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特表2024-541927プロセスオートメーション設備の自動化設計
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】プロセスオートメーション設備の自動化設計
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/12 20200101AFI20241106BHJP
   G06F 30/13 20200101ALI20241106BHJP
   G06F 30/27 20200101ALI20241106BHJP
【FI】
G06F30/12
G06F30/13
G06F30/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524739
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 IB2022059751
(87)【国際公開番号】W WO2023073466
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】17/510,039
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/678,181
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/678,189
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・エマーソン
(72)【発明者】
【氏名】和気 一郎
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・クレイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィエン・グエン
(72)【発明者】
【氏名】澤原 英則
(72)【発明者】
【氏名】マーク・ハマー
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA02
5B146AA16
5B146CA00
5B146CA01
5B146DC03
(57)【要約】
本明細書の実装形態は、過去のプロセスオートメーション設備についての知識を活用して、新しいプロセスオートメーション設備を設計することを自動化する。プロセスオートメーション設備を設計するために典型的に使用される設計文書によって反映される階層の第1のレベルに相応する詳細度で、要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する第1の埋め込みを生成するために、第1のレベルの設計入力が処理され得る。第1の埋め込みは、参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する第1のレベルの参照埋め込みを見出すために使用され得る。第2のレベルの参照埋め込みは、選択された第1のレベルの参照埋め込みからのマッピングに基づいて識別され得る。各第2のレベルの参照埋め込みは、設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度で、それぞれの参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化し得る。第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、テンプレート設計文書が提供され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための方法であって、前記方法は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実施され、
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力を処理して、第1の埋め込みを生成するステップであって、前記第1の埋め込みが、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、
前記第1の埋め込みを複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較して、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するステップであって、前記複数の第1のレベルの参照埋め込みが、前記設計文書階層の前記第1のレベルに相応する詳細度においてそれぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、
選択された前記1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからの1つまたは複数のマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みを識別するステップであって、前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々が、前記設計文書階層の前記第1のレベルの下にある前記設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において前記複数の参照プロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つの参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、
識別された前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、プロセスフロー図を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレート配管計装図(P&ID)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、自然言語入力を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレートプロセスフロー図(PFD)またはテンプレート配管計装図(P&ID)を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の中央制御室についての情報を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の現場機器室(FER)のテンプレート設計を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
第1のレベルの設計入力を処理して、第1の埋め込みを生成する前記ステップが、
前記第1のレベルの設計入力に基づいてグラフを生成するステップと、
1つまたは複数の機械学習モデルに基づいて前記グラフを処理して、前記第1の埋め込みを生成するステップと
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルが、グラフニューラルネットワーク(GNN)を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、前記複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、前記複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリを表す1つまたは複数のノードと、前記1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリと前記要求されるプロセスオートメーション設備の他の要素との間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みが、前記参照プロセスオートメーション設備に関連付けられた複数の参照設計文書から生成された複数の第2のレベルの参照埋め込みを含み、前記テンプレート設計文書のうちの1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記複数の参照設計文書の間で共有される永続的な要素に基づいて生成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のレベルの設計入力が、前記プロセスオートメーション設備のプロセスユニットに対する入力/出力(I/O)情報を含み、処理する前記ステップが、前記プロセスユニットに対する分散制御ノード(DCN)の数を計算するステップを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するためのシステムであって、
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力を処理して、第1の埋め込みを生成することであって、前記第1の埋め込みが、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ことと、
前記第1の埋め込みを複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較して、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択することであって、前記複数の第1のレベルの参照埋め込みが、前記設計文書階層の前記第1のレベルに相応する詳細度においてそれぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ことと、
選択された前記1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからの1つまたは複数のマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みを識別することであって、前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々が、前記設計文書階層の前記第1のレベルの下にある前記設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において前記複数の参照プロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つの参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ことと、
識別された前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供することと
を行うための1つまたは複数のプロセッサを含む、システム。
【請求項13】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、プロセスフロー図を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレート配管計装図(P&ID)を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、自然言語入力を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレートプロセスフロー図(PFD)またはテンプレート配管計装図(P&ID)を含む、請求項12または13に記載のシステム。
【請求項15】
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての前記第1のレベルの設計入力が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の中央制御室についての情報を含み、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための前記1つまたは複数のテンプレート設計文書が、前記要求されるプロセスオートメーション設備の現場機器室(FER)のテンプレート設計を含む、請求項12から14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のレベルの設計入力を処理して、前記第1の埋め込みを生成することが、
前記第1のレベルの設計入力に基づいてグラフを生成することと、
1つまたは複数の機械学習モデルに基づいて前記グラフを処理して、前記第1の埋め込みを生成することと
を含む、請求項12から15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルが、グラフニューラルネットワーク(GNN)を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、前記複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項16または17に記載のシステム。
【請求項19】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、前記複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含む、請求項16から18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための非一時的コンピュータ可読媒体であって、1つまたは複数のプロセッサに、
前記要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力を処理して、第1の埋め込みを生成することであって、前記第1の埋め込みが、抽象化の第1のレベルで、前記要求されるプロセスオートメーション設備の1つまたは複数の設計態様を符号化する、ことと、
前記第1の埋め込みを複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較して、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択することであって、前記複数の第1のレベルの参照埋め込みが、抽象化の前記第1のレベルで、それぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ことと、
選択された前記1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからの1つまたは複数のマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みを識別することであって、前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々が、抽象化の前記第1のレベルよりも抽象度が低い抽象化の第2のレベルで、前記複数の参照プロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つの参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ことと、
識別された前記1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供することと
を行わせる命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための方法であって、前記方法は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実施され、
1つまたは複数の入力構成要素において、1つまたは複数の自然言語入力を受信するステップと、
前記1つまたは複数の自然言語入力に対して自然言語処理を実行して、前記1つまたは複数の自然言語入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを識別するステップと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別するステップと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別するステップと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数の追加の設計態様を提供するステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記自然言語処理が、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットを識別し、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記設計文書階層の前記第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似している、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様が、前記設計文書階層の前記第1のレベルの下にある前記設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において識別される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
提供する前記ステップが、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様に基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するステップを含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、複数の参照プロセスオートメーション設備を含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記1つまたは複数の追加の設計態様が、前記複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な設計態様を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて生成された第1の埋め込みを複数の候補参照プロセスオートメーション設備の設計態様から生成された参照埋め込みと比較するステップであって、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記第1の埋め込みと前記参照埋め込みとの間の類似度の尺度に基づいて前記複数の候補参照プロセスオートメーション設備から選択される、ステップをさらに含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するためのシステムであって、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを備え、前記命令が、前記命令の実行に応答して、前記1つまたは複数のプロセッサに、
1つまたは複数の入力構成要素において、1つまたは複数の自然言語入力を受信することと、
前記1つまたは複数の自然言語入力に対して自然言語処理を実行して、前記1つまたは複数の自然言語入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別することと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数の追加の設計態様を提供することと
を行わせる、システム。
【請求項29】
前記自然言語処理が、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを識別し、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記設計文書階層の前記第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似している、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様が、前記設計文書階層の前記第1のレベルの下にある前記設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において識別される、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様に基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するための命令をさらに含む、請求項28から30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、複数の参照プロセスオートメーション設備を含む、請求項28から31のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記1つまたは複数の追加の設計態様が、前記複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な設計態様を含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて生成された第1の埋め込みを複数の候補参照プロセスオートメーション設備の設計態様から生成された参照埋め込みと比較するための命令であって、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記第1の埋め込みと前記参照埋め込みとの間の類似度の尺度に基づいて前記複数の候補参照プロセスオートメーション設備から選択される、命令をさらに含む、請求項28から33のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読媒体は命令を含み、前記命令が、プロセッサによる前記命令の実行に応答して、前記プロセッサに、
1つまたは複数の入力構成要素において、1つまたは複数の自然言語入力を受信することと、
前記1つまたは複数の自然言語入力に対して自然言語処理を実行して、前記1つまたは複数の自然言語入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別することと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数を提供することと
を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項36】
前記自然言語処理が、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを識別し、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記設計文書階層の前記第1のレベルに相応する詳細度において前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似している、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項37】
前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様が、前記設計文書階層の前記第1のレベルの下にある前記設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において識別される、請求項35または36に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項38】
前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様に基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するための命令をさらに含む、請求項35から37のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項39】
前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、複数の参照プロセスオートメーション設備を含む、請求項35から38のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記1つまたは複数の追加の設計態様が、前記複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な設計態様を含む、請求項39に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項41】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための方法であって、前記方法は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実施され、
1つまたは複数の入力構成要素において、前記要求されるプロセスオートメーション設備について記述する1つまたは複数の入力を受信するステップと、
前記1つまたは複数の入力に基づいて、前記1つまたは複数の入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを含むグラフを生成するステップと、
1つまたは複数の機械学習モデルに基づいて前記グラフを処理して、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別するステップと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別するステップと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数の追加の設計態様を提供するステップと
を含む、方法。
【請求項42】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルが、グラフニューラルネットワーク(GNN)を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、前記複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項41または42に記載の方法。
【請求項44】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、前記複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含む、請求項41から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリを表す1つまたは複数のノードと、前記1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリと前記要求されるプロセスオートメーション設備の他の要素との間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項41から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
提供する前記ステップが、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様に基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するステップを含む、請求項41から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、複数の参照プロセスオートメーション設備を含む、請求項41から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記1つまたは複数の追加の設計態様が、前記複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な設計態様を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルを使用して前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて生成された第1の埋め込みを前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルを使用して複数の候補参照プロセスオートメーション設備の設計態様に基づいて生成された参照埋め込みと比較するステップであって、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記第1の埋め込みと前記参照埋め込みとの間の類似度の尺度に基づいて前記複数の候補参照プロセスオートメーション設備から選択される、ステップをさらに含む、請求項41から48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するためのシステムであって、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを備え、前記命令が、前記命令の実行に応答して、前記1つまたは複数のプロセッサに、
1つまたは複数の入力構成要素において、前記要求されるプロセスオートメーション設備について記述する1つまたは複数の入力を受信することと、
前記1つまたは複数の入力に基づいて、前記1つまたは複数の入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを含むグラフを生成することと、
1つまたは複数の機械学習モデルに基づいて前記グラフを処理して、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別することと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数の追加の設計態様を提供することと
を行わせる、システム。
【請求項51】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルが、グラフニューラルネットワーク(GNN)を含む、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、前記複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項50または51に記載のシステム。
【請求項53】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、前記複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含む、請求項50から52のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項54】
前記グラフが、前記要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリを表す1つまたは複数のノードと、前記1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリと前記要求されるプロセスオートメーション設備の他の要素との間の関係を定義する複数のエッジとを含む、請求項50から52のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項55】
提供するための前記命令が、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様に基づいて、前記要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するための命令を含む、請求項50から54のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項56】
前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、複数の参照プロセスオートメーション設備を含む、請求項50から55のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項57】
前記1つまたは複数の追加の設計態様が、前記複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な設計態様を含む、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルを使用して前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに基づいて生成された第1の埋め込みを前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルを使用して複数の候補参照プロセスオートメーション設備の設計態様に基づいて生成された参照埋め込みと比較するための命令であって、前記1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備が、前記第1の埋め込みと前記参照埋め込みとの間の類似度の尺度に基づいて前記複数の候補参照プロセスオートメーション設備から選択される、命令をさらに含む、請求項50から57のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項59】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読媒体は命令を含み、前記命令が、プロセッサによる前記命令の実行に応答して、前記プロセッサに、
1つまたは複数の入力構成要素において、要求されるプロセスオートメーション設備について記述する1つまたは複数の入力を受信することと、
前記1つまたは複数の入力に基づいて、前記1つまたは複数の入力において伝達される前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様のセットを含むグラフを生成することと、
1つまたは複数の機械学習モデルに基づいて前記グラフを処理して、前記要求されるプロセスオートメーション設備に類似した1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を識別することと、
前記要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様の前記セットに含まれていなかった、前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の追加の設計態様を識別することと、
1つまたは複数の出力デバイスを介して前記参照プロセスオートメーション設備のうちの1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備の識別された前記追加の設計態様のうちの1つまたは複数の追加の設計態様を提供することと
を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項60】
前記機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルが、グラフニューラルネットワーク(GNN)を含む、請求項59に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロセスオートメーション設備の自動化設計に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセスオートメーション設備はますます、たとえば、プロセスオートメーションネットワークに接続された分散制御ノード(DCN)などの多数のプロセスオートメーションハードウェアを有する分散コンピューティング環境として実装されるようになっている。最初からプロセスオートメーション設備を設計することは、かなりの専門知識および/または経験を必要とし、その結果として、金銭的におよび時間の観点での両方でコストがかかる傾向がある。加えて、要求されるプロセスオートメーション設備は、現在存在しているおよび/または過去に存在していたプロセスオートメーション設備などの参照プロセスオートメーション設備との多くの類似点を有し得る。しかしながら、それらの参照プロセスオートメーション設備を設計および実装した人員によって得られた知識は、他の人員に容易に譲渡可能ではないことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
新しいプロセスオートメーション設備を設計するおよび/または既存のプロセスオートメーション設備を更新する態様を自動化するために参照プロセスオートメーション設備の設計および/または実装に関連付けられた知識をキャプチャし、編成し、活用するための実装形態が本明細書で説明される。より詳細には、排他的にではないが、本明細書で「連合情報モデル(federated information model)」と呼ばれるものを生成するために参照プロセスオートメーション設備についての情報を処理するための実装形態が本明細書で説明される。連合情報モデルは、たとえば、テンプレート設計文書を自動的に生成および/または提供することによって、新しいプロセスオートメーション設備を設計するための参照ポイントとして使用され得る。
【0004】
いくつかの実装形態では、要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部を設計するための方法は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実施されてもよく、要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力を処理して、第1の埋め込みを生成するステップであって、第1の埋め込みが、典型的にはプロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細度において要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、第1の埋め込みを複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較して、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するステップであって、複数の第1のレベルの参照埋め込みが、設計文書階層の第1のレベルで、それぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、選択された1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからの1つまたは複数のマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みを識別するステップであって、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々が、設計文書階層の第1のレベルの下にある設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細度において複数の参照プロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つの参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化する、ステップと、識別された1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供するステップとを含んでもよい。
【0005】
様々な実装形態では、要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力は、プロセスフロー図であってもよく、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書は、要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレート配管計装図(P&ID)を含んでもよい。
【0006】
様々な実装形態では、要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力は、自然言語入力を含んでもよく、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書は、要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレートプロセスフロー図(PFD)またはテンプレート配管計装図(P&ID)を含んでもよい。
【0007】
様々な実装形態では、要求されるプロセスオートメーション設備についての第1のレベルの設計入力は、要求されるプロセスオートメーション設備の中央制御室についての情報を含んでもよく、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書は、要求されるプロセスオートメーション設備の現場機器室(FER)のテンプレート設計を含んでもよい。
【0008】
様々な実装形態では、第1の埋め込みを生成するために第1のレベルの設計入力を処理するステップは、第1のレベルの設計入力に基づいてグラフを生成するステップと、1つまたは複数の機械学習モデルに基づいてグラフを処理して、第1の埋め込みを生成するステップとを含んでもよい。様々な実装形態では、機械学習モデルのうちの1つまたは複数の機械学習モデルは、グラフニューラルネットワーク(GNN)であってもよい。いくつかの実装形態では、グラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含んでもよい。他の実装形態では、グラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含んでもよい。いくつかの実装形態では、グラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき1つまたは複数のモジュール式自動化プロセスアセンブリを表す1つまたは複数のノードと、1つまたは複数の事前計画されたプロセスオートメーションアセンブリと要求されるプロセスオートメーション設備の他の要素との間の関係を定義する複数のエッジとを含んでもよい。
【0009】
様々な実装形態では、テンプレート設計文書のうちの1つまたは複数は、複数の参照プロセスオートメーション設備の間で共有される永続的な要素に基づいて生成されてもよい。様々な実装形態では、第1の設計入力は、プロセスオートメーション設備のプロセスユニットに対する入力/出力(I/O)情報を含んでもよく、処理するステップは、プロセスユニットに対する分散制御ノード(DCN)の数を計算するステップを含んでもよい。
【0010】
加えて、いくつかの実装形態は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサを含み、1つまたは複数のプロセッサは、関連するメモリに記憶された命令を実行するように動作可能であり、命令は、上述の方法のうちのいずれかの実施を引き起こすように構成される。いくつかの実装形態は、上述の方法のうちのいずれかを実施するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体も含む。
【0011】
本明細書でより詳細に説明される上記の概念および追加の概念のすべての組合せは、本明細書で開示される主題の一部であるものとして企図されることを諒解されたい。たとえば、本開示の終わりに掲載される特許請求される主題のすべての組合せは、本明細書で開示される主題の一部であるものとして企図される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の選択された態様が実装され得る例示的な環境を概略的に図示する図である。
図2】様々な実装形態による、プロセスオートメーション設備のための例示的な物理的なプラントレイアウトを概略的に図示する図である。
図3】様々な実装形態による、プロセスオートメーション設備の設計サイクルの一例を概略的に図示する図である。
図4】プロセスオートメーション設備のための例示的なプロセスフローを概略的に図示する図である。
図5】プロセスオートメーション設備設計の態様を自動化するために、埋め込み空間、セマンティック埋め込み、およびそれらの間のマッピングがどのように活用され得るかの一例を概略的に図示する図である。
図6】テンプレート設計文書を生成するために設計入力がどのように処理され得るかの1つの例を図示する図である。
図7】テンプレート設計文書を生成するために設計入力がどのように処理され得るかの別の例を図示する図である。
図8】本開示の選択された態様を実施するための例示的な方法を示す図である。
図9】本開示の選択された態様が実装され得る例示的なコンピュータアーキテクチャを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
新しいプロセスオートメーション設備を設計するおよび/または既存のプロセスオートメーション設備を更新する態様を自動化するために参照プロセスオートメーション設備の設計および/または実装に関連付けられた知識をキャプチャし、編成し、活用するための実装形態が本明細書で説明される。より詳細には、排他的にではないが、本明細書で「連合情報モデル」と呼ばれるものを生成するために参照プロセスオートメーション設備についての情報を処理するための実装形態が本明細書で説明される。連合情報モデルは、たとえば、テンプレート設計文書を自動的に生成および/または提供することによって、新しいプロセスオートメーション設備を設計するための参照ポイントとして使用され得る。
【0014】
様々な実装形態では、連合情報モデルに記憶された知識を活用して、新しいプロセスオートメーション設備の設計または既存のプロセスオートメーション設備の更新の態様を自動化する、すなわち、その設計または更新を「ブートストラップ」するために、機械学習技法が用いられ得る。たとえば、いくつかの実装形態では、新しいプロセスオートメーション設備が要求されるとき、要求者(たとえば、顧客)は、要求者が望む事柄の少なくとも何らかのレベルの詳細および/または文書化を提供し得る。最初、この詳細のレベルは比較的抽象的であり得る。たとえば、顧客は、顧客が望む事柄の高レベルの文書化、たとえば、たとえば化学エンジニアによって作成されたプロセスフロー図(PFD)、または顧客が達成する必要がある事柄の自由形式のナラティブさえも提供し得る。この高レベルの文書化は、セマンティックリッチ埋め込みを生成するために単独でまたは他のデータ(たとえば、自然言語入力、電話呼の文字起こしなど)と組み合わせて処理され得る。
【0015】
次いで、このセマンティックリッチ埋め込みは、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するために、複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較され得る。複数の第1のレベルの参照埋め込みは、顧客によって提供された詳細または抽象化のレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、それぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備の設計態様を符号化し得る。基準は、たとえば、ユーザ入力から生成されたセマンティックリッチ埋め込みに最も類似した、すなわち、「最も近い」それらのN(正の整数)個の参照埋め込み、または何らかの類似度しきい値を満たすそれらの参照埋め込みを含み得る。そのような類似度は、限定はしないが、コサイン類似度、ドット積、ユークリッド距離などを含む、様々な異なる方法で計算され得る。
【0016】
一例として、顧客が設計入力としてPFDを提供すると仮定する。PFDは、PFDに共通して見出される詳細のレベルを含み得る。より一般的には、PFDは、プロセスオートメーション設備を設計することに関連付けられた設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細のレベルを含み得る。設計文書階層は、プロセスオートメーション設備を設計および/または構築する様々な段階で提供される設計文書に含まれる抽象化または詳細のレベルを反映し得る。設計文書階層の各レベルは、典型的には設計プロセスの特定の段階に関連付けられた詳細または抽象化のレベルを有する文書を反映し得る。図3は、設計文書のそのような階層の異なる段階、したがって、異なるレベルを図示する設計プロセスサイクルを図示する。この例に戻ると、参照埋め込みは、詳細または抽象化の類似したレベル、たとえば、参照プロセスオートメーション設備用に作成されたPFDに見出され得る詳細の量、またはより一般的には、設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細の量を含み得る。
【0017】
たとえば、それらの参照プロセスオートメーション設備の開発中に最初に作成されたPFDは、たとえば、リアルタイムでまたは事前に第1のレベルの参照埋め込みを生成するために使用され得る。代替として、第1のレベルの参照埋め込みは、たとえば、参照プロセスオートメーション設備についての包括的な詳細から生成された、はるかにより多くの詳細(たとえば、はるかにより多数のポピュレートされた次元)を含み得る。後者の場合、対応する顧客の入力に基づいて生成されたセマンティックリッチ埋め込みは類似した次元を有し得るが、それらの次元の多くは、顧客がそれらの詳細を提供しなかったので、ポピュレートされない。また他の実装形態では、顧客の入力は、できるだけ多くの次元をポピュレートするために使用され得る。次いで、それらの同じ次元の参照埋め込みが、参照プロセスオートメーション設備に関連付けられた連合情報モデルに含まれる関係のあるデータポイントからポピュレートされ得る。
【0018】
1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みが識別されると、様々な実装形態では、それらは、要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を自動化するために参照プロセスオートメーション設備の知識の表現として活用され得る。たとえば、いくつかの実装形態では、1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みの各々は、たとえば、訓練されたフィードフォワードニューラルネットワークなどの関数を介して、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みにマッピングされ得る。1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々は、複数の参照プロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つについての「第2のレベル」の情報を符号化し得る。第2のレベルの情報は、上述の設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細または抽象化のレベルを指すことがある。設計文書階層の第2のレベルにおける文書は、設計文書階層の第1のレベルの文書よりも多くの詳細および/または狭い範囲を有し得る。識別された1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、たとえば、要求されるプロセスオートメーション設備を設計するための出発点として、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書が提供され得る。
【0019】
1つの例として、第2のレベルの参照埋め込みは、配管計装図(P&ID)に見出される詳細のレベルに相応する詳細などの、PFDよりも多くの詳細を含み得る。したがって、たとえば、顧客は、第1の埋め込みになるように処理され得る高レベルのPFDを提供する可能性がある。この第1の埋め込みは、1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備におけるPFDレベルの詳細を表す1つまたは複数の類似した第1のレベルの参照埋め込みを見出すために使用され得る。これらの1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みは各々、各々が1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備のP&IDレベルの詳細を(たとえば、実際のP&IDから生成されていることによって)表す1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みにマッピングされ得る。次いで、これらの詳細は、要求されるプロセスオートメーション設備の少なくとも一部分のテンプレートP&IDを生成するか、またはすでに存在している場合には、それを取り出すために使用され得る。
【0020】
類似したPFDを見出すことおよびP&IDを生成することを除けば、置換が企図される。たとえば、いくつかの実装形態では、顧客は、第1のレベルの情報として、要求されるプロセスオートメーション設備の中央制御室(CCR)についての詳細を提供し得る。これらのCCRの詳細は、たとえば、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)、アラーム、分散制御システム(DCS)コントローラ、安全情報システム(SIS)コントローラ、火災ガスシステム(FGS)コントローラ、資産管理システム、高度プロセス制御、第三者システムなどについての詳細を含み得る。埋め込みはこれらの様々な詳細を使用して生成され得る。前に説明されたように、この埋め込みは、参照プロセスオートメーション設備のCCRを表す参照埋め込みと比較され得る。最も類似したN(正の整数)個の第1のレベルの参照埋め込みは、いくつかの第2のレベルの参照埋め込みにマッピングし得る。これらの第2のレベルの参照埋め込みは、たとえば、それらの参照プロセスオートメーション設備における現場機器室(FER)についての詳細を表し得る。したがって、第2のレベルの参照埋め込みは、要求されるプロセスオートメーション設備におけるFER用のテンプレート設計、I/Oサマリー、および/またはリストを生成するために使用され得る。
【0021】
いくつかの実装形態では、たとえば、1つまたは複数の追加の基準に基づく、第2のレベルの参照埋め込みからの何らかの形態の選択があり得る。たとえば、顧客によって提供された第1のレベルの情報は、PFDに含まれることになるものよりも細かいレベルの詳細を含み得る。典型的にはPFDに見出される詳細に相応する第1のレベルの情報における顧客によって提供された詳細は、1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを識別するために使用され得る。次いで、第1のレベルの参照埋め込みを見出すために使用されたこともあり使用されなかったこともある、顧客によって提供された追加の詳細は、1つまたは複数の第1のレベルの埋め込みによってマッピングされた複数の第2のレベルの参照埋め込みから選択するために使用され得る。
【0022】
いくつかの実装形態では、顧客は増分的に情報を提供してもよく、各増分において、追加の探索が実施されてもよい。たとえば、顧客は初期入力としてPFDを提供してもよい。これは、潜在的な一致として任意の数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するために使用され得る。次いで、顧客は、たとえば、第1のレベルの埋め込みのサーチスペースをさらに絞り込み得るか、または第2のレベルの埋め込みのサーチスペースを絞り込むために使用可能であり得る、追加の詳細を要求するプロンプトに応答して、追加の入力を提供してもよい。たとえば、顧客は、顧客が所望するプロセスオートメーション設備の追加の詳細について記述する自然言語入力を提供してもよく、または顧客が設計したいもしくは最初に設計した要求されるプロセスオートメーション設備の特定の部分(たとえば、CCR、FER)を示してもよい。
【0023】
プロセスオートメーション設備および/またはその態様は、様々な方法で連合情報モデルにおいて表され得る。いくつかの実装形態では、プロセスオートメーション設備は、1つまたは複数のグラフによって全体的にまたは部分的に表され得る。プロセスオートメーション設備全体またはその部分(たとえば、FER、P&ID、PFD、回路図、ネットワークトポロジーなど)をグラフとして表すことは、グラフを処理してグラフのノードだけではなくグラフのノード間の関係もセマンティックに表す埋め込みを生成するために、グラフニューラルネットワーク(GNN)などの機械学習モデルを使用することを可能にし得る。したがって、ユーザによって提供された第1のレベルの情報をグラフとして表すことによって、および/または参照プロセスオートメーション設備の態様をグラフとして表すことによって、プロセスオートメーション設備の個々の構成要素だけではなくそれらの構成要素間の関係も表す埋め込みを生成することが可能である。これにより、本明細書で説明される埋め込みの様々な比較がより正確になる。
【0024】
1つの例として、第1のレベルのグラフは、プロセスオートメーション設備全体またはその部分を表すために使用され得る。そのような第1のレベルのグラフは、たとえば、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードを含み得る。複数のエッジが含まれることもあり、複数のプロセス間の関係を定義し得る。そのようなグラフは、PFDおよび他の同様に詳細な文書を含むレベルなどの、設計文書階層の特定のレベルに相応する詳細のレベルを有し得る。
【0025】
別の例として、1つまたは複数の第2のレベルのグラフは、設計文書階層の異なるレベルに相応する詳細のレベルで、プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の部分を表すために使用され得る。たとえば、第2のレベルのグラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノード(たとえば、DCN、入力/出力ノードなど)を表す複数のノードを含み得る。グラフは、たとえば、複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジも含み得る。
【0026】
前に言及されたように、プロセスオートメーション設備は非常に多数のプロセスオートメーションノードを含み得る。たとえば、グラフ中のノードとして各ノードを個別に表すことは、手に負えない量のデータをもたらし得る。プロセスオートメーションノードの多くのアセンブリは、たとえば、複数のプロセスオートメーション設備にわたって繰り返し使用される。たとえば、空気乾燥機は、空気乾燥プロセスを自動化するために協調するいくつかのプロセスオートメーションノード(たとえば、数百)を含み得る。そのようなアセンブリは、複数の異なるプロセスオートメーション設備において同じまたは実質的に類似した方法で使用され得るように、モジュール式であるように、たとえば、事前作製および/または事前計画されるように設計され得る。プロセスオートメーション設備の少なくとも一部分を表すためにグラフが使用されるいくつかの実装形態では、1つまたは複数のノードは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき1つまたは複数の事前計画されたモジュール式自動化プロセスアセンブリを表し得る。グラフの少なくともいくつかのエッジは、1つまたは複数の事前計画されたプロセスオートメーションアセンブリと要求されるプロセスオートメーション設備の他の要素との間の関係を定義し得る。
【0027】
本明細書で説明される例は、最初に抽象度がより高いおよび/または詳細度がより低い(たとえば、第1のレベルの)埋め込みを見出し、次いでそれらの抽象的な埋め込みを抽象度がより低く詳細度がより高い第2のレベルの埋め込みにマッピングすることに主に関与している。しかしながら、これは限定的であることを意図していない。これらのマッピングは、プロセスオートメーション設備設計をブートストラップするおよび/またはさもなければ自動化するために他の方法で使用され得る。たとえば、抽象度がより低い埋め込み(たとえば、P&ID、個々のFERを表す)は、抽象度がより高い埋め込み(たとえば、PFD、CCR、制御安全ナラティブなどを表す)にマッピングし得る。別の例として、埋め込みは、抽象化の相応するレベルの他の埋め込みにマッピングし得る。たとえば、あるFERを表す埋め込みは、たとえば、CCRの従属仲間として第1のFERに適合する1つまたは複数の他のFERを表す埋め込みにマッピングし得る。設計文書階層の観点では、設計文書階層の任意のレベルの埋め込みは、同じレベルを含め、設計文書階層の任意の他のレベルの埋め込みにマッピングし得る。
【0028】
説明するために、顧客が要求されるプロセスオートメーション設備の1つまたは複数の下位部分についての情報を入力として提供すると仮定する。たとえば、顧客は、顧客が顧客のプラントに組み込まれることを望む上述のモジュール式自動化プロセスアセンブリのうちの1つまたは複数についての情報を提供し得る。いくつかの実装形態では、これらのモジュール式自動化プロセスアセンブリの特徴に基づいて1つまたは複数の埋め込みが生成され得る。たとえば、各アセンブリはグラフとして表され得る。場合によっては、各アセンブリの個々のグラフに基づいて(および共通のプロセスフローを具現化するヒューリスティックに基づいて)、より大きいグラフが作成され得るが、これは必須ではない。次いで、たとえば、モジュール式自動化プロセスアセンブリの所望の構成に適応するようにCCRおよび1つまたは複数のFERを設計するために使用可能な参照埋め込みにマッピングされ得るセマンティックリッチ埋め込みを生成するために、GNNなどの技法が適用され得る。いくつかのそのような実装形態では、そのようなグラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードと、複数のプロセス間の関係を定義する複数のエッジとを含み得る。他のそのような実装形態では、グラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノードを表す複数のノードと、複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表す複数のエッジとを含み得る。
【0029】
図1は、様々な実施形態による、本開示の選択された態様が実装され得る例示的な環境を概略的に図示する。新しいプロセスオートメーション設備を所望するかまたは既存の設備を変更および/もしくは更新することを望むエンド顧客(たとえば、会社)の代表者などのユーザ(図示せず)は、所望のプロセスオートメーション設備の態様を設計するために、クライアントデバイス10を動作させて統合開発環境(IDE)12と対話し得る。IDE12は、たとえば、直接または1つもしくは複数のコンピュータネットワーク(図示せず)を介して、プロセスオートメーション設計システム20と通信し得る。
【0030】
プロセスオートメーション設計システム20は、プロセスオートメーション設備の少なくとも部分的に自動化された設計を容易にするために、本開示の選択された態様で構成され得る。プロセスオートメーション設計システム20は、インテークモジュール22と、エンコーダモジュール24と、マッチャ26と、テンプレートモジュール28とを含み得る。モジュール22~28のうちの1つまたは複数は、モジュール22~28のうちの他のものと組み合わされること、プロセスオートメーション設計システム20の外部に(たとえば、クライアントデバイス10上に全体的にまたは部分的に)実装されること、などがあり得る。いくつかの実装形態では、プロセスオートメーション設計システム20は、しばしば「クラウドインフラストラクチャ」または単に「クラウド」と呼ばれるものを形成する1つまたは複数のサーバコンピュータシステム上に実装され得る。
【0031】
プロセスオートメーション設計システム20はまた、モジュール22~28によって使用、変更、または作成される様々な情報を記憶するための1つまたは複数のデータベースを含み得る。たとえば、参照プロセスオートメーション設備(図1の「PAF」)データベース30は、まだ存在しているかまたは過去のある時に存在していたかにかかわらず、参照プロセスオートメーション設備についての情報を含み得る。いくつかの実装形態では、所与の参照プロセスオートメーション設備についての情報は、「連合情報モデル」としてデータベース28に記憶され得る。連合情報モデルは、一貫した標準化された方法で所与の参照プロセスオートメーション設備についての情報を編成し得る。したがって、異なる参照プロセスオートメーション設備についての同じタイプの情報は、同じ関数呼び出しなどの、類似した技法を使用してアクセスされ得る。
【0032】
いくつかの実装形態では、連合情報モデルは、たとえば、プロセスオートメーションノード(たとえば、DCN)を表すノードと、プロセスオートメーションノード間の論理経路および/または通信経路を表すエッジとを有するグラフとして、参照プロセスオートメーション設備についての情報を編成し得る。いくつかのそのような実装形態では、そのようなグラフは、たとえばエンコーダモジュール24によって、選択された次元および/または設計文書階層の何らかのレベルに相応する詳細のレベルで、参照プロセスオートメーション設備の様々な態様を表すセマンティックリッチ埋め込みに符号化され得る。たとえば、グラフの個々のノードを埋め込みに符号化するために、たとえばエンコーダモジュール24によって、GNNまたは他の類似した機械学習モデルが使用され得る。次いで、これらの埋め込みは、数回の反復(GNNのハイパーパラメータであり得る)にわたってエッジに沿って隣接ノードに伝播され得る。エッジに沿って伝播されたデータは、たとえばエンコーダモジュール24によって、フィードフォワードニューラルネットワークなどの機械学習モデルを使用して処理され得る。ネイバーのデータは、連結、平均化などの様々な方法で所与のノードのデータと統合され得るおよび/または組み合わされ得る。GNNの反復が多いほど、ますます離れているノードからのより多くの情報が所与の各ノードに組み込まれる。
【0033】
機械学習(図1のML)データベース32は、本明細書で説明される技法を使用して用いられる様々な異なる機械学習モデル(たとえば、それらの機械学習モデルに関連付けられた重み)を記憶し得る。たとえば、MLデータベース32は、参照プロセスオートメーション設備についての異なる設計文書または他のデータソースからのデータをキャプチャするために、連合情報モデルまたはそれらの部分を生成するために、および/あるいは連合情報モデルの一部を形成することもあり形成しないこともある参照埋め込みを生成するために、インテークモジュール22によって、異なる設計入力からセマンティック埋め込みを生成するために、エンコーダモジュール24によって、セマンティック埋め込みを他の類似したセマンティック埋め込みと照合するために、マッチャ26によって、連合情報モデルの一部として参照PAFデータベース30に記憶された情報を取得するために、テンプレートモジュール28によって、などで使用される機械学習モデルを記憶し得る。
【0034】
インテークモジュール22は、参照プロセスオートメーション設備についての情報をキャプチャする、取得する、取り出す、収集する、および/またはさもなければ獲得するために、任意の数の技法を用いるように構成され得る。次いで、インテークモジュール22は、このキャプチャされた情報を処理して連合情報モデルにし得る。インテークモジュール22は、この連合情報モデルを参照PAFデータベース30に記憶し得る。その後、個々のデータポイントまたはデータポイントの集合は、この連合情報モデルから容易に取り出され得る。
【0035】
インテークモジュール22は、このデータを取得するために様々な異なるタイプの文書を処理し得る。これらの文書は構造化または非構造化され得る。構造化文書は、たとえば、マークアップ言語文書(たとえば、XML、JSON)、ベクトルベースのグラフィックファイル、または適切なソフトウェアアプリケーションを使用して作成されるおよび/または変更される他の類似したタイプの文書(たとえば、ODF、VSD、VSDX、XPSなど)を含み得る。その既知の構造に起因して、構造化文書は、たとえば、ルール、ヒューリスティックなどを使用して情報を抽出するために、秩序立てて処理され得る。対照的に、非構造化文書は、そのような基礎をなす構造的詳細を欠いていることがある。非構造化文書は、たとえば、ラスタ画像ファイルもしくはラスタポータブルドキュメントフォーマット(PDF)ファイル、またはナラティブ自然言語散文を含む文書を含み得る。たとえば、物体認識、光学文字認識(OCR)、自然言語処理(NLP)などを使用して、非構造化文書から情報を抽出することが実施され得る。
【0036】
いくつかの実装形態では、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)などの1つまたは複数の機械学習モデルは、それが非構造化文書から関心のある情報を自動的に抽出するためにインテークモジュール22によって使用され得るように、教師あり技法または教師なし技法を使用して訓練され得る。一例として、機械学習モデルは、関心のある視覚要素(たとえば、FER、CCR、計器、タグなど)がバウンディングボックスおよび/またはピクセルワイズ注釈などのグラウンドトゥルース注釈で注釈を付けられる、プラントの物理的なレイアウトのラベル付けされたラスタブループリントを使用して訓練され得る。これらの注釈を付けられた画像は、抽出された特徴を予測された注釈の形態で含み得る出力を生成するために、機械学習モデルを使用して処理され得る。次いで、誤差を生成するために、出力(たとえば、予測された注釈)がグラウンドトゥルース注釈と比較され得る。この誤差に基づいて、機械学習モデルの重みを訓練するために誤差逆伝播法および勾配降下法などの技法が実施され得る。
【0037】
いくつかの実装形態では、構造化文書は、人間によってラベル付けされた訓練データを補足または置換することができる合成訓練データを作成するために活用され得る。たとえば、物理的なプラントレイアウトを図示するベクトルベースのグラフィックファイルは、非構造化バージョンにラスタ化されてもよく、そこから特徴が抽出され得る視覚要素は、バウンディングボックス、ピクセルワイズ注釈などの注釈で事前レンダリングされる。これらのラスタ化され、注釈を付けられた画像は、前に説明されたように機械学習モデルを訓練するために使用され得る。
【0038】
訓練されると、機械学習モデルは、ラベル付けされていない非構造化文書を処理して関係する情報および/または特徴を抽出するために、たとえばインテークモジュール22によって使用され得る。たとえば、中央制御室(CCR)201、1つまたは複数の現場機器室(FER)2021~N、ジャンクションボックス、計器2041~N、および/またはそれらの間の接続もしくはエッジなどの、図2に図示される特徴要素が抽出され得る。これらの特徴は、他の埋め込みと(たとえばマッチャ26によって)容易に比較できる参照埋め込みを生成するために、たとえばインテークモジュール22によって使用され得る。これらの参照埋め込みからのマッピングは、設計文書階層の異なるレベルに相応する詳細のレベルを有する他の文書を表す他の参照埋め込みにつながり得る。これらの他の参照埋め込みによって表される文書は、P&ID、PFD、回路図、ネットワークトポロジー計画/図などのテンプレートアーキテクチャ文書を生成するために、たとえばテンプレートモジュール28によって使用され得る。
【0039】
エンコーダモジュール24は、インテークモジュール22によって設計入力または他の参照プロセスオートメーション設備情報から抽出されたデータなどの情報を取得し、この情報をセマンティック埋め込み(または単に「埋め込み」)に符号化するように構成され得る。参照PAFデータベース30に記憶された参照情報の文脈では、エンコーダモジュール24は、参照プロセスオートメーション設備を表す連合情報モデルのすべてまたは部分を符号化し得る。たとえば、参照プロセスオートメーション設備全体は、グラフの階層として表され得る。エンコーダモジュール24は、たとえば、MLデータベース32に記憶されたGNNなどの機械学習モデルを使用して、グラフのこの階層を1つまたは複数の埋め込みに符号化し得る。そのような埋め込みは、類似度の測度を決定するために、たとえばマッチャ26によって、構築対象のプロセスオートメーション設備について記述する設計入力に基づいて作成されたグラフから生成された参照埋め込みなどの他の同様に作成された参照埋め込みと容易に比較され得る。
【0040】
上記で言及されたように、マッチャ26は、「一致」を見出すために、プロセスオートメーション設備を示すデータを他のプロセスオートメーション設備を示すデータと比較するように構成され得る。本明細書で使用される場合、2つ以上のプロセスオートメーション設備が、プロセスオートメーション設備のうちの一方について作成された設計文書が他方のためのテンプレート設計文書を提供するために活用され得るほど十分に互いに類似している場合に、一致が見出され得る。セマンティック埋め込みを比較するとき、マッチャ26はユークリッド距離、コサイン類似度、ドット積などの技法を使用し得る。そうでない場合、マッチャ26は、様々な要因に応じて様々な方法で重み付けされることもあり重み付けされないこともある個々のデータポイントを比較するために、様々なルールおよび/またはヒューリスティックを使用し得る。1つの非限定的な例として、プロセスオートメーション設備のタイプまたは包括的目標(たとえば、ガス精製、水圧破砕)は、たとえば、FER内のより低いレベルの設計選択肢などの他の要因よりも重く重み付けされ得る。
【0041】
いくつかの実装形態では、テンプレートモジュール28は、モジュール22~26によって実施される動作に基づいて、テンプレート設計文書を取り出し、取得し、生成し、および/またはクライアントデバイス10のユーザに提供するように構成され得る。たとえば、ユーザが、クライアントデバイス10において、所望のプロセスオートメーション設備のための高レベルの制御ナラティブを提供する場合、テンプレートモジュール28は、物理的なプラントレイアウト(例示的な例については図2を参照)、PFD、P&ID、回路図、ネットワークトポロジーなどの、1つまたは複数のより低いレベルの設計文書を返してもよく、任意の他の設計文書は、1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備に基づく。
【0042】
図2は、プロセスオートメーション設備のための物理的なプラントレイアウト200の一例を概略的に図示する。図2に図示されているものは、たとえば、構造化文書または非構造化文書に含まれ得る。インテークモジュール22は、関係のある特徴を抽出するためにそのような文書を処理し得る。これらの特徴は、データベース30に記憶される連合情報モデルを生成するために、たとえばインテークモジュール22によって使用され得る。追加または代替として、これらの特徴は、他の同様に作成された埋め込みと容易に比較できる形態で物理的なプラントレイアウト200を表すセマンティック埋め込みを作成するために、エンコーダモジュール24によって符号化され得る。
【0043】
上から始めると、中央制御室(CCR)201は、プロセスオートメーション設備を制御するために使用され得る様々な機器を含み得る。これらの機器は、アラーム管理システム、分散制御システム(DCS)、安全計装システム(SIS)、および/または火災ガスシステム(FGS)コントローラ、オープンプラットフォーム通信(OPC)サーバ、資産管理システム、ヒストリアンおよび/またはロギングシステム、高度プロセス制御システム、第三者システムおよび/またはコントローラなどを制御するためにヒューマンマシンインターフェース(HMI)を実装するおよび/またはさもなければ提供する、1つまたは複数のコンピューティングシステム、回路構成、および/またはハードウェアを含み得るが、それらに限定されない。
【0044】
複数の現場機器室(FER)2021~N(Nは正の整数である)は、1つまたは複数のプロセスオートメーションネットワーク206を介してCCR201とネットワーク通信しているものとして図示されている。プロセスオートメーションネットワーク206は、Bluetoothネットワークなどの1つもしくは複数のパーソナルエリアネットワーク(PAN)、Wi-Fiネットワークなどの1つもしくは複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、1つもしくは複数のメッシュネットワーク(たとえば、Z-Wave、ZigBee)、および/またはインターネットなどの1つもしくは複数のワイドエリアネットワーク(WAN)を含み得る。プロセスオートメーション設備が階層と見なされる場合、FER2021~NはCCR201に従属するおよび/またはCCR201よりも低いレベルであると見なされ得る。様々な実装形態では、FER202はCCR201において利用可能なHMIのサブセットを含んでもよく、その結果として、FER202におけるそれらのHMIはプロセスオートメーション設備の一部分のみを制御するように操作され得る。たとえば、FER202は必ずしもOPCサーバまたは資産管理システム用のHMIを含むとは限らないが、これは限定的であることを意図していない。
【0045】
各FER202は、1つまたは複数のジャンクションボックス(JB)を介してそれぞれの計器204と動作可能に結合され得る。ジャンクションボックスは、ワイヤ接続を収容するための、通常はプラスチックおよび/または金属で組み立てられた筐体であり、多くの場合、ヒューズ、リレーなどの受動電子構成要素を含む。いくつかの実装形態では、ジャンクションボックスのうちの1つまたは複数は、「スマート」ジャンクションボックスの形態を取り得る。「スマート」ジャンクションボックスは、さらなる制御を容易にするために、マイクロコントローラまたは他の類似した回路構成をリレーおよび/またはヒューズと統合し得る。FER202に関連付けられた(たとえば、FER202のHMIを使用して制御可能な)計器204は、たとえば、アクチュエータまたはセンサーなどの入力/出力要素、ならびにDCN210などの他のプロセスオートメーションノードを含み得る。
【0046】
アクチュエータのいくつかの非限定的な例は、バルブ、ピストン、ロータ、スイッチ、ヒータ、クーラ、スターラ、インジェクタ、真空を作成するためのデバイス、ベルト、トラック、ギア、グリッパ、モータ、リレー、サーボ機械などを含むが、それらに限定されない。センサーは、圧力センサー、温度センサー、フローセンサー、様々なタイプの近接度センサー、光センサー(たとえば、フォトダイオード)、圧力波センサー(たとえば、マイクロフォン)、湿度センサー(たとえば、ヒューミスタ)、放射線量計、レーザー吸収分光器(たとえば、マルチパス光学セル)などを含むが、それらに限定されない、様々な形態を取り得る。
【0047】
図3は、高レベルにおける、プロセスオートメーションシステム/設備を設計および/または開発するための例示的なプロセスを概略的に図示する。開発プロセスはサイクル310として図示されているが、これは、このプロセスが、設計および/または実装プロセスに関与するシステム、設計調達建設(EPC:engineering, procurement and construction)人員などを要求したエンド顧客などの様々なエンティティから様々なタイプの設計入力が受信される複数の反復を伴うことが多いからである。多くの場合、各反復の間に受信された設計入力は、以前の反復の間に受信された設計入力よりも詳細であり得るが、これは、たとえば、様々なエンティティが、何を望んでいるか、それをどのように実装したいか、技術的制約などのより詳細な見解を打ち出しているからである。このようにして、図3は設計文書階層も示しており、より高いレベルの文書は一般性がより高いおよび/または詳細度がより低いが、より低いレベルの文書は一般性がより低いおよび/または詳細度もしくは注目度がより高い。
【0048】
(新しいプロセスオートメーション設備か、既存の設備の更新かにかかわらず)プロセスオートメーション設備を設計することは、たとえば、どの程度の詳細をエンド顧客が提供する準備ができているかに応じて、様々なタイプの設計入力によって様々なポイントで始まり得る。各タイプの設計入力は、どの程度それらのレベルが明確にされているかおよび/または叙述されているかに応じて、設計文書階層のレベルに対応することもあり対応しないこともある。
【0049】
説明の目的で、エンド顧客によって提供される第1の設計入力が高レベルのプロジェクト仕様および/または要件312であると想定される。これらのデータは、たとえば、プロセスオートメーションシステムおよび/またはその構成要素の高レベルの目標を含み得る。高レベルのプロジェクト仕様および/または要件312は、自由形式のナラティブ/散文、フローチャート(たとえば、概略PFD)、要件チェックリストなどの、様々な形態の文書化で提供され得る。別の比較的高レベルの設計入力は、制御安全ナラティブ314である。これらのデータは、たとえば、自由形式の散文、フローチャート、要件、ならびに/または、どのようにプロセスオートメーションシステムの態様が制御されるかおよび/もしくはどのように安全プロトコルが実装されるかを伝える他の情報を含み得る。
【0050】
設計入力312~314の前または後にサイクル310の一部として受信され得る別の設計入力は、動作アラーム管理方針および/または標準作業手順(SOP)316である。このデータは、たとえば、プロセスオートメーションシステムを動作させるための、ならびにプロセスオートメーションシステムにおけるアラームをトリガするための、一般的なガイドラインおよび手順を含み得る。
【0051】
さらにサイクル310に沿って、さらなる詳細を有する設計入力があり、したがって、設計文書階層のより低いレベルに属すると見なされ得る。物理的なプラントレイアウト設計入力318は、詳細の様々なレベルで、どのようにプロセスオートメーションシステム/設備が物理的にレイアウトされるかについての情報を含み得る。物理的なプラントレイアウト設計入力318は、たとえば、ブループリント、アーキテクチャ上のモックアップなどを含み得る。図2は、どのように物理的なプラントレイアウト(200)が文書においてマニフェストされ得るかの1つの例を図示する。
【0052】
計装データベース設計入力322は、たとえば、配線モジュール3201、計器インデックス3202、および/またはプラント階層3203を含み得る。配線モジュール3201は、たとえば、(「スマート」ジャンクションボックスを含む)ジャンクションボックス、(たとえば、DCN、ラックサーバなどが取り付けられる)ハードウェアキャビネットなどについての情報を含み得る。計器インデックス3202は、たとえば、センサー、アクチュエータ、DCNなどの計器のリストまたはデータベースを含み得る。プラント階層3203は、たとえば、所望のプロセスオートメーションプラントの特定のエリア、ならびにそれらのエリアにおけるユニットおよび/または機器を示し得る。最後にサイクル310において、プロセスフロー図(PFD)326が、たとえば、1つもしくは複数のP&ID324とともにまたはそれらに基づいて、提供され得る。
【0053】
サイクル310の間に提供される様々な設計入力312~326は、任意の順序で任意の時に提供され得る。各設計入力に関連付けられたさらなる設計入力および/またはさらなる詳細が受信されると、サイクル310自体が全体的にまたは部分的に繰り返し得る。加えて、本明細書で説明される技法を使用して、様々な設計入力は、情報が欠けている他の設計入力のためのテンプレートを自動的に生成するために使用され得る。いくつかの実装形態では、様々な設計入力は、たとえば、設計文書階層の様々なレベルにわたって、様々な他の設計入力にマッピングされ得る。これらのマッピングは、プロセスオートメーションシステム設計の態様を自動化するために、本明細書で説明されるように活用され得る。
【0054】
たとえば、要求されるプロセスオートメーション設備のための設計入力のうちの1つまたは複数は、第1の埋め込みを生成するために処理され得る。第1の埋め込みは、設計文書階層に相応する詳細または抽象化のレベルで、要求されるプロセスオートメーション設備の1つまたは複数の態様を符号化し得る。第1の埋め込みは、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するために、複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較され得る。複数の第1のレベルの参照埋め込みは、設計文書階層の同じレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、それぞれの複数の既存のプロセスオートメーション設備の態様を符号化し得る。
【0055】
選択された1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからのマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みが識別され得る。様々な実装形態では、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々は、一般的に階層の第1のレベルよりも注目度または詳細度が高い設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細または抽象化の第2のレベルで、複数の既存のプロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つについての第2のレベルの情報を符号化し得る。識別された1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書が提供され得る。
【0056】
いくつかの実装形態では、図3に図示された設計入力は、要求されるプロセスオートメーション設備のためのテンプレート設計文書および/または他のテンプレートを生成するための情報を抽出するために本明細書で説明される技法を使用して処理され得る文書に含まれ得る。たとえば、非テキストであるかまたは少なくとも部分的にグラフィックである様々な異なる文書は、セマンティック埋め込みを生成するためにエンコーダモジュール24によって使用され得る特徴および/または情報を抽出するために、たとえばインテークモジュール22によって処理され得る。いくつかの実装形態では、これらのセマンティック埋め込みは、連合情報モデルの一部として使用および/または記憶され得る。
【0057】
図4は、仮想的なプロセスオートメーション設備のための例示的な高レベルのプロセスフロー400を概略的に図示する。図4は、どのように様々なユニット430A~Sが様々な異なるFERの中の(またはさもなければそれらのFERに関連付けられた)機器において実装され得るかおよび/またはそれらの機器によって制御可能であり得るかを示し、図4において、FERは右(FER #1、#2、#3、#4、#5、#12)および中央(FER #11)に示されている。図3の物理的なプラントレイアウト設計入力318のように、図4に図示されたプロセスフロー400は構造化文書または非構造化文書に含まれ得る。前に説明されたように、そのような文書(またはその部分)は、セマンティック埋め込みを生成するために本明細書で説明される技法を使用して処理され得る。このセマンティック埋め込みは参照埋め込みと照合される場合があり、参照埋め込みは、既存のプロセスオートメーション設備に関連付けられた他の文書(たとえば、PFD、P&ID、回路図など)を(設計文書階層の様々なレベルで)表す他の埋め込みへのマッピングを含む。これらの他の文書は、新しいプロセスオートメーション設備を設計するためのテンプレート設計文書用のベースとして使用され得る。
【0058】
フローは図4の上から下に進む。図4に図示された例示的なプロセスは、液体天然ガス液化プラントの一部として実装され得るプロセスユニットを含むが、これは限定的であることを意図していない。上から開始して、ブロック430A~Bにおいて、海底石油抽出のためのガス井ならびにインレット処理が第1のFER #1において制御される。第2のFER #2は、ブロック430C~Dのプロセスを制御する。ブロック430Cは、共通のまたは共有されるCO2圧縮プロセスユニットを表す。ブロック430Dは、共通のまたは共有される酸性ガス除去プロセスユニットを表す。
【0059】
この時点で、プロセス全体は2つの並行する「トレイン」に分かれる。左側のトレインは、FER #11によって制御されるプロセスユニットのシーケンスに対応する。右側のトレインは、FER #12によって制御されるプロセスユニットのシーケンスに対応する。2つのトレインはほぼ同一であるので、左側の第1のトレインのプロセスユニットのみが詳細に説明される。
【0060】
ブロック430Eは、(FER #11によって制御される)左側のトレインによって処理される石油のみに対して動作するCO2圧縮プロセスユニットに対応する。右側のトレイン(FER #12)によって処理される石油は、別個のCO2圧縮プロセスユニットによって処理される。同様に、ブロック430Fは、(FER #11によって制御される)左側のトレインによって処理される石油のみに対して動作する酸性ガス除去プロセスユニットに対応する。下がって左側のトレインの残りに移ると、ブロック430Gは脱水プロセスユニットに対応し、ブロック430Hは水銀除去プロセスユニットに対応し、ブロック430Iは液化プロセスユニットに対応し、ブロック430Jは分別プロセスユニットに対応し、ブロック430Kは熱媒体システムプロセスユニットに対応し、ブロック430Lは燃料ガスプロセスユニットに対応し、ブロック430Mは冷却/強化システムプロセスユニットに対応し、ブロック430Nはフレアベントシステムプロセスユニットに対応する。
【0061】
左側のトレインを終了すると、両方のトレインは、ブロック430Oにおける冷媒貯蔵プロセスユニットにつながる。この冷媒貯蔵プロセスユニット430O、ならびに復水貯蔵プロセスユニット(ブロック430P)と液化天然ガス(LNG)貯蔵およびボイルオフガス(BOG)処理プロセスユニット(ブロック430Q)とは、FER #3によって制御可能である。次いで、FER #4によって制御されるプロセスユニットからの出力は、ブロック430RにおけるLNGジェティムアリング設備プロセスユニットにかけられる。このプロセスはFER #4によって制御される。最後に、ブロック430Sにおける種々雑多な下流ユーティリティはFER #5によって制御される。
【0062】
図4に図示された各プロセスユニット430は、限定はしないが、センサーなどの入力部、アクチュエータなどの出力部、および計算目的で構成されたDCNなどの他のノードを含む、1つまたは複数のプロセスオートメーションノードを使用して実装され得る。プロセスユニット430A~Sのうちの1つまたは複数はまた、PFDおよび/またはP&IDなどの文書を使用して設計され得る。右側のプロセストレインにおける液化プロセスユニット430Iから延びる矢印は、その液化プロセスユニットを実装するためのPFD432および対応するP&ID4341~Nの表現を指している。これらの矢印は、どのようにPFD432が複数の異なるP&ID4341~Nに対応し得る(たとえば、含み得る)かを示す。言い換えれば、PFD432は、P&ID4341~Nよりも高いレベルの設計文書階層に属し得る。
【0063】
いくつかの実装形態では、プロセスフロー400のすべてまたは部分は、テンプレート設計文書を提供するために活用され得る。たとえば、プロセスフロー400のプロセスユニット430A~Sについての情報は、たとえばインテークモジュール22によって、グラフを生成するために構造化文書または非構造化文書から抽出され得る。エンコーダモジュール24は、このグラフを抽象化の第1のレベルで、参照セマンティック埋め込みに符号化し得る。マッチャ26は、このセマンティック埋め込みを、プロセスフロー400と同様の抽象化のレベルにおける1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を表す1つまたは複数の参照埋め込みと照合し得る。これらの参照埋め込みからのこれらのマッピングは、異なるレベルの参照埋め込みにつながり得る。テンプレートモジュールは、これらの異なるレベルの参照埋め込みによって表される文書を取り出し、たとえば、一時データまたは無関係なデータを除去する前処理ありまたはなしで、それらの文書を返し得る。
【0064】
図5は、様々な実装形態による、どのように埋め込み空間540、542、544、546、および548ならびにそれらの間のマッピングが新しいまたは更新対象のプロセスオートメーション設備のためのテンプレート設計文書の提供を容易にするために活用され得るかの例を概略的に図示する。埋め込み空間540、542、544、546、および548は2つの次元で図示される。しかしながら、これは理解しやすくするためのものにすぎず、限定的であることを意図していない。埋め込み空間540、542、544、546、および548は、内部に含まれる個々の埋め込みと同数の次元を有し得る。同様に、様々な文書(またはより一般的には、抽象化の異なるレベルにおける情報)が別個の埋め込み空間に符号化されることは必要ではない。埋め込み空間540、542、544、546、および548は、理解しやすくするためにのみ、図5において別個の空間として図示される。さらに、図5に図示された埋め込みおよび埋め込みクラスタの数も、埋め込みおよび埋め込みクラスタの間に図示されたマッピングも、限定的であることを意図していない。むしろ、これらは例示の目的で提示されている。
【0065】
第1の埋め込み空間540は、第1の埋め込みを生成するために、要求されるプロセスオートメーション設備についての「第1のレベル」の情報を表す埋め込み(小さい白色の円)を含む。第1の埋め込み空間540の中の各埋め込みは、上述の設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、プロセスオートメーション設備の1つまたは複数の態様を符号化する。プロセスオートメーション設備のための第1のレベルの情報の例は、たとえば、図3のプロジェクト仕様および/または要件312と、制御安全ナラティブ314と、動作アラーム管理および標準作業手順316と、他の同様に高いレベルの情報とを含み得る。多くの場合、第1の埋め込み空間540の中の埋め込みによって表される第1のレベルの情報は、新しいプロセスオートメーション設備を設計するときに受信または提供される初期情報と同様の抽象化のレベルにあり得る。
【0066】
図5では、第1の埋め込み空間540は、埋め込みの複数のクラスタ5401~4を含む。各クラスタは、様々な点で類似したプロセスオートメーション設備についての情報を符号化する埋め込みを含み得る。いくつかの実装形態では、埋め込み空間540、542、544、546、または548のうちのいずれかにおける埋め込み間の類似度は、ユークリッド距離、コサイン類似度、ドット積などの技法を使用して個々の埋め込みを比較することによって、マッチャ26によって決定され得る。たとえば、第1のクラスタ5401は、天然ガス精製所についての第1のレベルの情報に基づいて生成された埋め込みを含み得る。第2のクラスタ5402は、オフショア石油抽出および処理設備についての第1のレベルの情報に基づいて生成された埋め込みを含み得る。第3のクラスタ5403は、油圧フラッキング設備についての第1のレベルの情報に基づいて生成された埋め込みを含み得る。第4のクラスタ5404は、核燃料処理設備についての第1のレベルの情報に基づいて生成された埋め込みを含み得る。
【0067】
第2の埋め込み空間542は、プロセスオートメーション設備についての「第2のレベル」の情報を表す個々の埋め込み(小さい白色の円)を含む。第1の埋め込み空間540と同様に、第2の埋め込み空間542の中の1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々は、設計文書階層の第2のレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、既存のプロセスオートメーション設備についての第2のレベルの情報を符号化する。たとえば、第1の埋め込み空間540の中の各埋め込みは、プロセスオートメーション設備またはその部分の高レベルの記述(たとえば、ナラティブ、仕様)を表し得るが、第2の埋め込み空間542の中の各埋め込みは、プロセスオートメーション設備の一部分のより低いレベルの記述を表し得、図2では、これはPFDであると想定される。やはり第1の埋め込み空間540と同様に、第2の埋め込み空間542では、埋め込みは埋め込みのクラスタ5421~4にグループ化される。場合によっては、埋め込みのクラスタは、互いとセマンティック的に類似したPFDを表し得る(たとえば、類似したPFDを表し得る)。追加または代替として、いくつかの実装形態では、埋め込みのクラスタは、同じプロセスオートメーション設備において使用されるPFDを表し得る。このようにして、第2の埋め込み空間542は、別個のプロセスオートメーション設備に基づいて部分的にインデックス付けされ得る。
【0068】
様々な埋め込み、埋め込みのクラスタ、埋め込み空間などの間の双方向矢印として、様々なマッピングが図5に図示されている。各マッピングは、類似度関数を表し得る。いくつかの実装形態では、これらのマッピング(および図5に図示され、本明細書の他の場所で説明される他のマッピング)は、たとえば、フィードフォワードニューラルネットワークなどの機械学習モデルを使用して学習され得る。そのような機械学習モデルは、たとえば、トリプレット損失、共分散行列、局所性鋭敏型ハッシュなどの類似度学習技法を使用して訓練され得る。トリプレット損失では、たとえば、「ベースライン」または「アンカー」入力が「正」または「真」の入力および「負」または「偽」の入力と比較される。アンカー入力と正の入力との間の距離(たとえば、ユークリッド、コサイン類似度など)は最小化され得る。アンカー入力と負の入力との間の距離は最大化され得る。
【0069】
第1の埋め込み空間540の中の埋め込みから第2の埋め込み空間542の中の埋め込みのクラスタへの複数のマッピング541A~Dが図示されている。マッピング541A~Dは事実上、既存のおよび/または過去の(総称して「過去の」)プロセスオートメーション設備についての第1のレベルの情報の個々のインスタンス(第1の埋め込み空間540の中の埋め込み)を第2の埋め込み空間542の中の埋め込みのクラスタにマッピングする。たとえば、第1のマッピング541Aは、所与のプロセスオートメーション設備のための第1のレベルの情報を表す埋め込みを、その同じ所与のプロセスオートメーション設備に関連付けられた(たとえば、その部分について記述する)複数のPFDを表す埋め込みの第1のクラスタ5421にマッピングする。第2のマッピング541Bは、別のプロセスオートメーション設備のための第1のレベルの情報を表す埋め込みを、その同じプロセスオートメーション設備に関連付けられた(たとえば、その部分について記述する)複数のPFDを表す埋め込みの第2のクラスタ5422にマッピングする。
【0070】
第3のマッピング541Cは、第3のプロセスオートメーション設備のための第1のレベルの情報を表す埋め込みを、その同じ第3のプロセスオートメーション設備に関連付けられた(たとえば、その部分について記述する)複数のPFDを表す埋め込みの第3のクラスタ5423にマッピングする。第4のマッピング541Dは、異なるクラスタ(5404)の一部である第4のプロセスオートメーション設備のための第1のレベルの情報を表す埋め込みを、その同じ第4のプロセスオートメーション設備に関連付けられた(たとえば、その部分について記述する)複数のPFDを表す埋め込みの第4のクラスタ5424にマッピングする。他のマッピングが可能であるが、簡潔および明快のために省略される。
【0071】
様々な実装形態では、これらのマッピング541A~Dは、プロセスオートメーションシステム設計の態様を自動化するために活用され得る。たとえば、ユーザは、プロジェクト仕様または要件312などの第1のレベルの設計入力を、たとえば、電子メール、PDF、電話呼またはボイスメールの文字起こしなどの文書において提供することが可能である。この設計入力は、黒色の星として第1の埋め込み空間540において表されるセマンティック埋め込み539を生成するために、(たとえば、NLP、OCR、物体認識などを使用して)インテークモジュール22によって処理され得る。セマンティック埋め込み539は、第1の埋め込み空間540の第2のクラスタ5402の埋め込みに近接しており、したがって、それらに類似していることがわかる。したがって、第2の埋め込み空間542に対する埋め込みへのマッピング541A~Cのうちのいずれかに従うことが可能である。たとえば、セマンティック埋め込み539は、第3のマッピング541Cの一端にある埋め込みに最も近接しており、この埋め込みは、第2の埋め込み空間542の中の埋め込みの第3のクラスタ5423につながる。したがって、第2の埋め込み空間542の中の埋め込みの第3のクラスタ5423の埋め込みによって表されるPFDのうちの1つまたは複数が取り出され、「現状のままで」または(たとえば、機密情報、一時的な情報、または無関係な情報を除去するために)何らかの形態の前処理が実施された後でのいずれかで、テンプレートとしてユーザに提供され得る。
【0072】
両矢印によって示されているように、マッピング541A~D(および本明細書で説明される他のマッピング)は、設計文書階層のより低いレベルからより低いレベルへのマッピングに限定されない。これらのマッピングは逆でも活用され得る。たとえば、ユーザは、設計入力として1つまたは複数のPFD326を提供することが可能である。これらの1つまたは複数のPFD326は、第2の埋め込み空間542においてセマンティック埋め込みを生成するために、それらが構造化されているかまたは非構造化されているかに応じて様々な方法で処理され得る。次いで、たとえば、プロジェクト仕様/要件312、制御安全ナラティブなどの、PFD326よりも高い抽象化のレベルにある文書を生成するために、第2の埋め込み空間542から戻って第1の埋め込み空間540へのマッピングが使用され得る。
【0073】
再び図5を参照すると、第3の埋め込み空間544は、過去のプロセスオートメーション設備において使用されたP&ID324などの、第3のレベルの情報を表す埋め込みを含み得る。第3の埋め込み空間544は、埋め込みの3つのクラスタ5441~3を含む。各クラスタは、たとえば、基礎をなすP&IDが多くの共有される特徴を有する、基礎をなすP&IDが同じプロセスオートメーション設備の一部であり、同じFERによって制御され、セマンティック的に類似したプロセスオートメーション設備において使用された、などの理由で、互いとセマンティック的に類似した埋め込みを含み得る。前と同様に、マッピング543Aおよび543Bは、第2の埋め込み空間542の中の(個々のPFDを表す)埋め込みと第3の埋め込み空間544の中の(P&IDを表す)第3のレベルの埋め込みとの間で学習される類似度関数を表し得る。したがって、前と同様に、第2の埋め込み空間542の第2のクラスタ5422の中の埋め込みによって表されるPFDは、マッピング543Bを介して第3の埋め込み空間544の第1のクラスタ5441につながり得る。第1のクラスタ5441の中の4つの埋め込みは、テンプレートP&IDとしてユーザに提供され得る4つのP&ID324を表し得る。
【0074】
第4の埋め込み空間546は、たとえば、過去のプロセスオートメーション設備において使用されたネットワークトポロジーを表す埋め込み(白色の円)を含み得る。第4の埋め込み空間546は、3つのクラスタ5461~3を含む。各クラスタは、互いとセマンティック的に類似している、類似した文脈で(たとえば、同じまたは類似したプロセスオートメーション設備において)使用された、などのネットワークトポロジーを表す埋め込みを含む。
【0075】
第3の埋め込み空間544と第4の埋め込み空間546との間の2つのマッピング545A~Bが図示されている。一方のマッピング545Aは、第3の埋め込み空間544の中の個々のP&IDを表す個々の埋め込みと、4つの異なるネットワークトポロジーを表す第4の埋め込み空間546の中の埋め込みの第1のクラスタ5461との間である。マッピング545Aは、たとえば、4つの異なるネットワークトポロジーが実装された4つの異なる過去のプロセスオートメーション設備において同じP&IDが実装されたことを示し得る。
【0076】
第3の埋め込み空間544と第4の埋め込み空間546との間の他方のマッピング545Bは、第3の埋め込み空間544の中の4つの異なるP&IDを表す埋め込みのクラスタ5443と、第4の埋め込み空間546の第2のクラスタ5462内の個々のネットワークトポロジーを表す個々の埋め込みとの間である。マッピング545Bは、たとえば、4つの異なるP&IDが実装された4つの異なる過去のプロセスオートメーション設備において同じネットワークトポロジーが実装されたことを示し得る。マッピング545Aおよび545Bは、2つの所与の埋め込み空間の間のマッピングが一方の側のクラスタおよび他方の側の個々の埋め込みに限定されないという、より一般的な原理を示す。むしろ、いずれかの埋め込み空間の中の個々の埋め込みが、他方の空間の中のクラスタまたは個々の埋め込みにマッピングしてもよく、その逆も同様である。
【0077】
図2に図示された200などの物理的なプラントレイアウトを表す埋め込み(小さい白色の円)を含む第5の埋め込み空間548が図5に図示されている。たとえば、セマンティック的に/物理的に類似した物理的なプラントレイアウトに対応する、埋め込みの3つのクラスタ5481~3が図示されている。任意のタイプの文書および/または設計文書階層のレベルの間のマッピングがどのように学習され得るかを示す、図5の第5の埋め込み空間548と他の埋め込み空間との間のマッピング547および549A~Bが図示されている。たとえば、マッピング547は、第4の埋め込み空間546の個々のネットワークトポロジーと第5の埋め込み空間548の中の物理的なプラントレイアウト埋め込みの第2のクラスタ5482との間に延びている。これは、たとえば、第2のクラスタ5482の4つの埋め込みによって表される4つの異なる物理的なプラントレイアウトにおいて同じネットワークトポロジーが使用されたことを示し得る。
【0078】
マッピング549Aは、物理的なプラントレイアウトを表す埋め込みの第1のクラスタ5481と第2の埋め込み空間542の中の個々のPFD埋め込みとの間に延びている。これは、たとえば、第1のクラスタ5481の埋め込みによって表される4つの異なる物理的なプラントレイアウトがすべて、プロセスオートメーション設備の少なくとも何らかの部分に対する同じPFDを含んでいたことを示し得る。マッピング549Bは、物理的なプラントレイアウトを表す埋め込みの第2のクラスタ5482と第2の埋め込み空間542の中の埋め込みの第4のクラスタ5424との間に延びている。これは、たとえば、第2のクラスタ5482の埋め込みによって表される4つの異なる物理的なプラントレイアウトがすべて、クラスタ5424の埋め込みによって表される同じ4つのPFDを含んでいたことを示し得る。
【0079】
いくつかの実装形態では、個々の埋め込みは、基礎をなすグラフを表し得る(たとえば、基礎をなすグラフから生成され得る)。たとえば、PFD、P&ID、およびネットワークトポロジーなどの文書は、グラフとして表され得る。PFDでは、たとえば、各グラフは、(たとえば、プロセスフロー400のプロセス430A~Sなどの)要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスを表す複数のノードを含み得る。複数のエッジは、複数のプロセス間の関係を定義し得る。そのようなグラフは、たとえば、GNNを使用してエンコーダモジュール24によって、図5の第3の埋め込み空間544に図示されたセマンティック埋め込みのうちの1つに符号化され得る。
【0080】
ネットワークトポロジー(たとえば、第4の埋め込み空間546の埋め込み)の文脈では、グラフは、要求されるプロセスオートメーション設備において実装されるべき複数のプロセスオートメーションノード(たとえば、DCN)を表す複数のノードを含み得る。対応する複数のエッジは、複数のプロセスオートメーションノード間のネットワーク通信チャネルを表し得る。したがって、図5の第4の埋め込み空間546の中の各埋め込みは、そのようなグラフを表し得る。物理的なプラントレイアウト(たとえば、第5の埋め込み空間548の埋め込み)の文脈では、グラフは、CCRおよびFER、ならびにジャンクションボックスなどのエリアまたはプロセスユニットに対応するノードと、様々なエリアまたはプロセスユニット間のネットワーク通信チャネルに対応するエッジとを含み得る。したがって、第5の埋め込み空間548の中の各埋め込みは、そのようなグラフを表し得る。
【0081】
図6は、テンプレート設計文書を生成するために設計入力がどのように処理され得るかの1つの例を概略的に図示する。左から開始すると、設計入力は、1つまたは複数のFER(図2の2021~Nを参照)のための1つまたは複数の入力/出力(I/O)サマリー670の形態を取る。ブロック672において、各FER(またはプロセスユニット)によって制御されるおよび/またはさもなければ各FERに関連付けられるDCNなどのプロセスオートメーションノードの量は、対応するI/Oサマリー670に基づいて計算され得る。いくつかの実装形態では、所与のFERに対するDCNの量は、ブロック672において以下のように推定され得る。
【0082】
【数1】
【0083】
spare_requirement%は25%、すなわち0.25であると仮定する。展開されるべきDCNモデルにおける最大I/Oポイントが100である場合、設計段階の間にそのDCNのインスタンスに割り当てられるために利用可能なI/Oポイントの最大数は75である。FERにおけるI/Oポイントの総量(式(1)におけるI/O量)が10,000である場合、必要とされるDCNの量は134(10,000/75=133.333...)である。
【0084】
ブロック673において、たとえばエンコーダモジュール24によって、ブロック672において決定されたDCNの量とFER I/Oサマリー670のすべてまたは部分とに基づいて、埋め込みが作成され得る。ブロック674において、たとえばマッチャ26によって、埋め込みが1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を表す参照PAFデータベース30における参照埋め込みと照合され得る。一致した参照埋め込みに基づいて、テンプレートモジュール28が、1つもしくは複数のテンプレートネットワークアーキテクチャ図面676および/または1つもしくは複数のテンプレートネットワーク構成678などの設計文書を生成し、取り出し、および/または提供し得る。
【0085】
図7は、テンプレート設計文書を生成するために設計入力がどのように処理され得るかの別の例を図示する。図7の多くの態様は、図6に図示された態様に類似している。しかしながら、図7は、図6よりも後のプロセスオートメーション設備設計サイクル(たとえば、図3の310)の段階を表し得る。したがって、図7では、さらに詳細な設計入力が利用可能である。
【0086】
もう一度左側から開始すると、(図6の詳細度がより低いI/Oサマリー670とは対照的に)各FER(またはプロセスユニット)に対するI/O計器インデックス782が設計入力として提供される。各プロセスユニットに対する1つまたは複数のP&ID784も設計入力として提供される。いくつかの実装形態では、P&ID784は、本明細書で説明される技法を使用して生成されたおよび/もしくは取り出されたテンプレートを使用して作成されている場合がある、かつ/またはそのようなテンプレートの形態を取る場合がある。
【0087】
図6と同様に、ブロック772において、各FERによって制御されるおよび/またはさもなければ各FERに関連付けられるDCNなどのプロセスオートメーションノードの量は、対応するI/O計器インデックス782に基づいて計算され得る。いくつかの実装形態では、上記に記載された同じ式(1)が使用され得る。一方、P&ID784に関連付けられたソフトウェア接続は、たとえば、プロセス制御ループを形成するタグのグループを識別するために、ブロック786において分析され得る。いくつかの実装形態では、これらのタグは、ブロック772において処理するための追加の入力として使用され得る。いくつかの実装形態では、同じグループの中のタグは同じDCNに割り当てられ得る。
【0088】
ブロック773において、エンコーダモジュール24は、たとえば、ブロック772において計算されたDCNの量、ならびにI/O計器インデックス782およびP&ID784のすべてまたは部分(および場合によってはブロック786において識別されたタググループ)を表す埋め込みを生成し得る。ブロック774において、埋め込みは、たとえばマッチャ26によって、1つまたは複数の参照プロセスオートメーション設備を表す参照PAFデータベース30における参照埋め込みと照合され得る。一致した参照埋め込みに基づいて、テンプレートモジュール28は、1つもしくは複数の更新されたテンプレートネットワークアーキテクチャ図面776および/または1つもしくは複数の更新されたテンプレートネットワーク構成778などの更新された設計文書を生成し、取り出し、および/または提供し得る。ブロック788において、ブロック772において決定されたDCN割当て情報は、I/O計器インデックス782を更新するために使用され得る。
【0089】
図8は、本明細書で開示される実装形態による、本開示の選択された態様を実践するための例示的な方法800を示すフローチャートである。便宜上、フローチャートの動作は、動作を実施するシステムに関して説明される。このシステムは、様々なコンピュータシステムの様々な構成要素を含み得る。さらに、方法800の動作は特定の順序で示されているが、これは限定的であることを意図していない。1つまたは複数の動作が並べ替えられるか、省略されるか、または追加されてもよい。
【0090】
ブロック802において、システムは、たとえばインテークモジュール22および/またはエンコーダモジュール24によって、第1の埋め込みを生成するために、要求されるプロセスオートメーション設備についての1つまたは複数の第1のレベルの設計入力を処理し得る。様々な技法が第1の埋め込みを生成するために用いられ得る。第1のレベルの設計入力がテキストデータを含む場合、word2vec、トランスフォーマネットワーク、様々なタイプのRNNなどの様々なNLP技法が用いられ得る。第1のレベルの設計入力がラスタグラフィックを含む場合、訓練された機械学習モデル(たとえば、CNN)などの物体認識技法が用いられ得る。第1のレベルの設計入力がノードとエッジとを有するグラフまたはそのようなグラフを形成するために前処理され得る他のデータを有するグラフを含む場合、グラフニューラルネットワークなどの技法が第1の埋め込みを作成するために用いられ得る。複数の設計入力が提供されるいくつかの実装形態では、設計入力の異なるモダリティ(たとえば、グラフベース、画像ベース、テキストベース)に基づいて複数の埋め込みが作成され得る。これらの複数の埋め込みは、平均化、連結などの様々な方法で組み合わされ得る。
【0091】
いくつかの実装形態では、第1の埋め込みは、設計文書階層の高レベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、要求されるプロセスオートメーション設備の設計態様を符号化し得る。そのような実装形態では、第1のレベルの設計入力は、たとえば、制御ナラティブ、プロジェクト仕様(散文、リスト、図などを含み得る)などの、エンド顧客またはEPC人員から受信された1つまたは複数の比較的高いレベルの設計入力を含み得る。必ずしも設計の目的で作成されない場合がある他のタイプの設計入力も、そのような第1のレベルの設計入力として使用され得る。1つの非限定的な例として、利害関係者間で交換された書面(たとえば、手紙、電子メール、テキストメッセージ)は、所望のプロセスオートメーション設備についての高レベルの情報を含むことがあり、したがって、第1の埋め込みを生成するために(たとえば、NLPを使用して)処理され得る。(対面でのまたは電話での)音声会話の文字起こしも使用され得る。
【0092】
しかしながら、第1のレベルの設計入力は、設計文書階層の任意の特定のレベルに相応する詳細のレベルであることを必要とされない。前に言及されたように、図4に図示されたマッピングなどのマッピングは双方向マッピングであり得る。したがって、特定のプロセスのためのP&IDなどの、階層の比較的低いレベル(すなわち、詳細の比較的高いレベル)の文書を表す埋め込みは、PDF、プラントレイアウト、制御ナラティブ、プロジェクト仕様などの、より高いレベルの文書に戻ってマッピングされ(最終的には、それらの文書のテンプレートを生成/選択するために使用され)得る。
【0093】
再び図8を参照すると、ブロック804において、システムは、たとえばマッチャ26によって、第1の基準を満たす1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みを選択するために、第1の埋め込みを複数の第1のレベルの参照埋め込みと比較し得る。複数の第1のレベルの参照埋め込みは、設計文書階層の第1のレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、それぞれの複数の参照プロセスオートメーション設備を符号化し得る。様々な実装形態では、第1の基準は、たとえば、類似度のしきい値測度を含み得る。そのような類似度の測度(埋め込み空間における距離に対応することもあり対応しないこともある)は、ユークリッド距離、コサイン類似度、ドット積などの技法を使用して決定され得る。別の例として、第1の基準は、埋め込み空間の中の第1の埋め込みに最も近いおよび/または最も類似した、いくつかの参照埋め込みを含み得る。
【0094】
ブロック806において、システムは、たとえばマッチャ26によって、選択された1つまたは複数の第1のレベルの参照埋め込みからのマッピングに基づいて、1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みを識別し得る。1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みの各々は、設計文書階層の異なるレベルに相応する詳細または抽象化のレベルで、複数の既存のプロセスオートメーション設備のうちのそれぞれの1つについての第2のレベルの情報を符号化し得る。そのようなマッピングの例は、図5の様々な埋め込み空間540、542、544、546、および548の間の矢印として図4に図示された。
【0095】
識別された1つまたは複数の第2のレベルの参照埋め込みに基づいて、ブロック808において、システムは、要求されるプロセスオートメーション設備のための1つまたは複数のテンプレート設計文書を提供し得る。たとえば、第2のレベルの参照埋め込みは、P&ID、PFD、ネットワークトポロジー、物理的なプラントレイアウトなどの設計文書を表し得る。この既存の文書は、現状のままで取り出され、要求側ユーザに提供されることがあるか、またはより一般的に適用可能なテンプレートを生成するために使用されることがあり、いずれのオプションも事実上、新しいプロセスオートメーション設備の設計プロセスをブートストラップする。
【0096】
いくつかの実装形態では、テンプレート設計文書のうちの1つまたは複数は、参照プロセスオートメーション設備に関連付けられた(たとえば、参照プロセスオートメーション設備の設計、実装、構築、一新、改善などを行うために使用される)複数の参照設計文書の間で共有される「永続的な(intransient)」要素に基づいて生成され得る。これらの参照設計文書は、任意の数の永続的な要素(たとえば、一致する機器、一致するプロセスユニット)を共有し得る限り、互いに類似し得る。同様に、これらの参照設計文書は、異種のまたは「一時的な(transient)」要素を含む限り、互いとは異なり得る。様々な実装形態では、これらの参照設計文書は、複数の参照埋め込みを生成するために使用され得、複数の参照埋め込みは、別のプロセスオートメーション設備を構築または維持するために有用である可能性が高いテンプレート設計文書を生成するために使用され得る。
【0097】
第1のレベルの参照埋め込みが第2のレベルの参照埋め込みのクラスタにマッピングし、第2のレベルの参照埋め込みの各々が異なる参照プロセスオートメーション設備の設計態様を表すと仮定する。いくつかのそのような実装形態では、参照プロセスオートメーション設備のクラスタの間で共有されるかまたは共通であるデータポイントが識別され、テンプレート設計文書の対応するフィールドまたはスロットを自動ポピュレートするために使用され得る。一方、複数の参照プロセスオートメーション設備の間で変化する一時的なデータポイントは、破棄されるか、またはテンプレート設計文書の対応するフィールドまたはスロットのための選択可能なオプションを列挙したリストにまとめられ得る。
【0098】
図9は、本明細書で説明される技法の1つまたは複数の態様を実施するために任意選択で利用され得る例示的なコンピューティングデバイス910のブロック図である。コンピューティングデバイス910は、典型的には、バスサブシステム912を介していくつかの周辺デバイスと通信する少なくとも1つのプロセッサ914を含む。これらの周辺デバイスは、たとえば、メモリサブシステム925およびファイル記憶サブシステム926を含む記憶サブシステム924と、ユーザインターフェース出力デバイス920と、ユーザインターフェース入力デバイス922と、ネットワークインターフェースサブシステム916とを含み得る。入力デバイスおよび出力デバイスは、コンピューティングデバイス910とのユーザ対話を可能にする。ネットワークインターフェースサブシステム916は、ネットワーク(物理および/または仮想)へのインターフェースを提供し、他のコンピューティングデバイスの中の対応するインターフェースデバイスに結合される。
【0099】
ユーザインターフェース入力デバイス922は、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、またはグラフィックスタブレットなどのポインティングデバイス、スキャナ、ディスプレイに組み込まれたタッチスクリーン、音声認識システムなどのオーディオ入力デバイス、マイクロフォン、および/または他のタイプの入力デバイスを含み得る。一般に、「入力デバイス」という用語の使用は、情報をコンピューティングデバイス910にまたは通信ネットワーク上で入力するための、すべての考えられるタイプのデバイスおよび方法を含むことが意図される。
【0100】
ユーザインターフェース出力デバイス920は、ディスプレイサブシステム、プリンタ、ファックス機械、またはオーディオ出力デバイスなどの非視覚的ディスプレイを含み得る。ディスプレイサブシステムは、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルデバイス、投影デバイス、または可視画像を作成するための何らかの他の機構を含み得る。ディスプレイサブシステムは、オーディオ出力デバイスなどを介して非視覚的表示も提供し得る。一般に、「出力デバイス」という用語の使用は、情報をコンピューティングデバイス910からユーザにまたは別の機械もしくはコンピューティングデバイスに出力するための、すべての考えられるタイプのデバイスおよび方法を含むことが意図される。
【0101】
記憶サブシステム924は、本明細書で説明されるモジュールのうちのいくつかまたはすべての機能を提供するプログラミングおよびデータ構造を記憶する。たとえば、記憶サブシステム924は、図1に図示された構成要素を動作させるための、ならびに図6図8の選択された態様を実施するための論理を含み得る。
【0102】
これらのソフトウェアモジュールは一般に、プロセッサ914によって単独でまたは他のプロセッサと組み合わせて実行される。記憶サブシステム924において使用されるメモリサブシステム925は、プログラム実行中に命令およびデータを記憶するための主ランダムアクセスメモリ(RAM)930と、固定命令が記憶される読取り専用メモリ(ROM)932とを含む、いくつかのメモリを含むことができる。ファイル記憶サブシステム926は、プログラムおよびデータファイルのための永続ストレージを提供することができ、ハードディスクドライブ、関連するリムーバブルメディアと一緒のフロッピーディスクドライブ、CD-ROMドライブ、光ドライブ、またはリムーバブルメディアカートリッジを含み得る。いくつかの実装形態の機能を実装するモジュールは、ファイル記憶サブシステム926によって記憶サブシステム924に、またはプロセッサ914によってアクセス可能な他の機械に記憶され得る。
【0103】
バスサブシステム912は、意図したとおりにコンピューティングデバイス910の様々な構成要素およびサブシステムに互いと通信させるための機構を提供する。バスサブシステム912は単一のバスとして概略的に示されているが、バスサブシステムの代替実装形態は複数のバスを使用してもよい。
【0104】
コンピューティングデバイス910は、ワークステーション、サーバ、コンピューティングクラスタ、ブレードサーバ、サーバファーム、または任意の他のデータ処理システムもしくはコンピューティングデバイスを含む、様々なタイプのものであり得る。コンピュータおよびネットワークの絶え間なく変化する性質に起因して、図9に図示されたコンピューティングデバイス910の説明は、いくつかの実装形態を示すための具体的な例として意図されているにすぎない。図9に図示されたコンピューティングデバイスよりも多数または少数の構成要素を有するコンピューティングデバイス910の多くの他の構成が可能である。
【0105】
いくつかの実装形態が本明細書で説明され、示されてきたが、機能を実施するならびに/あるいは結果および/または本明細書で説明される利点のうちの1つもしくは複数を取得するための様々な他の手段および/または構造が利用されてもよく、そのような変形形態および/または変更形態の各々は、本明細書で説明される実装形態の範囲内にあると見なされる。より一般的には、本明細書で説明されるすべてのパラメータ、次元、材料、および構成は例示的なものであり、実際のパラメータ、次元、材料、および/または構成は、1つまたは複数の本教示が使用される特定の1つまたは複数の適用例に依存することが意図されている。当業者は、所定の実験を使用するだけで、本明細書で説明される特定の実装形態の多くの等価物を認識するか、または確認することができよう。したがって、上記の実装形態は単に例として提示され、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内で、具体的に説明および特許請求されるものとは異なる方法で実装形態が実践され得ることを理解されたい。本開示の実装形態は、本明細書で説明される各個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。加えて、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組合せは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾するものではない場合、本開示の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0106】
10 クライアントデバイス
12 統合開発環境(IDE)
20 プロセスオートメーション設計システム
22 インテークモジュール
24 エンコーダモジュール
26 マッチャ
28 テンプレートモジュール
30 参照プロセスオートメーション設備(PAF)データベース
32 機械学習データベース、MLデータベース
200 物理的なプラントレイアウト
201 中央制御室(CCR)
202,2021,2022,2023,202N 現場機器室(FER)
204,2041,2042,2043,204N 計器
206 プロセスオートメーションネットワーク
310 サイクル
312 高レベルのプロジェクト仕様および/または要件
314 制御安全ナラティブ
316 動作アラーム管理方針および/または標準作業手順(SOP)
318 物理的なプラントレイアウト設計入力
3201 配線モジュール
3202 計器インデックス
3203 プラント階層
322 計装データベース設計入力
324 P&ID
326 プロセスフロー図(PFD)
400 プロセスフロー
430 プロセスユニット
430A,430B,430C,430D,430E,430F,430G,430H,430J,430K,430L,430M,430N,430P,430Q,430R,430S プロセスユニット
430I 液化プロセスユニット
430O 冷媒貯蔵プロセスユニット
432 PFD
4341,434N P&ID
539 セマンティック埋め込み
540 第1の埋め込み空間
5401 第1のクラスタ
5402 第2のクラスタ
5403 第3のクラスタ
5404 第4のクラスタ
541A 第1のマッピング
541B 第2のマッピング
541C 第3のマッピング
541D 第4のマッピング
542 第2の埋め込み空間
5421 第1のクラスタ
5422 第2のクラスタ
5423 第3のクラスタ
5424 第4のクラスタ
543A マッピング
543B マッピング
544 第3の埋め込み空間
5441 第1のクラスタ
5442 第2のクラスタ
5443 第3のクラスタ
545A マッピング
545B マッピング
546 第4の埋め込み空間
547 マッピング
548 第5の埋め込み空間
5481 第1のクラスタ
5482 第2のクラスタ
5483 第3のクラスタ
549A マッピング
549B マッピング
670 入力/出力(I/O)サマリー
676 テンプレートネットワークアーキテクチャ図面
678 テンプレートネットワーク構成
776 更新されたテンプレートネットワークアーキテクチャ図面
778 更新されたテンプレートネットワーク構成
782 I/O計器インデックス
784 P&ID
800 方法
910 コンピューティングデバイス
912 バスサブシステム
914 プロセッサ
916 ネットワークインターフェースサブシステム
920 ユーザインターフェース出力デバイス
922 ユーザインターフェース入力デバイス
924 記憶サブシステム
925 メモリサブシステム
926 ファイル記憶サブシステム
930 主ランダムアクセスメモリ(RAM)
932 読取り専用メモリ(ROM)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】