(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステムを調整する方法ならびに関連するシステム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20241106BHJP
B65B 57/00 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G05B19/418 B
B65B57/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522316
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 IB2022059813
(87)【国際公開番号】W WO2023062571
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021000026480
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マッテオ デッリ エスポスティ
(72)【発明者】
【氏名】マッシミリアーノ セマーティ
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエーレ ファッブリ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアーノ ガンベリーニ
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA23
3C100AA29
3C100AA32
3C100AA62
3C100BB12
3C100BB31
3C100EE14
(57)【要約】
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)を調整する方法であって、システム(1)は、それぞれ上流及び下流に直列に配置された、消費物品の生産及び/又は梱包のための第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を少なくとも備えている、方法において、方法は、第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)で物品を加工するように、操作するステップと、第1の自動機械(2、2’、2’’)と第2の自動機械(2、2’、2’’)の間にある中間的な保管要素(3)の充填レベル(FD)を定めるステップと、充填レベル(FD)に応じて、限定された補償時間の間だけ、消費物品を第1の定格速度(NS1)及び/又は第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)で加工するように、第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するステップと、を含んでいる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)を調整する方法であって、前記システム(1)は、それぞれ上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を少なくとも備えている、方法において、前記方法は、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)でそれぞれ加工するように、操作するステップと、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と前記第2の自動機械(2、2’、2’’)の間にある、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積する中間的な保管要素(3)の充填レベル(FD)を定めるステップと、
前記充填レベル(FD)に応じて、限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)で加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するステップと、を含んでおり、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、方法。
【請求項2】
前記補償時間は、10分未満である、請求項2に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも小さい、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記充填レベル(FD)の導関数の符号に応じて、即ち前記保管要素(3)が充填されつつあるか又は空にされつつあるかに応じて、少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)に従って制御される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記保管要素(3)の前記充填レベル(FD)に関連する、前記少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)は、ヒステリシスパターンに、特に連結されたヒステリシスパターンに従う、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)以上である第1の閾値(7、7’)を超えている場合には、前記下流の機械(DSM)は、前記第2の補償速度(CVD)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、制御される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記充填レベル(FD)が、前記第1の閾値(7、7’)と前記第1の閾値(7、7’)よりも大きい第2の閾値(8、8’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第2の閾値(8、8’)を超えている場合には、前記上流の機械(USM)は、停止するように命令される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)よりも小さいか又はそれに等しい第3の閾値(9、9’)よりも小さい場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の補償速度(CVU)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、命令される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記充填レベル(FD)が、前記第3の閾値(9、9’)と前記第3の閾値(9、9’)よりも小さい第4の閾値(10、10’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第4の閾値(10、10’)よりも小さい場合には、前記下流の機械(DSM)は、停止するように命令される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記下流の機械(DSM)が停止状態にある際、前記上流の機械(USM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第1の定格速度(NS1)になるように命令され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、前記第1の定格速度(NS1)よりも小さな第1の補償速度(CVU)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい前記充填レベル(FD)が、第5の閾値(11)よりも大きい場合には、停止させられる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記上流の機械(USM)が停止状態にある際、前記下流の機械(DSM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、第2の定格速度(NS2)で駆動され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第2の定格速度(NS2)よりも小さな第2の補償速度(CVD)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい前記充填レベル(FD)が、第6の閾値(12)よりも小さい場合には、停止させられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記システム(1)は、直列に配置された3つ以上の自動機械を備えており、かつ、前記ステップが、前記3つ以上の自動機械について縦続に繰り返される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)であって、前記システム(1)は、
それぞれ互いに対して上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための少なくとも1つの第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を備えており、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と第2の自動機械(2、2’、2’’)の間に、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積するように構成された中間的な保管要素(3)を備えており、
前記保管要素(3)に配置されており、前記保管要素(3)自身の充填レベル(FD)を検出するように構成されている、検出装置(4)を備えており、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を、それぞれ第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)で加工するように、制御するように構成された、制御ユニット(5)を備えており、
前記制御ユニット(5)は、前記充填レベル(FD)に応じて、かつ限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)でそれぞれ加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するように構成されており、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、システム(1)。
【請求項14】
前記保管要素(3)は、上流の機械(USM)及び/又は下流の機械(DSM)に、即ち前記第1の自動機械(2、2’、2’’)及び/又は前記第2の自動機械(2、2’、2’’)に、統合されている、請求項13に記載のシステム(1)。
【請求項15】
前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)は、それに統合された複数の保管要素(3)を備えており、特に、前記保管要素(3)の各々は、10分未満の補償時間を可能にする容量を有している、請求項13又は14に記載のシステム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本特許出願は、2021年10月15日に出願された、イタリア国特許出願第102021000026480号からの優先権を主張する。該出願の開示内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、消費物品の生産又は梱包のためのシステムを調整する方法、及び関連するシステムに関する。
【0003】
本発明は、有利ではあるが非限定的な、シガレットパックを生産及び梱包するための自動機械のシステムを見出す。本明細書においては、以下で、それに対する明示的な参照が行われるが、このことによって一般性が失われることはない。
【背景技術】
【0004】
一般的に言えば、タバコ加工産業の製造環境において、喫煙物品を生産するための工場及びシステムは、共通の生産ラインに沿って互いに接続された複数の作業機械を備えている。
【0005】
特に、上記の生産ラインを参照すると、作業機械は、上流から下流に向かって、以下から成る、即ち、製作機(maker)又はシガレット製造機械、フィルタ製造機械、フィルタ組立機械、梱包機(packer)又はシガレットパック梱包機械、ラッピングマシン、カートニングマシン、そして最後に、ケースパッカであって、複数のカートンを、配達準備ができているパッケージ、ケース、又は箱に梱包することができるケースパッカ、から成る。箱は、最後尾のパレタイザに補助されて配達される。
【0006】
上記の作業機械は、相互に大きく異なる生産技術を特徴づける。製作機の場合、製品は実質的に連続的なシガレットの流れであると見做され得るのであって、製品が間違いなく個別でありよく分割されている、梱包機、カートニングマシン、及びケースパッカとは異なる。さらに、製作機等の自動機械は、停止した機械それぞれにオペレータを必要とし、このオペレータは、製作機が定格生産速度に次第に近づいていく際に、製品(即ち、タバコ・ロッド)を挿入していく。それとは逆に、梱包機等の個別の機械は、完全に自律的に、自身を空にし、生産を一時的に停止し、運転を再開することができるので、より自動化された製品管理が可能になっている。
【0007】
最近では、これらの異なる生産技術を接続するために、ある作業機械と他の作業機械の間に、特に、製作機と梱包機の間及び梱包機とラッピングマシンの間に、バッファ機械又は保管機械が存在する。このことにより、連続する機械が一致しない生産性を有することが許容されることによって、システムの能率が向上させられる。特に、上記のバッファ機械は、何百万もの半製品の保管を可能としており、下流の機械(例:梱包機)が、上流の機械(例:製作機)の停止時においても生産を続けることを、及びその逆を、可能にする。第1の例では、バッファ機械は、上流の機械が生産を再開するまで自身を空にする傾向であり、第2の例では、バッファ機械は、上流の機械が生産を再開するまで自身を充填する傾向である。
【0008】
生産ラインの高能率を維持するために、バッファ機械は、現在、数百万もの製品を保管することが可能な大きな寸法を有しており、これにより、作業機械のうち1つが停止した場合、数時間にわたって生産性を保証することができる。
【0009】
しかしながら、これらの大型のバッファ機械は、ラインの供給のためにかかるコストならびに整備及び関連するエネルギー消費のためにかかるコストを著しく増大させる。さらに、バッファ機械の内側に存在する材料は、保管されている間に工場の大気に暴露され、これにより、製品の化学的汚染及び/又は芳香の喪失のリスクが確定される。
【0010】
従って、喫煙物品の生産のための工場及びシステムは、上で論じた欠点を考慮に入れて、改良されなければならない。
【0011】
特許文献1は、やって来る食料品を、事前決定された距離だけ隔てられたブロックに配置するコンベア機械を開示している。
【0012】
非特許文献1は、異なるサーバを有する生産ラインを記述している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/158676号明細書
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】“Performance analysis of production lines: discrete and continuous flow models”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステムを調整する方法であって、上記の欠点から少なくとも部分的には解放されており、同時に単純かつ経済的に実行される方法を、提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、添付の請求項に記載のとおり、消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステムを調整する方法が提供される。また、関連する生産システム及び/又は梱包システムも提供される。
【0017】
添付の請求項は、本発明の好ましい実施形態を記載しており、本明細書の一体的部分を形成する。
【0018】
以下、本発明は、本発明の非限定的な幾つかの実施形態を示す添付の図面を参照しつつ、記述される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態による、消費物品の生産ラインの構造図を示している。
【0020】
【
図2】
図2は、
図1と同じ基準で、本発明の好ましい第2の実施形態による、消費物品の生産ラインの構造図を示している。
【0021】
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による、異なる動作構成にある消費物品の生産又は梱包を管理するシステムの制御図を示している。
【0022】
【
図4】
図4は、機械は停止した状態の第1の動作構成にある、消費物品の生産又は梱包を管理するシステムの制御図を示している。
【0023】
【
図5】
図5は、機械は停止した状態の第2の動作構成にある、消費物品の生産又は梱包を管理するシステムの制御図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1及び2において、番号1は、シガレット等のタバコ産業の物品である消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステムを示している。
【0025】
システム1は、それぞれ上流及び下流に互いに直列に配置された消費物品の生産及び/又は梱包のための複数の自動機械2、2’、2’’を含んでいる。例えば、機械2はいわゆる製作機であり、機械2’はいわゆる梱包機であり、機械2’’はいわゆるカートニングマシンである。他のタイプの自動機械又は上記の種類の自動機械が見た通り列の中に挿入されている場合もあれば、列自身が自動機械2、2’、2’’2つのみから成る場合もある。以後、「上流の機械」(USM)という語は、消費物品の生産及び/又は梱包につながる生産経路に沿って、「下流の機械」(DSM)と呼称される他の機械の前に配置されている機械を指す。換言すれば、機械2は、機械2’、2’’の上流に配置されており、機械2’’は、機械2、2’の下流に配置されており、機械2’は、機械2の下流かつ機械2’’の上流に配置されている。
【0026】
特に、「自動機械」は、第1のタイプの製品を入力物として受け取り、それに少なくとも1つの変化(例:要素の付加、形状の変化)をもたらす1つ以上の加工作業の後で、他のタイプの製品を出力物として提供するように構成された、電気機械的システムを定義する。
【0027】
より正確には、自動機械としてコンベアベルトを考えるべきではない。というのも、コンベアベルトは、入力物として受け取ったものと同じ製品を、それを加工することなく、出力物として提供するからである。
【0028】
特に、「製品を加工する」という語は、その構造を機械的及び/又は化学的に変化させること、ならびに/又は少なくとも試験を実行することを意味する。事実として、物品を加工することは、単にそれを輸送することとは異なっていると考えられるべきである。
【0029】
システム1は、有利には、少なくとも1つの保管要素3を備えており、これは、上流の機械USMと下流の機械DSMの間に間置されるように配置される。各保管要素3は、生産中の消費物品を一時的に保管するように構成される。
【0030】
図1の非限定的な実施形態では、保管要素3は、自動機械2、2’、2’’からは独立しており、即ち、それは列を成す作業機械2、2’、2’’同士の間に順番に間置されるバッファ機械を構成している。
【0031】
図2の好ましい非限定的な実施形態では、保管要素3は、上流の機械USM及び/又は下流の機械DSMに統合されている。このようにすると、保管要素3の寸法は相対的に小さくなり得るので、従って、コスト及び半製品である物品の大気暴露を減少させることができる。
【0032】
必須ではないものの、有利には、
図2の非限定的な実施形態に概略的に示されているように、少なくとも1つの機械2、2’、2’’は、その内部に統合された複数の保管要素3を含む。
【0033】
幾つかの非限定的な事例では、保管要素3は、シュート(chute)に続く(例えば、フィルタが適用されるか又はロッドが切断されるステーションに続く)タンクである。代替的又は追加的には、保管要素3は、いわゆる動的バッファ式であり、即ち、その形状及び/又は容量を、その内部に存在する消費物品の数に応じて変化させるように構成された容器である。
【0034】
有利には、システム1は、保管要素3の領域内に配置されておりかつ保管要素3自身の充填レベルFDを検出するように構成されている、検出装置4をさらに備えている。代替的には、充填レベルFDは、該保管要素内に現在存在する消費物品の量を示す。検出装置4は、任意の公知のセンサ(物理的又は仮想的な種類のセンサ、即ち計数装置)であってよく、これについて本明細書で詳述されることはない。
【0035】
システム1は、制御ユニット5をさらに備えており、制御ユニット5は、消費物品を第1の定格速度NSで加工するように上流の機械USMを動作させるように、かつ消費物品を第2の定格速度NS2で加工するように下流の機械DSMを動作させるように、構成されている。特に、持続的な生産の際には、定格速度NS1は、理想的には、保管要素3が実質的に一定な充填レベルFDを有することができるように、定格速度NS2に対応する。
【0036】
幾つかの非限定的な例では、制御ユニット5は、複数の論理ユニット6、6’を備えており、その各々は、自動機械2、2’、2’’又は保管要素3にそれぞれ関連付けられている。
【0037】
特に、「定格速度」は、自動機械が標準生産の間に運動する速度を意味しており、即ち、自動機械の標準的なサイクルタイムの間に実行される運動の規則を定義する、速度のセットを意味している。例えば、定格速度は、標準的で「定常的な」生産の際の自動機械のマスタ軸の運動速度である。
【0038】
制御ユニット5は、好ましくは、充填レベルFDに応じて、限定された補償時間の間だけ、定格速度NS1及び/又は定格速度NS2とはそれぞれ異なるそれぞれの(上流及び/又は下流の)補償速度CVU及び/又はCVDで消費物品を加工するように、自動機械2、2’、2’’を制御するように構成されている。特に、「補償速度」は、定格速度以外の速度を、即ち、自動機械が標準生産の際に運動する速度とは異なる速度を、即ち、自動機械の標準的なサイクルタイムの間に実行される運動の規則を定義する速度のセットとは異なる速度を、意味している。例えば、補償速度は、標準的で「定常的な」生産の際の自動機械のマスタ軸の運動速度よりも速い速度である。
【0039】
より詳細には、補償速度とは、自動機械が定格速度と同等の能率を無期限的に維持することに耐えられない、速度である(換言すれば、補償速度とは、自動機械の一時的な過剰速度である)。
【0040】
図1の非限定的な実施形態では、保管要素3は、各々、上流の機械USM及び下流の機械DSMの論理ユニット6と通信するように構成された、それぞれの論理ユニット6’を有している。特に、論理ユニット6は、(上流又は下流の)自動機械2、2’、2’’のステータス信号ST(例:生産状態、停止、エラー、生産速度)を論理ユニット6’に対して送信するように構成されており、かつ、それぞれの命令信号CMDを保管要素3の論理ユニット6’から受け取るように構成されている。ここで、命令信号CMDは、機械2、2’、2’’がそれぞれの定格速度NS1、NS2で生産を続けるか、あるいはそれとは逆に補償速度CVU、CVDで生産を続けるか、のいずれかを提案するように構成されている。
【0041】
図2の非限定的な実施形態では、要素3が単一の自動機械2、2’、2’’に統合されているので、各論理ユニット6もまた、利用可能な保管要素3の関連する論理ユニット6’を含んでおり、他の機械2、2’、2’’とのCMD信号、ST信号の交換は、保管要素3の充填程度に応じた2ウェイの交換となる。
【0042】
幾つかの非限定的な例では、同じ自動機械2、2’、2’’が、それが(
図2の機械2のように)中間的な保管要素3を有している場合には、理想的には、各々が上流の機械USM又は下流の機械DSMを体現する幾つかのセクションに分割される。換言すれば、制御ユニット5は、同じ自動機械2、2’、2’’内においてさえも、異なる生産速度、定格速度、及び/又は保管速度で送ることができる。
【0043】
必須ではないが、有利には、例えば
図2の非限定的な実施形態において、保管要素3の各々が、例えば10分未満の補償時間を、特に5分未満の補償時間を可能にするような容量を有する。
【0044】
制御ユニット5は、好ましくは、保管要素3の充填レベルFDをリアルタイムで制御するように構成されており、このようにして、結果として、本明細書に記載のように、機械2、2’、2’’をリアルタイムで制御することができる。換言すれば、CMD信号、ST信号の交換が、リアルタイムで行われる。
【0045】
本発明のさらなる態様によれば、消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム1を調整する方法が提供される。
【0046】
本方法は、以下のステップを少なくとも含む、即ち、
少なくとも2つの自動機械2、2’、2’’(あるものが他のものの上流又は下流にあると考えられ得る)を、消費物品を定格速度NS1及び定格速度NS2でそれぞれ加工するように、操作するステップ、
2つの自動機械の間にある中間的な保管要素3の充填レベルFDを定めるステップ、及び、
上記充填レベルFDに応じて、限定された補償時間の間だけ、消費物品を定格速度NS1及び/又は定格速度NS2とはそれぞれ異なるそれぞれの補償速度CVで加工するように、2つの自動機械2、2’、2’’のうち少なくとも1つを制御するステップ、を少なくとも含む。
【0047】
必須ではないが、有利には、上流の機械USM又は下流の機械DSMの補償速度CVU、CVDは、それぞれの定格速度NS1及び定格速度NS2よりも大きい。特に、補償時間は、10分未満である。換言すれば、この例では、制御ユニット5は、列を成す自動機械2、2’、2’’のうち少なくとも1つを、それが超過速度条件下で生産を行うように、制御する。(下流の機械DSMが速度NS2である状態で)上流の機械USMが超過速度に従っている場合には、中間的な保管要素3は、充填傾向にある。(上流の機械USMが速度NS1である状態で)下流の機械DSMが超過速度に従っている場合には、中間的な保管要素3は、含有する物品を自身の中から取り除き、空にする傾向にある。
【0048】
代替的又は追加的には、上流の機械USM又は下流の機械DSMの補償速度CVU、CVDは、それぞれの定格速度NS1及び定格速度NS2よりも小さい。換言すれば、この例では、制御ユニット5は、列を成す自動機械2、2’、2’’のうち少なくとも1つを、それが過小速度(underspeed)条件下で生産を行うように、制御する。(下流の機械DSMが速度NS2である状態で)上流の機械USMが過小速度に従っている場合には、中間的な保管要素3は、自身を空にする傾向にある。(上流の機械USMが速度NS1である状態で)下流の機械DSMが過小速度に従っている場合には、中間的な保管要素3は、含有する物品を充填する傾向にある。
【0049】
図3は、非限定的な一実施形態を示しており、ここでは、保管要素3の充填レベルFD(例えば、パーセンテージで表現される)は、列を成す2つの機械2、2’、2’’の間の、特に上流の機械USMと下流の機械DSMの間の(生産速度に関連する)5つの異なる動作構成と相互に関係している。詳細には、5つの異なる動作構成は、
NS1、NS2構成。この構成では、上流の機械USMと下流の機械DSMの両方が、それぞれの定格速度に制御されている。このようにすると、充填レベルFDは一定のままである。
NS1、CVD+構成。この構成では、上流の機械USMはその定格速度に制御されており、一方、下流の機械DSMは、正の補償速度CVDに(即ち、超過速度条件下に)制御されている。このようにすると、充填レベルFDは低下させられる。
SUS、CVD+構成。この構成では、上流の機械USMは、(停止命令と共に)停止するように制御されており、一方、下流の機械DSMは、正の補償速度CVDに(即ち、超過速度条件下に)制御されている。このようにすると、充填レベルFDは大きく低下させられる。
CVU+、NS2構成。この構成では、下流の機械DSMは、(停止命令と共に)停止するように制御されており、一方、上流の機械USMは、正の補償速度CVUに(即ち、超過速度条件下に)制御されている。このようにすると、充填レベルFDは上昇させられる。
CVU+、SUS構成。この構成では、下流の機械DSMは、(停止命令と共に)停止するように制御されており、一方、上流の機械USMは、正の補償速度CVUに(即ち、超過速度条件下に)制御されている。このようにすると、充填レベルFDは大きく上昇させられる。
【0050】
さらなる利便性のために、上記の動作構成は、
図3に示されている参照符号a)-e)を用いて示される。
【0051】
従って、
図3は、動作構成a)-e)と充填レベルFDの間の関係を示している。特に、この関係は、保管要素3が充填フェーズにある場合には(即ち、充填レベルFDの導関数の符号が正である場合には)充填プロファイルEPによって、保管要素3が空フェーズにある場合には(即ち、充填レベルFDの導関数の符号が負である場合には)空にするプロファイルFPによって、示される。
【0052】
必須ではないが、有利には、
図5の非限定的な実施形態に示されているように、補償速度CVU、CVDは、少なくとも部分的には異なるプロファイルFP、EPに従って制御されている。ここで、プロファイルFP、EPは、充填レベルの導関数の符号に依存しており、即ち、保管要素3が充填されつつあるか又は空にされつつあるかのいずれかであるかに依存している。換言すれば、必須ではないが、有利には、プロファイルEP及びFPは互いに重なり合うことはなく、即ち、現在の動作構成a)-e)と保管要素3の充填レベルFDの間には厳密な直線的相関性は存在しない。従って、充填レベルFDの単一の値が同一の動作構成a)-e)に常に対応しているわけでは必ずしもなく、逆もまた然りである。
【0053】
図3の非限定的な実施形態によれば、プロファイルFP、EPは、好ましくは、ヒステリシスパターンに、特に連結されたヒステリシスパターンに従う。「ヒステリシスパターン」という語は、ある瞬間において有する値がその瞬間における充填レベルFDの値のみに依存するのではなく、以前の瞬間における充填レベルFDの値にも依存する、プロファイルを示唆する。特に、ヒステリシスは、(
図3中の、プロファイルEP及びFPによって区切られた4つの矩形のような)閉回路プロファイルを含んでいる。
【0054】
図3においては、標準生産の状態は、事前決定された所望の値SPによって示されており、この事前決定された所望の値SPは、この例では、50%の充填レベルFDに設定されている。この構成では、即ち動作構成c)では、上流の機械USM及び下流の機械DSMは、各々、それぞれの定格速度NS1、NS2で生産を行っている(好ましくは、同じ速度で生産を行っている。即ち、下流の機械DSMは、上流の機械USMから来たn個の製品を1対1で加工している)。
【0055】
図3の例のような、好ましくはあるが非限定的な幾つかの例によれば、充填レベルFDが、事前決定された所望の値SPよりも大きいか又はそれに等しい第1の閾値7、7’を超えている場合には、下流の機械DSMは、補償速度CVDが定格速度NS2よりも大きくなるように、制御される(即ち、制御ユニット5は、2つの機械2、2’、2’’が動作状態b)をとるように、システム1を制御する)。例えば、
図3の非限定的な実施形態では、保管要素3が空にされつつある場合、即ちプロファイルEPに沿っている場合には、第1の閾値7は、事前決定された所望の値SPと等しく(即ち、50%の充填レベルFDであり)、それとは逆に、保管要素3が充填されつつある場合、即ちプロファイルFPに沿っている場合には、第1の閾値7’は、事前決定された所望の値SPよりも大きい(例えば、70%の充填レベルFDである)。
【0056】
必須ではないが、有利には、充填レベルFDが、第1の閾値7、7’から第1の閾値7、7’よりも大きい第2の閾値8、8’までの範囲である場合には、上流の機械USMは、定格速度NS1を維持するように制御される。特に、保管要素3の充填レベルFDが第2の閾値8、8’を超えている場合には、上流の機械USMは停止するように制御される(即ち、制御ユニット5は、2つの機械2、2’、2’’が動作構成a)をとるように、システム1を制御する)。より詳細には、換言すれば、上流の機械USMは、第1に、自身を空にするように制御され、第2に、停止するように制御される。
【0057】
例えば、
図3の非限定的な実施形態では、保管要素3が空にされつつある場合、即ちプロファイルEPに沿っている場合には、第2の閾値8は、閾値7よりも大きく(例えば、80%の充填レベルFDであり)、同様に、保管要素3が充填されつつある場合、即ちプロファイルFPに沿っている場合には、第2の閾値8’は、閾値7’よりも大きい(例えば、90%の充填レベルFDである)。
【0058】
代替的又は追加的には、必須ではないが、有利には、充填レベルFDが、事前決定された所望の値SPよりも小さいか又はそれに等しい第3の閾値9、9’よりも小さい場合には、上流の機械USMは、補償速度CVUが定格速度NS2よりも大きくなるように、制御される(即ち、制御ユニット5は、2つの機械2、2’、2’’が動作状態d)をとるように、システム1を制御する)。例えば、
図3の非限定的な実施形態では、保管要素3が空にされつつある場合、即ちプロファイルEPに沿っている場合には、第3の閾値9は、事前決定された所望の値SPよりも小さく(例えば、30%の充填レベルFDであり)、それとは逆に、保管要素3が充填されつつある場合、即ちプロファイルFPに沿っている場合には、第3の閾値9’は、事前決定された所望の値SPと等しい(即ち、50%の充填レベルFDである)。
【0059】
必須ではないが、有利には、充填レベルFDが、第3の閾値9、9’から第3の閾値9、9’よりも小さい第4の閾値10、10’までの範囲である場合には、上流の機械USMは、その定格速度NS1を維持するように制御される。特に、充填レベルFDが第4の閾値10、10’よりも小さい場合には、下流の機械DSMは停止するように制御される(即ち、制御ユニット5は、2つの機械2、2’、2’’が動作構成e)をとるように、システム1を制御する)。
【0060】
例えば、
図3の非限定的な実施形態では、保管要素3が空にされつつある場合、即ちプロファイルEPに沿っている場合には、第4の閾値10は、閾値9よりも小さく(例えば、10%の充填レベルFDであり)、同様に、保管要素3が充填されつつある場合、即ちプロファイルFPに沿っている場合には、第4の閾値10’は、閾値9’よりも小さい(例えば、20%の充填レベルFDである)。
【0061】
空にするプロファイルEPは、好ましくは、充填レベルFDが上昇するにつれて、充填プロファイルFPを予測するか、又はそれと一致する。
【0062】
充填プロファイルFPは、好ましくは、充填レベルFDが低下するにつれて、空にするプロファイルEPを予測するか、又はそれと一致する。
【0063】
明らかなことであるが、事前決定された値SP及び値7、7’、8、8’、9、9’、10、10’は、単なる例示として上で示された値とは異なるものであり得る。
【0064】
幾つかの非限定的な例では、事前決定された値SP及び値7、7’、8、8’、9、9’、10、10’は、経験的に決定される。
【0065】
他の非限定的な例では、事前決定された値SP及び値7、7’、8、8’、9、9’、10、10’は、各機械2、2’、2’’の能率のレベルに関連した、統計学的公式、及び/又はシステム1の計算シミュレーションに従って、決定される。
【0066】
さらなる非限定的な例では、又は上記の例に対して追加的には、事前決定された値SP及び値7、7’、8、8’、9、9’、10、10’は、システム1の機械2、2’、2’’又はシステム1に類似のシステムの生産性データを学習させられた人工ニューラルネットワークによって、決定される。
【0067】
図4に示されている実施形態のような、好ましくはあるが非限定的な幾つかの実施形態によれば、下流の機械DSMが停止状態にある際、上流の機械USMは、以下のように制御される、即ち、
充填レベルFDが事前決定された所望の値SPよりも小さい場合(状態h))には、それぞれの定格速度NS1に制御され、
充填レベルFDが事前決定された所望の値SPよりも大きい場合(状態g))には、定格速度NS1よりも小さいそれぞれの補償速度CVUに制御され、又は、
同様に事前決定された所望の値SPよりも大きい充填レベルが、第5の閾値11よりも大きい場合には(状態h))には、停止させられる。
【0068】
必須ではないが、好ましくは、第5の閾値11は、(例えば、90%の充填レベルFDに達したときの)第2の閾値8’に対応する。
【0069】
図5に示されている実施形態のような、好ましくはあるが非限定的な実施形態では、上流の機械USMが停止状態にある際、下流の機械DSMは、以下のように制御される、即ち、
充填レベルFDが事前決定された所望の値SPよりも大きい場合(状態i))には、それぞれの定格速度NS2に制御され、
充填レベルFDが事前決定された所望の値SPよりも小さい場合(状態j))には、定格速度NS2よりも小さい補償速度CVDに制御され、又は、
同様に事前決定された所望の値SPよりも小さい充填レベルが、第6の閾値12よりも大きい場合(状態k))には、停止させられる。
【0070】
必須ではないが、好ましくは、第6の閾値12は、(例えば、10%の充填レベルFDに達したときの)第4の閾値10に対応する。
【0071】
必須ではないが、有利には、システム1は、(
図1及び2に示されているように)3つの、又はそれより多くの、直列に配置された自動機械2、2’、2’’を備えており、上記のステップが、それらについて(好ましくは、上流の機械USM及び下流の機械DSMを定義する、連続する機械の各組について)縦続に(in cascade)繰り返される。
【0072】
必須ではないが、有利には、システム1は、ここまで開示されてきた方法を実行するように構成されている。
【0073】
上で記述された本発明は、特に具体的な実施形態に関するものであったが、その保護範囲は、例えばさらなる自動機械の追加、タバコ産業のものとは異なる他のタイプの自動機械、充填プロファイル及び空にするプロファイルの異なる形状、方法ステップの異なる順番、保管要素の充填を評価するための異なるパラメタ等の、当業者によって明らかであるすべての変形、変更又は単純化を包含するので、本発明はこの実施形態のみに限定されると考えられるべきではない。
【0074】
本発明は、幾つもの有利な点を提供する。
【0075】
第1に、本発明は、1つの機械とその後続の機械の間に過剰に材料が保管されることを回避し、それによって、該材料が大気に暴露されることを防止することができ、従って、汚染可能性、ならびに鮮度及び芳香の喪失可能性を大きく低減することができる。
【0076】
さらに、上記の方法は、いわゆるバッファ機械の消費コストと整備コストの両方を削減する。というのも、それらは、
図2の実施形態のように排除され得るからである。
【0077】
加えて、上記の方法及びシステムは、単一の機械の停止によって生じる、ライン能率に対する有害な効果を最小化する。実際、こうすることで、驚くべきことに、8%~10%(又はそれ以上)の範囲の値だけライン能率を向上させることが可能であり、適切なバッファ機械の潜在的な欠如を少なくとも部分的には補償することができる。
【0078】
さらに、本発明は、定格速度よりも大きな補償速度によって、ラインの機械の遅延又は停止による時間のロスを補償し、生産性(生産時間/生産される物品の数)を事前決定されたレベルに維持する。
【0079】
最後に、これは、ソフトウェアを介して実行され得るアルゴリズムであるので、既に存在しておりかつ/又は異なる製造者によって製造された機械及びシステム内で、実行されることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
最後に、これは、ソフトウェアを介して実行され得るアルゴリズムであるので、既に存在しておりかつ/又は異なる製造者によって製造された機械及びシステム内で、実行されることができる。
また、本開示は、以下の態様を含む。
〔態様1〕
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)を調整する方法であって、前記システム(1)は、それぞれ上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を少なくとも備えている、方法において、前記方法は、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)でそれぞれ加工するように、操作するステップと、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と前記第2の自動機械(2、2’、2’’)の間にある、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積する中間的な保管要素(3)の充填レベル(FD)を定めるステップと、
前記充填レベル(FD)に応じて、限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)で加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するステップと、を含んでおり、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、方法。
〔態様2〕
前記補償時間は、10分未満である、態様2に記載の方法。
〔態様3〕
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも小さい、態様1又は2に記載の方法。
〔態様4〕
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記充填レベル(FD)の導関数の符号に応じて、即ち前記保管要素(3)が充填されつつあるか又は空にされつつあるかに応じて、少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)に従って制御される、態様1から3のいずれか1つに記載の方法。
〔態様5〕
前記保管要素(3)の前記充填レベル(FD)に関連する、前記少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)は、ヒステリシスパターンに、特に連結されたヒステリシスパターンに従う、態様4に記載の方法。
〔態様6〕
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)以上である第1の閾値(7、7’)を超えている場合には、前記下流の機械(DSM)は、前記第2の補償速度(CVD)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、制御される、態様1から5のいずれか1つに記載の方法。
〔態様7〕
前記充填レベル(FD)が、前記第1の閾値(7、7’)と前記第1の閾値(7、7’)よりも大きい第2の閾値(8、8’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第2の閾値(8、8’)を超えている場合には、前記上流の機械(USM)は、停止するように命令される、態様5に記載の方法。
〔態様8〕
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)よりも小さいか又はそれに等しい第3の閾値(9、9’)よりも小さい場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の補償速度(CVU)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、命令される、態様1から7のいずれか1つに記載の方法。
〔態様9〕
前記充填レベル(FD)が、前記第3の閾値(9、9’)と前記第3の閾値(9、9’)よりも小さい第4の閾値(10、10’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第4の閾値(10、10’)よりも小さい場合には、前記下流の機械(DSM)は、停止するように命令される、態様8に記載の方法。
〔態様10〕
前記下流の機械(DSM)が停止状態にある際、前記上流の機械(USM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第1の定格速度(NS1)になるように命令され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、前記第1の定格速度(NS1)よりも小さな第1の補償速度(CVU)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい前記充填レベル(FD)が、第5の閾値(11)よりも大きい場合には、停止させられる、態様1から9のいずれか1つに記載の方法。
〔態様11〕
前記上流の機械(USM)が停止状態にある際、前記下流の機械(DSM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、第2の定格速度(NS2)で駆動され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第2の定格速度(NS2)よりも小さな第2の補償速度(CVD)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい前記充填レベル(FD)が、第6の閾値(12)よりも小さい場合には、停止させられる、態様1から10のいずれか1つに記載の方法。
〔態様12〕
前記システム(1)は、直列に配置された3つ以上の自動機械を備えており、かつ、前記ステップが、前記3つ以上の自動機械について縦続に繰り返される、態様1から11のいずれか1つに記載の方法。
〔態様13〕
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)であって、前記システム(1)は、
それぞれ互いに対して上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための少なくとも1つの第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を備えており、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と第2の自動機械(2、2’、2’’)の間に、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積するように構成された中間的な保管要素(3)を備えており、
前記保管要素(3)に配置されており、前記保管要素(3)自身の充填レベル(FD)を検出するように構成されている、検出装置(4)を備えており、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を、それぞれ第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)で加工するように、制御するように構成された、制御ユニット(5)を備えており、
前記制御ユニット(5)は、前記充填レベル(FD)に応じて、かつ限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)でそれぞれ加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するように構成されており、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、システム(1)。
〔態様14〕
前記保管要素(3)は、上流の機械(USM)及び/又は下流の機械(DSM)に、即ち前記第1の自動機械(2、2’、2’’)及び/又は前記第2の自動機械(2、2’、2’’)に、統合されている、態様13に記載のシステム(1)。
〔態様15〕
前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)は、それに統合された複数の保管要素(3)を備えており、特に、前記保管要素(3)の各々は、10分未満の補償時間を可能にする容量を有している、態様13又は14に記載のシステム(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)を調整する方法であって、前記システム(1)は、それぞれ上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を少なくとも備えている、方法において、前記方法は、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)でそれぞれ加工するように、操作するステップと、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と前記第2の自動機械(2、2’、2’’)の間にある、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積する中間的な保管要素(3)の充填レベル(FD)を定めるステップと、
前記充填レベル(FD)に応じて、限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)で加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するステップと、を含んでおり、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、方法。
【請求項2】
前記補償時間は、10分未満である、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも小さい、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記充填レベル(FD)の導関数の符号に応じて、即ち前記保管要素(3)が充填されつつあるか又は空にされつつあるかに応じて、少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)に従って制御される、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記保管要素(3)の前記充填レベル(FD)に関連する、前記少なくとも部分的には異なるプロファイル(EP、FP)は、ヒステリシスパターンに、特に連結されたヒステリシスパターンに従う、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)以上である第1の閾値(7、7’)を超えている場合には、前記下流の機械(DSM)は、前記第2の補償速度(CVD)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、制御される、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記充填レベル(FD)が、前記第1の閾値(7、7’)と前記第1の閾値(7、7’)よりも大きい第2の閾値(8、8’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第2の閾値(8、8’)を超えている場合には、前記上流の機械(USM)は、停止するように命令される、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記充填レベル(FD)が、事前決定された所望の値(SP)よりも小さいか又はそれに等しい第3の閾値(9、9’)よりも小さい場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の補償速度(CVU)が前記第2の定格速度(NS2)よりも大きくなるように、命令される、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記充填レベル(FD)が、前記第3の閾値(9、9’)と前記第3の閾値(9、9’)よりも小さい第4の閾値(10、10’)の間である場合には、前記上流の機械(USM)は、前記第1の定格速度(NS1)を維持するように命令され、前記充填レベル(FD)が前記第4の閾値(10、10’)よりも小さい場合には、前記下流の機械(DSM)は、停止するように命令される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記下流の機械(DSM)が停止状態にある際、前記上流の機械(USM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第1の定格速度(NS1)になるように命令され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、前記第1の定格速度(NS1)よりも小さな第1の補償速度(CVU)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも大きい前記充填レベル(FD)が、第5の閾値(11)よりも大きい場合には、停止させられる、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項11】
前記上流の機械(USM)が停止状態にある際、前記下流の機械(DSM)は、前記充填レベル(FD)が事前決定された所望の値(SP)よりも大きい場合には、第2の定格速度(NS2)で駆動され、又は、前記充填レベル(FD)が前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい場合には、前記第2の定格速度(NS2)よりも小さな第2の補償速度(CVD)になるように命令され、又は、同様に前記事前決定された所望の値(SP)よりも小さい前記充填レベル(FD)が、第6の閾値(12)よりも小さい場合には、停止させられる、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項12】
前記システム(1)は、直列に配置された3つ以上の自動機械を備えており、かつ、前記ステップが、前記3つ以上の自動機械について縦続に繰り返される、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項13】
消費物品の生産及び/又は梱包のためのシステム(1)であって、前記システム(1)は、
それぞれ互いに対して上流及び下流に直列に配置された、前記消費物品の生産及び/又は梱包のための少なくとも1つの第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を備えており、
前記第1の自動機械(2、2’、2’’)と第2の自動機械(2、2’、2’’)の間に、生産途中の前記消費物品を一時的に蓄積するように構成された中間的な保管要素(3)を備えており、
前記保管要素(3)に配置されており、前記保管要素(3)自身の充填レベル(FD)を検出するように構成されている、検出装置(4)を備えており、
前記第1及び第2の自動機械(2、2’、2’’)を、前記消費物品を、それぞれ第1の定格速度(NS1)及び第2の定格速度(NS2)で加工するように、制御するように構成された、制御ユニット(5)を備えており、
前記制御ユニット(5)は、前記充填レベル(FD)に応じて、かつ限定された補償時間の間だけ、前記消費物品を前記第1の定格速度(NS1)及び/又は前記第2の定格速度(NS2)とはそれぞれ異なる第1の補償速度(CVU)及び/又は第2の補償速度(CVD)でそれぞれ加工するように、前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)を制御するように構成されており、
前記第1の補償速度(CVU)及び/又は前記第2の補償速度(CVD)は、前記第1の定格速度(NS1)及び前記第2の定格速度(NS2)のそれぞれよりも大きい、システム(1)。
【請求項14】
前記保管要素(3)は、上流の機械(USM)及び/又は下流の機械(DSM)に、即ち前記第1の自動機械(2、2’、2’’)及び/又は前記第2の自動機械(2、2’、2’’)に、統合されている、請求項13に記載のシステム(1)。
【請求項15】
前記第1及び/又は第2の自動機械(2、2’、2’’)は、それに統合された複数の保管要素(3)を備えており、特に、前記保管要素(3)の各々は、10分未満の補償時間を可能にする容量を有している、請求項13又は14に記載のシステム(1)。
【国際調査報告】