IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーソソフト インコーポレイティドの特許一覧

特表2024-542310コンピュータ支援手術用オンボーンロボットシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-14
(54)【発明の名称】コンピュータ支援手術用オンボーンロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20241107BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20241107BHJP
   A61B 17/68 20060101ALI20241107BHJP
   A61B 17/15 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
A61B34/30
A61B34/20
A61B17/68
A61B17/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525694
(86)(22)【出願日】2022-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 CA2022051621
(87)【国際公開番号】W WO2023077224
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/274,554
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513034866
【氏名又は名称】オーソソフト アンリミティド ライアビリティ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(74)【代理人】
【識別番号】100227835
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 剛孝
(72)【発明者】
【氏名】ルイ-フィリップ アミオ
(72)【発明者】
【氏名】ピエール クチュール
(72)【発明者】
【氏名】カリネ デュバル
(72)【発明者】
【氏名】アレン リシャール
【テーマコード(参考)】
4C130
4C160
【Fターム(参考)】
4C130AA42
4C130AA44
4C130AB10
4C130AD05
4C160LL12
4C160LL27
4C160LL28
4C160LL29
(57)【要約】
オンボーンロボットシステムは、骨内に収容されるように構成された骨アンカーデバイスであって、骨の方向付けを追跡するために少なくとも1つのセンサを含む骨アンカーデバイスを有していてよい。ロボット工具ユニットは、骨アンカーデバイスに対し着脱可能な形で連結されていてよく、このロボット工具ユニットは、骨アンカーデバイスに連結されている場合に、骨に対してロボット工具ユニットの手術用具を変位させるための1つ又は複数のアクチュエータを含んでいる。オンボーンロボットシステムは、骨アンカーデバイスに対する手術用具の1つの移動自由度を可能にする1つ又は複数の継手を含む。オンボーンロボットシステムは、センサによる骨の追跡に応じて少なくとも1つのアクチュエータを作動させるためのプロセッサを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンボーンロボットシステムであって、
骨内に収容されるように構成された骨アンカーデバイスであって、前記骨の方向付けを追跡するために少なくとも1つのセンサを含む、骨アンカーデバイスと、
前記骨アンカーデバイスに対して着脱可能に連結されたロボット工具ユニットであって、該ロボット工具ユニットが前記骨アンカーデバイスに連結されている場合に、前記骨に対して前記ロボット工具ユニットの手術用具を変位させるための少なくとも1つのアクチュエータを含む、ロボット工具ユニットと、
を備えるオンボーンロボットシステムであって、
前記骨アンカーデバイスに対する前記手術用具の少なくとも1つの移動自由度を可能にする少なくとも1つの継手を含み、
前記センサによる前記骨の前記追跡に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させるためのプロセッサを含む、
オンボーンロボットシステム。
【請求項2】
前記骨アンカーデバイスは、前記骨内に収容されるように構成されたレセプタクルを有し、前記レセプタクルは、前記少なくとも1つのセンサを収納する、請求項1に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項3】
前記骨アンカーデバイスの前端は広がっている、請求項2に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項4】
回転防止特徴部が前記レセプタクルから横方向に突出している、請求項2又は請求項3に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項5】
前記回転防止特徴部は、少なくとも1つのフィンを含む、請求項4に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサは、慣性センサを含む、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項7】
前記骨アンカーデバイスは、バッテリを含む、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項8】
前記骨アンカーデバイスは、術後に前記骨の移動を追跡するためのインプラントとして使用されるように構成されている、請求項7に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのモータを含む、請求項1から請求項8の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項10】
2つの前記モータを含み、前記ロボット工具ユニットは、少なくとも2つの回転自由度で前記手術用具を変位させる、請求項9に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのリニアアクチュエータを含む、請求項1から請求項10の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項12】
前記手術用具は、カットスロットを有する、請求項1から請求項11の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項13】
前記ロボット工具ユニットは、前記手術用具の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含む、請求項1から請求項12の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項14】
前記ロボット工具ユニットは、前記骨に向かって方向付けされ、かつ、前記骨の画像を捕捉するように構成された少なくとも1つのカメラを含む、請求項1から請求項13の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項15】
前記プロセッサに接続され、かつ、無線通信用に構成された通信デバイスを含む、請求項1から請求項14の何れか1項に記載のオンボーンロボットシステム。
【請求項16】
整形外科的手段を行なうための方法であって、
骨内に挿入された骨アンカーデバイスを介して前記骨にオンボーンロボットシステムを定着させることであって、前記骨アンカーデバイスは、前記骨の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含む、前記オンボーンロボットシステムを定着させることと、
前記骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具を前記オンボーンロボットシステムが変位させるように、前記オンボーンロボットシステムを作動することであって、前記手術用具の移動は、前記センサによる前記骨の追跡に応じて誘導される、前記オンボーンロボットシステムを作動することと、
前記骨アンカーデバイスから前記手術用具を取り外して、術後にインプラントとして前記骨アンカーデバイスを残置することであって、前記骨アンカーデバイスは、術後に前記骨を追跡するように構成されている、前記骨アンカーデバイスを残置すること、
を含む方法。
【請求項17】
前記骨に前記オンボーンロボットシステムを定着させることは、穴内に前記骨アンカーデバイスを挿入するために骨内に該穴を削ることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記穴内への前記骨アンカーデバイスの挿入は、回転防止特徴部を前記骨に貫入させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記作動時における前記移動は、少なくとも1つの回転自由度で前記手術用具を移動することを含む、請求項16から請求項18の何れか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記手術用具を移動することは、回転モータを起動させ、前記少なくとも1つの回転自由度で前記手術用具を移動することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記作動時における前記移動は、前記手術用具を2つの回転自由度で移動することを含む、請求項19又は請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記作動時における前記移動は、1つの並進運動自由度で前記手術用具を移動することを含む、請求項19から請求項21の何れか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記オンボーンロボットシステムから前記骨を画像化することをさらに含む、請求項16から請求項22の何れか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記骨に対する前記手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、前記オンボーンロボットシステムからの前記骨の画像化と前記骨の術前仮想モデルとを整合させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つのセンサからのデータを無線で通信することをさらに含む、請求項16から請求項24の何れか1項に記載の方法。
【請求項26】
外科的手段における術中及び術後に骨を追跡するためのシステムであって、
処理ユニットと、
非一時的コンピュータ可読メモリであって、前記処理ユニットに対して通信可能に結合され、かつ、前記処理ユニットによって実行可能なコンピュータ可読プログラム命令を含み、前記処理ユニットは、
術中に、骨に定着された骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを取得し、
少なくとも1つのアクチュエータを起動させて、前記方向付けデータに応じて、オンボーンロボットの一部として前記骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具を変位させ、かつ、
前記外科的手段の後、術後に、前記骨に定着されたままである前記骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを取得する、
非一時的コンピュータ可読メモリと、
を含むシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、少なくとも1つの回転モータを起動させ、1つの回転自由度で前記骨に対して前記手術用具を方向付けることを含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、第2の回転モータを起動させ、第2の回転自由度で前記骨に対して前記手術用具を方向付けることを含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、少なくとも1つのリニアアクチュエータを起動させ、1つの並進運動自由度で前記骨に対して前記手術用具を変位させることが含まれる、請求項26から請求項28の何れか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記オンボーンロボットから前記骨を画像化することをさらに含む、請求項26から請求項29の何れか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記骨に対する前記手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、前記オンボーンロボットからの前記骨の前記画像化と、前記骨の術前仮想モデルとを整合させることをさらに含む、請求項30に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組込まれている2021年11月2日出願の米国特許出願第63/274,554号明細書の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、コンピュータ支援手術、より詳細には、外科的手段において使用されるロボット工具、ロボット化工具及び移植可能な電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
整形外科では、コンピュータ支援手術に関連して、他の行為の中でも、骨切除を行なうため、インプラントの位置付けを誘導するために、ロボットが増々使用されている。ロボットが協同作業型であるか自律型であるかに関わらず、ロボットの使用は、骨改変手段の精度及び正確さを高めるのに寄与することができる。骨に対するそれらの様々な用具をナビゲートするため、すなわち骨ランドマークにロボット用具を関係付ける位置及び/又は方向付けデータを得るために、ロボットアームが追跡される。
【0004】
しかしながら、ロボットは、手術室内で無視できないフットプリントを有する。ロボットシステムは典型的にその専用スタンド及び/又はステーションを有しており、その結果として、患者の周囲にいる人の移動を制限する障害物となり得る。その上、一部の事例において、ロボットシステムは、光学追跡デバイスなどの嵩張る追跡システムと併用され、これも同様に手術室内のスペース管理上の懸念を増大させる。外科的手段において使用されるロボットのフットプリントを削減することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様では、オンボーンロボットシステムにおいて、骨内に収容されるように構成された骨アンカーデバイスであって、骨の方向付けを追跡するために少なくとも1つのセンサを含む骨アンカーデバイスと、骨アンカーデバイスに対し着脱可能な形で連結されたロボット工具ユニットであって、このロボット工具ユニットが骨アンカーデバイスに連結されている場合に、骨に対してロボット工具ユニットの手術用具を変位させるための少なくとも1つのアクチュエータを含むロボット工具ユニットと、を含むオンボーンロボットシステムであって、骨アンカーデバイスに対する手術用具の少なくとも1つの移動自由度を可能にする少なくとも1つの継手を含み、かつセンサによる骨の追跡に応じて少なくとも1つのアクチュエータを作動させるためのプロセッサを含む、オンボーンロボットシステムが提供されている。
【0006】
さらに第1の態様によると、例えば、骨アンカーデバイスは、骨内に収容されるように構成されたレセプタクルを有し、レセプタクルは少なくとも1つのセンサを収納する。
【0007】
さらに第1の態様によると、例えば、骨アンカーデバイスの前端は広がっている。
【0008】
さらに第1の態様によると、例えば、回転防止特徴部はレセプタクルから横方向に突出している。
【0009】
さらに第1の態様によると、例えば、回転防止特徴部は少なくとも1つのフィンを含む。
【0010】
さらに第1の態様によると、例えば、少なくとも1つのセンサは慣性センサを含む。
【0011】
さらに第1の態様によると、例えば、骨アンカーデバイスはバッテリを含む。
【0012】
さらに第1の態様によると、例えば、骨アンカーデバイスは、術後に骨の移動を追跡するためのインプラントとして使用されるように構成されている。
【0013】
さらに第1の態様によると、例えば、少なくとも1つのアクチュエータは少なくとも1つのモータを含む。
【0014】
さらに第1の態様によると、例えば、モータ2つが存在していてよく、ロボット工具ユニットは、少なくとも2つの回転自由度で手術用具を変位させる。
【0015】
さらに第1の態様によると、例えば、少なくとも1つのアクチュエータは少なくとも1つのリニアアクチュエータを含む。
【0016】
さらに第1の態様によると、例えば、手術用具はカットスロットを有する。
【0017】
さらに第1の態様によると、例えば、ロボット工具ユニットは、手術用具の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含む。
【0018】
さらに第1の態様によると、例えば、ロボット工具ユニットは、骨に向かって方向付けされ、骨の画像を捕捉するように構成された少なくとも1つのカメラを含む。
【0019】
さらに第1の態様によると、例えば、通信デバイスがプロセッサに接続され、無線通信用に構成されてもよい。
【0020】
本開示の第2の態様によると、整形外科的手段を行なうための方法であって、骨内に挿入された骨アンカーデバイスを介して骨にオンボーンロボットシステムを定着させることであって、骨アンカーデバイスが骨の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含み、骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具をオンボーンロボットシステムが変位させるようにオンボーンロボットシステムを作動することであって、手術用具の移動が、センサによる骨の追跡に応じて誘導されることと、骨アンカーデバイスから少なくとも手術用具を取り外して、術後にインプラントとして骨アンカーデバイスを残置することであって、骨アンカーデバイスが術後に骨を追跡するように構成されていることを含む方法が提供される。
【0021】
さらに第2の態様によると、例えば、オンボーンロボットシステムを骨に定着させることには、穴内に骨アンカーデバイスを挿入するために骨内に穴を削ることが含まれる。
【0022】
さらに第2の態様によると、例えば、穴内への骨アンカーデバイスの挿入には、回転防止特徴部を骨に貫入させることが含まれる。
【0023】
さらに第2の態様によると、例えば、作動時における移動には、少なくとも1つの回転自由度で手術用具を移動させることが含まれる。
【0024】
さらに第2の態様によると、例えば、手術用具を移動させることには、回転モータを起動させて、少なくとも1つの回転自由度で手術用具を移動させることが含まれる。
【0025】
さらに第2の態様によると、例えば、作動時における移動には、手術用具を2つの回転自由度で移動させることが含まれる。
【0026】
さらに第2の態様によると、例えば、作動時における移動には、1つの並進運動自由度で手術用具を移動させることが含まれる。
【0027】
さらに第2の態様によると、例えば、該方法は、骨をオンボーンロボットシステムから画像化することを含んでいてよい。
【0028】
さらに第2の態様によると、例えば、該方法は、骨に対する手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、オンボーンロボットシステムからの骨の画像化と骨の術前仮想モデルとを整合させることを含んでいてよい。
【0029】
さらに第2の態様によると、例えば、該方法は、少なくとも1つのセンサからのデータを無線で通信することをさらに含んでいてよい。
【0030】
第3の態様によると、外科的手段において術中にかつ術後に骨を追跡するためのシステムであって、処理ユニットと、処理ユニットに対して通信可能に結合され、かつ、術中において、骨に定着された骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを得るために、少なくとも1つのアクチュエータを起動させ、方向付けデータの機能として、オンボーンロボットシステムの一部として骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具を変位させ、かつ、外科的手段の後、術後において、骨に定着されたままである骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを得るために、処理ユニットによって実行可能であるコンピュータ可読プログラム命令を含む、非一時的コンピュータ可読メモリと、を含むシステムが提供されている。
【0031】
さらに第3の態様によると、例えば、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることには、少なくとも1つの回転モータを起動させて、1つの回転自由度で骨に対して手術用具を方向付けることが含まれる。
【0032】
さらに第3の態様によると、例えば、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることには、第2の回転モータを起動させて、第2の回転自由度で骨に対して手術用具を方向付けることが含まれる。
【0033】
さらに第3の態様によると、例えば、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることには、少なくとも1つのリニアアクチュエータを起動させて、1つの並進運動自由度で骨に対して手術用具を変位させることが含まれる。
【0034】
さらに第3の態様によると、例えば、該方法は、オンボーンロボットシステムから骨を画像化することをさらに含んでいてよい。
【0035】
さらに第3の態様によると、例えば、該方法は、骨に対する手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、オンボーンロボットからの骨の画像化と骨の術前仮想モデルとを整合させることをさらに含んでいてよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
添付図面が以下において参照される。
【0037】
図1図1は、本開示の一態様に係るオンボーンロボットシステムの概略図である。
図2A-2B】図2A及び図2Bは、大腿骨遠位に対する図1のオンボーンロボットシステムを示す概略図である。
図3A-3C】図3A図3B及び図3Cは、アライメントプレート用具を伴う、図1のオンボーンロボットシステムの概略図である。
図4A図4Aは、本開示の一態様に係る、骨接触アクチュエータを伴うアライメントプレート用具の概略図である。
図4B図4Bは、本開示の一態様に係る、骨接触アクチュエータを伴うアライメントプレート用具の概略図である。
図5A-5B】図5A及び図5Bは、切断ガイド用具を伴う図1のロボットシステムの概略的例示である。
図5C-5D】図5C及び図5Dは、切断ガイド用具を伴う図1のロボットシステムの概略的例示である。
図6A-6C】図6A図6B及び図6Cは、一態様に係る、脛骨上で使用されている、図1のオンボーンロボットシステムを示す一連の図である。
図7A-7C】図7A図7B及び図7Cは、別の態様に係る、脛骨上で使用されている、図1のオンボーンロボットシステムを示す一連の図である。
図8A-8B】図8A及び図8Bは、仮インプラント手術用具を用いた、図1のオンボーンロボットシステムの概略図である。
図8C-8E】図8C図8D及び図8Eは、仮インプラント手術用具を用いた、図1のオンボーンロボットシステムの概略図である。
図9図9は、図1のオンボーンロボットシステムの切断ブロック手術用具の一変形形態の斜視図である。
図10図10は、図1のオンボーンロボットシステムの切断ブロック手術用具の別の変形形態の概略的斜視図である。
図11図11は、図1のオンボーンロボットシステムの切断ブロック手術用具の別の変形形態の概略的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図面、より詳細には図1を参照すると、参照番号10としてオンボーンロボットシステムが例示されている。オンボーンロボットシステム10は、整形外科手術を行なう上で術者にガイダンスを提供する目的でコンピュータ支援手術の一部として使用されるタイプのものである。したがって、オンボーンロボットシステム10は、本明細書中に記載のいくつかの自動化された機能を実行するため、及び/又は骨に対する改変を行ない、インプラント(塔載電子機器)を配置する上で術者を誘導するために、電子部品及びアクチュエータを有していてよい。その上、オンボーンロボットシステム10は、術中において、かつ、任意には術後において、ナビゲーションデータを提供することのできる、患者の体内に移植可能な(ウェアラブルと呼ばれることもある)部品を含んでいてよい。以下の図において、ロボットシステム10は、大腿骨遠位上及び脛骨プラトーにおいて切断面を画定するための骨の切除が関与する膝置換外科的手段において示されている。しかしながら、他のタイプの外科的手段のためにオンボーンロボットシステム10を使用することも企図されている。
【0039】
図1では、オンボーンロボットシステム10は、骨アンカーデバイス20及びこの骨アンカーデバイス20に連結可能なロボット工具ユニットを有するものとして、概略的に示されている。ロボット工具ユニットは、互いに一体として、又は着脱可能な形で連結されてもよいロボットベース30と例示的手術用具40とを含んでいてよい。ロボット工具ユニットの一部であり得る他の手術用具が、50、60、70及び80として示され、以下で説明される。ロボットベース30及び手術用具40は、分離されて相互連結可能であるものとして示されているが、これらは、骨アンカーデバイス20に連結され得る1部品であってもよい。本明細書において、簡略化のため、骨アンカーデバイス20の部品は、例えば21などのように、20番台である。ロボットベース30及び手術用具40、50、60、70及び80について同じ命名法が使用される。骨アンカーデバイス20は、異なる機能を果たす。骨アンカーデバイスは、オンボーンロボットシステム10の他の部品のためのアンカ又は取付け具として役立つことができる。これは同様に、例えば骨に関する方向付けデータを提供することなどによって、それが連結されている骨を追跡するように構成されていてもよい。例えば、骨アンカーデバイス20は、骨の機能軸の場所を示すデータを作製することができる。骨アンカーデバイス20は同様に、例えば歩行と関連する動き、例えば可動域、なかでも屈曲/伸展、力、歩数、歩幅など、骨に関連するデータを術後に提供するために、移植された電子デバイスとして使用されてもよい。ロボット工具ユニットは、そのロボットベース30によって骨アンカーデバイス20に取付けられ、術中に使用されて、例えばロボットベース30に連結された手術用具40に付随する様々な機能を果たす。ロボットベース30は、骨アンカーデバイス20が術後移植型電子デバイスとなる実施形態については、骨アンカーデバイス20から分離されてよい。
【0040】
図1図2A及び図2Bを同時に参照すると、骨アンカーデバイス20は、骨内に貫入するタイプのものである。図2A及び図2Bの実施形態においては、骨アンカーデバイス20は、大腿骨遠位Fに定着させられ、3次元空間内で機能軸などの大腿骨Fの骨ランドマークを追跡するために使用されてよい。内外反及び屈曲/伸展などの値を、機能軸から導出してよく、これにより、骨アンカーデバイス20を介した機能軸の追跡をこの目的に役立てることができる。
【0041】
骨アンカーデバイス20は、骨内の空洞内に収容されるように構成されている。例えば、図2A及び図2Bに示されているように、骨アンカーデバイス20は、骨アンカーデバイス20を収容するために考えられる1つの場所として、大腿骨遠位Fの顆間窩内に形成された空洞の中に収容される。図6Aから図6C及び図7Aから図7Cは、脛骨近位内の骨アンカーデバイス20を示す。骨アンカーデバイス20は、電子部品を取り囲み、したがって電子部品を収納するためのレセプタクル21又は同様の本体を画定する。図1中のレセプタクル21は、円筒形状のものとして概略的に示されているが、他の形状を有していてよい。一実施形態においては、骨内に削孔して中に骨アンカーデバイス20を導入することが考慮されており、ここでレセプタクル21の円筒形状は削孔された穴の中に収容するのに好適である。レセプタクル21は、ロボットベース30に連結されるように構成されており、したがってコネクタ21Aを有していてよい。例示された実施形態において、コネクタ21Aは、穴(例えばねじ穴)であるものとして示されているが、シャフト、ロッドのような突出する部材といった他の形態を有していてよく、あるいは迅速連結型システム特徴部などを統合していてよい。コネクタ21Aは、ロボットベース30のコネクタと相補的であり、骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の連結が幾何学的に決定されるように選択される。すなわち、ひとたび骨アンカーデバイス20とロボットベース30が互いに連結された時点で、いくつかの幾何学的データ、例えば骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の距離、相互連結後に骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の移動が可能である場合の、骨アンカーデバイス20とロボットベース30にそれぞれ結びつけられる座標系xyz1及びxyz2間の方向付けなどが分かる。実際、コネクタ21Aは、骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の相対的移動を可能にする継手の一部であってよい。継手には、例えば球面継手、自在継手及び伸縮継手などが含まれ得る。
【0042】
電子部品22は、骨アンカーデバイス20のレセプタクル21内に収容される。一実施形態において、骨アンカーデバイス20は、それ自体信号を生成するために作動し得るという点において自律的である。したがって、電子部品22の一部として、特定の機能を実行するためのプロセッサ/メモリが存在していてよい。メモリには、以下で詳述する所与の機能を果たすためにプロセッサが実行できる非一時的命令が含まれていてよい。骨アンカーデバイス20は、術後骨内に移植された状態で残留し得ることから、バッテリなどの電源が、電子部品22の一部であってよい。以上に記載された骨アンカーデバイス20は、空間内での骨の追跡というタスクを担っている。したがって、慣性センサが電子部品の一部である。慣性センサは、無電源センサ、微小電気機械式センサユニット(MEMSユニット)として知られていることがあり、少なくとも3つの回転度での追跡データ(すなわち3本の軸セットを中心とする方向付けが追跡される)を作製するため任意の適切な慣性センサセット(例えば加速度計、ジャイロスコープ)を有する。慣性センサは、プリント回路板を含むプロセッサ、ならびにプロセッサに対し通信可能に結合されプロセッサにより実行可能なコンピュータ可読プログラム命令を含む非一時的コンピュータ可読メモリを含んでいてよく、あるいは上述のプロセッサ/メモリを使用してもよい。その上、慣性センサは、作動のために予め較正されていてよく、独自の電力供給を有するか、又は電源に接続されてよく、かつ上に例えばディスプレー(例えばLEDインジケータ)の形をしたインタフェースを有していてもよいという点において、自己完結型であり得る。
【0043】
さらに、電子部品の一部として、骨の方向付けを示す信号を発出するために骨アンカーデバイス20のための通信デバイスが存在していてよい。通信デバイスは、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fiなどの任意の適切な無線通信プロトコルを使用し得る無線デバイスであってよい。
【0044】
骨アンカーデバイス20は、骨に対する固定した位置及び方向付けで定着された状態にとどまることが望ましい。変形形態においては、骨アンカーデバイス20を骨内に打込むことが可能であってよい。したがって、スパイク23A又は同様の広がった端部(円錐台状の端部)が、レセプタクル21から突出しているように、骨アンカーデバイス20の前端から突出していてよく、広がった形状は、先端部から後端へ向かう形状である。スパイク23Aは、骨内への骨アンカーデバイス20の打込みを容易にし得る三角形フィンを有するものとして示されている。しかしながら、骨内の削孔された穴の中に骨アンカーデバイスが収容される場合には、スパイク23Aは任意であってよい。さらに、骨内への骨アンカーデバイス20の貫入を考えると、スパイク23Aは、充分な足掛かりを提供する場合も、そうでない場合もある海綿骨内に収容され得る。したがって、フィン23Bが皮質骨内に足掛かりを得るために、1つ又は複数のフィン23B又は類似の定着用特徴部がレセプタクル21の後端又はその近傍にあってよい。フィン23Bは、骨内でのレセプタクル21の回転を防止するのに充分であり得るスパイク23Aよりも小さい断面形状を有し、骨アンカーデバイス20が骨に対して移動しないように保証していてよい。他の回転防止特徴部も同様に存在していてよい。フィン23Bは、周囲骨との相互作用を促進するべく、前端から後端方向へ広がった断面形状を有していてよい。
【0045】
電子部品22内部の慣性センサが、骨アンカーデバイス20を収容する骨の軸の追跡を行なうように、適切な較正技術を使用することができる。一変形形態においては、軸又は他のランドマークを創出するために較正が行なわれる。例えば、参照により本明細書に組込まれている米国特許第9,901,405号明細書中に記載の方法を用いて、機能軸を決定することができる。骨アンカーデバイス20によって追跡可能な他のデータには、大腿骨に関しては、大腿骨の正中側面軸などの他の軸、大腿骨前面、大腿骨の骨モデルなどが含まれる。予備較正の観点から見て、レセプタクル21内部の慣性センサの位置及び方向付けは既知である可能性があり、こうして慣性センサを挿入時の骨の所与のランドマークに結びつけることができる。例えば、骨アンカーデバイスは、脛骨の進入点における削孔された穴の中でのその位置付けによって、機能軸の進入点(例えば脛骨)に対して較正されてよい。
【0046】
電子部品22を収納し、その侵襲性を制限する目的で、レセプタクル21は所与の容積サイズを有する。一実施形態において、レセプタクル21の直径は8mmから10mmであるが、他の寸法も可能であり得る。レセプタクル21の高さは8mmから15mmであってよいが、それより小さくても大きくてもよい。
【0047】
図1を参照すると、ロボットベース30及び手術用具40は、骨上で所与のタスクを行なうために骨アンカーデバイス20と共に使用されるロボット工具ユニットの一部を成していてよい。ロボット工具ユニットは全体として、すなわちロボットベース30と手術用具40を一緒に統合した形で利用可能であるが、取外し可能な部品で構成されている、すなわちロボットベース30と手術用具40が着脱可能な形で連結されていてもよい。着脱可能な連結は、同じロボットベース30を用いた異なる手術用具40の使用を可能にでき、こうして、電子部品及び機械的部品を伴う共通のロボットベース30を手術用具40が共有できることから、ロボット工具ユニットのコストが削減されることになる。外科的手段の間、ロボット工具ユニットは、骨に対して移動させられ、骨アンカーデバイス20が骨に定着されロボット工具ユニットのためのベースとして役立つ一方で、骨上で機能を果たすための物理的インタフェースとしてユーザによって使用されてよい。
【0048】
図1では、ロボットベース30は、骨アンカーデバイス20と分解組立関係にある。ロボットベース30は、骨アンカーデバイス20に対して着脱可能な形で連結されてよい。ロボットベース30は同様に、電子部品、機械部品及び/又は電気機械部品32、42を内部に収容するためのレセプタクル31も画定してよい。電子部品、機械部品及び/又は電気機械部品32、42は同様に、手術用具40の内部にあってもよく、そのため参照番号42が使用される。換言すると、電子部品及び/又は機械部品32、42は、ロボット工具ユニット、すなわちロボットベース30と手術用具40の組合せの一部であってよい。レセプタクル31は、骨アンカーデバイス20のコネクタ21Aに連結されるように構成されたコネクタ31Aを有する。例えば、コネクタ31Aは、骨アンカーデバイス20のコネクタ21Aに対し連結されるべき1つの考えられる手段として、シャフトであるものとして示されている。一実施形態において、コネクタ21A及び31Aは、骨アンカーデバイス20に対するロボット工具ユニットの所与の移動を可能にするため、1つ又は複数の継手を同時に画定する。例えば、図1中のxyz1、すなわち骨に固定された骨アンカーデバイス20の参照システムを参照すると、ロボットベース30及び/又は手術用具40を含むロボット工具ユニットは、例えば大腿骨Fの機能軸に対して概して平行な方向で、骨アンカーデバイス20に向かって及び骨アンカーデバイス20から離れる方向に並進移動してよい。並進移動は、1つの自由度(DOF)に限定されてよい。ロボットベース30及び/又は手術用具40を含むロボット工具ユニットは同様に、2つ又は3つのDOFで骨アンカーデバイス20に対して回転してもよい。屈曲-伸展平面の調整を目的として、大腿骨Fの正中側面軸を中心とした回転のために、ロボット工具ユニットと骨アンカーデバイス20との間の継手の1つの回転DOFを大腿骨と整列させてよい。内外反調整を目的として、大腿骨Fの前後軸を中心とした回転のために、ロボット工具ユニットと骨アンカーデバイス20との間の継手の別の回転DOFを大腿骨と整列させてよい。第3の回転DOFを骨アンカーデバイス20の軸と整列させて、大腿骨の後顆又は上顆を中心とした回転調整を可能にしてよい。これによって、以下で説明する顆当接部材を用いた調整が可能となり得る。
【0049】
一体として連結されていない場合に、ロボットベース30に対する手術用具40の連結のために、レセプタクル31上にコネクタ31Bを具備してもよい。コネクタ31Bは、ねじ穴として示されているが、例えばクリップ、トングなどの迅速連結特徴部、又は他のタイプの相補的連結などの他の連結部品が存在していてもよい。一変形形態においては、ロボットベース30は、骨アンカーデバイス20に対する移動が固定されており、一方手術用具40は、ロボットベース30ひいては骨アンカーデバイス20に対して、ロボットベース30と手術用具40との間の1つ又は複数の継手によって移動し得る。ロボットベース30及び手術用具40は、図1に示されているように、1つの可能性として、締結具連結のために、ロボットベース30内の穴31Bとコネクタの穴41Bとが整列された状態で、着脱可能な形で連結されてよい。移動は、骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の継手について上述された通り、すなわち1つの並進運動DOF及び2つ以上の回転DOFであってよい。図3A図3B及び図3Cは、手術用具40とロボットベース30との間の例示的球面継手33及び並進継手34を示し、2つ以上の回転自由度で大腿骨Fに対して手術用具40を移動させるための1つの企図されている方法を例示している。任意の好適な又は所望の移動自由度を提供するための他の継手配設も可能である。一例として、手術用具40は、カットスロット41Aを有しているが、異なる及び/又は他の誘導用特徴部(例えばドリルガイド、当接特徴部など)を有していてよい。
【0050】
電子部品及び/又は機械部品32、42の中でも、ロボットベース30は、プロセッサが手術に付随する所与の機能を果たすための非一時的命令を有するプロセッサ/メモリを含んでいてよい。電子部品及び/又は機械部品32、42内に回転モータを具備することができ、骨アンカーデバイス20に対するロボットベース30の、又は手術用具40に対するロボットベース30の回転を制御するためにこれを使用してよい。ロボットベース30の移動を、マイクロギヤ、リニアアクチュエータ又は流体(空気、油、水)を用いても制御してもよい。その一例が以下で提供される。一実施形態において、回転モータは、コネクタ31Aに対するレセプタクル31の移動をひき起こすように制御可能であり、コネクタ31Aは、骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間の継手の一部である。したがって、手術用具40がロボットベース30に連結されている状態で、ロボットベース30の移動は、骨に対する手術用具40の移動をひき起こし得る。リニアアクチュエータが、部品32、42の一部として存在してよく、ロボットベース30と骨アンカーデバイス20との間の並進移動を起動させてよい。換言すると、ロボットベース30は、骨アンカーデバイス20からより近くへ又はより遠くへ移動することができる。ロボットベース30内の部品32、42の一部として力センサが存在してもよく、あるいは手術用具40内にあってもよい。1つ又は複数の継手を用いて互いに対して移動可能である場合に、骨アンカーデバイス20に対するロボットベース30の方向付けを決定するために、回転エンコーダが存在してよい。代替的には、回転エンコーダは、互いに対して回転し得る場合にロボットベース30に対する手術用具40の方向付けを決定することができる。任意の適切な電源が部品32、42の一部である。例えば、ロボット工具ユニットは電源に配線されてよく、あるいはバッテリを有していてもよい。ロボット工具ユニットと骨アンカーデバイス20との間の通信のために、又はオンボーンロボットシステム10とは別個のプロセッサとの通信のために、通信デバイスも存在してよい。回転エンコーダがロボットベース30と骨アンカーデバイス20との間の相対的方向付けを決定できる一方で、ロボットベース30又は手術用具40内には、ロボット工具ユニットの方向付けを監視するための慣性センサが存在していてよい。同様に、骨及び/又は骨アンカーデバイスに対するロボットベース30の回転を観察するために、光学追跡技術を使用することも同様に可能である。例えば、光学追跡技術は、ロボットベース30の一部であって、例えば骨上に光を投射するレーザレンジファインダを含んでいてよい。1つ又は複数のカメラも同様に、部品32、42の一部として具備されてよく、「カメラ」なる表現は、画像化を行なうのに必要な様々なハードウェア及びソフトウェア部品を包含している(例えばレンズ、アパーチャ、画像センサ、例えばCCD、画像プロセッサ)。カメラは、深度カメラシステムとして作動するための1つのセットの形をとっていてよい。カメラは、ロボットベース30及び/又は手術用具40上にあってよく、オンボーンロボットシステム10が組付けられている骨を観察するため、及び/又は骨の環境を観察するためにカメラのレンズに対して好適な距離が付与されており、図1中の42Aに示されたレンズがその一例である。例えば、カメラは、骨の表面を画像化するために使用されてよい。このとき、画像化は、異なる術前又は術中の画像化(例えばCTスキャン、様々な形態でのX線写真術)を介して得た骨モデル(例えば3D仮想骨モデル)に対して画像化された骨表面を整合させるために使用され、オンボーンロボットシステム10のメモリ内へとプログラミングされる、又はオンボーンロボットシステム10によってアクセス可能である。したがって、オンボーンロボットシステム10上のカメラ32、42の存在は、骨に対するシステムの較正及び後続するナビゲーションに寄与することができる。カメラ32、42は例えば、骨上の間隙、陥凹についての独自の視点を有し得る。別の可能性として、以下で説明する通り、手術用具40がカットを行なうように構成されている場合、ロボット工具ユニットの一部として、カッターアクチュエータが存在してよい。カッターアクチュエータは、モータ、超音波発振器、リニアアクチュエータなどであってよい。
【0051】
オンボーンロボットシステム10の全体的構成が説明されたところで、システム10が関与し、異なるタイプの手術用具40を使用し得る外科的手段について説明する。外科的手段は、膝置換手段であり、この手段においては、脛骨プラトーインプラントが脛骨上に配置され、大腿骨遠位上に大腿骨部品が移植される。オンボーンロボットシステム10は、他のタイプの手術において、例えば部分脛骨近位手段、大腿骨遠位のみ、脛骨近位のみ、股関節手術(例えば人工股関節部分置換、人工股関節全置換術)、股関節面置換術、肩関節手術などで使用されてもよい。
【0052】
出発点として、骨アンカーデバイス20は、骨内に配置される。例えば、骨アンカーデバイス20は、顆間窩内(例えば髄内腔、又は髄管)内にあり、機能軸を含む基準系などの大腿骨Fのランドマークを追跡するタスクを担っている。骨アンカーデバイス20用として、大腿骨F上の他の場所も同様に可能である。
【0053】
図3A図3B及び図3Cを参照すると、オンボーンロボットシステム10を伴う大腿骨の前面図及び側面図が提供されている。手術用具40は、顆の遠位面と接触するために変位可能なアライメントプレートとして示されている。したがって、アライメントプレートは、当接平面40Aを有し、ロボット工具ユニット内又はロボット工具ユニットと骨アンカーデバイス20との間の継手が、当接平面40Aを並進運動及び/又は回転によって顆と接触させることを可能にし得る。図3A及び図3Bは、顆の遠位面との当接のための単一の平面を示しているものの、手術用具40は同様に、図3Bに示されているような、顆の後面との当接のための別の当接表面も有していてよい。図3Bでは、顆当接部材40Bが当接平面40Aに連結されてよいが、代替的には、顆当接部材40Bを完全に当接平面40Aの一部とすることが可能であってもよい。一実施形態において、当接平面40Aと顆当接部材40Bとの間の並進移動は、並進継手を用いて可能とされる。一実施形態において、当接平面40A及び顆当接部材40Bの骨接触表面は、互いに直交している。当接接触は、オンボーンロボットシステム10によって自動化されてよく、接触が達成されているか否かを力センサが判定する。部品22及び32、42を用いて、方向付けデータを共有することによって、骨アンカーデバイス20に対する手術用具40の方向付けを知ることができ、こうして追加の骨ランドマークを追跡できる。一変形形態においては、アライメントプレートは、正中側面軸、顆の後面の平面及び/又は顆の遠位面及び/又は両方の上顆と整列した平面の位置を特定するために使用される。機能軸がひとたび分かると、ロボットベース30は自らを機能軸に対して平行に整列させることができ、本明細書中に記載の起動手段を用いて、当接表面40で顆の最遠位部分に触れ、そのランドマーク(大腿骨の最遠位点)を記録することができる。その後、このランドマークに対して骨カットが作製されること、例えば大腿骨最遠位点から9mmのところで平面を切除することが可能である。同様に、遠位カットのための切断平面の方向付けは、機能軸に対して例えば3度の屈曲角度で遠位顆を触診すること含んでもよい。
【0054】
図4Aを参照すると、当接表面手術用具40の一変形形態が例示されており、ここでは、骨接触アクチュエータ43が当接平面40Aの隅又は側面に具備されている。骨接触アクチュエータ43は各々、当接平面40Aから外に突出するピストン又は類似の可動部品43Aを有している。可動部品43Aは、顆の遠位特徴部などの骨の所与のランドマークと接触するように構成されている。例えば、骨接触アクチュエータ43は、可動部品43Aを画定する出力ロッドを有するステッピングモータ、ボールねじモータ又はその等価物である。骨接触アクチュエータ43の回転は、結果として可動部品43Aの突出する動きをもたらす可能性があり、したがって、例えば球面継手33を介して骨に対する手術用具40の方向付けを調整するために行なわれてよい。骨接触アクチュエータ43の同時回転は同様に、並進継手34を介して、骨から当接平面40Aを離隔させるために行なわれてもよい。
【0055】
例えば、このような骨接触アクチュエータ43は4つ存在していてよいが、図4Aの視点から見えるのは2つだけである。したがって、隣接プレート手術用具40は、骨アンカーデバイス20(例えば、電子部品22内の慣性センサ)を介して骨軸に対して公知の方向付けを有し得ることから、骨接触アクチュエータ43は、機能軸などの大腿骨の解剖学的特徴に対する所望の方向に隣接プレート手術用具40を方向付け、かつ/又は隣接プレート手術用具40を大腿骨Fから離隔するように制御されてよい。したがって、特にロボット工具ユニット内又は骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間に存在する自由度によって、大腿骨Fに対する手術用具40の方向付けを介した最終的な切除平面の内外反調整及び/又は屈曲/伸展勾配調整を可能にすることができる。骨接触アクチュエータ43の制御は、隣接プレート手術用具40を所望の方向付け及び/又は位置にセットし、隣接プレート手術用具40を所望の方向付けに保持するために使用されてよい。骨接触アクチュエータ43が同時に作動された場合、ロボット工具ユニット内又は骨アンカーデバイス20とロボットベース30との間に並進運動自由度が存在するならば、骨に対して軸方向に手術用具40を移動させることも同様に可能である。骨接触アクチュエータ43は、起動時以外はその長さを保持できるという点において、セルフロック式であってよい。したがって、骨接触アクチュエータ43がひとたびその長さを保持し、骨に当接した場合、隣接プレート手術用具40は、例えば骨上で空中静止するかの如く、骨に対して固定した位置及び方向付けにあってよく、追加の部品を支持するための構造として役立つことができる。所望の位置及び/又は方向付けは、ロボットシステム10が隣接プレート手術用具40のための所望の位置及び/又は方向付けを達成するように作動されている状態で自動化されかつ/又はオンボーンで効果を発揮することができる。
【0056】
図4Bを参照すると、別の実施形態が示されており、ここでは、2つ以上のシリンダ43Bが存在するか否かに関わらず、隣接プレート手術用具40は、43Bとして示されたピストンとしても知られるシリンダを用いて変位可能な可動部品43Aを有している。シリンダ43Bは、油圧式又は空気圧式シリンダなどであってよい。参照により本明細書に組込まれているZimmer Incに係る米国特許出願公開第2009/0018544号明細書に記載されているように、各シリンダは、シリンダ43Bの長さを制御するために独自のバルブを有していてよい。圧力源は内蔵されていてよく、あるいは、オンボーンロボットシステム10とは別個であってもよい。
【0057】
図5A及び5Bを参照すると、大腿骨に対する隣接プレート手術用具40について、ひとたび所望の位置及び/又は方向付けが達成された時点で、切断ガイド50などの別の用具を隣接プレート手術用具40に対してしっかり固定してよい。切断ガイド50は、切断ガイド50を骨にしっかり固定するための1つ又は複数のカットスロット51及びピンホール52を有していてよい。例示的実施形態は、遠位カットを創出するように構成されているが、例えば前方カット、前方面取り、後方面取り及び/又は後方カットなどの他のカット用の他のカットスロットも存在してよい。カットスロット51を用いて生成されたカットは、例えば仮インプラントを支持するための仮カットであってよい。
【0058】
切断ガイド50は、取付けられた場合に隣接プレート手術用具40に対して公知の幾何学的関係にあり、こうして、カットスロット51を介して加工された切断面が骨に対して所望の位置及び方向付けにあるようになっている。手術用具40を変位させている場合の切断ガイド50の幾何形状及び切断ガイド50と手術用具40との間の幾何学的関係を考慮に入れて、オンボーンロボットシステム10は、大腿骨Fの機能軸などの骨アンカーデバイス20によって追跡される骨ランドマークに対するナビゲートされた方向付けでの切断面の切除を誘導するように作動されてもよい。したがって、手術用具40の当接プレートの方向付けが電子部品22及び32を介して調整されている図4A及び図4B、そして切断ガイド50が、所望の位置にカットスロット51を有するように手術用具40にしっかり固定されている図5A及び図5Bにしたがって、切断ガイド50を、図5B中にあるようなピン53で骨にピン留めするか、又は別の他の方法で骨に取り付けることができる。切断ガイド50を骨に対して位置付けし、方向付けできるようにするビデオ画像化を提供するために、カメラ32を使用することができる。ロボット工具ユニット(すなわちロボットベース30及び手術用具40を含むもの)は、遠位カットを可能にするために除去されてよい。骨アンカーデバイス20は、切断ガイド50が骨に取付けられた後も骨内にとどまり、上述のように骨の移動を追跡するために使用されてよい。
【0059】
その結果として、手術用具40及び/又は50(切断ガイド50及びアライメントプレート手術用具40は単一のデバイスであってよい)を特徴として有するオンボーンロボットシステム10は、その大腿骨レジストレーションを行なうことによって、大腿骨Fに対して自己整列することができ、大腿骨カットを誘導し得る。自己整列には、また、カメラ32を使用した、例えば骨の3Dモデルを用いた画像化が関与する。さらに、カメラからの画像化又は部品32、42からのレーザを使用して、ランドマーク(例えば脛骨については踝)に対する切除深度を決定し、こうして仮想インプラント幾何形状を用いて弛緩値を計算できるようにしてもよい。骨アンカーデバイス20が、術後に使用される移植された電子デバイスである場合、大腿骨レジストレーションの結果としてもたらされる様々な平面の座標は、術後追跡において使用されるデータとして、骨アンカーデバイス20の電子部品22に転送されてよい。
【0060】
ここで図6Aから図6Cを参照すると、インプラントを収容するための脛骨プラトーを画定する目的で、脛骨近位T上に切断面を創出するためにオンボーンロボットシステム10を使用してもよい。したがって、オンボーンロボットシステム10は、骨アンカーデバイス20と、ロボットベース30及び異なるタイプの手術用具を含むロボット工具ユニットとを有していてよい。図6Aから図6Cにおいて、切断用具は、カットスロット61及び脛骨Tに切断ガイド60をしっかり固定するためのピンホール62を有する切断ガイド60によって画定されている。ピンホール62は、脛骨Tに対して切断ガイド60をしっかり固定するための数ある解決法の中の1つである。連接式メカニズム63が、切断ガイド60をロボットベース30に対して機械的に連結する。連接式メカニズム63内には、滑り継手又は伸縮継手63A、第1の回転継手63B(例えば旋回継手)及び第2の回転継手63C(例えば旋回継手)などの適切な継手が、ロボットベース30に対する切断ガイド60の移動を可能にするために、連接式メカニズム63の中に存在していてよい。継手63A、63B及び63Cは、直列配設にある状態で示されているが、例えば、2つの回転自由度を有する単一の回転継手(例えば球面継手、自在継手)内に継手63B及び63Cを組合せることなどによる他の配設も考慮される。
【0061】
切断ガイド60の移動は、機能軸、脛骨プラトーの最高点又は脛骨プラトーの最も深い点などの脛骨ランドマークに対する脛骨プラトーに対する所望の方向付けを提供するために、ロボットシステム10の一部である適切な電子機器22、32を通して、位置及び/又は方向付けについてナビゲートされてよい。存在する場合には、カメラ32を任意に使用してビデオ画像化を提供してよく、これによって骨に対して切断ガイド60を位置付けし方向付けることができる。脛骨プラトーの3D仮想モデルを用いて、基準としてカメラ32の映像をオーバーレイすることができる。したがって、一変形形態では、切断ガイド60の位置付けは、例えば画像化に基づいていてよく、画像化は脛骨プラトー上の最も深い点を決定するために使用される。その上、切断ガイド60と骨アンカーデバイス20との間の連接式メカニズム63の様々な自由度のいくつか又は全てが、ロボット工具ユニット内部のアクチュエータによって起動させられて、脛骨Tに対するカットスロット61の位置及び/又は方向付けを自動化又は制御してもよい。図6Aから図6Cで使用されている骨アンカーデバイス20は、脛骨の機能軸をナビゲートし得る。骨アンカーデバイス20を較正し脛骨ランドマークを追跡できるようにするために、例えば、骨アンカーデバイス20内に存在するものなどの慣性センサにより脛骨Tの機能軸をデジタル化し、追跡できるようにする、参照により本明細書に組込まれている米国特許第10,729,452号明細書中に記載のものなどの様々な技術及び工具を使用することができる。したがって、カットスロット61の方向付けを内外反(例えば継手63B)及び/又は勾配(例えば継手63C)に対して調整してもよい。
【0062】
ひとたび切断ガイド60が脛骨Tに対して適切に配置されたならば、例えばピンホール62内のピンによって切断ガイド60を骨に定着させることができる。ロボット工具ユニットの部品、例えばロボットベース30及び連接式メカニズム63などを除去してよい。骨アンカーデバイス20は同様に、除去されてよく、あるいはカットスロット61の切断面と交差しないように充分深いところで脛骨T内に残置されていてもよい。脛骨T内に残置される場合、骨アンカーデバイス20は、術後の動きを追跡するために使用されてよい。その上、骨アンカーデバイス20は、インプラント内の力センサからの力検知データを受信するために脛骨プラトーインプラントに連結されてよい。
【0063】
ここで図7Aから図7Cを参照すると、脛骨近位平面を創出するための別のアプローチが示されている。ロボットシステム10の手術用具には、連接式メカニズム63によって骨の表面上へ並進させられるミリング工具又は類似の切断工具70が含まれる。したがって、図7Aの一部として、切断工具70の方向付けが、例えば切断用具70と脛骨との間の所望の方向付けを達成するように調整される。ここでもまた、骨アンカーデバイス20を較正し、脛骨ランドマークを追跡できるようにするために、例えば、慣性センサといった骨アンカーデバイス20内に存在するものによって、脛骨Tの機能軸をデジタル化し追跡できるようにする、参照により本明細書に組込まれている米国特許第10,874,405号明細書中に記載のものなどの様々な技術及び工具を使用することができる。したがって切断工具70の方向付けを、内外反(例えば継手63B)及び/又は勾配(例えば継手63C)に対して調整してもよい。このとき、脛骨プラトーを再表面化するべく適切に方向付けた後、継手63Aにより脛骨プラトーの頂面上に、切断用具70を並進させてよい。ロボットシステム10は、脛骨プラトーの所望される切除深さを達成するために、並進移動を制御することができる。したがって、連接式メカニズム63は、切断用具70の移動を駆動することができるが、手動による支援を使用してもよい。
【0064】
手術用具60及び/又は70を特徴として有するオンボーンロボットシステム10は、その脛骨レジストレーションを行なうことによって、脛骨Tに対して自己整列することができ、かつ脛骨カットを誘導する、又は脛骨カットそのものを行なうことができる。骨アンカーデバイス20が、術後に使用される移植された電子デバイスである場合、脛骨レジストレーションの結果得られる平面の座標は、術後追跡において使用されるデータとして、骨アンカーデバイス20の電子部品22に移送されてよい。
【0065】
図8Aから図8Eを参照すると、オンボーンロボットシステム10は、ロボットベース30と併用してロボット工具ユニット用の手術用具として仮インプラント80を使用し、上述の骨アンカーデバイス20と共に作動するものとして示されている。仮インプラント手術用具80は、大腿骨遠位の予備切断が行なわれた後、術中に使用されてよい。仮インプラント手術用具80は、骨の軟組織のバランスと結び付けられたデータを提供することによって、大腿骨Fに対する大腿骨インプラントの所望の位置及び/又は方向付けの決定を支援するために使用される。したがって仮インプラント手術用具80は、遠位表面80A及び後方表面80Bを伴う大腿骨インプラントの形状をエミュレートする幾何形状を有してよく、後方表面80Bは、顆様の形成物を有する。仮インプラント手術用具80は、膝における様々な屈曲-伸展及び/又は内外反角度についての力データを収集するため、電子部品/機械部品42の一部として適切な力センサを有していてよい。したがって、軟組織バランスを可能にするために、仮インプラント手術用具80は、参照により本明細書に組込まれている米国特許第7,442,196号明細書、10,555,822号明細書及び10,485,554号明細書中に記載されている通り、大腿骨Fに対して調整可能かつ可動でなければならない。したがって、後方カット及び/又は遠位カットなどの、大腿骨遠位内でなされた予備カットには、仮インプラント手術用具80の移動を可能にするための仮インプラント手術用具80のサイズが考慮されなければならない。さらに、予備カットは、配置すべき大腿骨インプラントのために最終カットのための追加の骨除去を行なうことができるようにするため、最小限でなければならない。
【0066】
一実施形態において、仮インプラント手術用具80は、球面継手33及び/又は並進継手34(図3A図3B及び図3C)によってロボットベース30に連結され、こうしてオンボーンロボットシステム10内部のアクチュエータが仮インプラント手術用具80を大腿骨Fに対して所与の位置及び方向付けに係止できるようにしており、大腿骨Fはそのランドマークが骨アンカーデバイス20によって追跡される。仮インプラント手術用具80の位置及び/又は方向付けは、エンコーダ、モータ、リニアアクチュエータ及び/又は慣性センサなどの様々な考えられる電子部品/機械部品32、42を介して、大腿骨Fに対して追跡される。これらの部品は、骨アンカーデバイス20内の慣性センサによって提供されるデータと併用されてよい。仮インプラント手術用具80が大腿骨に対して固定した位置及び方向付けにある状態で、力センサデータを収集するために様々な膝操作が行なわれてよく、力センサデータは仮インプラント手術用具80の即時位置及び方向付けに関係づけられる。力センサデータが、軟組織のアンバランスを示し得る所与の閾値より高い場合、オンボーンロボットシステム10によって動的調整が行なわれてよい。動的調整は、例えば所与の内外反角度、屈曲/伸展角度、大腿骨の屈曲回転及び/又は大腿骨の長さを再現するための、仮インプラント手術用具80の位置及び/又は方向付けの調整によって達成可能である。目標の大腿骨インプラントの位置及び方向付けを選択するために充分なデータが仮インプラント手術用具80の力センサによってひとたび獲得されたならば、仮インプラント手術用具80を取外すことができる。切断ガイド用具40の幾何学的関係及びサイズを考慮に入れて、目標の大腿骨インプラントの位置及び方向付けに対応する位置及び方向付けにカットスロットを位置付けするために、図4A又は図4Bに40として示されているもののような切断ガイド用具が、ロボットベース30に対して、又は別の実施形態では、仮インプラント手術用具80に対し取付けられてよい。
【0067】
仮インプラント手術用具80が関与する手術ワークフローの一部として、予備カットを大腿骨遠位Fに対して行なって、大腿骨に対し仮インプラント切断用具80をしっかり固定するのに充分な骨を除去することができる。図6Aから図6C及び図7Aから図7Cに示されているような脛骨プラトーの切除は、大腿骨遠位Fに対する予備カットの前又は後に達成されてよい。したがって、手術ワークフローは、大腿骨を切除することで完結してよく、これにより仮インプラント手術用具80で軟組織をバランスした後、適切な平面的カットが創出される。
【0068】
なおも図8Aから図8Eを参照すると、継手33及び34の使用に対する代替案が示されており、ここでは仮インプラント手術用具80の遠位表面80Aが、起動されたパッド81Aを有している。同様にして、仮インプラント手術用具80の後方表面80Bは、起動されたパッド81Bを有し得る。起動されたパッド81A、81Bの各々は、仮インプラント手術用具80の残りの部分に対して並進的に変位可能であり得、仮インプラント手術用具80の残りの部分に対して設定された位置を保持することができる。部品42からの任意の適切なモータ又はリニアアクチュエータを使用して、変位を起動させることができる。設定された位置への移動を使用して、大腿骨Fに対する仮インプラント手術用具80の調整された位置及び方向付けをエミュレートすることができる。したがって、図8A及び8Bに示されているように、屈曲角度を調整してよい。図8Bに示されているように、AP平面内の大腿骨の回転を、バランスのために調整してよい。図8C及び図8Dに示されているように、内外反角度を調整してよい。米国特許第10,485,554号明細書中に記載の力センサを、起動されたパッド81A及び/又は81B内に統合して、様々な内外反及び屈曲-伸展度についての動的軟組織バランス手順における力を測定することができる。図8Eにおいて、任意の切断ガイド用具82を、当接表面82Aを介して起動されたパッド81Aに接して位置付けして、それらの組合わせた接触平面をカットスロット82Bに移すことができる。切断ガイド用具82はこのとき、骨にピン留めされてよく、ロボットベース30は、切断面が切除されるように、除去されてよい。図8Aから図8Eの実施形態において、ロボットベース30は任意であってよいが、骨アンカーデバイス20を仮インプラント手術用具80に対してインタフェースするためにロボットベース30を使用してよい。
【0069】
仮インプラント手術用具80に搭載される電子部品42には、起動されたパッド81A及び81Bと仮インプラント手術用具80の残りの部分の間、又は仮インプラント手術用具80から骨までの距離を決定して位置及び/又は方向付けを決定するために使用可能である、光学センサなどのレンジファインダが含まれていてよい。例えば、これは、慣性センサを備えることに対する代替案であってよい。これらのセンサは、可動域及び弛緩の試験中に仮インプラント手術用具80と脛骨プラトーとの間の距離を決定するために使用されてよい。術者にはこのとき、圧力読取り値ならびに距離読取り値が示されることになる。
【0070】
図9を参照すると、別の手術用具が90として示されている。手術用具は、様々な手段において使用可能な切断ブロック90である。例えば、切断ブロック90は、平担な骨表面を準備するために使用できることから、図4の実施形態における大腿骨の遠位平面を、又は、図7Aから図7Cの実施形態における脛骨プラトーを加工する上で使用されてよい。
【0071】
ハウジング91には、ミリング工具配設、すなわちミルヘッド内に複数の切断ヘッド92が含まれていてよい。図9の例において、ハウジング91は、複数の切断ヘッド92の周りに概して台形の外周を有するものとして示されている。外周は、加工すべき骨表面(例えば大腿骨、脛骨)の形状を補完するように整形されてよい。概して三角形、平行四辺形、矩形の又は不規則な形状を含めた他の外周形状を提供することができる。複数の切断ヘッド92は、ハウジング91の内部に配置され得、切断ブロック90の攻撃表面を通して露出可能であり得る。
【0072】
切断ブロック90には、平担な表面を加工するように配設されている複数の切断ヘッド92が装着され得る。複数の切断ヘッド92は共に、2次元切断表面を形成できる。いくつかの実施例において、切断ヘッド92は、ハウジング91に対して伸縮可能であり、こうして2次元切断表面をハウジング91の外側に露出させることができる。切断ヘッド92は、電子部品/機械部品42からモータによって作動されてよい。全体として一緒に振動又は回転させることのできる追加の構造が、切断ヘッド92を振動又は回転させるために存在していてよい。切断ヘッド92の(例えば全体としての)振動又は回転は、複数の切断ヘッド92の各々に提供される回転又は振動移動に追加されるものであり得る。例えば、切断ブロック90の振動及び/又は骨に向かってのその変位を駆動するために、超音波起動を使用してよい。吸引穴93Aにより示されているように、ミリング作業を容易にする目的で吸引源S及び洗浄ジェット93Bに連結されて、骨破片の洗浄及び吸引も同様に、切断ブロック90内で計画されている。1つの吸引穴93Aだけが示されているが、他の穴も様々な場所に存在し得る。同様にして、1つの洗浄ジェット93Bだけが示されているが、他のジェットも様々な場所に存在してよい。
【0073】
図10を参照すると、別の手術用具が100として示されている。手術用具100は、様々な手段において使用されてよい別の切断ブロックである。例えば、切断ブロック100は、平担な骨表面を前処理するために使用可能であることから、同様に、図4A又は図4Bの実施形態においては大腿骨の遠位平面を、又は図7Aから図7Cの実施形態においては脛骨プラトーを加工する上で使用されてもよい。
【0074】
切断ブロック100は、切断バンド101を含んでいてよい。切断ブロック100は同様に、ハウジング103内に配置された第1の円筒形駆動部材102A及び第2の円筒形駆動部材102Bを含むことができる。切断バンド101は、第1の円筒形駆動部材102Aと第2の円筒形駆動部材102Bとの間に延在し得る(例えば伸縮され得る)。別の可能性として、部材102A及び102Bのうちの一方が駆動されてよい。切断バンド101は、閉ループ(例えば可撓性エターナルバンド)を形成できる。切断バンド101は、部品42からモータを活動的にした時点で回転させることができる。いくつかの実施例において、回転子は、第1及び/又は第2の円筒形駆動部材102A及び/又は102Bの内部に常在できる。いくつかの実施例おいては、切断バンドを回転させる代りに、又は切断バンドを回転させることに加えて、発振器による起動の時点で切断バンドを振動させることができる。切断バンド101は同様に、伝動装置によって回転させられてもよい。伝動装置の例としては、タンデムプーリー、チェーンアンドスプロケット、ギヤドライブなどが含まれる。切断バンド101は、研磨要素を含むことができる。いくつかの実施例において、研磨要素は一連のブレードである。ミリング作業を容易にする目的で吸引源及び洗浄ジェット104に連結されて、吸引穴104Aにより示されているように、骨破片の洗浄及び吸引も同様に、切断ブロック100内で計画されている。1つの吸引穴104Aだけが示されているが、他の穴も様々な場所に存在し得る。同様にして、1つの洗浄ジェット104Bだけが示されているが、他のジェットも様々な場所に存在してよい。
【0075】
図11では、別の手術用具が110として示されている。手術用具110は、様々な手段において使用され得る別の切断ブロックである。例えば、切断ブロック110は、平担な骨表面を前処理するために使用可能であることから、同様に、図4の実施形態においては大腿骨の遠位平面を、又は図7Aから図7Cの実施形態においては脛骨プラトーを加工する上で使用されてもよい。
【0076】
切断ブロック110は、平担な骨表面を前処理するために、骨表面に対して配置された場合に、振動し得る複数のブレード111を特徴として有してよい。一実施形態においては、ブレード111の垂直振動、すなわちブレード111の軸方向での振動が生成されて切断動作を行なう。振動、すなわち骨に向かうその変位を生成するために、超音波起動を使用してよい。ミリング作業を容易にする目的で吸引源S及び洗浄ジェット112Bに連結された吸引穴112Aによって示されているように、骨破片の洗浄及び吸引も同様に、切断ブロック110内で計画されている。1対の吸引穴112Aが示されているが、他の穴(又は少ない穴)も様々な場所に存在し得る。同様にして、1つの洗浄ジェット112Bだけが示されているが、他のジェットも様々な場所に存在してよい。
【0077】
以上の説明は、単に例示を意図したものにすぎず、当業者であれば、開示された発明の範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に対して変更を加えてよいということを認識するものである。さらに、本発明の範囲内に入る他の修正も、本開示の再検討に照らして当業者には明らかとなるものであり、このような修正は、添付クレームの範囲内に入るように意図されている。オンボーンロボットシステム10は、膝手術、大腿骨及び/又は脛骨切除のために使用されるものとして説明されているが、他の骨、例えば上腕骨、脊柱などのためにも類似の手段を使用してよい。脛骨については、米国特許第10,729,452号明細書に記載のアセンブリを使用してよく、米国特許第10,729,452号明細書の内容は参照によって本明細書に組込まれている。
【実施例1】
【0078】
クレーム関連実施例
実施例1は、オンボーンロボットシステムであって、骨内に収容されるように構成された骨アンカーデバイスであって、骨の方向付けを追跡するために少なくとも1つのセンサを含む骨アンカーデバイスと、骨アンカーデバイスに対して着脱可能に連結されたロボット工具ユニットであって、骨アンカーデバイスに連結されている場合に、骨に対してロボット工具ユニットの手術用具を変位させるための少なくとも1つのアクチュエータを含むロボット工具ユニットと、を含むオンボーンロボットシステムであって、骨アンカーデバイスに対する手術用具の少なくとも1つの移動自由度を可能にする少なくとも1つの継手を含み、かつ、センサによる骨の追跡に応じて少なくとも1つのアクチュエータを作動させるためのプロセッサを含む、オンボーンロボットシステムである。
【0079】
実施例2は、骨アンカーデバイスは、骨内に収容されるように構成されたレセプタクルを有し、レセプタクルは少なくとも1つのセンサを収納し、実施例1の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0080】
実施例3は、骨アンカーデバイスの前端は広がっており、実施例2の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0081】
実施例4は、回転防止特徴部はレセプタクルから横方向に突出しており、実施例2及び3の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0082】
実施例5は、回転防止特徴部は少なくとも1つのフィンを含み、実施例4の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0083】
実施例6は、少なくとも1つのセンサは慣性センサを含み、実施例1から実施例5の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0084】
実施例7は、骨アンカーデバイスはバッテリを含み、実施例1から実施例6の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0085】
実施例8は、骨アンカーデバイスは、術後に骨の移動を追跡するためのインプラントとして使用されるように構成されており、実施例7の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0086】
実施例9は、少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのモータを含み、実施例1から実施例8の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0087】
実施例10は、2つのモータを含み、ロボット工具ユニットは、少なくとも2つの回転自由度で手術用具を変位させ、実施例9の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0088】
実施例11は、少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのリニアアクチュエータを含み、実施例1から実施例10の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0089】
実施例12は、手術用具はカットスロットを有し、実施例1から実施例11の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0090】
実施例13は、ロボット工具ユニットは、手術用具の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含み、実施例1から実施例12の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0091】
実施例14は、ロボット工具ユニットが、骨に向かって方向付けされ、骨の画像を捕捉するように構成された少なくとも1つのカメラを含み、実施例1から実施例13の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0092】
実施例15は、プロセッサに接続され、無線通信用に構成された通信デバイスを含み、実施例1から実施例14の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0093】
実施例16は、整形外科的手段を行なうための方法であって、骨内に挿入された骨アンカーデバイスを介して骨にオンボーンロボットシステムを定着させることであって、骨アンカーデバイスは、骨の方向付けを追跡するための少なくとも1つのセンサを含む、骨にオンボーンロボットシステムを定着させることと、骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具をオンボーンロボットシステムが変位させるようにオンボーンロボットシステムを作動することであって、センサによる骨の追跡に応じて手術用具の移動が誘導される、オンボーンロボットシステムを作動することと、骨アンカーデバイスから少なくとも手術用具を取り外して、術後に骨アンカーデバイスをインプラントとして残置することであって、骨アンカーデバイスは術後に骨を追跡するように構成されている、骨アンカーデバイスをインプラントとして残置すること、を含む方法である。
【0094】
実施例17は、オンボーンロボットシステムを骨に定着させることは、穴内に骨アンカーデバイスを挿入するために骨内に穴を削ることを含み、実施例16の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0095】
実施例18は、穴内への骨アンカーデバイスの挿入は、回転防止特徴部を骨に貫入させることを含み、実施例17の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0096】
実施例19は、作動時における移動は、少なくとも1つの回転自由度で手術用具を移動させることを含み、実施例16から実施例18の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0097】
実施例20は、手術用具を移動させることは、回転モータを起動させ、少なくとも1つの回転自由度で手術用具を移動させることを含み、実施例19の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0098】
実施例21は、作動時における移動は、手術用具を2つの回転自由度で移動させることを含み、実施例19から実施例20の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0099】
実施例22は、作動時における移動は、1つの並進運動自由度で手術用具を移動させることを含み、実施例19から実施例21の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0100】
実施例23は、オンボーンロボットシステムから骨を画像化することをさらに含み、実施例16から実施例22の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0101】
実施例24は、骨に対する手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、オンボーンロボットシステムからの骨の画像化と骨の術前仮想モデルとを整合させることをさらに含み、実施例23の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0102】
実施例25は、少なくとも1つのセンサからのデータを無線で通信することをさらに含み、実施例16から実施例24の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0103】
実施例26は、外科的手段における術中かつ術後に骨を追跡するためのシステムであって、処理ユニットと、非一時的コンピュータ可読メモリであって、処理ユニットに対して通信可能に結合され、かつ、処理ユニットによって実行可能なコンピュータ可読プログラム命令を含み、術中に、骨に定着された骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを取得し、少なくとも1つのアクチュエータを起動させて、方向付けデータに応じて、オンボーンロボットの一部として骨アンカーデバイスに対して作動可能に連結された手術用具を変位させ、かつ、外科的手段の後、術後に、骨に定着されたままである骨アンカーデバイス内の少なくとも1つのセンサの方向付けデータを取得する、を実行する、非一時的コンピュータ可読メモリと、を含むシステムである。
【0104】
実施例27は、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、少なくとも1つの回転モータを起動させ、1つの回転自由度で骨に対して手術用具を方向付けることを含み、実施例26の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0105】
実施例28は、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、第2の回転モータを起動させ、第2の回転自由度で骨に対して手術用具を方向付けることを含み、実施例26の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0106】
実施例29は、少なくとも1つのアクチュエータを起動させることは、少なくとも1つのリニアアクチュエータを起動させ、1つの並進運動自由度で骨に対して手術用具を変位することを含み、実施例26から実施例28の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0107】
実施例30は、オンボーンロボットから骨を画像化することをさらに含み、実施例26から実施例29の主題を含むことができる、又は任意にはそれらと組合わせることができる。
【0108】
実施例31は、骨に対する手術用具の位置及び方向付けをナビゲートするために、オンボーンロボットからの骨の画像化と、骨の術前仮想モデルとを整合させることをさらに含み、実施例30の主題を含むことができる、又は任意にはそれと組合わせることができる。
【0109】
これらの非限定的な実施例は、自立したものであり得、あるいは、他の実施例の1つ又は複数と様々な順列又は組合せで組合わせることができる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9
図10
図11
【国際調査報告】