(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】インターネット閲覧モニタリングシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/957 20190101AFI20241106BHJP
【FI】
G06F16/957
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526891
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 FR2022052028
(87)【国際公開番号】W WO2023079229
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524167120
【氏名又は名称】スケールファスト・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Scalefast Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【氏名又は名称】中尾 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【氏名又は名称】笹沼 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100225026
【氏名又は名称】古後 亜紀
(74)【代理人】
【識別番号】100230248
【氏名又は名称】杉本 圭二
(72)【発明者】
【氏名】デフォンティス・フローレント
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175CA01
(57)【要約】
【課題】インターネット閲覧モニタリングシステムを提供する。
【解決手段】本発明のインターネット閲覧モニタリングシステムは、閲覧モニタリングに関係する要素の少なくとも一部がCSSコードでコード化されている少なくとも1つのウェブページを提供するように設けられたウェブサーバ4を備える。ウェブページは、ログ対象であるインタラクションを検出する仕組みを有する。仕組みは、ログ対象である種類のインタラクションが検出されると、対象の要素に対応するCSSコードを、検出されたインタラクションの少なくとも1つの指示子と共に、インタラクションロギングサーバ6に送信するように設けられている。インタラクションロギングサーバ6は、対象の要素に対応するCSSコードおよび検出されたインタラクションの少なくとも1つの指示子を受信するように設けられた入力記憶手段10、ならびに、対象の要素に対応する各CSSコードおよび検出されたインタラクションの少なくとも1つの指示子を分析し、チャンクに分解し、少なくとも一部のチャンクを数字の形態に符号化し、結果として得られる、チャンクを符号化した数字列を、データベースに記憶するように設けられた抽出手段12を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット閲覧モニタリングシステムであって、
閲覧モニタリングに関係する要素の少なくとも一部がCSSコードでコード化されている少なくとも1つのウェブページを提供するように設けられた、ウェブサーバ(4)、
を備え、前記ウェブページが、ログ対象であるインタラクションを検出する仕組みを有し、該仕組みは、ログ対象である種類のインタラクションが検出されると、対象の前記要素に対応する前記CSSコードを、検出された前記インタラクションの少なくとも1つの指示子と共に、インタラクションロギングサーバ(6)に送信するように設けられており、
前記インタラクションロギングサーバ(6)が、対象の要素に対応する前記CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの前記少なくとも1つの指示子を受信するように設けられた入力記憶手段(10)、ならびに、対象の要素に対応する各CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの前記少なくとも1つの指示子を分析し、チャンクに分解し、少なくとも一部の該チャンクを数字の形態に符号化し、結果として得られる、該チャンクを符号化した数字列を、データベースに記憶するように設けられた抽出手段(12)を含む、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記ロギングサーバ(6)が、コンテンツ配信ネットワークサーバからなり、前記入力記憶手段(10)が、前記コンテンツ配信ネットワークサーバのロギングメモリである、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記抽出手段(12)が、抽出加工送出ツールである、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記抽出手段(12)が、さらに、前記対象の要素に対応する前記CSSコードを構成する前記チャンクを符号化した前記数字列を、前記検出されたインタラクションの指示子が前記データベースの表の行に、かつ、各数字が個別の列に格納されるようにして、記憶するように設けられている、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記抽出手段(12)が、さらに、チャンクと数字とを関連付けたペアを、前記データベースの2列の表に記憶するように設けられている、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記抽出手段(12)が、チャンクを前記データベースの2列の表から検索し、対応する数字を取り出すように、かつ、該チャンクが存在しない場合には、数字を生成し、該チャンクとその生成された数字とからなる新たな行を作成するように設けられている、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記検出する仕組みが、前記ウェブページに含まれたJavaScriptコードで実現される、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項8】
請求項2に従属する場合の請求項7に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記検出する仕組みが、コンテンツクエリを前記コンテンツ配信ネットワークサーバに発信するものであり、そのコンテンツの重さは1kb未満であり、該クエリは、パラメータとして、少なくとも、前記インタラクションが検出された前記ウェブページのURL、前記対象の要素の前記CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの指示子を含む、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記検出する仕組みが、ページの表示、シンプルクリック、ダブルクリック、長押し、クイックタッチおよびロングタッチからなる群のうちのインタラクションを検出するように設けられている、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のインターネット閲覧モニタリングシステムにおいて、前記仕組みは、検出されたインタラクションのインタラクション種類として、ページの変化がない同一のウェブページ上で、所定のインタラクション種類の2つの各インタラクションが検出されたことを検知し、これら2つのインタラクションに関するタイムマーカーから期間を算出し、この期間を、前記対象の要素に対応する前記CSSコードと共に、検出された2つ目のインタラクションの指示子と一緒に返すように設けられた増強機能を有している、インターネット閲覧モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット閲覧モニタリングに関し、具体的には、サイト内やサイトのページ内での閲覧や行動のモニタリングに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサイトのデザイナーは、デザインするサイトの品質の定量化を可能にするデータとして利用できるデータの量が限られている。歴史的にみて、主な情報源は、ページカウントによる閲覧者測定であった。
【0003】
このようなデータを豊富にするために、ページ内などのサイト内での、大半のユーザ操作の収集の体系化を試みるソリューションが幾つか開発された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、これらのソリューションには、幾つかの課題がある。まず、サーバ側に過負荷を生じさせるソリューションであってはならない。実際、ページとの間のユーザの全てのインタラクションをモニタリングすることは、大量のデータを発生させるタスクであり、ネットワークやサーバの負荷の観点から大きな問題になり得る。
【0005】
この問題を解消するために、ウェブページのオブジェクトを、コードの発生順で参照することが知られている。次に、この順に基づいて、閲覧モニタリングデータが報告される。このようなソリューションの問題として、具体的なタグ付けがないと、ページの構造が失われるや否や、過去の全てのデータの関連性が失われるという点が挙げられる。そのため、ウェブページの保守やデザインにコストが転嫁されることになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、この状況を改善することを目的としている。この目的のために、本発明は、インターネット閲覧モニタリングシステムであって、閲覧モニタリングに関係する要素の少なくとも一部がCSSコードでコード化されている少なくとも1つのウェブページを提供するように設けられたウェブサーバを備え、前記ウェブページが、ログ対象であるインタラクションを検出する仕組みを有し、該仕組みは、ログ対象である種類のインタラクションが検出されると、対象の前記要素に対応する前記CSSコードを、検出された前記インタラクションの指示子と共に、インタラクションロギングサーバに送信するように設けられている、インターネット閲覧モニタリングシステムを提案する。前記インタラクションロギングサーバは、対象の要素に対応する前記CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの少なくとも1つの指示子を受信するように設けられた入力記憶手段、ならびに、対象の要素に対応する各CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの前記少なくとも1つの指示子を分析し、チャンクに分解し、少なくとも一部の該チャンクを数字の形態に符号化し、結果として得られる、該チャンクを符号化した数字列を、データベースに記憶するように設けられた抽出手段を含む。
【0007】
この装置は、ウェブページのコードの変更をまったく必要とせず、あらゆる要素の閲覧モニタリングを体系化しており、しかも、ウェブページのコードのデータで、つまり、ウェブページのデザインの基となるものでデータベースが構築されるため、追加のコストを伴うことなくデータのリアルタイム分析が可能なシステムを提供することができ、極めて有利である。
【0008】
各実施形態において、本発明は、下記の少なくとも1つの構成を備えていてもよい:
-前記ロギングサーバが、コンテンツ配信ネットワークサーバを含み、前記入力記憶手段が、前記コンテンツ配信ネットワークサーバのロギングメモリである;
-前記抽出手段が、抽出加工送出(extraction, transformation and loading)ツールである;
-前記抽出手段が、さらに、前記対象の要素に対応する前記CSSコードを構成する前記チャンクを符号化した前記数字列を、前記検出されたインタラクションの指示子が前記データベースの表の行に、かつ、各数字が個別の列に格納されるようにして、記憶するように設けられている;
-前記抽出手段が、さらに、チャンクと数字とを関連付けたペアを、前記データベースの2列の表に記憶するように設けられている;
-前記抽出手段が、チャンクを前記データベースの2列の表から検索し、対応する数字を取り出すように、かつ、該チャンクが存在しない場合には、数字を生成し、該チャンクとその生成された数字とからなる新たな行を作成するように設けられている;
-前記検出する仕組みが、前記ウェブページに含まれたJavaScriptコードで実現される;
-前記検出する仕組みが、コンテンツクエリを前記コンテンツ配信ネットワークサーバに発信するものであり、そのコンテンツの重さは1kb未満であり、該クエリは、パラメータとして、少なくとも、前記インタラクションが検出された前記ウェブページのURL、前記対象の要素の前記CSSコードおよび前記検出されたインタラクションの指示子を含む;
-前記検出する仕組みが、ページの表示、シンプルクリック、ダブルクリック、長押し、クイックタッチおよびロングタッチからなる群のうちのインタラクションを検出するように設けられている;
-前記仕組みは、検出されたインタラクションのインタラクション種類として、ページの変化がない同一のウェブページ上で、所定のインタラクション種類の2つの各インタラクションが検出されたことを検知し、これら2つのインタラクションに関するタイムマーカーから期間を算出し、この期間を、前記対象の要素に対応する前記CSSコードと共に、検出された2つ目のインタラクションの指示子と一緒に返すように設けられた増強機能を有している。
【0009】
本発明のその他の特徴および利点は、図面から導き出される、本発明を限定しない例示的な例から派生してなる、下記の説明を読むことで、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係るインターネット閲覧モニタリングシステムの全体図である。
【
図2】
図1の抽出手段により実施される機能の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の図面および説明は、基本的に、決まった構成要素を含んでいる。つまり、これらは、本発明をより良く理解するためのものであるだけでなく、適宜、本発明の定義にも寄与し得る。
【0012】
図1は、本発明に係るインターネット閲覧モニタリングシステム2の全体図である。同図に記載の例では、独自のインターネット閲覧モニタリングシステム2が、ウェブサーバ4およびロギングサーバ6を備える。ウェブサーバ4は、ウェブコンテンツ、具体的には、ウェブページを、インターネットに接続した1つ以上のデバイス8に提供するように設けられている。
【0013】
ロギングサーバ6は、記憶手段10および抽出手段12を含む。同図に記載の例では、記憶手段10が、後述の入力記憶手段およびロギングデータベースからなる。同図に記載の例では、さらに、ロギングサーバ6がコンテンツ配信ネットワークサーバ(すなわち、CDNサーバ)であり、抽出手段12が抽出加工送出(extraction, transformation and loading)ツール(「ETLツール」)である。後で分かるように、ETLツールの役割は、CDNサーバが受信した閲覧モニタリングデータを加工し、これをリレーショナルデータベースである前記ロギングデータベースに記録することである。同図に記載の例では、このデータベースが、前記入力記憶手段と同じ場所に記憶されている。変形例として、閲覧データは、異なる場所に記憶されてもよい。同図に記載の例では、ETLツールが、CDNサーバの一部である。変形例として、ETLツールは、別のサーバ又は演算資源で実現されてもよい。
【0014】
記憶手段10は、デジタルデータを受け取ることが可能なデータストレージであれば、ハードディスク、フラッシュメモリハードディスク、あらゆる形態のフラッシュメモリ、ランダムエリアメモリ、磁気ディスク、ローカルに又はクラウド上に分散したストレージなどの、どのような種類のデータストレージで構成されていてもよい。本装置により算出されたデータは、記憶手段4と同様な任意の種類の記憶手段、あるいは、記憶手段4に記憶され得る。これらのデータは、本装置がタスクを実行した後に削除され得るか、あるいは、維持され得る。
【0015】
抽出手段12は、前記入力記憶手段に直接または間接的にアクセスする。抽出手段12は、1つ以上のプロセッサで実行される十分なコンピュータコードの形態で実現されたものであり得る。プロセッサとは、下記の演算に適したあらゆる処理手段のことであると理解されたい。このようなプロセッサは、パーソナルコンピュータ用のマイクロプロセッサ、FPGAまたはSoC型の専用チップ、グリッドまたはクラウド上の演算資源、グラフィカルプロセッサ(GPU)のクラスタ、マイクロコントローラの形態などの、後述のタスクに必要な演算能力を提供することが可能な任意の形態に、任意の既知の様式で形成されたものであり得る。これらの少なくとも1つは、ASICなどの専用電子回路の形態で実現されたものであってもよい。プロセッサと電子回路の組合せも、考えられ得る。
【0016】
閲覧モニタリングの処理は、次のとおりである。デバイス8は、ウェブページPage.htmlを閲覧するためにウェブサーバ4にクエリを送信する。このウェブページは、表示される要素がCSSコードでコード化されて構成されている。該ウェブページPage.htmlは、CSSコードのほかに、ログ対象であるインタラクションを検出する仕組みを実現するJavascriptコードを含んでいる。この仕組みは、ユーザが該ウェブページの要素との間でインタラクションを行ったこと、さらには、このインタラクションをログ対象として検知するように設けられている。例えば、このインタラクションは、ページの表示(「ページビュー」イベント)、要素に対するクリック(シンプルクリック、ロングクリック、ダブルクリック、長押し、クイックタッチ、ロングタッチなど)、イベント上のスクロール(「マウスオーバー」イベント)等であり得る。前記仕組みは、所望のロギングレベルに応じて、ウェブページ上の可能なあらゆるインタラクション、あるいは、それらの一部のみを検出するように設けられていてもよい。
【0017】
上記のインタラクションがいずれか検出されると、JavaScriptコードがCDNサーバへのサイレントクエリInt_Datをトリガする。サイレントクエリという用語は、このクエリがデバイス8にとって関心の薄いコンテンツを対象とするものであり、かつ、該クエリの結果がデバイス8にとってトランスペアレントな状態に維持されるのが望ましいという理由から使用している。つまり、同図に記載の例では、このクエリが、単一の画素を含む画像(すなわち、1画素×1画素のサイズの画像)であって、その表示を視認することのできない画像を対象とする。つまり、クエリInt_Datは、CDNサーバ上でのこの資源のアドレスを、ログ対象の全てのデータとともに含む。この目的上、これらのデータを、同クエリのパラメータとみなす。有利なことに、この資源は前記ロギングサーバ側での重さが1kb未満なので、帯域幅を温存することができるほか、表示されてもユーザに知覚されることがない資源となる。
【0018】
下記は、CDNサーバへの前記クエリの対象となるアドレスの一例である:
https://8vhgfgcwsnjp.air360tracker.net/i?a=8vhgfgcwsnjp&d=dc4912ea8f9b966fa386081cbfe8e46e&s=648d8686-fa31-4d55-bd04-075294e3155c-1632908375& p=web&t=1632909753.266&et=pv&el=Pageview&wu=https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2F&wt=Billetterie&wr=https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2Fcontent%2F168-billetterie-europa-league-21-22&web_i=1
【0019】
このクエリでは、
-CDNサーバ上でのこの資源のアドレス:
8vhgfgcwsnjp.air360tracker.net/i?a=8vhgfgcwsnjp
-ユーザ識別子:dc4912ea8f9b966fa386081cbfe8e46e
-対象の要素のCSSコード:p=web
-セッション識別子:648d8686-fa31-4d55-bd04-075294e3155c-1632908375
-インタラクションの種類およびタイムマーカー:
Pageview(ページビュー);1632909753.266
-最初のウェブページのURL:
https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2F&wt=Billetterie
-クリックしたリンクが指すウェブページのURL:
https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2Fcontent%2F168-billetterie-europa-league-21-22
が得られる。
【0020】
このクエリは、CDNサーバで受信されると、前記入力記憶手段を構成するログに記憶される。ここで、CDNサーバの使用は、極めて興味深いと考えられる。実際、あらゆるCDNサーバで利用可能なクエリロギング機能を使用することができる。しかも、これらは、極めて大量のアクセス負荷に対処するようにそもそも意図されており、つまり、システム2は、何千ものユーザに対して同時に従事できることになる。
【0021】
さらに、トランスペアレントなクエリを使用することで、インタラクションのロギングによってユーザが影響を受けることがなく、また、クエリURLは、ログ対象のデータを運ぶうえで理想的なベクタである。最後に、ログ対象の要素に対応するCSSコードを利用することは、ウェブページを閲覧するユーザ側で又は該ページの設計段階で特に処理を行わずとも、CSSの性質で各要素を簡単に識別することが可能なので、極めて有利である。
【0022】
このクエリが入力記憶手段10で受信されると、抽出手段12が、これの処理を行い、前記ロギングデータベースへのそのデータの記憶を開始する。同図に記載の例では、これが、定期的に実行される。例えば、抽出手段12が、毎分、前記入力記憶手段にアクセスする。このような非同期化は、システム2が、大概の状況でリアルタイム性を維持しつつ、スケーリングを行ったりサービス低下のリスクを伴ったりせずとも大量の接続ピークに耐えることができるため、興味深い。つまり、本願の出願人の実験によると、一般的なCDNサーバで、1分当たり何十万もの接続のピークが10分間あった場合も、抽出手段12が前記入力記憶手段のスタックを30分で処理できることが確認された。
【0023】
図2は、入力記憶手段10のデータを処理する抽出手段12の処理の一例を示す図である。
【0024】
過程200では、抽出手段12が、関数Pop()の実行により、入力記憶手段10から入力を取り出す。関数Pop()は、入力記憶手段10のスタックを処理し、その結果をローカル変数Datに格納する。
【0025】
つまり、上記の例に戻ると、ローカル変数Datは、完全なURLを含んでいる:
https://8vhgfgcwsnjp.air360tracker.net/i?a=8vhgfgcwsnjp&d=dc4912ea8f9b966fa386081cbfe8e46e&s=648d8686-fa31-4d55-bd04-075294e3155c-1632908375& p=web&t=1632909753.266&et=pv&el=Pageview&wu=https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2F&wt=Billetterie&wr=https%3A%2F%2Fbilletterie.fr%2Fcontent%2F168-billetterie-europa-league-21-22&web_i=1
【0026】
その後、過程210にて、抽出手段12は、関数Clean()により、変数Datをクリア(具体的には、CDNサーバ上でのその資源のURLおよび該URLのデータ区切りを削除)し、かつ、その結果を表Dat2Conv[]内の各チャンクに分解する。
【0027】
上記のURLから得られる表Dat2Conv[]は、次のとおりである:
【0028】
【0029】
次に、関数Conv()で表Dat2Conv[]を読み込むことにより、所定の入力を一意的な数字に変換する。この変換は、2つの列を含む変換表にアクセスすることによって行われる。一方の列はテキスト文字列を含み、他方の列は数字を含む。関数Conv()は、表Dat2Conv[]の入力からテキストを検索し、そのテキストが存在すれば、対応する数字を返す。テキストが存在しない場合には、疑似乱数発生器を用いてこのテキストに対する数字を決定し、その2列の表にこの二項目を追加する。最後に、表Dat2Conv[]の入力に対応する各数字が、例えば「;」や「#」等の区切りで数字同士を区切って変数ConvDatに返される。
【0030】
第1の変形例では、表Dat2Conv[]の全ての入力が、関数Conv()で変換される。第2の変形例では、ユーザ識別子などの一部の一意性のある要素が変換されずに前記リレーショナルデータベースにそのまま記憶される。
【0031】
最後に、過程230にて、関数Wrt()が、変数ConvDatを、前記リレーショナルデータベースの表の行に書き込む。
【0032】
抽出手段12のこのような処理は、ETLツールで実現し易いことから極めて興味深く、かつ、各サイレントクエリを数字列に符号化したようなものを生成する。とはいっても、このようなデータタイプは抽出が極めて扱い易く、検索も演算コストの観点からみて低コストである。
【0033】
これにより、際限のない数のデバイスの、あらゆる閲覧イベントを、産業化が可能なかたちで、かつ、リアルタイムの可用性で、かつ、過程210の各チャンクへの分解が極めてアジャイルであることでデータの抽出をなおいっそう容易にしつつ、ログを記録することが可能となる。実際、ウェブページのCSS入力を上手く設計することにより、特定のウェブページだけでなく、サイト全体に対して分析を実施することが可能になる。この目的には、まとめて分析したい要素を、同じ名前にするだけでよい。これらの要素のうち、CSSコードの名前に相当する部分が、同じ数字で符号化されることになり、これらに対応する全てのイベントを取り出すのであれば、その数字を検索するだけでよい。同じように、複数の数字を組み合わせた場合には、複数の要素についてクエリを行うことになる。
【0034】
したがって、上述の各特徴は、個別に切り離した場合にも、先行技術と比べて、大きな利点を奏すると考えられる。つまり、CDNサーバと異なるサーバ種類やETLツール以外のツールを使用することや、符号化対象のデータを送る媒体としてトランスペアレントなクエリ以外を使用することも可能である。最も重要なのは、CSSコードデータの使用と、各チャンクへの分解および数字列への符号化であり、これにより、主要な技術的効果を得ることができる。前述の各詳細により、得られる効果をなおいっそう向上させることができる。
【0035】
また、デバイス側のイベントを幾つか組み合わせることにより、システム2の処理をなおいっそう増強することができる。
【0036】
実際、ページの変化を伴わずに2つのイベントが相次いで連続した場合(例えば、ページの読込みの後、特定の要素がクリックされた場合、これは、ページを変化させるか、あるいは、特定の要素についてユーザが強く関心を持っていることを明らかにし得る)、前記仕組みは、1つ目のインタラクションから2つ目のインタラクションまでの経過時間を直接算出し、トランスペアレントなクエリでこの情報を送るものであってもよい。これにより、サーバの負荷を重くすることなく、クライアント側に気付かれない程度のコストで、複合的指示子を生成することが可能になる。
【0037】
また、前記ロギングサーバは、上記の指示子の平均時間、各要素又は複数の要素に対する1時間/1日/その他の単位時間当たりの平均クリック数などの、一部の複合的指示子を前記データベースで自動的に算出するルーチンを含んでいてもよい。
【0038】
以上から、インターネット閲覧モニタリングシステム2で増強されたインターフェースにより、デザイナーは、あらゆる要素についてのあらゆる関連情報をリレーショナルデータベースに瞬時に表示させることが可能な増強型のウェブページを利用することができるようになる。
【国際調査報告】