(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】マイクロニードル組立体
(51)【国際特許分類】
A61M 37/00 20060101AFI20241106BHJP
【FI】
A61M37/00 510
A61M37/00 520
A61M37/00 530
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532806
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 KR2022017102
(87)【国際公開番号】W WO2023106639
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0174179
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524194045
【氏名又は名称】デウン セラピューティックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】カン,ユン シク
(72)【発明者】
【氏名】イム,ジ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】オム,ジェ ホン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ブ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ファン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ボッキ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA72
4C267BB06
4C267BB23
4C267CC01
(57)【要約】
本発明の一実施例は上面に一つ以上の陰刻部と前記陰刻部に注入されて成形されたマイクロニードルを有するモールドおよび前記モールドの上面に分離可能に結合されるアプリケータを含み、前記アプリケータは板状で形成され、包装時に前記マイクロニードルが露出しないように保護する第1面および使用時に前記マイクロニードルに付着されて前記マイクロニードルを前記モールドから分離させる粘着部が形成された第2面を含む、マイクロニードル組立体を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に一つ以上の陰刻部と前記陰刻部に注入されて成形されたマイクロニードルを有するモールド;および
前記モールドの上面に分離可能に結合されるアプリケータを含み、
前記アプリケータは板状で形成され、包装時に前記マイクロニードルが露出しないように保護する第1面および使用時に前記マイクロニードルに付着されて前記マイクロニードルを前記モールドから分離させる粘着部が形成された第2面を含む、マイクロニードル組立体。
【請求項2】
前記アプリケータは、
前記第2面で前記マイクロニードルと対応する位置に備えられ、一端部が平たく形成される一つ以上の加圧突起をさらに含み、
前記粘着部は前記加圧突起の前記一端部に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項3】
前記モールドは前記マイクロニードルが形成された領域の外側に形成される一つ以上のガイド突出部をさらに含み、
前記アプリケータは前記加圧突起が形成された領域の外側に形成され、前記ガイド突出部が挿入される一つ以上のガイドホールをさらに含み、
前記ガイド突出部と前記ガイドホールは、包装時に前記モールドと前記アプリケータを結合し、使用時に前記粘着部が前記マイクロニードルに向かって移動することをガイドするように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項4】
包装時に前記アプリケータの第2面に分離可能に結合されて前記第2面を臨時的に閉鎖する保護カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項5】
前記アプリケータは堅固な材質からなることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項6】
前記モールドの陰刻部は尖端陰刻部であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項7】
前記マイクロニードルはそれぞれ独立的に存在することを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項8】
前記モールドは前記マイクロニードルに完全密着した1次包装容器であって、前記マイクロニードルが人体に適用される直前に除去されることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項9】
前記ガイドホールは前記アプリケータの第1面から第2面まで貫通して形成されることを特徴とする、請求項3に記載のマイクロニードル組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロニードル組立体に関し、より詳細には、マイクロニードルを安全に保管し、使用時にマイクロニードルの汚染を防止しながらも便利に皮膚に適用できるマイクロニードル組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
溶解性マイクロニードルの薬物の伝達はマイクロニードルの形状、物性および溶解度をはじめとする直接的な機械化学的特性だけでなく、投与(挿入)状態および投与時間などの適用方式にも大きく影響を受けるため、適合した適用方式を取って投与できない場合、個別のニードルが真皮層まで正しく挿入できないだけでなく定量の薬物が伝達できない場合もある。
【0003】
具体的には、熟練していない使用者がマイクロニードルを挿入するために任意の圧力を加えることになる時に、皮膚の貫通に必要な圧力が不足して個別のニードルの剤形が真皮層まで完全に挿入できない可能性がある。また、加圧時にマイクロニードルアレイの全体の面積に不均一な圧力が加えられたり、せん断方向の力が加えられる場合には不均一な挿入がなされ得、強い加圧で全体の剤形を完全に挿入したとしても持続的に加圧がなされない場合、高分子の溶解により個別のマイクロニードルの縦横比が低くなり、皮膚の自体の弾性および外部の動きによってマイクロニードルアレイが離脱する可能性がある。
【0004】
また、使用者が保管容器からマイクロニードルパッチを取り出して皮膚に付着した後、パッチをこすったり押してマイクロニードルを皮膚に挿入する場合、マイクロニードルが皮膚に垂直に挿入できずに曲がる問題とマイクロニードルが指によって汚染し得る問題が存在する。
【0005】
前記のような問題点を解決するために、マイクロニードルを安全に保管し、使用時に汚染を防止し、マイクロニードルの使用者による投与偏差を最小化するための方案が要求されている。
【0006】
先行技術文献
【0007】
韓国登録特許公報第10-1033514号(2011.04.29)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明の目的はマイクロニードルを安全に保管し、使用時にマイクロニードルの汚染を防止しながらも便利に皮膚に適用できるマイクロニードル組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を達成するために、本発明の一側面は上面に一つ以上の陰刻部と前記陰刻部に注入されて成形されたマイクロニードルを有するモールド;および
【0010】
前記モールドの上面に分離可能に結合されるアプリケータを含み、
【0011】
前記アプリケータは板状で形成され、包装時に前記マイクロニードルが露出しないように保護する第1面および使用時に前記マイクロニードルに付着されて前記マイクロニードルを前記モールドから分離させる粘着部が形成された第2面を含む、マイクロニードル組立体を提供する。
【0012】
本発明の一実施例において、前記アプリケータは、前記第2面で前記マイクロニードルと対応する位置に備えられ、一端部が平たく形成される一つ以上の加圧突起をさらに含み、前記粘着部は前記加圧突起の前記一端部に形成されることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0013】
本発明の一実施例において、前記モールドは前記マイクロニードルが形成された領域の外側に形成される一つ以上のガイド突出部をさらに含み、前記アプリケータは前記加圧突起が形成された領域の外側に形成され、前記ガイド突出部が挿入される一つ以上のガイドホールをさらに含み、前記ガイド突出部と前記ガイドホールは、包装時に前記モールドと前記アプリケータを結合し、使用時に前記粘着部が前記マイクロニードルに向かって移動することをガイドするように構成されることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0014】
本発明の一実施例において、包装時に前記アプリケータの第2面に分離可能に結合されて前記第2面を臨時的に閉鎖する保護カバーをさらに含むことを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0015】
本発明の一実施例において、前記アプリケータは堅固な材質からなることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0016】
本発明の一実施例において、前記モールドの陰刻部は尖端陰刻部であることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0017】
本発明の一実施例において、前記マイクロニードルはそれぞれ独立的に存在することを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0018】
本発明の一実施例において、前記モールドは前記マイクロニードルに完全密着した1次包装容器であって、前記マイクロニードルが人体に適用される直前に除去されることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【0019】
本発明の一実施例において、前記ガイドホールは前記アプリケータの第1面から第2面まで貫通して形成されることを特徴とする、マイクロニードル組立体であり得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一側面によると、マイクロニードル組立体は包装時にマイクロニードルが外部に露出しないように安全に保管し、使用時にアプリケータを利用してマイクロニードルを便利に皮膚に適用することができる。
【0021】
また、アプリケータはモールドに形成されたマイクロニードルの位置と対応する位置に加圧突起および粘着部が備えられて、モールドからマイクロニードルをより容易に分離させることができ、マイクロニードルを全体的に均一な加圧力で皮膚に浸透させることができるようになる。
【0022】
そして、アプリケータは加圧突起の高さを通じてマイクロニードルの皮膚挿入深さを保障することができる。
【0023】
本発明の効果は前記の効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能なすべての効果を含むものと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル組立体の斜視図およびA-A′断面図である。
【0025】
【
図2】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係る分解された状態のマイクロニードル組立体の斜視図およびB-B′断面図である。
【0026】
【
図3】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル分離前のモールドとアプリケータの斜視図およびC-C′断面図である。
【0027】
【
図4】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル付着時のモールドとアプリケータの斜視図およびD-D′断面図である。
【0028】
【
図5】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル分離後のモールドとアプリケータの斜視図およびE-E′断面図である。
【0029】
【
図6】(a)および(b)は、それぞれ本発明の一実施例に係るアプリケータを利用したマイクロニードルの人体適用前、適用後を示す使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、添付した図面を参照して本発明を説明することにする。しかし、本発明は多様な異なる形態で具現され得、したがってここで説明する実施例に限定されるものではない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明に関わらない部分は省略し、明細書全体を通じて類似する部分に対しては類似する図面符号を付した。
【0031】
明細書全体において、或る部分が他の部分と「連結」されているとする時、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の部材を挟んで「間接的に連結」されている場合も含む。また、或る部分が何らかの構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに具備できることを意味する。
【0032】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明することにする。
【0033】
図1の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル組立体の斜視図およびA-A′断面図であり、
図2の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係る分解された状態のマイクロニードル組立体の斜視図およびB-B′断面図であり、
図3の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル分離前のモールドとアプリケータの斜視図およびC-C′断面図であり、
図4の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル付着時のモールドとアプリケータの斜視図およびD-D′断面図であり、
図5の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係るマイクロニードル分離後のモールドとアプリケータの斜視図およびE-E′断面図であり、
図6の(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施例に係るアプリケータを利用したマイクロニードルの人体適用前、適用後を示す使用状態図である。
【0034】
図1~
図6を参照すると、本発明のマイクロニードル組立体1000はモールド100、アプリケータ200および保護カバー300を含む。
【0035】
より具体的には、マイクロニードル組立体1000は上面に一つ以上の陰刻部110および前記陰刻部110に注入されて成形されたマイクロニードル120を有するモールド100および前記モールド100の上面に分離可能に結合されるアプリケータ200を含む。この時、前記アプリケータ200は板状で形成され、包装時に前記マイクロニードル120が露出しないように保護する第1面210および使用時に前記マイクロニードル120に付着されて前記マイクロニードル120を前記モールド100から分離させる粘着部250が形成された第2面220を含んで構成される。
【0036】
モールド100は上面に一つ以上の陰刻部110を含むことができ、下面は平坦であり得る。陰刻部110はマイクロニードル120に対するモールドとして作用するものであり、前記マイクロニードル120と同じ形状であり得る。
【0037】
この時、陰刻部110は尖端陰刻部であり得る。本明細書に使われた用語、「尖端陰刻部」は通常のマイクロニードル120の形状を有するように、平面である上面から尖端をなす下面まで断面積が減少して前記上面から凹入した陰刻を意味する。本明細書に使われた用語、「上面」および/または「下面」は各構成の相対的な位置関係を特定するためのものであって、これらの絶対的な位置を特定するものではない。
【0038】
陰刻部110はモールド100の上面で相互に連結されずにそれぞれ独立的にアレイをなして存在することができる。これに伴い、前記陰刻部110に注入されて成形されるマイクロニードル120も相互に連結されずにそれぞれ独立的にアレイをなして存在することができる。このようなマイクロニードル120はアプリケータ200の粘着部250により前記モールド100の陰刻部110から分離され得る。
【0039】
マイクロニードル120は非金属、生分解性高分子および薬理成分からなる群から選択された一つ以上を含む原料物質がモールド100の陰刻部110で成形されることによって形成されたものであり得る。
【0040】
一実施例によると、モールド100は堅固な材質からなり得る。モールド100は任意の適切な材料で製造され得るが、好ましくはプラスチック樹脂からなり得る。
【0041】
より具体的には、モールド100はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリプロピレン(PP)からなる群から選択された少なくとも一つ以上であり得、これに限定されるものではない。
【0042】
従来のシリコン素材は高価であるため使い捨てとして使用するには負担があり再使用が必要であるが、この場合、マイクロニードルが成形される微細陰刻部部分に対する洗浄バリデーション(CV、Cleaning Validation)と洗浄溶媒のシリコン透過度に対する検証が難しい。またシリコン素材の場合、物理化学的に分解され、比較的弱い硬度によって製造過程または洗浄過程で破片の発生とシリコンモールドの寿命に対する検証が難しい部分がある。
【0043】
また、シリコン素材を利用したモールド製造方式はシリコンが外部空気や異物に対する保護の役割をできないので、乾燥されたマイクロニードルをシリコンモールドから脱型後に再包装しなければならない。この過程で微細な大きさのマイクロニードルを個別に密着包装することは現実的に難しいため、マイクロニードルが空気に露出したままパウチに包装されるかキャップ状の容器を被せた形態で包装されなければならない。
【0044】
包装容器の閉鎖性および安定性は内部医薬品の品質維持に非常に大きな影響を及ぼす因子であるため、最終製品の運搬条件シミュレーションおよび機械的テストを通じて内部マイクロニードル医薬品の物理化学的変形や変質から完全に保護することができなければならない。
【0045】
本発明のモールド100は陰刻部110で成形されたマイクロニードル120を脱型して再包装する必要なくマイクロニードル120に完全密着した1次包装容器として機能することができ、使用する前に除去される形態で構成され得る。これにより、マイクロニードルの包装工程が単純化され、マイクロニードルの品質維持が容易となり得る。
【0046】
アプリケータ200は前記モールド100からマイクロニードル120を分離させ、分離された前記マイクロニードル120を人体の皮膚に浸透させるように構成される。このようなアプリケータ200は板状で形成され得、第1面210および第2面220を含むことができる。
【0047】
第1面210は包装時に前記モールド100の上面をカバーして前記マイクロニードル120が外部に露出しないように保護する。
【0048】
第2面220は前記マイクロニードル120の位置と対応する位置に一つ以上の粘着部250が形成されている。前記粘着部250は使用時に前記マイクロニードル120を付着させて前記マイクロニードル120を前記モールド100から分離させるように構成される。
【0049】
アプリケータ200は堅固な材質からなり得る。アプリケータ200は任意の適切な材料で製造され得るが、好ましくはプラスチック樹脂からなり得る。
【0050】
より具体的には、アプリケータ200はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリプロピレン(PP)からなる群から選択された少なくとも一つ以上であり得、これに限定されるものではない。
【0051】
一実施例によると、アプリケータ200は前記第2面220で前記マイクロニードル120と対応する位置に備えられ、一端部が平たく形成される一つ以上の加圧突起240をさらに含むことができる。
【0052】
加圧突起240は円柱状で形成され得るが、これに限定されるものではなく、三角柱、四角柱などの多角柱状で形成されてもよい。
【0053】
一つの加圧突起240は前記第2面220上で一つのマイクロニードル120の位置と対応する位置に対応する個数で形成され、粘着部250は加圧突起240の一端部に形成され得る。
【0054】
すなわち、アプリケータ200はマイクロニードル120の位置と対応する位置に加圧突起240が備えられて前記モールド100からマイクロニードル120をより容易に分離させることができ、前記マイクロニードル120アレイを全体的に均一な加圧力で皮膚に浸透させることができるようになる。
【0055】
また、アプリケータ200は加圧突起240の高さを通じてマイクロニードル120の皮膚挿入深さを保障することができる。
【0056】
アプリケータ200は前記モールド100の上面に分離可能に結合され得る。
【0057】
一実施例によると、モールド100は上面で前記マイクロニードル120が形成された領域の外側に形成される一つ以上のガイド突出部130をさらに含むことができる。また、アプリケータ200は前記加圧突起240が形成された領域の外側に形成され、前記ガイド突出部130が挿入される一つ以上のガイドホール230をさらに含むことができる。この時、前記ガイド突出部130と前記ガイドホール230は、包装時に前記モールド100と前記アプリケータ200を結合し、使用時に前記粘着部250が前記マイクロニードル120に向かって移動することをガイドするように構成される。
【0058】
換言すると、包装時にアプリケータ200の第1面210が前記モールド100の上面をカバーするように配置される時、ガイド突出部130がガイドホール230に挿入されることによってモールド100とアプリケータ200が結合され得る。また、使用時にアプリケータ200の加圧突起240に形成された粘着部250がマイクロニードル120を付着させるために接近する時、ガイド突出部130がガイドホール230にガイドされることによってマイクロニードル120の付着が容易になされ得る。
【0059】
一実施例によると、ガイド突出部130は円柱状で形成され得るが、これに限定されるものではなくて三角柱、四角柱など多角柱状で形成されてもよい。また、ガイドホール230は前記ガイド突出部130と対応する形状で形成され得る。
【0060】
一方、ガイドホール230は前記アプリケータ200の第1面210から第2面220まで貫通して形成され得る。これに伴い、アプリケータ200の第1面210および第2面220の両側、すなわちアプリケータ200の両方向からガイド突出部130が前記ガイドホール230に挿入され得る。
【0061】
マイクロニードル120側面と陰刻部110の結合力が粘着部250とマイクロニードル120の上面の接着力に比べて大きい場合、皮膚適用のために前記陰刻部110からマイクロニードル120を分離させる時に前記マイクロニードル120が前記陰刻部110から完全に分離されないためマイクロニードル120に含まれた必要な量の有効性分が投与され得ない。
【0062】
したがって、粘着部250とマイクロニードル120の上面間の接着力がマイクロニードル120の側面と陰刻部110間の結合力に比べて大きいように粘着部250の造成とそれによる接着力を調節し/したり、前記マイクロニードル120と接触する陰刻部110を一定の物質でコーティングし/したり、表面処理して一定水準の粗さ(roughness)を付与することによって、前記マイクロニードル120の側面と前記陰刻部110の結合力を低くして前記マイクロニードル120が前記陰刻部110から容易に分離されるようにすることができる。
【0063】
一実施例によると、マイクロニードル組立体1000は、包装時にアプリケータ200の第2面220に分離可能に結合されて前記第2面220を臨時的に閉鎖する保護カバー300をさらに含むことができる。
【0064】
保護カバー300は下側部が開放された形態であり得、包装時にアプリケータ200の加圧突起240と接触しないように前記加圧突起240の高さよりもさらに大きい内部深さを有するように形成され得る。また、保護カバー300は縁を通じて前記アプリケータ200に接合または結合され得る。
【0065】
一方、
図1~
図6を参照すると、マイクロニードル組立体1000の使用方法は次の通りである。
【0066】
まず、マイクロニードル120を使用者の皮膚に適用するために、まずアプリケータ200をカバーするように臨時に接着または結合された保護カバー300を除去してモールド100の上側に備えられたアプリケータ200を外部に露出させる。
【0067】
その後、モールド100の上面をカバーするように前記モールド100と結合されているアプリケータ200をモールド100から分離させる。すなわち、アプリケータ200をモールド100から遠ざかるように力を加えてガイド突出部130からガイドホール230を分離させる。
【0068】
その後、アプリケータ200をひっくり返して加圧突起240および加圧突起240に形成された粘着部250がマイクロニードル120が形成されたモールド100を向くように配置する。
【0069】
その後、粘着部250とマイクロニードル120が付着されるようにアプリケータ200をモールド100に向かって移動させる。この時、アプリケータ200の移動はガイドホール230とガイド突出部130によりガイドされ得る。
【0070】
その後、粘着部250に付着されたマイクロニードル120をモールド100の陰刻部110から分離させた後、アプリケータ200の第1面210を加圧してマイクロニードル120を皮膚に浸透させる。この時、アプリケータ200は硬い材質からなり、加圧突起240を具備して全体の面積に亘って均一な圧力でマイクロニードル120を皮膚に浸透させることができるようになる。
【0071】
前述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形が可能であることが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり限定的ではないものと理解されるべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散されて実施されてもよく、同様に分散されたものとして説明されている構成要素も結合された形態で実施され得る。
【0072】
本発明の範囲は後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態も本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0073】
【符号の説明】
【0074】
1000:マイクロニードル組立体
100:モールド
110:陰刻部
120:マイクロニードル
130:ガイド突出部
200:アプリケータ
210:第1面
220:第2面
230:ガイドホール
240:加圧突起
250:粘着部
300:保護カバー
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロニードル
の形状に対応する一つ以上の陰刻部を含むモールド
と、
前記モールドによって成形されて前記モールドに収容されるマイクロニードルと、
前記モールドの上面に分離可能に結合されるアプリケータを含み、
前記モールドは成形完了したマイクロニードルを収容しながら保護する包装容器の第1部分であり、
前記モールドにマイクロニードルが成形完了して収容された状態でマイクロニードルの上部が露出され、
前記アプリケータは前記モールドの上面に結合された状態でマイクロニードルの露出された上部を覆って保護する包装容器の第2部分であり、
マイクロニードルの対象体皮膚への適用時、前記モールドと前記アプリケータの結合が解除されてマイクロニードルが前記モールドから分離可能となり、
前記アプリケータはマイクロニードルに接触してマイクロニードルを対象体皮膚に向かって圧迫する加圧面を含む、マイクロニードル組立体。
【請求項2】
前記アプリケータ
の前記加圧面上にはマイクロニードルを付着して前記モールドからマイクロニードルを分離できるように粘着部が形成される、請求項1に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項3】
前記アプリケータは前記マイクロニードルに対応する前記加圧面上の位置に形成される加圧突起を含み、
前記粘着部は前記加圧突起の上面に形成される、請求項2に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項4】
前記アプリケータの前記加圧面に分離可能に結合されて前記加圧面を閉鎖する保護カバーを
含む、請求項
3に記載のマイクロニードル組立体。
【請求項5】
前記モールドは前記アプリケータと結合を形成するガイド突出部を含み、
前記アプリケータは
前記ガイド突出部が挿入されるガイドホールを含む、請求項
4に記載のマイクロニードル組立体。
【国際調査報告】