含み得る。
【0229】
時間レベル情報がシグナリングされ得る。ストリーミングクライアントは、G-PCC Component AdaptationSet又はG-PCC Tile Component AdaptationSetの表現内に存在する時間レベルを識別し得る(例えば、識別する必要があり得る)。ストリーミングクライアントは、G-PCCコンテンツの時間レベルトラック表現の間の復号依存性を識別し得る(例えば、識別する必要があり得る)。
【0230】
実施例では、「urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020:temporallevelIds」に等しい@schemeIdUri属性を有するSupplementalProperty要素は、GPCCTemporalLevelId記述子と呼ばれることがあり、これはG-PCCストリームの異なる時間レベルを区別するために使用され得る。例えば、G-PCCメディアが複数の時間レベルトラックに記憶される場合、GPCCTemporalLevelId記述子(例えば、1つのGPCCTemporalLevelId記述子のみ)が、G-PCCメディアの表現セットレベルに存在し得る。例えば、G-PCCコンポーネントメディアサンプルが複数の時間レベルに分けられている場合、かつ/又は時間レベルサンプル(例えば、全ての時間レベルサンプル)が時間レベルトラック(例えば、単一の時間レベルトラック)に記憶されている場合、GPCCTemporalLevelId記述子(例えば、1つのGPCCTemporalLevelId記述子のみ)が、G-PCCメディアの表現セットレベルに存在し得る。GPCCTemporalLevelId記述子は、例えば、G-PCCメディアサンプルが時間レベルに基づいて分けられていない場合、表現セットレベルで存在しない場合がある。
【0231】
GPCCTemporalLevelId記述子の@value属性は、存在しない場合がある。GPCCTemporalLevelId記述子は、例えば、表25に示されるような属性を含み得る。
【0232】
実施例では、より高い時間レベルコンテンツのRepresentationは、より低い時間レベルコンテンツのRepresentationに依存し得る。より高い時間レベル識別子コンテンツRepresentationのより低い時間レベルRepresentationへの依存性は、例えば、より高い時間レベルコンテンツRepresentationでシグナリングされ得る@dependencyId属性に基づいて識別され得る。より高い時間レベルコンテンツRepresentation中の@dependencyId属性の値は、対応するより低い時間レベルコンテンツRepresentationの@id属性値に等しくてもよい。
【0233】
【0234】
属性のデータ型は、XMLスキーマで定義され得る。GPCCTemporalLevelId記述子のXMLスキーマの実施例は本明細書で説明される。スキーマは、例えば、表26で示されるように、例えば、名前空間urn:mpeg:mpegI:gpcc:2020を有するXMLスキーマで表され得る。
【0235】
【0236】
表27は、2つの時間レベルトラック中にカプセル化された3つの時間レベルを有するG-PCCコンテンツをシグナリングするDASH MPDファイルの実施例を示す。
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
ストリーミングクライアントビヘイビアは、複数の時間レベルトラック表現に関連付けられ得る。いくつかの実施例では(例えば、表27中の実施例で示されるように)、MPDは、ジオメトリコンポーネントと1つ以上(例えば、3つ)の属性コンポーネントとを有するG-PCCコンテンツを含み得る。例えば、G-PCCコンテンツサンプルは、複数(例えば、3つ)の時間レベルに分けられ得る。G-PCCコンポーネント時間レベルサンプルは、例えば、2つの時間レベルトラックを使用してISOBMFFファイル中でカプセル化され得、かつ/又は1つ以上のG-PCCコンポーネント(例えば、各G-PCCコンポーネント)の2つの時間レベルトラック表現としてMPDファイル中でシグナリングされ得る。
【0241】
図12は、G-PCCシーケンスにおける複数の時間レベルの実施例を示す。
図12の実施例で示されるように、複数の時間レベルトラック表現は、G-PCC時間レベルID記述子(例えば、GPCCTemporalLevelId記述子)の1つ又は複数(例えば、3つ)の属性を用いて示され得る。異なる時間レベルは、2つの連続するフレーム間で、同じ又は異なるプレゼンテーション時間差Tを有し得る。例えば、G-PCCシーケンスにおける時間レベル0は、例えば、
図12に示されるように、プレゼンテーション時間差T
0を有し得る。G-PCCシーケンスにおける時間レベル1は、例えば、
図12に示されるように、プレゼンテーション時間差T
1を有し得る。G-PCCシーケンスにおける時間レベル2は、例えば、
図12に示されるように、プレゼンテーション時間差T
1を有し得る。
【0242】
(例えば、部分的アクセスのために構成された)ストリーミングクライアント又はデバイスは、(例えば、最初に)コンテンツサーバへのMPDファイルのHTTP要求を発行し得る。クライアントは、MPDファイルをコンテンツサーバからダウンロードする(例えば、それによって受信する)ことができる。クライアントは、例えば、MPDファイル内のXML要素の対応するメモリ内表現を生成するために、MPDファイルをパースし得る。
【0243】
クライアントは、例えば、@codecs属性をチェックすることによって、G-PCCコンテンツの存在を肯定応答/理解し得る。例えば、@codecs属性が「gpc1」に設定されている場合、適応セットに存在するコンテンツは、G-PCCコンポーネントであり得る。例えば、@codecs属性が「gpt1」に設定されている場合、適応セットに存在するコンテンツは、G-PCCタイルコンポーネントであり得る。
【0244】
クライアントは、MPDファイルのプリセレクション要素で提供される(例えば、@Preselection要素において記載された)適応セットのリストから適応セット(例えば、必要とされる適応セット)を選択し得る。
【0245】
実施例では(例えば、適応セットを選択した後)、クライアントは、選択された適応セット中で利用可能な表現セットをスキャンし得る。クライアントは、GPCCTemporalLevelId記述子を有する複数の表現セットを見つけることができる。クライアントは、コンテンツが複数の時間レベルトラックを用いてカプセル化され、複数の時間レベルトラック表現を用いてMPDでシグナリングされ得ることを(例えば、複数の表現セットを見つけたことに基づいて)肯定応答及び/又は理解し得る。
【0246】
クライアントは、例えば、GPCCTemporalLevelId記述子に関連付けられた@temporal_level_Ids属性を肯定応答/理解することによって、1つ以上の表現(例えば、各表現)に存在する時間レベルを肯定応答及び/又は理解し得る。クライアントは、1つ以上の表現セットのうちの表現セットに関連付けられた複数の時間レベル識別(ID)値を決定し得る。時間レベルID値(例えば、複数の時間レベルID値の各々)は、表現セットに関連付けられた時間レベルトラックを示し得る。
【0247】
クライアントは、選択された適応セットに関連付けられた1つ以上の表現セットを決定し得る。クライアントは、複数の時間レベルID値から時間レベルID値を選択し得る。時間レベルIDの選択は、部分アクセスのために構成されたストリーミングクライアント又はデバイスの、1つ以上の能力(例えば、電力)に依存し得る。例えば、クライアントは、時間レベル値0を有する表現を(例えば、最初に)選択してもよい。クライアントは(例えば、クライアント帯域幅及び復号能力が十分である場合)、より高い時間レベル(例えば、昇順で)を有する同じ適応セットからの別の表現を選択してもよい。より高い時間レベル表現は、例えば、復号の成功のために、より低い時間レベル表現への依存性を有し得る。例えば、クライアントは、RepresentationSetレベルでシグナリングされた@dependencyId属性を用いて依存表現を識別し得る。例えば、クライアントは、@id値が2に等しいより高い時間レベル表現を選択してもよい。クライアントは、例えば、@dependencyId属性値が1に設定されていることに基づいて、2に等しい@id値を有する表現が1に等しい@id値を有する表現に依存することを肯定応答/理解し得る。クライアントは、選択された時間レベルID値に関連付けられた1つ以上の表現のダウンロードをスケジューリングし得る。例えば、クライアントは、複数の表現(例えば、1に等しい@id値を有する表現と2に等しい@id値を有する従属表現とを含む両方の表現)のダウンロードをスケジューリングし得る。
【0248】
ストリーミングクライアントビヘイビアは、シグナリングに基づき得る。DASHクライアントは、例えば、MPDにおいて提供される情報によってガイドされ得る。以下は、例えば、(例えば、本明細書で説明される)時間レベルに基づいて、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮コンテンツを、(例えば、動的に、選択的に、又は部分的に)ストリーミングするためのクライアントビヘイビアの実施例である。例示的なクライアントビヘイビアは、(例えば、例えば、構成、指示、及び/又は決定に基づいて)メインポイントクラウドAdaptationSetへのコンポーネントAdaptationSetの関連付けがG-PCC記述子を使用してシグナリングされると仮定し得る。
【0249】
クライアントは、(例えば、最初に)HTTP要求を発行し得る。クライアントは、コンテンツサーバからMPDファイルをダウンロードし得る。クライアントは、例えば、MPDファイル内のXML要素の対応するメモリ内表現を生成するために、MPDファイルをパースし得る。
【0250】
ストリーミングクライアントは、例えば、Period内の利用可能なG-PCCメディアコンテンツを識別するために、期間レベルで(例えば、@codecs属性を「gpc1」又は「gpt1」に設定して)PreSelection要素をチェックし得る。
【0251】
PreSelection要素によって表されるポイントクラウドコンテンツに属するAdaptationSetは、例えば、PreSelectionの@preselectionComponents属性内のIDリストをチェックすることによって識別され得る。Main Adaptation Setは、リスト中の第1のIDの@id値に等しい@id値を有し得る。
【0252】
ストリーミングクライアントは、例えば、AdaptationSetのG-PCC記述子をチェックすることによって、一意のポイントクラウドの数を識別し得る。ストリーミングクライアントは、G-PCC記述子中に同じ@gpcId値を有するAdaptationSetを、同じコンテンツのバージョンとしてグループ化し得る。
【0253】
ストリーミングクライアントは、例えば、@preselectionComponent属性のIDリストにおいて参照される残りのAdaptationSetのGPCCComponent記述子をチェックすることによって、ポイントクラウドのコンポーネントを識別し得る(例えば、識別することができる)。ストリーミングクライアントは、(例えば、各)コンポーネントをその対応するAdaptationSetにマッピングし得る。AdaptationSet中には2つ以上のポイントクラウドコンポーネントが存在し得る。
【0254】
コンテンツに対応するG-PCC記述子内に存在する@gpcId値を有するAdaptationSetのグループは、例えば、ユーザがストリーミングすることを望むポイントクラウドコンテンツに基づいて、@preselectionComponent属性のIDリストから選択され得る。ストリーミングクライアントは、例えば、同じ@gpcId値を有する複数のPreSelection記述子が存在する場合、サポートされたバージョン(例えば、サポートされた解像度)を有するAdaptationSetグループを選択し得る。例えば、そうでない(例えば、同じ@gpcId値を有する複数のPreSelection記述子が存在しない)場合、唯一のAdaptationSetグループが選択され得る。
【0255】
クライアントは、例えば、G-PCCデコーダを初期化するために使用されるパラメータセットを含むMain Adaptation Setのための初期化セグメントをダウンロードすることによって、ポイントクラウドのストリーミングを開始し得る。
【0256】
コーディングされたコンポーネントストリームのInitializationセグメントは、ダウンロードされ得、例えばメモリにキャッシュされ得る。
【0257】
ストリーミングクライアントは、Main Adaptation Set及びコンポーネントAdaptation Setから(例えば、HTTPを介して並行して)、時間整合されたメディアセグメンをダウンロード(例えば、ダウンロードを開始)し得る。ダウンロードされたセグメントは、インメモリセグメントバッファに記憶され得る。
【0258】
時間整合されたメディアセグメントは、これらのメディアセグメントのそれぞれのバッファから除去され、例えば、これらのメディアセグメントのそれぞれの初期化セグメントと連結され得る。
【0259】
メディアコンテナ(例えば、ISOベースメディアファイルフォーマット(ISOBMFF))は、例えば、エレメンタリストリーム情報とG-PCCビットストリームの構造とを抽出するために、パースされ得る。ビットストリームは、G-PCCデコーダに渡されてよい。
【0260】
複数のタイルを有するG-PCCメディアをストリーミングするためのクライアントビヘイビアは、例えば、本明細書で説明されるMPDシグナリングを使用して実装され得る。クライアント(例えば、ストリーミングクライアント)は、HTTP要求を発行し、コンテンツサーバからMPDファイルをダウンロードし得る。クライアントは、例えば、MPDファイル内のXML要素の対応するメモリ内表現を生成するために、MPDファイルをパースし得る。
【0261】
クライアントは、例えば、@codecs属性を「gpcb」に設定したAdaptationSet要素、及び/又は@codecs属性を「gpt1」に設定した(例えば、期間レベルで)PreSelection要素に基づいて(例えば、それを検索/チェックすることによって)、Period内の利用可能なG-PCCタイル化されたメディアコンテンツを識別し得る。
【0262】
クライアントは、例えば、G-PCCタイル化されたメディアコンテンツが存在する場合に/ときに、その現在のビューポートに基づいて、ポイントクラウドビットストリーム内の関心のタイルを識別し得る。クライアントは、例えば、GPCC3DRegions記述子をパースし得、かつビューポート内にあるそれぞれのタイルを見つけ得る。タイムドメタデータAdaptation SetのMedia Segmentは、例えば、3D分割が動的である場合に/ときにダウンロードされ得る。タイムドメタデータAdaptation Setは、プレゼンテーションタイムライン内の(例えば、各)3D領域の位置及び/又は寸法を搬送し得る。ビューポート内にある3D領域が識別され得る。ビューポート内の3D領域に属するそれぞれのタイルが識別され得る。
【0263】
クライアントは(例えば、関心のタイルが見つかった場合に)、ビューポート内の3D領域に属するタイルを有するPreSelection要素を、例えば、(例えば、各)PreSelection要素に存在するGPCCTileId記述子をパースすることによって、選択し得る。GPCCTileId記述子内の@tile_Ids属性は、利用可能なタイルをリストし得る。関心のタイルを有するプリセレクション要素が選択され得る。他のプリセレクションは無視されてもよい。
【0264】
クライアントは(例えば、GPCCTileId記述子が利用可能でない場合に/ときに)、PreSelection要素内に存在するタイルを、例えば、@preselectionComponents属性のIDリストからジオメトリTile Component Adaptation Setを見つけ、かつジオメトリTile Component Adaptation Set中に存在するGPCCComponent記述子からタイルidのリストを見つけることによって、識別し得る。クライアントは、例えば、関心のタイルがPreSelection要素内に存在する場合、PreSelection要素を選択し得る。
【0265】
Media Segmentをダウンロードするために使用されるべきTile Component Adaptation Setのグループは、@preselectionComponent属性のIDリストから(例えば、選択されたPreselectionから)識別され得る。@preselectionComponentsリストは、ジオメトリTile Component Adaptation Set IDを含み得る。@preselectionComponentsリストは、残りのコンポーネントのTile Component Adaptation Set IDを含み得る。Main Adaptation SetのIDは、@preselectionComponentsリストに存在しない場合がある。Main Adaptation SetのIDは、例えば、ジオメトリTile Component Adaptation SetのRepresentationに存在する@dependencyId属性を使用して識別され得る。
【0266】
クライアントは、例えば、Main Adaptation SetからInitialization Segmentをダウンロードすることによって、ポイントクラウドをストリーミング(例えば、ストリーミングを開始)し得る。Initialization Segmentは、G-PCCデコーダを初期化するための(例えば、初期化するために必要であり得る)パラメータセットを含み得る。
【0267】
コーディングされたコンポーネントストリーム(例えば、存在する場合)のためのInitialization Segmentは、ダウンロードされ得、例えばメモリにキャッシュされ得る。
【0268】
ストリーミングクライアントは、ジオメトリTile Component Adaptation Set及び関連付けられた属性Tile Component Adaptation Setから時間整合されたMedia Segmentをダウンロードし得る。ダウンロードは、HTTPを介して並行して行われ得る。ダウンロードされたセグメントは、インメモリセグメントバッファに記憶され得る。
【0269】
時間整合されたMedia Segmentは、これらのMedia Segmentのそれぞれのバッファから除去され、これらのMedia SegmentのそれぞれのInitialization Segmentと連結され得る。
【0270】
メディアコンテナ(例えば、ISOBMFF)は、エレメンタリストリーム情報を抽出するためにパースされ得る。メディアコンテナは、例えば、G-PCC規格に従って構造化され得る。結果として生じたビットストリームは、G-PCCデコーダに渡されてよい。
【0271】
多くの実施形態が、本明細書に記載されている。実施形態の特徴は、様々な特許請求のカテゴリ及びタイプにわたって単独で又は任意の組み合わせで提供され得る。更に、実施形態は、本明細書に記載の特徴、デバイス、又は態様のうちの1つ以上を、例えば、以下のいずれかなどの様々な特許請求のカテゴリ及びタイプにわたって単独で又は任意の組み合わせで含み得る。
【0272】
例示的なデコーダ300などのデコーダは、例えば、ポイントクラウドコンポーネントに関連付けられた要素、属性、及びメタデータを示す信号(例えば、本明細書で説明されるような)を受信、復号、及び解釈すること、メディアプレゼンテーション記述子(MPD)内のポイントクラウドストリーム及びこれらのポイントクラウドストリームのコンポーネントサブストリームを識別すること、ポイントクラウド及び/又はこのポイントクラウドのコンポーネントのバージョンを識別すること、MPDを復号して、メイン適応セット及び他の適応セットを識別して、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)コンテンツにおけるG-PCCコンポーネントを識別すること、MPDを復号して、適応セット又は表現中のポイントクラウドコンポーネントのタイプを識別すること、MPDを復号して、1つ以上のプリセレクションを識別すること、MPDを復号して、G-PCCメディアの1つ以上のバージョンを識別すること、MPDを復号して、1つ以上のG-PCCタイルグループを識別すること、MPDを復号して、適応セット中のG-PCCコンポーネントの1つ以上のタイルIDを識別すること、MPDを復号して、空間領域の1つ以上の特性、及びこれらの領域とG-PCCタイルとの間のマッピング、空間領域の特性、及びこれらの領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、並びに/又は空間領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピングを識別すること、MPDを復号して、動的空間領域のタイムドメタデータトラックを識別すること、など、を行うように構成され得る。
【0273】
例示的なデコーダ300を含み得るプロセッサを備えるビデオデバイスは、メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルを取得することであって、MPDファイルが、G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示し得る、取得すること、1つ以上の適応セットから適応セットを選択すること、選択された適応セットに関連付けられた表現セットを決定すること、MPDファイルから、表現セットの表現に関連付けられたG-PCC記述子の指示を取得することであって、G-PCC記述子が、表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用され得る、取得すること、及び/又はG-PCC記述子に基づいて、表現のダウンロードをスケジューリングすること、を行うように構成され得る。G-PCC記述子は、時間レベル識別子のセットを含み得、又は時間レベル識別子のセットに関連付けられ得、時間レベル識別子のセットのうちの1つ(例えば、各々)は、G-PCCメディアコンテンツのG-PCCコンポーネントメディアサンプルに関連付けられ得る。G-PCCメディアコンテンツに関連付けられたG-PCCコンポーネントメディアサンプルは、複数の時間レベルに分けられ得る。時間レベル識別子のうちの1つ(例えば、各々)は、G-PCCコンポーネントメディアサンプルの時間レベルに関連付けられ得る。G-PCCコンポーネントメディアサンプルのセットは、単一の時間レベルトラックに記憶され得る。G-PCC記述子は、表現レベルで存在し得る。いくつかの実施例では、多くとも1つのG-PCC記述子が表現セットに関連付けられ得る。G-PCC記述子は、GPCCTemporalLevelId記述子であり得る。
【0274】
例えば、エントロピ復号、逆量子化、逆変換、及び/又は差動復号のうちの1つ以上を含む、復号ツール及び技術を使用して、本明細書で説明される実施例をデコーダにおいて可能にし得る。
【0275】
以下を行うように構成された例示的なデコーダ200などのデコーダであって、ポイントクラウドコンポーネントに関連付けられた要素、属性、及びメタデータを示す信号(例えば、本明細書で説明されるような)を生成、復号、及び送信すること、MPDを符号化して、ポイントクラウドストリーム及びこれらのポイントクラウドストリームのコンポーネントサブストリームを示すこと、MPDを符号化して、G-PCCコンテンツにおけるジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)コンポーネントの識別をサポートするための、メイン適応セット及び他の適応セットを示すこと、MPDを符号化して、適応セット又は表現中のポイントクラウドコンポーネントのタイプの識別をサポートすること、MPDを符号化して、1つ以上のプリセレクションを識別すること、MPDを符号化して、G-PCCメディアの1つ以上のバージョンの識別をサポートすること、MPDを符号化して、1つ以上のG-PCCタイルグループの識別をサポートすること、MPDを符号化して、適応セット中のG-PCCコンポーネントの1つ以上のタイルIDの識別をサポートすること、MPDを符号化して、空間領域の1つ以上の特性、及びこれらの領域とG-PCCタイルとの間のマッピング、空間領域の特性、及びこれらの領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、並びに/又は空間領域とG-PCCコンポーネントの対応する適応セットとの間のマッピング、の識別をサポートすること、MPDを復号して、動的空間領域のタイムドメタデータトラックを識別すること、など、を含み得る。
【0276】
例示的なエンコーダ200を含み得るプロセッサを備えるビデオデバイスは、メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルを生成するように構成され得、ここで、MPDファイルは、G-PCCメディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示し得、表現セットは、適応セットに関連付けられ得、G-PCC記述子の指示は、表現セットの表現に関連付けられ得、G-PCC記述子は、表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用され得、かつ表現のダウンロードは、G-PCC記述子に基づいてダウンロードのためにスケジューリングされ得る。G-PCC記述子は、時間レベル識別子のセットを含み得、又は時間レベル識別子のセットに関連付けられ得、時間レベル識別子のセットのうちの1つ(例えば、各々)は、G-PCCメディアコンテンツのG-PCCコンポーネントメディアサンプルに関連付けられ得る。G-PCCメディアコンテンツに関連付けられたG-PCCコンポーネントメディアサンプルは、複数の時間レベルに分けられ得る。時間レベル識別子のうちの1つ(例えば、各々)は、G-PCCコンポーネントメディアサンプルの時間レベルに関連付けられ得る。G-PCCコンポーネントメディアサンプルのセットは、単一の時間レベルトラックに記憶され得る。G-PCC記述子は、表現レベルで存在し得る。いくつかの実施例では、多くとも1つのG-PCC記述子が表現セットに関連付けられ得る。G-PCC記述子は、GPCCTemporalLevelId記述子であり得る。
【0277】
例えば、エントロピコーディング、逆量子化、逆変換、及び/又は差動コーディングのうちの1つ以上を含む、符号化ツール及び技術を使用して、本明細書で説明される実施例をエンコーダにおいて可能し得る。
【0278】
構文要素は、例えば、デコーダが本明細書で説明される実施例のいずれかを実施することに関連付けられた指示を識別することを可能にするために、シグナリングに挿入され得る。
【0279】
構文要素は、例えば、エンコーダが本明細書で説明される実施例のいずれかを実施することに関連付けられた指示を生成又は符号化することを可能にするために、シグナリングに挿入され得る。
【0280】
ビットストリーム又は信号は、本明細書で説明される実施例のいずれかを実施することに関連付けられた、説明される構文要素のうちの1つ以上、又はこれらの構文要素の変形例を含み得る。
【0281】
ビットストリーム又は信号を、作成及び/又は送信及び/又は受信及び/又は復号するための、方法、プロセス、装置、命令を記憶している媒体、データを記憶している媒体、又は信号は、説明される構文要素のうちの1つ以上又はそれらの変形例を含み得る。
【0282】
作成及び/又は送信及び/又は受信及び/又は復号するための、方法、プロセス、装置、命令を記憶している媒体、データを記憶している媒体、又は信号は、本明細書で説明される実施例のいずれかによって実装され得る。
【0283】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、本明細書で説明される実施例のいずれかによる、ポイントクラウドストリーミングサービスにおけるポイントクラウドコンポーネントサブストリームなどのジオメトリベースのポイントクラウドの適応ストリーミングを実施し得る。
【0284】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、本明細書で説明される実施例のいずれかに従って、ポイントクラウドストリーミングサービスにおけるポイントクラウドコンポーネントサブストリームなどのジオメトリベースのポイントクラウドの適応ストリーミングを実施し得、かつ/又は結果として生じる画像を(例えば、モニタ、スクリーン、又は他のタイプのディスプレイを使用して)表示し得る。
【0285】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、符号化された画像を含む信号を受信するためのチャネルを(例えば、チューナを使用して)選択し得、かつ/又は本明細書で説明される実施例のいずれかに従って、ポイントクラウドストリーミングサービスにおけるポイントクラウドコンポーネントサブストリームなどのジオメトリベースのポイントクラウドの適応ストリーミングを実施し得る。
【0286】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、符号化された画像を含む信号を無線で(例えば、アンテナを使用して)受信し得、かつ/又は本明細書で説明される実施例のいずれかに従って、ポイントクラウドストリーミングサービスにおけるポイントクラウドコンポーネントサブストリームなどのジオメトリベースのポイントクラウドの適応ストリーミングを実施し得る。
【0287】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。加えて、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアにおいて実装され得る。コンピュータ可読媒体の例としては、電子信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオデバイスであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルであって、前記MPDファイルが、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)メディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示す、MPDファイルを取得し、
前記1つ以上の適応セットから適応セットを選択し、
選択された前記適応セットに関連付けられた1つ以上の表現を決定し、
前記MPDファイルから、前記1つ以上の表現のうちの1つの表現に関連付けられたG-PCC記述子であって、前記G-PCC記述子が、前記表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用される、G-PCC記述子の指示を取得し、
前記G-PCC記述子に基づいて、前記表現のダウンロードをスケジューリングするように構成されている、ビデオデバイス。
【請求項2】
前記G-PCC記述子が、時間レベル識別子のセットに関連付けられており、前記時間レベル識別子のセットの各時間レベル識別子が、G-PCCコンポーネントに関連付けられている、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項3】
前記G-PCCコンポーネントが、複数の時間レベルに分けられている、請求項2に記載のビデオデバイス。
【請求項4】
前記時間レベル識別子のセットの各時間レベル識別子が、前記G-PCCコンポーネントに関連付けられた時間レベルを示す、請求項2に記載のビデオデバイス。
【請求項5】
前記時間レベルが、トラックに関連付けられている、請求項4に記載のビデオデバイス。
【請求項6】
前記G-PCC記述子が、表現レベルで存在する、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項7】
前記G-PCC記述子が、GPCCTemporalLevelId記述子である、請求項1に記載のビデオデバイス。
【請求項8】
適応ストリーミング方法であって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルであって、前記MPDファイルが、ジオメトリベースのポイントクラウド圧縮(G-PCC)メディアコンテンツに関連付けられた1つ以上の適応セットを示す、MPDファイルを取得し、
前記1つ以上の適応セットから適応セットを選択し、
選択された前記適応セットに関連付けられた1つ以上の表現を決定し、
前記MPDファイルから、前記1つ以上の表現のうちの1つの表現に関連付けられたG-PCC記述子であって、前記G-PCC記述子が、前記表現中に存在する1つ以上の時間レベルを識別するために使用される、G-PCC記述子の指示を取得し、
前記G-PCC記述子に基づいて、前記表現のダウンロードをスケジューリングするように構成されている、方法。
【請求項9】
前記G-PCC記述子が、時間レベル識別子のセットに関連付けられており、前記時間レベル識別子のセットの各時間レベル識別子が、G-PCCコンポーネントに関連付けられている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記G-PCCコンポーネントが、複数の時間レベルに分けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記時間レベル識別子のセットの各時間レベル識別子が、前記G-PCCコンポーネントに関連付けられた時間レベルを示す、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記時間レベルが、トラックに関連付けられている、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記G-PCC記述子が、表現レベルで存在する、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記G-PCC記述子が、GPCCTemporalLevelId記述子である、請求項1に記載のビデオデバイス。
【国際調査報告】