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特表2024-541931仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20241106BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/023 460
G06F3/01 570
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524986
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2021080160
(87)【国際公開番号】W WO2023072404
(87)【国際公開日】2023-05-04
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu-ray
2.コンパクトフラッシュ
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】クリステンソン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】オークヴィスト, ペータル
(72)【発明者】
【氏名】アーングレン, トミ
【テーマコード(参考)】
5B020
5E555
【Fターム(参考)】
5B020AA02
5B020CC11
5B020DD04
5B020DD11
5B020DD30
5E555AA42
5E555BA01
5E555BB01
5E555BB20
5E555BC13
5E555BC19
5E555BE17
5E555CA02
5E555CA21
5E555CA22
5E555CA42
5E555CB66
5E555DB20
5E555DC19
5E555DC21
5E555DC25
5E555DC30
5E555EA03
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のための機構が提供される。方法が、制御デバイスによって実施される。本方法は、ユーザが仮想環境において仮想入力デバイスと対話している間、センサーからユーザの姿勢および/または動きの情報を取得することを含む。本方法は、ユーザの姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することを含む。本方法は、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないとき、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティングを再設定することを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のための制御デバイス(600)であって、前記制御デバイス(600)が処理回路(610)を備え、前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得することと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定することと
を行わせるように設定された、制御デバイス(600)。
【請求項2】
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタルツインを規定するユーザモデル(220a、220b)によって表され、前記デジタルツインは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすか否かを決定するとき、前記参照人間工学データと比較される、請求項1に記載の制御デバイス(600)。
【請求項3】
前記デジタルツインが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現から抽出された相対寸法をもつ、前記ユーザ(210a、210b)の腕、手、脚、足、首、頭部および胴のうちのいずれか、またはそれらの任意の組合せを表す、請求項2に記載の制御デバイス(600)。
【請求項4】
しきい値が、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現から導出された、前記ユーザ(210a、210b)の腕、手、頭部および/または胴の相対寸法に依存する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項5】
前記参照人間工学データが、前記ユーザ(210a、210b)によって使用されるべき姿勢および/または動きを表し、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記参照人間工学データから第1のしきい値を超えて逸脱したとき、前記人間工学基準を満たすことができず、それにより、前記ユーザ(210a、210b)が、前記参照人間工学データにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように示唆される、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項6】
前記参照人間工学データが、前記ユーザ(210a、210b)によって回避されるべき姿勢および/または動きを表し、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記参照人間工学データから第2のしきい値未満逸脱したとき、前記人間工学基準を満たすことができず、それにより、前記ユーザ(210a、210b)が、前記参照人間工学データからさらに離れるように前記姿勢および/または動きを変更するように示唆される、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項7】
前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
前記ユーザ(210a、210b)の前の姿勢および/または動きを表す履歴データを取り出すことを行わせるようにさらに設定され、さらに、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすか否かを決定することが、前記履歴データの関数である、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項8】
前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
経時的に前記ユーザ(210a、210b)の追跡された姿勢および/または動きをアグリゲートすることと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記追跡された姿勢および/または動きからユーザモデル(220a、220b)を構築することと
を行わせるようにさらに設定された、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項9】
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現を表すセンサーデータを記録するように設定された少なくとも1つのセンサー(112)によって追跡され、前記ユーザ(210a、210b)の前記デジタル表現が、前記仮想環境におけるユーザ入力デバイスに関する前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを追跡するために分析される、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項10】
前記ユーザ(210a、210b)の前記デジタル表現が、前記ユーザ(210a、210b)の手位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の腕位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の頭部位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の首位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の胴位置および/または動きとのうちの少なくとも1つに関係する、請求項9に記載の制御デバイス(600)。
【請求項11】
前記仮想入力デバイス(120)の前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定することが、前記仮想入力デバイス(120)が展開される物理的環境の少なくとも1つの性質によって制約される、請求項1から10のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項12】
前記制約が、前記物理的環境の前記制御デバイス(600)によって受信された情報から、前記制御デバイス(600)によって導出される、請求項11に記載の制御デバイス(600)。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)上のボタンおよび/またはキーのレイアウトに関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記ボタンおよび/またはキーの前記レイアウトが前記仮想入力デバイス(120)上で変更されることによって再設定される、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項14】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)上のボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状に関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記ボタンおよび/またはキーの前記サイズおよび/または形状が前記仮想入力デバイス(120)上で変更されることによって再設定される、請求項1から13のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)のサイズおよび/または形状に関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記仮想入力デバイス(120)の前記サイズおよび/または形状が変更されることによって再設定される、請求項1から14のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項16】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)の空間ロケーションに関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記仮想入力デバイス(120)の前記空間ロケーションが変更されることによって再設定される、請求項1から15のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項17】
前記仮想入力デバイス(120)の前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、初期セッティングから、少なくとも1つの中間セッティングを介して、最終セッティングまで段階的に再設定される、請求項1から16のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項18】
前記仮想入力デバイス(120)が、仮想キーボード、仮想コンピュータマウス、仮想リモートコントローラ、仮想ゲーミングコントローラのうちのいずれかである、請求項1から17のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項19】
前記仮想環境が、エクステンデッドリアリティ(XR)仮想環境である、請求項1から18のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項20】
前記仮想環境が、拡張現実(AR)仮想環境、仮想現実(VR)仮想環境、または複合現実(MR)仮想環境のいずれかである、請求項1から19のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項21】
前記制御デバイス(600)が、通信デバイスの一部であるか、または通信デバイスと一体化される、請求項1から20のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)と、ユーザインターフェースデバイス(110)とを備えるシステム(100)であって、前記ユーザインターフェースデバイス(110)が、仮想入力デバイス(120)を表面上で可視にするための投影モジュール(114)と、前記仮想入力デバイス(120)とのユーザ(210a、210b)のユーザ対話を検知するためのセンサー(112)とを備える、システム(100)。
【請求項23】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のための方法であって、前記方法が制御デバイス(600)によって実施され、前記方法は、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得すること(S102)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定すること(S110)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定すること(S112)と
を含む、方法。
【請求項24】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のためのコンピュータプログラム(820)であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータコードを備え、前記コンピュータコードは、制御デバイス(600)の処理回路(610)上で稼働されたとき、前記制御デバイス(600)に、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得すること(S102)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定すること(S110)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定すること(S112)と
を行わせる、コンピュータプログラム(820)。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータプログラム(820)と、前記コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体(830)とを備えるコンピュータプログラム製品(810)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で提示される実施形態は、仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のための制御デバイス、方法、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
光学仮想キーボードなどの仮想入力デバイスは、物理キーの必要なしに仮想現実(VR)または拡張現実(AR)環境における文字の入力を可能にする。仮想キーボードとの人間対話は、たいていタッチスクリーンインターフェースを介して行われるが、VRまたはAR環境における異なる形式で行われることもある。この点において、光学仮想キーボードは、人間の手および指の動きを光学的に検出および分析し、それらを、ペイントされたまたは投影されたキーをもつ表面など、物理的に存在しない入力デバイス上での動作として解釈するように設定されたVRまたはARにおけるユーザインターフェースの例である。このようにして、光学仮想キーボードは、(マウス、キーボード、および他のデバイスなどの)手動で動作される入力デバイスの無制限のタイプをエミュレートすることができる。さらに、光学仮想キーボードの別の例は、コンピュータ入力デバイスの形式である投影キーボードであり、それにより、仮想キーボードの画像が表面上に投影される。ユーザがキーの画像によってカバーされた表面にタッチしたとき、入力デバイスは対応するキーストロークを記録する。その上、いくつかの光学仮想キーボードは、レーザーと触覚センサーとの組合せに基づき、マイクロ振動検出と組み合わせた、投影されたエリア上の指(finger-on-projected-area)が考慮される。たとえば、タップでレンダリングされた振動と同時に検出された投影された指タップが、キーストロークとして示している。機械的入力ユニットは、それにより、特定の適用例のために、およびユーザの生理学のために潜在的に最適化されたそのような仮想入力デバイスによって置き換えられ、手動データ入力の速度、単純さ、および明瞭さを維持する。
【0003】
しかしながら、ユーザが仮想入力デバイスの正しいセッティングを見つけることは煩雑であり得、したがって、仮想入力デバイスは、実際、特定の適用例のために、およびユーザの生理学のために最適化される。ユーザがそのような正しいセッティングを見つけることが困難である場合、ユーザは、セッティングを行うことを回避するか、または仮想入力デバイスを使用することさえ回避するかのいずれかを行い得る。
【0004】
仮想入力デバイスのユーザは、したがって、依然として、ユーザについての人間工学問題を生じることがある。したがって、改善された人間工学を伴う仮想入力デバイスが依然として必要である。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で説明される実施形態の目的は、上記の問題点に対処すること、および仮想入力デバイスとの対話中にユーザのための人間工学を改善する技法を提供することである。
【0006】
第1の態様によれば、目的は、仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のための制御デバイスを提供することによって対処される。本制御デバイスは、処理回路を備える。処理回路は、本制御デバイスに、ユーザが仮想環境において仮想入力デバイスと対話している間、センサーからユーザの姿勢および/または動きの情報を取得することを行わせるように設定される。処理回路は、本制御デバイスに、ユーザの姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することを行わせるように設定される。処理回路は、本制御デバイスに、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないとき、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティングを再設定することを行わせるように設定される。少なくとも1つのセッティングは、人間工学基準を満たすことにより近くなるように姿勢および/または動きを変更するようにユーザに示唆するために、ユーザの姿勢および/または動きと参照人間工学データとの関数として再設定される。
【0007】
第2の態様によれば、目的は、仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のための方法を提供することによって対処される。本方法は、制御デバイスによって実施される。本方法は、ユーザが仮想環境において仮想入力デバイスと対話している間、センサーからユーザの姿勢および/または動きに関する情報を取得することを含む。本方法は、ユーザの姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することを含む。本方法は、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないとき、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティングを再設定することを含む。少なくとも1つのセッティングは、人間工学基準を満たすことにより近くなるように姿勢および/または動きを変更するようにユーザに示唆するために、ユーザの姿勢および/または動きと参照人間工学データとの関数として再設定される。
【0008】
第3の態様によれば、目的は、仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のためのコンピュータプログラムを提供することによって対処され、本コンピュータプログラムはコンピュータプログラムコードを備え、コンピュータプログラムコードは、制御デバイス上で稼働されたとき、制御デバイスに、第2の態様による方法を実施させる。
【0009】
第4の態様によれば、目的は、第4の態様によるコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体とを備えるコンピュータプログラム製品を提供することによって対処される。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0010】
第4の態様によれば、目的は、第1の態様による制御デバイスと、ユーザインターフェースデバイスとを備えるシステムを提供することによって対処される。ユーザインターフェースデバイスは、仮想入力デバイスを表面上で可視にするための投影モジュールを備える。ユーザインターフェースデバイスは、仮想入力デバイスとのユーザのユーザ対話を検知するためのセンサーをさらに備える。
【0011】
有利には、これらの態様は、仮想入力デバイスの形状、サイズ、形式、および/または物理的配置がユーザの個々の物理的特性に適応されることを可能にする。このようにして、ユーザは、仮想入力デバイスに関してより人間工学的な位置を仮定するように促され、したがって、仮想入力デバイスと対話することによって生じる人間工学問題を回避するか、低減するか、または少なくとも緩和する。
【0012】
いくつかの実施形態では、ユーザの姿勢および/または動きは、ユーザのデジタルツインを規定するユーザモデルによって表され、デジタルツインは、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定するとき、参照人間工学データと比較される。
【0013】
いくつかの実施形態では、デジタルツインは、ユーザのデジタル表現から抽出された相対寸法をもつ、ユーザの腕、手、脚、足、首、頭部および胴のうちのいずれか、またはそれらの任意の組合せを表す。
【0014】
いくつかの実施形態では、しきい値は、ユーザのデジタル表現から導出された、ユーザの腕、手、頭部および/または胴の相対寸法に依存する。
【0015】
いくつかの実施形態では、参照人間工学データは、ユーザによって使用されるべき姿勢および/または動きを表し、ユーザの姿勢および/または動きは、ユーザの姿勢および/または動きが参照人間工学データから第1のしきい値を超えて逸脱したとき、人間工学基準を満たすことができず、それにより、ユーザは、参照人間工学データにより近くなるように姿勢および/または動きを変更するように示唆される。
【0016】
いくつかの実施形態では、参照人間工学データは、ユーザによって回避されるべき姿勢および/または動きを表し、ユーザの姿勢および/または動きは、ユーザの姿勢および/または動きが参照人間工学データから第2のしきい値未満逸脱したとき、人間工学基準を満たすことができず、それにより、ユーザは、参照人間工学データからさらに離れるように姿勢および/または動きを変更するように示唆される。
【0017】
いくつかの実施形態では、処理回路は、制御デバイスに、
ユーザの前の姿勢および/または動きを表す履歴データを取り出すことを行わせるようにさらに設定され、さらに、ユーザの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することが、履歴データの関数である。
【0018】
いくつかの実施形態では、処理回路は、制御デバイスに、
経時的にユーザの追跡された姿勢および/または動きをアグリゲートすることと、
ユーザの追跡された姿勢および/または動きからユーザモデルを構築することと
を行わせるようにさらに設定される。
【0019】
いくつかの実施形態では、ユーザの姿勢および/または動きは、ユーザのデジタル表現を表すセンサーデータを記録するように設定された少なくとも1つのセンサーによって追跡され、ユーザのデジタル表現は、仮想環境におけるユーザ入力デバイスに関するユーザの姿勢および/または動きを追跡するために分析される。
【0020】
いくつかの実施形態では、ユーザのデジタル表現は、ユーザの手位置および/または動きと、ユーザの腕位置および/または動きと、ユーザの頭部位置および/または動きと、ユーザの首位置および/または動きと、ユーザの胴位置および/または動きとのうちの少なくとも1つに関係する。
【0021】
いくつかの実施形態では、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティングを再設定することは、仮想入力デバイスが展開される物理的環境の少なくとも1つの性質によって制約される。
【0022】
いくつかの実施形態では、制約は、物理的環境の制御デバイスによって受信された情報から、制御デバイスによって導出される。
【0023】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイス上のボタンおよび/またはキーのレイアウトに関係し、少なくとも1つのセッティングは、ボタンおよび/またはキーのレイアウトが仮想入力デバイス上で変更されることによって再設定される。
【0024】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイス上のボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状に関係し、少なくとも1つのセッティングは、ボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状が仮想入力デバイス上で変更されることによって再設定される。
【0025】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイスのサイズおよび/または形状に関係し、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイスのサイズおよび/または形状が変更されることによって再設定される。
【0026】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイスの空間ロケーションに関係し、少なくとも1つのセッティングは、仮想入力デバイスの空間ロケーションが変更されることによって再設定される。
【0027】
いくつかの実施形態では、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティングは、開始セッティングから、少なくとも1つの中間セッティングを介して、最終セッティングまで段階的に再設定される。
【0028】
いくつかの実施形態では、仮想入力デバイスは、仮想キーボード、仮想コンピュータマウス、仮想リモートコントローラ、仮想ゲーミングコントローラのうちのいずれかである。
【0029】
いくつかの実施形態では、仮想環境は、エクステンデッドリアリティ(XR)仮想環境である。
【0030】
いくつかの実施形態では、仮想環境は、拡張現実(AR)仮想環境、仮想現実(VR)仮想環境、または複合現実(MR)仮想環境のいずれかである。
【0031】
いくつかの実施形態では、制御デバイスは、通信デバイスの一部であるか、または通信デバイスと一体化される。
【0032】
同封の実施形態の他の目標、特徴、および利点は、以下の詳細な開示から、添付の従属請求項から、ならびに図面から明らかとなるであろう。
【0033】
概して、特許請求の範囲において使用されるすべての用語は、本明細書で別段明示的に規定されない限り、本技術分野におけるその通例の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、モジュール、ステップなど」へのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、モジュール、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すようにオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、明示的に述べられていない限り、開示される厳密な順序で実施される必要はない。
【0034】
その上、「備える、含む(comprising)」という用語の後に続く、技術的特徴または方法ステップの記述は、添付の特許請求の範囲において述べられていない方法ステップの他の技術的特徴の存在を除外しないものとして理解されたい。
【0035】
次に、例として、添付の図面を参照しながら、本発明の概念が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】実施形態によるシステムを示す概略図である。
図2】実施形態によるユーザインターフェースデバイスと対話するユーザを概略的に示す図である。
図3】実施形態による仮想入力デバイスを投影するユーザインターフェースデバイスを概略的に示す図である。
図4】実施形態による方法のフローチャートである。
図5】実施形態による方法のフローチャートである。
図6】一実施形態による制御デバイスの機能ユニットを示す概略図である。
図7】一実施形態による制御デバイスの機能モジュールを示す概略図である。
図8】一実施形態によるコンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
次に、本発明の概念のいくつかの実施形態が示された添付の図面を参照しながら、本発明の概念が以下でより十分に説明される。しかしながら、本発明の概念は、多くの異なる形態で具現され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明の概念の範囲を当業者に十分に伝えるように、例として提供される。同様の番号は、説明全体にわたって同様のエレメントを指す。破線によって示される任意のステップまたは特徴は、随意と見なされるべきである。
【0038】
図1は、システム100の概略図である。システム100は、ユーザインターフェースデバイス110と制御デバイス600とを備える。ユーザインターフェースデバイス110と制御デバイス600とは、互いに動作可能に接続される。
【0039】
いくつかの実装形態では、制御デバイス600は、ユーザインターフェースデバイス110の一部であるか、またはユーザインターフェースデバイス110と一体化される。いくつかの実装形態では、制御デバイス600は、モバイルフォン、タブレット、コンピュータなど、通信デバイスの一部であるか、または通信デバイスと一体化される。
【0040】
ユーザインターフェースデバイス110は、仮想入力デバイス120を表面上で可視にするための投影モジュール114を備える。図1では、仮想入力デバイス120は、仮想キーボードとして概略的に示されている。他の非限定的な例では、仮想入力デバイス120は、仮想コンピュータマウス、仮想リモートコントローラ、仮想ゲーミングコントローラのうちのいずれかである。
【0041】
ユーザインターフェースデバイス110は、表面に沿った座標において、仮想入力デバイス120とのユーザのユーザ対話を検知するためのセンサー112をさらに備える。センサー112は、ユーザの姿勢および/または動きを追跡するようにさらに設定される。ユーザの姿勢および/または動きは、ユーザのデジタル表現を表すセンサーデータを記録するように設定された少なくとも1つのセンサー112によって追跡され得る。ユーザ210a、210bのデジタル表現は、仮想環境におけるユーザ入力デバイス120に関するユーザの姿勢および/または動きを追跡するために分析され得る。いくつかの非限定的な例では、ユーザ210a、210bのデジタル表現は、ユーザ210a、210bの手位置および/または動きと、ユーザ210a、210bの腕位置および/または動きと、ユーザ210a、210bの頭部位置および/または動きと、ユーザ210a、210bの首位置および/または動きと、ユーザ210a、210bの胴位置および/または動きとのうちの少なくとも1つに関係する。センサー112は、レーダーモジュール、ライダーモジュール、カメラモジュールなどであり得る。いくつかの例では、センサー112は慣性測定ユニット(IMU)であり、ユーザによって装着されるグローブ上に提供される。したがって、ユーザインターフェースデバイス110の機能は、少なくとも2つの物理デバイス間でスプリットされ得る。さらに、センサー112の異なるタイプの組合せも可能である。
【0042】
図1では、ユーザは、2つの手130a、130bによって概略的に表される。ソフトウェアは、ユーザによって入れられたアクションまたは文字を識別するために座標を変換する。仮想入力デバイス120は、仮想環境の一部である。異なるタイプの仮想環境があり得る。いくつかの非限定的な例では、仮想環境は、エクステンデッドリアリティ(XR)仮想環境である。さらなる非限定的な例では、仮想環境は、拡張現実(AR)仮想環境、仮想現実(VR)仮想環境、または複合現実(MR)仮想環境のいずれかである。したがって、図1中のユーザインターフェースデバイス110はスタンドアロンデバイスとして示されているが、ユーザインターフェースデバイス110は、(VRヘッドセットなどの)ヘッドセット、または(ARグラスまたはスマートグラスなどの)ウェアラブルコンピュータグラスの一部であり得る。
【0043】
上述のように、改善された人間工学を伴う仮想入力デバイス120が依然として必要である。さらにこれを示すために、図2への参照が行われる。図2は、第1のレイアウト230aを有する仮想キーボードに関してユーザインターフェースデバイス120と対話する第1のユーザ120aと、第2のレイアウト230bを有する仮想キーボードに関してユーザインターフェースデバイス120と対話する第2のユーザ120bとを概略的に示す。第1のユーザ210aは、第1のユーザモデル220aに従ってモデル化され、第2のユーザ210bは、第2のユーザモデル220bに従ってモデル化される。第1のユーザ210aと第2のユーザ120bとが互いに同等であると仮定される。ユーザの腕および手がともに直線に従い、肩間の想像線がその直線に対して90度に近くなるべきである標準人間工学モデルと比較した場合、第1のレイアウト230aは、第1のユーザ120aの肩および手首上にストレスを生じる。第2のレイアウト230bは、標準人間工学モデルにはるかに近い。したがって、第1のユーザモデル220aと第2のユーザモデル220bとから、第2のレイアウト230bが第1のレイアウト230aよりも人間工学的に適切な仮想キーボードをユーザに提供することが結論付けられ得る。したがって、第1のレイアウト230aを有する仮想キーボードに関してユーザインターフェースデバイス120と対話することは、第1のユーザ210aについての人間工学問題を生じることがある。
【0044】
したがって、本明細書で開示される実施形態は、仮想入力デバイスの人間工学ベース再設定のための機構に関する。そのような機構を取得するために、制御デバイスと、制御デバイスによって実施される方法と、たとえばコンピュータプログラムの形式で、コードを備えるコンピュータプログラム製品とが提供され、コードは、制御デバイス上で稼働されたとき、制御デバイスに方法を実施させる。
【0045】
次に、仮想入力デバイス120の人間工学ベース再設定の開示のために、図3および図4への並行参照が行われることになる。
【0046】
図3は、第1のセッティング410a、たとえば、デフォルトキーボード設定と、現在のユーザ210a、210bについてより人間工学的に有利なキーボード位置およびレイアウトに対応することになる第2のセッティング410bとの間で変更可能である仮想キーボードの形式で、仮想入力デバイス120を投影するユーザインターフェースデバイス110を概略的に示す。第1のセッティング410aと第2のセッティング410bとの間の変更が、矢印420によって概略的に示されている。以下でさらに開示されるように、制御デバイス600が、ユーザ210a、210bの現在の姿勢および/または動きと参照人間工学データとの比較に基づいて、第1のセッティング410aと第2のセッティング410bとの間で仮想入力デバイス120を適応的に変更するように設定される。
【0047】
図4は、仮想入力デバイス120の人間工学ベース再設定のための方法の実施形態を示すフローチャートである。方法は、制御デバイス600によって実施される。方法は、有利には、コンピュータプログラム320として提供される。
【0048】
S102:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bが仮想環境において仮想入力デバイス120と対話している間、センサー112からユーザ210a、210bの姿勢および/または動きの情報を取得する。
【0049】
S110:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定する。
【0050】
S112:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないとき、仮想入力デバイス120の少なくとも1つのセッティング410a、410bを再設定する。
【0051】
少なくとも1つのセッティング410a、410bは、姿勢および/または動きに関して、ユーザ210a、210bが仮想環境において仮想入力デバイス120とどのように対話するべきであるかを示唆する。セッティングの例が、以下で提供される。少なくとも1つのセッティング410a、410bは、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きと参照人間工学データとの関数として再設定される。
【0052】
仮想入力デバイス120の少なくとも1つのセッティング410a、410bを再設定することは、人間工学基準を満たすことにより近くなるように姿勢および/または動きを変更するようにユーザ210a、210bに示唆する。
【0053】
再び図2を参照すると、ユーザ210a、210bが仮想環境において仮想入力デバイス120と対話している間、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きを追跡することによって、制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きに応じて、第1のレイアウト230aと第2のレイアウト230bとの間で仮想キーボードを適応的に変更し、それにより、ユーザ210a、210bが人間工学問題を回避するのを助けるか、または少なくとも、ユーザ210a、210bについてのより少ない人間工学問題をもたらすことができる。
【0054】
次に、制御デバイス600によって実施される、仮想入力デバイス120の人間工学ベース再設定のさらなる詳細に関係する実施形態が開示される。
【0055】
いくつかの態様では、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きは、ユーザモデル220a、220bによって追跡される。特に、いくつかの実施形態では、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きは、ユーザ210a、210bのデジタルツインとして記憶されたユーザモデル220a、220bによって表される。デジタルツインは、次いで、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定するとき、参照人間工学データと比較される。したがって、ユーザ210a、210bの、デジタルツインによって規定されるホリスティックモデルが、作成され得、ユーザ210a、210bの各体肢は、制御デバイス600が、現在のユーザポーズおよび体肢配置、ならびに互いに対する手、腕、および指配置および動きの表現を計算することができるように、デジタル的に再作成され得る。これは、制御デバイス600が、現在の人間工学状況のスナップショットを得るだけでなく、経時的に人間工学状況の理解を築くことをも可能にする。
【0056】
いくつかの態様では、ユーザ210a、210bの体肢のスケールの相対長さが、個々のユーザ210a、210bについての不良な人間工学位置を生じる仮想入力デバイス120のセッティング410a、410bを使用することを回避するために考慮される。特に、いくつかの非限定的な例では、デジタルツインは、ユーザ210a、210bのデジタル表現から抽出された相対寸法をもつ、ユーザ210a、210bの腕、手、脚、足、首、頭部および胴のうちのいずれか、またはそれらの任意の組合せを表す。同様に、いくつかの非限定的な例では、しきい値は、ユーザ210a、210bのデジタル表現から導出された、ユーザ210a、210bの腕、手、頭部および/または胴の相対寸法に依存する。
【0057】
いくつかの態様では、ユーザモデル220a、220bは、人間工学的に適切で好ましい、ポーズおよび体肢配置の既存のあらかじめ規定されたモデル、ならびに/または(鋭い体肢角度、頭部前方位姿勢/猫背を引き起こす胴までの短い距離など)回避されるべきである識別された明示的に不良なコンスタレーションのセットと比較される。既存のあらかじめ規定されたモデルからの逸脱が検出された場合、人間工学問題点が識別されると見なされ、したがって、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを判断する。
【0058】
いくつかの態様では、ユーザモデル220a、220bは、人間工学的に適切であり、使用されるべきである、姿勢および/または動きのあらかじめ規定されたモデルと比較される。特に、いくつかの実施形態では、参照人間工学データは、ユーザ210a、210bによって使用されるべき姿勢および/または動きを表す。ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きは、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが参照人間工学データから第1のしきい値を超えて逸脱したとき、人間工学基準を満たすことができない。ユーザ210a、210bは、それにより、参照人間工学データにより近くなるように姿勢および/または動きを変更するように示唆される。
【0059】
いくつかの態様では、ユーザモデル220a、220bは、人間工学的に不良であり、回避されるべきである、姿勢および/または動きのあらかじめ規定されたモデルと比較される。特に、いくつかの実施形態では、参照人間工学データは、ユーザ210a、210bによって回避されるべき姿勢および/または動きを表す。ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きは、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが参照人間工学データから第2のしきい値未満逸脱したとき、人間工学基準を満たすことができない。ユーザ210a、210bは、それにより、参照人間工学データからさらに離れるように姿勢および/または動きを変更するように示唆される。
【0060】
いくつかの態様では、空間履歴データと時間履歴データの両方が入力として使用され得、たとえば、入力が経時的にあるパターンで繰り返されない場合、ユーザにとって、あまり最適でないポーズおよび体肢配置を5分未満の間使用することは大丈夫であり得る。特に、いくつかの実施形態では、制御デバイス600は、(随意の)ステップS104を実施するように設定される。
S104:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの前の姿勢および/または動きを表す履歴データを取り出す。さらに、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することが、履歴データの関数である。
【0061】
いくつかの態様では、制御デバイス600は、経時的に人間工学状況の理解を築くために、経時的に位置および/または動きをアグリゲートする。特に、いくつかの実施形態では、制御デバイス600は、(随意の)ステップS106およびステップS108を実施するように設定される。
S106:制御デバイス600は、経時的にユーザ210a、210bの追跡された姿勢および/または動きをアグリゲートする。
S108:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの追跡された姿勢および/または動きからユーザモデル220a、220bを構築する。
【0062】
それぞれの頭部、胴、腕、手および指などの相対測位は、それにより、制御デバイス600が、使用される不良な人間工学コンスタレーションを間欠的に検出するだけでなく、それらの長期の(アグリゲートされた)使用をも考慮するために、経時的にアグリゲートされ得る。
【0063】
いくつかの態様では、再設定することは、仮想入力デバイス120が展開される物理的環境によって制約される。たとえば、仮想入力デバイス120が、ユーザが公共交通手段を使用して移動しているときなど、制限された物理的空間において展開される場合は、仮想入力デバイス120が、特に仮想入力デバイス120との対話のために設計されたプライベート環境、または労働環境において展開される場合よりも、少ない利用可能な空間があり得る。特に、いくつかの実施形態では、仮想入力デバイス120は物理的環境において展開され、仮想入力デバイス120の少なくとも1つのセッティング410a、410bを再設定することは、物理的環境の少なくとも1つの性質によって制約される。特に、いくつかの実施形態では、制約は、物理的環境の制御デバイス600によって受信された情報から、制御デバイス600によって導出される。物理的環境の少なくとも1つの性質は、センサー112によって検知され得る。たとえば、センサー112は、物理的環境における物体への近接度を測定または推定し、測定値または推定値を、情報として制御デバイス600に提供するように設定され得る。
【0064】
いくつかの態様では、仮想入力デバイス120は、レイアウト、サイズ、形状、形式、またはロケーションに関して変更され得る。これは、仮想入力デバイス120が仮想キーボードであるのか、仮想コンピュータマウスであるのか、仮想リモートコントローラであるのか、仮想ゲーミングコントローラであるのかに関係ない。したがって、仮想入力デバイス120は、ユーザが関節、首などの静荷重を回避するのを助けるために、決定された適切な位置範囲内でユーザによって使用される他の入力デバイスに関して仮想入力デバイス120の物理的局所性を交互させるように再設定され得る。
【0065】
第1の例によれば、変更は、仮想入力デバイス120の個々のボタンおよび/またはキーのサイズまたは形状に関係する。特に、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティング410a、410bは、仮想入力デバイス120上のボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状に関係する。少なくとも1つのセッティング410a、410bは、次いで、ボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状が仮想入力デバイス120上で変更されることによって再設定される。
【0066】
第2の例によれば、変更は、仮想入力デバイス120の全体的なサイズまたは形状に関係する。特に、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティング410a、410bは、仮想入力デバイス120のサイズおよび/または形状に関係する。少なくとも1つのセッティング410a、410bは、次いで、仮想入力デバイス120のサイズおよび/または形状が変更されることによって再設定される。
【0067】
第3の例によれば、変更は、仮想入力デバイス120の空間ロケーションに関係する。特に、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセッティング410a、410bは、仮想入力デバイス120の空間ロケーションに関係する。少なくとも1つのセッティング410a、410bは、次いで、仮想入力デバイス120の空間ロケーションが変更されることによって再設定される。
【0068】
いくつかの態様では、仮想入力デバイス120は、段階的に再設定される。特に、いくつかの実施形態では、仮想入力デバイス120の少なくとも1つのセッティング410a、410bは、初期セッティングから、少なくとも1つの中間セッティングを介して、最終セッティングまで段階的に再設定される。したがって、再設定は、入力セッション中にユーザを妨害しないように、ある時間期間にわたって徐々に実施され得る。これは、たとえば、仮想キーボードが、あるキーボードレイアウトから別のキーボードレイアウトに緩やかにおよび徐々に形状を変える(shapeshift)ことができることを意味する。
【0069】
いくつかの態様では、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないと決定すると、ただし、仮想入力デバイス120の少なくとも1つのセッティング410a、410bを再設定する前に、制御デバイス600は、ユーザ210a、210bにユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすことができないことを気づかせるための指示を、ユーザ210a、210bに提供し得る。場合によっては、その指示は、提案されたソリューションをキャンセルまたは承認するための機会をユーザ210a、210bに与えるための命令が付随する。提案されたソリューションを承認することは、同様に仮想入力デバイス120の形状を変えることを高速化し、さらには、たとえば、中間キーボードレイアウトなしに新しいキーボードレイアウトに直接進むことを可能にされ得る。
【0070】
図5は、本明細書で開示される実施形態、態様、および例のうちの少なくともいくつかによる、制御デバイス600によって実施される、仮想入力デバイス120の人間工学ベース再設定のための方法のフローチャートである。
【0071】
S201:制御デバイス600が、ユーザが仮想入力デバイス120とのセッションを開始しようとしたことを検出する。
【0072】
S202:制御デバイス600は、ユーザインターフェースデバイス110に、仮想入力デバイス120を可視にするように命令する。
【0073】
S203:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bが仮想入力デバイス120と対話している間、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きを追跡する。
【0074】
S204:制御デバイス600は、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定する。
【0075】
S205:ユーザ210a、210bの姿勢および/または動きは、人間工学基準を満たすことができない。制御デバイス600は、仮想入力デバイスの少なくとも1つのセッティング410a、410bを再設定する。
【0076】
S206:制御デバイス600は、ユーザが、もはや仮想入力デバイス120と対話せず、S201において開始されたセッションを終了することを決定することを検出する。
【0077】
S207:制御デバイス600は、ユーザインターフェースデバイス110に、仮想入力デバイス120を可視にすることを停止するように命令する。
【0078】
図6は、いくつかの機能ユニットに関して、一実施形態による制御デバイス600の構成要素を概略的に示す。処理回路610は、たとえば、記憶媒体630の形態で(図8の場合のように)コンピュータプログラム製品810に記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、好適な中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して提供される。処理回路610はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0079】
詳細には、処理回路610は、上記で開示されたように、制御デバイス600に、動作またはステップのセットを実施させるように設定される。たとえば、記憶媒体630は動作のセットを記憶し得、処理回路610は、制御デバイス600に動作のセットを実施させるために、記憶媒体630から動作のセットを取り出すように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。
【0080】
したがって、それにより、処理回路610は、本明細書で開示される方法を実行するように構成される。記憶媒体630はまた、たとえば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリ、さらにはリモートに位置されるメモリのうちのいずれか単独の1つまたは組合せであり得る、永続記憶域を備え得る。制御デバイス600は、少なくとも、他のエンティティ、機能、ノード、およびデバイスとの通信のために設定された、通信インターフェース620をさらに備え得る。したがって、通信インターフェース620は、アナログおよびデジタル構成要素を備える1つまたは複数の送信機および受信機を備え得る。処理回路610は、たとえば、データおよび制御信号を通信インターフェース620および記憶媒体630に送ることによって、データおよび報告を通信インターフェース620から受信することによって、ならびにデータおよび命令を記憶媒体630から取り出すことによって、制御デバイス600の全般の動作を制御する。制御デバイス600の他の構成要素、ならびに関係する機能は、本明細書で提示される概念を不明瞭にしないために省略される。
【0081】
図7は、いくつかの機能モジュールに関して、一実施形態による制御デバイス600の構成要素を概略的に示す。図7の制御デバイス600は、いくつかの機能モジュール、ステップS102を実施するように設定された取得モジュール710と、ステップS110を実施するように設定された決定モジュール750と、ステップS112を実施するように設定された再設定モジュール760とを備える。図7の制御デバイス600は、ステップS104を実施するように設定された取出しモジュール720と、ステップS106を実施するように設定されたアグリゲートモジュール730と、ステップS108を実施するように設定された構築モジュール740とのうちのいずれかなど、いくつかの随意の機能モジュールをさらに備え得る。大まかに言えば、各機能モジュール710:760は、一実施形態では、ハードウェアのみで実装され、別の実施形態では、ソフトウェアの助けをかりて実装され得、すなわち、後者の実施形態は、処理回路上で稼働されたとき、制御デバイス600に、図7に関連して上述の対応するステップを実施させる、記憶媒体630に記憶されたコンピュータプログラム命令を有する。モジュールは、コンピュータプログラムの一部に対応するが、それらのモジュールは、その中で別個のモジュールである必要がなく、それらのモジュールがソフトウェアで実装されるやり方は、使用されるプログラミング言語に依存することも言及されるべきである。好ましくは、1つまたは複数のまたはすべての機能モジュール710:760が、処理回路610によって、場合によっては通信インターフェース620および/または記憶媒体630と協働して実装され得る。処理回路610は、したがって、機能モジュール710:760によって提供される命令を記憶媒体630からフェッチし、これらの命令を実行するように設定され、それにより、本明細書で開示される任意のステップを実施し得る。
【0082】
制御デバイス600によって実施される命令の第1の部分が第1のデバイスにおいて実行され得、制御デバイス600によって実施される命令の第2の部分が第2のデバイスにおいて実行され得る。本明細書で開示される実施形態は、制御デバイス600によって実施される命令が実行され得るいかなる特定の数のデバイスにも限定されない。したがって、本明細書で開示される実施形態による方法は、クラウドコンピュータによる環境に常住する制御デバイス600によって実施されることに好適である。したがって、図6には単一の処理回路610が示されているが、処理回路610は、複数のデバイスまたはノードの間で分散され得る。同じことが、図7の機能モジュール710:760、および図8のコンピュータプログラム820に適用される。
【0083】
図8は、コンピュータ可読記憶媒体830を備えるコンピュータプログラム製品810の一例を示す。このコンピュータ可読記憶媒体830上に、コンピュータプログラム820が記憶され得、そのコンピュータプログラム820は、処理回路610に、ならびに通信インターフェース620および記憶媒体630など、処理回路610に動作可能に結合されたエンティティおよびデバイスに、本明細書で説明される実施形態による方法を実行させることができる。したがって、コンピュータプログラム820および/またはコンピュータプログラム製品810は、本明細書で開示される任意のステップを実施するための手段を提供し得る。
【0084】
図8の例では、コンピュータプログラム製品810は、CD(コンパクトディスク)またはDVD(デジタル多用途ディスク)またはBlu-Rayディスクなどの光ディスクとして示されている。コンピュータプログラム製品810はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)または電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)など、メモリとして、より詳細には、USB(ユニバーサルシリアルバス)メモリ、またはコンパクトフラッシュメモリなどのフラッシュメモリなど、外部メモリにおけるデバイスの不揮発性記憶媒体として具現され得る。したがって、コンピュータプログラム820は、ここでは、示された光ディスク上のトラックとして概略的に示されているが、コンピュータプログラム820は、コンピュータプログラム製品810に好適な任意のやり方で記憶され得る。
【0085】
本発明の概念が、主に数個の実施形態を参照しながら上記で説明された。しかしながら、当業者によって直ちに諒解されるように、上記で開示された実施形態以外の他の実施形態が、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の概念の範囲内で等しく可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-07-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のための制御デバイス(600)であって、前記制御デバイス(600)が処理回路(610)を備え、前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得することと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定することと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定することと
を行わせるように設定された、制御デバイス(600)。
【請求項2】
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタルツインを規定するユーザモデル(220a、220b)によって表され、前記デジタルツインは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすか否かを決定するとき、前記参照人間工学データと比較される、請求項1に記載の制御デバイス(600)。
【請求項3】
前記デジタルツインが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現から抽出された相対寸法をもつ、前記ユーザ(210a、210b)の腕、手、脚、足、首、頭部および胴のうちのいずれか、またはそれらの任意の組合せを表す、請求項2に記載の制御デバイス(600)。
【請求項4】
しきい値が、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現から導出された、前記ユーザ(210a、210b)の腕、手、頭部および/または胴の相対寸法に依存する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項5】
前記参照人間工学データが、前記ユーザ(210a、210b)によって使用されるべき姿勢および/または動きを表し、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記参照人間工学データから第1のしきい値を超えて逸脱したとき、前記人間工学基準を満たすことができず、それにより、前記ユーザ(210a、210b)が、前記参照人間工学データにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように示唆される、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項6】
前記参照人間工学データが、前記ユーザ(210a、210b)によって回避されるべき姿勢および/または動きを表し、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きは、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記参照人間工学データから第2のしきい値未満逸脱したとき、前記人間工学基準を満たすことができず、それにより、前記ユーザ(210a、210b)が、前記参照人間工学データからさらに離れるように前記姿勢および/または動きを変更するように示唆される、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項7】
前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
前記ユーザ(210a、210b)の前の姿勢および/または動きを表す履歴データを取り出すことを行わせるようにさらに設定され、さらに、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすか否かを決定することが、前記履歴データの関数である、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項8】
前記処理回路(610)が、前記制御デバイス(600)に、
経時的に前記ユーザ(210a、210b)の追跡された姿勢および/または動きをアグリゲートすることと、
前記ユーザ(210a、210b)の前記追跡された姿勢および/または動きからユーザモデル(220a、220b)を構築することと
を行わせるようにさらに設定された、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項9】
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが、前記ユーザ(210a、210b)のデジタル表現を表すセンサーデータを記録するように設定された少なくとも1つのセンサー(112)によって追跡され、前記ユーザ(210a、210b)の前記デジタル表現が、前記仮想環境におけるユーザ入力デバイスに関する前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを追跡するために分析される、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項10】
前記ユーザ(210a、210b)の前記デジタル表現が、前記ユーザ(210a、210b)の手位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の腕位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の頭部位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の首位置および/または動きと、前記ユーザ(210a、210b)の胴位置および/または動きとのうちの少なくとも1つに関係する、請求項9に記載の制御デバイス(600)。
【請求項11】
前記仮想入力デバイス(120)の前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定することが、前記仮想入力デバイス(120)が展開される物理的環境の少なくとも1つの性質によって制約される、請求項1から10のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項12】
前記制約が、前記物理的環境の前記制御デバイス(600)によって受信された情報から、前記制御デバイス(600)によって導出される、請求項11に記載の制御デバイス(600)。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)上のボタンおよび/またはキーのレイアウトに関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記ボタンおよび/またはキーの前記レイアウトが前記仮想入力デバイス(120)上で変更されることによって再設定される、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項14】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)上のボタンおよび/またはキーのサイズおよび/または形状に関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記ボタンおよび/またはキーの前記サイズおよび/または形状が前記仮想入力デバイス(120)上で変更されることによって再設定される、請求項1から13のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)のサイズおよび/または形状に関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記仮想入力デバイス(120)の前記サイズおよび/または形状が変更されることによって再設定される、請求項1から14のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項16】
前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、前記仮想入力デバイス(120)の空間ロケーションに関係し、前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)は、前記仮想入力デバイス(120)の前記空間ロケーションが変更されることによって再設定される、請求項1から15のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項17】
前記仮想入力デバイス(120)の前記少なくとも1つのセッティング(410a、410b)が、初期セッティングから、少なくとも1つの中間セッティングを介して、最終セッティングまで段階的に再設定される、請求項1から16のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項18】
前記仮想入力デバイス(120)が、仮想キーボード、仮想コンピュータマウス、仮想リモートコントローラ、仮想ゲーミングコントローラのうちのいずれかである、請求項1から17のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項19】
前記仮想環境が、エクステンデッドリアリティ(XR)仮想環境である、請求項1から18のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項20】
前記仮想環境が、拡張現実(AR)仮想環境、仮想現実(VR)仮想環境、または複合現実(MR)仮想環境のいずれかである、請求項1から19のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項21】
前記制御デバイス(600)が、通信デバイスの一部であるか、または通信デバイスと一体化される、請求項1から20のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の制御デバイス(600)と、ユーザインターフェースデバイス(110)とを備えるシステム(100)であって、前記ユーザインターフェースデバイス(110)が、仮想入力デバイス(120)を表面上で可視にするための投影モジュール(114)と、前記仮想入力デバイス(120)とのユーザ(210a、210b)のユーザ対話を検知するためのセンサー(112)とを備える、システム(100)。
【請求項23】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のための方法であって、前記方法が制御デバイス(600)によって実施され、前記方法は、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得すること(S102)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定すること(S110)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定すること(S112)と
を含む、方法。
【請求項24】
仮想入力デバイス(120)の人間工学ベース再設定のためのコンピュータプログラム(820)であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータコードを備え、前記コンピュータコードは、制御デバイス(600)の処理回路(610)上で稼働されたとき、前記制御デバイス(600)に、
ユーザ(210a、210b)が仮想環境において前記仮想入力デバイス(120)と対話している間、センサー(112)から前記ユーザ(210a、210b)の姿勢および/または動きの情報を取得すること(S102)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きを参照人間工学データと比較することによって、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが人間工学基準を満たすか否かを決定すること(S110)と、
前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きが前記人間工学基準を満たすことができないとき、前記人間工学基準を満たすことにより近くなるように前記姿勢および/または動きを変更するように前記ユーザ(210a、210b)に示唆するために、前記ユーザ(210a、210b)の前記姿勢および/または動きと前記参照人間工学データとの関数として、前記仮想入力デバイス(120)の少なくとも1つのセッティング(410a、410b)を再設定すること(S112)と
を行わせる、コンピュータプログラム(820)。
【国際調査報告】