(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】チャネルパンクチャリング
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20241106BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20241106BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20241106BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241106BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W84/12
H04W72/0453
H04W72/0446
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526632
(86)(22)【出願日】2022-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 US2022079162
(87)【国際公開番号】W WO2023091857
(87)【国際公開日】2023-05-25
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン、ヤンジュン
(72)【発明者】
【氏名】アスタージャディ、アルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】パティル、アビシェク・プラモド
(72)【発明者】
【氏名】チェリアン、ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ホ、サイ・ユ・ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】ナイク、ガウラン
(72)【発明者】
【氏名】アジャミ、アブデル・カリム
(72)【発明者】
【氏名】ホムチャウデュリ、サンディプ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067AA33
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF02
5K067GG01
(57)【要約】
本開示は、基本サービスセット(BSS)内のアクセスポイント(AP)と1つ又は複数の局(STAs)との間で、パンクチャリングイベントの指示を送信及び受信するための方法、デバイス、及びシステムを提供する。いくつかの例では、送信及び受信は、パンクチャリングイベントについての情報を提供するように構成された非レガシー要素を使用することができる。いくつかの態様では、本開示は、APと1つ又は複数のSTAとの間で、動作帯域切替えの指示を送信及び受信するための方法を提供する。いくつかの例では、送信及び受信は、動作帯域切替えに関する情報を提供するように構成された非レガシー要素を使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための装置であって、
命令を含むメモリと、
前記命令を実行し、前記装置に、
少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STA)へ送信するためにデータを出力させ、
将来開始するパンクチャリングイベントであって、前記第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定させ、
前記パンクチャリングイベントの前記開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、前記パンクチャリングイベント及び前記第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを前記1つ又は複数のSTAへ出力させ、
前記パンクチャリングイベントが前記開始すると、前記第1のサブチャネルを介して前記1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えさせる、
ように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、
を備える装置。
【請求項2】
前記管理フレームが、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記非レガシー要素が、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、前記複数のビットのうちの各ビットが、前記第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の動作帯域が、少なくとも前記第1のサブチャネル及び第2のサブチャネルを含み、前記シグナリングフィールドの第1のビットが前記第1のサブチャネルに対応し、前記シグナリングフィールドの第2のビットが前記第2のサブチャネルに対応し、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
前記第2のサブチャネルに関連付けられた別のパンクチャリングイベントの終了を決定させ、
前記第1のサブチャネルに関連付けられた前記パンクチャリングイベントの前記開始を示すように前記シグナリングフィールドの前記第1のビットを設定させ、
前記第2のサブチャネルに関連付けられた前記別のパンクチャリングイベントの前記終了を示すように前記シグナリングフィールドの前記第2のビットを設定させる、
ように更に構成されている、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
前記パンクチャリングイベントの前記開始の後に前記第1のサブチャネルを介して前記1つ又は複数のSTAのうちの第1のSTAからシグナリングを取得させ、
前記取得されたシグナリングに応じて、管理フレームを介して前記第1のシグナリングフィールドを前記第1のSTAへ送信のために出力させる、
ように更に構成されている、
請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記非レガシー要素が、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、前記整数値が、前記パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のシグナリングフィールド又は前記第2のシグナリングフィールドのうちの少なくとも1つが、前記パンクチャリングイベントの前に複数の送信において繰り返される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記複数の送信の各々が、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記整数値が、前記パンクチャリングイベントの前記開始までのカウントダウン時間を示すように更に構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記整数値が等価条件を満たすと判定させるように更に構成されており、前記等価条件を前記満たすことが、前記パンクチャリングイベントの前記開始を示す、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
前記第1のサブチャネルに関連付けられた前記パンクチャリングイベントの終了を決定させ、
前記パンクチャリングイベントの前記終了を前記決定したことに応じて、別の管理フレームであって、前記非レガシー要素を省略している、別の管理フレームを前記1つ又は複数のSTAへ送信のために出力させ、
少なくとも前記第1のサブチャネルを介して前記1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを再開させる、
ように更に構成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記別の管理フレームは、前記装置が、前記第1のサブチャネルを介して送信するためにデータを出力することを再開することを前記1つ又は複数のSTAに通知するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記管理フレームが複数の要素を含み、前記複数の要素のうちの1つ又は複数が非レガシー要素である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記データ及び前記少なくとも1つの管理フレームを送信するように構成されたトランシーバを更に備え、前記装置が、アクセスポイント(AP)として構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
ワイヤレス通信のための装置であって、
命令を含むメモリと、
前記命令を実行し、前記装置に、
パンクチャリングイベントの開始の前にアクセスポイント(AP)から、前記パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内で前記APと通信するために前記装置によって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルと、を示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得させ、
前記パンクチャリングイベントが前記開始すると、前記第1のサブチャネルを介して前記APへ送信するためにデータを出力することを控えさせる、
ように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項16】
前記管理フレームが、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記非レガシー要素が、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、前記複数のビットの各ビットが、前記第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記非レガシー要素が、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、前記整数値が、前記パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記第1のサブチャネルを介して前記APから、前記パンクチャリングイベントの前に前記第1のシグナリングフィールド又は前記第2のシグナリングフィールドの繰り返される送信を取得させるように更に構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の送信の各々が、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記非レガシー要素が、前記パンクチャリングイベントの前記開始までのカウントダウンを示す整数値を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記整数値が等価条件を満たすと判定させるように更に構成されており、前記等価条件を前記満たすことが、前記パンクチャリングイベントの前記開始を示す、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
前記非レガシー要素を省略した別の管理フレームを前記APから取得させ、
少なくとも前記第1のサブチャネルを介して前記APへ送信するためにデータを出力することを再開させる、
ように更に構成されている、
請求項15に記載の装置。
【請求項24】
前記別の管理フレームは、前記APが、前記第1のサブチャネルを介してデータを送信することを再開することを前記装置に通知するように構成されている、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記管理フレームが複数の要素を含み、前記複数の要素のうちの1つ又は複数が非レガシー要素である、請求項15に記載の装置。
【請求項26】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
別のパンクチャリングイベントの開始の後に、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダであって、前記PHYヘッダ及び前記MACヘッダが、前記別のパンクチャリングイベントと、前記複数のサブチャネルのうちの第2のサブチャネルとを示すように構成されている、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのうちの少なくとも1つを含むシグナリングを前記APから取得させ、
前記PHYヘッダ又は前記MACヘッダのうちの少なくとも1つを含む前記シグナリングに応じて、前記APへ送信するために前記第2のサブチャネルを介してデータを出力することを控えさせる、
ように更に構成されている、
請求項15に記載の装置。
【請求項27】
前記複数のサブチャネルが第2のサブチャネルを含み、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、
前記APからの有効な信号が前記第2のサブチャネルから取得され得ないという判定に基づいて、前記第2のサブチャネルがパンクチャリングされていると判定させ、
前記第2のサブチャネルがパンクチャリングされているという前記判定に応じて、前記第2のサブチャネルを介して前記APへ送信するためにデータを出力することを控えさせる、
ように更に構成されている、
請求項15に記載の装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つの管理フレームを受信し、前記データを送信することを控えるように構成されたトランシーバを更に備え、前記装置が局(STA)として構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項29】
ワイヤレス通信のための装置であって、
命令を含むメモリと、
前記命令を実行し、前記装置に、
第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STA)と通信するために前記装置によって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定させ、
前記切替えの前に前記第1の動作帯域を介して前記1つ又は複数のSTAへ送信するために、前記第1の動作帯域から前記第2の動作帯域への前記切替えに関する第1の指示を出力させ、
前記第2の動作帯域に切り替えさせ、
前記第2の動作帯域を介して前記1つ又は複数のSTAの各々から、前記対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得させる、
ように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、
を備える装置。
【請求項30】
前記第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記切替えの後に前記第2の動作帯域を介して前記1つ又は複数のSTAへの送信するために、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを出力させるように更に構成されている、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記第1の指示が、前記コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す前記通信パラメータを含む、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記切替えの後に前記第2の動作帯域を介して前記1つ又は複数のSTAへ送信するために、前記対応する1つ又は複数のSTAへアップリンクリソースを示すトリガーフレームを出力させるように更に構成されており、前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報が、前記アップリンクリソースを使用しての前記対応する1つ又は複数のSTAからの1つ又は複数のプローブ要求フレームを介して取得される、請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記アップリンクリソースが、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの少なくとも1つを含む、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記第1の指示が、前記1つ又は複数のSTAが前記トリガーフレームの送信より前に前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報を送信することを防止するように構成された通信パラメータを含む、請求項33に記載の装置。
【請求項36】
前記第1の指示が、管理フレームの非レガシー要素を介して送信するために出力される、請求項29に記載の装置。
【請求項37】
前記第1の指示を送信し、第2の動作帯域の能力を示す前記情報を取得するように構成されたトランシーバを更に備え、前記装置がアクセスポイント(AP)として構成されている、請求項29に記載の装置。
【請求項38】
ワイヤレス通信のための装置であって、
命令を含むメモリと、
前記命令を実行し、前記装置に、
第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のために前記装置によって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、前記第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得させ、
前記第2の動作帯域を介して前記APへ送信するために、前記装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力させる、
ように構成された1つ又は複数のプロセッサと、
を備える装置。
【請求項39】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、事前設定された持続時間又はランダムな持続時間の生成のうちの1つに基づいてバックオフ期間を決定させるように更に構成されており、前記装置の前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報が、前記バックオフ期間の後に送信するために出力される、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記第1の指示が、前記事前設定された持続時間を含む管理フレームを含む、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、請求項38に記載の装置。
【請求項42】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記切替えの後に前記第2の動作帯域を介して前記APから、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを取得させるように更に構成されている、請求項38に記載の装置。
【請求項43】
前記第1の指示が、前記コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す前記通信パラメータを含む、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記装置に、前記切替えの後に前記第2の動作帯域を介して前記APから、前記装置にアップリンクリソースを示すトリガーフレームを取得させるように更に構成されており、前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報が、前記アップリンクリソースを使用してプローブ要求フレームを介して送信するために出力される、請求項38に記載の装置。
【請求項45】
前記アップリンクリソースが、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの1つ又は複数を含む、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記第1の指示は、前記装置が、前記トリガーフレームを取得する前に前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報を送信のために出力することを防止するように構成された通信パラメータを含む、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記装置の第2の動作帯域の能力を示す前記情報が、前記トリガーフレームに応じて、前記第2の動作帯域を介して前記APへ送信するために出力される、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記第1の指示が、前記第1の動作帯域から前記第2の動作帯域への前記切替えを示すように構成された非レガシー要素を含む管理フレームを介して取得される、請求項38に記載の装置。
【請求項49】
前記第1の指示を受信し、前記第2の動作帯域の能力を示す前記情報を送信するように構成されたトランシーバを更に備え、前記装置が局(STA)として構成されている、請求項38に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001] 本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年11月17日に出願された「CHANNEL PUNCTURING(チャネルパンクチャリング)」と題する米国特許出願第17/455,414号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本開示は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、チャネルパンクチャリングの指示をシグナリングすることに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の記載
[0003] ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)は、ワイヤレス局(stations、STAs)とも呼ばれる複数のクライアントデバイスによる使用のための共有ワイヤレス通信媒体を提供する、1つ又は複数のワイヤレスアクセスポイント(access points、APs)によって形成される場合がある。米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers、IEEE)802.11ファミリーに準拠するWLANの基本ビルディングブロックは、APによって管理される基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)である。各BSSは、APによってアドバタイズされる基本サービスセット識別子(Basic Service Set Identifier、BSSID)によって識別される。APは、APのワイヤレス範囲内の任意のSTAがWLANとの通信リンクを確立又は維持することを可能にするために、ビーコンフレームを周期的にブロードキャストする。帯域幅集約型アプリケーションの需要が高まるにつれて、WLAN通信の性能又は信頼性を改善するために、新しいプロトコル及び技術が開発されている。新しい設計がWLAN通信において実装されているため、シグナリングの改善が望ましい。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 本開示のシステム、方法、及びデバイスは、各々いくつかの革新的な態様を有し、それらのうちのいずれの単一の態様も、本明細書で開示する望ましい特性を単独では担わない。
【0005】
[0005] いくつかの態様は、命令を含むメモリと、命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備える、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、命令は、装置に、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力させる。いくつかの例では、命令は、装置に、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定させる。いくつかの例では、命令は、装置に、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力させる。いくつかの例では、命令は、装置に、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えさせる。
【0006】
[0006] いくつかの態様は、アクセスポイント(AP)におけるワイヤレス通信の方法に関する。いくつかの例では、本方法は、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力することを含む。いくつかの例では、本方法は、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定することを含む。いくつかの例では、本方法は、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力することを含む。いくつかの例では、本方法は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えることを含む。
【0007】
[0007] いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、本装置は、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えるための手段を含む。
【0008】
[0008] いくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによって実行されたとき、ワイヤレスデバイスに動作を実行させる命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体に関する。いくつかの例では、動作は、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力することを含む。いくつかの例では、動作は、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定することを含む。いくつかの例では、動作は、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力することを含む。いくつかの例では、動作は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えることを含む。
【0009】
[0009] いくつかの態様は、命令を含むメモリと、命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備えた、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、命令は、装置に、パンクチャリングイベントの開始より前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するために装置によって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルとを示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得させるように構成されている。いくつかの例では、命令は、装置に、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えさせるように構成されている。
【0010】
[0010] いくつかの態様は、局(STA)におけるワイヤレス通信のための方法に関する。いくつかの例では、本方法は、パンクチャリングイベントの開始より前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するためにSTAによって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルとを示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得することを含む。いくつかの例では、本方法は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることを含む。
【0011】
[0011] いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、本装置は、パンクチャリングイベントの開始より前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するために本装置によって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルとを示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えるための手段を含む。
【0012】
[0012] いくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによって実行されたとき、ワイヤレスデバイスに動作を実行させる命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体に関する。いくつかの例では、動作は、パンクチャリングイベントの開始より前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するためにワイヤレスデバイスによって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルとを示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得することを含む。いくつかの例では、動作は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることを含む。
【0013】
[0013] いくつかの態様は、命令を含むメモリと、命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備えた、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、命令は、装置に、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するために装置によって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定させる。いくつかの例では、命令は、装置に、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力させる。いくつかの例では、命令は、装置に、第2の動作帯域に切り替えさせる。いくつかの例では、命令は、装置に、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得させる。
【0014】
[0014] いくつかの態様は、アクセスポイント(AP)におけるワイヤレス通信の方法に関する。いくつかの例では、本方法は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するためにAPによって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定することを含む。いくつかの例では、本方法は、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力することを含む。いくつかの例では、本方法は、第2の動作帯域に切り替えることを含む。いくつかの例では、本方法は、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得することを含む。
【0015】
[0015] いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、本装置は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するためにAPによって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、第2の動作帯域に切り替えるための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得するための手段を含む。
【0016】
[0016] ワイヤレスデバイスによって実行されたとき、ワイヤレスデバイスに動作を実行させる命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体。いくつかの例では、動作は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するためにワイヤレスデバイスによって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定することを含む。いくつかの例では、動作は、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力することを含む。いくつかの例では、動作は、第2の動作帯域に切り替えることを含む。いくつかの例では、動作は、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得することを含む。
【0017】
[0017] いくつかの態様は、命令を含むメモリと、命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備えた、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、命令は、装置に、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のために装置によって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得させるように構成されている。いくつかの例では、命令は、装置に、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力させるように構成されている。
【0018】
[0018] いくつかの態様は、局(STA)におけるワイヤレス通信のための方法に関する。いくつかの例では、本方法は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のためにSTAによって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得することを含む。いくつかの例では、本方法は、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力することを含む。
【0019】
[0019] いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置に関する。いくつかの例では、本装置は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のために本装置によって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得するための手段を含む。いくつかの例では、本装置は、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力するための手段を含む。
【0020】
[0020] いくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによって実行されたとき、ワイヤレスデバイスに動作を実行させる命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体に関する。いくつかの例では、動作は、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のためにワイヤレスデバイスによって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得することを含む。いくつかの例では、動作は、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
[0021] 本開示で説明する主題の1つ又は複数の態様の詳細が、添付の図面及び以下の説明において記載される。ただし、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではない。他の特徴、態様、及び利点は、説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになろう。
【
図1】[0022] 例示的なワイヤレス通信ネットワークを示す概略図である。
【
図2】[0023] アクセスポイント及び2つの局のハードウェア態様を示す図である。
【
図3】[0024] 例示的なボンデッドワイヤレスチャネル(例えば、動作帯域)を示すチャネルマップである。
【
図4】[0025] 基本サービスセット(BSS)環境における例示的なパンクチャリングされた送信の概念的な時間ベースの図を示す概略図である。
【
図5】[0026] 非レガシー要素を含むレガシー情報要素(IE)(例えば、チャネル切替えラッパーIE)を示すブロック図である。
【
図6】[0027] 非レガシー要素を含むレガシーアクションフレームを示すブロック図である。
【
図7】[0028] 非レガシーIEを含む非レガシーアクションフレームを示すブロック図である。
【
図8A】[0029] レガシー管理フレームの第1の例及びレガシー管理フレームの第2の例を示すブロック図である。
【
図8B】レガシー管理フレームの第1の例及びレガシー管理フレームの第2の例を示すブロック図である。
【
図9A】[0030] レガシー管理フレームの第1の例及びレガシー管理フレームの第2の例を示すブロック図である。
【
図9B】レガシー管理フレームの第1の例及びレガシー管理フレームの第2の例を示すブロック図である。
【
図10】[0031] APと1つ又は複数のSTAとの間の通信に使用可能な例示的なPPDUを示したブロック図である。
【
図11】[0032] APの観点からのBSS環境における例示的なパンクチャリングされた送信の概念的な時間ベースの図を示す概略図である。
【
図12】[0033] 1つ又は複数のSTAとAPとの間のBSSにおける例示的な通信を示すコールフロー図である。
【
図13】[0034] 本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作を示す流れ図である。
【
図14】[0035] 本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作を示す流れ図である。
【
図15】[0036] 本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作を示す流れ図である。
【
図16】[0037] 本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作を示す流れ図である。
【
図17】[0038] 本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す。
【
図18】[0039] 本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す。
【
図19】[0040] 本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す。
【
図20】[0041] 本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す。
【0022】
[0042] 様々な図面における同様の参照番号及び名称は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[0043] 以下の説明は、本開示の革新的な態様を説明する目的で、いくつかの特定の例を対象とする。しかしながら、本明細書での教示が多数の異なる方法で適用され得ることを当業者は容易に認識されよう。説明される例の一部又はすべてが、とりわけ、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11規格、IEEE 802.15規格、Bluetooth Special Interest Group(SIG)によって定義されるBluetooth(登録商標)規格、又は、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって発布されるLong Term Evolution(LTE)、3G、4G、若しくは5G(New Radio(NR))規格のうちの1つ又は複数に従って、無線周波数(radio frequency、RF)信号を送信して受信することが可能な、任意のデバイス、システム、又はネットワークにおいて実装され得る。説明される実装形態は、以下の技術又は技法、すなわち、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、シングルユーザ(single-user、SU)多入力多出力(multiple-input multiple-output、MIMO)及びマルチユーザ(multi-user、MU)-MIMOのうちの1つ又は複数に従って、RF信号を送信して受信することが可能な、任意のデバイス、システム、又はネットワークにおいて実装され得る。説明する実装形態はまた、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(wireless wide area network、WWAN)、又はモノのインターネット(internet of things、IOT)ネットワークのうちの1つ又は複数において使用するのに適した他のワイヤレス通信プロトコル又はRF信号を使用して実装され得る。
【0024】
[0044] シグナリングは、パケットの別のフィールド又は部分を解釈するために、ワイヤレス通信デバイスによって使用され得る、制御フィールド又は制御情報を指す。直交周波数分割多元接続(OFDMA)など、いくつかのワイヤレス通信技法では、ワイヤレスチャネルは、異なるリソースユニット(resource units、RUs)を形成するために、送信において分割又はグループ化され得る複数のサブチャネルを利用し得る。シグナリングは、どのRUが特定の受信側についてのデータを含むかを示すことができる。追加的に又は代替的に、シグナリングは、マルチユーザ(MU)多入力多出力ワイヤレス通信において必要とされ得る。他のタイプのシグナリングは、どのサブチャネルがさらなるシグナリングを搬送するか、どのサブチャネルがパンクチャリングされるかに関するインジケータを含む。また更に、いくつかのシグナリングは、データパケット内の1つ又は複数のフィールド又はサブフィールドの長さを示すことができる。新しいワイヤレス通信プロトコルが高度な機能を可能にするにつれ、新しい機能及びパケットフォーマットに関するシグナリングをサポートするために新しいプリアンブル設計が必要となる。
【0025】
[0045] 本開示の様々な態様は、一般には、基本サービスセット(BSS)内の通信のために使用される動作帯域中の1つ又は複数のチャネルのパンクチャリングを示す、新しいワイヤレス通信プロトコルをサポートするブロードキャスト送信、マルチキャスト送信、又はユニキャスト送信を含むシグナリングに関する。例えば、そのような通信プロトコルは、IEEE802.11be改訂版で定義されている超高スループット(Extremely High Throughput、EHT)動作、及びIEEE 802.11規格ファミリーの将来の一般規格を含むことができる。
【0026】
[0046] 一例では、BSS内の1つ又は複数の局(STAs)と通信する第1のアクセスポイント(AP)は、複数のサブチャネル(例えば、20MHzサブチャネル)を含む動作帯域を介して通信することができる。しかしながら、第2のAP又は非WiFiデバイスが追加のサブチャネルリソースを必要とする場合、第1のAPは、第2のAPが使用することができるように、複数のサブチャネルのうちの1つのサブチャネルにおける通信を終了することができる。本明細書で使用される場合、「パンクチャリングされた」サブチャネルは、BSSの第1のAP及び対応するSTAがシグナリングを送信又は受信するために使用しない、動作帯域内のサブチャネルに関する。これは、第2のAP又は非WiFiデバイスがある時間期間の間、サブチャネルを使用できるようにするためである。しかしながら、サブチャネルはまた、第1のAP又はSTAのうちの1つ又は複数が、干渉などに起因してサブチャネルが劣化したと判定する場合を含めて、任意の他の理由のためにパンクチャリングされ得る。
【0027】
[0047] いくつかの例では、第1のAPは、自身のBSS(例えば、1つ又は複数のSTA)に、パンクチャリングイベント(例えば、動作帯域内の特定のサブチャネルが特定の時間にパンクチャリングされること)を通知し得る。この通知は、パンクチャリングがいつ行われるかをSTAに知らせ、サブチャネルがパンクチャリングされた後にSTAがそのサブチャネルを使用することを防止するために送られ得る。いくつかの例では、APは、マルチビットビットマップを介して、パンクチャリングイベント及びパンクチャリングされているサブチャネルの指示を1つ又は複数のSTAに送信することができる。ビットマップの各ビットは、動作帯域又はチャネルの複数のサブチャネルのうちの特定の1つに対応し得る。例えば、動作帯域が16個のサブチャネルを含む場合、ビットマップは16ビットを含むことができ、16ビットの各々が、16個のサブチャネルのうちの1つを表す。ここで、APは、ビットマップ中の対応するビットを「1」に設定し、STAが、設定されたビットに対応するサブチャネルを使用することを控えるように、ビットマップをSTAに送ることができる。APは、管理フレーム(例えば、ビーコンフレーム、アクションフレーム、プローブ応答フレーム(非要請プローブ応答フレームを含む)、(再)関連付け応答フレーム(例えば、関連付けフレーム又は再関連付けフレーム)など)中で、ビットマップをSTAに送信することができる。
【0028】
[0048] しかしながら、APが自身のBSSにパンクチャリングを通知しようとするときに問題が生じることがある。例えば、STAが電力節約(power saving、PS)モードにある場合や、STAが指示を適切に復号することを妨げる干渉(例えば、低下したチャネル状態)がある場合など、パンクチャリングイベントの送信された指示が、1つ又は複数のSTAに到達しないことがある。その結果、第1のSTAに最新のパンクチャリングイベントが通知されない場合、第1のSTAは、サブチャネルがパンクチャリングされた後もサブチャネル上で通信を継続する可能性が高い。その結果、サブチャネルが継続的に使用されることにより、パンクチャリングされたサブチャネルを正当に使用している別のデバイスによって送信された他のパケットとの衝突から、干渉、信号劣化、及びパケットエラーが生じることがある。更に、サブチャネルがパンクチャリングされる限り、第1のSTAによる送信の対象である受信者である任意のデバイスは、パンクチャリングされたサブチャネルをリッスンしていない可能性があり、その結果、通信品質低下及びパケットエラーが生じる可能性がある。
【0029】
[0049] したがって、本開示の態様は、APから、パンクチャリングイベントの指示を、他のデバイス(例えば、他のAP及び/又はSTA)に確実に送信することを対象とする。いくつかの例では、APは、パンクチャリングイベントの前に、パンクチャリングイベントの指示を伝える1つ又は複数のビーコンフレーム、及び/又は、1つ又は複数のアクションフレームを他のデバイスに送信し得る。1つの例示的なシナリオでは、APは、パンクチャリングイベントの前に周期的間隔で、複数のビーコンフレームを介して指示を送信し得る。この場合、パンクチャリングイベントの指示を複数回送信することによって、BSS内のすべてのSTAが指示を受信する可能性がより高くなり、それによって、STAのいずれかがパンクチャリングされたサブチャネル上で送信し続ける可能性が低減される。
【0030】
[0050] 別の例示的なシナリオでは、APは、パンクチャリングイベントの前又は後の動的間隔において、1つ又は複数のアクションフレームを介して指示を送信し得る。例えば、APは、BSS内のSTAのいずれかが、パンクチャリングされたサブチャネル上で送信し続けているかどうかを判定するために、パンクチャリングイベントの後の特定の時間期間の間、パンクチャリングされたサブチャネルをリッスンすることができる。STAがパンクチャリングされたチャネル上で依然として送信している場合、APは、そのSTAが以降の送信のためにパンクチャリングされたサブチャネルを使用することを停止するように、アクションフレーム(例えば、ユニキャスト)をSTAに送信し得る。更に、ビーコンフレームはあらかじめ設定されたビーコン間隔でしか送ることができないので、アクションフレームを送信すれば、いつでもアクションフレームを送れるため、レイテンシを短縮できる可能性がある。例えば、パンクチャリングが次のビーコン間隔の前に発生するようにスケジュールされている(例えば、パンクチャリングの前に複数のビーコンのための十分な時間がない)場合、APは代わりにアクションフレームに依拠し得る。
【0031】
[0051] いくつかの例では、パンクチャリングイベントの指示を含む送信は、パンクチャリングイベントが開始される時間の指示を含み得る。例えば、APは、(例えば、パンクチャリングされるサブチャネルを識別するビットマップを含む)パンクチャリングイベントの指示と、時間ウィンドウ(単数又は複数)(例えば、ビーコン間隔などのターゲットビーコン送信時間(target beacon transmit times、TBTTs)、又は任意の他の好適な時間単位(time unit、TU))の数又はパンクチャリングイベントの前に経過しなければならない持続時間を示す整数値と、を含む管理フレームを送信し得る。例えば、整数値「1」は、パンクチャリングされるサブチャネルの使用が次のTBTTにおいて終了し得ることを示すことができ、次のTBTTは、サブチャネルのパンクチャリングイベントの開始を示す。したがって、次のTBTTにおいて、AP及びSTAは、ビットマップによって与えられるパンクチャリングパターンに従って(例えば、動作帯域中でパンクチャリングされないすべての他のサブチャネルを使用して)動作帯域を介して通信を開始し得る。
【0032】
[0052] 本開示のいくつかの態様は、パンクチャリングイベントの指示を通信するための新しい(例えば、非レガシー)要素(例えば、フレーム、フィールド、情報要素など)や、タイミング情報又はカウントダウン情報などの他の要素に関する。いくつかの態様は、レガシーフレーム内で使用される非レガシー要素に関する。非レガシー要素は、例えば、802.11be又はそれ以降のワイヤレス通信プロトコルなどのIEEEワイヤレス通信プロトコルに準拠する1つ又は複数の非レガシーフィールドを含み得る。
【0033】
[0053] いくつかの態様では、APは、PPDUの物理(physical、PHY)層ヘッダ又は媒体アクセス制御(medium access control、MAC)ヘッダのうちの1つ又は複数を介して、パンクチャリングイベント情報をSTAに送信し得る。例えば、APは、パンクチャリングイベントの対象となる特定のサブチャネルを示すためにPHYヘッダ又はMACヘッダを使用し得る。この例では、STAは、PPDUに応じて後続のフレーム交換において、示されたサブチャネルを介して送信することを控える。
【0034】
[0054] いくつかの態様では、STAは、1つ又は複数のサブチャネルがパンクチャリングされるにもかかわらず、APからパンクチャリングイベントの指示を受信しないことがある。そのような場合、STAは、APによって送信された有効なシンボルについて、1つ又は複数のパンクチャリングされたサブチャネルをリッスンし続けることができる。有効なシンボルが検出されない場合、及び/又は、1つ又は複数のパンクチャリングされたサブチャネルの検出されたエネルギーレベルが事前設定された閾値を下回る場合、STAは、サブチャネルがパンクチャリングされていると判定することができる。
【0035】
[0055] 説明したように、APは、複数のサブチャネルを含む動作帯域を介してBSS内の1つ又は複数のSTAと通信し得る。上記では、複数のサブチャネルのうちの1つ又は複数がパンクチャリングされるとき、同じ動作帯域上で通信し続けるためのシナリオについて説明したが、本開示のいくつかの態様は、第1の動作帯域(例えば、第1の複数のサブチャネル)から第2の動作帯域(例えば、第2の複数のサブチャネル)に切り替えるための技法を対象とする。例えば、APが第1の動作帯域上で十分なチャネル劣化又は雑音を検出した場合、APは、第2の動作帯域に切り替えることを決定し得る。動作帯域は、2.4GHz帯域、5GHz帯域、6GHz帯域、又はBSS通信のための任意の他の適切な帯域を含み得る。
【0036】
[0056] しかしながら、各動作帯域(2.4GHz、5GHz、6GHz)は、これらの帯域上で通信するためにAP及び/又はSTAの能力の異なるセットを必要とし得る。STAは、再関連付け要求を介してAPに自身の能力を示し得るが、新しい動作帯域における再関連付けによって、APとSTAとの間のすべての既存の関連付け(例えば、セキュリティコンテキスト、ブロック肯定応答(ACK)コンテキスト、及びSTAが維持している任意の他の状態機械又は関連付け)が消去され得る。したがって、より平滑でよりシームレスな遷移により、BSS通信が向上し得る。
【0037】
[0057] 一例では、STAは、APとともに第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えを実行し得る。しかしながら、STAの通信能力が、第2の動作帯域上で通信するために必要とされる能力と整合していない(例えば、第1の動作帯域の能力が第2の動作帯域の能力と異なる、又は第2の動作帯域の能力が第1の動作帯域上でアドバタイズされなかった)場合、STAは、第2の動作帯域を使用してプローブ要求フレームをAPに送信し得る。いくつかの例では、プローブ要求フレームは、能力をAPに示す。しかしながら、いくつかの例では、APが新しい動作帯域に切り替えるとき、複数のSTAがプローブ要求をAPに同時に送信すると、プローブストームが生じ得る。したがって、プローブストームによって引き起こされるパケットエラー及び信号衝突問題を防止するために、APは、以下の技法のうちの1つ又は複数を使用し得る。
【0038】
[0058] 第1の技法では、APは、複数のSTAが新しい動作帯域に切り替えるためのより長い時間期間を有するように、新しい動作帯域上でより長いコンテンションウィンドウ(contention window、CW)を提供するために拡張分散チャネルアクセス(enhanced distributed channel access、EDCA)パラメータを増加させ得る。APは、第2の動作帯域に切り替える前に(例えば、第1の動作帯域を介して)、第2の動作帯域に切り替えた後に(例えば、第2の動作帯域を介して)、又はその両方で、増加したEDCAをSTAにアドバタイズし得る(例えば、切替えの前に第1の動作帯域を介してアドバタイズし、切替えの後に第2の動作帯域を介してアドバタイズする)。
【0039】
[0059] 第2の技法では、APは、プローブストームを防止する目的で、異なる時間に1つ又は複数のSTAからのプローブ要求を要請するために、1つ又は複数のSTAにトリガーフレームを送信することができる。各トリガーフレームは、それぞれの関連付け識別子(association identifier、AID)を介して1つ又は複数のSTAをアドレス指定し、対応するSTAがAPにプローブ要求を送るために使用できる1つ又は複数のリソースユニット(RUs)を各AID(したがって各STA)にスケジュールすることができる。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができ、指示は、切替えの後にAPが第2の動作帯域を介してSTAにトリガーフレームを送信するかどうかを示すフィールドを含む。設定されたフィールドは、第2の動作帯域に切り替えた後にSTAがAPにプローブ要求を送信することを防止するように構成され得る。
【0040】
[0060] 第3の技法では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができる。切替えの指示に応じて、STAは、それぞれのSTAが第2の動作帯域への切替えの後、APにプローブ要求を送信する前に待機するバックオフ期間(例えば、時間量)を決定し得る。したがって、各STAがバックオフ期間を決定するので、STAはすべて異なる時間にプローブ要求を送信することができるため、プローブストームによる衝突の可能性が低減される。
【0041】
[0061] いくつかの例では、1つ又は複数のSTAは、CWのサイズに基づいてバックオフ期間をランダムに生成し得る。例えば、APは、CWの持続時間を示すEDCAパラメータをSTAに提供し得る。それに応じて、各STAは、第2の動作帯域への切替えの時間とCWの終了との間に入るランダムバックオフ期間を生成し得る。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域及び/又は第2の動作帯域を介して送信される管理フレームを介して、1つ又は複数のSTAにバックオフ期間を事前設定することができる。新しい動作帯域に切り替えた後のプローブストームを防止するために、AP及びSTAは、第1の技法、第2の技法、及び第3の技法のうちの1つ又は複数を使用できることに留意されたい。
【0042】
[0062]
図1は、例示的なワイヤレス通信ネットワーク100を示すネットワーク概略図である。いくつかの態様によれば、ワイヤレス通信ネットワーク100はWi-Fiネットワークなどのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)の一例であり得る(また、以下でWLAN100と呼ばれる)。例えば、WLAN100は、(802.11ay、802.11ax、802.11az、802.11ba、及び802.11beを含むがそれらに限定されないIEEE802.11-2016仕様又はその改訂版によって定義されるような)ワイヤレス通信プロトコル規格のIEEE802.11ファミリーのうちの少なくとも1つを実装するネットワークであってよい。WLAN100は、アクセスポイント(AP)102及び複数の局(STAs)104などの多数のワイヤレス通信デバイスを含んでもよい。ただ1つのAP102が示されているが、WLANネットワーク100は、複数のAP102を含んでもよい。
【0043】
[0063] STA104の各々は、例の中でもとりわけ、移動局(mobile station、MS)、モバイルデバイス、モバイルハンドセット、ワイヤレスハンドセット、アクセス端末(access terminal、AT)、ユーザ機器(user equipment、UE)、加入者局(subscriber station、SS)、又は加入者ユニットとも呼ばれ得る。STA104は、例の中でもとりわけ、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDAs)、他のハンドヘルドデバイス、ネットブック、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ラップトップ、表示デバイス(たとえば、とりわけ、TV、コンピュータモニタ、ナビゲーションシステム)、音楽若しくは他のオーディオ又はステレオデバイス、遠隔制御デバイス(「リモート」)、プリンタ、キッチン若しくは他の家電機器、(たとえば、パッシブキーレスエントリアンドスタート(passive keyless entry and start、PKES)システムのための)キーフォブなどの、様々なデバイスを表し得る。
【0044】
[0064] 単一のAP102、及びSTA104の関連付けられたセットは、それぞれのAP102によって管理される基本サービスセット(BSS)と呼ばれることがある。
図1は、追加として、WLAN100の基本サービスエリア(basic service area、BSA)を表し得る、AP102の例示的なカバレージエリア106を示す。BSSは、サービスセット識別子(service set identifier、SSID)によってユーザに対して、及びAP102の媒体アクセス制御(MAC)アドレスであってもよい基本サービスセット識別子(BSSID)によって他のデバイスに対して識別されてよい。AP102は、AP102のワイヤレス範囲内のあらゆるSTA104が、AP102とのそれぞれの通信リンク108(以下「Wi-Fiリンク」とも呼ばれる)を確立するために、又はAP102との通信リンク108を維持するために、AP102と「関連付ける」こと又は再度関連付けることを可能にするように、BSSIDを含むビーコンフレームを周期的にブロードキャストする。例えば、ビーコンは、それぞれのAP102によって使用される1次チャネルの識別情報、及びAP102とのタイミング同期を確立又は維持するタイミング同期機能を含み得る。AP102は、それぞれの通信リンク108を介してWLANにおける様々なSTA104に外部ネットワークへのアクセスを提供し得る。
【0045】
[0065] AP102との通信リンク108を確立するために、STA104の各々は、1つ又は複数の周波数帯域(例えば、2.4GHz、5GHz、6GHz、又は60GHzの帯域)内の周波数チャネル上で、パッシブスキャン動作又はアクティブスキャン動作(「スキャン」)を実施するように構成されている。パッシブスキャンを実施するために、STA104はビーコンをリッスンし、ビーコンは、目標ビーコン送信時間(TBTT)(時間単位(TUs)で測定されており、1TUは1024マイクロ秒(μs)に等しいことがある)と呼ばれる周期的時間間隔でそれぞれのAP102によって送信されている。アクティブスキャンを実施するために、STA104は、プローブ要求を生成し、スキャンされることになる各チャネル上でそれらを連続的に送信し、AP102からのプローブ応答をリッスンする。各STA104は、パッシブスキャン又はアクティブスキャンを通じて取得されたスキャン情報に基づいて、関連付けるべきAP102を識別又は選択し、選択されたAP102との通信リンク108を確立するために、認証及び関連付け動作を実施するように構成され得る。AP102は、関連付け動作の完遂時に関連付け識別子(AID)をSTA104に割当て、AP102はSTA104を追跡するためにそれを使用する。
【0046】
[0066] ワイヤレスネットワークの遍在性が高まった結果として、STA104は、STAの範囲内の多くのBSSのうちの1つを選択する機会、又は接続された複数のBSSを含む拡張サービスセット(extended service set、ESS)を一緒に形成する複数のAP102の中から選択する機会を有してよい。WLAN100に関連付けられた拡張ネットワーク局は、複数のAP102がそのようなESSの中で接続されることを可能にし得る、有線又はワイヤレスの配信システムに接続されてよい。したがって、STA104は、2つ以上のAP102によってカバーされることが可能であり、異なる送信のために異なる時間において異なるAP102に関連付けることができる。追加として、AP102との関連付けの後、STA104はまた、関連付けるべきより好適なAP102を見つけるために、その周辺を周期的にスキャンするように構成され得る。例えば、その関連付けられたAP102に対して動いているSTA104は、より大きい受信信号強度インジケータ(received signal strength indicator、RSSI)又は低減されたトラフィック負荷などのより望ましいネットワーク特性を有する別のAP102を見つけるために、「ローミング」スキャンを実施してもよい。
【0047】
[0067] 場合によっては、STA104は、AP102、又はSTA104自体以外の他の機器を伴わずに、ネットワークを形成してよい。そのようなネットワークの一例は、アドホックネットワーク(又は、ワイヤレスアドホックネットワーク)である。アドホックネットワークは、代替として、メッシュネットワーク又はピアツーピア(peer-to-peer、P2P)ネットワークと呼ばれることがある。場合によっては、アドホックネットワークは、WLAN100などのより大きいワイヤレスネットワーク内で実装されてよい。そのような実装形態では、STA104は、通信リンク108を使用してAP102を介して互いに通信することが可能であり得るが、STA104は、ダイレクトワイヤレスリンク110を介して互いに直接通信することもできる。追加として、2つのSTA104は、両方のSTA104が同じAP102に関連付けられ、かつ同じAP102によってサービスされているかにかかわらず、ダイレクト通信リンク110を介して通信してもよい。そのようなアドホックシステムでは、STA104のうちの1つ又は複数が、BSS内のAP102によって満たされる役割を担ってよい。そのようなSTA104は、グループ所有者(group owner、GO)と呼ばれることがあり、アドホックネットワーク内の送信を協調させ得る。ダイレクトワイヤレスリンク110の例としては、Wi-Fiダイレクト接続、Wi-Fiトンネルドダイレクトリンクセットアップ(Tunneled Direct Link Setup、TDLS)リンクを使用することによって確立される接続、及び他のP2Pグループ接続が挙げられる。
【0048】
[0068] AP102及びSTA104は、(802.11ay、802.11ax、802.11az、802.11ba、及び802.11beを含むが、それらに限定されない、IEEE802.11-2016仕様又はその改訂版によって定義されるような)ワイヤレス通信プロトコル規格のIEEE802.11ファミリーに従って(それぞれの通信リンク108を介して)機能及び通信し得る。これらの規格は、PHYレイヤ及び媒体アクセス制御(MAC)レイヤのためのWLAN無線及びベースバンドプロトコルを規定する。AP102及びSTA104は、PHYプロトコルデータユニット(PHY protocol data units、PPDUs)(又は物理層コンバージェンスプロトコル(physical layer convergence protocol、PLCP)PDUs)の形式で、互いとの間でワイヤレス通信(以後「Wi-Fi通信」とも呼ばれる)を送信して受信する。WLAN100におけるAP102及びSTA104は、アンライセンススペクトルを介してPPDUを送信してもよく、アンライセンススペクトルは、2.4GHz帯域、5GHz帯域、60GHz帯域、3.6GHz帯域、及び900MHz帯域などのWi-Fi技術によって従来周波数帯域を含むスペクトルの一部分であってもよい。本明細書で説明するAP102及びSTA104のいくつかの実装形態は、ライセンス通信とアンライセンス通信の両方をサポートし得る6GHz帯域などの他の周波数帯域の中で通信することもできる。AP102及びSTA104は、複数の事業者が、同じか又は重複する周波数帯域の中で運用する認可を有し得る、共有ライセンス周波数帯域などの他の周波数帯域を介して通信するように構成されてもよい。
【0049】
[0069] 周波数帯域の各々は、複数のサブチャネル又は周波数チャネルを含んでよい。例えば、IEEE802.11n、802.11ac、802.11ax、及び802.11be規格改訂版に準拠するPPDUは、各々が複数の20MHzチャネルに分割される2.4GHz、5GHz、又は6GHz帯域を介して送信され得る。したがって、これらのPPDUは、20MHzの最小帯域幅を有する物理チャネルを介して送信されるが、チャネルボンディングを通じてより大きいチャネルが形成され得る。例えば、PPDUは、複数の20MHzチャネルを一緒にボンディングすることによって、40MHz、80MHz、160MHz、又は320MHzの帯域幅を有する物理チャネルを介して送信され得る。
【0050】
[0070] 各PPDUは、PHYプリアンブル及びペイロードをPHYサービスデータユニット(PHY service data unit、PSDU)の形式で含む合成構造である。プリアンブル内で提供される情報は、PSDUの中の後続のデータを復号するために受信デバイスによって使用されてもよい。ボンディングされたチャネルを介してPPDUが送信される実例では、プリアンブルフィールドは複製され、複数の構成要素チャネルの各々において送信されてもよい。PHYプリアンブルは、レガシー部分(又は「レガシープリアンブル」)と非レガシー部分(又は「非レガシープリアンブル」)の両方を含んでもよい。レガシープリアンブルは、用途の中でもとりわけ、パケット検出、自動利得制御、及びチャネル推定のために使用され得る。レガシープリアンブルはまた、概して、レガシーデバイスとの互換性を維持するために使用され得る。プリアンブルの非レガシー部分のフォーマット、コーディング、及びそこで提供される情報は、ペイロードを送信するために使用されることになる特定のIEEE802.11プロトコルに基づく。
【0051】
[0071]
図2は、BSSにおける、AP102、並びに2つのSTA104a及び104xのブロック図を示している。AP102は、N
t個のアンテナ224a~224tを装備する。STA120mは、N
ut,m個のアンテナ252ma~252muを装備し、STA120xは、N
ut,x個のアンテナ252xa~252xuを装備する。AP102は、ダウンリンクでは送信側エンティティ(transmitting entity)であり、アップリンクでは受信側エンティティ(receiving entity)である。各STA104は、アップリンクでは送信側エンティティであり、ダウンリンクでは受信側エンティティである。本明細書で使用する「送信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを送信することが可能な独立に動作する装置又はデバイスであり、「受信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを受信することが可能な独立に動作する装置又はデバイスである。下記の説明では、下付きの文字「dn」はダウンリンクを表し、下付きの文字「up」はアップリンクを表し、N
up個のユーザ端末が、アップリンク上での同時送信のために選択され、N
dn個のユーザ端末が、ダウンリンク上での同時送信のために選択されるが、N
upは、N
dnと等しくてもよく、又は等しくなくてもよく、N
upとN
dnは、各スケジューリング間隔について、静的な値であってもよく、又は変化することもできる。ビームステアリング、又は何らかの他の空間処理技法が、アクセスポイント及びユーザ端末で使用されうる。
【0052】
[0072] アップリンク上では、アップリンク送信のために選択された各STA104において、送信(TX)データプロセッサ288が、データソース286からトラフィックデータを、及びコントローラ280から制御データを受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連付けられたコーディング及び変調スキームに基づいて、該ユーザ端末についてのトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、及び変調)し、データシンボルストリームを提供する。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリームに対して空間処理を実施し、Nut,m個の送信シンボルストリームをNut,m個のアンテナに提供する。各送信機ユニット(TMTR)254が、アップリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信及び処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタリング、周波数アップコンバート)する。Nut,m個の送信機ユニット254は、Nut,m個のアンテナ252からAP102への送信のためのNut,m個のアップリンク信号を与える。
【0053】
[0073] Nup個のSTAが、アップリンク上での同時送信のためにスケジューリングされ得る。これらのSTAの各々は、そのデータシンボルストリームに対して空間処理を実行し、その送信シンボルストリームのセットを、アップリンク上でAP102に送信する。
【0054】
[0074] AP102において、Nap個のアンテナ224a~224apは、アップリンク上で送信するすべてのNup個のSTAからアップリンク信号を受信する。各アンテナ224は、それぞれの受信機ユニット(RCVR)222に対して、受信信号を提供する。各受信機ユニット222は、送信機ユニット254によって実行されるものと相補的な処理を実行し、受信されたシンボルストリームを提供する。RX空間プロセッサ240は、Nap個の受信機ユニット222からのNap個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実施し、Nup個の復元アップリンクデータシンボルストリームを与える。受信機空間処理は、チャネル相関行列反転(channel correlation matrix inversion、CCMI)、最小平均2乗誤差(minimum mean square error、MMSE)、ソフト干渉消去(soft interference cancellation、SIC)、又はいくつかの他の技法に従って実行される。復元された各々のアップリンクデータシンボルストリームは、それぞれのSTAによって送信されたデータシンボルストリームの推定である。Rxデータプロセッサ242は、そのストリームのために使用されるレートに従って、復元された各アップリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、及び復号)して、復号データを取得する。ユーザ端末ごとの復号されたデータは、記憶のためにデータシンク244に提供され得る、及び/又は、さらなる処理のためにコントローラ230に提供され得る。
【0055】
[0075] ダウンリンク上で、AP102において、TXデータプロセッサ210が、ダウンリンク送信のためにスケジュールされたNdn個のSTAのためのトラフィックデータをデータソース208から受信し、コントローラ230から制御データを受信し、場合によってはスケジューラ234から他のデータを受信する。様々なタイプのデータが異なるトランスポートチャネル上で送られ得る。TXデータプロセッサ210は、各STAのためのトラフィックデータを、そのSTAのために選択されたレートに基づいて処理(例えば、符号化、インターリーブ、及び変調)する。TXデータプロセッサ210は、Ndn個のSTAのための、Ndn個のダウンリンクデータシンボルストリームを提供する。TX空間プロセッサ220は、Ndn個のダウンリンクデータシンボルストリームに対して空間処理(本開示で説明されているような、プリコーディング又はビームフォーミングなど)を実行し、Nap個の送信シンボルストリームをNap個のアンテナに提供する。各送信機ユニット222は、それぞれの送信シンボルストリームを受信及び処理して、ダウンリンク信号を生成する。Nap個の送信機ユニット222は、Nap個のアンテナ224からSTAへの送信のためのNap個のダウンリンク信号を提供する。
【0056】
[0076] 各STA120において、Nut,m個のアンテナ252はAP102からNap個のダウンリンク信号を受信する。各受信機ユニット254は、関連付けられたアンテナ252からの受信信号を処理し、受信されたシンボルストリームを提供する。RX空間プロセッサ260は、Nut,m個の受信機ユニット254からのNut,m個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実施し、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームをSTAに提供する。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、又は何らかの他の技法に従って実行される。RXデータプロセッサ270は、STAのための復号されたデータを取得するために、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームを処理(例えば、復調、デインターリーブ、及び復号)する。
【0057】
[0077] 各STA120において、チャネル推定器278は、ダウンリンクチャネル応答を推定し、ダウンリンクチャネル推定値を提供し、それは、チャネル利得推定値、SNR推定値、雑音分散、等を含み得る。同様に、チャネル推定器228は、アップリンクチャネル応答を推定し、アップリンクチャネル推定を提供する。各STAのためのコントローラ280は、典型的に、ユーザ端末のための空間フィルタ行列を、そのユーザ端末のためのダウンリンクチャネル応答行列Hdn,mに基づいて導出する。コントローラ230は、効果的なアップリンクチャネル応答行列Hup,effに基づいて、アクセスポイントのための空間フィルタ行列を導出する。各STAのためのコントローラ280は、アクセスポイントにフィードバック情報(例えば、ダウンリンク及び/又はアップリンク固有ベクトル、固有値、SNR推定値など)を送り得る。コントローラ230及び280はまた、それぞれ、AP102及びSTA104における、さまざまな処理ユニットの動作を制御する。
【0058】
[0078]
図3は、4つのサブチャネル(例えば、第1のサブチャネル304a、第2のサブチャネル304b、第3のサブチャネル304c、及び第4のサブチャネル304dであり、これらをまとめて「サブチャネル304」と呼ぶ)のグループを含む例示的なボンデッドワイヤレスチャネル(例えば、動作帯域306)を示すチャネルマップ300である。この例では、周波数帯域(2.5GHz、5GHz、又は6GHz周波数帯域など)のためのチャネルマップが、複数のサブチャネル304を定義し得る。各サブチャネル304は、均一なチャネル幅302(例えば、例の中でもとりわけ、20MHz、40MHz、又は80MHz)を有する。いくつかのWLANデバイス(例えば、AP及びSTA)は、複数のチャネル(より大きいワイヤレスチャネルの一部として使用されるときには、サブチャネルと呼ばれることがある)から構成されるワイヤレスチャネルを使用して、より高い帯域幅で送信することが可能である。
図3の例では、動作帯域306は、4つのサブチャネルを一緒にボンディングすることによって80MHz送信を送信するために使用することができる。チャネルマップ300においては隣接するサブチャネルとして示されているが、いくつかの実装形態では、動作帯域306は、チャネルマップ300において隣接しないサブチャネル304を含んでもよい。追加として、いくつかの実装形態では、サブチャネル304のより大きいグループを使用してもよい。例えば、IEEE 802.11axは、8つのサブチャネルの使用を提供し、IEEE 802.11のより後のバージョンは、より高い帯域幅の送信のために16(又はそれ以上)個のサブチャネルの使用を提供することができる。いくつかの態様では、例えば、グループ内の複数のサブチャネルがパンクチャリングされる場合、サブチャネル304のより小さいグループを使用することができる。
【0059】
サブチャネルパンクチャリングの例
[0079]
図4は、基本サービスセット(BSS)環境における例示的なパンクチャリングされた送信の概念的な時間ベースの図を示す概略図である。
図4は、動作帯域402を介したAP(例えば、
図1のAP 102)による送信を示す第1の時間ベース通信
図400aと、同じ動作帯域402を介したSTA(例えば、
図1のSTA 104)による送信を示す第2の時間ベース通信
図400bとを含む。AP及びSTAは、6つのボンディングされたサブチャネル404a~fを含む動作帯域402を使用して通信を送信及び受信することができる。
【0060】
[0080] この例では、APは、第1のデータ信号406をSTAに送信することができ、STAは、第1のデータ信号406の受信に応じて第1のブロック肯定応答(ACK)408を送信しできる。次に、APは、将来行われるパンクチャリングイベント414を決定し得る。例えば、別のAP又はワイヤレスデバイスが、通信のために追加のワイヤレスリソースを必要とすることをAPに通知し得る。この例では、APは、別のデバイスがデータを送信及び受信するために使用し得る特定のサブチャネルの指示をその別のデバイスに提供し得る。
【0061】
[0081] したがって、APは、STAを含むBSSに管理フレーム410を送信(例えば、ブロードキャスト)することができ、管理フレームは、パンクチャリングイベントと、パンクチャリングされるサブチャネルとを示すように構成されたフィールドを含む。この例では、管理フレームは、第4のサブチャネル404dがパンクチャリングされることを示す。しかしながら、図示したように、STAは、管理フレーム410を受信せず、したがって、パンクチャリングイベントを認識していない。次いで、APは、第4のサブチャネル404dを除くすべてのサブチャネルを使用して、動作帯域402を介して第2のデータ信号412を送信する。この場合、第4のサブチャネル404dが別のデバイスによってパンクチャリングされているので、AP及びそのBSSは、第4のサブチャネル404dを介して送信すること、及び/又は第4のサブチャネル404dを介して送信されたシグナリングをリッスンすることを控え得る。したがって、動作帯域402のパンクチャリングパターンは、パンクチャリングされた第4のサブチャネル404dと、通信のために使用され続ける動作帯域402の5つの残りのサブチャネル(例えば、第1のサブチャネル404a、第2のサブチャネル404b、第3のサブチャネル404c、第5のサブチャネル404e、及び第6のサブチャネル404f)とによって定義される。
【0062】
[0082] しかしながら、STAが管理フレーム410を受信しなかったので、STAは、動作帯域402のすべてのサブチャネル404a~fを使用して、第2のブロックACK 416で応答し得る。パンクチャリングされた第4のサブチャネル404dを介して送信することによって、第2のブロックACKは、第4のサブチャネル404dを使用する別のデバイスによる通信と干渉し得る。更に、APが第4のサブチャネルをリッスンしていないので、第4のサブチャネル404dを介したSTAによるいかなる送信もAPによって受信されない可能性がある。したがって、それらの通信は、送信全体がAPにおいて受信されないことに起因して、パケットエラーが発生する可能性がある。したがって、パンクチャリングパターンに関してBSSを効率的かつ高い信頼性で更新するための技法は、APとSTAとの間の通信衝突及びエラーを防止し得る。
【0063】
BSSにおいてパンクチャリングパターンを通知及び更新するための例示的な技法
[0083]
図5は、非レガシー要素512を含むレガシー情報要素(IE)500(例えば、チャネル切替えラッパーIE)を示すブロック図である。レガシーIE 500は、IEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格に対するIEEE802.11be改訂版に従って、超高スループット(EHT)WLAN IEとしてフォーマットされてもよく、又は将来のIEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格若しくは他のワイヤレス通信規格に準拠する新しいワイヤレス通信プロトコルの任意の後の(ポストEHT)バージョンに準拠するIEとしてフォーマットされてもよい。いくつかの実装形態では、レガシーIE 500は、動作帯域(例えば、
図4に示す動作帯域402)の1つ又は複数の20MHzサブチャネルにおいて情報を伝え得る。
【0064】
[0084] レガシーIE 500は、いくつかのレガシー要素(例えば、要素ID 502と、長さ504と、新しい国506、広帯域幅チャネル切替え508、新しい送信電力エンベロープ510を含む任意選択のレガシー要素と)を含む。IE 500の非レガシー要素512は、要素ID 514と、長さ516と、要素ID拡張518とを含むことができ、任意選択で、EHT動作情報520と、無効化サブチャネルビットマップ522とを含むことができる。
【0065】
[0085] いくつかの態様では、AP(例えば、
図1のAP 102)は、動作帯域の1つ又は複数のサブチャネルを介して、非レガシー要素512を有するレガシーIE 500をBSS(例えば、複数のSTA)に送信し得る。いくつかの例では、無効化サブチャネルビットマップ522は、動作帯域のどのサブチャネルが将来パンクチャリングイベントの対象となるかを示すように構成され得る。例えば、無効化サブチャネルビットマップ522は、マルチビットビットマップを含むことができ、各ビットは、BSSによって使用される動作帯域内の複数のサブチャネルのうちの1つにマッピングされ得る。したがって、
図4の例を使用すると、APは、第4のサブチャネル404dに対応するビットが「1」に設定され、残りのビット(例えば、第1のサブチャネル404a、第2のサブチャネル404b、第3のサブチャネル404c、第5のサブチャネル404e、及び第6のサブチャネル404fに対応する)がすべて「0」であるように、マルチビットビットマップを設定し得る。したがって、無効化サブチャネルビットマップ522要素のマルチビットビットマップは、どのサブチャネルがパンクチャリングイベントの対象となるかをBSSに通知するために使用され得る。したがって、ビットマップは、BSS内の通信に適用すべきAP及びSTAのためのパンクチャリングパターンを示すために使用され得る。
【0066】
[0086] パンクチャリングイベントがその後に終了する(例えば、AP及びそのBSSが、以前にパンクチャリングされたサブチャネルを介した送信を再開することができる)場合、APは、レガシーIE 500をBSSに送信することができ、以前にパンクチャリングされたサブチャネルに対応するビットマップ中のビットが「0」に設定されることに留意されたい。場合によっては、サブチャネルのいずれもパンクチャリングされない場合、APは、無効化サブチャネルビットマップ522要素が省略されたレガシーIE 500を送信し得る。
【0067】
[0087] いくつかの例では、APは、BSS内の1つ又は複数のSTAに管理フレーム(例えば、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、拡張チャネル切替え告知フレームなど)を送信するときに、レガシーIE 500を含めることができる。AP及びSTAは、レガシーIE 500が管理フレームにおいて送信されるTBTTの1TBTT後に、無効化サブチャネルビットマップ522に示されるパンクチャリングパターンを適用することができる。
【0068】
[0088] 無効化サブチャネルビットマップ522要素は、動作帯域内のサブチャネルの数を表すための任意の適切な数のビットを含み得る。例えば、16サブチャネルの動作帯域では、無効化サブチャネルビットマップ522要素は16ビットを含み得る。8サブチャネルの動作帯域では、無効化サブチャネルビットマップ522要素は、8ビットを含み得る。
【0069】
[0089] いくつかの態様では、レガシーIE 500に、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素(図示せず)を含めることができる。無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素は、
図7を参照しながら以下でより詳細に説明されるように、BSSのデバイス(例えば、AP及びSTA)が、無効化サブチャネルビットマップ要素522によって示される新しいパンクチャパターンに通信を同時に切り替えることができるように、カウントダウンタイマを提供し得る。
【0070】
[0090]
図6は、非レガシー要素を有するレガシーIE 500を含むレガシーアクションフレーム600(例えば、拡張チャネル切替え告知フレーム)を示すブロック図である。レガシーアクションフレーム600は、IEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格に対するIEEE802.11be改訂版に従って、超高スループット(EHT)WLANアクションフレームとしてフォーマットされてもよく、又は将来のIEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格若しくは他のワイヤレス通信規格に準拠する新しいワイヤレス通信プロトコルの任意の後の(ポストEHT)バージョンに準拠するアクションフレームとしてフォーマットされてもよい。いくつかの実装形態では、レガシーアクションフレーム500は、動作帯域(例えば、
図4に示す動作帯域402)の1つ又は複数の20MHzサブチャネルにおいて情報を伝え得る。
【0071】
[0091] レガシーアクションフレーム600は、いくつかのレガシー要素(例えば、カテゴリ要素602、並びに他の任意選択のレガシー要素、すなわち、パブリックアクション604、チャネル切替えモード606、新しい動作クラス608、及び新しいチャネル番号610)を含む。実装形態によっては、レガシーアクションフレームは追加の要素を含み得ることに留意されたい。アクションフレーム600のレガシーIE 500は、非レガシー要素512を含む
図5のレガシーIE 500(例えば、チャネル切替えラッパーIE)の要素のうちの1つ又は複数を含み得る。拡張チャネル切替え告知フレームの一例を使用すると、APが、動作帯域(例えば、別の動作帯域に切り替える)とパンクチャリングパターンの両方を変更する代わりに、動作帯域のパンクチャリングパターンのみを変更することを決定した場合、APは、現在の動作チャネルに新しいパンクチャリングパターンが適用されることを示すために、フレーム600中の新しいチャネル番号610フィールドを設定し得る。例えば、APは、現在の動作帯域を識別する数に等しくなるように新しいチャネルフィールドを設定することができる。APに関連付けられた受信側STAが、自身の現在の動作チャネルを新しいチャネル番号610フィールドが示すことを検出した場合、受信側STAは、スケジュールされたパンクチャリングイベントの後にAPによって送信される1つ又は複数のビーコンから、更新された無効化サブチャネルビットマップ522を受信側STAが取得するまで、プライマリサブチャネル(例えば、1つの20MHzサブチャネル)のみを使用してAPに送信することを決定し得る。言い換えれば、受信側STAは、ビーコン送信においてパンクチャリングパターンを確認した後にのみ、(サブチャネルがパンクチャリングされない全帯域幅動作を含む)最新のパンクチャリングパターンの使用を開始することができる。
【0072】
[0092] いくつかの実装形態では、
図6のレガシーアクションフレーム600のレガシーIE 500は省略されてもよい。そのような例では、非レガシー要素512は、
図5の非レガシー要素512を含むことができる(例えば、要素ID 514、長さ516、要素ID拡張518を含むことができ、任意選択でEHT動作情報520、及び無効化サブチャネルビットマップ522を含み得る)。
【0073】
[0093] いくつかの態様では、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素又はフィールド(図示せず、例えば、拡張チャネル切替え告知要素内のチャネル切替えカウントフィールド)を、アクションフレーム600又はレガシーIE 500の中に提供することができる。無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素又はフィールドは、
図7を参照して以下でより詳細に説明されるように、BSSのデバイス(例えば、AP及びSTA)が、無効化サブチャネルビットマップ要素522によって示される新しいパンクチャパターンに通信を同時に切り替えることができるように、カウントダウンタイマを提供し得る。
【0074】
[0094]
図7は、非レガシーIE(例えば、無効化サブチャネルビットマップ変更告知要素708を含むチャネル切替えラッパーIE)を含む非レガシーアクションフレーム700(例えば、無効化サブチャネルビットマップ変更告知フレームを示すブロック図である。非レガシーアクションフレーム700は、IEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格に対するIEEE802.11be改訂版に従って、超高スループット(EHT)WLANアクションフレームとしてフォーマットされてもよく、又は将来のIEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格若しくは他のワイヤレス通信規格に準拠する新しいワイヤレス通信プロトコルの任意の後の(ポストEHT)バージョンに準拠するIEとしてフォーマットされてもよい。いくつかの実装形態では、非レガシーアクションフレーム700は、動作帯域(例えば、
図4に示す動作帯域402)の1つ又は複数の20MHzサブチャネルにおいて情報を伝え得る。
【0075】
[0095] 非レガシーアクションフレーム700は、いくつかの要素(例えば、カテゴリ要素702、保護されたEHT要素704、及び無効化サブチャネルビットマップ変更告知要素708)を含む。図示したように、無効化サブチャネルビットマップ変更告知要素708は、
図5及び
図6を参照しながら上記で説明した、要素ID要素710と、長さ要素712と、要素ID拡張要素714と、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716と、無効化サブチャネルビットマップ要素522とを含む。
【0076】
[0096] 一例では、APは、BSSにおける通信のために使用されるサブチャネルが将来パンクチャリングされると決定したことに応じて、BSSのSTAに非レガシーアクションフレーム700を送信し得る。上記の
図5及び
図6と同様に、APは、無効化サブチャネルビットマップ要素522を設定して、パンクチャリングされたサブチャネルを使用せずにBSS内の通信を継続するためのパンクチャパターンを示すことができる。いくつかの態様では、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716は、BSSのデバイス(例えば、AP及びSTA)が、通信を、無効化サブチャネルビットマップ要素522によって示される新しいパンクチャパターンに同時に切り替えることができるように、カウントダウンタイマを提供し得る。例えば、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716は、パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成された整数値を含み得る。開始時間は、TBTT又は時間単位(TU)に対して示され得る。
【0077】
[0097] したがって、整数値は、TBTT又はTUの数を示すことができ、その後、AP及びSTAは、通信をパンクチャリングパターンに切り替える。例えば、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716が「2」である場合、AP及びSTAは、非レガシーアクションフレーム700の送信後に発生する2番目のTBTT又はTUの際にパンクチャリングパターンに切り替え得る。別の例では、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716が「1」である場合、AP及びSTAは、非レガシーアクションフレーム700の送信後に発生する次のTBTT又はTUの際に、パンクチャリングパターンに切り替え得る。いくつかの例では、整数が等価条件を満たす(例えば、整数値が「1」に等しい)とSTAが判定した場合、STAは、整数値がパンクチャリングイベントの開始を示すと判定し得る。次いで、STAは、後続のフレーム交換のためにパンクチャリングパターンを適用し得る。
【0078】
[0098] いくつかの例では、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716及び無効化サブチャネルビットマップ要素522は、無効化サブチャネルビットマップ変更告知要素708から省略され得る。例えば、APは、BSS内の通信のために使用される動作帯域のサブチャネルがもはやパンクチャリングされないと決定し得る。そのような場合、APは、非レガシーアクションフレーム700を送信し、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716及び無効化サブチャネルビットマップ要素522を省略することによって、以前にパンクチャリングされたサブチャネルを通信のために使用することを再開し得ることをSTAに通知し得る。別の例では、AP及びSTAが以前にパンクチャリングされたサブチャネルとの通信を再開することができるときを示すカウントダウンタイマをSTAに提供するために、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン要素716を含めることができる。このようにして、AP及びSTAは、通信を同時に再開することができる。
【0079】
[0099]
図7は非レガシーアクションフレーム700を示しているが、アクションフレーム700内の要素のうちの1つ又は複数及び無効化サブチャネルビットマップ変更告知要素708は、代替的に又は追加的に、他の管理フレーム(例えば、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、関連付け又は再関連付けフレームなど)に含まれてもよいことに留意されたい。
【0080】
[0100]
図8Aは、非レガシーIE 808a(例えば、動作モード通知IE)を含むレガシー管理フレーム800a(例えば、ビーコンフレーム)の第1の例を示すブロック図である。レガシー管理フレーム800aは、IEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格に対するIEEE802.11be改訂版に従って、超高スループット(EHT)WLANアクションフレームとしてフォーマットされてもよく、又は将来のIEEE802.11ワイヤレス通信プロトコル規格若しくは他のワイヤレス通信規格に準拠する新しいワイヤレス通信プロトコルの任意の後の(ポストEHT)バージョンに準拠するIEとしてフォーマットされてもよい。いくつかの実装形態では、レガシー管理フレーム800aは、動作帯域(例えば、
図4に示す動作帯域402)の1つ又は複数の20MHzサブチャネルにおいて情報を伝え得る。
【0081】
[0101] レガシー管理フレーム800aは、いくつかの要素(例えば、要素ID 802、長さ804、及び動作モード806)を含む。図示したように、レガシー管理フレーム800aはまた、非レガシーIE 808aを含み、非レガシーIE 808aは、
図6の無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン716と、要素ID 812と、長さ814と、任意選択で要素ID拡張816と、EHT動作情報818と、無効化サブチャネルビットマップ522とを含む。
【0082】
[0102]
図8Aの例では、レガシー管理フレーム800aの非レガシー部分は情報要素である。しかしながら、
図8Bに示すように、非レガシー部分は、レガシー管理フレームに追加された2つの追加要素であってもよい。例えば、
図8Bは、無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン716と無効化サブチャネルビットマップ522とを含む非レガシー要素808bを含むレガシー管理フレーム800b(例えば、ビーコンフレーム)の第2の例を示すブロック図である。
【0083】
[0103]
図9A及び
図9Bは、レガシー管理フレーム900a(例えば、アクションフレーム)の第1の例、及びレガシー管理フレーム900bの第2の例を示すブロック図である。第1の例900aは、
図8Aの非レガシーIE 808aを含み、第2の例900bは、
図8Bの非レガシー要素808bを含む。レガシー管理フレーム900a及び900bは、カテゴリ要素902と、VHTアクション要素904と、動作モード906と、実装形態に従った任意の他の要素とを含み得る。
【0084】
[0104] APは、
図5~
図9において説明した非レガシー要素を繰り返し送信し得ることに留意されたい。例えば、APは、APがパンクチャリングイベントを決定する時間と、パンクチャリングイベントが発生する時間との間に、非レガシー要素の送信を繰り返すことができる。一例では、APは、複数のTBTTが存在する場合、パンクチャリングイベントの前の各TBTTにおいて、非レガシー要素を含むビーコンフレームを送信し得る。APはまた、アクションフレーム内で非レガシー要素を動的に送信し得る。一例では、APがパンクチャリングイベントを決定する時間、及びパンクチャリングイベントが発生する時間TBTTが存在しない場合、APは代わりに、アクションフレームにおいて非レガシー要素を送信し得る。しかしながら、APは、ビーコンフレームとアクションフレームの両方を使用して非レガシー要素を複数回送信し得ることに留意されたい。
【0085】
[0105]
図10は、AP(例えば、
図1のAP102)と1つ又は複数のSTA(例えば、
図1のSTA104)との間の通信のために使用可能な例示的なPPDU 1000を示すブロック図である。各PPDU1000は、PHYプリアンブル1002と、PHYヘッダ1016と、物理層コンバージェンスプロトコル(PLCP)サービスデータユニット(PSDU)1004とを含み得る。各PSDU1004は、1つ又は複数のMACプロトコルデータユニット(MAC protocol data units、MPDUs)を伝え得る。例えば、各PSDU 1004は、アグリゲートされたMPDU(aggregated MPDU、A-MPDU)(例えば、第1のA-MPDU1006a、第2のA-MPDU1006b、及びi番目のA-MPDU1006i)を伝え得、A-MPDUは、A-MPDUサブフレーム1006のアグリゲーションを含む。各A-MPDUサブフレーム1006は、A-MPDUサブフレーム1006のデータ部分(「ペイロード」又は「フレーム本体」)を含む、付随するMPDU1014より前に、MACデリミタ1010とMACヘッダ1012とを含んでもよい。
【0086】
[0106] 再びPPDU1000を参照すると、PHYヘッダ1016は、
図7の無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン716及び
図5の無効化サブチャネルビットマップ522のうちの1つ又は複数において提供される情報を含み得る。再びA-MPDUサブフレーム1006を参照すると、追加又は代替として、MACヘッダ1012は、
図7の無効化サブチャネルビットマップ切替えカウントダウン716及び
図5の無効化サブチャネルビットマップ522のうちの1つ又は複数において提供される情報を含み得る。すなわち、PHYヘッダ1016及び/又はMACヘッダ1012は、パンクチャリングイベントの指示、パンクチャリングイベントによって影響を受ける1つ又は複数のサブチャネルの識別、及び/又はパンクチャリングイベントが発生する時間の指示、を提供し得る。
【0087】
[0107] したがって、APは、BSSの1つ又は複数のSTAにPPDU 1000を送信することができ、PPDU 1000は、PHYヘッダ1016又はMACヘッダ1012のうちの1つ又は複数を介してSTAにパンクチャリング情報を提供するように構成されている。パンクチャリング情報に応じて、STAは、後続のフレーム交換にパンクチャリングパターンを適用することができる。
【0088】
[0108]
図11は、AP(例えば、
図1のAP 102)の観点からの基本サービスセット(BSS)環境における例示的なパンクチャリングされた送信の概念的な時間ベースの図を示す概略図である。この例では、APは、6つのボンディングされたサブチャネル1104a~fの動作帯域1102全体を使用して、第1のデータ1106をSTA(例えば、
図1のSTA 104)に送信し得る。次いで、APは、第4のサブチャネル1104dが将来、第2のデータ1108の送信中にパンクチャリングされる(1110)と決定し得る。したがって、APは、第4のサブチャネル1104dを除いた動作帯域1102のサブチャネルを使用して、第2のデータを送信し得る。APは、パンクチャリングイベントのいかなる指示(例えば、カウントダウン、又はパンクチャリングイベント1110によって影響を受ける特定のサブチャネル)も送信しなくてもよいことに留意されたい。
【0089】
[0109] したがって、第2のデータ1108を受信するSTAは、パンクチャリングされたサブチャネルを含めて、動作帯域1102全体を依然としてリッスンしていることがある。しかしながら、いくつかの態様では、STAは、APからのシグナリングがサブチャネル1104a~fの各々において送信されるかどうかを判定するように構成され得る。この例では、STAは、APによる第2のデータ1108の送信には、第4のサブチャネル1104dにおいていずれのデータの送信も含まれなかったと判定し得る。したがって、STAは、第2のデータ1108の受信に続いて第4のサブチャネル上でのシグナリングの送信を省略することによって、APの送信パターンをミラーリングし得る。いくつかの例では、STAは、APが第4のサブチャネル1104dを介した送信を再開していることを示すエネルギーレベル又は有効シンボルについて、第4のサブチャネル1104dをリッスンし続けることができる。この場合、STAは、APの送信パターンを再びミラーリングし、第4のサブチャネル1104dを介した送信を再開することができる。
【0090】
[0110]
図12は、1つ又は複数のSTA 1204とAP 1202との間のBSSにおける例示的な通信を示すコールフロー
図1200である。最初に、第1の通信1218において、AP 1202及びSTA 1204は、少なくとも第1のサブチャネル1216aと、第2のサブチャネル1216bと、第3のサブチャネル1216cとを含む第1の動作帯域1206を介して、データを通信することができる。
【0091】
[0111] 第1のプロセス1208において、AP 1202は、将来開始するパンクチャリングイベント1212を決定することができ、パンクチャリングイベントは、第2のサブチャネル1216bに関連付けられる。
【0092】
[0112] 第2の通信1220において、AP 1202は、パンクチャリングイベントの開始より前に、送信のために、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力することができ、管理フレームは、パンクチャリングイベント1212及び第2のサブチャネル1216bを示すように構成された非レガシー要素を含む。AP 1202は、第1のサブチャネル1216a、第2のサブチャネル1216b、及び第3のサブチャネル1216cを介して情報を送信することができる。管理フレームは、
図5~
図10を参照しながら上記で説明したIE、要素、フレーム、及び情報の任意の組合せを含み得ることに留意されたい。
【0093】
[0113] AP 1202及びSTA 1204は、第3の通信1222において、第2の通信1220の管理フレームに基づいて、第1のサブチャネル1216a及び第3のサブチャネル1216cを使用して第1の動作帯域1206を介して通信することができ、その一方で、第1のサブチャネルを介して送信するためにデータを出力することを控える。
【0094】
BSSにおいて能力をシグナリングするための例示的な技法
[0114] 説明したように、APは、複数のサブチャネルを含む動作帯域を介して、BSS内の1つ又は複数のSTAと通信し得る。上記では、複数のサブチャネルのうちの1つ又は複数がパンクチャリングされるとき、同じ動作帯域を介して通信し続けるための例について説明したが、本開示のいくつかの態様は、第1の動作帯域(例えば、第1の複数のサブチャネル)から第2の動作帯域(例えば、第2の複数のサブチャネル)に切り替えるための技法を対象とする。例えば、APは、十分なチャネル劣化又は雑音を検出した場合、2.4GHz動作帯域から5GHz若しくは6GHz動作帯域、又は動作帯域の任意の他のペア若しくは組合せに切り替えることを決定し得る。
【0095】
[0115] しかしながら、各動作帯域(2.4GHz、5GHz、6GHz)は、これらの動作帯域で通信するためにAP及び/又はSTAの能力の異なるセットを必要とし得る。APは、新しい動作帯域上でのビーコン又はプローブ応答を使用して、特定の動作帯域のための必要な能力を収集することができる。STAは、再関連付け要求を介して自身の能力をAPに示し得るが、新しい動作帯域における再関連付けにより、APとSTAとの間のすべての既存の関連付け(例えば、セキュリティコンテキスト、ブロック肯定応答(ACK)コンテキスト、及びSTAが維持している任意の他の状態機械又は関連付け)が消去され得る。したがって、より平滑でよりシームレスな遷移により、BSS通信が向上し得る。
【0096】
[0116] 一例では、STAは、APとともに第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えを実行し得る。しかしながら、STAの通信能力が、第2の動作帯域上で通信するために必要とされる能力と整合しない(例えば、第1の動作帯域の能力が第2の動作帯域の能力と異なる、又は第2の動作帯域の能力が第1の動作帯域上でアドバタイズされなかった)場合、STAは、第2の動作帯域上でプローブ要求フレームをAPに送信し得る。いくつかの例では、プローブ要求フレームは、能力をAPに示す。しかしながら、いくつかの例では、APが新しい動作帯域に切り替えるとき、複数のSTAがプローブ要求をAPに同時に送信するときにプローブストームが生じ得る。したがって、プローブストームによって引き起こされるパケットエラー及び信号衝突問題を防止するために、APは、以下の技法のうちの1つ又は複数を使用し得る。
【0097】
[0117] 最初に、APは、動作帯域を切り替えるためのAPの決定を1つ又は複数のSTAに通知し得る。一例では、APは、管理フレームを介して1つ又は複数のSTAに切替えを通知することができる。管理フレームは、
図4~
図9に関して上記で説明した非レガシー要素のうちのいずれか1つ又は複数を含み得る。この例では、非レガシー要素は、APが切り替えようとしている動作帯域の指示を含み得る。非レガシー要素はまた、(第1の技法において以下で説明するような)APによって決定された拡張分散チャネルアクセス(EDCA)パラメータの指示、(第2の技法において以下で説明するような)新しい動作帯域への切替えの後にAPがトリガーフレームをSTAに送信することの指示、及び/又は(第3の技法において以下で説明するような)バックオフ期間の指示を含み得る。
【0098】
[0118] 第1の技法では、APは、複数のSTAが新しい動作帯域に切り替えるためのより長い時間期間を有するように、新しい動作帯域上でより長いコンテンションウィンドウ(CW)を提供するために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)パラメータを増加させ得る。より長いCW持続時間をSTAに提供することによって、APは、プローブストームの可能性を低減する。例えば、STAは、それぞれのプローブ要求を比較的小さいCW内で同時に送信することを要求されない。代わりに、プローブ要求を、より長い持続時間にわたって分散させることができる。
【0099】
[0119] この例では、APは、管理フレーム(例えば、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、アクションフレームなど)を介して、より高いEDCAパラメータをSTAにアドバタイズし得る。APは、切替え前の第1の動作帯域、又は切替えの後に第2の動作帯域のうちの1つ又は複数上で、より高いEDCAパラメータをアドバタイズし得る。例えば、切替えの前に第1の動作帯域上でより高いEDCAパラメータをアドバタイズすることによって、APは、第2の動作帯域への切替えの前にそれぞれのEDCAパラメータを更新する機会をSTAに与える。したがって、STAのうちの1つ又は複数が第2の動作帯域に切り替わるとき、STAがそれぞれのEDCAパラメータを更新する必要がないため、STAが第2の動作帯域に参加する時間とSTAが自身の能力をAPに送信する時間との間のレイテンシが低減される。
【0100】
[0120] いくつかの例では、APは、切替えの後に第2の動作帯域上でより高いEDCAパラメータをアドバタイズし得る。このような例では、APは、APに従って新しい動作帯域に移る1つ以上のSTAに対してのみアドバタイズする。例えば、BSS内のすべてのSTAがAPとともに動作帯域を切り替え得るわけではない。そのような場合、STAのすべてが、第1の動作帯域上でアドバタイズされたより高いEDCAパラメータを使用するわけではない。したがって、切替えの前に第1の動作帯域上でより高いEDCAパラメータをアドバタイズしないことによって、APは、第1の動作帯域上の通信リソースを維持し、情報を必要とするSTA(例えば、APに従って第2の動作帯域に移る1つ又は複数のSTA)のみに、より高いEDCAパラメータをより効率的に通信し得る。いくつかの例では、APは、BSS内のSTAの数、又は第2の動作帯域に切り替えることを予想するSTAの数に基づいて、CWの長さを決定し得る。例えば、CWは、STAの数が増加するにつれて増大することができる。
【0101】
[0121] しかしながら、いくつかの例では、APは、切替えの前の第1の動作帯域と切替えの後の第2の動作帯域の両方において、より高いEDCAパラメータをアドバタイズし得ることに留意されたい。そのような例では、APとともに第2の動作帯域に切り替えるSTAは、アドバタイズされたより高いEDCAパラメータに従って自身のEDCAパラメータを更新することができるが、1つ又は複数のSTAが(例えば、干渉などに起因して)第1の動作帯域上でアドバタイズを受信しない場合、切替えの後に第2の動作帯域上でより高いEDCAパラメータをAPがアドバタイズすることにより、1つ又は複数のSTAに、それぞれのEDCAパラメータを更新する機会を与え得る。
【0102】
[0122] 第2の技法では、APは、プローブストームを防止する目的で、異なる時間に1つ又は複数のSTAからのプローブ要求を要請するために、1つ又は複数のSTAにトリガーフレームを送信し得る。各トリガーフレームは、それぞれの関連付け識別子(AID)を通じて1つ又は複数のSTAをアドレス指定することができ、プローブ要求をAPに送るために対応するSTAによって使用され得る1つ又は複数のリソースユニット(RUs)を各AID(及びしたがって各STA)にスケジュールすることができる。例えば、1つ又は複数のRUは、STAに割り当てられた特定のRUを示すことができ、そのRUを介してSTAはプローブ要求を送信し得る。APはまた、スケジューリングされていないSTAが競合し得る1つ又は複数のランダムアクセス(random access、RA)RUを指定し得る。いずれの例においても、STAは、トリガーフレームに応じて、割り当てられたRU又はRA RUを使用して、それぞれのプローブ要求をAPに送信し得る。これにより、STAの送信されたプローブ要求が衝突しないように、STAをスケジュールする能力がAPに提供される。
【0103】
[0123] いくつかの例では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができ、指示は、切替えの後にAPが第2の動作帯域を介してSTAにトリガーフレームを送信するかどうかを示すフィールドを含む。いくつかの例では、フィールドは1ビットフィールドである。APは、切替えの後に自身がSTAにトリガーフレームを送信することを示すようにフィールドを設定することができ、その場合、STAは、トリガーフレームを受信する後まで、第2の動作帯域上でプローブ要求を送信することを控え得る。APがフィールドを設定しない場合、STAは、APが第2の動作帯域においてトリガーフレームを送信しないと想定することができ、STAは、トリガーフレームを受信する前にプローブ要求を送信することができる。
【0104】
[0124] 第3の技法では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信し得る。STAは、切替えの指示に応じて、それぞれのSTAがAPにプローブ要求を送信する前に第2の動作帯域への切替えの後に待機し得るバックオフ期間(例えば、時間量)を決定し得る。したがって、各STAがバックオフ期間を決定するので、STAはすべて異なる時間にプローブ要求を送信することができるため、プローブストームによる衝突の可能性が低減される。
【0105】
[0125] いくつかの例では、1つ又は複数のSTAは、CWのサイズに基づいてバックオフ期間をランダムに生成し得る。例えば、APは、CWの持続時間を示すEDCAパラメータをSTAに提供し得る。それに応じて、各STAは、第2の動作帯域への切替えの時間とCWの終了との間に入るランダムバックオフ期間を生成し得る。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域及び/又は第2の動作帯域を介して送信される管理フレームを介して1つ又は複数のSTAに対してバックオフ期間を事前設定することができる。
【0106】
[0126] 新しい動作帯域に切り替えた後のプローブストームを防止するために、第1の技法、第2の技法、及び第3の技法のうちの1つ又は複数が、AP及びSTAによって使用され得ることに留意されたい。
【0107】
[0127]
図13は、ワイヤレス通信のための例示的な動作1300を示す流れ図である。動作1300は、AP(例えば、
図1のAP102)によって実行され得る。動作1300は、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、
図2のコントローラ230)上で実行されて動作するソフトウェア構成要素として実装され得る。更に、動作1300におけるAPによる信号の送信及び受信は、例えば、1つ又は複数のアンテナ(例えば、
図2のアンテナ224)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、APによる信号の送信及び/又は受信は、信号を取得及び/又は出力する1つ又は複数のプロセッサ(例えば、コントローラ230)のバスインターフェースを介して実装され得る。
【0108】
[0128] 動作1300は、第1のブロック1310において、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力することによって開始する。例えば、AP及びSTAは、WLAN通信のために第1の動作帯域を使用し得る。
【0109】
[0129] 動作1300は、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定することによって、第2のブロック1320に進むことができる。例えば、APは、別のデバイスが通信のために第1のサブチャネルを必要とすると判定することができる。
【0110】
[0130] 動作1300は、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力することによって、第3のブロック1330に進むことができる。例えば、APは、
図5~
図9に示される非レガシー要素を含むか、又はPHYヘッダ若しくはMACヘッダ内に非レガシー要素のデータを含む管理フレームを送信し得る。
【0111】
[0131] 動作1300は、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えることによって、第4のブロック1340に進むことができる。例えば、APからの管理フレームが、パンクチャリングされた第1のサブチャネルを示すことに応じて、STAは、パンクチャリングされた第1のサブチャネルを介したデータの受信及び送信を中断し得る。
【0112】
[0132] 動作1300は、第2のサブチャネルに関連付けられた別のパンクチャリングイベントの終了を決定する第5のブロック1350を、任意選択で含むことができる。第1のサブブロック1352において、動作1300は、第1のサブチャネルに関連付けられたパンクチャリングイベントの開始を示すためにシグナリングフィールドの第1のビットを設定することに進むことができ、第2のサブブロック1354において、動作1300は、第2のサブチャネルに関連付けられた別のパンクチャリングイベントの終了を示すためにシグナリングフィールドの第2のビットを設定することに進むことができる。例えば、APは、第1のサブチャネルがパンクチャリングされる予定であるが、(現在パンクチャリングされている)第2のサブチャネルがもはやパンクチャリングされなくなることを決定し得る。したがって、APは、第1のサブチャネルに対応するビットが「1」に設定され、第2のサブチャネルに対応するビットが「0」に設定されるように、
図5~
図9に説明及び示されたビットマップを送信し得る。したがって、ビットマップは、第1のサブチャネルがパンクチャリングされ、第2のサブチャネルがもはやパンクチャリングされないことを示す。
【0113】
[0133] 動作1300は、パンクチャリングイベントの開始の後に第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAのうちの第1のSTAからシグナリングを取得する第6のブロック1360を、任意選択で含み得る。第1のサブブロック1362において、動作1300は、取得されたシグナリングに応じて、管理フレームを介して第1のシグナリングフィールドを第1のSTAへ送信するために出力することができる。例えば、STAのうちの1つがPS又は干渉に起因して管理フレームを受信しない場合、そのSTAは、パンクチャリングされた第1のサブチャネルを介して送信し続けることがある。したがって、APは、BSSのSTAのいずれかが、パンクチャリングされた第1のサブチャネル上で依然として送信しているかどうかを判定するために、パンクチャリングの後に第1のサブチャネルをリッスンし続けることができる。APは、パンクチャリングの後にSTAが第1のサブチャネル上で依然として送信していることを検出した場合、第1のサブチャネルがパンクチャリングされたことをSTAに通知するユニキャストメッセージをそのSTAに送信し得る。STAは、ユニキャストメッセージに応じて、第1のサブチャネル上で送信することを停止し得る。
【0114】
[0134] 動作1300は、第1のサブチャネルに関連付けられたパンクチャリングイベントの終了を決定する第7のブロック1370を、任意選択で含み得る。第1のサブブロック1372において、動作1300は、パンクチャリングイベントの終了を決定したことに応じて、別の管理フレームであって、非レガシー要素を省略している、別の管理フレームを1つ又は複数のSTAへ送信のために出力することができる。第2のサブブロック1374において、動作1300は、少なくとも第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを再開し得る。例えば、以前にパンクチャリングされたサブチャネルがもはやパンクチャリングされないとAPが決定した場合、APは、
図5~
図9に示したレガシー要素及び/又は非レガシー要素のうちの1つ又は複数を送信するが、(例えば、ビットマップ中のすべてのビットが「0」に設定され、どのサブチャネルもパンクチャリングされていないことを示すように)ビットマップを省略することができる。
【0115】
[0135] いくつかの態様では、管理フレームは、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである。
【0116】
[0136] いくつかの態様では、非レガシー要素は、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、複数のビットの各ビットは、第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている。例えば、
図5の1つのシグナリングフィールド(例えば、無効化サブチャネルビットマップ要素)は、複数のビットを有するビットマップを含むことができる。ビットマップ中の各ビットは、特定のサブチャネルに対応することができ、その特定のチャネルがパンクチャリングされるか否かを識別するために使用され得る。
【0117】
[0137] いくつかの態様では、非レガシー要素は、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、整数値は、パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている。例えば、APは、BSSのAP及びSTAがそれぞれの通信を同じパンクチャリングパターンに同時に調整することができるように、パンクチャリングイベントがいつ開始するかについてのカウントダウンを提供し得る。
【0118】
[0138] いくつかの態様では、第1のシグナリングフィールド又は第2のシグナリングフィールドのうちの少なくとも一方は、パンクチャリングイベントの前に複数の送信において繰り返される。いくつかの例では、APは、すべてのSTAが指示を受信することを保証するために、パンクチャリングが実際に発生する前に、パンクチャリングイベントの指示を複数回送信し得る。複数の指示はまた、指示の繰り返される送信ごとに整数値が変更されるカウントダウンとして機能し得る。
【0119】
[0139] いくつかの態様では、複数の送信の各々は、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる。いくつかの例では、繰り返される送信は、TBTTごとに(例えば、周期的に)、又は動的に行われ得る。
【0120】
[0140] いくつかの態様では、整数値は、パンクチャリングイベントの開始までのカウントダウン時間を示すように更に構成されている。例えば、複数の指示送信は、指示の繰り返される送信ごとに整数値が変更されるカウントダウンとして機能し得る。
【0121】
[0141] いくつかの態様では、1つ又は複数のプロセッサは、整数値が等価条件を満たしていることを装置に判定させるように更に構成されており、等価条件を満たしていることはパンクチャリングイベントの開始を示す。例えば、AP又はSTAが受信した整数値が特定の値である場合、AP又はSTAは、パンクチャリングイベントが開始されたと判定することができる。例えば、整数値が「1」である管理フレームをSTAが受信した場合、STAは、「1」の値が、パンクチャリングイベントの開始を示す値(例えば、同じく「1」)に等しいと判定し得る。いくつかの例では、「1」は、パンクチャリングイベントが次の時間単位(例えば、TBTT)において開始することを示し得る。
【0122】
[0142] いくつかの態様では、別の管理フレームは、装置が第1のサブチャネルを介して送信するためにデータを出力することを再開することを1つ又は複数のSTAに通知するように構成されている。例えば、APは、以前にパンクチャリングされたサブチャネルがもはやパンクチャリングされないこと、及びBSSがそのサブチャネルを介して再び送信を再開することができることを示すビットマップを有する別の管理フレームを送信することができる。
【0123】
[0143] いくつかの態様では、管理フレームは複数の要素を含み、複数の要素のうちの1つ又は複数は非レガシー要素である。例えば、管理フレームは、
図5~
図9に示されるフィールド、要素、及び/又は情報要素(IEs)のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0124】
[0144] いくつかの態様では、動作1300は、データ及び少なくとも1つの管理フレームを送信するように構成されたトランシーバをサポートし、装置はアクセスポイント(AP)として構成されている。
【0125】
[0145]
図14は、本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作1400を示す流れ図である。動作1400は、例えば、局(例えば、
図1のSTA104)によって実行され得る。動作1400は、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、
図2のコントローラ280)上で実行されて動作するソフトウェア構成要素として実装され得る。更に、動作1400におけるSTAによる信号の送信及び受信は、例えば、1つ又は複数のアンテナ(例えば、
図2のアンテナ252)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、STAによる信号の送信及び/又は受信は、信号を取得及び/又は出力する1つ又は複数のプロセッサ(例えば、コントローラ280)のバスインターフェースを介して実施され得る。
【0126】
[0146] 動作1400は、第1のブロック1410において、パンクチャリングイベントの開始より前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するために装置によって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルとを示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得することによって、開始する。例えば、APは、AP及びSTAによって使用される特定のサブチャネルが将来パンクチャリングされることをSTAに通知する指示を、STAに送信することができる。非レガシー要素は、
図5~
図9に示される非レガシー要素のうちのいずれか1つ又は複数を含み得る。
【0127】
[0147] 動作1400は、第2のブロック1420において、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることによって、進行することができる。例えば、STAは、パンクチャリングされたサブチャネルを介してもはやデータを送信しないことを決定することができる。
【0128】
[0148] 動作1400は、非レガシー要素を省略した別の管理フレームをAPから取得するための第3のブロック1430を、任意選択で含むことができる。サブブロック1432において、動作1400は、少なくとも第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを再開することができる。例えば、APは、サブチャネルがもはやパンクチャリングされないと決定することができ、APは、BSSのSTAに通知することができる。例えば、以前にパンクチャリングされたサブチャネルがもはやパンクチャリングされないとAPが決定した場合、APは、
図5~
図9に示したレガシー要素及び/又は非レガシー要素のうちの1つ又は複数を送信することができるが、(例えば、ビットマップ中のすべてのビットが「0」に設定され、どのサブチャネルもパンクチャリングされないことを示すように)ビットマップを省略することができる。
【0129】
[0149] 動作1400は、別のパンクチャリングイベントの開始の後に、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダであって、PHYヘッダ及びMACヘッダが、別のパンクチャリングイベントと、複数のサブチャネルのうちの第2のサブチャネルとを示すように構成されている、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのうちの少なくとも1つを含むシグナリングをAPから取得するための第4のブロック1440を、任意選択で含むことができる。サブブロック1452において、動作はまた、PHYヘッダ又はMACヘッダのうちの少なくとも1つを含むシグナリングに応じて、APへ送信するためにデータを出力することを控えることができる。例えば、APは、
図5~
図9に示される非レガシー要素を含むか、又はPHYヘッダ若しくはMACヘッダ内に非レガシー要素のデータを含む管理フレームを送信することができる。
【0130】
[0150] 動作1400は、APからの有効な信号が第2のサブチャネルから取得され得ないという判定に基づいて、第2のサブチャネルがパンクチャリングされていると判定するための第5のブロック1450を、任意選択で含むことができる。サブブロック1452において、動作1400は、第2のサブチャネルがパンクチャリングされているという判定に応じて、第2のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることができる。例えば、特定のサブチャネルがパンクチャリングされたか、又はパンクチャリングされることをSTAに通知する指示をSTAがAPから受信しない場合、STAは、そのサブチャネル上で送信し続ける場合がある。しかしながら、STAは、サブチャネルをリッスンすることができ、有効なシンボルを受信しないか、又はサブチャネルを介して必要な量のエネルギーを感知しない場合、STAは、サブチャネルがパンクチャリングされていると判定することができる。そのような場合、STAは、そのサブチャネルを介した送信を停止することができる。
【0131】
[0151] いくつかの態様では、管理フレームは、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである。
【0132】
[0152] いくつかの態様では、非レガシー要素は、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、複数のビットの各ビットは、第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている。例えば、
図5の1つのシグナリングフィールド(例えば、無効化サブチャネルビットマップ要素)は、複数のビットを有するビットマップを含むことができる。ビットマップ中の各ビットは、特定のサブチャネルに対応することができ、その特定のチャネルがパンクチャリングされるか否かを識別するために使用され得る。
【0133】
[0153] いくつかの態様では、非レガシー要素は、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、整数値は、パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている。例えば、AP又はSTAが受信した整数値が特定の値である場合、AP又はSTAは、パンクチャリングイベントが開始されたと判定することができる。例えば、整数値が「1」である管理フレームをSTAが受信した場合、STAは、「1」の値が、パンクチャリングイベントの開始を示す値(例えば、同じく「1」)に等しいと判定することができる。いくつかの例では、「1」は、パンクチャリングイベントが次の時間単位(例えば、TBTT)において開始することを示すことができる。
【0134】
[0154] いくつかの態様では、1つ又は複数のプロセッサは、装置に、第1のサブチャネルを介してAPから、パンクチャリングイベントの前に第1のシグナリングフィールド又は第2のシグナリングフィールドの繰り返される送信を取得させるように更に構成されている。いくつかの例では、APは、すべてのSTAが指示を受信することを保証するために、パンクチャリングが実際に発生する前に、パンクチャリングイベントの指示を複数回送信することができる。複数の指示はまた、指示の繰り返される送信ごとに整数値が変更されるカウントダウンとして機能し得る。
【0135】
[0155] いくつかの態様では、複数の送信の各々は、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる。いくつかの例では、繰り返される送信は、TBTTごとに(例えば、周期的に)、又は動的に行われ得る。
【0136】
[0156] いくつかの態様では、非レガシー要素は、パンクチャリングイベントの開始までのカウントダウンを示す整数値を含む。例えば、複数の指示はまた、指示の繰り返される送信ごとに整数値が変更されるカウントダウンとして機能し得る。
【0137】
[0157] いくつかの態様では、1つ又は複数のプロセッサは、整数値が等価条件を満たしていることを装置に判定させるように更に構成されており、等価条件を満たしていることがパンクチャリングイベントの開始を示す。例えば、AP又はSTAが受信した整数値が特定の値である場合、AP又はSTAは、パンクチャリングイベントが開始されたと判定することができる。例えば、整数値が「1」である管理フレームをSTAが受信した場合、STAは、「1」の値が、パンクチャリングイベントの開始を示す値(例えば、同じく「1」)に等しいと判定し得る。いくつかの例では、「1」は、パンクチャリングイベントが次の時間単位(例えば、TBTT)において開始することを示し得る。
【0138】
[0158] いくつかの態様では、別の管理フレームは、APが第1のサブチャネルを介してデータを送信することを再開することを装置に通知するように構成されている。例えば、APは、サブチャネルがもはやパンクチャリングされないと決定することができ、APは、BSSのSTAに通知し得る。例えば、以前にパンクチャリングされたサブチャネルがもはやパンクチャリングされないとAPが決定した場合、APは、
図5~
図9に示したレガシー要素及び/又は非レガシー要素のうちの1つ又は複数を送信することができるが、(例えば、ビットマップ中のすべてのビットが「0」に設定され、どのサブチャネルもパンクチャリングされていないことを示すように)ビットマップを省略することができる。
【0139】
[0159] いくつかの態様では、管理フレームは複数の要素を含み、複数の要素のうちの1つ又は複数は非レガシー要素である。例えば、管理フレームは、
図5~
図9に示されるフィールド、要素、及び/又は情報要素(IEs)のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0140】
[0160] いくつかの態様では、トランシーバは、少なくとも1つの管理フレームを受信し、データを送信することを控えることによって動作1400をサポートするように構成され得、装置は局(STA)として構成されている。
【0141】
[0161]
図15は、ワイヤレス通信のための例示的な動作1500を示す流れ図である。動作1500は、AP(例えば、
図1のAP102など)によって実行され得る。動作1500は、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、
図2のコントローラ230)上で実行されて動作するソフトウェア構成要素として実装され得る。更に、動作1500におけるAPによる信号の送信及び受信は、例えば、1つ又は複数のアンテナ(例えば、
図2のアンテナ224)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、APによる信号の送信及び/又は受信は、信号を取得及び/又は出力する1つ又は複数のプロセッサ(例えば、コントローラ230)のバスインターフェースを介して実施され得る。
【0142】
[0162] 動作1500は、第1のブロック1510において、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するために装置によって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定することによって開始される。例えば、APは、現在の帯域上の干渉に起因して別の動作帯域に切り替えること、又は他の帯域上でのみ提供される能力を実装することを決定することができる。
【0143】
[0163] 動作1500は、第2のブロック1520において、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAに送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力することによって、進行することができる。例えば、APは、APが新しい動作帯域に切り替える予定であることをSTAに通知することができる。これにより、STAがAPに従って新しい動作帯域に移るかどうかを決定する機会が、STAに提供される。
【0144】
[0164] 動作1500は、第3のブロック1530において、第2の動作帯域に切り替えることによって進行することができる。
【0145】
[0165] 動作1500は、第4のブロック1540において、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得することによって、進行することができる。例えば、APとともに新しい動作帯域に切り替えるSTAは、STAが新しい動作帯域を介して通信することが可能であるかどうかをAPが判定し得るように、自身の能力をAPに送信することができる。
【0146】
[0166] 動作1500は、切替えの後に第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAに送信するために、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを出力するための第5のブロック1550を、任意選択で含むことができる。例えば、APが第2の動作帯域に切り替わった後、APは、APに従って第2の動作帯域に移ったSTAに、CWの持続時間の指示を送信することができる。別の例では、APは、第1の動作帯域を介した指示にCWの持続時間を含めることによって、第2の動作帯域に切り替える前にCWの持続時間を伝えることができる。
【0147】
[0167] 動作1500は、切替えの後に第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAに送信するために、対応する1つ又は複数のSTAへアップリンクリソースを示すトリガーフレームを出力するための第6のブロック1560を任意選択で含むことができ、第2の動作帯域の能力を示す情報は、アップリンクリソースを使用して対応する1つ又は複数のSTAから1つ又は複数のプローブ要求フレームを介して取得される。例えば、APは、プローブストームを防止する目的で、異なる時間に1つ又は複数のSTAからのプローブ要求を要請するために、1つ又は複数のSTAにトリガーフレームを送信することができる。各トリガーフレームは、それぞれの関連付け識別子(AID)を介して1つ又は複数のSTAをアドレス指定し、対応するSTAがAPにプローブ要求を送るために使用できる1つ又は複数のリソースユニット(RUs)を各AID(したがって各STA)にスケジュールすることができる。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができ、指示は、切替えの後にAPが第2の動作帯域を介してSTAにトリガーフレームを送信するかどうかを示すフィールドを含む。設定されたフィールドは、第2の動作帯域に切り替えた後にSTAがAPにプローブ要求を送信することを防止するように構成され得る。
【0148】
[0168] 動作1500は、第1の指示を送信し、第2の動作帯域の能力を示す情報を取得するための第7のブロック1570を、任意選択で含むことができ、装置はアクセスポイント(AP)として構成されている。
【0149】
[0169] いくつかの態様では、第1の指示は、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む。例えば、APは、CW持続時間の指示を提供することができ、CW持続時間の間に、STAは、プローブ応答フレームをAPに送信することができる。いくつかの例では、APは、プローブストームを防止するためにCW持続時間を延長することができる。いくつかの態様では、CW持続時間は、第1の動作帯域と第2の動作帯域の両方においてAPによって送信され得る。
【0150】
[0170] いくつかの態様では、アップリンクリソースは、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの少なくとも1つを含む。例えば、APは、STAに個別に特定のリソースを直接割り当てることができ、又はランダムアクセスを用いてリソースを割り当てることができる。
【0151】
[0171] いくつかの態様では、第1の指示は、1つ又は複数のSTAがトリガーフレームの送信より前に第2の動作帯域の能力を示す情報を送信することを防止するように構成された通信パラメータを含む。例えば、APは、新しい動作帯域上で何らかの送信を行う前にAPからのトリガーフレームを待つようにSTAに伝える指示を元の動作帯域を介して送信することによって、STAが新しい動作帯域に切り替えるときにSTAがプローブストームを引き起こすことを防止することができる。
【0152】
[0172] いくつかの態様では、第1の指示は、管理フレームの非レガシー要素を介して送信するために出力される。例えば、第1の指示は、
図5~
図9に示された非レガシー要素を含むことができる、又は、PHYヘッダ若しくはMACヘッダ内に非レガシー要素のデータを含むことができる。
【0153】
[0173]
図16は、本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作1600を示す流れ図である。動作1600は、例えば、局(例えば、
図1のSTA104)によって実行され得る。動作1600は、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、
図2のコントローラ280)上で実行されて動作するソフトウェア構成要素として実装され得る。更に、動作1600におけるSTAによる信号の送信及び受信は、例えば、1つ又は複数のアンテナ(例えば、
図2のアンテナ252)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、STAによる信号の送信及び/又は受信は、信号を取得及び/又は出力する1つ又は複数のプロセッサ(例えば、コントローラ280)のバスインターフェースを介して実装され得る。
【0154】
[0174] 動作1600は、第1のブロック1610において、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のために装置によって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関連する第1の指示を取得することによって開始される。例えば、APは、APが新しい動作帯域に切り替わる予定であることをSTAに通知することができる。
【0155】
[0175] 動作1600は、第2のブロック1620において、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報を出力することを含むことができる。例えば、STAは、APとともに新しい動作帯域に切り替わり、新しい動作帯域上でのSTAの能力の指示をAPに提供することができる。
【0156】
[0176] 動作1600は、事前設定された持続時間又はランダムな持続時間の生成のうちの1つに基づいてバックオフ期間を決定するための第3のブロック1630を、任意選択で含むことができ、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報が、バックオフ期間の後に送信するために出力される。例えば、STAは、バックオフ期間をランダムに生成することができ、バックオフ期間の間、STAは、新しい帯域幅上でAPにプローブを送信するために、バックオフ期間の終了まで待機する。一例では、APは、CWの持続時間を示すEDCAパラメータをSTAに提供することができる。それに応じて、各STAは、第2の動作帯域への切替えの時間とCWの終了との間に入るランダムバックオフ期間を生成することができる。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域及び/又は第2の動作帯域を介して送信される管理フレームを介して1つ又は複数のSTAに対してバックオフ期間を事前設定することができる。AP及びSTAは、新しい動作帯域に切り替えた後のプローブストームを防止するために、第1の技法、第2の技法、及び第3の技法のうちの1つ又は複数を使用できることに留意されたい。
【0157】
[0177] 動作1600は、切替えの後に第2の動作帯域を介してAPから、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを取得するための第4のブロック1640を、任意選択で含むことができる。例えば、APは、STAが新しい動作帯域に切り替わった後、CW持続時間の指示をSTAに送信することができる。別の例では、APは、第1の動作帯域を介した指示にCW持続時間を含めることによって、第2の動作帯域に切り替える前にCW持続時間を伝えることができる。
【0158】
[0178] 動作1600は、切替えの後に第2の動作帯域を介してAPから、アップリンクリソースを装置に示すトリガーフレームを取得するための第5のブロック1650を、任意選択で含むことができ、第2の動作帯域の能力を示す情報は、アップリンクリソースを使用してプローブ要求フレームを介して送信するために出力される。例えば、APは、プローブストームを防止する目的で、異なる時間に1つ又は複数のSTAからのプローブ要求を要請するために、1つ又は複数のSTAにトリガーフレームを送信することができる。トリガーフレームは、それぞれの関連付け識別子(AID)を通じて1つ又は複数のSTAをアドレス指定することができ、プローブ要求をAPに送るために対応するSTAによって使用され得る1つ又は複数のリソースユニット(RUs)を各AID(及びしたがって各STA)にスケジュールすることができる。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができ、指示は、切替えの後にAPが第2の動作帯域を介してSTAにトリガーフレームを送信するかどうかを示すフィールドを含む。設定されたフィールドは、STAが第2の動作帯域に切り替えた後にAPにプローブ要求を送信することを防止するように構成され得る。
【0159】
[0179] いくつかの態様では、第1の指示は、事前設定された持続時間を含む管理フレームを含む。例えば、APは、事前設定された持続時間を複数のSTAにブロードキャストすることができる。
【0160】
[0180] いくつかの態様では、第1の指示は、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む。例えば、APは、元の動作帯域から新しい動作帯域への切替えの前、後、又はその両方に、1つ又は複数のSTAにCWの指示を送信することができる。
【0161】
[0181] いくつかの態様では、アップリンクリソースは、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの1つ又は複数を含む。例えば、APは、STAに個別に特定のリソースを直接割り当てることができる、又は、ランダムアクセスを使用してリソースを割り当てることができる。
【0162】
[0182] いくつかの態様では、第1の指示は、装置がトリガーフレームを取得するより前に第2の動作帯域の能力を示す情報を送信のために出力することを防止するように構成された通信パラメータを含む。例えば、APは、プローブストームを防止する目的で、異なる時間に1つ又は複数のSTAからのプローブ要求を要請するために、1つ又は複数のSTAにトリガーフレームを送信することができる。各トリガーフレームは、それぞれの関連付け識別子(AID)を通じて1つ又は複数のSTAをアドレス指定することができ、プローブ要求をAPに送るために対応するSTAによって使用され得る1つ又は複数のリソースユニット(RUs)を各AID(及びしたがって各STA)にスケジュールすることができる。いくつかの例では、APは、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替える前に、(例えば、管理フレームを介して)動作帯域切替えの指示を送信することができ、指示は、切替えの後にAPが第2の動作帯域を介してSTAにトリガーフレームを送信するかどうかを示すフィールドを含む。設定されたフィールドは、第2の動作帯域に切り替えた後にSTAがAPにプローブ要求を送信することを防止するように構成され得る。
【0163】
[0183] いくつかの態様では、装置の第2の動作帯域の能力を示す情報は、トリガーフレームに応じて、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために出力される。例えば、APは、STAが動作帯域を切り替えてすぐにAPにプローブを送信することを防止することができる。代わりに、STAは、APによって、トリガーフレームを介してプローブ送信のためのリソースを割り当てられ得る。
【0164】
[0184] いくつかの態様では、第1の指示は、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えを示すように構成された非レガシー要素を含む管理フレームを介して取得される。例えば、第1の指示は、
図5~
図9に示された非レガシー要素を含むことができ、又は、PHYヘッダ若しくはMACヘッダ内に非レガシー要素のデータを含むことができる。
【0165】
例示的なワイヤレス通信デバイス
[0185]
図17は、
図13に関して図示及び説明されている動作など、本明細書に開示されている技法のための動作を実行するように動作可能な、構成された、又は適合された様々な構成要素を含む例示的な通信デバイス1700を示す。いくつかの例では、通信デバイス1700は、例えば
図1及び
図2に関して説明したようなAP102であり得る。
【0166】
[0186] 通信デバイス1700は、トランシーバ1708(例えば、送信機及び/又は受信機)に結合された処理システム1702を含む。トランシーバ1708は、本明細書で説明されているような様々な信号など、アンテナ1710を介して通信デバイス1700のための信号を送信する(又は送る)及び受信するように構成されている。処理システム1702は、通信デバイス1700によって受信及び/又は送信される信号を処理することを含む、通信デバイス1700のための処理機能を実行するように構成することができる。
【0167】
[0187] 処理システム1702は、バス1706を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1730に結合された1つ又は複数のプロセッサ1720を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1730は、1つ又は複数のプロセッサ1720によって実行されたときに、1つ又は複数のプロセッサ1720に、
図13に示された動作、又は、本明細書に記載された様々な技法を実行するためのその他の動作を実行させる命令群(例えば、コンピュータ実行可能コード)、を記憶するように構成されている。
【0168】
[0188] 図示した例では、コンピュータ可読媒体/メモリ1730は、データを出力するためのコード1731と、パンクチャリングイベントを決定するためのコード1732と、管理フレームを出力するためのコード1733と、動作帯域を切り替えることを決定するためのコード1734と、別のパンクチャリングイベントの終了を決定するためのコード1735と、シグナリングフィールドの第1のビットを設定するためのコード1736と、シグナリングフィールドの第2のビットを設定するためのコード1738とを記憶している。
【0169】
[0189] 図示した例では、1つ又は複数のプロセッサ1720は、コンピュータ可読媒体/メモリ1730に記憶されたコードを実施するように構成された回路を含み、回路は、データを出力するための回路1721と、パンクチャリングイベントを決定するための回路1722と、管理フレームを出力するための回路1723と、動作帯域を切り替えることを決定するための回路1724と、別のパンクチャリングイベントの終了を決定するための回路1725と、シグナリングフィールドの第1のビットを設定するためのコード1726と、シグナリングフィールドの第2のビットを設定するためのコード1728とを含む。
【0170】
[0190] 通信デバイス1700の様々な構成要素は、
図13に関するものを含む、本明細書で説明されている方法を実行するための手段を提供することができる。
【0171】
[0191] いくつかの例では、送信する、出力する、又は送るための手段(又は、送信のために出力するための手段)は、
図2に示されたAP102のトランシーバ232及び/又はアンテナ224(単数又は複数)、及び/又は、
図17における通信デバイス1700のトランシーバ1708及びアンテナ1710を含むことができる。
【0172】
[0192] いくつかの例では、受信するための手段(又は取得するための手段)は、
図2に示されたAPのトランシーバ222及び/又はアンテナ224(単数又は複数)、及び/又は、
図17における通信デバイス1700のトランシーバ1708及びアンテナ1710を含むことができる。
【0173】
[0193] 場合によっては、デバイスは、例えば信号及び/又はデータを実際に送信するのではなく、送信のために信号及び/又はデータを出力するためのインターフェース(出力するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、バスインターフェースを介して、送信のために無線周波数(RF)フロントエンドに出力することができる。同様に、デバイスは、信号及び/又はデータを実際に受信するのではなく、別のデバイスから受信された信号及び/又はデータを取得するためのインターフェース(取得するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、バスインターフェースを介して、受信のためにRFフロントエンドから取得する(又は受信する)ことができる。様々な態様では、RFフロントエンドは、
図2の例に示されているものなど、送信及び受信プロセッサ、送信及び受信MIMOプロセッサ、変調器、復調器などを含む、様々な構成要素を含むことができる。
【0174】
[0194] いくつかの例では、決定するための手段、取得するための手段、送るための手段、出力することを控えるための手段、切り替えるための手段、設定するための手段、及び選択するための手段は、受信プロセッサ240、送信プロセッサ220、TXデータプロセッサ210、及び/又はコントローラ230を含む、
図17の1つ又は複数のプロセッサ1720、又は
図2に示されているAP102の態様などの、様々な処理システム構成要素を含むことができる。
【0175】
[0195] 特に、
図17は一例であり、通信デバイス1700の多くの他の例及び構成が可能である。
【0176】
[0196]
図18は、
図14に関して図示及び説明されている動作など、本明細書に開示されている技法のための動作を実行するように動作可能な、構成されている、又は適合された様々な構成要素を含む例示的な通信デバイス1800を示す。いくつかの例では、通信デバイス1800は、例えば
図1及び
図2に関して説明されているSTA104であり得る。
【0177】
[0197] 通信デバイス1800は、トランシーバ1808(例えば、送信機及び/又は受信機)に結合された処理システム1802を含む。トランシーバ1808は、本明細書で説明されているような様々な信号など、通信デバイス1800のための信号をアンテナ1810を介して送信する(又は送る)及び受信するように構成されている。処理システム1802は、通信デバイス1800によって受信及び/又は送信される信号を処理することを含む、通信デバイス1800のための処理機能を実行するように構成することができる。
【0178】
[0198] 処理システム1802は、バス1806を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1830に結合された1つ又は複数のプロセッサ1820を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1830は、1つ又は複数のプロセッサ1820によって実行されたとき、1つ又は複数のプロセッサ1820に、
図14に示された動作、又は、本明細書に記載された様々な技法を実行するためのその他の動作を実行させる命令群(例えば、コンピュータ実行可能コード)、を記憶するように構成されている。
【0179】
[0199] 図示した例では、コンピュータ可読媒体/メモリ1830は、管理フレームを取得するためのコード1831と、送信のためにデータを出力することを控えるためのコード1832と、繰り返される送信を取得するためのコード1833と、整数値が等価条件を満たすと判定するためのコード1834と、別の管理フレームを取得するためのコード1835と、送信のためにデータを出力することを再開するためのコード1836とを記憶している。
【0180】
[0200] 図示した例では、1つ又は複数のプロセッサ1820は、コンピュータ可読媒体/メモリ1830に記憶されたコードを実施するように構成された回路を含み、回路は、管理フレームを取得するための回路1821と、送信のためにデータを出力することを控えるための回路1822と、繰り返される送信を取得するための回路1823と、整数値が等価条件を満たすと判定するためのコード1824と、別の管理フレームを取得するためのコード1825と、送信のためにデータを出力することを再開するためのコード1826とを含む。
【0181】
[0201] 通信デバイス1800の様々な構成要素は、
図14に関するものを含む、本明細書で説明されている方法を実行するための手段を提供することができる。
【0182】
[0202] いくつかの例では、送信する、出力する、又は送るための手段(又は、送信のために出力するための手段)は、
図2に示されたSTA104a及び104xのトランシーバ254及び/又はアンテナ254(単数又は複数)、及び/又は、
図18の通信デバイス1800のトランシーバ1808及びアンテナ1810を含むことができる。
【0183】
[0203] いくつかの例では、受信するための手段(又は取得するための手段)は、
図2に示されたSTAのトランシーバ254及び/又はアンテナ252(単数又は複数)、及び/又は、
図18の通信デバイス1800のトランシーバ1808及びアンテナ1810を含むことができる。
【0184】
[0204] 場合によっては、デバイスは、例えば信号及び/又はデータを実際に送信するのではなく、送信のために信号及び/又はデータを出力するためのインターフェース(出力するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、バスインターフェースを介して、送信のために無線周波数(RF)フロントエンドにフレームを出力することができる。同様に、デバイスは、信号及び/又はデータを実際に受信するのではなく、別のデバイスから受信された信号及び/又はデータを取得するためのインターフェース(取得するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、バスインターフェースを介して、受信のためにRFフロントエンドから信号を取得する(又は受信する)ことができる。様々な態様では、RFフロントエンドは、
図2の例に示されているものなど、送信及び受信プロセッサ、送信及び受信MIMOプロセッサ、変調器、復調器などを含む、様々な構成要素を含むことができる。
【0185】
[0205] いくつかの例では、決定するための手段、取得するための手段、送るための手段、出力することを控えるための手段、切り替えるための手段、設定するための手段、及び選択するための手段は、受信プロセッサ260、送信プロセッサ290、TXデータプロセッサ288、及び/又はコントローラ280を含む、
図18の1つ又は複数のプロセッサ1820、又は
図2に示されているSTA104の態様などの、様々な処理システム構成要素を含むことができる。
【0186】
[0206] 特に、
図18は一例であり、通信デバイス1800の多くの他の例及び構成が可能である。
【0187】
[0207]
図19は、
図15に関して図示及び説明されている動作など、本明細書に開示されている技法のための動作を実行するように動作可能な、構成されている、又は適合された様々な構成要素を含む例示的な通信デバイス1900を示す。いくつかの例では、通信デバイス1900は、例えば
図1及び
図2に関して説明されているAP102であり得る。
【0188】
[0208] 通信デバイス1900は、トランシーバ1908(例えば、送信機及び/又は受信機)に結合された処理システム1902を含む。トランシーバ1908は、本明細書で説明されているような様々な信号など、アンテナ1910を介して通信デバイス1900のための信号を送信する(又は送る)及び受信するように構成されている。処理システム1902は、通信デバイス1900によって受信及び/又は送信される信号を処理することを含む、通信デバイス1900のための処理機能を実行するように構成することができる。
【0189】
[0209] 処理システム1902は、バス1906を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1930に結合された1つ又は複数のプロセッサ1920を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1930は、1つ又は複数のプロセッサ1920によって実行されたときに、1つ又は複数のプロセッサ1920に、
図15に示された動作、又は、本明細書に記載された様々な技法を実行するためのその他の動作を実行させる命令群(例えば、コンピュータ実行可能コード)、を記憶するように構成されている。
【0190】
[0210] 図示した例では、コンピュータ可読媒体/メモリ1930は、動作帯域を切り替えることを決定するためのコード1931と、切替え指示を出力するためのコード1932と、動作帯域を切り替えるためのコード1933と、情報を取得するためのコード1934と、通信パラメータを出力するためのコード1935と、トリガーフレームを出力するためのコード1936とを記憶している。
【0191】
[0211] 図示した例では、1つ又は複数のプロセッサ1920は、コンピュータ可読媒体/メモリ1930に記憶されたコードを実施するように構成された回路を含み、回路は、動作帯域を切り替えることを決定するための回路1921と、切替え指示を出力するための回路1922と、動作帯域を切り替えるための回路1923と、情報を取得するための回路1924と、通信パラメータを出力するための回路1925と、トリガーフレームを出力するための回路1926とを含む。
【0192】
[0212] 通信デバイス1900の様々な構成要素は、
図15に関するものを含む、本明細書で説明されている方法を実行するための手段を提供することができる。
【0193】
[0213] いくつかの例では、送信する、出力する、又は送るための手段(又は、送信のために出力するための手段)は、
図2に示されたAP102のトランシーバ232及び/又はアンテナ224(単数又は複数)、及び/又は、
図19における通信デバイス1900のトランシーバ1908及びアンテナ1910を含むことができる。
【0194】
[0214] いくつかの例では、受信するための手段(又は取得するための手段)は、
図2に示されたAPのトランシーバ222及び/又はアンテナ224(単数又は複数)、及び/又は、
図19における通信デバイス1900のトランシーバ1908及びアンテナ1910を含むことができる。
【0195】
[0215] 場合によっては、デバイスは、例えば信号及び/又はデータを実際に送信するのではなく、送信のために信号及び/又はデータを出力するためのインターフェース(出力するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、送信のためにバスインターフェースを介して無線周波数(RF)フロントエンドに出力することができる。同様に、デバイスは、信号及び/又はデータを実際に受信するのではなく、別のデバイスから受信された信号及び/又はデータを取得するためのインターフェース(取得するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、バスインターフェースを介して、受信のためにRFフロントエンドから信号及び/又はデータを取得する(又は受信する)ことができる。様々な態様では、RFフロントエンドは、
図2の例に示されているものなど、送信及び受信プロセッサ、送信及び受信MIMOプロセッサ、変調器、復調器などを含む、様々な構成要素を含むことができる。
【0196】
[0216] いくつかの例では、決定するための手段、取得するための手段、送るための手段、出力することを控えるための手段、切り替えるための手段、設定するための手段、及び選択するための手段は、受信プロセッサ240、送信プロセッサ220、TXデータプロセッサ210、及び/又はコントローラ230を含む、
図19の1つ又は複数のプロセッサ1920、又は
図2に示されているAP102の態様などの、様々な処理システム構成要素を含むことができる。
【0197】
[0217] 特に、
図19は一例であり、通信デバイス1900の多くの他の例及び構成が可能である。
【0198】
[0218]
図20は、
図16に関して図示及び説明されている動作など、本明細書に開示されている技法のための動作を実行するように動作可能な、構成された、又は適合された様々な構成要素を含む例示的な通信デバイス2000を示す。いくつかの例では、通信デバイス2000は、例えば
図1及び
図2に関して説明されているSTA104であり得る。
【0199】
[0219] 通信デバイス2000は、トランシーバ2008(例えば、送信機及び/又は受信機)に結合された処理システム2002を含む。トランシーバ2008は、本明細書で説明されているような様々な信号など、通信デバイス2000のための信号をアンテナ2010を介して送信する(又は送る)及び受信するように構成されている。処理システム2002は、通信デバイス2000によって受信及び/又は送信される信号を処理することを含む、通信デバイス2000のための処理機能を実行するように構成され得る。
【0200】
[0220] 処理システム2002は、バス2006を介してコンピュータ可読媒体/メモリ2030に結合された1つ又は複数のプロセッサ2020を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ2030は、1つ又は複数のプロセッサ2020によって実行されたときに、1つ又は複数のプロセッサ2020に、
図16に示された動作、又は、本明細書に記載された様々な技法を実行するためのその他の動作を実行させる命令群(例えば、コンピュータ実行可能コード)、を記憶するように構成されている。
【0201】
[0221] 図示した例では、コンピュータ可読媒体/メモリ2030は、第1の指示を取得するためのコード2031と、情報を出力するためのコード2032と、バックオフ期間を決定するためのコード2033と、通信パラメータを取得するためのコード2034と、トリガーフレームを取得するためのコード2035とを記憶している。
【0202】
[0222] 図示した例では、1つ又は複数のプロセッサ2020は、第1の指示を取得するための回路2021と、情報を出力するための回路2022と、バックオフ期間を決定するための回路2023と、通信パラメータを取得するためのコード2024と、トリガーフレームを取得するためのコード2025とを含む、コンピュータ可読媒体/メモリ2030に記憶されたコードを実施するように構成された回路を含む。
【0203】
[0223] 通信デバイス2000の様々な構成要素は、
図16に関するものを含む、本明細書で説明されている方法を実行するための手段を提供することができる。
【0204】
[0224] いくつかの例では、送信する、出力する、又は送るための手段(又は、送信のために出力するための手段)は、
図2に示されたSTA104及び104xのトランシーバ254及び/又はアンテナ254(単数又は複数)、及び/又は、
図20の通信デバイス2000のトランシーバ2008及びアンテナ2010を含み得る。
【0205】
[0225] いくつかの例では、受信するための手段(又は取得するための手段)は、
図2に示されたSTAのトランシーバ254及び/又はアンテナ252(単数又は複数)、及び/又は、
図20の通信デバイス2000のトランシーバ2008及びアンテナ2010を含み得る。
【0206】
[0226] 場合によっては、デバイスは、例えば信号及び/又はデータを実際に送信するのではなく、送信のために信号及び/又はデータを出力するためのインターフェース(出力するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、送信のためにバスインターフェースを介して無線周波数(RF)フロントエンドに出力することができる。同様に、デバイスは、信号及び/又はデータを実際に受信するのではなく、別のデバイスから受信された信号及び/又はデータを取得するためのインターフェース(取得するための手段)を有することができる。例えば、プロセッサは、信号及び/又はデータを、バスインターフェースを介して、受信のためにRFフロントエンドから取得する(又は受信する)ことができる。様々な態様では、RFフロントエンドは、
図2の例に示されているものなど、送信及び受信プロセッサ、送信及び受信MIMOプロセッサ、変調器、復調器などを含む、様々な構成要素を含むことができる。
【0207】
[0227] いくつかの例では、決定するための手段、取得するための手段、送るための手段、出力することを控えるための手段、切り替えるための手段、設定するための手段、及び選択するための手段は、受信プロセッサ260、送信プロセッサ290、TXデータプロセッサ288、及び/又はコントローラ280を含む、
図20の1つ若しくは複数のプロセッサ2020、又は
図2に示されているSTA104の態様などの、様々な処理システム構成要素を含むことができる。
【0208】
[0228] 特に、
図20は一例であり、通信デバイス2000の多くの他の例及び構成が可能である。
【0209】
例示的な態様
[0229] 態様1:アクセスポイント(AP)におけるワイヤレス通信のための方法であって、少なくとも第1のサブチャネルを含む第1の動作帯域を介して基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)へ送信するためにデータを出力することと、将来開始するパンクチャリングイベントであって、第1のサブチャネルに関連付けられる、パンクチャリングイベントを決定することと、パンクチャリングイベントの開始より前に送信するために、少なくとも1つの管理フレームであって、パンクチャリングイベント及び第1のサブチャネルを示すように構成された非レガシー要素を含む、少なくとも1つの管理フレームを1つ又は複数のSTAへ出力することと、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを控えることと、
を含む、方法。
【0210】
[0230] 態様2:管理フレームが、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである、態様1に記載の方法。
【0211】
[0231] 態様3:非レガシー要素が、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、複数のビットのうちの各ビットが、第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている、態様1及び態様2のいずれかに記載の方法。
【0212】
[0232] 態様4:第1の動作帯域が、少なくとも第1のサブチャネル及び第2のサブチャネルを含み、シグナリングフィールドの第1のビットが第1のサブチャネルに対応し、シグナリングフィールドの第2のビットが第2のサブチャネルに対応し、方法が、第2のサブチャネルに関連付けられた別のパンクチャリングイベントの終了を決定することと、第1のサブチャネルに関連付けられたパンクチャリングイベントの開始を示すようにシグナリングフィールドの第1のビットを設定することと、第2のサブチャネルに関連付けられた別のパンクチャリングイベントの終了を示すようにシグナリングフィールドの第2のビットを設定することと、を更に含む、態様1~3のいずれかに記載の方法。
【0213】
[0233] 態様5:パンクチャリングイベントの開始の後に第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAのうちの第1のSTAからシグナリングを取得することと、取得されたシグナリングに応じて、第1のシグナリングフィールドを管理フレームを介して第1のSTAへ送信するために出力することとを更に含む、態様3に記載の方法。
【0214】
[0234] 態様6:非レガシー要素が、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、整数値が、パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている、態様3に記載の方法。
【0215】
[0235] 態様7:第1のシグナリングフィールド又は第2のシグナリングフィールドのうちの少なくとも1つが、パンクチャリングイベントの前に複数の送信において繰り返される、態様1~6のいずれかに記載の方法。
【0216】
[0236] 態様8:複数の送信の各々が、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる、態様1~7のいずれかに記載の方法。
【0217】
[0237] 態様9:整数値が、パンクチャリングイベントの開始までのカウントダウン時間を示すように更に構成されている、態様1~8のいずれかに記載の方法。
【0218】
[0238] 態様10:整数値が等価条件を満たすと判定することを更に含み、等価条件を満たすことが、パンクチャリングイベントの開始を示す、態様1~9のいずれかに記載の方法。
【0219】
[0239] 態様11:第1のサブチャネルに関連付けられたパンクチャリングイベントの終了を決定することと、パンクチャリングイベントの終了を決定したことに応じて、別の管理フレームであって、非レガシー要素を省略している、別の管理フレームを1つ又は複数のSTAへ送信のために出力することと、少なくとも第1のサブチャネルを介して1つ又は複数のSTAへ送信するためにデータを出力することを再開することと、
を更に含む、態様1~10のいずれかに記載の方法。
【0220】
[0240] 態様12:別の管理フレームは、APが、第1のサブチャネルを介して送信するためにデータを出力することを再開することを1つ又は複数のSTAに通知するように構成されている、態様11に記載の方法。
【0221】
[0241] 態様13:管理フレームが複数の要素を含み、複数の要素のうちの1つ又は複数が非レガシー要素である、態様1~12のいずれかに記載の方法。
【0222】
[0242] 態様14:局(STA)におけるワイヤレス通信のための方法であって、パンクチャリングイベントの開始の前にアクセスポイント(AP)から、パンクチャリングイベントと、基本サービスセット(BSS)内でAPと通信するためにSTAによって使用される第1の動作帯域の複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルと、を示すように構成された非レガシー要素を含む少なくとも1つの管理フレームを取得することと、パンクチャリングイベントが開始すると、第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることと、
を含む、方法。
【0223】
[0243] 態様15:管理フレームが、プローブ応答フレーム、ビーコンフレーム、ユニキャストアクションフレーム、ブロードキャストアクションフレーム、動作モード通知フレーム、チャネル切替え告知フレーム、又は(再)関連付け応答フレームである、態様14に記載の方法。
【0224】
[0244] 態様16:非レガシー要素が、複数のビットを含む第1のシグナリングフィールドを含み、複数のビットの各ビットが、第1の動作帯域の対応するサブチャネルを識別するように構成されている、態様14及び15のいずれかに記載の方法。
【0225】
[0245] 態様17:非レガシー要素が、整数値を含む第2のシグナリングフィールドを含み、整数値が、パンクチャリングイベントが開始する時間を示すように構成されている、態様14~16のいずれかに記載の方法。
【0226】
[0246] 態様18:第1のサブチャネルを介してAPから、パンクチャリングイベントの前に第1のシグナリングフィールド又は第2のシグナリングフィールドの繰り返される送信を取得すること、を更に含む、態様14~17のいずれかに記載の方法。
【0227】
[0247] 態様19:複数の送信の各々が、周期的時間間隔又は動的時間間隔に従って時間的に隔てられる、態様14~18のいずれかに記載の方法。
【0228】
[0248] 態様20:非レガシー要素が、パンクチャリングイベントの開始までのカウントダウンを示す整数値を含む、態様14~19のいずれかに記載の方法。
【0229】
[0249] 態様21:整数値が等価条件を満たすと判定することを更に含み、等価条件を満たすことが、パンクチャリングイベントの開始を示す、態様14~20のいずれかに記載の方法。
【0230】
[0250] 態様22:APから、非レガシー要素を省略した別の管理フレームを取得することと、少なくとも第1のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを再開することと、を更に含む、態様14~21のいずれかに記載の方法。
【0231】
[0251] 態様23:別の管理フレームは、APが第1のサブチャネルを介してデータを送信することを再開することをSTAに通知するように構成されている、態様14~22のいずれかに記載の方法。
【0232】
[0252] 態様24:管理フレームが複数の要素を含み、複数の要素のうちの1つ又は複数が非レガシー要素である、態様14~23のいずれかに記載の方法。
【0233】
[0253] 態様25:別のパンクチャリングイベントの開始の後に、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダであって、PHYヘッダ及びMACヘッダが、別のパンクチャリングイベントと、複数のサブチャネルのうちの第2のサブチャネルとを示すように構成されている、物理(PHY)ヘッダ又は媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのうちの少なくとも1つを含むシグナリングをAPから取得することと、PHYヘッダ又はMACヘッダのうちの少なくとも1つを含むシグナリングに応じて、APへ送信するためにデータを出力することを控えることと、を更に含む、態様14~24のいずれかに記載の方法。
【0234】
[0254] 態様26:複数のサブチャネルが第2のサブチャネルを含み、方法が、APからの有効な信号が第2のサブチャネルから取得され得ないという判定に基づいて、第2のサブチャネルがパンクチャリングされていると判定することと、第2のサブチャネルがパンクチャリングされているという判定に応じて、第2のサブチャネルを介してAPへ送信するためにデータを出力することを控えることと、を更に含む、態様14~25のいずれかに記載の方法。
【0235】
[0255] 態様27:アクセスポイント(AP)におけるワイヤレス通信のための方法であって、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内の1つ又は複数の局(STAs)と通信するためにAPによって使用される、第1の動作帯域から第2の動作帯域に切り替えることを決定することと、切替えの前に第1の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を出力することと、第2の動作帯域に切り替えることと、第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAの各々から、対応する1つ又は複数のSTAの第2の動作帯域の能力を示す情報を取得することと、を含む、方法。
【0236】
[0256] 態様28:第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、態様27に記載の方法。
【0237】
[0257] 態様29:切替えの後に第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを出力すること、を更に含む、態様27及び28のいずれかに記載の方法。
【0238】
[0258] 態様30:第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、態様27~29のいずれかに記載の方法。
【0239】
[0259] 態様31:1つ又は複数のプロセッサが、APに、切替えの後に第2の動作帯域を介して1つ又は複数のSTAへ送信するために、対応する1つ又は複数のSTAへアップリンクリソースを示すトリガーフレームを出力させるように更に構成されており、第2の動作帯域の能力を示す情報が、アップリンクリソースを使用しての対応する1つ又は複数のSTAからの1つ又は複数のプローブ要求フレームを介して取得される、態様27~30のいずれかに記載の方法。
【0240】
[0260] 態様32:アップリンクリソースが、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの少なくとも1つを含む、態様27~31のいずれかに記載の方法。
【0241】
[0261] 態様33:第1の指示が、1つ又は複数のSTAがトリガーフレームの送信より前に第2の動作帯域の能力を示す情報を送信することを防止するように構成された通信パラメータを含む、態様27~32のいずれかに記載の方法。
【0242】
[0262] 態様34:第1の指示が、管理フレームの非レガシー要素を介して送信するために出力される、態様27~33のいずれかに記載の方法。
【0243】
[0263] 態様35:局(STA)におけるワイヤレス通信のための方法であって、第1の動作帯域であって、基本サービスセット(BSS)内での通信のためにSTAによって使用される、第1の動作帯域を介してアクセスポイント(AP)から、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えに関する第1の指示を取得することと、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために、STAの第2の動作帯域の能力を示す情報を出力することと、を含む、方法。
【0244】
[0264] 態様36:1つ又は複数のプロセッサが、STAに、事前設定された持続時間又はランダムな持続時間の生成のうちの1つに基づいてバックオフ期間を決定させるように更に構成されており、STAの第2の動作帯域の能力を示す情報が、バックオフ期間の後に送信するために出力される、態様35に記載の方法。
【0245】
[0265] 態様37:第1の指示が、事前設定された持続時間を含む管理フレームを含む、態様35及び36のいずれかに記載の方法。
【0246】
[0266] 態様38:第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、態様35~37のいずれかに記載の方法。
【0247】
[0267] 態様39:切替えの後に第2の動作帯域を介してAPから、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを取得すること、を更に含む、態様35~38のいずれかに記載の方法。
【0248】
[0268] 態様40:第1の指示が、コンテンションウィンドウ(CW)の持続時間を示す通信パラメータを含む、態様35~39のいずれかに記載の方法。
【0249】
[0269] 態様41:切替えの後に第2の動作帯域を介してAPから、STAにアップリンクリソースを示すトリガーフレームを取得すること、を更に含み、第2の動作帯域の能力を示す情報が、アップリンクリソースを使用してプローブ要求フレームを介して送信するために出力される、態様35~40のいずれかに記載の方法。
【0250】
[0270] 態様42:アップリンクリソースが、ランダムアクセスアップリンクリソース又は割り当てられたアップリンクリソースのうちの1つ又は複数を含む、態様35~41のいずれかに記載の方法。
【0251】
[0271] 態様43:第1の指示は、STAが、トリガーフレームを取得する前に第2の動作帯域の能力を示す情報を送信のために出力することを防止するように構成された通信パラメータを含む、態様35~42のいずれかに記載の方法。
【0252】
[0272] 態様44:STAの第2の動作帯域の能力を示す情報が、トリガーフレームに応じて、第2の動作帯域を介してAPへ送信するために出力される、態様35~43のいずれかに記載の方法。
【0253】
[0273] 態様45:第1の指示が、第1の動作帯域から第2の動作帯域への切替えを示すように構成された非レガシー要素を含む管理フレームを介して取得される、態様35~44のいずれかに記載の方法。
【0254】
[0274] 態様46:ワイヤレス通信のための装置であって、命令を含むメモリと、命令を実行し、装置に、態様1~13のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、を備える装置。
【0255】
[0275] 態様47:ワイヤレス通信のための装置であって、命令を含むメモリと、命令を実行し、装置に、態様14~26のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、を備える装置。
【0256】
[0276] 態様48:ワイヤレス通信のための装置であって、命令を含むメモリと、命令を実行し、装置に、態様27~34のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、を備える装置。
【0257】
[0277] 態様49:ワイヤレス通信のための装置であって、命令を含むメモリと、命令を実行し、装置に、態様35~45のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、を備える装置。
【0258】
[0278] 態様50:アクセスポイント(AP)であって、少なくとも1つのトランシーバと、命令を含むメモリと、命令を実行し、APに態様1~13のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成された1つ又は複数のプロセッサと、を備え、少なくとも1つのトランシーバが、フレームを受信するか、又はフレームの少なくとも一部を送信するように構成されている、アクセスポイント(AP)。
【0259】
[0279] 態様51:アクセスポイント(AP)であって、少なくとも1つのトランシーバと、命令を含むメモリと、命令を実行し、APに態様27~34のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成された1つ又は複数のプロセッサと、を備え、少なくとも1つのトランシーバが、フレームを受信するか、又はフレームの少なくとも一部を送信するように構成されている、アクセスポイント(AP)。
【0260】
[0280] 態様52:局(STA)であって、少なくとも1つのトランシーバと、命令を含むメモリと、命令を実行し、STAに態様14~26のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成された1つ又は複数のプロセッサと、を備え、少なくとも1つのトランシーバが、送信のためにフレームを出力するように構成されている、局(STA)。
【0261】
[0281] 態様53:局(STA)であって、少なくとも1つのトランシーバと、命令を含むメモリと、命令を実行し、STAに態様35~45のいずれか1つに従った方法を実行させるように構成された1つ又は複数のプロセッサと、を備え、少なくとも1つのトランシーバが、送信のためにフレームを出力するように構成されている、局(STA)。
【0262】
[0282] 態様54:態様1~13のいずれか1つに従った方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【0263】
[0283] 態様55:態様14~26のいずれか1つに従った方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【0264】
[0284] 態様56:態様27~34のいずれか1つに従った方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【0265】
[0285] 態様57:態様35~45のいずれか1つに従った方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【0266】
[0286] 態様58:命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、装置によって実行されたときに、装置に態様1~13のいずれか1つに従った方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0267】
[0287] 態様59:命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、装置によって実行されたときに、装置に態様14~26のいずれか1つに従った方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0268】
[0288] 態様60:命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、装置によって実行されたときに、装置に態様27~34のいずれか1つに従った方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0269】
[0289] 態様61:命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、装置によって実行されたときに、装置に態様35~45のいずれか1つに従った方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0270】
追加的な考慮事項
[0290] 上記の説明は、通信システムにおけるローカルエリアネットワーク(LAN)デバイスプライバシーを高めるための技法の例を提供する。前述の説明は、本明細書で説明されている様々な態様を、あらゆる当業者が実践することを可能にするために提供されている。本明細書において考察されている実施例は、請求項に記載されている範囲、適用可能性、又は態様を限定するものではない。これらの態様に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義されている一般的原理は、他の態様に適用することもできる。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、考察される要素の機能及び構成に変更が行われ得る。様々な実施例は、必要に応じて、様々な手順又は構成要素を省略してもよく、置換してもよく、又は追加してもよい。例えば、説明する方法は、説明する順序とは異なる順序で実行されてもよく、様々なステップが追加されてもよく、省略されてもよく、又は組み合わされてもよい。また、いくつかの実施例に関して説明されている特徴は、いくつかの他の実施例において組み合わされ得る。例えば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置が実装され得る、又は方法が実践され得る。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載されている本開示の様々な態様に加えて、又はそれらの態様以外に、他の構造、機能、若しくは構造と、機能と、を使用して実践される、そのような装置又は方法を包含することが意図されている。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、特許請求の範囲の1つ又は複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0271】
[0291] 本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ又は複数のマイクロプロセッサ、システムオンチップ(system on a chip、SoC)、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0272】
[0292] ハードウェアで実装される場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノード内の処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用、及び全体的な設計制約によっては、任意の数の相互接続バス及びブリッジを含んでよい。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、及びバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクさせてもよい。バスインターフェースは、バスを介して、とりわけ、処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ機器(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(例えば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、バイオメトリックセンサ、近接センサ、発光素子など)もバスに接続し得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクし得、これらは当技術分野で周知であり、したがってこれ以上説明しない。プロセッサは、1つ又は複数の汎用プロセッサ及び/又は専用プロセッサを用いて実装されてもよい。例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、及びソフトウェアを実行できる他の回路を含む。当業者は、特定の適用及びシステム全体に課される全体的な設計制約によっては、処理システムについて説明された機能を最良に実装する方法を認識されよう。
【0273】
[0293] ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、又はコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、又は他の名称で呼ばれるかにかかわらず、命令、データ、又はそれらの任意の組合せを意味するものと広く解釈されるものとする。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。プロセッサは、バスを管理すること、及び機械可読記憶媒体上に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む一般的な処理を担い得る。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されてよい。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。例として、機械可読媒体は、伝送線路、データによって変調された搬送波、及び/又はワイヤレスノードとは別個の記憶された命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含んでよく、それらの全てが、バスインターフェースを通じてプロセッサによってアクセスされ得る。代替又は追加として、機械可読媒体又はその任意の部分は、プロセッサに統合されてもよく、キャッシュ及び/又は汎用レジスタファイルなどの場合がそうであり得る。機械可読記憶媒体の例は、例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、若しくは任意の他の好適な記憶媒体、又はそれらの任意の組合せを含んでよい。機械可読媒体は、コンピュータプログラム製品において具現化されてもよい。
【0274】
[0294] ソフトウェアモジュールは、単一の命令又は多数の命令を備えてもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、複数の記憶媒体にわたって分散されてもよい。コンピュータ可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを備えてよい。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されたとき、様々な機能を処理システムに実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュール及び受信モジュールを含んでもよい。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイスの中に常駐してよく、又は複数の記憶デバイスにわたって分散されてよい。例として、ソフトウェアモジュールは、トリガイベントが発生したときにハードドライブからRAMの中にロードされてもよい。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュの中にロードしてもよい。次いで、1つ又は複数のキャッシュラインは、プロセッサによる実行のために汎用レジスタファイルの中にロードされてもよい。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及するとき、そのような機能が、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するとプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0275】
[0295] 本明細書で使用されるとき、項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。一例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに、複数の同じ要素を有する任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、及びc-c-c、あるいは、a、b、及びcの任意の他の配列)を包含することが意図されている。
【0276】
[0296] 本明細書で使用される場合、「判定すること(determining)」という用語は、多種多様なアクションを包含する。例えば、「判定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「判定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「判定すること」は、解決すること、選択すること、選出すること、確立することなどを含み得る。
【0277】
[0297] 本明細書で開示される方法は、方法を達成するための1つ又は複数のステップ又はアクションを含む。それらの方法のステップ及び/又はアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えることができる。換言すれば、ステップ又はアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップ及び/又はアクションの順序及び/又は使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく、修正することができる。更には、上で説明された方法の様々な動作は、対応する機能を実施することが可能な、任意の好適な手段によって実施され得る。それらの手段としては、回路、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、又はプロセッサを含むが、これらに限定されない、様々なハードウェア構成要素(単数又は複数)及び/若しくはソフトウェア構成要素(単数又は複数)、並びに/又は、様々なハードウェアモジュール(単数又は複数)及び/若しくはソフトウェアモジュール(単数又は複数)が挙げられ得る。一般に、図中に動作が示されている場合、それらの動作は、同様の番号が付された、対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0278】
[0298] 以下の特許請求の範囲は、本明細書で示されている態様に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲の文言と一致する全範囲が与えられるべきである。請求項内では、単数形による要素への言及は、そのように具体的に記述されていない限り、「唯一のもの」を意味するものではなく、むしろ「1つ又は複数」を意味することが意図されている。別途具体的に記述されていない限り、「いくつかの」という用語は、1つ又は複数を指す。請求項の要素は、要素が「の手段」という句を使用して明白に記載されていない限り、又は方法クレームの場合には、要素が「のステップ」という句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。当業者には既知であるか又は後に既知となる、本開示の全体にわたって説明されている様々な態様の要素に対する、全ての構造的及び機能的な等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。更には、本明細書で開示されるものはいずれも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供されることを意図するものではない。
【国際調査報告】