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特表2024-541835心臓信号に基づくバイオメトリック認証
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】心臓信号に基づくバイオメトリック認証
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/117 20160101AFI20241106BHJP
【FI】
A61B5/117 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024522147
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 IL2022051106
(87)【国際公開番号】W WO2023067600
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/270,065
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519024359
【氏名又は名称】ネティーラ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シャビット,ダナ
(72)【発明者】
【氏名】ドールマン,レイニエル
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュラー,エフド
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA07
4C038VB40
4C038VC20
(57)【要約】
【課題】バイオメトリック認証のための方法及びシステム。
【解決手段】基準被検者から取得された心弾動図信号などの心臓信号が、選択された持続時間にわたって心拍セグメントにセグメント化される。心臓信号は、遠隔非侵襲的ミリ波レーダ検出器を使用して取得され得る。線形マッピングが各心拍セグメントに適用されてそれぞれの心拍周波数エンコーディングを生成し、心拍周波数エンコーディングには基準被検者に関する識別ラベルが割り当てられる。モデル化段階中に、心拍周波数エンコーディングの集合に機械学習プロセスが適用され、被検者分類のためのモデルを作り出す。識別段階中に、モデルが入力心拍周波数エンコーディングに適用され、適合する分類が取得されれば入力心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類し、又は適合する分類が取得されなければ入力心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定する。被検者識別は、ヘルスケアモニタリング用途に利用されてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオメトリック認証のための方法であって、
少なくとも1人の基準被検者から心臓信号を取得する手順と、
前記取得された心臓信号を選択された持続時間にわたって複数の心拍セグメントにセグメント化する手順と、
それぞれの心拍周波数エンコーディングを生成するために、前記心拍セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用する手順と、
各心拍周波数エンコーディングに、前記基準被検者に関する識別ラベルを割り当てる手順と、
被検者分類のためのモデルを作り出すために、モデル化段階中に、心拍周波数エンコーディングの集合に少なくとも1つの機械学習プロセスを適用する手順と、
適合する分類が取得された場合に前記入力心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に前記入力心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、入力心拍周波数エンコーディングに対して前記モデルを適用する手順と、
を備える方法。
【請求項2】
前記心臓信号は心弾動計(BCG)信号である、請求項1の方法。
【請求項3】
前記心臓信号は非接触手段を使用して取得される、請求項1の方法。
【請求項4】
前記取得された心臓信号をセグメント化する前記手順は、
ピーク検出、
ゼロクロス検出、
RR間隔検出、及び
拍動間隔(IBI)検出
からなるグループから選択された少なくとも1つのプロセスを適用することによって実施される、請求項1の方法。
【請求項5】
線形マッピングを適用する前記手順は、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを備える、請求項1の方法。
【請求項6】
前記BCG信号は、
前記被検者の所定の身体組織にTHz信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、
前記被検者の前記身体組織から反射された反射THz信号を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機と、
前記レーダ送信機及び前記レーダ受信機と通信可能に連結され、前記受信した反射THz信号を処理して前記被検者の心臓関連情報を表すエンコーディングを作り出すように構成されたレーダ検出器プロセッサと、
を備える遠隔非侵襲的レーダ検出器を使用して取得される、請求項1の方法。
【請求項7】
前記被検者分類は、
年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された少なくとも1つの特徴を備える、請求項1の方法。
【請求項8】
前記モデルは、
ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、畳み込みニューラルネットワークアルゴリズム、再帰型ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、線形回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、データクラスタリングモデル、線形分類器モデル、サポートベクトルマシン(SVM)モデル、ランダムフォレストプロセス、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された機械学習プロセスを使用して作り出される、請求項1の方法。
【請求項9】
ある場所における複数の被検者を同時に監視すること又は識別することを備える、請求項1の方法。
【請求項10】
バイオメトリック認証のためのシステムであって、
少なくとも1人の基準被検者の心臓信号を取得するように構成された心臓信号検出器と、
前記取得された心臓信号を選択された持続時間にわたって複数の心拍セグメントにセグメント化するように、それぞれの心拍周波数エンコーディングを生成するために、前記心拍セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用するように、及び、各心拍周波数エンコーディングに、前記基準被検者に関する識別ラベルを割り当てるように、構成された、心臓信号プロセッサと、
被検者分類のためのモデルを作り出すために、モデル化段階中に、心拍周波数エンコーディングの集合に少なくとも1つの機械学習プロセスを適用するように、及び、適合する分類が取得された場合に前記入力心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に前記入力心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、入力心拍周波数エンコーディングに対して前記モデルを適用するように、構成された、機械学習プロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項11】
前記心臓信号は心弾動計(BCG)信号である、請求項10のシステム。
【請求項12】
前記心臓信号は非接触手段を使用して取得される、請求項10のシステム。
【請求項13】
前記心臓信号プロセッサは、
ピーク検出、
ゼロクロス検出、
RR間隔検出、及び
拍動間隔(IBI)検出
からなるグループから選択された少なくとも1つのプロセスを適用することによって、前記取得された心臓信号をセグメント化するように構成されている、請求項10のシステム。
【請求項14】
前記線形マッピングは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを備える、請求項10のシステム。
【請求項15】
前記BCG信号は、
前記被検者の所定の身体組織にTHz信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、
前記被検者の前記身体組織から反射された反射THz信号を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機と、
前記レーダ送信機及び前記レーダ受信機と通信可能に連結され、前記受信した反射THz信号を処理して前記被検者の心臓関連情報を表すエンコーディングを作り出すように構成されたレーダ検出器プロセッサと、
を備える遠隔非侵襲的レーダ検出器を使用して取得される、請求項10のシステム。
【請求項16】
前記被検者分類は、
年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された少なくとも1つの特徴を備える、請求項10のシステム。
【請求項17】
前記モデルは、
ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、畳み込みニューラルネットワークアルゴリズム、再帰型ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、線形回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、データクラスタリングモデル、線形分類器モデル、サポートベクトルマシン(SVM)モデル、ランダムフォレストプロセス、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された機械学習プロセスを使用して作り出される、請求項10のシステム。
【請求項18】
ある場所における複数の被検者を同時に監視すること又は識別することを備える、請求項10のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、バイオメトリック認証及び分類、時間信号処理、並びに機械学習分析の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
バイオメトリック認証識別子は、明確且つ測定可能な生物学的属性であって、個人を記述、識別、及び類別するために利用することができる。バイオメトリック認証識別子は、指紋、眼の特徴(例えば虹彩認識)、顔の特徴、又は手/手のひらの特徴など、一意の生理特性に関連し得る。生理学的識別の1つの非常に信頼できる形態がDNAプロファイリングであり、これは、体液から取得されたDNAサンプルのマッチングのために、主にショートタンデムリピートとして知られているDNAシーケンシングにおけるユニークな変異を分析することを伴う。DNAプロファイリングは、今日では、犯罪調査から親子鑑定に及ぶ様々な用途において、一般的に使用されている。バイオメトリック認証識別子は、行動特性にも基づき得るものであり、その例は、署名認識、音声認識、及び歩行分析を含む。
【0003】
最近では、心臓の電気活動を測定する心電図に基づくバイオメトリック認証が開発されている。しかしながら、これには複数の電極を有する心電計又は心電図(ECG)マシンを含む専用の医療器具が必要であり、それらの電極は、ECG信号を取得するために、患者の身体(通常は胸部又は手足)に直接設置されなければならない。一般に、資格を持つ医師又は臨床医が、電極の適切な位置決めを実装すること及びECGマシンを操作することが要求される。光学測定技術を使用して血液循環における容積変動を監視する光電式容積脈波記録法(PPG)測定から、心周期に関する情報も導出され得る。PPG測定は、光源を用いて皮膚を照射し、次いで、パルスオキシメータを手段とするなど、光検出器を用いて、光の反射又は吸収の変化を測定することによって取得される。しかし、そのようなデバイスは通常、コンポーネントが、指に取り付けられるなど、被検者の身体部分と物理的に接触することを必要とする。心拍数又は心周期情報を取得するように構成されたより小型のセンサを内蔵する、スマートウォッチ又はチェストストラップなどのウェアラブルデバイスも存在する。しかしながら、これらのウェアラブル心臓監視デバイスは、扱いにくいことが多く、誤動作及び不正確さを生じやすい。更に、これらのデバイスは、十分な照明条件下で動作しなければならず、測定される皮膚領域に対して明確な視認性を備えた直接的な見通し線を有していなければならない。したがって、これらのデバイスは、弱光又は視認性不良条件下では、あるいは被検者によって着用される衣類などの妨害物又は障害物を通しては、機能することができない。
【0004】
心拍信号を用いたバイオメトリック認証を説明する刊行物には、以下のものが含まれる。Paiva, J. S.,Dias, D.,&Cunha, J. (2017).Beat-ID:Towards a computationally low-cost single heartbeat biometric identity check system based on electrocardiogram wave morphology.PloS one, 12(7), e0180942、Odinaka, I., Lai, P., Kaplan, A.D., O’Sullivan, J., Sirevaag, E., & Rohrbaugh, J. (2012).ECG Biometric Recognition:A Comparative Analysis.IEEE Transactions on Information Forensics and Security, 7, 1812-1824、Calleja, A., Peris-Lopez, P., Tapiador, J.E. Electrical Heart Signals can be Monitored from the Moon:Security Implications for IPI-Based Protocols.In Information Security Theory and Practice, Springer International Publishing:Cham, Switzerland, 2015, pp. 36-51、及びWang, W., Stuijk, S., De Haan, G. Unsupervised subject detection via remote PPG.IEEE Trans.Biomed.Eng.2015, 62, 2629-2637。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一態様によれば、バイオメトリック認証のための方法が提供される。この方法は、少なくとも1人の基準被検者から心臓信号を取得する手順と、取得された心臓信号を選択された持続時間にわたって複数の心拍セグメントにセグメント化する手順とを含む。この方法は更に、それぞれの心拍周波数エンコーディングを生成する(produce)ために、心拍セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用する手順と、各心拍周波数エンコーディングに、基準被検者に関する識別ラベルを割り当てる手順とを含む。この方法は更に、被検者分類のためのモデルを作り出す(generate)ために、モデル化段階中に、心拍周波数エンコーディングの集合に少なくとも1つの機械学習プロセスを適用する手順を含む。この方法は更に、適合する分類が取得された場合に入力心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類し、又は、適合する分類が取得されない場合に入力心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、入力心拍周波数エンコーディングに対してモデルを適用する手順を含む。心臓信号は、心弾動計(BCG)信号であってもよい。心臓信号は、非接触手段を使用して取得されてもよい。取得された心臓信号をセグメント化することは、ピーク検出、ゼロクロス検出、RR間隔検出、及び/又は拍動間隔(IBI)検出のうち少なくとも1つのプロセスを適用することによって実施され得る。線形マッピングを適用することは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを含み得る。BCG信号は遠隔非侵襲的レーダ検出器を使用して取得されてもよく、遠隔非侵襲的レーダ検出器は、被検者の所定の身体組織にTHz信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機(Tx)と、被検者の身体組織から反射された反射THz信号を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機(Rx)と、レーダ送信機及びレーダ受信機と通信可能に連結され、受信した反射THz信号を処理して被検者の心臓関連情報を表すエンコーディングを作り出すように構成されたレーダ検出器プロセッサとを含む。被検者分類は、年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つの特徴を含み得る。モデルは、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、畳み込みニューラルネットワークアルゴリズム、再帰型ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、線形回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、データクラスタリングモデル、線形分類器モデル、サポートベクトルマシン(SVM)モデル、ランダムフォレストプロセス、及びこれらの任意の組み合わせのうち機械学習プロセスを使用して作り出され得る。この方法は、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び/又は識別することを含んでいてもよい。
【0006】
本発明の別の一態様によれば、バイオメトリック認証のためのシステムが提供される。このシステムは、少なくとも1人の基準被検者の心臓信号を取得するように構成された心臓信号検出器を含む。このシステムは更に、取得された心臓信号を選択された持続時間にわたって複数の心拍セグメントにセグメント化し、それぞれの心拍周波数エンコーディングを生成するために、心拍セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用し、各心拍周波数エンコーディングに、基準被検者に関する識別ラベルを割り当てる、ように構成された、心臓信号プロセッサを含む。このシステムは更に、被検者分類のためのモデルを作り出すために、モデル化段階中に、心拍周波数エンコーディングの集合に少なくとも1つの機械学習プロセスを適用するように構成された、機械学習プロセッサを含む。機械学習プロセッサは更に、適合する分類が取得された場合に入力心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類し、又は、適合する分類が取得されない場合に入力心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、入力心拍周波数エンコーディングに対してモデルを適用するように構成されている。心臓信号は、心弾動計(BCG)信号であってもよい。心臓信号は、非接触手段を使用して取得されてもよい。取得された心臓信号をセグメント化することは、ピーク検出、ゼロクロス検出、RR間隔検出、及び/又は拍動間隔(IBI)検出のうち少なくとも1つのプロセスを適用することによって実施され得る。線形マッピングを適用することは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを含み得る。BCG信号は遠隔非侵襲的レーダ検出器を使用して取得されてもよく、遠隔非侵襲的レーダ検出器は、被検者の所定の身体組織にTHz信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機(Tx)と、被検者の身体組織から反射された反射THz信号を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機(Rx)と、レーダ送信機及びレーダ受信機と通信可能に連結され、受信した反射THz信号を処理して被検者の心臓関連情報を表すエンコーディングを作り出すように構成されたレーダ検出器プロセッサとを含む。被検者分類は、年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つの特徴を含み得る。モデルは、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、畳み込みニューラルネットワークアルゴリズム、再帰型ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、線形回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、データクラスタリングモデル、線形分類器モデル、サポートベクトルマシン(SVM)モデル、ランダムフォレストプロセス、及びこれらの任意の組み合わせのうち機械学習プロセスを使用して作り出され得る。このシステムは、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び/又は識別することを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明は、以下の詳細な説明を図面と併せて読むことにより、より完全に理解され正しく評価されるであろう。
【0008】
図1】本発明の一実施形態に従って構築され動作するバイオメトリック認証のためのシステムの概略図である。
図2】本発明の一実施形態に従って動作する例示的な心臓信号セグメント化の図である。
図3】本発明の一実施形態に従って動作する6つの異なる線形フィルタにかけられた単一の心拍セグメントの例示的な周波数エンコーディングの図である。
図4】本発明の一実施形態に従って動作するバイオメトリック認証方法のフロー図の概略図である。
図5】本発明の別の一実施形態に従って動作するバイオメトリック認証のための方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、心臓情報から抽出された明確な生理学的署名を使用してバイオメトリックを一意に識別するための方法及びシステムを提供することによって、従来技術の欠点を克服する。被検者は、非接触方式で取得され得るBCG信号又はそのような信号のセグメントなどの心臓信号から取得される単一の心拍を使用して、一意に識別される。開示されるシステム及び方法は、取得された心臓信号をセグメント化及びフィルタリングして被検者の心拍を表す一意の周波数エンコーディングを生成することを伴う。エンコーディングは、対応する識別ラベルを割り当てられ、教師あり学習プロセスに供給されて、異なる特徴及びプロファイルに基づいて被検者の分類及びモデルを作り出し、それらの分類及びモデルはその後、識別を容易にするために利用される。開示されるシステム及び方法は、高い精度で、且つ最小限のリソースで、人物のリアルタイム識別を可能にする。被検者の識別は、ヘルスケアモニタリングなど、様々な用途に適用され得る。更に、心臓信号は生体皮膚組織から直接抽出することができるので、開示される方法は、人間の皮膚をビデオ画像コンテンツ中の他の表面から区別するために使用され得る
【0010】
「ユーザ」及び「オペレータ」という用語は、本明細書においては、識別対象の被検者の識別プロセスを実装する人物など、本発明の方法又はシステムを使用又は操作する任意の個人又は人物のグループを指して互換的に使用される。
【0011】
「被検者」及び「生体」という用語は、本明細書においては、識別対象の人物など、個人であってその個人に対して本発明の方法又はシステムが操作される者を指して互換的に使用される。被検者は、その心臓の心周期に関連付けられた機能している心拍に特徴がある、人物、人間又は動物など、任意の生命体であり得る。
【0012】
本明細書において使用される「繰り返し」という用語は、「連続的に」、「周期的な繰り返し」、及び「非周期的な繰り返し」のうちの任意の1つ以上を含むように広義に解釈されるべきであり、周期的な繰り返しは、繰り返しの間の固定長の間隔を特徴とし、非周期的な繰り返しは、繰り返しの間の可変長の間隔を特徴とする。
【0013】
次に図1を参照する。同図は、本発明の一実施形態に従って構築され動作する、概して110として参照される、バイオメトリック認証のためのシステムの概略図である。システム110は、心臓信号検出器112、心臓信号プロセッサ114、機械学習プロセッサ116、及びデータベース118を含む。心臓信号プロセッサ114は、心臓信号検出器112とデータベース118とに通信可能に連結されている。機械学習プロセッサ116は、データベース118と連結されている。
【0014】
心臓信号検出器(CSD)112は、120として参照される被検者の心周期に関する、122として参照される心臓信号を取得するように構成されている。例えば、CSD112は、心臓活動から生じる身体内の振動又は衝撃力に関するBCG信号を取得するように動作する、1つ以上の心弾動図(BCG)センサを含み得る。代替的には、CSD112は、心周期に関連付けられた電気活動を表す心電図(ECG)信号を取得するように動作するECGマシンであってもよい。更に代替的には、CSD112は、パルスオキシメータのような、心周期に関連付けられた血液循環における容積変動を表す光電式容積脈波(PPG)信号を取得するように動作するPPGデバイスであってもよい。更にまた代替的には、CSD112は、身体に取り付けられた又は着用された圧力センサ(例えばカフ圧計)のような、心周期に連動する血液循環に関連付けられた身体動作の測定値を取得するように構成された接触ベースのセンサであってもよい。したがって、心臓信号122は、BCG信号、ECG信号、PPG信号、血液循環に関連付けられた身体動作信号などを含むがこれらに限定されない、被検者120の心周期に関する任意の適用可能な信号を表し得る。CSD112は、例えば、「Method and device for non-contact sensing of vital signs and diagnostic signals by electromagnetic waves in the sub terahertz band」と題されたNeteera TechnologiesのPCT出願公開第WO2018/167777A1号、及び「A sub-THz and THz system for physiological parameters detection and method thereof」と題されたNeteera TechnologiesのPCT出願公開第WO2020/012455A1号に説明されているような、THzレーダ信号を被検者120の身体部分(例えば胸又は背中)に送信し、反射されたTHzレーダ信号を受信及び処理して心臓信号(例えばBCG信号)を作り出す、レーダ検出器によって具現化され得る。本明細書において使用される「テラヘルツ(THz)」という用語は、10mm~0.1mmの放射波長に対応する0.03THz~3THzの周波数帯域内の電磁波など、サブミリ及びミリ波放射に対応するテラヘルツ及びサブテラヘルツ放射を指す。CSD112は、好ましくは、非接触方式で、すなわち被検者との直接物理的接触を必要とすることなしに、例えば、BCG信号を遠隔で取得し、且つデバイスコンポーネントが被検者120と直接物理的に接触していること又は被検者120に着用されもしくは取り付けられていることを必要としない、前述のレーダ検出器を介するなどして動作することに留意されたい。あるいは、CSD112は、被検者120の身体部分に位置決めされ又は取り付けられたECG電極又はパルスオキシメータなどの接触測定を介して、心臓信号122を取得し得る。レーダ検出器タイプのCSD112は、被検者120の前方もしくは後方から、又は被検者120に対して(すなわち測定レーダ信号が送信及び受信される場所に対して)非直交角度からなど、被検者120のどの方向からも心臓信号を取得することを可能にし得ることに更に留意されたい。また、レーダ検出器タイプのCSD112は、弱光又は視認性不良条件において、及び、特定のタイプの妨害物又は物質的障壁(例えば、被検者120によって着用され得る様々な種類の衣類)を通過するなど、被検者120の測定される身体部分への直接的な見通し線を必ずしも有することなく、心臓信号を効果的に取得し得る。
【0015】
心臓信号プロセッサ(CSP)114及び機械学習プロセッサ(MLP)116は、システム110の他のコンポーネントから情報又は命令を受信し、必要なデータ処理を実施する。例えば、CSP114は、以下で更に詳述されるように、CSD112によって取得された心臓信号122を受信及び処理して、そこから一意の識別子を抽出する。同様に、MLP116は、以下で更に詳述されるように、CSP114から取得された処理済みの心臓信号情報及び/又は関連する識別子を分析して、識別及び分類情報を作り出す。データベース118は、処理済みの心臓信号データ並びに関連する識別及び分類情報など、CSP114及び/又はMLP116によって検索及び処理される関連情報を記憶する。データベース118は、1つ以上のローカルサーバによって、あるいはクラウドストレージプラットフォーム内などのリモート及び/又は分散サーバによって表されてもよい。
【0016】
情報は、任意のタイプのチャネル又はネットワークモデル及び任意のデータ伝送プロトコル(例えば有線、無線、ラジオ、WiFi、Bluetoothなど)を使用して、任意の適当なデータ通信チャネル又はネットワークを経由してシステム110のコンポーネント間で伝達され得る。例えば、システム110は、クラウドコンピューティングモデルを使用してデータを記憶、管理、及び/又は処理してもよく、システム110のコンポーネントは、モノのインターネット(IoT)ネットワークを介するなど、インターネットを経由して互いに通信すると共に遠隔で監視又は制御されてもよい。システム110のコンポーネント及びデバイスは、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせに基づき得る。システム110のデバイス又はコンポーネントの各々に関連付けられた機能は、単一の場所に又は複数の場所に存在し得る複数のデバイス又はコンポーネントの間に分散され得ることが理解される。例えば、CSP114及び/又はMLP116に関連付けられた機能は、単一の処理ユニット又は複数の処理ユニットの間に分散されてもよい。CSP114及び/又はMLP116は、クラウドコンピューティングプラットフォームなど、通信媒体又はネットワークを経由してアクセス可能なサーバ又はリモートコンピュータシステムの一部であってもよい。CSP114及び/又はMLP116はまた、CSD112が組み込まれるなど、システム110の他のコンポーネントと統合されてもよい。
【0017】
システム110は、開示される主題の実装を可能にするために、図1に示されていない追加のコンポーネントを任意選択的に含んでいてもよく、及び/又はそれらのコンポーネントに関連付けられていてもよい。例えば、システム110は、ユーザがシステム110のコンポーネントに関連付けられた様々なパラメータ又は設定を制御することを可能にするユーザインターフェイス(図示しない)、システム110の動作に関する情報を視覚的に表示するためのディスプレイデバイス(図示しない)、及び/又はシステム110の動作の画像を捕捉するためのカメラもしくは撮像デバイス(図示しない)を含み得る。
【0018】
次に、システム110の動作を一般的な用語で説明し、その後、具体例を説明する。CSD112は、BCG信号など、基準被検者120の心臓信号122を取得する。心臓信号122は、レーダ検出などの非接触検出技術を使用して取得され得る。CSP114は、取得された心臓信号122を受信して処理する。具体的には、連続的な心臓信号が、本明細書においては「心拍セグメント」と称される、個々の心拍を表す離散的な時間部分にセグメント化される。セグメント化は、本技術分野において既知の任意の適当なセグメント化手順又はアルゴリズムを使用して実施される。例えば、セグメント化は、ピーク検出(すなわち、QRS信号の連続するピーク間の持続期間)、ゼロクロスの検出、RR間隔の検出(すなわち、QRS信号の連続するR波間の持続期間)、拍動間隔(IBI)の検出などに基づき得る。処理はまた、周波数ドメインでエンコーディングを生成するための線形マッピングの適用も含む。線形マッピングは、セグメント化の前に実施されても後に実施されてもよく、したがって、線形マッピングは、各心拍セグメントに又は当初の心臓信号に適用され得る。よって、信号又は心拍セグメントは、所定のフィルタバンクから取得され得る、いくつかの線形時不変フィルタ、例えばバンドパスフィルタにかけられるなど、線形マッピングされて、フィルタ応答のセットを生成する。あるいは、線形マッピングは、線形フィルタリングではなく、フーリエ変換、又は何らかのタイプの畳み込み演算子を伴い得る。線形マッピング及びセグメント化は、セグメントの値の任意選択的な非線形マッピングと組み合わせられてもよい。例えば、非線形マッピングは、整流(すなわち、(複素)信号の絶対値を取得すること)、その後のべき乗(例えば、二乗すること)、その後の利得制御(すなわち、短期間にわたる信号の平均エネルギによる除算)を含み得る。
【0019】
処理は、各心拍セグメントに対応し且つ被検者の生理機能の一意のエンコーディングを表す、いくつかのフィルタ応答(又は線形マッピング応答)をもたらす。所与の心拍セグメントのフィルタ応答は、サイズの行列「hb_length」×「n_filters」として表すことができる。ただし、「hb_length」は心拍セグメントの長さ又は持続期間(すなわち、サンプルの数)であり、「n_filters」はフィルタ応答を作成するために使用されるフィルタの数(例えば、フィルタバンクのバンドパス/時不変フィルタの数)である。少なくとも1つの心拍セグメントについてのフィルタ応答のセットは、集合的に「心拍周波数エンコーディング」と称され、単一の心拍セグメントのフィルタ応答が被検者の最小エンコーディングを表す一方で、被検者のいくつかの連続する心拍セグメントに関するフィルタ応答は強化された被検者エンコーディングを提供し得る。各心拍周波数エンコーディングには、それが属する特定の基準被検者に関連付けられた識別(ID)ラベルが割り当てられる。例えば、識別ラベルは、名前、識別番号、及び/又は基準被検者に関する他の個人情報、例えば年齢、性別、場所、身体的属性等を含み得る。心拍周波数エンコーディング及び関連するIDラベルは、次いで、データベース118に記憶される。
【0020】
前述のプロセスは、心拍周波数エンコーディング(その全てがデータベース118に記憶される)の集合を取得するために、複数の基準被検者について繰り返される。次いで、収集された心拍周波数エンコーディングは、異なるパターンを(暗示的に)識別して、様々な基準に従った異なる被検者の識別及び分類を容易にするためのモデルを作成するべく、MLP116によって機械学習プロセスを使用して分析される。機械学習プロセスは、関連する分類基準に従って新しい心拍周波数エンコーディングの追加のインスタンスを分類するべく使用され得るマッピング関数を生成するために、機械学習技術を適用して訓練データ(すなわち、収集された心拍周波数エンコーディング)を分析し得る。データ分析は、畳み込みニューラルネットワーク、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)、もしくは深層学習アルゴリズムなどの人工ニューラルネットワーク(ANN)プロセス、線形回帰モデルなどの分類又は回帰分析、ロジスティック回帰モデル又はサポートベクトルマシン(SVM)モデル、ランダムフォレスト分類器などの決定木学習アプローチ、及び/又はこれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適当な機械学習又は教師あり学習プロセスもしくはアルゴリズムを利用し得る。データ分析は、公的に利用可能なオープンソースの機械学習又は教師あり学習ツールなど、任意の適当なツール又はプラットフォームを利用してもよい。
【0021】
MLP116は、心拍周波数エンコーディングが収集された基準被検者の分類又はプロファイルを確立する。分類プロセスは、基準被検者を、共通の特色に基づいて、異なるグループ又はカテゴリに分割し得る。例えば、分類プロセスは、年齢、性別、場所、物理的属性等に基づくなど、様々なカテゴリで被検者を識別するためのモデルを提供してもよい。各カテゴリは、それぞれのカテゴリ特色に関する信頼レベルに対応する相対的な重み付けメトリックに関連付けられ得る。異なるモデルはその後、関連するカテゴリ又は分類に属する新たな被検者の識別を容易にするために適用され得る。作り出されたモデルは、後続の成功した又は不成功の被検者識別を考慮すること、及び新たな基準被検者から収集された追加の心拍エンコーディングなど、新しい情報に基づいて、反復的に更新及び改善され得る。多数の心拍周波数エンコーディング及び分類のシミュレーションもまた、モデルの信頼性及び精度を高めるために適用され得る。更新されたモデルは、異なる変数又は分類特色についての最適な公式及び重み付けメトリックを提供し得る。より多くの情報及び統計が蓄積されるにつれて、モデルは、被検者識別のための予測能力を改善するように更に精緻化されることができる。
【0022】
図2を参照する。同図は、本発明の一実施形態に従って動作する例示的な心臓信号セグメント化の図である。プロット130は、セグメント132などの離散的な時間セグメントに分割されたBCG信号(時間の関数としての電圧レベルとして表される)を示し、各セグメントは個々の心拍の持続期間を表す。セグメント化は、例えば、BCG信号のJピークを検出するためのピーク検出アルゴリズムを使用して実施されてもよく、それにより、隣接する最大Jピーク間の持続期間が個々の心拍セグメントとして指定される。
【0023】
図3を参照する。同図は、本発明の一実施形態に従って動作する6つの異なる線形フィルタにかけられた単一の心拍セグメントの例示的な周波数エンコーディングの図である。図3は6つの異なるスペクトル関数を示し、これらは、グラフ140においては時間(x軸)の関数として、周波数(y軸)に関してプロットされている。スペクトル関数は、セグメント化された心拍信号に適用された線形フィルタ(及び非線形マッピング)の結果であり、6つの異なるフィルタが適用されて、共通の開始時刻及び終了時刻を有する6つの異なるスペクトル関数が生成され、集合的に心拍周波数エンコーディングを形成している。代替的には、(異なる数のスペクトル応答を生成するために)異なる数の線形フィルタが適用されてもよい。心拍周波数エンコーディングは、訓練又はモデル化フェーズ中に機械学習プロセス(例えばニューラルネットワーク)を訓練するために使用される例示的なサンプルを表す。
【0024】
本発明のシステム及び方法は、心臓信号の単一の心拍セグメントから、デバイス又はコンポーネントが被検者と直接物理的に接触することを必要とせずに、被検者識別を提供し得ることが理解される。また、被検者は、レーダ検出器などの心臓信号検出器が直接視認できる必要はなく、検出器は、視認性不良又は光飽和条件下で、妨害物又は干渉下で、及び被検者に対して異なる角度から(例えば前方から又は後方から)動作し得る。複数の被検者を同時に測定及び識別することを可能にするために、光源分離技術(Source separation techniques)が利用されてもよい。開示されるシステムは、高価な器材を必要とせず、比較的少ないコンポーネントを有し、操作及び維持が比較的簡単であり得る。機械学習分析はまた、信頼できる正確な予測モデルも提供することができ、これらの予測モデルは、反復的に精緻化されて、心拍周波数エンコーディングに基づいた新たな被検者の識別及び分類を可能にし得る。
【0025】
図4を参照する。同図は、本発明の一実施形態に従って動作するバイオメトリック認証方法のフロー図の概略図である。
【0026】
次に、図5を参照する。同図は、本発明の一実施形態に従って動作するバイオメトリック認証のための方法のブロック図である。手順162において、心臓信号が取得される。図1を参照すると、心臓信号検出器112が、BCG信号など、基準被検者120の心周期に関する心臓信号122を取得する。心臓信号122は、非接触方式で、及び指定されたレーダ検出ユニットを介するなど、視認性不良条件下且つ測定身体領域への直接的な見通し線なしで、取得され得る。
【0027】
手順164において、心臓信号は、選択された持続時間にわたって心拍セグメントにセグメント化される。図1を参照すると、心臓信号プロセッサ114が、心臓信号検出器112によって取得された心臓信号122を、受信すると共に、ピーク検出、ゼロクロス検出、RR間隔検出、又は拍動間隔検出を使用するなど、心臓信号122を個々の心拍に分割するためのセグメント化プロセスを実施することによって、処理する。
【0028】
手順166において、線形マッピングが各心拍セグメントに適用され、それぞれの心拍周波数エンコーディングを生成する。図1及び2を参照すると、心臓信号プロセッサ114が、一連のバンドパスフィルタ又は他の線形時不変フィルタを心臓信号122又はその心拍セグメントに適用することなどによって、線形マッピング動作を実施する。CSP114は、フーリエ変換又は畳み込み演算子などの代替的な線形マッピングを適用してもよい。CSP114はまた、整流演算(絶対値を取得すること)、べき乗、及び利得制御演算など、任意選択的な非線形マッピングも実施し得る。結果として得られるセグメント化及び線形マッピングプロセスは、基準被検者120の一意の心拍周波数エンコーディングを表す各心拍セグメントについての一連の周波数応答をもたらす。
【0029】
手順168において、各心拍周波数エンコーディングには、それぞれの被検者に関連付けられた対応する識別ラベルが割り当てられる。図1及び4を参照すると、心臓信号プロセッサ114が、作り出された心拍周波数エンコーディングに、基準被検者120に関する名前、ID番号及び/又は追加の個人情報を含む基準被検者120のIDラベルを割り当て、その情報をデータベース118に記憶する。
【0030】
手順170において、機械学習プロセスが、作り出された心拍周波数エンコーディングの集合に適用されて、被検者の分類のためのモデルを取得する。図1及び4を参照すると、機械学習プロセッサ116が、収集された心拍周波数エンコーディング及び関連するIDラベルに対して、本技術分野において既知の1つ以上の教師あり学習技術などの機械学習プロセスを実施して、モデルを生成する。モデルは、訓練済みの入力(すなわち、フィルタリングされた心拍)など、同じ表現の入力に対して適用されると、訓練段階で導入された被検者の基準グループのうちの1つに属するものとして被検者の分類を生成すること、又はサンプルが他人に属する、すなわち、ある人物が基準被検者のうちの1人に属さず、したがってモデルには未知であると判定することができる。
【0031】
手順172において、少なくとも1人の被検者が、作り出された心拍周波数応答エンコーディング及び割り当てられた識別ラベルに従って識別される。図1及び4を参照すると、機械学習プロセッサ116が機械学習プロセスを実施して、モデル化フェーズ中に作り出されたプロファイル及び分類に従って、新しい被検者を識別する。本技術分野において既知の光源分離技術が適用されて、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び識別することを可能にしてもよい。
【0032】
図5の方法は、一般に、複数の被検者の動的なバイオメトリック認証をリアルタイムで提供するために、手順のうち少なくともいくつかが繰り返し実施されるように、反復的な方式で実装される。
【0033】
開示されるバイオメトリック認証方法は、様々な用途に使用することができる。例えば、開示される識別方法は、収集されたBCG(又は他の心臓信号)データを、クラウドストレージに存在し得る識別済みの被検者の一般的な健康情報ファイルと関連付けるために使用され得る。開示される識別方法はまた、高齢者介護ホーム又は支援付き生活施設にいる人物が、意図せず部屋に進入したのかどうか、あるいは他の誰かに属する個人的な物品を使用した(例えば、他の誰かのベッドに寝た)のかどうかを識別するため、及びそれに応じてスタッフメンバーに通知するためなど、脆弱な又は無能力の個人を監視するためにも使用され得る。
【0034】
当業者が本発明を実施することができるように、開示される主題の特定の実施形態が説明されてきたが、前述の説明は例示のみを意図したものである。この説明は開示される主題の範囲を限定するために使用されるべきではなく、開示される主題の範囲は以下の特許請求の範囲の参照によって判定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオメトリック認証のための方法であって、
非接触検出を使用して監視される被検者身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信する手順と、
前記反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出する手順と、
前記導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化する手順と、
拍周波数エンコーディングを生成するために、前記時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用する手順と
合する分類が取得された場合に前記心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に前記心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、前記心拍周波数エンコーディングに対して被検者分類のための少なくとも1つの機械学習モデルを適用する手順と、
を備える方法。
【請求項2】
前記機械学習モデルは、
複数の基準被検者の各々について、
非接触検出を使用して基準被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信することと、
前記反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出することと、
前記導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化することと、
心拍周波数エンコーディングを生成するために、前記時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用することと、
前記心拍周波数エンコーディングに、前記基準被検者に関する識別ラベルを割り当てることと、
前記複数の基準被検者から取得された複数の心拍周波数エンコーディングを備える訓練データセットを形成することと、
前記基準被検者の分類プロファイル及びパターンを識別し、被験者分類を予測するための少なくとも1つの予測モデルを作り出すために、前記訓練データセットに少なくとも1つの機械学習プロセスを適用することと、
を備える訓練段階中に、作り出される、請求項1の方法。
【請求項3】
線形マッピングを適用する前記手順は、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを備える、請求項1の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの非線形マッピング演算を前記時間セグメントに適用する手順を更に備え、前記非線形マッピング演算は、整流、べき乗、及び利得制御からなるグループから選択される、請求項1の方法。
【請求項5】
前記レーダ信号は、
前記被検者の所定の身体組織にTHzレーダ信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、
前記被検者の前記身体組織から反射された、前記送信されたレーダ信号の反射を受信するように構成された、少なくとも1つのレーダ受信機と
備える遠隔非侵襲的レーダ検出器を、使用して取得される、請求項1の方法。
【請求項6】
前記被検者分類は、
年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された少なくとも1つの特徴を備える、請求項1の方法。
【請求項7】
ある場所における複数の被検者を同時に監視すること又は識別することを備える、請求項1の方法。
【請求項8】
バイオメトリック認証のためのシステムであって、
非接触検出を使用して監視される被検者身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信するように、及び前記反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出するように構成された心臓信号検出器と、
前記導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化するように、及び、心拍周波数エンコーディングを生成するために、前記時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用するように構成された、心臓信号プロセッサと
合する分類が取得された場合に前記心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に前記心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、前記心拍周波数エンコーディングに対して被検者分類のための少なくとも1つの機械学習モデルを適用するように構成された、機械学習プロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項9】
前記機械学習モデルは、
複数の基準被検者の各々について、
前記心臓信号検出器が、非接触検出を使用して基準被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信するように、及び前記反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出するように、構成されていることと、
前記心臓信号プロセッサが、前記導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化するように、心拍周波数エンコーディングを生成するために、前記時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用するように、及び前記心拍周波数エンコーディングに前記基準被検者に関する識別ラベルを割り当てるように、構成されていることと、
前記心臓信号プロセッサが更に、前記複数の基準被検者から取得された複数の心拍周波数エンコーディングを備える訓練データセットを形成するように構成されていることと、
前記機械学習プロセッサが、前記基準被検者の分類プロファイル及びパターンを識別し、被験者分類を予測するための少なくとも1つの予測モデルを作り出すために、前記訓練データセットに少なくとも1つの機械学習プロセスを適用するように構成されていることと、
を備える訓練段階中に作り出される、請求項8のシステム。
【請求項10】
前記線形マッピングは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを備える、請求項8のシステム。
【請求項11】
心臓信号プロセッサは更に、少なくとも1つの非線形マッピング演算を前記時間セグメントに適用するように構成されており、前記非線形マッピング演算は、整流、べき乗、及び利得制御からなるグループから選択される、請求項8のシステム。
【請求項12】
前記心臓信号検出器は、
前記被検者の所定の身体組織にTHzレーダ信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、
前記被検者の前記身体組織から反射された、前記送信されたレーダ信号の反射を受信するように構成された、少なくとも1つのレーダ受信機と
備える遠隔非侵襲的レーダ検出器を備える、請求項8のシステム。
【請求項13】
前記被検者分類は、
年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせ
からなるグループから選択された少なくとも1つの特徴を備える、請求項8のシステム。
【請求項14】
ある場所における複数の被検者を同時に監視すること又は識別することを備える、請求項8のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の一態様によれば、バイオメトリック認証のための方法が提供される。この方法は、非接触検出を使用して監視される被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信する手順と、反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出する手順とを含む。この方法は更に、導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化する手順と、心拍周波数エンコーディングを生成するために、時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用する手順とを含む。この方法は更に、適合する分類が取得された場合に心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、心拍周波数エンコーディングに対して被検者分類のための少なくとも1つの機械学習モデルを適用する手順を含む。機械学習モデル訓練段階中に作り出されてもよく、訓練段階は、複数の基準被検者の各々について、非接触検出を使用して基準被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信することと、反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出することと、導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化することと、心拍周波数エンコーディングを生成するために、時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用することと、心拍周波数エンコーディングに、基準被検者に関する識別ラベルを割り当てることと、を含み、訓練段階更に、複数の基準被検者から取得された複数の心拍周波数エンコーディングを備える訓練データセットを形成することと、基準被検者の分類プロファイル及びパターンを識別し、被験者分類を予測するための少なくとも1つの予測モデルを作り出すために、訓練データセットに少なくとも1つの機械学習プロセスを適用することと、を含む。線形マッピングを適用することは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを含み得る。この方法は更に、少なくとも1つの非線形マッピング演算を時間セグメントに適用する手順を含んでいてもよく、非線形マッピング演算は、整流、べき乗、及び利得制御からなるグループから選択される。レーダ信号は、被検者の所定の身体組織にTHzレーダ信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、被検者の身体組織から反射された、送信されたレーダ信号の反射を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機とを含む遠隔非侵襲的レーダ検出器を使用して取得され得る。被検者分類は、年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つの特徴を含み得る。この方法は、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び/又は識別することを含んでいてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の別の一態様によれば、バイオメトリック認証のためのシステムが提供される。このシステムは、非接触検出を使用して監視される被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信するように、及び反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出するように構成された心臓信号検出器を含む。このシステムは更に、導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化するように、及び心拍周波数エンコーディングを生成するために、時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用するように構成された、心臓信号プロセッサを含む。このシステムは更に、適合する分類が取得された場合に心拍周波数エンコーディングを基準被検者に属するものとして分類するために、又は、適合する分類が取得されない場合に心拍周波数エンコーディングが非基準被検者に属すると判定するために、識別段階中に、心拍周波数エンコーディングに対して被検者分類のための少なくとも1つの機械学習モデルを適用するように構成された、機械学習プロセッサを含む。機械学習モデルは、複数の基準被検体の各々について、心臓信号検出器が、非接触検出を使用して基準被検者の身体組織から反射された反射THzレーダ信号を受信するように、及び反射THzレーダ信号から心臓心弾動図(BCG)信号を導出するように構成されていることと、心臓信号プロセッサが、導出されたBCG信号を、各々が選択された持続時間である、複数の離散的な時間セグメントにセグメント化するように、心拍周波数エンコーディングを生成するために、時間セグメントの各々に少なくとも1つの線形マッピングを適用するように、及び心拍周波数エンコーディングに基準被検者に関する識別ラベルを割り当てるように構成されていることと、を含む訓練段階中に作り出されてもよく、訓練段階は更に、心臓信号プロセッサが更に、複数の基準被検者から取得された複数の心拍周波数エンコーディングを備える訓練データセットを形成するように構成されていることと、機械学習プロセッサが、基準被検者の分類プロファイル及びパターンを識別し、被験者分類を予測するための少なくとも1つの予測モデルを作り出すために、訓練データセットに少なくとも1つの機械学習プロセスを適用するように構成されていることと、を含む。線形マッピングを適用することは、複数のバンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることを含み得る。心臓信号プロセッサは更に、少なくとも1つの非線形マッピング演算を時間セグメントに適用するように構成されていてもよく、非線形マッピング演算は、整流、べき乗、及び利得制御からなるグループから選択される。心臓信号検出器は、被検者の所定の身体組織にTHzレーダ信号を送信するように構成された少なくとも1つのレーダ送信機と、被検者の身体組織から反射された、送信されたレーダ信号の反射を受信するように構成された少なくとも1つのレーダ受信機とを含む、遠隔非侵襲的レーダ検出器を含み得る。被検者分類は、年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、及びこれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つの特徴を含み得る。このシステムは、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び/又は識別することを含んでいてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明は、心臓情報から抽出された明確な生理学的署名を使用してバイオメトリックを一意に識別するための方法及びシステムを提供することによって、従来技術の欠点を克服する。被検者は、非接触方式で取得され得るBCG信号又はそのような信号のセグメントなどの心臓信号から取得される単一の心拍を使用して、一意に識別される。開示されるシステム及び方法は、取得された心臓信号をセグメント化及びフィルタリングして被検者の心拍を表す一意の周波数エンコーディングを生成することを伴う。エンコーディングは、対応する識別ラベルを割り当てられ、教師あり学習プロセスに供給されて、異なる特徴及びプロファイルに基づいて被検者の分類及びモデルを作り出し、それらの分類及びモデルはその後、識別を容易にするために利用される。開示されるシステム及び方法は、高い精度で、且つ最小限のリソースで、人物のリアルタイム識別を可能にする。被検者の識別は、ヘルスケアモニタリングなど、様々な用途に適用され得る。更に、心臓信号は生体皮膚組織から直接抽出することができるので、開示される方法は、人間の皮膚をビデオ画像コンテンツ中の他の表面から区別するために使用され得る
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
手順168において、データモデル化又は訓練段階中に、各心拍周波数エンコーディングには、それぞれの被検者に関連付けられた対応する識別ラベルが割り当てられる。図1及び4を参照すると、データモデル化又は訓練段階中に、心臓信号プロセッサ114が、作り出された心拍周波数エンコーディングに、基準被検者120に関する名前、ID番号及び/又は追加の個人情報を含む基準被検者120のIDラベルを割り当て、その情報をデータベース118に記憶する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
手順170において、データモデル化又は訓練段階中に、機械学習プロセスが、作り出された心拍周波数エンコーディングの集合に適用されて、被検者の分類のためのモデルを取得する。図1及び4を参照すると、データモデル化又は訓練段階中に、機械学習プロセッサ116が、収集された心拍周波数エンコーディング及び関連するIDラベルに対して、本技術分野において既知の1つ以上の教師あり学習技術などの機械学習プロセスを実施して、モデルを生成する。モデルは、訓練済みの入力(すなわち、フィルタリングされた心拍)など、同じ表現の入力に対して適用されると、訓練段階で導入された被検者の基準グループのうちの1つに属するものとして被検者の分類を生成すること、又はサンプルが他人に属する、すなわち、ある人物が基準被検者のうちの1人に属さず、したがってモデルには未知であると判定することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
手順172において、識別段階中に、少なくとも1人の被検者が、作り出された心拍周波数応答エンコーディング及び割り当てられた識別ラベルに従って識別される。図1及び4を参照すると、機械学習プロセッサ116が機械学習プロセスを実施して、識別段階中に、モデル化フェーズ中に作り出されたプロファイル及び分類に従って、新しい被検者を識別する。本技術分野において既知のソース分離技術が適用されて、ある場所における複数の被検者を同時に監視すること及び識別することを可能にしてもよい。
【国際調査報告】