(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】適応的電力網管理システム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/101 20220101AFI20241106BHJP
【FI】
H04L67/101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522485
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 US2022046851
(87)【国際公開番号】W WO2023064623
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】シャリフ-アスカリー,ジャムシッド
(57)【要約】
【課題】 デバイスのネットワークを適応的に管理するためのシステム、装置、および方法を提供する。
【解決手段】
システムは、コンテキストモデルを訓練し、デバイスのネットワークから信号を受信し、コンテキストモデルに基づいて、デバイスのネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定し、コンテキストデータに基づいて形成プランを決定し、形成プランおよびネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成し、デバイスのネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって1つまたは複数のスカウトアプリケーションを実行させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
適応電力網管理システムであって、
ネットワークデバイスデータベースと、
ネットワークアダプタと、
前記ネットワークデバイスデータベースと前記ネットワークアダプタに結合されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
過去のデバイス信号と複数のデバイスのネットワークに関連する過去のコンテキスト情報を使用して、機械学習アルゴリズムでコンテキストモデルを訓練するステップと、
複数のデバイスの前記ネットワークから信号を受信するステップと、
前記コンテキストモデルに基づいて、複数のデバイスの前記ネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定するステップと、
コンテキストデータに基づいて形成プランを決定するステップであって、前記形成プランは、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行されるタスクを含む、前記ステップと、
前記形成プランおよび前記ネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて、1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップと、
前記ネットワークアダプタを介して、前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスに実行させるステップと、
を実行するように構成される、適応電力網管理システム。
【請求項2】
前記1つまたは複数のデバイスは、発電所、太陽光発電所、風力発電所、デジタル変電所、マイクログリッドコントローラ、電気自動車充電ステーションのうちの1つ以上に関連するフィールドエージェント装置を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記コンテキストデータは、各々が重大度に関連付けられた選択された重要な属性のセットを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記コンテキストデータは、制御領域識別子、タイミング識別子、及びアラート条件識別子を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
形成プランは、
前記コンテキストデータをコンテキストパターンデータベースのコンテキストパターンと照合し、
前記コンテキストデータを、それぞれ別の問題領域の観点に対応するコンテキスト抽象化パネルに分離し、
各コンテキスト抽象化パネルに関連付けられた前記タスクと前記1つまたは複数のデバイスとを決定することに基づいて決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記形成プランは、前記コンテキストデータに基づいて決定された複数のステップと複数のトリガ条件のリストを含む状態マシンに基づいて決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のスカウトアプリケーションを構成するステップは、前記形成プランに一致する保存されたスカウトアプリケーションを選択するステップを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記1つ以上のスカウトアプリケーションにはそれぞれ役割が割り当てられ、前記役割に基づいて構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ以上のスカウトアプリケーションを構成することは、
前記形成プランに基づいて、保存されたアプリケーションコンポーネントを使用して新しいスカウトアプリケーションを生成するステップと
配備前に新しいスカウトアプリケーションをテストするステップと、を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記1つ以上のスカウトアプリケーションを複数のデバイスの前記ネットワーク内の前記1つ以上のデバイスによって実行させる前に、複数のデバイスの前記ネットワークからの更新された信号に基づいて、前記形成プランをシミュレートするようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
電力網の適応的管理方法であって、
プロセッサ上で実行される機械学習アルゴリズムで、複数のデバイスのネットワークに関連する過去のデバイス信号と過去のコンテキスト情報を使用して、コンテキストモデルを訓練するステップと、
複数のデバイスの前記ネットワークから信号を受信するステップと、
前記プロセッサで、前記コンテキストモデルに基づいて、複数のデバイスの前記ネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定するステップと、
前記プロセッサで、前記コンテキストデータに基づいて形成プランを決定するステップであって、前記形成プランは、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスにより実行されるタスクを含む、前記ステップと、
前記形成プランおよび前記ネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて、前記プロセッサにより、1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップと、
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスに実行させるステップと、を含む、方法。
【請求項12】
前記1つ以上のデバイスが、発電所、太陽光発電所、風力発電所、デジタル変電所、マイクログリッドコントローラ、および電気自動車充電ステーションのうちの1つ以上に関連するフィールドエージェントデバイスを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記コンテキストデータは、各々が重大度に関連付けられた、選択された重要な属性のセットを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記コンテキストデータは、制御領域識別子、タイミング識別子、およびアラート条件識別子を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
形成プランは、
前記コンテキストデータをコンテキストパターンデータベースのコンテキストパターンと照合するステップと、
前記コンテキストデータを、それぞれ別の問題領域の観点に対応するコンテキスト抽象化パネルに分離するステップと、
各コンテキスト抽象化パネルに関連付けられた前記タスクと前記1つまたは複数のデバイスを決定するステップと、
に基づいて決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記形成プランは、前記コンテキストデータに基づいて決定された複数のステップおよび複数のトリガ条件のリストを含む状態マシンに基づいて決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のスカウトアプリケーションを構成するステップは、前記形成プランに一致する記憶されたスカウトアプリケーションを選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のスカウトアプリケーションにはそれぞれ役割が割り当てられ、前記役割に基づいて構成される請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップが、
前記形成プランに基づいて、保存されたアプリケーションコンポーネントを使用して新しいスカウトアプリケーションを生成するステップと、
配備前に新しいスカウトアプリケーションをテストするステップと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つ以上のデバイスによって前記1つ以上のスカウトアプリケーションを実行させる前に、複数のデバイスの前記ネットワークからの更新された信号に基づいて形成プランをシミュレートするステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に複数の機器のネットワーク(network of devices)の管理に関する。
【背景技術】
【0002】
電力網(GRID:グリッド)のような地理的に分散した複雑なデバイスネットワーク(device networks)は、ネットワーク内のコンポーネント数が非常に多いため、サービス中断につながる様々な状況の影響を特に受けやすい場合が多い。天候や妨害行為などの外的原因や、デバイスの老朽化や誤動作などの内的原因を特定し、トラブルシューティングを行い、タイムリーに修正することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0262525号明細書
【図面の簡単な説明】
【0004】
本明細書に開示されるのは、適応デバイスネットワーク管理(adaptive device network management)を提供するためのシステムおよび方法の実施形態である。本明細書は、以下の図面を含む。
【
図1】いくつかの実施形態による電力網システムのシステム図である。
【
図2】いくつかの実施形態による適応電力網管理システムのブロック図である。
【
図3】いくつかの実施形態による適応電力網管理システムと動作セルのブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態による電力網システムのブロック図である。
【
図5】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのフロー図である。
【
図6】いくつかの実施形態による動作セルのフロー図である。
【
図7】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのブロック図である。
【
図8】いくつかの実施形態に従った適応電力網管理システムと動作セルのモジュールのブロック図である。
【
図9A】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【
図9B】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【
図10A-1】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【
図10A-2】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【
図10B】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【
図11】いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムのモジュールのフロー図である。
【0005】
図中の要素は、単純化および明瞭化のために図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、図中のいくつかの要素の寸法および/または相対的な位置は、本発明の様々な実施形態の理解を向上させるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。また、商業的に実現可能な実施形態において有用であるか、または必要である、一般的であるがよく理解されている要素は、本発明のこれらの様々な実施形態の視界をあまり妨げないようにするために、描かれていないことが多い。特定の動作および/またはステップは、特定の発生順序で記載または描写される場合があるが、当業者であれば、順序に関するそのような特定性は実際には必要ないことを理解するであろう。本明細書で使用される用語および表現は、異なる特定の意味が本明細書で別途規定されている場合を除き、上述の技術分野の当業者によってそのような用語および表現に与えられるような通常の技術的意味を有する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
一般的に言えば、様々な実施形態に従って、デバイスのネットワークを適応的に管理するためのシステム、装置、および方法が本明細書で提供される。
【0007】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム(adaptive power grid management system)が提供される。このシステムは、ネットワークデバイスデータベースと、ネットワークアダプタと、プロセッサとを備える。プロセッサは、デバイスのネットワークに関連する過去のデバイス信号および過去のコンテキスト情報を使用して機械学習アルゴリズムでコンテキストモデルを訓練し、デバイスのネットワークから信号を受信し、コンテキストモデルに基づいてデバイスのネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定し、コンテキストデータに基づいて形成プラン(formation plan:フォーメーションプラン)を決定するように構成される、形成プランは、デバイスのネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行されるタスクを含み、形成プランおよびネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成し、ネットワークアダプタを介して、デバイスネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって1つまたは複数のスカウトアプリケーション(scout applications)を実行させる。
【0008】
いくつかの実施形態では、電力網管理用の動作セルデバイス(operating cell device)が提供される。このデバイスは、デバイスネットワーク管理システムと通信するように構成されたネットワークアダプタと、ネットワークアダプタに結合されたプロセッサとを備え、プロセッサは、ネットワークアダプタを介して、サーバから、関連する役割割り当てを有するスカウトアプリケーションを受信し、スカウトアプリケーションを認証し、認証時にスカウトアプリケーションを自動的に実行し、ネットワークアダプタを介して、スカウトアプリケーションの役割割り当てに基づいて、デバイスネットワーク管理システムまたはネットワーク内の複数のデバイスと通信するように構成される。
【0009】
ここで
図1を参照すると、適応電力網管理システムを備えた電力網(power grid:パワーグリッド)が示されている。電力網は、電力網運用データセンタ(grid operation data center)110と、エンタープライズデータセンタ(enterprise data center)120と、クラウドサービス(cloud services)130と、適応電力網管理システム(adaptive grid management system)140と、それぞれが電力網コンポーネントおよび/またはサブシステムに結合された制御セルを監視および/または制御するように構成された複数のフィールドエージェントデバイス(field agent devices)170とを含む。
【0010】
電力網運用データセンタ110は、アプリケーション連携・統合プラットフォーム上で通信する送配電管理システム(transmission and distribution management system)、分散型エネルギー資源(DER)再生可能エネルギー管理システム(distributed energy resource (DER) and renewable management system)、電力網可視化・洞察システム(grid visibility and insight system)、ヒストリアンシステム(historian system)、電力網デバイス・資産サービスシステム(grid devices and asset services system)で構成することができる。電力網運用データセンタ110のコンポーネントは、それぞれの機能を実行するために、ネットワークを介してエンタープライズデータセンタ120およびシステムオペレータ150と通信することができる。エンタープライズデータセンタ120は一般に、エンタープライズ・レベルの管理のためのエンタープライズアプリケーションで構成される。システムオペレータ150は、電力マーケットに関連するシステム、送電システムオペレータ(TSO:electric power transmission system operator)、独立システムオペレータ(ISO:independent system operator)、分散システムオペレータ(DSO:distributed system operator)などの外部システムを含むことができる。適応電力網管理システム140は、システムオペレータ150、電力網運用データセンタ110、およびエンタープライズデータセンタ120からのデータを集約することができる。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、電力使用情報を集約するクラウドサービス130(クラウドアプリケーションおよび分析、ならびにクラウドサービス提供(cloud applications and analytics and cloud service delivery)を含む)、仮想発電所(virtual power plants)180、および需要応答/分散エネルギー応答/電気自動車(DR/DER/EV)アグリゲータ(demand response/distributed energy response/electric vehicle (DR/DER/EV) aggregators)160からのデータをさらに集約することができる。
【0011】
適応電力網管理システム140は、一般に、ネットワークのデバイスおよびコンポーネント(devices and components of the network)からのデータを集約して、アラート状態を検出し、アラート状態に応答して電力網形成プラン(grid formation plan)を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、電力網形成プランは、アラート状態に関連付けられたコンテキストデータを過去のコンテキストパターンと比較して、電力網の形成に影響を与える形成を決定する人工知能(AI:artificial intelligence)機械学習(ML:machine learning)アルゴリズムに基づいて決定される。適応電力網管理システム140は、形成プランを実行するために、フィールドエージェントデバイス170などの動作セル上で実行されるスカウトアプリケーションを形成および展開するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、フィールドエージェントデバイス170で実行されるスカウトアプリケーションから追加のデータを受信し、電力電力網からの更新された情報に基づいて新たな形成プランを生成するようにさらに構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、変化する電力システムの動作条件(changing power system operating conditions)に応答して、電力網を新しい自己定義された最適な運用形成(new self-defined optimize operational formation)に自動的にかつ状況に応じて適応(automatically and contextually adapt)させることができる。動作条件には、物理的ストレス、環境ハザード、社会不安、破壊工作、パンデミック、および屋内退避動作条件(physical stress, environmental hazards, social unrest, sabotage, pandemics, and shelter-in-place operating conditions)が含まれ得る。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、自己動作電力網(self-acting grid)の形成および動作を駆動するために構成された、自己形成多次元、コンテキスト及び認知状態マシン(self-forming multi-dimensional, contextual, and cognitive state machine)を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、グリッドワイドマインドモジュール(grid-wide-mind module:電力網全体に渡るマインドモジュール)と呼ばれる自己学習型意思決定支援システム(self-learning decision support system)を含み、これは、電力網アーティフィサーモジュール(grid artificer module)を支援するために、動的な、条件ベースのコンテキストデータおよびコンテキスト構成(dynamic, condition-based context data and contextual construct)を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、グリッドワイドマインドルのサポートにおいて、グリッドワイドマインド分散コンテキストセンシング(grid-wide-mind distributed contextual sensing:電力網全体に渡るマインド分散コンテキスト検知)を利用する一意の割り当てられた所有権および色付け(ownership and colorization)を有するシステム全体にわたる連携アラート相関処理エンジン(system-wide federated alerts correlation processing engine)を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、役割ベースのコマンド・コーディネータおよび実行者(command coordinator and executor)として機能するグリッドワイド連携コマンドモジュール(grid-wide federation command module)を含み、グリッドワイド連携マネージャ、電力網予見マネージャ、およびスカウトコマンド(grid-wide federation manager, grid foresight manager, and scouts command)として動作する。いくつかの実施形態による適応電力網管理システム140は、本明細書の
図2~
図7を参照してさらに詳細に説明される。
【0013】
フィールドエージェントデバイス170は、保護されたプライベートネットワーク、仮想プライベートネットワーク、無線ネットワーク、電力線通信(PLC:power lines communication)ネットワーク、および/またはインターネットなどのネットワークを介して、適応電力網管理システム140および他のフィールドエージェントデバイス170と通信するように構成されたプロセッサベースの装置を含む。いくつかの実施形態では、フィールドエージェントデバイス170は、地理的に分散され、それぞれが、風力発電所、デジタル変電所、太陽光発電所、パワーバンク、電気自動車(EV)充電ステーション、21339コントローラ(a windfarm, a digital substation, a solar farm, a power bank, an electric vehicle (EV) charging station, a 21339 controller)などの電力網のコンポーネントまたはサブシステムに関連付けられる。いくつかの実施形態において、フィールドエージェントデバイス170は、ネットワークの関連するコンポーネントの制御セルとのデータ接続を有し、制御セル(control cell)を介してデータを交換し、要求を送信し、および/またはネットワークコンポーネントの構成を変更するように構成され得る。いくつかの実施形態において、フィールドエージェントデバイス170は、実行されたスカウトアプリケーションに基づいて、ユーザインターフェース(UI)を介して人間のオペレータに指示を提供するように構成されたユーザインターフェースデバイス(例えば、ポータブルコンピュータ、携帯電話)であってもよい。いくつかの実施形態では、フィールドエージェントデバイス170は、適応電力網管理システム140から、または別のフィールドエージェントデバイスから受信した1つまたは複数のスカウトアプリケーションを実行して、スカウトアプリケーションによって指定された機能を実行するように構成される。いくつかの実施形態では、フィールドエージェントデバイス170は、適応電力網管理システムと通信することなく、スカウトアプリケーションの指令に基づいて長時間(例えば、数時間、数日間)動作するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、フィールドエージェントデバイス170のグループは、デバイス上で実行されるスカウトアプリケーションに割り当てられた役割に基づいて、フェデレーション(federation:連携)を形成することができる。いくつかの実施形態において、連携のスカウトマスタ(scout master)として機能するスカウトアプリケーションを実行するフィールドエージェントデバイス170は、連携内の他のフィールドエージェントデバイス170に対してタスク実行を調整し、及び/又はコマンドを発行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、フィールドエージェントデバイス170は、実行されたスカウトアプリケーションのコピーを別のフィールドエージェントデバイス170にインストールして実行させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、フィールドエージェントデバイス170は、1つ以上のタスクの完了後又は設定された期間後にスカウトアプリケーションを自動的に終了させるように構成されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、1つ以上のスカウトアプリケーションを実行するフィールドエージェントデバイス170は、適応電力網管理システム140の動作セル(operating cell)と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、動的な電力網の内部および外部の要請に応答して、地理的に分散し、目的に適合した自己形成動作セル(geographically dispersed fit-for-purpose self-forming operating cells)への電力網の適応的形成を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、各動作セルまたはセルの連携は、自己管理され、割り当てられた目的を達成するために自律的に動作することができる。いくつかの実施形態では、動作セルは、さらに他の動作セルと合併してより大きなセルを作成するか、または連携(federation:フェデレーション)に参加して、複数の割り当てられた目的を集合的に達成することができる。いくつかの実施形態では、ストレス(例えば、物理的脅威、サイバー脅威、不十分な処理能力、メモリ、電力供給、ネットワーク接続の安定性(physical threat, cyber threat, insufficient processing power, memory, power supply, network connection stability)など)を受けた動作セルは、他のセルに権限を移譲することができる。いくつかの実施形態において、適応電力網管理システム140は、屋内退避動作条件(shelter-in-place:シェルター・イン・プレース)および他の緊急対応オペレーションを支援するために、目的適合型分散制御の横方向アクセスの動的形成(dynamic formation of lateral access)を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140は、コマンドまたはストレス条件に応答して、複数の動作セルに関する権限の移転および自律的な動作を可能にする連携トランザクション処理(federated transaction processing:連携トランザクションプロセッシング)を定義してもよい。いくつかの実施形態において、適応電力網管理システム140は、自己行動型電力網適応形成、電力網形成、電力網予見、および最適化(self-acting grid adaptive formation, grid formation, grid foresight, and optimization)をサポートするスカウトアプリケーションの運用およびライフサイクル管理を提供する。いくつかの実施形態では、システムは、電力網形成を支援するために、拡張された視線および条件ベースの視点(an extended line of sight and condition-based point of view)による電力網全体の観測可能性および先見性(grid-wide observability and foresight)を提供するためのグリッドワイドアイモジュール(grid-wide-eye module)をさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140およびフィールドエージェントデバイス170は、
図1に示すコンポーネントの1つまたは複数を既存の電力グリッドに追加する。従来、電力網運用データセンタ110の構成要素は、電力網運用データセンタ110の構成要素が、電力網運用センタがサポートする各タイプの制御セルと通信するようにそれぞれ構成される必要があるように、個別に定義された複数のメッセージングフォーマットおよび/またはプロトコルに基づいて、電力グリッドのサービスおよび制御セルと通信することができる。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム140とフィールドエージェントデバイス170は、電力網運用データセンタ110の構成要素とシステム内の様々な制御装置との間の通信を統一する仲介の役割を果たすことができる。いくつかの実施形態では、各フィールドエージェントは、関連するコントローラと通信するように構成され得るが、フィールドエージェントデバイス170と、適応電力網管理システム140および/または電力網運用データセンタ110との間の通信は、統一されたメッセージングフォーマットおよび/またはプロトコルに基づいてもよい。
【0016】
次に
図2を参照すると、いくつかの実施形態による適応電力網管理システムが示されている。いくつかの実施形態において、適応電力網管理システム200は、コンピュータ読み取り可能なメモリ記憶装置に記憶されたコンピュータ読み取り可能な命令を実行する1つ以上のプロセッサベースのデバイスを含んでもよい。幾つかの実施形態では、適応電力網管理システムは、複数のネットワーク化されたプロセッサベースのデバイス上の分散及び/又は冗長サーバアーキテクチャ(distributed and/or redundant server architecture)で実装されてもよい。いくつかの実施形態において、示された適応電力網管理システム200の構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、変化する電力系統の運用条件(changing power system operating conditions)に応答して、新しい運用形態に文脈的に適応する(contextually adapts:前後関係を考慮した態様で適応する)自己行動型電力網を提供する。動作条件には、物理的ストレス、環境ハザード、社会不安、破壊工作、パンデミック、および屋内退避(shelter-in-place:シェルター・イン・プレース)動作条件が含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、分散型コンテキストセンシング(distributed contextual sensing)272を利用した、一意に割り当てられた所有権およびカラー化(assigned ownership and colorization)に基づくアラート相関エンジン(alert correlation engine)201を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、機械学習アルゴリズムを利用して、電力網アーティフィサーモジュール210を支援する動的な、条件ベースのコンテキストデータおよびコンテキスト構築物(dynamic, condition-based context data and contextual construct)を提供する意思決定支援モジュール(decision support module)202を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、システコンテキストセンシングる動作条件に応答して電力網の物理的および動作上の安定性を維持するために、自己作用型電力網形成および動作を駆動するように構成された自己形成型電力網アーティフィサーモジュール210を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、自己作動型電力網の形成および動作を駆動するために、自己形成型多次元、コンテキスト、および認知状態マシン(a self-forming multi-dimensional, contextual, and cognitive state machine)を動作させるための認知状態マシン(「CSM:cognitive state machine」)オペレータ213を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、役割ベースのコマンド・コーディネータおよび実行者として機能する電力網連携コマンドモジュール230を含み、グリッドワイド連携マネージャ、電力網予見マネージャ、およびスカウトコマンド(grid-wide federation manager, grid foresight manager, and scouts command)として動作する。
【0018】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、動的な電力網内部および外部の要請(dynamic grid internal and external imperatives)に応答して、地理的に分散した目的に適合した自己形成動作セル(geographically dispersed fit-for-purpose self-forming operating cells)270への電力網の適応的形成(adaptive formation)を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、各動作セル270は自己管理(self-managed)され、割り当てられた目的を達成するために自律的に動作することができる。動作セル270は、さらに他の動作セルと合併してより大きなセルを作成したり、複数の割り当てられた目的を達成するためにフェデレーション(連携)に参加したりすることができる。いくつかの実施形態では、ストレス下にある動作セル270は、他のセルに権限を移譲することができる。いくつかの実施形態において、システムは、シェルター・イン・プレース(shelter-in-place)及び他の緊急対応活動を支援するために、目的に適合した分散制御の横方向アクセスの動的形成を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、システムは、コマンドまたはストレス条件に応答して、複数の動作セルに関する権限の移転および自律的な動作を可能にする連携トランザクション処理(federated transaction processing)を定義することができる。
【0019】
アラート相関エンジン201は、アラート状態検出のために、電力網運用データセンタ260およびコンテキストセンシング(contextual sensing)272などの他のデータソースからデータを取得するように構成される。アラート相関エンジン201は、地理的に分散したアラート取得プロセッサを調整するためのアラート調整マネージャモジュールを含むことができる。いくつかの実施形態において、アラート調整マネージャモジュールは、一意のシステム全体に割り当てられたアラート所有権(alert ownership)を有する関連するシステム全体のアラートの処理及び変換を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、アラート調整マネージャはさらに、電力網とその状態の動的で全体的なビューを提供するために、関連するアラートの取り込みと保存を管理する。保存された情報は、過去の再現、パターン認識、および状況調整のために使用することができる。いくつかの実施形態では、保存された情報は、ディープニューラルネットワークアルゴリズムなどの機械学習アルゴリズムを使用して、アラートおよび/またはコンテキストモデルを訓練するために使用される。訓練されたモデルは、アラート相関エンジン201によって、電力網の現在の状態に関連するアラートを検出し、及び/又はコンテキスト情報を決定するように構成されてもよい。
【0020】
アラート相関エンジン201は、アラート調整マネージャおよび/または電力網運用データセンタ260から信号を受信し、信号を分析し、許容帯域(acceptable band:許容可能な幅)を外れた異常状態を検出する。異常状態が検出された場合、アラート相関エンジン201は、アラート相関処理を起動する一意のIDおよび信号属性を含むアクションストレスフレーム(action stress frame)を生成することができる。いくつかの実施形態では、アラート相関エンジン201は、ストレスフレームの一意のIDに基づいてパターン認識分析を開始し、ベストマッチの対応するソース、重大度、および/または潜在的な影響領域(source, severity degree, and/or potential area of impact)に基づいて色付けされたパターンプレートを生成する。いくつかの実施形態では、アラート相関処理エンジンは、パターンプレートの分析結果を受信すると、アクションストレスフレームコンストラクタモジュール(action stress frame constructor module)を起動し、ストレスフレームID、パターンプレート、および関連する時間(a stress frame ID, pattern plates, and an associated time)を含むアクションストレスフレームを構築する。いくつかの実施形態では、警告相関処理エンジンはさらに、分析から学んだ教訓に基づいて学習エンジン203に記録を作成する。次に、アラート相関エンジン201は、グリッドゲートキーパモジュール(grid gatekeeper module)を介してアクションストレスフレームをグリッドワイドマインドモジュール(grid-wide-mind module)の意思決定支援モジュール202に送信することができる。いくつかの実施形態において、グリッドゲートキーパモジュールは、一般的に、グリッドワイドマインドモジュールと電力網アーティフィサーモジュールとの間の通信のための認証及びセキュリティ検証を提供するように構成される。
【0021】
意思決定支援モジュール202は、電力網形成分析エンジンを介してアクションストレスフレーム(action stress frames)を検証するように構成される。いくつかの実施形態では、電力網形成解析エンジン(grid-shaping analysis engine)は、学習エンジン203との相互作用を通じてアクションストレスフレームを解析し、解析結果およびコンテキストデータをコンテキストデータビルダに送信するように構成される。いくつかの実施形態において、コンテキストデータビルダは、電力網形成解析エンジンから受信した結果に対して相関解析を実行し、値範囲を有する関連するバイタル属性(associated vital attribute)を決定する。コンテキストデータビルダは、さらに、コンテキストデータIDと、関連する重大度度(例えば、(for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、.、、(an、sdn)、ti)。そして、意思決定支援モジュール202は、「for-id、(attributes)、t(x)」をコンテキストデータとして、グリッドゲートキーパモジュール(grid gatekeeper module)を介して電力網アーティフィサーモジュール210に送信する。
【0022】
電力網管理データベース205は、アラート相関エンジン201、意思決定支援モジュール202、学習エンジン203、および/またはシミュレーションエンジン204が使用するために、時間的データ、経験データ、データ所有権、アラート所有権、電力網プロファイル、リソースビューデータ、アプリケーションポートフォリオデータ、DNAマッピング情報、スカウトポートフォリオデータ、および起動プラン(temporal data, experience data, data ownership, alert ownership, grid profile, resource view data, application portfolio data, DNA mapping information, scouts portfolio data, and launch plans)を格納する。
【0023】
電力網アーティフィサーモジュール210は、コンテキスト構成エンジン211と、コンテキスト抽象化プレーンデータベース212と、CSMオペレータ213と、CSMビルダ214と、CaCSM(コンテキストおよび認知状態マシン:Contextual and Cognitive State Machine)215とを備える。いくつかの実施形態において、電力網アーティフィサーモジュール210は、決定支援モジュール202から受信したコンテキストデータ識別子(context data identifier)および要求を検証することができる。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール210は、「for-id、(属性:attributes)」の履歴パターンを抽出することによって「for-id、(属性)」を検証し、活性化キー(「ga-認証キー:ga-authentication key」)を作成し、検証時に電力網形成を開始する。
【0024】
いくつかの実施形態では、ミスアライメント(misalignment:ズレ)がアーティフィサーモジュール210によって検出されると、アーティフィサーモジュール210は、コンテキストデータID、コンテキストデータ、および時間(tx1)を決定支援モジュール202に送信し、正確性分析を要求してもよい。これに応答して、決定支援モジュール202は、t(x)とt(x1)との間のシステム状態の差異をアラート相関エンジン201でチェックし、正確性分析を実行してもよい。正確性分析からの信頼度(confidence degree)が許容範囲内である場合、決定支援モジュール202は、ゲートキーパモジュールを介して、調整された(for-id、(属性)、t(x)、gwm-検証キー、ga-認証キー)をアーティフィサーモジュール210に送信する。システム状態の変化によって信頼度が許容範囲外になった場合、意思決定支援モジュール202は、(for-id、(属性)、t(x2)、gwm-検証キー、ga-認証キー-x)を含む新しいコンテキストデータを電力網アーティフィサーモジュール210に送信する。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール210が認証の不一致を識別すると、検証ステップを再度開始することができる。いくつかの実施形態において、アアーティフィサーモジュール10は、認証キー(「ga-authentication key」)を、連携コマンドモジュール230、連携マネージャ、予見マネージャ、スカウトマンド、および/または自働オペレータに送信してもよい。いくつかの実施形態では、アーティフィサーモジュール210は、次に、コンテキストデータ(例えば、for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、...(an、sdn)、t(y))をコンテキスト構築エンジン211に送信する。
【0025】
コンテキスト構築エンジン211は、アーティフィサーモジュール210からのコンテキストデータを使用して、コンテキスト構築(context construction)を開始するように構成される。コンテキスト構築エンジン211は、学習エンジン203に要求を送信して、受信したコンテキストデータ(たとえばfor-id)に関連付けられたパターンおよびコンテキストを正確に示すことができる。いくつかの実施形態では、コンテキスト構築エンジン211は、属性(a1、nおよびsd1、n)ごとに (for-id, (a1,sd1),(a2, sd2), ... ,(an, sdn), t(y)) と最もよく一致するコンテキストパターンにマッピングすることによって、コンテキスト構築を開始することができる。ベストマッチコンテキストパターン上で、コンテキスト構築エンジン211は、コンテキスト抽象化パネル(例えば、サブコンテキストデータ)を構築し、各パネルは、別々の問題ドメインの観点および相対的な次元を表す。いくつかの実施形態では、各パネルには「cap-id」が割り当てられ、パネルの位置決め、操作分類、機能構成、および重大度インデックス(panel positioning, operation classification, functional composition, and a severity index)が含まれる場合がある。コンテキスト構築エンジン211は、次に、構築の完了をアーティフィサーモジュール210に通知し、コンテキスト抽象化プレーンデータ(context abstraction plane data、cap-id、抽象化パネル属性、ga-認証キー:cap-id, abstraction panels attribute, ga-authentication key)をアーティフィサーモジュール210に送信することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール210は、コンテキスト構築エンジン211からの信号(cap-id、抽象化パネル属性、ga-認証キー:cap-id, abstraction panels attribute, ga-authentication key)の受信に応答して、ga-認証キーおよび対応する「for-id、(属性)」を検証し、CSMエントリ作成をアクティブにする。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール210は、意思決定支援モジュール202からのデータを使用して、抽象化パネルと関連するコンテキストをマッピングし、抽象化パネル間のコンテキスト相互依存のレベルと関連するインデックスを決定する。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール210は、次に、「for-id、(属性)」に関連して最も関連性の高い抽象化パネルのコンテキストを決定し、関連性の程度(例えば、高(最も可能性の高い根本原因)、中、低)に基づいて抽象化パネルのコンテキストをマークする。次に、電力網アーティフィサーモジュール210は、新しい複合ID(for-id、プライマリコンテキストID、属性、ga-認証キー:for-id, primary-context-id, attributes, ga-authentication key)を作成し、認知状態マシーンビルダ(CSM-builder:cognitive state machine builder)214をアクティブにする。いくつかの実施形態では、CSMビルダ214は、電力網アーティフィサーモジュール210から受信した信号から、関連性インデックスが最も高いコンテキストIDと(for-id、コンテキストID、関連性インデックス-高、属性、ga-認証キー:for-id, context-id, relevancy-index-high, attributes, ga-authentication key)を抽出し、正確な情報を学習エンジン203に送信する。次に、学習エンジン203は、コンテキストIDと、最も密接に一致するパターンCSM(状態数、初期状態、トリガ、自己形成トリガ、対応する性能インデックスを有する最終状態:number of states, initial states, trigger, self-forming trigger, final state with corresponding performance index)-(for-id、プライマリコンテキストID、属性、ga-認証キー:for-id, primary-context-id, attributes, ga-authentication key)とを抽出し、そのデータをCSMビルダに送信する。いくつかの実施形態では、CSMは学習エンジン203からのテンプレートを利用し、CSMドラフトエントリ(draft CSM entry)を構築する。CSM-Builderによる新しいCSMドラフトエントリの作成により、電力網設計モジュール210は、CSMの検証のためにシミュレーションエンジン204を起動する。シミュレーションエンジン204が満足のいく結果を返した場合、電力網アーティフィサーモジュール210は、認証されたシミュレーション結果を含む信号をCSMビルダ214に送信し、CSMビルダ214がCSMエントリを本番環境に移行することを許可する。次に、CSMビルダ214は、シミュレーション結果でドラフトCSMエントリを更新し、最終ブループリント(final blueprint)を作成し、関連するfor-IDを持つ最終ブループリントを学習エンジン203に送信する。CSMビルダ214は、さらに、最終ブループリント、認証済みキー、および開始コマンドをCSMオペレータ213に送信する。一部の実施形態では、CSMオペレータ213は、CSMビルダからの信号を認証し、検証時に、ブループリントがCSMエントリにマッピングされていることを確認し、関連する1以上のセルで自己形成能力をアクティブにし、フェデレーションに信号を送信するように構成される。
【0027】
グリッドワイドアイモジュール220は、電力網形成を支援するために、拡張された視線および条件ベースの視点(an extended line of sight and condition-based point of view)を有する観測可能性および予見可能性を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、グリッドワイドアイモジュール220は、アラート相関エンジン201、アクションストレスフレームコンストラクタモジュール、および決定支援モジュール202を含むアラートエンジンに情報を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、埋め込まれた適応自己記述セマンティクス(embedded adaptive self-describing semantics)と、自己調整位置調整のための埋め込まれた方法とを有するシステム全体の分散型コンテキストセンシング272を含む。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム200は、電力網全体に展開され、自己調整測位(self-adjusting positioning)を行うように構成された組み込みセマンティクス(built-in semantics)を有するアラート取得プロセッサを含む。
【0028】
連携コマンドモジュール230は、役割ベースのコーディネータであり、電力網形成マネージャ、電力網予見マネージャ、およびスカウトコーディネータ(grid formation manager, grid foresight manager)として機能する。いくつかの実施形態では、予見マネージャは、アーティフィサーモジュール210からの信号に基づいて、作戦計画を作成し、形成戦略を最適化する。予見マネージャは、シミュレーションエンジン204を介して形成プランをシミュレーションし、運用機能属性を導出するために、意思決定支援モジュール202とさらに相互作用してもよい。いくつかの実施形態において、シミュレーション結果に基づいて、先見性マネージャは、形成プランを最適化し、マニフェストテンプレートを作成し、動作セルDNAタイプを定義し、対応するDNAが一致するCSMセルにマニフェストを記録してもよい。いくつかの実施形態において、動作セルが存在しない場合、連携コマンドモジュール230は、CSMオペレータ213に新しい動作セルを作成するよう要求してもよい。幾つかの実施形態では、CSM状態セルの形成が完了すると、CSMオペレータ213は、スカウト指令モジュールがスカウトの開始、訓練、及び配備準備を開始(initiate scout inception, training, and deployment preparation)するために、セルをインキュベーション準備完了(completion of incubation)として設定することができる。スカウトインキュベータ250を介したインキュベーションが完了すると、CSMオペレータ213は、セルを配備準備完了フラグで更新し、DNAを割り当てる。
【0029】
いくつかの実施形態では、電力網予見マネージャからの要求に応答して、グリッド連携コマンドモジュール230は、複数の分散型動作セル270の定義および調整(definition and coordination)を開始することができる。いくつかの実施形態では、連携コマンドモジュール230は、各セルを仮想、物理、またはハイブリッド基本運用計画(a virtual, physical, or hybrid base operation plan)として指定してもよい。いくつかの実施形態において、セルには、セルの動作特性を定義する動作DNAが割り当てられる。幾つかの実施形態において、セルは、他のセル、それらの局所性、及びDNAタイプに関する知識を有してよい。幾つかの実施形態では、セルは長期間自律的に動作してもよい。幾つかの実施形態において、セルは、関連するトリガ条件の検出に基づいて、他のセルと合体してより動作能力の高いより大きなセルを作成することを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、複数のセルのフェデレーションは、コマンドハブからのコマンドに基づいて形成することができ、セルは、新しいフェデレーションを作成するか、又は既存のセルのフェデレーションに参加するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、セルの各フェデレーションは、適応電力網管理システム200のグリッドワイドマインドモジュールから関連するインテリジェンスを継承する連携コマンドハブを含むことができる。いくつかの実施形態において、フェデレーションは、コマンドハブコーディネータ(command hub coordinator)によって割り当てられたスカウトマスタセルによって管理されてもよく、フェデレーション内のセルは、スカウトマスタによって管理されるコマンドを受信するように構成されてもよい。
【0030】
スカウトコマンドモジュールは、アーティフィサーモジュール210から受信したコマンドに基づいて動作するスカウトインキュベータ250及びスカウトローンチマネージャ251を含む。幾つかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、移動中の関連データの最適化された取り込み、変換、及び保存を提供するためのスカウトメッセンジャーの役割を割り当てられてもよい。いくつかの実施形態において、メッセンジャースカウトアプリケーションは、地域、人、資産、およびアプリケーションに適応するようにシステムによって自動的に構成されてもよい。いくつかの実施形態では、スカウトアプリケーションは、ミッションプランに従って、割り当てられたミッションの間、動作セルの調整および管理を提供するために、適応電力網管理システム200によって自動的に構成されるスカウトコーディネータの役割を割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、スカウトアプリケーションは、相互作用、資産/デバイス性能、人々の相互作用、過去の再現、パターン認識、および機械学習に関連してセルの動作を観察し、収集された情報を意思決定支援システムに提供するように、システムによって自動的に構成されるスカウト検査官の役割を割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、スカウトアプリケーションは、物理的脅威、サイバー脅威、及び機能的不整合に対するセル防御を提供するようにシステムによって自動的に構成される警備員の役割を割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、動作セル上で実行されるスカウトアプリケーションは、トリガ条件に応答して、それ自身を別の動作セルにクローン化するように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、スカウトアプリケーションは、トリガ条件に応答して、展開後にその構成及び/又はタスク(即ち、自己形成:self-form)を変更するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、トリガ条件に応答して、又は設定された期間の後に自己終了(self-terminate 、すなわち、終焉:demise)するように構成されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、適応電力網管理システム200は、電力網の適応的形成を支援するスカウトアプリケーションの運用およびライフサイクル管理を提供することができる。いくつかの実施形態において、スカウトコマンドモジュールは、CSMから割り当てと指令を取得し、受信したDNA記述(DNA description)をスカウト名簿(scout roster)に対応付けるように構成されることがある。幾つかの実施形態において、CSMから指令を受信すると、スカウトコマンドモジュールは、CSMオペレータ213から関連する割り当てを取得することができる。割り当てられたDNA記述に基づいて、スカウトコマンドモジュールは、スカウト名簿のスカウトにDNAをマッピングし、一致するスカウトがアイドル状態にある場合、スカウトコマンドモジュールは、DNAを更新し、ミッションプランをアップロードし、一致したスカウトに責任タグと分身のレベルを指定することができる。一致したスカウトがアイドル状態でない場合、スカウトコマンドモジュールは、スカウトを複製し、DNAを更新し、ミッションプランをアップロードし、責任タグを指定(designate the responsibility tag)し、クローン化されたスカウトアプリケーションの分身レベルを指定するために、クローン化プロセスを開始することができる。受信したDNAと一致するスカウトが存在しない場合、システムは新たなスカウトのインキュベーション(incubation:培養)及び訓練プロセスを開始し、CSMオペレータ213にセル作成を開始するよう通知する。新しいスカウトアプリケーションは、インキュベーション及び訓練が完了した時点で配備されてもよい。幾つかの実施形態では、スカウトコマンドモジュールは更に、連携エッジトランザクションマネージャ240を介して、セルにおけるローカルグリッドモーフィングに関連して、割り当てられた事前制御可能性(assigned advance controllability)を管理し、目的関数を割り当ててもよい。
【0032】
図2のブロック図は、適応電力網管理システムの構成例として提供されている。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のモジュールは、機能において別のモジュールと組み合わされてもよいし、複数のモジュールに分割されてもよい。いくつかの実施形態では、
図2に図示されていない追加のモジュールが、本明細書で説明する機能を実行するために含まれてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるシステムおよび方法は、通常および異常な条件下で動作するときの両方で、変化する電力系統の状態に対する系統信頼性、安定性、および回復力を高めるように構成される。いくつかの実施形態では、システムは、拡張された視線と状態に基づく視点により、動的な電力網観測可能性と状況認識を提供し、動的なシステム状態に対するより速い応答時間を可能にする。いくつかの実施形態では、システムは、運転最適化のための履歴の再作成、パターン認識、および機械学習に基づいて、電力網の異常状態の予測性を向上させる。いくつかの実施形態において、システムは、故障を監視、分析、予測する電力網アシスタンス健全性管理を提供する。いくつかの実施形態において、本システムは、集中型コマンドの脆弱性(vulnerabilities of centralized command)および関連する待ち時間(associated latencies)を回避するために、非集中型制御アプリケーションおよび分散型コンピューティングを提供する。いくつかの実施形態では、システムは、エッジにおける多様なフィールドデバイス、コントローラ、および通信経路(diverse field devices, controllers, and communication paths at the edge)の柔軟な統合および相互運用性を有するモーフィンググリッド(morphing grid:変身する電力網)を可能にする。いくつかの実施形態では、システムはさらに、異なるシステムドメインにまたがる(across different system domains)アプリケーション、資産、および人員(applications, assets, and people)の間のシームレスな相互作用およびコラボレーションを可能にすることによって、エコシステムの価値創造を提供する。いくつかの実施形態では、システムは、複数のネットワークドメインにわたる異種エンティティ(disparate entities)間の情報の流れが保護されるようなE2Eセキュア接続性(E2E secure connectivity)を含み得る。いくつかの実施形態では、システムは、最小限の手動介入を必要とする完全なライフサイクル・デバイス管理を提供する。いくつかの実施形態では、システムは、電力網機能と将来予測されるニーズを満たすために、関連データの最適化された取り込み、変換、および保存を提供する。
【0034】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されたシステムおよび方法は、グリッド全体の人工知能(AI)ベースの意思決定支援システムを利用し、最小限の手動介入で、システムストレス、異常状態、環境ハザード、パンデミック、およびシェルターインプレイス動作状態(system stress, abnormal conditions, environmental hazards, pandemics, and shelter in place operating conditions)に応答して新しいフォーメーションに変換できる複雑なミッションクリティカル・マシン(complex mission-critical machine)を提供する。
【0035】
次に
図3を参照すると、いくつかの実施形態による適応グリッド管理システムが示されている。いくつかの実施形態において、適応電力網管理システム300は、メモリ記憶装置に記憶されたコンピュータ読み取り可能命令を実行する1つ以上のプロセッサベースのデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム300は、複数のネットワーク化されたプロセッサベースのデバイス上の分散及び/又は冗長サーバアーキテクチャ(distributed and/or redundant server architecture)で実装されてもよい。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム300のモジュールは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含み得る。
【0036】
適応電力網管理システム300は、グリッドワイドマインドモジュール310、電力網アーティフィサーモジュール315、グリッドワイドコマンドハブ340、連携電力網データファブリック320(a grid-wide-mind module 310, a grid artificer module 315, a grid-wide command hub 340, and federated grid data fabric 320)を含む。グリッドワイドマインドモジュール310は、連携アラート相関エンジン(フェデレーションアラート相関エンジン)と意思決定支援モジュールを含む。いくつかの実施形態では、連携アラート相関エンジンは、電力網運用データセンタ381、エンタープライズデータセンタおよびクラウドサービス382を含む様々なソースからのデータに基づいてアラート状態を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、意思決定支援モジュールは、アラート相関エンジンによって検出されたアラートに基づいてコンテキストデータを生成するように構成される。いくつかの実施形態において、コンテキストデータは、参照フレーム(「for」)データと呼ばれることがあり、重大度のアラートタイプ及びバイタル属性を含むことがある。いくつかの実施形態において、コンテキストデータは、過去のデータに基づいて訓練されたコンテキストモデルを使用するML(機械学習)ベースのパターン認識及びマッチングに基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、グリッドワイドマインドモジュール310は、
図2を参照して説明したアラート相関エンジン201、意思決定支援モジュール202、学習エンジン203、及びシミュレーションエンジン204を含み得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール315は、グリッドワイドマインドモジュール310からのコンテキストデータを検証し、コンテキスト構築エンジンおよびコンテキストおよび認知状態マシンを介して形成プランを決定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コンテキスト構成エンジンは、受信したコンテキストデータに関連するパターンおよびコンテキストを抽出し、コンテキスト構成を別々の問題を表す抽象化パネル(abstraction panels)に分離するように構成される。次に、電力網アーティフィサーモジュール315は、各抽象化平面(abstraction plane)を過去の構成要素とマッチングさせて、認知状態マシンを通じて、目標電力網形成と、目標形成を達成するための形成プランとを決定する。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール315は、
図2を参照して説明した電力網アーティフィサーモジュール210、コンテキスト構成エンジン211、CSMオペレータ213、およびCSMビルダ214(the grid artificer module 210, the context construct engine 211, the CSM operator 213, and the CSM builder 214)を含む場合がある。
【0038】
グリッドワイドコマンドハブ340は、グリッドワイドアイモジュール342とグリッドワイド連携コマンドモジュール344(a grid-wide-eye module 342 and a grid-wide federation command module 344)を含む。グリッドワイドアイモジュール342は、電力網運用データセンタ381、エンタープライズデータセンタとクラウドサービス382、および動作セルからのデータを集約し、適応電力網管理システム300の様々なコンポーネントのための視点にデータを整理するように構成される。いくつかの実施形態では、グリッドワイドアイモジュール342は、
図2を参照して説明したグリッドワイドアイモジュール220を構成することができる。
【0039】
グリッドワイド連携コマンドモジュール344は、連携マネージャモジュール、予見マネージャモジュール、およびスカウトコマンドモジュール(a federation manager module, a foresight manager module, and a scout command module)を含むことができる。予見マネージャは、グリッドワイドマインドモジュールからの信号に基づいて運用計画を作成し、形成戦略を最適化する。グリッド連携マネージャは、複数の分散型動作セルの定義と調整を開始する。スカウトコマンドは、動作セル391、392およびフェデレーション390内のセルで実行するためのスカウトアプリケーションをインキュベートし、起動するように構成される。連携電力網データファブリック320は、グリッドワイドマインドモジュール310およびグリッドワイド連携コマンドモジュール344が使用するためのデータを提供する電力網管理システムデータベースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、グリッドワイド連携コマンドモジュール344は、
図2を参照して説明した連携コマンドモジュール230で構成されてもよい。
【0040】
動作セル391-395はそれぞれ、電力網内のデバイス上で実行されるスカウトアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、デバイスは、物理的なフィールドエージェントデバイスであってもよいし、他のデバイスのソフトウェアコンポーネントとして実行される仮想フィールドエージェントデバイスであってもよい。いくつかの実施形態において、動作セルは、通信及びコマンドを共有するスカウトフェデレーション390を形成してもよい。いくつかの実施形態において、フェデレーション390内の動作セルの1つは、スカウトフェデレーション390のスカウトマスタとして指定されてもよく、共通の目的を達成するためにフェデレーション390内のセルのタスク実行を調整するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、動作セルの各々は、実行されたスカウトアプリケーションの特性に応じて、適応電力網管理システム300によって役割(例えば、コーディネータ、メッセンジャ、検査官、ガード:coordinator, messenger, inspector, guard)を割り当てられることがある。そして、動作セルは、割り当てられた役割に基づいて、他の動作セルおよび適応電力網管理システム300と通信することができる。いくつかの実施形態では、各動作セル391は、デバイス、センサ、または人員に関連付けられることがある。いくつかの実施形態では、動作セルは、スカウトアプリケーションの割り当てられたタスクに従って、指示を提供し、データを収集し、メッセージを中継し、構成に影響を与え、セキュリティ保護を提供するように構成され得る。
【0041】
次に
図4を参照すると、いくつかの実施形態による適応電力網管理システムが示されている。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム(adaptive grid management system)430は、メモリ記憶装置に記憶されたコンピュータ読み取り可能命令を実行する1つ以上のプロセッサベースのデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム430は、複数のネットワーク化されたプロセッサベースのデバイス上の分散及び/又は冗長サーバアーキテクチャで実装されてもよい。いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム430のモジュールは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含み得る。
【0042】
適応電力網管理システム430は、電力網運用データセンタ410、クラウドサービス421、エンタープライズデータセンタ420、電力網システムオペレータ425、およびマーケット機能システム426に結合されている。電力網運用データセンタ(grid operation data center)410は、送電及び配電管理システム、DER及び再生可能エネルギー管理システム、電力網可視化及び洞察システム、ヒストリアンシステム、電力網デバイス及び資産サービスシステム、セキュリティサービスシステム(a transmission and distribution management system, a DER and renewable management system, a grid visibility and insight system, a historian system, a grid device and asset services system, and security services system)を含む。クラウドサービス421は、クラウドアプリケーションとサービス提供を含む。エンタープライズデータセンタは、エンタープライズアプリケーションおよびサービス、DR/DER/EVアグリゲータ、仮想発電所システム、および他の外部データおよびアラート(enterprise applications and services, DR/DER/EV aggregators, virtual power plant systems, and other external data and alerts)を含む。電力網システムオペレータ425は、送電システムオペレータと配電システムオペレータで構成される。マーケット機能システム(market function systems)426は、エネルギーマーケットシステムおよびピアツーピア電力取引システム(energy market systems and peer-to-peer electricity trading systems)を含み得る。いくつかの実施形態では、電力網運用データセンタ410、クラウドサービス421、エンタープライズデータセンタ420、電力網システムオペレータ425、およびマーケット機能システム426の1つまたは複数の構成要素は、構成要素が適応電力網管理システム430とデータおよびコマンドを交換することを可能にする電力網アーティフィサー仮想エージェント(「gAVA」)を含む。いくつかの実施形態では、gAVAは、コンポーネント間のプロトコルの通信メッセージングフォーマットを標準化することができる。
【0043】
適応電力網管理システム430は、グリッドワイドマインドモジュール431、電力網アーティフィサーモジュール432、グリッドワイドコマンドハブを含む。グリッドワイドマインドモジュール431は、意思決定支援エンジン、連携アラートエンジン、データストレージおよびサービスを含む。グリッドワイドマインドモジュール431は、電力網内のアラート状態を検出し、MLパターン認識およびマッチングに基づいてコンテキストデータを決定し、現在の電力網状態に基づいて実行のための形成プランをシミュレートするように構成される。いくつかの実施形態では、グリッドワイドマインドモジュール431は、
図2を参照して説明した意思決定支援モジュール202、学習エンジン203、シミュレーションエンジン204、およびアラート相関エンジン201を含む。電力網アーティフィサーモジュール432は、グリッドワイドマインドモジュールから受信したコンテキスト情報に基づいて決定された形成プランを実行するためのコンテキスト(contextual)及び認知状態マシン(CSM:cognitive state machine)を含む。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュールは、
図2を参照して説明した電力網アーティフィサーモジュール210を含む。
【0044】
グリッドワイドコマンドハブ439は、グリッドワイドアイモジュール435、グリッドワイド連携コマンド436、グリッドワイド形成マネージャ434、グリッドワイド予見マネージャ433、スカウトコマンド438、連携エッジトランザクションマネージャ437(a grid-wide-eye module 435, a grid-wide federation command 436, a grid-wide formation manager 434, a grid-wide foresight manager 433, a scouts command 438, and a federated edge transaction manager 437)を含む。グリッドワイドアイモジュール435は、グリッド運用データセンタ410、エンタープライズデータセンタ420、クラウドサービス421、電力網システムオペレータ425、およびマーケット機能システム426からのデータを集約し、適応電力網管理システム430の様々なコンポーネントが使用するための視点にデータを整理するように構成されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、グリッドワイド連携コマンド436は、複数の分散型動作セルの定義および調整を開始するように構成される。グリッドワイド形成マネージャ434は、動作セルを介した電力網の形成を定義および調整するように構成される。予見マネージャ433は、グリッドワイドマインドモジュール431からの信号に基づいて運用計画を作成し、形成戦略を最適化するように構成される。スカウトコマンド438は、動作セルで実行するためのスカウトアプリケーションをインキュベートし、起動するように構成される。連携エッジトランザクションマネージャ437は、セルにおけるローカルグリッドモーフィングに関連して、事前制御可能性および目的関数を割り当てるように構成される。
【0046】
適応電力網管理システム430の動作セルは、スカウトアプリケーションを実行する分散型動作セル440で構成することができる。分散型動作セル440は、メモリ記憶装置に記憶されたコンピュータ可読命令を実行する制御回路を有するプロセッサベースのデバイスを含んでもよい。幾つかの実施形態において、分散型動作セル440は、フィールドエージェントデバイス上で実行されるスカウトアプリケーションの指令及びフィールドエージェントデバイスに関連する役割割り当てに基づいて、1つ以上のフィールドエージェントデバイスと通信するように構成される。分散型動作セル440は、ソフトウェア定義制御、コンテキスト推論、仮想センシング、アラート収集、及びセキュリティサービス(software-defined control, contextual reasoning, virtual sensing, alert collection, and security services)を実行することができる。幾つかの実施形態において、セキュリティサービスは、分散型動作セル440にサイバーセキュリティを提供し、実行前にスカウトアプリケーションを検証及び妥当性確認するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、分散型動作セルは、分散型動作セル440における意思決定のためのデータを記憶するデータファブリックをさらに備える。幾つかの実施形態において、分散型動作セル440は、複数のフィールドエージェントデバイスにおけるスカウトアプリケーションのインストール及び実行を調整するように構成され得る。いくつかの実施形態では、分散型動作セル440は、長期間(例えば、数時間、数日間)、適応電力網管理システム430と通信することなく、その機能を実行し、スカウトアプリケーションおよび記憶されたデータに基づいて意思決定を行うように構成されてもよい。
【0047】
適応電力網管理システム430の動作セルは、スカウトアプリケーションを実行する適応フィールドエージェントデバイス450を含んでもよい。幾つかの実施形態では、フィールドエージェント装置450は、物理的及び/又は仮想デバイスを含んでもよい。フィールドエージェント装置450は、メモリ記憶装置上に記憶されたコンピュータ可読命令を実行する制御回路を有するプロセッサベースのデバイスを含んでもよい。フィールドエージェント装置450は、実行されたスカウトアプリケーションに基づいて役割を割り当てられ、スカウトアプリケーションの指令に基づいてタスクを実行してもよい。フィールドエージェント装置450は、分析、データサービス、セマンティックモデリング、仮想センシング、及び動的適応(analytics, data services, semantic modeling, virtual sensing, and dynamic adaptation)を実行してもよい。幾つかの実施形態において、セキュリティサービスは、実行前にスカウトアプリケーションを検証及び妥当性確認するように構成されてもよい。幾つかの実施形態において、フィールドエージェントデバイス450は、プラント461、コントローラ462、センサ463、デバイス464、資産465、及び電気自動車466のような電力網の構成要素に関連付けられ、及び/又はこれらと通信することができる。いくつかの実施形態では、フィールドエージェントデバイス450は、データを集約し、コマンドを送信し、セキュリティサービスを提供し、または検査を実行するために、パワーグリッドコンポーネントとインターフェースすることができる。一般に、スカウトアプリケーションを実行するフィールドエージェントデバイスは、適応電力網管理システム430の形成プランの一部として、スカウトアプリケーションの指令に基づいて1つ以上のタスクを実行するように構成される。一般に、適応電力網管理システム430は、任意の数の分散型動作セル440と、スカウトアプリケーションを実行する適応フィールドエージェントデバイス450とを有することができる。分散型動作セル440はまた、任意の数の適応フィールドエージェントデバイス450に命令し、調整するように構成されることもある。
【0048】
図1~4の説明では、一般的に電力網のデバイスネットワークが参照されているが、本開示の教示は、通信ネットワーク、輸送ネットワーク、モノのインターネット(IoT)ネットワーク、エンタープライズネットワークなどの他のタイプのデバイスネットワークにも適用可能である。
【0049】
ここで
図5を参照すると、デバイスネットワーク管理のプロセスが示されている。いくつかの実施形態では、
図5の1つまたは複数のステップは、本明細書で説明する適応電力網管理システムなどのプロセッサベースのデバイスまたはシステムによって実行することができる。
【0050】
ステップ501の前に、システムはステップ512でスカウトアプリケーションを実行するデバイス以外のソースからデバイス信号を受信する。いくつかの実施形態では、ステップ512で受信される信号は、デバイスまたはデバイスのネットワークを監視する別のシステムによって提供されるデバイス状態およびシステム状態情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップ512で受信されたデータは、天候情報、顧客フィードバック情報、インシデントレポート、ニュースサービス、ウェブコンテンツ(weather information, customer feedback information, incident reports, news services, web content)などの他のコンテキストデータで構成されてもよい。ステップ501において、システムは、ネットワーク内のデバイスからの信号を集約する。いくつかの実施形態では、デバイス信号は、接続性、スループット、応答時間(connectivity, throughput, response time)などの情報を含むネットワークの様々なコンポーネントからのステータスおよびアラートデータを含む。いくつかの実施形態では、信号は、ステップ501の前に、運用センタやエンタープライズデータセンタなどの別のシステムを通じて取り込まれ、処理されてもよい。ステップ502では、アラート状態が検出される。いくつかの実施形態では、システムは、予想される帯域外(outside of the expected band)の信号を検出することに基づいて、アラート状態を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アラート状態は、ネットワークデバイスまたは運用センタのうちの1つ以上からのアラート信号に基づいて検出されてもよい。いくつかの実施形態では、電力網の場合、アラート信号は、コンポーネントへの接続の停止もしくは喪失、または接続の停止もしくは喪失につながる可能性が高い状態に対応する可能性がある。ステップ503において、システムは、検出されたデバイス信号を過去のデバイスネットワークデータと比較することによって、アラート相関分析を実行する。いくつかの実施形態では、システムはまず、デバイスのネットワークに関連付けられた過去のデバイス信号および過去のコンテキスト情報を使用してコンテキストモデルを訓練することができる。次に、デバイスのネットワークからの現在の信号は、デバイスのネットワークの現在の状態に関連付けられたコンテキストデータを決定するためにコンテキストモデルの入力として使用される。いくつかの実施形態では、アラート状態は、現在の問題または予測される将来の問題(例えば、停電、過負荷、コンポーネントの故障:outage, overload, component failure)に対応する可能性がある。
【0051】
ステップ504では、アラート相関分析に基づいてコンテキストデータが決定される。いくつかの実施形態において、コンテキストデータは、バイタル属性(vital attributes)と、各バイタル属性に関連付けられた重大度(severities)とを含んでよい。いくつかの実施形態において、コンテキストデータは、デバイスからの信号に基づいて決定された制御領域識別子、タイミング識別子、及び警報状態識別子(a control area identifier, a timing identifier, and an alert condition identifier)をさらに含んでよい。例えば、コンテキストデータは、警報状態の検出につながった信号を生成したデバイスに関連する地理的領域を識別することができる。ステップ505において、コンテキストデータは、それぞれがデバイスネットワーク内の個別の問題に関連するサブコンテキストデータに分離される。ステップ506において、各サブコンテキストデータは、ステップ507において、アラートに応答して電力網形成に影響を与えるための形成プランを決定するために、履歴コンテキストデータデータベース(historical context pattern database)からの履歴コンテキストデータパターン(historical context data pattern)と比較される。いくつかの実施形態では、各履歴コンテキストパターンは、サブコンテキストに関連する特定の問題、および問題に応答してネットワーク形成に影響を及ぼすためのターゲットグリッド形成(target grid formation)または1つ以上のタスクを識別することができる。いくつかの実施形態において、形成プランは、デバイスネットワーク内の複数の動作セルによって実行されるべきタスクを含んでよい。いくつかの実施形態において、システムは、デバイスネットワークを現在の状態から所望の状態に段階的に再構成するためのコンテキスト情報に基づいて決定された各ステップのステップ及びトリガ条件のリストを含む状態マシンを決定してもよく、形成プランは、状態マシンにおいて定義された状態に基づいて決定されてもよい。いくつかの実施形態では、タスクは、調整タスク、メッセンジャタスク、検査タスク、またはガードタスク( a coordination task, a messenger task, an inspection task, or a guard task)のうちの1つまたは複数を含んでよい。ステップ508において、システムは、ネットワークデバイスからの更新された信号に基づいて形成プランをシミュレーションし、形成プランの実行が所望の電力網フォーメーションを達成することを検証する。形成プランがシミュレーションに合格すると、システムは、形成プランおよび/または状態マシンに基づいて、インキュベーションおよび展開(incubation and deployment)のためにスカウトフェデレーションおよびスカウトアプリケーションを構成する。ステップ509において、各動作セルに割り当てられたスカウトアプリケーションは、形成プランによって割り当てられた動作セルのタスク及び役割、並びにデバイスタイプ、デバイス能力等の動作セルの特性に基づいて構成され得る。いくつかの実施形態では、形成プランの指令が以前に構成されたスカウトアプリケーションと一致する場合、以前に構成されたスカウトアプリケーションが展開のために検索されてもよい。いくつかの実施形態において、既存のスカウトアプリケーションが形成プランの指令と一致しない場合、システムは、保存されたアプリケーションコンポーネント(例えばDNA)に基づいて、新しいスカウトアプリケーションを構成してもよい。新たに形成されたスカウトアプリケーションは、配備前にインキュベートされ、テストされる場合がある。幾つかの実施形態では、システムは、形成プランに基づいて、既にスカウトアプリケーションを実行している既存の動作セルのコマンド及び/又は再構成を更に決定してもよい。
【0052】
ステップ510において、スカウトアプリケーションは、分散制御ハブやフィールドエージェントデバイス(distributed control hubs and field agent devices)などの動作セルでの実行のために展開される。いくつかの実施形態では、スカウトアプリケーションは、状態マシンの状態に基づいて段階的に展開またはトリガされることがある。ステップ511において、スカウトアプリケーションの展開後、システムは、スカウトアプリケーションを実行する動作セルからのデータを監視する。幾つかの実施形態では、システムは更に、デバイスのネットワーク及び/又は状態マシンからの更新データに基づいて、必要に応じてスカウトアプリケーションにコマンド及び命令を発行することができる。スカウトアプリケーションが展開された後、システムは、状態マシンを更新するためにデバイス信号を集約し続け、残っている又は新たな警戒条件に応答して新たな形成プランを決定する。いくつかの実施形態において、新しい形成プランは、展開されたスカウトアプリケーションの更新または終了を引き起こす可能性がある。幾つかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、ネットワーク管理システムからの更なるコマンド又は指示なしに、様々なトリガ条件に応答して、動作セルデバイスに長期間タスクを実行させるように構成され得る。スカウトアプリケーションを実行する動作セルデバイスの更なる詳細については、本明細書において
図6を参照して説明する。幾つかの実施形態では、新たな形成プランは、異なるアラート条件に対処するために、異なる動作セル及びデバイスネットワークコンポーネントのセットに指示されてもよい。いくつかの実施形態において、アラート状態を除去する形成プランの実行成功後、検出されたデバイス信号及び形成プランは、将来のコンテキスト構築及び/又は形成プラン決定のための機械学習アルゴリズムモデルを訓練するために使用されてもよい。
【0053】
ここで
図6を参照すると、動作セルによるデバイスネットワーク管理のプロセスが示されている。いくつかの実施形態では、
図6の1つまたは複数のステップは、本明細書で説明するフィールドエージェント装置および分散制御ハブなどの装置のネットワーク内のプロセッサベースの装置またはシステムによって実行されてもよい。
【0054】
ステップ601では、電力網内のデバイスが、ネットワーク管理システム、またはフィールド・コーディネータ・デバイスやフィールドエージェントデバイスなどのネットワーク内の別のデバイスからスカウトアプリケーションを受信する。ステップ602において、デバイスは受信したスカウトアプリケーションの真正性と適時性(authenticity and timeliness)を検証する。いくつかの実施形態では、認証は認証キー(authentication key)に基づいてもよい。ステップ603において、デバイスは、スカウトアプリケーションを実行し、スカウトアプリケーションにおいて定義されたタスクに基づく形成プランの指令の実行を開始する。いくつかの実施形態では、デバイスは、スカウトアプリケーションに割り当てられた役割に基づいて役割(例えば、コーディネータ、メッセンジャー、検査官、ガード:coordinator, messenger, inspector, guard)を担うことができる。ステップ604において、デバイスは、様々なタスクやアクションに関連するトリガ条件を検出する。ステップ605において、デバイスは、スカウトアプリケーションに割り当てられた役割に基づいて、他のフィールドエージェントデバイス、デバイスフェデレーション、および/または中央デバイス管理システム(other field agent devices, a device federation, and/or the central device management system)との通信を開始することができる。例えば、デバイスは、フェデレーションのマスタによって割り当てられたタスクを受け入れを始める(begin to aフィールドエージェントデバイスータを中央デバイス管理システムに送信し始めるかもしれない。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、アクションおよびタスクに関連するトリガ条件を指定することができる。例えば、データ送信タスクは、タイムスタンプによって、またはデータ内の異常状態の検出によってトリガされ得る。ステップ606において、デバイスは、コーディネータタスク、メッセンジャタスク、検査官タスク、またはガードタスク(a coordinator task, a messenger task, an inspector task, or a guard task)となり得るタスクを実行する。ステップ607において、クローニングトリガが検出されると、デバイスは、別のデバイスによって実行されるようにスカウトアプリケーションのコピーを送信することができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、ステップ607において、権限および役割(authority and role)を他のデバイスにさらに転送してもよい。例えば、デバイスがストレス状態(例えば、不安定な電力供給またはデータ接続:unstable power supply or data connection)を検出した場合、デバイスは、そのタスクおよび役割を、スカウトアプリケーションの指令を完了できるネットワーク内の別のデバイスに転送してもよい。ステップ608において、終了トリガが検出されると、デバイスはスカウトアプリケーションの実行を終了してもよい。いくつかの実施形態において、終了トリガは、1つ以上のタスクの完了、または指定された条件の変化の検出を含んでよい。いくつかの実施形態において、デバイスは、ステップ608において、そのメモリからスカウトアプリケーションを削除してもよい。
【0055】
次に
図7を参照すると、いくつかの実施形態によるネットワーク管理システムが示されている。このシステムは、コンテキストモデル740、デバイスデータベース750、コンテキストパターンデータベース、スカウトアプリケーションデータベース770、およびネットワーク運用システム720にアクセスするネットワーク管理システム710を備える。ネットワーク管理システム710はさらに、複数の動作セルデバイス780と通信するように構成される。
【0056】
ネットワーク管理システム710は、制御回路712と、メモリ717と、ネットワークインターフェースデバイス713とを含む。制御回路712は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)(a processor, a microprocessor, a central processing unit (CPU), a graphics processing unit (GPU), an application-specific integrated circuit (ASIC))などのうちの1つまたは複数で構成され、コンピュータ可読記憶メモリ717に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。コンピュータ可読記憶メモリ717は、揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリを含んでもよく、制御回路712によって実行されたときに、制御回路712に、デバイスのネットワークにおける警戒状態を検出させ、ML学習済みモデルに基づいてコンテキストデータを決定させ、コンテキストデータに基づいて形成プランを決定させ、複数のスカウトアプリケーションに、デバイスのネットワークのうちの動作セルにおいてタスクを実行させてネットワークの状態に影響を与える、コンピュータ可読命令をその上に記憶させる。いくつかの実施形態において、ネットワーク管理システム710は、中央の場所(central location)にある、または地理的に複数の場所に分散された複数のメモリデバイスおよび/またはプロセッサを用いて実装され得る。いくつかの実施形態において、コンピュータ実行可能命令は、ネットワーク管理システム710の制御回路712に、本明細書において
図2~4を参照して説明した1つ以上のモジュールを実行させ、および/または本明細書において
図5を参照して説明した1つ以上のステップを実行させることができる。
【0057】
ネットワークインターフェースデバイス713は、データポート、有線又は無線ネットワークアダプタ等を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ネットワークインターフェースデバイス713は、ローカルネットワーク、プライベートネットワーク、またはインターネットなどのネットワークを介して、動作セルデバイス780、およびネットワーク運用システム720と通信してもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク管理システム710はさらに、ネットワークインターフェースデバイス713を介して、コンテキストモデル740、デバイスデータベース750、コンテキストパターンデータベース、およびスカウトアプリケーションデータベース770のうちの1つ以上にアクセスしてもよい。
【0058】
動作セルデバイス780は、制御回路およびメモリを備えるデバイスのネットワーク内のプロセッサベースのデバイスを含み得る。動作セルは、一般に、ネットワーク管理システム710によって指定されたタスクを実行するために、ネットワーク管理システム710によって構成された1つまたは複数のスカウトアプリケーションを受信し、実行するように構成される。いくつかの実施形態では、タスクは、動作セルデバイス780に、データを収集させたり、要求/指示を送信させたり、デバイスのネットワークの別のコンポーネントまたはサブシステムの構成を変更させたりする。いくつかの実施形態において、タスクは、動作セルに、収集されたデータまたは他のステータス情報をネットワーク管理システム710に報告させることができる。いくつかの実施形態において、タスクは、実行されたスカウトアプリケーションに関連付けられた役割に基づいて、動作セルに他のセルとフェデレーションを形成させ、他の動作セルと通信させることができる。いくつかの実施形態において、コンピュータ読み取り可能なメモリデバイス上に記憶されたスカウトアプリケーションを実行する制御回路は、動作セルデバイス780に、本明細書において
図6を参照して説明される1つ以上のステップを実行させてもよい。ネットワーク管理システム710は、ネットワーク管理システム710の動作セルデバイスとして機能し得るネットワーク内の複数のデバイスと、直接または別のネットワークデバイスを介して通信するように構成される。
【0059】
ネットワーク運用システム720は、様々なソースからのデータを集約し、通常運転中のデバイスのネットワークとのコマンドおよび要求を調整するデバイスのネットワークの運用システムを構成することができる。例えば電力網では、ネットワーク運用システム720は、
図1を参照して説明した電力網運用データセンタ110およびエンタープライズデータセンタ120を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク運用システム720は、ネットワーク管理システム710が通信するデバイスネットワークの既存の制御システムであってよく、動作セルで実行されるタスクを通じて、アラート条件に応答してデバイスのネットワークの自動再構成(automatic reconfiguration)の追加機能を提供する。いくつかの実施形態では、ネットワーク管理システム710は、アラート検出およびコンテキスト決定のために、サードパーティデータサービスなどの他のクラウドサービスまたはネットワークデータソースとさらに通信してもよい。
【0060】
コンテキストモデル740は、ニューラルネットワークアルゴリズムなどのML学習アルゴリズムに基づいて訓練されたパターン認識モデルを含む。いくつかの実施形態では、コンテキストモデルは、入力としてネットワーク内のデバイスからの履歴信号を使用し、分類として履歴コンテキストデータを使用して訓練される。いくつかの実施形態において、履歴コンテキストデータは、手動で入力されてもよく、以前の時点または後の時点からのデバイス信号から導出されてもよく、または停電レポート、ニュースサービスなどの別のデータソースから供給されてもよい。ネットワーク管理システム710は、コンテキストモデルを使用して、デバイスのネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定することができる。
【0061】
デバイスデータベース750は、ネットワーク内のデバイスに関連するパラメータおよび/またはステータス情報を含む。いくつかの実施形態において、デバイスデータベース750は、ネットワーク管理システム710の動作セルデバイスとして使用され得るデバイスを含む、デバイスネットワーク内のデバイスに関連付けられた一意識別子、デバイスタイプ識別子、地理的位置、IPアドレス、メモリ容量、処理容量、帯域幅容量、オペレーティングシステム(unique identifier, device type identifier, geographic location, IP address, memory capacity, processing capacity, bandwidth capacity, operating system)などの情報を記憶し得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク管理システム710は、デバイスデータベース750に格納された情報を使用して、特定のタスクおよびスカウトアプリケーションを実行するためのデバイスを選択することができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク管理システム710は、スカウトアプリケーションが選択されたデバイスでの実行に適するように、デバイスに関連付けられた情報に基づいてスカウトアプリケーションをさらに構成することができる。
【0062】
コンテキストパターンデータベース760は、各々が異なる問題ドメインに関連付けられたコンテキストパターンで構成される。いくつかの実施形態では、各コンテキストパターンは、現在のネットワーク状態に関連付けられたコンテキストデータにマッチングされ得る1つまたは複数のバイタル属性(vital attributes)および関連する重大程度(associated severity degree)に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、コンテキストパターンは、地理的地域とさらに関連付けられることがある。いくつかの実施形態において、コンテキストパターンは、問題領域に関連するターゲットネットワーク状態または応答を識別することができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク管理システム710は、コンテキストパターンデータベース760内のコンテキストパターンを使用して、コンテキストパターンに関連付けられた問題ドメインおよび/またはアラート状態(problem domain and/or alert condition)に応答してデバイスのネットワークの状態に影響を及ぼすための形成プランおよび/または状態マシンを決定し得る。
【0063】
スカウトアプリケーションデータベース770は、スカウトアプリケーション及び/又はアプリケーションコンポーネント(例えば、アプリケーションDNA:application DNA)を含む。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、1つ以上のトリガ条件に基づいて1つ以上のタスクを実行するためのコードを含んでよい。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、アプリケーション及び/又は動作セルに割り当てられた役割、並びに動作セルの構成及び制約に基づいて構成されてもよい。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションデータベース770は、以前に構成されたアプリケーションを記憶してもよく、ネットワーク管理システム710は、形成プランに基づいて、動作セルにおける展開のために既存のアプリケーションを取得してもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク管理システム710は、スカウトアプリケーションデータベース770内のアプリケーションコンポーネントを使用して、展開のための新しいアプリケーションを構成してもよい。幾つかの実施形態では、新たに形成されたスカウトアプリケーションは、展開に先立って、最初にシミュレーション環境又はインキュベーション環境でテストされ得る。いくつかの実施形態では、成功裏にシミュレートまたは実行されたスカウトアプリケーションは、将来の使用のためにスカウトアプリケーションデータベース770に格納されることがある。
【0064】
いくつかの実施形態では、コンテキストモデル740、デバイスデータベース750、コンテキストパターンデータベース760、およびスカウトアプリケーションデータベース770のうちの1つまたは複数が、同じ1つまたは複数のメモリ記憶デバイス上に実装されてもよい。いくつかの実施形態において、コンテキストモデル740、デバイスデータベース750、コンテキストパターンデータベース760、およびスカウトアプリケーションデータベース770のうちの1つまたは複数は、ネットワーク管理システム710のメモリ717上に実装されてもよく、またはネットワーク管理システム710によってネットワークを介してアクセスされてもよい。いくつかの実施形態において、コンテキストモデル740、デバイスデータベース750、コンテキストパターンデータベース760、スカウトアプリケーションデータベース770、ネットワーク運用システム720のうちの1つ以上は、複数のネットワーク管理システム710、例えば、異なる地理的領域にサービスを提供する分散ネットワーク管理システムによってアクセスされ、更新されてもよい。
【0065】
ここで
図8を参照すると、いくつかの実施形態によるアーティフィサーモジュールのフロー図が示されている。いくつかの実施形態では、
図8の1つまたは複数のステップは、本明細書で説明する適応電力網管理システム(adaptive grid management system)などのプロセッサベースのデバイスまたはシステムによって実行されてもよい。
【0066】
ステップ801において、アーティフィサーモジュールは、意思決定支援モジュールから、アラート状態に関連付けられたコンテキストデータを受信する。コンテキストデータは、デバイスのネットワーク上の複数のデバイスから受信された信号に基づいて、意思決定支援モジュールによって決定され得る。ステップ802において、システムはコンテキストメタオブジェクトを形成する。いくつかの実施形態では、コンテキストデータは、それぞれが重大度およびタイムスタンプに関連付けられた複数のバイタル属性を含む。いくつかの実施形態では、コンテキストメタオブジェクトは、デバイスのネットワーク上のデバイスに関連付けられた履歴コンテキストデータ(historical context data:過去のコンテキストデータ)に基づいて訓練された機械学習モデルに基づいて決定される。一部の実施形態では、コンテキストメタオブジェクトは、決定論的アルゴリズム(deterministic algorithm)に基づいて考えられる根本原因(possible underlaying causes)を決定するストレス評価モジュールに基づいて決定される。一部の実施形態では、コンテキストメタオブジェクトは、機械学習モデルによって決定された確率に基づいてランク付けされた複数の可能性の高いコンテキストを含む。
【0067】
ステップ803において、システムは、コンテキストメタオブジェクトを複数のコンテキストグループに構文解析し、機械学習アルゴリズムに基づいて各コンテキストグループに抽象化問題ドメインを割り当てることに基づいて、複数のコンテキスト抽象化パネルを決定する。いくつかの実施形態において、コンテキスト抽象化パネルは、パネル位置決め、操作分類、機能構成、および/または重大度インデックス(panel positioning, operation classification, functional composition, and/or a severity index)を備える。
【0068】
ステップ805において、システムは、コンテキスト履歴アーカイブデータベース上で訓練された機械学習モデルに基づいて、1つまたは複数の抽象化パネルの相互依存性(interdependency)を決定し、コンテキストメタオブジェクトは、関連する関連性インデックスを有する複合抽象化パネルデータ(composite abstraction panel data)をさらに含む。ステップ806において、システムは、仮の認知状態マシン(provisional cognitive state machine:暫定的認知状態マシン)を形成し、ステップ807において、シミュレーションエンジンを用いて仮の認知状態マシンを検証する。検証の結果に基づいて、ステップ808において、仮の認知状態マシンの1つまたは複数の状態を較正(calibrate)することができる。ステップ809において、システムは、ネットワークアダプタを介してネットワーク上の1つまたは複数のデバイスの動作に影響を与えるために、認知状態マシンオペレータ(認知状態マシンオペレータ)による実行のために、コンテキストメタオブジェクトに基づいて認知状態マシンを形成し、認知状態マシンは、少なくとも1つのネットワークデバイスによる実行のための少なくとも1つのタスクを定義する複数の状態をそれぞれ含む。いくつかの実施形態では、認知状態マシンは、複数の状態、初期状態、各状態のトリガ条件、対応するパフォーマンスインデックスを有する最終状態(final state)、および1つまたは複数の状態の再較正条件(recalibration conditions)を定義する。
【0069】
【0070】
for-ID:参照フレーム-ID
Van:バイタル属性(Va1~n)
sdn:重大度(sd1、n)
ti:イベントの記録時間
ga:電力網アーティフィサー
ga-authentication key:電力網アーティフィサー認証キー
ca:コンテキスト抽象化
ca-id1、n:コンテキスト抽象化ID(1~n)
apd:抽象化問題ドメイン(abstraction problem domain)
apd-idn.:抽象化問題ドメインID(1、n)
Cn:コンテキスト1、n
pd:パネル・ドメイン(panel domain)
Hn:履歴パターン
scn、n:サブコンテキスト(1、n)
for-idh(1、n):for-id(1、n)が、for-idに関連する類似のコンテキスト/バリエーションを持つ過去のfor-idのシリーズ
ppn:他パネルとのパネル位置関係
OC:パネルに関連する運用上の分類
fcn:機能構成(function composition)
padn:パネル抽象化ドメイン
Ri1、n.:関連性インデックス
Ccap:複合コンテキスト抽象化パネル(Composite contextual abstraction panel)
sn:状態(1、n)
an.:アクション(1、n)
tn:移行(transition:トランジション)
Sf(1、0):自己形成(1=オン、0=オフ)-自己形成を伴う状態
CaCSMbp:コンテキスト認識状態マシン-ベースプロダクション
CaCSMp:コンテキスト認識状態マシン-暫定(provisional)
【0071】
ここで
図9Aおよび
図9Bを参照すると、形成前のワークフローが示されている。電力網連携アラートエンジン951は、電力網運用データセンタおよびグリッドワイドマインド感知システムからのデータに基づいてアラート状態を検出する。アクションストレスフレームコンストラクタ952は、検出されたアラートに関連するネットワークデバイスデータに基づいてアクションストレスフレーム(アクションストレスフレームID、パターンプレート、および時間(t)を含む)を構築する。アクションストレスフレームは、検証のために意思決定支援(ds)ゲートキーパ953に渡される。アクションストレスフレームが検証に合格すると、アクションストレスフレームはds電力網形成分析および機械学習モジュール954に渡される。ds電力網形成分析および機械学習モジュール954は、過去のアクションストレスフレームデータに基づいて訓練された学習エンジン955にパターン認識要求を送信する。学習エンジン955は、パターン認識要求に応答して、ds電力網形成解析エンジンおよび機械学習モジュール954にパターンマッピングを出力するように構成される。次に、ds電力網形成分析エンジンと機械学習モジュール954は、分析データとコンテキストデータをdsコンテキストモデルビルダ956に提供する。dsコンテキストモデルビルダ956は、ds電力網形成分析エンジンと機械学習モジュール954から受信したデータに相関分析とコンテキスト推論を適用し、参照フレームID(for-ID)、バイタル属性(van)、重大度(sdn)、および時間(tn)(a frame of reference ID (for-ID), vital attributes (van), severity degrees (sdn), and time (tn))を含むコンテキストまたは参照フレーム情報を決定する。参照フレームデータは、検証のためにdsゲートキーパ953に渡される。参照フレーム情報が検証に合格すると、参照フレームデータ(例えば、for-id、(va1、sd1)、(va2、sd2)、....(van、sdn)、ti)が電力網アーティフィサーモジュール960に渡される。いくつかの実施形態では、電力網アーティフィサーモジュール960は、本明細書で説明する電力網アーティフィサーモジュール210、315、および432のうちの1つまたは複数を構成することができる。
【0072】
ステップ961で、電力網アーティフィサーモジュール960は、電力網アーティフィサー(ga)認証キーを作成する。ステップ962において、電力網アーティフィサーモジュール960は、過去のパターンに対して参照データのフレームを検証する。ステップ963で、電力網アーティフィサーモジュール960は、コンテキストに対するミスアライメント係数を計算する。ミスアライメントが許容範囲内(たとえば所定の閾値)である場合、電力網アーティフィサーモジュール960の出力は、ga制御およびコマンドモジュール970およびコンテキスト構築エンジン980に渡される。閾値を超えるズレが検出された場合、正確性分析要求が生成され、dsゲートキーパ953に送信される。正確性分析要求は、for-id、(属性)、tx1、ga認証キー、およびミスアライメント係数(for-id, (attributes), tx1, ga authentication key, and misalignment factor)を含む。次に、dsゲートキーパ953は、電力網連携アラートエンジン951に、初期時刻からのシステム状態分散分析要求を送信し、電力網連携アラートエンジン951は、グリッドワイド意思決定支援モジュール966に、t(x)からt(x1)までのシステム状態分散分析結果を含む正確性分析要求を送信する。ステップ967において、システムは次に、勧告に対する信頼度を計算する。信頼度が許容範囲内(例えば所定の閾値以下)でない場合、プロセスは検証のためにdsゲートキーパ953に戻る。信頼度が許容範囲内(例えば、所定の閾値を超える)である場合、電力網アーティフィサーモジュール960の出力は、ga制御およびコマンドモジュール970とコンテキスト構成エンジン980に渡される。
【0073】
ga制御およびコマンドモジュール970は、電力網アーティフィサーモジュール960の出力(例えば(for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、...、(an、sdn)、t(y))に形成アラート(for-id、認証キー)を送信する。いくつかの実施形態では、グリッドワイド連携コマンドモジュール975は、連携コマンドモジュール230、344、および436のうちの1つまたは複数で構成され得る。連携コマンドモジュール975は、情報を認証した後、通知をグリッドワイド連携マネージャ(grid wide federation manager)、グリッドワイド予見マネージャ(grid wide foresight manager)、電力網スカウトコマンド(grid scouts command)、および電力網エッジ連携トランザクションマネージャ(grid edge federated transaction manager)977に送信する。
【0074】
電力網アーティフィサーモジュール960の出力(例えば、(for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、.an、sdn)、t(y))もコンテキスト構成エンジン980に提供される。一部の実施形態では、コンテキスト構成エンジン980は、コンテキスト構成エンジン211を構成することができる。ステップ901において、コンテキスト構成エンジン980は、受信した参照データ(例えば、(for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、.an、sdn)、t(y)))を学習エンジン983に送る。ステップ902では、参照データのフレーム((for-id、(a、sd1)、(a2、sd2)、.an、sdn)、t(y))は、機械学習を利用するコンテキスト推論モジュール985に送られる。ステップ903で、for-id、(an、sdn)がストレス力評価モジュール(stress force evaluation module)984に送られ、ストレス力評価モジュール984は、ステップ904で、決定論的アルゴリズムに基づいて(an、sdn)の根本的な原因(underlaying cause)を決定する。ステップ905で、(an、sdn)がコンテキスト履歴アーカイブ987に送られ、コンテキスト履歴アーカイブ987は、ステップ906で、(anhn、sdn)を提供する。次に、ストレス力評価モジュール984は、ステップ907において、(for-id、(anhn、sdn)+(dc1...dcn))をコンテキスト推論モジュール985に提供する。コンテキスト履歴アーカイブ(context historical archive)987はまた、ステップ907aにおいて、コンテキスト推論モジュール985にパターン抽出(pattern extraction)を提供する。ステップ908において、コンテキスト推論モジュールは、最も可能性の高いコンテキストおよびランク(most probable context and rank)を決定する。ステップ909において、コンテキスト推論モジュール985は、コンテキストをコンテキストメタオブジェクトビルダ986に出力し、コンテキストメタオブジェクト((for-id、((c1、pd1、(sc1.1、...sc1.n、))、(c2、pd2、(sc2.1、...sc1.n、))、...、((cn、pdn、(sc2.1、...sc1.n))))、t(y))+(for-id、(a1、sd1)、(a2、sd2)、....、(an、sdn)、t(y)))+((for-id、(for-idh1、n)))をステップ911でコンテキスト構成エンジン(context construct engine)980に送る。メタオブジェクト(id)はまた、ステップ910で、モデルトレーニングのためにコンテキスト履歴アーカイブ987に格納される。
【0075】
ステップ912において、電力網アーティフィサーモジュール960の出力は、電力網アーティフィサーパーサー981に送られ、電力網アーティフィサーパーサー981は、ステップ913において、1以上の学習エンジンからコンテキストメタオブジェクトを解析し、色付けとグループ化(coloration and grouping)を決定し、各コンテキストグループに対してコンテキスト抽象化ID(ca-id1、n、)を作成し、抽象化問題ドメインID(apd-idn)を割り当てる。ステップ914において、構文解析された(parsed)データ((for-id、(ca-id1(c1、...cn)、ad-idn)、....(ca-idn(c1、...cn)、ad-idn)、t(y))は、コンテキスト抽象化パネルビルダ982に渡され、このビルダは、対応する相関コンテキストおよび関連する問題ドメインに対して、一意のIDを持つ個々の抽象化パネルを作成し、学習エンジンによって提供される確率度に基づいて抽象化パネルをランク付けし、ステップ915において、互いに対するパネルの位置決めを決定する。ステップ916において、コンテキスト抽象化パネルビルダ982は、コンテキスト抽象化パネルデータ(例えば、キャップID、(パネルの位置決め、操作分類、機能構成、重大度インデックス)をコンテキスト構成エンジン980に渡す。ステップ917では、キャップ-ID、抽象化パネル属性、およびga認証キーが、CaCSM作成のためにコンテキスト構築エンジン980から電力網アーティフィサーモジュール960に送られる。
【0076】
ここで
図10A及び
図10Bを参照すると、形成ワークフローのCaCSM作成段階が示されている。ステップ917において、コンテキスト構築エンジン980は、for-id、(cap-id1、n、(パネル位置(ppn、)、操作分類(ocn)、機能構成(fcn)、重大度(sdn)、padn)、ga-認証キー)を電力網アーティフィサーモジュール960に送信することにより、CaCSM作成を開始する。ステップ917aにおいて、gaゲートキーパ1003は認証を行う(ga-認証キー)。ステップ917bにおいて、認証が拒否された場合、cap-id、ga-認証キーを伴う拒否がコンテキスト構築エンジン980に送り返される。認証が受け入れられた場合、ステップ917cで、gaゲートキーパは電力網アーティフィサーモジュール960に通知する。
【0077】
ステップ918において、電力網アーティフィサーモジュール960は、抽象化パネル、および関連するコンテキストをマップするAP相互依存アナライザ1004に基づいて、抽象化パネル(AP)相互依存(abstraction panel (AP) interdependency)を確立し、抽象化パネル間のコンテキスト相互依存のレベルおよび関連するインデックスを決定する。AP相互依存性アナライザ1004によって出力されたcap-id1、n、((ppn、)、(ocn)、(fcn)、(sdn)、padn)、およびメタオブジェクト(id)は、相関の関連性を検証するds相関エンジン1005に送られる。
次に、情報は、コンテキスト履歴アーカイブ987からのデータで訓練された学習エンジン965に送信され、複合キャップビルダ(composite cap builder)969へ依存性の高いコンテキスト抽象化パネル (cap) (cap-id1,n 、関連性インデックス (ri1,n)) 、メタオブジェクト(id))を出力する。複合キャップビルダ969は、複合キャップ(Ccap-id)および関連性インデックス(rlh,m,l)をコンテキストメタオブジェクトビルダ986に出力する。複合キャップビルダ969は、メタオブジェクト(例えば、((for-id、((c1、pd1、(sc1.1、…sc1.n、)))、(c2、pd2、(sc2.1、…)を構築する) sc1.n,)), ... ,((cn, (sc2.1, ... sc1.n)), pdn)), t(y)) + (for-id, (a1,sd1), (a2, sd2), ... ,(an, sdn), t(y))) + ((for-id, (for-idh1,n ))) + 複合キャップ (Ccap-id, 関連性インデックス ( rih,m,l)) を生成し、ステップ919で((for-id, (Ccap-id, 関連性インデックス(rih,m,l))メタオブジェクト(id)を電力網ティフィサーモジュール960に送信する。
【0078】
ステップ920では、(for-id、(Ccap-id、関連性インデックス(rih、m、)tx))がCSMビルダ1010に渡され、関連性インデックスが最も高いキャップidが抽出され、for-id、(コンテキストID、ri(high)、属性)が学習エンジン1011に転送される。いくつかの実施形態では、CSMビルダ1010は、CSMビルダ214を含むことができる。習エンジン1011は、状態マシン履歴アーカイブ1013から最もよく一致するCaCSMパターンを決定し、状態マシン履歴アーカイブ1013に格納されたコンテキストIDおよび属性に基づいて、状態数、初期状態、トリガ、機能構成、自己形成トリガ、および対応する性能インデックスを有する最終状態(the number of states, initial states, triggers, functional compositions, self-forming triggers, and final states)などの状態マシンのパラメータを決定する仮のCaCSMビルダ(provisional CaCSM builder)1012に、CaCSMテンプレートおよびfor-id、(コンテキストID、属性)を送信する。次に、仮のCaCSMテンプレートがコンテキスト状態マシンメタオブジェクト構築ツール1014に送信され、メタオブジェクトIDが学習エンジン1011の訓練で使用するために状態マシン履歴アーカイブ1013に格納される。
【0079】
ステップ921で、コンテキスト状態マシンメタオブジェクトビルダ(context state machine meta object builder)1014は、for-id、((コンテキスト ID、属性)、CaCSMp-id、(( s1、a1、t1、sf(1,0))、.... (sn、an、tn、sf(1,0))、メタオブジェクト(ID)をCSMビルダ1010に送信する。ステップ922において、CSMビルダ1010は、for-idおよびtyを有するCaCSM検証要求を電力網アーティフィサーモジュール960に送信し、電力網アーティフィサーモジュールは、ステップ923において、Validate(CaCSMp-id、)、メタオブジェクト(id)をシミュレーションエンジン1020に送信する。いくつかの実施形態では、シミュレーションエンジン1020は、シミュレーションエンジン204を含むことができる。シミュレーションシナリオは、シミュレーションシナリオ履歴アーカイブ(simulation scenarios historical archive)1025から記憶および検索されてもよい。ステップ923aにおいて、シミュレーションエンジンは、Validate(CaCSMp-id、)、メタオブジェクト(id)をクエリ(query)としてSM履歴アーカイブ1013に転送する。ステップ924において、for-id、((コンテキストID、属性)、CaCSMp-id、((s1、a1、t1、sf(1、0))、...(sn、an、tn、sf(1、0))、メタオブジェクト(id)は、状態マシン履歴アーカイブ1013から検索される。ステップ925において、(sn、an、tn、sf(1、0)を含むCaCSM状態較正要求(CaCSM state calibration request)が学習エンジン1021に送られ、ステップ925aにおいて、較正された状態(sn、an、tn、sf(1、0))がシミュレーションエンジン204に送り返され、シミュレーションモードで仮のCaCSMを実行し、必要に応じて各状態を較正する。ステップ926において、シミュレーションエンジン1020は、状態(sn、an、tn、sf(1、0)を検証し、検証された状態をプロダクションCaCSMビルダ1022に転送する。プロダクションCaCSMビルダ1022は、ステップ927において、各CaCSMbp-idについて、状態数、初期状態、トリガ、機能構成、自己形成トリガ、及び対応する性能指標を有する最終状態(number of states, initial states, trigger, functional composition, self-forming trigger, and final state with corresponding performance index)を構築するように構成される。ステップ928において、CaCSMbp-id、(属性)が状態マシン履歴アーカイブ1013に格納される。ステップ929aにおいて、較正されたfor-id、((コンテキストID、属性)、CaCSMp-id、((s1、a1、t1、sf(1、0))、...(sn、an、tn、sf(1、0))、メタオブジェクト(id)がシミュレーションエンジン1020に提供される。いくつかの実施形態では、シミュレーション及び較正ステップは、仮のCaCSM上で繰り返されてもよい。ステップ929において、シミュレーションエンジン1020は、(CaCSMp-id、)及びメタオブジェクト(id)を有する運用準備完了通知(operation-ready notification)を電力網アーティフィサーモジュール960に送信する。ステップ930で、電力網アーティフィサーモジュール960は、CSMビルダ1010に形成と動作の開始(initiation of formation and operation)を合図する。for-id、((CaCSMbp-id)、メタオブジェクト(id)、ga認証キー)を含む形成および動作の開始は、形成ワークフローの動作段階(operation stage)を開始するためにCSMオペレータ1040に送られる。
【0080】
次に、
図11を参照して、形成ワークフローの動作段階(operation stage)を示す。ステップ931において、CSMビルダ1010は、for-id、((CaCSMbp-id)、メタオブジェクト(id)、ga-認証キー)をCSMオペレータ1040に送信する。ステップ932において、CSMオペレータ1040は、検証のために認証要求(ga-認証キー)をgaゲートキーパ1003に送信する。検証されたfor-idはステップ932aで電力網アーティフィサーモジュール960に転送され、拒否されたfor-idはCSMビルダ1010に送り返される。ステップ932bで、電力網アーティフィサーモジュール960はCaCSMbp-idをアクティブにし、CSMオペレータ1040にデータを送信する。ステップ933において、電力網アーティフィサーはまた、ステップ933aにおいて、準備アクションリストを作成し、グリッドワイド連携コマンドモジュール975にコマンドロジスティックデータを送信するコマンドロジスティックビルダ1023に、for-id、メタオブジェクト(id)、コンテキスト(id)を送信する。
【0081】
CaCSM1030は、CSMオペレータからr(1、(sf=1、0、(sf=0))を受信し、各状態における対応する(t、r(1、0)、f)をグリッドワイド連携マネージャ、予見マネージャ、スカウトコマンド、および/またはエッジ連携タスクマネージャに出力する。CaCSM1030はさらに、状態(sn、an、tn、sf(1、0)を較正するために、学習エンジン1045にCaCSM状態較正要求を送るように構成される。CaCSM1030はまた、状態操作結果をCSMオペレータ1040に提供する。
【0082】
グリッドワイド連携コマンドモジュール975は、CSMオペレータ1040と通信し、オペレーションループ内で状態マシンコマンドの実行を行うように構成される。グリッドワイド連携コマンドモジュール975は、ロジスティクス準備通知(Context(id)、Logistics(id))に基づいて、グリッドワイド連携マネージャ、予見マネージャ、スカウトコマンド、およびエッジ連携タスクマネージャと通信する。グリッドワイド連携コマンドモジュール975はさらに、状態マシンが実行されるときに、ステータス報告を伴うステータス要求に応答するために、電力網アーティフィサーモジュール960と通信するように構成される。
【0083】
いくつかの実施形態では、適応電力網管理システム(adaptive power grid management system)が提供される。このシステムは、ネットワークデバイスデータベース、ネットワークアダプタ、およびプロセッサ(a network device database, a network adapter, and a processor)を含む。プロセッサは、過去のデバイス信号およびデバイスのネットワークに関連する過去のコンテキスト情報を使用して機械学習アルゴリズムでコンテキストモデルを訓練し、デバイスのネットワークから信号を受信し、コンテキストモデルに基づいて、デバイスのネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定し、コンテキストデータに基づいて形成プランを決定するように構成される、形成プランは、デバイスネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行されるタスクを含み、形成プランおよびネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成し、ネットワークアダプタを介して、デバイスネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって1つまたは複数のスカウトアプリケーションを実行させる。
【0084】
いくつかの実施形態では、ネットワーク管理のための意思決定支援システムが提供される。このシステムは、ネットワークデバイスデータベースと、ネットワークデバイスデータベースに結合されたプロセッサとを備える。プロセッサは、意思決定支援モジュールを実行し、デバイスのネットワークからの信号に基づいてアラート状態を検出し、アラート状態に関連付けられたコンテキストデータを決定し、コンテキストデータをアーティフィサーモジュールに提供し、アーティフィサーモジュールから形成プランを受信し、形成プラン及び現在のネットワーク状態のシミュレーションを実行し、シミュレーションに基づいて複数のスカウトアプリケーションを構成するように構成され、複数のスカウトアプリケーションは、ネットワーク上の複数のデバイス上で実行するためのものである。いくつかの実施形態において、アラート状態は、デバイスのネットワークからの信号が許容帯域を超える異常状態に対応するか否かを判定することに基づいて検出される。いくつかの実施形態において、アラート状態を検出することは、学習エンジンを用いて、デバイスのネットワークからの履歴信号およびコンテキストデータに基づいてアラートモデルをトレーニングすることを含む。いくつかの実施形態において、アラート状態を検出することは、ネットワークからの信号をストレスフレームに集約することと、過去のストレスフレームデータに基づいてストレスフレームに対してパターン認識分析を実行することとを備える。いくつかの実施形態では、プロセッサはさらに、アラート状態に関連付けられた重大度にそれぞれ関連付けられた選択されたバイタル属性のセットを決定するように構成され、コンテキストデータは、バイタル属性のセットおよび関連付けられた重大度を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、デバイスネットワーク管理のためのアーティフィサーシステムが提供される。このシステムは、コンテキスト構成データベースと、コンテキスト構成データベースに結合されたプロセッサとを備える。プロセッサは、アーティフィサーモジュールを実行し、意思決定支援モジュールからアラート状態に関連付けられたコンテキストデータを受信するように構成され、コンテキストデータは、複数のバイタル属性を含み、ネットワーク上の複数のデバイスから受信された信号に基づいて決定され、コンテキストデータの各バイタル属性について、コンテキストパターンデータベース内のコンテキストパターンにマッチしてコンテキスト抽象化パネルを決定し、意思決定支援モジュールによる実行のための形成プランを決定する。いくつかの実施形態において、システムはさらに、コンテキストデータと後続のコンテキストデータとの間のずれ(misalignment:ミスアライメント)を決定し、ずれが生じた場合に決定支援モジュールに新しいコンテキストデータを要求するように構成される。いくつかの実施形態において、コンテキスト抽象化パネルは、パネルの位置、操作分類、機能構成、および重大度インデックス(panel positioning, operation classification, functional composition, and a severity index)のうちの1つ以上を備える。
【0086】
いくつかの実施形態では、デバイスネットワーク管理のための意思決定支援システムが提供される。いくつかの実施形態において、システムは、スカウトアプリケーションデータベースと、スカウトデータベースに結合されたプロセッサとを備える。プロセッサは、意思決定支援モジュールを実行し、アーティフィサーモジュールから形成プランを受信し、形成プランのシミュレーションに基づいて動作属性および機能属性を導出し、認知状態マシンを用いて、動作属性および機能属性に基づいて複数のスカウトアプリケーションのスカウトアプリケーション構成を決定し、属性に基づいてネットワークの1つまたは複数のデバイス上で実行するための1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するように構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーション構成は、形成プランに基づいてスカウトデータベースから少なくとも1つの記憶されたスカウトアプリケーション構成を選択することに基づいて決定される。幾つかの実施形態において、プロセッサは、新たに構成されたスカウトアプリケーションをネットワーク上のデバイスに送信する前に、新たに構成されたスカウトアプリケーションのインキュベーション及びトレーニングを実行するように更に構成される。
【0087】
いくつかの実施形態では、電力網管理用の動作セルデバイス(operating cell device)が提供される。このデバイスは、デバイスネットワーク管理システムと通信するように構成されたネットワークアダプタと、ネットワークアダプタに結合されたプロセッサとを備え、プロセッサは、ネットワークアダプタを介して、サーバから、関連する役割割り当てを有するスカウトアプリケーションを受信し、スカウトアプリケーションを認証し、認証時にスカウトアプリケーションを自動的に実行し、スカウトアプリケーションの役割割り当てに基づいて、ネットワークアダプタを介して、デバイスネットワーク管理システムまたはネットワーク内の複数のデバイスと通信するように構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、メッセンジャの役割を割り当てられ、セルデバイスに関連する地域、人、資産、及びアプリケーション(locality, persons, assets, and applications)のうちの1つ以上に関連するデータの取り込み、変換、及び保存(ingestion, transformation, and storage)のために構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、フェデレーション内の1つ又は複数の他のセルデバイスの調整及び管理を提供するように構成されたコーディネータの役割を割り当てられる。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、検査官(inspector)の役割を割り当てられ、セルデバイス又はセルデバイスを含むフェデレーションの動作に関連するデータを収集するように構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、ガードの役割を割り当てられ、物理的脅威、サイバー脅威、及び機能的ずれ(a physical threat, a cyber threat, and functional misalignment)を防止するように構成される。幾つかの実施形態において、セルデバイス上で実行されるスカウトアプリケーションは、スカウトアプリケーションの別のインスタンスを別のセルデバイス上にインストールして実行させるように構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、終了条件が満たされたことに応答して自動的に終了するように構成される。いくつかの実施形態において、スカウトアプリケーションは、サーバ又は別のセルデバイスと通信することなく、割り当てられた役割を実行するように構成される。
【0088】
いくつかの実施形態では、デバイスネットワーク管理のための連携コマンドシステムが提供される。このシステムは、ネットワークデバイスデータベースと、プロセッサとを備える。プロセッサは、連携コマンドモジュールを実行し、形成プラン及びデバイスデータベースに基づいて、それぞれがフェデレーション内の役割に関連付けられた複数のスカウトアプリケーションのうちの少なくとも1つを実行する複数のセルデバイスを含むフェデレーションを形成し、複数のセルデバイス上で複数のスカウトアプリケーションを実行させ、セルデバイスによって実行されるスカウトアプリケーションに関連付けられた役割に基づいて、複数のセルデバイスのうちの1つのセルデバイスにコマンドを送信するように構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサは、複数のスカウトアプリケーションを構成する前に、意思決定支援モジュールを用いて、形成プランをシミュレーションするようにさらに構成される。
【0089】
本開示のさらなる態様は、以下の条項の主題によって提供される。
[実施形態1]
適応電力網管理システムであって、ネットワークデバイスデータベースと、ネットワークアダプタと、ネットワークデバイスデータベースおよびネットワークアダプタに結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、デバイスのネットワークに関連する過去のデバイス信号および過去のコンテキスト情報を使用して、機械学習アルゴリズムでコンテキストモデルを学習し、デバイスのネットワークから信号を受信し、コンテキストモデルに基づいて、デバイスのネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定する。コンテキストデータに基づいて形成プランを決定し、形成プランは、デバイスネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行されるタスクを含み、形成プランおよびネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成し、ネットワークアダプタを介して、1つまたは複数のスカウトアプリケーションをデバイスネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行させるように構成される、適応電力網管理システム。
[実施形態2]
1つまたは複数のデバイスが、発電所、太陽光発電所、風力発電所、デジタル変電所、マイクログリッドコントローラ、および電気自動車充電ステーションのうちの1つまたは複数に関連するフィールドエージェントデバイスを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態3]
前記コンテキストデータは、各々が重大度に関連付けられた選択された重要な属性のセットを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態4]
前記コンテキストデータは、制御エリア識別子、タイミング識別子、およびアラート条件識別子を含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態5]
形成プランが、コンテキストパターンとコンテキストデータベース内のコンテキストパターンとを照合することと、コンテキストデータを、各々が別々の問題領域の観点に対応するコンテキスト抽象化パネルに分離することと、各コンテキスト抽象化パネルに関連するタスクおよび1つまたは複数のデバイスを決定することとに基づいて決定される、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態6]
前記形成プランは、前記コンテキストデータに基づいて決定されたス複数のテップおよび複数のトリガ条件のリストを含む状態マシンに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態7]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成することは、前記形成プランに一致する保存されたスカウトアプリケーションを選択することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態8]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションにはそれぞれ役割が割り当てられており、その役割に基づいて構成される、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態9]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成することは、前記形成プランに基づいて、保存されたアプリケーションコンポーネントを使用して新しいスカウトアプリケーションを生成することと、配備前に新しいスカウトアプリケーションをテストすることとを含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態10]
前記プロセッサは、前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを前記デバイスのネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって実行させる前に、前記デバイスのネットワークからの更新された信号に基づいて、前記形成プランをシミュレートするようにさらに構成される、先行する実施形態のいずれかに記載の適応電力網管理システム。
[実施形態11]
電力網の適応的管理方法であって、
プロセッサ上で実行される機械学習アルゴリズムにより、複数の過去のデバイス信号および複数のデバイスのネットワークに関連する過去のコンテキスト情報を使用して、コンテキストモデルをトレーニングするステップと、
複数のデバイスの前記ネットワークから信号を受信するステップと、
前記プロセッサにより、前記コンテキストモデルに基づいて、複数のデバイスの前記ネットワークの現在の状態に関連するコンテキストデータを決定するステップと、
前記プロセッサにより、前記コンテキストデータに基づいて、形成プランを決定するステップであって、前記形成プランは、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスにより実行されるタスクを含む、前記ステップと、
前記プロセッサにより、コンテキストデータに基づいて形成プランを決定するステップであって、前記形成プランは、複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスにより実行されるタスクを含む、前記ステップと、
前記プロセッサにより、前記形成プランおよび前記ネットワークデバイスデータベースに格納されたデバイス情報に基づいて1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップと、
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスにより実行させるステップと、を含む方法。
[実施形態12]
前記1つまたは複数のデバイスが、発電所、太陽光発電所、風力発電所、デジタル変電所、マイクログリッドコントローラ、および電気自動車充電ステーションのうちの1つまたは複数に関連するフィールドエージェントデバイスを含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態13]
前記コンテキストデータは、各々が重大度(severity degree)に関連付けられた、選択された重要な属性のセットを含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態14]
前記コンテキストデータは、制御エリア識別子、タイミング識別子、およびアラート条件識別子を含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態15]
前記形成プランは、前記コンテキストデータをコンテキストパターンデータベース内のコンテキストパターンと照合するステップと、前記コンテキストデータを、各々が別々の問題領域の観点に対応するコンテキスト抽象化パネルに分離するステップと、各コンテキスト抽象化パネルに関連するタスクおよび1つまたは複数のデバイスを決定するステップとに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態16]
前記形成プランは、前記コンテキストデータに基づいて決定された複数のステップおよび複数のトリガ条件のリストを含む状態マシンに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態17]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップが、前記形成プランに一致する保存されたスカウトアプリケーションを選択するステップを含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態18]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションは、それぞれ役割を割り当てられ、前記役割に基づいて構成される、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態19]
前記1つまたは複数のスカウトアプリケーションを構成するステップは、前記形成プランに基づいて保存されたアプリケーションコンポーネントを使用して新しいスカウトアプリケーションを生成するステップと、配備前に新しいスカウトアプリケーションをテストするステップとを含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態20]
複数のデバイスの前記ネットワーク内の1つまたは複数のデバイスによって1つまたは複数のスカウトアプリケーションを実行させる前に、複数のデバイスの前記ネットワークからの更新された信号に基づいて前記形成プランをシミュレートするステップをさらに含む、先行するいずれかの実施形態の電力網の適応的管理方法。
[実施形態21]
適応電力網管理システムであって、コンテキスト履歴アーカイブデータベースと、ネットワークアダプタと、コンテキスト履歴アーカイブデータベースと、ネットワークアダプタに結合されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記プロセッサに、
意思決定支援モジュールからアラート条件に関連付けられたコンテキストデータを受信するステップであって、前記コンテキストデータは、複数のデバイスのネットワーク上の複数のデバイスから受信された信号に基づいて決定される、前記ステップと、
前記コンテキストデータをコンテキスト履歴アーカイブデータベースに格納されている履歴コンテキストデータと照合することによってコンテキストメタオブジェクトを形成するステップと、
前記ネットワークアダプタを介してネットワーク上の1つ以上のデバイスの動作に影響を与えるために、認識状態マシンオペレータによる実行のためにコンテキストメタオブジェクトに基づいて認識状態マシンを形成するステップと、
を実行させるアーティフィサーモジュールを実行するように構成され、
前記認識状態マシンは複数の状態を含み、それぞれの状態が少なくとも1つのネットワークデバイスによって実行される少なくとも1つのタスクを定義する、適応電力網管理システム。
[実施形態22]
前記コンテキストデータは、各々が重大度に関連付けられた複数のバイタル属性と、タイムスタンプとを含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態23]
前記コンテキストメタオブジェクトは、複数のデバイスの前記ネットワーク上のデバイスに関連付けられた過去のコンテキストデータに基づいて訓練された機械学習モデルに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態24]
前記コンテキストメタオブジェクトは、決定論的アルゴリズムに基づいて起こり得る根本的な原因を決定するストレス力評価モジュールに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態25]
前記コンテキストメタオブジェクトは、機械学習モデルによって決定された確率に基づいてランク付けされた複数の可能性の高いコンテキストを含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態26]
前記プロセッサは、さらに、前記コンテキストメタオブジェクトを複数のコンテキストグループに解析し、機械学習アルゴリズムに基づいて各コンテキストグループに抽象化問題ドメインを割り当てることによって、複数のコンテキスト抽象化パネルを決定することに基づいて、前記認知状態マシンを形成する、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態27]
各コンテキスト抽象化パネルが、パネルの位置、操作分類、機能構成、および重大度インデックスのうちの1つ以上を含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態28]
前記コンテキストメタオブジェクトが、さらに、コンテキスト履歴アーカイブデータベースで訓練された機械学習モデルに基づいて、1つまたは複数の抽象化パネルの相互依存性を決定することに基づいて決定され、コンテキストメタオブジェクトが、さらに、関連する関連性インデックスを有する複合抽象化パネルデータを含む、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態29]
前記認知状態マシンが、仮の認知状態マシンを形成し、前記仮の認知状態マシンは、シミュレーションエンジンを用いて検証することに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態30]
前記認知状態マシンは、多数の状態、初期状態、各状態のトリガ条件、対応する性能指標を有する最終状態、および1つまたは複数の状態の再較正条件を定義する、先行するいずれかの実施形態の適応電力網管理システム。
[実施形態31]
適応的な電力網管理のための方法であって、
アーティフィサーモジュールを実行するプロセッサにおいて、意思決定支援モジュールから、アラート状態に関連するコンテキストデータを受信するステップであって、前記コンテキストデータは、複数のデバイスのネットワーク上の複数のデバイスから受信された信号に基づいて決定される、前記ステップと、
前記プロセッサで、前記コンテキストデータを、コンテキスト履歴アーカイブデータベースに格納された履歴コンテキストデータと照合することによって、コンテキストメタオブジェクトを形成するステップと、
ネットワークアダプタを介してネットワーク上の1つまたは複数のデバイスの動作に影響を与えるために認知状態マシンオペレータによって実行される、コンテキストメタオブジェクトに基づく認知状態マシンをプロセッサで形成するステップと、
を含み、前記認知状態マシンは、少なくとも1つのネットワークデバイスによって実行される少なくとも1つのタスクを定義する複数の状態を含む、適応電力網管理方法。
[実施形態32]
前記コンテキストデータは、各々が重大度に関連付けられた複数のバイタル属性と、タイムスタンプとを含む、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態33]
前記コンテキストメタオブジェクトは、前記デバイスのネットワーク上のデバイスに関連付けられた過去のコンテキストデータに基づいて訓練された機械学習モデルに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態34]
前記コンテキストメタオブジェクトは、決定論的アルゴリズムに基づいて起こり得る根本的な原因を決定するストレス力評価モジュールに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態35]
前記コンテキストメタオブジェクトは、機械学習モデルによって決定された確率に基づいてランク付けされた複数の可能性の高いコンテキストを含む、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態36]
前記認知状態マシンを形成するステップが、さらに、前記コンテキストメタオブジェクトを複数のコンテキストグループに解析し、機械学習アルゴリズムに基づいて各コンテキストグループに抽象化問題ドメインを割り当てることに基づいて、複数のコンテキスト抽象化パネルを決定することに基づいている、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態37]
各コンテキスト抽象化パネルが、パネルの位置、動作分類、機能構成、および重大度インデックスのうちの1つ以上を含む、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態38]
前記コンテキストメタオブジェクトが、さらに、コンテキスト履歴アーカイブデータベースに基づいて訓練された機械学習モデルに基づいて1つまたは複数の抽象化パネルの相互依存性を決定することに基づいて決定され、前記コンテキストメタオブジェクトが、さらに、関連する関連性インデックスを有する複合抽象化パネルデータを含む、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態39]
前記認知状態マシンが、仮の認知状態マシンを形成し、前記仮の認知状態マシンは、シミュレーションエンジンを用いて検証することに基づいて決定される、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
[実施形態40]
前記認知状態マシンが、多数の状態、初期状態、各状態のトリガ条件、および対応する性能指標を有する最終状態を定義する、先行するいずれかの実施形態に記載の適応電力網管理方法。
【0090】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した実施形態に関して、多種多様な他の修正、変更、および組合せを行うことも可能であり、そのような修正、変更、および組合せは、本発明の概念の範囲内であると見なされることを認識するであろう。
【符号の説明】
【0091】
110:電力網運用データセンタ 120:エンタープライズデータセンタ 130:クラウドサービス 140:適応電力網管理システム 150:システムオペレータ 160:DR/DER/EVアグリゲータ 170:フィールドエージェントデバイス 180:仮想発電所 200:適応電力網管理システム 201:アラート相関エンジン 202:意思決定支援モジュール 203:学習エンジン 204:シミュレーションエンジン 205:電力網管理データベース 210:電力網アーティフィサーモジュール 211:コンテキスト構成エンジン 212:コンテキスト抽象化プレーンデータベース 213:認知状態マシンオペレータ/CSMオペレータ 214:CSMビルダ 215:CaCSM 220:グリッドワイドアイモジュール 230:電力網連携コマンドモジュール 240:連携エッジトランザクションマネージャ 250:スカウトインキュベータ 251:スカウトローンチマネージャ 260:電力網運用データセンタ 270:動作セル 272:分散型コンテキストセンシング 300:適応電力網管理システム 310:グリッドワイドマインドモジュール 315:電力網アーティフィサーモジュール 320:連携電力網データファブリック 340:グリッドワイドコマンドハブ 342:グリッドワイドアイモジュール 344:グリッドワイド連携コマンドモジュール 381:電力網運用データセンタ 382:エンタープライズデータセンタおよびクラウドサービス 390:フェデレーション 391、392:動作セル 410:電力網運用データセンタ 420:エンタープライズデータセンタ 421:クラウドサービス 425:電力網システムオペレータ 426:マーケット機能システム 430:適応電力網管理システム 431:グリッドワイドマインドモジュール 433:グリッドワイド予見マネージャ 434:グリッドワイドフォーメーションマネージャ 435:グリッドワイドアイモジュール 436:グリッドワイド連携コマンド 437:連携エッジトランザクションマネージャ 438:スカウトコマンド 439:グリッドワイドコマンドハブ 440:分散型動作セル 450:適応フィールドエージェントデバイス 461:プラント 462:コントローラ 463:センサ 464:デバイス 465:資産 466:電気自動車 710:ネットワーク管理システム 712:制御回路 713:ネットワークインターフェースデバイス 717:メモリ 720:ネットワーク運用システム 740:コンテキストモデル 750:デバイスデータベース 760:コンテキストパターンデータベース 770:スカウトアプリケーションデータベース 780:動作セルデバイス 951:電力網連携アラートエンジン 952:アクションストレスフレームコンストラクタ 953:意思決定支援ゲートキーパ 954:ds電力網形成分析及び機械学習モジュール 955:学習エンジン 956:dsコンテキストモデルビルダ 960:電力網アーティフィサーモジュール 965:学習エンジン 966:グリッドワイド意思決定支援 967:コンテキスト履歴アーカイブ 969:複合CAPビルダ 970:ga制御及びコマンドモジュール 975:連携コマンドモジュール 977:グリッドワイド連携マネージャ、グリッドワイド予見マネージャ、電力網スカウトコマンド及び電力網エッジ連携トランザクションマネージャ 980:コンテキスト構成エンジン 981:電力網アーティフィサーパーサー 982:コンテキスト抽象化パネルビルダ 983:学習エンジン 984:ストレス力評価モジュール 985:コンテキスト推論モジュール 986:コンテキストメタオブジェクトビルダ 987:コンテキスト履歴アーカイブ 1004:AP相互依存アナライザ 1005:DS相関エンジン 1010:CSMビルダ 1011:学習エンジン 1012:仮のCaCSMビルダ 1013:状態マシン履歴アーカイブ 1014:コンテキスト状態マシンメタオブジェクト構築 1020:シミュレーションエンジン 1021:学習エンジン 1022:プロダクションCaCSMビルダ 1023:コマンドロジスティックビルダ 1025:シミュレーションシナリオ履歴アーカイブ 1030:CaCSM 1040:CSMオペレータ 1045:学習エンジン
【国際調査報告】