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特表2024-541844マルチ加入者識別モジュールデバイスのためのアテンションコマンド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】マルチ加入者識別モジュールデバイスのためのアテンションコマンド
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/18 20090101AFI20241106BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20241106BHJP
   H04W 68/00 20090101ALI20241106BHJP
【FI】
H04W8/18
H04W92/08 110
H04W68/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522410
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 US2022047870
(87)【国際公開番号】W WO2023076374
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202111049667
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】グプタ ヴィヴェク ジー
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタラマン ヴィジェイ
(72)【発明者】
【氏名】マトリア ロヒット アール
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067KK15
(57)【要約】
マルチユニバーサル加入者識別モジュール(MUSIM)動作のための技法は、デバイスの端末機器(TE)によって、アテンション(AT)コマンドを生成することを含む。ATコマンドは、デバイスの特定のUSIMに関連付けられた非アクセス層(NAS)接続を解放するかどうか、デバイスの特定のUSIMに関連付けられたページングを拒否又は制限するかどうか、あるいはデバイスの特定のUSIMに関連付けられた要求された(又は選択された)IMSIオフセットなど、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値を示す。ATコマンドは、ターミナルアダプタ(TA)を介してTEからデバイスのモバイル端末(MT)に通信される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
端末機器(TE)と、モバイルターミネーション(MT)と、ターミナルアダプタ(TA)とを備える処理回路であって、前記処理回路が、
前記TEによって、アテンション(AT)コマンドであって、前記デバイスのマルチユニバーサル加入者識別モジュール(MUSIM)動作に関するパラメータの値を示す、ATコマンドを生成し、
前記TAを介して前記TEから前記MTに前記ATコマンドを通信する、
ように構成されている、処理回路と、
前記デバイスのMUSIM動作に関する前記パラメータの前記値に関するデータを記憶するように構成されているメモリと、
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記パラメータが、非アクセス層(NAS)接続解放パラメータを含み、前記NAS接続解放パラメータの前記値は、前記デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかを示す、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記MTが、前記NAS接続解放パラメータの前記値に基づいて、前記デバイスと前記ネットワークノードとの間の前記NAS接続を解放するかどうかを前記ネットワークノードに示すように構成されている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記パラメータがページング拒否パラメータを含み、前記ページング拒否パラメータの前記値が、ネットワークノードによる前記デバイスのページングを拒否するかどうかを示す、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記MTが、前記デバイスが前記ページング拒否パラメータの前記値に基づいてページングを拒否したかどうかを前記ネットワークノードに示すように構成されている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記パラメータがページング制限パラメータを含み、前記ページング制限パラメータの前記値は、ページングが制限されないか、全てのページングが制限されるか、音声サービスを除いて全てのページングが制限されるか、指定されたパブリックデータネットワーク(PDN)接続又はプロトコルデータユニット(PUD)セッションを除いて全てのページングが制限されるか、あるいは音声サービス及び前記指定されたPDN接続又はPDUセッションを除いて全てのページングが制限されるかを示す、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
1つ以上の他のページング制限パラメータの値が、前記指定されたPDN接続又はPDUセッションを示す、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記MTが、前記ページング制限パラメータの前記値に基づいて1つ以上のページング制限をネットワークノードに示すように構成される、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
前記パラメータがページング衝突パラメータを含み、前記ページング衝突パラメータの前記値が、前記デバイスに関連付けられた国際移動体加入者識別情報(IMSI)オフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを示す、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記パラメータがページング衝突パラメータを含み、前記ページング衝突パラメータの前記値が、前記デバイスに対する要求されたIMSIオフセット又は前記デバイスに対する選択されたIMSIオフセットを示す、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記MTが、進化型パケットシステムモビリティ管理(EMM)トラッキングエリア更新若しくはサービス要求手順中に、又は5Gモビリティ管理(5GMM)登録要求若しくはサービス要求手順中に、前記パラメータの前記値に基づいてメッセージをネットワークノードに送信するように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記処理回路が、前記ATコマンドに応答して、前記TAを介して前記MTから前記TEにATコマンド応答を通信するように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
デバイスの端末機器(TE)によって、アテンション(AT)コマンドであって、前記デバイスのマルチユニバーサル加入者識別モジュール(MUSIM)動作に関するパラメータの値を示す、ATコマンドを生成することと、
ターミナルアダプタ(TA)を介して前記TEから前記デバイスのモバイル端末(MT)に前記ATコマンドを通信することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記パラメータが、非アクセス層(NAS)接続解放パラメータを含み、前記NAS接続解放パラメータの前記値は、前記デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかを示し、又は、前記パラメータが、ページング拒否パラメータを含み、前記ページング拒否パラメータの前記値は、ネットワークノードによる前記デバイスのページングを拒否するかどうかを示す、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記パラメータがページング制限パラメータを含み、前記ページング制限パラメータの前記値は、ページングが制限されないか、全てのページングが制限されるか、音声サービスを除いて全てのページングが制限されるか、指定されたパブリックデータネットワーク(PDN)接続又はプロトコルデータユニット(PUD)セッションを除いて全てのページングが制限されるか、音声サービス及び前記指定されたPDN接続若しくはPDUセッションを除いて全てのページングが制限されるかを示す、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記パラメータがページング衝突パラメータを含み、前記ページング衝突パラメータの前記値が、前記デバイスに関連付けられた国際移動体加入者識別情報(IMSI)オフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを示す、前記デバイスに対する要求されたIMSIオフセットを示す、又は前記デバイスに対する選択されたIMSIオフセットを示す、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
動作を実行するために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記動作は、
デバイスの端末機器(TE)によって、アテンション(AT)コマンドであって、前記デバイスのマルチユニバーサル加入者識別モジュール(MUSIM)動作に関するパラメータの値を示す、ATコマンドを生成することと、
ターミナルアダプタ(TA)を介して前記TEから前記デバイスのモバイル端末(MT)に前記ATコマンドを通信することと、
を含む、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記パラメータが、非アクセス層(NAS)接続解放パラメータを含み、前記NAS接続解放パラメータの前記値が、前記デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかを示し、又は、前記パラメータがページング拒否パラメータを含み、前記ページング拒否パラメータの前記値が、ネットワークノードによる前記デバイスのページングを拒否するかどうかを示す、請求項17に記載の少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記パラメータがページング制限パラメータを含み、前記ページング制限パラメータの前記値は、ページングが制限されないか、全てのページングが制限されるか、音声サービスを除いて全てのページングが制限されるか、指定されたパブリックデータネットワーク(PDN)接続又はプロトコルデータユニット(PUD)セッションを除いて全てのページングが制限されるか、音声サービス及び前記指定されたPDN接続若しくはPDUセッションを除いて全てのページングが制限されるかを示す、請求項17又は18に記載の少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記パラメータがページング衝突パラメータを含み、前記ページング衝突パラメータの前記値が、前記デバイスに関連付けられた国際移動体加入者識別情報(IMSI)オフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを示す、前記デバイスに対する要求されたIMSIオフセットを示す、又は前記デバイスに対する選択されたIMSIオフセットを示す、請求項17から19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年10月29日に出願されたインド特許出願第202111049667号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概して、マルチユニバーサル加入者識別モジュール(MUSIM)デバイスなどの無線デバイスのためのアテンション(AT)コマンドに関する。
【背景技術】
【0003】
セルラネットワークなどの多くの無線通信ネットワークでは、ユーザはサービスプロバイダ(「キャリア」と呼ばれることもある)に加入しており、サービスプロバイダは、自身が運用する無線通信ネットワークを介してユーザにサービスを提供する。加入者を識別し認証するために、各加入者には、国際移動体加入者識別(IMSI)番号及びその関連キーなどの加入者識別情報を割り当てることができる。この情報は、加入者識別モジュール(SIM)又はユニバーサルSIM(USIM)の一部として、無線デバイスに挿入又は埋め込まれたユニバーサル集積回路カード(UICC)上など、加入者の無線デバイス内にセキュアに記憶され得る。
【0004】
一部の場合には、ユーザは、単一の無線デバイス上で1つ以上のキャリアとの複数のサブスクリプションを有することを望むことがある。例えば、ユーザは、複数の無線デバイスを携行する必要なしに、別個のパーソナルサブスクリプション及びビジネスサブスクリプションを有することを望む場合がある。この機能をサポートするために、いくつかの無線デバイスは、同じ又は異なるUICC上に複数のUSIMを含むことができ、それによって、ユーザが、単一の無線デバイス上の各USIMに関連付けられたネットワークに登録し、そのネットワークを介して通信することが可能になる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で説明する技術は、MUSIMデバイスが、その能力に基づいてMUSIM関連のパラメータの値を設定し、検索することを可能にすることによって、MUSIM動作を容易にする。特に、非アクセス層(Non-Access Stratum、NAS)接続解放(Connection Release)、音声のためのページング原因指示(Paging cause Indication for Voice)、ページング要求の拒否(Rejection of Paging Request)、ページング制限(Paging Restrictions)、及びページングタイミング衝突制御(Paging Timing Collision Control)を含む様々なMUSIM機能のためのパラメータ値を設定及び/又は検索するために、MUSIMデバイスの端末機器(TE)がそのデバイスのモバイル終端(MT)の機能を制御することを可能にする新しいATコマンドが定義される。MUSIMデバイスがMUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索することができる標準的な手段を定義することによって、本技術は、例えば、別個のUSIMに関連付けられた通信間の衝突を低減し、ユーザエクスペリエンスを混乱させる割り込みを防止し、デバイス及びネットワークリソースのより効率的な割り振りを可能にすることによって、MUSIM動作を改善する。
【0006】
概して、第1の態様では、デバイスは、TEと、MTと、TAとを含む処理回路であり、この処理回路は、TEによって、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値を示すATコマンドを生成し、TAを介してTEからMTにATコマンドを通信する処理回路と、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値に関するデータを記憶するメモリと、を含む。
【0007】
概して、第2の態様では、方法は、デバイスのTEによって、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値を示すATコマンドを生成することと、TAを介してTEからデバイスのMTにATコマンドを通信することと、を含む。
【0008】
概して、第3の態様では、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体は、デバイスのTEによって、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値を示すATコマンドを生成することと、TAを介してTEからデバイスのMTにATコマンドを通信することとを含む動作を実行するために、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する。
【0009】
概して、第1から第3の態様のいずれかと組み合わせ可能な第4の態様では、パラメータは、NAS接続解放パラメータを含み、NAS接続解放パラメータの値は、デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかを示す。
【0010】
概して、第4の態様と組み合わせ可能な第5の態様では、MTは、NAS接続解放パラメータの値に基づいて、デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかをネットワークノードに示す。
【0011】
概して、第1から第5の態様のいずれかと組み合わせ可能な第6の態様では、パラメータはページング拒否パラメータを含み、ページング拒否パラメータの値は、ネットワークノードによるデバイスのページングを拒否するかどうかを示す。
【0012】
概して、第6の態様と組み合わせ可能な第7の態様では、MTは、デバイスがページング拒否パラメータの値に基づいてページングを拒否したかどうかをネットワークノードに示す。
【0013】
概して、第1から第7の態様のいずれかと組み合わせ可能な第8の態様では、パラメータはページング制限パラメータを含み、ページング制限パラメータの値は、ページングが制限されないか、全てのページングが制限されるか、音声サービスを除いて全てのページングが制限されるか、指定されたパブリックデータネットワーク(PDN)接続若しくはプロトコルデータユニット(PUD)セッションを除いて全てのページングが制限されるか、あるいは音声サービス及び指定されたPDN接続又はPDUセッションを除いて全てのページングが制限されるかを示す。
【0014】
概して、第8の態様と組み合わせ可能な第9の態様では、1つ以上の他のページング制限パラメータの値は、指定されたPDN接続又はPDUセッションを示す。
【0015】
概して、第8の態様と組み合わせ可能な第10の態様では、MTは、ページング制限パラメータの値に基づいて1つ以上のページング制限をネットワークノードに示す。
【0016】
概して、第1から第10の態様のいずれかと組み合わせ可能な第11の態様では、パラメータはページング衝突パラメータを含み、ページング衝突パラメータの値は、デバイスに関連付けられたIMSIオフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを示す。
【0017】
概して、第1から第11の態様のいずれかと組み合わせ可能な第12の態様では、パラメータはページング衝突パラメータを含み、ページング衝突パラメータの値は、デバイスに対する要求されたIMSIオフセット又はデバイスに対する選択されたIMSIオフセットを示す。
【0018】
概して、第1から第12の態様のいずれかと組み合わせ可能な第13の態様では、MTは、進化型パケットシステムモビリティ管理(EMM)トラッキングエリア更新手順若しくはサービス要求手順中に、又は5Gモビリティ管理(5GMM)登録要求手順若しくはサービス要求手順中に、パラメータの値に基づいてメッセージをネットワークノードに送信する。
【0019】
概して、第1から第13の態様のいずれかと組み合わせ可能な第14の態様では、ATコマンド応答は、ATコマンドに応答してTAを介してMTからTEに通信される。
【0020】
1つ以上の実装形態の詳細は、添付の図面及び下記の説明に記載されている。その他の特徴及び利点は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】無線通信システムの一例を示す。
【0022】
図2】インフラストラクチャ機器の一例を示す。
【0023】
図3】デバイスの一例を示す。
【0024】
図4】デバイスの例示的なアーキテクチャを示す。
【0025】
図5】MUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索するための例示的なプロセスを示す。
【0026】
様々な図面における同様の参照記号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、無線通信システム100の例を示す。便宜上、限定はしないが、例示的なシステム100は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術仕様書(TS)によって定義されたロングタームエボリューション(LTE)及び第5世代(5G)新無線(NR)通信規格の文脈で説明される。より詳細には、無線通信システム100は、LTE及びNRの両方を組み込んだ非スタンドアロン(NSA)ネットワーク、例えば、E-UTRA(進化型ユニバーサル地上無線アクセス)-NR二重接続性(EN-DC)ネットワーク、及びNE-DCネットワークの文脈で説明される。しかしながら、無線通信システム100は、NRのみを組み込んだスタンドアロン(SA)ネットワークであってもよい。更に、将来の3GPPシステム(例えば、第6世代(6G))システム、IEEE 802.16プロトコル(例えば、WMAN、WiMAXなど)などを含む、他のタイプの通信規格が可能である。
【0028】
図1に示すように、システム100は、UE101a及びUE101b(まとめて「UE101」と呼ばれる)を含む。この例では、UE101は、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラネットワークに接続可能な携帯式タッチスクリーンモバイル計算デバイス)として図示されているが、民生用電子デバイス、携帯電話、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータデバイス、携帯情報端末(PDA)、ページャ、無線ハンドセット、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、車両内インフォテインメント(IVI)、車内エンターテインメント(ICE)デバイス、インストルメントクラスタ(IC)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)デバイス、車載診断(OBD)デバイス、ダッシュトップモバイル機器(DME)、モバイルデータ端末(MDT)、電子エンジン管理システム(EEMS)、電子/エンジン制御ユニット(ECU)、電子エンジン/エンジン制御モジュール(ECM)、組み込みシステム、マイクロコントローラ、制御モジュール、エンジン管理システム(EMS)、ネットワーク化又は「スマート」電化製品、MTCデバイス、M2M、IoTデバイス、及び/又は同様のものなどの任意のモバイル又は非モバイル計算デバイスを含んでもよい。
【0029】
UE101は、RAN110又は複数のRAN110(UE101がMUSIM UEである場合など)と接続する、例えば、通信可能に結合するように構成され得る。いくつかの例では、RAN110は、NG RAN若しくは5G RAN、E-UTRAN、又はUTRAN若しくはGERANなどのレガシーRANであってもよい。本明細書で使用するとき、用語「NG RAN」などは、NR又は5Gシステム100で動作するRAN110を指し、用語「E-UTRAN」などは、LTE又は4Gシステム100で動作するRAN110を指してもよい。UE101は、接続(又はチャネル)103及び104それぞれを利用し、これらはそれぞれ、物理通信インタフェース又はレイヤ(以下で更に詳細に説明する)を含む。
【0030】
この例では、接続103及び104は、通信結合を可能にするためのエアインタフェースとして示されており、GSM(登録商標)プロトコル、CDMAネットワークプロトコル、PTTプロトコル、POCプロトコル、UMTSプロトコル、3GPP LTEプロトコル、アドバンストロングタームエボリューション(LTE-A)プロトコル、無認可スペクトルへのLTEベースアクセス(LTE-U)、5Gプロトコル、NRプロトコル、無認可スペクトルへのNRベースアクセス(NR-U)プロトコル、及び/又は本明細書で説明する他の通信プロトコルのいずれかなどのセルラ通信プロトコルに一致し得る。いくつかの例では、UE101は、更に、ProSeインタフェース105を介して通信データを直接交換することができる。ProSeインタフェース105は、代替的にSLインタフェース105と呼ばれることがあり、限定はしないが、PSCCH、PSSCH、PSDCH、及びPSBCHを含む、1つ以上の論理チャネルを備え得る。
【0031】
UE101bは、接続107を介してAP106(「WLANノード106」「WLAN106」「WLAN終端106」、「WT106」などとも呼ばれる)にアクセスするように構成されていることが示されている。接続107は、任意のIEEE802.11プロトコルと合致する接続などのローカル無線接続を含むことができ、AP106は、WiFi(Wireless Fidelity)(登録商標)ルータを備えるであろう。この例では、AP106は、図示するように、無線システムのコアネットワークに接続せずにインターネットに接続される(以下で更に詳細に説明する)。様々な例では、UE101b、RAN110及びAP106は、LWA動作及び/又はLWIP動作を利用するように構成され得る。LWA動作は、LTE及びWLANの無線リソースを利用するために、RANノード111a~111bによって構成されているRRC接続状態のUE101bを伴い得る。LWIP動作は、接続107を介して送信されたパケット(例えば、IPパケット)を認証及び暗号化するために、IPsecプロトコルトンネリングを介してWLAN無線リソース(例えば、接続107)を使用してUE101bに関与し得る。IPsecトンネリングは、元のIPパケットの全体をカプセル化し、新しいパケットヘッダを追加し、それによってIPパケットのオリジナルヘッダを保護することを含み得る。
【0032】
RAN110は、接続103及び104を可能にする1つ以上のANノード又はRANノード111a及び111b(まとめて「RANノード111」と呼ばれる)を含むことができる。本明細書で使用するとき、用語「アクセスノード」、「アクセスポイント」などは、ネットワークと1人以上のユーザとの間のデータ接続性及び/又は音声接続性のための無線ベースバンド機能を提供する機器について述べてもよい。これらのアクセスノードは、BS、gNB、RANノード、eNB、NodeBs、RSUs、TRxP又はTRPなどと呼ばれる場合があり、地理的エリア(例えば、セル)内にカバレッジを提供する地上局(例えば、地上アクセスポイント)又はサテライト局を含むことができる。本明細書で使用される場合、「NG RANノード」などの用語は、NR又は5Gシステム100(例えば、gNB)において動作するRANノード111を指すことがあり、「E-UTRANノード」などの用語は、LTE又は4Gシステム100(例えば、eNB)において動作するRANノード111を指すことがある。様々な例によれば、RANノード111は、マクロセルと比較してより小さいカバレッジエリア、より小さいユーザ容量、又はより高い帯域幅を有するフェムトセル、ピコセル、又は他の同様のセルを提供するための、マクロセル基地局、及び/又は低電力(low power、LP)基地局などの専用物理デバイスのうちの1つ以上として実装することができる。
【0033】
いくつかの例では、RANノード111の全て又は一部は、CRAN及び/又は仮想ベースバンドユニットプール(vBBUP)と呼ばれ得る仮想ネットワークの一部としてサーバコンピュータ上で実行される1つ以上のソフトウェアエンティティとして実装されてよい。これらの例では、CRAN又はvBBUPは、RRCレイヤ及びPDCPレイヤがCRAN/vBBUPによって動作され、他のL2プロトコルエンティティが個々のRANノード111によって動作されるPDCP分割、RRCレイヤ、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、及びMACレイヤがCRAN/vBBUPによって動作され、PHYレイヤが個々のRANノード111によって動作されるMAC/PHY分割、又はRRCレイヤ、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、及びPHYレイヤの上位部分がCRAN/vBBUPによって動作され、PHYレイヤの下位部分が個々のRANノード111によって動作される「下位PHY」分割などのRAN機能分割を実装することができる。この仮想化されたフレームワークにより、RANノード111の解放されたプロセッサコアは、他の仮想化されたアプリケーションを実行することができるようになる。いくつかの例では、個々のRANノード111は、個々のF1インタフェース(図1によって図示せず)を介してgNB-CUに接続された個々のgNB-DUを表し得る。いくつかの例では、gNB-DUは、1つ以上のリモート無線ヘッド又はRFEM(例えば、図2を参照)を含んでもよく、gNB-CUは、RAN110(図示せず)に配置されたサーバによって、又はCRAN/vBBUPと同様の様式でサーバプールによって動作され得る。追加的又は代替的に、RANノード111のうちの1つ以上は次世代eNB(ng-eNB)であってもよく、次世代eNBは、UE101に向けてE-UTRAユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインタフェース(後述)を介して5GCに接続されるRANノードである。
【0034】
RANノード111のうちのいずれかは、エアインタフェースプロトコルを終結させることができ、UE101の第1の接触点とすることができる。いくつかの例では、RANノード111のいずれも、RAN110のための様々な論理機能を果たすことができ、その機能は、限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理並びにデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理などの無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む。
【0035】
いくつかの例では、UE101は、様々な通信技術に従ったマルチキャリア通信チャネルにより、OFDM通信信号を用いて、互いに又はRANノード111のいずれかと通信するように構成することができ、この様々な通信技法は、例えば、(例えば、ダウンリンク通信用の)OFDMA通信技法、又は(例えば、アップリンク及びProSe又はサイドリンク通信用の)SC-FDMA通信技法であるが、これらに限定されず、実施形態の範囲は、この点において限定されない。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含むことができる。
【0036】
いくつかの例では、ダウンリンクリソースグリッドは、RANノード111のいずれかからUE101へのダウンリンク送信のために使用することができ、一方、アップリンク送信は同様の技法を利用することができる。グリッドは、リソースグリッド又は時間周波数リソースグリッドと呼ばれる時間周波数グリッドとすることができ、それは、各スロット内のダウンリンクの物理的リソースである。このような時間周波数平面表現は、OFDMシステムの一般的な方法であり、それにより無線リソースの割り当てが直感的なものとなる。リソースグリッドの各列及び各行は、それぞれ、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間領域内のリソースグリッドの持続時間は、無線フレーム内の1つのスロットに対応する。リソースグリッドの最小時間周波数単位は、リソース要素と表記する。各リソースグリッドは、多数のリソースブロックを含み、それは、リソース要素への特定の物理チャネルのマッピングを表す。各リソースブロックは、リソース要素の集合を含み、周波数領域において、これは、現在割り当てられ得るリソースの最小量を表し得る。このようなリソースブロックを用いて伝達されるいくつかの異なる物理ダウンリンクチャネルが存在する。
【0037】
様々な例によれば、UE101及びRANノード111は、認可媒体(「認可スペクトル」及び/又は「認可帯域」とも呼ばれる)及び無認可共有媒体(「無認可スペクトル」及び/又は「無認可帯域」とも呼ばれる)を介してデータ(例えば、送信及び受信)データを通信する。認可スペクトルは、約400MHz~約3.8GHzの周波数範囲で動作するチャネルを含んでもよく、無認可スペクトルは、5GHz帯域を含み得る。無認可スペクトルにおけるNRはNR-Uと呼ばれることがあり、無認可スペクトルにおけるLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、又はMulteFireと呼ばれることがある。無認可スペクトルで動作するために、UE101及びRANノード111は、LAA、eLAA、及び/又はfeLAA機構を使用して動作し得る。いくつかの例では、UE101及びRANノード111は、無認可スペクトル内の1つ以上のチャネルが無認可スペクトルで送信する前に利用不可能であるか、又は別の方法で占有されているかどうかを判定するために、1つ以上の既知の媒体検知動作及び/又はキャリア検知動作を実行してもよい。媒体/キャリア検知動作は、リッスンビフォアトーク(LBT)プロトコルに従って実行されてもよい。
【0038】
いくつかの例では、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータ及び上位レイヤシグナリングをUE101に搬送する。いくつかの例では、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、とりわけ、PDSCHチャネルに関するトランスポートフォーマット及びリソース割り当てに関する情報を搬送する。また、それは、アップリンク共有チャネルに関するトランスポートフォーマット、リソース割り当て、及びHARQ情報について、UE101に通知することもできる。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(制御及び共有チャネルリソースブロックをセル内のUE101bに割り当てる)は、UE101のいずれかからフィードバックされるチャネル品質情報に基づいて、RANノード111のいずれかで実行されてもよい。ダウンリンクリソース割り当て情報は、UE101のそれぞれに対して使用される(例えば、割り当てられた)PDCCHで送信されてもよい。
【0039】
PDCCHは、CCEを使用して制御情報を伝達する。リソース要素にマッピングされる前に、PDCCH複素数値シンボルは最初に、4つ組(quadruplets)に編成されてもよく、次いで、レートマッチングのためのサブブロックインターリーバを用いて入れ替えられてもよい。各PDCCHを、これらのCCEのうちの1つ以上を用いて送信してもよく、各CCEは、REGとして知られる4つの物理リソース要素の9つのセットに対応することができる。4つの四位相偏移変調(Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)シンボルを各REGにマッピングしてもよい。PDCCHは、DCIのサイズ及びチャネル状態に応じて、1つ以上のCCEを用いて送信することができる。異なる数のCCE(例えば、アグリゲーションレベル、L=1、2、4、又は8)を有するLTEに定義される4つ以上の異なるPDCCHフォーマットが存在し得る。
【0040】
いくつかの例は、上記の概念の拡張である制御チャネル情報のためのリソース割り当てのための概念を使用することができる。例えば、いくつかの例は、制御情報送信のためにPDSCHリソースを使用するEPDCCHを利用してもよい。EPDCCHを、1つ以上のECCEを用いて送信してもよい。上記と同様に、各ECCEは、EREGとして知られる4つの物理リソース要素からなる9つのセットに対応し得る。ECCEは、一部の状況では、他の数のEREGを有してもよい。
【0041】
RANノード111は、インタフェース112を介して互いに通信するように構成され得る。システム100がLTEシステムである例では、インタフェース112は、X2インタフェース112であってもよい。X2インタフェースは、EPC120に接続する2つ以上のRANノード111(例えば、2つ以上のeNBなど)間、及び/又はEPC120に接続する2つのeNB間に定義されてもよい。いくつかの例では、X2インタフェースは、X2ユーザプレーンインタフェース(X2-U)及びX2制御プレーンインタフェース(X2-C)を含み得る。X2-Uは、X2インタフェースを介して転送されるユーザデータパケットのためのフロー制御機構を提供し得、eNB間のユーザデータの配信に関する情報を通信するために使用され得る。例えば、X2-Uは、MeNBからSeNBへ転送されるユーザデータのための特定のシーケンス番号情報と、ユーザデータのためのSeNBからUE101へのPDCP PDUのシーケンス配信の成功に関する情報と、UE101に配信されなかったPDCP PDUの情報と、UEユーザデータに送信するためのSeNBにおける現在の最小所望バッファサイズに関する情報などを提供し得る。X2-Cは、ソースeNBからターゲットeNBへのコンテキスト転送、ユーザプレーントランスポート制御などを含む、LTE内アクセスモビリティ機能、負荷管理機能と、セル間干渉調整機能とを提供し得る。
【0042】
システム100が5G又はNRシステムである例では、インタフェース112は、Xnインタフェース112であってもよい。Xnインタフェースは、5GC120に接続する2つ以上のRANノード111(例えば、2つ以上のgNBなど)間、5GC120に接続するRANノード111(例えば、gNB)とeNBとの間、及び/又は5GC120に接続する2つのeNB間で定義される。いくつかの例では、Xnインタフェースは、Xnユーザプレーン(Xn-U)インタフェース及びXn制御プレーン(Xn-C)インタフェースを含み得る。Xn-Uは、ユーザプレーンPDUの非保証配信を提供し、データ転送及びフロー制御機能をサポート/提供することができる。Xn-Cは、管理及びエラーハンドリング機能、Xn-Cインタフェースを管理するための機能、1つ以上のRANノード111間の接続モードのためのUEモビリティを管理するための機能を含む、接続モード(例えば、CM-CONNECTED)におけるUE101のためのモビリティサポートを提供し得る。モビリティサポートは、古い(ソース)サービングRANノード111から新しい(ターゲット)サービングRANノード111へのコンテキスト転送と、古い(ソース)サービングRANノード111と新しい(ターゲット)サービングRANノード111との間のユーザプレーントンネルの制御とを含み得る。ユーザプレーンPDUを搬送するために、Xn-Uのプロトコルスタックは、インターネットプロトコル(IP)トランスポートレイヤ上に構築されたトランスポートネットワークレイヤと、UDP及び/又はIPレイヤ(単数又は複数)の上のGTP-Uレイヤとを含み得る。Xn-Cプロトコルスタックは、アプリケーションレイヤシグナリングプロトコル(Xnアプリケーションプロトコル(Xn-AP)と呼ばれる)と、SCTP上に構築されたトランスポートネットワークレイヤとを含み得る。SCTPは、IPレイヤの上にあってもよく、アプリケーションレイヤメッセージの保証された配信を提供してもよい。トランスポートIPレイヤでは、シグナリングPDUを配信するためにポイントツーポイント送信が使用される。いくつかの例では、Xn-Uプロトコルスタック及び/又はXn-Cプロトコルスタックは、本明細書に示し説明したユーザプレーン及び/又は制御プレーンプロトコルスタック(単数又は複数)と同じ又は同様であってもよい。
【0043】
RAN110は、コアネットワーク、この例ではコアネットワーク(CN)120、に通信可能に結合されるように示されている。CN120は、RAN110を介してCN120に接続されている顧客/加入者(例えば、UE101のユーザ)に様々なデータ及び電気通信サービスを提供するように構成された複数のネットワーク要素122を備え得る。CN120の構成要素は、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的機械可読記憶媒体)から命令を読み取って実行するための構成要素を含む、単一の物理ノード又は別個の物理ノードに実装されてもよい。いくつかの例では、NFVを利用して、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(以下で更に詳細に説明する)に記憶された実行可能命令を介して、上述のネットワークノード機能のいずれか又は全てを仮想化することができる。CN120の論理インスタンス化は、ネットワークスライスと呼ばれることがあり、CN120の一部の論理インスタンス化は、ネットワークサブスライスと呼ばれることがある。NFVアーキテクチャ及びインフラストラクチャは、業界標準のサーバハードウェア、ストレージハードウェア、又はスイッチの組み合わせを含む物理リソース上で、1つ以上のネットワーク機能を仮想化するために使用されてもよく、あるいは専用ハードウェアによって実行されてもよい。言い換えれば、NFVシステムを使用して、1つ以上のEPC構成要素/機能の仮想の又は再構成可能な実装を実行することができる。
【0044】
一般に、アプリケーションサーバ130は、コアネットワーク(例えば、UMTS PSドメイン、LTE PSデータサービスなど)とのIPベアラリソースを使用するアプリケーションを提供する要素であってもよい。アプリケーションサーバ130はまた、EPC120を介してUE101のために1つ以上の通信サービス(例えば、VoIPセッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービスなど)をサポートするように構成することもできる。
【0045】
いくつかの例では、CN120は5GC(「5GC120」などと呼ばれる)であってもよく、RAN110はNGインタフェース113を介してCN120に接続されてもよい。いくつかの例では、NGインタフェース113は、RANノード111とUPFとの間でトラフィックデータを搬送するNGユーザプレーン(NG-U)インタフェース114と、RANノード111とAMFとの間のシグナリングインタフェースであるS1制御プレーン(NG-C)インタフェース115との2つの部分に分割されてもよい。
【0046】
いくつかの例では、CN120は5G CN(「5GC120」などと呼ばれる)であってもよく、他の例では、CN120はEPCであってもよい。CN120がEPC(「EPC120」などと呼ばれる)である場合、RAN110は、S1インタフェース113を介してCN120と接続され得る。いくつかの例では、S1インタフェース113は、RANノード111とS-GWとの間にトラフィックデータを搬送するS1ユーザプレーン(S1-U)インタフェース114と、RANノード111とMMEとの間のシグナリングインタフェースであるS1-MMEインタフェース115との2つの部分に分割されてもよい。
【0047】
図2は、様々な例によるインフラストラクチャ機器200の例を示す。インフラストラクチャ機器200(又は「システム200」)は、基地局、無線ヘッド、図示され前述されたRANノード111及び/又はAP106などのRANノード、アプリケーションサーバ(単数又は複数)130、並びに/あるいは本明細書に記載の任意の他の要素/デバイスとして実装され得る。他の例では、システム200は、UE内に、又はUEによって実装され得る。
【0048】
システム200は、アプリケーション回路205、ベースバンド回路210、1つ以上の無線フロントエンドモジュール(Radio Front End Modules、RFEM)215、メモリ回路220、電力管理集積回路(Power Management Integrated Circuitry、PMIC)225、電力T回路230、ネットワークコントローラ回路235、ネットワークインタフェースコネクタ240、衛星測位回路245、及びユーザインタフェース250を含む。いくつかの例では、デバイス200は、例えば、メモリ/記憶装置、ディスプレイ、カメラ、センサ、又は入出力(I/O)インタフェースなどの追加の要素を含み得る。他の例では、以下に説明する構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれ得る。例えば、当該回路は、CRAN、vBBU、又は他の同様の実装のために2つ以上のデバイスに別々に含まれてもよい。
【0049】
アプリケーション回路205は、1つ以上のプロセッサ(又はプロセッサコア)、キャッシュメモリ、並びに低ドロップアウト電圧レギュレータ(Low Drop-Out、LDO)、割り込みコントローラ、SPI、I2C又はユニバーサルプログラマブルシリアルインタフェースモジュールなどのシリアルインタフェース、リアルタイムクロック(Real Time Clock、RTC)、インタバルタイマ及びウォッチドッグタイマを含むタイマカウンタ、汎用入出力(I/O又はIO)、セキュアデジタル(Secure Digital、SD)マルチメディアカード(Multi Media Card、MMC)などのメモリカードコントローラ、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)インタフェース、モバイルインダストリープロセッサインタフェース(Mobile Industry Processor Interface、MIPI)、及びジョイントテストアクセスグループ(Joint Test Access Group、JTAG)テストアクセスポートなどのうちの1つ以上の回路を含むが、これらに限定されない。アプリケーション回路205のプロセッサ(又はコア)は、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、メモリ/記憶要素を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをシステム200上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に格納された命令を実行するように構成されてもよい。いくつかの例では、メモリ/記憶要素はオンチップメモリ回路であってもよく、これは、DRAM、SRAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、及び/又は本明細書で説明されるような任意の他のタイプのメモリデバイス技術などの任意の好適な揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。
【0050】
アプリケーション回路205のプロセッサ(単数又は複数)は、例えば、1つ以上のプロセッサコア(CPU)、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のグラフィック処理ユニット(GPU)、1つ以上の縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、1つ以上のAcorn RISCマシン(ARM)プロセッサ、1つ以上の複合命令セットコンピューティング(CISC)プロセッサ、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のFPGA、1つ以上のPLD、1つ以上のASIC、1つ以上のマイクロプロセッサ若しくはコントローラ、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含み得る。いくつかの例では、アプリケーション回路205は、本明細書の様々な例に従って動作するための専用プロセッサ/コントローラを備えてもよく、又はそれであってもよい。例として、アプリケーション回路205のプロセッサ(単数又は複数)は、1つ以上のApple Aシリーズプロセッサ、Intel Pentium(登録商標)、Core(登録商標)、又はXeon(登録商標)プロセッサ(単数又は複数)、Advanced Micro Devices(AMD)Ryzen(登録商標)プロセッサ(単数又は複数)、加速処理ユニット(APU)、又はEpyc(登録商標)プロセッサ、ARM Cortex-Aファミリプロセッサ及びCavium(商標),Inc.によって提供されるThunderX2(登録商標)などのARM Holdings Ltd.からライセンスされたARMベースプロセッサ(単数又は複数)、MIPS Warrior P-クラスプロセッサなどのMIPS Technologies,Inc.によるMIPSベースの設計などを含んでもよい。いくつかの例では、システム200は、アプリケーション回路205を利用しなくてもよく、代わりに、例えば、EPC又は5GCから受信するIPデータを処理するための専用プロセッサ/コントローラを含み得る。
【0051】
いくつかの例では、アプリケーション回路205は、マイクロプロセッサ、プログラマブル処理デバイスなどであり得る、1つ以上のハードウェアアクセラレータを含み得る。1つ以上のハードウェアアクセラレータは、例えば、コンピュータビジョン(CV)及び/又はディープラーニング(DL)アクセラレータを含み得る。例として、プログラム可能な処理デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのフィールドプログラマブルデバイス(FPD)、複雑なPLD(CPLD)、高容量PLD(HCPLD)などのプログラマブル論理デバイス(PLD)、構造化ASICなどのASIC、プログラマブルSoC(PSoC)、などのうちの1つ以上であってもよい。いくつかの例では、アプリケーション回路205の回路は、論理ブロック又は論理ファブリック、及び本明細書で説明される様々な実施形態の手順、方法、機能などの様々な機能を実行するようにプログラムされ得る他の相互接続されたリソースを備え得る。そのような例では、アプリケーション回路205の回路は、ルックアップテーブル(LUT)などに論理ブロック、論理ファブリック、データなどを記憶するために使用されるメモリセル(例えば、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、スタティックメモリ(例えば、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、アンチヒューズなど))を含み得る。
【0052】
ベースバンド回路210は、RF回路を介して1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線/ネットワークプロトコル及び無線制御機能を実行するように構成された回路及び/又は制御論理を含み得る。いくつかの例では、ベースバンド回路210は、例えば、1つ以上の集積回路を含むはんだ付け基板、主回路基板にはんだ付けされた単一のパッケージ集積回路、又は2つ以上の集積回路を含むマルチチップモジュールとして実装されてもよい。
【0053】
ユーザインタフェース回路250は、システム200とのユーザ相互作用を可能にするように設計された1つ以上のユーザインタフェース、又はシステム200との周辺構成要素相互作用を可能にするように設計された周辺構成要素インタフェースを含み得る。ユーザインタフェースは、1つ以上の物理ボタン又は仮想ボタン(例えば、リセットボタン)、1つ以上のインジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、物理キーボード又は物理キーパッド、マウス、タッチパッド、タッチスクリーン、スピーカ又は他のオーディオ発光デバイス、マイクロフォン、プリンタ、スキャナ、ヘッドセット、ディスプレイスクリーン又はディスプレイデバイスなどを含み得るが、これらに限定されない。周辺構成要素インタフェースは、不揮発性メモリポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、オーディオジャック、電源インタフェースなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0054】
無線フロントエンドモジュール(RFEM)215は、ミリメートル波(ミリ波)RFEM及び1つ以上のサブミリ波無線周波数集積回路(RFIC)を備え得る。いくつかの例では、1つ以上のサブミリ波RFICは、ミリ波RFEMから物理的に分離されてもよい。RFICは、1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイへの接続を含んでもよく、RFEMは、複数のアンテナに接続されてもよい。いくつかの例では、ミリ波及びサブミリ波無線機能の両方は、ミリ波及びサブミリ波アンテナの両方を組み込んだ同じ物理RFEM215内に実装されてもよい。
【0055】
メモリ回路220は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及び/又は同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)を含む揮発性メモリ、並びに高速電気的消去可能メモリ(一般にフラッシュメモリと呼ばれる)、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)などを含む不揮発性メモリ(NVM)のうちの1つ以上を含んでもよく、Intel(登録商標)及びMicron(登録商標)の三次元(3D)クロスポイント(XPOINT)メモリを組み込むことができる。メモリ回路220は、はんだ付けパッケージ集積回路、ソケット式メモリモジュール、及びプラグインメモリカードのうちの1つ以上として実装されてもよい。
【0056】
PMIC225は、電圧レギュレータ、サージ保護器、電力アラーム検出回路、及びバッテリ又はコンデンサなどの1つ以上の予備電源を含み得る。電力アラーム検出回路は、ブラウンアウト(不足電圧)及びサージ(過電圧)状態のうちの1つ以上を検出してもよい。電力T回路230は、単一のケーブルを使用してインフラストラクチャ機器200に電力供給及びデータ接続性の両方を提供するネットワークケーブルから引き出される電力を供給することができる。
【0057】
ネットワークコントローラ回路235は、イーサネット、GREトンネル上のイーサネット、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)上のイーサネット、又は何らかの他の好適なプロトコルなどの標準的なネットワークインタフェースプロトコルを使用してネットワークへの接続性を提供することができる。ネットワーク接続性は、電気によるものであってもよい物理接続(一般に「銅配線」と呼ばれる)、光、又は無線を使用して、ネットワークインタフェースコネクタ240を介してインフラストラクチャ機器200に/から提供されてもよい。ネットワークコントローラ回路235は、前述のプロトコルのうちの1つ以上を使用して通信するための1つ以上の専用プロセッサ及び/又はFPGAを含み得る。いくつかの例では、ネットワークコントローラ回路235は、同じプロトコル又は異なるプロトコルを使用して他のネットワークへの接続性を提供するための複数のコントローラを含み得る。
【0058】
測位回路245は、全地球航法衛星システム(GNSS)の測位ネットワークによって送信/ブロードキャストされた信号を受信及び復号するための回路を含む。航法衛星コンスタレーション(又はGNSS)の例には、米国の全地球測位システム(GPS)、ロシアの全地球航法システム(GLONASS)、欧州連合のガリレオシステム、中国の北斗航法衛星システム、地域航法システム又はGNSS補強システム(例えば、Indian Constellation(NAVIC)によるナビゲーション、日本の準天頂衛星システム(QZSS)、フランスのDoppler Orbitography and Radio positioning Integrated by Satellite(DORIS)など)などが含まれる。測位回路245は、航法衛星コンスタレーションノードなどの測位ネットワークの構成要素と通信するための様々なハードウェア要素(例えば、OTA通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器、アンテナ要素などのハードウェアデバイスを含む)を備える。いくつかの例では、測位回路245は、マスタタイミングクロックを使用してGNSS支援なしで位置追跡/推定を実行するためのMicro-Technology for Positioning,Navigation,and Timing(Micro-PNT)ICを含み得る。測位回路245はまた、ベースバンド回路210及び/又はRFEM215の一部であってもよく、又はそれらと相互作用して、測位ネットワークのノード及び構成要素と通信することができる。測位回路245はまた、位置データ及び/又は時間データをアプリケーション回路205に提供することができ、アプリケーション回路は、データを使用して動作を様々なインフラストラクチャ(例えば、RANノード111など)などと同期させることができる。
【0059】
図2に示す構成要素は、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISA)、拡張ISA(Extended ISA、EISA)、周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)、拡張周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect extended、PCIx)、PCIエクスプレス(PCI express、PCIe)、又は任意の数の他の技術などの任意の数のバス及び/又は相互接続(Interconnect、IX)技術を含み得るインタフェース回路を使用して互いに通信することができる。バス/IXは、例えば、SoCベースのシステムで使用される独自のバスであってもよい。とりわけ、I2Cインタフェース、SPIインタフェース、ポイントツーポイントインタフェース、及び電力バスなどの他のバス又はIXシステムが含まれ得る。
【0060】
図3は、様々な例によるプラットフォーム300(又は「デバイス300」)の例を示す。いくつかの例では、コンピュータプラットフォーム300は、本明細書に記載されるUE101、アプリケーションサーバ130、及び/又は任意の他の要素/デバイスとして使用するのに好適であり得る。プラットフォーム300は、例に示される構成要素の任意の組み合わせを含み得る。プラットフォーム300の構成要素は、コンピュータプラットフォーム300に適合された集積回路(IC)、その一部、個別の電子デバイス、又は他のモジュール、論理、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせとして、あるいはより大きなシステムのシャーシ内にその他の方法で組み込まれる構成要素として実装されてもよい。図3のブロック図は、コンピュータプラットフォーム300の構成要素の俯瞰図を示すことを意図している。しかしながら、示されている構成要素のいくつかは省略されてもよく、追加の構成要素が存在してもよく、示されている構成要素の異なる配置が他の実装形態で発生してもよい。
【0061】
アプリケーション回路305は、1つ以上のプロセッサ(又はプロセッサコア)、キャッシュメモリ、並びに1つ以上のLDO、割り込みコントローラ、SPI、I2C、又はユニバーサルプログラマブルシリアルインタフェースモジュールなどのシリアルインタフェース、RTC、間隔及びウォッチドッグタイマを含むタイマカウンタ、汎用I/O、SD MMCなどのメモリカードコントローラ、USBインタフェース、MIPIインタフェース、及びJTAGテストアクセスポートなどの回路を含むが、それらに限定されない。アプリケーション回路305のプロセッサ(又はコア)は、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、メモリ/記憶要素を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをシステム300上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に格納された命令を実行するように構成されてもよい。いくつかの例では、メモリ/記憶要素はオンチップメモリ回路であってもよく、これは、DRAM、SRAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、及び/又は本明細書で説明されるような任意の他のタイプのメモリデバイス技術などの任意の好適な揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。
【0062】
アプリケーション回路205のプロセッサ(単数又は複数)は、例えば、1つ以上のプロセッサコア、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のGPU、1つ以上のRISCプロセッサ、1つ以上のARMプロセッサ、1つ以上のCISCプロセッサ、1つ以上のDSP、1つ以上のFPGA、1つ以上のPLD、1つ以上のASIC、1つ以上のマイクロプロセッサ若しくはコントローラ、マルチスレッドプロセッサ、超低電圧プロセッサ、埋め込みプロセッサ、いくつかの他の既知の処理要素、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含み得る。いくつかの例では、アプリケーション回路205は、本明細書の様々な例に従って動作するための専用プロセッサ/コントローラを備えてもよく、又はそれであってもよい。
【0063】
例として、アプリケーション回路305のプロセッサ(単数又は複数)は、Apple Aシリーズプロセッサを含み得る。アプリケーション回路305のプロセッサはまた、Quark(登録商標)、Atom(登録商標)、i3、i5、i7、若しくはMCUクラスプロセッサなどのIntel(登録商標)アーキテクチャコアベースのプロセッサ、又はカリフォルニア州サンタクララのIntel(登録商標)Corporationから入手可能な別のかかるプロセッサ、アドバンストマイクロデバイス(AMD)Ryzenプロセッサ(単数又は複数)、又は加速処理ユニット(APU)、Qualcomm(登録商標)Technologies Inc.の1つ以上のSnapdragon(商標)プロセッサ(単数又は複数)、Texas Instruments社(登録商標)の1つ以上のオープン・マルチメディア・アプリケーション・プラットフォーム(OMAP)(商標)プロセッサ(単数又は複数)、若しくは、MIPS Warrior Mクラス、Warrior Iクラス、及びWarrior PクラスプロセッサなどのMIPS Technologies,Inc.からのMIPSベースの設計、ARM Cortex-A、Cortex-R、及びCortex-MファミリのプロセッサなどのARM Holdings,LtdからライセンスされたARMベースの設計などのうちの1つ以上が含まれ得る。いくつかの例では、アプリケーション回路305は、アプリケーション回路305及び他の構成要素が単一の集積回路内に形成されるシステムオンチップ(SoC)の一部であってもよい。
【0064】
追加的又は代替的に、アプリケーション回路305は、限定ではないが、FPGAなどの1つ以上のフィールドプログラマブルデバイス(FPD)、複合PLD(CPLD)、高性能PLD(HCPLD)などのプログラマブル論理デバイス(PLD)、構造化ASICなどのASIC、プログラマブルSoC(PSoC)などの回路を含み得る。そのような例では、アプリケーション回路305の回路は、論理ブロック又は論理ファブリック、及び本明細書で説明される様々な実施形態の手順、方法、機能などの様々な機能を実行するようにプログラムされ得る他の相互接続されたリソースを備え得る。そのような例では、アプリケーション回路305の回路は、ルックアップテーブル(LUT)などに論理ブロック、論理ファブリック、データなどを記憶するために使用されるメモリセル(例えば、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、スタティックメモリ(例えば、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、アンチヒューズなど))を含み得る。
【0065】
ベースバンド回路310は、RF回路を介して1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線/ネットワークプロトコル及び無線制御機能を実行するように構成された回路及び/又は制御論理を含む。いくつかの例では、ベースバンド回路310は、例えば、1つ以上の集積回路を含むはんだ付け基板、主回路基板にはんだ付けされた単一のパッケージ集積回路、又は2つ以上の集積回路を含むマルチチップモジュールとして実装されてもよい。
【0066】
RFEM315は、ミリ波(ミリ波)RFEMと、1つ以上のサブミリ波無線周波数集積回路(RFIC)とを備え得る。いくつかの例では、1つ以上のサブミリ波RFICは、ミリ波RFEMから物理的に分離されてもよい。RFICは、1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイへの接続を含んでもよく、RFEMは、複数のアンテナに接続されてもよい。いくつかの例では、ミリ波及びサブミリ波無線機能の両方は、ミリ波及びサブミリ波アンテナの両方を組み込んだ同じ物理RFEM315内に実装されてもよい。
【0067】
メモリ回路320は、所与の量のシステムメモリを提供するために使用される任意の数及び種類のメモリデバイスを含み得る。例として、メモリ回路320は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)及び/又は同期ダイナミックRAM(SDRAM)を含む揮発性メモリ、並びに高速電気的消去可能メモリ(一般にフラッシュメモリと呼ばれる)、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)などを含む不揮発性メモリ(NVM)のうちの1つ以上を含み得る。メモリ回路320は、Joint Electron Devices Engineering Council(JEDEC)の低電力ダブルデータレート(LPDDR)ベースの設計、例えばLPDDR2、LPDDR3、LPDDR4などに従って開発されてもよい。メモリ回路320は、はんだ付きパッケージ集積回路、シングルダイパッケージ(SDP)、デュアルダイパッケージ(DDP)又はクワッドダイパッケージ(Q17P)、ソケット式メモリモジュール、マイクロDIMM又はミニDIMMを含むデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、及び/又はボールグリッドアレイ(BGA)を介してマザーボード上にはんだ付けされたもののうちの1つ以上として実装されてもよい。低電力の実装形態では、メモリ回路320は、アプリケーション回路305に関連付けられたオンダイメモリ又はレジスタであってもよい。データ、アプリケーション、オペレーティングシステムなどの情報の永続的記憶を提供するために、メモリ回路320は、1つ以上の大容量記憶装置を含んでもよく、それには、とりわけ、ソリッドステートディスクドライブ(SSDD)、ハードディスクドライブ(HDD)、マイクロHDD、抵抗変化メモリ、相変化メモリ、ホログラフィックメモリ、又は化学メモリが含まれ得る。例えば、コンピュータプラットフォーム300は、Intel(登録商標)及びMicron(登録商標)からの3次元(3D)クロスポイント(XPOINT)メモリを組み込んでもよい。
【0068】
取り外し可能なメモリ回路323は、ポータブルデータ記憶装置をプラットフォーム300と結合するために使用されるデバイス、回路、エンクロージャ/筐体、ポート又はレセプタクルなどを含み得る。これらのポータブルデータ記憶装置は、大量記憶目的のために使用されてもよく、例えば、フラッシュメモリカード(例えば、セキュアデジタル(SD)カード、microSDカード、xD画像カードなど)、及びUSBフラッシュドライブ、光ディスク、外部HDDなどを含んでもよい。
【0069】
プラットフォーム300はまた、外部デバイスをプラットフォーム300と接続するために使用されるインタフェース回路(図示せず)を含んでもよい。インタフェース回路を介してプラットフォーム300に接続された外部デバイスは、センサ回路321及び電気機械構成要素(EMC)322、並びにリムーバブルメモリ回路323に結合されたリムーバブルメモリデバイスを含む。
【0070】
センサ回路321は、環境中の事象又は変化を検出し、検出された事象に関する情報(センサデータ)を何か他のデバイス、モジュール、サブシステムなどに送信することを目的とするデバイス、モジュール又はサブシステムを含み得る。そのようなセンサの例には、とりわけ、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又は磁力計を含む、慣性計測ユニット(IMU)、3軸加速度計、3軸ジャイロスコープ、及び/又は磁力計を含む、微小電気機械システム(MEMS)又はナノ電気機械システム(NEMS)、レベルセンサ、流量センサ、温度センサ(例えば、サーミスタ)、圧力センサ、気圧センサ、重力計、高度計、画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ又はレンズ無し絞り)、光検出及び測距(LiDAR)センサ、近接センサ(例えば、赤外線検出器など)、深度センサ、周囲光センサ、超音波トランシーバ、マイクロフォン又は他の同様の音声キャプチャデバイス、などが挙げられる。
【0071】
EMC322は、デバイス、モジュール、又はサブシステムを含み、それらデバイスなどの目的は、プラットフォーム300がその状態、位置、及び/若しくは方向を変更すること、又は機構若しくは(サブ)システムを移動若しくは制御することを可能にすることである。加えて、EMC322は、EMC322の現在の状態を示すために、メッセージ/シグナリングを生成し、プラットフォーム300の他の構成要素に送信するように構成され得る。EMC322の例には、1つ以上の電源スイッチ、電気機械式リレー(EMR)及び/又はソリッドステートリレー(SSR)を含むリレー、アクチュエータ(例えば、バルブアクチュエータなど)、可聴音発生装置、視覚的警告デバイス、モータ(例えば、DCモータ、ステッパモータなど)、車輪、スラスタ、プロペラ、爪、クランプ、フック、及び/又は他の同様の電気機械部品が含まれる。いくつかの例では、プラットフォーム300は、1つ以上のキャプチャされたイベント及び/又はサービスプロバイダ及び/又は様々なクライアントから受信した命令又は制御信号に基づいて、1つ以上のEMC322を動作させるように構成されている。
【0072】
いくつかの例では、インタフェース回路は、プラットフォーム300を測位回路345と接続し得る。測位回路345は、GNSSの測位ネットワークによって送信/ブロードキャストされた信号を受信及び復号するための回路を含む。航法衛星コンスタレーション(又はGNSS)の例には、米国のGPS、ロシアのGLONASS、欧州連合のガリレオシステム、中国の北斗航法衛星システム、地域航法システム又はGNSS補強システム(例えば、NAVIC、日本のQZSS、フランスのDORISなど)などが含まれる。測位回路345は、航法衛星コンスタレーションノードなどの測位ネットワークの構成要素と通信するための様々なハードウェア要素(例えば、OTA通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器、アンテナ要素などのハードウェアデバイスを含む)を備える。いくつかの例では、測位回路345は、マスタタイミングクロックを使用してGNSS支援なしで位置トラッキング/推定を実行するためのMicro-PNT ICを含み得る。測位回路345はまた、ベースバンド回路210及び/又はRFEM315の一部であってもよく、又はそれらと相互作用して、測位ネットワークのノード及び構成要素と通信することができる。測位回路345はまた、位置データ及び/又は時間データをアプリケーション回路305に提供することができ、アプリケーション回路は、データを使用して、ターンバイターンナビゲーションアプリケーションなどのために、様々なインフラストラクチャ(例えば、無線基地局)と動作を同期させることができる。
【0073】
いくつかの例では、インタフェース回路は、プラットフォーム300を近距離通信(NFC)回路340と接続してもよい。NFC回路340は、無線周波数識別(RFID)規格に基づいて非接触の短距離通信を提供するように構成されており、磁場誘導は、NFC回路340とプラットフォーム300の外部のNFC対応デバイス(例えば、「NFCタッチポイント」)との間の通信を可能にするために使用される。NFC回路340は、アンテナ要素と結合されたNFCコントローラと、NFCコントローラと結合されたプロセッサとを備える。NFCコントローラは、NFCコントローラのファームウェア及びNFCスタックを実行することにより、NFC回路340にNFC機能を提供するチップ/ICであってもよい。NFCスタックは、NFCコントローラを制御するためにプロセッサによって実行されてもよく、NFCコントローラファームウェアは、近距離RF信号を放出するようにアンテナ素子を制御するためにNFCコントローラによって実行されてもよい。RF信号は、パッシブNFCタグ(例えば、ステッカー又はリストバンドに埋め込まれたマイクロチップ)に電力を供給して、記憶されたデータをNFC回路340に送信するか、又は、NFC回路340とプラットフォーム300に近接した別のアクティブなNFCデバイス(例えば、スマートフォン又はNFC対応POS端末)との間のデータ移送を開始してもよい。
【0074】
ドライバ回路346は、プラットフォーム300に組み込まれた、プラットフォーム300に取り付けられた、又は他の方法でプラットフォーム300と通信可能に結合された特定のデバイスを制御するように動作するソフトウェア及びハードウェア要素を含み得る。ドライバ回路346は、プラットフォーム300の他の構成要素が、プラットフォーム300内に存在するか、又はそれに接続され得る様々な入力/出力(I/O)デバイスと相互作用するか、又はそれらを制御することを可能にする個々のドライバを含み得る。例えば、ドライバ回路346は、ディスプレイデバイスの制御及びそれへのアクセスを可能にするディスプレイドライバと、プラットフォーム300のタッチスクリーンインタフェースを制御及びそれへのアクセスを可能にするタッチスクリーンドライバと、センサ回路321のセンサ読み取り値を取得し、センサ回路321の制御及びそれへのアクセスを可能にするセンサドライバと、EMC322のアクチュエータ位置を取得し、EMC322の制御及びそれへのアクセスを可能にするEMCドライバと、埋め込まれた画像キャプチャデバイスの制御及びそれへのアクセスを可能にするカメラドライバと、1つ以上のオーディオデバイスの制御及びそれへのアクセスを可能にするオーディオドライバとを含み得る。
【0075】
電力管理集積回路(PMIC)325(「電力管理回路325」とも呼ばれる)は、プラットフォーム300の様々な構成要素に供給される電力を管理してもよい。具体的には、ベースバンド回路310に関して、PMIC325は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、又はDC-DC変換を制御することができる。例えば、PMIC325は、デバイスがUE101に含まれている場合、プラットフォーム300がバッテリ330によって給電可能であるとき、多くの場合に含まれることができる。
【0076】
バッテリ330は、プラットフォーム300に電力を供給してもよいが、いくつかの例では、プラットフォーム300は、固定ロケーションにデプロイされて取り付けられてもよく、電気グリッドに結合された電源を有してもよい。バッテリ330は、リチウムイオンバッテリ、空気亜鉛バッテリ、アルミニウム空気バッテリ、リチウム空気バッテリなどの金属空気バッテリ、などであってもよい。V2X用途などのいくつかの例では、バッテリ330は、典型的な鉛酸自動車バッテリであってもよい。
【0077】
ユーザインタフェース回路350は、プラットフォーム300内に存在するか、又はそれに接続される様々な入出力(I/O)デバイスを含み、プラットフォーム300とのユーザ相互作用を可能にするように設計された1つ以上のユーザインタフェース、及び/又はプラットフォーム300との周辺構成要素相互作用を可能にするように設計された周辺構成要素インタフェースを含むことができる。ユーザインタフェース回路350は、入力デバイス回路及び出力デバイス回路を含む。入力デバイス回路は、とりわけ、1つ以上の物理ボタン又は仮想ボタン(例えば、リセットボタン)、物理キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、タッチスクリーン、マイクロフォン、スキャナ、ヘッドセットなどを含む入力を受け付けるための任意の物理的又は仮想的手段を含む。出力デバイス回路は、センサ読み取り値、アクチュエータ位置(単数又は複数)、又は他の同様の情報などの情報を表示するか、又は別様に情報を伝達するための任意の物理的手段又は仮想的手段を含む。出力デバイス回路は、任意の数及び/又は組み合わせのオーディオ又は視覚ディスプレイ、とりわけ、1つ以上の単純な視覚出力/インジケータ(例えば2値の状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、及び複数文字の視覚出力又はより複雑な出力、例えば、ディスプレイデバイス若しくはタッチスクリーン(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、LEDディスプレイ、量子ドットディスプレイ、プロジェクタなど)などを含んでもよく、文字、グラフィック、マルチメディアオブジェクトなどの出力は、プラットフォーム300の動作から生成若しくは作成される。出力デバイス回路はまた、スピーカ又は他のオーディオ放出デバイス、プリンタ(単数又は複数)、及び/又は同様のものを含んでもよい。いくつかの例では、センサ回路321は、入力デバイス回路(例えば、画像キャプチャデバイス、モーションキャプチャデバイスなど)として使用されてもよく、1つ以上のEMCが、出力デバイス回路(例えば、触覚フィードバックを提供するためのアクチュエータなど)として使用されてもよい。別の例では、アンテナ要素及び処理デバイスと結合されたNFCコントローラを備えるNFC回路が、電子タグを読み取り、かつ/又は別のNFC対応デバイスと接続するために含まれてもよい。周辺構成要素インタフェースは、不揮発性メモリポート、USBポート、オーディオジャック、電源インタフェースなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0078】
図示されていないが、プラットフォーム300の構成要素は、好適なバス又は相互接続(IX)技術を使用して互いに通信することができ、これは、ISA、EISA、PCI、PCIx、PCIe、時間トリガプロトコル(TTP)システム、FlexRayシステムを含む任意の数の技術、又は任意の数の他の技術を含み得る。バス/IXは、例えば、SoCベースのシステムで使用される独自のバス/IXであってもよい。I2Cインタフェース、SPIインタフェース、ポイントツーポイントインタフェース、及び電力バスなどの他のバス又はIXシステムが含まれ得る。
【0079】
上記で説明したように、デバイス(例えば、UE101又はデバイス300)は、ユーザが各USIMに関連付けられたネットワークを介して通信することを可能にするために、同じサービスプロバイダ又は異なるサービスプロバイダからの複数のUSIMをサポートすることができる。現在、マルチUSIM(MUSIM)動作は、実装形態固有の様式でサポートされており、各実装形態は異なる挙動を有する。MUSIMデバイスは、USIMにわたって無線リソース及びベースバンドリソースを共有するので、MUSIMのための標準化の欠如は、様々な問題につながり得る。例えば、第1のUSIMに関連付けられた第1のシステムと通信している間、MUSIMデバイスは、システム情報を読み取るために、信号測定を実行するために、又はページングに応答するために、第2のUSIMに関連付けられた第2のシステムからの通信を監視する必要がある場合が時折あり、これは、第1のシステムとの進行中のサービスに割り込みを引き起こす可能性がある。別の例として、MUSIMデバイスが、第2のシステムからのページに応答するときに第1のシステムとの進行中のアクティビティを中断することができない場合、MUSIMデバイスは、第1のシステム上のアクティビティを停止するために第1のシステムとの接続(例えば、RRC接続)をドロップする必要がある場合があり、それによって、ユーザ体験を劣化させ、ネットワークリソースを浪費する。同様に、MUSIMデバイスが第2のシステム上でページを受信するとき、そのページをトリガしたサービスタイプに関する追加情報がない場合、MUSIMデバイスにはどのように応答すべきかがわからないことがある。別の例として、両方のUSIMに関連付けられた通信に同じ無線デバイス識別子(例えば、IMSI)値が使用されていることに起因するページング衝突は、欠落ページにつながる可能性がある。
【0080】
より予測可能なMUSIMデバイス挙動を促進し、MUSIMパフォーマンスを向上させるために、3GPPは、MUSIM動作の態様を標準化することに着手してきた。特に、3GPPは、とりわけ、NAS接続解放、音声のためのページング原因指示、ページング要求の拒否、ページング制限、及びページングタイミング衝突制御を含む、様々なMUSIM関連の機能のための動作手順を(例えば、とりわけ、3GPP TS 22.101、TS 22.261、及びTS 22.278において)定義することに着手してきた。NAS接続解放については、NAS接続が解放されてもよく、MUSIMデバイスが、別のUSIM上のアクティビティに起因して、1つのUSIM上でアイドル状態に遷移することができることが(例えば、3GPP TS 23.501及びTS 23.502において)合意された。音声のためのページング原因指示については、ネットワークがページングメッセージにおいて音声サービスのための指示を提供することが(例えば、3GPP TS 23.501において)合意された。ページング要求の拒否については、MUSIMデバイスが、特定のUSIM(又は複数のUSIM)のページングに応答することができないことをネットワークに示すことができ、アイドルモードに解放されるように要求することができることが(例えば、3GPP TS 23.501及びTS 23.502において)合意された。ページング制限については、MUSIMデバイス及びネットワークは、とりわけ、全てのページング制限、音声サービス(例えば、MMTel音声又はCSドメイン音声)のためのページングを除く全てのページング制限、特定のパブリックデータネットワーク(PDN)又はパケットデータユニット(PDU)接続(単数又は複数)を除く全てのページング制限、並びに特定のPDN/PDU接続(単数又は複数)及び音声サービス(例えば、MMTel音声又はCSドメイン音声)を除く全てのページング制限を含むページング制限をサポートすることができることが(例えば、3GPP TS 23.501において)合意された。ページングタイミング衝突制御については、MUSIMデバイス及びネットワークが、異なるUSIMにわたるページング衝突を回避するためにIMSIオフセットをネゴシエートすることができることが(例えば、3GPP TS 23.501において)合意された。
【0081】
概して、MUSIMデバイス及びネットワーク(単数又は複数)は、進化型パケットシステム(EPS)におけるアタッチ/トラッキングエリア更新(TAU)手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.301を参照)中に、並びに5GSにおける登録手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.501を参照)中に、上述の機能のための能力を含む、それらのMUSIM能力をネゴシエートすることができる。特に、EPSでは、MUSIMデバイスは、UEネットワーク能力IEにおいてその能力を指定することができ、ネットワークは、EPSネットワーク機能サポートIEにおいてその能力を指定することができる。5GSでは、MUSIMデバイスは、5Gモビリティ管理(5GMM)能力IEにおいてその能力を指定することができ、ネットワークは、5GSネットワーク機能サポートIEにおいてその能力を指定することができる。
【0082】
本明細書で説明する技術は、MUSIMデバイスがMUSIM関連のパラメータ(例えば、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータ)の値を設定し、検索することを可能にすることによって、MUSIM動作を容易にする。特に、NAS接続解放、音声のためのページング原因指示、ページング要求の拒否、ページング制限、及びページングタイミング衝突制御を含む様々なMUSIM機能のためのパラメータ値を設定及び/又は検索するために、MUSIMデバイスの端末機器(TE)がそのデバイスのモバイル終端(MT)の機能を制御することを可能にする新しいアテンション(AT)コマンドが定義される。MUSIMデバイスがMUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索することができる標準的な手段を定義することによって、本技術は、例えば、別個のUSIMに関連付けられた通信間の衝突を低減し、ユーザエクスペリエンスを混乱させる割り込みを防止し、デバイス及びネットワークリソースのより効率的な割り振りを可能にすることによって、MUSIM動作を改善する。
【0083】
図4は、本開示の一態様によるMUSIMデバイス400の例示的なアーキテクチャを示す。この例では、デバイス400は、ターミナルアダプタ(TA)406を介してモバイル終端(MT)404と通信可能に結合された端末機器(TE)402を含む。いくつかの例では、TE402はアプリケーション回路(例えば、図3のデバイス300のアプリケーション回路305)を含み、MT404はベースバンド回路(例えば、図3のデバイス300のベースバンド回路310)を含む。
【0084】
UE400の抽象アーキテクチャは、様々な方法で物理的に実装することができる。例えば、いくつかの例では、TE402、MT404、及びTA406は、3つの別個のエンティティとして実装され得る。いくつかの例では、TA406はMT404カバーの下に統合され、TE402は別個のエンティティとして実装される。いくつかの例では、TA406はTE402カバーの下に統合され、MT404は別個のエンティティとして実装される。いくつかの例では、TA406及びMT404は、単一のエンティティとしてTE402カバーの下で統合される。
【0085】
動作中、デバイス400上で実行される1つ以上のアプリケーション408は、MUSIM関連の機能を利用してよい。したがって、アプリケーション(単数又は複数)408は、例えば、MUSIM関連のパラメータの値、MUSIM関連のパラメータを読み取る要求などを示すデータをTEに送信することができる(動作412として示される)。これに応答して、TE402は、1つ以上のATコマンドを生成し、TA406に送信することができ(動作414として示される)、次いで、ATコマンドは、MT404を制御するためのMT制御コマンドとして構文解析され、送信される(動作416として示される)。
【0086】
概して、ATコマンドは、例えば、本明細書で説明する他のコマンドの中でもとりわけ、一般コマンド、呼制御コマンド、ネットワークサービス関連のコマンド、MT制御及びステータスコマンド、MTエラー結果コード、パケットドメインのためのコマンド、音声グループ呼サービス(VGCS)及び音声ブロードキャストサービス(VBS)のためのコマンド、並びにUSIMアプリケーションツールキットのためのコマンドを含むことができる。いくつかの例では、ATコマンドは、とりわけ、特定のUSIMに関連付けられたCN若しくはRANとのNAS接続の処理に関するパラメータの値、特定のUSIMに関連付けられたCN若しくはRANからの着信ページングに関するパラメータの値、特定のUSIMのためにCN若しくはRAN(又はMME若しくはAMF)によって使用されるIMSIに関するパラメータの値、又はそれらの組み合わせなど、1つ以上のMUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索する。
【0087】
MT404は、デバイス400の1つ以上の特定のUSIMに関連付けられた1つ以上のネットワーク410にデータを送信し、かつそこからデータを受信することができる(動作418として示される)。例えば、MT404は、特定のUSIMに関連付けられたネットワーク410(例えば、EPSにおけるMME又は5GSにおけるAMFなどのネットワークノード)に要求を送信して、NAS接続を解放するかどうか、ページングを制限又は拒否するかどうか、IMSIオフセットをネゴシエートするかどうかなどをネットワークに示すことができる。次いで、MT404は、ネットワーク410から受信された応答に基づいてMTステータスメッセージをTA406に送信することができ(動作420として示される)、TA406は、ATコマンドに対する応答としてMTステータスメッセージをTE402に送信する(動作422として示される)。次いで、これらの応答からのデータは、1つ以上のアプリケーション408に送信され、メモリ(又は別のデータ記憶媒体)に記憶され、又はその両方が行われ得る。このようにして、ここで説明するATコマンドは、MUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索するために、TE402がMT404を制御する方法を提供する。
【0088】
以下の説明は、本開示の一態様による、新しいMUSIM ATコマンドのための例示的なコマンド/応答テーブルを提供する。これらのATコマンドは、MUSIMデバイス400のTE402が、例えば、UE能力に基づいてMUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索するために、MT404と通信することを可能にする。以下で説明されるコマンド/応答テーブルは、3GPP LTE規格及び/又はNR規格など、様々なセルラ通信規格において使用され得る。いくつかの例では、コマンド/応答テーブルの一部又は全部は、3GPP TS 27.007などの3GPP技術仕様書のうちの1つ以上に組み込まれ得る。以下の説明は、様々なMUSIM ATコマンドのための例示的なコマンド/応答テーブルを提供するが、いくつかの例では、ATコマンド(及び関連するコマンド/応答テーブル)のうちの1つ以上は、別のATコマンドと組み合わせられるか、又は変更され得る。
【0089】
図示されたコマンド/応答テーブルのために、以下の構文定義が当てはまる。
【0090】
<CR>キャリッジリターン文字であり、この値はコマンドS3で指定される。
【0091】
<LF>改行文字であり、この値はコマンドS4で指定される。
【0092】
<...>山括弧で囲まれた名前は構文要素である。括弧自体はコマンドラインには現れない。
【0093】
[...]コマンドのオプションのサブパラメータ又はTA情報応答のオプションの部分は、角括弧で囲まれている。括弧自体はコマンドラインには現れない。サブパラメータがパラメータタイプコマンドにおいて与えられないとき、新しい値はその以前の値に等しい。アクションタイプコマンドでは、アクションは、サブパラメータの推奨デフォルト設定に基づいて行われるべきである。
【0094】
下線 下線付きの定義されたサブパラメータ値は、このサブパラメータの推奨デフォルト設定である。パラメータタイプコマンドでは、この値は、例えば、ITU-T勧告V.250:「Serial asynchronous automatic dialing and control(シリアル非同期自動ダイヤル及び制御)」によって構成され得る工場設定で使用されるべきである。アクションタイプコマンドでは、この値はサブパラメータが与えられないときに使用されるべきである。
【0095】
いくつかの例では、本明細書で説明する技法は、新しいNAS接続解放ATコマンドを提供する。このようなコマンドは、例えば、3GPP TS 27.007で定義することができる。いくつかの例では、NAS接続解放ATコマンドは、以下のように定義される。
【表1】
【0096】
説明
【0097】
セットコマンドは、UEが、EPSにおける通常の及び周期的なトラッキングエリア更新手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.301、サブクローズ5.5.3.2及びサブクローズ5.6.1参照)中に、並びに5GSにおける登録手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.501、サブクローズ5.5.1及びサブクローズ5.6.1参照)中に、ネットワークへのNAS接続を解放する要求を指定することを可能にする。
【0098】
読み出しコマンドは、<NAS Connection Release>の現在値を返す。
【0099】
定義値
【0100】
<NAS Connection Release>:整数タイプ
【0101】
0:NASシグナリング接続を解放しない
【0102】
1:NASシグナリング接続を解放する
【0103】
いくつかの例では、本明細書で説明する技法は、新しいページング拒否(Reject Paging)ATコマンドを提供する。このようなコマンドは、例えば、3GPP TS 27.007で定義することができる。いくつかの例では、ページング拒否ATコマンドは、以下のように定義される。
【表2】
【0104】
説明
【0105】
セットコマンドは、UEが、EPSにおけるサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.301サブクローズ5.6.1参照)中に、並びに5GSにおけるサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.501サブクローズ5.6.1参照)中にページングに応答するときに、ページング要求の拒否をネットワークに示すことを可能にする。
【0106】
読み出しコマンドは、<Reject Paging>の現在値を返す。
【0107】
定義値
【0108】
<Reject Paging>:整数タイプ
【0109】
0:ページングを拒否しない
【0110】
1:ページングを拒否する
【0111】
いくつかの例では、本明細書で説明する技法は、新しいページング制限ATコマンドを提供する。このようなコマンドは、例えば、3GPP TS 27.007で定義することができる。いくつかの例では、ページング制限ATコマンドは以下のように定義される。
【表3】
【0112】
説明
【0113】
セットコマンドは、UEが、EPSにおける通常の及び周期的なトラッキングエリア更新手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.301、サブクローズ5.5.3.2及びサブクローズ5.6.1参照)中に、並びに5GSにおける登録手順及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.501、サブクローズ5.5.1及びサブクローズ5.6.1参照)中に、ネットワークへのページング制限を指定することを可能にする。
【0114】
読み出しコマンドは、<Paging Restrictions>の現在値を返し、いくつかの例では、<EBI>及び/又は<PDU Session>の現在値(単数又は複数)を返す。
【0115】
定義値
【0116】
<Paging Restrictions>:整数タイプ
【0117】
0:ページングは制限されない
【0118】
1:全てのページングが制限される
【0119】
2:音声サービスを除いて全てのページングが制限される
【0120】
3:EPSにおける指定されたPDN接続を除いて全てのページングが制限される
【0121】
4:EPSにおける音声サービス及び指定されたPDN接続を除いて全てのページングが制限される
【0122】
5:5GSにおける指定されたPDUセッション接続を除いて、全てのページングが制限される
【0123】
6:5GSにおける音声サービス及び指定されたPDUセッションを除いて、全てのページングが制限される
【0124】
<EBI>:ページングが制限されるEPSベアラ識別情報に関連付けられたPDN接続を示すビットマップ(例えば、3GPP TS 24.301、クローズ9.9.3.66参照)。
【0125】
0:ページングはEPSベアラ識別情報に関連付けられたPDN接続に対して制限される
【0126】
1:ページングはEPSベアラ識別情報に関連付けられたPDN接続に対して制限されない
【0127】
<PDU Session>:ページングが制限されるPDUセッションを示すビットマップ(例えば、3GPP TS 24.501、クローズ9.11.3.77参照)。
【0128】
0:ページングはPDUセッションに対して制限される
【0129】
1:ページングはPDUセッションに対して制限されない
【0130】
いくつかの例では、本明細書で説明する技法は、新しいページング衝突ATコマンドを提供する。このようなコマンドは、例えば、3GPP TS 27.007で定義することができる。いくつかの例では、ページング制限ATコマンドは以下のように定義される。
【表4】
【0131】
説明
【0132】
セットコマンドは、<n>=1であり、かつ、EPSにおけるアタッチ手順並びに通常の及び周期的なトラッキングエリア更新手順(例えば、3GPP TS 24.301のサブクローズ5.5.1及びサブクローズ5.5.3.2参照)中に、並びに5GSにおける登録及びサービス要求手順(例えば、3GPP TS 24.501のサブクローズ5.5.1及びサブクローズ5.6.1参照)の中に、ネットワークによって設定される<IMSI Offset>の値に変化があるときの、非送信請求リターンコード+CPAGCOL:<Selected IMSI Offset>の提示を制御する。<n>=2であるとき、セットコマンドはまた、UEが、アタッチ手順及びTAU手順並びに登録手順及びサービス要求手順において要求されたIMSIオフセットを指定することを可能にする。
【0133】
読み出しコマンドは、<Selected IMSI Offset>の現在値を返す。
【0134】
定義値
【0135】
<n>:整数タイプ
【0136】
0:ページング衝突非送信請求結果コードを無効にする
【0137】
1:ページング衝突非送信請求結果コード+CPAGCOL:<Selected IMSI Offset>を有効にする
【0138】
2:アタッチ要求メッセージ及びTAU要求メッセージ(又は登録要求メッセージ及びサービス要求メッセージ)で使用するためのUE要求IMSIオフセットを設定する
【0139】
<Requested IMSI Offset>:整数タイプであり、UEによって要求されたIMSIオフセットの値をバイナリフォーマットで示す(例えば、3GPP TS 24.301、クローズ9.9.3.64参照)。
【0140】
<Selected IMSI Offset>:整数タイプであり、ネットワークによって選択されたIMSIオフセットの値をバイナリフォーマットで示す(例えば、3GPP TS 24.301、クローズ9.9.3.64参照)。
【0141】
図5は、本開示の一態様による、MUSIM関連のパラメータの値を設定及び/又は検索するための例示的なプロセス500を示す。いくつかの例では、プロセス500は、UE101又はその構成要素など、本明細書で説明するデバイス又はシステムのうちの1つ以上によって実行される。
【0142】
プロセス500の動作は、デバイスのTEによって、ATコマンドを生成すること502を含む。ATコマンドは、デバイスのMUSIM動作に関するパラメータの値を示すことができる。TE(例えば、デバイス400のTE402)は、プロセッサ及び/又は他のアプリケーション回路(例えば、アプリケーション回路305)などの処理回路を含むことができる。いくつかの例では、ATコマンドは、デバイスのオペレーティングシステム又はデバイスのオペレーティングシステムとインタフェースするアプリケーションなど、プロセス500を実行するデバイス上で実行されるアプリケーション(例えば、アプリケーション408)から受信された指示に応答して生成され得る。
【0143】
いくつかの例では、MUSIM関連のパラメータは、NAS接続解放パラメータである。NAS接続解放パラメータの値は、特定のUSIMに関連付けられたNAS接続など、デバイスとネットワークノードとの間のNAS接続を解放するかどうかを(例えば、TAを介して)MTに示すことができる。いくつかの例では、MUSIM関連のパラメータはページング拒否パラメータである。ページング拒否パラメータの値は、特定のUSIMに関連付けられたページング要求など、ネットワークノードによるデバイスへのページング要求を拒否するかどうかを(例えば、TAを介して)MTに示すことができる。
【0144】
いくつかの例では、MUSIM関連のパラメータは、1つ以上のページング制限パラメータを含む。ページング制限パラメータのうちの1つの値は、とりわけ、ページング制限されていない、全てのページングの制限、音声サービスを除く全てのページングの制限、EPSにおける指定されたPDN接続又は5GSにおける指定されたPDUセッションを除く全てのページングの制限、あるいは音声サービス及び指定されたPDN接続又はPDUセッションを除く全てのページングの制限など、デバイスに対するページング制限(単数又は複数)を(例えば、TAを介して)MTに示すことができる。いくつかの例では、1つ以上の他のページング制限パラメータは、制限(単数又は複数)に関連する指定されたPDN接続及び/又はPDUセッションを示す1つ以上のビットマップを含むことができる。
【0145】
いくつかの例では、MUSIM関連のパラメータは、1つ以上のページング衝突パラメータを含む。ページング衝突パラメータのうちの1つの値は、デバイス(又はデバイスの特定のUSIM)に関連付けられたIMSIオフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを(例えば、TAを介して)MTに示すことができる。いくつかの例では、1つ以上の他のページング衝突パラメータは、デバイスに対する(例えば、デバイスの特定のUSIMに関する)要求IMSIオフセット、又はデバイスに対する選択されたIMSIオフセットを示すことができる。
【0146】
TAを介してTEからデバイスのMTにATコマンドを通信する(504)。MT及びTAは、例えば、デバイス400のMT404及びTA406であり得る。いくつかの例では、MT及び/又はTAは、プロセッサ及び/又は他のベースバンド回路(例えば、ベースバンド回路310)などの処理回路を含むか、又はそれによって実装される。
【0147】
いくつかの例では、MTは、ATコマンドに含まれるパラメータの値に基づいてネットワークノードにメッセージを送信することができる。例えば、MTは、とりわけ、NAS接続解放パラメータの値に基づいてNAS接続を解放するかどうかを示すメッセージ、ページング拒否パラメータの値に基づいてデバイスがページングを拒否したかどうかを示すメッセージ、ページング制限パラメータ(単数又は複数)の値(単数又は複数)に基づいて1つ以上のページング制限を示すメッセージ、要求されたIMSIオフセット、又はページング衝突パラメータ(単数又は複数)の値(単数又は複数)に基づいてIMSIオフセットの変化に応答して非送信請求リターンコードを提示するかどうかを示すメッセージ、あるいはそれらの組み合わせを、ネットワークノード(例えば、EPSにおけるMME又は5GSにおけるAMF)に送信することができる。いくつかの例では、これらの指示の一部又は全部は、EPSにおけるTAU要求手順又はサービス要求手順中に、あるいは5GSにおける登録要求手順又はサービス要求手順中に行われる。
【0148】
いくつかの例では、TAを介してMTからTEにATコマンド応答を通信する(506)。そのような応答は、例えば、EPSにおけるTAU要求手順若しくはサービス要求手順中に、又は5GSにおける登録要求手順若しくはサービス要求手順中に、ネットワークノード(例えば、MME又はAMF)から受信されるメッセージに基づくことができる。この応答を示すデータは、メモリ若しくは別の記憶装置に記憶されるか、デバイス上で実行されるアプリケーションに提供されるか、又はその両方であり得る。いくつかの例では、ATコマンドに関連付けられた他のデータ(例えば、パラメータの値)も記憶され得る。
【0149】
1つ以上の実施形態については、前述の図のうちの1つ以上に記載されている構成要素のうちの少なくとも1つは、以下の例示的なセクションに記載されているような1つ以上の動作、技術、プロセス、及び/又は方法を実行するように構成され得る。例えば、前述の図面のうちの1つ以上に関連して説明したアプリケーション回路及び/又はベースバンド回路を含むことができる処理回路は、以下に記載の例のうちの1つ以上に従って動作するように構成され得る。別の例として、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したようなUE、基地局、ネットワーク要素などと関連付けられた回路は、例セクションにおいて以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成され得る。
【0150】
実施例
【0151】
実施例1は、ユーザ機器(UE)の装置であり、この装置は、TEと、MTと、TAとを備える処理回路であって、TEが、TAを介してMTと通信するように構成され、処理回路が、NASシグナリング接続あるいはCN又はRANからの着信ページングを処理するためのMUSIMデバイス(例えば、UE)からの要求をネットワークエンドポイント(例えば、EPSにおけるMME又は5GSにおけるAMF)に提供し、1つのUSIM上でCN又はRANからのページングを制限するMUSIMデバイスにおけるページング制限を、ネットワークエンドポイントに示し、複数のUSIMにわたるページング衝突を回避するように、MUSIMデバイスとネットワークエンドポイントとの間のIMSIオフセット値をネゴシエートする構成され、TEは、MUSIMデバイスの動作に関するMUSIMデバイス要求タイプ、ページング制限、又はIMSIオフセット(例えばMEにおける)を示すために、TEは、TAを介してMTに通信するための少なくとも1つのATコマンドを生成するように構成され、MTは、少なくとも1つのATコマンドに基づいて、MUSIMデバイス要求タイプ(例えば、UE要求タイプ)、ページング制限、又はIMSIオフセットをネットワークエンドポイントに示すために、ネットワークエンドポイントと通信するように構成されている、処理回路と、UE要求タイプ、ページング制限、又はIMSIオフセットを記憶するメモリと、を備える、装置である。
【0152】
実施例2は、MTが、EPSにおけるMMEでのTAU要求若しくはサービス要求、及び/又は5GSにおけるAMFでの登録要求若しくはサービス要求において、NAS接続解放のMUSIMデバイス要求タイプを示すように更に構成されている、実施例1に記載の装置である。
【0153】
実施例3は、少なくとも1つのATコマンドが、<NAS Connection Release>パラメータを介してNASシグナリング接続を解放するMUSIMデバイス要求を示し、<NAS Connection Release>パラメータは、NAS接続が解放されるべきか否かを示すように構成されている、実施例1又は2に記載の装置である。
【0154】
実施例4は、MTが、EPSにおけるMMEでのサービス要求及び5GSにおけるAMFでのサービス要求において、ページング拒否のMUSIMデバイス要求タイプを示すように更に構成されている、実施例1から3のいずれかに記載の装置である。
【0155】
実施例5は、少なくとも1つのATコマンドが、<Reject Paging>パラメータを介してページングを拒否するMUSIMデバイス要求を示し、<Reject Paging>パラメータは、RRC_IDLEにおける着信CNページ又はRRC_INACTIVEにおけるRANページがUEによって拒否されるべきか否かを示すように構成されている、実施例1から4のいずれかに記載の装置である。
【0156】
実施例6は、MTが、EPSにおけるMMEでのTAU要求及びサービス要求並びに5GSにおけるAMFでの登録要求及びサービス要求においてページング制限を示すように更に構成されている、実施例1から5のいずれかに記載の装置である。
【0157】
実施例7は、少なくとも1つのATコマンドが、EPSにおける<Paging Restrictions>及び<EBI>パラメータを介してMUSIMデバイスによって指定されたページング制限を示し、<Paging Restrictions>パラメータは、着信ページングが制限されないかどうか、全ての着信ページングが制限されるかどうか、全てのページングが音声サービスを除いて制限されるかどうか、EPSにおける指定されたPDN接続を除いて、全てのページングが制限されるかどうか、EPSにおける音声サービス及び指定されたPDN接続を除いて全てのページングが制限されており、かつパラメータ<EBI>が、ページングが制限されているEPSベアラ識別情報に関連付けられたPDN接続を示すように構成されているかどうか、を示すように構成されている、実施例1から6のいずれかに記載の装置である。
【0158】
実施例8は、少なくとも1つのATコマンドが、5GSにおける<Paging Restrictions>及び<PDU Session>パラメータを介してMUSIMデバイスによって指定されたページング制限を示し、<Paging Restrictions>パラメータは、着信ページングが制限されないか、全ての着信ページングが制限されるかどうか、全てのページングが音声サービスを除いて制限されるかどうか、5GSにおける指定されたPDUセッションを除いて、全てのページングが制限されるかどうか、5GSにおける音声サービス及び指定されたPDUセッションを除いて全てのページングが制限されており、かつパラメータ<PDU Session>が、ページングが制限されるPDUセッションを示すように構成されているかどうか、を示すように構成されている、実施例1から7のいずれかに記載の装置である。
【0159】
実施例9は、TEが、<Paging Restrictions>パラメータを介して+CPAGRES ATコマンドにおいてMTにページング制限の変化を示すように更に構成され、<Paging Restrictions>パラメータは、ページングが制限されるか否かを示すように構成されている、実施例1から8のいずれかに記載の装置である。
【0160】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0161】
本明細書に記載される方法は、異なる実装形態では、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせの形態で実装されてもよい。加えて、方法のブロックの順序を変更してもよく、様々な要素を追加しても、並べ替えても、組み合わせても、省略しても、修正するなどしてもよい。本開示の恩恵を有する当業者に明らかであるように、様々な修正及び変更を行うことができる。本明細書に記載される様々な実装形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。多くの変形、修正、追加、及び改善が可能である。したがって、単一の事例として本明細書に記載される構成要素について、複数の事例を提供することができる。様々な構成要素、動作及びデータストアの間の境界は、ある程度任意のものであり、特定の動作は、特定の例示的な構成の文脈で示される。機能の他の割り当てが想定され、以下に続く請求項の範囲内に含まれてもよい。最後に、例示的な構成における別個の構成要素として提示された構造及び機能は、組み合わされた構造又は構成要素として実装されてもよい。それらの及び他の変形、修正、追加、及び改良は、以下に続く請求項で定義されるように、実装形態の範囲内に含まれてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】