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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】自動食器洗浄用組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/37 20060101AFI20241106BHJP
   C11D 1/66 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/26 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/10 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/08 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/33 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/395 20060101ALI20241106BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
C11D3/37
C11D1/66
C11D3/26
C11D3/10
C11D3/08
C11D3/20
C11D3/33
C11D3/395
C11D3/386
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525874
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 US2022048760
(87)【国際公開番号】W WO2023081248
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/276,813
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルクレール、クララ
(72)【発明者】
【氏名】ナド、サウガタ
(72)【発明者】
【氏名】クロイツ、セルジュ
(72)【発明者】
【氏名】コーヴァン、セブリーヌ
(72)【発明者】
【氏名】バッカー、スコット
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003DA19
4H003DB01
4H003DB02
4H003DC02
4H003EA12
4H003EA15
4H003EA16
4H003EB08
4H003EB24
4H003EB28
4H003EC01
4H003EC02
4H003EE05
4H003FA04
4H003FA43
(57)【要約】
自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、非イオン性界面活性剤と、ポリ(グルタミン酸)と、分散剤ポリマーと、を含み、当該分散剤ポリマーは、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、(i)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて60~98重量%の式I(式中、各R1は、独立して、水素及び-CH3からなる群から選択される)の構造単位と、(ii)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II(式中、各R2は、独立して、-C1~4アルキル基からなる群から選択され、各R3は、独立して、水素及びメチル基からなる群から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物、からなる群から選択される、自動食器洗浄用組成物に関する。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動食器洗浄用組成物であって、
ビルダーと、
非イオン性界面活性剤と、
ポリ(グルタミン酸)と、
分散剤ポリマーと、を含み、前記分散剤ポリマーは、
(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、
(i)前記非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて60~98重量%の式I:
【化1】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位と、
(ii)前記非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II:
【化2】

(式中、各Rは、独立して、-C1-4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、
(b)スルホン化ポリマー、
(c)アクリル酸ホモポリマー、及び
(d)これらの混合物、からなる群から選択される、自動食器洗浄用組成物。
【請求項2】
前記ビルダーが、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項3】
前記分散剤ポリマーが、前記(b)のスルホン化ポリマーを含む、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項4】
前記分散剤ポリマーが、前記(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーを含む、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項5】
前記分散剤ポリマーが、前記(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーである、請求項4に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項6】
前記自動食器洗浄用組成物が、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0重量%の、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを含む。
【請求項7】
添加剤をさらに含む、請求項6に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項8】
前記添加剤が、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項9】
添加剤をさらに含み、前記添加剤が漂白剤の混合物、漂白活性化剤及び酵素を含む、請求項8に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項10】
自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法であって、
少なくとも1つの物品を提供することと、
請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物を提供することと、
前記自動食器洗浄用組成物を、前記少なくとも1つの物品に適用することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動食器洗浄用配合物に使用するための分散剤ポリマーに関する。特に、本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、非イオン性界面活性剤と、ポリ(グルタミン酸)と、分散剤ポリマーと、を含み、当該分散剤ポリマーは、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、(i)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて60~98重量%の式I:
【化1】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位、及び(ii)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II:
【化2】

(式中、各Rは、独立して、-C1-4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー、(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物、からなる群から選択される、自動食器洗浄用組成物に関する。
【0002】
自動食器洗浄用組成物は、概して、布洗浄又は水処理のために使用されるものとは異なる洗剤組成物の分類として認識されている。自動食器洗浄用組成物は、洗浄サイクルの完了後、洗浄された物品上に斑点及び膜張りの無い外観になることを、使用者から期待されている。
【0003】
ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物がますます望ましい。ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物は、典型的には、非ホスフェートビルダー、例えば、クエン酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、二ケイ酸塩、重炭酸塩、アミノカルボン酸塩、及び他の塩に依存して、硬水からカルシウム及びマグネシウムを捕捉し、乾燥すると不溶性の目に見える堆積物を残す。
【0004】
ポリカルボキシレートコポリマーのファミリー、及び洗剤組成物及びすすぎ助剤組成物におけるビルダーとしてのそれらの使用は、Christopherらの米国特許第5,431,846号によって、食器又は製品洗浄機の最終すすぎ工程で使用するためのものとして開示されている。Christopherらは、イタコン酸又はその同族体に由来するモノマー単位20~95モル%と、ビニルアルコール又は低級ビニルエステルに由来するモノマー単位5~80モル%と、を含むブロックコポリマーが、二価又は多価金属の優れたバインダーであり、洗剤組成物における、並びに機械式食器洗浄用組成物及びスケーリング防止すすぎ組成物における、潜在的に生分解性のビルダーとして有用であることを開示している。
【0005】
ターポリマーのファミリー、とりわけ分散剤としてのそれらの使用は、Swiftらの米国特許第5,191,048号によって開示されている。Swiftらは、重合単位として、約15~55モルパーセントの、酢酸ビニル、ビニルエーテル、及び炭酸ビニルからなる群から選択される、少なくとも1つの第1のモノマーと、約10~70モルパーセントの、エチレン性不飽和モノカルボン酸の少なくとも1つの第2のモノマーと、約15~55モルパーセントの、ジカルボン酸無水物の少なくとも1つの第3のモノマーと、を含むターポリマーを教示しており、当該ターポリマーは、非水系で形成されて約1超パーセント未満のモノマーが、当該重合中に加水分解される。
【0006】
それにもかかわらず、自動食器洗浄用配合物で使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。具体的には、分散剤ポリマーが、効果的な斑点形成及び/又は膜形成光沢(filming shine)性能を提供し、バイオソースでありかつ生分解性である、自動食器洗浄用配合物において使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。
【0007】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、非イオン性界面活性剤と、ポリ(グルタミン酸)と、分散剤ポリマーと、を含み、当該分散剤ポリマーは、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、(i)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて60~98重量%の式I:
【化3】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位、及び(ii)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II:
【化4】

(式中、各Rは、独立して、-C1-4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー、(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物、からなる群から選択される、自動食器洗浄用組成物に関する。
【0008】
本発明は、自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法であって、少なくとも1つの物品を準備することと、本発明による自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を、少なくとも1つの汚れた物品に適用して洗浄された物品を提供することと、を含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ポリ(グルタミン酸)と、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー、(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物、からなる群から選択される分散剤ポリマーとの組み合わせは、自動食器洗浄用組成物(特にホスフェートを含まない自動食器洗浄用組成物)に組み込まれると、驚くべきことに、自動食器洗浄用組成物の全体的な持続可能性を著しく改善しながら、従来の自動食器洗浄配合物と少なくとも同等である非斑点形成/非膜形成光沢性能を提供する。
【0010】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率(又は重量%)は、乾燥重量の、すなわち、組成物中に存在し得る一切の水を除外する百分率である。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、乾燥重量の、すなわち、ポリマーエマルジョン中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0011】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「重量平均分子量」及び「Mw」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)及びポリスチレン標準物などの従来の標準物を用いる従来の様式で測定された場合の重量平均分子量を指すために互換的に使用される。GPCの技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-lnterscience,1979、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84で詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0012】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「エチレン性不飽和」という用語は、それを重合可能にする炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「多エチレン性不飽和」という用語は、少なくとも2つの炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。
【0013】
本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリル又はメタクリルのいずれかを指す。
【0014】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「ホスフェートを含まない」という用語は、組成物が、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1重量%以下(好ましくは、0.5重量%以下、より好ましくは、0.2重量%以下、更により好ましくは、0.01重量%以下、なおも更により好ましくは、0.001重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)のホスフェートを含むことを意味する。
【0015】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「構造単位」という用語は、示されたモノマーの残部(remnant)を指し、したがって、(メタ)アクリル酸の構造単位は次のとおりである。
【化5】

式中、点線はポリマー骨格への結合点を表し、Rはアクリル酸の構造単位については水素であり、メタクリル酸の構造単位については-CHである。
【0016】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、1~97重量%(より好ましくは、1重量%以上、更により好ましくは、10重量%以上、なおも更により好ましくは、25重量%以上、最も好ましくは、≧50重量%、好ましくは、95重量%以下、より好ましくは、90重量%以下、更により好ましくは、85重量%以下、最も好ましくは、80重量%以下)のビルダー)(好ましくは、ビルダーとしては、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、及びケイ酸塩のうちの少なくとも1つが挙げられる)と、非イオン性界面活性剤(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは0.2~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~8.5重量%)の非イオン性界面活性剤)(好ましくは、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである)と、ポリ(グルタミン酸)(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.2~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.0~5重量%)のポリ(グルタミン酸))(好ましくは、ポリ(グルタミン酸)は、1,000~200,000ダルトン(好ましくは、2,000~150,000ダルトン、より好ましくは、2,500~100,000ダルトン、なおより好ましくは、5,000~75,000ダルトン、最も好ましくは、7,500~60,000ダルトン))と、分散剤ポリマー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.5~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6.5重量%)の分散剤)と、を含み、当該分散剤ポリマーは、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、(i)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、60~98重量%の式I:
【化6】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位、及び(ii)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II:
【化7】

(式中、各Rは、独立して、-C1-4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー、(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物(好ましくは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)のスルホン化ポリマー、又は(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーと(b)のスルホン化ポリマーとの組み合わせ、より好ましくは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー、又は(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーと(b)のスルホン化ポリマーとの組み合わせ)からなる群から選択される。
【0017】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸塩、クエン酸塩、及びケイ酸塩のうちの少なくとも1つを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及びクエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1~97重量%のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1重量%以上(好ましくは、10重量%以上、より好ましくは、25重量%以上、最も好ましくは、50重量%以上)のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、95重量%以下(好ましくは、90重量%以下、より好ましくは、85重量%以下、最も好ましくは、80重量%以下)のビルダーを含む。炭酸塩、クエン酸、及びケイ酸塩の重量百分率は、金属イオンを含む塩の実重量に基づく。
【0019】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「炭酸塩」という用語は、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、及び/又はセスキ炭酸塩のアルカリ金属又はアンモニウム塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、及びリチウムの炭酸塩(より好ましくは、ナトリウム又はカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。自動食器洗浄用組成物に使用される過炭酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びアンモニウムの塩(より好ましくは、ナトリウム又はカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(もしあれば)は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及び過炭酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーが炭酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは20~50重量%)の炭酸塩を含む。
【0020】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「クエン酸塩」という用語は、クエン酸アルカリ金属塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、及びリチウムのクエン酸塩(より好ましくは、ナトリウム又はカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(存在する場合)は、クエン酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがクエン酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは20~40重量%)のクエン酸塩を含む。
【0021】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「ケイ酸塩」という用語は、ケイ酸アルカリ金属塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、及びリチウムのケイ酸塩(より好ましくは、ナトリウム又はカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(存在する場合)は、二ケイ酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーとしては、ケイ酸塩が挙げられる。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがケイ酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは、0.5~7.5重量%、最も好ましくは0.75~3重量%)のケイ酸塩を含む。
【0022】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~8.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~8.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、非イオン性界面活性剤は、ポリオキシアルキレン界面活性剤、ポリアルキレングリコールエステル、多価アルコールの脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、ポリアルコキシル化多価アルコールの脂肪酸エステル、ポリアルコキシル化天然油脂、ポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、アルキルポリグルコシド、スクロースエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~8.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~8.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、当該非イオン性界面活性剤は、式IIIに従う脂肪アルコールアルコキシレートであり、
【化8】

式中、wは、平均5~100(好ましくは、6~75、より好ましくは、7~60、最も好ましくは、8~50)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基、より好ましくは、水素及び直鎖状C1~20アルキル基)からなる基から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~20アルキル基)からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基(好ましくは水素、メチル基、及びエチル基)であり、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~20個の炭素原子)である。
【0023】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.0~5重量%)のポリ(グルタミン酸)を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.0~5重量%)のポリ(グルタミン酸)を含み、ポリ(グルタミン酸)は、1,000~200,000ダルトン(好ましくは、2,000~150,000ダルトン、より好ましくは、2,500~100,000ダルトン、なおより好ましくは、5,000~75,000ダルトン、最も好ましくは、7,500~60,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.0~5重量%)のポリ(グルタミン酸)を含み、ポリ(グルタミン酸)は、1,000~200,000ダルトン(好ましくは、2,000~150,000ダルトン、より好ましくは、2,500~100,000ダルトン、なおより好ましくは、5,000~75,000ダルトン、最も好ましくは、7,500~60,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、ポリ(グルタミン酸)は、L-グルタミン酸、D-グルタミン酸、又はこれらの混合物(例えば、L及びD異性体のラセミ体)から誘導される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.0~5重量%)のポリ(グルタミン酸)を含み、ポリ(グルタミン酸)は、1,000~200,000ダルトン(好ましくは、2,000~150,000ダルトン、より好ましくは、2,500~100,000ダルトン、なおより好ましくは、5,000~75,000ダルトン、最も好ましくは、7,500~60,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、ポリ(グルタミン酸)は、L-グルタミン酸、又はL及びD異性体のラセミ体から誘導される。
【0024】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、1モル%未満(好ましくは、0.1モル%未満、より好ましくは、0.001モル%未満、最も好ましくは検出限界未満)のグルタミン酸以外のモノマー残基(例えば、アスパラギン酸、エチレングリコール、エチレンオキシド、ビニルアルコール)を含む。
【0025】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、7未満の等電点を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、6未満の等電点を有する。更により好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、5未満の等電点を有する。更により好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、4未満の等電点を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるポリ(グルタミン酸)は、3未満の等電点を有する。
【0026】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6.5重量%)の分散剤ポリマーを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6.5重量%)の分散剤ポリマーを含み、当該分散剤ポリマーは、(a)非スルホン化疎水性修飾ポリマーであって、(i)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、60~98重量%の式I:
【化9】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位、及び(ii)非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて2~40重量%の式II:
【化10】

(式中、各Rは、独立して、-C1-4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される)の構造単位と、を含む、非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)スルホン化ポリマー、(c)アクリル酸ホモポリマー、及び(d)これらの混合物、からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6.5重量%)の分散剤ポリマーを含み、当該分散剤ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー、(b)のスルホン化ポリマー、及び(a)の非スルホン化疎水性変性ポリマーと(b)のスルホン化ポリマーとのブレンドからなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6.5重量%)の分散剤ポリマーを含み、当該分散剤ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー、及び(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーと(b)のスルホン化ポリマーとのブレンドからなる群から選択される。
【0027】
本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、60~98重量%(好ましくは、65~90重量%未満、より好ましくは、67~85重量%、最も好ましくは、70~81重量%)の式I:
【化11】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-CH基から選択される)の構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、60~98重量%(好ましくは、65~90重量%未満、より好ましくは、67~85重量%、最も好ましくは、70~81重量%)の式Iの構造単位を含み、式中、Rは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー中の式Iの構造単位の75~100mol%(好ましくは90~100mol%、より好ましくは、98~100モル%、更により好ましくは、≧99モル%、最も好ましくは、100モル%)において水素である。
【0028】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、2~40重量%(好ましくは、10超~35重量%、より好ましくは、15~33重量%、最も好ましくは、19~30重量%)の式II:
【化12】

(式中、各Rは、独立して、C1~4アルキル基(好ましくは、C2~3アルキル基、より好ましくは、エチル基)であり、各Rは、独立して、水素及びメチル基から選択される))の構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、2~40重量%(好ましくは、10超~35重量%、より好ましくは、15~33重量%、最も好ましくは、19~30重量%)の式II:
【化13】

(式中、各Rは、独立して、-C2~3アルキル基(好ましくはエチル基)から選択され、各R3は、水素及びメチル基から独立して選択される)の構造単位を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、2~40重量%(好ましくは、10超~35重量%、より好ましくは、15~33重量%、最も好ましくは、19~30重量%)の式IIの構造単位を含み、式中、Rは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマー中の式IIの構造単位の75~100モル%(好ましくは、90~100モル%、より好ましくは、98~100モル%、最も好ましくは、100モル%)においてエチル基であり、Rは非スルホン化疎水性修飾ポリマー中の式IIの構造単位の75~100モル%(好ましくは、90~100モル%、より好ましくは、98~100モル%、最も好ましくは、100モル%)において水素である。
【0029】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、1,200~25,000ダルトンの重量平均分子量を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、1,500~20,000ダルトンの重量平均分子量を有する。本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性ポリマーは、1,750~17,500ダルトンの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、1,900~14,250ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0030】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、0.3重量%以下(好ましくは、0.1重量%以下、より好ましくは、0.05重量%以下、なおより好ましくは、0.03重量%以下、最も好ましくは、0.01重量%以下)の多エチレン性不飽和架橋モノマーの構造単位を含む。
【0031】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下(好ましくは、0.5重量%以下、より好ましくは、0.001重量%以下、なおより好ましくは、0.0001重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)のスルホン化モノマーの構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下(好ましくは、0.5重量%以下、より好ましくは、0.001重量%以下、なおより好ましくは、0.0001重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)の、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、4-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3-アリルオキシスルホン酸、2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(HAPS)、2-スルホエチル(メタ)アクリル酸、2-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、4-スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩からなる群から選択されるスルホン化モノマーの構造単位を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーは、(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下(好ましくは、0.5重量%以下、より好ましくは、0.001重量%以下、なおより好ましくは、0.0001重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)の2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)モノマーの構造単位を含む。
【0032】
本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(a)の非スルホン化疎水性修飾ポリマーの製造方法は、共重合の当業者に周知である。
【0033】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、アクリル酸とスルホン化モノマーのコポリマーである。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、アクリル酸とスルホン化モノマーのコポリマーであり、スルホン化モノマーは、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、4-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3-アリルオキシスルホン酸、2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(HAPS)、2-スルホエチル(メタ)アクリル酸、2-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、4-スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、アクリル酸とスルホン化モノマーのコポリマーであり、スルホン化モノマーは、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩からなる群から選択される。
【0034】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、スルホン化ポリマーの重量に基づいて50~95重量%(好ましくは、60~94重量%、より好ましくは、65~93重量%、最も好ましくは、68~90重量%)のアクリル酸の構造単位と、スルホン化ポリマーの重量に基づいて5~50重量%(好ましくは、6~40重量%、より好ましくは、7~35重量%、最も好ましくは、10~32重量%)のスルホン化モノマーの構造単位と、を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、スルホン化ポリマーの重量に基づいて50~95重量%(好ましくは、60~94重量%、より好ましくは、65~93重量%、最も好ましくは、68~90重量%)のアクリル酸の構造単位と、スルホン化ポリマーの重量に基づいて5~50重量%(好ましくは、6~40重量%、より好ましくは、7~35重量%、最も好ましくは、10~32重量%)のスルホン化モノマーの構造単位と、を含み、スルホン化モノマーは、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、4-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3-アリルオキシスルホン酸、2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(HAPS)、2-スルホエチル(メタ)アクリル酸、2-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、4-スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、スルホン化ポリマーの重量に基づいて50~95重量%(好ましくは、60~94重量%、より好ましくは、65~93重量%、最も好ましくは、68~90重量%)のアクリル酸の構造単位と、スルホン化ポリマーの重量に基づいて5~50重量%(好ましくは、6~40重量%、より好ましくは、7~35重量%、最も好ましくは、10~32重量%)のスルホン化モノマーの構造単位と、を含み、スルホン化モノマーは、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩からなる群から選択される。
【0035】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(b)のスルホン化ポリマーは、1,000~25,000ダルトン(好ましくは、5,000~20,000ダルトン、より好ましくは、7,500~17,500ダルトン、最も好ましくは、10,000~15,000ダルトン)の重量平均分子量Mを有する。
【0036】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される(c)のアクリル酸ホモポリマーは、1,000~40,000ダルトン(好ましくは、1,000~20,000ダルトン、より好ましくは、1,000~10,000ダルトン、最も好ましくは、2,000~4,000ダルトン)の重量平均分子量MWを有する。
【0037】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に添加剤を更に含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ホスホネート(例えば、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、アルカリ源、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、漂白触媒(例えば、酢酸マンガン(II)、塩化コバルト(II)、ビス(TACN))三酸化マグネシウムジアセテート)、酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、又はセルラーゼ)、発泡抑制剤、着色剤、香料、ケイ酸塩、追加のビルダー、抗菌剤、フィラー、堆積物制御ポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される添加剤を更に含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される添加剤を更に含む。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤を更に含み、添加剤は、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))及び酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、又はセルラーゼ)を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤であって、添加剤は漂白剤を含み、漂白剤は過炭酸ナトリウムを含む、添加剤と、漂白活性化剤であって、漂白活性化剤はテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を含む、漂白活性化剤と、酵素であって、酵素はプロテアーゼ及びアミラーゼを含む、酵素と、を更に含む。
【0038】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0~15重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを更に含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0~15重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートが、≦1,000ダルトンの重量平均分子量を有する。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0~15重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)及び1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の塩のうちの少なくとも1つを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0~15重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)及びその塩からなる群から選択される。
【0039】
自動食器洗浄用組成物の錠剤又は粉末に含まれる充填剤は、不活性な水溶性物質であり、典型的にはナトリウム塩又はカリウム塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム)である。錠剤及び粉末では、充填剤は、典型的には、0重量%~75重量%の範囲の量で存在する。ゲル配合物に含まれる充填剤としては、典型的には、錠剤及び粉末、更には水で使用するために言及されたものが挙げられる。芳香剤、染料、発泡抑制剤、酵素、及び抗菌剤は通常、合計で自動食器洗浄用組成物の10重量%以下、あるいは5重量%以下である。
【0040】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的にアルカリ源を更に含む。好適なアルカリ源としては、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム又は水酸化カリウム、又は上記の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。水酸化ナトリウムが好ましい。本発明の自動食器洗浄用組成物中のアルカリ源の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、少なくとも1重量%(好ましくは少なくとも20重量%)及び最大80重量%(好ましくは最大60重量%)である。
【0041】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム)を更に含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白剤の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~25重量%(より好ましくは、5~20重量%)の濃度である。
【0042】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白活性化剤(例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED))を更に含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白活性化剤の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~10重量%(より好ましくは、2.5~7.5重量%)の濃度である。
【0043】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、0.2重量%以下、なおより好ましくは、0.1重量%以下、なおより好ましくは、0.01重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)のホスフェートを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ホスフェートを含まない。
【0044】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、0.2重量%以下、更により好ましくは、0.1重量%以下、なおも更により好ましくは、0.01重量%以下、最も好ましくは、検出限界未満)の、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを含む。
【0045】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1重量%未満(好ましくは、0.01重量%未満、より好ましくは、0.001重量%未満、なおより好ましくは、<0.0001重量%、更になおより好ましくは、0.00001重量%未満、最も好ましくは、検出限界未満)の、式IV:
【化14】

(式中、各Rは、独立して、水素及び-C1~11アルキルからなる群から選択され、mは、1~2であり、nは0~3であり、Xは好適な水溶性カチオン(例えば、ナトリウムカチオン)である)のエステル化されたベンゼンスルホネートを含む。
【0046】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.0001重量%未満(好ましくは、0.00001重量%未満、より好ましくは、0.000001重量%未満、なおより好ましくは、0.0000001重量%未満、最も好ましくは、検出限界未満)の式Vの金属錯体を含み、
(LMe (V)
式中、Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル及び銅からなる群から選択され、Aは、配位ラジカル及び架橋ラジカルからなる群から選択され、v及びyそれぞれ独立して、1~8の値を有する整数であり、
xは、0~32の値を有する整数であり、zは、金属錯体の電荷であり、
Yは対イオンであり、q=z/(対イオンYの電荷)であり、Lは、式VIの配位子であり、
【化15】

Qは、N及びCRからなる群から選択され、式中、各Rは、独立して、水素、非置換C1~18アルキル、置換C1~18アルキル、非置換アリール、置換アリール、シアノ、ハロゲン、ニトロ、-COOR10、及び-SO10からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素、カチオン、置換C1~18アルキル、非置換C1~18アルキル、置換アリール、非置換アリール、-SR10、-SO10及び-OR10、-NR1112、-(C1~6アルキレン)-NR1112、-N111213、-(C1~6アルキレン)-N111213、-N(R10)-(C1~6アルキレン)-NR1112、-N[(C1~6アルキレン)-NR1112、-N(R10)-(C1~6アルキレン)-N111213、-N[(C1~6アルキレン)-N111213、-N(R10)-NR1112及び-N(R10)-N111213からなる群から選択され、各R10は、独立して、水素、置換C1~18アルキル、非置換C1~18アルキル、置換アリール、及び非置換アリールからなる群から選択され、各R11及びR12は、独立して、非置換C1~18アルキル、置換C1~18アルキル、非置換アリール、置換アリールからなる群から選択されるか、又はそれらを連結する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る非置換又は置換5員環、6員環又は7員環を形成し、R13は、水素、非置換C1~18アルキル、置換C1~18アルキル、非置換アリール、及び置換アリールからなる群から選択される。
【0047】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、少なくとも9(好ましくは、10以上、より好ましくは、11.5以上)のpH値(水中1重量%で)を有する。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、13以下のpH値(水中1重量%で)を有する。
【0048】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意の典型的な形態、例えば、錠剤、粉末、塊、1回用量、小袋、ペースト、液体、又はゲルで配合することができる。本発明の自動食器洗浄用組成物は、食器及び調理器具、皿などの用品を自動食器洗浄機内で洗浄するのに有用である。
【0049】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、典型的な操作条件下で使用するのに好適である。例えば、自動食器洗浄機で使用されるとき、洗浄過程中の典型的な水温は、好ましくは20℃~85℃、好ましくは30℃~70℃である。自動食器洗浄用組成物の典型的な濃度は、食器洗浄機内の液体の合計百分率として、好ましくは0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.7重量%である。適切な製品形態及び添加時間の選択により、本発明の自動食器洗浄用組成物は、予備洗浄、主洗浄、最後から2番目のすすぎ、最終的なすすぎ、又はこれらのサイクルの任意の組み合わせにおいて存在し得る。
【0050】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄機内で汚れた物品を洗浄する方法は、少なくとも1つの汚れた物品(例えば、調理器具、耐熱陶器、食卓用食器類、食卓用器具、平皿類、及び/又はガラス食器)を提供することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの汚れた物品に適用して(好ましくは、自動食器洗浄機内で)洗浄された物品を提供することと、を含む。
【0051】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0052】
比較例C1~C10及び実施例1~4:自動食器洗浄用組成物
表1に特定された成分配合を有する比較例C1~C10及び実施例1~4の各々で、食器洗浄用組成物を調製した。比較例C1~C7及び実施例1~2で使用したアミラーゼは、Novozymersから入手可能なStainzyme(登録商標)12Tアミラーゼであった。比較例C8~C10及び実施例3~4で使用したアミラーゼは、DuPontから入手可能なExcellenz(登録商標)S1000アミラーゼであった。成分の全てに使用されたプロテアーゼは、Novozymesから入手可能なSavinase(登録商標)12Tプロテアーゼであった。
【表1】
【0053】
食品汚れを調製する手順
表2に記載されるIKW食品汚れは、以下の手順により調製した。
a) 植物油及び全卵を組み合わせ、混合物が均質になるまでハンドブレンドで十分に混合する。
b) ケチャップ及びマスタードを添加し、なお激しく撹拌する。
c) 脂肪を融解し、約40℃に冷却し、次いで混合物b)に添加し、十分にブレンドする。
d) クリーム及びミルクを撹拌してc)に入れる。及び、
e) 粉末固体構成成分をd)に添加し、混合して滑らかなペーストにする。
【表2】
【0054】
食器洗浄試験の条件
機械:Miele SS-ADW、モデルG1222SC Labor。50℃で8分間洗浄/65℃ですすぐ。水:全硬度380ppm、Ca+2:Mg+2=3:1.脱イオン水と250ppmの炭酸水素ナトリウムとの比(TH=37°FH、TAC=23°FH)。食品汚れ:表2に記述された50gの組成物を、カップで凍結した状態で洗浄液に導入した。表3~表5に記載のとおり、比較例C1~C10及び実施例1~4の各食器洗浄用組成物を試験し、1回の洗浄につき18gを投入した。
【0055】
膜形成及び斑点形成の評価
上記の食器洗浄試験条件下でそれぞれ5回の洗浄サイクルの後、ガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラス、及びステンレス鋼バター皿を外気で乾燥させた。乾燥後、下からの制御された照明を有するライトボックス内でガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラスを観察することによって、及び上からの制御された照明でステンレス鋼バター皿を観察することによって、訓練された評価者が膜形成及び斑点形成の評点を決定した。ガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラス、及びステンレス鋼バター皿を、ASTM法にしたがって、1(膜/斑点なし)~5(重度の膜形成/斑点形成)の範囲で、膜形成及び斑点形成を評価した。表3~表5に報告するように、膜形成及び斑点形成についての1~5の平均値を判定した。表3~表5には、各食器洗浄用組成物についての全体的な斑点、全体的な膜、及び全体的な光沢(すなわち、全体的な斑点+全体的な膜)の値も報告されている。
【表3】

【表4】

【表5】
【0056】
比較例C11~C17及び実施例5~8:自動食器洗浄用組成物
表6に特定された成分配合を有する比較例C11~C17及び実施例5~8の各々で、食器洗浄用組成物を調製した。組成物の各々に使用されたアミラーゼは、DuPontから入手可能なExcellenz(登録商標)S1000アミラーゼであった。組成物の各々に使用されたプロテアーゼは、DuPontから入手可能なExcellenz(登録商標)P1000プロテアーゼであった。
【表6】
【0057】
食品汚れを調製する手順
表7に記載のSTIWA食品汚れは、以下の手順により調製した。
f)水を沸騰させる。
g)紙コップでインスタントグレービー、安息香酸、及びデンプンを混合し、次いで混合物を沸騰水に添加する。
h)(b)の生成物に乳とマーガリンを添加する。
i)(c)の生成物を約40℃に冷却し、次いで混合物をキッチンミキサー(Polytron)に添加する。
j)別の紙コップで、卵黄、ケチャップ、及びマスタードを合わせ、スプーンで混合する。
k)(e)の生成物をブレンダー内の(d)の混合物に連続的に撹拌しながら添加する。
l)(f)の生成物をブレンダーで5分間撹拌する。
m)(g)からの生成物食品汚れ混合物を凍結する。
n)主洗浄の開始時に、50gのこの冷凍スラッシュを食器洗浄機に入れる。
【表7】
【0058】
食器洗浄試験の条件
機械:Miele SS-ADW、Model G1222SC Labor(GSL2)。65℃で30分間洗浄/65℃ですすぐ。水:全硬度380ppm、Ca2+:Mg2+=3:1。脱イオン水と250ppmの炭酸水素ナトリウムとの比(TH=37°FH、TAC=23°FH)。食品汚れ:表7に記述された50gの組成物を、カップで凍結した状態で洗浄液に導入した。比較例C11~C17及び実施例5~8の各食器洗浄用組成物を試験し、表8に記載された量を投入した。
【表8】
【0059】
膜形成及び斑点形成の評価
上記の食器洗浄試験条件下でそれぞれ5回の洗浄サイクルの後、ガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラス、及びステンレス鋼バター皿を外気で乾燥させた。乾燥後、下からの制御された照明を有するライトボックス内でガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラスを観察することによって、及び上からの制御された照明でステンレス鋼バター皿を観察することによって、訓練された評価者が膜形成及び斑点形成の評点を決定した。ガラスタンブラー、ワイングラス、SANグラス、及びステンレス鋼バター皿を、ASTM法にしたがって、1(膜/斑点なし)~5(重度の膜形成/斑点形成)の範囲で、膜形成及び斑点形成を評価した。表9~11に報告するように、膜形成及び斑点形成についての1~5の平均値を判定した。表9~11には、各食器洗浄組成物についての全体的な斑点、全体的な膜、及び全体的な光沢(すなわち、全体的な斑点+全体的な膜)の値も報告されている。
【表9】

【表10】

【表11】
【国際調査報告】