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特表2024-541943エピタキシャル光制御特徴を含む発光ダイオード
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】エピタキシャル光制御特徴を含む発光ダイオード
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/10 20100101AFI20241106BHJP
   H01L 33/22 20100101ALI20241106BHJP
   H01L 21/20 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H01L33/10
H01L33/22
H01L21/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525059
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-05
(86)【国際出願番号】 US2022048233
(87)【国際公開番号】W WO2023076607
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/273,321
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506115514
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
【氏名又は名称原語表記】The Regents of the University of California
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ガンドロトゥーラ, スリニヴァス
(72)【発明者】
【氏名】ナカムラ, シュウジ
(72)【発明者】
【氏名】デンバース, スティーブン ピー.
【テーマコード(参考)】
5F152
5F241
【Fターム(参考)】
5F152LL03
5F152LL05
5F152LL07
5F152LM02
5F152LM08
5F152LN32
5F152MM10
5F152NN03
5F152NN05
5F152NN09
5F152NN13
5F152NN17
5F152NN18
5F152NN27
5F152NP13
5F152NP14
5F152NP15
5F152NP17
5F152NQ09
5F241AA03
5F241CA02
5F241CA05
5F241CA12
5F241CA40
5F241CA65
5F241CA74
5F241CA82
5F241FF06
(57)【要約】
活性層が含まれているとき、反応性イオンエッチングまたはウェットエッチングなしで、エピタキシャル光制御特徴を製作する方法。エピタキシャル光制御特徴は、発光ダイオード等の発光素子のエピタキシャル層上に統合された光抽出または誘導構造を備えている。光抽出または誘導構造は、エピタキシャル側方過成長(ELO)技法を使用して、エピタキシャル層上に製作される。エピタキシャル光制御特徴は、多くの異なる形状を有することができ、標準的処理技法を用いて製作されることができ、標準的処理技法と同様のコストで、それらを高度に製造可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、前記方法は、
成長制限マスクをホスト基板上に形成することであって、1つ以上のパターンが、前記成長制限マスクまたは前記ホスト基板上に形成される、ことと、
前記成長制限マスクを使用して、1つ以上のエピタキシャル側方過成長(ELO)層および素子層を前記ホスト基板上に成長させることと
を含み、
前記成長制限マスクまたは前記ホスト基板上に形成される前記パターンは、前記ELO層と前記成長制限マスクとの間の少なくとも界面に転写され、前記パターンは、エピタキシャルに統合された光制御特徴を備え、前記光制御特徴は、前記素子層から放出される光を抽出すること、誘導すること、反射すること、屈折させること、集中させること、またはその焦点をぼかすことを行う、方法。
【請求項2】
前記パターンは、コロイドリソグラフィ、ナノインプリンティング、電子ビームリソグラフィ、ホログラフィ、または干渉リソグラフィを使用して、前記成長制限マスクまたは前記ホスト基板上に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パターンは、滑らかな領域とパターン化された領域とから成るハイブリッド型マスク、または、滑らかな領域なしでパターン化された領域から成るパターン化されたマスクを備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記パターンは、前記素子層から放出される光の抽出を向上させるように画定される第1の設計されたパターンを備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記パターンは、ランダムな粗い表面を備えている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記パターンは、前記素子層から放出される光の指向性を向上させるように画定される第2の設計されたパターンを備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パターンは、前記ホスト基板上に製作され、前記成長制限マスクは、前記パターンの上を覆って形成され、前記成長制限マスクは、前記パターンを組み込む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記パターンは、フォトニック結晶(PhC)パターンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フォトニック結晶パターンは、コロイドを使用して、前記ホスト基板上に堆積させられ、
前記成長制限マスクは、前記コロイド上に堆積させられ、それによって、前記成長制限マスクは、前記フォトニック結晶パターンを組み込む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記フォトニック結晶パターンは、1つ以上のPhC空洞を備え、前記PhC空洞は、1つ以上のPhCのアレイを備え、前記PhCは、規則的PhCまたは欠陥導入PhCである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記素子層は、前記ELO層の1つ以上のウイング上に成長させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記パターンは、前記ELO層または前記素子層をエッチングすることまたは損傷させることなく、前記ELO層においてエピタキシャルに形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記光制御特徴は、前記ELO層のn側に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記光制御特徴は、前記素子層のp型層の厚さを最小化するために、前記ELO層の後側にエピタキシャルに統合される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記光制御特徴は、発光層が形成される前に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
構造であって、前記構造は、
ホスト基板上に形成された成長制限マスクであって、1つ以上のパターンが、前記ホスト基板の前記成長制限マスク上に形成されている、成長制限マスクと、
前記成長制限マスクを使用して、前記ホスト基板上に成長させられた1つ以上のエピタキシャル側方過成長(ELO)層および素子層と
を備え、
前記成長制限マスクまたは前記ホスト基板上に形成された前記パターンは、前記ELO層と前記成長制限マスクとの間の少なくとも界面に転写され、前記パターンは、エピタキシャルに統合された光制御特徴を備え、前記光制御特徴は、前記素子層から放出される光を抽出すること、誘導すること、反射すること、屈折させること、集中させること、またはそれの焦点をぼかすことを行う、構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、以下:Srinivas Gandrothula、Shuji Nakamura、およびSteven P.DenBaarsによって2021年10月29日に出願され、「LIGHT EMITTING DIODES CONTAINING EPITAXIAL LIGHT CONTROL FEATURES」と題された米国仮出願整理番号第63/273,321号(弁理士整理番号第G&C30794.0811USP1(UC2022-769-1)号)の同時係属中かつ本発明の譲受人に譲渡された出願の35 U.S.C.Section 119(e)(米国特許法第119条(e))下の利益を主張し、該出願は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
(1.発明の分野)
本発明は、エピタキシャル光制御特徴を伴うマイクロサイズからマクロサイズまでの発光ダイオード(LED)を対象とし、より具体的に、フォトニック結晶(PhC)光抽出器を伴う高効率LEDを対象とする。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
過去30年間に、III族窒化物LEDに関する重要な開発が確認されている。III族窒化物LEDの効率を増加させるための2つのアプローチがあり、第1は、エピタキシャル層構造の結晶品質によって決定される内部量子効率(IQE)を増加させることであり、第2は、光抽出効率(EQE)を増加させることである。
【0004】
III族窒化物LEDにおけるIQEは、(平方センチメートルあたり10転位の中央値における欠陥密度を有する)低転位GaN基板の利用可能性および有機金属化学蒸着(MOCVD)技法の進化によって、大幅に(80%を上回って)改良されている。素子層の欠陥密度が、平方センチメートルあたり10転位を下回って、さらに減らされると、IQEは、改良されるであろう。
【0005】
パターン化されたサファイア基板(PSS)および光電気化学(PEC)エッチング技法の使用等の表面粗面化方法を使用して大幅に改良されたEQEおよび出力電力を伴うC面III族窒化物素子が、報告されている。さらに、粗面化された素子は、主に、基板の後側からの光量子抽出の劇的向上に起因して、従来の素子と比較して、パッケージング後に、改良された出力電力を有することによって、より良好な性能を実証する。
【0006】
このパターン化技法の有効性は、全般的に、パターン化されることになる表面の結晶配向および極性に依存する。今のところ、それは、c極性[0001]GaNの窒素極性面に関してのみ確立されている[Appl.Phys.Lett.84,855(2004年)(非特許文献1)]が、ほとんどの半極性表面、非極性a面、およびm面表面を含む任意GaN結晶配向および極性に関してではない。
【0007】
反応性イオンエッチング(RIE)は、円錐形特徴をパターン化し、結晶配向に関係なく、光抽出を向上させるための別の技法である[Applied Physics Express 9,102102(2016年)(非特許文献2)]。
【0008】
表面粗面化の利点は、ランダムな粗面化された表面を生成するための多くの利用可能な方法が、存在することである。しかしながら、光量子動態のランダムな特性は、ビーム形成に関してあまり制御可能ではない。規則的周期的構造を伴うマイクロレンズアレイまたはPhCアレイの使用は、光の外部結合を向上させるだけではなく、角度強度分布を調整する能力も提供する。
【0009】
発光の指向性を改良することは、微小空洞またはPhCのいずれかの使用を通して、幅広く調査されている。PhC構造の非常に有望な用途は、光電子素子における電磁モードの伝搬を制御するために使用される。屈折の周期的変調は、半導体素子から空気までの誘導されたモードを結合するために、光回析格子としての役割を果たし、したがって、LEDの抽出効率および指向性を増加させる。光電子素子における光回折のための回折格子の用途は、回折格子の周期が、素子によって発生させられる光の波長の約半分であることを要求する。GaN系光電子素子の場合、回折格子の周期は、約数百ナノメートルである必要がある。
【0010】
PhC LEDに伴う主な困難性は、それらの要求される精密な製作である。PhC LEDを製作することにおける主な課題は、波長スケール上のその特徴、すなわち、可視スペクトルに関して100~1,000nmの孔半径を伴うPhCパターンを画定する必要性である。接触リソグラフィ等の一般に使用されるリソグラフィ技法は、回折限界によって、約1μmの特徴サイズに限定されるか、または、深UVリソグラフィ等、非常に高価である。
【0011】
研究開発レベル上、電子ビームリソグラフィは、PhCパターンを適切なレジストの中に画定するために幅広く使用される。レジストが、展開された後、それは、パターンを半導体の中に転写するためのエッチングマスクとしての役割を果たす。電子ビームリソグラフィは、任意パターンとともに、20nmに至るまで、特徴サイズを製作することが可能であるにもかかわらず、それは、その極めて低いスループットに起因して、大量生産に適用可能ではない。
【0012】
非常に有望なパターン化技法は、ナノインプリント技術である。最初に、マスタとして公知である逆パターンを伴うスタンプが、製作される。圧力または毛細管力によって、パターンは、LED表面の上にすでに鋳造されているレジストの中に印刷される。加熱および/またはUV硬化後、スタンプは、除去され、レジストは、エッチングマスクとしての機能を果たすことができる。このパターン化プロセスは、ウエハスケールで行われることができ、したがって、高いスループットをもたらす。マスタは、最初に、電子ビームリソグラフィと同様の従来の技法によって製作される必要があるので、それは、あまり柔軟性がないが、しかしながら、約10~20nmの特徴サイズを伴う任意パターンが、印刷されることができる。
【0013】
したがって、当技術分野において、LEDのために改良された光制御特徴の必要性が、存在する。本発明は、その必要性を満足させる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Appl.Phys.Lett.84,855(2004)
【非特許文献2】Applied Physics Express 9,102102(2016)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、素子から放出される光を抽出すること、誘導すること、反射すること、屈折させること、集中させること、またはその焦点をぼかすことを行うためための統合された光制御特徴を有する減少した欠陥密度を伴う発光素子を提供することに焦点を当てる。本発明は、光制御特徴を素子のエピタキシャル層の直接上にエピタキシャルに統合する。
【0016】
本願に説明される方法は、従来のPhC製作とは異なる。本発明では、活性層を含む半導体層上に直接エッチングすることは、PhC製作のために回避される。本発明は、発光反応性イオン、プラズマ、または容量結合エッチング等の物理的エッチング方法に素子をさらすことなく、PhCのためのランダムな粗い表面または調整された2次元(2D)三角形周期的空間格子のいずれかを選択することも可能にする。本発明に説明されるアプローチは、パターン化が素子層の成長の初期段階においてエピタキシャルに形成されるので、量子井戸(QW)に対する可能なエッチングに関連する損傷を軽減する。加えて、エピタキシャル層が、エピタキシャル側方過成長(ELO)とも称される選択的エリア成長(SAG)を通して欠陥フィルタリングされるので、素子のIQEは、改良される。
【0017】
本発明は、マクロサイズからマイクロサイズまでのLEDの製作に適用可能である。本発明は、(約100,000μmのサイズを有する)マクロサイズのLED用途または(約1μmのサイズを有する)マイクロサイズのLED用途のために修正されることができる。
【0018】
例えば、ミクロンサイズのLEDディスプレイ等の次世代ディスプレイは、従来の液晶ディスプレイ(LCD)および有機LED(OLED)ディスプレイと比較して、高い壁コンセント効率(WPE)および幅広い色域のそれらの利点について、集中的に研究されている。しかしながら、色混合、色純度、温度、および色安定性等、従来のミクロン厚のマイクロLEDに伴ういくつかの問題点が、存在する。
【0019】
これらの問題を解決するために、単一モード放出を伴うIII族窒化物系青色、緑色、および赤色PhC空洞マイクロLED(PhC空洞μLED)が、潜在的代替案としてより多くの注目を惹き付けている。PhC空洞μLEDの利点は、スペクトル幅および形状が、空洞モードとInGaN QW放出との重複によって決定されるので、スペクトル純度および熱的安定性である。別の利点は、PhC空洞μLEDの放出が従来のLEDより指向性があることである。これらの利点は、PhC空洞μLEDがディスプレイ用途のために最良適合であり得ることを示唆する。
【0020】
μLEDのアレイに基づいたディスプレイは、広範な用途のために有望な技術でもある。これらの2Dアレイでは、各μLEDが、画像全体の単一ピクセルとして働く。これらのμLEDディスプレイは、TV、ラップトップ、スマートフォン、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、および拡張現実/仮想現実/複合現実(AR/VR/MR)用途に及ぶ用途において使用されることができる。これらの用途では、指向性は、光の相互相関が写真品質を劣化させ得るので、主要な役割を果たす。
【0021】
本発明は、欠陥フィルタリングされた結晶品質(可視可能な欠陥は存在しない)を取得するために、ELO技法の使用を提案する。発光領域は、減少した欠陥領域を保証するために、ELO領域のウイング上に画定される。光制御特徴は、成長制限マスクまたはホスト基板のいずれかを成形することによって、ELOの初期段階において展開され、QW領域または素子層の性能に対する物理的損傷を与えないことを保証する。
【0022】
本発明は、基板上に堆積させられる成長制限マスク上に、所望の特徴を成形し、第1のELO層が、所望の特徴の形状をエピタキシャルにとることを可能にすることによって開始し、第1のELO層は、通常、素子のためのn型層としての役割を果たす。本発明は、素子層の材料と同様、均質なホスト基板を使用して実現されることができるか、または、ELO III族窒化物テンプレート等のIII族窒化物テンプレートを伴う基板を含むサファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等の異質基板を使用して実現されることができる。代替として、所望の特徴が、ELOマスクを設置する前、ホスト基板上に形成されることができる。このシナリオでは、ホスト基板を再利用するとき、特徴が、ホスト基板から素子層を除去するときに元の状態のままであるので、特徴形成ステップが、回避されることができる。
【0023】
本発明は、化学式GaAlInN(式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、およびx+y+z=1)の合金組成物を含むIII族窒化物材料系の使用に焦点を当てる。現在の研究の大多数の注目は、InGaN系LEDに焦点を当てるが、UV-A波長において放出するAlGaN LEDに関しても、ある研究が存在する。その結果、本発明は、InGaN LEDに集中するが、本明細書に説明される技法の大部分は、同様に、AlGaN LEDに適用可能であるはずである。
【0024】
GaNおよびInNのバンドギャップが、それぞれ、3.4eVおよび0.7eVであり、InGaN材料系の合金は、理論的に、可視スペクトル全体を網羅することができるので、InGaN材料系の最も重要な利点の1つは、活性領域内のインジウムおよびガリウムの組成比率を変動させることによる放出波長同調能力である。
【0025】
加えて、特に、ディスプレイ用途のための現在のInGaN材料は、MOCVDを使用して、サファイアまたはシリコン(Si)基板上に成長させられる。反応器の寸法に応じて、ウエハの直径は、サファイア基板に関して、2インチ~6インチ、Si基板に関して、最大18インチまでスケーリングされることができ、この拡張性は、低材料コストを伴う大量生産のために理想的である。
【0026】
本発明のアプローチは、ELO技法を使用し、それは、原理上、上記で述べられた基板のいずれかに適合されることができ、したがって、拡張性は、本発明の技法を適用することにおいて、問題ではない。加えて、素子の発光エリアは、ELO層のウイング領域を含み、それは、基板またはそれらのテンプレート上で直接、素子層を成長させることと比較して、より良好な結晶品質のために知られている。したがって、増加させられた効率が、本発明のアプローチに追従することによって、可能であろう。
【0027】
従来の(少なくとも片側が、300μmより大きい)LEDは、通常、活性領域内のキャリア濃度を減らすために、かつ効率ドループの影響を回避するために、素子の上部に、大きい発光エリアを有する。この大きい発光エリアに起因して、結晶欠陥等の無放射中心が、素子動作において、主要な役割を果たさないこともある。しかしながら、発光エリアが、約100μm×100μm~10m×10μmであるかまたはそれより小さいとき、活性領域内に存在する欠陥は、性能をかなり劣化させ得る。本発明は、均質な基板上であっても、これらの問題を解決し、より良好な結晶品質および改良された効率を提供する。
【0028】
上で説明される従来技術における限定を克服するために、かつ本明細書を熟読および理解することに応じて明白な状態になるであろう他の限定を克服するために、本発明は、ホスト基板上に堆積させられる成長制限マスクをパターン化することによって、素子層上にエピタキシャルに特徴を誘導または抽出すること等、光制御特徴を製作する方法を開示し、ホスト基板は、III族窒化物基板、異質基板、または異質基板上に堆積させられるIII族窒化物テンプレートであることができる。
【0029】
具体的に、本発明は、以下のステップを実施する:島状III族窒化物半導体層が、事前にパターン化された成長制限マスクおよびELO方法を使用して、基板上に成長させられ、成長制限マスク状のパターンは、所望の光制御特徴を提供する。III族窒化物ELO層は、基板上に、次いで、成長制限マスクの上を覆って成長させられる。III族窒化物ELO層上での素子層の製作は、III族窒化物ELO層のウイングにおいて実施され、それは、転位密度および積層欠陥の観点において、良好な結晶品質を有する。発光開口は、少なくとも部分的にIII族窒化物ELO層のウイングに制限され、したがって、良好な結晶品質層が保証されることができる。
【0030】
メサ形成等のフロントエンド製作とパッドおよびnパッド処理とが、III族窒化物ELO層のウイング上で実施され、次いで、素子ユニットが、ホスト基板から摘み取られ、キャリアまたはサブ搭載部上に設置される。素子は、エラストマスタンプ、または真空チャック、または粘着テープによって、または単に、それらを別個のキャリアまたはサブ搭載部に接合または取り付けることによって、基板から除去されることができる。
【0031】
本発明の重要な側面は、以下を含む。
・光抽出および/または指向性が、制御される。
・光制御特徴が、III族窒化物ELO層の後側に設置され、それによって、光制御特徴から他側の素子のp側は、多くの既存の素子を伴う場合のように厚くある必要はない。
・素子層上の粗面化または周期的パターン化は、化学エッチング液を使用することなく、実施される。
・素子層上の粗面化または周期的パターン化は、物理的エッチングを使用することなく、実施される。
・エピタキシャル層上、特に、素子のn-GaN側のパターン化特徴が、厚いp-GaN層の必要性を回避する。厚いp-GaN層が、概して、抵抗性であり、光制御特徴のためのいかなる物理的エッチングも、素子層を損傷するであろう。
・低欠陥密度のエピタキシャル層は、その上に成長させられる、後続のp-GaNエピタキシャル層の電導性を改良する。
・活性領域に近い、例えば、25μm未満の近傍内の特徴をパターン化することが、ホスト基板を実質的に含むことなく、実施される。
・光制御特徴が、素子の活性領域の成長前、III族窒化物ELO層のウイング上に形成される。
・本発明は、III族窒化物ELO層のウイング上に、発光エリアを製作し、それによって、発光エリア内のより良好な結晶品質を提供し、それは、性能を改良する。
・本発明は、III族窒化物テンプレート等のテンプレートを伴う基板を含むサファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等の異質基板を利用し、産業的必要性に対する製造可能性を拡大することができる。
・本発明は、III族窒化物ELO層のウイングに制限される、より小さい占有面積素子を作製することによって、収率を増加させるために利用されることができる。
・基板が、III族窒化物ELO層および素子層が除去された後、素子の次のバッチ処理のために再利用されることができる。
・本方法は、基板の結晶配向から独立する。
・光制御特徴も、ホスト基板上で処理され、次いで、ELOマスクの設置が、実施されることができる。
【0032】
本方法を使用するいくつかの可能な設計が、以下の本発明の詳細な説明において例証される。本発明は、半導体素子を上記に記述される半導体基板から除去することに関する相互参照された発明と組み合わせられるとき、従来的に製造可能な素子要素と比較して、多くの利益を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
ここで、同様の参照番号が、全体を通して対応する部分を表す図面を参照する。
【0034】
図1A図1(a)および1(b)は、本発明の実施形態による基板、成長制限マスク、および成長制限マスクのための異なる可能な設計の概略図である。
図1B図1(a)および1(b)は、本発明の実施形態による基板、成長制限マスク、および成長制限マスクのための異なる可能な設計の概略図である。
【0035】
図1C図1(c)および1(d)は、本発明の実施形態によるパターン化された成長制限マスクから成長させられるIII族窒化物ELO層および素子層の概略図である。
図1D図1(c)および1(d)は、本発明の実施形態によるパターン化された成長制限マスクから成長させられるIII族窒化物ELO層および素子層の概略図である。
【0036】
図2A図2(a)は、本発明の実施形態によるIII族窒化物ELO層の後続の成長のために成長制限マスク上にPhCパターンを製作することの段階的図示である。
【0037】
図2B図2(b)は、成長制限マスクをパターン化するために使用されるコロイドの顕微鏡画像である。
【0038】
図2C図2(c)は、何らコロイドパターンを伴わない平面的成長制限マスクが使用されたときのELO III族窒化物層の原子間力顕微鏡(AFM)走査および2つのパンクロマティックカソードルミネッセンス(CL)顕微鏡画像を示す。
【0039】
図2D図2(d)は、コロイドパターンを伴う成長制限マスクが使用されたときのELO III族窒化物層のAFM走査および2つのパンクロマティックCL顕微鏡画像を示す。
【0040】
図2E図2(e)は、コロイドパターンを伴う成長制限マスクの走査型電子顕微鏡(SEM)画像およびAFM走査を示す。
【0041】
図2F図2(f)は、コロイドパターンを伴う成長制限マスク上に成長させられるELO III族窒化物層の顕微鏡画像、ELO III族窒化物層の一部のSEM画像、およびELO III族窒化物層の一部のAFM走査を示す。
【0042】
図2G図2(g)は、コロイドパターンを伴わない平面的成長制限マスクのSEM画像およびAFM走査を示す。
【0043】
図2H図2(h)は、平面的成長制限マスク上に成長させられるELO III族窒化物層の顕微鏡画像、ELO III族窒化物層の一部のSEM画像、およびELO III族窒化物層の一部のAFM走査を示す。
【0044】
図2I図2(i)は、異なるコロイドサイズがパターンを生成するために使用されたときの平面的成長制限マスクおよびパターン化された成長制限マスクのためのIII族窒化物ELO層の前および後側の顕微鏡、SEM、およびAFM画像の集合である。
【0045】
図3A図3(a)、3(b)、および3(c)は、本発明の実施形態によるマクロサイズのLED垂直パッド構成の概略図である。
図3B図3(a)、3(b)、および3(c)は、本発明の実施形態によるマクロサイズのLED垂直パッド構成の概略図である。
図3C図3(a)、3(b)、および3(c)は、本発明の実施形態によるマクロサイズのLED垂直パッド構成の概略図である。
【0046】
図3D図3(c)、3(d)、および3(e)は、本発明の実施形態によるマクロサイズのLED側方パッド構成の概略図である。
図3E図3(c)、3(d)、および3(e)は、本発明の実施形態によるマクロサイズのLED側方パッド構成の概略図である。
図3F】説明なし。
【0047】
図4A図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4B図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4C図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4D図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4E図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4F図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4G図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4H図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4I図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
図4J図4(a)、4(b)、4(c)、4(d)、4(e)、4(f)、4(g)、4(h)、4(i)、および4(j)は、本発明の実施形態によるディスプレイ用途のためのPhCを伴うマイクロサイズのLEDの製作を図示する。
【0048】
図5A図5(a)および5(b)は、本発明の実施形態によるPhC LEDの垂直光抽出を最大化するために使用される構造を図示する概略図である。
図5B図5(a)および5(b)は、本発明の実施形態によるPhC LEDの垂直光抽出を最大化するために使用される構造を図示する概略図である。
【0049】
図6A図6(a)および6(b)は、本発明の実施形態によるLEDのn側にエピタキシャルに統合される光抽出特徴を図示する概略図である。
図6B図6(a)および6(b)は、本発明の実施形態によるLEDのn側にエピタキシャルに統合される光抽出特徴を図示する概略図である。
【0050】
図7A図7(a)および7(b)は、本発明の実施形態によるLEDのn側にエピタキシャルに統合される光抽出特徴を図示する概略図である。
図7B図7(a)および7(b)は、本発明の実施形態によるLEDのn側にエピタキシャルに統合される光抽出特徴を図示する概略図である。
【0051】
図8図8は、本発明の実施形態による発光素子を実現するためのプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下の好ましい実施形態の説明では、本発明が実践され得る具体的実施形態が、参照される。他の実施形態も利用され得、構造的変更が本発明の範囲から逸脱することなく成され得ることを理解されたい。
【0053】
(概要)
本発明は、LED等の半導体素子をそれに応じて成長制限マスクを設計することによって製作する方法を説明する。ELOを使用して、本発明は、GaN等の均質な基板、またはサファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等の異質基板、または基板上のテンプレートに容易に適用可能である。
【0054】
図1(a)は、本発明の実施形態を図示し、それは、バルクGaN基板101等のIII族窒化物系ホスト基板101を提供することを含み、次いで、成長制限マスク102が、基板101上に形成される。具体的に、成長制限マスク102は、基板101と直接接触して配置されるか、または、それは、MOCVD等によって成長させられた中間層を通して間接的に配置され、中間層は、基板101上に堆積させられたIII族窒化物系半導体から作製されるテンプレートである。本発明は、成長制限マスク102として、SiO、SiN、SiON、TiN等を使用することができるが、それらの材料に限定されない。
【0055】
成長制限マスク102は、ホスト基板101の上に堆積させられ、開口部エリア103を形成するためにエッチングされ、成長制限マスク102の残りの部分は、ナノメートルスケールのパターンを含む。開口部エリア103は、幅xを有し、yの幅を有するナノメートルスケールのパターンを伴う成長制限マスク102の残りの部分を分離する。
【0056】
フォトマスクリソグラフィおよびエッチングが、開口部エリア103のみならず非成長領域(図示せず)も生成するために実施され得る。代替として、プラズマ化学蒸着(CVD)、スパッタ、イオンビーム堆積(IBD)等も、使用されることができる。
【0057】
ナノメートルスケールのパターンは、コロイドリソグラフィと呼ばれる技法を使用して、成長制限マスク102上に形成され得る[J.Vac.Sci.Technol.,B35,011201(2017年)]。代替として、ナノインプリンティング、電子ビームリソグラフィ、ホログラフィ、干渉リソグラフィ等が、使用されることができる。
【0058】
成長制限マスク102に関する2つの設計、すなわち、ハイブリッド型マスク102Aまたはパターン化されたマスク102Bが、図1(b)に提案されており、ハイブリッド型マスク102Aは、滑らかな領域104Aとパターン化された領域104Bとの組み合わせであり、パターン化されたマスク102Bは、滑らかな領域104Aを伴わず、パターン化された領域104Bから成る。
【0059】
図1(c)は、図1(a)の実施形態をさらに図示し、n型GaN系層105等のエピタキシャルIII族窒化物層105が、GaN基板101および成長制限マスク102上に、ELOによって成長させられている。ELO III族窒化物層105の成長は、最初、GaN系基板101上の開口部エリア103内で生じ、次いで、開口部エリア103から成長制限マスク102の上を覆って側方に生じる。
【0060】
一実施形態において、ELO III族窒化物層105の成長は、隣接する開口部エリア103におけるELO III族窒化物層105が、成長制限マスク102の上部で合体し得る前、停止または中断され、非成長領域106をもたらす。別の実施形態において、隣接する開口部エリア103におけるELO III族窒化物層105の成長は、成長制限マスク102の上部で合体する。
【0061】
追加のIII族窒化物半導体素子107層が、ELO III族窒化物層105上またはその上方に堆積させられ、活性領域、p型層、電子遮断層(EBL)、およびクラッディング層、および他の層を含み得る。これは、棒体として成形される素子107をもたらす。
【0062】
ELO方法が、使用されるとき、欠陥が、フィルタリングされることができる。転位の図示も、図1(c)に示されており、開口部エリア103からのELO III族窒化物層105の成長における欠陥108は、ホスト基板101に由来するが、欠陥108の両側のELO III族窒化物層105におけるウイング領域は、視覚的に欠陥がない。
【0063】
素子107の発光領域が、開放領域109の両側で、好ましくは、開口部エリア103と非成長領域106との間で処理される。そうすることによって、素子107の各棒体は、棒体の長さに沿って開放領域109の両側に、ツインまたは同一の発光開口(図示せず)のアレイを保有するであろう。代替として、開放領域109は、エッチングされ、棒体に沿って、別個の素子107を生成し得、素子107の各々は、棒体の長さに沿って、開放領域109の片側に、1つ以上の発光開口(図示せず)を保有する。
【0064】
III族窒化物素子107は、近隣棒体間の領域110をエッチングすることによって、ホスト基板101から分離され、少なくとも成長制限マスク102を露出し得る。領域110は、エッチングされ、素子107の棒体を素子107の隣接する棒体から分離し得る。
【0065】
さらに、本発明は、発光素子107のための光制御特徴を実現するために、いくつかのアプローチを提案する。本発明に関する典型的製作ステップは、下記にさらに詳細に説明される。
【0066】
ステップ1:所望の形状を成長制限マスク102上に形成することから始まり、それは、以下を用いて、達成されることができる。成長制限マスク102をホスト基板101上に設置する。成長制限マスク102は、ナノインプリントリソグラフィを使用してパターン化されるか、または、所望の形状が、フォトリソグラフィ+ウェットエッチング、またはフォトリソグラフィ+ドライエッチング、またはコロイドリソグラフィを使用して、成長制限マスク102の上に転写されることができる。
【0067】
ステップ2:複数のストライプ状開口部エリア103が、基板101上に開放され、基板101は、III族窒化物系半導体であるか、または、基板101は、サファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等のヘテロ基板であるか、または、基板101は、成長制限マスク102を使用して調製されたテンプレートを含む。
【0068】
ステップ3:複数のELO III族窒化物層105が、成長が成長制限マスク102のストライプ状開口部エリア103と平行方向に延びているように、成長制限マスク102を使用して基板101の上に成長させられる。ELO III族窒化物層105は、成長制限マスク102上で設計されたパターンの形状(図示せず)をとり、設計されたパターンは、ELO III族窒化物層105と成長制限マスク102との間の界面に転写される。
【0069】
ステップ4:LED等の発光素子107が、従来のリソグラフィ方法によって、主に平坦な表面領域によって覆われているELO III族窒化物層105のウイング領域上に製作される。
【0070】
ステップ5:素子107は、分割され、ホスト基板101上に孤立させられる。
【0071】
ステップ6:サブ搭載部が、素子107に取り付けられる。
【0072】
ステップ7:成長制限マスク102および使用される任意の保護層は、フッ化水素酸(HF)または緩衝フッ化水素酸(BHF)等の化学的エッチング液を使用して、溶解される。
【0073】
ステップ8:素子107は、ホスト基板101から分離される。
【0074】
ステップ9:結果として生じる素子107は、パッケージングされる。
【0075】
(成長制限マスクを形成する)
一実施形態において、GaN系層であり得るIII族窒化物層105は、ELOによって、m面GaN基板101等のIII族窒化物基板101上に成長させられ、SiOから成る成長制限マスク102を用いてパターン化され、ELO III族窒化物層105は、成長制限マスク102の上部で合体することも、合体しないこともある。
【0076】
成長制限マスク102は、幅xを伴うストライプ状開口部エリア103から成り、開口部エリア103間の成長制限マスク102のSiOストライプは、1~20μmの幅yおよび10~100μmの間隔を有する。非極性基板101が使用される場合、開口部エリア103は、<0001>軸に沿って配向される。半極性(20-21)または(20-2-1)基板101が使用される場合、開口部エリア103は、それぞれ、[-1014]または[10-14]と平行方向に配向される。開口部エリア103が他の方向に配向される他の面も、同様に使用され得る。
【0077】
III族窒化物基板101を使用するとき、本発明は、高品質なELO III族窒化物層105を取得することができる。結果として、本発明はまた、減少した転位および積層欠陥等の減少した欠陥密度を伴う素子107を容易に取得することもできる。
【0078】
さらに、これらの技法は、それが成長制限マスク102を通して、ELO III族窒化物層105の成長を可能にする限り、サファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等のヘテロ基板101とともに使用されることができる。
【0079】
(成長制限マスクをパターン化する)
開口部エリア103を成長制限マスク102上にエッチングする前、事前処理が、光抽出または可制御性のための光制御特徴の1つ以上の所望のパターンを形成するために、成長制限マスク102上で実施される。
【0080】
図1(d)は、2つの異なる設計されたパターンとともに使用され得る一実施形態を図示するが、他の設計されたパターンも、同様に使用され得る。本実施形態において、第1の設計されたパターンが、マクロLEDからの光抽出を向上させるために画定され、第2の設計されたパターンが、フォトニック結晶(PhC)空洞を使用して、放出される光の指向性を向上させるように画定される。
【0081】
両方の事例では、素子107は、n側表面111およびp側表面112の両方を含み、設計されたパターン113は、発光表面であるn側表面111上に製作される。素子107の製作は、p側表面112上で実施され、nパッド114およびpパッド115の堆積を含む。
【0082】
(成長制限マスクを使用して、エピタキシャル層を基板上に成長させる)
III族窒化物半導体素子107層は、ELO III族窒化物層105のウイング上の平坦な表面領域において、ELO III族窒化物層105上またはその上方に成長させられる。一実施形態において、従来の方法が、MOCVD等のIII族窒化物半導体素子107層のエピタキシャル成長のために使用される。一実施形態において、III族窒化物半導体素子107層は、ELO III族窒化物層105のMOCVD成長がELO III族窒化物層105の隣接するものが合体し得る前に停止されるので、互いから分離される。別の実施形態において、ELO III族窒化物層105は、合体するように作製され、後のエッチングが、不要な領域110を除去するために実施される。
【0083】
トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、およびトリエチルアルミニウム(TMAl)が、III元素源として使用される。アンモニア(NH)が、生ガスとして使用され、窒素を供給する。水素(H)および窒素(N)が、III元素源のキャリアガスとして使用される。滑らかな表面エピ層を取得するためにキャリアガスに水素を含むことが重要である。
【0084】
塩類およびビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム(CpMg)が、n型およびp型ドーパントとして使用される。圧力設定は、典型的に、50~760Torrである。III族窒化物系半導体層は、概して、700~1,250℃の温度範囲において成長させられる。
【0085】
例えば、成長パラメータは、以下を含む:TMGは、12sccmであり、NHは、8slmであり、キャリアガスは、3slmであり、SiHは、1.0sccmであり、V/III比は、約7,700である。
【0086】
(限定エリアエピタキシ(LAE)III族窒化物層のELO)
従来技術では、いくつかの角錐形の小丘が、成長に続いて、m面III族窒化物フィルムの表面上に観察されている(例えば、米国特許出願公開第2017/0092810号を参照されたい)。さらに、波状表面および陥没した部分が、成長表面上に現れており、それは、表面粗度を悪化させる。これは、非常に深刻な問題である。例えば、いくつかの論文によると、滑らかな表面は、基板の成長表面の偏角(>1度)を制御することによって、およびNキャリアガス条件を使用することによって、取得されることができる。しかしながら、これらは、高生産コストにより、大量生産のために非常に制限的な条件である。さらに、GaN基板は、それらの製作方法から、その原点に対して大きい偏角の変動を有する。例えば、基板が、大きい偏角の面内分布を有する場合、それは、ウエハ内のこれらの点における異なる表面形態形状を有する。この場合、収率は、大きい偏角の面内分布によって減らされる。したがって、技法が偏角の面内分布に依存しないことが必要である。
【0087】
本発明は、下記に記述されるように、これらの問題を解決する。
1.成長エリアは、基板101の縁からの成長制限マスク102のエリアによって限定される。
2.基板101は、非極性または半極性III族窒化物基板101であり、m面からc面およびC面に向かって-16度~+30度に及ぶ偏角配向を有する。代替として、基板101は、III族窒化物系半導体層がその上に堆積させられたヘテロ基板であり、この層は、m面からc面に向かって+16度~-30度に及ぶ偏角配向を有する。
3.素子107の棒体は、III族窒化物系半導体結晶のa軸と垂直である長辺を有する。
4.MOCVD成長中、水素雰囲気が、使用されることができる。
【0088】
本発明では、非極性および半極性成長中、水素雰囲気が、使用されることができる。この条件を使用することは、水素が、開放面積103の縁における過剰な成長が初期成長段階において生じることを防止することができるので、好ましい。
【0089】
それらの結果は、以下の成長条件によって取得されている。
【0090】
一実施形態において、成長圧力は、60~760Torrに及ぶが、成長圧力は、好ましくは、島状III族窒化物半導体層のための幅広の幅を取得するために、100~300Torrに及ぶ;成長温度は、900~1,200℃に及ぶ;V/III比は、10~30,000に及ぶ;TMGは、2~20sccmである;、NHは、0.1~10slmに及ぶ;キャリアガスは、水素ガスのみまたは水素および窒素ガスの両方である。滑らかな表面を取得するために、各面の成長条件は、従来の方法によって最適化される必要がある。
【0091】
約2~8時間にわたる成長後、ELO III族窒化物層105は、約1~50μmの厚さおよび約50~150μmの棒体幅を有した。
【0092】
(素子を製作する)
素子107は、従来の方法によって、ELO III族窒化物層105のウイング上の平坦な表面領域において製作され、種々の素子107設計が、可能である。例えば、pパッドおよびnパッド等のフロントエンドプロセスのみが、LEDを実現するために必要とされ得、それは、ELO III族窒化物層105のウイングの長さまたは幅のいずれかに沿って実施されることができる。代替として、界面が、パターン113の上を覆って金属を部分的に配置することによって、またはハイブリッド型マスク102Aの使用を介してnパッド114のための空間を生成することによって、nパッド114として使用されることができる。
【0093】
(素子ユニットを分離するための構造を形成する)
このステップの目的は、ELO III族窒化物層105およびIII族窒化物半導体素子107層をホスト基板101から孤立させることである。少なくとも2つの方法が、キャリアまたはサブ搭載部の上に素子107を移すために使用されることができる。一方法では、選択的エッチングマスクを使用して、少なくとも成長制限マスク102を露出させるために、ELO III族窒化物層105およびIII族窒化物半導体素子107層が、開放領域109および近隣棒体間の領域110をエッチングすることによって、ホスト基板101から分離される。層105、107の分割は、例えば、ダイヤモンド先端付きスクライバまたはレーザスクライバによって線を刻み付けること、またはRIEまたはICP(誘導結合プラズマ)エッチング等のツールを使用することを介しても実施され得るが、それらの方法に限定されず、他の方法も、素子107を孤立させるために使用されることができる。
【0094】
[Srinivas Gandrothula et al.,2020 Appl.Phys.Express,13,041003]に説明される方法が、使用され得るか、または、代替として、サブ搭載部等の支持キャリアが、製作された素子107をホスト基板101からリフトオフするために使用され得る。
【0095】
(用語の定義)
III族窒化物系基板
III族窒化物系基板101は、III族窒化物系基板が、成長制限マスク102を通して、III族窒化物系半導体層の成長を可能にする限り、任意のタイプのIII族窒化物系基板101を備え得る。これは、バルクGaNから{0001}、{11-22}、{1-100}、{20-21}、{20-2-1}、{10-11}、{10-1-1}面等、または他の面上でスライスされる任意のGaN基板101と、AlN結晶基板とを含む。
【0096】
ヘテロ基板
さらに、本発明はまた、サファイア、Si、SiC、SiN、Ga、LiAlO等のヘテロ基板101を使用することができる。例えば、GaNテンプレートまたは他のIII族窒化物系半導体層が、成長制限マスク102の堆積に先立って、ヘテロ基板101上に成長させられ得る。GaNテンプレートまたは別のIII族窒化物系半導体層は、典型的に、約2~6μmの厚さまで、ヘテロ基板101上で成長させられ、次いで、成長制限マスク102が、GaNテンプレートまたは別のIII族窒化物系半導体層上に配置される。
【0097】
成長制限マスク
成長制限マスク102は、SiO、SiN、SiON、Al、AlN、AlON、MgF、ZrO、TiN等の誘電体層、またはW、Mo、Ta、Nb、Rh、Ir、Ru、Os、Pt等の耐熱金属または貴金属から成る。成長制限マスク102は、上記の材料から選択される積層構造であり得る。それは、上記の材料から選定される多重スタッキング層構造でもあり得る。
【0098】
一実施形態において、成長制限マスク102の厚さは、約0.05~3μmである。成長制限マスク102の幅は、好ましくは、5μmより大きく、より好ましくは、幅は、10μmより大きい。成長制限マスク102は、スパッタ、電子ビーム蒸発、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、イオンビーム蒸着(IBD)等によって堆積させられ得るが、それらの方法に限定されない。
【0099】
m面自立GaN基板101上で、成長制限マスク102は、複数の開口部エリア103を備え、それは、第2の方向に延びている間隔で周期的に、基板101の11-20方向と平行な第1の方向および基板101の0001方向と平行な第2の方向に配置される。開口部エリア103の長さは、例えば、200~35,000μmであり、幅は、例えば、2~180μmであり、開口部エリア103の間隔は、例えば、20~180μmである。開口部エリア103の幅は、典型的に、第2の方向に一定であるが、必要に応じて、第2の方向に変更され得る。
【0100】
c面自立GaN基板101上で、開口部エリア103は、基板101の11-20方向と平行な第1の方向および基板101の1-100方向と平行な第2の方向に配置される。
【0101】
半極性(20-21)または(20-2-1)GaN基板101上で、開口部エリア103は、それぞれ、[-1014]および[10-14]と平行方向に配置される。
【0102】
代替として、ヘテロ基板101が、使用されることができる。c面GaNテンプレートがc面サファイア基板101上に成長させられるとき、開口部エリア103は、c面GaNテンプレートと同じ方向にある。
【0103】
m面GaNテンプレートがm面サファイア基板101上に成長させられるとき、開口部エリア103は、m面GaN基板と同じ方向にある。こうすることによって、m面劈開面が、c面GaNテンプレートを用いて素子の棒体107を分割するために使用されることができ、c面劈開面が、m面GaNテンプレートを用いて素子107の棒体を分割するために使用されることができ、それは、好ましい。
【0104】
III族窒化物系半導体層
ELO III族窒化物層105およびIII族窒化物半導体素子107層は、In、Al、および/またはBのみならず、Mg、Si、Zn、O、C、H等の他の不純物も含むことができる。
【0105】
III族窒化物系半導体素子107層は、概して、n型層、ドープされていない層、およびp型層の中からの少なくとも1つの層を含む3つ以上の層を備えている。III族窒化物系半導体素子107層は、具体的に、GaN層、AlGaN層、AlGaInN層、InGaN層等を備えている。素子107が複数のIII族窒化物系半導体素子107層を有する場合、互いに隣接するIII族窒化物半導体素子107層間の距離は、概して、30μm以下、好ましくは、1μm以下であるが、これらの数字に限定されない。いくつかの電極が、半導体素子107のタイプに従って、所定の位置に配置される。
【0106】
半導体素子
半導体素子107は、例えば、ショットキーダイオード、発光ダイオード、半導体レーザ、光ダイオード、トランジスタ等であり得るが、これらの素子に限定されない。本発明は、特に、マイクロLEDおよびVCSELのために有用である。本発明は、特に、空洞形成のための滑らかな領域を要求する半導体レーザのために有用である。
【0107】
(代替実施形態)
以下は、本発明の代替実施形態を説明する。
【0108】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、光抽出および/または誘導のための取り付けられたパターンを備えている光制御特徴を伴うIII族窒化物系LED、およびLEDを製造する方法を含む。本実施形態は、図1(a)、1(b)、1(c)、および1(d)に示されている。
【0109】
ホスト基板101が、提供され、複数のストライプ状開口部エリア103を有する成長制限マスク102が、基板101上に形成される。
【0110】
本実施形態において、成長制限マスク102は、より良好な光抽出のために、PhC等の放出波長に相当する構造を含むようにパターン化される。代替として、同じ構造が、ホスト基板101上に製作され得、次いで、成長制限マスク102は、製作された構造の上にかぶせられ、その構造の形状をとる。
【0111】
概念の証明のために、実行可能性実験が、成長制限マスク102とIII族窒化物ELO層105との間の界面上にあるパターンを転写するために行われた。具体的に、ハイブリッド型マスク102Aまたはパターン化されたマスク102Bも、使用され得る。
【0112】
図2(a)は、実行可能性実験において実施されるステップを図示する。c面GaNテンプレートを伴うサファイア上GaN基板101が、本調査のために使用された。ステップ1に示されるように、PhCパターンが、[J.Vac.Sci.Technol.,B35,011201(2017年)]に説明されるように、シリカコロイド201を使用して、ホスト基板101上に堆積させられる。コロイド201の平均直径サイズは、約500nmである。直径が平均420nmであるコロイド201の顕微鏡画像が、図2(b)に示されている。次いで、ステップ2に示されるように、成長制限マスク102を備えている、500nm厚のSiO層が、PECVDを使用して、堆積させられた。
【0113】
2つのマスクパターンが、差異を識別するために実証された。一方は、いかなるコロイドパターンも伴わない面(平面的)成長制限マスク102であり、他方は、上記で述べられたコロイドパターンを伴う成長制限マスク102であった。
【0114】
図2(c)は、いかなるコロイドパターンも伴わない平面的成長制限マスク102が、使用されたときのELO III族窒化物層105のAFM画像および2つのパンクロマティックCL顕微鏡画像(30kV、1.6nA)を示す。CL顕微鏡画像(I)は、ELO III族窒化物層105の開放領域109およびウイングを示し、AFM画像は、CL顕微鏡画像(I)の一部であり、CL顕微鏡画像(II)は、開放領域109内の欠陥を示し、ELO III族窒化物層105のウイング内に欠陥は存在しない。
【0115】
図2(d)は、ELO III族窒化物層105のAFM画像および2つのパンクロマティックCL顕微鏡画像を示し、コロイドパターンを伴う成長制限マスク102が、使用された。CL顕微鏡画像(III)は、ELO III族窒化物層105の開放領域109およびウイングを示し、AFM画像は、CL顕微鏡画像(III)の一部のものであり、CL顕微鏡画像(IV)は、開放領域109内の欠陥を示し、ELO III族窒化物層105のウイング内に欠陥は存在しない。
【0116】
図2(e)は、コロイドパターンを伴う成長制限マスク102のAFM走査を示す。
【0117】
図2(f)は、コロイドパターンを伴う成長制限マスク102上に成長させられるELO III族窒化物層105の顕微鏡画像およびELO III族窒化物層105の一部のAFM走査を示す。
【0118】
図2(e)および2(f)のAFM走査では、コロイドによって画定されるPhCパターンは、所望の可視領域(400nm~700nm)のサブ波長範囲内のサイズを伴う三角形空間格子構造を有する。
【0119】
次に、図2(a)のステップ3に示されるように、成長制限マスク102およびコロイド201をエッチングすることによって形成される平行ストライプが、開口部エリア103を備えている。次いで、III族窒化物ELO層105が、図2(a)のステップ4に示されるように、MOCVDを使用して成長させられ、パターン化された成長制限マスク102に広がることを可能にされ、その後、MQW202等のIII族窒化物系半導体素子107層が続く。
【0120】
ステップ4の実験的実証は、図2(c)および2(d)において確認されることができ、画像(I)および(III)が、それぞれ、平面的成長制限マスク102およびパターン化された成長制限マスク102上に成長させられるエピ層である。開放窓およびウイングの図示も、より深い理解のためにエピ層上に描かれている。上部表面形態形状のAFM走査は、横のウインドウに示されている。
【0121】
パンクロマティックCL測定は、エピタキシャル層上の貫通転位(TD)が、それぞれ、平面的成長制限マスク102およびパターン化された成長制限マスク102に関する画像(II)および(IV)内に示されていることを明らかにした。見られ得るように、全ての転位(欠陥)は、エピタキシャル層105の開放窓に沿って現れており、見える欠陥は、両方の場合において、ウイング上に識別されておらず、それは、ウイングに関するより良好な結晶品質を示す。
【0122】
したがって、素子107が、これらのウイング上に作製されるとき、それらのIQEは、改良され、それによって、素子107の寿命も改良されるであろう。上記と同様、低欠陥密度の結晶層も、高キャリア注入が導入されるとき、素子107のスペクトル純度を維持することにおいて役立つ。一般に、全幅半値(FWHM)と呼ばれるその放出波長の広がりは、平面的基板上に作製される従来の素子において見出されるように、増加しないであろう。
【0123】
図2(c)および2(d)に見られ得るように、画像(II)および(IV)に関して、ELO III族窒化物層105の下にPhCパターンが存在したにもかかわらず、転位および表面形態形状の観点におけるウイングの品質は、無パターン成長制限マスク102上に成長させられるELO III族窒化物105と同様である。
【0124】
本発明者は、図2(e)、2(f)、2(g)、および2(h)に示されるように、成長制限マスク102上およびELO層105の界面111上でのPhCパターンの正常な転写を確認しており、ELO層105は、[S.Gandrothula,Appl.Phys.Express 13,041003(2020年)]に説明される方法を使用して、ホスト基板101から除去される。
【0125】
ELO層105の界面が、AFMを使用して、実験的に走査されており、その結果が、エピ層界面として、図2(e)、2(f)、2(g)、および2(h)において見出されることができる。ELO層105の界面上のパターンは、成長制限マスク102上のパターンからコピーされている。
【0126】
図2(i)は、異なるコロイドサイズが、パターンを生成するために使用されたときの平面的成長制限マスク102およびパターン化された成長制限マスク102のためのIII族窒化物ELO層105の前および後側の顕微鏡、SEM、およびAFM画像の集合である。具体的に、画像203は、コロイド粒子サイズを示す顕微鏡画像であり、画像204は、ELO III族窒化物層105の後側の顕微鏡画像であり、画像205は、ELO III族窒化物層105の後側のSEM画像であり、画像206は、ELO III族窒化物層105の後側のAFM走査であり、画像207は、成長制限マスク102上のパターンのAFM走査である。
【0127】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、住宅、自動車、娯楽等の固体照明用途のためのマクロサイズの高効率LEDを実現することについてである。MOCVD内で完全に成長させられ、約0.05mm~0.1mmの面積を伴う素子107層は、ELO層105のウイング上に生成される。これが起こるために、成長制限マスク102の全エリアが、ハイブリッド型マスク102Aまたはパターン化されたマスク102Bのいずれかを備えている図1(b)に示されるもの等のPhCパターンで覆われ、次いで、III族窒化物エピタキシャル層105が、MOCVDを使用して成長させられる。メサが、LEDのためにエッチングされ、金属接点が、堆積させられ、次いで、LEDが、ホスト基板101から抽出され、パッケージングされる。
【0128】
図3(a)、3(b)、3(c)、3(d)、3(e)、および3(f)に示されるように、LEDは、パッド構成および/または搭載方法に応じて、いくつかの異なる方法においてパッケージングされることができる。
【0129】
図3(a)、3(b)、および3(c)は、垂直パッド構成を図示し、素子107は、カップ反射体301上に存在し、金属接点302のうちの1つは、PhCパターン化されたマスク102Bが使用されるときに抽出特徴上に設置されるか、または、ハイブリッド型マスク102Aが使用されるときに抽出特徴104Bに沿った平坦な領域104A上に設置される。別の金属接点303が、素子107の底部上に設置される。これらの要素の全ては、次いで、エポキシ半球体304内にカプセル化され、カソード305およびアノード306が、電源(図示せず)への電気接続のために、半球体304の外側に延びている。
【0130】
図3(b)は、MQW202、接点302、303、および電流分散線307とともに、抽出特徴からの光の抽出も示す。
【0131】
図3(c)は、基板101が、素子107から除去された後、素子107を半球体304内で搭載するために使用される後側粗面化を伴うZnOサブ搭載部308を示す。
【0132】
図3(d)、3(e)、および3(f)は、側方パッド構成を図示し、素子107は、カップ反射体301上に存在し、金属接点302の両方は、素子107の底部上に設置される。これらの要素の全ては、次いで、エポキシ半球体304内にカプセル化され、カソード305およびアノード306が、電源(図示せず)への電気接続のために半球体304の外側に延びている。本実施形態において、金属接点302、303は、PhCパターン化されたマスク102Bが使用されるとき、またはハイブリッド型マスク102Aが使用されるとき、光抽出特徴と反対の素子107の側に設置される。
【0133】
図3(f)は、基板101が除去された後、素子107を半球体304内で搭載するために使用される後側粗面化を伴うZnOサブ搭載部308を示す。
【0134】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、ディスプレイ用途のためのPhC空洞マイクロサイズのLEDを対象とする。
【0135】
マイクロ発光ダイオードディスプレイ等の次世代ディスプレイは、従来のLCDおよびOLEDディスプレイと比較して、高い壁コンセント効率および幅広い色域のそれらの利点に起因して、集中的に研究されている。しかしながら、色混合、色純度、温度、および色安定性等、従来の厚さのLEDに伴ういくつかの問題点が、存在する。これらの問題を解決するために、III族窒化物系青色、緑色、および赤色PhC空洞LEDが、潜在的代替案として、より多くの注目を惹き付けている。PhC空洞LEDの利点は、スペクトル幅および形状が、空洞モードとInGaN QW放出との重複によって決定されるので、スペクトル純度および熱的安定性を含む。別の利点は、PhC空洞LEDの放出が、従来のLEDより指向性があるであることである。さらに、LEDのp側のPhC空洞またはPhCは、素子層を損傷するか、または動作特性を増加させるであろう。研究者[Appl.Phys.Lett.96,031108(2010年)]は、n側PhCをLED内に組み込むことによって、n側PhCを報告しているが、そのようなアプローチが、欠陥を増加させ、より大きい成長制御が、必要とされる。理想的に、PhCまたはPhC空洞は、光の逃散モードの大部分を抽出するために、発光領域(すなわち、QW)の近くに存在しなければならない。
【0136】
ディスプレイ用途では、少なくとも一辺が約20μmより小さいマイクロLEDが、メサを画定するときのプラズマエッチングに関連付けられた損傷に起因して、より低効率であることが報告されている。しかしながら、10cm-2未満の貫通転位密度を有するエピタキシャル層が、プラズマエッチングからの損傷に対してあまり強くないことが見出された。
【0137】
図4(a)および4(b)に示されるように、発光素子401は、ELO III族窒化物層105のウイング上の高結晶品質層から成り、それによって、ディスプレイ用途のために適切な素子401は、より少ない欠陥を実質的に含むか、または、全く欠陥を含まないであろう。加えて、(例えば、乱れたPhC周期性を伴う)PhCまたはPhC空洞等の抽出特徴402が、成長制限マスク102上に形成されることができる。カプセル化を伴わないPhC空洞を含むマイクロLED401は、20μm未満のx、y、およびh寸法を有し、ディスプレイ用途において、光源またはピクセルとしての役割を果たすことができる。PhC402は、光誘導構造としての機能を果たし、近隣素子との色混合を抑制する。これは、AR/VR用途等、光源のより高い密度統合を要求するマイクロディスプレイについて最も望ましい性質である。
【0138】
図4(c)および4(d)に示されるように、PhC空洞403のための成長制限マスク102は、ホスト基板101上に設置され、ホスト基板101は、PhC403の1つ以上の個々のユニットのアレイ404を含み、PhC設計は、欠陥導入PhC405または規則的PhC406であることができる。
【0139】
図4(e)および4(f)に示されるように、PhC402の隣接するものが、領域407によって分離され得、領域407は、ELO III族窒化物層105の非合体の非成長領域106に対応し得る。
【0140】
図4(g)および4(h)に示されるように、素子107の棒体全体408が、選択され、基板101から分離され得るか、または、素子409のうちの選択されたものが、選択され、基板101から分離され得る。
【0141】
図4(i)および4(j)に示されるように、素子107は、底部接点411および/または上部接点412を用いて、ディスプレイパネル410または他のキャリア上に搭載され得る。
【0142】
本実施形態は、ディスプレイ用途のために良好な品質を伴う方向をもった光源を実現するための解決策を提供する。また、従来の薄いフリップチップ設計上でPhCまたはPhC空洞を製作することは、それがp側材料を劣化させるので、ほぼ不可能である。加えて、基板101を薄くし、次いで、PhCを基板101側に設置すること等のアプローチは、時間がかかる。
【0143】
本願に説明される方法は、素子層のn側にPhCを提供するだけでなく、無視できるほどに小さい貫通転位を伴う素子エピタキシャル層も提供する。
【0144】
(第4の実施形態)
第4の実施形態において、PhC LEDの垂直光抽出を最大化するために、発光活性領域と光誘導特徴との間に材料内の光の波長に相当するある程度の距離を保つことが不可欠である。その場合、誘導モードに対する射出モードにおける強度の比率は、厚いLEDと比較したとき、増加させられる。この用途を実現するために、本発明は、以下の通り、修正されることができる。
【0145】
図5(a)および5(b)に示されるように、ELO III族窒化物層105は、成長制限マスク102およびホスト基板101上に成長させられ、コロイド201によって形成されたPhCまたはPhC空洞等の光抽出特徴が、成長制限マスク102をパターン化するために使用される。次いで、研磨が、ELO III族窒化物層105上で線501まで実施され、厚さtをもたらし、tは、成長制限マスク102、コロイド201、および転写されたPhC特徴を伴うELO III族窒化物層105の厚さから成る、。
【0146】
次に、III族窒化物系半導体素子107層が、ELO III族窒化物層105上に成長させられる。例えば、ELO III族窒化物層105は、1つ以上のn型層を備え得、III族窒化物系半導体素子107層は、n型GaN層;5%のインジウム含有量を伴うInGaN予備層;活性領域として、2.5nmのInGaN量子井戸と13.5nmのGaN障壁との5周期から成るMQW;20nmのp型電子遮断層(EBL)の層;および200nmのp型GaNを含み得る。層の総厚は、約500nmである。
【0147】
最後に、基板101は、除去され、pおよびn接点502、503が、堆積させられる。代替として、pおよびn接点502、503が、基板101を除去する前、堆積させられ得る。
【0148】
次いで、他の実施形態と同様、処理された素子107は、それに応じて統合される。
【0149】
(第5の実施形態)
第5の実施形態において、より良好なEQEのための光抽出特徴を伴うより大きいLEDが、説明される。図6(a)に示されるように、長さlおよび幅w、例えば、l×w=約50,000μm以上を有する所望の寸法のLED素子107を実現した後、素子107の上部の金属化されたp接点601を伴うLED素子107は、ホスト基板101から除去される。p接点601は、Ti/Ag/Ni/Au等の反射性材料であることができる。
【0150】
図6(b)に示されるように、開放領域109は、ELO III族窒化物層105とホスト基板101との間の連結部であり、ホスト基板101上の転位が依然として存在するが、転位がELO III族窒化物層105のウイングの中に伝搬しない場所である。開放領域109は、ホスト基板101からのいかなる材料も実質的に含まない。開放領域109の領域に関して、サファイア上GaNテンプレートがホスト基板101として使用されるとき、転位は、10~10cmより大きく、シリコン上GaNテンプレートがホスト基板101として使用されるとき、転位は、1010~1011より大きく、バルク自立GaN基板がホスト基板101として使用されるとき、転位は、10~10cmである。
【0151】
また、図6(b)に示されるように、凹面であり得る光抽出特徴602は、LED素子107のn側にエピタキシャルに統合され、比較的より高い転位密度領域である開放領域109は、平面的表面であり、それは、nパッド603を設置するために使用され得る。LED素子107は、次いで、上で説明されるようにパッケージングされる。
【0152】
代替として、図7(a)および7(b)に示されるように、LED素子107は、開放領域109上の金属化されたn接点701を有し、開放領域109は、比較的より高い転位密度領域であり、平面的な表面である。素子107は、凹面光制御特徴702または凸面光制御特徴703を含み得、それらは、成長制限マスク102を使用して、LED素子107のn側にエピタキシャルに統合される。金属化されたp接点704が、
比較的より高い転位密度領域である開放領域109および平面的表面上に堆積させられる。LED素子107は、次いで、上で説明されるようにパッケージングされる。
【0153】
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、サファイア上GaN、シリコン上GaN、基板上のテンプレート等、異質基板101の上でのLED107のための統合された光抽出特徴の大規模な製造を説明する。光抽出特徴は、成長制限マスク102上または異質基板101上に形成される。次いで、ELO III族窒化物層105は、貫通転位をELO III族窒化物層105のウイングに追加することなく、特徴の形状を受け入れる。マクロサイズからマイクロサイズまでのLED107が、上で説明されるように製作されることができる。
【0154】
本特定の実施形態は、サファイア(6インチ以上)またはSi(12インチ以上)等の大きい寸法の基板101が生産コストの低減のために使用されるとき、有利である。
【0155】
これまで、従来のLEDの製造は、サファイア上GaNおよびシリコン上GaN基板を使用して試みられている;しかしながら、LEDの結晶品質または活性領域の近くの光制御特徴に対処する報告は、ない。本実施形態は、そのような問題に主に対処する。
【0156】
(プロセスステップ)
図8は、本発明による半導体素子を製作する方法800を図示するフローチャートである。具体的に、図8は、エピタキシャル光制御特徴を伴うLEDを製作する方法800を図示する。
【0157】
ブロック801は、基板101を提供するステップを表す。このステップでは、基板は、その上に堆積させられるIII族窒化物テンプレートを伴うIII族窒化物基板または異質基板を備えている。
【0158】
ブロック802は、基板101上または上方に成長制限マスク102を形成するステップを表す。具体的に、成長制限マスク102は、基板101上に直接堆積させられるか、または、基板101上に堆積させられたIII族窒化物テンプレート上に直接堆積させられる。成長制限マスク102は、典型的に、絶縁体フィルム(例えば、SiO、SiN、SiON、TiN等)であり、例えば、プラズマ化学蒸着(CVD)、スパッタ、イオンビーム堆積(IBD)等によって堆積させられる。
【0159】
ブロック803は、成長制限マスク102において光制御特徴を設計するステップを表す。具体的に、1つ以上のパターン113が、コロイドリソグラフィ、ナノインプリンティング、電子ビームリソグラフィ、ホログラフィ、または干渉リソグラフィを使用して、成長制限マスク102またはホスト基板101上に形成される。好ましくは、パターン113は、成長制限マスク102またはホスト基板101上に形成され、次いで、III族窒化物ELO層105またはIII族窒化物半導体素子107層をエッチングすることまたは損傷させることなく、III族窒化物ELO層105と成長制限マスク104との間の少なくとも界面にエピタキシャルに転写される。
【0160】
パターン113は、滑らかな領域104Aとパターン化された領域104Bとから成るハイブリッド型マスク102A、または、滑らかな領域104Aを伴わずにパターン化された領域104Bから成るパターン化されたマスク102Bを備え得る。
【0161】
パターン113は、素子107層から放出される光の抽出を向上させるように画定される第1の設計されたパターン(例えば、パターン113がランダムな粗い表面を備えているとき)、または、素子107層から放出される光の指向性を向上させるように画定される第2の設計されたパターン(例えば、パターン113がPhCパターンを備えているとき)を備え得る。
【0162】
一実施形態において、パターン113は、ホスト基板101上に製作され、成長制限マスク102は、パターン113の上を覆って形成され、成長制限マスク102は、例えば、パターン113がPhCパターンを備えているとき、パターン103を組み込む。本実施形態において、PhCパターンは、コロイド201を使用して、ホスト基板101上に堆積させられ、成長制限マスク102は、コロイド201上に堆積させられ、それによって、成長制限マスク102は、PhCパターンを組み込む。PhCパターンは、1つ以上のPhC空洞を備え得、PhC空洞は、1つ以上のPhCのアレイを備え得、PhCは、規則的PhCまたは欠陥導入PhCであり得る。
【0163】
パターン113が成長制限マスク102に導入された後、成長制限マスク102のストライプによって分離される開口部エリア103が、成長制限マスク102の中にエッチングされる。代替として、開口部エリア103は、パターン113が成長制限マスク102の中に導入される前、成長制限マスク102の中にエッチングされ得る。
【0164】
ブロック804は、ELOおよび成長制限マスク102を使用して、最初に、成長制限マスク102内の開口部エリア103から、次いで、成長制限マスク102の上を覆って側方にIII族窒化物ELO層105を成長させるステップを表し、III族窒化物ELO層105は、隣接する(または近隣の)III族窒化物ELO層105と合体するすることも、しないこともある。
【0165】
ブロック805は、III族窒化物ELO層105上またはその上方にIII族窒化物素子107層を成長させるステップを表し、III族窒化物素子107層は、III族窒化物ELO層105のウイング上に成長させられ、III族窒化物ELO層105およびIII族窒化物素子107層は、一緒に、島状III族窒化物半導体層105、107を備えている。
【0166】
成長制限マスク102またはホスト基板101上に形成される、パターン113は、III族窒化物ELO層105と成長制限マスク102との間の少なくとも界面111に、多分、素子107層にも同様に転写され、パターン113は、素子107層から放出される光を抽出、誘導、反射、屈折させるために、光を集中させるために、光の焦点をぼけさせるために、エピタキシャルに統合された光制御特徴を備えている。その結果、光制御特徴は、発光層が形成される前に形成される。
【0167】
一実施形態において、光制御特徴は、III族窒化物ELO層105のn側表面111上に形成され、例えば、光制御特徴は、III族窒化物ELO層105の後側にエピタキシャルに統合され、III族窒化物半導体素子107層のp型層の厚さを最小化する。
【0168】
ブロック806は、従来のリソグラフィ方法によって、ELO層105のウイング領域上にLED等の発光素子107を製作するステップを表し、ウイング領域は、主に、平坦な表面領域によって覆われている。
【0169】
ブロック807は、ホスト基板101上の素子107を孤立させるために、島状III族窒化物半導体層105、107を別個の素子107または素子107の群に分割するステップを表す。
【0170】
ブロック808は、素子107を基板101から除去するステップを表す。これは、緩衝フッ化水素酸(BHF)またはフッ化水素酸(HF)等の化学的エッチング液を使用して、成長制限マスク102および任意の保護層を溶解することを伴い得る。
【0171】
ブロック809は、素子107をディスプレイパネル、サブ搭載部、または他の外部キャリアの上に移すステップを表す。具体的に、このステップは、島状III族窒化物半導体層105、107を含む素子107をディスプレイパネル、サブ搭載部、または他の外部キャリアに移すことを含む。
【0172】
このステップはまた、電流を素子107の中に注入するための側方注入構成または垂直注入構成を形成することも含み、nおよびp接点を素子107上に堆積させることを含む。これらの構成は、素子107の棒体の各素子107が、別個に処理されることまたは他の素子107とともに処理されることを可能にする。
【0173】
ブロック810は、本方法の最終結果、すなわち、完成された素子107を表す。
【0174】
(参照文献)
以下の参照文献は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
1.Appl.Phys.Lett.84,855(2004年)
2.Applied Physics Express 9,102102(2016年)
3.J.Vac.Sci.Technol.,B 35,011201(2017年)
4.James W.Raring et al.によって、2014年6月11日に出願され、「Surface morphology of non-polar gallium nitride containing substrates」と題された米国特許出願公開第2017/0092810号
5.Appl.Phys.Express,13,041003(2020年)
6.Appl.Phys.Lett.96,031108(2010年)
【0175】
(結論)
ここで、本発明の好ましい実施形態の説明を結論付ける。本発明の1つ以上の実施形態の前述の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。包括的であること、または本発明を開示される精密な形態に限定することは、意図されていない。多くの修正および変形例が、上記の教示に照らして可能である。本発明の範囲は、本詳細な説明によってではなく、むしろ、本明細書に添付される請求項によって限定されることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図4(d)】
図4(e)】
図4(f)】
図4(g)】
図4(h)】
図4(i)】
図4(j)】
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】
図7(a)】
図7(b)】
図8
【国際調査報告】