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特表2024-542220フローサイトメータにおけるデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】フローサイトメータにおけるデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/1433 20240101AFI20241106BHJP
   G01N 15/1434 20240101ALI20241106BHJP
   G01N 15/149 20240101ALI20241106BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G01N15/1433
G01N15/1434 100
G01N15/149
G01N21/64 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529698
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 US2022049590
(87)【国際公開番号】W WO2023091351
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/280,373
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.WINDOWS
3.UNIX
4.PYTHON
5.SWIFT
6.Java Script
7.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】オウズリー,キーガン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフ,クリストファー ジェイ.
【テーマコード(参考)】
2G043
【Fターム(参考)】
2G043AA04
2G043BA16
2G043CA04
2G043EA01
2G043FA02
2G043HA01
2G043HA02
2G043HA05
2G043HA09
2G043JA03
2G043KA01
2G043KA02
2G043KA03
2G043KA09
2G043LA01
2G043NA01
(57)【要約】
本開示の態様は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、検出された光に基づいて粒子の画像を生成することと、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することとを含む。光源と、撮像光検出器を含む光検出システムと、主題の方法を実践するための命令を有するメモリを備えたプロセッサとを有するシステム(例えば、粒子分析器)もまた説明されている。非一時的コンピュータ可読記憶媒体も、また、提供されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子分析器であって、
撮像光検出器を有し、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するように構成されている、光検出システムと、
メモリを有するプロセッサと
を備えており、
前記メモリは、前記プロセッサに動作可能に結合されており、前記メモリは、記憶された命令を含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサに、
検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させ、
前記フローストリーム中の粒子の画像の視覚化パラメータを変調させ、
変調された視覚化パラメータに応答して、前記粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整させる、
粒子分析器。
【請求項2】
前記メモリは、前記光検出システムの側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1に記載の粒子分析器。
【請求項3】
前記メモリは、前記光検出システムの1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項4】
前記メモリは、前記光検出システムの前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項5】
前記メモリは、前記光検出システムの光損失検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項6】
前記メモリは、前記画像の分析領域の前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項7】
前記メモリは、前記分析領域内の前記粒子の閾値視覚化を超えるように前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項6に記載の粒子分析器。
【請求項8】
前記メモリは、前記画像内の前記粒子の境界を視覚化するのに十分に前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項7に記載の粒子分析器。
【請求項9】
前記メモリは、前記画像内の前記粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分に前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項7又は8に記載の粒子分析器。
【請求項10】
前記視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、請求項1~9のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項11】
前記メモリは、前記分析領域内の1つ以上の位置について、前記ピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、請求項10に記載の粒子分析器。
【請求項12】
前記粒子画像の前記視覚化パラメータを変調するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を有するディスプレイを更に備える、請求項11に記載の粒子分析器。
【請求項13】
前記メモリは、前記粒子画像の前記視覚化パラメータの変更に応答して、前記粒子分析器の前記検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値を自動的に調整するための命令を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項14】
粒子ソータを更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の粒子分析器。
【請求項15】
粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法であって、
光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、
検出された光に基づいて、前記粒子の画像を生成することと、
前記粒子の前記画像の変調された視覚化パラメータに応答して、前記粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光検出は、例えば、試料(例えば、生体試料)が疾患又は病態の診断に使用されるとき、試料の構成要素を特徴付けるためにしばしば使用される。試料が照射されると、光は、試料によって散乱され、試料を通して透過されるだけでなく、試料によって(例えば、蛍光によって)放出され得る。形態、吸収率、及び蛍光標識の存在などの試料構成要素の差異は、試料によって散乱、透過、又は放出される光の差異を引き起こし得る。これらの差異は、試料内の構成要素の存在を特徴付け、かつ識別するために使用することができる。これらの差異を定量化するために、光が収集され、検出器の表面に方向付けられる。
【0002】
試料内の構成要素を特徴付けるために光検出を利用する1つの技術は、フローサイトメトリである。フローサイトメータは、光学信号の効率的な検出及び対応する電気信号へのその変換を可能にする光学系、光検出器、及び電子機器で構成される光検出システムを含む。電子信号は、所望の分析を実行するためにユーザが利用することができるパラメータを得るために処理される。フローサイトメータは、蛍光、側方散乱又は前方散乱光からの光信号などの光信号を検出するための異なるタイプの光検出器を含む。
【0003】
光検出器に光学信号が入射すると、入射光学信号に比例する電気信号がその出力において生成される。サイトメータは、測定されたデータを記録及び分析するための手段を更に含む。例えば、データの記憶及び分析は、検出電子機器に接続されたコンピュータを使用して実行され得る。データは、表形式で記憶することができ、ここで、各行は、1つの粒子に関するデータに対応し、列は、測定されたパラメータの各々に対応する。分析方法は、粒子の集団の視覚化を容易にするために、一般的に二次元(2D)ドットプロットである。
【0004】
光検出器の信号対雑音及び事象検出閾値などの粒子分析器のパラメータは、典型的には、一組の標準化合物、例えば、蛍光ビーズを使用して較正される。これらの較正パラメータは、光検出システムの閾値感度を設定するために、及び照射された試料の粒子のソーティングゲートを決定する際に使用するために使用することができる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の態様は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、検出された光に基づいて、粒子の画像を生成することと、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することとを含む。光源と、撮像光検出器を含む光検出システムと、主題の方法を実践するための命令を有するメモリを備えたプロセッサとを有するシステム(例えば、粒子分析器)もまた説明されている。非一時的コンピュータ可読記憶媒体も、また、提供されている。
【0006】
対象の方法を実践する際に、フローストリーム中の試料の粒子からの光が検出され、検出された光に基づいて、粒子の1つ以上の画像(例えば、周波数コードされた画像)が生成される。いくつかの実施形態では、方法は、フローストリーム中の試料から光吸収、光散乱、光放射(例えば、蛍光)のうちの1つ以上を検出することを含む。いくつかの事例では、試料内の1つ以上の粒子の画像は、散乱光検出器チャネル(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)からのデータ信号から生成される。更に他の事例では、試料内の1つ以上の粒子の画像は、1つ以上の蛍光検出器チャネル(例えば、蛍光マーカー画像データ)からのデータ信号から生成される。他の事例では、試料内の1つ以上の粒子の画像は、光損失検出器チャネルからのデータ信号から生成される。更に他の事例では、試料内の1つ以上の粒子の画像は、光散乱検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上からのデータ信号の組み合わせから生成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、方法は、画像の視覚化パラメータを変調することを含む。いくつかの事例では、視覚化パラメータは、画像の分析領域に対して変調される。いくつかの事例では、分析領域内で変調された視覚化パラメータは、画像内の粒子の視覚化閾値である。ある特定の事例では、方法は、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調することを含む。いくつかの事例では、方法は、画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調することを含む。いくつかの事例では、方法は、画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調することを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータが、同時に変調される。
【0008】
いくつかの事例では、変調された視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である。ある特定の事例では、ピクセル強度閾値は、例えば、前方散乱光検出器チャネル、側方散乱光検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの1つ以上に対して変調されるなど、1つ以上の検出器チャネルに対して変調される。ある特定の事例では、ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光検出器チャネルに対して変調される。他の事例では、ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル、及び6つ以上の蛍光検出器チャネルを含め、3つ以上など、2つ以上の蛍光光検出器チャネルに対して変調される。ある特定の事例では、検出パラメータは、分析領域内の各ピクセル位置での光強度の閾値である。いくつかの事例では、視覚化パラメータは、グラフィカルユーザインターフェース上で調整される。ある特定の事例では、視覚化パラメータを変調することは、グラフィカルユーザインターフェース上のスライドバーを用いて閾値(例えば、ピクセル強度閾値)を調整することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、グラフィカルユーザインターフェース上のスライドバーを調整することによって、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを同時に変調することを含む。
【0009】
実施形態では、方法は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することを含む。いくつかの実施形態では、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間、粒子分析器のデータ取得パラメータは自動的に調整される。いくつかの事例では、検出器チャネル(例えば、側方散乱光、蛍光光)のうちの1つ以上の光強度検出閾値は、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで動的に調整される。いくつかの実施形態では、方法は、データ取得パラメータの変更を、光検出システムの1つ以上の非撮像光検出器チャネルで生成されたデータ信号に適用することを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、粒子の画像は、検出チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光検出チャネル)で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに生成される。他の事例では、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、粒子の画像は生成されない。いくつかの事例では、粒子分析器のソーティングパラメータは、視覚化パラメータの変更に応答して自動的に調整される。ある特定の事例では、方法は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、試料中の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートをリアルタイムで動的に調整することを含む。ある特定の事例では、変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器に動作可能に結合された集積回路デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)のデジタル信号処理パラメータが自動的に調整される。
【0011】
本開示の態様は、撮像光検出器を含む光検出システムを有するシステム(例えば、粒子分析器)も含む。実施形態では、光検出システムは、光源(例えば、レーザー)で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するように構成され、プロセッサが、そのプロセッサに動作可能に結合されたメモリを有し、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させ、フローストリーム中の粒子の画像の視覚化パラメータを変調させ、変調された視覚化パラメータに応答して、システムのデータ取得パラメータを自動的に調整させる。いくつかの実施形態では、システムは、粒子分析器である。ある特定の事例では、粒子分析器は、フローサイトメータが、フローストリーム中の1つ以上の粒子を視覚化及び選別するように構成されている場合など、フローサイトメータに組み込まれている。ある特定の事例では、システムは、FPGAなどの1つ以上の集積回路を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、システムは、光検出システムからのデータ信号に基づいて、粒子の1つ以上の周波数コードされた画像などの粒子の画像を生成するための命令を有するメモリを含む。実施形態では、システムは、光散乱光検出器、蛍光光光検出器、及び光損失光検出器を含み得る。いくつかの事例では、システムは、散乱光検出器チャネルからのデータ信号(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)に基づいて、粒子の画像を生成するように構成されている。他の事例では、システムは、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するように構成されている。他の事例では、システムは、1つ以上の光損失検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するように構成されている。更に他の事例では、システムは、光散乱検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上からのデータ信号の組み合わせからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するように構成されている。
【0013】
いくつかの事例では、システムは、画像の視覚化パラメータを変調するための命令を有するメモリを含む。いくつかの事例では、メモリは、画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、画像内の粒子の視覚化閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの実施形態では、メモリは、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを同時に変調するための命令を含む。
【0014】
いくつかの事例では、変調された視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である。ある特定の事例では、システムは、メモリを含み、メモリは、1つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するために、その上に命令が記憶されている。いくつかの実施形態では、メモリは、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。他の事例では、メモリは、散乱光検出器チャネル及び2つ以上の蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、検出パラメータは、分析領域内の各ピクセル位置での光強度の閾値である。いくつかの事例では、システムは、視覚化パラメータを調整するためのグラフィカルインターフェースを有するディスプレイを含む。ある特定の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、閾値(例えば、ピクセル強度閾値)を調整するためのスライドバーを含む。いくつかの実施形態では、グラフィカルユーザインターフェースは、スライドバーを調整する(例えば、水平軸又は垂直軸を横切ってグラフィカルユーザインターフェース上のスライドバーをスライドさせる)ことによって、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを同時に変調するように構成されている。
【0015】
実施形態では、対象となるシステムは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、(例えば、粒子分析器又は粒子ソータの)データ取得パラメータを自動的に調整するように構成されている。いくつかの実施形態では、メモリは、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間に、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで検出器チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光、蛍光光)の光強度検出閾値を動的に調整するための命令を含む。いくつかの実施形態では、メモリは、データ取得パラメータの変更を、光検出システムの1つ以上の非撮像光検出器チャネルで生成されたデータ信号に適用するための命令を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、メモリは、検出チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光検出チャネル)で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するための命令を含む。他の事例では、メモリは、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、画像を生成しないための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のソーティングパラメータを自動的に調整するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、試料内の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートをリアルタイムで動的に調整するための命令を含む。ある特定の事例では、変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器に動作可能に結合された集積回路デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)のデジタル信号処理パラメータが自動的に調整される。
【0017】
本開示の態様は、また、粒子分析器のデータ取得パラメータをリアルタイムで動的に調整するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するためのアルゴリズムと、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成するためのアルゴリズムと、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出システムからのデータ信号に基づいて、粒子の1つ以上の周波数コードされた画像などの粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネルからのデータ信号(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の光損失検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。更に他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光散乱検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上からのデータ信号の組み合わせからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。
【0019】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の粒子の視覚化閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、同時に変調される2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。
【0020】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネル及び2つ以上の蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、検出パラメータは、分析領域内の各ピクセル位置での光強度の閾値である。
【0021】
実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、(例えば、粒子分析器又は粒子ソータの)データ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間に、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで検出器チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光、蛍光光)の光強度検出閾値を動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、データ取得パラメータの変更を、光検出システムの1つ以上の非撮像光検出器チャネルで生成されたデータ信号に適用するためのアルゴリズムを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、検出チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光検出チャネル)で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、画像を生成しないためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のソーティングパラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、試料内の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートをリアルタイムで動的に調整するためのアルゴリズムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、添付の図面と併せて読むと、以下の詳細な説明から最も良く理解することができる。図面には、以下の図が含まれる。
【0024】
図1】ある特定の実施形態による、視覚化パラメータを変調するための粒子の画像を示す。
図2】ある特定の実施形態による、粒子画像の視覚化パラメータを変調することを示す。
図3A】ある特定の実施形態による、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のためのフローチャートを示す。
図3B】ある特定の実施形態による、粒子分析器のデータ取得中にファームウェアパラメータを動的に調整するためのフローチャートを示す。
図4A】ある特定の実施形態による粒子分析システムの機能ブロック図を示す。
図4B】ある特定の実施形態によるフローサイトメータを示す。
図5】ある特定の実施形態による粒子分析器制御システムの一実施例のための機能ブロック図を示す。
図6A】ある特定の実施形態による粒子ソータシステムの概略図を示す。
図6B】ある特定の実施形態による粒子ソータシステムの概略図を示す。
図7】ある特定の実施形態によるコンピューティングシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の態様は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、検出された光に基づいて、粒子の画像を生成することと、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することとを含む。光源と、撮像光検出器を含む光検出システムと、主題の方法を実践するための命令を有するメモリを備えたプロセッサとを有するシステム(例えば、粒子分析器)もまた説明されている。非一時的コンピュータ可読記憶媒体も、また、提供されている。
【0026】
本発明がより詳細に説明される前に、本発明は、説明される特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって、当然ながら、変化し得ることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する対象となるためのものであり、限定することが意図されるものではないことも理解されるべきである。
【0027】
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までの各中間値、及びこの記載の範囲内の任意の他の記載される値又は中間値が本発明に包含されることが理解されるべきである。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれ得、また、記述の範囲内の任意の特定の除外された制限に従うことを条件として、本発明内に包含される。記述の範囲が、制限の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる制限の一方又は両方を除外する範囲も、また、本発明に含まれる。
【0028】
本明細書では、数値の前に「約」という用語が付けられて、特定の範囲が提示される。「約」という用語は、この用語が先行する正確な数、及びこの用語が先行する数に近い数又はほぼその数である数についての逐語的支持を提供するために本明細書で使用される。ある数が、具体的に列挙された数に近いか又はほぼその数であるかを決定する際に、列挙されていない数に近いか又はほぼその数は、提示される文脈において、具体的に列挙された数の実質的な同等性を提供する数であり得る。
【0029】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。また、本明細書に記載のものと同様の又は同等な任意の方法及び材料が、本発明の実施又は試験に使用され得るが、代表的な例示的な方法及び材料が以下に記載される。
【0030】
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、各個々の刊行物又は特許が、参照により組み込まれると具体的かつ個々に示されるかのように参照により本明細書に組み込まれ、方法及び/又は材料を刊行物が引用されるものに関して開示及び記載するために参照により本明細書に組み込まれる。いずれもの刊行物の引用は、出願日前のその開示についてのものであり、本発明が、従来発明のためにそのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものとして解釈されるべきでない。更に、提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なり得、これらは独立して確認する必要があり得る。
【0031】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」との単数形は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、あらゆる任意選択的な要素を排除するように設計され得ることに更に留意されたい。したがって、この記述は、特許請求の範囲の要素の列挙に関連する「単独で」、「のみ」などのそのような排他的な用語の使用、又は「否定的」限定の使用の先行詞として機能することが意図される。
【0032】
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書に説明及び例示される別個の実施形態の各々は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はこれらと組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
【0033】
装置及び方法は、文法的流動性のために、機能的な説明で記載されているか又は記載されるが、特許請求の範囲は、米国特許法第112条下で明確に記載されない限り、「手段」又は「ステップ」限定の構文によって必然的に限定されるとなんら解釈されるべきでなく、司法均等論下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び均等物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲は、米国特許法第112条下で明確に記載される場合、米国特許法第112条下で完全な法定による均等物が付与されるべきであることを明確に理解されたい。
【0034】
上記で要約されたように、本開示は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法を提供する。本開示の更に説明する実施形態において、フローストリーム中の試料の粒子からの光を検出し、1つ以上の検出器チャネルからの光に基づいて、粒子の画像を生成し、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するための方法が、最初に、より詳細に説明される。次に、光源と、1つ以上の光検出器を有する光検出システムとを含むシステム、並びに非一時的コンピュータ可読記憶媒体、及び主題の方法を実践するための集積回路について説明する。
【0035】
粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法
本開示の態様は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法を含む。いくつかの事例では、方法は、細胞画像特性の測定の精度を改善する自動調整を粒子分析器に提供する。例えば、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的調整は、試料内の粒子のサイズ、質量の中心、又は水平軸若しくは垂直軸に沿った粒子の偏心を決定する際の精確さの向上をもたらす。ある特定の事例では、粒子分析器のデータ取得パラメータを調整することは、光検出器信号雑音が、99%以上を含め、10%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、5%以上で低減される場合など、光検出器信号雑音を最小限に抑えるか、又は完全に除去する。ある特定の実施形態では、主題の方法は、光検出システムの信号対雑音比が、99%以上を含め、10%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、5%以上で増加される場合など、光検出システムの信号対雑音比の増加を提供する。ある特定の事例では、主題の方法は、信号対雑音比を、10倍以上を含め、3倍以上など、4倍以上など、5倍以上など、2倍以上で増加させる。ある特定の実施形態では、本開示の方法は、強度検出及び定量の範囲を、100倍以上を含め、3倍以上など、5倍以上など、10倍以上など、25倍以上など、50倍以上など、2倍以上で広げるのに十分である。他の事例では、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的調整は、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的調整が0.001%以下で光検出器信号強度変化を低減又は排除するのに十分である場合を含め、光検出器信号強度が4%以下など、3%以下など、2%以下など、1%以下など、0.5%以下など、0.1%以下など、0.05%以下など、0.01%以下など、0.005%以下など、5%以下で変化する場合など、光検出器信号強度差異を低減又は排除するのに十分である。
【0036】
主題の方法を実践する際に、光は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子から検出される。いくつかの実施形態では、方法は、例えば10mm以上を含め、2mm以上など、3mm以上など、4mm以上など、5mm以上など、6mm以上など、7mm以上など、8mm以上など、9mm以上など、1mm以上の検査領域を横切るなど、10μm以上など、15μm以上など、20μm以上など、25μm以上など、50μm以上など、75μm以上など、100μm以上など、250μm以上など、500μm以上など、750μm以上など、5μm以上のフローストリームの検査領域を横切るフローストリームを通って伝搬する粒子を照射することを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、方法は、光源が中断されていない光束を提供し、光強度の望ましくない変化がほとんど又はまったくない状態でフローストリーム中の粒子の照射を維持する場合など、連続波光源でフローストリーム中の粒子を照射することを含む。いくつかの実施形態では、連続光源は、非パルス又は非ストロボ照射を放出する。ある特定の実施形態では、連続光源は、実質的に一定の放出された光強度を提供する。例えば、方法は、照射の時間間隔中に放出された光強度が0.000001%以下で変化する場合を含め、9%以下など、8%以下など、7%以下など、6%以下など、5%以下など、4%以下など、3%以下など、2%以下など、1%以下など、0.5%以下など、0.1%以下など、0.01%以下など、0.001%以下など、0.0001%以下など、0.00001%以下など、10%以下で変化する照射の時間間隔中に放出された光強度を提供する連続光源でフローストリーム中の粒子を照射することを含み得る。光出力の強度は、他の光検出器タイプの中でも、走査スリットプロファイラ、電荷結合デバイス(増感型電荷結合デバイスICCDなどのCCD)、測位センサ、電力センサ(例えば、熱電対列電力センサ)、光学電力センサ、エネルギーメータ、デジタルレーザー光度計、レーザーダイオード検出器を含むがこれらに限定されない、任意の好都合なプロトコルによって測定することができる。
【0038】
他の実施形態では、方法は、光があらかじめ決定されている時間間隔で放出される場合など、パルス光源でフローストリームを通って伝播する粒子を照射することを含み、各時間間隔は、あらかじめ決定されている照射持続時間(すなわち、パルス幅)を有する。ある特定の実施形態では、方法は、フローストリームの各検査領域内で、パルス光源で粒子を周期的な光フラッシュで照射することを含む。例えば、各光パルスの周波数は、100kHz以上を含め、0.0005kHz以上など、0.001kHz以上など、0.005kHz以上、0.01kHz以上など、0.05kHz以上など、0.1kHz以上など、0.5kHz以上など、1kHz以上など、2.5kHz以上など、5kHz以上など、10kHz以上など、25kHz以上など、50kHz以上など、0.0001kHz以上であり得る。ある特定の事例では、光源によるパルス照射の周波数は、1kHz~100kHzを含め、0.00005kHz~900kHzなど、0.0001kHz~800kHzなど、0.0005kHz~700kHzなど、0.001kHz~600kHzなど、0.005kHz~500kHzなど、0.01kHz~400kHzなど、0.05kHz~300kHzなど、0.1kHz~200kHzなど、0.00001kHz~1000kHzの範囲である。各光パルスの光照射の持続時間(すなわち、パルス幅)は、変化し得、500ミリ秒以上を含め、0.000005ミリ秒以上など、0.00001ミリ秒以上など、0.00005ミリ秒以上など、0.0001ミリ秒以上など、0.0005ミリ秒以上など、0.001ミリ秒以上など、0.005ミリ秒以上など、0.01ミリ秒以上など、0.05ミリ秒以上など、0.1ミリ秒以上など、0.5ミリ秒以上など、1ミリ秒以上など、2ミリ秒以上など、3ミリ秒以上など、4ミリ秒以上など、5ミリ秒以上など、10ミリ秒以上など、25ミリ秒以上など、50ミリ秒以上など、100ミリ秒以上など、0.000001ミリ秒以上であり得る。例えば、光照射の持続時間は、10ミリ秒~300ミリ秒を含め、0.000005ミリ秒~950ミリ秒など、0.00001ミリ秒~900ミリ秒など、0.00005ミリ秒~850ミリ秒など、0.0001ミリ秒~800ミリ秒など、0.0005ミリ秒~750ミリ秒など、0.001ミリ秒~700ミリ秒など、0.005ミリ秒~650ミリ秒など、0.01ミリ秒~600ミリ秒など、0.05ミリ秒~550ミリ秒など、0.1ミリ秒~500ミリ秒など、0.5ミリ秒~450ミリ秒など、1ミリ秒~400ミリ秒など、5ミリ秒~350ミリ秒など、0.000001ミリ秒~1000ミリ秒の範囲であり得る。
【0039】
フローストリームは、任意の好都合な光源で照射され得、レーザー及び非レーザー光源(例えば、発光ダイオード)を含み得る。ある特定の実施形態では、方法は、パルス又は連続波レーザーなどのレーザーで粒子を照射することを含む。例えば、レーザーは、紫外線ダイオードレーザー、可視ダイオードレーザー、及び近赤外線ダイオードレーザーなどのダイオードレーザーであり得る。他の実施形態では、レーザーは、ヘリウムネオン(HeNe)レーザーであり得る。いくつかの事例では、レーザーは、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、キセノンレーザー、窒素レーザー、COレーザー、COレーザー、アルゴン-フッ素(ArF)エキシマレーザー、クリプトン-フッ素(KrF)エキシマレーザー、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザー、又はキセノン-フッ素(XeF)エキシマレーザー、若しくはそれらの組み合わせなどのガスレーザーである。他の事例では、主題のシステムは、スチルベンレーザー、クマリンレーザー、又はローダミンレーザーなどの色素レーザーを含む。更に他の事例では、対象となるレーザーは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザー、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザー、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザー、ヘリウム-銀(HeAg)レーザー、ストロンチウムレーザー、ネオン-銅(NeCu)レーザー、銅レーザー、又は金レーザー、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザーを含む。更に他の事例では、主題のシステムは、ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YLFレーザー、Nd:YVOレーザー、Nd:YCaO(BOレーザー、Nd:YCOBレーザー、チタンサファイアレーザー、スリムYAGレーザー、イッテルビウムYAGレーザー、Ybレーザー、又はセリウムドープレーザー、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザーを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、光源は、400nm~800nmを含め、200nm~1500nmなど、250nm~1250nmなど、300nm~1000nmなど、350nm~900nmなどの特定の波長を出力する。ある特定の実施形態では、連続波光源は、365nm、385nm、405nm、460nm、490nm、525nm、550nm、580nm、635nm、660nm、740nm、770nm、又は850nmの波長を有する光を放出する。
【0041】
フローストリームは、100mm以上の距離を含め、0.005mm以上など、0.01mm以上など、0.05mm以上など、0.1mm以上など、0.5mm以上など、1mm以上など、5mm以上など、10mm以上など、25mm以上など、0.001mm以上の距離において、任意の好適な距離から、光源によって照射され得る。加えて、フローストリームは、例えば、90°の角度において、30°~60°を含め、15°~85°など、20°~80°など、25°~75°など、10°~90°の範囲の角度において、任意の好適な角度で照射されても良い。
【0042】
いくつかの実施形態では、方法は、光を検出する前に、試料からの光を更に調整することを含む。例えば、試料源からの光は、1つ以上のレンズ、鏡、ピンホール、スリット、格子、光屈折器、及びそれらの任意の組み合わせを通過し得る。いくつかの事例では、収集された光は、光のプロファイルを縮小するように、1つ以上の集束レンズを通過する。他の事例では、試料から放出した光は、光ビーム発散を低減するために1つ以上のコリメータを通過する。
【0043】
ある特定の実施形態では、方法は、2つ以上の周波数シフトされた光ビームで試料を照射することを含む。上述したように、レーザーと、レーザー光の周波数シフトのための音響光学デバイスとを有する光ビーム生成器構成要素が採用され得る。これらの実施形態では、方法は、レーザーで音響光学デバイスを照射することを含む。(例えば、フローストリーム中の試料を照射する際に使用するための)出力レーザービームに生成される光の所望の波長に応じて、レーザーは、400nm~800nmを含め、250nm~1250nmなど、300nm~1000nmなど、350nm~900nmなど、200nm~1500nmで変化する特定の波長を有し得る。音響光学デバイスは、10個以上のレーザーを含め、2つ以上のレーザーなど、3つ以上のレーザーなど、4つ以上のレーザーなど、5つ以上のレーザーなど、1つ以上のレーザーで照射され得る。レーザーは、複数のレーザータイプの任意の組み合わせを含んでも良い。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のガスレーザー、1つ以上の色素レーザー、及び1つ以上の固体レーザーを有するアレイなど、レーザーのアレイで音響光学デバイスを照射することを含む。
【0044】
2つ以上のレーザーが採用される場合、音響光学デバイスは、レーザーで同時に若しくは順次、又はそれらの組み合わせで照射され得る。例えば、音響光学デバイスは、レーザーの各々で同時に照射され得る。他の実施形態では、音響光学デバイスは、レーザーの各々で順次照射される。音響光学デバイスを順次照射するために2つ以上のレーザーが採用される場合、各レーザーが音響光学デバイスを照射する時間は、独立して、60マイクロ秒以上を含め、0.01マイクロ秒以上など、0.1マイクロ秒以上など、1マイクロ秒以上など、5マイクロ秒以上など、10マイクロ秒以上など、30マイクロ秒以上など、0.001マイクロ秒以上であり得る。例えば、方法は、5マイクロ秒~10マイクロ秒を含め、0.01マイクロ秒~75マイクロ秒など、0.1マイクロ秒~50マイクロ秒など、1マイクロ秒~25マイクロ秒など、0.001マイクロ秒~100マイクロ秒の範囲の持続時間の間、レーザーで音響光学デバイスを照射することを含み得る。音響光学デバイスが2つ以上のレーザーで順次照射される実施形態では、音響光学デバイスが各レーザーによって照射される持続時間は、同じであっても異なっても良い。
【0045】
実施形態では、方法は、角度的に偏向されたレーザービームを生成するために、音響光学デバイスに高周波駆動信号を印加することを含む。2つ以上の高周波駆動信号は、音響光学デバイスに印加されて、100個以上の高周波駆動信号を含め、3つ以上の高周波駆動信号など、4つ以上の高周波駆動信号など、5つ以上の高周波駆動信号など、6つ以上の高周波駆動信号など、7つ以上の高周波動信号など、8つ以上の高周波駆動信号など、9つ以上の高周波駆動信号など、10個以上の高周波駆動信号など、15個以上の高周波駆動信号など、25個以上の高周波駆動信号など、50個以上の高周波駆動信号など、所望の数の角度的に偏向されたレーザービームを有する出力レーザービームを生成し得る。
【0046】
高周波駆動信号によって生成される角度的に偏向されたレーザービームは、各々、印加された高周波駆動信号の振幅に基づいた強度を有する。いくつかの実施形態では、方法は、所望の強度を有する角度的に偏向されたレーザービームを生成するのに十分な振幅を有する高周波駆動信号を印加することを含む。いくつかの事例では、各印加された高周波駆動信号は、独立して、約5V~約25Vを含め、約0.005V~約400Vなど、約0.01V~約300Vなど、約0.05V~約200Vなど、約0.1V~約100Vなど、約0.5V~約75Vなど、約1V~50Vなど、約2V~40Vなど、3V~約30Vなど、約0.001V~約500Vの振幅を有する。各印加された高周波駆動信号は、いくつかの実施形態では、約5MHz~約50MHzを含め、約0.005MHz~約400MHzなど、約0.01MHz~約300MHzなど、約0.05MHz~約200MHzなど、約0.1MHz~約100MHzなど、約0.5MHz~約90MHzなど、約1MHz~約75MHzなど、約2MHz~約70MHzなど、約3MHz~約65MHzなど、約4MHz~約60MHzなど、約0.001MHz~約500MHzの周波数を有している。
【0047】
これらの実施形態では、出力レーザービーム内の角度的に偏向されたレーザービームは、空間的に分離される。印加された高周波駆動信号及び出力レーザービームの所望の照射プロファイルに応じて、角度的に偏向されたレーザービームは、5000μm以上を含め、0.005μm以上など、0.01μm以上など、0.05μm以上など、0.1μm以上など、0.5μm以上など、1μm以上など、5μm以上など、10μm以上など、100μm以上など、500μm以上など、1000μm以上など、0.001μm以上で分離され得る。いくつかの実施形態では、角度的に偏向されたレーザービームは、出力レーザービームの水平軸に沿って隣接する角度的に偏向されたレーザービームと重複する。隣接する角度的に偏向されたレーザービーム間の重複(ビームスポットの重複など)は、100μm以上の重複を含め、0.005μm以上の重複など、0.01μm以上の重複など、0.05μm以上の重複など、0.1μm以上の重複など、0.5μm以上の重複など、1μm以上の重複など、5μm以上の重複など、10μm以上の重複など、0.001μm以上の重複であり得る。
【0048】
ある特定の事例では、Diebold,et al.Nature Photonics Vol.7(10);806-810(2013)に説明されているもの、並びに米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、同第9,983,132号、同第10,006,852号、同第10,078,045号、同第10,036,699号、同第10,222,316号、同第10,288,546号、同第10,324,019号、同第10,408,758号、同第10,451,538号、同第10,620,111号、並びに米国特許公開第2017/0133857号、同第2017/0328826号、同第2017/0350803号、同第2018/0275042号、同第2019/0376895号、及び同第2019/0376894号に説明されているものなど、フローストリームは周波数シフトされた光の複数のビームで照射され、フローストリーム中の細胞は、高周波タグ付き放出(FIRE)を使用した蛍光撮像によって撮像されて、周波数コードされた画像を生成する。これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
ある特定の実施形態では、フローストリームの複数の異なる位置からの光が検出される。実施形態では、方法は、フローストリームの500個以上の位置を含め、25個以上の位置など、50個以上の位置など、75個以上の位置など、100個以上の位置など、150個以上の位置など、200個以上の位置など、250個以上の位置など、フローストリームを横切る10個以上の位置(例えば、あらかじめ決定された長さのセグメント)で、光を検出することを含み得る。いくつかの実施形態では、光は、フローストリームを横切る各位置から同時に検出される。いくつかの実施形態では、撮像光検出器が、複数のピクセル位置でフローストリームにわたって光を同時に検出する場合など、フローストリームからの光は、撮像光検出器で検出される。例えば、フローストリームからの光は、フローストリームの水平軸を横切る500個以上のピクセル位置を含め、25個以上のピクセル位置など、50個以上のピクセル位置など、75個以上のピクセル位置など、100個以上のピクセル位置など、150個以上のピクセル位置など、200個以上のピクセル位置など、250個以上のピクセル位置など、フローストリームを横切る10個以上のピクセル位置で、撮像光検出器で検出され得る。いくつかの事例では、各ピクセル位置は、フローストリームの水平軸を横切る異なる位置に対応する。
【0050】
光検出器は、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、アバランシェフォトダイオード(APD)、象限フォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体又はフォトダイオード、及びそれらの組み合わせなどの光センサ又は光検出器を含むが、これらに限定されない、任意の好都合な光検出プロトコルであり得る。ある特定の実施形態では、光検出器は、1cm~5cmを含め、0.05cm~9cmなど、0.1cm~8cmなど、0.5cm~7cmなど、0.01cm~10cmの範囲の各領域の活性検出表面積を有する光電子増倍管などの光電子増倍管である。
【0051】
400個以上の異なる波長にあるフローストリーム中の粒子からの光を測定することを含め、2つ以上の波長など、5つ以上の異なる波長など、10個以上の異なる波長など、25個以上の異なる波長など、50個以上の異なる波長など、100個以上の異なる波長など、200個以上の異なる波長など、300個以上の異なる波長など、1つ以上の波長において、光は光検出器によって測定され得る。光は、連続的に、又は離散間隔で測定され得る。いくつかの事例では、対象となる検出器は、光の測定を連続的に行うように構成される。他の事例では、対象となる検出器は、1000ミリ秒毎を含む、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、又は何らかの他の間隔毎に光を測定するなど、離散間隔において測定するように構成される。フローストリーム全体からの光の測定は、10回以上を含め、2回以上など、3回以上など、5回以上など、各離散の時間間隔中に1回以上行われ得る。ある特定の実施形態では、フローストリームからの光は、光検出器で2回以上測定され、ある特定の事例では、データは平均化される。
【0052】
ある特定の実施形態による主題の方法を実践する際に、検出された光に基づいて、粒子の1つ以上の画像が生成される。いくつかの事例では、試料中の各粒子の画像は、散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される。ある特定の事例では、試料中の各粒子の画像は、前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される。ある特定の事例では、試料中の各粒子の画像は、側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される。他の事例では、試料中の各粒子の画像は、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から生成される。他の事例では、試料中の各粒子の画像は、光損失検出器チャネルから生成される。更に他の事例では、試料中の各粒子の画像は、光散乱検出器チャネル(例えば、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネル)及び蛍光検出器チャネルからのデータ信号の組み合わせから生成される。実施形態では、各粒子の1つ以上の画像は、10個以上の画像を含め、2つ以上の画像など、3つ以上の画像など、4つ以上の画像など、5つ以上の画像など、各検出器チャネルからのデータ信号から生成され得る。
【0053】
ある特定の実施形態では、試料中の粒子の画像は、周波数コードされたデータ(例えば、周波数コードされた蛍光データ)から生成される。これらの実施形態では、周波数コードされた画像データは、上記で詳細に説明されたように、複数の周波数シフトされた光のビーム及び局部発振器ビームで照射されたフローストリーム中の粒子からの光を検出することによって生成される。一例では、粒子を横切る複数の位置(水平軸)は、局部発振器ビーム及び複数の高周波シフトされたレーザービームを含むレーザービームによって照射され、したがって、粒子にわたる異なる位置は、局部発振器ビームと、高周波シフトされたビームのうちの1つとによって照射される。いくつかの事例では、局所発振器は、レーザーからの周波数シフトされた光のビームである。この例では、フローストリーム中の粒子を横切る各空間位置は、その位置での局部発振器ビームの周波数と高周波数シフトされたビームの周波数との差に対応する異なるビート周波数によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、粒子からの周波数コードされた画像データは、粒子の水平軸を横切る空間的にコードされたビート周波数を含む。いくつかの実施形態では、粒子の画像は、周波数コードされたデータの変換を実行することによって、周波数コードされた画像データから生成され得る。一例では、粒子の画像は、周波数コードされた画像データのフーリエ変換(FT)を実行することによって生成される。別の例では、粒子の画像は、周波数コードされた画像データの離散フーリエ変換(DFT)を実行することによって生成される。更に別の例では、粒子の画像は、周波数コードされた画像データの短時間フーリエ変換(STFT)を実行することによって生成される。更に別の例では、粒子の画像は、周波数コードされた画像データをヘテロダイン及び逆多重化するために、デジタルロックイン増幅器を用いて生成される。
【0054】
実施形態では、方法は、粒子の画像の視覚化パラメータを変調することを含む。「変調する」という用語は、本明細書では、その従来の意味で使用されて、画像内の粒子の視覚的外観に関連付けられるパラメータの変更を指す。以下でより詳細に説明されるように、いくつかの実施形態による視覚化パラメータを変調することは、画像内の粒子の視覚特性を改善する。例えば、視覚特性を変調することは、画像内の粒子の解像度を改善すること、画像内の粒子の明確な境界を生成すること、及び細胞内構成要素(例えば、細胞の核などの細胞内小胞)の視覚化を増加させることを含み得る。
【0055】
図1は、ある特定の実施形態による、視覚化パラメータを変調するための粒子の画像を示す。画像101aは、フローストリームにおいて光源によって照射されたときに、近接している細胞の二次元画像を示す。画像101bは、細胞の境界の解像度が増加された画像101aに示される2つの細胞の三次元画像を示す。細胞のその境界を示すために、画像102a及び102bに示されるように、細胞の周りに境界が描かれている。細胞の周りに描かれた境界は、画像を生成するために使用されるデータ信号(散乱光検出器チャネルからのデータ信号)の信号対雑音比があらかじめ決定された視覚化閾値を超える場所、及び細胞画像の分析が許容可能な雑音干渉で使用され得る場所を示す。
【0056】
いくつかの実施形態では、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータは、1000個以上の粒子画像の1つ以上の視覚化パラメータを同時に変調することを含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、6つ以上など、7つ以上など、8つ以上など、9つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個以上など、500個など、同時に変調される。いくつかの事例では、粒子画像は、グラフィカルユーザインターフェースに表示され、視覚化パラメータは、粒子画像のうちの1つ以上の視覚的外観を変更するのに十分な方法で変調される。ある特定の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、粒子画像をグリッドパターンで表示する。他の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、粒子画像を一組のタイルとして表示する。更に他の事例では、グラフィカルインターフェースは、画像ウォールであり、画像ウォールでは、粒子の画像がグリッドパターンでレイアウトされ、所望に応じてウォールに編成されたり、異なる位置に移動させたりすることができる。ある特定の事例では、(例えば、1つ以上の視覚化パラメータを変調するために)グラフィカルユーザインターフェースに表示される粒子画像は、共通の粒子集団又はパラメータクラスタに割り当てられた粒子の画像である。例えば、視覚化パラメータを変調するためにグラフィカルユーザインターフェース(例えば、画像ウォール)に一緒に表示される画像は、同じ細胞型(例えば、T細胞、リンパ球など)の集団の画像であり得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、視覚化パラメータは、グラフィカルユーザインターフェース上で変調される。任意の便利なグラフィカルユーザインターフェースプロトコルを使用して、カーソル又は上下矢印を用いてなど、視覚化パラメータを変更することができる。いくつかの事例では、視覚化パラメータは、スライドバーで変調され、スライドバーの垂直軸又は水平軸を横切る移動は、視覚化パラメータを変更するのに十分である。他の事例では、視覚化パラメータは、グラフィカルインターフェース上の数値エントリを変更することによって変調される。いくつかの事例では、各粒子画像は、グラフィカルユーザインターフェースで視覚化パラメータを変調するために個々に選択される(例えば、スライドバーが選択された粒子画像の視覚化パラメータを変更する)。他の事例では、グラフィカルユーザインターフェース(例えば、スライドバー、上下矢印)を使用した視覚化パラメータへの変更は、複数の異なる粒子画像(例えば、ゲートされた集団クラスタの粒子)に適用される。
【0058】
いくつかの実施形態では、粒子画像の変調された視覚化パラメータは、粒子画像の変調された視覚化パラメータが、生成された粒子画像のうちの1000個以上に適用される場合を含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、6つ以上など、7つ以上など、8つ以上など、9つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個以上など、500個以上など、生成された粒子画像のうちの2つ以上に適用される。例えば、変調された視覚化パラメータは、変調された視覚化パラメータが試料の粒子について生成された粒子画像の全てに適用される場合を含め、2%以上など、3%以上など、4%以上など、5%以上など、10%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、99%以上など、試料の粒子についての生成された粒子画像のうちの1%以上に適用され得る。ある特定の実施形態では、変調された視覚化パラメータは、ゲートされた粒子集団又は粒子のクラスタの粒子の画像に適用される。例えば、変調された視覚化パラメータは、特定の細胞型(例えば、リンパ球)であるものとしてゲートされた粒子の全ての画像に適用され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、視覚化パラメータは、画像の分析領域に対して変調される。いくつかの実施形態では、その分析領域は、画像の75%以上を含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、画像の5%以上(例えば、画像のピクセルの5%以上)を含む。いくつかの事例では、分析領域は、画像内の粒子のピクセルを含む。ある特定の事例では、主題の方法を実践する際に、グラフィカルユーザインターフェースの生成された粒子画像のうちの1つ以上での分析領域を強調又はその輪郭を描くことによってなど、分析領域が選択される。ある特定の事例では、各個々の粒子画像に異なる分析領域が選択される。他の事例では、選択された分析領域は、分析領域が500個以上の異なる粒子画像に適用される場合を含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個以上など、2つ以上の異なる粒子画像に適用される。
【0060】
いくつかの実施形態では、データ信号は、粒子の10個以上のピクセル位置を含め、粒子の10個以上のピクセル位置など、25個以上のピクセル位置など、50個以上のピクセル位置など、75個以上のピクセル位置など、100個以上のピクセル位置など、200個以上のピクセル位置など、500個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、10個以上のピクセル位置など、粒子の複数のピクセル位置において、光検出システムの各光検出器チャネルにおいて生成される。いくつかの事例では、粒子の画像は、画像内の粒子に割り当てられた全てのピクセル位置におけるデータ信号の強度に基づいて生成される。
【0061】
ある特定の実施形態では、画像の分析領域は、ピクセル強度閾値を超える画像のピクセル位置を含む。いくつかの事例では、分析領域は、ピクセル輝度強度が強度閾値を15%以上で超える場合を含め、ピクセル輝度強度が強度閾値を、0.005%以上など、0.01%以上など、0.05%以上など、0.1%以上など、0.5%以上など、1%以上など、2%以上など、3%以上など、4%以上など、5%以上など、10%以上など、0.001%以上で超えるピクセル位置を含む。いくつかの実施形態では、ピクセル強度は、粒子の画像を生成するために使用された1つ以上の検出器チャネルからのデータ信号の信号対雑音比である。例えば、ピクセル強度は、前方散乱光検出器チャネル、側方散乱光検出器チャネル、蛍光光検出器チャネル、及び光損失光検出器チャネルのうちの1つ以上からのデータ信号の信号対雑音比であり得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、視覚化パラメータは、粒子のカラー画像を使用して変調される。他の実施形態では、視覚化パラメータは、粒子の白黒画像を使用して変調される。更に他の実施形態では、視覚化パラメータは、粒子のグレースケール画像を使用して変調される。「グレースケール」という用語は、本明細書では、その従来の意味で使用されて、各ピクセルにおける光の強度に基づくグレーの変化する色合いで構成される粒子の画像を指す。ある特定の実施形態では、方法は、画像の画像マスクを生成することを含む。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値はグレースケール画像から決定され、ピクセル強度閾値は、各ピクセルをオブジェクトの画像マスクを生成するために使用されるバイナリ値に変換するために使用される。いくつかの実施形態では、ピクセル強度閾値は、グレースケール画像のクラス内分散を最小化し、最小化されたクラス内分散に基づいてピクセル強度閾値を計算することによって決定される。いくつかの実施形態では、ピクセル強度閾値は、アルゴリズムで決定される。このアルゴリズムでは、検出された光データが(前景ピクセル及び背景ピクセルを有する)二峰性ヒストグラムに従う2つのピクセルクラスを含み、これらの2つのクラスを分離する最適閾値を、それらの組み合わせられたクラス内分散が最小になるように計算する。他の実施形態では、方法は、これらの2つのクラスを分離する最適閾値を、それらのクラス間分散が最大であるように計算することを含む。
【0063】
画像マスクを生成する際に、粒子のグレースケール画像内の各ピクセルは、決定された強度閾値と比較され、バイナリピクセル値に変換される。粒子のグレースケール画像内の各ピクセルは、所望される任意の順序で、決定された強度閾値と比較され得る。いくつかの実施形態では、粒子のグレースケール画像内の各水平行に沿ったピクセルが、決定された強度閾値と比較される。いくつかの事例では、各ピクセルは、粒子のグレースケール画像の左側から粒子のグレースケール画像の右側まで、決定された強度閾値と比較される。他の事例では、各ピクセルは、粒子のグレースケール画像の右側から粒子のグレースケール画像の左側まで、決定された強度閾値と比較される。他の実施形態では、粒子のグレースケール画像内の各垂直列に沿ったピクセルが、決定された強度閾値と比較される。いくつかの事例では、各ピクセルは、粒子のグレースケール画像の上部から各垂直列に沿った粒子のグレースケール画像の下部まで、決定された強度閾値と比較される。他の事例では、各ピクセルは、粒子のグレースケール画像の下部から各垂直列に沿った粒子のグレースケール画像の上部まで、決定された強度閾値と比較される。
【0064】
いくつかの実施形態では、方法は、粒子画像のうちの1つ以上のピクセル強度閾値を変調することを含む。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、粒子の1つ以上のグレースケール画像について変調される。ある特定の事例では、ピクセル強度閾値は、粒子の画像マスクに対して変調される。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値である。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネルのうちの1つ以上など、散乱光検出器チャネルについて変調される。他の事例では、ピクセル強度閾値は、1つ以上の蛍光検出器チャネルについて変調される。更に他の事例では、ピクセル強度閾値は、光損失検出器チャネルについて変調される。更に他の事例では、ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上の組み合わせに対して変調される。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光検出器チャネルに対して変調される。ある特定の事例では、ピクセル強度閾値は、前方散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルに対して変調される。ある特定の事例では、ピクセル強度閾値は、側方散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルに対して変調される。
【0065】
ある特定の実施形態では、視覚化パラメータは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに変調される。
【0066】
【表1】
【0067】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される。
【0068】
いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、画像の分析領域における各ピクセルの輝度であり、強度閾値を超えるピクセルは画像内の粒子のピクセルとして割り当てられ、強度閾値を超えないピクセルは画像内の粒子のピクセルの一部ではないとして割り当てられる。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上などで増加される。他の事例では、ピクセル強度閾値は、ピクセル強度閾値を99%以上で減少させることを含め、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上などで減少される。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法は、分析領域内の粒子の閾値視覚化を超えるのに十分な方法でピクセル強度閾値を変調することを含む。一例では、ピクセル強度閾値は、粒子の境界が画像内で視覚化されるまで変調される。別の例では、画像の分析領域内の粒子の解像度が、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上など、5%以上で増加される場合など、ピクセル強度閾値は、画像の分析領域内の粒子の解像度を改善するのに十分な方法で変調される。別の例では、画像内の細胞の細胞内構成要素の解像度が、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上など、5%以上で増加される場合など、ピクセル強度閾値は、画像の分析領域内の細胞の細胞内構成要素の視覚化を増加させるのに十分な方法で変調される。別の例では、画像内の細胞染色構成要素のピクセル輝度が、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上など、5%以上で増加される場合など、画像強度閾値は、画像の分析領域内の細胞染色構成要素のピクセル輝度を増加させるのに十分な方法で変調される。
【0070】
図2は、ある特定の実施形態による、粒子画像の視覚化パラメータを変調することを示す。画像201は、グリッドパターンの試料の粒子の画像を有する画像ウォールを示す。粒子の画像は、ユーザが指定したカラー及び強度で蛍光光検出器チャネルを介して生成されたデータ信号に基づいて示される。画像ウォールは、ピクセル強度閾値などの選択された視覚化パラメータを変調することによって粒子の視覚的外観が調整される視覚化パラメータ変調ウィンドウを含む。視覚化パラメータの変調は、画像内の粒子の分析領域の視覚化パラメータ変調ウィンドウをアクティブにすることによって、画像202に示されるように開始される。いくつかの事例では、視覚化パラメータ変調ウィンドウをアクティブにすると、粒子の画像を変更し、散乱光検出器チャネルで生成された粒子画像が示される。画像ウォールのグラフィカルユーザインターフェース上のスライドバーは、画像内の粒子の視覚的外観を変更する選択された視覚化パラメータを変調するように調整される。この調整は、画像203に示されるように、粒子の視覚的外観が許容可能であると決定されるまで続ける。いくつかの事例では、スライドバーは、画像内の粒子の境界が視覚化されるまで調整される。他の事例では、スライドバーは、粒子の細胞内構成要素が十分に分解されるまで調整される。
【0071】
実施形態では、方法は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することを含む。「自動的に調整された」という用語は、本明細書では、ある特定の事例では、変調された視覚化パラメータに応答して、人間の介入又は追加のコマンドなしに、粒子分析器ハードウェア(例えば、光検出器、集積回路デバイス)によってデータ信号を取得及び生成するためのパラメータを変更することを指すために使用される。言い換えれば、1つ以上の粒子画像についての視覚化パラメータの変調は、フローストリーム中の照射された試料からの光の検出及びデータ信号を生成することのうちの1つ以上についてのパラメータを調整するのに十分である。いくつかの事例では、視覚化パラメータの変調がデータ取得パラメータを動的に変更する場合など、データ取得パラメータの変更はリアルタイムで行われる。ある特定の事例では、データ取得パラメータの変更は、視覚化パラメータを変調することと併せて直ちに行われる。他の事例では、データ取得パラメータの変更は、視覚化パラメータの変調後のあらかじめ決定された持続時間の後に生じる。例えば、粒子分析器のデータ取得パラメータの変更は、5分以上を含め、0.00005秒以上など、0.0001秒以上など、0.0005秒以上など、0.001秒以上など、0.005秒以上など、0.01秒以上など、0.05秒以上など、0.1秒以上など、0.5秒以上など、1秒以上など、5秒以上など、30秒以上など、1分以上など、0.00001秒以上で遅延され得る。いくつかの実施形態では、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間、粒子分析器のデータ取得パラメータは自動的に調整される。いくつかの事例では、視覚化パラメータを変調することは、粒子分析器に動作可能に結合された集積回路デバイスのデータ取得パラメータを自動的に調整する。いくつかの実施形態では、対象となる集積回路デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。他の実施形態では、集積回路デバイスは、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む。更に他の実施形態では、集積回路デバイスは、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)を含む。
【0072】
いくつかの事例では、視覚化パラメータの変更に応答して、検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値がリアルタイムで動的に調整される。例えば、ある特定の事例では、粒子画像の視覚化パラメータを変調することは、粒子分析器の1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成するために必要とされる光強度閾値を自動的に調整する。いくつかの事例では、散乱光光検出器チャネル(例えば、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネル)内でデータ信号を生成するための強度閾値が、変調された視覚化パラメータに応答して自動的に調整される。他の事例では、蛍光光検出器チャネル内でデータ信号を生成するための強度閾値が、変調された視覚化パラメータに応答して自動的に調整される。他の事例では、光損失光検出器チャネル内でデータ信号を生成するための強度閾値が、変調された視覚化パラメータに応答して自動的に調整される。いくつかの事例では、視覚化パラメータを変調することは、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を75%以上で減少させることを含め、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で減少させる。ある特定の事例では、視覚化パラメータを変調することは、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を75%以上で増加させることを含め、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で増加させる。ある特定の実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、粒子の画像は、検出チャネルのうちの1つ以上で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに生成される。他の事例では、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、粒子の画像は生成されない。
【0073】
いくつかの実施形態では、事象検出閾値(すなわち、粒子がフローストリームの検出領域に存在することを決定すること)は、変調された視覚化パラメータに応答して自動的に調整される。いくつかの事例では、事象検出閾値は、前方散乱光検出器チャネルで調整される。いくつかの事例では、事象検出閾値は、側方散乱光検出器チャネルで調整される。ある特定の事例では、事象検出閾値は、前方散乱光検出器チャネルと側方散乱光検出器チャネルとの組み合わせで調整される。いくつかの実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を、事象検出閾値を75%以上で減少させることを含め、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で減少させる。ある特定の事例では、視覚化パラメータを変調することは、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を75%以上で増加させることを含め、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で増加させる。
【0074】
ある特定の実施形態では、粒子分析器は、試料の粒子をソートするように構成されている。「ソートする」という用語は、本明細書では、その従来の意味で使用されて、試料の構成要素(例えば、細胞を含有する液滴、生体高分子などの非細胞粒子を含有する液滴)を分離することと、いくつかの事例では、その分離された構成要素を1つ以上の試料収集容器に送達することとを指す。例えば、方法は、試料の25個以上の構成要素をソートすることを含め、3つ以上の構成要素など、4つ以上の構成要素など、5つ以上の構成要素など、10個以上の構成要素など、15個以上の構成要素など、試料の2つ以上の構成要素をソートすることを含み得る。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、単一細胞であると識別され、第1の試料構成要素収集位置にソートされる。他の実施形態では、オブジェクトは、細胞凝集体であると識別され、第2の試料構成要素収集位置にソートされる。いくつかの事例では、第1の試料構成要素収集位置は、試料収集容器を含み、第2の試料構成要素収集位置は、廃液収集容器を含む。次いで、フローストリーム中の試料からオブジェクトをソートする際に、対象となる特定の亜集団(例えば、単一細胞)は、集団全体について収集されたデータに基づいて「ゲーティング」することによって更に分析され得る。いくつかの実施形態では、粒子分析器のソーティングパラメータは、視覚化パラメータの変更に応答して自動的に調整される。いくつかの事例では、ソーティングゲートは、変調された視覚化パラメータに応答して自動的に調整される。例えば、試料内の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで動的に調整され得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が75%以上で増加される場合を含め、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が、10%以上など、25%以上など、50%以上など、5%以上で増加される場合など、試料中のソートされる粒子の数を増加させるためにソーティングゲートを自動的に拡張する。いくつかの事例では、視覚化パラメータを変調することは、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が75%以上で減少される場合を含め、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が、10%以上など、25%以上など、50%以上など、5%以上で減少されるように、ソーティングゲートのサイズが縮小される。ある特定の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、ソートされるようにゲートされる試料の粒子が同じ細胞型(例えば、リンパ球)である場合など、試料中の粒子の標的集団に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。他の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、同じサイズを有する粒子に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。更に他の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、同じ蛍光マーカーを示す粒子に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。
【0076】
いくつかの実施形態では、方法は、データ取得パラメータの調整が粒子分析器(例えば、粒子分析器のファームウェア)に対して行われた後、粒子画像を評価することを含む。いくつかの事例では、粒子画像を評価することは、データ取得パラメータが調整された後に取得された粒子画像に基づいて、更なる視覚化変調が必要であるか否かを決定することを含む。更なる最適化が必要又は所望される場合、方法は、新しく取得された粒子画像に応答して、同じ又は異なる視覚化パラメータを変調することを含み得る。粒子画像の視覚化パラメータを変調することは、10回以上を含め、2回以上など、3回以上など、4回以上など、5回以上など、1回以上繰り返され得る。
【0077】
図3Aは、ある特定の実施形態による、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のためのフローチャートを示す。301に示されるように、試料中の粒子は、光源でフローストリーム中にて照射され、302で、光は、光検出システムで粒子から検出される。粒子の画像が、303で、散乱光検出器チャネル(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)、1つ以上の蛍光検出器チャネル(例えば、蛍光マーカー画像データ)、及び光損失検出器チャネルからのデータ信号など、1つ以上の光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて生成される。ピクセル強度閾値などの視覚化パラメータが、304で、1つ以上の粒子の画像の分析領域において変調される。いくつかの事例では、粒子分析器の光検出閾値(例えば、トリガ閾値)などのデータ取得パラメータは、視覚化閾値の変更に応答して、305aで自動的に調整される。ある特定の事例では、ソーティングパラメータ(例えば、ソーティングゲート)は、視覚化閾値の変更に応答して、305bで自動的に調整される。データ取得パラメータ又は視覚化パラメータの更なる調整が必要であると決定されるいくつかの実施形態では、方法は、306で、粒子画像(又はデータ取得パラメータの調整後に生成された粒子画像などの異なる粒子画像)の同じ又は異なる視覚化パラメータの更なる変調を含み得る。
【0078】
図3Bは、ある特定の実施形態による、粒子分析器のデータ取得中にファームウェアパラメータを動的に調整するためのフローチャートを示す。データ取得中(すなわち、試料の粒子が粒子分析器のフローストリームを通して伝播され、その中で照射される間)、粒子は、図2に示されるように、画像ウォールなどのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上で視覚化される。粒子画像の視覚化パラメータを変調するために、分析領域の制御がグラフィカルユーザインターフェース上でアクティブにされる。ある特定の事例では、分析領域の制御がアクティブにされる前に、画像ウォール上の粒子は、各粒子画像についてユーザ指定のカラー及び強度値を示す蛍光検出器チャネルを用いてなど、検出器チャネルのうちの1つ以上を通して視覚化される。分析領域の制御をアクティブにした後、粒子画像は、1つ以上の光検出器チャネルからのデータ信号に基づいてグラフィカルユーザインターフェース上に表示され得る。いくつかの事例では、分析領域の制御をアクティブにすることは、側方散乱光又は前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて粒子画像を視覚化することを提供する。視覚化パラメータ(例えば、ピクセル強度閾値、マスク閾値、又は信号対雑音閾値)は、選択された粒子画像についてグラフィカルインターフェースを使用して変調される。例えば、視覚化パラメータは、図2に示されるグラフィカルユーザインターフェースを用いてなど、スライドバーを移動させることによって変調され得る。いくつかの事例では、視覚化パラメータは、粒子の画像が、画像内の各粒子の細胞内構成要素又は描出された境界の改善された解像度などの所望の特性を示すまで変調される。グラフィカルユーザインターフェース上の視覚化パラメータの変調は、視覚化パラメータが変調された後に照射された粒子に関連付けられたデータが、粒子分析器のファームウェアに実装された更新又は調整されたパラメータで取得されるように、粒子分析器のファームウェア内のデータ取得パラメータを自動的に調整する。粒子画像は、視覚化パラメータが所望に応じて許容可能であるか否かを決定するために再評価される。粒子画像が更なる最適化を必要とする場合、同じ又は異なる視覚化パラメータが、グラフィカルユーザインターフェースの分析領域の制御を使用して更に変調され得る。いくつかの事例では、粒子の画像は、分析領域の制御を非アクティブにすることによって「ロックイン」され得る。「ロックイン」された画像は、後の分析のために収集された画像データとして記憶され得る。
【0079】
データ取得パラメータの動的リアルタイム調整を備えたシステム
本開示の態様は、撮像光検出器を含む光検出システムを有するシステム(例えば、粒子分析器)も含む。実施形態では、光検出システムは、光源(例えば、レーザー)で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するように構成され、プロセッサが、そのプロセッサに動作可能に結合されたメモリを有し、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させ、フローストリーム中の粒子の画像の視覚化パラメータを変調させ、変調された視覚化パラメータに応答して、システムのデータ取得パラメータを自動的に調整させる。上記で考察されたように、主題のシステムのデータ取得パラメータの動的調整は、細胞画像特性の測定における改善された精度を提供する。ある特定の事例では、粒子分析器のデータ取得パラメータの調整は、光検出器信号雑音が、99%以上を含め、10%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、5%以上で低減される場合など、光検出器信号雑音を最小限に抑えるか、又は完全に除去する。ある特定の実施形態では、粒子分析器のデータ取得パラメータの調整は、強度検出及び定量の範囲を、100倍以上を含め、3倍以上など、5倍以上など、10倍以上など、25倍以上など、50倍以上など、2倍以上で広げる。他の事例では、粒子分析器のデータ取得パラメータの動的調整は、光検出器信号強度が、4%以下など、3%以下など、2%以下など、1%以下など、0.5%以下など、0.1%以下など、0.05%以下など、0.01%以下など、0.005%以下など、5%以下で変化する場合など、光検出器信号強度差異を低減又は排除するのに十分である。
【0080】
いくつかの実施形態では、システムは、フローストリーム中の粒子を有する試料を照射するための光源を含む。対象となるシステムは、フローストリーム中の試料を照射するように構成された光源を含む。実施形態では、光源は、任意の好適な広帯域又は狭帯域の光源であり得る。試料内の構成要素(例えば、細胞、ビーズ、非細胞粒子など)に応じて、光源は、400nm~800nmを含め、250nm~1250nmなど、300nm~1000nmなど、350nm~900nmなど、200nm~1500nmの範囲で変化する光の波長を放出するように構成され得る。例えば、光源は、200nm~900nmの波長を有する光を放出する広帯域光源を含み得る。他の事例では、光源は、200nm~900nmの範囲の波長を放出する狭帯域光源を含む。例えば、光源は、200nm~900nmの範囲の波長を有する光を放出する狭帯域LED(1nm~25nm)であっても良い。
【0081】
いくつかの実施形態では、光源は、レーザーである。対象となるレーザーは、パルスレーザー又は連続波レーザーを含み得る。例えば、レーザーは、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、キセノンレーザー、窒素レーザー、COレーザー、COレーザー、アルゴン-フッ素(ArF)エキシマレーザー、クリプトン-フッ素(KrF)エキシマレーザー、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザー、又はキセノン-フッ素(XeF)エキシマレーザー、若しくはそれらの組み合わせなどのガスレーザー;スチルベンレーザー、クマリンレーザー、又はローダミンレーザーなどの色素レーザー;ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザー、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザー、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザー、ヘリウム-銀(HeAg)レーザー、ストロンチウムレーザー、ネオン-銅(NeCu)レーザー、銅レーザー、又は金レーザー、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザー;ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YLFレーザー、Nd:YVOレーザー、Nd:YCaO(BOレーザー、Nd:YCOBレーザー、チタンサファイアレーザー、スリムYAGレーザー、イッテルビウムYAGレーザー、Ybレーザー、又はセリウムドープレーザー、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザー;半導体ダイオードレーザー、光励起型半導体レーザー(OPSL)、又は上述のレーザーのうちのいずれかの周波数2倍若しくは周波数3倍実施態様であり得る。
【0082】
他の実施形態では、光源は、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプを含むが、これらに限定されないランプ、連続スペクトルを有する広帯域LED、超高輝度発光ダイオード、半導体発光ダイオード、広域スペクトルLED白色光源、マルチLED集積などの発光ダイオードなどの非レーザー光源である。いくつかの事例では、非レーザー光源は、他の光源の中でも、安定化ファイバ結合広帯域光源、白色光源、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0083】
ある特定の実施形態では、光源は、2つ以上の周波数シフトされた光ビームを生成するように構成されている光ビーム生成器である。いくつかの事例では、光ビーム生成器は、レーザー、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して2つ以上の角度的に偏向されたレーザービームを生成するように構成された高周波生成器を含む。これらの実施形態では、レーザーは、パルスレーザー又は連続波レーザーであり得る。音響光学デバイスは、印加された音波を使用してレーザー光を周波数シフトするように構成された任意の便利な音響光学プロトコルであり得る。ある特定の実施形態では、音響光学デバイスは、音響光学偏向器である。主題のシステム内の音響光学デバイスは、レーザーからの光及び印加された高周波駆動信号から、角度的に偏向されたレーザービームを生成するように構成されている。高周波駆動信号は、ダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)、任意波形生成器(AWG)、又は電気パルス生成器など、任意の好適な高周波駆動信号源を有する音響光学デバイスに印加され得る。
【0084】
実施形態では、コントローラが、100個以上の高周波駆動信号を印加するように構成されていることを含め、3つ以上の高周波駆動信号を印加するように構成されているなど、4つ以上の高周波駆動信号など、5つ以上の高周波駆動信号など、6つ以上の高周波駆動信号など、7つ以上の高周波駆動信号など、8つ以上の高周波駆動信号など、9つ以上の高周波駆動信号など、10個以上の高周波駆動信号など、15個以上の高周波駆動信号など、25個以上の高周波駆動信号など、50個以上の高周波駆動信号などの高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザービーム内に所望の数の角度的に偏向されたレーザービームを生成するように構成されている。
【0085】
いくつかの事例では、出力レーザービーム内に角度的に偏向されたレーザービームの強度プロファイルを生成するために、コントローラは、約5V~約25Vを含め、約0.001V~約500Vなど、約0.005V~約400Vなど、約0.01V~約300Vなど、約0.05V~約200Vなど、約0.1V~約100Vなど、約0.5V~約75Vなど、約1V~50Vなど、約2V~40Vなど、3V~約30Vなどで変化する振幅を有する高周波駆動信号を印加するように構成されている。各印加された高周波駆動信号は、いくつかの実施形態では、約5MHz~約50MHzを含め、約0.005MHz~約400MHzなど、約0.01MHz~約300MHzなど、約0.05MHz~約200MHzなど、約0.1MHz~約100MHzなど、約0.5MHz~約90MHzなど、約1MHz~約75MHzなど、約2MHz~約70MHzなど、約3MHz~約65MHzなど、約4MHz~約60MHzなど、約0.001MHz~約500MHzの周波数を有している。
【0086】
ある特定の実施形態では、コントローラは、メモリを有するプロセッサを有し、メモリは、その上に記憶された命令を含むようにプロセッサに動作可能に結合され、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、所望の強度プロファイルを有する角度的に偏向されたレーザービームを有する出力レーザービームを生成させる。例えば、メモリは、メモリが同じ強度を有する100個以上の角度的に偏向されたレーザービームを生成するための命令を含み得ることを含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、同じ強度を有する2つ以上の角度的に偏向されたレーザービームを生成するための命令を含み得る。他の実施形態では、メモリは、メモリが異なる強度を有する100個以上の角度的に偏向されたレーザービームを生成するための命令を含み得ることを含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、異なる強度を有する2つ以上の角度的に偏向されたレーザービームを生成するための命令を含み得る。
【0087】
ある特定の事例では、2つ以上の周波数シフトされた光ビームを生成するように構成された光ビーム生成器は、米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、及び同第10,006,852号、並びに米国特許公開第2017/0133857号、及び同第2017/0350803号に説明されるようなレーザー励起モジュールを含み、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0088】
実施形態では、システムは、試料からの光を検出し、測定するための1つ以上の光検出器を有する光検出システムを含む。対象となる光検出器は、光吸収(例えば、明視野光データに関して)、光散乱(例えば、前方又は側方散乱光データ)、試料からの発光(例えば、蛍光光データ)、又はそれらの組み合わせを測定するように構成され得る。対象となる光検出器は、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、アバランシェフォトダイオード(APD)、画像センサ、電荷結合素子(CCD)、強化電荷結合素子(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、フォトレジスタ、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体、又はフォトダイオード、及びそれらの組み合わせなどの光学センサを含み得るが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、試料からの光は、電荷結合素子(CCD)、半導体電荷結合素子(CCD)、アクティブピクセルセンサ(APS)、相補型金属酸化物半導体(CMOS)画像センサ、又はN型金属酸化物半導体(NMOS)画像センサで測定される。
【0089】
いくつかの実施形態では、対象となる光検出システムは、複数の光検出器を含む。いくつかの事例では、光検出システムは、フォトダイオードなどの複数の固体検出器を含む。ある特定の事例では、光検出システムは、フォトダイオードのアレイなどの光検出器アレイを含む。これらの実施形態では、光検出器アレイは、1000個以上の光検出器を含め、10個以上の光検出器など、25個以上の光検出器など、50個以上の光検出器など、100個以上の光検出器など、250個以上の光検出器など、500個以上の光検出器など、750個以上の光検出器など、4つ以上の光検出器を含み得る。例えば、検出器は、1000個以上のフォトダイオードを含め、10個以上のフォトダイオードなど、25個以上のフォトダイオードなど、50個以上のフォトダイオードなど、100個以上のフォトダイオードなど、250個以上のフォトダイオードなど、500個以上のフォトダイオードなど、750個以上のフォトダイオードなど、4つ以上のフォトダイオードを有するフォトダイオードアレイであり得る。
【0090】
光検出器は、所望に応じて任意の幾何学的構成に配置され得、対象となる配置には、正方形構成、長方形構成、台形構成、三角形構成、六角形構成、七角形構成、八角形構成、九角形構成、十角形構成、十二角形構成、円形構成、楕円形構成、並びに不規則パターン構成が含まれるが、これらに限定されない。光検出器アレイ内の光検出器は、45°~90°を含め、15°~170°など、20°~160°など、25°~150°など、30°~120°などの10°~180°の範囲の角度で互いに配向され得る(X-Z平面で参照される)。光検出器アレイは、任意の好適な形状であり得、また、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線形状、例えば、円形、楕円形である曲線形状、並びに、例えば、平面状の上部分に結合されている放物線状の底部分である不規則形状であり得る。ある特定の実施形態では、光検出器アレイは、長方形の形状の活性表面を有する。
【0091】
アレイ内の各光検出器(例えば、フォトダイオード)は、50μm~100μmを含め、10μm~225μmなど、15μm~200μmなど、20μm~175μmなど、25μm~150μmなど、30μm~125μmなどの5μm~250μmの範囲の幅と、50μm~100μmを含め、10μm~225μmなど、15μm~200μmなど、20μm~175μmなど、25μm~150μmなど、30μm~125μmなどの5μm~250μmの範囲の長さとを有する活性表面を有し得、アレイ内の各光検出器(例えば、フォトダイオード)の表面積は、200μm~5000μmを含め、50μm~9000mなど、75μm~8000μmなど、100μm~7000μmなど、150μm~6000μmなどの25μm~10000μmの範囲にある。
【0092】
光検出器アレイのサイズは、光の量及び強度、光検出器の数、並びに所望の感度に応じて変化し得、5mm~25mmを含め、0.05mm~90mmなど、0.1mm~80mmなど、0.5mm~70mmなど、1mm~60mmなど、2mm~50mmなど、3mm~40mmなど、4mm~30mmなど、0.01mm~100mmの範囲の長さを有し得る。光検出器アレイの幅は、また、5mm~25mmを含め、0.05mm~90mmなど、0.1mm~80mmなど、0.5mm~70mmなど、1mm~60mmなど、2mm~50mmなど、3mm~40mmなど、4mm~30mmなど、0.01mm~100mmの範囲で変化し得る。したがって、光検出器アレイの活性表面は、10mm~100mmを含め、0.5mm~5000mmなど、1mm~1000mmなど、5mm~500mmなど、0.1mm~10000mmの範囲であり得る。
【0093】
対象となる光検出器は、400個以上の異なる波長にあるフローストリーム中の試料によって放出される光を測定することを含め、2つ以上の波長など、5つ以上の異なる波長など、10個以上の異なる波長など、25個以上の異なる波長など、50個以上の異なる波長など、100個以上の異なる波長など、200個以上の異なる波長など、300個以上の異なる波長など、1つ以上の波長にある収集された光を測定するように構成される。
【0094】
いくつかの実施形態では、光検出器は、波長の範囲(例えば、200nm~1000nm)にわたって収集された光を測定するように構成されている。ある特定の実施形態では、対象となる光検出器は、ある範囲の波長にわたって光のスペクトルを収集するように構成されている。例えば、システムは、200nm~1000nmの波長範囲のうちの1つ以上にわたって光のスペクトルを収集するように構成された1つ以上の検出器を含み得る。更に他の実施形態では、対象となる検出器は、1つ以上の特定の波長にあるフローストリーム中の試料からの光を測定するように構成されている。例えば、システムは、450nm、518nm、519nm、561nm、578nm、605nm、607nm、625nm、650nm、660nm、667nm、670nm、668nm、695nm、710nm、723nm、780nm、785nm、647nm、617nm、及びそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上で、光を測定するように構成された1つ以上の検出器を含み得る。
【0095】
光検出器システムは、連続的に、又は離散間隔において光を測定するように構成されている。いくつかの事例では、対象となる光検出器は、収集された光の測定を連続的に行うように構成されている。他の事例では、光検出システムは、1000ミリ秒毎を含め、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、又は何らかの他の間隔で光を測定するなど、離散間隔において測定を行うように構成されている。
【0096】
いくつかの実施形態では、光検出システムは、フローストリームの複数の異なる位置から光を検出するように構成されている。いくつかの実施形態では、光検出システムは、フローストリームの500個以上の位置を含め、25個以上の位置など、50個以上の位置など、75個以上の位置など、100個以上の位置など、150個以上の位置など、200個以上の位置など、250個以上の位置など、10個以上の位置(例えば、あらかじめ決定された長さのセグメント)で、フローストリームからの光を検出するように構成されている。いくつかの実施形態では、光検出システムは、フローストリームの各位置から光を同時に検出するように構成されている。いくつかの実施形態では、光検出システムは、複数のピクセル位置でフローストリームを横切る光を同時に検出する撮像光検出器を含む。例えば、撮像光検出器は、フローストリームの水平軸を横切る500個以上のピクセル位置を含め、25個以上のピクセル位置など、50個以上のピクセル位置など、75個以上のピクセル位置など、100個以上のピクセル位置など、150個以上のピクセル位置など、200個以上のピクセル位置など、250個以上のピクセル位置など、フローストリームを横切る10個以上のピクセル位置でフローストリームからの光を検出するように構成され得る。いくつかの事例では、各ピクセル位置は、フローストリームの異なる位置に対応する。
【0097】
実施形態では、システムは、メモリを有するプロセッサを含み、メモリは、プロセッサに動作可能に結合され、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させる。いくつかの事例では、システムは、散乱光検出器チャネルからのデータ信号から、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。ある特定の事例では、システムは、前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。ある特定の事例では、システムは、側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。他の事例では、システムは、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。他の事例では、システムは、光損失検出器チャネルから、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。更に他の事例では、システムは、光散乱検出器チャネル(例えば、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネル)及び蛍光検出器チャネルからのデータ信号の組み合わせから、試料中の各粒子の画像を生成するように構成されている。実施形態では、システムは、10個以上の画像を含め、2つ以上の画像など、3つ以上の画像など、4つ以上の画像など、5つ以上の画像など、各検出器チャネルからのデータ信号から、各粒子の1つ以上の画像を生成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、周波数コードされたデータ(例えば、周波数コードされた蛍光データ)から、試料中の粒子の画像を生成するための命令を含む。いくつかの実施形態では、システムは、上記で詳細に説明されたように、複数の周波数シフトされた光のビーム及び局部発振器ビームで照射されたフローストリーム中の粒子からの光を検出することによって、周波数コードされた画像データを生成するように構成されている。
【0098】
実施形態では、システムは、メモリを有するプロセッサを含み、メモリは、プロセッサに動作可能に結合され、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、粒子の画像の視覚化パラメータを変調させる。上述したように、いくつかの実施形態による視覚化パラメータを変調することは、画像内の粒子の視覚特性を改善する。例えば、視覚特性を変調することは、画像内の粒子の解像度を改善すること、画像内の粒子の明確な境界を生成すること、及び細胞内構成要素の視覚化を増加させることを含み得る。いくつかの事例では、メモリは、同時に1000個以上の粒子画像を含め、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、6つ以上など、7つ以上など、8つ以上など、9つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個など、500個以上など、2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを同時に変調するための命令を含む。
【0099】
いくつかの事例では、システムは、粒子画像が表示され、視覚化パラメータが(例えば、ユーザによって)粒子画像のうちの1つ以上の視覚的外観を変更するのに十分な方法で変調される、グラフィカルユーザインターフェースを有するディスプレイを含む。ある特定の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、粒子画像をグリッドパターンで表示する。他の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、粒子画像を一組のタイルとして表示する。更に他の事例では、グラフィカルインターフェースは、画像ウォールであり、画像ウォールでは、粒子の画像がグリッドパターンでレイアウトされ、所望に応じてウォールに編成されたり、異なる位置に移動させたりすることができる。ある特定の事例では、(例えば、1つ以上の視覚化パラメータを変調するために)グラフィカルユーザインターフェースに表示される粒子画像は、共通の粒子集団又はパラメータクラスタに割り当てられた粒子の画像である。例えば、視覚化パラメータを変調するためにグラフィカルユーザインターフェース(例えば、画像ウォール)に一緒に表示される画像は、同じ細胞型(例えば、T細胞、リンパ球など)の集団の画像であり得る。いくつかの事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、視覚化パラメータを変調するためのスライドバーを含み、スライドバーの垂直又は水平軸を横切る移動は、視覚化パラメータを変更するのに十分である。他の事例では、グラフィカルユーザインターフェースは、数値エントリボックスを含み、視覚化パラメータは、数値エントリを変更することによって変調される。いくつかの事例では、各粒子画像は、グラフィカルユーザインターフェースで視覚化パラメータを変調するために個々に選択される(例えば、スライドバーが選択された粒子画像の視覚化パラメータを変更する)。他の事例では、グラフィカルユーザインターフェース(例えば、スライドバー、上下矢印)を使用した視覚化パラメータへの変更は、複数の異なる粒子画像(例えば、ゲートされた集団クラスタの粒子)に適用される。
【0100】
いくつかの実施形態では、メモリは、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、6つ以上など、7つ以上など、8つ以上など、9つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個以上など、500個以上など、生成された粒子画像のうちの2つ以上に、粒子画像の変調された視覚化パラメータを適用するための、及び生成された粒子画像のうちの1000個以上に、変調された視覚化パラメータを適用するための命令を含む。例えば、変調された視覚化パラメータは、変調された視覚化パラメータが試料の粒子について生成された粒子画像の全てに適用される場合を含め、2%以上など、3%以上など、4%以上など、5%以上など、10%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、99%以上など、試料の粒子についての生成された粒子画像のうちの1%以上に適用され得る。ある特定の実施形態では、メモリは、変調された視覚化パラメータを、ゲートされた粒子集団又は粒子のクラスタの粒子の画像に適用するための命令を含む。例えば、変調された視覚化パラメータは、特定の細胞型(例えば、リンパ球)であるものとしてゲートされた粒子の全ての画像に適用され得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、メモリは、粒子画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの実施形態では、その分析領域は、画像の75%以上を含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、画像の5%以上(例えば、画像のピクセルの5%以上)を含む。ある特定の事例では、メモリは、各個々の粒子画像の異なる分析領域を使用するための命令を含む。他の事例では、メモリは、分析領域が500個以上の異なる粒子画像に適用される場合を含め、選択された分析領域を、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、100個以上など、250個以上など、2つ以上の異なる粒子画像に適用するための命令を含む。ある特定の実施形態では、画像の分析領域は、ピクセル強度閾値を超える画像のピクセル位置を含む。いくつかの事例では、分析領域は、ピクセル輝度強度が強度閾値を15%以上で超える場合を含め、ピクセル輝度強度が強度閾値を、0.005%以上など、0.01%以上など、0.05%以上など、0.1%以上など、0.5%以上など、1%以上など、2%以上など、3%以上など、4%以上など、5%以上など、10%以上など、0.001%以上で超えるピクセル位置を含む。いくつかの実施形態では、ピクセル強度は、粒子の画像を生成するために使用された1つ以上の検出器チャネルからのデータ信号の信号対雑音比である。例えば、ピクセル強度は、前方散乱光検出器チャネル、側方散乱光検出器チャネル、蛍光光検出器チャネル、及び光損失光検出器チャネルのうちの1つ以上からのデータ信号の信号対雑音比であり得る。
【0102】
ある特定の実施形態では、システムは、メモリを有するプロセッサを含み、メモリは、プロセッサに動作可能に結合され、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、粒子画像のうちの1つ以上のピクセル強度閾値を変調させる。いくつかの事例では、メモリは、粒子の1つ以上のグレースケール画像のピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、粒子の画像マスクのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。いくつかの事例では、ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値である。いくつかの事例では、メモリは、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネルのうちの1つ以上などの散乱光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。他の事例では、メモリは、1つ以上の蛍光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。更に他の事例では、メモリは、光損失検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。更に他の事例では、メモリは、散乱光検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上の組み合わせのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、前方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、側方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。
【0103】
ある特定の実施形態では、メモリは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、視覚化パラメータを変調するための命令を含む。
【0104】
【表2】
【0105】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される。
【0106】
いくつかの実施形態では、メモリは、分析領域内の粒子の閾値視覚化を超えるのに十分な方法でピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。一例では、ピクセル強度閾値は、粒子の境界が画像内で視覚化されるまで変調される。別の例では、画像の分析領域内の粒子の解像度が、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上など、5%以上で増加される場合など、ピクセル強度閾値は、画像の分析領域内の粒子の解像度を改善するのに十分な方法で変調される。別の例では、ピクセル強度閾値は、画像内の細胞の細胞下成分(例えば、細胞核などの細胞内小胞)の解像度が5%以上増加する、例えば10%以上増加する、例えば15%以上増加する、例えば25%以上増加する、例えば50%以上増加する、例えば75%以上増加する、例えば90%以上増加する、例えば95%以上増加する、例えば97%以上増加する、及び99%以上増加することを含めて、画像の分析領域内の細胞下成分の視覚化を増加させるのに十分な方法で変調される。別の例では、画像内の細胞染色構成要素のピクセル輝度が、ピクセル強度閾値を99%以上で増加させることを含め、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、75%以上など、90%以上など、95%以上など、97%以上など、5%以上で増加される場合など、画像強度閾値は、画像の分析領域内の細胞染色構成要素のピクセル輝度を増加させるのに十分な方法で変調される。
【0107】
実施形態では、システムは、メモリを有するプロセッサを含み、メモリは、プロセッサに動作可能に結合され、メモリは、その上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整させる。いくつかの事例では、メモリは、視覚化パラメータの変調がデータ取得パラメータを動的に変更する場合など、リアルタイムでデータ取得パラメータの変更を行うための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、視覚化パラメータを変調することと併せて直ちにデータ取得パラメータに変更するための命令を含む。他の事例では、メモリは、視覚化パラメータの変調後のあらかじめ決定された持続時間後にデータ取得パラメータに変更するための命令を含む。例えば、粒子分析器のデータ取得パラメータの変更は、5分以上を含め、0.00005秒以上など、0.0001秒以上など、0.0005秒以上など、0.001秒以上など、0.005秒以上など、0.01秒以上など、0.05秒以上など、0.1秒以上など、0.5秒以上など、1秒以上など、5秒以上など、30秒以上など、1分以上など、0.00001秒以上で遅延され得る。いくつかの実施形態では、メモリは、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間に、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するための命令を含む。
【0108】
いくつかの事例では、メモリは、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで検出器チャネルのうちの1つ以上の光強度検出閾値を動的に調整するための命令を含む。例えば、メモリは、粒子分析器の1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成するために必要とされる光強度閾値を自動的に調整するための命令を含み得る。いくつかの事例では、メモリは、変調された視覚化パラメータに応答して、散乱光光検出器チャネル(例えば、前方散乱光検出器チャネル又は側方散乱光検出器チャネル)内でデータ信号を生成するための強度閾値を調整するための命令を含む。他の事例では、メモリは、変調された視覚化パラメータに応答して、蛍光光検出器チャネル内でデータ信号を生成するための強度閾値を自動的に調整するための命令を含む。他の事例では、メモリは、変調された視覚化パラメータに応答して、光損失光検出器チャネル内でデータ信号を生成するための強度閾値を自動的に調整するための命令を含む。いくつかの事例では、視覚化パラメータを変調することは、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を75%以上で減少させることを含め、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で減少させる。ある特定の事例では、視覚化パラメータを変調することは、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を75%以上で増加させることを含め、1つ以上の光検出器チャネルからデータ信号を生成する光の閾値強度を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で増加させる。ある特定の実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、メモリは、検出チャネルのうちの1つ以上で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するための命令を含む。他の事例では、メモリは、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、画像を生成しないための命令を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、メモリは、変調された視覚化パラメータに応答して、事象検出閾値を調整するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、前方散乱光検出器チャネル内の事象検出閾値を調整するための命令を含む。いくつかの事例では、メモリは、側方散乱光検出器チャネル内の事象検出閾値を調整するための命令を含む。ある特定の事例では、メモリは、前方散乱光検出器チャネル及び側方散乱光検出器チャネルの組み合わせにおける事象検出閾値を調整するための命令を含む。いくつかの実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を、事象検出閾値を75%以上で減少させることを含め、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で減少させる。ある特定の事例では、視覚化パラメータを変調することは、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を75%以上で増加させることを含め、光検出器チャネル内の事象検出のための閾値を、0.5%以上など、1%以上など、5%以上など、10%以上など、15%以上など、25%以上など、50%以上など、0.1%以上で増加させる。
【0110】
いくつかの実施形態では、システムは、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が75%以上で増加される場合を含め、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が、10%以上など、25%以上など、50%以上など、5%以上で増加される場合など、変調された視覚化パラメータに応答して、試料中のソートされる粒子の数を増加させるためにソーティングゲートを拡張するためのメモリを含む。いくつかの事例では、視覚化パラメータを変調することは、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が75%以上で減少される場合を含め、ソーティングのためにゲートされた粒子の集団が、10%以上など、25%以上など、50%以上など、5%以上で減少されるように、ソーティングゲートのサイズが縮小される。ある特定の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、ソートされるようにゲートされる試料の粒子が同じ細胞型(例えば、リンパ球)である場合など、試料中の粒子の標的集団に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。他の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、同じサイズを有する粒子に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。更に他の実施形態では、視覚化パラメータを変調することは、同じ蛍光マーカーを示す粒子に特異的であるようにソーティングゲートを変更することを提供する。
【0111】
いくつかの実施形態では、システムは、フローストリーム中の試料を伝搬するように構成されているフローセルを更に含む。流体試料を試料検査領域に伝搬する任意の好都合なフローセルが採用され得、いくつかの実施形態では、フローセルは、長手方向軸を画定する近位円筒形部分と、長手方向軸に対して横方向であるオリフィスを有する平坦な表面で終端する遠位円錐形部分とを含む。近位円筒形部分の長さ(長手方向軸に沿って測定される)は、例えば、1.5mm~12.5mm、例えば、2mm~10mm、例えば、3mm~9mm、及び4mm~8mmを含む、1mm~15mmの範囲で変わり得る。遠位円錐台形部分の長さ(長手方向軸に沿って測定される)も同様に、例えば、2mm~9mm、例えば、3mm~8mm、及び4mm~7mmを含む、1mm~10mmの範囲で変わり得る。フローセルノズルチャンバの直径は、いくつかの実施形態では、例えば、2mm~9mm、例えば、3mm~8mm、及び4mm~7mmを含む、1mm~10mmの範囲で変わり得る。
【0112】
ある特定の事例では、フローセルは、円筒形部分を含まず、フローセルの内部チャンバ全体が円錐台形に形成されている。これらの実施形態では、円錐台形内部チャンバの長さ(ノズルオリフィスに対して横方向の長手方向軸に沿って測定される)は、例えば、1.5mm~12.5mm、例えば、2mm~10mm、例えば、3mm~9mm、及び4mm~8mmを含む、1mm~15mmの範囲であり得る。円錐台形内部チャンバの近位部分の直径は、例えば、2mm~9mm、例えば、3mm~8mm、及び4mm~7mmを含む、1mm~10mmの範囲であり得る。
【0113】
実施形態では、試料フローストリームは、フローセルの遠位縁部でオリフィスから発せられる。フローストリームの所望の特性に応じて、フローセルオリフィスは、任意の好適な形状であっても良く、対象となる断面形状としては、以下に限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形である曲線断面形状、並びに、例えば、平面状の上部分に結合されている放物線状の底部分などの不規則形状が挙げられる。ある特定の実施形態では、対象となるフローセルは、円形オリフィスを有する。ノズルオリフィスのサイズは、いくつかの実施形態では、150μm~500μmを含め、2μm~17500μmなど、5μm~15000μmなど、10μm~12500μmなど、15μm~10000μmなど、25μm~7500μmなど、50μm~5000μmなど、75μm~1000μmなど、100μm~750μmなど、1μm~20000μmの範囲で変化し得る。ある特定の実施形態では、ノズルオリフィスは、100μmである。
【0114】
いくつかの実施形態では、フローセルは、試料をフローセルに提供するように構成されている試料注入ポートを含む。実施形態では、試料注入システムは、フローセル内部チャンバに試料の好適なフローを提供するように構成される。フローストリームの所望の特性に応じて、試料注入ポートによってフローセルチャンバに伝達される試料の速度は、100μL/分以上を含む、2μL/分以上など、3μL/分以上など、5μL/分以上など、10μL/分以上など、15μL/分以上など、25μL/分以上など、50μL/分以上などの、1μL/分以上であっても良く、いくつかの事例では、試料注入ポートによってフローセルチャンバに伝達される試料の速度は、100μL/秒以上を含む、2μL/秒以上など、3μL/秒以上など、5μL/秒以上など、10μL/秒以上など、15μL/秒以上など、25μL/秒以上など、50μL/秒以上などの、1μL/秒以上である。
【0115】
試料注入ポートは、内部チャンバの壁に位置付けられたオリフィスであっても良く、又は、内部チャンバの近位端に位置付けられた導管であっても良い。試料注入ポートが内部チャンバの壁に位置付けられたオリフィスである場合、試料注入ポートオリフィスは、任意の好適な形状であっても良く、対象となる断面形状としては、以下に限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形である曲線断面形状、並びに、例えば、平面状の上部分に結合されている放物線状の底部分などの不規則形状が挙げられる。ある特定の実施形態では、試料注入ポートは、円形オリフィスを有する。試料注入ポートオリフィスのサイズは、形状に応じて変わり得、ある特定の事例では、例えば、0.2~3.0mm、例えば、0.5mm~2.5mm、例えば、0.75mm~2.25mm、例えば、1mm~2mm、及び1.25mm~1.75mm、例えば、1.5mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。
【0116】
ある特定の事例では、試料注入ポートは、フローセル内部チャンバの近位端に位置付けられた導管である。例えば、試料注入ポートは、フローセルオリフィスに沿った試料注入ポートのオリフィスを有するように配置された導管であっても良い。試料注入ポートが、フローセルオリフィスに沿って配置された導管である場合、試料注入チューブの断面形状は、任意の好適な形状であっても良く、対象となる断面形状としては、以下に限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形である曲線断面形状、並びに、例えば、平面状の上部分に結合されている放物線状の底部分などの不規則形状が挙げられる。導管のオリフィスは、形状に応じて変わり得、ある特定の事例では、例えば、0.2~3.0mm、例えば、0.5mm~2.5mm、例えば、0.75mm~2.25mm、例えば、1mm~2mm、及び1.25mm~1.75mm、例えば、1.5mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。試料注入ポートの先端部の形状は、試料注入管の断面形状と同じであるか、又は異なっても良い。例えば、試料注入ポートのオリフィスは、例えば、2°~9°、例えば、3°~8°、例えば、4°~7°、及び5°のベベル角を含む、1°~10°の範囲のベベル角を有する傾斜した先端部を含み得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、フローセルは、また、フローセルにシース流体を提供するように構成されているシース流体注入ポートも含む。実施形態では、シース流体注入システムは、例えば、試料と併せて、フローセル内部チャンバにシース流体のフローを提供して、試料フローストリームを取り囲むシース流体の積層フローストリームを生成するように構成される。フローストリームの所望の特性に応じて、フローセルチャンバに伝達されるシース流体の速度は、2500μL/秒以上を含む、50μL/秒以上など、75μL/秒以上など、100μL/秒以上など、250μL/秒以上など、500μL/秒以上など、750μL/秒以上など、1000μL/秒以上などの、25μL/秒以上であっても良い。
【0118】
いくつかの実施形態では、シース流体注入ポートは、内部チャンバの壁に位置付けられたオリフィスである。シース流体注入ポートオリフィスは、任意の好適な形状であり得、関心の断面形状としては、以下に限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形などの曲線断面形状、並びに、例えば、平面状の上部に結合された放物線状の底部などの不規則形状が挙げられる。試料注入ポートオリフィスのサイズは、形状に応じて変わり得、ある特定の事例では、例えば、0.2~3.0mm、例えば、0.5mm~2.5mm、例えば、0.75mm~2.25mm、例えば、1mm~2mm、及び1.25mm~1.75mm、例えば、1.5mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。
【0119】
いくつかの実施形態では、システムは、フローセルを通じてフローストリームを伝搬させるためにフローセルと流体連通するポンプを更に含む。フローセルを通るフローストリームのフローを制御するために、任意の好都合な流体ポンププロトコルが、採用されても良い。ある特定の事例では、システムは、パルスダンパを有する蠕動ポンプなどの、蠕動ポンプを含む。本主題のシステム内のポンプは、フローストリーム中の試料からの光を検出するのに好適な速度でフローセルを通して流体を伝達するように構成されている。いくつかの事例では、フローセル中の試料フローの速度は、1000μL/分以上を含め、2μL/分以上など、3μL/分以上など、5μL/分以上など、10μL/分以上など、25μL/分以上など、50μL/分以上など、75μL/分以上など、100μL/分以上など、250μL/分以上など、500μL/分以上など、750μL/分以上など、1μL/分(毎分マイクロリットル)以上である。例えば、システムは、10μL/分~50μL/分を含め、1μL/分~250μL/分など、1μL/分~100μL/分など、2μL/分~90μL/分など、3μL/分~80μL/分など、4μL/分~70μL/分など、5μL/分~60μL/分などの1μL/分~500μL/分の範囲の速度でフローセルを通じて試料を流すように構成されるポンプを含んでも良い。ある特定の実施形態では、フローストリームの流速は、5μL/分~6μL/分である。
【0120】
ある特定の実施形態では、上記のような複数の光検出器を有する光検出システムは、粒子ソータなどの粒子分析器の一部であるか、又はその中に位置付けられている。ある特定の実施形態では、主題のシステムは、フローストリーム中の試料によって放出された光を検出するための光検出システムの一部として、フォトダイオード及び増幅器構成要素を含むフローサイトメトリックシステムである。好適なフローサイトメトリシステムは、これらに限定されないが、Ormerod(ed.)、Flow Cytometry:A Practical Approach,Oxford Univ.Press(1997)、Jaroszeski et al.(eds.),Flow Cytometry Protocols,Methods in Molecular Biology No.91,Humana Press(1997)、Practical Flow Cytometry,3rd ed.,Wiley-Liss(1995)、Virgo,et al.(2012)Ann Clin Biochem.Jan;49(pt 1):17-28、Linden,et.al.,Semin Throm Hemost.2004 Oct;30(5):502-11、Alison,et al.J Pathol,2010 Dec;222(4):335-344、及びHerbig,et al.(2007)Crit Rev Ther Drug Carrier Syst.24(3):203-255に記載されているものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の事例では、対象となるフローサイトメトリシステムは、BD Biosciences FACSCanto(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Accuri(商標)C6 Plusフローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)X-20フローサイトメータ、BD Biosciences FACSPresto(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVia(商標)フローサイトメータ並びにBD Biosciences FACSCalibur(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSCount(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)セルソータ及びBD Biosciences Via(商標)セルソータ、BD Biosciences Influx(商標)セルソータ、BD Biosciences Jazz(商標)セルソータ、BD Biosciences Aria(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSAria(商標)IIセルソータ、BD Biosciences FACSAria(商標)IIIセルソータ、BD Biosciences FACSAria(商標)Fusionセルソータ、及びBD Biosciences FACSMelody(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)S6セルソータなどを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、米国特許第10,663,476号、同第10,620,111号、同第10,613,017号、同第10,605,713号、同第10,585,031号、同第10,578,542号、同第10,578,469号、同第10,481,074号、同第10,302,545号、同第10,145,793号、同第10,113,967号、同第10,006,852号、同第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号、同第4,987,086号、同第4,498,766号に記載されているものなどのフローサイトメトリックシステムであり、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0122】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、米国特許公開第2017/0299493号に記載されているものなどの、密閉された粒子ソーティングモジュールを用いて粒子をソートするように構成された粒子ソーティングシステムであり、その開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態では、試料の粒子(例えば、細胞)は、米国特許公開第2020/0256781号に記載されているものなどの、複数のソート判定ユニットを有するソート判定モジュールを使用してソートされ、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、主題のシステムは、2017年3月28日に出願された米国特許公開第2017/0299493号に記載されているものなどの、偏向器板を有する粒子ソーティングモジュールを含み、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0123】
ある特定の事例では、本発明のフローサイトメトリシステムは、Diebold,et al.Nature Photonics Vol.7(10);806-810(2013)に記載されているもの、並びに米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、同第9,983,132号、同第10,006,852号、同第10,078,045号、同第10,036,699号、同第10,222,316号、同第10,288,546号、同第10,324,019号、同第10,408,758号、同第10,451,538号、同第10,620,111号、並びに米国特許公開第2017/0133857号、同第2017/0328826号、同第2017/0350803号、同第2018/0275042号、同第2019/0376895号、及び同第2019/0376894号に記載されているものなど、高周波タグ付き放出(FIRE)を使用した蛍光撮像によってフローストリーム中の粒子を撮像するように構成されている。これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0124】
いくつかの実施形態では、システムは、粒子分析システム401(図4A)を使用して、粒子を収集容器中に物理的に選別することの有無にかかわらず、粒子を分析及び特性評価することができる、粒子分析器である。図4Aは、計算ベースの試料分析及び粒子特性評価のための粒子分析システムの機能ブロック図を示す。いくつかの実施形態では、粒子分析システム401は、フローシステムである。図4Aに示される粒子分析システム401は、全体的又は部分的に、本明細書に記載の方法を実行するように構成され得る。粒子分析システム401は、流体工学システム402を含む。流体工学システム402は、試料管405と、試料の粒子403(例えば、細胞)が共通試料経路409に沿ってその中を移動する試料管内の移動流体カラムとを含むか、又はそれらと連結され得る。
【0125】
粒子分析システム401は、各粒子が共通試料経路に沿って1つ以上の検出ステーションを通過するときに、各粒子から信号を収集するように構成された検出システム404を含む。検出ステーション408は、概して、共通試料経路の監視エリア407を指す。いくつかの実施態様では、検出は、粒子403が監視エリア407を通過するときに、それらの粒子の光、又は1つ以上の他の特性を検出することを含み得る。図4Aでは、1つの監視エリア407を有する1つの検出ステーション408が示されている。粒子分析システム401のいくつかの実施態様は、複数の検出ステーションを含むことができる。更に、いくつかの検出ステーションは、2つ以上の領域を監視することができる。
【0126】
各信号には、各粒子に対してデータポイントを形成するための信号値が割り当てられる。上述したように、このデータは、事象データと称され得る。データポイントは、粒子に対して測定されたそれぞれの特性の値を含む多次元データポイントであり得る。検出システム404は、一連のそのようなデータポイントを第1の時間間隔で収集するように構成されている。
【0127】
粒子分析システム401は、また、制御システム306も含むことができる。制御システム406は、1つ以上のプロセッサ、振幅制御回路、及び/又は周波数制御回路を含むことができる。示された制御システムは、流体工学システム402に動作可能に関連付けられ得る。制御システムは、ポアソン分布、及び第1の期間中に検出システム404によって収集されたデータポイントの数に基づいて、第1の期間の少なくとも一部分について計算された信号周波数を生成するように構成され得る。制御システム406は、第1の期間の一部分におけるデータポイントの数に基づいて、実験的な信号周波数を生成するように更に構成され得る。制御システム406は、追加的に、実験的な信号周波数を、計算された信号周波数又は所定の信号周波数のそれと比較することができる。
【0128】
図4Bは、本発明の例示的な実施形態による、フローサイトメトリのためのシステム400を示す。このシステム400は、フローサイトメータ410、コントローラ/プロセッサ490、及びメモリ495を含む。フローサイトメータ410は、1つ以上の励起レーザー415a~415c、集束レンズ420、フローチャンバ425、前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、蛍光収集レンズ440、1つ以上のビームスプリッタ445a~445g、1つ以上のバンドパスフィルタ450a~450e、1つ以上のロングパス(「LP」)フィルタ455a~455b、及び1つ以上の蛍光検出器460a~460fを含む。
【0129】
励起レーザー115a~cは、レーザービームの形態の光を放出する。励起レーザー415a~415cから放出されるレーザービームの波長は、図4Bの例示的なシステムにおいて、それぞれ、488nm、633nm、及び325nmである。レーザービームは、最初、ビームスプリッタ445a及び445bのうちの1つ以上を通って方向付けられる。ビームスプリッタ445aは、488nmで光を透過し、633nmで光を反射する。ビームスプリッタ445bは、UV光(10~400nmの範囲の波長を有する光)を透過し、488nm及び633nmで光を反射する。
【0130】
次いで、レーザービームは、集束レンズ420へと誘導され、集束レンズ420は、フローチャンバ425内で、試料の粒子が位置する流体ストリームの部分上にビームを集束させる。フローチャンバは、調査のために、通常一度に1つ、ストリーム中の粒子を集束レーザービームに誘導する流体工学システムの一部である。フローチャンバは、ベンチトップフローサイトメータ内にフローセルを、又はストリームインエアサイトメータ内にノズル先端部を備えることができる。
【0131】
レーザービームからの光は、粒子のサイズ、内部構造、及び粒子の上若しくは中に付属されるか若しくは自然に存在する1つ以上の蛍光分子の存在などの粒子の特性に応じて、様々な異なる波長での再放出を伴う回折、屈折、反射、散乱、及び吸収によって、試料内の粒子と相互作用する。蛍光放出、並びに回折光、屈折光、反射光、及び散乱光は、ビームスプリッタ445a~445g、バンドパスフィルタ450a~450e、ロングパスフィルタ455a~455b、及び蛍光収集レンズ440のうちの1つ以上を通じて、前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び1つ以上の蛍光検出器460a~460fのうちの1つ以上へと経路設定され得る。
【0132】
蛍光収集レンズ440は、粒子レーザービーム間の相互作用から放出された光を収集し、1つ以上のビームスプリッタ及びフィルタに向けてその光を経路設定する。バンドパスフィルタ450a~450eなどのバンドパスフィルタは、狭い波長範囲がフィルタを通過することを可能にする。例えば、バンドパスフィルタ450aは、510/20フィルタである。第1番目の数字は、スペクトル帯域の中心を表す。第2番目の数字は、スペクトル帯域の範囲を提供する。したがって、510/20フィルタは、スペクトル帯域の中心の各側面上に10nm、又は500nm~520nmに広がる。ショートパスフィルタは、指定された波長以下の光の波長を透過する。ロングパスフィルタ455a~455bなどのロングパスフィルタは、指定された波長以上の光の波長を透過する。例えば、670nmのロングパスフィルタであるロングパスフィルタ455aは、670nm以上の光を透過する。フィルタは、特定の蛍光色素に対する検出器の特異性を最適化するために選択される場合が多い。それらのフィルタは、検出器に透過された光のスペクトル帯域が蛍光色素の放出ピークに近くなるように構成され得る。
【0133】
ビームスプリッタは、異なる波長の光を、異なる方向に導く。ビームスプリッタは、ショートパス及びロングパスなどのフィルタ特性によって特徴付けられ得る。例えば、ビームスプリッタ445gは、620SPビームスプリッタであっても良く、これは、このビームスプリッタ445gが、620nm以下の波長の光を透過し、620nmよりも長い波長の光を異なる方向に反射させることを意味する。一実施形態では、ビームスプリッタ445a~445gは、ダイクロイックミラーなどの光学ミラーを含むことができる。
【0134】
前方散乱検出器430は、フローセルを通る直接ビームから軸外にわずかに離れて位置付けられ、回折光、粒子を通って又はその周りをほとんど前方方向に移動する励起光を検出するように構成される。前方散乱検出器によって検出された光の強度は、粒子のサイズ全体に依存する。前方散乱検出器は、フォトダイオードを含むことができる。側方散乱検出器435は、粒子の表面及び内部構造からの回折光及び反射光を検出するように構成され、粒子構造が複雑になるにつれて増加する傾向がある。粒子に関連付けられた蛍光分子からの蛍光放出は、1つ以上の蛍光検出器460a~460fによって検出され得る。側方散乱検出器435及び蛍光検出器は、光電子増倍管を含むことができる。前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び蛍光検出器で検出された信号は、検出器によって電子信号(電圧)に変換され得る。このデータは、試料に関する情報を提供することができる。
【0135】
当業者は、本発明の一実施形態によるフローサイトメータが、図4Bに示されるフローサイトメータに限定されず、当技術分野で既知の任意のフローサイトメータを含み得ることを認識する。例えば、フローサイトメータは、様々な波長で、かつ様々な異なる構成で、任意の数のレーザー、ビームスプリッタ、フィルタ、及び検出器を有しても良い。
【0136】
動作中、フローサイトメータの動作は、コントローラ/プロセッサ490によって制御され、検出器からの測定データは、メモリ495内に記憶されて、コントローラ/プロセッサ490によって処理され得る。明示的には示されていないが、コントローラ/プロセッサ190は、検出器に結合されて、その検出器から出力信号を受け取り、また、フローサイトメータ400の電気構成要素及び電気機械構成要素に結合されて、レーザー、流体流パラメータなどを制御することができる。入力/出力(I/O)機能部497は、システム内にも提供され得る。メモリ495、コントローラ/プロセッサ490、及びI/O497は、全体的に、フローサイトメータ410の不可欠な部分として提供され得る。そのような実施形態では、ディスプレイは、また、フローサイトメータ400のユーザに実験的なデータを提示するための、I/O機能部497の一部も形成し得る。代替的に、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490及びI/O機能部の一部又は全ては、汎用コンピュータなどの1つ以上の外部デバイスの一部であっても良い。いくつかの実施形態では、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490の一部又は全ては、フローサイトメータ410と無線又は有線で通信することができる。メモリ495及びI/O497と併せて、コントローラ/プロセッサ490は、フローサイトメータ実験の調製及び分析に関連する様々な機能を実行するように構成され得る。
【0137】
図4Bに例示されるシステムは、フローセル425から各検出器へのビーム経路におけるフィルタ及び/又はスプリッタの構成によって画定されるように、6つの異なる波長帯域(本明細書では、所与の検出器についての「フィルタウィンドウ」と称され得る)内の蛍光を検出する6つの異なる検出器を含む。フローサイトメータ実験に使用される異なる蛍光分子は、それら独自の特性波長帯域の光を放出する。実験に使用される特定の蛍光標識、及びそれらの関連する蛍光放出帯域は、検出器のフィルタウィンドウと概ね一致するように、選択され得る。ただし、より多くの検出器が提供され、かつより多くの標識が利用されるため、フィルタウィンドウと蛍光放出スペクトルとの間の完全な対応は、不可能である。特定の蛍光分子の放出スペクトルのピークは、1つの特定の検出器のフィルタウィンドウ内に存在する場合があるが、その標識の発光スペクトルの一部が、また、1つ以上の他の検出器のフィルタウィンドウとも重複することは、一般的に正しい。これは、こぼれ信号と称され得る。I/O497は、蛍光標識のパネルを有するフローサイトメータ実験、及び複数のマーカーを有する複数の細胞母集団に関係するデータを受信するように構成され得、各細胞母集団は、複数のマーカーのサブセットを有する。I/O497は、また、1つ以上のマーカーを1つ以上の細胞母集団に割り当てる生体データ、マーカー濃度データ、発光スペクトルデータ、1つ以上のマーカーに標識を割り当てるデータ、及びサイトメータ構成データも受信するように構成され得る。標識スペクトル特性及びフローサイトメータ構成データなどのフローサイトメータ実験データも、また、メモリ495内に記憶され得る。コントローラ/プロセッサ490は、マーカーに対する標識の1つ以上の割り当てを評価するように構成され得る。
【0138】
図5は、生体事象を分析及び表示するための、分析コントローラ500などの、粒子分析器制御システムの一実施例の機能ブロック図を示す。分析コントローラ500は、生体事象のグラフィック表示を制御するための様々なプロセスを実施するように構成され得る。
【0139】
粒子分析器又はソーティングシステム502は、生体事象データを取得するように構成され得る。例えば、フローサイトメータは、フローサイトメトリック事象データを生成することができる。粒子分析器502は、生体事象データを分析コントローラ500に提供するように構成され得る。データ通信チャネルが、粒子分析器又はソーティングシステム502と分析コントローラ500との間に含まれ得る。生体事象データは、データ通信チャネルを介して、分析コントローラ500に提供され得る。
【0140】
分析コントローラ500は、粒子分析器又はソーティングシステム502から生体事象データを受信するように構成され得る。粒子分析器又はソーティングシステム502から受信した生体事象データは、フローサイトメトリック事象データを含むことができる。分析コントローラ500は、生体事象データの第1のプロットを含むグラフィカル表示を表示デバイス506に提供するように構成され得る。分析コントローラ500は、対象の領域を、表示デバイス506によって示される生体事象データの母集団の周辺のゲートとして、例えば、第1のプロット上に重ねられて、レンダリングするように更に構成され得る。いくつかの実施形態では、そのゲートは、単一パラメータのヒストグラム又は二変量プロット上に描かれる、対象となる1つ以上のグラフィカル領域の論理結合であり得る。いくつかの実施形態では、そのディスプレイを使用して、粒子パラメータ又は飽和した検出器データを表示することができる。
【0141】
分析コントローラ500は、ゲート内の表示デバイス506上に生体事象データを、ゲートの外側の生体事象データ内の他の事象とは異なって表示するように更に構成され得る。例えば、分析コントローラ500は、ゲート内に含まれる生体事象データの色を、ゲートの外側の生体事象データの色とは区別するようレンダリングするように構成され得る。表示デバイス506は、モニタ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又はグラフィカルインターフェースを提示するように構成されている他の電子デバイスとして、実装され得る。
【0142】
分析コントローラ500は、第1の入力デバイスからゲートを識別するゲート選択信号を受信するように構成され得る。例えば、第1の入力デバイスは、マウス510として実装され得る。このマウス510は、表示デバイス506を介して表示又は操作されるゲートを識別する分析コントローラ500に対して、(例えば、カーソルをそこに位置決めするときに、所望のゲートをクリックすることによって)ゲート選択信号を始動させることができる。いくつかの実施態様では、第1のデバイスは、キーボード508、又はタッチスクリーン、入力用ペン、光検出器、若しくは音声認識システムなどの、入力信号を分析コントローラ500に提供するための他の手段として実装され得る。いくつかの入力デバイスは、複数の入力機能を含み得る。そのような実施態様では、入力機能は、各々、入力デバイスとみなされ得る。例えば、図5に示されるように、マウス510は、右マウスボタン及び左マウスボタンを含み得、それらの各々は、起動事象を生成し得る。
【0143】
この起動事象は、分析コントローラ500に、データが表示される方法、データのどの部分が実際に表示デバイス506上に表示されるかを変更させ、かつ/又は粒子選別の対象の母集団の選択などの更なる処理への入力を提供させ得る。
【0144】
いくつかの実施形態では、分析コントローラ500は、ゲート選択がマウス510によっていつ始動されたかを検出するように構成され得る。分析コントローラ500は、プロットの視覚化を自動的に修正して、ゲート制御プロセスを容易にするように更に構成され得る。この修正は、分析コントローラ500によって受信された生体事象データの特定の分布に基づき得る。
【0145】
分析コントローラ500は、記憶デバイス504に接続され得る。この記憶デバイス504は、分析コントローラ500から生体事象データを受信及び記憶するように構成され得る。記憶デバイス504は、また、分析コントローラ500からフローサイトメトリック事象データも受信及び記憶するように構成され得る。記憶デバイス504は、分析コントローラ500によって、フローサイトメトリック事象データなどの生体事象データの検索を可能にするように更に構成され得る。
【0146】
表示デバイス506は、分析コントローラ500から表示データを受信するように構成され得る。表示データは、生体事象データのプロット、及びそのプロットの区画の輪郭を描くゲートを含み得る。表示デバイス506は、粒子分析器502、記憶デバイス504、キーボード508、及び/又はマウス510からの入力と併せて、分析コントローラ500から受信した入力に従って提示された情報を変更するように更に構成され得る。
【0147】
いくつかの実施態様では、分析コントローラ500は、ユーザインターフェースを生成して、選別のための例示的な事象を受信することができる。例えば、このユーザインターフェースは、例示的な事象又は例示的な画像を受信するための制御を含むことができる。例示的な事象若しくは画像、又は例示的ゲートは、試料についての事象データの収集前に、又は試料の一部分についての事象の初期セットに基づいて提供され得る。
【0148】
図6Aは、本明細書に提示される一実施形態による、粒子ソータシステム600(例えば、粒子分析器又はソーティングシステム502)の概略図である。いくつかの実施形態では、粒子ソータシステム600は、セルソータシステムである。図6Aに示されるように、液滴形成トランスデューサ602(例えば、圧電発振器)は、流体導管601に結合され、流体導管601は、ノズル603に結合され得るか、ノズル603を含み得るか、ノズル603であり得る。流体導管601内で、シース流体604が、粒子609を含む試料流体606を移動流体カラム608(例えば、ストリーム)に流体力学的に集束させる。移動流体カラム608内で、粒子609(例えば、細胞)は、1列縦隊に並べられて、モニタリングされるエリア611(例えば、レーザーストリームが交差する場所)を横切り、照射源612(例えば、レーザー)によって照射される。液滴形成トランスデューサ602の振動によって、移動流体カラム608は複数の液滴610に分裂し、そのうちのいくつかが、粒子609を含有する。
【0149】
動作中、検出ステーション614(例えば、事象検出器)は、対象となる粒子(又は対象となる細胞)がモニタリングされたエリア611を横切るときを識別する。検出ステーション614は、タイミング回路628に入力供給し、次いで、タイミング回路628は、フラッシュ電荷回路630に入力供給する。液滴分裂ポイントでは、時限液滴遅延(Δt)によって通知されて、フラッシュ電荷が移動流体カラム608に印加され得、したがって、対象となる液滴が電荷を担う。対象となる液滴は、ソートされるべき1つ以上の粒子又は細胞を含み得る。次いで、帯電した液滴は、偏向板(図示せず)を作動させることによってソートして、液滴を、収集管、又はウェル若しくはマイクロウェルが特定の対象となる液滴に関連付けられ得るマルチウェル又はマイクロウェル試料プレートなどの容器内に偏向させることができる。図6Aに示されるように、液滴は、ドレイン容器638内に収集され得る。
【0150】
検出システム616(例えば、液滴境界検出器)は、対象となる粒子がモニタリングされるエリア611を通過するときに、液滴駆動信号の位相を自動的に決定する役割を果たす。例示的な液滴境界検出器が、米国特許第7,679,039号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。検出システム616により、機器が、液滴中の検出された各粒子の位置を正確に計算することが可能になる。検出システム616は、振幅信号620及び/又は位相信号618に入力供給し得、それらは、次いで、振幅制御回路626及び/又は周波数制御回路624に(増幅器622を介して)入力供給する。振幅制御回路626及び/又は周波数制御回路624は、次いで、液滴形成トランスデューサ602を制御する。振幅制御回路626及び/又は周波数制御回路624は、制御システム内に含まれ得る。
【0151】
いくつかの実装形態では、ソートエレクトロニクス(例えば、検出システム616、検出ステーション614、及びプロセッサ640)は、検出された事象とそれに基づくソート意思決定とを記憶するように構成されたメモリと結合され得る。ソート意思決定は、粒子の事象データに含まれ得る。いくつかの実装形態では、検出システム616及び検出ステーション614は、単一の検出ユニットとして実装されても良いか、又は事象測定値が、検出システム616若しくは検出ステーション614のうちの一方によって収集され、非収集要素に提供され得るように、通信可能に結合されても良い。
【0152】
図6Bは、本明細書に提示される一実施形態による、粒子ソータシステムの概略図である。図6Bに示される粒子ソータシステム600は、偏向板652及び654を含む。バーブ内のストリーム帯電ワイヤを介して電荷が印加され得る。これにより、分析のために粒子610を含有する液滴610のストリームが作成される。粒子は、光散乱及び蛍光情報を生成するために、1つ以上の光源(例えば、レーザー)で照射され得る。粒子についての情報は、ソーティングエレクトロニクス又は他の検出システム(図6Bには図示せず)によるなどして分析される。偏向板652及び654は、独立して制御されて、帯電した液滴を引き付けるか又は反発させて、液滴を目的の収集容器(例えば、672、674、676、又は678のうちの1つ)に向かって誘導し得る。図6Bに示されるように、偏向板652及び654は制御されて、粒子を第1の経路662に沿って容器674に向かって、又は第2の経路668に沿って容器678に向かって方向付け得る。粒子が関心対象でない(例えば、指定されたソート範囲内の散乱又は照明情報を呈さない)場合、偏向板は、粒子がフロー経路664に沿って進み続けることを可能にし得る。そのような非荷電の液滴は、吸引器670を介してなど、廃棄物容器内に移行し得る。
【0153】
ソーティングエレクトロニクスは、測定値の収集を始動し、粒子に関する蛍光信号を受信し、粒子のソーティングを引き起こすために偏向板をどのように調整するかを決定するために含まれ得る。図6Bに示される実施形態の例示的な実装形態としては、Becton,Dickinson and Company(Franklin Lakes,NJ)によって市販されているBD FACSAria(商標)系のフローサイトメータが挙げられる。
【0154】
コンピュータ制御システム
本開示の態様は、コンピュータ制御システムを更に含み、システムは、本明細書に説明する方法の完全な自動化又は部分的な自動化のための1つ以上のコンピュータを更に含む。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされるときに、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するための命令と、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成するための命令と、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムとを含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、光検出システムからのデータ信号に基づいて、粒子の1つ以上の周波数コードされた画像などの粒子の画像を生成するための命令を含む。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、散乱光検出器チャネルからのデータ信号(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)に基づいて、粒子の画像を生成するための命令を含む。他の事例では、コンピュータプログラムは、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するための命令を含む。他の事例では、コンピュータプログラムは、1つ以上の光損失検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するための命令を含む。更に他の事例では、コンピュータプログラムは、光散乱検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上からのデータ信号の組み合わせからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するための命令を含む。
【0156】
いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、画像の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、画像内の粒子の視覚化閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、コンピュータプログラムは、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、同時に変調される2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを変調するための命令を含む。
【0157】
いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、ピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、コンピュータプログラムは、1つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。他の事例では、コンピュータプログラムは、散乱光検出器チャネル及び2つ以上の蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、検出パラメータは、分析領域内の各ピクセル位置での光強度の閾値である。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、コンピュータプログラムは、前方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。ある特定の事例では、コンピュータプログラムは、側方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む。
【0158】
ある特定の実施形態では、コンピュータプログラムは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、視覚化パラメータを変調するための命令を含む。
【0159】
【表3】
【0160】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される。
【0161】
実施形態では、コンピュータプログラムは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、データ取得パラメータを自動的に調整するための命令を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間に、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するための命令を含む。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで検出器チャネルのうちの1つ以上の光強度検出閾値を動的に調整するための命令を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、データ取得パラメータの変更を、光検出システムの1つ以上の非撮像光検出器チャネルで生成されたデータ信号に適用するための命令を含む。
【0162】
いくつかの実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、検出チャネルのうちの1つ以上(例えば、側方散乱光検出チャネル)で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するための命令を含む。他の事例では、コンピュータプログラムは、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、画像を生成しないための命令を含む。いくつかの事例では、コンピュータプログラムは、視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のソーティングパラメータを自動的に調整するための命令を含む。ある特定の事例では、コンピュータプログラムは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、試料中の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートをリアルタイムで動的に調整するための命令を含む。
【0163】
実施形態では、システムは、入力モジュール、処理モジュール、及び出力モジュールを含む。主題のシステムは、ハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との両方を含んでも良く、ハードウェア構成要素は、例えば、サーバの形態で1つ以上のプラットフォームの形態をとっても良く、その結果、システムの機能要素、すなわち、特定のタスク(情報の入出力の管理、情報の処理など)を実行するシステムのそれらの要素は、システムに表される1つ以上のコンピュータプラットフォーム上で及びそれにわたってソフトウェアアプリケーションの実行によって実行されても良い。
【0164】
システムは、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを含んでも良い。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであっても良い。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、Java、Perl、C++、他の高級言語又は低級言語、並びにそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的には、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログ又はデジタルシステムであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、第1及び第2の光信号に基づいて、ユーザが、光源をフローストリームと手動で位置合わせさせることを可能にするアナログ電子機器を含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、負帰還制御などのフィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
【0165】
システムメモリは、様々な既知又は将来のメモリ記憶デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスク若しくはテープなどの磁気媒体、リードライトコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、又は他のメモリ記憶デバイスが挙げられる。メモリ記憶デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、又はディスクドライブを含む、様々な既知又は将来のデバイスのいずれかであり得る。そのようなタイプのメモリ記憶デバイスは、通常、それぞれ、コンパクトディスク、磁気テープ、リムーバブルハードディスク、又は磁気ディスクなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み出し、及び/又はプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、又は現在使用されている、若しくは後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、通常、コンピュータソフトウェアプログラム及び/又はデータを記憶する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、通常、システムメモリ、及び/又はメモリ記憶デバイスと併せて使用されるプログラム記憶デバイスに記憶される。
【0166】
いくつかの実施形態では、制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)が記憶されているコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品が説明される。制御ロジックは、プロセッサによって実行されるとコンピュータ、プロセッサに、本明細書に記載された機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主にハードウェア内に実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェアステートマシンの実装は、関連技術分野の当業者には明らかである。
【0167】
メモリは、磁気、光学、又はソリッドステート記憶デバイス(磁気若しくは光学ディスク、又はテープ、又はRAM、又は固定型若しくは携帯型のいずれかの任意の他の好適なデバイスを含む)などの、プロセッサがデータを記憶し、取り出すことができる任意の好適なデバイスであり得る。プロセッサは、必要なプログラムコードを担持するコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含み得る。プログラミングは、通信チャネルを介してプロセッサにリモートで提供され得るか、又はメモリ又は何らかの他の携帯型若しくは固定型のコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品に、メモリと一緒にそれらのデバイスのいずれかを使用して、あらかじめ保存され得る。例えば、磁気又は光学ディスクは、プログラミングを担持し得、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムは、例えば、コンピュータプログラム製品の形態のプログラミング、上記の方法を実施する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取り及びアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体としては、以下に限定されないが、磁気ディスク、ハードディスク記憶媒体、及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAM及びROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、並びに磁気/光学記憶媒体などのこれらのカテゴリのハイブリッドが挙げられる。
【0168】
プロセッサは、また、リモート位置でユーザと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザがシステムと直接接触せず、広域ネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、又は携帯電話(すなわち、スマートフォン)を含む任意の他の好適な通信チャネルに接続されたコンピュータなど、外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
【0169】
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワーク及び/又は別のデバイスと通信するための受信機及び/又は送信機を含む。通信インターフェースは、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数特定(RFID)、ジグビー通信プロトコル、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び符号分割多元接続(CDMA)又はモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含むが、これらに限定されない、有線又は無線通信のために構成され得る。
【0170】
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成される(例えば、診療所又は病院環境における)コンピュータ端末などの他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、RS-232ポート、又は任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポート又はインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成される。
【0171】
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、又は任意の他の好適な無線通信プロトコルのために構成され、主題のシステムが、コンピュータ端末及び/又はネットワーク、通信可能な携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、又はユーザが併せて使用し得る任意の他の通信デバイスなど、他のデバイスと通信することを可能にする。
【0172】
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されたローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、又はWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用するデータ転送のための接続を提供するように構成される。
【0173】
一実施形態では、主題のシステムは、例えば、802.11若しくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、又はIrDA赤外線プロトコルなどの共通標準を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成される。サーバデバイスは、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)若しくはノートブックコンピュータなどの別のポータブルデバイス、又はデスクトップコンピュータ、アプライアンスなどのより大きなデバイスであっても良い。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ、並びにボタン、キーボード、マウス、又はタッチスクリーンなどの入力デバイスを有する。
【0174】
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上述の通信プロトコル及び/又は機構のうちの1つ以上を使用して、ネットワーク又はサーバデバイスと、主題のシステム内、例えば、任意選択的なデータ記憶ユニット内に記憶されたデータを自動的に又は半自動で通信するように構成される。
【0175】
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、通常、ピクセルのアレイとして論理的及び/又は物理的に編成され得る。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザとの間にグラフィカル入力及び出力インターフェースを提供するための、及びユーザ入力を処理するための、様々な既知又は将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信し得る。これらの通信のいくつかは、ネットワーク又は他のタイプのリモート通信を使用する代替の実施形態で達成され得る。出力マネージャは、また、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、又は衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザに、処理モジュールによって生成された情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実施され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、若しくはXMLドキュメント、電子メール若しくは他のファイル、又は他の形態のデータを含み得る。データは、ユーザが追加のSQL、HTML、XML、又は他のドキュメント若しくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含み得る。主題のシステム内に存在する1つ以上のプラットフォームは、通常、一般的にサーバと呼ばれるコンピュータのクラスのものであるが、任意のタイプの既知のコンピュータプラットフォーム又は将来開発されるタイプであっても良い。また一方、それらは、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、又は他のコンピュータタイプであっても良い。それらは、任意の既知若しくは将来のタイプのケーブル配線、又はネットワーク化されているか、若しくはされていないかのいずれかの無線システムを含む、他の通信システムを介して接続されても良い。それらは、同一場所に配置され得るか、又は物理的に分離され得る。場合により、選択されたコンピュータプラットフォームのタイプ及び/又は構成に応じて、様々なオペレーティングシステムが、コンピュータプラットフォームのいずれかで採用され得る。適切なオペレーティングシステムとしては、Windows、iOS、Oracle Solaris、Linux(登録商標)、IBM i、Unixなどが挙げられる。
【0176】
図7は、ある特定の実施形態による、例示的なコンピューティングデバイス700の一般的なアーキテクチャを示す。図7に示すコンピューティングデバイス700の一般的なアーキテクチャは、コンピュータハードウェア及びソフトウェア構成要素の配置を含む。コンピューティングデバイス700は、図7に示される要素よりも多くの(又はよりも少ない)要素を含み得る。ただし、有効な開示を提供するためには、これらの一般的に伝統的な要素の全てが、必ずしも示される必要はない。図示のように、コンピューティングデバイス700は、処理ユニット710、ネットワークインターフェース720、コンピュータ可読媒体ドライブ730、入力/出力デバイスインターフェース740、ディスプレイ750、及び入力デバイス760を含み、それらの全ては、通信バスを経由して互いに通信することができる。ネットワークインターフェース720は、1つ以上のネットワーク又はコンピューティングシステムへの接続を提供することができる。したがって、処理ユニット710は、ネットワークを介して、他のコンピューティングシステム又はサービスから情報及び命令を受信することができる。処理ユニット710は、また、メモリ770との間でも通信することができ、入力/出力デバイスインターフェース740を介して、任意選択的なディスプレイ750のための出力情報を更に提供することができる。入力/出力デバイスインターフェース740は、また、キーボード、マウス、デジタルペン、マイクロフォン、タッチスクリーン、ジェスチャー認識システム、音声認識システム、ゲームパッド、加速度計、ジャイロスコープ、又は他の入力デバイスなどの、任意選択的な入力デバイス760から入力を受信することもできる。
【0177】
メモリ770は、処理ユニット710が順番に実行して1つ以上の実施形態を実施するコンピュータプログラム命令(いくつかの実施形態では、モジュール又は構成要素としてグループ化される)を含むことができる。メモリ770は、一般的に、RAM、ROM、及び/又は他の永続的、補助的、又は非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。メモリ770は、コンピューティングデバイス700の一般的な管理及び動作において、処理ユニット710によって使用されるためのコンピュータプログラム命令を提供するオペレーティングシステム772を記憶することができる。メモリ770は、本開示の態様を実装するためのコンピュータプログラム命令及び他の情報を更に含むことができる。
【0178】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体
本開示の態様は、主題の方法を実践するための命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を更に含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書に記載の方法を実践するためのシステムの完全な自動化又は部分的な自動化のために、1つ以上のコンピュータの上で採用され得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の方法による命令は、「プログラミング」の形態でコンピュータ可読媒体にコード化され得、この場合、「コンピュータ可読媒体」という用語は、本明細書で使用される場合、実行及び処理のために命令及びデータをコンピュータに提供することに関与する任意の非一時的記憶媒体を指す。好適な非一時的記憶媒体の例は、磁気ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM、DVD-ROM、Blue-rayディスク、ソリッドステートディスク、及びネットワーク接続型記憶装置(NAS)を含むが、このようなデバイスが、コンピュータの内部にあるか、又は外部にあるかを問わない。情報を含むファイルは、コンピュータ可読媒体に「記憶」することができ、ここで、「記憶」とは、その情報がコンピュータによって後日アクセス可能及び検索可能であるように、その情報を記録することを意味する。本明細書に記載のコンピュータ実施方法は、任意の数のコンピュータプログラミング言語のうちの1つ以上で記述することができるプログラミングを使用して、実行され得る。そのような言語としては、例えば、Python、Java、Java Script、C、C#、C++、Go、R、Swift、PHP、及び任意の多くの他の言語が挙げられる。
【0179】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するためのアルゴリズムと、検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成するためのアルゴリズムと、粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムとを含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出システムからのデータ信号に基づいて、粒子の1つ以上の周波数コードされた画像などの粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネルからのデータ信号(例えば、前方散乱画像データ、側方散乱画像データ)に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の光損失検出器チャネルからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。更に他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光散乱検出器チャネル、蛍光検出器チャネル、及び光損失検出器チャネルのうちの2つ以上からのデータ信号の組み合わせからのデータ信号に基づいて、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。
【0181】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の粒子の視覚化閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な分析領域内の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、同時に変調される2つ以上の粒子画像の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。
【0182】
いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネル及び2つ以上の蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、検出パラメータは、分析領域内の各ピクセル位置での光強度の閾値である。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、散乱光検出器チャネル(例えば、側方散乱又は前方散乱)及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、側方散乱光検出器チャネル及び蛍光光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む。
【0183】
ある特定の実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む。
【0184】
【表4】
【0185】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される。
【0186】
実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、データ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出されている間に、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、視覚化パラメータの変更に応答して、リアルタイムで検出器チャネルのうちの1つ以上の光強度検出閾値を動的に調整するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、データ取得パラメータの変更を、光検出システムの1つ以上の非撮像光検出器チャネルで生成されたデータ信号に適用するためのアルゴリズムを含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、データ取得パラメータは、画像を生成するための光強度検出閾値である。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、検出チャネルのうちの1つ以上で検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む。他の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、光検出チャネルで検出された光が光強度閾値を超えないときに、画像を生成しないためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器のソーティングパラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む。ある特定の事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、試料中の1つ以上の粒子集団のためのソーティングゲートをリアルタイムで動的に調整するためのアルゴリズムを含む。
【0188】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを有する1つ以上のコンピュータシステム上で採用され得る。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであっても良い。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、上述したような様々なプログラミング言語、他の高級言語又は低級言語、並びにそれらの組み合わせで記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的には、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。
【0189】
キット
本開示の態様は、キットを更に含み、キットは、本明細書に説明される光検出システムの構成要素のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、キットは、コンピュータ可読媒体(例えば、フラッシュドライブ、USB記憶装置、コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスクなど)、又はインターネットウェブプロトコル若しくはクラウドサーバからプログラミングをダウンロードするための命令の形態などの主題のシステムのための複数の光検出器及びプログラミングを含む。キットは、また、レンズ、ミラー、フィルタ、光ファイバ、波長セパレータ、ピンホール、スリット、コリメーティングプロトコル、及びそれらの組み合わせなどの光学調整構成要素を含み得る。
【0190】
キットは、主題の方法を実践するための命令を更に含み得る。これらの命令は、様々な形態で主題のキット中に存在し得、そのうちの1つ以上は、キット中に存在し得る。これらの命令が存在し得る1つの形態は、好適な媒体又は基板、例えば、情報が印刷される1枚以上の紙、キットのパッケージ、添付文書などに印刷される情報としてである。これらの命令の更に別の形態は、情報が記録されたコンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、ポータブルフラッシュドライブなどである。存在し得るこれらの命令の更に別の形態は、隔たったサイトで情報にアクセスするために、インターネットを介して使用され得るウェブサイトアドレスである。
【0191】
ユーティリティ
主題の方法、システム、及びコンピュータシステムは、光検出システムの光検出器を最適化することが望ましい、様々な用途での使用を見出す。主題の方法及びシステムは、また、生体試料などの流体培地中の試料中の粒子構成要素を分析し、ソートするために使用される複数の光検出器を有する光検出システムのための使用を見出す。本開示は、また、フローサイトメトリにおける使用も見出され、ここでは改善された細胞選別精度、強化された粒子収集、低減されたエネルギー消費、粒子充電効率、より正確な粒子充電、及び細胞選別中の強化された粒子偏向を有するフローサイトメータを提供することが望ましい。実施形態では、本開示は、フローサイトメータによる試料分析中のユーザ入力又は手動調整の必要性を低減させる。ある特定の実施形態では、主題の方法及びシステムは、完全に自動化されたプロトコルを提供し、その結果、使用中のフローサイトメータへの調整が、任意のヒト入力があっても、ほとんど必要としない。
【0192】
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本開示は、また、以下の付記によっても画定される。
【0193】
1.粒子分析器であって、
撮像光検出器を備える光検出システムであって、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するように構成されている、光検出システムと、
メモリを備えるプロセッサであって、メモリは、プロセッサに動作可能に結合されている、プロセッサとを備え、メモリは、記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、
検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させ、
フローストリーム中の粒子の画像の視覚化パラメータを変調させ、
変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整させる、粒子分析器。
2.メモリは、光検出システムの側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から粒子の画像を生成するための命令を含む、付記1に記載の粒子分析器。
3.メモリは、光検出システムの1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から粒子の画像を生成するための命令を含む、付記1又は2に記載の粒子分析器。
4.メモリは、光検出システムの前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から粒子の画像を生成するための命令を含む、付記1~3のいずれか一つに記載の粒子分析器。
5.メモリは、光検出システムの光損失検出器チャネルからのデータ信号から粒子の画像を生成するための命令を含む、付記1~4のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0194】
6.メモリは、画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するための命令を含む、付記1~5のいずれか一つに記載の粒子分析器。
7.メモリは、分析領域内の粒子の閾値視覚化を超えるように視覚化パラメータを変調するための命令を含む、付記6に記載の粒子分析器。
8.メモリは、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するための命令を含む、付記7に記載の粒子分析器。
9.メモリは、画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するための命令を含む、付記7又は8に記載の粒子分析器。
10.粒子は細胞であり、メモリは、画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するための命令を含む、付記7~9のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0195】
11.視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、付記1~10のいずれか一つに記載の粒子分析器。
12.メモリは、分析領域内の1つ以上の位置について、ピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記11に記載の粒子分析器。
13.メモリは、1つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記11又は12に記載の粒子分析器。
14.メモリは、側方散乱光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記13に記載の粒子分析器。
15.メモリは、1つ以上の蛍光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記13又は14に記載の粒子分析器。
【0196】
16.メモリは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記13~15のいずれか一つに記載の粒子分析器。
17.メモリは、散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、付記16に記載の粒子分析器。
18.散乱光検出器チャネルは、側方散乱光検出器チャネルである、付記17に記載の粒子分析器。
19.散乱光検出器チャネルは、前方散乱光検出器チャネルである、付記17に記載の粒子分析器。
20.メモリは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次からなる群から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、視覚化パラメータを変調するための命令を含み、
【0197】
【表5】
【0198】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される、付記11~19のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0199】
21.ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値を含む、付記11~20のいずれか一つに記載の粒子分析器。
22.粒子画像の視覚化パラメータを変調するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備えるディスプレイを更に備える、付記11~21のいずれか一つに記載の粒子分析器。
23.GUIは、ピクセル強度閾値を調整するためのスライドバーを備える、付記22に記載の粒子分析器。
24.GUIは、試料の複数の異なる粒子の画像を表示するように構成されたグリッドを備える、付記22又は23に記載の粒子分析器。
25.GUI上のスライドバーを調整することは、グリッド上に表示される粒子画像のうちの2つ以上の視覚化パラメータを変調する、付記23又は24に記載の粒子分析器。
【0200】
26.GUI上のスライドバーを調整することは、グリッド上に表示される全ての粒子画像の視覚化パラメータを変調する、付記25に記載の粒子分析器。
27.メモリは、粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器の検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値を自動的に調整するための命令を含む、付記1~26のいずれか一つに記載の粒子分析器。
28.メモリは、側方散乱光検出チャネルによって検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するための命令を含む、付記27に記載の粒子分析器。
29.メモリは、側方散乱光検出チャネルによって検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えないときに、粒子の画像を生成しないための命令を含む、付記27に記載の粒子分析器。
30.粒子ソータを更に備える、付記1~29のいずれか一つに記載の粒子分析器。
【0201】
31.メモリは、調整された視覚化パラメータに応答して、試料の粒子のソーティングゲートを自動的に生成するための命令を含む、付記30に記載の粒子分析器。
32.フローストリーム中の試料の粒子を照射するための光源を更に備える、付記1~31のいずれか一つに記載の粒子分析器。
33.光源は、2つ以上のレーザーを備える、付記32に記載の粒子分析器。
【0202】
34.粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法であって、
光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、
検出された光に基づいて、粒子の画像を生成することと、
粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することと
を含む、方法。
35.粒子の画像は、側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記34に記載の方法。
36.粒子の画像は、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記34又は35に記載の方法。
37.粒子の画像は、前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記34~36のいずれか一つに記載の方法。
38.粒子の画像は、光損失検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記34~37のいずれか一つに記載の方法。
【0203】
39.画像の分析領域の視覚化パラメータを変調することを含む、付記34~38のいずれか一つに記載の方法。
40.変調された視覚化パラメータは、分析領域内の粒子の超えた閾値視覚化を含む、付記39に記載の方法。
41.変調された視覚化パラメータは、画像内の粒子の境界の視覚化を含む、付記40に記載の方法。
42.変調された視覚化パラメータは、画像内の粒子の内部構成要素の視覚化を含む、付記40又は41に記載の方法。
43.粒子は細胞であり、変調された視覚化パラメータは、画像内の細胞の細胞内構成要素の視覚化を含む、付記40~42のいずれか一つに記載の方法。
【0204】
44.変調された視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、付記34~43のいずれか一つに記載の方法。
45.ピクセル強度閾値は、分析領域内の1つ以上の位置について変調される、付記44に記載の方法。
46.ピクセル強度閾値は、1つ以上の検出器チャネルに対して変調される、付記44又は45に記載の方法。
47.ピクセル強度閾値は、側方散乱光検出器チャネルに対して変調される、付記46に記載の方法。
48.ピクセル強度閾値は、1つ以上の蛍光検出器チャネルに対して変調される、付記46又は47に記載の方法。
【0205】
49.ピクセル強度閾値は、2つ以上の検出器チャネルに対して変調される、付記44~48のいずれか一つに記載の方法。
50.ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルに対して変調される、付記49に記載の方法。
51.散乱光検出器チャネルは、側方散乱光検出器チャネルである、付記50に記載の方法。
53.散乱光検出器チャネルは、前方散乱光検出器チャネルである、付記51に記載の方法。
【0206】
54.視覚化パラメータは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次からなる群から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、変調され、
【0207】
【表6】
【0208】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される、付記44~53のいずれか一つに記載の方法。
55.ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値を含む、付記44~54のいずれか一つに記載の方法。
56.粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器の検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値を自動的に調整することを含む、付記34~55のいずれか一つに記載の方法。
57.粒子の画像は、側方散乱光検出チャネルで検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに生成される、付記56に記載の方法。
58.粒子の画像は、側方散乱光検出チャネルで検出された光が、調整された光強度閾値を超えないときに、生成されない、付記57に記載の方法。
【0209】
59.変調された視覚化パラメータに応答して、試料の粒子のソーティングゲートを自動的に生成することを更に含む、付記34~58のいずれか一つに記載の方法。
60.変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器に動作可能に結合された集積回路デバイスのデジタル信号処理パラメータを自動的に調整することを含む、付記34~59のいずれか一つに記載の方法。
61.集積回路デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む、付記60に記載の方法。
62.粒子分析器のデータ取得パラメータは、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出される間、自動的に調整される、付記34~61のいずれか一つに記載の方法。
【0210】
63.粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法であって、
フローストリーム中の試料の照射された粒子の画像の視覚化パラメータを変調することを含み、
粒子分析器のデータ取得パラメータは、変調された視覚化パラメータに応答して、自動的に調整される、
方法。
64.粒子の画像は、側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記63に記載の方法。
65.粒子の画像は、1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記63又は64に記載の方法。
66.粒子の画像は、前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記63~65のいずれか一つに記載の方法。
67.粒子の画像は、光損失検出器チャネルからのデータ信号から生成される、付記63~66のいずれか一つに記載の方法。
【0211】
68.画像の分析領域の視覚化パラメータを変調することを含む、付記63~67のいずれか一つに記載の方法。
69.分析領域内の粒子の閾値視覚化を超えるように視覚化パラメータを変調することを含む、付記68に記載の方法。
70.閾値視覚化を超えることは、画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分な方法で、視覚化パラメータを変調することを含む、付記69に記載の方法。
71.閾値視覚化を超えることは、画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分な方法で、視覚化パラメータを変調することを含む、付記68~70のいずれか一つに記載の方法。
72.粒子は細胞であり、閾値視覚化を超えることは、画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分な方法で、視覚化パラメータを変調することを含む、付記69~71のいずれか一つに記載の方法。
【0212】
73.視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、付記68~72のいずれか一つに記載の方法。
74.分析領域内の1つ以上の位置について、ピクセル強度閾値を変調することを含む、付記73に記載の方法。
75.ピクセル強度閾値は、1つ以上の検出器チャネルに対して変調される、付記73又は74に記載の方法。
76.ピクセル強度閾値は、側方散乱光検出器チャネルに対して変調される、付記75に記載の方法。
77.ピクセル強度閾値は、1つ以上の蛍光検出器チャネルに対して変調される、付記75又は76に記載の方法。
【0213】
78.ピクセル強度閾値は、2つ以上の検出器チャネルに対して変調される、付記73~77のいずれか一つに記載の方法。
79.ピクセル強度閾値は、散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルに対して変調される、付記78に記載の方法。
80.散乱光検出器チャネルは、側方散乱光検出器チャネルである、付記79に記載の方法。
81.散乱光検出器チャネルは、前方散乱光検出器チャネルである、付記79に記載の方法。
82.視覚化パラメータは、2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次からなる群から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、変調され、
【0214】
【表7】
【0215】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される、付記73~81のいずれか一つに記載の方法。
【0216】
83.ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値を含む、付記73~82のいずれか一つに記載の方法。
84.ピクセル強度閾値を変調することは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上のスライドバーを調整することを含む、付記73~83のいずれか一つに記載の方法。
85.GUIは、試料の複数の異なる粒子の画像を表示するように構成されたグリッドを更に備える、付記84に記載の方法。
86.GUI上のスライドバーを調整することは、グリッド上に表示される粒子画像のうちの2つ以上の視覚化パラメータを変調する、付記85に記載の方法。
87.グラフィカルユーザインターフェース上のスライドバーを調整することは、グリッド上に表示される全ての粒子画像の視覚化パラメータを変調する、付記86に記載の方法。
【0217】
88.粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器の1つ以上の検出器チャネルの光強度検出閾値は、自動的に調整される、付記63~87のいずれか一つに記載の方法。
89.粒子の画像は、側方散乱光検出チャネルで検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに生成される、付記88に記載の方法。
90.粒子の画像は、側方散乱光検出チャネルで検出された光が、光強度閾値を超えないときに、生成されない、付記89に記載の方法。
91.調整された視覚化パラメータに応答して、試料の粒子のソーティングゲートは、自動的に調整される、付記63~90のいずれか一つに記載の方法。
92.変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器に動作可能に結合された集積回路デバイスのデジタル信号処理パラメータは、自動的に調整される、付記63~90のいずれか一つに記載の方法。
【0218】
93.集積回路デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む、付記92に記載の方法。
94.粒子分析器のデータ取得パラメータは、フローストリーム中の照射された試料からの光が検出される間、自動的に調整される、付記63~93のいずれか一つに記載の方法。
【0219】
95.粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための記憶された命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
命令は、
光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するためのアルゴリズムと、
検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成するためのアルゴリズムと、
粒子の画像の変調された視覚化パラメータに応答して、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムと
を含む、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
96.側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む、付記95に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
97.1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む、付記95又は96に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
98.前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む、付記95~97のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0220】
99.光損失検出器チャネルからのデータ信号から、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む、付記95~98のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
100.画像の分析領域の視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む、付記95~99のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
101.分析領域内の粒子の閾値視覚化を超えるように視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む、付記100に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
102.画像内の粒子の境界を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む、付記101に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
103.画像内の粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む、付記101又は102に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0221】
104.画像内の細胞の細胞内構成要素を視覚化するのに十分に視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含む、付記101~103のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
105.視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、付記95~104のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
106.分析領域内の1つ以上の位置について、ピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記107に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
107.1つ以上の検出器チャネルについて、ピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記107又は106に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
108.側方散乱光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記107に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0222】
109.1つ以上の蛍光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記107又は108に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
110.2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記105~109のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
111.散乱光検出器チャネル及び蛍光検出器チャネルのピクセル強度閾値を変調するためのアルゴリズムを含む、付記110に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
112.散乱光検出器チャネルは、側方散乱光検出器チャネルである、付記111に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
113.散乱光検出器チャネルは、前方散乱光検出器チャネルである、付記111に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0223】
114.2つ以上の検出器チャネルのピクセル強度が、次からなる群から選択されるロジックに従ってあらかじめ決定された閾値を超える又は超えないときに、視覚化パラメータを変調するためのアルゴリズムを含み、
【0224】
【表8】
【0225】
式中、A及びBは、前方散乱光検出器チャネル(FSC)、側方散乱光検出器チャネル(SSC)、蛍光検出器チャネル(FL)、及び光損失検出器チャネル(LL)から独立して選択される、付記105~113のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
115.ピクセル強度閾値は、画像マスク閾値を含む、付記105~114のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
116.粒子画像の視覚化パラメータの変更に応答して、粒子分析器の検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値を自動的に調整するためのアルゴリズムを含む、付記95~115のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
117.側方散乱光検出チャネルによって検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えたときに、粒子の画像を生成するためのアルゴリズムを含む、付記116に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
118.側方散乱光検出チャネルによって検出された光が、調整された光強度検出閾値を超えないときに、粒子の画像を生成しないためのアルゴリズムを含む、付記117に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0226】
119.変調された視覚化パラメータに応答して、試料の粒子をソーティングするためのゲートを自動的に生成するためのアルゴリズムを含む、付記95~118のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
120.フローストリーム中の照射された試料からの光が検出される間、粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整するためのアルゴリズムを含む、付記95~119のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0227】
上記の発明は、明確な理解のために例示及び例によって多少詳しく説明されてきたが、当業者であれば、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、それらの発明に対して特定の変更及び修正が行われ得ることは、容易に明らかである。
【0228】
したがって、上記は単に本発明の原理を例示するにすぎない。当業者は、本明細書に明示的に記載又は示されていないが、本発明の原理を具現化し、その精神及び範囲内に含まれる様々な配置を考案することができることが理解される。更に、本明細書に記載される全ての例及び条件付き言語は、主に、読者が、本発明の原理及び発明者が当該技術分野を促進するために寄与する概念を理解することを助ける点を意図し、かかる具体的に記載される例及び条件に限定されないと解釈されるべきである。更に、本発明の原理、態様、及び実施形態、並びにその特定の例を記載する本明細書における全ての記述は、その構造的及び機能的等価物の両方を包含することを意図する。加えて、かかる等価物は、構造にかかわらず、現在既知である等価物及び将来開発される等価物、すなわち、構造に関係なく同じ機能を実行するように開発された任意の要素の両方を含むことが意図される。更に、本明細書に開示されるものは、かかる開示が特許請求の範囲に明示的に記載されるか否かにかかわらず、公衆に捧げられることを意図するものではない。
【0229】
したがって、本発明の範囲は、本明細書に示され、説明された例示的な実施形態に限定されることを意図されていない。むしろ、本発明の範囲及び趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。特許請求の範囲において、米国特許法第112条(f)又は米国特許法第112条(6)は、特許請求の範囲への限定の始まりの正確な語句「のための手段」又は正確な語句「のためのステップ」が列挙されている場合にのみ、そのような特許請求の範囲に限定するために公使されると明示的に定義され、そのような正確な語句が、特許請求の範囲への限定において使用されない場合、米国特許法第112条(f)又は米国特許法第112条(6)は行使されない。
【0230】
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)に従って、本出願は、2021年11月17日に出願された米国仮特許出願第63/280,373号の出願日に対する優先権を主張し、その出願の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。

図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子分析器であって、
撮像光検出器を有し、光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出するように構成されている、光検出システムと、
メモリを有するプロセッサと
を備えており、
前記メモリは、前記プロセッサに動作可能に結合されており、前記メモリは、記憶された命令を含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサに、
検出された光に基づいて、各粒子の画像を生成させ、
前記フローストリーム中の粒子の画像の視覚化パラメータを変調させ、
変調された視覚化パラメータに応答して、前記粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整させる、
粒子分析器。
【請求項2】
前記メモリは、前記光検出システムの側方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1に記載の粒子分析器。
【請求項3】
前記メモリは、前記光検出システムの1つ以上の蛍光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項4】
前記メモリは、前記光検出システムの前方散乱光検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項5】
前記メモリは、前記光検出システムの光損失検出器チャネルからのデータ信号から前記粒子の前記画像を生成するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項6】
前記メモリは、前記画像の分析領域の前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項7】
前記メモリは、前記分析領域内の前記粒子の閾値視覚化を超えるように前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項6に記載の粒子分析器。
【請求項8】
前記メモリは、前記画像内の前記粒子の境界を視覚化するのに十分に前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項7に記載の粒子分析器。
【請求項9】
前記メモリは、前記画像内の前記粒子の内部構成要素を視覚化するのに十分に前記視覚化パラメータを変調するための命令を含む、請求項7に記載の粒子分析器。
【請求項10】
前記視覚化パラメータは、ピクセル強度閾値である、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項11】
前記メモリは、前記分析領域内の1つ以上の位置について、前記ピクセル強度閾値を変調するための命令を含む、請求項10に記載の粒子分析器。
【請求項12】
前記粒子画像の前記視覚化パラメータを変調するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を有するディスプレイを更に備える、請求項11に記載の粒子分析器。
【請求項13】
前記メモリは、前記粒子画像の前記視覚化パラメータの変更に応答して、前記粒子分析器の前記検出器チャネルのうちの1つ以上についての光強度検出閾値を自動的に調整するための命令を含む、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項14】
粒子ソータを更に備える、請求項1又は2に記載の粒子分析器。
【請求項15】
粒子分析器のデータ取得パラメータの動的リアルタイム調整のための方法であって、
光源で照射されたフローストリーム中の試料の粒子からの光を検出することと、
検出された光に基づいて、前記粒子の画像を生成することと、
前記粒子の前記画像の変調された視覚化パラメータに応答して、前記粒子分析器のデータ取得パラメータを自動的に調整することと
を含む、方法。
【国際調査報告】